JP3826554B2 - 薄膜サーミスタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜サーミスタおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アモルファス半導体薄膜を用いた薄膜サーミスタおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、非接触で温度を測定できる赤外線検出素子の開発が盛んになってきている。この種の赤外線検出素子としては、例えば焦電材料を使った焦電型のものや熱起電力を利用したサーモパイル型のものが開発されている。
しかしながら、焦電型の赤外線検出素子は、赤外線を熱エネルギとして吸収し、その結果生じる電荷量の変化(焦電効果)を検出するいわゆる微分型の検出素子であり、赤外線の変化分しか検出することができないという不具合があった。また、サーモパイル型の赤外線検出素子は、温度に比例した直流電圧が出力されるが、出力が小さいという不具合があった。
【0003】
これらに対し、サーミスタ型の赤外線検出素子は、高い直流出力が得られ、且つ、小型化、高集積化に適していることが知られており、各種装置の温度センサとしてサーミスタが広く用いられている。サーミスタの特性を表す値としてサーミスタ定数(B定数)が知られている。B定数は温度変化と抵抗変化との関係を示す値であり、B定数が大きいほど温度変化に対する抵抗変化が大きいことを意味するから、サーミスタとしてはB定数が大きいほうが望ましいと言える。
【0004】
ところで、温度分布を検出することができるように多数のサーミスタを2次元配列したアレイセンサが提案されており、この種のアレイセンサを用いると温度分布を画像情報と同様に扱うことが可能になる。この種の用途に用いるサーミスタは高集積化する必要があるから、各サーミスタを小型化しなければならない。しかしながら、サーミスタ素子の体積が小さくなると1/fノイズが反比例して増加し、結果的にS/N比が低下するという問題が生じる。
【0005】
アレイセンサなどに用いる小型のサーミスタ素子は、従来のように金属酸化物を焼結する方法では製造することができないから、基板上にプラズマCVD法によりアモルファス半導体薄膜を成膜し、このアモルファス半導体薄膜をサーミスタ素子として機能させる製造方法が考えられている。
また、プラズマCVD法により形成したアモルファス半導体薄膜は、太陽電池、薄膜トランジスタ、センサなどに活用されており、特にプラズマCVD法により形成したa−Si:H(水素化アモルファスSi)やa−SiC:H(水素化アモルファスSiC)は、結晶シリコンに比べて光学的バンドギャップが大きく、可視光領域での光吸収係数が大きく、さらには薄膜かつ大面積のものが容易に形成できるから、太陽電池は重要な応用分野となっている。太陽電池に用いるアモルファス半導体薄膜を成膜する際には、不純物濃度が高くなると光学的バンドギャップが小さくなるから、一般に原料ガスに対するドーパントガスの混合量を少なくしてある。また、サーミスタ素子を形成する場合も、一般に不純物が低濃度であるほうがB定数が大きくなるから、この観点から見ると原料ガスに対するドーパントガスの混合量は少ないほうがよいことになる。なお、a−SiC:Hを形成する際には、原料ガスを希釈する水素ガスにより希釈率を高めるのが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、1/fノイズはキャリア濃度に反比例するものであるから、ドーピング濃度が低いと1/fノイズが大きくなる。つまり、小型化し、かつB定数を大きくしようとすれば、1/fノイズが増加してS/N比が低下するという問題が生じるのである。
【0007】
また、B定数を向上させるにはアモルファス半導体薄膜よりなる半導体抵抗層の活性化エネルギEaを大きくする必要がある。ここで、活性化エネルギEaと導電率σとの関係は一般に室温付近では次式のように表現される。
σ=σ0 exp(−Ea/kT)=σ0 * exp(−Ea0 /kT)
ただし、σ0 は係数(pre-exponential pfactor )、kはボルツマン定数、Tは絶対温度σ0 * は導電率のプリファクタ(prefactor )、Ea0 は0Kでの活性化エネルギである。また、B定数は−Ea/kで求められる。つまり、上式によればB定数を大きくするために活性化エネルギEaを大きくすると、導電率σが小さくなるから、B定数を大きくし、また、導電率σを大きくするには、prefactor σ0 * を大きくする必要がある。しかしながら、従来の薄膜サーミスタは、prefactor σ0 * の値が小さく、サーミスタ素子を小型化すると、抵抗値が高くなりすぎて測定が困難になるという問題があった。
【0008】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、B定数を大きくしながらも1/fノイズが少なく且つ導電率が高く、結果的に小型で高S/N比が得られる薄膜サーミスタおよびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、アモルファス半導体薄膜よりなる半導体抵抗層に電極を設けた薄膜サーミスタであって、前記半導体抵抗層を構成する主原子は、不純物原子若しくは不純物分子が結合された主原子の割合が42.5%以下であることを特徴とするものであり、不純物原子若しくは不純物分子が結合された主原子の割合が50%以下であることにより、前記半導体抵抗層の均一性が向上し、また、フェルミレベルの温度依存性が小さく活性化エネルギの温度変化も小さいので、高い導電率のprefactor を得ることができ、高いB定数と高い導電率を両立することが可能となり、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型でS/N比を向上させることができる。
【0010】
請求項2の発明は、アモルファス半導体薄膜よりなる半導体抵抗層に電極を設けた薄膜サーミスタの製造方法であって、プラズマCVD法を用いて、完全に解離されていない未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合が、完全に解離された主原子が前記半導体抵抗層に取り込まれる量に対して42.5%以下となるように前記半導体抵抗層を形成することを特徴とし、未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合が、完全に解離された主原子が前記半導体抵抗層に取り込まれる量に対して42.5%以下になるので、フェルミレベルの温度依存性が小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、表面における堆積が供給律速となる条件で堆積させるので、原料ガスの分解効率が高く未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合が減少するとともに膜の均一性が向上し、フェルミレベルの温度依存性がより小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、表面における堆積が供給律速となる条件と反応律速となる条件との境界条件付近の条件で堆積させるので、プラズマによる半導体抵抗層のダメージを抑えつつ未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合を減少させることができ、フェルミレベルの温度依存性がより小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になる。
【0013】
請求項5の発明は、請求項2の発明において、プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、複数種類の原料ガスを用い、最も結合エネルギの大きな原料ガスの分解に関して、表面における堆積が供給律速となる条件と反応律速となる条件との境界条件付近の条件で堆積させるので、結合エネルギの異なる複数の原料ガスを用いている場合において結合エネルギの大きな未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合を減少させることができ、フェルミレベルの温度依存性がより小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になる。
【0014】
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5の発明において、プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、前記境界条件付近の条件から外れないように前記原料ガスに希釈ガスを混合するので、希釈ガスによって前記半導体抵抗層中のダングリングボンドの終端が行われて前記半導体抵抗層の特性が向上し、且つ、プラズマによる半導体抵抗層のダメージを抑えつつ未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合を減少させることができ、フェルミレベルの温度依存性がより小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の薄膜サーミスタを用いた赤外線検出素子の断面図を示し、単結晶シリコン基板よりなる支持基板1の主表面上および裏面上にSiO2 /Si3 4 膜よりなる誘電体膜2が形成されるとともに、支持基板1の主表面側から断面V字状の凹所6を設けることにより上記誘電体膜2よりなる薄膜部2aが形成されており、薄膜部2aの上に薄膜サーミスタ10が形成されている。薄膜サーミスタ10は、薄膜部2a上に形成されたクロム(Cr)膜よりなる下部電極11aと、下部電極11a上に形成されたp形a−SiC:H薄膜よりなるサーミスタ素子8と、サーミスタ素子8上に形成されたCr膜よりなる上部電極11bとで構成されている。薄膜サーミスタ10の上にはSiONよりなる第2の保護膜4を介して赤外線吸収膜5が形成されている。ここに、薄膜部2a、薄膜サーミスタ10、赤外線吸収膜5などにより構成される検出部Aは、複数の支持梁部7によって支持基板1に支持されている。また、下部電極11aには第1のパッド電極14aが接続され、上部電極11bには第2のパッド電極14bが接続されている。なお、図1中の3はSiO2 膜よりなる第1の保護膜を示す。
【0016】
以下、製造方法について説明する。
まず、支持基板1の主表面及び裏面それぞれにSiO2 /Si3 4 膜よりなる誘電体膜2を形成し(つまり、Si3 4 膜を形成した後にSiO2 膜を形成し)、支持基板1の主表面側の誘電体膜2の全面に、蒸着装置(例えば、EB蒸着装置)などによってCr膜を形成し、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によって所定形状のCr膜よりなる下部電極11aを形成する。次に、プラズマCVD装置(図2参照)によりp形a−SiC:H薄膜を主表面側の全面を覆うように形成し、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によってp形a−SiC:H薄膜の不要部分を除去することによりサーミスタ素子8を形成し、その後、支持基板1の主表面側の全面を覆うようにSiO2 膜を形成して、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によってSiO2 膜の不要部分を除去することによりSiO2 膜よりなる第1の保護膜3を形成する。その後、支持基板1の主表面側の全面を覆うようにCr膜を形成し、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によっ所定形状のCr膜よりなる上部電極11bを形成する。その後、支持基板1の主表面側の全面を覆うようにSiON膜よりなる第2の保護膜4を形成し、第2の保護膜4の上に赤外線吸収膜5を形成し、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によって赤外線吸収膜5の不要部分を除去する。その後、第2の保護膜4及び第1の保護膜3の一部をエッチングして下部電極11a,上部電極11bそれぞれの表面の一部を露出させたコンタクトホールを形成し、該コンタクトホールが埋め込まれるように支持基板1の主表面側の全面にアルミニウム膜などの金属膜を蒸着装置によって形成し、金属膜の不要部分を除去することによって金属膜よりなるパッド電極14a,14bを形成する。さらにその後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によって検出部Aを支持するための複数の支持梁部7を離間して形成し、支持梁部7同士の間に形成されたスリット部を通して支持基板1を主表面側からエッチングすることにより凹所6を形成する。以上説明した製造方法によって、図1に示す構造の赤外線検出素子が形成される。
【0017】
図2に上記p形a−SiC:H薄膜を形成する際に用いる上記プラズマCVD装置よりなる成膜装置を示す。誘電体膜2、下部電極11aが形成された支持基板1はチャンバ22に収納され、ヒータ23により例えば270℃に加熱される。チャンバ22には内部を真空に排気するための排出口24と、成膜用のガスを導入する導入口25とが設けられる。支持基板1はチャンバ22とともに接地された電極26aの上に載置され、この電極26aに対向する電極26bには高周波電源27から高周波電圧(13.56MHz)が印加される。これにより、両電極26a,26bの間にはグロー放電によるプラズマが生じ、成膜用のガスが分解されて活性種が生成され、活性種の気相反応により支持基板1の主表面側にp形a−SiC:H薄膜が形成される。ここに、本実施形態では、原料ガスとしてモノシラン(SiH4 )とメタン(CH4 )との混合ガスを用い、原料ガスを希釈するガスとして水素ガス(H2 )を用い、ドーパントガスとしてはH2 希釈のジボラン(B2 6 )を用いている。
【0018】
なお、原料ガスとしてモノシランとメタンとの混合ガスを用いのは、アモルファス半導体薄膜中にカーボンが含まれることによって、図3に示すバンドギャップEgが大きくなり、B定数の低下が抑制されるからである。図3においてEC 及びEV はバンド端(移動度端)を、EF はフェルミレベルを、Eaは活性化エネルギを示す。
【0019】
本発明では、サーミスタ素子8中の、つまり、p形a−SiC:H薄膜中に取り込まれた未分解の結合種CHX (X=1,2,3)の量を調節することにより、p形a−SiC:H薄膜のフェルミレベルの温度依存性を小さくして、薄膜サーミスタ10の1/fノイズを低減させる。p形a−SiC:H薄膜の形成条件は以下のように評価した。
【0020】
まず、電極26bに印加する高周波電力に対する導電率σ、膜の堆積速度、prefactor σ0 * を測定した。その結果を図4及び図5に示す。
図4の横軸は高周波電力、左側の縦軸は導電率σ、右側の縦軸は堆積速度を示す。図4において○はガスの全流量を450sccm(各ガスの流量はSiH4 を50sccm 、CH4 を200sccm、H2 を150sccm、H2 希釈で濃度が0.5%のB2 6 を50sccm)とした場合の導電率σ、●は全流量を900sccm(各ガスの流量はSiH4 を100sccm、CH4 を400sccm、H2 を300sccm、H2 希釈で濃度が0.5%のB2 6 を100sccm)とした場合の導電率σ、△は全流量を450sccmとした場合の堆積速度、▲は全流量を900sccmとした場合の堆積速度を示す。図4より明らかなように、高周波電力の増加に伴って堆積速度は増加する一方で、導電率σは低下することが分かる。なお、高周波電力の増加に伴って堆積速度が増加するのは、高周波電力を大きくすることにより、チャンバ22内に導入されたガスの分解効率が高まるからである
図5の横軸は高周波電力、縦軸はprefactor σ0 * を示す。図5において●はモノシランの流量を25sccmとした場合の導電率、□は50sccmとした場合、●は100sccmとした場合、▲は200sccmとした場合を示す。図5より明らかなように、高周波電力の増加に伴ってprefactor σ0 * が増加する。
【0021】
また、高周波電力を20Wと100Wとの2段階(高周波電力密度を22mW/cm2 と110mW/cm2 との2段階)に切り換えて原料ガスの流量を変化させたときの活性化エネルギEaおよび導電率σを測定した。その結果を図6に示す。図6の横軸は活性化エネルギEa、縦軸は導電率σを示し、図6において▲は高周波電力を20W(高周波電力密度を22mW/cm2 )とした場合、●は高周波電力を100W(高周波電力密度を110mW/cm2 )とした場合の結果を示す。なお、図6において各測定点の近傍の数字は原料ガスの流量比(CH4 /SiH4 )を示す。図6より明らかなように、高周波電力20W,100Wに関して同じ導電率σで比較すると、高周波電力を増加させることにより活性化エネルギEaが増加する。つまり、B定数が増加する。これは、高周波電力を大きくすることにより、チャンバ22内に導入されたガスの分解効率が高まり、p形a−SiC:H薄膜中に取り込まれる不純物、例えば、CHX (X=1,2,3)などの未分解の結合種の量が減少するからである。
【0022】
つまり、図4ないし図6を合わせて見ればわかるように、prefactor σ0 * を大きくする観点から言えば、高周波電力を高くすることが望ましいが、導電率σを高くする観点から言えば、高周波電力をあまり高くしないことが望ましく、所定のB定数が得られるように高周波電力を設定するのが望ましいと言える。
また、オージェ電子分光(以下、AESと称す)により薄膜中のCとSiとの比であるC/Si比を調べたところ、略同じ活性化エネルギEaで比較すると、高周波電力密度を22mW/cm2 、CH4 /SiH4 =4とした場合のC/Si比が28.5%であるのに対し、高周波電力密度を110mW/cm2 、CH4 /SiH4 =1とした場合のC/Si比は20.0%に減少していた。この結果についてさらに説明すると、AESにより測定されるCの量は、Si−C結合のCと、Si−CHX 結合のCとを含んだ値である。このときの高周波電力密度の変化によるCHX の量は以下のようにして見積もった。
【0023】
まず、高周波電力密度が22mW/cm2 のときにCとCHX との和が28.5である(C+CHX =28.5)とし、高周波電力密度が110mW/cm2 のときにはCH4 が完全に分解されてCHX はなくなりCのみで20.0になった(C=20.0)と仮定する。なお、この仮定は、高周波電力密度を22mW/cm2 、110mW/cm2 として形成した各p形a−SiC:H薄膜の膜質の違いをFT−IR(フーリエ変換赤外分光)により分析した結果、高周波電力密度を110mW/cm2 とした膜は高周波電力密度を22mW/cm2 とした膜とSi−C結合の量は同じで、Si−CHX 結合の量のみが減少しているという知見が得られたことに基づいて立ててある。また、高周波電力密度を55mW/cm2 とした膜についてもFT−IRによる分析を行ったが、22mW/cm2 の膜とCHX の量はあまり変わらず、CHX の量は110mW/cm2 のときに大きく減少している。
【0024】
上記仮定によれば、高周波電力密度を22mW/cm2 としたときに形成された薄膜中に含まれているCHX は、
CHX =28.5−20.0=8.5
となる。したがって、高周波電力密度が22mW/cm2 の場合、CH4 から完全に分解されたCの量と未解離の状態のCHX との比は、
CHX /C=8.5/20=0.425
となる。以上の見積りでは、高周波電力密度を22mW/cm2 、CH4 /SiH4 =4として形成した場合、CH4 から完全に分解されたCの量と未解離の状態のCHX との比は42.5%となる。しかして、本実施形態では、完全に分解されたC(カーボン)に対するCHX の割合が42.5%以下になるような条件でp形a−SiC:Hを形成することが望ましい。
【0025】
ところで、上述のように活性化エネルギEaは、温度により変化し、0Kでの活性化エネルギをEa0 とすると次の近似式で表されることが知られている。
Ea=Ea0 +γT
ただし、γは活性化エネルギEaの温度変化の係数、Tは絶対温度である。したがって、上述の導電率σ=σ0 exp(−Ea/kT)は次式で表される。
σ=σ0 exp(−γ/k)exp(−Ea0 /kT)=σ0 * exp(−Ea0 /kT)
ただし、σ0 は導電率のpre-exponential factor、kはボルツマン定数、σ0 * は測定されるprefactor である。
また、γは、
γ=γF +γG +γT
で近似される。ただし、γF は、フェルミレベルEF が温度の1次関数とした場合の比例係数、γG はバンドギャップEgが温度の1次関数とした場合の比例係数、γT は伝導エネルギEtrが温度の1次関数とした場合の比例係数である。ここに、不純物を含んだアモルファス半導体薄膜の場合、γG ,γT は大きな値をとれないが、γF は膜の状態で様々な値をとることができる。例えば、アモルファス半導体薄膜が熱平衡状態にあるとき(例えばp形a−Siでは80℃以上のとき)、γF は非常に小さな値になる。これは、フェルミレベルEF の状態関数によるstaticical shift(フェルミレベルEF の温度依存性)が構造緩和によって打ち消されるからである。しかし、凍結状態では(例えばp形a−Siでは80℃未満のとき)、構造緩和が起こらないので、γF は大きな値をとることができる。したがって、凍結状態での活性化エネルギEaの温度による変化は、主にフェルミレベルEF の変動が原因となる。
【0026】
ここにおいて、本実施形態では、CH4 から完全に分解されたCの量と未解離の状態のCHX との比を42.5%以下にすることにより、つまり、p形a−SiC:H薄膜中に取り込まれる未分解種CHX (X=1,2,3)の量を減少させることによりバンドギャップEg中の不純物準位の半値幅が狭くなり、フェルミレベルEF の温度による変動が小さくなる。また、未分解種CHX の量が多いと膜中の均一性が悪くなり、1/fノイズが大きくなるが、本実施形態では、未分解種CHX の割合を少なくすることにより、1/fノイズを低減することができる。
【0027】
ところで、上述のように、原料ガスの分解効率は、高周波電力およびガス流量によって変化し、原料ガスの流量を一定とすると、高周波電力の上昇に伴って堆積速度も増加する。図4についてさらに述べると、高周波電力が50Wまでは堆積速度はガス流量に依存しておらず、堆積速度は反応律速となっている。これに対し、高周波電力が100Wのときはガス流量の違いよる堆積速度の差が出始めていることから、高周波電力で見ると100Wの付近が反応律速と供給律速との境界であると考えられる。なお、高周波電力が100Wのときの各薄膜についてFT−IRによる分析を行った結果、全流量が900sccmの条件で形成した薄膜の方が450sccmの条件で形成した薄膜に比べてCHX の量が若干多く観測された。また、全流量が450sccmの場合は、高周波電力が50Wを越えてから堆積速度が飽和しかけているので、50W以上では供給律速の領域に入っているものと考えられる。したがって、全流量が450sccmの場合は、高周波電力を50W以上(高周波電力密度を55mW/cm2 以上)にすることにより原料ガスの分解効率が高まり、膜の均一性が向上して1/fがノイズが減少する。ただし、供給律速の領域では高周波電力をあまり高くしすぎると、プラズマによる膜へのダメージが増加するので、原料ガスの分解効率と膜へのダメージとの両方の観点から見ると、形成条件として、反応律速となる条件と供給律速となる条件との境界条件付近の条件を採用することが望ましい。
【0028】
なお、本実施形態では、希釈ガスとしてH2 を原料ガスとともにチャンバ22内に導入してプラズマを生じさせているので、薄膜中のダングリングボンドの終端が行われ、特性が向上するが、希釈ガスはプラズマを活性化させたり薄膜の表面の状態に影響を与え、希釈ガスの量によって形成条件の最適点が変動するから、上述の供給律速と反応律速との境界条件付近の条件で薄膜が形成されるように希釈ガスの量を設定することが望ましい。
【0029】
また、本実施形態では、p形a−SiC:H薄膜の原料ガスとてモノシランとメタンとを用いているが、メタンはモノシランに比べて高い結合エネルギを有するので、結合エネルギの高いメタンがほぼ完全に分解され、且つ、膜へのダメージが大きくならないような高周波電力でプラズマを生じさせることが望ましい。これにより、薄膜へのプラズマダメージを抑制しつつ薄膜中へ取り込まれる未分解の結合種の量を減らすことができる。要するに、2種類以上の原料ガスを用いる場合には、最も結合エネルギの高い原料ガスの分解効率が高くなる条件で薄膜を形成することが望ましい。また、原料ガスとして結合エネルギの差が少ないガスを選択することが望ましい。
【0030】
なお、本実施形態においては、原料ガスとしてモノシランとメタンガスとの混合ガスを用い、ドーパントガスとしてジボランを用いているが、原料ガスにはシリコン含有ガスとカーボン含有ガスとの混合ガスであれば他の組み合わせを用いることができる。例えば、シリコン源としてはジクロルシラン(SiCl2 2 )を用いてもよいし、炭素源としてはメタン(CH4 )を用いた例を示したが、その他のハイドロカーボンガス原料(C2 6 、C3 8 、C2 4 、C2 2 など)を用いてもよく、適宜組み合わせればよい。
【0031】
また、ドーパントガスにも周知の各種の物質を用いることが可能であり、n形a−SiC:H薄膜よりなるサーミスタ素子8を形成する場合には、ドーパントガスとして例えばホスフィン(PH3 )を用いればよい。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明は、アモルファス半導体薄膜よりなる半導体抵抗層に電極を設けた薄膜サーミスタであって、前記半導体抵抗層を構成する主原子は、不純物原子若しくは不純物分子が結合された主原子の割合が42.5%以下なので、前記半導体抵抗層の均一性が向上し、また、フェルミレベルの温度依存性が小さく活性化エネルギの温度変化も小さいから、高い導電率のprefactor を得ることができ、高いB定数と高い導電率を両立することが可能となり、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型でS/N比を向上させることができるという効果がある。
【0033】
請求項2の発明は、アモルファス半導体薄膜よりなる半導体抵抗層に電極を設けた薄膜サーミスタの製造方法であって、プラズマCVD法を用いて、完全に解離されていない未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合が、完全に解離された主原子が前記半導体抵抗層に取り込まれる量に対して42.5%以下となるように前記半導体抵抗層を形成するので、フェルミレベルの温度依存性が小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になるという効果がある。
【0034】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、表面における堆積が供給律速となる条件で堆積させるので、原料ガスの分解効率が高く未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合が減少するとともに膜の均一性が向上し、フェルミレベルの温度依存性がより小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になるという効果がある。
【0035】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、表面における堆積が供給律速となる条件と反応律速となる条件との境界条件付近の条件で堆積させるので、プラズマによる半導体抵抗層のダメージを抑えつつ未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合を減少させることができ、フェルミレベルの温度依存性がより小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になるという効果がある。
【0036】
請求項5の発明は、請求項2の発明において、プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、複数種類の原料ガスを用い、最も結合エネルギの大きな原料ガスの分解に関して、表面における堆積が供給律速となる条件と反応律速となる条件との境界条件付近の条件で堆積させるので、結合エネルギの異なる複数の原料ガスを用いている場合において結合エネルギの大きな未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合を減少させることができ、フェルミレベルの温度依存性がより小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になるという効果がある。
【0037】
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5の発明において、プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、前記境界条件付近の条件から外れないように前記原料ガスに希釈ガスを混合するので、希釈ガスによって前記半導体抵抗層中のダングリングボンドの終端が行われて前記半導体抵抗層の特性が向上し、且つ、プラズマによる半導体抵抗層のダメージを抑えつつ未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合を減少させることができ、フェルミレベルの温度依存性がより小さくなり、活性化エネルギの温度変化が小さくなるから、高い導電率のprefactor が得られ、高いB定数と高い導電率が両立され、しかも1/fノイズが少なくなるから、結果的に小型で高S/N比の薄膜サーミスタを提供することが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜サーミスタを利用した赤外線検出素子の断面図である。
【図2】本発明におけるアモルファス半導体薄膜の製造装置を示す概略構成図である。
【図3】アモルファス半導体薄膜の状態密度の説明図である。
【図4】実施形態におけるアモルファス半導体薄膜の形成時の高周波電力に対する導電率および堆積速度の関係を示す図である。
【図5】実施形態におけるアモルファス半導体薄膜の形成時の高周波電力に対するプリファクタ(prefactor )の関係を示す図である。
【図6】実施形態における活性化エネルギ、導電率の高周波電力依存性を示す図である。
【符号の説明】
8 サーミスタ素子
10 薄膜サーミスタ
11a 下部電極
11b 上部電極

Claims (6)

  1. アモルファス半導体薄膜よりなる半導体抵抗層に電極を設けた薄膜サーミスタであって、前記半導体抵抗層を構成する主原子は、不純物原子若しくは不純物分子が結合された主原子の割合が42.5%以下であることを特徴とする薄膜サーミスタ。
  2. アモルファス半導体薄膜よりなる半導体抵抗層に電極を設けた薄膜サーミスタの製造方法であって、プラズマCVD法を用いて、完全に解離されていない未解離の状態の結合種が前記半導体抵抗層に取り込まれる割合が、完全に解離された主原子が前記半導体抵抗層に取り込まれる量に対して42.5%以下となるように前記半導体抵抗層を形成することを特徴とする薄膜サーミスタの製造方法。
  3. プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、表面における堆積が供給律速となる条件で堆積させることを特徴とする請求項2記載の薄膜サーミスタの製造方法。
  4. プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、表面における堆積が供給律速となる条件と反応律速となる条件との境界条件付近の条件で堆積させることを特徴とする請求項2記載の薄膜サーミスタの製造方法。
  5. プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、複数種類の原料ガスを用い、最も結合エネルギの大きな原料ガスの分解に関して、表面における堆積が供給律速となる条件と反応律速となる条件との境界条件付近の条件で堆積させることを特徴とする請求項2記載の薄膜サーミスタの製造方法。
  6. プラズマCVD法を用いて前記半導体抵抗層を形成するにあたり、前記境界条件付近の条件から外れないように前記原料ガスに希釈ガスを混合することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の薄膜サーミスタの製造方法。
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