JP3832812B2

JP3832812B2 - Heat exchange plate and coating composition for fin material

Info

Publication number: JP3832812B2
Application number: JP2001340772A
Authority: JP
Inventors: 進小川; 貴司山口; 修谷田; 進中井; 紘三原
Original assignee: Dai Nippon Toryo KK
Current assignee: Dai Nippon Toryo KK
Priority date: 2001-11-06
Filing date: 2001-11-06
Publication date: 2006-10-11
Anticipated expiration: 2021-11-06
Also published as: JP2003138221A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相互に温度の異なる複数の流体が、それらを隔てる金属や合金等を介して熱の交換を行う熱交換器の熱交換板、流体を内部に通すパイプやダクトの壁面等を構成する熱交換プレートに用いられる被覆組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
熱交換器や、流体を送るパイプやダクト等は、普通、金属により構成されている。金属は一般的に伝熱性に優れているから熱交換器用素材としては最適である。一方、液体や気体を送るパイプやダクトは強度の関係から金属で作られることが多い。
【０００３】
ヒータコア、ラジエータ、コンデンサ等として使用する熱交換器は、それぞれが扁平管状に造られた多数の伝熱管と、コルゲート型の多数のフィンとを交互に重ね合わせたコア部を有する。上記多数の伝熱管の両端部は、それぞれ１対のヘッダ若しくはタンク内に連通させている。この様な熱交換器の使用時には、上記１対のヘッダ若しくはタンクの間で、冷却水或は冷媒等の流体を、上記多数の伝熱管を通じて流通させる。そして、この流体と、上記コア部を通過しつつ流れる空気又は液体との間で熱交換を行わせる。
【０００４】
上述の様な熱交換器の伝熱管及びフィンを構成するために従来は、アルミニウム合金を使用していた。例えば、ヒータコア或はラジエータとして使用する熱交換器の場合には、伝熱管を、芯材の内周面側に犠牲材を、同じく外周面にろう材を、それぞれ積層（クラッド）した、所謂両面クラッド材により構成している。また、上記芯材を構成するアルミニウム合金としては３００３材（ＪＩＳＨ４０００）を、上記犠牲材を構成するアルミニウム合金としては７０７２材（ＪＩＳＨ４０００）を、上記ろう材を構成するアルミニウム合金としては４３４３材を、一般的に使用している。更に、上記フィンを構成するアルミニウム合金としては、上記３００３材のＺｎ含有量を１．５重量％に増やして電位を卑としたものを、一般的に使用している。この様な組み合わせにより、上記芯材の腐蝕を抑制し、必要とする耐久性（耐蝕性）を確保している。
【０００５】
伝熱管及びフィンを、総てアルミニウム合金により造ると、必要とする強度並びに耐久性を確保するためには、上記伝熱管の肉厚を極端に薄くすることはできない。このため、アルミニウム合金自体、比重が小さく伝熱率が良好な金属ではあるが、軽量化並びに熱交換性能の向上に限界がある。上記伝熱管を、アルミニウム合金に比べて遥かに優れた耐蝕性を有するステンレス鋼板により作製すれば、アルミニウム合金により造る場合に比べて、伝熱管の肉厚を遥かに薄くできて、軽量化と熱交換性能の向上とを図ることができる。
【０００６】
高温流体から低温流体へ熱を伝達させる装置として各種の工業において熱交換器が広く使用されている。そうした熱交換器の形式には、多管式、二重管式、渦巻板式、ろう付けプレートフィン式、プレート式、かき面式等があり、用途に応じて適宜用いられている。
【０００７】
これらのうち、ろう付けプレートフィン式とプレート式の熱交換器は、同一容積で比較すると、他の方式よりも広い伝熱面積を持ち、またプレートの増減によって容易に伝熱面積が変えられる等、設計上の融通性に優れることから、特に小規模な用途に適しており、小型の、例えば一般家庭用の機器にも用いられている。
【０００８】
ところで、近年、こうした小型の熱交換器の分野では、更に高効率で、かつ低価格である製品への需要が高まっているが、現状のろう付けプレートフィン式では小型化に限界があり、他方、プレート式では耐圧力が低く、いずれの形式でも、大幅な価格の上昇なくしては小型で、かつ高効率の熱交換器は得難いという問題があった。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、このような現状に鑑み、ろう付けプレートフィン式より小型化が可能で、かつプレート式よりも高い耐圧力性能を有する熱交換プレート及びフィン材用被覆組成物を提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明に従って、ポリビニルアセタール樹脂の結合剤とニッケル成分及び溶媒を成分とすることを特徴とする熱交換プレート用被覆組成物及びフィン材用被覆組成物が提供される。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明は、穴開け加工されたステンレス鋼板を積層して相互に接合し、該ステンレス鋼板に開けられた穴又はそれらの連結された空間を流体の流路となすステンレス鋼板積層体式熱交換器、並びに該ステンレス鋼板がロウ付けにより接合されていることを特徴とするステンレス鋼板積層体式熱交換器用被覆組成物を要旨とするものである。
【００１２】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、所定の結合剤とニッケル成分を主成分とすることにより、確実にステンレス鋼板表面にニッケル成分の被膜化できることを見出し、更にロウ付けにより接合することでニッケル箔を使用することよりも安価に、熱交換器を作製できることを見出し本発明を完成した。
【００１３】
本発明に用いられる熱交換器に用いられる素材としては、特殊な用途に対するものを除けば、熱伝導性に優れる銅や銅合金、アルミニウムやアルミニウム合金、或は安価である炭素鋼や低合金鋼、及び使用される流体や環境に対する耐食性が問題となる場合にはステンレス鋼等が考えられる。これらの材料のうち、ステンレス鋼は、他の汎用材料と比較して強度が高いため、他の素材と同じ母材強度を、より小さい断面積の素材で得ることができる。従って、積層体をステンレス鋼で製作すれば熱交換器を小型化するのに最も有利である。また、ステンレス鋼は他の汎用素材に比べて耐食性に優れるため、使用できる熱媒体の選択肢が多くなり、そのため例えば、より潜熱の大きな物質の使用を可能にする等の利点もある。
【００１４】
本発明において積層体に用いる素材をステンレス鋼としたのは、これらの点を考慮したためであり、より小型で、用途範囲の広い熱交換器を提供するためである。本発明に用いるステンレス鋼は、フェライト系、オーステナイト系、マルテンサイト系、二相系、析出硬化型のいずれでもよく、かつ、含有される不純物も一般商用鋼レベルでよい。
【００１５】
本発明において用いられる結合剤は、ステンレス鋼板等の素材に密着し、熱分解を行った時に分解するものである。本発明で言う熱分解を行った時に分解するものとは、熱重量測定装置により熱分析において所定温度下（望ましくは５００℃）において質量減量が９５％以上するものである。
【００１６】
具体例としては、公知の方法により合成されるポリビニルアセタール類（例えば重合度が２００以上２５００以下で、アセタール化度６０〜７０％又はブチラール化度６０〜８１．６％のもの、具体的なものとしてはホルマール樹脂やブチラール樹脂等）や、セルロース誘導体（例えばアセチルセルロースやニトロセルロース等のセルロースエステル類、メチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテル類）、エポキシ樹脂（例えばアルキレングリコールポリエーテルのグリシジンエーテル類、例えばポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリオキシテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル）、アクリル樹脂等が挙げられる。これらは、単独又は２種以上組み合わせて用いられる。
【００１７】
本発明においては、特に結合剤の構成元素が炭素及び水素からなるか又は炭素、水素及び酸素からなりベンゼン環構造を持たない樹脂、具体的にはポリビニルアセタール樹脂が用いられる。
【００１８】
本発明の被覆組成物に用いられる結合剤は、５００℃の熱により分解することが好ましい。これは、熱分解しない場合、結合剤成分が炭化し、ロウ付け後の接合力が低下するためである。
【００１９】
本発明におけるニッケル成分は、ロウ付け時において溶融し熱交換プレート及びフィン材を接着するものである。ステンレス鋼板のロウ付け接合においてはニッケル成分以外に銅成分も考えられるが、銅成分はニッケル成分に比べ耐食性が劣るため本発明においては適さない。ロウ付け時の温度は低い方が作業効率が良く、ニッケル成分の溶融温度は、できるだけ低いものが望まれるため純ニッケルよりも合金化ニッケルが好ましい。具体例としては、金属接合用のニッケルロウ材用のＢＮｉ−１、ＢＮｉ−１Ａ、ＢＮｉ−２、ＢＮｉ−３、ＢＮｉ−４、ＢＮｉ−５、ＢＮｉ−６、ＢＮｉ−７及びＢＮｉ−８等が挙げることができる。特に、ＢＮｉ−２、ＢＮｉ−５及びＢＮｉ−７がロウ付け後の接合強度が大きいため特に好ましい。
【００２０】
本発明で用いられるニッケル成分の形態としては、金属ニッケル粉末が代表的であるが、金属ニッケル粉末と水、溶剤、樹脂等でペースト状にしたもの等についても使用可能である。また、これらに限るものではない。ニッケル成分が粉末状の場合には均一に成膜させることを考慮した場合、平均粒径は２０μｍ〜１５０μｍであることが好ましい。
【００２１】
本発明の被覆組成物は、上記結合剤と、上記ニッケル成分とを、結合剤：ニッケル成分＝１００：１００〜１００：５０００（固形分比率）の割合で配合することが好ましい。より好ましくは、結合剤：ニッケル成分＝１００：５００〜１００：５０００である。
【００２２】
結合剤１００部に対しニッケル成分が、１００部より少ないと、該被覆組成物被膜がロウ付け時において結合剤成分が分解するため膜厚低下が大きく熱交換プレート及びフィン材の接合強度が低下するため好ましくない。一方、５０００部を越えると結合剤量が少ないため、素材（ステンレス鋼板）への密着性が低下しハンドリング性が悪化するため好ましくない。
【００２３】
本発明で用いる溶媒としては、結合剤を溶解し、ニッケル成分を分散させ被覆用組成物を液状化できるものであれば、水や有機溶剤等、特に制限なく使用できるが、塗装作業より、溶剤の沸点が８０℃以上のものを使用するのが好ましい。溶剤においては、各種溶剤を混合して使用することも可能である。
【００２４】
本発明の被覆組成物は、上記結合剤と上記ニッケル成分とを混合することにより作製することができる。
【００２５】
本発明の被覆組成物には、必要により、顔料、添加剤等の、通常、塗料製造に使用される成分を任意に添加し、混合することにより液状化させることが好ましい。
【００２６】
本発明の被覆組成物は、公知の塗装方法により塗装することができる。熱交換プレート及びフィン材を接合するには被塗物の加工精度にもよるが、ロウ付け後の接合力を維持するには本発明の被覆組成物は乾燥膜厚が３０μｍ〜２００μｍ塗装することが好ましい。塗装方法としては、ロール塗装やスクリーン塗装が好ましい塗装方法である。
【００２７】
上記のような手法により本発明の被覆組成物被膜を有するステンレス材を真空下において１０００℃以上の高温の雰囲気中に放置し、被膜中の結合剤を熱分解させることにより、ニッケル粉末だけが塗膜中に残ることになり被塗物間のロウ付け接合が可能となる。
【００２８】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
【００２９】
（実施例１）
ポリビニルアセタール樹脂（積水化学社製；エスレックＢＭ−２：分解ピーク温度３６４℃，５００℃での分解減量率１００％）１００部をベンジルアルコール２００部及びソルベッソ＃１５０（シェル社製商品名：芳香族炭化水素系溶剤）２００部を混合したものに撹拌しながら８０℃において加温溶解する。得られた樹脂溶液中にニッケル粉末（進和社製；ニクロブレーズＬＭ：ＢＮｉ−２規格粉末）４９００部を徐々に添加した。ベンジルアルコール／ソルベッソ＃１５０＝１／１溶液にて組成物粘度が１５０Ｐ／２０℃になる様に調整した。
【００３０】
得られた組成物をスクリーン印刷機を用いて、脱脂処理された厚さ０．８ｍｍの加工されたステンレス鋼板（ＳＵＳ３１６）に乾燥膜厚が１２０μｍになる様に塗布し、２００℃の雰囲気下で５分間加熱乾燥させ、被膜を有するステンレス鋼板を得た。得られたステンレス鋼板について、以下の評価を行った。結果を表１に示す。
【００３１】
＜塗面状態＞
被膜の外観を目視にて観察し塗膜状態を下記基準にて評価した。
○：異常なし
×：塗膜欠陥あり
【００３２】
＜密着性＞
素地面に達するＸ状の切傷（Ｘカット）をカッターナイフで付け、その上にセロハン粘着テープを貼りつけ引き剥がし付着性を下記基準にて評価した（ＪＩＳＫ５４００８．５．３に準じる）。
○：被膜に剥がれがない
×：被膜に剥がれ発生
【００３３】
＜接合性＞
ステンレス鋼板を工具を用いて仮止めし、真空炉を用いて１０^-5Ｔｏｒｒの環境下にて１１００℃まで徐々に温度を上げ真空ロウ付けを行い。ロウ付け部の接合性について下記基準にて評価した。
○：接合部が容易に剥離しない
×：接合部が容易に剥離する
【００３４】
＜耐食性＞
上記接合性試験により作製したステンレス鋼板について、８０℃の海水中に２００時間浸漬しステンレス鋼板の耐食性について下記基準にて評価した。
○：耐食性良好
×：腐食が発生し、耐食性不良
【００３５】
（実施例２）
実施例１において、ニッケル粉末４９００部を５００部に減らした以外は、同様にして被覆組成物を作製し、被膜の評価を行った。結果を表１に示す。
【００３６】
（比較例１）
実施例１において、ニッケル粉末を銅粉末（進和社製；シンワブロンズブロートろうブロート＃１）に代えた以外は、同様にして被覆組成物を作製し、被膜の評価を行った。結果を表１に示す。
【００３７】
（比較例２）
実施例１において、結合剤を用いずニッケル成分のみにした以外は、同様にして被覆組成物を作製し、被膜の評価を行った。結果を表１に示す。
【００３８】
（比較例３）
実施例１において、ニッケル成分を用いず結合剤のみにした以外は、同様にして被覆組成物を作製し、被膜の評価を行った。結果を表１に示す。
【００３９】
【表１】

【００４０】
【発明の効果】
上述したように、本発明によって、熱交換プレート及びフィン材表面にロウ付け用ニッケル被膜を安価に且つ精密に確実に形成することのできる被覆用組成物を提供することが可能となった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention constitutes a heat exchange plate of a heat exchanger in which a plurality of fluids having different temperatures mutually exchange heat via a metal, an alloy, or the like that separates them, and a wall surface of a pipe or a duct through which the fluid passes. The present invention relates to a coating composition used for a heat exchange plate.
[0002]
[Prior art]
Heat exchangers, pipes and ducts for feeding fluid are usually made of metal. Since metal is generally excellent in heat transfer, it is optimal as a heat exchanger material. On the other hand, pipes and ducts for sending liquids and gases are often made of metal because of strength.
[0003]
A heat exchanger used as a heater core, a radiator, a condenser or the like has a core portion in which a large number of heat transfer tubes each formed in a flat tubular shape and a large number of corrugated fins are alternately stacked. Both end portions of the heat transfer tubes communicate with each other in a pair of headers or tanks. When such a heat exchanger is used, a fluid such as cooling water or a refrigerant is circulated through the plurality of heat transfer tubes between the pair of headers or tanks. And heat exchange is performed between this fluid and the air or liquid which flows through the said core part.
[0004]
Conventionally, an aluminum alloy has been used to configure the heat transfer tubes and fins of the heat exchanger as described above. For example, in the case of a heat exchanger used as a heater core or radiator, a so-called double-sided structure in which a heat transfer tube is laminated (clad) with a sacrificial material on the inner peripheral surface side of the core material and a brazing material on the outer peripheral surface. The clad material is used. As the aluminum alloy constituting the core material, 3003 material (JIS H 4000), as the aluminum alloy constituting the sacrificial material, 7072 material (JIS H 4000), and as the aluminum alloy constituting the brazing material, 4343 material is generally used. Further, as the aluminum alloy constituting the fin, generally used is one whose Zn content of the 3003 material is increased to 1.5% by weight and the potential is made lower. By such a combination, corrosion of the core material is suppressed, and necessary durability (corrosion resistance) is secured.
[0005]
If the heat transfer tubes and fins are all made of an aluminum alloy, the thickness of the heat transfer tubes cannot be extremely reduced in order to ensure the required strength and durability. For this reason, the aluminum alloy itself is a metal having a small specific gravity and a good heat transfer rate, but there is a limit in reducing the weight and improving the heat exchange performance. If the heat transfer tube is made of a stainless steel plate that has much better corrosion resistance than an aluminum alloy, the heat transfer tube can be made much thinner compared to the case made of an aluminum alloy, thus reducing weight and heat. The exchange performance can be improved.
[0006]
Heat exchangers are widely used in various industries as devices for transferring heat from a high temperature fluid to a low temperature fluid. Such heat exchanger types include a multi-tube type, a double-pipe type, a spiral plate type, a brazed plate fin type, a plate type, a shaved surface type, and the like, which are used appropriately depending on the application.
[0007]
Of these, the brazed plate fin type and plate type heat exchangers have a larger heat transfer area than other methods when compared with the same volume, and the heat transfer area can be easily changed by increasing or decreasing the number of plates. Since it is excellent in design flexibility, it is particularly suitable for small-scale applications, and is also used for small-sized devices such as general household devices.
[0008]
By the way, in recent years, in the field of such small heat exchangers, there is an increasing demand for products with higher efficiency and lower prices. However, the current brazed plate fin type has a limit to downsizing, and on the other hand, However, the plate type has a low pressure resistance, and in any type, there is a problem that it is difficult to obtain a heat exchanger with a small size and high efficiency without a significant increase in price.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the current situation, an object of the present invention is to provide a heat exchange plate and a fin material coating composition that can be made smaller than a brazed plate fin type and have higher pressure resistance than the plate type. It is.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, there are provided a coating composition for a heat exchange plate and a coating composition for a fin material, each comprising a binder of a polyvinyl acetal resin, a nickel component, and a solvent as components .
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is a stainless steel plate laminated heat exchanger in which stainless steel plates that have been perforated are laminated and joined to each other, and the holes formed in the stainless steel plates or their connected spaces serve as fluid flow paths, In addition, the gist of the coating composition for a stainless steel plate laminate heat exchanger, wherein the stainless steel plate is joined by brazing.
[0012]
As a result of intensive studies in order to solve the above problems, the present inventor has found that a nickel component can be reliably formed on the surface of a stainless steel plate by using a predetermined binder and a nickel component as main components. The present invention was completed by finding that a heat exchanger can be produced at a lower cost than by using nickel foil by bonding by attaching.
[0013]
As materials used for the heat exchanger used in the present invention, except for special applications, copper and copper alloys, aluminum and aluminum alloys having excellent thermal conductivity, or inexpensive carbon steel and low alloy steel are used. In the case where the corrosion resistance to the fluid and environment used is a problem, stainless steel or the like can be considered. Among these materials, stainless steel has higher strength than other general-purpose materials, so that the same base material strength as other materials can be obtained with a material having a smaller cross-sectional area. Therefore, if the laminate is made of stainless steel, it is most advantageous to reduce the size of the heat exchanger. In addition, since stainless steel is superior in corrosion resistance compared to other general-purpose materials, there are many choices of heat media that can be used. For this reason, for example, there is an advantage that a substance having a larger latent heat can be used.
[0014]
The reason why the material used for the laminate in the present invention is stainless steel is that these points are taken into consideration, and this is to provide a heat exchanger that is smaller and has a wide range of applications. The stainless steel used in the present invention may be any of ferritic, austenitic, martensitic, two-phase, and precipitation hardening types, and the impurities contained may be at the level of general commercial steel.
[0015]
The binder used in the present invention is in close contact with a material such as a stainless steel plate and decomposes when thermally decomposed. What is decomposed when performing thermal decomposition as referred to in the present invention means that mass loss is 95% or more at a predetermined temperature (preferably 500 ° C.) in a thermal analysis by a thermogravimetric measuring device.
[0016]
Specific examples include polyvinyl acetals synthesized by a known method (for example, those having a degree of polymerization of 200 to 2500 and an acetalization degree of 60 to 70% or a butyralization degree of 60 to 81.6%, and specific examples. Formal resins and butyral resins), cellulose derivatives (for example, cellulose esters such as acetylcellulose and nitrocellulose, cellulose ethers such as methylcellulose, ethylcellulose, benzylcellulose and carboxymethylcellulose), epoxy resins (for example, alkylene glycol polyethers) Glycidin ethers such as polyethylene glycol diglycidyl ether, polypropylene glycol diglycidyl ether, polyoxytetramethylene glycol diglycidyl ether), acrylic Butter, and the like can be mentioned. These may be used alone or in combination of two or more.
[0017]
In the present invention, a resin having a benzene ring structure, specifically, a polyvinyl acetal resin, which is composed of carbon and hydrogen or carbon, hydrogen and oxygen as constituent elements of the binder is used.
[0018]
The binder used in the coating composition of the present invention is preferably decomposed by heat at 500 ° C. This is because if the thermal decomposition does not occur, the binder component is carbonized and the bonding strength after brazing is reduced.
[0019]
The nickel component in the present invention melts at the time of brazing and bonds the heat exchange plate and the fin material. In the brazing joining of stainless steel plates, a copper component is also conceivable in addition to the nickel component, but the copper component is not suitable in the present invention because it has a lower corrosion resistance than the nickel component. The lower the brazing temperature, the better the working efficiency and the lower the melting temperature of the nickel component is desired, so alloyed nickel is preferable to pure nickel. Specific examples include BNi-1, BNi-1A, BNi-2, BNi-3, BNi-4, BNi-5, BNi-6, BNi-7, and BNi-8 for nickel brazing materials for metal bonding. Can be mentioned. In particular, BNi-2, BNi-5, and BNi-7 are particularly preferable because of high bonding strength after brazing.
[0020]
As a form of the nickel component used in the present invention, metallic nickel powder is representative, but it is also possible to use a metallic nickel powder and a paste made of water, a solvent, a resin or the like. Moreover, it is not restricted to these. In consideration of uniform film formation when the nickel component is in powder form, the average particle size is preferably 20 μm to 150 μm.
[0021]
The coating composition of the present invention preferably contains the binder and the nickel component in a ratio of binder: nickel component = 100: 100 to 100: 5000 (solid content ratio). More preferably, binder: nickel component = 100: 500 to 100: 5000.
[0022]
When the nickel component is less than 100 parts with respect to 100 parts of the binder, the binder component decomposes when the coating composition film is brazed, so that the film thickness is greatly reduced and the bonding strength between the heat exchange plate and the fin material is reduced. Therefore, it is not preferable. On the other hand, when the amount exceeds 5000 parts, the amount of the binder is small, so that the adhesion to the material (stainless steel plate) is lowered and the handling property is deteriorated, which is not preferable.
[0023]
The solvent used in the present invention is not particularly limited as long as it can dissolve the binder, disperse the nickel component, and liquefy the coating composition, such as water or an organic solvent. It is preferable to use those having a boiling point of 80 ° C. or higher. In the solvent, various solvents can be mixed and used.
[0024]
The coating composition of the present invention can be prepared by mixing the binder and the nickel component.
[0025]
It is preferable to liquefy the coating composition of the present invention by optionally adding components usually used in the production of paints such as pigments and additives as necessary.
[0026]
The coating composition of the present invention can be applied by a known application method. To join the heat exchange plate and the fin material, depending on the processing accuracy of the object to be coated, the coating composition of the present invention should be coated with a dry film thickness of 30 μm to 200 μm to maintain the bonding strength after brazing. Is preferred. As a coating method, roll coating or screen coating is a preferable coating method.
[0027]
The stainless steel material having the coating composition coating of the present invention is left in a high-temperature atmosphere of 1000 ° C. or higher under vacuum by the above-described method, and the binder in the coating is thermally decomposed, so that only nickel powder is applied. It remains in the film, and brazing between the objects to be coated becomes possible.
[0028]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on examples and comparative examples.
[0029]
Example 1
Polyvinyl acetal resin (manufactured by Sekisui Chemical Co., Ltd .; SREC BM-2: decomposition peak temperature 364 ° C., decomposition loss rate 100% at 500 ° C.) 100 parts benzyl alcohol 200 parts and Solvesso # 150 (manufactured by Shell, trade name: aromatic A mixture of 200 parts of a hydrocarbon solvent is heated and dissolved at 80 ° C. with stirring. 4900 parts of nickel powder (manufactured by Shinwa Co., Ltd .; Niclo Blaze LM: BNi-2 standard powder) was gradually added to the obtained resin solution. The viscosity of the composition was adjusted to 150 P / 20 ° C. with a benzyl alcohol / solvesso # 150 = 1/1 solution.
[0030]
Using a screen printing machine, the obtained composition was applied to a degreased 0.8 mm-thick processed stainless steel plate (SUS316) so that the dry film thickness was 120 μm, and in an atmosphere of 200 ° C. A stainless steel plate having a coating was obtained by heating and drying for 5 minutes. The following evaluation was performed about the obtained stainless steel plate. The results are shown in Table 1.
[0031]
<Coating state>
The appearance of the coating was visually observed and the coating state was evaluated according to the following criteria.
○: No abnormality ×: Defect in coating film [0032]
<Adhesion>
An X-shaped cut (X cut) reaching the ground surface was attached with a cutter knife, and a cellophane adhesive tape was applied to the surface and peeled off, and the adhesion was evaluated according to the following criteria (according to JISK5400 8.5.3).
○: The film does not peel ×: The film is peeled off [0033]
<Jointability>
A stainless steel plate is temporarily fixed with a tool, and the temperature is gradually raised to 1100 ° C. in an environment of 10 ⁻⁵ Torr using a vacuum furnace, followed by vacuum brazing. The bondability of the brazed part was evaluated according to the following criteria.
○: The joint does not peel easily ×: The joint peels easily [0034]
<Corrosion resistance>
About the stainless steel plate produced by the said joining test, it immersed in 80 degreeC seawater for 200 hours, and evaluated the corrosion resistance of the stainless steel plate on the following reference | standard.
○: Corrosion resistance is good ×: Corrosion occurs and corrosion resistance is poor.
(Example 2)
A coating composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that 4900 parts of nickel powder was reduced to 500 parts, and the coating film was evaluated. The results are shown in Table 1.
[0036]
(Comparative Example 1)
A coating composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that the nickel powder was replaced with a copper powder (manufactured by Shinwa Co., Ltd .; Shinwa Bronze Broat Wax Braut # 1), and the coating was evaluated. The results are shown in Table 1.
[0037]
(Comparative Example 2)
A coating composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that only the nickel component was used without using a binder, and the coating was evaluated. The results are shown in Table 1.
[0038]
(Comparative Example 3)
A coating composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that only the binder was used without using the nickel component, and the coating was evaluated. The results are shown in Table 1.
[0039]
[Table 1]

[0040]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a coating composition capable of reliably and inexpensively forming a brazing nickel coating on the heat exchange plate and the fin material surface.

Claims

A coating composition for a heat exchange plate, comprising a polyvinyl acetal resin binder, a nickel component, and a solvent as components .

A coating composition for a heat exchange fin material comprising a polyvinyl acetal resin binder, a nickel component, and a solvent as components .

The coating composition according to claim 1 or 2 , wherein the binder is thermally decomposed at 500 ° C.

The coating composition according to any one of claims 1 to 3 , comprising 100 parts to 5000 parts (solid content) of a nickel component with respect to 100 parts (solid content) of the binder.