JP3828186B2 - 送風機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送風機に関し、特に、遠心分離によって集塵する集塵機能を備えた送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの種の送風機として種々提案されており、図9に示されるのもそのひとつである。この送風機は、たとえば、溶接時に発生する煙のようにきわめて粒子の小さいちり、ごみを除去しなければならない個所、あるいは、空冷を必要とする電子計算機等の各種電気機器等置内に取り込まれる空気中に浮遊する塵埃、油などを除去しなければならない個所に使用される排気用送風機であって、溶接時の煙中に含まれる金属微粒子のような塵埃、微粒子状の油等を除去するために、排気通路中に設けられた送風機の吸い込み側にフィルタを配置しているのが一般的である。
【0003】
図9に示される送風機4は、駆動モータ1と、この駆動モータ1の出力軸3に取り付けられた複数の羽根2とによって構成されて排気通路6中に配置されている。そして、この排気通路6の空気取入口側には、空気取入口を覆うようにフィルタ5が配置されている。このフィルタ5は、一般にろ紙,ろ布,発泡樹脂等によって作られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の送風機にあっては、濾過材5として一般にろ紙、ろ布、合成樹脂等で製作されたフィルタを使用しているので、塵埃7、油等がフィルタ5に一旦付着して目詰まりを起こすと、洗浄して再使用することができず、目詰まりの都度新しいフィルタと交換する必要があるため不経済であった。
【0005】
そこで、このような問題を解決する方法として、多数の細い金属線を放射状に配設したファン兼塵埃捕捉部材を使用し、このファン兼塵埃捕捉部材を駆動モータの出力軸に取り付け、駆動モータの回転とともにこのファン兼塵埃捕捉部材も回転させ、この回転によって中心から取り込んだ空気流をファン兼塵埃捕捉部材を介して放射状に外周方向に導き、空気流が中心から放射状に導かれる過程で塵埃、微粒子状の油等を除去するようにした送風機が提案されている。
しかしながら、このような送風機では、ファン兼塵埃捕捉部材を構成する金属線が空気流に対して障害物となるため、圧力損失が大きく、送風性能が低いという問題があった。
また、金属線の代わりに多数のパイプを用いてファン兼塵埃捕捉部材を構成し、これを駆動モータの出力軸に取り付け、空気を軸線方向から取り入れ径方向外方に送り出すようにした送風機(特願平6−105052号)も提案されているが、この送風機は、パイプを通った空気流中に含まれている塵埃、油等を取り除くために、送風機の軸線方向に長い空気通路を設ける必要があったため、送風機が大型化するという問題があった。
【0006】
本発明は上述した従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、先に提案したパイプを用いてファン兼塵埃捕捉部材を構成する送風機が持っているする、洗浄による再使用が可能で経済性に富み、また圧力損失が少なく、送風性能および塵埃除去性能を向上させた効果に加えて、さらに部品点数を増やすことなく小型化を可能にした送風機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、筒状のファンケースと、このファンケースの内部に固定されることにより前記ファンケースの内部を入口側と出口側とに分ける仕切板と、この仕切板の入口側に出力軸が突出するように前記ファンケースの軸線に沿って仕切板の出口側に固定された駆動モータと、軸方向から空気を吸い込み径方向外方へ送り出すように放射状に形成された多数のパイプ通路を有して前記仕切板の入口側に配置されかつ前記駆動モータの出力軸に結合されたファン兼塵埃捕捉部材と、このファン兼塵埃捕捉部材へ空気流を導く空気取入口を中央に有し、前記ファンケースの入口側に前記仕切板と前記ファンケースと協同して前記ファン兼塵埃捕捉部材を取り囲む空間を形成するように配置された入口板と、前記仕切板の出口側で前記ファンケースの内側に設けられ前記ファンケースとともに環状の空気通路を形成する円筒部材とを備え、前記仕切板は、前記ファンケースの内壁に近い部分の周方向にほぼ等配されて切り起こし形成され、前記ファン兼塵埃捕捉部材のパイプ通路および前記通気口を経た空気流の方向を変える複数対の偏向板および通気孔を有し、前記偏向板によって方向を変えられた空気流を前記空気通路に導いて旋回させることを特徴とする送風機を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、前記ファンケースの後端に、内方向に向かって逆U字状に折れ曲がった塵埃捕捉部を設けたことを特徴とする送風機を提供するものである。
また、本発明は、前記ファン兼塵埃捕捉部材のパイプ通路の内壁に、螺旋状の溝または螺旋状の突起を形成したことを特徴とする送風機を提供するものである。
また、本発明は、前記ファン兼塵埃捕捉部材のパイプ通路内に、螺旋板を配置したことを特徴とする送風機を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、前記ファン兼塵埃捕捉部材を少なくとも2枚の円板と、これらの円板間に配置された通路形成部材とで構成し、前記通路形成部材を、放射状に積層配置された多数のパイプ通路からなる複数のパイプ通路群と、これらのパイプ通路群間に配置された複数のスペーサ部材とで構成したものである。
【0010】
上述したような構成にすれば、駆動モータの駆動によって出力軸を回転させると、ファン兼塵埃捕捉部材内のパイプ通路の空気が遠心力によって外縁から外部へ放出されるため、パイプ通路の内部は負圧となる。したがって、ファン兼塵埃捕捉部材が空気吸込口を介して軸方向から吸い込んだ空気は、パイプ通路内でフィルタ作用を受けながら半径方向に導かれて外方へ送り出され、ファン兼塵埃捕捉部材のの外縁とファンケース内壁との間に空気流を形成する。この空気流は、旋回しながら仕切板に開けられた複数の通気孔を通って仕切板後方の空気通路に導かれる。このとき、各通気孔には切り起こしによって形成された偏向板がそれぞれ設けられているため、空気流は、偏向板に当たった後小さい傾斜角に方向転換された旋回流となる。このため、空気通路における旋回流のピッチは、偏向板により従来よりも小さくされ、このため空気通路のおける空気流の旋回回数が従来よりも増え、その分、短い長さの空気通路で従来と同様に旋回流中に含まれている塵埃等は遠心力によって分離することができる。このようにして分離された塵埃等は、筒体の内面に付着したり、連通孔から集塵ダクトに排出されたり、あるいは塵埃捕捉部によって捕捉される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明による送風機の一実施の形態を示しており、図1は、全体構造を示す断面図、図2はファン兼塵埃捕捉部材の一部を破断して示す平面図、図3は駆動モータを取り付けた仕切板の入口側から見た正面図、図4は図3に示される仕切板のIV−IV線方向の断面図、図5はファン兼塵埃捕捉部材に組み込まれたパイプを一部切り欠いた状態を示す斜視図である。なお、図9および従来技術の欄で説明した構成部材等と同じものについては同じ符号をもって示し、その説明を省略する。また、本実施の形態においては、送風機を溶接室の天井面に設置した例を示す。
【0012】
これらの図において、10は後述するファン兼塵埃捕捉部材40を収納するファンケースで、このファンケース10は、金属製であって全体として筒体である。このファンケース10の軸方向の中間付近の内壁には、仕切板13がたとえば溶接によって取り付けられており、この中心には、駆動モータ1が仕切板13にファンケース10の出口方向に向かって溶接により固定されている。したがって、この駆動モータの出力軸3は、仕切板13の中央に開けられた孔13aから入口方向に突き出しており、この出力軸3に後で詳述するファン兼塵埃捕捉部材40が取り付けられている。また、仕切板13のファンケース10の内壁に近い部分には、この仕切板13を切り越こすことによって周方向にほぼ等配された複数の偏向板23を設けられ、これによって複数の通気口21が形成されている。この場合、偏向板は23は、ファン兼塵埃捕捉部材40の回転によって生じる空気流の流れに逆らわない方向に切り起こされている。
【0013】
また、ファンケース10の入口側には、外方に張り出したフランジ14が形成されており、この部分に入口板12が取り付けられている。この入口板12は、中央に空気取入口を構成する開口11を有し、外周縁部と内周縁部が全周にわたって内側に折り曲げられて皿状に形成されている。また、空気取入口11に対向してかつ同心的に筒体15が外方へ突出して設けられている。また、ファンケース10の出口側には、上端部を内側に向かって逆U字状に折り曲げて形成した塵埃捕捉部29が設けられている。
【0014】
また、前述した仕切板13の出口側には、ファンケース10よりも径の小さい円筒状の空気通路形成部材(円筒部材)19が取り付けられてファンケース10とこの空気通路形成部材19との間に環状の空気通路18を形成している。この場合、空気通路18は、前述した仕切板13に設けられた複数の通気口21を介してファン兼塵埃捕捉部材40の配置された空間と連通していることになる。
【0015】
ここで、仕切板13に形成された偏向板23は、仕切板13の一部を上方に90°以下の所要角度(α)で切り起こすことにより仕切板13と一体に形成され、この仕切板の角度を調節することによって通気口21から空気通路18に導かれる空気流の角度を強制的に方向づけるようになっている。この場合、偏向板23の切り起こし角度(α)は、空気通路18を周回する空気流の周回数、すなわち周回ピッチを定めることになる。
【0016】
また、この偏向板23は、中心から離れるにしたがって傾斜が大きくなるように所要角度θを持たせて形成されているため、ファン兼塵埃捕捉部材40の回転によって外方に導かれた空気流を通気口21を介して空気通路18に導いたとき、円周方向からファンケース10の内壁方向に旋回方向を若干変更して導くようにされ、これによって空気流の通路を長くするとともに、空気流を内壁に衝突させながらあるいは内壁に沿って旋回させるようになっている。この場合、偏向板23の傾斜角度αおよびθは、乱流が起きないように調整することによって最終的に確定されることになる。
【0017】
また、ファンケース10の外側面には、集塵ダクト25が設けられており、この集塵ダクト25の上端は、前記筒体17の後端付近まで延在し、その下端は、入口板12とファンケース10のフランジ14と接合されている。この集塵ダクト25はファンケース10に長手方向に開けられた連通孔28および集塵ダクト25の下端およびファンケース10のフランジ14に開けられた連通孔26によってファンケース10の内部と連通している。そして、集塵ダクト25の下端にに対応する位置の入口板12にはミストドレン27が接続されている。
【0018】
また、駆動モータ1の出力軸3に取り付けられたファン兼塵埃捕捉部材40は、軸線方向から空気を吸い込み径方向外方へ送り出すもので、図1,図2および図5によく示されるように、上下に対向する2枚の円板41,42と、これらの円板41,42間に保持された複数のパイプグループ43a,43b,43c,43dと、これらのグループの間に配置されるスペーサ48a,48b,43c,43dとによって構成されている。また、下方円板41は、仕切板12から離れたファンケース10の入口に近い部分に配置され、中央には空気取入口11と略等しいかこれより大きい穴径を有する開口44が形成されている。また、上方円板42は、中央に開けられた穴に駆動モータ1の出力軸3を嵌合させかつ固定されている。また、上述した2枚の円板41と42との間に配置されるパイプグループ43a〜43dは、それぞれ、2枚一組で上下の円板と組み合わされて1つのパイプ収納部構成するように8枚のパイプ仕切板47a〜47hが周方向に所要の間隔をおいて放射状に配列されている。これらの仕切板47a〜47hは、円板41に固定され、その内端は、円板41の開口44付近まで延在し、外端は円板42の外周縁と一致している。
【0019】
また、各パイプグループ43a〜43dのパイプ仕切板47a〜47hで挟まれた空間には、合成樹脂、軽金属等によって構成された多数のパイプ43が積層されている。これらのパイプ43は適宜な外径と内径を有し、両端は開放され、内部には、図5に示されるように、螺旋状の溝49が形成され、これによりパイプ43内に螺旋空気流を形成して塵埃を捕捉するようにしている。この場合、パイプ43の内端は、円板41の開口44の孔縁と略一致し、外端が円板41,42の外周と略一致している。このようなパイプ43は、複数本の取り付けねじ50によって円板41と42を一体的に結合することによって脱落しないように固定される。この場合、ファン兼塵埃捕捉部材40の掃除が必要なときには、円板41を取り外すことにより、パイプ43を簡単に清掃することができる。
【0020】
ここで用いられるパイプ43は、内部に溝49を設けてパイプ43の内部を半径方向に移動する空気流に螺旋運動を与え、これによって空気流に含まれる塵埃等を遠心力によって外方に分離して取り出すようにさせたけれども、同じような効果は、螺旋状の突起を設けても得られることはもちろんである。また、溝49あるいは突起の代わりに、図6に示されるような螺旋板53をパイプ43内に挿入するようにしてもよい。螺旋板53の場合は、その面に沿って空気流が螺旋状に流れるため、乱流にはならないが、空気流に遠心力が働くため、空気流中に含まれている塵埃等を外側に寄せてパイプの内周面に付着させることができる。したがって、この場合もファン本体40の塵埃除去性能を高めることが可能である。
【0021】
このような構造の送風機を溶接室に取り付ける場合、溶接室の天井板に設けた開口部にファンケース10を取り付けて空気取入口11を溶接室内に臨ませ、空気通路18を溶接室の外部に臨ませる。なお、電気機器内に組み込む場合は、装置筐体の内壁面に空気取入口11を筐体の外部に臨ませて取り付け、空気通路18を筐体内部に連通させればよい。
【0022】
そして、駆動モータ1を駆動してファン兼塵埃捕捉部材40を図2の矢印A方向に回転させると、ファン兼塵埃捕捉部材40内の空気およびパイプ43内の空気は遠心力によってその接線方向に放出され、ファン兼塵埃捕捉部材40およびパイプ43の内部が負圧になる。したがって、溶接室内の空気は空気流60となって筒体15の内部−空気取入口11−円板41の開口44−ファン兼塵埃捕捉部材40およびファンケース10の内部ー通気孔21−空気通路18を通って外部へ排出される。
【0023】
空気流がパイプ43の内部を通過する際、空気流60中に含まれている塵埃、油等の一部は、パイプ43の内周面に当たって付着することによって除去される。この塵埃、油等は、パイプ43からファンケース10内に放出された後、入口板12の内面に落下し、連通孔26を通ってミストドレン27より外部へ排出される。また、比較的重量のある塵埃等は、遠心力でパイプ43内から外部へ放出され、ファンケース10の内壁に衝突して下方に落下し、下方に堆積するかミストダクト27を経て外部に放出される。
【0024】
また、ファン兼塵埃捕捉部材40のパイプ43を通過してファンケース10の内壁付近に導かれた空気流は、内壁付近を旋回しながら通気孔21に導かれる。この通気孔21から空気通路18内に流入する空気流60は、偏向板23に当たると、この偏向板23の傾斜角度αおよびθに基づいた方向に方向変換され、方向変換された旋回流となって空気通路18内を旋回する。この空気流60中に含まれている塵埃、油等は、遠心力を受け、重いものほど外側に移動し、その一部がファンケース10の内壁や塵埃捕捉部29の内面に当たり、最終的には連通孔28を介して集塵ダクト25に導かれる。集塵ダクト25に導かれた塵埃等は連通孔26およびミストドレン27を経て外部へ排出される。したがって、清浄な空気を外部へ排出することができる。
【0025】
このような送風機においては、中空のパイプ43を用いているので、ファン本体40に送風機能と集塵機能をもたせることができる。また、パイプ43は目詰まりがなく、また圧力損失も少なく、送風機の送風性能を向上させる。さらに、パイプ43は、ろ紙,ろ布,樹脂等の濾過材を用いた従来のフィルタと同等の塵埃除去性能を得ることができることを確認した。また、偏向板23によって空気流60を強制的に小さい角度で空気通路内18に導くことができるので旋回流のピッチを従来構造よりも小さくすることができ、空気通路18が従来より短くても従来と同様の空気流の通過距離を確保できる。その結果、従来よりもファンケース10の長さを短くして送風機を小型化することができる。さらに、本発明によって特徴づけられる偏向板23は、駆動モータ1を取り付ける仕切板13を切り起こして通気口21を設けると同時に切り起こした部分を偏向板23として使用するため、特願平6−105052号に示される従来のものから部品点数が増加することもなく、安価で組立作業が容易である。
【0026】
また、筒体15の周面にノズル61を設けておき、送風機の運転時に筒体15内に水を噴射すると、空気流60中に含まれている塵埃、油等が霧に付着して取り除かれるため、一層塵埃除去性能を向上させることができる。
【0027】
図7および図8は、ファン兼塵埃捕捉部材40の他の実施の形態を示す斜視図および部分断面図である。この実施の形態においては、5枚の円板70a〜70eを同軸に積層してファン兼塵埃捕捉部材40を構成している。ファン兼塵埃捕捉部材40は、前面中央部に設けられた空気吸込孔72と、放射状に形成され内側開口端が空気吸込孔72にそれぞれ連通し外側開口端がファン兼塵埃捕捉部材40の外周に開口する多数の通路73を備えている。4枚の円板70a〜70dは、中央に同一穴径の中心孔74を有し、これらの中心孔74によって空気吸込孔72を形成している。また、円板70a〜70dの接合面には、図8によく示されるように、通路73を形成する半円形の溝75が放射方向に多数形成されている。残りの円板70eは溝を有さず、内側面中央に駆動モータ1の出力軸に嵌合するボス部77が一体に突設されている。
【0028】
このような構造からなるファン兼塵埃捕捉部材40においても、上述した実施の形態におけるファン兼塵埃捕捉部材と同様に送風機能と集塵機能を持たせることができる。すなわち、ファン兼塵埃捕捉部材40を回転させると、通路73内の空気が遠心力によって接線方向に放出されるため、空気吸込孔72の内部が負圧になり、外部の空気が空気吸込孔72に吸い込まれ、通路73を通って接線方向に放出される。通路73を通る際、空気中に含まれている塵埃、油等は、通路73の内面に付着することにより除去される。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る送風機によれば、筒状のファンケースと、このファンケースの内部に固定されることにより前記ファンケースの内部を入口側と出口側とに分ける仕切板と、この仕切板の入口側に出力軸が突出するように前記ファンケースの軸線に沿って仕切板の出口側に固定された駆動モータと、軸方向から空気を吸い込み径方向外方へ送り出すように放射状に形成された多数のパイプ通路を有して前記仕切板の入口側に配置されかつ前記駆動モータの出力軸に結合されたファン兼塵埃捕捉部材と、このファン兼塵埃捕捉部材へ空気流を導く空気取入口を中央に有し、前記ファンケースの入口側に前記仕切板と前記ファンケースと協同して前記ファン兼塵埃捕捉部材を取り囲む空間を形成するように配置された入口板と、前記仕切板の出口側で前記ファンケースの内側に設けられ前記ファンケースとともに環状の空気通路を形成する円筒部材とを備え、前記仕切板は前記ファンケースの内壁に近い部分の周方向にほぼ等配されて切り起こし形成され、前記ファン兼塵埃捕捉部材のパイプ通路および前記通気口を経た空気流の方向を変える複数対の偏向板および通気孔を有し、前記偏向板によって方向を変えられた空気流を前記空気通路に導いて旋回させるようにしたため、ファン兼塵埃捕捉部材の目詰まりもなく、圧力損失も少なく、送風効率を向上させることができる。しかも、偏向板によって空気流を強制的に小さい角度で空気通路内に導くことができるので旋回流のピッチを従来構造よりも小さくすることができ、空気通路が従来より短くても従来と同様の空気流の通過距離を確保できる。その結果、従来よりもファンケースの長さを短くして送風機を小型化することができる。さらに、本発明によって特徴づけられる偏向板は、駆動モータ1を取り付ける仕切板を切り起こして通気口を設けると同時に切り起こした部分を偏向板として使用するため、特願平6−105052号に示される従来のものから部品点数が増加することもなく、安価で組立作業が容易である。
【0030】
また、空気通路に入る空気流を外方に角度を持たせた偏向板を用いることによって、微粒子状の油、塵埃等を遠心力によって外方に移動させ、筒体の内面や塵埃捕捉部に付着させたり、より確実に連通孔から集塵ダクトに排出することができ、塵埃除去性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る送風機の実施の形態を示す断面図である。
【図2】 ファン兼塵埃捕捉部材の一部を破断して示す平面図である。
【図3】 駆動モータを取り付けた仕切板の入口側から見た正面図である。
【図4】 図3のIV−IV線方向断面図である。
【図5】 ファン兼塵埃捕捉部材に組み込まれたパイプを一部切り欠いた状態を示す斜視図である。
【図6】 パイプのさらに他の実施の形態を示す斜視図である。
【図7】 ファン兼塵埃捕捉部材の他の実施形態を示す斜視図図である。
【図8】 図7のファン兼塵埃捕捉部材を構成する円板の一部を示す拡大断面図である。
【図9】 従来の送風機の側面図である。
【符号の説明】
1…駆動モータ、2…羽根、3…出力軸、4…送風機、5…フィルタ、6…吸込口、7…塵埃、10…ファンケース、11…空気取入口、12…入口板、13…仕切板、18…空気通路、19…空気通路形成部材、21…通気孔、23…偏向板、25…集塵ダクト、28…連通孔、29…塵埃捕捉部、40…ファン兼塵埃捕捉部材、41,42…円板、43…パイプ通路、72…空気吸込孔、73…パイプ通路。
Claims (5)
- 筒状のファンケースと、このファンケースの内部に固定されることにより前記ファンケースの内部を入口側と出口側とに分ける仕切板と、この仕切板の入口側に出力軸が突出するように前記ファンケースの軸線に沿って仕切板の出口側に固定された駆動モータと、軸方向から空気を吸い込み径方向外方へ送り出すように放射状に形成された多数のパイプ通路を有して前記仕切板の入口側に配置されかつ前記駆動モータの出力軸に結合されたファン兼塵埃捕捉部材と、このファン兼塵埃捕捉部材へ空気流を導く空気取入口を中央に有し、前記ファンケースの入口側に前記仕切板と前記ファンケースと協同して前記ファン兼塵埃捕捉部材を取り囲む空間を形成するように配置された入口板と、前記仕切板の出口側で前記ファンケースの内側に設けられ前記ファンケースとともに環状の空気通路を形成する円筒部材とを備え、
前記仕切板は、前記ファンケースの内壁に近い部分の周方向にほぼ等配されて切り起こし形成され、前記ファン兼塵埃捕捉部材のパイプ通路および前記通気口を経た空気流の方向を変える複数対の偏向板および通気孔を有し、前記偏向板によって方向を変えられた空気流を前記空気通路に導いて旋回させることを特徴とする送風機。 - 請求項1記載の送風機において、
前記ファンケースの後端に、内方向に向かって逆U字状に折れ曲がった塵埃捕捉部を設けたことを特徴とする送風機。 - 請求項1または2記載の送風機において、
前記ファン兼塵埃捕捉部材のパイプ通路の内壁に、螺旋状の溝または螺旋状の突起を形成したことを特徴とする送風機。 - 請求項1または2記載の送風機において、
前記ファン兼塵埃捕捉部材のパイプ通路内に、螺旋板を配置したことを特徴とする送風機。 - 請求項1記載の送風機において、
前記ファン兼塵埃捕捉部材を少なくとも2枚の円板と、これらの円板間に配置された通路形成部材とで構成し、
前記通路形成部材を、放射状に積層配置された多数のパイプ通路からなる複数のパイプ通路群と、これらのパイプ通路群間に配置された複数のスペーサ部材とで構成したことを特徴とする送風機。
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