JP3837110B2 - Double balanced mixer carrier leak measurement device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローカル入力端子に入力されたキャリア信号とIF入力端子に入力されたIF信号とを掛け算するダブルバランスド・ミキサの出力信号に含まれるキャリアリークを測定するダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7(b)に示す構造を有するダブルバランスド・ミキサ(Double Balanced Mixer 以下、DBMと略記する)1(この構造はダブルバランスド・ミキサの一例である)においては、図7(a)に示すように、ローカル入力端子に入力されたキャリア信号cとIF入力端子に入力されたIF信号bとを掛け算して、出力信号dとして出力する。
【0003】
この場合、一般のDBM1においては、図7(c)の位相ベクトル図に示すように、出力信号dに、この出力信号dに希望するベクトルの他に、キャリア信号cがこのDBM1を介して出力信号dにリークするキャリアリークが含まれる。このように、DBM1の出力信号dにキャリアリークが含まれると、このDBM1が組込まれた例えば直交変調器等の各種の回路や信号処理機器の出力信号において、大きなスプリアスが発生し、性能低下の要因となる。
【0004】
したがって、各種の回路や信号処理機器に組込まれる各DBM1におけるキャリアリークの大きさL及び位相θを予め測定して、把握しておくことは、回路設計上重要なことである。
【0005】
従来、図8(a)に示すネットワークアナライザ(NWA)2を用いて、このDBM1におけるキャリアリークの大きさLと基準位相(キャリア信号cの位相)からの角度を示す位相θを求めていた。すなわち、測定対象のDBM1のIF入力端子をこのDBM1の特性インピーダンス3で終端し、ネットワークアナライザ(NWA)2から、位相と周波数と振幅とが既知である試験信号としてのキャリア信号cをDBM1のRF入力端子に印加し、そのときのDBM1の出力信号dを取込んで、この出力信号dの大きさと位相とを測定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ネットワークアナライザ(NWA)2を、このDBM1におけるキャリアリークを測定するキャリアリーク測定装置に組込む場合においても、まだ解消すべき次のような課題があった。
【0007】
すなわち、DBM1のなかには、信号レベルが一定以上のキャリア信号cを入力する必要がある動作仕様を有するものもある。一般に、ネットワークアナライザ(NWA)2に入出力される信号の信号レベルは、このようなDBMをドライブするには、小さくて、ネットワークアナライザ(NWA)2は、この小さい信号レベルの信号の特性を高い精度で測定する機能を有している。したがって、図8(b)に示すように、キャリア信号cの信号路に増幅器4を介在させる必要がある。
【0008】
しかし、このように信号路に増幅器4を介在させると、測定結果に対する増幅器4の増幅特性、位相特性の影響も無視できないので、測定、及び最終のキャリアリークの大きさLと位相θを求める演算処理が複雑化する。
【0009】
さらに、図9に示すように、測定対象のDBM1が、他のDBM5及び加算器6とともに、例えばIC回路のように一つの一体形成された直交変調器7に組込まれていた場合においては、測定対象のDBM1の出力信号を単独で取出すことができないので、ネットワークアナライザ(NWA)2を用いて、測定対象のDBM1単独のキャリアリークを測定することは不可能であった。
【0010】
また、ネットワークアナライザ(NWA)2は、本質的に、小さい信号レベルの信号の特性を高い精度で測定する機能を有するので、非常に高価である。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、測定対象のDBMを直交変調器に組込み、この直交変調器全体の出力信号レベルを各DBMのIF入力端子に印加する直流電圧で制御することによって、ネットワークアナライザ(NWA)を用いることなく、簡単に高い精度で、かつたとえ直交変調器に組込まれたDBMであったとしても、測定対象のDBM単独のキャリアリークを測定できるダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するために、本発明のダブルバランスド・ミキサ(DBM)のキャリアリーク測定装置においては、位相が互いに90°異なる一対のキャリア信号を生成して一対の信号端子へ出力するとともに、信号切換指令に応じて、一対の信号端子へ出力するキャリア信号の位相関係を切換る直交キャリア信号生成・切換部と、少なくとも一方のDBM(ダブルバランスド・ミキサ)が測定対象である一対のDBMと加算器とで構成され、直交キャリア信号生成・切換部の一対の信号端子から出力された各キャリア信号が各DBMに入力される直交変調器と、この直交変調器から出力された変調信号の信号レベルを測定するレベル測定器と、各DBMのIF入力端子へ印加する指定された直流電圧を生成する電圧発生器と、直交キャリア信号生成・切換部に信号切換指令を送出して、直交変調器に入力される一対のキャリア信号を第1の状態に維持した状態で、電圧発生器から発生し、一対のDBMの各IF入力端子に入力することによって、レベル測定器で測定される信号レベルが最小となる第1の一対の直流電圧を求める手段と、直交キャリア信号生成・切換部に信号切換指令を送出して、直交変調器に入力される一対のキャリア信号の位相関係を第1の状態から切り換えて第2の状態に維持した状態で、電圧発生器から発生し、前記一対のDBMの各IF入力端子に入力することによって、レベル測定器で測定される信号レベルが最小となる第2の一対の直流電圧を求める手段と、第1の一対の直流電圧と前記第2の一対の直流電圧と各DBMの変換係数とから各DBMのキャリアリークの大きさと位相とを算出する手段とを備えている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係わるダブルバランスド・ミキサ(DBM)のキャリアリーク測定装置を説明する。
先ず、測定対象のDBMが組込まれた直交変調器を用いて、この直交変調器に組込まれた各DBMのキャリアリークの大きさと位相が測定できる動作原理を図1、図2、図3、図4を用いて説明する。
【0014】
例えば、図1に示すように、測定対象のDBM11と測定対象でないDBM12と加算器13とで構成される直交変調器14の各DBM11、12のIF入力端子に印加するI、Q信号の信号レベルを「0」に維持した状態で、各DBM11、12に対して互いに位相が直交するキャリア信号c1、c2を印加する。もし、各DBM11、12が全くキャリアリークが発生しない状態ならば加算器13から信号は出力されない。
【0015】
しかし、一般的に、図2に示すように、DBM11からのこのDBM11に入力されるキャリア信号c1の位相(I相軸)に対して位相θIだけ離れたキャリアリーク(大きさLI)が発生し、DBM12からのこのDBM12に入力されるキャリア信号c2の位相(Q相軸)に対して位相θQだけ離れたキャリアリーク(大きさLQ)が発生する。加算器13から出力される直交変調器14全体のキャリアリーク(大きさL0)は各キャリアリークLI、LQをベクトル合成したものである。
【0016】
この直交変調器14からキャリアリークL0が出力されないためには、このキャリアリークL0を打ち消すベクトルを持ち調整するための電圧Vを加算器13の出力に発生させればよい。この調整するための電圧Vを発生させるためには、DBM11、12のIF入力端子に対して、各キャリア信号c1、c2の入力位相(位相軸)に投影された直流電圧IDC、QDCを印加すればよい。
【0017】
ここで、直交変調器14から出力されるキャリアリークL0の大きさを示す信号レベルは簡単に測定できるので、キャリアリークL0の信号レベルが最小を示す直流電圧IDC、QDCを求めることは容易である。
【0018】
図2から理解できるように、キャリアリークL0を打ち消すために印加した直流電圧IDCは、各キャリアリークLI、LQをDBM11に入力されるキャリア信号c1の位相(I相軸)に投影したI相成分を加算した値を打ち消す値である。また、キャリアリークL0を打ち消すために印加した直流電圧QDCは、各キャリアリークLI、LQをDBM12に入力されるキャリア信号c2の位相(Q相軸)に投影したQ相成分を加算した値を打ち消す値である。
【0019】
したがって、直流電圧IDC、QDCと各キャリアリークLI、LQの大きさと位相θI、θQとの関係が求まる。
【0020】
次に、各DBM11、12に印加するキャリア信号c1、c2を切り換えて同様の関係を求めることによって、各キャリアリークLI、LQの大きさと位相θI、θQとが求まる。
【0021】
但し、各DBM11、12においては、IF入力端子に入力される電圧がそのまま出力端子に現れるのではなく、各DBM11、12に対応した変換係数KI、KQを乗算した値が現れる。したがって、前述した直流電圧IDC、QDCに変換係数Kを乗算した値と各キャリアリークLI、LQの大きさと位相θI、θQとの関係を用いて各キャリアリークLI、LQの大きさと位相θI、θQとが求まる。
【0022】
さらに、各キャリアリークLI、LQの大きさと位相θI、θQとの具体的算出手順を図3(状態A)、図4(状態B)を用いて説明する。
【0023】
図3(a)は、図1で示した測定対象のDBM11と、DBM12と、加算器13とが組込まれた直交変調器14におけるDBM11のローカル入力端子にキャリア信号c1(=E cos(2πfC))を印加し、他方のDBM12のローカル入力端子にキャリア信号c2(=E sin(2πfC))を印加した状態Aを示す。したがって、この状態Aにおいては、各キャリア信号c1、c2は互いに位相が90°離れている。
【0024】
さらに、この状態Aにおいて、加算器13から出力される信号(キャリアリークL0)の信号レベルが最小となるような、すなわち、この信号(キャリアリークL0)を打ち消すベクトル方向の調整のための電圧Vを発生させるために、各DBM11、12のIF入力端子へ直流電圧IA、QAを印加している。
【0025】
この一対の直流電圧IA、QAの組合せを求める具体的手法は、各DBM11、12のIF入力端子へ印加する直流電圧ID、QDの組合せを順次変化させていって、加算器13の出力信号レベルが最小となる直流電圧ID、QDの組合せを検索すればよい。
【0026】
この状態Aにおいては、図3(b)、(c)に示すように、DBM11からのこのDBM11に入力されるキャリア信号c1の位相(I相軸)に対して位相θIだけ離れたキャリアリークLIが発生し、DBM12からのこのDBM12に入力されるキャリア信号c2の位相(Q相軸)に対して位相θQだけ離れたキャリアリークLQが発生する。加算器13から出力される直交変調器14全体のキャリアリークL0は各キャリアリークLI、LQをベクトル合成したものである。
【0027】
図3(b)において、このベクトル合成されたキャリアリークL0のDBM11に入力されるキャリア信号c1の相軸(I相軸)方向成分を打ち消すために、DBM11のIF入力端子へ印加する直流電圧IAのDBM11の出力端に現れるRF成分RFIAは、各キャリアリークLI、LQのDBM11に入力されるキャリア信号c1の位相(I相軸)方向成分を合算した値を打ち消す値であるので、(1)式で示すことができる。
【0028】
RFIA=[LI cos(θI)―LQ sin(θQ)]・(―1) …(1)
同様に、図3(c)において、このベクトル合成されたキャリアリークL0のDBM12に入力されるキャリア信号c2の位相(Q相軸)方向成分を打ち消すために、DBM12のIF入力端子へ印加する直流電圧QAのDBM12の出力端に現れるRF成分RFQAは、各キャリアリークLI、LQのDBM12に入力されるキャリア信号c2の位相(Q相軸)方向成分を合算した値を打ち消す値であるので、(2)式で示すことができる。
【0029】
RFQA=[LI sin(θI)+LQ cos(θQ)]・(―1) …(2)
しかしながら、直流電圧IA、IBで二つのキャリアリークLI、LQをまとめて打ち消しているので、この(1)、(2)式から二つのキャリアリークLI、LQを個別に求めることはできない。
【0030】
そこで、図4(a)に示すように、直交変調器14の各DBM11、12に入力するキャリア信号c1、c2を交換する。すなわち、直交変調器14におけるDBM11のローカル入力端子にキャリア信号c2(=E sin(2πfC))を印加し、他方のDBM12のRF入力端子にキャリア信号c1(=E cos(2πfC))を印加して、状態Bとする。したがって、この状態Bにおいても、各キャリア信号c1、c2は互いに位相が90°異なる。
【0031】
この状態Bの場合、各DBM11、12に入力されるキャリア信号の位相が状態Aに比較して、90°移動する。
【0032】
したがって、図4(b)において、ベクトル合成されたキャリアリークL0のDBM12に入力されるキャリア信号c2の位相(Q相軸)方向成分を打ち消すために、DBM12のIF入力端子へ印加する直流電圧QBによってDBM12の出力端に現れるRF成分RFQBは、各キャリアリークLI、LQのDBM12に入力されるキャリア信号c2の位相(Q相軸)方向成分を合算した値を打ち消す値であるので、(3)式で示すことができる。
【0033】
RFQB=[―LI sin(θI)+LQ cos(θQ)]・(―1) …(3)
同様に、図4(c)において、このベクトル合成されたキャリアリークL0のDBM11に入力されるキャリア信号c1の位相(I相軸)方向成分を打ち消すために、DBM11のIF入力端子へ印加する直流電圧IBによってDBM11の出力端に現れるRF成分RFIBは、各キャリアリークLI、LQのDBM11に入力されるキャリア信号c1の位相(I相軸)方向成分を合算した値を打ち消す値であるので、(4)式で示すことができる。
【0034】
RFIB=LI cos(θI)+LQ sin(θQ) …(4)
前述したように、各DBM11、12においては、IF入力端子に入力される電圧がそのまま出力端子にRF成分として現れるのではなく、各DBM11、12に対応した変換係数Kを乗算した値がRF成分として現れる。各DBM11、12の変換係数をKI、KQとすると、各RF成分と各直流電圧との関係は、(5)〜(8)式で示すことが可能である。
【0035】
RFIA=KI・IA …(5)
RFQA=KQ・QA …(6)
RFIB=KI・IB …(7)
RFQB=KQ・QB …(8)
以上の(5)〜(8)式を(1)〜(4)式へ代入して下記に示す(9)〜(12)式を得る。
【0036】
RFIA=KI・IA=[LI cos(θI)―LQ sin(θQ)]・(―1) …(9)
RFQA=KQ・QA=[LI sin(θI)+LQ cos(θQ)]・(―1) …(10)
RFQB=KQ・QB=[―LI sin(θI)+LQ cos(θQ)]・(―1) …(11)
RFIB=KI・IB=[LI cos(θI)+LQ sin(θQ)]・(―1) …(12)
(9)〜(12)式を変形して、下記に示す(13)〜(16)式を得る。
【0037】
KI・IA+KI・IB=2LI cos(θI)・(―1) …(13)
KQ・QA+KQ・QB=2LQ cos(θQ)・(―1) …(14)
KI・IA―KI・IB=―2LQ sin(θQ)・(―1) …(15)
KQ・QA―KQ・QB=2LI sin(θI)・(―1) …(16)
式(13)、(16)からDBM11のキャリアリークの大きさLIは(17)式で求まる。
LI=(1/2)[KI 2(IA+IB)2+KQ 2(QA―QB)2]1/2…(17)
また、式(14)、(15)からDBM12のキャリアリークの大きさLQは(18)式で求まる。
【0038】
LQ=(1/2)[KI 2(IA―IB)2+KQ 2(QA+QB)2]1/2…(18)
さらに、(13)式からDBM11のキャリアリークの位相θIは(19)式で求まる。
【0039】
θI=ACOS[―KI(IA+IB)/(2LI)] …(19)
同様に、(14)式からDBM12のキャリアリークの位相θQは(20)式で求まる。
【0040】
θQ=ACOS[―KQ(QA+QB)/(2LQ)] …(20)
または、(16)式からDBM11のキャリアリークの位相θIは(21)式で求まる。
【0041】
θI=ASIN[―KI(QA―QB)/(2LI)] …(21)
同様に、(15)式からDBM12のキャリアリークの位相θQは(22)式で求まる。
【0042】
θQ=ASIN[―KQ(IA―IB)/(―2LQ)] …(22)
このように、直交変換器14の加算器13から出力される直交変換器14全体としてのキャリアリークL0の信号レベルが最小となる各DBM11、12のIF入力端子に印加する2組の直流電圧の組合せ(IA、QA)、(IB、QB)、及び各DBM11、12の変換係数KI、KQが求まれば、各DBM11、12単独の各キャリアリークの大きさLI、LQ、及び位相θI、θQが一義的に求まる。
【0043】
次に、各DBM11、12の変換係数KI、KQの測定方法を説明する。この変換係数KI、KQの測定方法は下記の(a)(b)(c)で示す複数種類が考えられる。
【0044】
(a)簡易測定
精度を必要としない場合には、変換係数Kを測定したい一方のDBM11のIF入力端子に直流電圧を印加し、他方のDBM12のIF入力端子を接地する。そして、一方のDBM11のIF入力端子に印加する直流電圧DCの変化量と、このときに直交変換器14の加算器13から出力される出力信号の信号レベルVLの変化量との関係から、変換係数Kを算出する。
【0045】
この簡易測定においては、各DBM11、12が有する各キャリアリークが加算器13から出力される出力信号に含まれるので、変換係数KI、KQの高い測定精度を期待できない。
【0046】
(b)正規測定(その1)
測定対象でないDBM12のIF入力端子に、加算器13から出力される直交変調器全体の出力信号の信号レベルが最小となる直流電圧を探して印加する。この状態で、測定対象のDBM11のIF入力端子に印加する直流電圧を変化させたときの直交変調器14の出力信号の信号レベルの変化の割合を測定対象のDBM11の変換係数KIとする。
【0047】
具体的には、測定対象のDBM11のIF入力端子に印加する第1の電圧DC1に対する直交変調器14の第1の出力信号レベルVL1と、測定対象のDBM11のIF入力端子に印加する第2の電圧DC2に対する直交変調器14の第2の出力信号レベルVL2とを求めて、変換係数KIを(23)式で求める。
【0048】
KI=(VL2―VL1)/(DC2―DC1) …(23)
このように、測定対象でないDBM12のIF入力端子に直交変調器全体の出力信号レベルが最小となる直流電圧を印加しているので、測定対象のDBM11の変換係数KIを測定する過程で、測定対象でないDBM12のキャリアリークの影響を最小限に抑制できる。その結果、前述した簡易測定に比較して変換係数Kの測定精度を向上できる。
【0049】
(c)正規測定(その2)
直交変調器14の加算器13から出力される直交変調器14全体の出力信号の信号レベルが最小となる各DBM11、12の各IF入力端子に印加する一対の直流電圧IA、QAを探してそれぞれ基準電圧として設定する。次に、変換係数Kを測定しようとするDBM11のIF入力端子に印加する直流電圧IDを基準電圧IAから変化させたときの直交変調器14の出力信号レベルの変化割合を測定対象のDBM11の変換係数KIとする。
【0050】
このように直交変調器14全体の出力信号レベルを最小とした状態で変換係数Kを測定しているので、各DBM11、12が有する各キャリアリークが加算器13から出力される出力信号にほとんど含まれないので、変換係数Kの測定精度を大幅に向上できる。
【0051】
このように各DBM11、12の変換係数KI、KQも高い精度で測定できるので、各DBM11、12単独のキャリアリークの大きさLI、LQ、及び位相θI、θQを高い精度で測定可能である。
【0052】
次に、以上説明した計算手順を用いて各DBM11、12単独のキャリアリークの大きさLI、LQ、及び位相θI、θQを測定するダブルバランスド・ミキサ(DBM)のキャリアリーク測定装置の構成を図5を用いて説明する。
【0053】
図5に示すダブルバランスド・ミキサ(DBM)のキャリアリーク測定装置において、キャリア信号発生部15は、コンピュータからなる制御部16からの起動指令stに応じて起動され、周波数fCを有する基準キャリア信号c0(=E cos(2πfC))を次の直交キャリア信号生成・切換部17へ送出する。
【0054】
直交キャリア信号生成・切換部17内には、90°移相器18と、一対の切換スイッチ19a、19bからなる信号切換部19とが設けられている。キャリア信号発生部15から入力された基準キャリア信号c0(=E cos(2πfC))は、そのまま新規のキャリア信号c1(=E cos(2πfC))として信号切換部19の一方の切換スイッチ19aの共通端子Cへ入力されるとともに、90°移相器18へ入力される。
【0055】
90°移相器18は、入力された基準キャリア信号c0(=E cos(2πfC))の位相を90°移相して、新規のキャリア信号c2(=E sin(2πfC))として、信号切換部19の他方の切換スイッチ19bの共通端子Cへ送出する。
【0056】
なお、90°移相器18において、入力された基準キャリア信号c0の位相が正確に90°移相していることが、制御部16にて監視されており、移相量が90°から外れると、制御部16からの調整指令veにて、移相量が正確に90°に調整される。
【0057】
切換スイッチ19aの切換端子A及び切換スイッチ19bの切換端子Bは信号端子20aに接続されている。一方、切換スイッチ19bの切換端子A及び切換スイッチ19aの切換端子Bは信号端子20bに接続されている。信号切換部19の各切換スイッチ19a、19bは、制御部16からの信号切換指令seに応じて、連動して、共通端子Cの接続先の切換端子A、Bが切換る。
【0058】
信号端子20aは次の直交変調器14の一方のDBM11のローカル入力端子に接続され、信号端子20bは次の直交変調器14の他方のDBM12のローカル入力端子に接続されている。
【0059】
したがって、制御部16が切換端子Aへの信号切換指令seを出力している状態においては、信号端子20aからキャリア信号c1(=E cos(2πfC))が直交変調器14の一方のDBM11へ入力され、信号端子20bからキャリア信号c2(=E sin(2πfC))が直交変調器14の他方のDBM12へ入力されている。この状態は、図3(a)に示した[状態A]に相当する。
【0060】
逆に、制御部16が切換端子Bへの信号切換指令seを出力している状態においては、信号端子20aからキャリア信号c2(=E sin(2πfC))が直交変調器14の一方のDBM11へ入力され、信号端子20bからキャリア信号c1(=E cos(2πfC))が直交変調器14の他方のDBM12へ入力されている。この状態は、図4(a)に示した[状態B]に相当する。
【0061】
このように、制御部16は、信号切換部19へ信号切換指令seを送出して、直交変調器14の各DBM11、12へ入力される位相が互いに90°異なる一対のキャリア信号c1、c2を[状態A]又は[状態B]に切換ることができる。
【0062】
直交変調器14の一方のDBM11のIF入力端子には電圧発生器21から直流電圧IDが印加される。また、他方のDBM12のIF入力端子には電圧発生器22から直流電圧QDが印加される。各電圧発生器21、22が出力する直流電圧ID、QDは制御部16から指定される。
【0063】
測定対象のDBM11はキャリア信号c1(又はc2)と直流電圧IDとを信号合成して加算器13へ送出する。DBM12はキャリア信号c2(又はc1)と直流電圧QDとを信号合成して加算器13へ送出する。加算器13は各DBM11、12の出力信号を加算して、変調信号として出力する。レベル測定器23は、直交変調器14から出力された変調信号の信号レベルVLを測定して制御部16へ送出する。
【0064】
コンピュータからなる制御部16には表示器24及び操作部25が接続されている。そして、制御部16内には、アプリケーション・プログラム上に形成された、第1の直流電圧対検索部26、第2の直流電圧対検索部27、変換係数算出部28、キャリアリーク算出部29が設けられている。
【0065】
次に、制御部16の各部26〜29が行う各DBM11、12のキャリアリークの大きさLI、LQ、及び位相θI、θQの算出に至るまでの各処理動作を図6の流れ図に従って説明する。
【0066】
操作部25を介して測定者が測定開始を操作入力すると、キャリア信号発生部15へ起動指令stを送出して、キャリア信号発生部15を起動する(ステップS1)。
【0067】
次に、第1の直流電圧対検索部26が起動して、信号切換部19へ信号切換指令seを送出して、信号切換部19を[状態A]側に切換る(S2)。その結果、直交変調器14の各DBM11、12には、図3(a)に示すように、各キャリア信号c1、c2が入力される。次に、各電圧発生器21、22を制御して、各DBM11、12のIF入力端子に印加する直流電圧ID、QDを一旦、「0」に設定する(S3)。
【0068】
この状態の直交変調器14から出力されている変調信号(直交変調器14全体のキャリアリーク)の信号レベルVLをレベル測定器23を介して検出する(S4)。そして、電圧発生器21、22から出力される直流電圧ID、QDの組合せを順番に変更していって、信号レベルVLが最小となる直流電圧IA、QAの組合せを求める(S5)。
【0069】
次に、第2の直流電圧対検索部27が起動して、信号切換部19へ信号切換指令seを送出して、信号切換部19を[状態B]側に切換る(S6)。その結果、直交変調器14の各DBM11、12には、図4(a)に示すように、各キャリア信号c2、c1が入力される。次に、各電圧発生器21、22を制御して、各DBM11、12のIF入力端子に印加する直流電圧ID、QDを一旦、「0」に設定する(S7)。
【0070】
この状態の直交変調器14から出力されている変調信号(直交変調器14全体のキャリアリーク)の信号レベルVLをレベル測定器23を介して検出する(S8)。そして、電圧発生器21、22から出力される直流電圧ID、QDの組合せを順番に変更していって、信号レベルVLが最小となる直流電圧IB、QBの組合せを求める(S9)。
【0071】
次に、変換係数算出部28が起動して、前述した(c)正規測定(その2)の変換係数の算出処理を実行する。すなわち、信号切換部19を[状態A]側に切換る(S10)。そして、各電圧発生器21、22を制御して、各DBM11、12のIF入力端子に印加する直流電圧ID、QDを、一旦、出力信号レベルVLが最小となる直流電圧IA、QAの基準電圧に設定する(S11)。
【0072】
DBM11側の直流電圧IDを変化させた場合における出力信号レベルVLの変化量を求める(S12)。この直流電圧IDの変化量と出力信号レベルVLの変化量との比からDBM11の変換係数KIを算出する(S13)。
【0073】
次に、直流電圧ID、QDを出力信号レベルVLが最小となる直流電圧IA、QA(基準電圧)に再度設定し、DBM12側の直流電圧QDを変化させた場合における出力信号レベルVLの変化量を求める(S14)。この直流電圧QDの変化量と出力信号レベルVLの変化量との比からDBM12の変換係数KQを算出する(S15)。
【0074】
次に、キャリアリーク算出部29が起動して、先に求めた、[状態A]における出力信号レベルVLが最小となる直流電圧IA、QAの組合せ、[状態B]における出力信号レベルVLが最小となる直流電圧IB、QBの組合せ、及び各DBM11、12の変換係数KI、KQから、前述した(17),(18),(19),(20)式を用いて、各DBM11、12単独でのキャリアリークの大きさLI、LQ、及び位相θI、θQを算出する(S16)。
【0075】
LI=(1/2)[KI 2(IA+IB)2+KQ 2(QA―QB)2]1/2…(17)
LQ=(1/2)[KI 2(IA―IB)2+KQ 2(QA+QB)2]1/2…(18)
θI=ACOS[―KI(IA+IB)/(2LI)] …(19)
θQ=ACOS[―KQ(QA+QB)/(2LQ)] …(20)
そして、算出した各キャリアリークの大きさLI、LQ、及び位相θI、θQを表示器24に表示出力する(S17)。
【0076】
このように構成されたダブルバランスド・ミキサ(DBM)のキャリアリーク測定装置においては、直交変調器14から出力される直交変調器全体のキャリアリークの信号レベルは簡単なレベル測定器23で測定可能であり、各DBM11、12のIF入力端子に印加する直流電圧(IA、QA)、(IB、QB)も簡単な電圧発生器21、22で実現できる。したがって、高価なネットワークアナライザ(NWA)2を組込することなく、各DBM11、12単独のキャリアリークの大きさLI、LQ、及び位相θI、θQを測定可能である。
【0077】
また、たとえ、測定対象のDBM11が一つのIC回路素子としての直交変調器14に組込まれていたとしても、測定対象のDBM11単独のキャリアリークの大きさLI及び位相θIを高い精度で測定可能できる。
【0078】
もちろん、直交変調器14に組込まれた両方のDBM11、12を測定対象のDBMと指定することも可能である。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のダブルバランスド・ミキサ(DBM)のキャリアリーク測定装置においては、測定対象のDBMを直交変調器に組込み、この直交変調器全体の出力信号レベルが最小値になるように各DBMのIF入力端子に印加する直流電圧の組合せを設定し、この直流電圧の組合せと各DBMのキャリアリークとの関係を用いて各DBMのキャリアリークの大きさ及び位相を算出している。
【0080】
したがって、ネットワークアナライザ(NWA)を組込むことなく、簡単にかつ高い精度で、たとえ直交変調器に組込まれたDBMであったとしても、測定対象のDBM単独のキャリアリークを高い精度で測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置に用いる直交変調器を示す図
【図2】同実施形態のダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置の測定原理を示す図
【図3】同実施形態のダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置における状態Aを説明するための図
【図4】同実施形態のダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置における状態Bを説明するための図
【図5】同実施形態のダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置の概略構成を示すブロック図
【図6】同実施形態のダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置の測定動作を示す流れ図
【図7】キャリアリークを説明するための図
【図8】従来のネットワークアナライザを用いたキャリアリーク測定方法を示す図
【図9】一般的な直交変調器の概略構成を示す図
【符号の説明】
1、5、11、12…DBM
2…ネットワークアナライザ
6、13…加算器
7、14…直交変調器
15…キャリア信号発生部
16…制御部
17…直交キャリア信号生成・切換部
18…90°移相部
19…信号切換部
20a、20b…信号端子
21、22…電圧発生部
23…レベル測定部
24…表示器
25…操作部
26…第1の直流電圧対検索部
27…第2の直流電圧対検索部
28…変換係数算出部
29…キャリアリーク算出部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a carrier of a double balanced mixer that measures carrier leakage contained in an output signal of a double balanced mixer that multiplies a carrier signal input to a local input terminal and an IF signal input to an IF input terminal. The present invention relates to a leak measurement apparatus.
[0002]
[Prior art]
In a double balanced mixer (hereinafter abbreviated as DBM) 1 (this structure is an example of a double balanced mixer) having the structure shown in FIG. 7B, FIG. As shown, the carrier signal c input to the local input terminal is multiplied by the IF signal b input to the IF input terminal, and the result is output as the output signal d.
[0003]
In this case, in the general DBM1, as shown in the phase vector diagram of FIG. 7C, in addition to the desired vector for the output signal d, the carrier signal c is output via this DBM1. The signal d includes a carrier leak that leaks. Thus, when carrier leak is included in the output signal d of the DBM1, a large spurious is generated in the output signals of various circuits such as a quadrature modulator and a signal processing device in which the DBM1 is incorporated. It becomes a factor.
[0004]
Therefore, it is important in terms of circuit design to measure and grasp the carrier leak magnitude L and phase θ in each
[0005]
Conventionally, using the network analyzer (NWA) 2 shown in FIG. 8A, the phase θ indicating the angle from the carrier leak magnitude L and the reference phase (phase of the carrier signal c) in the
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, even when the network analyzer (NWA) 2 is incorporated in a carrier leak measuring apparatus for measuring carrier leak in the
[0007]
That is, some
[0008]
However, when the
[0009]
Furthermore, as shown in FIG. 9, when the
[0010]
In addition, the network analyzer (NWA) 2 has a function of measuring characteristics of a signal having a small signal level with high accuracy, and is therefore very expensive.
[0011]
The present invention has been made in view of such circumstances, and the DBM to be measured is incorporated in the quadrature modulator, and the output signal level of the entire quadrature modulator is controlled by a DC voltage applied to the IF input terminal of each DBM. By doing so, it is possible to measure the carrier leak of the DBM alone to be measured even if it is a DBM incorporated in a quadrature modulator without using a network analyzer (NWA). -It aims at providing the carrier leak measuring device of a mixer.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, in the carrier leak measurement device of the double balanced mixer (DBM) of the present invention, a pair of carrier signals whose phases are different from each other by 90 ° are generated and output to a pair of signal terminals, An orthogonal carrier signal generation / switching unit that switches the phase relationship of carrier signals output to a pair of signal terminals in response to a signal switching command, and a pair of DBMs for which at least one DBM (double balanced mixer) is a measurement target And an adder, each of the carrier signals output from the pair of signal terminals of the orthogonal carrier signal generation / switching unit is input to each DBM, and the modulation signal output from the orthogonal modulator A level measuring device for measuring a signal level, a voltage generator for generating a specified DC voltage to be applied to the IF input terminal of each DBM, and a quadrature carrier A signal switching command is sent to the signal generator / switching unit, and the pair of carrier signals input to the quadrature modulator are maintained in the first state, generated from the voltage generator, and each IF input of the pair of DBMs Means for obtaining a first pair of DC voltages that minimize the signal level measured by the level measuring device by inputting to the terminal, and sending a signal switching command to the quadrature carrier signal generating / switching unit for quadrature modulation Generated from the voltage generator and input to each IF input terminal of the pair of DBMs while the phase relationship of the pair of carrier signals input to the generator is switched from the first state and maintained in the second state. Means for obtaining a second pair of DC voltages that minimize the signal level measured by the level measuring device, the first pair of DC voltages, the second pair of DC voltages, and the conversion coefficient of each DBM. To each DBM Means for calculating the magnitude and phase of the carrier leak.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a double balanced mixer (DBM) carrier leak measuring apparatus according to an embodiment of the present invention will be described.
First, FIG. 1, FIG. 2, FIG. 3, FIG. 3, and FIG. 3, FIG. 3, FIG. 3, and FIG. 2, FIG. 2, FIG. 2, and FIG. 4 will be described.
[0014]
For example, as shown in FIG. 1, the signal levels of the I and Q signals applied to the IF input terminals of the
[0015]
However, in general, as shown in FIG. 2, a carrier signal c input from the
[0016]
From this
[0017]
Here, the carrier leak L output from the
[0018]
As can be seen from FIG. 2, carrier leak L0DC voltage I applied to cancelDCEach carrier leak LI, LQIs input to the
[0019]
Therefore, the DC voltage IDC, QDCAnd each carrier leak LI, LQMagnitude and phase θI, ΘQRelationship is found.
[0020]
Next, the carrier signal c applied to each
[0021]
However, in each
[0022]
Furthermore, each carrier leak LI, LQMagnitude and phase θI, ΘQA specific calculation procedure will be described with reference to FIG. 3 (state A) and FIG. 4 (state B).
[0023]
FIG. 3A shows a carrier signal c at the local input terminal of the
[0024]
Further, in this state A, the signal output from the adder 13 (carrier leak L0) Signal level is minimized, that is, this signal (carrier leak L0DC voltage I to the IF input terminals of the
[0025]
This pair of DC voltages IA, QAA specific method for obtaining the combination of the DC voltages I applied to the IF input terminals of the
[0026]
In this state A, as shown in FIGS. 3B and 3C, the carrier signal c input from the
[0027]
In FIG. 3B, this vector-synthesized carrier leak L0Carrier signal c input to the
[0028]
RFIA= [LIcos (θI-LQ sin (θQ]] ・ (−1)… (1)
Similarly, in FIG. 3C, this vector synthesized carrier leak L0Carrier signal c input to the
[0029]
RFQA= [LIsin (θI) + LQ cos (θQ]] ・ (−1)… (2)
However,DC voltage IA, IBTwo carrier leaks LI, LQTherefore, two carrier leaks L can be calculated from the equations (1) and (2).I, LQCannot be obtained individually.
[0030]
Therefore, as shown in FIG. 4A, the carrier signal c input to each
[0031]
In this state B, the phase of the carrier signal input to each of the
[0032]
Therefore, in FIG. 4B, the vector-synthesized carrier leak L0Carrier signal c input to the
[0033]
RFQB= [-LIsin (θI) + LQ cos (θQ]] ・ (−1)… (3)
Similarly, in FIG. 4C, this vector synthesized carrier leak L0Carrier signal c input to the
[0034]
RFIB= LIcos (θI) + LQ sin (θQ) …(Four)
As described above, in each
[0035]
RFIA= KI・ IA …(Five)
RFQA= KQ・ QA … (6)
RFIB= KI・ IB … (7)
RFQB= KQ・ QB … (8)
The above equations (5) to (8) are substituted into equations (1) to (4) to obtain the following equations (9) to (12).
[0036]
RFIA= KI・ IA= [LIcos (θI-LQ sin (θQ]] ・ (-1)… (9)
RFQA= KQ・ QA= [LIsin (θI) + LQ cos (θQ]] ・ (−1)… (10)
RFQB= KQ・ QB= [-LIsin (θI) + LQ cos (θQ]] ・ (−1)… (11)
RFIB= KI・ IB= [LIcos (θI) + LQ sin (θQ]] ・ (−1)… (12)
The equations (9) to (12) are modified to obtain the following equations (13) to (16).
[0037]
KI・ IA+ KI・ IB= 2LIcos (θI) ・ (−1)… (13)
KQ・ QA+ KQ・ QB= 2LQ cos (θQ) ・ (−1)… (14)
KI・ IA―KI・ IB= -2LQ sin (θQ) ・ (−1)… (15)
KQ・ QA―KQ・ QB= 2LIsin (θI) ・ (−1)… (16)
From the equations (13) and (16), the carrier leakage magnitude L of the
LI= (1/2) [KI 2(IA+ IB)2+ KQ 2(QA―QB)2]1/2… (17)
Further, from the equations (14) and (15), the carrier leak magnitude L of the
[0038]
LQ= (1/2) [KI 2(IA―IB)2+ KQ 2(QA+ QB)2]1/2… (18)
Further, from the equation (13), the carrier leak phase θ of the
[0039]
θI= ACOS [-KI(IA+ IB) / (2LI]] ... (19)
Similarly, from the equation (14), the phase θ of the carrier leak of the
[0040]
θQ= ACOS [-KQ(QA+ QB) / (2LQ]] ... (20)
Or the phase θ of the carrier leak of the
[0041]
θI= ASIN [-KI(QA―QB) / (2LI)] …(twenty one)
Similarly, from the equation (15), the phase θ of the carrier leak of the
[0042]
θQ= ASIN [-KQ(IA―IB) / (-2LQ)] …(twenty two)
As described above, the carrier leak L as the entire
[0043]
Next, the conversion coefficient K of each
[0044]
(A) Simple measurement
When accuracy is not required, a DC voltage is applied to the IF input terminal of one
[0045]
In this simple measurement, each carrier leak included in each
[0046]
(B) Regular measurement (1)
A DC voltage that minimizes the signal level of the output signal of the entire quadrature modulator output from the
[0047]
Specifically, the first voltage DC applied to the IF input terminal of the
[0048]
KI= (VL2―VL1) / (DC2―DC1) …(twenty three)
In this way, since the DC voltage that minimizes the output signal level of the entire quadrature modulator is applied to the IF input terminal of the
[0049]
(C) Regular measurement (2)
A pair of DC voltages I to be applied to the IF input terminals of the
[0050]
Since the conversion coefficient K is measured with the output signal level of the
[0051]
In this way, the conversion coefficient K of each
[0052]
Next, using the calculation procedure described above, the carrier leak magnitude L of each
[0053]
In the carrier balance measuring apparatus of the double balanced mixer (DBM) shown in FIG. 5, the
[0054]
In the orthogonal carrier signal generation /
[0055]
The 90 °
[0056]
In the 90 °
[0057]
The changeover terminal A of the
[0058]
The signal terminal 20 a is connected to the local input terminal of one
[0059]
Therefore, when the
[0060]
On the contrary, in the state where the
[0061]
In this way, the
[0062]
The IF input terminal of one
[0063]
The
[0064]
A display 24 and an operation unit 25 are connected to the
[0065]
Next, the carrier leak magnitude L of each
[0066]
When the measurer inputs a measurement start operation via the operation unit 25, an activation command st is sent to the carrier
[0067]
Next, the first DC voltage
[0068]
The signal level VL of the modulation signal output from the
[0069]
Next, the second DC voltage pair search unit 27 is activated, sends a signal switching command se to the
[0070]
The signal level VL of the modulation signal (carrier leak of the entire quadrature modulator 14) output from the
[0071]
Next, the conversion
[0072]
DC voltage I on the DBM11 sideDThe amount of change in the output signal level VL when the value is changed is obtained (S12). This DC voltage IDThe conversion coefficient K of the
[0073]
Next, the DC voltage ID, QDDC voltage I that minimizes the output signal level VLA, QA(Reference voltage) is set again, and the DC voltage Q on the
[0074]
Next, the carrier leak calculation unit 29 is activated, and the previously obtained DC voltage I that minimizes the output signal level VL in [state A] is obtained.A, QADC voltage I that minimizes the output signal level VL in [state B]B, QBAnd the conversion coefficient K of each
[0075]
LI= (1/2) [KI 2(IA+ IB)2+ KQ 2(QA―QB)2]1/2… (17)
LQ= (1/2) [KI 2(IA―IB)2+ KQ 2(QA+ QB)2]1/2… (18)
θI= ACOS [-KI(IA+ IB) / (2LI]] ... (19)
θQ= ACOS [-KQ(QA+ QB) / (2LQ]] ... (20)
And the calculated magnitude L of each carrier leakI, LQ, And phase θI, ΘQIs displayed on the display 24 (S17).
[0076]
In the carrier leak measurement device of the double balanced mixer (DBM) configured as described above, the signal level of the carrier leak of the entire quadrature modulator output from the
[0077]
Even if the
[0078]
Of course, both
[0079]
【The invention's effect】
As described above, in the carrier leak measuring apparatus of the double balanced mixer (DBM) of the present invention, the DBM to be measured is incorporated in the quadrature modulator, and the output signal level of the entire quadrature modulator becomes the minimum value. In this way, the combination of DC voltages applied to the IF input terminals of each DBM is set, and the magnitude and phase of the carrier leak of each DBM are calculated using the relationship between this combination of DC voltages and the carrier leak of each DBM. Yes.
[0080]
Accordingly, without incorporating a network analyzer (NWA), even if the DBM is incorporated in the quadrature modulator, the carrier leak of the DBM alone to be measured can be measured with high accuracy, even if the DBM is incorporated in the quadrature modulator.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a quadrature modulator used in a carrier leak measuring apparatus for a double balanced mixer according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a measurement principle of a carrier leak measurement device for a double balanced mixer according to the embodiment;
FIG. 3 is a view for explaining a state A in the carrier leak measurement device for a double balanced mixer according to the embodiment;
FIG. 4 is a view for explaining a state B in the carrier leak measurement apparatus for a double balanced mixer according to the embodiment;
FIG. 5 is a block diagram showing a schematic configuration of a carrier leak measuring apparatus for a double balanced mixer according to the embodiment;
FIG. 6 is a flowchart showing a measurement operation of the carrier leak measurement device of the double balanced mixer according to the embodiment;
FIG. 7 is a diagram for explaining carrier leakage
FIG. 8 is a diagram showing a carrier leak measurement method using a conventional network analyzer.
FIG. 9 is a diagram showing a schematic configuration of a general quadrature modulator.
[Explanation of symbols]
1, 5, 11, 12, ... DBM
2 ... Network analyzer
6, 13 ... Adder
7, 14 ... Quadrature modulator
15 ... Carrier signal generator
16 ... Control unit
17 ... Orthogonal carrier signal generation / switching unit
18 ... 90 ° phase shift
19 ... Signal switching part
20a, 20b ... signal terminals
21, 22 ... Voltage generator
23 ... Level measuring section
24 ... Display
25. Operation unit
26: First DC voltage pair search unit
27: Second DC voltage pair search unit
28: Conversion coefficient calculation unit
29 ... Carrier leak calculation unit
Claims (1)
少なくとも一方のDBM(ダブルバランスド・ミキサ)が測定対象である一対のDBM(11、12)と加算器(13)とで構成され、前記直交キャリア信号生成・切換部の一対の信号端子から出力された各キャリア信号が各DBMに入力される直交変調器(14)と、
この直交変調器から出力された変調信号の信号レベルを測定するレベル測定器(23)と、
前記各DBMのIF入力端子へ印加する指定された直流電圧を生成する電圧発生器(21、22)と、
前記直交キャリア信号生成・切換部に信号切換指令を送出して、直交変調器に入力される一対のキャリア信号を第1の状態に維持した状態で、前記電圧発生器から発生し、前記一対のDBMの各IF入力端子に入力することによって、前記レベル測定器で測定される信号レベルが最小となる第1の一対の直流電圧を求める手段(26)と、
前記直交キャリア信号生成・切換部に信号切換指令を送出して、直交変調器に入力される一対のキャリア信号の位相関係を前記第1の状態から切り換えて第2の状態に維持した状態で、前記電圧発生器から発生し、前記一対のDBMの各IF入力端子に入力することによって、前記レベル測定器で測定される信号レベルが最小となる第2の一対の直流電圧を求める手段(27)と、
前記第1の一対の直流電圧と前記第2の一対の直流電圧と各DBMの変換係数とから前記各DBMのキャリアリークの大きさと位相とを算出する手段(29)とを備えたことを特徴とするダブルバランスド・ミキサのキャリアリーク測定装置。A pair of carrier signals whose phases are 90 ° different from each other are generated and output to the pair of signal terminals (20a, 20b), and the phase relationship of the carrier signals output to the pair of signal terminals is switched according to a signal switching command. Orthogonal carrier signal generation / switching unit (17),
At least one DBM (double balanced mixer) is composed of a pair of DBMs (11, 12) to be measured and an adder (13), and is output from a pair of signal terminals of the orthogonal carrier signal generation / switching unit. A quadrature modulator (14) in which each carrier signal is input to each DBM;
A level measuring device (23) for measuring the signal level of the modulated signal output from the quadrature modulator;
A voltage generator (21, 22) for generating a specified DC voltage to be applied to the IF input terminal of each DBM;
A signal switching command is sent to the quadrature carrier signal generation / switching unit, and the pair of carrier signals input to the quadrature modulator are maintained in the first state, and are generated from the voltage generator, Means (26) for obtaining a first pair of DC voltages that minimize the signal level measured by the level measuring device by inputting to each IF input terminal of the DBM;
In a state where a signal switching command is sent to the quadrature carrier signal generation / switching unit and the phase relationship between a pair of carrier signals input to the quadrature modulator is switched from the first state and maintained in the second state, Means (27) for determining a second pair of DC voltages that are generated from the voltage generator and input to the IF input terminals of the pair of DBMs, so that the signal level measured by the level measuring device is minimized. When,
Means (29) for calculating the magnitude and phase of the carrier leak of each DBM from the first pair of DC voltages, the second pair of DC voltages, and the conversion coefficient of each DBM. A carrier leak measurement device for a double balanced mixer.
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