JP3833914B2 - Toner for electrophotography - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、トナージェット法等において形成される静電潜像の現像に用いられる電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
トナーには、耐オフセット性を向上させるため、混練製造の際結着樹脂や着色剤等とともにワックスが通常添加される。しかし、結着樹脂中におけるワックスの分散が悪いと、トナーによる感光体のフィルミングや二成分現像法ではキャリアへの融着、一成分現像法では帯電ブレード等への融着が発生するなど、耐久性が悪化する。このような問題を解決するために、予めワックスを結着樹脂に高シェアをかけてプレ分散しておき、それを同一の樹脂や顔料と共に混練してトナーを製造する手法が提案されている(特開平5−188644号公報等)。
【0003】
しかし、このような手法でも、ワックスをプレ分散する樹脂とそれを希釈する樹脂が同様の熱特性を持つため、トナー混練の際、剪断力が不足しワックスを十分に細かく分散できない。また、別の手法として、結着樹脂の重合時にワックスを分散せしめる方法が提案されている(特開平9−304966号公報、特開平10−312080号公報、特開平11−352720号公報等)。しかし、このワックス内添樹脂のみをトナーの結着樹脂として使用したのでは、やはり単一樹脂による混練となるため、剪断力が不足し、ワックスを十分に細かく分散できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ワックスが十分に分散された、良好な耐オフセット性及び耐久性を有する電子写真用トナーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも樹脂(A)及び樹脂(B)を溶融混練する工程を有する製造方法により得られる電子写真用トナーであって、前記樹脂(A)が樹脂(C)中にワックスを分散させてなる樹脂であり、前記樹脂(C)の軟化点と前記ワックスの融点の差が20℃以内であり、前記樹脂(B)の軟化点が前記樹脂(C)の軟化点よりも高い電子写真用トナーに関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のトナーは、樹脂(A)及び樹脂(B)を結着樹脂として含有した電子写真用トナーであって、前記樹脂(A)が樹脂(C)中に樹脂(C)と熱特性の近いワックスを分散させた樹脂であるため、ワックスを樹脂(C)中に高濃度で、かつ細かく均一にプレ分散させることができる。さらに、樹脂(C)より高軟化点の樹脂(B)を加えて混練するため、高い剪断下で混練することができ、ワックスの分散状態を維持もしくはさらに高めることができる。
【0007】
樹脂(C)としては、例えば、ハイブリッド樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン及びそれらの複合体が挙げられるが、本発明では、縮重合系樹脂成分と付加重合系樹脂成分が化学的に結合したハイブリッド樹脂が好ましく、各々独立した反応経路を有する二つの重合系樹脂の原料モノマーの混合物、即ち縮重合系樹脂の原料モノマー及び付加重合系樹脂の原料モノマーの混合物と、要すれば該二つの重合系樹脂の原料モノマーのいずれとも反応し得る化合物(両反応性化合物)とを混合し、好ましくは同一反応容器中で該二つの重合反応を行わせることにより得られるハイブリッド樹脂がより好ましい。
【0008】
縮重合系樹脂の代表例としては、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等が挙げられ、前記付加重合系樹脂の代表例としては、ラジカル重合反応により得られるビニル系樹脂等が挙げられる。
【0009】
ポリエステルの原料モノマーとしては、2価以上の多価アルコールと2価以上の多価カルボン酸化合物が挙げられる。
【0010】
2価の多価アルコールとしては、例えばポリオキシプロピレン(2.2) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.0) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、1,2 −プロピレングリコール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
【0011】
3価以上の多価アルコールとしては、例えばソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0012】
本発明において、これらの2価以上の多価アルコールは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0013】
また、2価のカルボン酸化合物としては、例えばマレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸等のジカルボン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基または炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、及びこれらの酸の無水物、もしくは低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。好ましくは、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸、炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸が用いられる。
【0014】
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、例えば1,2,4 −ベンゼントリカルボン酸、2,5,7 −ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸及びこれらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。これらのうち、特に1,2,4 −ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメリット酸及びその酸無水物が安価で、反応制御が容易であるため、好ましく用いられる。
【0015】
本発明において、これらの2価以上の多価カルボン酸化合物は単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0016】
ポリエステルを形成する際には、ジブチル錫オキシド等のエステル化触媒を適宜使用することができる。
【0017】
また、ポリエステル・ポリアミド又はポリアミド中のアミド成分を形成するために用いる原料モノマーとしては、公知の各種ポリアミン、アミノカルボン酸類、アミノアルコール等が挙げられ、好ましくはヘキサメチレンジアミン及びε−カプロラクタムである。
【0018】
なお、以上の原料モノマーには、通常開環重合モノマーに分類されるものも含まれているが、これらは、他のモノマーの縮合反応で生成する水等の存在により加水分解して縮合に供されるため、広義には縮重合系樹脂の原料モノマーに含まれると考えられる。
【0019】
ビニル系樹脂の原料モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン化合物;エチレン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等のジオレフィン類;塩化ビニル等のハロビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸のアルキル(炭素数1〜18)エステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸のエステル;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲン化物;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類等が挙げられ、スチレン及び/又は(メタ)アクリル酸のアルキルエステルが、50重量%以上、好ましくは80〜100重量%含有されていることが望ましい。
【0020】
なお、ビニル系樹脂の原料モノマーを重合させる際には、重合開始剤、架橋剤等を必要に応じて使用してもよい。
【0021】
本発明においては、縮重合系樹脂成分の付加重合系樹脂成分に対する重量比、即ち縮重合系樹脂の原料モノマーの付加重合系樹脂の原料モノマーに対する重量比は、連続相が縮重合系樹脂であることが好ましいことから、通常50/50〜95/5、好ましくは60/40〜95/5であることが望ましい。なお、両反応性化合物は、単独の反応系ではそれ自体縮重合系樹脂又は付加重合系樹脂のいずれかの原料モノマーとして用いることができるものの、両反応性化合物は、本発明ではその性能の特異性から、縮重合系樹脂モノマー、付加重合系樹脂モノマーとは別のモノマーとして扱う。従って、縮重合系原料モノマーと付加重合系原料モノマーの重量比においても、両反応性化合物はいずれのモノマーにも含まれない。
【0022】
両反応性化合物は、分子内に、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ基および第2級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基と、エチレン性不飽和結合とを有する化合物であることが好ましく、このような両反応性化合物を用いることにより、分散相となる樹脂の分散性を向上させることができる。両反応性化合物の具体例としては、例えば、アクリル酸、フマル酸、メタクリル酸、シトラコン酸、マレイン酸等が挙げられ、これらのなかではアクリル酸、メタクリル酸及びフマル酸が好ましい。
【0023】
両反応性化合物の使用量は、縮重合系樹脂の原料モノマー100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、付加重合系樹脂の原料モノマー100重量部に対して0.3〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
【0024】
本発明において、ハイブリッド樹脂は、以上の原料モノマー混合物及び好ましくは両反応性化合物を用いて、該二つの重合反応を行わせることにより得ることができるものであるが、重合反応の進行及び完結が時間的に同時である必要はなく、それぞれの反応機構に応じて反応温度及び時間を適当に選択し、反応を進行、完結させればよい。
【0025】
例えば、本発明におけるハイブリッド樹脂の製造方法では、縮重合系樹脂の原料モノマー、付加重合系樹脂の原料モノマー、両反応性化合物及び重合開始剤を混合し、まず、主として50〜180℃でラジカル重合反応により縮重合反応が可能な官能基を有する付加重合系樹脂成分を得、次いで反応温度を190〜270℃に上昇させた後、主として縮重合反応により縮重合系樹脂成分の形成を行わせることが好ましい。
【0026】
樹脂(C)の軟化点は、好ましくは60〜150℃、より好ましくは70〜140℃、さらに好ましくは80〜130℃である。なお、後述するように樹脂(C)の重合工程にワックスを存在させる場合、樹脂の軟化点はワックスの影響を実質的に受けないものと考え、得られた樹脂、即ちワックスが樹脂中に分散した樹脂の軟化点を、樹脂(C)の軟化点とする。また、樹脂(C)のガラス転移点は、好ましくは30〜80℃、より好ましくは40〜70℃、さらに好ましくは40〜65℃である。
【0027】
ワックスとしては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス等のポリオレフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、カルナウバワックス、はぜろう、密ろう、鯨ろう、モンタンワックス等のエステル系ワックス、脂肪酸アミドワックス等のアミド系ワックス等が挙げられ、これらの中では、耐オフセット性の観点から、ポリエチレンワックス及びフィッシャートロプシュワックスが好ましい。
【0028】
ワックスの融点は、60〜130℃が好ましく、70〜120℃がより好ましく、75〜110℃が特に好ましい。
【0029】
ワックスの含有量は、樹脂(C)又は樹脂(C)の原料モノマー100重量部に対して、1〜70重量部が好ましく、5〜50重量部がより好ましく、10〜40重量部が特に好ましい。
【0030】
本発明において、樹脂(A)は、樹脂(C)とワックスとを溶融混練して得られたものではあっても、ワックスの存在下で樹脂(C)の原料モノマーを重合させて得られたものであってもよいが、好ましくは後者の態様である。なお、ワックスは重合工程のいずれかに少量でも存在しておれば対応する効果が得られるものであるが、樹脂(C)がハイブリッド樹脂である場合は、好ましくは付加重合系樹脂の原料モノマーの重合当初より存在すれば、それだけ得られる樹脂中へのワックスの均一分散の効果を高めることができるため望ましい。
【0031】
樹脂(B)としては、ポリエステル、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、ハイブリッド樹脂及びそれらの複合体等が挙げられるが、定着強度の点より、好ましくはポリエステルである。ポリエステルは、2価以上の多価アルコールと2価以上の多価カルボン酸化合物とを縮重合させて得られ、かかる多価アルコール及び多価カルボン酸化合物としては、ハイブリッド樹脂において、ポリエステルの原料モノマーとして例示したものと同様の化合物を用いることができる。
【0032】
多価アルコールと多価カルボン酸化合物は、不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じて、エステル化触媒、重合禁止剤等を用い、150〜250℃の温度で反応させること等により縮重合させることができる。
【0033】
ポリエステルの酸価は1〜40mgKOH/g、好ましくは6〜35mgKOH/g、水酸基価は20〜60mgKOH/g、軟化点は80〜155℃、ガラス転移点は50〜70℃が、それぞれ望ましい。
【0034】
本発明では、樹脂(C)の軟化点と前記ワックスの融点の差が、20℃以内、好ましくは15℃以内、より好ましくは10℃以内であり、樹脂(B)の軟化点は樹脂(C)の軟化点よりも高く、樹脂(B)と樹脂(C)の軟化点の差は、好ましくは5℃よりも大きく、より好ましくは10℃より大きく、特に好ましくは10〜50℃である。このように、樹脂やワックスの軟化点の関係を調整することにより、ワックスを樹脂(C)中に、微細で均一に、かつ高濃度でプレ分散することができ、樹脂(B)と混練してトナー化した際には、さらに分散粒径が小さくなるため、得られるトナーの離型性が向上し、感光体へのトナーの付着を抑制して耐オフセット性及び耐久性に優れたトナーを得ることができる。
【0035】
樹脂(A)と樹脂(B)の配合重量比(樹脂(A)/樹脂(B))は、3/97〜70/30が好ましく、5/95〜50/50がより好ましい。
【0036】
本発明の電子写真用トナーの結着樹脂には、樹脂(A)、樹脂(B)に加えて、本願規定以外のポリエステル及びハイブリッド樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等の一般にトナー用結着樹脂として知られる樹脂が適宜配合されていてもよいが、結着樹脂中の樹脂(A)及び樹脂(B)の総量は、50〜100重量%が好ましく、80〜100重量%がより好ましく、100重量%が特に好ましい。
【0037】
さらに、本発明の電子写真用トナーには、着色剤、荷電制御剤、離型剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が、適宜含有されていてもよい。
【0038】
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、モノカラートナー及びフルカラートナーのいずれにも使用することができる。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜60重量部が好ましい。
【0039】
本発明のトナーは、混練粉砕法等により得られる粉砕トナーが好ましく、少なくとも樹脂樹脂(A)及び樹脂(B)を溶融混練する工程を有する製造方法により得られる。例えば、結着樹脂、着色剤等をボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。さらに、トナーの表面には、必要に応じて流動性向上剤等を添加してもよい。このようにして得られるトナーの体積平均粒子径は、好ましくは3〜15μmである。
【0040】
本発明の電子写真用トナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用される。
【0041】
【実施例】
〔軟化点〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
【0042】
〔樹脂のガラス転移点及びワックスの融点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度で3分間放置した後、降温速度10℃/min.で室温まで冷却したサンプルを、昇温速度10℃/min.で測定した際に、吸熱温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点の温度を樹脂のガラス転移点とし、ピーク温度をワックスの融点とする。
【0043】
〔平均粒子径〕
コールターマルチサイザーI(コールター社製)を用い、100μm径のアパチャーを使用して測定し、体積分布での中位粒径を平均粒子径とした。
【0044】
樹脂製造例1
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2.2モル付加物2450g、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2.0モル付加物975g、テレフタル酸812g、無水トリメリット酸469g、アルケニルコハク酸655g及びエステル化触媒として酸化ジブチル錫13gの混合物を、窒素雰囲気下、230℃で攪拌しつつ縮重合させて、樹脂aを得た。得られた樹脂の軟化点は112℃、ガラス転移点は60℃であった。
【0045】
樹脂製造例2
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2.2モル付加物1150g、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2.0モル付加物1304g、テレフタル酸812g、無水トリメリット酸134g及び酸化ジブチル錫(エステル化触媒)8gを、ガラス製の5リットル容のフラスコに入れ、窒素雰囲気下、160℃で攪拌しつつ、滴下ロートより、スチレン580g、アクリル酸2−エチルヘキシル230g、アクリル酸(両反応性化合物)29g及びジブチルパーオキサイド(重合開始剤)29gの混合物を1時間かけて滴下した。160℃に保持したまま2時間付加重合反応を熟成させた後、230℃に昇温し、縮重合させて樹脂bを得た。得られた樹脂の軟化点は89℃、ガラス転移点は50℃であった。
【0046】
樹脂製造例3、4
縮重合の時間を調整した以外は、樹脂製造例2と同様にして、樹脂c、dを得た。樹脂cの軟化点は112℃、ガラス転移点は61℃であり、樹脂dの軟化点は131℃、ガラス転移点は65℃であった。
【0047】
樹脂製造例5〜7
縮重合の時間を調整した以外は、樹脂製造例1と同様にして、樹脂e、f、gを得た。樹脂eの軟化点は106℃、ガラス転移点は60℃であり、樹脂fの軟化点は123℃、ガラス転移点は62℃であり、樹脂gの軟化点は138℃、ガラス転移点は63℃であった。
【0048】
樹脂製造例8
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2.2モル付加物等とともに、ポリエチレンワックス「SPLAY 105」(サゾール社製、融点:105℃)621gをフラスコに入れた以外は、樹脂製造例2と同様にして、樹脂hを得た。得られた樹脂の軟化点は89℃、ガラス転移点は48℃であった。
【0049】
樹脂製造例9
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2.2モル付加物等とともに、フィッシャートロプシュワックス(日本精蝋社製、融点:98℃)621gをフラスコに入れた以外は、樹脂製造例4と同様にして、樹脂iを得た。得られた樹脂の軟化点は131℃、ガラス転移点は60℃であった。
【0050】
実施例1、2、比較例1、2、4
表1に示す樹脂(C)20重量部及びワックス3重量部を120℃に加熱した2軸押し出し機にて混練し、混練物を機械式粉砕機で2mm目開きのメッシュをパスする程度まで粗粉砕して樹脂(A)を得た。得られた樹脂(A)と、表1に示す樹脂(B)80重量部、荷電制御剤1重量部及び着色剤3重量部を混合し、170℃に加熱した2軸押し出し機にて混練し、混練物を粗粉砕した後、風力式粉砕、分級機にて平均粒子径が9μmとなるよう調整し、粉体を得た。得られた粉体100重量部に外添剤として疎水性シリカ「アエロジルR−972」0.3重量部を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し、トナーを得た。得られたトナーのワックスの分散状態をトナー断面をTEM観察することにより評価した。結果を表2に示す。
【0051】
実施例3、比較例3
表1に示す樹脂(A)23重量部、樹脂(B)80重量部、荷電制御剤1重量部及び着色剤3重量部を混合して用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0052】
【表1】

Figure 0003833914
【0053】
試験例1
非磁性一成分接触現像システムを搭載したカラーレーザープリンター「COLOR PAGEPRESTO N4」(カシオ電子工業社製)にトナーを実装し、ベタ画像を印字したところ、すべてのトナーでオフセットは観察されず、良好な定着性を示した。さらに、印字率5%で約6500枚の連続印刷を行い、ブレードにトナーが融着したことに起因する画像上の白スジが発生するか否かを目視にて判断することにより、耐久性を評価した。連続印刷後、白スジの発生がみられなかったものについては、次いでベタ画像を印字し、目視にて均一性を評価し、白スジの発生と合わせて耐久性の評価とした。結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
Figure 0003833914
【0055】
以上の結果より、実施例1〜3のトナーは、いずれもワックスが微細かつ均一に分散しており、良好な耐オフセット及び耐久性を有し、特に樹脂(C)の重合工程にワックスを存在させた実施例3では、よりすぐれた耐久性を有しているのに対し、比較例1〜4のトナーのように、樹脂(C)の軟化点とワックスの融点の差が20℃を超える場合や、樹脂(C)の軟化点が樹脂(B)の軟化点と同じ、もしくは高い場合には、ワックスの分散性が低下し、連続印刷における耐久性が欠けることが分かる。
【0056】
【発明の効果】
本発明により、ワックスが十分に分散された、良好な耐オフセット性及び耐久性を有する電子写真用トナーを提供することが可能となった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electrophotographic toner used for developing an electrostatic latent image formed in an electrophotographic method, an electrostatic recording method, an electrostatic printing method, a toner jet method or the like.
[0002]
[Prior art]
In order to improve offset resistance, a wax is usually added to the toner together with a binder resin, a colorant and the like during kneading production. However, if the dispersion of the wax in the binder resin is poor, the filming of the photoreceptor with toner and the fusion to the carrier in the two-component development method, the fusion to the charging blade, etc. in the one-component development method, etc. Durability deteriorates. In order to solve such a problem, a method has been proposed in which a wax is pre-dispersed in a binder resin with a high share in advance and kneaded together with the same resin or pigment to produce a toner ( JP-A-5-188644).
[0003]
However, even with such a technique, the resin for pre-dispersing the wax and the resin for diluting the wax have the same thermal characteristics, so that when the toner is kneaded, the shearing force is insufficient and the wax cannot be dispersed sufficiently finely. As another method, a method of dispersing wax during polymerization of a binder resin has been proposed (Japanese Patent Laid-Open Nos. 9-304966, 10-31080, 11-352720, etc.). However, if only this wax-added resin is used as a binder resin for toner, kneading with a single resin is also necessary, so that shearing force is insufficient and the wax cannot be dispersed sufficiently finely.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide an electrophotographic toner having good offset resistance and durability in which a wax is sufficiently dispersed.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is an electrophotographic toner obtained by a production method including a step of melt-kneading at least a resin (A) and a resin (B) , wherein the resin (A) disperses a wax in the resin (C). The difference between the softening point of the resin (C) and the melting point of the wax is within 20 ° C., and the softening point of the resin (B) is higher than the softening point of the resin (C). The present invention relates to a toner.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The toner of the present invention is an electrophotographic toner containing the resin (A) and the resin (B) as a binder resin, and the resin (A) has a thermal characteristic with the resin (C) in the resin (C). Since it is a resin in which near wax is dispersed, the wax can be predispersed finely and uniformly at a high concentration in the resin (C). Furthermore, since the resin (B) having a softening point higher than that of the resin (C) is added and kneaded, the resin can be kneaded under high shear, and the dispersed state of the wax can be maintained or further enhanced.
[0007]
Examples of the resin (C) include a hybrid resin, a polyester, an epoxy resin, a styrene-acrylate copolymer, a polyurethane, and a composite thereof. In the present invention, a condensation polymerization resin component and an addition polymerization system are used. A hybrid resin in which resin components are chemically bonded is preferable, and a mixture of raw material monomers of two polymerization resins each having an independent reaction path, that is, a mixture of a raw material monomer of a condensation polymerization resin and a raw material monomer of an addition polymerization resin; If necessary, it is obtained by mixing a compound capable of reacting with any of the raw material monomers of the two polymerization resins (both reactive compounds), and preferably performing the two polymerization reactions in the same reaction vessel. A hybrid resin is more preferred.
[0008]
Typical examples of the condensation polymerization resin include polyester, polyester / polyamide, polyamide, and the like, and a typical example of the addition polymerization resin includes a vinyl resin obtained by radical polymerization reaction.
[0009]
Examples of the raw material monomer for polyester include a dihydric or higher polyhydric alcohol and a divalent or higher polyvalent carboxylic acid compound.
[0010]
Examples of the divalent polyhydric alcohol include polyoxypropylene (2.2) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane and polyoxyethylene (2.0) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane. Bisphenol A alkylene oxide adduct, ethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, bisphenol A, hydrogenated bisphenol A, and the like.
[0011]
Examples of the trihydric or higher polyhydric alcohol include sorbitol, pentaerythritol, glycerol, trimethylolpropane and the like.
[0012]
In the present invention, these dihydric or higher polyhydric alcohols can be used alone or in admixture of two or more.
[0013]
Examples of the divalent carboxylic acid compound include maleic acid, fumaric acid, phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, succinic acid and other dicarboxylic acids, n-dodecenyl succinic acid, isododecenyl succinic acid, and n-dodecyl succinic acid. Succinic acid substituted with an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms or an alkenyl group having 2 to 20 carbon atoms, such as acid, isooctenyl succinic acid, isooctyl succinic acid, etc., and anhydrides or lower alkyls of these acids (carbon number) 1-3) Ester etc. are mentioned. Preferably, maleic acid, fumaric acid, terephthalic acid, or succinic acid substituted with an alkenyl group having 2 to 20 carbon atoms is used.
[0014]
Examples of the trivalent or higher polyvalent carboxylic acid compound include 1,2,4-benzenetricarboxylic acid, 2,5,7-naphthalenetricarboxylic acid, pyromellitic acid and acid anhydrides thereof, lower alkyl (having 1 to 3 carbon atoms). 3) An ester etc. are mentioned. Of these, 1,2,4-benzenetricarboxylic acid, that is, trimellitic acid and its acid anhydride are particularly preferred because they are inexpensive and easy to control.
[0015]
In the present invention, these divalent or higher polyvalent carboxylic acid compounds can be used alone or in admixture of two or more.
[0016]
In forming the polyester, an esterification catalyst such as dibutyltin oxide can be appropriately used.
[0017]
In addition, examples of the raw material monomer used for forming the amide component in the polyester / polyamide or polyamide include various known polyamines, aminocarboxylic acids, aminoalcohols, and the like, preferably hexamethylenediamine and ε-caprolactam.
[0018]
The above raw material monomers include those normally classified as ring-opening polymerization monomers, but these are hydrolyzed by the presence of water or the like produced by the condensation reaction of other monomers and used for condensation. Therefore, it is considered to be included in the raw material monomer of the condensation polymerization resin in a broad sense.
[0019]
Examples of the raw material monomer for the vinyl resin include styrene compounds such as styrene and α-methylstyrene; ethylenically unsaturated monoolefins such as ethylene and propylene; diolefins such as butadiene; halovinyls such as vinyl chloride; vinyl acetate; Vinyl esters such as vinyl propionate; alkyl (1-18 carbon) esters of (meth) acrylic acid, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, glycidyl (meth) acrylate, dimethylaminoethyl (meth) acrylate Ethylenic monocarboxylic acid esters such as vinyl ethers; vinyl ethers such as vinyl methyl ether; vinylidene halides such as vinylidene chloride; N-vinyl compounds such as N-vinyl pyrrolidone; and styrene and / or (meth) acrylic 50 weight of alkyl ester of acid Above, it is desirable that preferably are contained 80 to 100 wt%.
[0020]
In addition, when polymerizing the raw material monomer of the vinyl resin, a polymerization initiator, a crosslinking agent, or the like may be used as necessary.
[0021]
In the present invention, the weight ratio of the condensation polymerization resin component to the addition polymerization resin component, that is, the weight ratio of the condensation polymerization resin raw material monomer to the addition polymerization resin raw material monomer is such that the continuous phase is the condensation polymerization resin. Since it is preferable, it is usually 50/50 to 95/5, preferably 60/40 to 95/5. The amphoteric compound can be used as a raw material monomer of either a condensation polymerization resin or an addition polymerization resin by itself in a single reaction system, but the amphoteric compound has a unique performance in the present invention. In view of the properties, they are treated as a monomer different from the condensation polymerization resin monomer and the addition polymerization resin monomer. Therefore, even in the weight ratio of the condensation polymerization raw material monomer and the addition polymerization raw material monomer, both reactive compounds are not included in any monomer.
[0022]
The both reactive compounds have at least one functional group selected from the group consisting of a hydroxyl group, a carboxyl group, an epoxy group, a primary amino group and a secondary amino group in the molecule, an ethylenically unsaturated bond, It is preferable to use a compound having such a property, and the dispersibility of the resin serving as the dispersed phase can be improved by using such a bireactive compound. Specific examples of the both reactive compounds include acrylic acid, fumaric acid, methacrylic acid, citraconic acid, maleic acid and the like, and among these, acrylic acid, methacrylic acid and fumaric acid are preferable.
[0023]
The amount of the both reactive compounds used is preferably 0.1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the raw material monomer of the condensation polymerization resin, and 0.3 to 20 parts by weight is preferable, and 0.5 to 10 parts by weight is more preferable.
[0024]
In the present invention, the hybrid resin can be obtained by performing the two polymerization reactions using the above raw material monomer mixture and preferably both reactive compounds. It is not necessary to be simultaneous in time, and the reaction temperature and time may be appropriately selected according to each reaction mechanism to advance and complete the reaction.
[0025]
For example, in the method for producing a hybrid resin in the present invention, a raw material monomer of a condensation polymerization resin, a raw material monomer of an addition polymerization resin, an amphoteric compound and a polymerization initiator are mixed, and first, radical polymerization is performed mainly at 50 to 180 ° C. An addition polymerization resin component having a functional group capable of a condensation polymerization reaction is obtained by the reaction, and then the reaction temperature is increased to 190 to 270 ° C., and then the condensation polymerization resin component is mainly formed by the condensation polymerization reaction. Is preferred.
[0026]
The softening point of the resin (C) is preferably 60 to 150 ° C, more preferably 70 to 140 ° C, and still more preferably 80 to 130 ° C. As will be described later, when the wax is present in the polymerization step of the resin (C), it is considered that the softening point of the resin is not substantially affected by the wax, and the obtained resin, that is, the wax is dispersed in the resin. The softening point of the obtained resin is defined as the softening point of the resin (C). Moreover, the glass transition point of resin (C) becomes like this. Preferably it is 30-80 degreeC, More preferably, it is 40-70 degreeC, More preferably, it is 40-65 degreeC.
[0027]
As waxes, polyolefin waxes such as polypropylene wax, polyethylene wax, polypropylene polyethylene copolymer wax, Fischer-Tropsch wax, carnauba wax, haze wax, beeswax, whale wax, ester wax such as montan wax, fatty acid amide wax Among them, polyethylene wax and Fischer-Tropsch wax are preferable from the viewpoint of offset resistance.
[0028]
The melting point of the wax is preferably 60 to 130 ° C, more preferably 70 to 120 ° C, and particularly preferably 75 to 110 ° C.
[0029]
The content of the wax is preferably 1 to 70 parts by weight, more preferably 5 to 50 parts by weight, and particularly preferably 10 to 40 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the raw material monomer of the resin (C) or the resin (C). .
[0030]
In the present invention, the resin (A) was obtained by polymerizing the raw material monomer of the resin (C) in the presence of the wax, even though it was obtained by melt-kneading the resin (C) and the wax. Although it may be a thing, Preferably it is the latter aspect. In addition, if the wax is present in any amount in any of the polymerization steps, a corresponding effect can be obtained. However, when the resin (C) is a hybrid resin, it is preferable to use a raw material monomer for the addition polymerization resin. If present from the beginning of polymerization, it is desirable because the effect of uniform dispersion of the wax in the resulting resin can be enhanced.
[0031]
Examples of the resin (B) include polyester, epoxy resin, styrene-acrylic acid ester copolymer, polyurethane, hybrid resin, and composites thereof, and polyester is preferred from the viewpoint of fixing strength. The polyester is obtained by polycondensation of a dihydric or higher polyhydric alcohol and a dihydric or higher polyvalent carboxylic acid compound. As the polyhydric alcohol and the polyvalent carboxylic acid compound, in a hybrid resin, a polyester raw material monomer The same compounds as those exemplified above can be used.
[0032]
The polyhydric alcohol and polyhydric carboxylic acid compound are subjected to polycondensation in an inert gas atmosphere by reacting at a temperature of 150 to 250 ° C., if necessary, using an esterification catalyst, a polymerization inhibitor or the like. be able to.
[0033]
The acid value of the polyester is 1 to 40 mgKOH / g, preferably 6 to 35 mgKOH / g, the hydroxyl value is 20 to 60 mgKOH / g, the softening point is 80 to 155 ° C, and the glass transition point is 50 to 70 ° C.
[0034]
In the present invention, the difference between the softening point of the resin (C) and the melting point of the wax is within 20 ° C., preferably within 15 ° C., more preferably within 10 ° C., and the softening point of the resin (B) is the resin (C The difference between the softening points of the resin (B) and the resin (C) is preferably greater than 5 ° C, more preferably greater than 10 ° C, and particularly preferably 10 to 50 ° C. In this way, by adjusting the relationship between the softening points of the resin and the wax, the wax can be pre-dispersed in the resin (C) in a fine, uniform and high concentration and kneaded with the resin (B). When the toner is made into a toner, the dispersed particle size is further reduced, so that the releasability of the obtained toner is improved, and the toner having excellent offset resistance and durability by suppressing the adhesion of the toner to the photoreceptor. Obtainable.
[0035]
The blending weight ratio of the resin (A) to the resin (B) (resin (A) / resin (B)) is preferably 3/97 to 70/30, and more preferably 5/95 to 50/50.
[0036]
In addition to the resin (A) and the resin (B), the binder resin for the electrophotographic toner of the present invention generally includes polyesters and hybrid resins other than those prescribed in the present application, styrene-acrylic resins, epoxy resins, polycarbonates, polyurethanes, and the like. A resin known as a binder resin for toner may be appropriately blended, but the total amount of the resin (A) and the resin (B) in the binder resin is preferably 50 to 100% by weight, and 80 to 100% by weight. Is more preferable, and 100% by weight is particularly preferable.
[0037]
Further, the electrophotographic toner of the present invention includes a colorant, a charge control agent, a release agent, a conductivity modifier, an extender, a reinforcing filler such as a fibrous substance, an antioxidant, an anti-aging agent, a fluidity. Additives such as an improver and a cleaning property improver may be appropriately contained.
[0038]
As the colorant, all of dyes and pigments used as toner colorants can be used, such as carbon black, phthalocyanine blue, permanent brown FG, brilliant first scarlet, pigment green B, rhodamine-B base, Solvent Red 49, Solvent Red 146, Solvent Blue 35, Quinacridone, Carmine 6B, Disazo Yellow and the like can be used, and these can be used alone or in admixture of two or more. It can be used for both color toner and full color toner. The content of the colorant is preferably 1 to 60 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the binder resin.
[0039]
The toner of the present invention is preferably a pulverized toner obtained by a kneading pulverization method or the like, and can be obtained by a production method having a step of melt-kneading at least the resin resin (A) and the resin (B). For example, a binder resin, a colorant, etc. are uniformly mixed with a mixer such as a ball mill, then melt-kneaded with a closed kneader or a single-screw or twin-screw extruder, etc., cooled, pulverized, and classified. Can do. Furthermore, a fluidity improver or the like may be added to the toner surface as necessary. The volume average particle diameter of the toner thus obtained is preferably 3 to 15 μm.
[0040]
The electrophotographic toner of the present invention can be used alone as a developer when containing magnetic fine powder, or as a non-magnetic one-component developer when not containing magnetic fine powder, or mixed with a carrier. Used as a component developer.
[0041]
【Example】
[Softening point]
Using a Koka type flow tester (manufactured by Shimadzu Corporation, CFT-500D), a 1 g sample was heated at a heating rate of 6 ° C./min, a load of 1.96 MPa was applied by a plunger, a diameter of 1 mm, A nozzle with a length of 1 mm is pushed out, thereby drawing a plunger tester drop amount (flow value) -temperature curve of the flow tester. When the height of the S-curve is h, the temperature corresponding to h / 2 (resin The temperature at which half of the effluent flowed out) is taken as the softening point.
[0042]
[Glass transition point of resin and melting point of wax]
The sample was heated to 200 ° C. using a differential scanning calorimeter (Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd., DSC210), allowed to stand at that temperature for 3 minutes, and then cooled to room temperature at a cooling rate of 10 ° C./min. When measured at 10 ° C / min., The temperature at the intersection of the base line extension below the endothermic temperature and the tangent that indicates the maximum slope from the peak rise to the peak apex is the glass transition point of the resin. And the peak temperature is the melting point of the wax.
[0043]
[Average particle size]
Measurement was performed using a Coulter Multisizer I (manufactured by Coulter Inc.) using an aperture having a diameter of 100 μm, and the median particle diameter in the volume distribution was defined as the average particle diameter.
[0044]
Resin production example 1
24.5 g of propylene oxide 2.2 mol adduct of bisphenol A, 975 g of 2.0 mol adduct of bisphenol A ethylene oxide, 812 g of terephthalic acid, 469 g of trimellitic anhydride, 655 g of alkenyl succinic acid, and 13 g of dibutyltin oxide as an esterification catalyst The mixture was subjected to condensation polymerization with stirring at 230 ° C. in a nitrogen atmosphere to obtain a resin a. The resulting resin had a softening point of 112 ° C. and a glass transition point of 60 ° C.
[0045]
Resin production example 2
1150 g of propylene oxide 2.2 mol adduct of bisphenol A, 2.04 g of ethylene oxide 2.0 mol adduct of bisphenol A, 812 g of terephthalic acid, 134 g of trimellitic anhydride and 8 g of dibutyltin oxide (esterification catalyst) Put in a 5 liter flask and stir at 160 ° C. in a nitrogen atmosphere, from a dropping funnel, 580 g of styrene, 230 g of 2-ethylhexyl acrylate, 29 g of acrylic acid (both reactive compounds) and dibutyl peroxide (polymerization initiator) ) 29 g of the mixture was added dropwise over 1 hour. After aging the addition polymerization reaction for 2 hours while maintaining the temperature at 160 ° C., the temperature was raised to 230 ° C. and condensation polymerization was performed to obtain a resin b. The obtained resin had a softening point of 89 ° C. and a glass transition point of 50 ° C.
[0046]
Resin production examples 3 and 4
Resins c and d were obtained in the same manner as in Resin Production Example 2 except that the condensation polymerization time was adjusted. Resin c had a softening point of 112 ° C. and a glass transition point of 61 ° C., and resin d had a softening point of 131 ° C. and a glass transition point of 65 ° C.
[0047]
Resin production examples 5-7
Resins e, f, and g were obtained in the same manner as in Resin Production Example 1 except that the condensation polymerization time was adjusted. Resin e has a softening point of 106 ° C. and a glass transition point of 60 ° C., Resin f has a softening point of 123 ° C. and a glass transition point of 62 ° C., Resin g has a softening point of 138 ° C. and a glass transition point of 63 ° C. ° C.
[0048]
Resin production example 8
Resin h was prepared in the same manner as in Resin Production Example 2, except that 621 g of polyethylene wax “SPLAY 105” (manufactured by Sasol, melting point: 105 ° C.) was added to the flask together with a 2.2 mol adduct of bisphenol A and propylene oxide. Got. The obtained resin had a softening point of 89 ° C. and a glass transition point of 48 ° C.
[0049]
Resin production example 9
Resin i was prepared in the same manner as in Resin Production Example 4 except that 621 g of Fischer-Tropsch wax (manufactured by Nippon Seiwa Co., Ltd., melting point: 98 ° C.) was added to the flask together with propylene oxide 2.2 mol adduct of bisphenol A. Obtained. The obtained resin had a softening point of 131 ° C. and a glass transition point of 60 ° C.
[0050]
Examples 1, 2 and Comparative Examples 1, 2, 4
20 parts by weight of the resin (C) shown in Table 1 and 3 parts by weight of wax were kneaded with a biaxial extruder heated to 120 ° C., and the kneaded product was coarsened to such an extent that a mesh with a 2 mm opening was passed with a mechanical pulverizer. The resin (A) was obtained by pulverization. The obtained resin (A), 80 parts by weight of the resin (B) shown in Table 1, 1 part by weight of a charge control agent and 3 parts by weight of a colorant are mixed and kneaded by a twin screw extruder heated to 170 ° C. The kneaded material was coarsely pulverized and then adjusted with an air pulverization and classifier to an average particle size of 9 μm to obtain a powder. To 100 parts by weight of the obtained powder, 0.3 part by weight of hydrophobic silica “Aerosil R-972” was added as an external additive and mixed with a Henschel mixer to obtain a toner. The wax dispersion state of the obtained toner was evaluated by observing the cross section of the toner with a TEM. The results are shown in Table 2.
[0051]
Example 3 and Comparative Example 3
The same procedure as in Example 1 was performed except that 23 parts by weight of the resin (A) shown in Table 1, 80 parts by weight of the resin (B), 1 part by weight of the charge control agent, and 3 parts by weight of the colorant were mixed. The results are shown in Table 2.
[0052]
[Table 1]
Figure 0003833914
[0053]
Test example 1
When a toner was mounted on a color laser printer “COLOR PAGERESTO N4” (manufactured by Casio Electronics Co., Ltd.) equipped with a non-magnetic one-component contact development system, a solid image was printed. Fixability was shown. Furthermore, about 6500 sheets are continuously printed at a printing rate of 5%, and it is judged visually whether or not white streaks on the image due to the fusion of the toner to the blade are generated. evaluated. After continuous printing, solid images were not printed, and then a solid image was printed, the uniformity was visually evaluated, and the durability was evaluated together with the occurrence of white stripes. The results are shown in Table 2.
[0054]
[Table 2]
Figure 0003833914
[0055]
From the above results, in the toners of Examples 1 to 3, the wax is finely and uniformly dispersed, has good offset resistance and durability, and the wax is particularly present in the polymerization step of the resin (C). In Example 3, the toner had better durability, but the difference between the softening point of the resin (C) and the melting point of the wax exceeded 20 ° C. as in the toners of Comparative Examples 1 to 4. In the case where the softening point of the resin (C) is the same as or higher than the softening point of the resin (B), it is understood that the dispersibility of the wax is lowered and the durability in continuous printing is lacking.
[0056]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a toner for electrophotography having good offset resistance and durability in which wax is sufficiently dispersed.

Claims (5)

少なくとも樹脂(A)及び樹脂(B)を溶融混練する工程を有する製造方法により得られる電子写真用トナーであって、前記樹脂(A)が樹脂(C)中にワックスを分散させてなる樹脂であり、前記樹脂(C)の軟化点と前記ワックスの融点の差が20℃以内であり、前記樹脂(B)の軟化点が前記樹脂(C)の軟化点よりも高い電子写真用トナー。 An electrophotographic toner obtained by a production method having a step of melt-kneading at least a resin (A) and a resin (B) , wherein the resin (A) is a resin in which a wax is dispersed in a resin (C). A toner for electrophotography, wherein the difference between the softening point of the resin (C) and the melting point of the wax is within 20 ° C., and the softening point of the resin (B) is higher than the softening point of the resin (C). 樹脂(B)と樹脂(C)の軟化点の差が5℃よりも大きい請求項1記載の電子写真用トナー。  The toner for electrophotography according to claim 1, wherein the difference in softening point between the resin (B) and the resin (C) is larger than 5 ° C. 樹脂(B)がポリエステル、樹脂(C)がハイブリッド樹脂である請求項1又は2記載の電子写真用トナー。  The electrophotographic toner according to claim 1, wherein the resin (B) is polyester and the resin (C) is a hybrid resin. ワックスの融点が60〜130℃である請求項1〜3いずれか記載の電子写真用トナー。  The electrophotographic toner according to claim 1, wherein the wax has a melting point of 60 to 130 ° C. 樹脂(A)と樹脂(B)の配合重量比(樹脂(A)/樹脂(B))が3/97〜70/30であり、ワックスの含有量が樹脂(C)100重量部に対して1〜70重量部である請求項1〜4いずれか記載の電子写真用トナー。  The blending weight ratio of the resin (A) to the resin (B) (resin (A) / resin (B)) is 3/97 to 70/30, and the wax content is 100 parts by weight of the resin (C). The toner for electrophotography according to any one of claims 1 to 4, which is 1 to 70 parts by weight.
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