JP3828378B2 - Wiring box - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築物内の壁材裏側に配置され、取付ビスにより配線器具を取付可能な配線用ボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、建築物内の壁材表面にコンセント等の配線器具を取り付けるため、開口を有する有底四角箱状をなす配線用ボックスがその開口が壁材側へ臨む状態で同壁材の裏側に設置されている。この配線用ボックスは有底四角箱状のボックス本体を備え、そのボックス本体の底壁において、周壁の相対向する一対の側壁の内側位置には、それぞれ配線器具取付部が突設されている。各配線器具取付部の前記開口側端面には取付孔が形成されているとともに、内部には取付孔を通過した取付ビスの雄ねじが螺合可能な雌ねじ部が形成されている。
【0003】
底壁には一定間隔をおいて3箇所に保持突片が並設され、隣接する保持突片間にはそれぞれ一本ずつ前記取付ビスの軸部が保持されて底壁面に沿って装着されている。そして、配線器具を配線用ボックスに取り付けるとき、取付ビスは保持突片間から取り外されて使用される。
【0004】
ところが、上記構成の配線用ボックスにおいて、取付ビスをボックス本体内から取り出すには壁材に穿設された透孔から配線用ボックス内に手を挿入し、保持突片間に保持された一対の取付ビスをそれぞれ指で摘んで保持突片間から取り外さなければならない。
【0005】
このとき、各取付ビスはそれぞれ底壁面に沿って保持突片間に保持されている。そのため、取付ビスを指で摘みにくく、さらには指で摘み損ねた取付ビスが配線用ボックスから壁材の裏側へ落下してしまうおそれがあるという問題があった。そこで、取付ビスの保持突片間からの取り外し作業を容易にするため、ボックス本体の開口側の側壁内面にビス保持部を突設することが考えられた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ボックス本体の開口側に位置する周壁の内面からボックス本体内方へビス保持部を突設させた場合、配線器具をボックス本体の開口側から内部に収容すると、配線器具とビス保持部とが接触して配線器具をボックス本体内に収容する作業を行いにくくなるという問題があった。
【0007】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、配線器具のボックス本体の開口側から内部への収容及び取り付け作業の際の不具合をなくすことができる配線用ボックスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の配線用ボックスは、開口を有する有底四角箱状をなすボックス本体の側壁の内面に、同ボックス本体に配線器具を取り付けるための取付ビスを保持可能なビス保持部が設けられた配線用ボックスにおいて、前記ビス保持部は、保持部本体を備えるとともにボックス本体の開口側に位置する同保持部本体の基端部でボックス本体の側壁に回動可能に連結され、前記保持部本体を前後方向に回動させて同保持部本体が、ボックス本体の開口側に臨むように側壁の内面に突出する位置と、ボックス本体の底壁側へ延びるように側壁に沿って配置されボックス本体に取り付けられる配線器具との接触を防止する位置との間で移動可能に形成されてなるものである。
【0009】
請求項2に記載の発明の配線用ボックスは、請求項1に記載の発明において、前記ボックス本体の前方に設置された壁材の表側に当該ボックス本体の開口を臨ませるために、同開口の内周形状に沿った透孔を当該壁材に穿設すべく壁材切除手段により壁材を切除する際、前記壁材切除手段のボックス本体の側壁の内周面に沿った移動を可能とするため、前記ビス保持部は側壁の開口側端面から底壁側へ後退した位置に設けられているものである。
【0010】
請求項3に記載の発明の配線用ボックスは、開口を有する有底四角箱状をなすボックス本体の側壁に、同ボックス本体に配線器具を取り付けるための取付ビスを保持可能なビス保持部が設けられた配線用ボックスにおいて、前記ビス保持部は、保持部本体を備えるとともにボックス本体の開口側に位置する同保持部本体の基端部でボックス本体の側壁に回動可能に連結され、ボックス本体の前方に設置された壁材の表側に、当該ボックス本体の開口を臨ませるために同開口の内周形状に沿った透孔を当該壁材に穿設すべく壁材切除手段により壁材を切除する際、前記壁材切除手段のボックス本体の側壁の内周面に沿った移動を可能とするため、前記ビス保持部は、側壁の内面より同側壁の外面側へ後退した位置に設けられているとともに、取付ビスをビス保持部から取り外す際に、前記保持部本体を回動させてボックス本体の開口側に臨むように側壁の内面に突設され、配線器具をボックス本体に取り付ける際には、前記ビス保持部は配線器具との接触を防止するために前記保持部本体を回動させてボックス本体の底壁側へ延びるように側壁に沿って配置されてなるものである。
【0011】
請求項4に記載の発明の配線用ボックスは、請求項3に記載の発明において、前記ビス保持部は、側壁外面側に取付ビスを保持可能に形成されているものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、配線用ボックス11は、開口を有する有底四角箱状をなす合成樹脂材料製のボックス本体12を備え、そのボックス本体12の周壁の内面にはビス保持部13が設けられているものである。ビス保持部13はボックス本体12の内側に図示しない配線器具を取り付けるための2本の取付ビス14を保持可能であり、同ビス保持部13に保持された取付ビス14をボックス本体12の底壁15より開口側に位置させるべく同開口側に臨んだ状態で設けられている。さらに、ボックス本体12に取り付けられる前記配線器具とビス保持部13との接触を防止すべくボックス本体12から折り取り除去可能に設けられているものである。
【0017】
まず、ボックス本体12について説明すると、ボックス本体12の底壁15は正面縦長長方形状をなし、底壁15の周縁には、その底壁15の各辺に対応する側壁16〜19が底壁15に対し略垂直に立設され、それら側壁16〜19によりボックス本体12の周壁が形成されている。周壁内面において、ボックス本体12の開口側縁部にはガイド面20が周壁全周に亘って設けられている。
【0018】
ボックス本体12の上下両側壁16,17の両側部には、それぞれ配線貫通孔22が形成され、その配線貫通孔22により図4に示すように、ボックス本体12内にケーブル21を配線可能に形成されている。図2に示すように、底壁15において、上下両側壁16,17の内側中央部には、それぞれ底壁15からボックス本体12の開口側へ突設された略円筒状をなす配線器具取付部23が一体形成され、各配線器具取付部23の開口側端面、即ち先端面には取付孔23aが形成されている。
【0019】
また、前記取付孔23aは、ボックス本体12の開口側に臨み、各配線器具取付部23の先端部内には、取付孔23aから挿通される前記取付ビス14の雄ねじが螺合可能な雌ねじが螺刻された雌ねじ部23bが形成されている。左側壁18には長孔状のビス孔(図示せず)が所定間隔をおいて3箇所に貫通形成されている。そして、図4に示すように、前記ビス孔からビス(図示せず)を建築物内に立設された柱24に対して固定することにより、配線用ボックス11を前記柱24に取付可能に構成されている。さらに、その取付状態において、図5に示すように、配線用ボックス11の開口側には壁材25が設置され、その壁材25の裏側に配線用ボックス11が設置される。
【0020】
次いで、前記ビス保持部13について説明すると、図1及び図4に示すように、ビス保持部13は四角板状をなす保持部本体13aを備えている。配線用ボックス11の未使用時、即ち配線器具が配線用ボックス11に取り付けられず取付ビス14がビス保持部13に保持されているときは、図1に2点鎖線に示すように、右側壁19と同一面内に配置されている。一方、配線器具を配線用ボックス11に取り付けるときは、図1に実線に示すように、保持部本体13aはボックス本体12の内方へ起立され、その平面部分がボックス本体12の開口側に臨むように右側壁19の内面に突設される。保持部本体13aが右側壁19に突設された状態において、保持部本体13aは右側壁19の開口側端面より後退した位置からボックス本体12内方へ突設されている。図5に示すように、その保持部本体13aの前面と右側壁19の前端面との間には、壁材切除手段としての穿孔ビット26のボックス本体12の周壁の内周面に沿った移動を可能とする空間が形成されている。
【0021】
また、図1に示すように、保持部本体13aの基端部中央部は、右側壁19の長さ方向に沿って切り欠き除去され、その切り欠かれた部分により保持部本体13aのボックス本体12からの折り取り補助手段が構成されている。そして、保持部本体13aは基端部の上下両端部の2箇所で右側壁19に連結され、前記2箇所の連結部分を折り曲げて右側壁19から切り離すことにより、保持部本体13aをボックス本体12から除去することが可能に構成されている。
【0022】
保持部本体13aには、3本の突片13bが所定間隔をおいて突設され、保持部本体13aを右側壁19に起立させたとき、各突片13bはボックス本体12の開口側へ突設する。そして、隣接する一対の突片13b同士の間にそれぞれ取付ビス14が保持された状態において、各取付ビス14は保持部本体13aの前面に保持され、ボックス本体12の底壁15より開口側に配置されている。
【0023】
壁材切除手段は、図3に示すように、切除工具27の回転により壁材25を切除可能な穿孔ビット26を備えている。その穿孔ビット26はビット軸26aの回転により前記壁材25を切除可能に形成された切除刃部26bと、同切除刃部26bの先端側に設けられた非切除部26cとから構成されているものである。ビット軸26aの基端側(図3では右端側)には略円柱状をなし、前記切除工具27の先端に取付可能なシャンク26dが設けられている。上記構成の穿孔ビット26において、シャンク26dを切除工具27の先端側にセットすることにより切除工具27により穿孔ビット26を回転させることができるように構成されている。
【0024】
前記配線用ボックス11を使用した配線器具の取付方法について記載する。
まず、ボックス本体12の周壁の開口側端面と柱24の前面とが面一となるように図4に示すように、配線用ボックス11を柱24に取付け、さらに、ケーブル21を配線貫通孔(図示せず)を通過させてボックス本体12内に引き込む。次いで、図5に示すように、配線用ボックス11の前方位置に壁材25を設置し、配線用ボックス11を壁材25の裏側に配置する。
【0025】
次に、切除工具27の穿孔ビット26を配線用ボックス11のガイド面20に沿って移動させて、その穿孔ビット26により壁材25を切除する。このとき、保持部本体13aは右側壁19の開口側端面より底壁15側へ後退した位置からボックス本体12内へ突設され、突片13bの先端と右側壁19の開口側端面との間には空間が形成されている。そのため、穿孔ビット26がガイド面20に案内されて移動するとき、穿孔ビット26がビス保持部13に接触することがない。そして、穿孔ビット26の壁材25の切除により、図6に示すように、配線用ボックス11の開口の内周形状に沿った形状をなす透孔31が壁材25に穿設される。
【0026】
続いて、前記透孔31からボックス本体12内へ手を挿入し、ケーブル21を壁材25の表側に引き出す。さらに、ビス保持部13に保持された取付ビス14をそれぞれ指で摘んで取り外す。このとき、ビス保持部13、即ち取付ビス14はボックス本体12の開口側に配置されている。そのため、取付ビス14が底壁15面に沿って保持されている場合と比較して手をボックス本体12の奥方まで挿入することなく取付ビス14を指で摘むことが可能となる。
【0027】
一対の取付ビス14をそれぞれビス保持部13から取り外した後、保持部本体13aを指で摘み、図6に2点鎖線に示すように、前後方向へ折り曲げる作業を繰り返してボックス本体12から折り取る。このとき、保持部本体13aは基端部の上下両端部のみで右側壁19と連結されているため、保持部本体13aの基端部全体が右側壁19と連結されている場合と比較して前記折り取り作業が容易に行われる。
【0028】
最後に、図7に示すように、ケーブル21に配線器具33を接続し、その配線器具33を保持枠32に保持させ、その保持枠32の上下両端部に形成された挿通孔34から雌ねじ部23bに取付ビス14を螺合して保持枠32を介して配線器具33を配線用ボックス11に取付ける。このとき、ビス保持部13はボックス本体12内から除去されているため、配線器具33をボックス本体12の開口側から内部に収容するとき、配線器具33がビス保持部13に接触したり、ビス保持部13により収容不可能になったりするといった不具合がなくなる。
【0029】
さらに、配線器具33を壁材25の表側に臨ませた状態で配線用ボックス11の開口を被覆する化粧プレートを壁材25の表面に取付けると、壁材25の表面に配線器具33が取り付けられる。
【0030】
前記の第1実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ ビス保持部13から取付ビス14を取り外した後、ビス保持部13を構成する保持部本体13aをボックス本体12から折り取り除去可能に構成した。従って、ビス保持部13がボックス本体12内へ突設されたままであった従来と異なり、配線用ボックス11に配線器具33を収容して取り付けるとき、ビス保持部13が配線器具33に接触したり、収容の障害となったりするといった不具合をなくすことができ、配線用ボックス11への配線器具33の取付作業を容易に行うことができる。
【0031】
・ ビス保持部13をボックス本体12の開口側に設けることにより、取付ビス14をボックス本体12の開口側に配置した。そのため、ビス保持部13が底壁15に突設され、取付ビス14が底壁15面に沿って保持されていた従来と異なり、手をボックス本体12内奥方まで挿入することなく取付ビス14を指で容易に摘むことができ、ビス保持部13から容易に取り外すことができる。
【0032】
・ 保持部本体13aはその基端部の上下両端縁のみで右側壁19と連結されているため、保持部本体13aの基端部全体が右側壁19と連結されている場合と比較して保持部本体13aの折り取り作業を容易に行うことができる。従って、ビス保持部13のボックス本体12からの除去作業を速やかに行うことができ、配線器具33の配線用ボックス11への取付作業の短時間化を図ることができる。
【0033】
・ ビス保持部13は右側壁19内面において、ボックス本体12の開口側端面から底壁15側へ後退した位置に突設されている。そのため、穿孔ビット26がビス保持部13と接触することなくガイド面20に沿って移動させることができ、ボックス本体12の開口に沿った透孔31を確実に穿設することができる。
【0034】
(第2実施形態)
第2実施形態では、上記第1実施形態と異なる点について主に説明する。
図8に示す第2実施形態の配線用ボックス11のビス保持部13について説明すると、ビス保持部13は保持部本体13aを備えている。保持部本体13aは右側壁19の所定部位としての中央部がその他の周壁の内面より外側へ位置するようにボックス本体12の外方へ一定幅で右側壁19に対して直交して延び、さらに底壁15側へ延びるように形成されている。即ち、ビス保持部13は周壁の外面より外側位置に形成されている。なお、保持部本体13aの基端部中央部には第1実施形態と同様に折り取り補助手段が構成されている。
【0035】
保持部本体13aには3本の突片13bが形成され、それら突片13bの先端はそれぞれ右側壁19の内面より外方へ後退した位置にあり、右側壁19内面からボックス本体12内へ突出していない。そして、ビス保持部13に保持された取付ビス14も右側壁19内面より外側位置に配置され、右側壁19からボックス本体12内へ突出していない。ビス保持部13は取付ビス14の未使用時は右側壁19内面より外側に配置され、取付ビス14をビス保持部13から取外すとき、図8に2点鎖線に示すように、保持部本体13aの基端部と右側壁19との連結部分を回動中心としてボックス本体12内方及び開口側へ回動させることにより取付ビス14がボックス本体12の開口側に臨むように構成されている。
【0036】
さて、第2実施形態の配線用ボックス11の使用方法は、まず、配線用ボックス11を壁材25の裏側に配置し、切除工具27の穿孔ビット26によりボックス本体12の開口の内周形状に沿った透孔31を穿設する。このとき、保持部本体13aは右側壁19内面からボックス本体12内方へ突出していないため、穿孔ビット26がビス保持部13に接触することなくガイド面20に案内され、配線用ボックス11の開口の内周形状に沿った形状をなす透孔31が壁材25に穿設される。
【0037】
続いて、前記透孔31からボックス本体12内へ手を挿入し、保持部本体13aを指で摘んでボックス本体12の内方及び開口側へ回動させて開口側へ臨ませ、そのビス保持部13に保持された取付ビス14をそれぞれ指で摘んで取り外す。このとき、ビス保持部13はボックス本体12の開口側に配置され、取付ビス14はボックス本体12の開口側に配置されている。そのため、取付ビス14が底壁15面に沿って保持されている場合と比較して手をボックス本体12の奥方まで挿入することなく取付ビス14を摘むことができる。
【0038】
次に、保持部本体13aをボックス本体12から折り取る。又は配線器具33とビス保持部13が接触しない位置、即ち右側壁19内面より外側へ移動させて再度配置してもよい。そして、以下、第1実施形態と同様に取付ビス14を使用して配線器具33の配線用ボックス11への取付作業が行われる。
【0039】
従って、第2実施形態の配線用ボックス11によれば、ビス保持部13、即ち保持部本体13a及び突片13bは右側壁19内面からボックス本体12内方へ突出していない。そのため、壁材25に透孔31を穿設する際、穿孔ビット26をボックス本体12奥方まで挿入してもビス保持部13に接触することがなく透孔31を壁材25に確実かつ容易に穿設することができる。
【0040】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図9に示すビス保持部13を備えた配線用ボックス11としてもよい。ビス保持部13は保持部本体13aを備え、その保持部本体13aは取付ビス14の未使用時に右側壁19の同一面内に配置されている。3本の突片13bはそれぞれ右側壁19の外面側、即ちボックス本体12の外方へ突設され、ビス保持部13に保持された取付ビス14もボックス本体12外面に保持されている。
【0041】
そして、ビス保持部13は、取付ビス14をビス保持部13から取り外すとき、図9に2点鎖線に示すように、保持部本体13aの基端部と右側壁19との間の連結部分を回動中心としてボックス本体12内方及び開口側へ180度回動させることにより突片13bがボックス本体12内方へ突設する状態に配置され、取付ビス14がボックス本体12内に配置されるように構成されている。
【0042】
なお、取付ビス14をビス保持部13から取り外した後、保持部本体13aをボックス本体12から折り取って除去してもよく、配線器具33とビス保持部13とが接触しない位置、即ち右側壁19の同一面内に移動させて配置してもよい。
【0043】
従って、壁材25に透孔31を穿設するとき、突片13b及び取付ビス14は右側壁19の外面に配置されているため、穿孔ビット26をボックス本体12奥方まで挿入してもビス保持部13に接触することがなく配線用ボックス11の開口の内周形状に沿った形状をなす透孔31を壁材25に確実かつ容易に穿設することができる。
【0044】
・ 図10に示すビス保持部13を備えた配線用ボックス11としてもよい。ビス保持部13は、ボックス本体12と別部材により構成されている。図11に示すように、ビス保持部13を構成する保持部本体13aは四角板状をなし、その相対向する上下両外端面の一端部からはそれぞれ係合突起35が外方へ突設されている。一方、右側壁19には保持部本体13aが収容可能な収容孔36が右側壁19を貫通して形成され、その収容孔36の相対向する上下両内側面の一端部には前記係合突起35が係合可能な係合孔37が形成されている。
【0045】
そして、図10に示すように、前記各係合突起35がそれぞれ係合孔37に係合されて保持部本体13aは右側壁19、即ちボックス本体12に対して回動可能に取り付けられている。取付ビス14を保持したビス保持部13がボックス本体12に取り付けられた状態において、図10に2点鎖線に示すように、保持部本体13aは収容孔36内に収容されている。一方、保持部本体13aをボックス本体12の開口側へ回動させることにより、各取付ビス14をボックス本体12の底壁15より開口側よりに配置可能に構成されている。
【0046】
従って、ビス保持部13は係合突起35と係合孔37との係合を解除することによりボックス本体12から除去することができる。又はビス保持部13を右側壁19側へ回動させることができる。そのため、配線器具33を配線用ボックス11に取り付けるとき、配線器具33がビス保持部13と接触するのが防止できる。また、ビス保持部13を右側壁19から折り取る場合と比較してビス保持部13の除去作業の簡易化を図ることができ、配線器具33の取付作業の短時間化を図ることができる。
【0047】
・ 各実施形態では、保持部本体13aの基端部と右側壁19との間を同右側壁19の長さ方向に沿って切り欠き除去して補助手段を構成したが、保持部本体13aの基端部と右側壁19との間を切り欠き除去せず、補助手段を構成しなくてもよい。又は、保持部本体13aの基端部と右側壁19との間を同右側壁19の長さ方向に沿って一定又は任意の間隔をおいて複数箇所を切り欠き除去して補助手段を構成してもよい。さらに、保持部本体13aの基端部中央部と右側壁19とを連結するように保持部本体13aの基端部をその上下両側を切り欠いて補助手段を構成してもよい。
【0048】
・ 各実施形態では右側壁19のボックス本体12の開口側端面より底壁15側へ後退した位置にビス保持部13を設けたが、右側壁19のボックス本体12の開口側端面の内側位置にビス保持部13を設けてもよい。
【0049】
・ 上側壁16,下側壁17,右側壁19及び左側壁18のうちのいずれかの底壁15側全体を外方へ後退した状態に形成し、その後退した部分に突片13bを形成してビス保持部13を形成してもよい。
【0050】
・ 第1実施形態では保持部本体13aを手で折り曲げてビス保持部13をボックス本体12から折り取り除去したが、カッターナイフ、ニッパー、鋏、ペンチ等の切断工具を使用して保持部本体13aをボックス本体12から切断して除去してもよい。
【0051】
・ 各実施形態ではボックス本体12に上下に相対向する一対の配線器具取付部23を設け、一対の取付ビス14をビス保持部13に保持させたが、配線器具取付部23を二対以上設け、配線器具取付部23に対応する分だけ取付ビス14を保持可能なビス保持部13をボックス本体12に設けてもよい。
【0052】
・ 各実施形態ではビス保持部13を右側壁19に形成したが、上側壁16,下側壁17及び左側壁18のうちのいずれかにビス保持部13を形成してもよい。配線用ボックス11を金属材料により形成してもよい。
【0053】
・ 各実施形態では壁材切除手段として切除工具27及び穿孔ビット26を使用したが、壁材切除手段として鋸、電動鋸、糸鋸、カッターナイフ等を使用してもよい。
【0054】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記ビス保持部の基端部と、当該ビス保持部が設けられた側壁との間にはビス保持部のボックス本体からの折り取り除去又は折り曲げ作業の簡易化を図る補助手段が設けられている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の配線用ボックス。このように構成した場合、補助手段によりビス保持部を折り取ってボックス本体から除去する作業又はビス保持部と配線器具とが接触しない位置へビス保持部を移動させる作業を速やかに行うことができ、配線器具のボックス本体への取付作業を速やかに行うことができる。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の配線用ボックスによれば、配線器具のボックス本体の開口側から内部への収容及び取り付け作業の際の不具合をなくすことができる。
【0056】
請求項2に記載の発明の配線用ボックスによれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、壁材切除手段をビス保持部と接触することなく周壁内周面に沿って移動させることができ、ボックス本体の開口の内周形状に沿った透孔を壁材に穿設することができる。
【0057】
請求項3、4に記載の発明の配線用ボックスによれば、配線器具のボックス本体の開口側から内部への収容及び取り付け作業の際の不具合をなくすことができる。また、壁材切除手段をビス保持部と接触することなく周壁内周面に沿って移動させることができ、ボックス本体の開口の内周形状に沿った透孔を壁材に容易に穿設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の配線用ボックスを示す分解斜視図。
【図2】 第1実施形態の配線用ボックスを示す図1の2−2線断面図。
【図3】 切除工具及び穿孔ビットを示す部分側面図。
【図4】 第1実施形態の配線用ボックスの柱への取付状態を示す正面図。
【図5】 壁材に透孔を穿設する状態を示す側断面図。
【図6】 配線用ボックスからビス保持部を除去した状態を示す正面図。
【図7】 取付ビスにより配線器具を取り付けた状態を示す側断面図。
【図8】 第2実施形態の配線用ボックスを示す断面図。
【図9】 別例の配線用ボックス及びビス保持部を示す断面図。
【図10】 別例の配線用ボックス及びビス保持部を示す部分斜視図。
【図11】 別例の配線用ボックス及びビス保持部を示す部分分解斜視図。
【符号の説明】
11…配線用ボックス、12…ボックス本体、13…ビス保持部、14…取付ビス、15…底壁、16〜19…周壁を構成する側壁、25…壁材、26…壁材切除手段としての穿孔ビット、31…透孔、33…配線器具。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a wiring box which is arranged on the back side of a wall material in a building and to which a wiring device can be attached with a mounting screw.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in order to attach outlets and other wiring equipment to the surface of wall materials in buildings, a box with a bottomed square box with an opening is placed on the back side of the wall material with the opening facing the wall material side. is set up. The wiring box includes a box body having a bottomed square box shape, and wiring tool mounting portions project from the inner side positions of a pair of opposite side walls of the peripheral wall on the bottom wall of the box body. An attachment hole is formed in the opening side end face of each wiring device attachment part, and an internal thread part capable of being screwed into an external thread of an attachment screw that has passed through the attachment hole is formed inside.
[0003]
Holding protrusions are arranged in parallel at three positions on the bottom wall, and one shaft part of the mounting screw is held between adjacent holding protrusions and is mounted along the bottom wall surface. Yes. And when attaching a wiring instrument to the box for wiring, an attaching screw is removed from between holding protrusions and used.
[0004]
However, in the wiring box having the above configuration, in order to take out the mounting screw from the inside of the box body, a hand is inserted into the wiring box through a through hole formed in the wall material, and a pair of the holding screws held between the holding protrusions. Each mounting screw must be picked with a finger and removed from between the holding protrusions.
[0005]
At this time, each mounting screw is held between holding protrusions along the bottom wall surface. Therefore, there has been a problem that it is difficult to pick up the mounting screw with a finger, and there is a possibility that the mounting screw which is not picked up with the finger may fall from the wiring box to the back side of the wall material. Therefore, in order to facilitate the work of removing the mounting screws from between the holding projection pieces, it has been considered to provide a screw holding portion on the inner surface of the side wall on the opening side of the box body.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the screw holding part protrudes from the inner surface of the peripheral wall located on the opening side of the box main body to the inside of the box main body, when the wiring device is accommodated from the opening side of the box main body, There is a problem that it becomes difficult to carry out the work of housing the wiring device in the box body due to contact.
[0007]
The present invention has been made paying attention to such problems existing in the prior art. An object of the present invention is to provide a wiring box that can eliminate problems during housing and mounting operations from the opening side of the box body of the wiring device to the inside.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a wiring box according to claim 1 is provided for attaching a wiring device to an inner surface of a side wall of a box body having a bottomed square box shape having an opening. In the wiring box provided with a screw holding portion capable of holding a mounting screw, the screw holding portion isA holding portion main body and a base end portion of the holding portion main body located on the opening side of the box main body are rotatably connected to a side wall of the box main body, and the holding portion main body is rotated in the front-rear direction to hold the holding portion. The body isOn the opening side of the box bodyThe inner surface of the side wallA position protruding toAlong the side wall to extend to the bottom wall side of the box bodyIt is formed so as to be movable between a position that prevents the contact with the wiring device that is arranged and attached to the box body.
[0009]
The wiring box according to a second aspect of the present invention is the wiring box according to the first aspect, wherein the opening of the box main body faces the front side of the wall member installed in front of the box main body. When the wall material is removed by the wall material excision means so as to perforate the wall material along the inner peripheral shape, the box body of the wall material excision means is~ sideAllows movement along the inner wall of the wallFor,The screw holding part~ sideIt is provided at a position retreated from the opening side end face of the wall to the bottom wall side.
[0010]
The wiring box of the invention according to claim 3 is provided with a screw holding portion capable of holding a mounting screw for attaching a wiring device to the box body on the side wall of the box body having a bottomed square box shape having an opening. In the provided wiring box, the screw holding portion isIt is connected to the side wall of the box main body at the base end of the holding main body, which is provided on the opening side of the box main body and pivotally connected to the side wall of the box main body.The wall material is cut by a wall material cutting means so that a through-hole along the inner peripheral shape of the opening of the box body faces the front side of the wall material installed in front of the box body in the wall material. When cutting material, in order to enable movement along the inner peripheral surface of the side wall of the box body of the wall material cutting means, the screw holding portion is in a position retracted from the inner surface of the side wall to the outer surface side of the side wall. When removing the mounting screw from the screw holding part,The holding part main body is rotated to protrude from the inner surface of the side wall so as to face the opening side of the box main body,When attaching the wiring device to the box body, the screw holding part is used to prevent contact with the wiring device.The holding bodyRotateAlong the side wall to extend to the bottom wall side of the box bodyIt is arranged.
[0011]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided the wiring box according to the first aspect.3In the invention described inThe screw holding portion is formed on the outer surface side of the side wall so as to hold the mounting screw.Is.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
(First embodiment)
As shown in FIG. 1, the
[0017]
First, the box
[0018]
Wiring through
[0019]
Further, the
[0020]
Next, the
[0021]
Further, as shown in FIG. 1, the central portion of the base end portion of the holding portion
[0022]
Three
[0023]
As shown in FIG. 3, the wall material cutting means includes a
[0024]
It describes about the attachment method of the wiring appliance which uses the said
First, as shown in FIG. 4, the
[0025]
Next, the
[0026]
Subsequently, a hand is inserted into the
[0027]
After the pair of mounting
[0028]
Finally, as shown in FIG. 7, the
[0029]
Further, when a decorative plate that covers the opening of the
[0030]
The effects exhibited by the first embodiment will be described below.
-After removing the mounting
[0031]
The mounting
[0032]
-Since the holding part
[0033]
The
[0034]
(Second Embodiment)
In the second embodiment, differences from the first embodiment will be mainly described.
The
[0035]
Three holding
[0036]
The
[0037]
Subsequently, a hand is inserted into the box
[0038]
Next, the holder
[0039]
Therefore, according to the
[0040]
In addition, this embodiment can also be changed and embodied as follows.
-It is good also as the
[0041]
When the
[0042]
In addition, after removing the mounting
[0043]
Therefore, when the through
[0044]
-It is good also as the
[0045]
As shown in FIG. 10, the engaging
[0046]
Accordingly, the
[0047]
In each embodiment, the auxiliary means is configured by removing the notch between the base end portion of the holding portion
[0048]
In each embodiment, the
[0049]
The
[0050]
In the first embodiment, the holding portion
[0051]
In each embodiment, the box
[0052]
In each embodiment, the
[0053]
In each embodiment, the cutting
[0054]
Further, the technical idea that can be grasped from the embodiment will be described below.
-A base end portion of the screw holding portion and the screw holding portion are provided.~ sideClaims 1 to claims are provided between the wall and auxiliary means for simplifying the removal or folding of the screw holding portion from the box body.FourThe wiring box according to any one of the above. When configured in this way, the work of removing the screw holding part by the auxiliary means and removing it from the box body or the work of moving the screw holding part to a position where the screw holding part and the wiring device do not come into contact can be quickly performed. The wiring device can be quickly attached to the box body.
[0055]
【The invention's effect】
As described in detail above, the present invention has the following effects.
According to the wiring box of the first aspect of the present invention, it is possible to eliminate problems during the housing and mounting operations from the opening side of the box body of the wiring device to the inside.
[0056]
According to the wiring box of the invention of claim 2, in addition to the effect of the invention of claim 1, the wall material cutting means is moved along the inner peripheral surface of the peripheral wall without contacting the screw holding portion. It is possible to make a through hole in the wall material along the inner peripheral shape of the opening of the box body.
[0057]
Claim 34According to the wiring box of the invention described inIt is possible to eliminate problems in housing and attaching work from the opening side of the box body of the wiring device to the inside. Further, the wall material cutting means can be moved along the inner peripheral surface of the peripheral wall without contacting the screw holding portion, and a through hole along the inner peripheral shape of the opening of the box body is easily drilled in the wall material. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a wiring box according to a first embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line 2-2 of FIG. 1 showing the wiring box of the first embodiment.
FIG. 3 is a partial side view showing a cutting tool and a drill bit.
FIG. 4 is a front view showing a state in which the wiring box of the first embodiment is attached to a pillar.
FIG. 5 is a side sectional view showing a state where a through hole is formed in a wall material.
FIG. 6 is a front view showing a state where a screw holding portion is removed from a wiring box.
FIG. 7 is a side cross-sectional view showing a state in which the wiring device is attached with an attaching screw.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a wiring box according to a second embodiment.
FIG. 9 is a sectional view showing another example of a wiring box and a screw holding portion.
FIG. 10 is a partial perspective view showing another example of a wiring box and a screw holding unit.
FIG. 11 is a partially exploded perspective view showing another example of a wiring box and a screw holding unit.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記ビス保持部は、保持部本体を備えるとともにボックス本体の開口側に位置する同保持部本体の基端部でボックス本体の側壁に回動可能に連結され、
前記保持部本体を前後方向に回動させて同保持部本体が、ボックス本体の開口側に臨むように側壁の内面に突出する位置と、ボックス本体の底壁側へ延びるように側壁に沿って配置されボックス本体に取り付けられる配線器具との接触を防止する位置との間で移動可能に形成されてなる配線用ボックス。In the wiring box provided with a screw holding part capable of holding a mounting screw for attaching a wiring device to the box body on the inner surface of the side wall of the box body having a bottomed square box shape having an opening,
The screw holding portion includes a holding portion main body and is rotatably connected to a side wall of the box main body at a base end portion of the holding portion main body located on the opening side of the box main body.
The holder main body is rotated in the front-rear direction so that the holder main body protrudes on the inner surface of the side wall so as to face the opening side of the box main body, and along the side wall so as to extend to the bottom wall side of the box main body. A wiring box formed so as to be movable between a position where it is arranged and prevented from contacting a wiring device attached to the box body.
前記ビス保持部は、保持部本体を備えるとともにボックス本体の開口側に位置する同保持部本体の基端部でボックス本体の側壁に回動可能に連結され、ボックス本体の前方に設置された壁材の表側に、当該ボックス本体の開口を臨ませるために同開口の内周形状に沿った透孔を当該壁材に穿設すべく壁材切除手段により壁材を切除する際、前記壁材切除手段のボックス本体の側壁の内周面に沿った移動を可能とするため、前記ビス保持部は、側壁の内面より同側壁の外面側へ後退した位置に設けられているとともに、取付ビスをビス保持部から取り外す際に、前記保持部本体を回動させてボックス本体の開口側に臨むように側壁の内面に突設され、配線器具をボックス本体に取り付ける際には、前記ビス保持部は配線器具との接触を防止するために前記保持部本体を回動させてボックス本体の底壁側へ延びるように側壁に沿って配置されてなる配線用ボックス。In the wiring box provided with a screw holding part capable of holding a mounting screw for attaching a wiring device to the box body on the side wall of the box body having a bottomed square box shape having an opening,
The screw holding portion includes a holding portion main body and is pivotally connected to a side wall of the box main body at a base end portion of the holding main body located on the opening side of the box main body, and is a wall installed in front of the box main body. When the wall material is cut by the wall material cutting means so as to drill a through hole along the inner peripheral shape of the opening in order to face the opening of the box body on the front side of the material, the wall material In order to enable movement along the inner peripheral surface of the side wall of the box body of the cutting means, the screw holding portion is provided at a position retracted from the inner surface of the side wall to the outer surface side of the side wall, and the mounting screw is provided. When removing from the screw holding part, the holding part main body is rotated so as to face the opening side of the box main body and protrudes from the inner surface of the side wall. Prevent contact with wiring equipment The wiring box consisting disposed along the side wall so as to extend holding part of pivoted body to the bottom wall of the box body in order.
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