JP3831122B2 - Mounting structure for collision detection sensor of cabover type automobile - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はキャブオーバ型自動車の衝突検出センサ取付構造に係り、特に、衝突による衝撃のみをエアバッグあるいはプリテンショナルシートベルトなどで代表される乗員の保護装置に的確に伝達することができる衝突検出センサの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
キャブオーバ型自動車の衝突検出センサ取付装置の従来例としては、例えば特開平9−323601号公報に見られるように、キャブの前部骨格廻りに衝突検出センサを取り付けることにより、キャブに発生した衝撃を衝突検出センサに確実に伝達するようにしたものがある。
【0003】
しかしながら、斯かる従来の衝突検出センサ取付構造のようにキャブ前部の骨格廻りに衝突検出センサを取り付けた場合は、キャブの前方からの衝撃が衝突検出センサに直接的に伝達される。従って、エアバッグの展開などが必要な衝突による衝撃はもとより、非衝突時あるいはエアバッグの展開が必要でない軽微な衝突などによる衝撃(以下、意地悪な衝撃という)も衝突検出センサに伝わり易くなるために、軽微な衝突によっても衝突検出センサが衝突信号を出力してエアバッグなどの保護装置を作動させてしまうおそれがあった。
【0004】
また、従来のようにキャブの前部骨格部材に衝突検出センサを取り付けた場合は、この衝突検出センサの取り付けスペースだけ他の装備品の取り付けスペースが制約され、また、キャブの室内空間が犠牲になるために居住性が悪化するとともに、衝突検出センサへの接近性が高くなるために衝突検出センサをいたずらなどから保護することが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、エアバッグの展開などが必要でない意地悪な衝撃を避けつつ衝突による衝撃を確実に伝達することができる取付装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、フロアパネルの一部を車室側に膨出させて形成した膨出部の少なくとも一部を、前後方向に延びる左右のフロアフレームと、車幅方向に沿う前部クロスメンバおよび中間クロスメンバで囲繞する一方、上記フロアフレームと前部クロスメンバおよび中間クロスメンバで囲繞された膨出部の一部を凹入させて衝突検出センサの取付部を構成したことを特徴としている。
【0007】
なお、衝突検出センサの取付部を形成する凹部を覆うカバーをフロアパネルに取り付けてキャブの居住性をより改善しつつ、衝突検出センサへのいたずらなどの防止効果を高くすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るキャブオーバ型自動車の衝突検出センサ取付構造の一実施形態の概略構成を示す分解斜視図、図2は図1に示した取付構造の概略平面図、図3は図2のA−A断面図である。
【0009】
これらの図において、キャブオーバ型自動車の運転室を構成するキャブの床面を構成するフロアパネル1の中央部には、従来のキャブオーバ型自動車におけるフロアパネルの場合と同様に車室側に向って膨出する膨出部2を設けることにより、フロアパネルの下方に配設された図示しないエンジンとの干渉を回避するようにしている。
【0010】
前記フロアパネル1の下面における膨出部2を挟んだ両側には、前後方向に延びる左右のフロアフレーム3を固定している。また、フロアフレーム3の前端部間をダッシュパネル4を介して車幅方向に延びる前部クロスメンバ5で結合するとともに、フロアフレーム3の中間部間を車幅方向に沿う中間クロスメンバ6を介して結合している。そして、フロアフレーム3の後端部間を車幅方向に延びる後部クロスメンバ7およびバックパネル8を介して結合することにより、フロアパネル1の剛性およびキャブの強度を確保している。
【0011】
また、前記膨出部2におけるフロアフレーム3、前部クロスメンバ5および中間クロスメンバ6で囲繞された上部前隅部分の中央に、上方および車両前方が開放された凹部9を形成している。そして、衝突検出センサを内蔵したエアバッグコンピュータ10を凹部9に取り付けるとともに、図3に二点鎖線で示した膨出部2の一般表面に倣うカバー11を凹部9に取り付けてエアバッグコンピュータ10を被覆している。なお、凹部9は実施形態に示したようにフロアパネル1とは別の受皿状をなす部品を取り付けることで形成されるが、フロアパネル1の成形によるものであってもよい。
【0012】
すなわち、本実施形態においてはフロアフレーム3、前部クロスメンバ5および中間クロスメンバ6で囲繞されたフロアパネル1に衝突検出センサを内蔵したエアバッグコンピュータ10を取り付けたものであるから、エアバッグコンピュータ10の取付部分を衝突による変形から確実に保護しつつ、キャブに伝わった衝撃をエアバッグコンピュータ10に的確に伝達させることができる。
【0013】
一方、フロアフレーム3、前部クロスメンバ5および中間クロスメンバ6とエアバッグコンピュータ10の間にフロアパネル1を介在させている。従って、これらのメンバに伝達された衝撃がフロアパネル1の弾性変形によって緩和された後にエアバッグコンピュータ10に伝達されるために、エアバッグの展開が必要でない軽微な衝撃を伝達による誤動作を回避しつつ、衝突による衝撃をエアバッグコンピュータ10に的確に伝達することができる。
【0014】
さらに、フロアパネル1の膨出部2にエアバッグコンピュータ10を取り付けているために、フロアの洗浄時にエアバッグコンピュータ10の取付部分が洗浄水の影響を受け難く、仮に洗浄水が侵入した場合においてもエアバッグコンピュータ10の取付部分から容易に排水される。さらにまた、エアバッグコンピュータ10の取付部分をカバー11で覆っているために、エアバッグコンピュータ10へのいたずら防止効果が高くなる。なお、エアバッグコンピュータ10の取付部分を覆うカバー11を図示しないシートあるいはフロアコンソールなどで覆った場合は、エアバッグコンピュータ10への接近性を悪化させていたずら防止効果をより高くすることができる利点がある。
【0015】
上記実施形態においてはフロアパネル1の一般表面に沿うカバー11を凹部9に取り付けてエアバッグコンピュータ10を保護しつつ、カバー11が車室側に大きく突出することによる居住性の悪化を回避するようにしているが、エアバッグコンピュータ10の大きさあるいはフロアパネル1の下方スペースの関係から凹部9を充分に深くすることが困難である場合は、図4に示した実施形態のようにカバー11の一部を車室側に膨出させてエアバッグコンピュータ10との干渉を回避することができるものであり、同図に示したように凹部9の底面を例えば車両前方に至るにつれて低くなるように傾斜させた場合は、凹部9の排水性をより高くすることができる。
【0016】
また、上記実施形態においては、上方および前方が開放された凹部9を膨出部2に設けてエアバッグコンピュータ10の取付部分を構成しているが、凹部の位置によっては上方および側方が開放された凹部を設けてもよく、あるいは、上方のみが開放された凹部を設けるとともに、この凹部をカバー11で密閉して防水性を確保することもできるものであり、凹部9の位置および形状は実施形態のものに限定されるものではない。
【0017】
さらに、上記実施形態においてはいずれも凹部9にカバー11を取り付けてエアバッグコンピュータ10へのいたずら防止効果を高くするようにしているが、カバー11に代えてシートあるいはフロアコンソールのような装備品で凹部9を覆ってカバー11を簡略化し、あるいは、カバー11を省略することもできる。さらにまた、上記実施形態においてはエアバッグコンピュータ10に衝突検出センサを内蔵した場合について説明しているが、図示しない衝突検出センサのみを凹部9に取り付けてエアバッグコンピュータ10の本体部を別の場所に搭載することもできる。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明は、フロアパネルの一部を車室側に膨出させて形成した膨出部の少なくとも一部を、前後方向に延びる左右のフロアフレームと、車幅方向に沿う前部クロスメンバおよび中間クロスメンバで囲繞して衝突検出センサの取付部を構成したものであるから、意地悪な衝撃を伝達することなくエアバッグの展開などが必要な衝突による衝撃のみを衝突検出センサに確実に伝達することができる。
【0019】
また、フロアフレームと前部クロスメンバおよび中間クロスメンバで囲繞されたフロアパネルの膨出部に凹部を設けて衝突検出センサを取り付けたものであるから、衝突検出センサを取り付けることによる居住性の悪化を防止することができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るキャブオーバ型自動車の衝突検出センサ取付構造の一実施形態の概略構成を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示した取付構造の概略平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】別の実施形態による図2のA−A断面に相当する断面図である。
【符号の説明】
1 フロアパネル
2 膨出部
3 フロアフレーム
4 ダッシュパネル
5 前部クロスメンバ
6 中間クロスメンバ
7 後部クロスメンバ
8 バックパネル
9 凹部
10 エアバッグコンピュータ
11 カバー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a collision detection sensor mounting structure for a cab-over type automobile, and in particular, a collision detection sensor capable of accurately transmitting only an impact caused by a collision to an occupant protection device represented by an airbag or a pretensional seat belt. This relates to the mounting structure.
[0002]
[Prior art]
As a conventional example of a collision detection sensor mounting device for a cab-over type automobile, for example, as disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-323601, a collision detection sensor is mounted around the front skeleton of the cab to reduce the impact generated on the cab. Some of them are surely transmitted to the collision detection sensor.
[0003]
However, when a collision detection sensor is mounted around the skeleton at the front of the cab as in the conventional collision detection sensor mounting structure, an impact from the front of the cab is directly transmitted to the collision detection sensor. Therefore, not only the impact caused by the collision that requires the airbag to be deployed, but also the impact caused by the minor collision or the like that does not require the deployment of the airbag (hereinafter referred to as the “unnatural impact”) is easily transmitted to the collision detection sensor. In addition, the collision detection sensor may output a collision signal even in a slight collision, and may activate a protective device such as an airbag.
[0004]
In addition, when a collision detection sensor is attached to the front skeleton member of the cab as in the past, the installation space for other equipment is limited by the installation space for this collision detection sensor, and the interior space of the cab is sacrificed. As a result, the habitability deteriorates and the accessibility to the collision detection sensor increases, so that it is difficult to protect the collision detection sensor from mischief and the like.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and it is an object of the present invention to provide an attachment device that can reliably transmit a shock due to a collision while avoiding a nasty shock that does not require deployment of an airbag or the like. .
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present invention provides at least a part of a bulging portion formed by bulging a part of a floor panel toward a passenger compartment side, left and right floor frames extending in the front-rear direction, and a vehicle width direction. While the front cross member and the intermediate cross member are surrounded, a part of the bulging portion surrounded by the floor frame and the front cross member and the intermediate cross member is recessed to constitute the mounting portion of the collision detection sensor. It is characterized by that.
[0007]
In addition, the cover which covers the recessed part which forms the attachment part of a collision detection sensor can be attached to a floor panel, and the prevention effect, such as mischief to a collision detection sensor, can be heightened, improving the habitation property of a cab.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below in detail with reference to the drawings. 1 is an exploded perspective view showing a schematic configuration of an embodiment of a collision detection sensor mounting structure for a cab-over type automobile according to the present invention, FIG. 2 is a schematic plan view of the mounting structure shown in FIG. 1, and FIG. It is AA sectional drawing.
[0009]
In these figures, the central portion of the
[0010]
Left and
[0011]
Further, a
[0012]
That is, in this embodiment, since the
[0013]
On the other hand, the
[0014]
Further, since the
[0015]
In the above embodiment, the
[0016]
Moreover, in the said embodiment, although the
[0017]
Furthermore, in all of the above embodiments, the
[0018]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, the present invention provides a left and right floor frame extending in the front-rear direction, at least a part of a bulging portion formed by bulging a part of the floor panel toward the passenger compartment side, and a vehicle width direction. The front cross member and the intermediate cross member along the cross section are used to construct the mounting part of the collision detection sensor, so that only impacts caused by collisions that require deployment of the airbag without transmitting a nasty impact are collided. It can be reliably transmitted to the detection sensor.
[0019]
Moreover, since the recessed part was provided in the bulging part of the floor panel enclosed by the floor frame, the front cross member, and the intermediate cross member, and the collision detection sensor was attached, the comfortability deteriorated by attaching the collision detection sensor There is also an advantage that can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a schematic configuration of an embodiment of a collision detection sensor mounting structure for a cab over type automobile according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic plan view of the mounting structure shown in FIG.
3 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
4 is a cross-sectional view corresponding to the cross section AA of FIG. 2 according to another embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
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