JP3823362B2 - Silane coupling agent - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシランカップリング剤およびこのシランカップリング剤で処理した積層板用ガラス繊維製品に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
近年、ガラス繊維を補強材とし、不飽和ポリエステルやエポキシ樹脂をマトリックスとするプリント配線基板が多く用いられるようになってきている。このようなプリント配線基板は、銅箔回路を形成したプリント配線板となり、さらにIC、LSI等のチップを装着してコンピューター、通信機器等に使用される。
【0003】
プリント配線板にチップ部品を装着する場合、従来はプリント配線板に空けられたスルーホール部分にチップの足を挿入し、溶融半田にディップして半田によるチップの固定を行うディップ法が採用されていた。しかし、チップの高集積化に伴い、チップの固定は半田ペーストによる点付け法に変わりつつある。点付け法の場合には、瞬間的に半田ペーストを溶融してチップを接着固定する必要があるため、ディップ法よりもさらに高温での加熱が行われる。この際の加熱によりプリント基板自体にも熱衝撃が加わり、その結果、基材織物のタテ糸とヨコ糸の交点部分にミーズリングと呼ばれる小さな剥離が起こる場合がある。このような剥離が起こると、スルーホールメッキ時に、メッキ液がこの剥離部分に浸み込み、その結果不必要な部分での回路導通が起こるという問題があった。
【0004】
また、ガラス繊維とマトリックスの密着力が弱いとスルーホール内壁が粗くなり、メッキ液がガラス繊維とマトリックスの界面に浸み込み、やはり不必要な部分での回路導通が起こることになる。
【0005】
ガラス繊維とマトリックスの接着力を増大し、かつプリント基板の耐熱性を改良するためにガラス繊維をシランカップリング剤で処理する方法が採られている。このようなシランカップリング剤としては、(a)γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランまたは(b)N−(ビニルベンジル)−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエトキシシランの塩酸塩等が用いられるが、前者のシランカップリング剤(a)は化合物自体の耐熱性が充分でなく、また後者のシランカップリング剤(b)はアミノ基の部分が樹脂の含浸を阻害するため充分な効果は得られていない。
【0006】
そこで特開平2−279688号公報は、上記シランカップリング剤(b)中のアミノ基にハロゲン含有スチレン誘導体を付加させることにより、特に耐ミーズリング特性を高めたシランカップリング剤を提案している。しかしながら、ハロゲン含有スチレン誘導体を付加させたシランカップリング剤は、疎水性であり、水溶性が劣り、ガラス繊維織物のシランカップリング剤処理は工業的にはほとんどが溶媒として水が使われていることから、大きな問題となる。
【0007】
本発明の第一の目的は、含浸性に優れ、補強材であるガラス繊維製品に優れた耐熱性を付与することができるだけでなく、それ自体水溶性に優れ、水性溶媒を用いるシランカップリング剤処理を工業的に円滑に行なうことができる、新規なシランカップリング剤を提供することである。
【0008】
本発明の第二の目的は、上記の新規シランカップリング剤を用いて、耐熱性に優れた積層板を得ることができるガラス繊維製品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の目的は、一方の末端にビニルベンジル基、他方の末端にトリアルコキシシリル基を有し、これら両末端基の間に含窒素アルキレン基を有するシラン化合物またはその塩(A)と無水酢酸(B)との反応物からなることを特徴とするシランカップリング剤によって達成された。
【0010】
本発明の第二の目的は、上記第一の目的を達成するシランカップリング剤で処理された積層板用ガラス繊維製品によって達成された。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のシランカップリング剤は、シラン化合物またはその塩(A)と無水酢酸(B)との反応物からなることを特徴とするものであり、本発明のシランカップリング剤は、含浸性に優れ、ガラス繊維製品に優れた耐熱性を付与できるというシラン化合物またはその塩(A)の利点をそのまま活かし、同時に、シラン化合物またはその塩(A)に無水酢酸(B)を反応させることにより、水溶性を向上させ、水性溶媒を用いるシランカップリング剤処理を工業的に円滑に行なうことを可能にしたものである。
【0012】
本発明のシランカップリング剤において、その原料であるシラン化合物またはその塩(A)は、一方の末端にビニルベンジル基、他方の末端にトリアルコキシシリル基を有し、これら両末端基の間に含窒素アルキレン基を有するシラン化合物またはその塩である。
【0013】
シラン化合物またはその塩(A)としては、一般式(I)
【化3】
で示されるシラン化合物またはハロゲン化水素塩が好ましい。
【0014】
ここに、一般式(I)において、Rは炭素数1〜4のアルキル基であるが、メチル基、エチル基が好ましい。mはビニルベンジル基の数を示し、1または2の整数である。xは窒素原子上の水素の数を示し、mが1のとき、xは1であり、mが2のとき、xは零である。nは基
【化4】
の数を示し、1〜2の整数である。
【0015】
一般式(I)のシラン化合物の特に好ましいものとして、下記のものが挙げられる。
【0016】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【0017】
シラン化合物またはその塩(A)と無水酢酸(B)との反応は、より具体的にはシラン化合物またはその塩(A)中の−NH2基と無水酢酸(B)との反応であり、下式により示される。
【0018】
【化9】
上記反応に遊離のシラン化合物を用いる場合、シラン化合物の活性窒素原子1個に対して、無水酢酸を0.2〜1個用いるのが好ましい。一方、上記反応にシラン化合物の塩を用いる場合、シラン化合物の塩の活性窒素原子1個に対して、無水酢酸0.2〜1個用いるのが好ましい。
【0019】
本発明のシランカップリング剤を構成する、シラン化合物またはその塩(A)と無水酢酸(B)との反応物とは、シラン化合物またはその塩(A)中のアミノ基(イミノ基)と無水酢酸(B)とが反応して得られた反応生成物を主要成分として含み、場合により未反応のシラン化合物またはその塩(A)および/または無水酢酸(B)を含むものを意味する。
【0020】
本発明のシランカップリング剤を用いる積層板用ガラス繊維製品の処理は常法により行なわれる。特に代表的な方法を記すと以下のとおりである。
【0021】
シランカップリング剤を濃度0.05〜5.0wt%、好ましくは0.1〜2.0wt%となるように蒸留水で希釈し、酢酸でpHを3〜5、好ましくは3.5〜4.5の範囲に調整し、全部で100重量部になるように調整して処理液を調合する。
【0022】
この処理液にガラス繊維製品を含浸後、シランカップリング剤のガラス繊維製品への付着率が0.01〜1.0%、好ましくは0.05〜0.20%となるように、マングルで絞り、100〜130℃で5〜10分、または水分がなくなるまで十分乾燥する。
【0023】
このようにして本発明の積層板用ガラス繊維製品を得ることができ、この積層板用ガラス繊維製品をマトリックス用樹脂に含浸させて耐熱性の優れた積層板を得ることができる。積層板用のマトリックス樹脂としては不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂などが用いられるが、これに限定されるものではない。
【0024】
【実施例】
実施例1
(1)シランカップリング剤の製造
冷却器、撹拌器、滴下ロート、温度計を取り付けた2リットルのセパラブルフラスコにN−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを222.1g(1.0モル)仕込み、これを50−60℃に加熱した後、滴下ロートよりクロロメチルスチレンを最終的に152.5g(1.0モル)となるようにゆっくりと滴下した。
【0025】
滴下終了後、より緩やかにセパルブルフラスコ内の原料を撹拌しながら加熱し、加熱温度を50−60℃に維持し続けた。
【0026】
セパラブルフラスコの内容物を30分ごとに採り、その一部をTLC(薄層クロマトグラフィー)で展開しクロロメチルスチレンの消失を確認した後、加熱を停止し、反応を終了させた。なおTLCプレートはメルク社製キーゼルゲル160F254を用い、展開溶媒にはベンゼンを用いた。
【0027】
得られたN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩に無水酢酸を最終的に102g(1.0モル)となるようにゆっくり滴下した。
【0028】
滴下終了後、より緩やかにセパラブルフラスコ内の原料を撹拌しながら加熱し、加熱温度を50−60℃に維持し続けた。
【0029】
セパラブルフラスコの内容物を30分ごとに採り、その一部をフーリエ赤外分光光度計で無水酢酸の代表的吸収帯である1830cm−1の吸収帯の消失を確認した後、加熱を停止し、反応を終了させて、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩と無水酢酸との反応物からなる本発明のシランカップリング剤を得た。
【0030】
さらにメタノール714.9gを加え40重量%のメタノール溶液とした。
【0031】
図1にメタノールを除去した後の反応物(シランカップリング剤)のIRチャートを示す。併わせてN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩のIRチャートを図2に、無水酢酸のIRチャートを図3に示す。
【0032】
図1において、無水酢酸の代表的吸収帯である1830cm−1における吸収帯が消失していることから、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩と無水酢酸との反応が確認できた。
【0033】
得られた反応物の粘度測定は、JIS Z 8803に準拠し、キャノン−フェンスケ粘度計を使用して測定したところ、2.64cStであった。
【0034】
(2)ガラス繊維織物のシランカップリング剤処理および積層板の製造
ガラス繊維製品として、日東紡績(株)製ガラス繊維織物WEA−18Wを使用した。一方、(1)で製造したシランカップリング剤を、蒸留水中に1.0wt%溶解させ、酢酸でpH4に調整して得た浴中に、上記ガラス繊維織物を浸漬させ、ピックアップ量を30wt%にスクイーズロールで絞液し、これを110℃で5分間乾燥した。得られたシランカップリング剤処理ガラス織物の表、裏1枚ずつを、ガラスペーパーである日本バイリーン(株)EPM−4050を間にはさみ、不飽和ポリエステル樹脂ワニス(不飽和ポリエステル100重量部+スチレンモノマー40重量部+クメンハイドロパーオキサイド1重量部)を含浸させ両表面層に35μmの銅箔を重ね、2分間脱泡して150℃1時間加熱して、1.6mmの積層板を得た。さらに全面エッチングによって銅箔を除去後、水洗、風乾したものについて、次の試験を行った。
【0035】
(1)ポリエステル樹脂の含浸性
目視によりポリエステル樹脂の含浸性の良否を判定した。
◎:極めて良好、○:良好、△:普通、×:不良
(2)半田耐熱性
煮沸1,2,3時間の前処理を行ない、その後260℃の半田浴に20秒間それぞれ浸漬し、フクレの有(×)、無(○)を調べた。
(3)ミーズリング特性
250℃、270℃、300℃にそれぞれ加熱した直径2mmの半田ごてを10秒間、100g荷重をかけて押し当て、ミーズリングの有(×)、無(○)を調べた。
なお、得られたシランカップリングの溶解性試験も以下のようにして行なった。
(4)溶解性試験
処理液調合時の溶解状態を観察し、完全に透明なものを◎、やや白濁するものを○、白濁し沈殿するものを×で表示した。
結果を表1に示す。
【0036】
実施例2
実施例1と同様に、冷却器、撹拌器、滴下ロート、温度計を取り付けた2リットルのセパラブルフラスコにN−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを222.1g(1.0モル)仕込み、これを50−60℃に加熱した後、滴下ロートよりクロロメチルスチレンを最終的に152.5g(1.0モル)となるようにゆっくりと滴下した。
【0037】
滴下終了後、より緩やかにセパルプルフラスコ内の原料を撹拌しながら加熱し、加熱温度を50−60℃に維持し続けた。
【0038】
さらにメタノール714.9gを加え40重量%のメタノール溶液とした。
【0039】
上記生成物(塩酸塩)を遊離化するために、このうち200gをとり、ナトリウムメチラートを41.18g(上記生成物1モルに対して1モルに相当)加えて撹拌を行った。12時間撹拌後、沈殿物を濾過により取り除き、上澄み液をとった。
【0040】
得られた上澄み液、すなわちN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランに無水酢酸を最終的に12.08g(シラン化合物1モルに対して1.0モル)となるようにゆっくりと滴下した。
【0041】
滴下終了後、より緩やかにセパラブルフラスコ内の原料を撹拌しながら加熱し、加熱温度を50−60℃に維持し続けた。
【0042】
無水酢酸の代表的吸収帯である1830cm−1のピークが消失していることから、 N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランと無水酢酸との反応が確認できた。シラン化合物と無水酢酸との反応により得られたシランカップリング剤の粘度は、2.47cStであった。
【0043】
実施例1と同様に、このシランカップリング剤でガラス繊維織物を処理し、積層板を成形し評価を行った。結果を表1に示す。
【0044】
実施例3
無水酢酸を最終的に24.16g(シラン化合物1モルに対して2.0モル)用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0045】
無水酢酸の代表的吸収帯である1830cm−1のピークが消失していることから、 N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランと無水酢酸との反応が確認できた。シラン化合物と無水酢酸との反応により得られたシランカップリング剤の粘度は、2.46cStであった。
【0046】
実施例1と同様にガラス繊維織物を処理し、積層板を成形し評価を行った。結果を表1に示す。
【0047】
実施例4
無水酢酸を最終的に51g(シラン化合物1モルに対して0.5モル)用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0048】
無水酢酸の代表的吸収帯である1830cm−1のピークが消滅していることから、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩と無水酢酸との反応が確認できた。得られたシランカップリング剤の粘度は、2.45cStであった。
【0049】
実施例1と同様に、ガラス繊維織物を処理し、積層板を成形し評価を行った。結果を表1に示す。
【0050】
比較例1
シランカップリング剤として、公知のシランカップリング剤であるγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを用い、これを蒸留水中に0.7wt%溶解させ、酢酸でpH4に調整して処理浴を得た。この処理浴に、実施例1で用いたと同一のガラス繊維織物を浸漬して実施例1と同様にシランカップリング処理した後、実施例1と同様に積層板を得た。得られた積層板の評価結果を表1に示す。
【0051】
比較例2
シランカップリング剤として、公知のシランカップリング剤であり、実施例において本発明のシランカップリング剤の原料として用いたN−(ビニルベンジル)−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩を用い、これを蒸留水中に1.0wt%溶解させ、酢酸でpH4に調整して処理浴を得た。この処理浴に、実施例1で用いたと同一のガラス繊維織物を浸漬して実施例1と同様にシランカップリング処理した後、実施例1と同様に積層板を得た。得られた積層板の評価結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
表1より、実施例1〜4においてはポリエステル樹脂の含浸性、ポリエステル樹脂積層板の半田耐熱性、ミーズリング特性が優れていることが明らかである。また実施例1〜4で得られたシランカップリング剤の溶解性も優れており、特に実施例1のものの溶解性が優れていた。これに対して比較例1ではポリエステル樹脂積層板の半田耐熱性、ミーズリング特性、溶解性が劣り、比較例2ではポリステル樹脂の含浸性、ミーズリング特性、溶解性が劣っていた。
【0054】
実施例5
実施例1で得られたシランカップリング剤処理ガラス繊維織物を下記のNEMA規格に準拠したFR−4組成のエポキシ樹脂を用いてプリプレグとした。
エポキシ樹脂の組成(FR−4)は次のとおりである。
【0055】
【0056】
このプリプレグを8枚積層して両面に18μm厚の銅箔を当て、170℃、30kgf/cm2で90分加熱加圧して、1.5mm厚さの銅張り積層板とした。銅張り積層板は、エッチングにより銅箔を除去し、4cm四方に切り出して試験片とした。得られた試験片について次の試験を行なった。
【0057】
(1)エポキシ樹脂の含浸性
エポキシ樹脂のガラス繊維織物への含浸性を目視により評価し、極めて良好なものを◎、良好なものを○、普通のものを△、不良のものを×で表示した。
(2)エポキシ樹脂積層板の半田耐熱性
積層板を133℃に設定されたプレッシャークッカーに入れ、次に260℃の半田溶解物に20秒間漬けた。積層板を引き上げデラミネーションを調べた。
なお、積層板をプレッシャークッカーに入れた時間は、120分、135分、150分とし、各時間ごとに調べた枚数は3枚とした。デラミネーションの状態は、ふくれ無しを○で、ふくれ有りを×で表示した。
(3)吸水率
積層板を133℃に設定されたプレッシャークッカーに入れ、135分処理した後で吸水率の測定を行った。吸水率の計算は下記の式による。
またシランカップリング剤の溶解性試験も以下のようにして行なった。
(4)溶解性試験
処理液調合時の溶解状態を観察し、完全に透明なものを◎、やや白濁するものを○、白濁し沈殿するものを×で表示した。
結果を表2に示す。
【0058】
実施例6〜7
実施例2および4で得られたシランカップリング剤処理ガラス繊維織物を実施例5と同様に処理してエポキシ樹脂含浸積層板を得、実施例5と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0059】
比較例3
比較例2で得られた公知のシランカップリング剤処理ガラス繊維織物を実施例5と同様に処理してエポキシ樹脂積層板を得、実施例5と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0060】
比較例4
シランカップリング剤として、公知のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用い、これを蒸留水中に0.7wt%溶解させ、酢酸でpHを調整した浴中に実施例1と同様にガラス繊維織物を浸漬して、公知のシランカップリング剤処理ガラス繊維織物を得た。
【0061】
得られた公知のシランカップリング剤処理ガラス繊維織物を以下実施例5と同様に処理してエポキシ樹脂積層板を得、実施例5と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
表2より実施例5〜7においてエポキシ樹脂の含浸性やエポキシ樹脂積層板の半田耐熱性、耐水性が比較例3、4と比較して優れていることが判る。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシランカップリング剤はポリエステル樹脂だけでなくエポキシ樹脂に対しても効果を有し、本発明のシランカップリング剤で処理されたガラス繊維製品は、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂の含浸性に優れ、またこのガラス繊維製品を補強材とすることにより、半田耐熱性やミーズリング性などの耐熱特性及び耐水性の優れた積層板を得ることができる。
更に、本発明のシランカップリング剤は水に対する溶解性に優れているためシランカップリング剤による処理を工業的に円滑に実施することができる利点も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】シラン化合物の塩と無水酢酸との反応物であるシランカップリング剤のIRチャート
【図2】原料であるシラン化合物の塩のIRチャート
【図3】無水酢酸のIRチャート[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a silane coupling agent and a glass fiber product for a laminated plate treated with the silane coupling agent.
[0002]
[Background Art and Problems to be Solved by the Invention]
In recent years, printed wiring boards using glass fiber as a reinforcing material and unsaturated polyester or epoxy resin as a matrix have been frequently used. Such a printed wiring board becomes a printed wiring board on which a copper foil circuit is formed, and is further used for a computer, a communication device or the like by mounting a chip such as an IC or LSI.
[0003]
When mounting a chip component on a printed wiring board, a dip method has been adopted in which the chip's legs are inserted into the through-hole portion of the printed wiring board, and the chip is fixed by soldering by dipping into molten solder. It was. However, with the high integration of chips, the fixing of the chips is changing to a soldering spotting method. In the case of the spotting method, since it is necessary to melt the solder paste instantaneously and bond and fix the chip, heating at a higher temperature than the dipping method is performed. Due to the heating at this time, a thermal shock is also applied to the printed circuit board itself, and as a result, there is a case where a small peeling called “measling” occurs at the intersection of the warp yarn and the weft yarn of the base fabric. When such peeling occurs, there is a problem that the plating solution penetrates into the peeling portion during through-hole plating, and as a result, circuit conduction occurs in an unnecessary portion.
[0004]
If the adhesion between the glass fiber and the matrix is weak, the inner wall of the through hole becomes rough, and the plating solution penetrates into the interface between the glass fiber and the matrix, and circuit conduction occurs in unnecessary portions.
[0005]
In order to increase the adhesion between the glass fiber and the matrix and to improve the heat resistance of the printed circuit board, a method of treating the glass fiber with a silane coupling agent has been adopted. As such a silane coupling agent, (a) γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane or (b) N- (vinylbenzyl) -β-aminoethyl-γ-aminopropyltriethoxysilane hydrochloride or the like is used. However, the former silane coupling agent (a) does not have sufficient heat resistance of the compound itself, and the latter silane coupling agent (b) has a sufficient effect because the amino group part impedes the impregnation of the resin. Not obtained.
[0006]
Japanese Patent Laid-Open No. 2-279688 proposes a silane coupling agent that is particularly improved in anti-measuring properties by adding a halogen-containing styrene derivative to the amino group in the silane coupling agent (b). . However, a silane coupling agent to which a halogen-containing styrene derivative is added is hydrophobic and poor in water solubility, and water is used as a solvent in the industrial treatment of silane coupling agents for glass fiber fabrics. That is a big problem.
[0007]
The first object of the present invention is not only excellent in impregnation properties but can impart excellent heat resistance to glass fiber products that are reinforcing materials, and is itself excellent in water solubility, and is a silane coupling agent using an aqueous solvent. It is to provide a novel silane coupling agent that can be processed industrially smoothly.
[0008]
The second object of the present invention is to provide a glass fiber product capable of obtaining a laminate having excellent heat resistance using the above-mentioned novel silane coupling agent.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
A first object of the present invention is a silane compound having a vinylbenzyl group at one end and a trialkoxysilyl group at the other end and a nitrogen-containing alkylene group between the both ends or a salt thereof (A) It was achieved by a silane coupling agent characterized by comprising a reaction product of acetic anhydride (B).
[0010]
The second object of the present invention has been achieved by a glass fiber product for laminated sheets treated with a silane coupling agent that achieves the first object.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The silane coupling agent of the present invention comprises a reaction product of a silane compound or a salt thereof (A) and acetic anhydride (B), and the silane coupling agent of the present invention is impregnated. By taking advantage of the silane compound or its salt (A) that can provide excellent heat resistance to the glass fiber product as it is, and simultaneously reacting acetic anhydride (B) with the silane compound or its salt (A), The water-solubility is improved, and the silane coupling agent treatment using an aqueous solvent can be carried out smoothly industrially.
[0012]
In the silane coupling agent of the present invention, the silane compound or salt (A) as the raw material has a vinylbenzyl group at one end and a trialkoxysilyl group at the other end, and between these two end groups. A silane compound having a nitrogen-containing alkylene group or a salt thereof.
[0013]
As the silane compound or a salt thereof (A), the general formula (I)
[Chemical 3]
The silane compound or hydrogen halide salt shown by these is preferable.
[0014]
Here, in the general formula (I), R is an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, preferably a methyl group or an ethyl group. m represents the number of vinylbenzyl groups and is an integer of 1 or 2. x represents the number of hydrogen atoms on the nitrogen atom. When m is 1, x is 1, and when m is 2, x is zero. n is a group
And is an integer of 1-2.
[0015]
The following are mentioned as a particularly preferable thing of the silane compound of general formula (I).
[0016]
[Chemical formula 5]
[Chemical 6]
[Chemical 7]
[Chemical 8]
[0017]
The reaction between the silane compound or a salt thereof (A) and acetic anhydride (B) is more specifically a reaction between the —NH 2 group in the silane compound or a salt thereof (A) and acetic anhydride (B). It is shown by the following formula.
[0018]
[Chemical 9]
When a free silane compound is used for the reaction, it is preferable to use 0.2 to 1 acetic anhydride per active nitrogen atom of the silane compound. On the other hand, when a salt of a silane compound is used in the above reaction, it is preferable to use 0.2 to 1 acetic anhydride per active nitrogen atom of the salt of the silane compound.
[0019]
The reaction product of the silane compound or its salt (A) and acetic anhydride (B) constituting the silane coupling agent of the present invention is the amino group (imino group) and anhydrous in the silane compound or its salt (A). It means a reaction product obtained by reacting with acetic acid (B) as a main component and optionally containing an unreacted silane compound or a salt thereof (A) and / or acetic anhydride (B).
[0020]
The processing of the glass fiber product for laminated sheets using the silane coupling agent of the present invention is performed by a conventional method. In particular, typical methods are as follows.
[0021]
The silane coupling agent is diluted with distilled water to a concentration of 0.05 to 5.0 wt%, preferably 0.1 to 2.0 wt%, and the pH is adjusted to 3 to 5, preferably 3.5 to 4 with acetic acid. Adjust to the range of 5 and adjust the total to 100 parts by weight to prepare the treatment liquid.
[0022]
After impregnating the glass fiber product into this treatment liquid, the mangle is used so that the adhesion rate of the silane coupling agent to the glass fiber product is 0.01 to 1.0%, preferably 0.05 to 0.20%. Squeeze and dry at 100-130 ° C. for 5-10 minutes or until moisture is exhausted.
[0023]
Thus, the glass fiber product for laminated sheets of the present invention can be obtained, and the laminated sheet having excellent heat resistance can be obtained by impregnating the glass fiber product for laminated sheets with a matrix resin. As the matrix resin for the laminate, unsaturated polyester, epoxy resin or the like is used, but is not limited thereto.
[0024]
【Example】
Example 1
(1) Production of silane coupling agent 222.1 g (1) of N-β-aminoethyl-γ-aminopropyltrimethoxysilane was added to a 2 liter separable flask equipped with a cooler, stirrer, dropping funnel and thermometer. 0.0 mol), and this was heated to 50-60 ° C., and then chloromethylstyrene was slowly added dropwise from a dropping funnel so that the final amount was 152.5 g (1.0 mol).
[0025]
After completion of the dropwise addition, the raw material in the separable flask was heated while stirring more gently, and the heating temperature was kept at 50-60 ° C.
[0026]
The contents of the separable flask were taken every 30 minutes, and a part thereof was developed by TLC (thin layer chromatography) to confirm the disappearance of chloromethylstyrene, and then the heating was stopped to complete the reaction. The TLC plate used was Mercel Kieselgel 160F254, and benzene was used as the developing solvent.
[0027]
Acetic anhydride was slowly added dropwise to the obtained N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane hydrochloride so that the final amount was 102 g (1.0 mol).
[0028]
After completion of the dropping, the raw material in the separable flask was heated while stirring more gently, and the heating temperature was kept at 50-60 ° C.
[0029]
Take the contents of the separable flask every 30 minutes, and after confirming the disappearance of the absorption band of 1830 cm-1, which is a typical absorption band of acetic anhydride, using a Fourier infrared spectrophotometer, stop heating. The reaction was terminated to obtain a silane coupling agent of the present invention comprising a reaction product of N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane hydrochloride and acetic anhydride.
[0030]
Further, 714.9 g of methanol was added to make a 40 wt% methanol solution.
[0031]
FIG. 1 shows an IR chart of a reaction product (silane coupling agent) after removing methanol. In addition, FIG. 2 shows an IR chart of N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane hydrochloride, and FIG. 3 shows an IR chart of acetic anhydride.
[0032]
In FIG. 1, since the absorption band at 1830 cm −1 which is a typical absorption band of acetic anhydride has disappeared, N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane hydrochloride and Reaction with acetic anhydride was confirmed.
[0033]
The viscosity of the obtained reaction product was 2.64 cSt when measured using a Canon-Fenske viscometer in accordance with JIS Z 8803.
[0034]
(2) Treatment of glass fiber fabric with silane coupling agent and production of laminated plate Glass fiber fabric WEA-18W manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd. was used as a glass fiber product. Meanwhile, the glass fiber fabric is immersed in a bath obtained by dissolving 1.0 wt% of the silane coupling agent prepared in (1) in distilled water and adjusting the pH to 4 with acetic acid, and the pickup amount is 30 wt%. The solution was squeezed with a squeeze roll and dried at 110 ° C. for 5 minutes. The front and back of the obtained silane coupling agent-treated glass fabric are sandwiched between EPM-4050, which is a glass paper, and an unsaturated polyester resin varnish (100 parts by weight of unsaturated polyester + styrene). 40 parts by weight of monomer + 1 part by weight of cumene hydroperoxide), 35 μm copper foil was placed on both surface layers, defoamed for 2 minutes, and heated at 150 ° C. for 1 hour to obtain a 1.6 mm laminate. . Furthermore, after removing copper foil by whole surface etching, the following test was done about what was washed with water and air-dried.
[0035]
(1) Impregnation property of the polyester resin The goodness of the impregnation property of the polyester resin was determined visually.
◎: Extremely good, ◯: Good, △: Normal, X: Poor (2) Solder heat resistance boiling Pre-treatment for 1, 2 or 3 hours, and then immersed in a solder bath at 260 ° C. for 20 seconds. Existence (x), absence (○) was investigated.
(3) Measling characteristics A soldering iron with a diameter of 2 mm heated to 250 ° C, 270 ° C, and 300 ° C was pressed for 10 seconds under a load of 100 g, and the presence (x) or absence (○) of the measling was examined. It was.
In addition, the solubility test of the obtained silane coupling was also performed as follows.
(4) Solubility test The dissolution state at the time of the preparation of the treatment solution was observed.
The results are shown in Table 1.
[0036]
Example 2
In the same manner as in Example 1, 222.1 g (1.0%) of N-β-aminoethyl-γ-aminopropyltrimethoxysilane was added to a 2 liter separable flask equipped with a condenser, a stirrer, a dropping funnel and a thermometer. Mol) was charged and heated to 50-60 ° C., and then chloromethylstyrene was slowly added dropwise from a dropping funnel so that the final amount was 152.5 g (1.0 mol).
[0037]
After completion of the dropping, the raw material in the Separ flask was heated more gently with stirring, and the heating temperature was kept at 50-60 ° C.
[0038]
Further, 714.9 g of methanol was added to make a 40 wt% methanol solution.
[0039]
In order to liberate the above product (hydrochloride), 200 g of this was taken, and 41.18 g of sodium methylate (corresponding to 1 mol per 1 mol of the product) was added and stirred. After stirring for 12 hours, the precipitate was removed by filtration, and the supernatant was taken.
[0040]
The obtained supernatant, ie, N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, was finally added with 12.08 g of acetic anhydride (1.0 mol with respect to 1 mol of the silane compound). It was dripped slowly so that it might become.
[0041]
After completion of the dropping, the raw material in the separable flask was heated while stirring more gently, and the heating temperature was kept at 50-60 ° C.
[0042]
Since the peak at 1830 cm-1, which is a typical absorption band of acetic anhydride, has disappeared, the reaction between N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane and acetic anhydride was confirmed. did it. The viscosity of the silane coupling agent obtained by the reaction between the silane compound and acetic anhydride was 2.47 cSt.
[0043]
In the same manner as in Example 1, a glass fiber fabric was treated with this silane coupling agent, and a laminate was molded and evaluated. The results are shown in Table 1.
[0044]
Example 3
The same operation as in Example 1 was conducted except that 24.16 g of acetic anhydride was finally used (2.0 mol relative to 1 mol of the silane compound).
[0045]
Since the peak at 1830 cm-1, which is a typical absorption band of acetic anhydride, has disappeared, the reaction between N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane and acetic anhydride was confirmed. did it. The viscosity of the silane coupling agent obtained by the reaction between the silane compound and acetic anhydride was 2.46 cSt.
[0046]
The glass fiber fabric was treated in the same manner as in Example 1, and a laminate was formed and evaluated. The results are shown in Table 1.
[0047]
Example 4
The same operation as in Example 1 was conducted except that 51 g of acetic anhydride was finally used (0.5 mol with respect to 1 mol of the silane compound).
[0048]
Since the peak at 1830 cm −1, which is a typical absorption band of acetic anhydride, has disappeared, the reaction of N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane salt with acetic anhydride It could be confirmed. The viscosity of the obtained silane coupling agent was 2.45 cSt.
[0049]
In the same manner as in Example 1, the glass fiber fabric was treated, and a laminate was formed and evaluated. The results are shown in Table 1.
[0050]
Comparative Example 1
As a silane coupling agent, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, which is a known silane coupling agent, was dissolved in 0.7 wt% in distilled water and adjusted to pH 4 with acetic acid to obtain a treatment bath. The same glass fiber fabric as used in Example 1 was immersed in this treatment bath and subjected to silane coupling treatment in the same manner as in Example 1. Then, a laminate was obtained in the same manner as in Example 1. Table 1 shows the evaluation results of the obtained laminate.
[0051]
Comparative Example 2
N- (vinylbenzyl) -β-aminoethyl-γ-aminopropyltrimethoxysilane hydrochloric acid, which is a known silane coupling agent as a silane coupling agent and used as a raw material for the silane coupling agent of the present invention in the examples Using salt, this was dissolved at 1.0 wt% in distilled water and adjusted to pH 4 with acetic acid to obtain a treatment bath. The same glass fiber fabric as used in Example 1 was immersed in this treatment bath and subjected to silane coupling treatment in the same manner as in Example 1. Then, a laminate was obtained in the same manner as in Example 1. Table 1 shows the evaluation results of the obtained laminate.
[0052]
[Table 1]
[0053]
From Table 1, in Examples 1-4, it is clear that the impregnation property of the polyester resin, the solder heat resistance of the polyester resin laminate and the measling property are excellent. Moreover, the solubility of the silane coupling agent obtained in Examples 1-4 was also excellent, and especially the solubility of Example 1 was excellent. In contrast, in Comparative Example 1, the polyester resin laminate had poor solder heat resistance, measling properties, and solubility, and in Comparative Example 2, the polyester resin impregnation properties, measling properties, and solubility were poor.
[0054]
Example 5
The glass fiber fabric treated with the silane coupling agent obtained in Example 1 was used as a prepreg using an epoxy resin having a FR-4 composition conforming to the following NEMA standards.
The composition (FR-4) of the epoxy resin is as follows.
[0055]
[0056]
Eight prepregs were laminated, 18 μm thick copper foil was applied to both sides, and heated and pressed at 170 ° C. and 30 kgf / cm 2 for 90 minutes to obtain a 1.5 mm thick copper-clad laminate. The copper-clad laminate was removed from the copper foil by etching and cut into 4 cm squares to form test pieces. The following test was done about the obtained test piece.
[0057]
(1) Impregnation of epoxy resin Visually evaluate the impregnation of epoxy resin into glass fiber woven fabric, and display very good ◎, good ◯, normal △, and poor × did.
(2) The solder heat resistant laminate of the epoxy resin laminate was placed in a pressure cooker set at 133 ° C., and then immersed in a solder melt at 260 ° C. for 20 seconds. The laminate was pulled up and examined for delamination.
In addition, the time which put the laminated board in the pressure cooker was 120 minutes, 135 minutes, and 150 minutes, and the number of sheets investigated every time was 3 sheets. The delamination state is indicated by ○ when there is no blistering and by × when there is blistering.
(3) The water absorption rate was measured after placing the laminated sheet in a pressure cooker set at 133 ° C. and treating for 135 minutes. The water absorption is calculated according to the following formula.
Moreover, the solubility test of the silane coupling agent was also performed as follows.
(4) Solubility test The dissolution state at the time of the preparation of the treatment solution was observed. The completely transparent one was indicated by ◎, the one that became slightly cloudy was indicated by ○, and the one that became cloudy and precipitated was indicated by ×.
The results are shown in Table 2.
[0058]
Examples 6-7
The glass fiber fabric treated with the silane coupling agent obtained in Examples 2 and 4 was treated in the same manner as in Example 5 to obtain an epoxy resin-impregnated laminate, and evaluated in the same manner as in Example 5. The results are shown in Table 2.
[0059]
Comparative Example 3
The known silane coupling agent-treated glass fiber fabric obtained in Comparative Example 2 was treated in the same manner as in Example 5 to obtain an epoxy resin laminate, and evaluated in the same manner as in Example 5. The results are shown in Table 2.
[0060]
Comparative Example 4
As a silane coupling agent, a known γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane was used, dissolved in 0.7 wt% in distilled water, and adjusted to pH with acetic acid. Was immersed to obtain a known silane coupling agent-treated glass fiber fabric.
[0061]
The obtained known silane coupling agent-treated glass fiber fabric was treated in the same manner as in Example 5 to obtain an epoxy resin laminate, and evaluated in the same manner as in Example 5. The results are shown in Table 2.
[0062]
[Table 2]
[0063]
From Table 2, it can be seen that in Examples 5 to 7, the impregnation property of the epoxy resin, the solder heat resistance and water resistance of the epoxy resin laminate are superior to those of Comparative Examples 3 and 4.
[0064]
【The invention's effect】
As described above, the silane coupling agent of the present invention has an effect not only on the polyester resin but also on the epoxy resin, and the glass fiber product treated with the silane coupling agent of the present invention is a polyester resin or an epoxy resin. By using this glass fiber product as a reinforcing material, it is possible to obtain a laminate having excellent heat resistance such as solder heat resistance and measling property and water resistance.
Furthermore, since the silane coupling agent of the present invention is excellent in solubility in water, it has an advantage that the treatment with the silane coupling agent can be carried out industrially smoothly.
[Brief description of the drawings]
1 is an IR chart of a silane coupling agent which is a reaction product of a salt of a silane compound and acetic anhydride. FIG. 2 is an IR chart of a salt of a silane compound as a raw material. FIG. 3 is an IR chart of acetic anhydride.
Claims (4)
Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、
mはビニルベンジル基の数を示し、1または2の整数であり、
xは窒素原子上の水素の数を示し、mが1のとき、xは1であり、mが2のとき、xは零であり、
nは基
で示されるシラン化合物またはそのハロゲン化水素塩である、請求項1に記載のシランカップリング剤。The silane compound or a salt thereof (A) is represented by the general formula (I)
R represents an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms,
m represents the number of vinylbenzyl groups, and is an integer of 1 or 2.
x represents the number of hydrogen atoms on the nitrogen atom; when m is 1, x is 1, when m is 2, x is zero;
n is a group
The silane coupling agent of Claim 1 which is the silane compound shown by these, or its hydrogen halide salt.
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