JP3832993B2 - Reverse transcriptase inhibitor - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、逆転写酵素阻害活性を有する化合物、逆転写酵素阻害剤およびこれを用いた飲料または食品に関する。特に本発明は、フェノール性化合物にぺルオキシダーゼまたはラッカーゼを反応させることによって製造することができる逆転写酵素阻害活性を有する化合物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
逆転写酵素は、レトロウィルス中に含まれているＲＮＡ依存性ＤＮＡポリメラーゼであり、一本鎖ＲＮＡを鋳型として該ＲＮＡと相補的な配列を有するＤＮＡを合成する作用を有する。近年、急速に広まった後天性免疫不全症候群（ＡＩＤＳ）の原因であるヒト免疫不全ウィルス（ＨＩＶ）もレトロウィルスの一種であり、逆転写酵素によって複製を行っている。このため、逆転写酵素を阻害する薬剤を提供すれば、レトロウィルスによるＡＩＤＳなどの疾患を予防または治療し得ることが期待できる。
【０００３】
このような期待のもとに、これまでにも種々の精力的な研究がなされてきた。その結果、今日までに、逆転写酵素阻害活性を有するさまざまな物質が開発されている。例えば、アジドチミジン、ジデオキシシチジン、ジデオキシノシンが逆転写酵素阻害活性を有するＡＩＤＳ治療薬として認可されている。しかしながら、これらの治療薬は製造コストが高く、副作用が強いという問題がある。
【０００４】
これに対処するために、自然界に豊富に存在する植物から副作用の低い逆転写酵素阻害活性成分を安価に取得する試みがなされている。例えば、国際公開公報ＷＯ９５／１９７８２には、ウルシの葉部やハルニレの花部を原料として逆転写酵素阻害剤を調製することが記載されている。この逆転写酵素阻害活性剤は、安全で作用も強いことから有用性が高いものと期待されている。
【０００５】
しかしながら、これらの研究はいずれも逆転写酵素阻害活性が強い化合物を発見することを目的とするものであり、逆転写酵素阻害活性を高める一般的な方法を提供するものではない。このため、これまでは新たな活性化合物を提供するために多大な労力とコストを要しており、ひとつの研究により提供される活性化合物の数も極めて少なかった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題を解決することを課題とした。すなわち本発明は、逆転写酵素阻害活性を有する化合物および該化合物等を用いた逆転写酵素阻害剤等を提供することを解決すべき課題とした。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、カフェ酸にぺルオキシダーゼまたはラッカーゼを作用させることによって得られた化合物等が、飛躍的に高い逆転写酵素阻害活性を有することを見出して本発明を提供するに至った。
【０００８】
具体的には、以下の発明を提供する。
（１）以下の構造式で表される化合物。
【化４】
【化５】
【化６】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の内容を詳細に説明する。本発明の逆転写酵素阻害剤は、カフェ酸に過酸化水素の存在下でぺルオキシダーゼを反応させるか、あるいは酸素の存在下でラッカーゼを反応させることにより得られる。
【００１５】
本発明の逆転写酵素阻害剤等の製造に用いるペルオキシダーゼの種類はとくに制限されない。したがって、西洋わさびやインゲンから調製された粗酵素や商業的に入手できるものを用いることができる。フェノール性化合物をペルオキシダーゼと反応させる場合は、過酸化水素の存在下で行う。過酸化水素の濃度は、通常１ｍｇあたり１×１０-5ｍｏｌ〜１×１０-4ｍｏｌとするがこれ以外の濃度であっても本発明は実施しうる。
【００１６】
また、本発明の逆転写酵素阻害剤等の製造に用いるラッカーゼの種類もとくに制限されない。したがって、ウルシなどの植物や各種微生物・菌類から調製された粗酵素や商業的に入手できるものを用いることができる。フェノール性化合物をラッカーゼと反応させる場合は、酸素の存在下で行う。ただし、必ずしも酸素を含む空気を反応混合液中に導入する必要はなく、大気中などの酸素含有雰囲気下で反応させてもよい。
【００１７】
カフェー酸とペルオキシダーゼやラッカーゼとの反応は、緩衝液中で行ってもよい。緩衝液としては、例えばリン酸ナトリウム緩衝液を用いることができる。反応温度は、ペルオキシダーゼまたはラッカーゼが活性を示す温度であれば特に制限されないが、通常は２５℃前後で行う。反応時間を長くしたり、濃度を高めたりすることにより、より活性が高い物質を製造することができる。なお、反応の進行は適当な展開液を用いてＴＬＣにより追跡することができる。
【００１８】
反応生成物は、粗生成物のままでも逆転写酵素阻害活性を示すことから、さらに精製することなくそのまま逆転写酵素阻害剤として用いることができる。しかし、粗生成物の中には逆転写酵素阻害活性が特に強い化合物とそうでない化合物が混在しているのが一般的であることから、特に活性が強い化合物を精製して使用するのが好ましい。精製の方法は、カラムクロマトグラフィーなどの当業者に周知の技術を用いることができる。
【００１９】
本発明の逆転写酵素阻害活性剤を下記に示す。
【化８】
本発明の逆転写酵素阻害剤は、目的に応じて様々な態様で使用することができる。例えば、医薬品、食品、飲料として安全かつ有効に使用することができる。たとえば、本発明の逆転写酵素阻害剤を医薬品として使用する場合には、その投与経路によって様々な剤型を選択することができる。本発明の逆転写酵素阻害剤は、経口的または非経口的に投与することができる。例えば、直腸投与、鼻内投与、頬側投与、舌下投与、膣内投与、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与を行なうことが可能である。中でも、本発明の逆転写酵素阻害剤は、経口投与、皮下投与または経皮投与するのが好ましい。
【００２３】
経口投与に適した製剤として、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、シロップ剤などを挙げることができ、非経口投与に適した製剤として、注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、貼付剤などを挙げることができる。注射剤は、静脈注射、筋肉注射、皮下注射、点滴などのいずれに用いるものであってもよい。本発明の逆転写酵素阻害剤は、特に経口用製剤、注射剤、貼付剤のいずれかであるのが好ましい。
【００２４】
本発明の逆転写酵素阻害剤には、必要に応じて薬理学的および製剤学的に許容しうる添加物を添加することができる。例えば、賦形剤、崩壊剤または崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤または溶解補助剤、等張化剤、ｐＨ調節剤、安定化剤、噴射剤、粘着剤、湿潤剤などを使用することができる。
【００２５】
これらの添加剤を適宜組み合わせて使用することによって、本発明の逆転写酵素阻害剤にさまざまな付加的機能を持たせることができる。例えば、必要に応じて活性成分が徐放されるように設計することができる。また、体内の必要な個所において活性成分が集中的に放出されるように設計することもできる。このような徐放性製剤やドラッグデリバリーシステムは、製剤業界において周知の方法にしたがって設計のうえ製造することができる。
【００２６】
また、本発明の逆転写酵素阻害剤には、有機物または無機物の担体を使用することができる。そのような担体として、乳糖、でんぷん、植物性および動物性脂肪や油脂を例示することができる。本発明の逆転写酵素阻害剤には、活性物質を０．０１〜１００重量％の範囲内で使用することができる。本発明の逆転写酵素阻害剤は、後天性免疫不全症候群やヒト成人Ｔ細胞白血病の予防および治療剤として有用である。
【００２７】
さらに、本発明の逆転写酵素阻害剤は、他の逆転写酵素阻害剤と組み合わせて使用することもできる。例えば、本発明の逆転写酵素阻害剤と他の逆転写酵素阻害剤とを同時または連続して投与してもよいし、場合によっては一定の間隔をおいて投与してもよい。
【００２８】
本発明の逆転写酵素阻害剤の投与量は、治療または予防の目的、患者の性別、体重、年齢、疾患の種類や程度、剤型、投与経路、投与回数などの種々の条件に応じて適宜決定する。例えば、経口投与する場合には、０．１μｇ〜１００ｍｇ（活性成分乾燥重量）／ｋｇ体重／日で、一日一回から数回に分けて投与することができるが、投与量はこの範囲に限定されるものではない。
【００２９】
本発明の逆転写酵素阻害剤は、各種食品や飲料に含ませることによって、機能性食品および機能性飲料にすることができる。例えば、紅茶、清涼飲料水、ジュース、あめ、澱粉質食品、各種加工食品等に添加することができる。活性物質の添加量は、約０．１〜９９重量％の範囲内に設定することができる。また、必要に応じて、ゲル化剤などを添加して食感を改良してもよい。
【００３０】
【実施例】
以下に実施例および試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
【００３１】
（実施例１）
カフェー酸１ｇ、０．２Ｍリン酸緩衝液（ｐＨ６）１００ｍｌ、３％Ｈ2Ｏ2５ｍｌ、西洋わさび由来のペルオキシダーゼ（東洋紡製、１ユニットが１μｌ）１００μｌの混合物を２５℃で１時間インキュベートした。４０℃で減圧蒸留することによって、反応生成物９６０ｍｇを得た。
この反応生成物は、逆転写酵素阻害活性を有する複数のカフェー酸反応生成物を含有するものであった。また、生成した活性化合物の中には、［化５］に記載されていないカフェー酸多量体もあった。以下に、反応生成物の一部を精製した結果を記載する。
【００３２】
まず、反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。溶出溶媒としては、酢酸エチル／メタノール（１：１）から酢酸エチル／メタノール／水（７：２：１）へと段階的に濃度変化させた溶媒を用いた。溶出液は４画分に分けて取得し、３番目の画分から溶媒を留去することによって４５ｍｇの混合物１を得た。
【００３３】
この混合物１を、溶出溶媒としてメタノール／水（１：９）を用いてカラムクロマトグラフィー（ＳｅｐｈａｄｅｘＬＨ２０）により精製した。溶出液は４０画分に分けて取得し、８〜１６番目の画分を集めて４０℃で減圧蒸留することによって混合物２を得た。この混合物２のＬＤ−ＴＯＦマススペクトルと1Ｈ ＮＭＲスペクトルを図１および図２にそれぞれ示す。これらの結果は、混合物２が３つの化合物（化合物Ａ〜Ｃ）の混合物であることを示唆している。
【００３４】
得られた混合物２を、展開液としてメタノール／水／酢酸（３０：７０：１）を用いてＴＬＣ（ＯＤＳ）で精製した。Ｒｆ値が０．５２の画分と、Ｒｆ値が０．４５の画分をそれぞれ取得した。
Ｒｆ値が０．５２の画分を、展開液として酢酸エチル／メタノール／水（８：２：１）を用いてＴＬＣ（シリカゲル）により精製した。Ｒｆ値が０．３５の画分を取得して、展開液として酢酸エチル／メタノール／水（７：２：１）を用いてカラムクロマトグラフィー（シリカゲル）を行って化合物Ａ（４ｍｇ）を得た。
【００３５】
一方、Ｒｆ値が０．４５の画分については、展開液として酢酸エチル／メタノール／水（７：２：１）を用いてカラムクロマトグラフィー（シリカゲル）を行って化合物Ｂ（３ｍｇ）を得た。
得られた化合物Ａおよび化合物Ｂの1Ｈ ＮＭＲスペクトルを図３および図４にそれぞれ示す。
図１〜４の結果を総合して、化合物Ａ、ＢおよびＣの構造をそれぞれ以下のように同定した。
【００３６】
【化７】
（実施例３）
ペルオキシダーゼの代わりにラッカーゼ（和光純薬（株）製）を用いて実施例１と同じ反応操作を繰り返して行うことにより、逆転写酵素阻害活性を有する混合物８４０ｍｇを得た。この混合物には、量比は異にするものの実施例１で得られた混合物と同じ生成物が含まれていた。混合物のＬＤ−ＴＯＦマススペクトルを図５に示す。
【００３９】
（試験例）
ニワトリ骨髄芽球症ウィルス（ａｖｉａｎｍｙｅｌｏｂｌａｓｏｓｉｓｖｉｒｕｓ）由来の逆転写酵素を用いて、カフェー酸、クロロゲン酸、実施例１で製造した化合物ＡおよびＢのＩＣ50を求め、逆転写酵素阻害活性を比較した。結果は以下の表に示すとおりであった。
【００４０】
【表１】
【発明の効果】
上表の結果は、カフェー酸やクロロゲン酸は逆転写酵素阻害活性が極めて弱いにもかかわらず、ペルオキシダーゼで処理した本発明の化合物等は、逆転写酵素阻害活性が飛躍的に高いことを示している。すなわち、本発明の化合物等を用いることによって、フェノール性化合物の顕著に高い逆転写酵素阻害活性を得ることができる。このため、本発明の方法は広範な逆転写酵素阻害剤を簡便かつ迅速に提供しうる点で極めて有用であり、産業上の利用性および研究への応用性が極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 実施例１の混合物２のマススペクトル
【図２】 実施例１の混合物２の1Ｈ ＮＭＲスペクトル
【図３】 実施例１の化合物Ａの1Ｈ ＮＭＲスペクトル
【図４】 実施例１の化合物Ｂの1Ｈ ＮＭＲスペクトル
【図５】 実施例３の混合物のマススペクトル[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to compounds having reverse transcriptase inhibitory activity, it relates to a beverage or food using the same and a reverse transcriptase inhibitor. In particular, the present invention relates to a compound having reverse transcriptase inhibitory activity that can be produced by reacting a phenolic compound with peroxidase or laccase.
[0002]
[Prior art]
Reverse transcriptase is an RNA-dependent DNA polymerase contained in retroviruses, and has an action of synthesizing DNA having a sequence complementary to RNA using single-stranded RNA as a template. In recent years, human immunodeficiency virus (HIV), which is a cause of acquired immunodeficiency syndrome (AIDS), which has spread rapidly, is a type of retrovirus, and is replicated by reverse transcriptase. For this reason, if a drug that inhibits reverse transcriptase is provided, it can be expected that diseases such as AIDS caused by retrovirus can be prevented or treated.
[0003]
Under such expectation, various energetic studies have been made so far. As a result, various substances having reverse transcriptase inhibitory activity have been developed to date. For example, azidothymidine, dideoxycytidine, dideoxynocin are approved as AIDS therapeutic agents having reverse transcriptase inhibitory activity. However, these therapeutic agents have a problem of high production costs and strong side effects.
[0004]
In order to cope with this, an attempt has been made to obtain a reverse transcriptase inhibitory active ingredient with low side effects at low cost from plants abundant in nature. For example, International Publication No. WO95 / 19782 describes that a reverse transcriptase inhibitor is prepared using a leaf portion of urushi or a flower portion of Harunire as a raw material. This reverse transcriptase inhibitor activator is expected to be highly useful because it is safe and strong in action.
[0005]
However, all of these studies are aimed at finding a compound having strong reverse transcriptase inhibitory activity, and do not provide a general method for increasing reverse transcriptase inhibitory activity. For this reason, until now, much labor and cost have been required to provide new active compounds, and the number of active compounds provided by one study has been extremely small.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve such problems of the prior art. That is, the present invention has an object to be achieved by providing a reverse transcriptase inhibitor, or the like using the compounds and the compounds having a reverse transcriptase inhibitory activity.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve these problems, the present inventors have found that compounds obtained by allowing peroxidase or laccase to act on caffeic acid have a remarkably high reverse transcriptase inhibitory activity. As a result , the present invention has been provided.
[0008]
Specifically, the following inventions are provided.
(1) A compound represented by the following structural formula.
[Formula 4]
[Chemical formula 5]
[Chemical 6]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the contents of the present invention will be described in detail. The reverse transcriptase inhibitor of the present invention can be obtained by reacting caffeic acid with peroxidase in the presence of hydrogen peroxide or with laccase in the presence of oxygen.
[0015]
The type of peroxidase used for the production of the reverse transcriptase inhibitor of the present invention is not particularly limited. Accordingly, crude enzymes prepared from horseradish and green beans and commercially available products can be used. When the phenolic compound is reacted with peroxidase, it is carried out in the presence of hydrogen peroxide. The concentration of hydrogen peroxide is usually 1 × 10 −5 mol to 1 × 10 −4 mol per mg, but the present invention can be carried out even at other concentrations.
[0016]
Further, the type of laccase used for the production of the reverse transcriptase inhibitor of the present invention is not particularly limited. Accordingly, crude enzymes prepared from plants such as urushi, various microorganisms and fungi, and commercially available products can be used. When the phenolic compound is reacted with laccase, it is carried out in the presence of oxygen. However, it is not always necessary to introduce oxygen-containing air into the reaction mixture, and the reaction may be performed in an oxygen-containing atmosphere such as the air.
[0017]
The reaction of caffeic acid with peroxidase or laccase may be performed in a buffer solution. As the buffer solution, for example, a sodium phosphate buffer solution can be used. The reaction temperature is not particularly limited as long as peroxidase or laccase exhibits activity, but it is usually performed at around 25 ° C. By increasing the reaction time or increasing the concentration, a substance with higher activity can be produced. The progress of the reaction can be followed by TLC using an appropriate developing solution.
[0018]
Since the reaction product exhibits a reverse transcriptase inhibitory activity even if it is a crude product, it can be used as it is as a reverse transcriptase inhibitor without further purification. However, since it is common that a crude product contains a compound with particularly strong reverse transcriptase inhibitory activity and a compound with no such activity, it is preferable to purify and use a particularly strong compound. . As a purification method, techniques well known to those skilled in the art such as column chromatography can be used.
[0019]
The reverse transcriptase inhibitory activator of the present invention is shown below.
[Chemical 8]
The reverse transcriptase inhibitor of the present invention can be used in various modes depending on the purpose. For example, it can be used safely and effectively as a medicine, food, or beverage. For example, when the reverse transcriptase inhibitor of the present invention is used as a pharmaceutical, various dosage forms can be selected depending on the administration route. The reverse transcriptase inhibitor of the present invention can be administered orally or parenterally. For example, rectal administration, intranasal administration, buccal administration, sublingual administration, intravaginal administration, intramuscular administration, subcutaneous administration, and intravenous administration can be performed. Among them, the reverse transcriptase inhibitor of the present invention is preferably administered orally, subcutaneously or transdermally.
[0023]
As preparations suitable for oral administration, tablets, capsules, powders, fine granules, granules, solutions, syrups and the like can be mentioned. As preparations suitable for parenteral administration, injections, drops, suppositories , Inhalants, transdermal absorbents, transmucosal absorbents, patches and the like. The injection may be used for any of intravenous injection, intramuscular injection, subcutaneous injection, infusion and the like. The reverse transcriptase inhibitor of the present invention is particularly preferably any of oral preparations, injections and patches.
[0024]
If necessary, pharmacologically and pharmaceutically acceptable additives can be added to the reverse transcriptase inhibitor of the present invention. For example, excipients, disintegrants or disintegration aids, binders, lubricants, coating agents, dyes, diluents, bases, solubilizers or solubilizers, isotonic agents, pH adjusters, stabilizers A propellant, an adhesive, a wetting agent, and the like can be used.
[0025]
By using these additives in appropriate combinations, the reverse transcriptase inhibitor of the present invention can have various additional functions. For example, the active ingredient can be designed so as to be released as required. It can also be designed so that the active ingredient is released intensively at the required location in the body. Such sustained-release preparations and drug delivery systems can be designed and manufactured according to methods well known in the pharmaceutical industry.
[0026]
In addition, an organic or inorganic carrier can be used for the reverse transcriptase inhibitor of the present invention. Examples of such carriers include lactose, starch, vegetable and animal fats and oils. In the reverse transcriptase inhibitor of the present invention, an active substance can be used within a range of 0.01 to 100% by weight. The reverse transcriptase inhibitor of the present invention is useful as an agent for preventing and treating acquired immune deficiency syndrome and human adult T-cell leukemia.
[0027]
Furthermore, the reverse transcriptase inhibitor of the present invention can be used in combination with other reverse transcriptase inhibitors. For example, the reverse transcriptase inhibitor of the present invention and another reverse transcriptase inhibitor may be administered simultaneously or sequentially, and may be administered at regular intervals in some cases.
[0028]
The dosage of the reverse transcriptase inhibitor of the present invention is appropriately determined according to various conditions such as the purpose of treatment or prevention, the sex, weight, age, type and degree of disease, dosage form, administration route, number of administrations, etc. of the patient. decide. For example, in the case of oral administration, it can be administered at a dose of 0.1 μg to 100 mg (dry weight of active ingredient) / kg body weight / day once to several times a day. It is not limited.
[0029]
The reverse transcriptase inhibitor of this invention can be made into a functional food and a functional drink by including in various foods and beverages. For example, it can be added to black tea, soft drinks, juice, candy, starchy food, various processed foods, and the like. The amount of active substance added can be set within a range of about 0.1 to 99% by weight. Moreover, you may improve food texture by adding a gelatinizer etc. as needed.
[0030]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Test Examples. The materials, reagents, ratios, operations and the like shown in the following examples can be appropriately changed without departing from the gist of the present invention. Therefore, the scope of the present invention is not limited to the specific examples shown below.
[0031]
Example 1
A mixture of 1 g of caffeic acid, 100 ml of 0.2 M phosphate buffer (pH 6), 5 ml of 3% H 2 O 2 and 100 μl of peroxidase derived from horseradish (Toyobo, 1 unit is 1 μl) was incubated at 25 ° C. for 1 hour. By distillation under reduced pressure at 40 ° C., 960 mg of a reaction product was obtained.
This reaction product contained a plurality of caffeic acid reaction products having reverse transcriptase inhibitory activity. In addition, among the generated active compounds, there were caffeic acid multimers not described in [Chemical Formula 5]. The results of purifying a part of the reaction product are described below.
[0032]
First, the reaction product was purified by silica gel column chromatography. As an elution solvent, a solvent whose concentration was changed stepwise from ethyl acetate / methanol (1: 1) to ethyl acetate / methanol / water (7: 2: 1) was used. The eluate was obtained by dividing into 4 fractions, and 45 mg of mixture 1 was obtained by evaporating the solvent from the third fraction.
[0033]
This mixture 1 was purified by column chromatography (Sephadex LH20) using methanol / water (1: 9) as an elution solvent. The eluate was obtained by dividing into 40 fractions, and the 8th to 16th fractions were collected and distilled under reduced pressure at 40 ° C. to obtain a mixture 2. The LD-TOF mass spectrum and 1 H NMR spectrum of this mixture 2 are shown in FIGS. 1 and 2, respectively. These results suggest that mixture 2 is a mixture of three compounds (compounds A to C).
[0034]
The resulting mixture 2 was purified by TLC (ODS) using methanol / water / acetic acid (30: 70: 1) as a developing solution. A fraction having an Rf value of 0.52 and a fraction having an Rf value of 0.45 were obtained.
The fraction having an Rf value of 0.52 was purified by TLC (silica gel) using ethyl acetate / methanol / water (8: 2: 1) as a developing solution. A fraction having an Rf value of 0.35 was obtained, and column chromatography (silica gel) was performed using ethyl acetate / methanol / water (7: 2: 1) as a developing solution to obtain Compound A (4 mg). .
[0035]
On the other hand, the fraction having an Rf value of 0.45 was subjected to column chromatography (silica gel) using ethyl acetate / methanol / water (7: 2: 1) as a developing solution to obtain Compound B (3 mg). .
The 1 H NMR spectra of the obtained compound A and compound B are shown in FIGS. 3 and 4, respectively.
By combining the results shown in FIGS. 1 to 4, the structures of Compounds A, B and C were identified as follows.
[0036]
[Chemical 7]
Example 3
By using laccase (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) instead of peroxidase and repeating the same reaction procedure as in Example 1, 840 mg of a mixture having reverse transcriptase inhibitory activity was obtained. This mixture contained the same product as the mixture obtained in Example 1, although the amount ratio was different. The LD-TOF mass spectrum of the mixture is shown in FIG.
[0039]
(Test example)
IC 50 of caffeic acid, chlorogenic acid, and compounds A and B produced in Example 1 were determined using reverse transcriptase derived from chicken myeloblastosis virus (avianmyeloblastosis virus), and the reverse transcriptase inhibitory activity was compared. The results were as shown in the following table.
[0040]
[Table 1]
【The invention's effect】
Table above results, even though caffeic acid and chlorogenic acid are very weak reverse transcriptase inhibitory activity, the compounds of the present invention treated with peroxidase or the like, reverse transcriptase inhibitory activity indicates a dramatically high Ikoto ing. That is, by using the compound of the present invention, the markedly high reverse transcriptase inhibitory activity of the phenolic compound can be obtained. For this reason, the method of the present invention is extremely useful in that it can provide a wide range of reverse transcriptase inhibitors simply and rapidly, and has extremely high industrial applicability and research applicability.
[Brief description of the drawings]
1 is a mass spectrum of mixture 2 of Example 1. FIG. 2 is a 1 H NMR spectrum of mixture 2 of Example 1. FIG. 3 is a 1 H NMR spectrum of Compound A of Example 1. FIG. 1 H NMR spectrum of Compound B of FIG. 5: Mass spectrum of the mixture of Example 3
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1999
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