JP3834157B2 - サービス属性割り当て方法とネットワーク機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フローラベルと送信元アドレスとを含むフローへのサービス属性割り当て方法及びネットワーク機器に関し、特にデータの廃棄率、伝送遅延量、伝送帯域クラス、伝送優先度等のサービス属性の把握を、迅速に検出するサービス属性割り当て方法及びネットワーク機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、さまざまな属性を有するパケットが存在する通信網で、サービス属性に適した回線を設置して通信効率を図るために、プロトコルによるヘッダ構造の差異による属性を分別したり、ヘッダ情報に含まれる情報によってサービス属性を分別する方法が存在した(特開平10−01343号公報)。
【0003】
また、ヘッダ情報に含まれる情報を解析するための方法として、図3に示されるレイヤ4プロトコルのヘッダに含まれるDestination Port(宛先ポート)番号とSource Port(送信元ポート)番号によって分別する方法が存在する。この図3に示すヘッダ構造は、インターネット上のTCP/IPプロトコルのIPv6の構造であり、基本ヘッダ部はISO参照モデルのレイヤ3のネットワーク層に対応するコネクション型のIP層を示し、IPが転送するパケットはデータグラムと呼んでおり、レイヤ4のトランスポート層に対応するTCP層を示している。
【0004】
ここで、OSI参照モデルとTCP/IPプロトコルとを対比すると、OSI参照モデルの7レイヤに対して、TCP/IPプロトコルでは、第1レイヤと第2レイヤをネットワークインターフェース層とし、第3レイヤのネットワーク層に対してIPを代表とするインターネット層とし、第4レイヤのトランスポート層に対してTCPを代表とするトランスポート層とし、第5レイヤから第7レイヤに対してNETBIOSやHTTP,DNSを代表とするアプリケーション層としている。
【0005】
図3において、IPデータグラムの最初の4ビットにはIPのバージョン番号を入れ、この場合にはバージョン6を示し、次の4ビットにはIPのクラスを入れ、A,B,C,D,Eのクラスのいずれかを指定する。また、次の24ビットのフローラベルはIPに対する実験的な部分が残されており、これがTCP/IPの将来のキーであると考えられている。フローラベルは送信元アドレスと組み合わせて、ネットワーク中の特定のトラフィック・フローを見分けるために使われる。次の16ビットはペイロード長フィールドであり、IP基本ヘッダの後のIPデータグラムの残りの部分の全長をバイト単位で示すものである。次の8ビットは次ヘッダであり、データグラム中の基本IPヘッダの次のヘッダを識別するためで、オプションの拡張IPヘッダの有無や上位層のプロトコルがここに示される。次の8ビットはホップ制限であり、データグラムをどれくらい遠くまで転送できるかを示し、ルータに渡される度に1を引かれ、0になったら廃棄される。次の128ビットが送信元アドレスであり、その次の128ビットが宛先アドレスである。
【0006】
この後、IPv6では上記IPの基本ヘッダの次に複数のIP拡張ヘッダを有することが認められている。図では拡張ヘッダを2つ有する例を示し、その最初の8ビットで次のヘッダを指示し、次の8ビットでヘッダ長を示し、そのヘッダ長の区間に拡張ヘッダ用データ領域を有し、例えばホップ毎オプションでデータグラムの経路上の全てのシステムに対するIPオプションであり、パス上の全てのルータは、ホップ毎オプションヘッダを見て、その処理を行う。
【0007】
次に、拡張ヘッダ用データ領域を有する拡張ヘッダの後に、ISO参照モデルのトランスポート層として、TCP層が対応している。このTCP層の構成が図に示されており、最初の16ビットの送信元ポート番号と、次の16ビットの宛先ポート番号で、宛先ポート番号によってそれがどのようなアプリケーションにデータを引き渡すのかを示している。次の32ビットのシーケンス番号、次の32ビットの受信確認番号、次の32ビットにオフセット、予約、制御用、ウインドウとを指定し、パケットに欠如がないかを調べ、情報が正常に転送されているか否かを確認するためのものである。次のチェックサムはデータ誤り訂正符号であり、緊急ポインタは本IPデータの緊急度に対応したものである。続いてTCPオプションの後にTCPアプリケーション・データを備えている。
【0008】
また、図4に従来のIPv4に使用するヘッダ部のフォーマットを示す。IPv4のヘッダ内において、バージョンフィールドにはバージョン番号である「4」が格納される。「ヘッダ長」フィールドには、IPで取り扱われるデータブロックにIPv4ヘッダを加えたパケット全体の大きさが格納される。「サービスタイプ」フィールドには通信処理のサービス品位を示す情報が格納され、「パケット長」フィールドには、該ヘッダ部を含むパケット全体の大きさを格納している。「識別子」フィールドには上位層へデータを渡す際の参考情報として用いられる識別子が格納され、「フラグ」フィールドにはパケットの分割に関する制御情報が格納され、「フラグメントオフセット」フィールドには分割されたデータがオリジナルデータのどこに位置しているかの情報を格納し、「生存期間」には、そのパケットがネットワークに存在してよい時間が格納され、「プロトコル」フィールドには、上位層のプロトコルが何であるかを示す情報が格納され、「ヘッドチェックサム」フィールドには、該IPヘッダのチェックサムが格納され、「送信元アドレス」の32ビットフィールドには、送信元のIPアドレスが格納され、「宛先アドレス」の32ビットフィールドには、宛先のIPアドレスが格納される。IPアドレスは、ネットワークに接続される各ノードに割り当てられるもので、そのネットワーク内において、それぞれ異なる値に設定される。
【0009】
上述したIPv6のTCPのヘッダ部中、このTCPのレイヤ4プロトコルや、IPのレイヤ3プロトコルは、IPv4(インターネットプロトコル・バージョン4)を想定したものであったため、パケットヘッダの先頭から固定長のデータを取り出し、このデータの特定の位置のフィールドを取り出すことで、IPvフォーマットでは、単純かつ確実に、Destination Port番号とSource Port番号を取得できた。そして、この情報を元にサービス属性を決定できた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術で、IPv6では、パケットの先頭(IPv6基本ヘッダ部)からレイヤ4プロトコルのヘッダの位置が可変長であり、かつIPv6の基本ヘッダとトランスポート層プロトコル領域の間に、複数段の拡張ヘッダと呼ばれる領域が存在し、複数存在する拡張ヘッダの属性と長さを解析しなければ、TCP層のレイヤ4プロトコルヘッダの位置を特定できず、サービス属性を認識することが容易ではない。その点、IPv4の様に基本ヘッダ部の次にすぐサービス属性を表すオプション用ヘッド部が存在するので、サービス属性の把握が速く且つ容易である。IPv6による、基本ヘッダ部から拡張ヘッダ用データ領域、その次でなければ、Destination Port番号とSource Port番号を取得することができないという問題点を有していた。更に、正確なサービス属性を取得するためには、TCPオプションの領域か、TCPアプリケーション領域から取得することができず、次のアプリケーションの立ち上げに支障が生じることもある。
【0011】
また、新しいバージョンを推奨されてから全てのインターネットが新しいバージョンに変更されるまで、10年以上を要することから、IPv4とIPv6との両者のプロトコル処理を可能とするデュアル・スタック形式のホストも増加しているが、その場合も、サービス属性を早期に決定してサービス態勢を迅速に準備する必要がある。
【0012】
本発明は、上記問題点を解決するもので、ヘッダ部に格納されたサービス属性を高速に読み出し、特に、IP層の上位レイヤのデータが固定位置に存在しないIPv6プロトコルであっても、パケットの属するサービス属性を決定する処理負荷を軽減できることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、通信経路を介してサービスを受けるインターネットのサービス属性割り当て方法において、少なくともフローラベルと送信元アドレスと宛先アドレスを格納して通信プロトコルに従って送信されてくるIPパケットに対し、該送信元アドレスと前記フローラベルとサービス属性の関係を登録したサービス属性テーブルを参照し、前記サービス属性テーブルに前記送信元アドレスと前記フローラベルとが登録されていた場合には、IPレイヤの上位層のサービスを提供し、前記サービス属性テーブルに前記送信元アドレスと前記フローラベルとが登録されていない場合には前記IPパケットに格納された送信元アドレス、送信先アドレス、送信元および送信先ポート番号情報に加え、上位プロトコルのデータ解析処理で抽出されるデータの内容を用いてサービス属性を検索して、前記送信元アドレスと前記フローラベルと前記サービス属性とを対として前記サービス属性テーブルに登録して前記IPレイヤの上位層のサービスを提供することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、通信経路を介してサービスを受けるインターネットのネットワーク機器において、少なくともフローラベルと送信元アドレスと宛先アドレスを格納して所定の通信プロトコルに従ってIPパケットを送信する送信手段から該IPパケットを受ける受信手段と、前記送信元アドレスと前記フローラベルとサービス属性の関係を登録したサービス属性テーブルと、前記IPパケットの少なくとも前記フローラベルと前記送信元アドレスとを前記サービス属性テーブルに参照するサービス属性検出手段と、を備え、前記サービス属性テーブルに前記送信元アドレスと前記フローラベルとが登録されていた場合には、IPレイヤの上位層のサービスを提供し、前記サービス属性テーブルに前記送信元アドレスと前記フローラベルとが登録されていない場合には前記IPパケットに格納された送信元アドレス、送信先アドレス、送信元および送信先ポート番号情報に加え、上位プロトコルのデータ解析処理で抽出されるデータの内容を用いてサービス属性を検索して、前記送信元アドレスと前記フローラベルと前記サービス属性とを対として前記サービス属性テーブルに登録して前記IPレイヤの上位層のサービスを提供することを特徴とする。
【0015】
以下、本発明と従来例とを対比しつつ、本発明の特徴を説明する。
【0016】
従来、端末を含むネットワーク機器において、レイヤ3プロトコル(IP:Internet Protocol)に加えて、レイヤ4以上のプロトコルの情報を用いてサービス属性を決定して、QoS制御や優先制御に利用されることが行われている。次世代インターネットプロトコルIPv6では、図3のヘッダ部構成に示すように、パケット毎に拡張ヘッダの構造の解析を行わなければ、レイヤ4プロトコル情報の位置を特定することができないため、処理時間を要し、処理負荷が大きくなる。
【0017】
本発明では、IPv6の基本ヘッダにある送信元アドレス(Source Address)と、フローラベル(Flow Label)フィールドの組とサービス属性の関係表を、動的に作成することにより、サービス属性の抽出のため処理負荷を軽減するものである。
【0018】
また、従来IPv4プロトコルを利用したネットワーク上のネットワーク機器が、レイヤ4のプロトコルTCPやUDPのポート番号の情報を用いて、サービス属性の決定を行うときは、Port番号解析(図2のステップ306)とルール参照処理(ステップ308)をパケット毎に実行しても、高速にサービス属性抽出処理を終了することができた。これは、IPv4パケットに含まれるSource Port番号とDestination Port番号の領域が、固定位置に存在する場合がほとんどだからである。しかし、IPv6プロトコルの場合は通常IPv6パケットは図3のような基本ヘッダと拡張ヘッダ、TCP/UDPプロトコルデータで構成される構造を持っているために、パケットのTCP/UDPプロトコルデータの位置を解析するためのPort番号解析処理(ステップ306)の負荷が大きかったため、高速にサービス属性決定処理を終了することが困難であった。
【0019】
IPv6プロトコルではフロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルと呼ばれる概念が導入され、Source AddressとDestination Address、及びSource Port番号とDestination Port番号が同一のパケットは同じフロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルに属するとして、フロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルに唯一な値であるFlowlabelを設定することにより、ネットワーク上の機器はSource AddressとFlowlabelの組を利用することにより、複数のフロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルに属するパケットを識別することができる。
【0020】
ただし、フロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルを識別できても、QoS(Quality of Service)制御や優先制御を行うためのサービス属性ができない。本発明では、フロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベル(IPv6のSource AddressとFlowlabelの組)と、サービス属性の関係が作成されていないときは、パケットの拡張ヘッダ構造の解析を行い、レイヤ4プロトコル情報を抽出し、ルール参照処理によって、レイヤ4プロトコル情報に対応するサービス属性を決定する。決定後、IPv6のSource AddressとFlowlabelの組と、ルール参照処理で検索したサービス属性の関係をサービス属性検索テーブルに登録する処理(図のステップ310)を行い、登録後にネットワーク機器に到着する同一フロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルがレイヤ4プロトコル情報の抽出のための拡張ヘッダ構造解析処理を除くことができ、サービス属性の決定のための処理を軽減させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施形態]
(本実施形態の構成)
本第1の実施形態の概念的構成例を図1に示す。図1において、LAN1には複数のパソコン11とルータ12とがイーサネット(登録商標)等の物理層を設定するプロトコルにより接続されており、ルータ12には複数のハブ13が10BASE−T等で接続され、ハブ13にはパソコン14,15が接続され、パソコン11,14,15間ではそれぞれTCP/IPプロトコルによりデータの送受信を行うネットワークを組んでいる。
【0023】
また、ルータ12は公衆回線やISDN回線を介してパケット交換局やデジタル交換局等のスイッチに接続され、インターネット通信を可能としている。また、WAN2には、WAN2内に専用線を用いて複数のネットワークに接続されており、その代表としてパソコン32が接続されている。WAN2内には共通の通信プロトコルとしてTCP/IPを使うことができる。この場合、LAN1で例えばUNIX系でコネクションレス型として使用されるUDP(User Datagram Protocol)や、NetWearで使用されるIPX/SPXや、NetBIOSの拡張版プロトコルで使用されるNetBEUI等を用いてもよい。
【0024】
また、LAN1とWAN2とを公衆回線を用いずに接続する場合のローカルブリッジや、ISDN回線網等を介してLAN間を接続するリモートブリッジ等をスイッチの代わりに用いてもよい。
【0025】
また、LANシステムやWANシステム等は、パケット交換ネットワーク技術のプロトコルであるイーサネットで組まれることが多く、10BASE−Tを使うツインペア線や10BASE5や10BASE2を使う同軸ケーブルを用いて接続され、CSMA/CD方式でデータの衝突防止を図っている。また、トークンリンクで組まれる場合もあり、トークンパッシング方式によりリング状にパソコンを接続し、パケットを入れる容器のトークンを巡回させて用い、この方式であってもよい。
【0026】
このような構成で、パソコン15からTCP/IPのIPv4で宛先パソコンをパソコン11としてデータ出力された場合、ハブ13を介してルータ12は宛先を読み込んで即座にパソコン11にデータを転送する。パソコン11はこのIPv4のヘッダ部を読み込むと共にその上位層のデータを読み込んで、アプリケーション層に求められたデータ処理を行う。
【0027】
この際、パソコン15からIPv6で宛先パソコンをパソコン11としてデータ出力した場合、ルータ12またはパソコン11は、図3に示すIPv6の各ビットを読み込み・解析すると共にフロー・ラベル(Flow label)と送信元アドレス(Source Address)を読み込んで、当該パソコン15の求めるサービス属性をサービス属性テーブルから割り出し、OSI参照モデルの第5レイヤ乃至第7レイヤに求められるアプリケーション層のデータ処理を行う。
【0028】
ここで、サービス属性テーブルの参考例を、表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003834157
【0030】
本表1から、フローラベルと送信アドレスが判れば、そのサービス属性が取得できるので、次のアプリケーション層による負担を事前に判断し、負担増の場合にはパイプライン的に2つのパソコンに振り分けるなどの対策が高速に取れることになる。また特定フローラベルと特定送信元アドレスとから決まるサービス属性は1つに限ればよいが、複数であっても、登録されて複数あってもよく、また、同一の特定フローラベルと特定送信元アドレスで、複数のサービス属性を用いることができるとしてもよい。
【0031】
また、パソコン14からパソコン32を宛先アドレスとしてIPv6にてデータパケットを送信しようとした場合、ハブ13やルータ12、スイッチ21、ルータ31を介してパソコン32に転送されるが、この場合も各中継装置がそれぞれ有するサービス属性テーブルに、フローラベルと送信元アドレスとそのサービス属性を登録している場合には、その登録に従ってサービス属性を解釈して適切な動作を行って高速転送を可能とする。又、登録されていなかった場合には、サービス属性テーブルに新規にフローラベルと送信元アドレスとそのサービス属性を登録する。
【0032】
(本実施形態の動作の説明)
次に、図2のフローチャートを参照して本実施形態の全体の動作について、詳細に説明する。
【0033】
本発明は、例えば、IPv6プロトコルを扱うパケットを転送する装置であるルータ、ハブ、スイッチおよび端末等で利用され、フロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルからサービス属性を求めることによりQoS制御や優先制御を決定する装置に利用される。
【0034】
図2において、本発明を利用したサービス属性検索処理手段にIPv6パケットが入力されたとする(ステップ301)。次に、IPv6プロトコルで規定されたIPv6パケットの正当性の検査を行う(ステップ302)。本発明のサービス属性処理手段を利用した装置が既にIPv6のパケットヘッダの正当性の検査を行っている場合は、ステップ302とステップ303の処理を省略することができる。
【0035】
つぎに、IPv6パケットの正当性の検査で異常になった場合は(ステップ303)、管理機能への報告やパケット廃棄等のエラー処理を行う(ステップ311)。
【0036】
入力したIPv6パケットが正常である場合は、サービス属性検索処理(ステップ304)で利用するIPv6のSource AddressとFlowlabelの組と対応するサービス属性が記録されたサービス属性テーブルの中から、IPv6パケットのIPv6のSource AddressとFlowlabelの組と一致するエントリーを検索して、サービス属性を抽出する(ステップ304)。
【0037】
サービス属性の抽出が成功した場合は、サービス属性検索処理手段を終了する(ステップ305)。例えば、本発明のサービス属性検索処理手段の実行を依頼した機能あるいは手段に対して、抽出したサービス属性を通知する。
【0038】
サービス属性の抽出が失敗した場合は、フローラベルとサービス属性の関係がサービス属性テーブルに登録していない場合である。入力したIPv6パケットからTCPやUDP等の上位プロトコルのPort番号を抽出する(ステップ306)。ここで、Port番号を抽出するためには、図で示すような、拡張ヘッダの構造の解析処理を行い、上位プロトコルのデータの存在する位置を検索して、TCPやUDP等の上位プロトコルのPort番号を抽出する。
【0039】
Port番号解析が失敗したか否かを調べて、成功したらステップ308へ、失敗したらサービス属性検索処理手段を終了する。失敗した場合は上位プロトコルがTCP/UDP以外である場合なので、Port番号でサービス属性を決定できない場合である。例えば、本発明のサービス属性検索処理手段の実行を依頼した機能あるいは手段に対して、サービス属性の検索が失敗したことを通知する。
【0040】
つぎに、Port番号解析が成功した場合は、IPv6パケットのIPv6のDestination Address、Source Address、抽出したDestination Port(宛先ポート)番号、Source Port(送信元ポート)番号に対応するサービス属性を、ルール参照テーブルから検索する(ステップ308)。
【0041】
ステップ308のルール参照処理によるサービス属性の検索が成功した場合は、IPv6パケットのIPv6のSource AddressとFlowlabelの組と、抽出したサービス属性を、サービス属性テーブルに登録する(ステップ310)。検索が失敗した場合は、サービス属性検索処理手段の実行を終了する。
【0042】
次に、同じフロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルに属するIPv6パケットが到着して、パケットの属するサービス属性を検索するときは、ステップ304のサービス属性検索によってサービス属性を抽出することができるので、Port番号解析処理(ステップ306)やルール参照処理(ステップ308)を省略して、検索処理を高速に終了することができる。
【0043】
本発明は端末を含むネットワーク機器全てに適用可能である。例えばルータ、ハブ、スイッチ、ブリッジ装置に適用することができる。
【0044】
[第2の実施形態]
図2において、Port番号解析処理(ステップ306)を拡張して、上位プロトコルのデータ解析処理も行うことで、通常Port番号から予測できるアプリケーションの種別の他に、転送しているデータの内容を抽出できるため、より細かなサービス属性を、フロー(フローラベルと送信元アドレス)ラベルに対して割り当てることができる。
【0045】
具体的には、例えばTCPやUDPの上位レイヤで用いられるHTTPプロトコルのデータの内容を解析することで、アプリケーションがテキストデータ、画像データ、音声データを利用していることが判明する。TCPやUDPの上位レイヤの解析は、検索処理の手順を多く必要とし、また複数パケットにまたがることがあるが、本実施形態によるサービス属性検索処理手段を用いることで、初期段階のパケットの処理手順は大きくなるが、サービス属性テーブル登録後は、IPv6のSource AddressとFlowlabelから検索すればよくなり、上位プロトコルデータ解析処理の負荷を軽減することができる。
【0046】
また、TCPやUDPの上位レイヤ以外のICMP(Internet Control Message Protocol)等の上位レイヤの種別によって、サービス属性を抽出することもできる。このICMPはインターネット層の最小限の機能を補うもので、TCP/IPではこれらを1つのプロトコルにまとめたものである。ICMPメッセージ・フォーマットはバラエティ豊かな役割を有し、本実施形態による上位レイヤのサービスを特定することもできる。
【0047】
この場合、Port番号解析処理でPort番号を取得できないプロトコルの場合は、上位プロトコル番号を抽出し、またルール参照テーブルをIPv6のDestination Address、Source Address、Destination Port番号、Source Port番号に上位プロトコル番号を加え、さらにステップ307でTCP/UDP以外による分岐処理を省略して、全ての場合にルール参照処理(ステップ308)に手順を移すようにすることで実現できる。上位プロトコル番号はIPv6パケットの一番最後に位置する拡張ヘッダのNext ExtHDR noを調べることで識別できる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、パケット毎にIPv6パケットの拡張ヘッダ構造の解析を行って、上位レイヤのDestination Port番号、Source Port番号を抽出しており、処理負荷になっていたが、IPv6のフローラベルの概念を利用してIPv6 Source AddressとFlowlabelに対して、サービス属性をサービス属性テーブルに登録するために、一度登録したフローラベルに属するパケット(同一のDestination Address、Source Address、Destination Port番号、Source Port番号を持つ)は、IPv6パケットの固定位置に存在するSource AddressとFlow labelの組を検索するだけで、サービス属性を取得することができるので、IP層の上位レイヤのデータが固定位置に存在しないIPv6プロトコルであっても、パケットの属するサービス属性を決定する処理負荷を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態による通信システムのフローラベル割当方法の説明図である。
【図2】発明の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】IPv6プロトコルで利用されるパケットの例を示す図である。
【図4】従来のIPv4に使用するヘッダ部のフォーマットである。
【符号の説明】
1 LAN
2 WAN
11,14,15,32 パソコン
12,31 ルータ
13 ハブ
21 スイッチ又はブリッジ

Claims (7)

  1. 通信経路を介してサービスを受けるインターネットのサービス属性割り当て方法において、
    少なくともフローラベルと送信元アドレスと宛先アドレスを格納して通信プロトコルに従って送信されてくるIPパケットに対し
    該送信元アドレスと前記フローラベルとサービス属性の関係を登録したサービス属性テーブルを参照し、
    前記サービス属性テーブルに前記送信元アドレスと前記フローラベルとが登録されていた場合には、IPレイヤの上位層のサービスを提供し、
    前記サービス属性テーブルに前記送信元アドレスと前記フローラベルとが登録されていない場合には前記IPパケットに格納された送信元アドレス、送信先アドレス、送信元および送信先ポート番号情報に加え、上位プロトコルのデータ解析処理で抽出されるデータの内容を用いてサービス属性を検索して、前記送信元アドレスと前記フローラベルと前記サービス属性とを対として前記サービス属性テーブルに登録して前記IPレイヤの上位層のサービスを提供することを特徴とするサービス属性割り当て方法。
  2. 請求項1に記載のサービス属性割り当て方法において、前記通信プロトコルはIPv4(インターネット・プロトコル・バージョン4)に対するIPv6であることを特徴とするサービス属性割り当て方法。
  3. 請求項1又は2に記載のサービス属性割り当て方法において、前記IPパケットのヘッダ部に格納したデータに従って、順次前記ヘッダ部のデータ処理を行い、前記ヘッダ部の正当性を判断し、次に前記サービス属性テーブルを参照して登録されていれば、登録されているサービス属性に基づいて前記IPレイヤの上位層のサービスを提供し、登録されていなければ次に前記IPパケットに格納されたポート番号を解析してポート番号の取得が可能で有れば更に前記IPパケットに格納された送信元アドレス、送信先アドレス、送信元および送信先ポート番号情報を用いてサービス属性を検索して、前記送信元アドレスと前記フローラベルと前記サービス属性とを対として前記サービス属性テーブルに登録することを特徴とするサービス属性割り当て方法。
  4. 請求項1又は、2,3に記載のサービス属性割り当て方法において、前記サービス属性にはデータの廃棄率、伝送遅延量、伝送帯域クラス、伝送優先度の少なくとも一つを含み、前記インターネットはイーサネット(登録商標)又はトークンリンクのLAN又はWANであることを特徴とするサービス属性割り当て方法。
  5. 通信経路を介してサービスを受けるインターネットのネットワーク機器において、
    少なくともフローラベルと送信元アドレスと宛先アドレスを格納して所定の通信プロトコルに従ってIPパケットを送信する送信手段から該IPパケットを受ける受信手段と、 前記送信元アドレスと前記フローラベルとサービス属性の関係を登録したサービス属性テーブルと、
    前記IPパケットの少なくとも前記フローラベルと前記送信元アドレスとを前記サービス属性テーブルに参照するサービス属性検出手段と、を備え、
    前記サービス属性テーブルに前記送信元アドレスと前記フローラベルとが登録されていた場合には、IPレイヤの上位層のサービスを提供し、
    前記サービス属性テーブルに前記送信元アドレスと前記フローラベルとが登録されていない場合には前記IPパケットに格納された送信元アドレス、送信先アドレス、送信元および送信先ポート番号情報に加え、上位プロトコルのデータ解析処理で抽出されるデータの内容を用いてサービス属性を検索して、前記送信元アドレスと前記フローラベルと前記サービス属性とを対として前記サービス属性テーブルに登録して前記IPレイヤの上位層のサービスを提供することを特徴とするネットワーク機器。
  6. 請求項5に記載のネットワーク機器において、前記サービス属性にはデータの廃棄率、伝送遅延量、伝送帯域クラス、伝送優先度の少なくとも一つを含み、前記通信プロトコルはIPv4(インターネット・プロトコル・バージョン4)に対するIPv6であることを特徴とするネットワーク機器。
  7. 請求項5に記載のネットワーク機器は、ハブ、ルータ、スイッチ、又はブリッジであることを特徴とするネットワーク機器。
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