JP3843742B2 - ロボット視聴覚システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はロボット、特に人型または動物型ロボットにおける視聴覚システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、このような人型または動物型ロボットにおいては、視覚,聴覚の能動知覚が注目されてきている。
能動知覚とは、ロボット視覚やロボット聴覚等の知覚を担当する知覚装置を、知覚すべき対象に追従するように、これらの知覚装置を支持する例えば頭部を駆動機構により姿勢制御するものである。
【0003】
ここで、能動視覚に関しては、少なくとも知覚装置であるカメラが、駆動機構による姿勢制御によってその光軸方向が対象に向かって保持され、対象に対して自動的にフォーカシングやズームイン,ズームアウト等が行なわれることにより、対象がカメラによって撮像されるようになっており、種々の研究が行なわれている。
【0004】
これに対して、能動聴覚に関しては、少なくとも知覚装置であるマイクが、駆動機構による姿勢制御によってその指向性が対象に向かって保持され、対象からの音がマイクによって集音される。
このような能動聴覚は、例えば本出願人による特願2000−22677号(ロボット聴覚システム)に開示されており、視覚情報を参照して音源の方向付けを行なうようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これらの能動視覚及び能動聴覚は、ロボットの向き(水平方向)を変更するためのモータ制御モジュールと密接に関連があり、特定の対象に対して能動視覚及び能動聴覚を働かせるためには、ロボットを特定の対象に向ける、即ちアテンション制御を行なう必要がある。
しかしながら、視覚及び聴覚をモータ制御モジュールの制御と統合させるためには、視覚及び聴覚の追跡を行なうためのリアルタイム処理が必要であると共に、このような視覚及び聴覚の追跡状態をリアルタイム処理に視覚化することは、ロボット内部におけるリアルタイム処理を把握するために非常に有用であるが、従来のロボット開発においては、単一音源を対象としたリアルタイム処理を行なうものは実現されているが、例えば複数の人間が互いに話をしているような状況において、リアルタイム処理により各人を同定して、能動聴覚を行なうことは行なわれておらず、さらにこのようなリアルタイム処理を視覚化することも行なわれていない。
【0006】
この発明は、以上の点にかんがみて、対象に対する視覚及び聴覚の追跡を行なうためのリアルタイム処理を可能にすると共に、このリアルタイム処理を視覚化するようにした、ロボット視聴覚システムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的は、この発明によれば、外部の音を集音する少なくとも一対のマイクを含む聴覚モジュールと、ロボットの前方を撮像するカメラを含む視覚モジュールと、ロボットを水平方向に回動させる駆動モータを含むモータ制御モジュールと、聴覚モジュール,視覚モジュール及びモータ制御モジュールからのイベントを統合してストリームを生成するアソシエーションモジュールと、アソシエーションモジュールにより生成されたストリームに基づいてアテンション制御を行なうアテンション制御モジュールと、を備えているロボット視聴覚システムであって、聴覚モジュールが、マイクからの音響信号に基づいて、ピッチ抽出,音源の分離及び定位から、少なくとも一人の話者の音源を同定してその聴覚イベントを抽出し、視覚モジュールが、カメラにより撮像された画像に基づいて、各話者の顔識別と定位から話者の視覚イベントを抽出し、モータ制御モジュールが、駆動モータの回転位置に基づいて、モータイベントを抽出することにより、アソシエーションモジュールが、聴覚イベント,視覚イベント及びモータイベントから、聴覚ストリーム及び視覚ストリームと、聴覚ストリームと視覚ストリームとを関連付けたアソシエーションストリームを生成して、アテンション制御モジュールが、聴覚ストリーム,視覚ストリーム,アソシエーションストリームに基づいてモータ制御モジュールの駆動モータ制御のプランニングのためのアテンション制御を行なうと共に、聴覚モジュールによる聴覚情報,視覚モジュールによる視覚情報及びモータモジュールによるモータ情報、そしてアソシエーションモジュールによるストリーム情報の少なくとも一部を表示する表示部を備えていることを特徴とするロボット視聴覚システムにより、達成される。
【0008】
また、前記目的は、この発明によれば、外部の音を集音する少なくとも一対のマイクを含む聴覚モジュールと、ロボットの前方を撮像するカメラを含む視覚モジュールと、ロボットを水平方向に回動させる駆動モータを含むモータ制御モジュールと、聴覚モジュール,視覚モジュール及びモータ制御モジュールからのイベントを統合してストリームを生成するアソシエーションモジュールと、アソシエーションモジュールにより生成されたストリームに基づいてアテンション制御を行なうアテンション制御モジュールと、を備えている人型または動物型のロボットの視聴覚システムであって、聴覚モジュールが、マイクからの音響信号に基づいて、ピッチ抽出,音源の分離及び定位から、少なくとも一人の話者の音源を同定してその聴覚イベントを抽出し、視覚モジュールが、カメラにより撮像された画像に基づいて、各話者の顔識別と定位から話者の視覚イベントを抽出し、モータ制御モジュールが、駆動モータの回転位置に基づいて、モータイベントを抽出することにより、アソシエーションモジュールが、聴覚イベント,視覚イベント及びモータイベントから、聴覚ストリーム及び視覚ストリームと、聴覚ストリームと視覚ストリームとを関連付けたアソシエーションストリームを生成して、アテンション制御モジュールが、聴覚ストリーム,視覚ストリーム,アソシエーションストリームに基づいてモータ制御モジュールの駆動モータ制御のプランニングのためのアテンション制御を行なうと共に、聴覚モジュールによる聴覚情報,視覚モジュールによる視覚情報及びモータモジュールによるモータ情報、そしてアソシエーションモジュールによるストリーム情報の少なくとも一部を表示する表示部を備えていることを特徴とするロボット視聴覚システムにより、達成される。
【0009】
本発明によるロボット聴覚装置は、好ましくは、前記表示部が、聴覚情報として音源からの音響信号のスペクトル及び抽出されたピーク、そして聴覚イベントを表示する聴覚表示部を備えている。
【0010】
本発明によるロボット聴覚装置は、好ましくは、前記聴覚表示部が、縦軸をロボットを中心とする相対的な方位角,横軸をピッチとし、直径を確信度とする円により聴覚イベントを表示する。
【0011】
本発明によるロボット聴覚装置は、好ましくは、前記表示部が、視覚情報として、抽出した顔を枠で示すカメラ画像と、視覚イベントを表示する視覚表示部を備えている。
【0012】
本発明によるロボット聴覚装置は、好ましくは、前記視覚表示部が、確信度付きで抽出した顔識別及び顔定位のリストにより視覚イベントを表示する。
【0013】
本発明によるロボット聴覚装置は、好ましくは、前記表示部が、モータ情報として、ロボットの向き及び動作の速度をリアルタイムに三次元表示するモータ表示部を備えている。
【0014】
本発明によるロボット聴覚装置は、好ましくは、前記表示部が、ストリーム情報として、ストリームチャート及びレーダチャートを表示するストリーム表示部を備えている。
【0015】
本発明によるロボット聴覚装置は、好ましくは、前記ストリーム表示部が、ストリームチャートにて、各聴覚ストリーム及び視覚ストリームそしてアソシエーションストリームによりストリーム情報を表示する。
【0016】
本発明によるロボット聴覚装置は、好ましくは、前記ストリーム表示部が、レーダチャートにて、カメラ視野と音源定位によりそのときのストリーム状態を表示する。
【0017】
前記構成によれば、聴覚モジュールが、マイクが集音した外部の対象からの音から調波構造を利用してピッチ抽出を行なうことにより音源毎の方向を得て、個々の話者の音源を同定し、その聴覚イベントを抽出する。
また、視覚モジュールが、カメラにより撮像された画像から、パターン認識による各話者の顔識別と定位から個々の話者の視覚イベントを抽出する。
さらに、モータ制御モジュールが、ロボットを水平方向に回動させる駆動モータの回転位置に基づいて、ロボットの方向を検出することによって、モータイベントを抽出する。
尚、前記イベントとは、各時点において音または顔が検出され、ピッチ及び方向等の特徴が抽出されて、話者同定や顔識別等が行なわれること、あるいは駆動モータが回転される状態を示しており、ストリームとは、時間的に連続するイベントを示している。
【0018】
ここで、アソシエーションモジュールは、このようにしてそれぞれ抽出された聴覚イベント,視覚イベント及びモータイベントに基づいて、各話者の聴覚ストリーム及び視覚ストリームを生成し、さらにこれらのストリームを関連付けてアソシエーションストリームを生成して、アテンション制御モジュールが、これらのストリームに基づいてアテンション制御を行なうことにより、モータ制御モジュールの駆動モータ制御のプランニングを行なう。
アテンションとは、ロボットが対象である話者を、聴覚的及び/又は視覚的に「注目」することであり、アンテンション制御とは、モータ制御モジュールによりその向きを変えることにより、ロボットが前記話者に注目するようにすることである。
そして、アテンション制御モジュールは、このプランニングに基づいて、モータ制御モジュールの駆動モータを制御することにより、ロボットの方向を対象である話者に向ける。これにより、ロボットが対象である話者に対して正対することにより、聴覚モジュールが当該話者の声をマイクにより正確に集音することができる共に、視覚モジュールが当該話者の画像をカメラにより良好に撮像することができるようになる。
【0019】
従って、このような聴覚モジュール,視覚モジュール及びモータ制御モジュールと、アソシエーションモジュール及びアテンション制御モジュールとの連携によって、ロボットの聴覚及び視覚がそれぞれ有する曖昧性が互いに補完されることになり、所謂ロバスト性が向上し、複数の話者であっても各話者をそれぞれ知覚することができる。
また、例えば聴覚イベントまたは視覚イベントの何れか一方が欠落したときであっても、視覚イベントまたは聴覚イベントのみに基づいて、対象である話者をアテンション制御モジュールが追跡することができるので、リアルタイムにモータ制御モジュールの制御を行なうことができる。
【0020】
さらに、表示部により、前記聴覚モジュールによる聴覚情報,視覚モジュールによる視覚情報及びモータモジュールによるモータ情報、そしてアソシエーションモジュールによるストリーム情報の少なくとも一部を表示して、アソシエーションモジュールによるリアルタイム処理を視覚化することにより、リアルタイム処理の状態を視覚により直感的に把握することができる。
【0021】
前記表示部が、聴覚情報として、音源からの音響信号のスペクトル及び抽出されたピーク、そして聴覚イベントを表示する聴覚表示部を備えている場合、そして前記聴覚表示部が、縦軸をロボットを中心とする相対的な方位角,横軸をピッチとし、直径を確信度とする円により聴覚イベントを表示する場合には、聴覚表示部を見ることによって、聴覚情報を直感的に把握することができる。
【0022】
前記表示部が、視覚情報として、抽出した顔を枠で示すカメラ画像と、視覚イベントを表示する視覚表示部を備えている場合、そして前記視覚表示部が、確信度付きで抽出した顔識別及び顔定位のリストにより、視覚イベントを表示する場合には、視覚表示部を見ることによって、視覚情報を直感的に把握することができる。
前記表示部が、モータ情報として、ロボットの向き及び動作の速度をリアルタイムに三次元表示するモータ表示部を備えている場合には、モータ表示部を見ることによって、モータ情報を直感的に把握することができる。
【0023】
前記表示部が、ストリーム情報として、ストリームチャート及びレーダチャートを表示するストリーム表示部を備えている場合、そして前記ストリーム表示部が、ストリームチャートにて、各聴覚ストリーム及び視覚ストリームそしてアソシエーションストリームによりストリーム情報を表示する場合、さらに前記ストリーム表示部が、レーダチャートにて、カメラ視野と音源定位によりそのときのストリーム状態を表示する場合には、ストリーム表示部を見ることによってそのときのストリームの状態及び各ストリームの変化状態を直感的に把握することができる。
【0024】
このようにして、聴覚情報及び視覚情報として、シンボリックなイベント及びストリームという情報を扱っていることにより、生の音声データや画像データを扱う場合と比較して、データ量が大幅に圧縮されることになるので、表示部におけるリアルタイム表示が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施形態に基づいて、この発明を詳細に説明する。
図1乃至図4はこの発明によるロボット視聴覚システムの一実施形態を備えた実験用の人型ロボットの全体構成を示している。
図1において、人型ロボット10は、4DOF(自由度)のロボットとして構成されており、ベース11と、ベース11上にて一軸(垂直軸)周りに回動可能に支持された胴体部12と、胴体部12上にて、三軸方向(垂直軸,左右方向の水平軸及び前後方向の水平軸)の周りに揺動可能に支持された頭部13と、を含んでいる。
【0026】
前記ベース11は固定配置されていてもよく、脚部として動作可能としてもよい。また、ベース11は、移動可能な台車等の上に載置されていてもよい。
前記胴体部12は、ベース11に対して垂直軸の周りに、図1にて矢印Aで示すように回動可能に支持されており、図示しない駆動手段によって回転駆動されると共に、図示の場合、防音性の外装によって覆われている。
【0027】
前記頭部13は胴体部12に対して連結部材13aを介して支持されており、この連結部材13aに対して前後方向の水平軸の周りに、図1にて矢印Bで示すように揺動可能に、また左右方向の水平軸の周りに、図2にて矢印Cで示すように揺動可能に支持されていると共に、前記連結部材13aが、胴体部12に対してさらに前後方向の水平軸の周りに、図1にて矢印Dで示すように揺動可能に支持されており、それぞれ図示しない駆動手段によって、各矢印A,B,C,D方向に回転駆動される。
【0028】
ここで、前記頭部13は、図3に示すように全体が防音性の外装14により覆われていると共に、前側にロボット視覚を担当する視覚装置としてのカメラ15を、また両側にロボット聴覚を担当する聴覚装置としての一対のマイク16(16a,16b)を備えている。
【0029】
前記外装14は、例えばウレタン樹脂等の吸音性の合成樹脂から構成されており、頭部13の内部をほぼ完全に密閉することにより、頭部13の内部の遮音を行なうように構成されている。
尚、胴体部12の外装も、同様にして吸音性の合成樹脂から構成されている。前記カメラ15は公知の構成であって、例えば所謂パン,チルト,ズームの3DOF(自由度)を有する市販のカメラが適用できる。
【0030】
前記マイク16は、それぞれ頭部13の側面において、前方に向かって指向性を有するように取り付けられている。
ここで、マイク16の左右の各マイク16a,16bは、それぞれ図1及び図2に示すように、外装14の両側にて前方に向いた段部14a,14bにて内側に取り付けられ、段部14a,14bに設けられた貫通穴を通して前方の音を集音すると共に、外装14の内部の音を拾わないように、適宜の手段により遮音されている。これにより、マイク16a,16bは、所謂バイノーラルマイクとして構成されている。なお、マイク16a,16bの取付位置の近傍において、外装14は人間の外耳形状に形成されていてもよい。
【0031】
図4は、前記マイク16及びカメラ15を含むロボット視聴覚システムの電気的構成を示している。
図4において、視聴覚システム17は、パーティ受付及びコンパニオン用ロボットとしての構成であり、聴覚モジュール20,視覚モジュール30,モータ制御モジュール40,対話モジュール50及びアソシエーションモジュール60から構成されている。
以下、図4の各部を拡大して示す図5〜図9をも参照しつつさらに説明する。説明の便宜上、聴覚モジュール20をブロック1として図5に拡大して示し、視覚モジュール30をブロック2として図6に拡大して示し、モータ制御モジュール40をブロック3として図7に拡大して示し、対話モジュール50をブロック4として図8に拡大して示し、さらに、アソシエーションモジュール60をブロック5として図9に拡大して示す。
ここで、アソシエーションモジュール60(ブロック5、図9)はサーバから構成されていると共に、他のモジュール、即ち聴覚モジュール20(ブロック1、図5),視覚モジュール30(ブロック2、図6),モータ制御モジュール40(ブロック3、図7),対話モジュール50(ブロック4、図8)は、それぞれクライアントから構成されており、互いに非同期で動作する。
【0032】
尚、前記サーバ及び各クライアントは、例えばパーソナルコンピュータにより構成されており、例えば100Base−T等のネットワーク70を介して、例えばTCP/IPプロトコルにより、相互にLAN接続されている。
また、各モジュール20,30,40,50,60は、それぞれ階層的に分散して、具体的には下位から順次にデバイス層,プロセス層,特徴層,イベント層から構成されている。
【0033】
図5に示すように、前記聴覚モジュール20は、デバイス層としてのマイク16と、プロセス層としてのピーク抽出部21,音源定位部22,音源分離部23と、特徴層(データ)としてのピッチ24,水平方向25と、イベント層としての聴覚イベント生成部26及びビューア27と、から構成されている。
【0034】
これにより、聴覚モジュール20は、マイク16からの音響信号に基づいて、ピーク抽出部21により左右のチャンネル毎に一連のピークを抽出して、左右のチャンネルで同じか類似のピークをペアとする。
ここで、ピーク抽出は、パワーがしきい値以上で且つ極大値であって、例えば90Hz乃至3kHzの間の周波数であるという条件のデータのみを透過させる帯域フィルタを使用することにより行なわれる。このしきい値は、周囲の暗騒音を計測して、さらに感度パラメータ、例えば10dBを加えた値として定義される。
【0035】
そして、聴覚モジュール20は、各ピークが調波構造を有していることを利用して、左右のチャンネル間でより正確なピークのペアを見つけ、左右のチャンネルのピークの各ペアについて、音源分離部23により、逆FFT(高速フーリエ変換)を適用して、各音源からの混合音から調波構造を有する音を分離する。
これにより、聴覚モジュール20は、分離した各音について、音源定位部22により、左右のチャンネルから同じ周波数の音響信号を選択して、例えば5度毎にIPD(両耳間位相差)及びIID(両耳間強度差)を求める。
【0036】
そして、聴覚モジュール20の音源定位部22は、所謂聴覚エピポーラ幾何を利用して、ロボット10の正面を0度として±90度の範囲で、仮説推論によるIPD Phの仮説を生成して、
【数1】
Figure 0003843742
により分離した音と各仮説間の距離d(θ)を計算する。ここで、nf <1.5kHzは、周波数が1.5kHz以下である倍音である。これは、左右のマイク15のベースラインからIPDが1.2乃至1.5kHz以下の周波数に対して有効であるので、今回の実験では1.5kHz以下としたものである。
【0037】
IIDについては、IPDと同様に、分離した音の各倍音の左右チャンネル間のパワー差から求められる。ただし、IIDについては、仮説推論ではなく、
【数2】
Figure 0003843742
による判別関数を用いて、音源が左右何れかを判定するものとする。即ち、周波数fの各倍音のIIDをIs (f)としたとき、音源は、Iが正であればロボットの左方向に、Iが負であれば右方向に、そしてほぼ0であれば正面方向に存在することになる。
ここで、IIDの仮説生成には、ロボット10の頭部形状を考慮した膨大な計算が必要となることから、リアルタイム処理を考慮して、IPDと同様の仮説推論は行なわない。
【0038】
そして、聴覚モジュール20の音源定位部22は、前記距離d(θ)から、確立密度関数
【数3】
Figure 0003843742
を利用して、IPDの確信度BFIPD (θ)を計算する。ここで、m,sは、それぞれd(θ)の平均と分散であり、nはdの個数である。
また、IIDの確信度BFIID (θ)は、30度<θ≦90度で、前記Iが+のとき0.35,−のとき0.65、−30度<θ≦90度で、前記Iが+のとき0.5,−のとき0.5、−90度<θ≦−30度で、前記Iが+のとき0.65,−のとき0.35となる。
【0039】
そして、このようにして得られたIPDの確信度BFIPD (θ)及びIIDの確信度BFIID (θ)を、
【数4】
Figure 0003843742
で示されるDempster−Shafer理論により統合して、確信度BFIPD+IID (θ)を生成する。
これにより、聴覚モジュール20は、聴覚イベント生成部26により、音源方向として尤度の高い順に上位20個の確信度BFIPD+IID (θ)と方向(θ)のリストと、ピッチにより、聴覚イベント28を生成する。
【0040】
このようにして、聴覚モジュール20は、マイク16からの音響信号に基づいて、ピッチ抽出,音源の分離及び定位から、少なくとも一人の話者の音源を同定して、その聴覚イベントを抽出し、ネットワーク70を介してアソシエーションモジュール60に対して送信するようになっている。
尚、聴覚モジュール20における上述した処理は、40m秒毎に行なわれる。
【0041】
ビューア27は、このようにして生成された聴覚イベント28をクライアントの画面上に表示するものであり、具体的には図11(A)に示すように、左側のウインドウ27aに、測定している聴覚イベント28のパワースペクトルを例えば黒色の曲線27bにより表示するとともに、そのピークを例えば青色の縦線27cにより、さらに自動計測される暗騒音のレベルを例えば赤色の曲線27dにより表示し、右側のウインドウ27eに、縦軸を相対的な方位角,横軸をピッチ(周波数)とする聴覚イベント28のグラフを表示する。ここで、各聴覚イベントは、それぞれ音源定位の確信度を円の直径とする円27fにより表現されている。
これにより、ビューア27の表示を見ることによって、聴覚イベント28のパワースペクトルと抽出したピーク、さらにグラフ上の円表示により、聴覚イベント28を視覚により直感的に把握することができるようになっている。
【0042】
図6に示すように、前記視覚モジュール30は、デバイス層としてのカメラ15と、プロセス層としての顔発見部31,顔識別部32,顔定位部33と、特徴層(データ)としての顔ID34,顔方向35と、イベント層としての視覚イベント生成部36及びビューア37と、から構成されている。
【0043】
これにより、視覚モジュール30は、カメラからの画像信号に基づいて、顔発見部31により例えば肌色抽出により各話者の顔を検出し、顔識別部32にて前もって登録されている顔データベース38により検索して、一致した顔があった場合、その顔ID34を決定して当該顔を識別すると共に、顔定位部33により当該顔方向35を決定(定位)する。
尚、顔識別部32による顔データベース38の検索の結果、一致した顔がなかった場合には、顔学習部38aが、顔発見部31が検出した顔を顔データベース38に登録する。
【0044】
ここで、視覚モジュール30は、顔発見部31が画像信号から複数の顔を見つけた場合、各顔について前記処理、即ち識別及び定位そして追跡を行なう。
その際、顔発見部31により検出された顔の大きさ,方向及び明るさがしばしば変化するので、顔発見部31は、顔領域検出を行なって、肌色抽出と相関演算に基づくパターンマッチングの組合せによって、200m秒以内に複数の顔を正確に検出できるようになっている。
【0045】
また、顔識別部32は、顔発見部31により検出された各顔領域画像を、判別空間に射影し、顔データベース38に前もって登録された顔データとの距離dを計算する。この距離dは、登録顔数(L)に依存するので、
【数5】
Figure 0003843742
により、パラメータの依存しない確信度Pvに変換される。
ここで、判別空間の基底となる判別行列は、公知のオンラインLDAにより、通常のLDAと比較して少ない計算により更新され得るので、リアルタイムに顔データを登録することが可能である。
【0046】
顔定位部33は、二次元の画像平面における顔位置を三次元空間に変換し、顔が画像平面にて(x,y)に位置する幅と高さがそれぞれX及びYであるw×wピクセルであるとすると、三次元空間における顔位置は、以下の各式で与えられる方位角θ,高さφ及び距離rのセットとして得られる。
【数6】
Figure 0003843742
【数7】
Figure 0003843742
【数8】
Figure 0003843742
ここで、C1 及びC2 は、探索画像サイズ(X,Y)とカメラの画角そして実際の顔の大きさにより定義される定数である。
【0047】
そして、視覚モジュール30は、各顔毎に、顔ID(名前)34及び顔方向35から、視覚イベント生成部36により視覚イベント39を生成する。
詳細には、視覚イベント39は、各顔毎に、上位5つの確信度付きの顔ID(名前)34と位置(距離r,水平角度θ及び垂直角度φ)から構成されている。
【0048】
ビューア37は、視覚イベントをクライアントの画面上に表示するものであり、具体的には、図11(B)に示すように、カメラ15による画像37aと、抽出した顔毎の顔IDと位置のリスト37bと、抽出した顔毎の顔IDと確信度.距離のリスト37cを表示する。
ここで、カメラ15による画像37aには、発見し同定された顔が長方形の枠で囲まれて表示されている。図示の場合には、複数の顔が発見されたので、各顔について、それぞれ同定を示す長方形の枠37d(例えば赤色表示)及び37e(例えば黄色表示)が表示される。これに伴って、図示の場合にはリスト37bも各顔毎に表示されている。
これにより、ビューア37の表示を見ることによって、枠37c.37dで示される抽出した顔と、顔定位のリスト37bと、確信度付きで抽出した顔IDのリストにより、視覚イベント39を視覚により直感的に把握することができるようになっている。
【0049】
図7に示すように、前記モータ制御モジュール40は、デバイス層としてのモータ41及びポテンショメータ42と、プロセス層としてのPWM制御回路43,AD変換回路44及びモータ制御部45と、特徴層としてのロボット方向46と、イベント層としてのモータイベント生成部47と、ビューア48と、から構成されている。
【0050】
これにより、モータ制御モジュール40は、アテンション制御モジュール64(後述)からの指令に基づいてモータ制御部45によりPWM制御回路43を介してモータ41を駆動制御すると共に、モータ41の回転位置をポテンショメータ42により検出して、AD変換回路44を介してモータ制御部45によりロボット方向46を抽出し、モータイベント生成部47によりモータ方向情報から成るモータイベント49を生成する。
【0051】
ビューア48は、モータイベントをクライアントの画面上に三次元的に表示するものであって、具体的には図12(A)に示すように、例えばOpenGLにより実装されている三次元ビューアを利用して、モータイベント49によるロボット10の向きを、三次元表示のロボット48aの向き及び例えば赤色表示の矢印48bの方向により、そしてロボット10の動作速度を矢印48bの長さにより、リアルタイムに三次元表示するようになっている。
これにより、ビューア48の表示を見ることによって、モータイベント49によるロボット10の三次元表示により、モータイベント49を視覚により直感的に把握することができるようになっている。
尚、ロボット10に対する視点は、任意に変更可能であり、またズームアップ及びズームアウトも可能である。
【0052】
図8に示すように、前記対話モジュール50は、デバイス層としてのスピーカ51及びマイク16と、プロセス層としての音声合成回路52,対話制御回路53及び自声抑制回路54,音声認識回路55と、から構成されている。
【0053】
これにより、対話モジュール50は、後述するアソシエーションモジュール60により対話制御回路53を制御し、音声合成回路52によりスピーカ51を駆動することによって、対象とする話者に対して所定の音声を発すると共に、マイク16からの音響信号から自声抑制回路54によりスピーカ51からの音を除去した後、音声認識回路55により対象とする話者の音声を認識する。
なお、前記対話モジュール50は、階層としての特徴層及びイベント層を備えていない。
【0054】
ここで、対話制御回路53は、例えばパーティ受付ロボットの場合には、現在のアテンションを継続することが最優先となるが、パーティロボットの場合には、最も最近に関連付けられたストリームに対してアテンション制御される。
【0055】
図9に示すように、前記アソシエーションモジュール60は、上述した聴覚モジュール20,視覚モジュール30,モータ制御モジュール40,対話モジュール50に対して、階層的に上位に位置付けられており、各モジュール20,30,40,50のイベント層の上位であるストリーム層を構成している。
具体的には、前記アソシエーションモジュール60は、聴覚モジュール20,視覚モジュール30及びモータ制御モジュール40からの非同期イベント61a即ち聴覚イベント28,視覚イベント39及びモータイベント49を同期させて同期イベント61bにする同期回路62と、これらの同期イベント61bを相互に関連付けて、聴覚ストリーム65,視覚ストリーム66及びアソシエーションストリーム67を生成するストリーム生成部63と、さらにアテンション制御モジュール64と、ビューア68を備えている。
【0056】
前記同期回路62は、聴覚モジュール20からの聴覚イベント28,視覚モジュール30からの視覚イベント38及びモータ制御モジュール40からのモータイベント49を同期させて、同期聴覚イベント,同期視覚イベント及び同期モータイベントを生成する。
その際、聴覚イベント28及び視覚イベント38は、同期モータイベントによって、その座標系が絶対座標系に変換されることになる。
【0057】
ここで、各イベントの実際に観測されてからネットワーク70を介してアソシエーションモジュール60に到着するまでの遅延時間は、例えば聴覚イベント28では40m秒、視覚イベント39では200m秒、モータイベント49では100mであり、ネットワーク70における遅延が10乃至200m秒であり、さらに到着周期も異なることによるものである。
従って、各イベントの同期を取るために、聴覚モジュール20,視覚モジュール30及びモータ制御モジュール40からの聴覚イベント28,視覚イベント39及びモータイベント49は、それぞれ実際の観測時間を示すタイムスタンプ情報を備えており、図示しない短期記憶回路にて、例えば2秒間の間だけ一旦記憶される。
【0058】
そして、同期回路62は、短期記憶回路に記憶された各イベントを、上述した遅延時間を考慮して、実際の観測時間と比較して500m秒の遅延時間を備えるように、同期プロセスにより取り出す。これにより、同期回路62の応答時間は500m秒となる。また、このような同期プロセスは例えば100m秒周期で動作するようになっている。
尚、各イベントは、それぞれ互いに非同期でアソシエーションモジュール60に到着するので、同期を取るための観測時刻と同時刻のイベントが存在するとは限らない。従って、同期プロセスは、同期を取るための観測時刻前後に発生したイベントに対して、線形補間による補間を行なうようになっている。
【0059】
また、ストリーム生成部63は、以下の点に基づいて、ストリーム65,66,67の生成を行なう。
1. 聴覚イベント28は、同等または倍音関係にあるピッチを備え、方向が±10度以内で最も近い聴覚ストリーム65に接続される。尚、±10度以内の値は、聴覚エピポーラ幾何の精度を考慮して選定されたものであ。
2. 視覚イベント39は、共通の顔ID34を有し且つ40cmの範囲内で最も近い視覚ストリーム66に接続される。尚、40cmの範囲内の値は、秒速4m以上で人間が移動することがないということを前提として選定されたものである。
3. すべてのストリームに対して探索を行なった結果、接続可能なストリーム65,66が存在しないイベントがある場合には、当該イベント28,39は、新たなストリーム65,66を構成することになる。
4. 既に存在しているストリーム65,66は、これらに接続されるイベント28,39がない場合には、最大で500m秒間は存続するが、その後もイベントが接続されない状態が継続すると、消滅する。
5. 聴覚ストリーム65と視覚ストリーム66が±10度以内に近接する状態が1秒間のうち500m秒以上継続する場合、これの聴覚ストリーム65と視覚ストリーム66は、同一話者に由来するものであるとみなされ、互いに関係付けられて、アソシエーションストリーム67が生成される。
6. アソシエーションストリーム67は、聴覚イベント28または視覚イベント39が3秒間以上接続されない場合には、関係付けが解除され、既存の聴覚ストリーム65または視覚ストリーム66のみが存続する。
7. アソシエーションストリーム67は、聴覚ストリーム65及び視覚ストリーム66の方向差が3秒間、±30度以上になった場合には、関係付けが解除され、個々の聴覚ストリーム65及び視覚ストリーム66に戻る。
【0060】
これにより、ストリーム生成部63は、同期回路62からの同期聴覚イベント及び同期視覚イベントに基づいて、これらの時間的つながりを考慮してイベントを接続することにより、聴覚ストリーム65及び視覚ストリーム66を生成すると共に、相互の結び付きの強い聴覚ストリーム65及び視覚ストリーム66を関係付けて、アソシエーションストリーム67を生成するようになっており、逆にアソシエーションストリーム67を構成する聴覚ストリーム65及び視覚ストリーム66の結び付きが弱くなれば、関係付けを解除するようになっている。
【0061】
また、アテンション制御モジュール64は、モータ制御モジュール40の駆動モータ制御のプランニングのためのアテンション制御を行なうものであり、その際アソシエーションストリーム67,聴覚ストリーム65そして視覚ストリーム66の順に優先的に参照して、アテンション制御を行なう。
そして、アテンション制御モジュール64は、聴覚ストリーム65及び視覚ストリーム66の状態とアソシエーションストリーム67の存否に基づいて、ロボット10の動作プランニングを行ない、駆動モータ41の動作の必要があれば、モータ制御モジュール40に対して動作指令としてのモータイベントをネットワーク70を介して送信する。
【0062】
ここで、アテンション制御モジュール64におけるアテンション制御は、連続性とトリガに基づいており、連続性により同じ状態を保持しようとし、トリガにより最も興味のある対象を追跡しようとする。
従って、アテンション制御は、
1. アソシエーションストリームの存在は、ロボット10に対して正対して話している人が現在も存在している、あるいは近い過去に存在していたことを示しているので、このようなロボット10に対して話している人に対して、高い優先度でアテンションを向けて、トラッキングを行なう必要がある。
2. マイク16は無指向性であるので、カメラの視野角のような検出範囲が存在せず、広範囲の聴覚情報を得ることができるので、視覚ストリームより聴覚ストリームの優先度を高くすべきである。
という二つの点を考慮して、以下の原則に従ってアテンションを向けるストリームを選択して、トラッキングを行なう。
1. アソシエーションストリームのトラッキングを最優先する。
2. アソシエーションストリームが存在しない場合、聴覚ストリームのトラッキングを優先する。
3. アソシエーションストリーム及び聴覚ストリームが存在しない場合、視覚ストリームのトラッキングを優先する。
4. 複数の同じ種類のストリームが存在する場合、最も古いストリームのトラッキングを優先する。
このようにして、アテンション制御モジュール64は、アテンション制御を行なって、モータ制御モジュール40の駆動モータ41の制御のプランニングを行ない、このプランニングに基づいて、モータコマンド66を生成し、ネットワーク70を介してモータ制御モジュール40に伝送する。これにより、モータ制御モジュール40では、このモータコマンド66に基づいて、モータ制御部45がPWM制御を行なって、駆動モータ41を回転駆動させて、ロボット10を所定方向に向けるようになっている。
【0063】
ビューア68は、このようにして生成された各ストリームをサーバの画面上に表示するものであり、具体的には図12(B)に示すように、レーダチャート68a及びストリームチャート68bにより表示する。
ここで、レーダチャート68aは、その瞬間におけるアソシエーションストリームの状態を、例えば広く明るい(図示の場合ピンク色)扇形で示されるカメラの視野角68a1と共に、狭く暗い扇形で示されるストリームの方向68a2により示す。
ここで、ストリームの方向68a2は、聴覚ストリーム及び視覚ストリームがある場合には例えば赤色表示され、また聴覚ストリームのみの場合には例えば青色表示され、視覚ストリームのみの場合には例えば緑色表示される。
また、ストリームチャート68bは、太線により示されるアソシエーションストリーム68b1と、細線により示される聴覚ストリームまたは視覚ストリーム68b2を示している。
ここで、アソシエーションストリーム68b1は、聴覚ストリーム及び視覚ストリームが存在する場合には例えば赤色表示され、聴覚ストリームのみの場合には例えば青色表示され、また視覚ストリームのみの場合には例えば緑色表示される。また、細線によるストリーム68b2は、聴覚ストリームの場合には例えば青色表示され、視覚ストリームの場合には例えば緑色表示されるようになっている。
これにより、ビューア68の表示を見ることによって、レーダチャート68aにより、そのときの視覚ストリーム及び聴覚ストリームを視覚にて直観的に把握することができると共に、ストリームチャート68bにより、視覚ストリーム及び聴覚ストリームの時間的流れを視覚により直感的に把握することができるようになっている。その際、表示の色を視認することにより、どのようなストリームでアテンション制御が行なわれているかを容易に把握することが可能である。
【0064】
本発明実施形態による人型ロボット10は以上のように構成されており、パーティ受付ロボットとして対象とする話者に対して、図5を参照して、以下のように動作する。
先ず、図10(A)に示すように、ロボット10は、パーティ会場の入口前に配置されている。
そして、図10(B)に示すように、パーティ参加者Pがロボット10に接近してくるが、ロボット10は、まだ当該参加者Pを認識していない。ここで、参加者Pがロボット10に対して例えば「こんにちは」と話し掛けると、ロボット10は、マイク16が当該参加者Pの音声を拾って、聴覚モジュール20が音源方向を伴う聴覚イベント28を生成して、ネットワーク70を介してアソシエーションモジュール60に伝送する。
【0065】
これにより、アソシエーションモジュール60は、この聴覚イベント28に基づいて聴覚ストリーム29を生成する。このとき、視覚モジュール30は参加者Pがカメラ15の視野内に入っていないので、視覚イベント39を生成しない。従って、アソシエーションモジュール60は、聴覚イベント28のみに基づいて、聴覚ストリーム29を生成し、アテンション制御モジュール64は、この聴覚ストリーム29をトリガーとして、ロボット10を参加者Pの方向に向けるようなアテンション制御を行なう。
【0066】
このようにして、図10(C)に示すように、ロボット10が参加者Pの方向を向き、所謂声によるトラッキングが行なわれる。そして、視覚モジュール30がカメラ15による参加者Pの顔の画像を取り込んで、視覚イベント39を生成して、当該参加者Pの顔を顔データベース38により検索し、顔識別を行なうと共に、その結果である顔ID24及び画像をネットワーク70を介してアソシエーションモジュール60に伝送する。尚、当該参加者Pの顔が顔データベース38に登録されていない場合には、視覚モジュール30は、その旨をネットワーク70を介してアソシエーションモジュールに伝送する。
【0067】
このとき、ロボット10は、聴覚イベント28及び視覚イベント39によりアソシエーションストリーム65を生成しており、このアソシエーションストリーム65によりアテンション制御モジュール64は、そのアテンション制御を変更しないので、ロボット10は、参加者Pの方向を向き続ける。従って、参加者Pが移動したとしても、ロボット10は、アソシエーションストリーム65によりモータ制御モジュール40を制御することにより、参加者Pを追跡して、視覚モジュール30のカメラ15が参加者Pを継続して撮像し得るようになっている。
【0068】
そして、アソシエーションモジュール60は、聴覚モジュール20の音声認識回路55に入力を与えて、音声認識回路55はその音声認識結果を対話制御回路53に与える。これにより、対話制御回路53は音声合成を行なってスピーカ51から発声する。このとき、音声認識回路55がマイク16からの音響信号からスピーカ51からの音を自声抑制回路54により低減することにより、ロボット10は自身の発声を無視して、相手の声をより正確に認識することができる。
【0069】
ここで、音声合成による発声は、参加者Pの顔が前記顔データベース38に登録されているか否かで異なる。
参加者Pの顔が顔データベース38に登録されている場合には、アソシエーションモジュール60は、視覚モジュール30からの顔ID24に基づいて、対話モジュール50を制御して、音声合成により「こんにちは。XXXさんですか?」と参加者Pに対して質問する。
これに対して、参加者Pが「はい。」と答えると、対話モジュール50がマイク16からの音響信号に基づいて、音声認識回路55により「はい」を認識して対話制御回路53により音声合成を行ない、スピーカ51から「ようこそXXXさん、どうぞ部屋にお入り下さい。」と発声する。
【0070】
また、参加者Pの顔が顔データベース38に登録されていない場合には、アソシエーションモジュール60は、対話モジュール50を制御して、音声合成により「こんにちは。あなたのお名前を教えていただけますか?」と参加者Pに対して質問する。
これに対して、参加者Pが「XXXです。」と自分の名前を答えると、対話モジュール50がマイク16からの音響信号に基づいて、音声認識回路55により「XXX」を認識して、対話制御回路53により音声合成を行ない、スピーカ51から「ようこそXXXさん、どうぞ部屋にお入り下さい。」と発声する。
このようにして、ロボット10は参加者Pの認識を行なって、パーティ会場への入場を誘導すると共に、視覚モジュール30にて当該参加者Pの顔の画像と名前「XXX」を顔データベース38に登録させる。
【0071】
また、人型ロボット10は、コンパニオン用ロボットとして、例えば図13を参照して、以下のように動作する。
先ず、人型ロボット10は、特に明確なシナリオを有しているのではなく、例えば図13においては、登場する4人の話者に関して一人の話者を追跡したり、途中で他の話者にアテンションを切換えるように動作する。そして、その動作は、各ビューア27,37,48,68における表示を視認することにより容易に把握され、評価され得るようになっている。
ここで、図13(A)乃至(H)の各図は、それぞれ左上のスナップショット,右上のビューア68の表示,左下のビューア27の表示そして右下のビューア28の表示から構成されている。
先ず図13(A)において、人型ロボット10は、その視覚モジュール30により、右下のビューア28の表示にて長方形の枠で示すように、一番左の話者の顔を検出する。当該話者の視覚イベント38は、右上のストリームチャート68bにおいては、細い線68b1で示される視覚ストリームを構成する。
【0072】
次に、当該話者が話し始めると、図13(B)に示すように、聴覚モジュール20が聴覚イベント28を検出して、この聴覚イベント28は、左下のビューア27の右側のウインドウ27bにて小さな円として表示されると共に、左側のウインドウ27aにて、パワースペクトルにおける一組の倍音のピークとして抽出される。
そして、この聴覚イベント28は、アソシエーションモジュール60にて聴覚ストリームに変換され、右上のビューア68のレーダチャート68aにて狭く暗い扇形68a2として示される。
【0073】
このとき、当該話者の聴覚イベント28と視覚イベント38からアソシエーションモジュール60により生成された聴覚ストリーム65及び視覚ストリーム66が一定の時間以上、共通の方向を有していることから、アソシエーションモジュール60のストリーム生成部63にて、アソシエーションストリーム67が生成され、図7(C)に示すように、右上のビューア68のストリームチャート68bにて、太線によりアソシエーションストリームが表示され、当該話者に対してアテンション制御が行なわれる。
【0074】
この状態から、図13(D)に示すように、当該話者が話を中断すると、前記アソシエーションストリームの関連付けが解除されると共に、当該話者に対するアテンションが解放され、アテンション制御が中断される。
そして、一番右の人が話し始めたので、この話者に対してアテンションが向けられ、人型ロボット10がこの話者に対して向きを変えようとしたところで、この話者が話を止めた。
その際、視覚モジュール30が左から二番目の話者の顔を偶然に検出したので、人型ロボット10は水平回転を中断した。
【0075】
続いて、図13(E)に示すように、左から二番目の話者が話し始め、当該話者のアソシエーションストリームが生成されたので、アテンションが当該話者に向けられた。
その後、図13(F)に示すように、当該話者が話を止めたが、当該話者の視覚イベント38は継続して検出されるので、アソシエーションストリーム67は数秒間存続している。
【0076】
そして、図13(G)に示すように、アソシエーションストリーム67が消滅した後、左から三番目の話者が話し始めたので、人型ロボット10は当該話者に向こうとするが、視覚モジュール30が当該話者を検出できないので、視覚イベント38そして視覚ストリーム66が生成されず、従ってアソシエーションストリームが生成されない。
【0077】
その後、図13(H)に示すように、再び一番左の話者が話し始めると、当該話者が視覚モジュール30により検出されておらず、従って視覚イベント38,視覚ストリーム66が生成されておらず、さらにアソシエーションストリームも生成されていないので、人型ロボット10は、当該話者の聴覚イベント28をトリガーとして当該話者に向きを変える。
【0078】
このようにして、人型ロボット10は、聴覚モジュール20による聴覚イベント28及び視覚モジュール30による視覚イベント39と、アソシエーションモジュール60によるアソシエーションストリーム65に基づいて、複数の話者を聴覚及び視覚により認識していると共に、複数の話者のうちの一人の話者を追跡したり、あるいは途中で他の話者に切り換えて追跡することができる。
なお、コンパニオン用ロボットの場合には、ロボット10は受動的な役割を果たす、即ちパーティ参加者の「話を聴き」あるいは「話者を見る」のみであり、対話モジュール50により発声することはない。
【0079】
また、コンパニオン用ロボットとしての人型ロボット10は、パーティ受付ロボットと顔データベース38を共用し、あるいはパーティ受付ロボットの顔データベース38が転送または複写されるようにしてもよい。この場合、コンパニオン用ロボットとしての人型ロボット10は、パーティ参加者全員を常に顔識別によって認識することができる。
【0080】
このようにして、本発明実施形態による人型ロボット10によれば、聴覚モジュール20及び視覚モジュール30からの聴覚イベント及び視覚イベントに基づいて、アソシエーションモジュール60が聴覚ストリーム,視覚ストリームそしてアソシエーションストリームを生成することによって、複数の対象である話者を認識しているので、何れかのイベントが欠落したり明確に認識できなくなった場合、例えば話者が移動して「見えなく」なった場合でも聴覚により、また話者が話をせず「聞こえなく」なった場合でも視覚により、リアルタイムに複数の話者を聴覚的及び/又は視覚的にトラッキングすることができる。
また、各モジュールのビューアにより、聴覚情報,視覚情報,モータ情報及びストリーム情報が表示されているので、これらの情報を視覚により直感的に把握し、人型ロボット10の動作状況を容易に評価することができる。
その際、各ビューアにおける表示色が、アソシエーションストリームの状態に応じて異なると共に、各ビューア間で統一されていることから、アソシエーションストリームの状態を容易に把握することが可能である。
【0081】
上述した実施形態において、人型ロボット10は、4DOF(自由度)を有するように構成されているが、これに限らず、任意の動作を行なうように構成されたロボットに本発明によるロボット聴覚システムを組み込むことも可能である。また、上述した実施形態においては、本発明によるロボット視聴覚システムを人型ロボット10に組み込んだ場合について説明したが、これに限らず、犬型等の各種動物型ロボットや、その他の形式のロボットに組み込むことも可能であることは明らかである。
さらに、上述した実施形態においては、アテンション制御の際に、複数の同じ種類のストリームが存在する場合、最も古いストリームのトラッキングを優先するようになっているが、これに限らず、他のストリーム、例えば最も新しいストリームのトラッキングを優先させるようにしてもよい。
【0082】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、聴覚モジュール,視覚モジュール及びモータ制御モジュールと、アソシエーションモジュール及びアテンション制御モジュールとの連携によって、ロボットの聴覚及び視覚がそれぞれ有する曖昧性が互いに補完されることになり、所謂ロバスト性が向上し、複数の話者であっても各話者をそれぞれ知覚することができる。
また、例えば聴覚イベントまたは視覚イベントの何れか一方が欠落したときであっても、視覚イベントまたは聴覚イベントのみに基づいて、対象である話者をアソシエーションモジュールが知覚することができるので、リアルタイムにモータ制御モジュールの制御を行なうことができる。
さらに、表示部により、前記聴覚モジュールによる聴覚情報,視覚モジュールによる視覚情報及びモータモジュールによるモータ情報、そしてアソシエーションモジュールによるストリーム情報の少なくとも一部を表示して、アソシエーションモジュールによるリアルタイム処理を視覚化することにより、リアルタイム処理の状態を視覚により直感的に把握することができる。
これにより、本発明によれば、対象に対する視覚及び聴覚の追跡を行なうためのリアルタイム処理を可能にすると共に、このリアルタイム処理を視覚化するようにした極めて優れたロボット視聴覚システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるロボット聴覚装置の第一の実施形態を組み込んだ人型ロボットの外観を示す正面図である。
【図2】図1の人型ロボットの側面図である。
【図3】図1の人型ロボットにおける頭部の構成を示す概略拡大図である。
【図4】図1の人型ロボットにおけるロボット視聴覚システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図4におけるブロック1の聴覚モジュールを拡大して示す電気的構成のブロック図である。
【図6】図4におけるブロック2の視覚モジュールを拡大して示す電気的構成のブロック図である。
【図7】図4におけるブロック3のモータ制御モジュールを拡大して示す電気的構成のブロック図である。
【図8】図4におけるブロック4の対話モジュールを拡大して示す電気的構成のブロック図である。
【図9】図4におけるブロック5のアソシエーションモジュールを拡大して示す電気的構成のブロック図である。
【図10】図4のロボット視聴覚システムにおけるパーティ受付ロボットとしての動作例を示す図である。
【図11】図4のロボット視聴覚システムにおける(A)聴覚モジュール,(B)視覚モジュールのビューアの画面例を示す図である。(C)モータ制御モジュール及び(D)アソシエーションモジュールのビューアの画面例を示す図である。
【図12】図4のロボット視聴覚システムにおける(C)モータ制御モジュール,(D)アソシエーションモジュールのビューアの画面例を示す図である。
【図13】図4のロボット視聴覚システムにおけるコンパニオン用ロボットとしての動作例を示す図である。
【符号の説明】
10 人型ロボット
11 ベース
12 胴体部
13 頭部
13a 連結部材
14 外装
15 カメラ(ロボット視覚)
16,16a,16b マイク(ロボット聴覚)
17 ロボット視聴覚システム
20 聴覚モジュール
30 視覚モジュール
40 モータ制御モジュール
50 対話モジュール
60 アソシエーションモジュール
70 ネットワーク

Claims (10)

  1. 外部の音を集音する少なくとも一対のマイクを含む聴覚モジュールと、
    ロボットの前方を撮像するカメラを含む視覚モジュールと、
    ロボットを水平方向に回動させる駆動モータを含むモータ制御モジュールと、
    前記聴覚モジュール,視覚モジュール及びモータ制御モジュールからのイベントを統合してストリームを生成するアソシエーションモジュールと、
    アソシエーションモジュールにより生成されたストリームに基づいてアテンション制御を行なうアテンション制御モジュールと、を備えているロボット視聴覚システムであって、
    前記聴覚モジュールが、マイクからの音響信号に基づいて、ピッチ抽出,音源の分離及び定位から、少なくとも一人の話者の音源を同定してその聴覚イベントを抽出し、
    前記視覚モジュールが、カメラにより撮像された画像に基づいて、各話者の顔識別と定位から話者の視覚イベントを抽出し、
    前記モータ制御モジュールが、駆動モータの回転位置に基づいてモータイベントを抽出することにより、
    前記アソシエーションモジュールが、聴覚イベント,視覚イベント及びモータイベントから、聴覚ストリーム及び視覚ストリームと、聴覚ストリームと視覚ストリームとを関連付けたアソシエーションストリームを生成して、
    前記アテンション制御モジュールが、聴覚ストリーム,視覚ストリーム,アソシエーションストリームに基づいてモータ制御モジュールの駆動モータ制御のプランニングのためのアテンション制御を行なうと共に、
    前記聴覚モジュールによる聴覚情報,視覚モジュールによる視覚情報及びモータモジュールによるモータ情報、そしてアソシエーションモジュールによるストリーム情報の少なくとも一部を表示する表示部を備えていることを特徴とする、ロボット視聴覚システム。
  2. 外部の音を集音する少なくとも一対のマイクを含む聴覚モジュールと、
    ロボットの前方を撮像するカメラを含む視覚モジュールと、
    ロボットを水平方向に回動させる駆動モータを含むモータ制御モジュールと、
    前記聴覚モジュール,視覚モジュール及びモータ制御モジュールからのイベントを統合してストリームを生成するアソシエーションモジュールと、
    アソシエーションモジュールにより生成されたストリームに基づいてアテンション制御を行なうアテンション制御モジュールと、を備えている人型または動物型のロボットの視聴覚システムであって、
    前記聴覚モジュールが、マイクからの音響信号に基づいて、ピッチ抽出,音源の分離及び定位から、少なくとも一人の話者の音源を同定してその聴覚イベントを抽出し、
    前記視覚モジュールが、カメラにより撮像された画像に基づいて、各話者の顔識別と定位から話者の視覚イベントを抽出し、
    前記モータ制御モジュールが、駆動モータの回転位置に基づいてモータイベントを抽出することにより、
    前記アソシエーションモジュールが、聴覚イベント,視覚イベント及びモータイベントから、聴覚ストリーム及び視覚ストリームと、聴覚ストリームと視覚ストリームとを関連付けたアソシエーションストリームを生成して、
    前記アテンション制御モジュールが、聴覚ストリーム,視覚ストリーム,アソシエーションストリームに基づいてモータ制御モジュールの駆動モータ制御のプランニングのためのアテンション制御を行なうと共に、
    前記聴覚モジュールによる聴覚情報,視覚モジュールによる視覚情報及びモータモジュールによるモータ情報、そしてアソシエーションモジュールによるストリーム情報の少なくとも一部を表示する表示部を備えていることを特徴とする、ロボット視聴覚システム。
  3. 前記表示部が、聴覚情報として、音源からの音響信号のスペクトル及び抽出されたピーク、そして聴覚イベントを表示する聴覚表示部を備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のロボット視聴覚システム。
  4. 前記聴覚表示部が、縦軸をロボットを中心とする相対的な方位角,横軸をピッチとし、直径を確信度とする円により聴覚イベントを表示することを特徴とする、請求項3に記載のロボット視聴覚システム。
  5. 前記表示部が、視覚情報として、抽出した顔を枠で示すカメラ画像と、視覚イベントを表示する視覚表示部を備えていることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載のロボット視聴覚システム。
  6. 前記視覚表示部が、確信度付きで抽出した顔識別及び顔定位のリストにより視覚イベントを表示することを特徴とする、請求項5に記載のロボット視聴覚システム。
  7. 前記表示部が、モータ情報として、ロボットの向き及び動作の速度をリアルタイムに三次元表示するモータ表示部を備えていることを特徴とする、請求項1から6の何れかに記載のロボット視聴覚システム。
  8. 前記表示部が、ストリーム情報として、ストリームチャート及びレーダチャートを表示するストリーム表示部を備えていることを特徴とする、請求項7に記載のロボット視聴覚システム。
  9. 前記ストリーム表示部が、ストリームチャートにて、各聴覚ストリーム及び視覚ストリームそしてアソシエーションストリームにより、ストリーム情報を表示することを特徴とする、請求項8に記載のロボット視聴覚システム。
  10. 前記ストリーム表示部が、レーダチャートにて、カメラ視野と音源定位により、そのときのストリーム状態を表示することを特徴とする、請求項8に記載のロボット視聴覚システム。
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