JP3833741B2 - 凝集濃縮装置と凝集濃縮方法 - Google Patents

凝集濃縮装置と凝集濃縮方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は微細粒子を濃厚汚濁液または希薄汚濁液より微細粒子を効率よく分離して、微細粒子を巨大フロックと清澄な液とに分離濃縮する方法およびそれに適した装置であり一例として浚渫護岸工事に伴う土砂分離除去、堆積ヘドロの除去、高濃ゆ度活性汚泥の凝集分離、生産工程からの固液分離等に関して清澄液と固形物を経済的に分離凝集する装置である
【0002】
【従来の技術】
汚濁液が希薄な場合に凝集するには、無機凝集剤を添加して凝集する微細な粒子間の衝突効果を高めるために高速撹はんする反応室を設け、形成するフロックが小さくて固液分離性能が低いと、高分子凝集剤を更に添加して微細フロック間に高分子凝集剤の橋架けによる巨大なフロックを形成した後、沈澱槽で分離する方法が採られている。この方法の凝集剤を添加して形成した微細フロックの凝集汚泥は、繰り返し循環して使用すべく希薄な汚濁液に添加しても再凝集することはできない。
【0003】
本発明者は先に醸造廃液、培養増殖液、浚渫など微細粒子を含む被処理水より微細粒子[微生物(活性汚泥)、藻類、無機質、プランクトン等]を凝集分離する凝集装置および凝集方法を発明した(出願番号昭和63年特許願第155624号、昭和63年特許願第176579号)。この凝集装置は注入液と被処理水(浚渫液)の微細粒子が凝集するには電解質濃度差のある2液を層流接触させることが絶対的条件である。すなわち層流接触させるには一本の混合管に供給する被処理液量はRe<10に維持しなければならないことから、処理能力は低くさらに処理能力を向上させることが望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
(出願番号昭和63年特許願第155624号、出願番号昭和63年特許願176579号)混合管内で形成したフロックはフロック形成槽内(出願番号平成5年特許願第206793号)で汚濁液中の微細粒子と衝突してフロックを形成するが、注入液と被処理水とを層流接触させるには流速に制約があり、混合管1本当たりの処理液量は小さいから大量に被処理液を処理するには、混合管本数を増やすことにより対応することになり、設備費が大きくなる欠点があった。
【0005】
本発明は混合管1本当たりの処理能力と、フロック形成槽の凝集性能とを高め設備費の低減を図りうる凝集濃縮装置と凝集濃縮方法を提供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は特願昭63−155624号、特願昭63−176579号明細書に記載した凝集装置の固液分離室内に特願平5−206793号明細書に記載したフロック形成槽を設け、混合管の吐出口を該フロック形成槽内に位置するように設けた構造を有する凝集濃縮装置が、混合管から吐出する未凝集微細粒子と残留凝集力をもつフロックとを衝突して短時間にフロックを凝集させ濃縮した汚泥を得ることに成功した。
混合管から吐出するフロック含有液はフロック形成槽に供給する増量管汚濁液と衝突して凝集するに十分な凝集能力が残存していることを発見した。
また注入水に電解質の溶出の少ない微細粒子を添加した注入液または注入水に固液分離室の室底の凝集濃縮汚泥および/または濾過した濾滓および/または濾過洗浄した濾滓とを添加した注入液と、混合管内で汚濁液(注入液より電解質濃度に差がある)とを層流接触させて混合管内で形成したフロック含有液は特願昭63−155624号の注入水と汚濁液とを層流接触して形成するフロック含有液より残留凝集力が高く、該フロック含有液1に対し1.5〜25倍の増量管汚濁液とを増量管内または/さらにフロック形成槽内で衝突させて巨大フロックを形成させることにより、混合管1本当たりの処理能力が向上することを見出した。
フロック含有液の小フロック間の衝突とフロック含有液の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子(5×10−4mm以上)との衝突は容易であるから、増量管汚濁液の微細粒子は小さく、液との比重差があまり小さくなく、フロック含有液濃度が高いほど増量管汚濁液量は増やせることを見いだした。
【0007】
混合液に添加する微細粒子は汚濁液または微細粒子を添加した汚濁液および/または凝集濃縮汚泥および/または凝集濃縮汚泥の濾滓および/または濾過洗浄した濾滓とを添加した混合液(注入液の電解質濃度と大差のある液を混合液に僅か添加して注入液とは1ppm以上の差を作った)とを層流接触させて混合管内で形成したフロック含有液は特に汚濁濃度が濃いほど特願昭63−155624号の注入水と汚濁液とを層流接触して形成するフロック含有液より残留凝集力が高く、該フロック含有液1に対し1.5〜50倍の増量管汚濁液(電解質濃度差がフロック含有液とは1ppm以上)とを、また濃度の低い増量管汚濁液(SS1000ppm以下)100倍とを増量管内またはフロック形成槽内で衝突させて巨大フロックを形成することにより、混合管1本当たりの処理能力が向上することを見出した。
【0008】
増量管単管部は望ましくは管直径を細くして、管内に堰・ミキサーの組みを1〜数組を配列した衝突システムを装着し、フロック含有液の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子とを衝突・凝集・濃縮・混合をくり返して小フロックが微細粒子を成長させた小・中フロック群をフロック形成槽内に供給して特願平7−230637号の数倍凝集性能が向上した。
【0009】
本発明の実施に用いる凝集装置は凝集するに十分な汚濁濃度をもった汚濁液と注入液を供給し、分散させる分散室と分散室内に開口する混合管を設け、混合管内に注入管を挿入し、注入液と混合液との電解質濃度が1ppm以上の差のある注入液を注入管吐出口より混合管内を流れる混合液の流れにそって下流方向に供給し、2液を層流接触し、形成したフロック含有液は高濃度に保ち、増量管汚濁液との電解質濃度差を1ppm以上に保ち、増量管内またはフロック形成槽内で衝突・凝集・濃縮・混合するものである。
【0010】
混合液と注入液とが層流接触して形成するフロック含有液濃度の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子との衝突・凝集させるには、核となる小フロック数を増やすことである。そのために混合液と注入液の液濃度をたかめることである。
【0011】
a)注入水に微細粒子を添加しない場合:注入液吐出口からの流れと、混合管環状部39から混合管単管部40内(図1)に流入する汚濁液(電解質濃度が注入液との差が1.0ppm以上)の流れとが層流(10<Re<1×10)接触して、その界面の微細粒子群の内、注入液に接した粒子と注入液に接しない粒子との間に粒子表面の電解質濃度に差が生じ、それに基づき粒子表面の電位に差が生じる。たとえば粒子表面の電位が同符号であっても、粒子間距離が100Å(オーグストロング)以下であれば引力が作用し、粒子間の反発力が低下し、直径(1〜5)×10−4mmの衝突困難な微細粒子間にも激しい衝突を繰り返させて混合管吐出口までに0.2〜1mmの小フロックを形成したフロック含有液と分配室に連通した増量管内またはフロック形成槽に供給されてくる増量管汚濁液34とを衝突させてフロック形成槽内で巨大フロックを形成して固液分離室に送られて濃縮したフロックは分離する。
分散室と分配室に1次混合槽5からの汚濁液供給ポンプ15から分散室18に供給した汚濁液は、分散室においては混合管上縁から溢流して混合管に供給され、分配室においては、増量液供給管上縁から溢流して増量液供給管に供給される。
混合管吐出口から吐出するフロック含有液量1に対し増量管汚濁液量1.5〜10倍とが渦流接触して差し支えないからフロック形成槽への増量管吐出速度は1×10>Re>5×10になるよう適切な管径を選ぶことになる。フロックの破砕を嫌って一般には5×10>Re>1×10が望ましい。
注入水に微細粒子を添加しない場合、混合管直径に見合うReで混合液を供給する場合、フロック形成槽の槽底の面積は混合管吐出口総面積1に対し50〜400倍、フロック形成槽の最上部溢流堰が囲む水平面積は10〜3000倍とする。
実施例2洗米排水SS濃度6400ppm(Ca++6.8ppm)の汚濁液140l/hrを混合管に、注入液は地下水(Ca++1.1ppm)15l/hrを連続供給し、増量管に増量管汚濁液(AB)1m/hrで微細粒子の巻き上げはない(上澄液が10ppm以下)が、(B)2m/hrで巻き上げが認められた。フロック含有液(SS濃度は5.8g/l)量1に対し増量管汚濁液供給量は6.45倍であった。(AB):は増量管汚濁液量[(A)+(B)]/2=1m/hr
本実験に使用したフロック形成槽の溢流堰の囲む面積は混合管吐出口の面積の700倍、槽底の面積は70倍、槽の高さ1mであった。
【0012】
b)注入水に微細粒子を添加する場合、
例えば注入水に添加する微細粒子として凝集濃縮汚泥14を添加する場合:図1,図2において注入水2と電解質の溶出の少ない微細粒子6とを注入液撹拌槽36で撹拌混合した注入液16を注入液供給ポンプ35で供給する。凝集濃縮汚泥14添加の場合、固液分離室10の室底の循環ポンプ12で供給される凝集濃縮汚泥14またはそれを濾過した濾滓、洗浄濾過した濾滓(汚濁液と注入液との電解質濃度差が数ppm以上無いときは、電解質濃度差の大きい液を濾滓に添加して使用するとよい)を注入水2とを注入液撹拌槽36で混合した注入液16(SS濃度500〜6×10を注入液供給ポンプ35で供給するとフロック含有液濃度(SS濃度100〜6×10ppm)が高くなり、増量管汚濁液との凝集性能が高くなる。
注入液が注人管吐出口から吐出する注入液の流速を5<Re<1×10に維持して流し、注入液と汚濁液との混合液の微細粒子間が衝突しうる濃度に維持する。
汚濁液は混合管内の混合管環状部39から混合管単管部40(図1)への汚濁液(混合液)の流れと注入液とが層流(10<Re<1×10)接触し、注入液と汚濁液(混合液)との電解質濃度に差が1ppm以上あれば、予め注入液に添加した全ての微細粒子の電位と混合管の単管部内に流入する汚濁液の全ての微細粒子の電位との間に差が生じ、2液が層流接触すると瞬時にフロックを形成する。混合管に円形(直径=D)以外の正方形の管を使用する時はその辺の長さ=bを相当直径(Deq)としてReを算出することにする。混合管に円形と正方形のいずれを使用しても凝集性能に差を認められない。
注入液に添加する微細粒子濃度は1×10〜6×10ppm望ましくは1×10〜6×10ppmとする。
【0013】
b−1)汚濁液が薄く、注入水に微細粒子を添加した場合
上述の注入液に微細粒子として添加した凝集濃縮汚泥14は、固液分離室10の室底の循環ポンプ12で供給される凝集濃縮汚泥または濾過した濾滓を撹拌混合槽5に供給し、汚濁液1と混合して混合液41として分散室18に供給する。混合管内で形成するフロック含有液濃度を徐々に高めて安定運転を図る。
汚濁液(混合液)の濃度が注入液より薄い10ppmの場合を考えると、注入液に添加する微細粒子と混合管内の汚濁液の微細粒子とから形成する混合管吐出口から吐出するフロック含有液のSSは1000ppm以上にすると凝集可能となる。
実施例2と同じ装置で汚濁液濃度が薄い表3の雨天時の河川水を混合管に供給する汚濁液量SS平均0.31g/l(Ca++2.1ppm)(C)(E)(F)140l/hr、注入液量海水100lにそれぞれ珪藻土(C)5kg,(D)(E)10kgを添加調整して(C)(D)(E)にそれぞれ15l/hrを連続供給し、増量管に増量管汚濁液(C)0,(D)0,(E)1.1m3/hrを供給した。(C)は巻き上げ現象が認められた。(D)(E)は認められなかった。、フロック含有液(E)(SS濃度は10g/l)量1に対し増量管汚濁液量は7.1倍であった。
フロック形成槽は溢流堰面積は混合管吐出口面積の700倍、槽底面積は70倍であった。
【0014】
b−2)汚濁液が濃く、注入水に微細粒子を添加した場合
注入液に添加した全微細粒子は注入液の電解質に見合った電位に帯電し、注入液と電解質濃度に差のある混合液の全微細粒子の電位とには差があり、2液を層流接触すると注入液吐出口から混合管口径の1〜3倍の距離までに2液からの微細粒子間に激しい衝突がおこり小フロックの形成は完了ずる。小フロックを形成したフロック含有液は混合管吐出口から増量管単管部へと移送され、増量管汚濁液の微細粒子と衝突することになる。
実施例2の装置で汚濁液濃度の高い表2の洗米排水を混合管に供給する汚濁液量(AB)(D)SS6.4g/l,140l/hr、注入液量(ΛB)SS0g/l,17.5l/hr(D)SS120g/l,60l/hrであり、フロック含有液濃度(AB)5.7g/l,(D)40.5g/l増量管汚濁液供給量は(AB)1m/hr,(D)8.3m/hrとフロック含有液濃度の比7倍が増量管汚濁液供給量の比は8倍になっている。フロック含有液量1に対し増量管汚濁液量は(ΛB)6.3,(D)41.5倍にも達した。(ΛB)は(A)と(B)の平均値を示す。
微細粒子の巻き上げ現象の認められなかった最大の増量管汚濁液供給量はフロック含有液量1に対しa)6.45倍b−1)7.1倍b−2)41.5倍、巻き上げ現象が認められなかった最大の増量管汚濁液供給量得たときのフロック含有液濃度SSはa)5.8g/l,b−1)−−−[澱粉と泥の比重差が異なる]b−2)40.5g/lであった。フロック含有液濃度含有液高くなると増量管汚濁液が増えている。
【0015】
c)注入水と混合管に微細粒子を添加する場合:
注入液と混合液の調整は注入水2および/または汚濁液1および/または凝集濃縮汚泥14および/または微細粒子6を調整槽36で調整し注入液16として供給する。汚濁液1が濃厚な場合には分散室18と分配室30に供給する。汚濁液1が希薄な場合には凝集濃縮汚泥14および/または一次混合槽4に注入水2と微細粒子6を添加撹拌して撹拌混合槽5に供給して汚濁液供給ポンプ15から分散室18と分配室30に供給する。供給される汚濁液(混合液41)は分散室から溢流して混合管に供給され、汚濁液1は分配室30に供給し、分配室から溢流して増量液供給管に供給される。分配室に供給する汚濁液が希薄な時は汚濁液供給ポンプ15より濃厚な混合液41を供給して汚濁液の濃度補正をすることがある。注入水に添加する微細粒子は注入液として注入水に電解質の溶出の少ない微細粒子または固液分離室の室底の凝集濃縮汚泥および/または凝集濃縮汚泥の濾滓および/または凝集濃縮汚泥を濾過洗浄した濾滓とを添加した全微細粒子をさし、他方混合液に添加する微細粒子は汚濁液または微細粒子を添加した汚濁液および/または凝集濃縮汚泥および/または凝集濃縮汚泥の濾滓および/または濾過洗浄した濾滓とを添加した液(注入液の電解質濃度と大差のある液を混合液に僅か添加して注入液とは1ppm以上の差を作った)中の全微細粒子をさし、注入液に添加した全微細粒子は注入液に見合った電位に帯電し、混合液に添加した微細粒子は混合液に見合った電位に帯電している。2液の電解質濃度差が1ppm以上の差あれば、注入管吐出口から吐出する注入液と混合管を流れる汚濁液(混合液)とを層流接触させると瞬時にフロックを形成する。このフロック含有液28が混合管吐出口8から増量管内に吐出し、増量管汚濁液との電解質濃度差1ppm以上あれば衝突凝集する。2液に添加する微細粒子は1×10近くまで添加出来るから、フロック含有液濃度が高まり、増量管汚濁液量が増やせる。図−1において、フロック形成槽の槽底の面積は混合管吐出口総面積1に対し70倍とするが5〜4000倍が望ましい、フロック形成槽の最上部溢流堰が囲む水平面積は700倍とするが、10〜15000倍(混合液と注入液とは管直径一杯に供給せずに増量管汚濁液量の増量分に対応している)が望ましい。槽高は混合管直径の40倍とするが、30〜60倍と高くして増量管内への静圧をかけるのが望ましい。
フロック含有液の小フロック間相互の衝突と該小フロックと増量管汚濁液の微細粒子との衝突は容易であるが、微細粒子間の衝突は困難である。フロック含有液濃度を高めると、小フロックを増やせることは実施例2.3で明らかである。実施例2汚濁液SS6.4g/l.140l/hr(Λ)(D)を混合管に供給し、注入液SS0g/l(A),120g/l(D)を注入管に15l/hr(A),20l/hr(D)を供給して形成したフロック含有液濃度は5.8g/l(A),20.6g/l(D)に対し、増量管汚濁液供給量は1m/hr(AB),8.3m/hrであった。
実施例3汚濁液SS平均307ppm.140l/hr(C)(D)(E)を混合管に供給し、注入液SS50g/l(C),100g/l(D)(E)を注入管に15l/hr供給して形成したフロック含有液濃度は5.1g/l(C),10g/l(D)(E)に対し、増量管汚濁液の供給量は0m/hr(C)(D),1.1m/hr(E)であった。フロック含有液濃度が増えれば、増量管汚濁液量の供給量も増えている。
注入液と混合液の何れか一方でも、また両方でも微細粒子を添加してフロック含有液濃度を高めればよい。実施例5において(衝突システム使用)混合液に洗米排水6400ppmを30l/hr(B),3l/hr(D)、注入液6×10ppm,を3l/hr(B),30l/hr(D)で形成するフロック含有液(濃度は11.3g/l(B),55.1g/l)量1に対し増量管汚濁量45倍,151倍実証出来た。
実施例6において、注入液と混合液が活性汚泥(比重1.01)の場合と他方は注入液に珪藻土(比重2.1)を添加した時のフロック含有液濃度が両者とも同じであるが、注入液と混合液の2液から形成した小フロック数は珪藻土を添加したほうは半減していると考える。増量管汚濁液の供給量は珪藻土添加した方は2m/hrにたいし、珪藻土無添加は4m/hrを示した。フロック含有液の形成を目的として添加する微細粒子は増量管汚濁液中の微細粒子との比重差は大き過ぎないこと小さ過ぎない微細粒子を選らばなければならない。理想的比重差は0.2〜0.6にあると想定している。
【0016】
フロック含有液濃度を高かめるために、汚濁液は混合管(丸型管.角型管)内の混合管環状部39から混合管単管部40(図1)への汚濁液(混合液)の流れと注入液とが層流(10<Re<1×10)接触して、注入液と汚濁液(混合液)との電解質濃度に差が1ppm以上あれば、予め注入液に添加した全ての微細粒子の電位と混合管の単管部内を流れる汚濁液の全ての微細粒子の電位との間に差が生じ、2液が層流接触すると瞬時にフロックを形成する。この微細粒子を含有する注入液と混合液の両液を層流接触させて混合管内で形成したフロック含有液中の小フロック数は、特願昭63−155624号の微細粒子を含まない注入液と微細粒子を含有ずる混合液との2液が層流接触してフロックを形成したフロック含有液中の小フロック数より遥に多い。該フロック含有液量が増量管内で増量管汚濁液またはフロック形成槽内に供給する増量管汚濁液と衝突して凝集するに十分な凝集能力が残存している。
【0017】
注入液・混合液の両者に微細粒子を含有させた2液を層流接触したフロック含有液の残留凝集力が高く、さらに衝突システムを設けることにより該フロック含有液1に対し5〜200倍の増量管汚濁液(電解質濃度差がフロック含有液とは1ppm以上)とを、また濃度の低い増量管汚濁液(SS1000ppm以下)100倍以上とを増量管内またはフロック形成槽内で衝突させて巨大フロックを形成することにより、増量管1本当たりの処理能力が向上することを見出した。
【0018】
フロック含有液の小フロック間相互の衝突と該小フロックと増量管汚濁液の微細粒子との衝突は容易であるが、微細粒子間の衝突は困難であるから、微細粒子と小フロックとを効率よく衝突させるには1)フロック含有液中の核となる小フロック数を増やすこと、2)フロック含有液と増量管汚濁液とが増量管内で効率よく衝突混合すること、3)粒子間距離を狭めること(圧縮濃縮すること)。4)微細粒子とフロック含有液の小フロックとを濃縮混合して小フロック群に成長させること、5)小フロック間の衝突濃縮して中フロックに成長させることである。
そのための手段はイ)核となる小フロック数を増やすこと、注入液と混合液との液濃度を高める。ロ)フロック含有液の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子との電解質濃度差をつくる。ハ)小フロックと増量管汚濁液の微細粒子との衝突・凝集・濃縮・混合の頻度を高めるための衝突システムを設ける。、
【0019】
本発明の凝集性能を高めるためのイ)注入液と混合液の濃度を上げ、フロック含有液の小フロックの数を増やすことについて上記に述べた。
増量管汚濁液量をさらに増やすために、フロック含有液濃度を高めること(液状保持が不可能)には限界があり、フロック含有液と増量管汚濁液との衝突凝集の性能を上げることが必要になってくる。
ロ)混合液または注入液の何れかにに増量管汚濁液と電解質濃度差の大きい例えば地下水(水道水)海水を加えて調整する。ハ)増量管内で増量管微細粒子とフロック含有液の小フロックとを衝突・凝集・濃縮・混合を繰り返し微細粒子のない小フロック群の成長を図ることになる。
【0020】
イ)ロ)は増量管の前工程で解決すべきである。イ)は既に説明したとおりである。ロ)は実施例−4(D)(E)(F)はフロック含有液濃度は同じであり、フロック含有液が凝集していることは上浄み液にSSがないことから解るが、フロック含有液と増量管汚濁液との電解質濃度差が(D)はNa+100ppm以上(E)(F)はNa+換算1ppmであった。フロック含有液と増量管内の衝突システムでのフロックの成長は(F)ではほとんど認められない。(D)はフロック含有液濃度が高ければ高いほど、小フロックが多ければ多いほど、増量管汚濁液の電解質濃度との差が5ppm以上あるとフロック含有液の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子との衝突が容易となり、フロック形成槽内に微細粒子がほとんど無い小・中フロック群を供給することができることを示している。
フロック含有液濃度SS重量1部に対し増量管汚濁液SS重量30部以上もの大量を供給できる場合は、フロック含有液と増量管汚濁液との電解質濃度差が望ましくは5ppm以上とし、増量管汚濁液の微細粒子直径5X10−4mm以上で、、該汚濁液の微細粒子とフロック含有液との比重差は0.3以下が望ましい。
フロック含有液と増量管汚濁液との電解質濃度を1ppm以上とする方法として例えば注入液と増量管汚濁液とを汚濁液とし、混合液に凝集濃縮汚泥を使用し、電解質濃度差の大きい液(例えば海水または水道水)1〜10%を混合液にのみ添加する。該混合液と注入液と増量管汚濁液との電解質濃度差を1ppm以上とする方法は管理が容易である。
フロック含有液と増量管汚濁液との電解質濃度差が1ppm以下の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子濃度400ppm以下の微細粒子の衝突は容易でない

【0021】
ハ)は増量管内に衝突システムを設けて解決した。
次の器具a)増量管直径を細くする、b)堰として(オリフイス板・ノズル・衝突板・スクリーン)を設ける、c)衝突板と衝突板の組み合わせ図−13、衝突板と堰の組み合わせ図14、混合羽根の組み合わせ図12の静力学的ミキサーを設ける。ニ)小フロック群に静圧をかけ、濃縮と成長をさせるため、フロック形成槽の槽高を高くする。ハ)の一部または全部の器具はそれぞれが複雑に絡み合って複数の上記の手段となって働くものであるから増量管内またはフロック形成槽内に混合管吐出口直後に衝突・凝集・濃縮・混合を目的とする器具装置を一例として図10,11,13,14等を装着する衝突システム(一例として図12等を呼称する)を組み込むことになる。
図−12について説明する.衝突システムの一例である。 a)増量管直径を細くして管内の汚濁液の粒子間距離を狭くする。b)堰は図12のノズル45−1は増量管環状部から増量管単管部に流入する汚濁液と混合管吐出口からのフロック含有液と衝突濃縮混合して静力学的ミキサーに送る働きがある。c)静力学的ミキサーでフロック含有液の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子とを衝突混合して小フロックを成長させる働きがある。d)ノズル45−2はミキサ−内、ノズル45−3は増量管内の汚濁液微細粒子と小フロックの粒子間距離を狭くして衝突凝集混合効果(2液の電解質濃度差も大きく)を上げる働きがある。このa)b)c)d)の働きのある器具を配列して増量管内に装着する。これを衝突システムと呼ぶ。このシステムによって微細粒子のない小フロック群が成長した小・中フロック群がフロック形成槽に供給される常に安定運転ができる。
衝突混合を強化する本システムを設けることにより、衝突システムを設けないときの増量管汚濁液の供給量は実施例2と実施例5との結果を比較すれば数倍も向上していることが解る。また増量管1本内(丸型管または角型管)に複数本の混合管(丸型管または角型管)を配置しても衝突システムを組み込めば凝集性能の低下は認められない。
実施例2はフロック含有液(濃度40.5g/l(D)1に対し、増量管汚濁液量44倍、一方実施例5(B)(D)はフロック含有液11.3g/l(B),濃度55.1g/l(D)1に対し、増量管汚濁液量45.5倍(B),150倍(D)である。実施例2と同じ装置に、実施例5は増量管単管部に衝突システム図12を装着し、同じ洗米排水を処理して大差が出来たのは、装着した衝突システムの効果と考える。
本衝突システム(イ)〜(ホ)のすべての器具、装置を設けなくても性能を発揮する。
増量管単管部に設ける衝突システムは汚濁液の流れを利用して衝突・凝集・濃縮・混合を繰り返すから該管内は渦流による圧損失が大きく、1〜50mm望ましくは5〜40mmにすると多数の増量管をフロック形成槽に設置するとき相互の圧バランスを取り易い。5mmより小さいと性能は低い。
【0022】
微細粒子を添加する注入水の種類は汚濁液であっても注入液の電解質濃度が混合管に供給する汚濁液の電解質濃度との差が1ppmあればよい。処理した液を利用する場合の目的を勘案して選択することになる。例えば水道水、工業用水、農業用水、湖沼水、河川水地下水(伏流水)、生物処理水、物理化学処理水、海水、汽水、アルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩の含有液、汚濁液(活性汚泥)、凝集濃縮汚泥(返送汚泥)、処理をした汚濁液の凝集濃縮汚泥等があげられる。
【0023】
注入水または混合液41に添加する微細粒子のSS濃度が1×10ppm以上が望ましい。注入水または混合液に添加する微細粒子は粒子直径が1×10−4〜0.5mmとする。望ましくは1×10−3〜0.1mmが適している。微細粒子の比重は1より重く、汚濁物質の比重と大差なく、安価であればよい。処理水を上水に使用する場合等は、注入水または混合液に添加する微細粒子は電解質が殆ど溶出しないのが望ましい。
海洋の汚濁物質を除去することを目的とするときは、電解質が生態系に影響のないのが望ましい。一般に微細粒子は珪藻土、(酸性)白土、ベントナイト、しらす、コークス末、無煙炭末、石炭末、亜炭末、木炭末、クリストバル石末、長石末、滑石、カオリン、粘土、ゼオライト末、石英末、発泡加工した岩石末、窯業原料末、鉱滓末、繊維粉末、活性汚泥や処理をした汚濁液中の凝集濃縮汚泥14の循環再利用等があげられる。
【0024】
本発明の凝集濃縮装置の構造を図1に示した説明図に基づいて説明すると分散室18、分配室30とフロック形成槽7を設けた固液分離室10とからなる凝集装置において、混合管の本数は処理液量により1ないし複数本(図1では1本)設ける。この混合管17内には注入液16を注入するための注入管19が設けられている。注入管はそれぞれの混合管に1本設けられている。(図1では各混合管に対して1本の注入管が設けられている。)注入管(注入液)の吐出口は混合管内を流れる汚濁液の下流方向に向いている。注入管19には注入水2および/または汚濁液16および/または凝集濃縮汚泥14および/または微細粒子6を注入液撹拌槽36で調整しつつ注入液供給ポンプ35から注入液16として供給する。汚濁液1が濃厚な場合には分散室18と分配室30に供給する。またフロック含有液濃度を高めるために一例として汚濁液1に凝集濃縮汚泥を添加した混合液41を分散室18に、分配室に汚濁液1を供給する場合もある。汚濁液1が希薄な場合には凝集濃縮汚泥14および/または一次混合槽4に注入水2と微細粒子6を添加撹拌してスラリーポンプ3より撹拌混合槽5に供給して汚濁液供給ポンプ15から混合液41を分散室18と分配室30に供給する。また一例として該混合液41を分散室に凝集濃縮汚泥14と汚濁液とを分配室に供給する場合もある。供給される混合液41は分散室においては混合管上縁から溢流して混合管に供給され、汚濁液1は分配室30に供給し、分配室においては増量液供給管上縁から溢流して増量液供給管に供給される。分配室に供給する汚濁液が希薄な時は汚濁液供給ポンプ15より濃厚な混合液41を供給して汚濁液の濃度補正をすることがある。分配室30とフロック形成槽とには一端が分配室に、他端がフロック形成槽7に開口(増量管吐出口32)した増量液供給管33により連通している。注入管吐出口から吐出する注入液と混合管を流れる汚濁液とを層流接触させて形成するフロック含有液28が混合管吐出口8から吐出する。増量管31(円形管または角型管)内に複数本の混合管を配置し(図1は1本の混合管を設けている)、混合管吐出口8から吐出するフロック含有液28と増量管環状部37から増量管31に流入する増量管汚濁液34とが併走衝突し、フロックを形成する。フロック含有液と増量管汚濁液との2液が電解質濃度差1ppm以上あり、そのうえ増量管単管部内に図12に示した衝突システムを設ければフロック含有液量1に対し増量管汚濁液量30〜150倍は可能となる。この装置の固液分離室10内には、フロック形成槽7が設けられており、前述の増量管吐出口はフロック形成槽内に位置するように設けられている。
【0025】
凝集濃縮装置の構造を図2に示した説明図に基づいて説明すると分散室18、分配室30と固液分離室10に設けたフロック形成槽7とからなる凝集装置において、混合管17内に注入管19が設けられ、注入管19には注入液16として注入水2および/または汚濁液および/または凝集濃縮汚泥および/または微細粒子および/または微細粒子を添加した注入液が供給される。注入管の吐出口は混合管内を流れる汚濁液の下流方向に向いている。混合管の吐出口8はフロック形成槽内に位置するように設けられている。
分散室18とフロック形成槽7とは一端が分散室に他端がフロック形成槽に開口した混合管17により連通している。混合管の本数は処理液量に応じて1〜複数本設ける。分散室に供給する混合液41は汚濁液1および/または凝集濃縮汚泥14または汚濁液、凝集濃縮汚泥それぞれが希薄なときは微細粒子6をそれぞれに添加した液とし、分配室30とフロック形成槽とには一端が分配室に他端がフロック形成槽の槽底に増量管吐出口32が複数個開口し、増量液供給管33により連通している。分配室に供給された汚濁液1は増量液供給管33上縁より溢流して増量液供給管に供給される。増量管吐出口の位置は槽底から混合管直径の1〜10倍離れた上に設けた。混合管の吐出口の位置はフロック形成槽の槽底から混合管の直径の長さの1.5〜15倍離れたところにある。混合管吐出口の位置がフロック形成槽の槽底から混合管直径の15倍以上離れている伴混合管内でフロックを形成しなかった未凝集微細粒子は減少せず衝突効果が小さいようである。フロック形成槽内の衝突混合部20の底26の断面積は混合管吐出口の総面積の5〜400倍の面積をもち、底から混合管直径の10倍位の位置(距離)までは、未凝集の微細粒子が小フロックを形成する領域(衝突混合部20)であるが、混合管の吐出口から吐き出されたフロック含有液と、増量液供給管から吐出する汚濁液とが衝突する空間が広く、増量管単管部内で衝突を増強する衝突システム図−12を装着した図1に比較して、微細粒子の無い小フロック、中フロックを形成出来ず、図2の凝集性能は低い。
【0026】
本発明の凝集濃縮装置(図1,図2)において、その固液分離室内にフロック形成槽を設け、しかも混合管の吐出口または増量管吐出口32を該フロック形成槽内に位置するように開口させた構造を有することを特徴とし、凝集したフロックを固液分離室内で濃縮させ、固液分離室を形成したフロックの濃縮室として利用するものである。上澄み液11は固液分離室の最上部より放流する。
【0027】
図1、図2においてフロック形成槽の衝突混合部20の上は流動層部21となっており、混合管軸に沿って高くなるに連れてフロック形成槽の水平断面積は拡大し、該流動層部21の槽高は槽底より混合管直径にして7〜20倍の範囲にある。
流動層部21内では中・小フロック間に激しい衝突が繰り返されて大フロックを形成する。この領域までに混合管の吐出口から吐き出された微細粒子が小フロックを形成しないと大フロックを形成することは難しい。
図1と図2において決定的に性能に差がでるのは、図2は増量管内より10倍以上広いフロック形成槽内でフロック含有液の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子とを衝突せんとするのに対し、図1は増量管内しかも管直径が細くなった管内で衝突システムを装着して衝突・凝集・濃縮・混合を繰り返すからと考える。
【0028】
大ロックはフロック形成槽の最上部の移動層部22で大フロック間の緩やかな衝突により巨大フロックを形成する。移動層部の槽高は流動層部の上に混合管直径にして3〜15倍の範囲とする。巨大フロックは溢流堰からオーバーフローして傾斜板を滑降して固液分離室の凝集濃縮汚泥層内に降下する。溢流堰の囲む水平断面積は増量管汚濁液の供給量が増えるから混合管吐出口の総面積の10〜40000倍とする。
【0029】
本発明の凝集濃縮装置におけるフロック形成槽側壁25と傾斜板23との間隔は規模・性能が向上すれば大きくなる。フロック形成槽最上部溢流堰9の上縁に囲まれた水平面で切断したときに出来るフロック形成槽溢流堰と傾斜板で囲まれた水平断面積(図9−B)は、フロック形成槽の溢流堰に囲まれた面積(図9−A)の120〜5%に保つとよい。フロック形成槽の底板26の水平面で切断したときに槽底の外周と傾斜板23で囲まれた水平断面積(図9−D)は、フロック形成槽の溢流堰9に囲まれた面積(図9−A)の100〜5%とし、図9−Dの面積を槽底の外周と傾斜板の間隔を等間隔にした面積に配分する。溢流堰からオーバーフローする凝集汚泥をフロック形成槽側壁25と傾斜板との間を滑降させて固液分離室10の室底の凝集濃縮汚泥内に移送され、堆積させる。
本発明の装置における固液分離室では衝突システムを設けた増量管の吐出口からの吐き出された汚泥には外乱がなく極めて短時間に濃縮した汚泥が得られる。フロック形成槽、増量管に衝突システムを設ければ、活性汚泥において10Kg/m前後の高濃度の液を処理しても活性汚泥の濃度は20Kg/m前後の高濃縮汚泥が得られる。なお、固液分離室10の室底には凝集濃縮したフロック(汚泥)を取り出すフロック形成槽排出口24に濾過機13を設けて処分する。また必要に応じて凝集濃縮したフロック(汚泥)を循環ポンプ12で撹拌混合槽5に戻し汚濁液と混合し、または注入液撹拌槽36に戻し本凝集濃縮装置で利用される。
【0030】
該フロック形成槽7の形状は円筒、角筒、截頭円錐形、または截頭角錐形であり、それらを上下に接合し、その水平断面積の大きい方を上にして開口しており、水平断面積の小さい方は図1の小穴をもつ底26がある。
【0031】
図3の截頭直円錐形のフロック形成槽は、大きい円直径(R)小さい円直径(r)を槽底とし、上の開口縁と槽底の底縁を側壁で囲まれた容器である。フロック形成槽の側壁の最上縁(溢流堰9)は水平を保持し、傾斜板23の最上縁はフロック形成槽のそれより高くしたものである。混合管吐出口8が2本の増量管にそれぞれ開口し、該増量管2本の増量管吐出口が槽底にに向かって衝突混合部20に開口している。
【0032】
截頭角錐形の底面と開口面が正方形、矩形、5〜多角形の角錐形の内、図4は截頭開口面と槽底面が正方形をなす角錐形のフロック形成槽を示す。截頭角錐形は大きい正方形が上に開口し、小さい正方形を槽底とし、上の開口縁と槽底の底縁を側壁で囲まれた容器である。フロック形成槽の側壁の最上縁は水平を保持し溢流堰となり、傾斜板23の最上縁はフロック形成槽のそれより高くしたものである。
フロック形成槽の傾斜板23と角錐側壁とでの間隔をもって上下に開口した截頭角錐形の側壁の外側に設けたものである。混合管吐出口が1本の増量管に開口し、該増量管1本の増量管吐出口が槽底に向かって開口している。
【0033】
本発明を図1に示すように分散室18と固液分離室10とが混合管17によって垂直に連結された縦型の装置について説明したが特願昭63−155624号明細書に記載されているような混合管が水平または傾斜した横型の凝集装置においても図5のように混合管と注入管が注入管吐出口から混合管吐出口までの距離をとった後に、混合管を水平面にたいして垂直から水平面にたいし20度の間の方向に曲げ、その吐出口がフロック形成槽内の衝突混合部20に開口させ、増量液供給管33が衝突混合部20に開口させることによってフロック含有液1に対し5倍の増量管汚濁液を流せる。衝突混合部を衝突システムの増量管に置き換え、衝突板を配列して静力学的ミキサー図13すれば更に増量管汚濁液を数倍増やせる。
注入管、混合管、増量液供給管の管軸が合一した横型の凝集装置はフロック含有液のフロックが混合管吐出口から増量管底に層状の堆積流となって流下し、一方増量管汚濁液は増量管単管部内に流入してもフロック含有液の小フロックと衝突せずに堆積流の上を流れ、垂直方向のベンドの渦流とフロック形成槽内との衝突だけでは、小フロックと増量管汚濁液の微細粒子との衝突は不十分であるから、増量管単管部内に衝突システム図12を装着すると凝集性能は更に数倍向上する。
【0034】
本発明のフロック形成槽の実施態様としては、この他に図6のように大小の円筒形を拡大管27で組み合わせた円筒形フロック形成槽の最下段の円筒部は衝突混合部である。該衝突混合部に混合管吐出口が開口し供給するフロック含有液と、増量液供給管33から衝突混合部の円筒部側壁に開口する増量管吐出口32から供給する増量管汚濁液とを衝突するように配置したものである。
【0035】
図7はフロック形成槽の流動層部に排出口29を設けた構造を有するフロック形成槽に増量管吐出口が衝突混合部に開口した構造からなり、粗大粒子を含む汚濁液を処理すると粗大粒子が溢流堰から排出しにくい時に排出口29を設ける。
【0036】
図8のように底のある截頭円錐形と截頭角錐形との組み合わせた構造のフロック形成槽である。
【0037】
図9はフロック形成槽の溢流堰9から巨大フロックが傾斜板23に降下して傾斜板を滑降して濃縮槽に到達するに必要な側壁と傾斜板の間隔をきめるもので、処理量が大きくなれば広くすることになる。
【0038】
図10は増量管内に衝突混合板42を3枚装着しフロック含有液と増量管汚濁液とが衝突混合して流れる状況を示し、固定バンド43で増量管壁に固定している。横型の増量管に装着ずるのに適している。
【0039】
図11は静力学的ミキサーの一例として混合羽根44の切断面が管軸を交点として垂直断面と水平断面とが交互に十字に組むように装着して、液流を第1番目の羽根で1/2に分割して撹拌し、第2番目の羽根で1/4に分割して撹拌し、第3番目で1/8に分割して撹拌する静力学的ミキサーをしめす。フロック含有液の小フロックと増量管汚濁液とを均質的に混合して小フロックは成長させて粒子直径の等しい中フロックを造るものである。縦型の増量管に装着するのに適している。
【0040】
図−12は衝突システムの一例を示す。横型の凝集装置は注入管、混合管、増量液供給管の管軸が横に合一し、フロック含有液の小フロックが混合管吐出日8から増量管底に層状の堆積流となつて流下し、一方増量管汚濁液の微細粒子は増量管内でフロック含有液の小フロックと衝突せずに堆積流の上を流れるために、凝集性能は低い。増量管内の混合管吐出口管底を流出するフロック含有液液と大量の増量管汚濁液とは第1ノズルに堰止めされ、上流では管内を充満し、第1ノズル口より押し出された汚泥は、その直後に増量管直径が細くなり(増量管直径は細くしなくても良い)、混合羽根443枚を装着した静力学的ミキサーと該ミキサーの直後に設けた第2ノズルで該ミキサー内は汚泥が充満し、充満した微細粒子(増量管汚濁液)と小フロック(フロック含有液)とは均質的に撹拌混合されて成長し、第2ノズル口から増量管吐出口に設けた第3ノズル日までの汚泥はフロック形成槽内の巨大フロックが堆積した槽高の圧力による圧縮と、第3ノズル口による圧縮により粒子間距離が更に狭くなり、中フロックに成長しつつ増量管吐出口のノズルで中フロックとなってフロック形成槽に送られる。フロック含有液量1に対し衝突システムを装着しない前の増量管汚濁液量の数倍は向上する。
【0041】
図−13は静力学的ミキサーの一例を示す。円管の管壁面に環状板、管軸に円盤を交互に管軸に垂直に配列したものである。
【0042】
図−14は液はノズル(ロート)型の大きい口から小さい口ヘ流れ、小さい口の前に円盤を配置し、ノズル(ロート)、円盤の中心軸と管軸を合一して交互に配列したものである。
【0043】
希薄な汚濁液と注入液とを層流接触しても形成するフロックは小さく、このフロック含有液と希薄汚濁液とを増量管内またはフロック形成槽内で衝突させても衝突効果は小さく、フロックと微細粒子との粒子間距離が狭く、固液分離性能を高めることは期待出来ない。増量管汚濁液の供給量を増やすには、注入液と混合管とに微細粒子を添加して高濃度注入液と濃くなった汚濁液とを混合管内で層流接触してフロック含有液濃度を高め、フロック含有液と増量管汚濁液との電解質濃度差1ppm以上とし、増量管内に衝突システム図−12を装着すると、希薄な増量管汚濁液を供給してもフロックと汚濁液の微細粒子との粒子間距離が狭くなり、フロックと少量の微細粒子量とのフロック形成能力が高まり、フロック含有液lに対し衝突システム装着前の希薄な増量管汚濁液の供給量は1.5〜10倍をさらに数倍以上増強して5〜150倍を待することができる。
【0044】
希薄な注入水または希薄な汚濁液に溶質分の少ない微細粒子を混合する注入液撹拌槽36または一次混合槽4、撹拌混合槽5とがまた固液分離装置から排出するフロックの大きい凝集濃縮汚泥を希薄な汚濁液に戻して循環使用する循環ポンプ12を含む循環システムが必要である。希薄な注入液に微細粒子を添加して希薄汚濁液と層流接触してフロック含有液濃度を高め、凝集濃縮汚泥を形成すれば、循環ポンプにより順次余分の凝集濃縮汚泥を希薄汚濁液に添加して混合液として分散室18に供給することにより混合管内のフロック含有液濃度が徐々に高まるにつれて、希薄汚濁液と増量管内またはフロック形成槽内での衝突効果が向上し、固液分離性能も向上し、増量管汚濁液供給量が増やせる。
希薄な汚濁液のSS濃度は50ppm以下でSS除去後用水、上水として利用する場合、精製した珪藻土5×10ppm以上を注入液に添加し、固液分離室底の凝集濃縮汚泥を順次汚濁液に添加して混合液として分散室に供給することにより、次第にフロック含有液濃度が高まり固液分離性能が向上し増量管汚濁液供給量を増やすことができる。
【0045】
【実施例1】
図2に示した本発明の凝集濃縮装置を用いて河川水(希薄汚濁液図2中の符号1)SS濃度18〜25ppm(Ca++6.8ppm)を処理する例を示す。混合管(直径4cm管長3m)と注入管(直径2cm管長2.7m)との管軸を合一させて混合管環状部2.5m,混合管単管部0.5mになるように装着し、混合管は上方の分散室に開口し、その混合管の吐出口はフロック形成槽の槽底から30cmの位置に開口している。分配室に開口する増量液供給管の吐出口はフロック形成槽底から上6cmの位置でフロック形成槽の相対する側壁2ケ所に直径7.5cmで開口し、混合管から吐出するフロック含有液とフロック形成槽に供給する増量管汚濁液とがフロック形成槽内で衝突凝集する。フロック形成槽は槽底面積は混合管吐出口面積の230倍、溢流堰がかこむ水平面積は2000倍とし、傾斜板の位置は傾斜板と溢流堰に囲まれた面積が溢流堰に囲まれた面積(S)の27%になる幅とし、下方の傾斜板の位置は、フロック形成槽底の外周と傾斜板で囲まれた面積(S)の16%になる幅とする。
撹拌混合槽5で希薄汚濁液1mに微細粒子6(精製珪藻土ケーク)を添加撹拌して得られた濃厚汚濁液5×10ppmを汚濁液供給ポンプ15で分配室30と分散室18とに供給した。濃厚汚濁液0m/hr(A)(B)、1.7m3/hr(C)、2.1m/hr(D)、1.6m/hr(E)、1.8m/hr(F)を分配室30から増量管汚濁液としてフロック形成槽底に供給した。混合管へは希薄汚濁液0.14m/hr(A)〜(D)を分散室18から供給し、濃厚汚濁液0.14m/hr(E)〜(F)を分散室18から混合管に供給した。一方注入水(水道水図2中の符号2)は(Λ)(E)(F)の場合注入液16としてそのまま用い、20l/hrをそれぞれ注入管19に供給した。他方注入水(水道水)1mに微細粒子(精製珪藻土ケーク平均毛管径0.8×10−3mm)100Kgの割合で混合した注入液16を(B)(C)(D)の場合各々20l/hrを注入管に供給した。
【0046】
該注入液の流れと混合管17内において流下する汚濁液の流れとが層流接触し、その界面で(A)(E)(F)においては、注入液に接触した微細粒子と汚濁液中の微細粒子との間に電位に差が生じ、(E)(F)は粒子間距離が1×10−5mm以下にあると予測され、粒子間に凝集がおこりフロックを形成したが、(A)はフロック形成は不可能であった。また(B)(C)(D)においては注入水に添加した微細粒子と混合管汚濁液中の微細粒子との間に2液の電解質濃度差に基づく電位に差が生じ、混合管内で粒子間に瞬時に凝集がおこり、フロックを形成した。混合管吐出口から吐出したフロック含有液と増量管汚濁液とがフロック形成槽内で衝突凝集して巨大フロックとなって固液分離室で分離する。上澄み液11のSSと固液分離室の室底循環ポンプ12の出口のSS濃度を表1に示した。
【0047】
【表 1】
Figure 0003833741
Figure 0003833741
【0046】
この結果から(B)(C)(D)は微細粒子を添加した注入液と希薄汚濁液との層流接触した場合、(E)(F)は混合管に供給した濃厚汚濁液と注入水を注入液としてそのままもちいて層流接触させた場合のフロック含有液に対し、増量管からの供給汚濁液量を大幅に増やした本発明の凝集濃縮装置は、(C)(E)で明かに従来の凝集装置に比べて汚濁液中の微細粒子の凝集濃縮機能が低下せずに混合管処理能力は大幅に向上した。(C)の注入液に添加した方が(E)より凝集性能がよい結果になっているが、(C)のフロック含有液の濃度12.5g/lが(E)の4.4g/lより2.9倍も高いからである。
【0048】
【実施例2】
図1に示した本発明の凝集濃縮装置は混合管(直径4cm管長3m)と注入管(直径2cm管長2.7m)との管軸を合一させて混合管環状部2.5m,混合管単管部0.5mになるように装着し、混合管は上方の分散室に開口した構造を有する。この混合管に増量管(直径12.5cm管長4m)との管軸を合一させて、混合管吐出口8は増量管内に開口し、1m先に増量管吐出口32が開口し、フロック形成層の槽底から20cm上の位置に開口している。一方増量管は上方の分配室に開口している。フロック形成槽の溢流堰の囲む面積は混合管吐出口の面積の700倍相当(0.88m)直径1.06m,槽底の面積は混合管吐出口の面積の70倍相当(0.088m)直径0.33m,槽高1.0mの截頭円錐型の側壁をもち、溢流堰の外周に15cmの間隔もち、槽底の外周に20cmの間隔をもって傾斜板を設け、水深5.6mの固液分離室の室底に固定したものである。本装置をもちいてSS濃度6400ppmの洗米排水(Ca++濃度6.8ppm)を撹拌混合槽5から供給ポンプ15を用いて分散室18に供給し同室から混合管に0.14m/hrの割合で連続供給し、注入液は(Λ)地下水(酒造用水Ca++濃度1.1ppm)15l/hr、(B)注入液(地下水)20l/hr、地下水に微細粒子として凝集した米の微粉末を添加して1.2X10ppmに調整した(C)注入液を20l/hr、(D)(E)注入液60l/hrを注入管に連続供給し、図1の凝集濃縮装置の混合管内に供給した。洗米排水0m/hr(A)、洗米排水2.0m/hr(B)洗米排水2.8m/hr(C)、洗米排水8.3m/hr(D)、洗米排水8.8m/hr(E)とを増量液供給管を経て増量管に供給し、増量管内でそれぞれを衝突凝集処理(B)〜(E)したときのフロック形成槽と、分配室への洗米排水の供給を止めた(A)を凝集装置で処理したときのフロック形成槽とは同じものを使用した。
【0049】
図1の凝集濃縮装置において、注入液と混合管汚濁液とのフロック含有液のフロック形成槽内で凝集処理したとき(Λ)、フロック含有液と増量管汚濁液との混合液を増量管内およびフロック形成槽で凝集処理したとき(B)(C)、また微細粒子を添加した注入液で形成したフロック含有液と増量管汚濁液との混合液を増量菅内およびフロック形成槽内で凝集処理したとき(D)(E)に溢流堰を越えて傾斜板23を滑降して固液分離室の室底に堆積した濃縮汚泥を循環ポンプ12の出口のSS濃度と固液分離室の上澄み液11のSS濃度とを表2に示す。
【0050】
【表2】
Figure 0003833741
Figure 0003833741
【0051】
この結果から(D)の微細粒子を添加した注入液と汚濁液とが層流接触して凝集したフロック含有液濃度40.5g/lと高いことである。フロック含有液と汚濁液とが増量管内において、高濃度で衝突凝集する本発明の方式は水質、処理量(増量管汚濁液量/フロック含有液量=41.5倍、増量管汚濁液SS/フロック含有液SS=6.4)とも満足できる。
【0052】
【実施例3】
図1の本発明の凝集濃縮装置を用い混合管と増量管とは円形管を正方形管に置き換え、雨天時の河川水(希薄汚濁液)SS濃度238〜375ppm(Ca++2.1ppm)を注入液に海水を使用する例を示す。
混合管(1辺4cm正方形管、管長3m)と注入管(直径2cm管長2.7m)と管軸を合一させて混合管環状部2.5m、混合管単管部0.5mになるように混合管に装着し、混合管は上方の分散室に開口し、その混合管と増量管(一辺12cm正方形管長4m)との管軸を合一させて、混合管吐出口は増量管内に開口し、混合管吐出口の1m先に増量管の吐出口は開口し、その増量管吐出口はフロック形成槽の槽底から30cmの位置に開口し、他方増量管は上方の分配室に開口している。フロック形成槽は実施例2と同じものを使用する。希薄汚濁液は汚濁液供給ポンプ15で分配室と分散室とに供給した。分配室から増量管に0m/hr(A)〜(D)、1.1m/hr(E)、1.7m/hr(F)供給し、分散室から混合管に希薄汚濁液0.14m/hr(A)〜(F)を供給した。注入水に水道水または海水を使用し、水道水は(Λ)に15l/hr、海水は(B)に15l/hrを注入管に供給し、海水1mに微細粒子(珪藻土ケーク平均毛管径9.5ミクロン)50Kg(C)、100Kg(D)(E)(F)の割合で混合した注入液15l/hrを注入管に供給した。固液分離室の上澄み液11のSS濃度と濃縮汚泥は循環ポンプ12の出口のSS濃度とを表3に示す。
【0053】
【表 3】
Figure 0003833741
【0054】
この結果から注入水に海水(電解質濃度が高い)を使用した表3の(B)は(A)に比べて凝集性能は高い。この河川水汚濁液供給量はフロック含有液量1に対し7倍(E)までは巻き上げ現象はなく、11倍(F)は巻き上げ現象が認められた。河川水の希薄汚濁液と、微細粒子平均毛管径が(実施例3の9.5ミクロン/実施例1の0.8ミクロン)10倍も大きい珪藻土を添加した注入液とが層流接触し、形成したフロック含有液のフロック数が実施例1に比べ大差がないために増量管内およびフロック形成槽内での衝突凝集性能に差が無くなったと考えられる。混合管に円形管または正方形管のいずれを使用しても凝集性能に差が出たとは認められない。
【0055】
【実施例4】
実施例2の凝集装置、フロック形成槽は同一の装置を使用する。増量管に図−12の衝突システムを装着した。混合管吐出口の下流3cmに開口比1/3に開口したノズルを増量管内に設け、増量管環状部直径12.5cmから増量管単管部直径10cmに細くした増量管内に混合羽根5枚を混合管吐出口の下流6cmより図−11の如く5枚を配列し、開口比1/2のノズル口を混合羽根第5枚目の流出口5cmに設け、増量管吐出口に開口比1/2のノズルを設けた。干拓地(汚濁液図1の符号1)の浚渫(25年後)汚泥に水道水にてSS濃度810〜1200ppm(溶質Ca++0.2ppm)平均1000ppmを汚濁液供給ポンプで分配室から増量管に1m/hr=SS1Kg/hr(A)、3m/hr=SS3Kg/hr(B)、5m/hr=SS5Kg/hr(C)、7m/hr=SS7Kg/hr(D)を供給する。注入液は海水100lと水道水100lにそれぞれ微細粒子珪藻ケーク(平均毛細管径0.8ミクロン)2Kgを注入液撹拌槽36に添加撹拌して注入液供給ポンプ35で注入管に(海水)4.5l/hr(Λ)(B)(C)(D)と(水道水)4.5l/hr(E)(F)を供給する。固液分離室の室底の凝集濃縮汚泥14は循環ポンプ12から注入液撹拌槽36に返送し、注入液として注入管に供給する。
混合管へは希薄汚濁液45l/hr(A)(B)(C)(D)(E)(F)を分散室18から混合管に供給した。
【0056】
該注入液(海水)の流れと混合管17内において汚濁液とが層流接触し、フロックを形成し、2液の電解質濃度差に基づく電位に大きい差があり、フロックを形成した。フロック含有液のSS濃度は2,727ppm、1時間に供給したSS重量は5Kg/hrである。固液分離室の上澄み液11のSS濃度と、増量管汚濁液SS重量とフロック含有液重量との比を表4に示す。
【0057】
【表4】
Figure 0003833741
Figure 0003833741
【0058】
この結果、注入液に海水と水道水を使用したからフロック含有液の電解質濃度は浚渫汚泥液の電解質濃度との間にNa+100ppm(C)以上の差があることになるが、(C)フロック含有液SS重量1に対し、増量管汚濁液SS重量37倍は供給できる。(E)(F)注入液と混合液の電解質濃度差はCa++0.2ppm(Na+換算12ppm)形成化たフロック含有液の小フロックと増量管汚濁液との電解質濃度差はCa++002ppm(Na+換算1ppm)フロックの形成は認められるが小フロックが微細粒子と衝突して成長するに至っていない。フロック含有液と増量管汚濁液の電解質濃度差は1ppmは必要であり、小フロックが成長するには5ppm以上が望ましい。
微細粒子間の比重差と粒子径、液間の電解質濃度差に支配され、フロック含有液容量1に対し(C)の増量管汚濁液量は約80倍にも達する。増量管内に設けた衝突システムがフロック含有液の小フロックと増量管汚濁液の微細粒子との電解質濃度差が100ppm以上大きく、増量管内で微細粒子が小フロックと衝突・凝集・濃縮・混合することで微細粒子の無い中フロックに成長してフロック形成槽に供給していると考える。
【0059】
【実施例5】
実施例2と同じ装置を用い、増量管に図−12の衝突システムを装着した。混合管吐出口の下流3cmに開口比1/3に開口するノズルを増量管内に設け、増量管環状部直径12.5cmから増量管単管部直径10cmに細くした増量管内に混合羽根5枚を混合管吐出口の下流6cmより図−11のごとく5枚を配列し、開口比1/2のノズルの口を混合羽根第5枚目の流出口5cmに設け、増量管吐出口に開口比12のノズルを設けた。実施例2と同じ洗米排水(Ca++濃度6.6ppm)6400ppmに調整し、混合液として0.03m/hr(A)(B)(C)に、注入液として3l/hr(D)(E)に連続供給し、洗米排水量5に対し水道水量5の割合で混合した液に水道水で洗浄凝集した米の微粉末を添加して6×10ppmに調整した液を混合液として0.03m/hr(D)(E)に、注入液として3l/hr(Λ)(B)(C)に連続供給した。増量管に洗米排水1m/hr(A)、1.5m/hr(B)、3mhr(C)、5m/hr(D)、6m/hr(E)を供給した結果を表5にしめす。
【0060】
【表5】
Figure 0003833741
【0061】
静力学的ミキサーと、ノズルを静力学的ミキサーの前後とに、増量管吐出口に設けることにより、粒子間距離が狭くなり、混合羽根により効果的に衝突混合がおこり、(D)のフロック含有液濃度は(B)に対し5倍高く、フロック含有液濃度の差が凝集性能に差がでたと考える。(D)の増量管汚濁液の電解質濃度Ca++6.6ppmに対し、(D)のフロック含有液のCa++は3.3ppm以下であり、(Λ)のフロック含有液のCa+は6.3ppm電解質濃度差(D)では1ppm以上が確保されているが、(A)は0.3ppmで1ppm以下である。限界凝集濃度Na+:Ca++=1/1:1/2の法則からCa++はNa+の1/64ppmでよい。したがって電解質濃度差1ppm以上は確保されている。本実施例の(D)増量管汚濁液量はフロック含有液量1に対し150倍に達した。
一方実施例2はフロック含有液量1に対し44倍であった。本実施例と実施例2を比較すると実施例2の(D)(E)のフロック含有液濃度は40.5g/lに対し、実施例5の(D)(E)は55.1g/lと差がない。本実施例の衝突システムの濃縮混合機能が微細粒子が存在しない中フロックをフロック形成層に供給していることが、凝集性能に大差がでたと考える。運転初期のフロック含有液が混合管吐出口直前に設けられたノズル口から増量管に達した後に、増量管汚濁液を増量管に供給すれば、フロック形成槽に微細粒子の巻き上げ現象は認められず、継続運転ができる。
【0062】
【実施例6】
実施例5と同じ装置を用い、増量管に図12の衝突システムを装着した(A)(B)(C)(D)(E)について活性汚泥(処理汚泥)SS6500ppm(Ca++6.3ppm)を100lに珪藻ケイク(平均毛細管径0.8ミクロン比重2)1Kgを注入液撹拌槽36に添加撹拌して注入液供給ポンプで注入管に4.5l/hr(A)(B)(C)と返送汚泥濾滓を添加した活性汚泥液SS16.5g/l(D)(E)を注入管に供給する。混合管へは返送汚泥SS(10.5g/l)100lに水道水100lで撹拌混合した液(Ca++1.5ppm)45m/hrを分散室から混合管に供給した。
活性汚泥(m/hr)1(A),2(B),3(C),4(D),5(E)を増量管に供給した。
【0063】
注入液と混合液との電解質濃度差は大きく、フロックは形成した。フロック含有液濃度6.3g/lは(A)〜(E)とも同じ,その電解質濃度はCa++1ppm以上ある。活性汚泥供給量(増量管汚濁液)と上澄み液を表6にしめす。
【0064】
【表 6】
Figure 0003833741
【0065】
この結果から比重の重い珪藻土を添加した(A)(B)(C)は凝集性能が(D)(E)に比べて悪い。フロック含有液濃度が同じでもフロック含有液中の小フロック数が少ないことに起因している。衝突システムが無ければ性能にもう少し差がでたと考える。
【0066】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように薬剤を使用せずに凝集分離濃縮に性能を発揮するので、以下に記載する効果を奏する。
【0067】
本発明は、凝集剤を添加せずに、汚濁液中の電解質を凝集剤として利用する方法であるから、環境汚染、清澄液汚染を防ぎつつ汚濁物と清澄液とを瞬時に分離除去することが出来るために、凝集施設への輪送施設が不要、清澄液は作業場近くに放流できること、(養殖漁場の底泥・赤潮の凝集除去、浚渫、浄水場、養魚場)。微生物の増殖と凝集分離を繰り返しても凝集剤の蓄積による薬害は起こさないこと(活性汚泥法)。糸状性バルキング汚泥や増殖が不可能な低汚泥負荷汚泥でも100%凝集沈殿ができるから余剰汚泥の発生をゼロのまま長年月安定運転が出来ること(活性汚泥法)。
【0068】
注入液と汚濁液が層流接触すれば瞬時に凝集するから、凝集のための薬剤・反応室は不要であること。フロックが大きく、密度が高い微細粒子を選択できるから、従来の凝集剤を使用した時の沈降分離施設(シックナー)の規模の1/2〜1/10にできることなど従来の凝集方法および装置に比べて優れている。濾過助剤を水道水に添加した注入液、凝集濃縮汚泥を生物処理水に添加した液を混合液、生物処理水を増量管に供給する中水道水の清浄化法。
【0069】
希薄汚濁液および/または注入水に溶出の少ない微細粒子、または回収した微細粒子を添加して汚濁濃度をあげ、電解質濃度差1ppm以上あれば凝集分離しやすくなり、凝集濃縮汚泥液は循環再利用し、上澄み液は浄水とする等の凝集濃縮方法並びに装置を提供する。具体的には、上記の他に微粉炭類(石炭、褐炭、黒鉛、活性炭、骨炭、カーボンブラック(ランプブラック、アセチレンブラックを含む)を含有する液、またはそれらを含有する排液からの分離、回収。
【0070】
魚、鳥、獣の解体液およびその肉類の加工工程液およびその排液から油脂と血液、蛋白質を汚染することなしに、その他沈降性粒子・沈降性微細粒子・微生物との分離、回収。
【0071】
産業排水、尿尿、下水、およびそれらの生物処理水、醸造廃液、醸造液、発酵液の沈降性微細粒子・微生物の濃縮分離・回収。
【0072】
浚渫液、浚渫底泥液、ダム貯水池の堆積汚泥などから砂・微細粒子の分離。掘削地の土砂を含む湧水、護岸工事や埋立地からの汚濁水、廃棄物埋立地の浸出水、不燃建材工場の廃液等から砂・微細粒子の分離。
【0073】
上水・工業用水採取水、浄水場の濾過池の洗浄排水・高速凝集沈殿池排出汚泥・薬剤沈殿池排出汚泥等から微細粒子の分離と上澄み液との分離が挙げられる。
【0074】
さらに混合管一本当たりの処理液量を大幅に向上し得る方法・装置を提供する。
本発明の凝集濃縮装置において、注入液と混合液とも微細粒子含有液とし、混合管内で層流接触してフロック含有液濃度が高いほど、フロック含有液と増量管汚濁液とが増量管内の衝突システムで衝突・凝集・濃縮・混合が繰り替えされ、またはフロック形成槽内で強制的に衝突させることにより、フロック含有液のもつ残留凝集能力が大きく、未凝集微細粒子がなくなり、フロックが巨大になる。混合管一本当たりの処理能力が特願昭63−第155624号、特願昭63−第176579号に記載した凝集装置に比べ5〜200倍にも向上し、設備費が大幅に軽減する。しかも混合管が水平・傾斜した横型でもフロック形成槽を設ければ、水深の浅いところで濃縮汚泥が短時間に得られる。またヘドロの浚渫において水深が5mと深ければ直径12.5cmの増量管60本を1.5mの水面積に配置し、10000m/日を処理し、固液分離槽は従来の1/3に小型化することができ、上澄み液の水質はSSが無く、均質化し、維持管理が容易になる。
【0075】
増量管内、フロック形成槽(沈殿槽)内に衝突システムを組み込むと衝突・凝集・濃縮・混合の効果を高め、混合管吐出口より増量管吐出口までは粒子間距離が狭くなり、常に注入液、混合液の濃度が変動しても安定運転ができる。
【0076】
増量管内に装着するノズルが多いほど混合管吐出口直後からフロック含有液の小フロックと微細粒子とが圧縮されて粒子間距離が狭くなって微細粒子が少なくなって増量管内を移動するから短時間にフル運転ができ、運転管理が容易になる。
【0077】
衝突システムを増量管内に装着するにあたり、汚濁液量に見合った増量管単管部の直径を決め、増量管内に小フロックと微細粒子の流れをノズル・オリフイスで堰止め、静力学的ミキサー等で濃縮混合ずる衝突システムを設置することで、設置前の凝集性能を数倍向上することになった。
【0078】
衝突システムを装着した増量管内で小フロックが成長して微細粒子の無い中フロックとなってフロック形成槽に供給され、槽内で容易に巨大フロックになるから、フロック形成槽の側壁が囲む溢流堰の面積が縮小でき、フロック形成槽はさらに小型化する事になった。
【0079】
衝突システムを設けると注入液・混合液に含まれる微細粒子の濃度はいずれか一方を1/10に薄くしても、衝突システムを設けないときほどに、フロック形成槽の槽上面からの巻き上げ現象による性能は低下しないことを見いだした。
【0080】
衝突システムを装着しないと、フロック含有液をフロック形成槽に供給して小フロック群が槽内に流動層を形成してから増量管汚濁液を供給することになるが、衝突システムを設ければ、フロック含有液濃度が活性汚泥において2000ppm以上であれば、初期から運転は可能である。フロック含有液濃度によっては衝突システムの手段のすべてイ)〜ホ)を設けなくても十分性能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図 1】微細粒子を含有する注入液16の形成したフロック含有液28と増量管汚濁液とが増量管31内とフロック形成槽内とで衝突して凝集濃縮する装置の説明図である。
【図 2】微細粒子を含有する注入液16の形成したフロック含有液28と増量管汚濁液とがフロック形成槽内で衝突して凝集濃縮する装置の説明図である。
【図 3】截頭円錐型フロック形成槽内で増量管内に位置する混合管吐出口8が開口し、その増量管の吐出口がフロック形成槽の衝突混合部に開口している装置の説明図である。
【図 4】截頭角錐型フロック形成槽内で増量管内に位置する混合管吐出口8が開口し、その増量管32の吐出口がフロック形成槽の衝突混合部に開口する説明図である。
【図 5】凝集装置(横型)のフロック形成槽内の衝突混合部に混合管吐出口8と増量管汚濁液の吐出口32とが開口させたときの関係を示した説明図である。
【図 6】円筒形フロック形成槽内の衝突混合部に、混合管吐出口と増量管汚濁液の吐出口が開口させたときの関係を示した説明図である。
【図 7】截頭円錐型フロック形成槽において、増量管内に混合管吐出口が開口し、その増量管の吐出口が衝突混合部に開口する装置の説明図である。
【図 8】底のある截頭円錐型(下)と截頭角錐型(上)とで構成するフロック形成槽において、増量管内に混合管吐出口が開口し、衝突混合部に増量管の吐出口が開口する装置の説明図である。
【図 9】フロック形成槽の側壁と傾斜板の間隔を決める説明図である。
【図 10】増量管内に衝突混合板を装着した説明図である。
【図 11】増量管内に混合羽根数枚を配列して静力学的ミキサーとした説明図である。
【図 12】増量管環状部から直径が細い増量管に静力学的ミキサーを装着し、該ミキサーの前後にノズルと増量管吐出口にノズルを装着した衝突システムの一例の説明図である。
【図13】増量管内に衝突板を配列して静力学的ミキサーとした説明図である。
【図14】増量管内にノズル45と衝突板47を交互に配列して静力学的ミキサーとした説明図の一例である。
【符号の説明】
1汚濁液
2注入水
3スラリーポンプ
4一次混合槽
5撹拌混合槽
6微細粒子
7フロック形成槽
8混合管吐出口
9溢流堰
10固液分離室
11上澄み液
12循環ポンプ
13ろ過機
14凝集濃縮汚泥
15汚濁液供給ポンプ
16注入液
17混合管
18分散室
19注入管
20衝突混合部
21流動層部
22移動層部
23傾斜板
24フロック形成槽排出口
25フロック形成槽側壁
26フロック形成槽底
27拡大管
28フロック含有液
29排出口
30分配室
31増量管
32増量管吐出口
33増量液供給管
34増量管汚濁液
35注入液供給ポンプ
36注入液撹拌槽
37増量管環状部
38増量管単管部
39混合管環状部
40混合管単管部
41混合液
42衝突混合板
43固定バンド
44混合羽根
45ノズル
45−1第1ノズル
45−2第2ノズル
45−3第3ノズル
46流出口

Claims (10)

  1. 微細粒子を含む汚濁液より微細粒子の巨大フロックと清澄な液とに分離するための凝集濃縮装置であって
    a)該汚濁液を貯留し分散させる分散室(18)と該汚濁液を分配させる分配室(30)および該汚濁液より微細粒子を分離する固液分離室(10)とからなり、
    b)該固液分離室(10)内には、上方に開口したフロック形成槽(7)が設けられており、
    c)そして該固液分離室(10)底部にはフロック形成槽(7)の溢流堰(9)より溢流落下した巨大フロックを取り出す取り出し口を有し、
    d)該分配室(30)と該フロック形成槽(7)との間には、一端が該分配室(30)内に開口して汚濁液を導入する開口部と他端が該フロック形成槽(7)内に開口している増量管吐出口(32)を有する増量管(31)と、
    e)一端が該分散室(18)内に開口して汚濁液を導入する開口部を有し、他端が該フロック形成槽(7)内に開口したフロック含有液の混合管吐出口(8)を有する混合管(17)と
    f)さらに該混合管(17)内に注入液を注入する注入管(19)を注入液の吐出口が該混合管(17)を流れる汚濁液の下流方向に向けて開口した構造を有することを特徴とする微細粒子を含む汚濁液より微細粒子の巨大フロックと清澄な液とに分離する凝集濃縮装置。
  2. フロック形成槽(7)の形状は、槽底から上に向かってその断面積が拡大し、該槽の最上部において開口しており、その開口縁は水平の溢流堰(9)となり、槽内で生成した巨大フロックを溢流させ、固液分離室(10)の室底に堆積させるようにした請求項1に記載の凝集濃縮装置。
  3. 請求項1に記載の凝集濃縮装置を用いて微細粒子を含む汚濁液より微細粒子の巨大フロックと清澄な液とに分離するに当たり
    イ)該装置の注入管(19)から吐出される注入液と混合管(17)内を流れる汚濁液とを層流接触させることによって汚濁液中の微細粒子をフロックに形成させ、
    ロ)該装置の混合管(17)の混合管吐出口(8)より吐出されるフロック含有液を増量管(31)内で増量管(31)内を流れる汚濁液と衝突させてフロック群を形成させ、
    ハ)次いで増量管吐出口(32)からフロック形成槽(7)内に吐出されるフロック群を凝集させて巨大フロックを形成させることを特徴とする微細粒子を含む汚濁液より微細粒子の巨大フロックと清澄な液とに分離する凝集濃縮方法。
  4. 請求項に記載の凝集濃縮装置を用いて微細粒子を含む汚濁液より微細粒子の巨大フロックと清澄な液とに分離するにあたり、
    イ)該装置の注入管(19)から吐出される注入液と混合管(17)内を流れる汚濁液とを層流接触させることによって汚濁液中の微細粒子をフロックに形成させ、
    ロ)該装置の混合管(17)混合管吐出口(8)より吐出されるフロック含有液(28)と増量管(31)の増量管吐出口(32)より吐出する汚濁液とをフロック形成槽(7)内で衝突させてフロック群を形成させ、
    ハ)次いで該フロック群をフロック形成槽(7)内で凝集させて巨大フロックを形成させることを特徴とする微細粒子を含む汚濁液より微細粒子の巨大フロックと清澄な液とに分離する凝集濃縮方法。
  5. 注入液として注入水に微細粒子を添加して調整した注入液を用いることを特徴とする請求項またはに記載の凝集濃縮方法。
  6. 注入水に添加する微細粒子として固液分離室(10)の室底に集積した巨大フロックの凝集濃縮汚泥および/またはこの汚泥を濾過した濾滓および/またはこの汚泥を洗浄濾過した濾滓を用いることを特徴とする請求項3、4または5のいずれか1項に記載の凝集濃縮方法。
  7. 注入水に添加する微細粒子が汚濁液の微細粒子と同質または異質の場合、汚濁液の電解質濃度と注入液の電解質濃度との差がすくなくとも1ppm以上あることを特徴とする請求項ないし6のいずれか1項に記載の凝集濃縮方法。
  8. フロック含有液と増量管汚濁液との電解質濃度差を1ppm以上とし、フロック含有液中の汚濁濃度を10〜6×10ppmに高めて、増量管汚濁液に供給することを特徴とする請求項ないし7のいずれか1項に記載の凝集濃縮方法。
  9. 汚濁液に微細粒子を添加して調整した混合液を用いることを特徴とする請求項ないし8のいずれか1項に記載の凝集濃縮方法。
  10. 汚濁液に添加する微細粒子として固液分離室(10)の室底に集積した巨大フロックの凝集濃縮汚泥および/またはこの汚泥を濾過した濾滓および/またはこの汚泥を濾過した濾滓を用いることを特徴とする請求項ないし9のいずれか1項に記載の凝集濃縮方法。
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