JP3821620B2

JP3821620B2 - Desensitizing solution for lithographic printing

Info

Publication number: JP3821620B2
Application number: JP29957099A
Authority: JP
Inventors: 清資笠井; 良介板倉; 栄一加藤
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1998-10-22
Filing date: 1999-10-21
Publication date: 2006-09-13
Anticipated expiration: 2019-10-21
Also published as: JP2000190653A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平版印刷用不感脂化処理液に関し、詳しくは電子写真式印刷用原板、直描型印刷用原版等の主として金属酸化物、金属硫化物と結着樹脂よりなる平版印刷原版に用いる不感脂化処理液に関する。
【０００２】
現在、軽印刷分野を中心にして使用されている平版印刷用原版には、(1) 耐水性支持体上に、親水性の画像受理層を設けた直描型の原版、(2) 耐水性支持体上に、酸化亜鉛を含む画像受理層（親油性）を設けた原版に感熱プリンター、乾式レーザープリンター、インクジェットプリンター等で直描製版した後、非画像部を、不感脂化処理液で不感脂化処理して印刷版とするもの、(3) 耐水性支持体上に、光導電性酸化亜鉛を含む光導電層を設けた電子写真感材を原版とし、画像形成後に非画像部を、不感脂化処理液により不感脂化処理して印刷版とするもの、(4) 耐水性支持体上に、ハロゲン化銀乳剤層を設けた銀塩写真型の原版等が挙げられる。
【０００３】
一般に平版印刷では、水に湿潤され易い非画線部（親水性部）と湿潤され難い画線部（親油性部）とから構成された版が使用されているが、前記した平版印刷用原版(2) 及び(3) の原版は、疎水性の層より成っているためそのまま印刷を施すと、非画線部にも印刷インキが付着し、正常な印刷を行うことができない。
【０００４】
それ故に、印刷に先だって印刷原版の非画線部を不感脂化処理し、親水性を付与してやる必要がある。従来より、この種の不感脂化処理液としてフェロシアン酸塩、フェリシアン酸塩を主成分とするシアン化物含有処理液、また、アンミンコバルト錯体、フィチン酸（イノシットヘキサリン酸）及びその誘導体、グアニジン誘導体を主成分としたシアンフリー処理液が提案されている。
【０００５】
しかしながら、これらの処理液は充分満足出来る処理液とは言えない。即ち、前者のフェロシアン酸塩、フェリシアン酸塩含有処理液の場合は、不感脂化力は強く、強固な親水性被膜形成能を持ち、成膜速度も速い利点はあるが、反面フェロシアン酸イオン、フエリシアン酸イオンは熱や光に対し不安定で光にさらすと着色し、沈澱を生じて不感脂化力が弱まり、さらにシアン化物イオン（ＣＮ^-）を含有することで遊離シアンとして検出されることにより排水等、公害の面において種々の問題を提起する欠点を持っている。
【０００６】
一方、こうした点を考慮して後者の、アンミンコバルト錯体、フィチン酸、グアニジンのような不感脂化剤を主成分としたシアンフリー処理液が提案されているが、これらによっても未だ充分満足すべき平版印刷版を得る処理液とは言えない。具体的には、前者のシアン化物含有処理液に比べ成膜速度が遅く、プロセッサーを用いたエッチング方式では１回通しで直ちに印刷可能な物理強度の高い親水性被膜形成が出来ず、地汚れや網点階調につぶれを生じる欠点を有している。従来、フィチン酸及びその金属誘導体は金属キレート化合物を形成することは周知の通りで、オフセット印刷原版の不感脂化剤としてすでに種々提供されている。しかし、これらはいずれも成膜速度が遅く、プロセッサー１回の処理で印刷可能な親水性被膜が形成されず、このためインキ分離性が悪く、地汚れや網点階調のつぶれを生じる欠点がある。
【０００７】
そこで上記問題点を解決するためにフィチン酸系処理液中に種々の添加剤を添加する検討が行われている。
具体的にはアミノカルボン酸の金属錯体などとの併用（特公平２−３９３９７号）や、へキサメタリン酸塩との併用（特公昭６２−７５９７号）、低級アミン、アルカノールアミン、ポリアミン類を処理液中に添加したもの（特開昭５４−１１７２０１号、特開昭５３−１０９７０１号、特開平１−２５９９４号等）等では、使用初期では保水性が良好だが、連続使用するとエッチング能が低下し保水性が低下すること、長期保存後使用すると保水性が低下し地汚れが発生すること等の問題があり、十分な効果が得られていない。
【０００８】
カチオンポリマー類を処理液中に添加したもの（特開昭６０−２３０９９号等）では、上記のものと同様に連続使用、長期保存後性能が低下すること及びさびを生じたりする。
更には、ポリエチレンイミン共重合体類を併用したもの（特開平７−６８９６７号、同７−１３７４７５号等）が提案されているが、エッチングによる非画像部の親水化と画像部へのインキ付着性を両立させるラチチュードが狭いか、あるいは長期連続使用で性能が低下する等の問題を解消するには到っていない。
【０００９】
一方、近年、省力化と言う観点から不感脂化処理システムを組み込んだ特に小型の自動印刷機の普及がめざましく、また電子写真方式によるオフセットマスタ−は製版までの時間短縮が行われており、不感脂化処理時間の迅速化、ロングライフ化に対応しなければならない状況にある。
【００１０】
更には、電子写真式マスターのシステムにおいても、デジタル露光方式が提案され、従来の線画・文字を主体とした画像に加え、中間調・平網等の高精細な画像を有するマスターの作成が容易になり、印刷工程においても、印刷物上にその高精細な画像の再現が可能な印刷版が求められている。また、感熱プリンター及び乾式レーザープリンターでの製版画質の高精細化及び非画像部地汚れの軽減が達成され、直描型原版への製版による版の作成が求められている。しかしこれらのことは、従来公知の不感脂化処理液では困難である。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は公害に対して問題がなく、長期保存、連続使用に対して安定であり、更にはエッチング処理時間を短縮することができる不感脂化処理性能にすぐれた平版印刷用不感脂化処理液を提供することを目的とする。
また本発明は、中間調・平網等の高精細な画像の再現性が良好で、かつ非画像部に地汚れを生じることなく印刷できる平版印刷版を作成可能とする平版印刷用不感脂化処理液を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
即ち、下記１〜６記載の処理液をエッチングに用いることで上記課題が解決されることが見出された。
１．下記一般式（１）で表される部分構造を２個以上含有する有機金属ポリマーを少なくとも１種含有することを特徴とする平版印刷用不感脂化処理液。
【００１３】
【化５】

【００１４】
式（１）中、Ｒ⁰は−ＰＯ₃Ｈ₂もしくは−ＯＰＯ₃Ｈ₂又はその塩を表す。
【００１５】
２．前記有機金属ポリマーが、下記一般式（２）で示される有機金属化合物の少なくとも１種の化合物の加水分解重縮合によるポリマーであることを特徴とする上記１記載の平版印刷用不感脂化処理液。
【００１６】
【化６】

【００１７】
式（２）中、（Ｑ）は一般式（１）で表される部分構造を有する有機残基を表す。Ｙは反応性基を表す。Ｍは３〜６価の金属を示す。ｐは金属Ｍの価数を示し、ｒは１、２、３又は４を表す。但し、ｐ−ｒは２以上である。
【００１８】
３．前記有機金属ポリマーが、下記一般式（３）〜（８）で表される共重合成分から選択される少なくとも１種の共重合成分を含有してなる重合体で、且つ一般式（３）または（５）の共重合成分の少なくとも１種を含有することを特徴とする上記１記載の平版印刷用不感脂化処理液。
【００１９】
【化７】

【００２０】
式（３）〜（８）中、Ｇ¹は−Ｎ（Ｒ¹)ＣＨ₂Ｒ⁰又は−Ｎ（ＣＨ₂Ｒ₀)₂を表す（Ｒ⁰は一般式（１）中のＲ⁰と同一の内容を表す）。Ｇ²は−ＮＲ²Ｒ³又は−ＮＲ²Ｒ³Ｒ⁴⁺Ｘ^-を表す。Ｒ¹〜Ｒ⁷はそれぞれ水素原子、又は置換基を有してもよく、さらに互いに連結して環を形成してもよい有機残基を表す。Ｘ^-は１価以上のアニオンを表し、Ｚ¹及びＺ²は互いに同じでも異なってもよく、それぞれ２価の有機残基を表す。
Ｍは一般式（２）中のＭと同一の内容を表す。
【００２１】
４．前記有機金属ポリマーが、有機金属ポリマーの主鎖間が架橋されてなる重合体であることを特徴とする上記１〜３のいずれかに記載の平版印刷用不感脂化処理液。
【００２２】
５．一般式（３）〜（８）における金属ＭがＳｉであることを特徴とする上記３記載の平版印刷用不感脂化処理液。
【００２３】
６．前記有機金属ポリマーが、下記一般式（９）で表される重合体であることを特徴とする上記１記載の平版印刷用不感脂化処理液。
【００２４】
【化８】

【００２５】
式（９）中、Ｇ¹、Ｇ²は一般式（３）〜（８）におけるＧ¹、Ｇ²とそれぞれ同一の内容を表し、ａ、ｂは互いに同じでも異なってもよく、１〜１０の整数を表し、ｍは１０〜１００重量％、ｎは０から９０重量％を表す。但し、ｍ＋ｎは１００である。
【００２６】
【発明の実施の形態】
本発明の上記一般式（１）で表される部分構造を少なくとも２個以上含有する有機金属ポリマーは化学構造の特徴上、従来から知られているフィチン酸及びフィチン酸塩等のキレート化能を有する化合物に比ベ、キレート反応性、沈殿形成速度が大幅に向上することから、親水化処理速度が向上し、また、処理時間が短縮されるものと推定される。これにより同じランニング枚数でも版が処理液中に存在している時間が少なく、かつ処理液中で沈殿などの原因となるＺｎ²⁺イオン等の混入を押えることが可能になり、高い不感脂化力を示すことはもちろんのこと、経時安定性、ランニング性などが向上するものと考えられる。
【００２７】
本発明の処理液は公害上問題となり、且つ光や熱によって劣化するフェロシアン、フェリシアン化合物を含まず、また、従来のシアンフリー処理液に比べ印刷環境の影響を受けない。更に、長期保存下でも安定で、変色、沈澱をせず、しかも著しく成膜速度が向上し、高速エッチング処理によっても地汚れや網点階調のつぶれの出ない平版印刷版を得ることが出来る優れたシアンフリーの処理液である。
【００２８】
上記一般式（１）におけるＲ⁰は、−ＰＯ₃Ｈ₂(ホスホン酸基）、−ＯＰＯ₃Ｈ₂(リン酸基）又はそれらの塩を表し、好ましい塩としては無機塩（例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等の塩）、アンモニウム塩、又は有機塩基との塩〔例えば１級アミン、２級アミン又は３級アミン（これらアミンにおける炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられ、また、これらの炭化水素基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アミド基等の置換基を含有していてもよい）、アニリン類（例えばアニリン、Ｎーメチルアニリン、Ｎ，Ｎ−ジメチルアニリン、Ｎ−エチルアニリン、Ｎ−ブチルアニリン、Ｎ−メチル−Ｎ−ブチルアニリン等）、へテロ原子含有の環状窒素化合物（例えば、ピリジン、モルホリン、ピペラジン等）等〕、又は＝ＮＣＨ₂−との分子内塩（−Ｎ⁺ＨＣＨ₂ＰＯ₃Ｈ^-又は−Ｎ⁺ＨＣＨ₂ＯＰＯ₃Ｈ^-等）等が挙げられ、これらの塩化合物は、分子中の酸性基の一部あるいは全てが塩であってもよく、形成する塩は同じでも異なってもよい。
【００２９】
本発明の上記有機金属ポリマーは、一般式（１）で表される部分構造（キレート基）を２個以上有するポリマーであり、特に上記Ｚｎ²⁺が４配位の安定錯体構造をとることから、少なくとも４個のホスホン酸及び／又はリン酸基が立体的に配置されることが好ましい。また、本発明の有機金属ポリマーは炭素数１〜６の炭化水素基を解して一般式（１）で表されるキレート基を有するものが好ましい。
【００３０】
更に本発明では、上記一般式（２）で示される有機金属化合物の少なくとも１種の化合物を加水分解重縮合することにより得られるポリマーであることが好ましい。ここで、加水分解重縮合としては、反応性基Ｙが加水分解、縮合を繰り返して重合していく反応等が挙げられ、代表的にはアルコキシシリル基が酸ないし塩基存在下で脱アルコール、縮合を繰り返して重合していく反応等が挙げられる。
【００３１】
式（２）において、好ましい反応性基Ｙとしては、ヒドロキシル基、ハロゲン原子（フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す）、−ＯＲ⁸基、−ＯＣＯＲ⁹基、−ＣＨ（ＣＯＲ¹⁰）（ＣＯＲ¹¹）基、−ＣＨ（ＣＯＲ¹⁰）（ＣＯＯＲ¹¹）基、又は−Ｎ（Ｒ¹²）（Ｒ¹³）基が挙げられる。
【００３２】
−ＯＲ⁸基において、Ｒ⁸は炭素数１〜１０の置換されてもよい脂肪族基（例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基、２−ヒドロキシエチル基、２−ヒドロキシプロピル基、２−メトキシエチル基、２−（メトキシエチルオキシ）エチル基、２−（Ｎ，Ｎ−ジエチルアミノ）エチル基、２−メトキシプロピル基、２−シアノエチル基、３−メチルオキシプロピル基、２−クロロエチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロオクチル基、クロロシクロヘキシル基、メトキシシクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、ジメトキシベンジル基、メチルベンジル基、ブロモベンジル基等が挙げられる）を表す。
【００３３】
−ＯＣＯＲ⁹基において、Ｒ⁹は、Ｒ⁸と同一の内容の脂肪族基又は炭素数６〜１２の置換されてもよい芳香族基（例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、カルボキシフェニル基、ジエトキシフェニル基、ナフチル基等）を表す。
【００３４】
−ＣＨ（ＣＯＲ¹⁰）（ＣＯＲ¹¹）基及び−ＣＨ（ＣＯＲ¹⁰）（ＣＯＯＲ¹¹）基において、Ｒ¹⁰は炭素数１〜４のアルキル基（例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等）又はアリール基（例えばフェニル基、トリル基、キシリル基等）を表し、Ｒ¹¹は炭素数１〜６のアルキル基（例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等）、炭素数７〜１２のアラルキル基（例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基、メトキシベンジル基、カルボキシベンジル基、クロロベンジル基等）又はアリール基（例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、カルボキシフェニル基、ジエトキシフェニル基等）を表す。
【００３５】
また−Ｎ（Ｒ¹²）（Ｒ¹³）基において、Ｒ¹²、Ｒ¹³は、互いに同じでも異なってもよく、各々、水素原子又は炭素数１〜１０の置換されてもよい脂肪族基（例えば、前記の−ＯＲ⁸基のＲ⁸と同様の内容のものが挙げられる）を表す。
より好ましくは、Ｒ¹⁰とＲ¹¹及びＲ¹²とＲ¹³の炭素数の総和が１２以内である。
【００３６】
金属Ｍは、好ましくは、遷移金属、希土類金属、周期表III〜Ｖ族の金属が挙げられる。より好ましくはＡｌ、Ｓｉ、Ｓｎ、Ｇｅ、Ｔｉ、Ｚｒが挙げられ、更に好ましくはＡｌ、Ｓｉ、Ｓｎ、Ｔｉ、Ｚｒ等が挙げられる。特にＳｉが好ましい。
【００３７】
更に、本発明の有機金属ポリマーは、上記一般式（３）〜（８）で表される共重合成分から選択される少なくとも１種の共重合成分を含有してなる重合体〔以下重合体（Ａ）と称することもある〕であることが好ましい。この場合、上記一般式（３）及び（５）で表される共重合成分から選択される少なくとも１種を含有することが必要であるが、更に一般式（４）及び（６）〜（８）で表される共重合成分から選択される少なくとも１種を組み合わせて含有することができる。本発明では、特に上記一般式（９）で表される重合体〔以下重合体（Ｃ）と称することもある〕であることが好ましい。ここで、ｍは好ましくは３０〜１００重量％、ｎは好ましくは０〜７０重量％である。
【００３８】
上記一般式（３）〜（８）におけるＲ¹〜Ｒ⁷は、水素原子、又は置換基を有してもよく、互いに連結して環を形成してもよい有機残基を示す。具体的には炭素数１８以下の置換されてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、スルフィド基、アミノ基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ホスホン酸基、リン酸基、スルホン酸基（これら酸性基の塩を含む）、アミド基、スルホンアミド基、エステル基、ウレア基、ウレタン基等を表し、置換基としてアルコキシ基、スルフィド基、アミノ基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ホスホン酸基、リン酸基、スルホン酸基（これら酸性基の塩を含む）、アミド基、スルホンアミド基、エステル基、ウレア基、ウレタン基等が挙げられる。
さらに、Ｒ¹〜Ｒ⁷は、互いに連結して置換基を有してもよい炭素数３〜２２の脂肪族環又は芳香族環を形成することができる。
【００３９】
Ｒ¹〜Ｒ⁷は、好ましくは水素原子又は炭素数１〜１４の置換されてもよいアキル基（例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、へキシル、へプチル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、２−ヒドロキシエチル、２−ヒドロキシプロピル、３−ヒドロキシプロピル、４−ヒドロキシブチル、２−ヒドロキシブチル、２−メトキシエチル、２−ブトキシエチル、２−エトキシエチル、４−メトキシブチル、メチルチオエチル、メチルチオブチル、２−アミノエチル、Ｎ，Ｎ′−ジメチルアミノエチル、ピペリジノメチル、ピロリジノエチル、２−クロロエチル、２−クロロブチル、２−ブロモエチル、２−シアノエチル、４−シアノブチル、２−カルボキシエチル、カルボキシメチル、３−カルボキシプロピル、３−モルホリノプロピル、２−モルホリノエチル、２−スルホエチル、２−ピペリジノエチル、アミドメチル、チオエチル、イミダゾリジノエチル、スルホンアミドエチル、ホスホノプロピル、ホスホノメチルアミノエチル等）、
【００４０】
炭素数２〜１８の置換されてもよいアルケニル基（例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、へキセニル基、へプテニル基、オクテニル基等）、炭素数７〜１２の置換されてもよいアラルキル基（例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、２−ナフチルエチル基、メトキシベンジル基、エトキシベンジル基、メチルベンジル基等）、
【００４１】
炭素数５〜８の置換されてもよいシクロアルキル基（例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等）又は炭素数６〜１２の置換されてもよいアリール基（例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フルオロフェニル基、メチルクロロフェニル基、ジフルオロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、メチルカルボニルフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、メタンスルホニルフェニル基、シアノフェニル基等）が挙げられる。
【００４２】
また、Ｒ¹〜Ｒ⁷のうちいずれか２つが互いに連結して形成される環としては、好ましくは、炭素数３〜１８の置換されてもよい脂肪族環（例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ビシクロ［２，２，１］ヘプテン、ビシクロ［２，２，２］オクタン等）、炭素数３〜１４の置換されてもよい芳香族環（例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピロール、ピリジン、イミダゾール、チオフェン等）が挙げられ、置換基としては、Ｒ¹〜Ｒ⁷で記した内容と同一のものが挙げられる。
【００４３】
一般式（３）〜（５）中の連結基Ｚ¹及びＺ²は互いに同じでも異なってもよく、好ましくは２価の脂肪族基又は芳香族基を表し、脂肪族基として具体的には−Ｏ−、−Ｓ−、−Ｎ（ｋ¹)−、−ＳＯ−、−ＳＯ₂−、−ＣＯＯ−、−ＯＣＯ−、ＣＯＮＨＣＯ−、−ＮＨＣＯＮＨ−、−ＣＯＮ（ｋ¹)−、−ＳＯ₂Ｎ（ｋ¹)−、−Ｓｉ（ｋ¹)（ｋ²)−｛ｋ¹、ｋ²は、それぞれ水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、２−メトキシエチル基、２−クロロエチル基、２−シアノエチル基、ベンジル基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基、フェネチル基、フェニル基、トリル基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基、ブチルフェニル基等の炭素数１２以下のアルキル、アラルキル、アリール基を表す｝を含有してもよい−（ＣＨ₂)_m1−（ｍ¹は２〜１８の整数）、−ＣＨ₂−Ｃ（ｇ¹)（ｇ²)−｛ｇ¹、ｇ²は、それぞれ水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の炭素数１〜１２のアルキル基を表す。ただし、ｇ¹とｇ²のいずれもが水素原子を表すことはない｝、−ＣＨ（ｇ³)−（ＣＨ₂)_m2−｛ｇ³は炭素数１〜１２のアルキル基（例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等）を表し、ｍ²は２〜１８の整数を表す｝等が挙げられる。
【００４４】
また、２価の芳香族基としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環及び５又は６員の複素環（複素環を構成するヘテロ原子として、酸素原子、硫黄原子、窒素原子から選ばれたヘテロ原子を少なくとも１種含有する）が挙げられる。これらの芳香族基は置換基を有していても良く、例えばハロゲン原子（例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等）、炭素数１〜８のアルキル基（例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等）、炭素数１〜６のアルコキシ基（例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等）が置換基の例として挙げられる。
【００４５】
複素環基としては、例えばフラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピラジン環、ピペラジン環、テトラヒドロフラン環、ピロール環、テトラヒドロピラン環、１，３−オキサゾリン環等が挙げられる。
【００４６】
一般式（３）又は（５）において、Ｇ¹は−Ｎ（Ｒ¹)ＣＨ₂Ｒ⁰又は−Ｎ（ＣＨ₂Ｒ₀)₂を表す（Ｒ⁰及びＲ¹は上記記載の通りである）。ここで、Ｒ¹は更に−Ｎ（Ｒ¹)ＣＨ₂Ｒ⁰又は−Ｎ（ＣＨ₂Ｒ₀)₂を有していてもよい。
【００４７】
一般式（４）のＧ²において、、Ｘ^-は、好ましくは１〜３価のアニオンを表し、具体的にはＣｌ^-、Ｂｒ^-、Ｉ^-、Ｆ^-、Ｈ₂ＰＯ₄ ^-、ＰＯ₄ ^3-、Ｈ₂ＰＯ₃ ^-、ＨＰＯ₃ ^2-、ＣｌＯ₄ ^-、ＮＯ₃ ^-、ＢＦ₄ ^-、ＣｌＯ₃ ^-、ＰＯ₃ ^3-、ＨＳＯ₄ ^-、ＳＯ₄ ^2-、ＨＣＯ₃ ^-、ＣＯ₃ ^2-、ＰＦ₆ ^-等の無機電解質及びｐｈＳＯ₄ ^-、ＣＨ₃ＳＯ₄ ^-、ＣＨ₃ＣＯＯ^-、ＣＦ₃ＣＯＯ^-、ＰｈＣＯＯ^-、^-ＯＯＣＣＯＯ^-、^-ＯＯＣＣＨ₂ＣＨ₂ＣＯＯ^-、^-ＯＯＣＣＨ（ＯＨ）ＣＨ₂ＣＯＯ^-、^-ＯＯＣＣＨ（ＯＨ）ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯ^-等の有機電解質が挙げられる。
【００４８】
本発明の一般式（１）で表される部分構造を２個以上含有する有機金属ポリマーについて具体例を以下に示す。具体例中、ｍは１０〜１００、好ましくは３０〜１００、ｍ¹は１０〜１００、好ましくは３０〜１００、ｍ²は０〜５０、好ましくは０〜３０、ｎは１〜８０、好ましくは５〜６０、ｌは１〜８０、好ましくは３〜６０で、ｍ、ｍ¹、ｍ²、ｎ、ｌは合計で１００重量％となる値を表す。但し、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。
【００４９】
【化９】

【００５０】
【化１０】

【００５１】
【化１１】

【００５２】
【化１２】

【００５３】
【化１３】

【００５４】
本発明の化合物はＳＹＮＴＨＥＳＩＳ８１〜９６（１９７９）、「実験化学講座１９」（丸善１９５７年刊）記載のシッフ塩素へのホスホン酸の付加反応、アルコールとオルトリン酸の脱水縮合反応又はアルコールとオキシ塩化リンの縮合反応と有機金属化合物のゾルゲル縮重合を同時に行い、目的とする重合体を合成することができる。
【００５５】
更に、本発明の有機ポリマーは、主鎖間が架橋されてなる重合体〔以下重合体（Ｂ）と称することもある〕であることが好ましい。主鎖中のアミノ基、水酸基と反応し得る官能基、例えば、２官能以上のエポキシ基、イソシアナート基、ハロゲン化アルキル基等を含有する化合物を用いて架橋反応を行うことができる。具体的には、例えば、山下晋三、金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊（１９８１年）等に記載の化合物を挙げることができる。
【００５６】
本発明の有機金属ポリマー〔重合体（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）も含む）は重量平均分子量が１×１０⁵以下であることが好ましく、より好ましくは１×１０⁴以下である。
本発明における各種重合体の重量平均分子量は水溶液中で光散乱法（装置；大塚電子製ＳＬＳ−６０００Ｒ）及び水溶媒系ＧＰＣ法（装置；東ソー製Ｓ８０００ＧＰＣシステム）により求めることができる。
【００５７】
本発明の処理液を構成する物質の使用量は、本処理液１０００重量部中、亜鉛イオンとキレート形成能を有する本発明の化合物１０〜３００重量部、より好ましくは２０〜１５０重量部である。また本発明の化合物は単独で用いても２種以上を併用してもかまわない。これらの化合物をイオン交換水又は水道水に溶解させて本発明の処理液とすることができる。
【００５８】
処理液には上記成分の他にｐＨ調整剤として有機・無機の酸類、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の塩基性水酸化物、湿潤剤としてエチレングリコール、ソルビトール、グリセリン、アラビアガム、ジプロピレングリコール、ジメチルアセトアミド、ヘキシレングリコールブタンジオール、ブチルセロソルブ、界面活性剤等、防腐剤としてサリチル酸、フェノール、パラ安息香酸ブチル、テヒドロ酢酸ナトリウム、４−イソチアゾリン−３−オン化合物、２−ブロモ−２−ニトロ−１，３−プロパンジオール、クロロアセトアミド、防錆剤としてＥＤＴＡ、ピロリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸、２−メルカプトベンズイミダゾール等を適当量添加して使用することが出来る。また、処理液を使用するに当たり、処理液のｐＨ値は３〜６の範囲にするのが好ましい。また、本発明の処理液は水で希釈して湿し水としても使用できる。
【００５９】
【実施例】
以下に本発明の実施例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【００６０】
合成例１
三ッ口フラスコに３−アミノプロピルトリエトキシシラン（チッソ（株）製）４５重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）２３重量部を加え約２０分間攪拌した。その後３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）１０重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）１６．８重量部を約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体１Ｃを得た。
（重合体１Ｃ推定構造）
【００６１】
【化１４】

【００６２】
合成例２
三ッ口フラスコに３−アミノプロピルトリエトキシシラン（チッソ（株）製）４５重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）４５重量部を加え約２０分間攪拌した。その後３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）２０重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）３４重量部を約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体２Ｃを得た。
（重合体２Ｃ推定構造）
【００６３】
【化１５】

【００６４】
合成例３
三ッ口フラスコに２−（２−アミノエチルチオ）エチルトリメトキシシラン（信越化学（株）製）４５重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）４５重量部を加え約２０分間攪拌した。その後３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）２０重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）３４重量部を約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体１Ａを得た。
（重合体１Ａ推定構造）
【００６５】
【化１６】

【００６６】
合成例４
三ッ口フラスコに３−アミノプロピルトリエトキシシラン（チッソ（株）製）３２重量部及びブチルトリメトキシシラン（信越化学（株）製）３．６重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）４５重量部を加え約２０分間攪拌した。その後３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）２０重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）３４重量部を約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。
冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体２Ａを得た。
（重合体２Ａ推定構造）
【００６７】
【化１７】

【００６８】
合成例５
三ッ口フラスコに３−アミノプロピルトリエトキシシラン（チッソ（株）製）３４重量部及を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）６２重量部を加え約２０分間攪拌した。その後３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）２７重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時にテトラメトキシシラン（東京化成（株）製）１．５重量部及び３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）４５重量部を別々に約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。
冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体３Ａを得た。
（重合体３Ａ推定構造）
【００６９】
【化１８】

【００７０】
合成例６
三ッ口フラスコに３−アミノプロピルトリエトキシシラン（チッソ（株）製）３４重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）６２重量部を加え約２０分間攪拌した。その後３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）２７重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時にテトラエトキシチタン（東京化成（株）製）２重量部及び３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）４５重量部を別々に約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。
冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体４Ａを得た。
（重合体４Ａ推定構造）
【００７１】
【化１９】

【００７２】
合成例７
三ッ口フラスコに３−アミノプロピルトリエトキシチタン５０重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）４５重量部を加え約２０分間攪拌した。その後リン酸（和光純薬（株）製）５０重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）３４重量部を約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。
冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体５Ａを得た。
（重合体５Ａ推定構造）
【００７３】
【化２０】

【００７４】
合成例８
三ッ口フラスコに蒸留水１２０重量部、ホスホン酸（和光純薬（株）製）４５重量部を加え約２０分間攪拌した。その後リン酸（和光純薬（株）製）５０重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に３−アミノプロピルトリブトキシスズ８０重量部及び３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）３４重量部を別々に約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。
冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体６Ａを得た。
（重合体６Ａ推定構造）
【００７５】
【化２１】

【００７６】
合成例９
三ッ口フラスコにエチレングリコールジグリシジルエーテル４００Ｅ（共栄社製）２重量部及び３−アミノプロピルトリエトキシシラン（チッソ（株）製）３５重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）６４重量部を加え約２０分間攪拌した。その後３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）２８重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）４７重量部を約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。
冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体１Ｂを得た。
（重合体１Ｂ推定構造）
【００７７】
【化２２】

【００７８】
合成例１０
三ッ口フラスコに３−アミノプロピルトリエトキシシラン（チッソ（株）製）３５重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、さらにホスホン酸（和光純薬（株）製）６４重量部を加え約２０分間攪拌した。その後１，５−ジブロモペンタン（和光純薬（株）製）２重量部を３０分かけて滴下し、３０分反応した。続いて３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）２８重量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）４７重量部を約１時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体２Ｂを得た。
（重合体２Ｂ推定構造）
【００７９】
【化２３】

【００８０】
合成例１１
三ツ口フラスコに３−アミノプロピルトリエトキシシラン（チッソ（株）製）１４．２重量部を蒸留水８０重量部に溶解し、更にホスホン酸（和光純薬（株）製）６２重量部を加え約２０分間攪拌した。その後３６％ＨＣｌ（和光純薬（株）製）２７重量部をゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時にテトラメトキシシラン（東京化成（株）製）２１．３重量部及び３７％ホルマリン水溶液（和光純薬（株）製）４５重量部を別々に約１時間かけて滴下した。滴下終了後も続けて約５時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約５Ｌのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体１Ｄを得た。
【００８１】
【化２４】

【００８２】
実施例１及び比較例Ａ〜Ｄ
〔実施例１〕
（処理液Ｅ−１）
水１０００重量部
重合体１Ｃ６０重量部
リン酸５０重量部
以上を十分溶解し、ＫＯＨを加えてＰＨ＝３．４に調整した。
【００８３】
〔比較例Ａ〕
（処理液Ｅ−ａ）
上記処理液Ｅ−１の重合体１Ｃをフィチン酸に変えた系
【００８４】
〔比較例Ｂ〕
（処理液Ｅ−ｂ）
上記処理液Ｅ−１の重合体１Ｃをポリビニルホスホン酸に変えた系
【００８５】
〔比較例Ｃ〕
（処理液Ｅ−ｃ）
上記処理液Ｅ−１の重合体１Ｃをポリアリルアミンに変えた系
【００８６】
〔比較例Ｄ〕
（処理液Ｅ−ｄ）
上記処理液Ｅ−１の重合体１Ｃをポリエチレンイミンに変えた系
【００８７】
これらを用いた実技性能評価を表−１に示す。
【００８８】
【表１】

【００８９】
表−１に記した評価項目の実施の態様は以下の通りである。なお、環境条件は印刷時のものである。
注１）地汚れ：
ＥＬＰ−１Ｘ感材及び全自動製版機ＥＬＰ４１５ＶＸ（富士写真フイルム（株）製）を１昼夜常温・常湿（２０℃、６５％）に放置した後、製版して複写画像を形成し、得られた製版原版を実施例１及び比較例Ａ〜Ｄで調製した処理液を入れたエッチングマシーンに１回づつ通した。
次に、これらの版をハマダ６１１ＸＬＡ−II型印刷機（ハマダ（株）製）、湿し水として実施例１の処理液を蒸留水で５倍に希釈したものを用いて印刷し、刷り出しから１００枚目の印刷物につき地汚れを目視で評価した。評価基準は次の通りである。
【００９０】
○：地汚れなし
△：一部地汚れ発生
×：多数地汚れ発生
××：全面地汚れ発生
【００９１】
注２）着肉性：
地汚れ評価の場合と同様にして製版原版を作成し、得られた製版原版を実施例１及び比較例Ａ〜Ｄで調整した処理液を入れたエッチングマシーンに１回づつ通した。次に、これらの版を地汚れ評価の場合と同様に印刷し、刷り出し１００枚目の印刷物の平網部での着肉状態を目視で評価した。評価基準は次の通りである。
【００９２】
○：着肉良好
△：着肉不良少し発生
×：着肉不良発生
【００９３】
注３）ランニング性：
地汚れ評価の場合と同様にして製版原版を作成し、得られた製版原版２０００枚を実施例１及び比較例Ａ〜Ｂで調整した処理液を入れたエッチングマシーンに１回づつ通した。その後、２０００枚目の版を地汚れの場合と同様に印刷及び地汚れ評価及び沈殿発生等の処理液状態の評価を行った。
【００９４】
注４）経時安定性：
実施例１及び比較例Ａ〜Ｂの不感脂化液を２週間のサーモ条件下（５０℃、８０％ＲＨ）においた。その後、地汚れ評価の場合と同様にして製版原版を作成し、これを上記不感脂化液を入れたエッチングマシーンに１回通した。
その後、地汚れの場合と同様に印刷及び地汚れの評価を行った。
【００９５】
本発明の実施例１の処理液は地汚れ、着肉性共に良好で、比較例Ａ〜Ｄに比べ明らかに高いレベルの性能を有している。
ランニング性については比較例Ａ、Ｂでは処理液に沈殿が生じ性能が低下するが、本発明の処理液は２０００版ランニングした後でも沈殿などの発生がなく、初期と同様の性能を有している。
さらに、経時安定性も比較例Ａ、Ｂに比べ良好で、長期間の保存にも十分耐えうる性能を持つ。
以上のように、環境条件、連続使用、長期保存に耐え、地汚れの出ない不感脂化処理液は本発明の処理液のみであった。
【００９６】
なお、比較例Ｂで使用されたポリビニルホスホン酸は本発明の化合物とその構造が類似しているように見られ、ＰＨ調整剤や沈殿防止剤等に使用できる添加剤として知られているが、その性能ははるかに劣っている。これはその構造に窒素原子がなく、さらにホスホン酸基がポリマー主鎖に近く自由度が小さいことから遊離Ｚｎ²⁺と効率よくキレートを形成することが難しく、キレート沈殿を形成することもなくすなわち不感脂化処理液としてほとんど機能しないことによると考えられる。
また、比較例Ｃ、Ｄで使用されたポリアミン類も遊離Ｚｎ²⁺とほとんどキレート形成力はなく不感脂化処理液としての使用は困難である。
【００９７】
実施例２及び３
以下の実施例に示す方法により製版した印刷原版を実施例１で調整した処理液Ｅ−１を入れたエッチングマシーンに１回づつ通した。
その後、実施例１と同様な評価を行った。
【００９８】
〔実施例２〕
直描型平版印刷原版（商品名；ＡＭＳＩＳ、ＡＭ社製）に、レーザープリンター（商品名；AMSIS・1200-JPlateSetter）により複写画像を形成した。
【００９９】
〔実施例３〕
直描型平版印刷原版（商品名；ＡＭＳＩＳ、ＡＭ社製）に、感熱転写製版機（商品名；ダイニックＭＰ１２００プロ）により複写画像を形成した。
【０１００】
実施例２及び３においても実施例１と同様に地汚れ、着肉性、環境変化、ランニング性、経時安定性共に良好な結果が得られた。
【０１０１】
実施例４〜１６
実施例１における化合物を以下の表−２に示す他の化合物に変更し、さらに添加量を変えて作成した処理液により、実施例１と同様な評価を行った。
【０１０２】
【表２】

【０１０３】
実施例４〜１７においても、実施例１と同様に地汚れ、着肉性、環境変化、ランニング性、経時安定性共に良好な結果が得られた。
【０１０４】
実施例１８〜３５
本発明の化合物を以下の表−３に示すように数種組み合わせ、添加量を６０重量部に固定し、実施例１と同様にして地汚れ、着肉性、環境変化、ランニング性、経時安定性を評価した。
【０１０５】
【表３】

【０１０６】
実施例１８〜３５においても、実施例１と同様に地汚れ、着肉性、環境変化、ランニング性、経時安定性共に良好な結果が得られた。
【０１０７】
実施例３６〜４２
実施例１と同組成の処理液に表−４に示す種々の湿潤剤、防腐剤、防錆剤を添加した処理液について実施例１と同様に種々の性能を評価した。
【０１０８】
【表４】

【０１０９】
実施例３６〜４２においても、実施例１と同様に地汚れ、着肉性、環境変化、ランニング性、経時安定性共に良好な結果が得られた、本発明の不感脂化処理液は上記の種々の添加剤を添加しても性能に影響しないことが分かる。
【０１１０】
実施例４３並びに比較例Ｅ及びＦ
本発明の化合物あるいは比較様化合物を含む処理液を希釈して湿し水として用い、耐刷テストを行った。なお、マスターの不感脂化処理は実施例１の処理液で行った。
【０１１１】
〔実施例４３〕
実施例１の処理液を蒸留水で５倍に希釈したものを湿し水として使用。
【０１１２】
〔比較例Ｅ〕
比較例Ａの処理液を蒸留水で５倍に希釈したものを湿し水として使用。
【０１１３】
〔比較例Ｆ〕
比較例Ｃの処理液を蒸留水で５倍に希釈したものを湿し水として使用。
【０１１４】
表−５に評価結果を示す。
【０１１５】
【表５】

【０１１６】
本発明の不感脂化処理液は比較例Ｅ、Ｆと比較して地汚れが発生せず、湿し水として用いても高い性能を有することが分かる。
【０１１７】
【発明の効果】
本発明によれば、公害に対して問題なく、長期保存、連続使用、環境変化に対し安定であり、さらにはエッチング処理時間を短縮することができる不感脂化処理性能にすぐれた平版印刷用不感脂化処理液を提供することができる。
また本発明の不感脂化処理液を水で希釈することにより、湿し水としても有効に使用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a desensitizing treatment liquid for lithographic printing, and more particularly, to a lithographic printing original plate mainly composed of a metal oxide, a metal sulfide and a binder resin such as an electrophotographic printing original plate and a direct drawing printing original plate. It relates to a desensitizing liquid.
[0002]
Currently, lithographic printing masters used mainly in the field of light printing include (1) direct-drawing type masters with a hydrophilic image-receiving layer on a water-resistant support, and (2) water resistance. The original plate with an image-receiving layer (lipophilic) containing zinc oxide on the support is directly drawn with a thermal printer, dry laser printer, inkjet printer, etc., and the non-image area is insensitive to the desensitizing solution. (3) An electrophotographic material provided with a photoconductive layer containing a photoconductive zinc oxide on a water-resistant support, and a non-image portion after image formation, Examples thereof include a desensitization treatment with a desensitization treatment solution to obtain a printing plate, and (4) a silver salt photographic type original plate in which a silver halide emulsion layer is provided on a water-resistant support.
[0003]
In general, in lithographic printing, a plate composed of a non-image area (hydrophilic area) that is easily wetted by water and an image area (lipophilic area) that is difficult to be wetted is used. Since the original plates (2) and (3) are composed of a hydrophobic layer, if printing is performed as it is, printing ink will adhere to the non-image area, and normal printing cannot be performed.
[0004]
Therefore, prior to printing, it is necessary to desensitize the non-image area of the printing original plate to impart hydrophilicity. Conventionally, as a desensitizing treatment liquid of this type, ferrocyanate, a cyanide-containing treatment liquid mainly composed of ferricyanate, ammine cobalt complex, phytic acid (inosithexaphosphoric acid) and derivatives thereof A cyan-free treatment liquid mainly composed of a guanidine derivative has been proposed.
[0005]
However, these treatment liquids are not sufficiently satisfactory treatment liquids. That is, in the case of the former ferrocyanate and ferricyanate-containing treatment liquid, there is an advantage that the desensitizing power is strong, it has a strong hydrophilic film forming ability, and the film forming speed is high, but on the other hand, Acid ions and ferricyanate ions are unstable to heat and light and become colored when exposed to light, resulting in precipitation and weakening of desensitizing power. Further, cyanide ions (CN^-) Is detected as free cyanide, it has the disadvantage of raising various problems in terms of pollution, such as drainage.
[0006]
On the other hand, in consideration of these points, cyan-free treatment solutions based on the latter desensitizing agents such as ammine cobalt complex, phytic acid, and guanidine have been proposed. It cannot be said that it is a processing liquid for obtaining a lithographic printing plate. Specifically, the film formation rate is slower than the former cyanide-containing treatment solution, and the etching method using a processor cannot form a hydrophilic film with high physical strength that can be printed immediately in one pass. It has a drawback that the halftone dot is crushed. Conventionally, it is well known that phytic acid and its metal derivatives form metal chelate compounds, and various phytic acids have already been provided as desensitizing agents for offset printing original plates. However, all of these films have a slow film formation speed, and a hydrophilic film that can be printed by a single processing of a processor is not formed. Therefore, ink separation properties are poor, and background stains and halftone dot gradation are crushed. is there.
[0007]
Therefore, in order to solve the above problems, studies have been made to add various additives to the phytic acid treatment solution.
Specifically, combined use with aminocarboxylic acid metal complexes (JP-B-2-39397), combination with hexametaphosphate (JP-B 62-7597), lower amines, alkanolamines, polyamines Water added in the liquid (Japanese Patent Laid-Open No. 54-117201, Japanese Patent Laid-Open No. 53-109701, Japanese Patent Laid-Open No. 1-225994, etc.) has good water retention at the initial stage of use, but the etching ability decreases when used continuously. However, there is a problem that the water retention is lowered, the water retention is lowered and soiling occurs when used after long-term storage, and sufficient effects are not obtained.
[0008]
When a cationic polymer is added to the treatment liquid (Japanese Patent Laid-Open No. 60-23099, etc.), the performance after continuous use and long-term storage is deteriorated and rust is generated in the same manner as described above.
Furthermore, a combination of polyethyleneimine copolymers (JP-A-7-68967, JP-A-7-137475, etc.) has been proposed, but the hydrophilicity of the non-image area by etching and the ink adhesion to the image area However, it has not been able to solve the problem that the latitude for achieving compatibility is narrow or the performance is deteriorated by long-term continuous use.
[0009]
On the other hand, in recent years, particularly small-sized automatic printing presses incorporating a desensitization treatment system have been remarkably popular from the viewpoint of labor saving, and offset masters using electrophotography have been shortened in time to plate making. It is in a situation where it is necessary to respond to speeding up of the fat treatment time and a long life.
[0010]
Furthermore, in the electrophotographic master system, a digital exposure method has been proposed, and it is easy to create a master with high-definition images such as halftones and flat screens in addition to conventional line drawing and text-based images. Therefore, a printing plate capable of reproducing a high-definition image on a printed material is also required in the printing process. Further, high definition of the platemaking image quality and reduction of non-image area soiling with a thermal printer and a dry laser printer have been achieved, and there is a demand for making a plate by making a plate on a direct drawing type original plate. However, these are difficult with a conventionally known desensitizing solution.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has no problem with respect to pollution, is stable for long-term storage and continuous use, and further has a desensitizing treatment performance excellent in desensitizing performance capable of shortening the etching treatment time. The purpose is to provide.
In addition, the present invention provides a non-greasy lithographic printing plate capable of producing a lithographic printing plate having good reproducibility of high-definition images such as halftones and flat screens, and capable of printing without causing scumming in non-image areas. It aims at providing a processing liquid.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
That is, it has been found that the above-described problems can be solved by using the treatment liquids described in 1 to 6 below for etching.
1. A desensitizing treatment liquid for lithographic printing, comprising at least one organometallic polymer containing two or more partial structures represented by the following general formula (1).
[0013]
[Chemical formula 5]

[0014]
In formula (1), R⁰Is -PO_ThreeH₂Or -OPO_ThreeH₂Or the salt is represented.
[0015]
2. 2. The desensitizing treatment liquid for lithographic printing according to 1 above, wherein the organometallic polymer is a polymer obtained by hydrolysis polycondensation of at least one organometallic compound represented by the following general formula (2): .
[0016]
[Chemical 6]

[0017]
In formula (2), (Q) represents an organic residue having a partial structure represented by general formula (1). Y represents a reactive group. M represents a trivalent to hexavalent metal. p represents the valence of the metal M, and r represents 1, 2, 3 or 4. However, p−r is 2 or more.
[0018]
3. The organometallic polymer is a polymer containing at least one copolymer component selected from copolymer components represented by the following general formulas (3) to (8), and the general formula (3) or 2. The desensitizing treatment liquid for lithographic printing according to 1 above, which contains at least one copolymerization component of (5).
[0019]
[Chemical 7]

[0020]
In formulas (3) to (8), G¹Is -N (R¹) CH₂R⁰Or -N (CH₂R₀)₂(R⁰Is R in the general formula (1)⁰Represents the same content). G²Is -NR²R^ThreeOr -NR²R^ThreeR⁴⁺X^-Represents. R¹~ R⁷Each represents a hydrogen atom or an organic residue which may have a substituent and may be further linked to each other to form a ring. X^-Represents a monovalent or higher anion, Z¹And Z²May be the same or different and each represents a divalent organic residue.
M represents the same content as M in the general formula (2).
[0021]
4). 4. The desensitizing treatment liquid for lithographic printing according to any one of 1 to 3, wherein the organometallic polymer is a polymer obtained by crosslinking between main chains of the organometallic polymer.
[0022]
5). 4. The desensitizing treatment liquid for lithographic printing according to 3 above, wherein the metal M in the general formulas (3) to (8) is Si.
[0023]
6). 2. The desensitizing treatment liquid for lithographic printing according to 1 above, wherein the organometallic polymer is a polymer represented by the following general formula (9).
[0024]
[Chemical 8]

[0025]
In formula (9), G¹, G²Is G in the general formulas (3) to (8)¹, G²And a and b, which may be the same or different, each represents an integer of 1 to 10, m represents 10 to 100% by weight, and n represents 0 to 90% by weight. However, m + n is 100.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The organometallic polymer containing at least two partial structures represented by the general formula (1) of the present invention has a chelating ability such as phytic acid and phytate which are conventionally known due to the characteristics of the chemical structure. It is presumed that the hydrophilization speed is improved and the processing time is shortened because the compound, the chelate reactivity, and the rate of precipitation formation are greatly improved. As a result, even when the number of running sheets is the same, there is little time for the plate to exist in the processing solution, and Zn that causes precipitation in the processing solution.²⁺It becomes possible to suppress the mixing of ions and the like, and it is considered that stability over time, running property, etc. are improved as well as high desensitizing power.
[0027]
The treatment liquid of the present invention is a problem in terms of pollution, does not contain ferrocyan and ferricyan compounds that deteriorate due to light and heat, and is less affected by the printing environment than conventional cyan-free treatment liquids. Furthermore, a lithographic printing plate that is stable even under long-term storage, does not discolor or precipitate, remarkably improves the film formation rate, and does not cause background stains or halftone gradations even by high-speed etching treatment can be obtained. Excellent cyan-free processing solution.
[0028]
R in the general formula (1)⁰-PO_ThreeH₂(Phosphonic acid group), -OPO_ThreeH₂(Phosphate group) or a salt thereof, and preferred salts include inorganic salts (for example, salts of lithium, sodium, potassium, etc.), ammonium salts, or salts with organic bases [for example, primary amines, secondary amines or 3 Secondary amines (the hydrocarbon groups in these amines include, for example, methyl, ethyl, propyl, butyl, pentyl, hexyl, heptyl, octyl, decyl, dodecyl, tridecyl, tetradecyl , Hexadecyl group, octadecyl group, cyclohexyl group, cyclooctyl group, benzyl group, phenethyl group, etc., and these hydrocarbon groups are substituted with hydroxyl group, halogen atom, cyano group, alkoxy group, amide group, etc. Group), anilines (eg aniline, N-methylaniline, N, N-dimethyl) Aniline, N-ethylaniline, N-butylaniline, N-methyl-N-butylaniline, etc.), a heteroatom-containing cyclic nitrogen compound (eg, pyridine, morpholine, piperazine, etc.), etc., or = NCH₂Intramolecular salt with-(-N⁺HCH₂PO_ThreeH^-Or -N⁺HCH₂OPO_ThreeH^-Etc.) In these salt compounds, some or all of the acidic groups in the molecule may be salts, and the salts formed may be the same or different.
[0029]
The organometallic polymer of the present invention is a polymer having two or more partial structures (chelate groups) represented by the general formula (1).²⁺Is a four-coordinate stable complex structure, it is preferable that at least four phosphonic acid and / or phosphoric acid groups are sterically arranged. In addition, the organometallic polymer of the present invention preferably has a chelate group represented by the general formula (1) by solving a hydrocarbon group having 1 to 6 carbon atoms.
[0030]
Furthermore, in this invention, it is preferable that it is a polymer obtained by carrying out hydrolysis polycondensation of the at least 1 sort (s) of the organometallic compound shown by the said General formula (2). Here, examples of the hydrolysis polycondensation include a reaction in which the reactive group Y is repeatedly polymerized by hydrolysis and condensation. Typically, the alkoxysilyl group is dealcoholized and condensed in the presence of an acid or a base. The reaction etc. which superpose | polymerize repeatedly are mentioned.
[0031]
In the formula (2), preferred reactive groups Y are a hydroxyl group, a halogen atom (representing a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom or an iodine atom), -OR⁸Group, -OCOR⁹Group, -CH (COR^Ten) (COR¹¹) Group, —CH (COR^Ten) (COOR¹¹) Group, or -N (R¹²) (R¹³) Group.
[0032]
-OR⁸In the group R⁸Is an aliphatic group having 1 to 10 carbon atoms which may be substituted (for example, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, pentyl group, hexyl group, heptyl group, octyl group, nonyl group, decyl group, propenyl group) , Butenyl group, heptenyl group, hexenyl group, octenyl group, decenyl group, 2-hydroxyethyl group, 2-hydroxypropyl group, 2-methoxyethyl group, 2- (methoxyethyloxy) ethyl group, 2- (N, N -Diethylamino) ethyl group, 2-methoxypropyl group, 2-cyanoethyl group, 3-methyloxypropyl group, 2-chloroethyl group, cyclohexyl group, cyclopentyl group, cyclooctyl group, chlorocyclohexyl group, methoxycyclohexyl group, benzyl group, Phenethyl group, dimethoxybenzyl group, methylbenzyl group, bromobenze It represents a group and the like).
[0033]
-OCOR⁹In the group R⁹Is R⁸An aliphatic group having the same content as above or an aromatic group having 6 to 12 carbon atoms which may be substituted (for example, phenyl group, tolyl group, xylyl group, methoxyphenyl group, chlorophenyl group, carboxyphenyl group, diethoxyphenyl group) , A naphthyl group and the like.
[0034]
-CH (COR^Ten) (COR¹¹) Group and —CH (COR^Ten) (COOR¹¹) Group, R^TenRepresents an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms (for example, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, etc.) or aryl group (for example, phenyl group, tolyl group, xylyl group, etc.), and R¹¹Is an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms (for example, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, pentyl group, hexyl group, etc.), aralkyl group having 7 to 12 carbon atoms (for example, benzyl group, phenethyl group, phenylpropyl group). Methylbenzyl group, methoxybenzyl group, carboxybenzyl group, chlorobenzyl group, etc.) or aryl group (eg phenyl group, tolyl group, xylyl group, mesityl group, methoxyphenyl group, chlorophenyl group, carboxyphenyl group, diethoxyphenyl group) Etc.).
[0035]
-N (R¹²) (R¹³) Group, R¹², R¹³May be the same as or different from each other, and each may be a hydrogen atom or an optionally substituted aliphatic group having 1 to 10 carbon atoms (for example, the aforementioned -OR⁸R of group⁸Of the same content).
More preferably, R^TenAnd R¹¹And R¹²And R¹³The total number of carbon atoms is 12 or less.
[0036]
The metal M is preferably a transition metal, a rare earth metal, or a group III to V group metal. More preferably, Al, Si, Sn, Ge, Ti, Zr are mentioned, More preferably, Al, Si, Sn, Ti, Zr, etc. are mentioned. Si is particularly preferable.
[0037]
Furthermore, the organometallic polymer of the present invention is a polymer containing at least one copolymer component selected from the copolymer components represented by the above general formulas (3) to (8) [hereinafter polymer ( It may be referred to as A)]. In this case, it is necessary to contain at least one selected from the copolymerization components represented by the general formulas (3) and (5), but the general formulas (4) and (6) to (8) are further included. ) Can be contained in combination. In the present invention, a polymer represented by the general formula (9) [hereinafter sometimes referred to as polymer (C)] is particularly preferable. Here, m is preferably 30 to 100% by weight, and n is preferably 0 to 70% by weight.
[0038]
R in the general formulas (3) to (8)¹~ R⁷Represents a hydrogen atom or an organic residue which may have a substituent and may be bonded to each other to form a ring. Specifically, an alkyl group having 18 or less carbon atoms, cycloalkyl group, alkenyl group, aralkyl group, aryl group, alkoxy group, sulfide group, amino group, halogen group, cyano group, nitro group, hydroxyl group Represents a carboxyl group, a phosphonic acid group, a phosphoric acid group, a sulfonic acid group (including salts of these acidic groups), an amide group, a sulfonamide group, an ester group, a urea group, a urethane group, etc., and an alkoxy group as a substituent, Sulfide group, amino group, halogen group, cyano group, nitro group, hydroxyl group, carboxyl group, phosphonic acid group, phosphoric acid group, sulfonic acid group (including salts of these acidic groups), amide group, sulfonamide group, ester Group, urea group, urethane group and the like.
In addition, R¹~ R⁷Can be linked to each other to form an aliphatic or aromatic ring having 3 to 22 carbon atoms which may have a substituent.
[0039]
R¹~ R⁷Is preferably a hydrogen atom or an optionally substituted alkyl group having 1 to 14 carbon atoms (for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, hexyl, heptyl, octyl, decyl, dodecyl, hexadecyl, octadecyl, 2-hydroxyethyl, 2-hydroxypropyl, 3-hydroxypropyl, 4-hydroxybutyl, 2-hydroxybutyl, 2-methoxyethyl, 2-butoxyethyl, 2-ethoxyethyl, 4-methoxybutyl, methylthioethyl, methylthiobutyl 2-aminoethyl, N, N′-dimethylaminoethyl, piperidinomethyl, pyrrolidinoethyl, 2-chloroethyl, 2-chlorobutyl, 2-bromoethyl, 2-cyanoethyl, 4-cyanobutyl, 2-carboxyethyl, carboxymethyl, 3 -Carbo Shipuropiru, 3-morpholino-propyl, 2-morpholinoethyl, 2-sulfoethyl, 2-piperidinoethyl, amidomethyl, thioethyl, imidazolinium Gino ethyl, sulfonamido ethyl, phosphono propyl, phosphonomethyl aminoethyl, etc.),
[0040]
C2-C18 alkenyl group which may be substituted (for example, vinyl group, allyl group, isopropenyl group, butenyl group, hexenyl group, heptenyl group, octenyl group, etc.), C7-C12 substituted An aralkyl group (for example, benzyl group, phenethyl group, naphthylmethyl group, 2-naphthylethyl group, methoxybenzyl group, ethoxybenzyl group, methylbenzyl group, etc.),
[0041]
C5-C8 cycloalkyl group (for example, cyclopentyl group, cyclohexyl group, cycloheptyl group, etc.) or C6-C12 aryl group (for example, phenyl group, tolyl group) Xylyl group, mesityl group, naphthyl group, methoxyphenyl group, ethoxyphenyl group, fluorophenyl group, methylchlorophenyl group, difluorophenyl group, bromophenyl group, chlorophenyl group, dichlorophenyl group, methylcarbonylphenyl group, methoxycarbonylphenyl group, Ethoxycarbonylphenyl group, methanesulfonylphenyl group, cyanophenyl group, etc.).
[0042]
R¹~ R⁷As the ring formed by linking any two of them, an aliphatic ring having 3 to 18 carbon atoms which may be substituted (for example, cyclopropane, cyclobutane, cyclopentane, cyclohexane, cycloheptane, Bicyclo [2,2,1] heptene, bicyclo [2,2,2] octane, etc.), C3-C14 optionally substituted aromatic ring (eg, benzene, naphthalene, anthracene, pyrrole, pyridine, imidazole) , Thiophene, etc.), and examples of the substituent include R¹~ R⁷The same contents as described in.
[0043]
Linking group Z in general formula (3)-(5)¹And Z²May be the same as or different from each other, and preferably represents a divalent aliphatic group or an aromatic group. Specific examples of the aliphatic group include —O—, —S—, —N (k¹)-, -SO-, -SO₂-, -COO-, -OCO-, CONHCO-, -NHCONH-, -CON (k¹)-, -SO₂N (k¹)-, -Si (k¹) (K²)-{K¹, K²Are a hydrogen atom or a methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, hexyl group, octyl group, decyl group, dodecyl group, 2-methoxyethyl group, 2-chloroethyl group, 2-cyanoethyl group, benzyl group, methyl group, respectively. Containing a benzyl group, a chlorobenzyl group, a methoxybenzyl group, a phenethyl group, a phenyl group, a tolyl group, a chlorophenyl group, a methoxyphenyl group, a butylphenyl group, etc. -(CH₂)_m1-(M¹Is an integer from 2 to 18), -CH₂-C (g¹) (G²)-{G¹, G²Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms such as a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group, a hexyl group, an octyl group, a decyl group or a dodecyl group. Where g¹And g²None of which represents a hydrogen atom}, —CH (g^Three)-(CH₂)_m2-{G^ThreeRepresents an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms (for example, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, hexyl group, octyl group, etc.), m²Represents an integer of 2 to 18}.
[0044]
Examples of the divalent aromatic group include a benzene ring, a naphthalene ring, and a 5- or 6-membered heterocyclic ring (a hetero atom selected from an oxygen atom, a sulfur atom, and a nitrogen atom as a hetero atom constituting the heterocyclic ring). Containing at least one). These aromatic groups may have a substituent, for example, a halogen atom (for example, fluorine atom, chlorine atom, bromine atom, etc.), an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms (for example, methyl group, ethyl group, propyl group). , A butyl group, a hexyl group, an octyl group, etc.) and an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms (for example, a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group, a butoxy group, etc.) are examples of the substituent.
[0045]
Examples of the heterocyclic group include a furan ring, a thiophene ring, a pyridine ring, a pyrazine ring, a piperazine ring, a tetrahydrofuran ring, a pyrrole ring, a tetrahydropyran ring, and a 1,3-oxazoline ring.
[0046]
In general formula (3) or (5), G¹Is -N (R¹) CH₂R⁰Or -N (CH₂R₀)₂(R⁰And R¹Is as described above). Where R¹-N (R¹) CH₂R⁰Or -N (CH₂R₀)₂You may have.
[0047]
G in the general formula (4)²X^-Preferably represents a 1 to 3 valent anion, specifically Cl^-, Br^-, I^-, F^-, H₂PO_Four ^-, PO_Four ^3-, H₂PO_Three ^-, HPO_Three ^2-, ClO_Four ^-, NO_Three ^-, BF_Four ^-, ClO_Three ^-, PO_Three ^3-, HSO_Four ^-, SO_Four ^2-, HCO_Three ^-, CO_Three ^2-, PF₆ ^-Inorganic electrolytes such as phSO_Four ^-, CH_ThreeSO_Four ^-, CH_ThreeCOO^-, CF_ThreeCOO^-, PhCOO^-,^-OOCCOO^-,^-OOCCH₂CH₂COO^-,^-OOCCH (OH) CH₂COO^-,^-OOCCH (OH) CH (OH) COO^-An organic electrolyte such as
[0048]
Specific examples of the organometallic polymer containing two or more partial structures represented by the general formula (1) of the present invention are shown below. In specific examples, m is 10 to 100, preferably 30 to 100, m.¹10 to 100, preferably 30 to 100, m²Is 0-50, preferably 0-30, n is 1-80, preferably 5-60, l is 1-80, preferably 3-60, m, m¹, M², N, and l represent values that total 100% by weight. However, the scope of the present invention is not limited to these.
[0049]
[Chemical 9]

[0050]
[Chemical Formula 10]

[0051]
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[0052]
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[0053]
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[0054]
The compounds of the present invention include phosphonic acid addition reaction to Schiff chlorine described in SYNTHESIS 81-96 (1979), “Experimental Chemistry Lecture 19” (published in Maruzen 1957), dehydration condensation reaction of alcohol and orthophosphoric acid, or alcohol and phosphorus oxychloride. A target polymer can be synthesized by simultaneously performing a condensation reaction and sol-gel condensation polymerization of an organometallic compound.
[0055]
Furthermore, the organic polymer of the present invention is preferably a polymer [hereinafter also referred to as polymer (B)] in which the main chains are crosslinked. The crosslinking reaction can be performed using a compound containing an amino group or a hydroxyl group in the main chain and a functional group capable of reacting with the hydroxyl group, for example, a bifunctional or higher functional epoxy group, an isocyanate group, a halogenated alkyl group or the like. Specific examples thereof include compounds described in Shinzo Yamashita and Tosuke Kaneko “Crosslinking Agent Handbook” published by Taiseisha (1981).
[0056]
The organometallic polymer of the present invention (including the polymers (A), (B) and (C)) has a weight average molecular weight of 1 × 10^FiveOr less, more preferably 1 × 10^FourIt is as follows.
The weight average molecular weights of various polymers in the present invention can be determined in an aqueous solution by a light scattering method (apparatus; SLS-6000R manufactured by Otsuka Electronics) and an aqueous solvent-based GPC method (apparatus; S8000 GPC system manufactured by Tosoh Corporation).
[0057]
The amount of the substance constituting the treatment liquid of the present invention is 10 to 300 parts by weight, more preferably 20 to 150 parts by weight of the compound of the present invention having the ability to form a chelate with zinc ions in 1000 parts by weight of the present treatment liquid. . Moreover, the compound of this invention may be used independently or may use 2 or more types together. These compounds can be dissolved in ion-exchanged water or tap water to obtain the treatment liquid of the present invention.
[0058]
In addition to the above components, the treatment solution contains organic and inorganic acids as basic agents, basic hydroxides such as potassium hydroxide and sodium hydroxide, and wetting agents such as ethylene glycol, sorbitol, glycerin, gum arabic, and dipropylene glycol. , Dimethylacetamide, hexylene glycol butanediol, butyl cellosolve, surfactant, and the like, salicylic acid, phenol, butyl parabenzoate, sodium tehydroacetate, 4-isothiazolin-3-one compound, 2-bromo-2-nitro- 1,3-propanediol, chloroacetamide, EDTA, pyrophosphoric acid, metaphosphoric acid, hexametaphosphoric acid, 2-mercaptobenzimidazole and the like can be used by adding an appropriate amount as a rust inhibitor. Moreover, when using a processing liquid, it is preferable to make the pH value of a processing liquid into the range of 3-6. Further, the treatment liquid of the present invention can be diluted with water and used as a fountain solution.
[0059]
【Example】
Examples of the present invention are illustrated below, but the present invention is not limited thereto.
[0060]
Synthesis example 1
In a three-necked flask, 45 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxysilane (manufactured by Chisso Corporation) is dissolved in 80 parts by weight of distilled water, and 23 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is further added. Stir for 20 minutes. Thereafter, 10 parts by weight of 36% HCl (Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 16.8 parts by weight of 37% formalin aqueous solution (Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is taken for about 1 hour. After dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally. The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant type flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 1C was obtained by filtration and vacuum drying.
(Polymer 1C estimated structure)
[0061]
Embedded image

[0062]
Synthesis example 2
In a three-necked flask, 45 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxysilane (manufactured by Chisso Corporation) is dissolved in 80 parts by weight of distilled water, and 45 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is further added. Stir for 20 minutes. Thereafter, 20 parts by weight of 36% HCl (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 34 parts by weight of 37% formalin aqueous solution (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added dropwise over about 1 hour. After the completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally. The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant-shaped flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, filtration, and vacuum drying to obtain a polymer 2C.
(Polymer 2C estimated structure)
[0063]
Embedded image

[0064]
Synthesis example 3
In a three-necked flask, 45 parts by weight of 2- (2-aminoethylthio) ethyltrimethoxysilane (manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) is dissolved in 80 parts by weight of distilled water, and phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is dissolved. ) 45 parts by weight was added and stirred for about 20 minutes. Thereafter, 20 parts by weight of 36% HCl (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 34 parts by weight of 37% formalin aqueous solution (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added dropwise over about 1 hour. After the completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally. The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant type flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 1A was obtained by filtration and vacuum drying.
(Polymer 1A estimated structure)
[0065]
Embedded image

[0066]
Synthesis example 4
In a three-necked flask, 32 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxysilane (manufactured by Chisso Corporation) and 3.6 parts by weight of butyltrimethoxysilane (manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) are dissolved in 80 parts by weight of distilled water. Furthermore, 45 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added and stirred for about 20 minutes. Thereafter, 20 parts by weight of 36% HCl (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 34 parts by weight of 37% formalin aqueous solution (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added dropwise over about 1 hour. After the completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally.
The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant type flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 2A was obtained by filtration and vacuum drying.
(Polymer 2A estimated structure)
[0067]
Embedded image

[0068]
Synthesis example 5
In a three-necked flask, 34 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxysilane (manufactured by Chisso Corporation) and 80 parts by weight of distilled water are dissolved, and 62 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is added. Stir for about 20 minutes. Thereafter, 27 parts by weight of 36% HCl (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 1.5 parts by weight of tetramethoxysilane (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) and 37% formalin aqueous solution (Wako Pure) 45 parts by weight (manufactured by Yakuhin Co., Ltd.) were separately added dropwise over about 1 hour. After the completion of the addition, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally.
The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant type flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 3A was obtained by filtration and vacuum drying.
(Polymer 3A estimated structure)
[0069]
Embedded image

[0070]
Synthesis Example 6
In a three-necked flask, 34 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxysilane (manufactured by Chisso Corporation) is dissolved in 80 parts by weight of distilled water, and 62 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is further added. Stir for 20 minutes. Thereafter, 27 parts by weight of 36% HCl (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 2 parts by weight of tetraethoxytitanium (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) and 37% formalin aqueous solution (Wako Pure Chemical ( 45 parts by weight were separately dropped over about 1 hour. After the completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally.
The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant-shaped flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 4A was obtained by filtration and vacuum drying.
(Polymer 4A estimated structure)
[0071]
Embedded image

[0072]
Synthesis example 7
In a three-necked flask, 50 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxytitanium was dissolved in 80 parts by weight of distilled water, 45 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was further added, and the mixture was stirred for about 20 minutes. Thereafter, 50 parts by weight of phosphoric acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 34 parts by weight of 37% formalin aqueous solution (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was dropped over about 1 hour. After completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally.
The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant-shaped flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 5A was obtained by filtration and vacuum drying.
(Polymer 5A estimated structure)
[0073]
Embedded image

[0074]
Synthesis example 8
To a three-necked flask, 120 parts by weight of distilled water and 45 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) were added and stirred for about 20 minutes. Thereafter, 50 parts by weight of phosphoric acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 80 parts by weight of 3-aminopropyltributoxytin and 37% formalin aqueous solution (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) 34 The parts by weight were dropped separately over about 1 hour. After the completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally.
The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant-shaped flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 6A was obtained by filtration and vacuum drying.
(Polymer 6A estimated structure)
[0075]
Embedded image

[0076]
Synthesis Example 9
In a three-necked flask, 2 parts by weight of ethylene glycol diglycidyl ether 400E (manufactured by Kyoeisha) and 35 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxysilane (manufactured by Chisso Corporation) are dissolved in 80 parts by weight of distilled water, and phosphonic acid ( 64 parts by weight of Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added and stirred for about 20 minutes. Thereafter, 28 parts by weight of 36% HCl (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was slowly added and refluxed in an oil bath, and at the same time, 47 parts by weight of 37% formalin aqueous solution (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added dropwise over about 1 hour. After the completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally.
The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant type flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and filtered and vacuum dried to obtain a polymer 1B.
(Polymer 1B estimated structure)
[0077]
Embedded image

[0078]
Synthesis Example 10
In a three-necked flask, 35 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxysilane (manufactured by Chisso Corporation) is dissolved in 80 parts by weight of distilled water, and 64 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is further added. Stir for 20 minutes. Thereafter, 2 parts by weight of 1,5-dibromopentane (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added dropwise over 30 minutes and reacted for 30 minutes. Subsequently, 28 parts by weight of 36% HCl (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 47 parts by weight of 37% formalin aqueous solution (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is dropped over about 1 hour. After the completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally. The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant type flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 2B was obtained by filtration and vacuum drying.
(Polymer 2B estimated structure)
[0079]
Embedded image

[0080]
Synthesis Example 11
In a three-necked flask, 14.2 parts by weight of 3-aminopropyltriethoxysilane (manufactured by Chisso Corporation) is dissolved in 80 parts by weight of distilled water, and 62 parts by weight of phosphonic acid (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is further added. Stir for 20 minutes. Thereafter, 27 parts by weight of 36% HCl (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is slowly added and refluxed in an oil bath. At the same time, 21.3 parts by weight of tetramethoxysilane (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) and 37% formalin aqueous solution (Japanese) 45 parts by weight of Kojun Pure Co., Ltd. were separately added dropwise over about 1 hour. After the completion of dropping, the mixture was refluxed for about 5 hours and allowed to cool naturally. The cooled reaction liquid was transferred to an eggplant type flask, water was almost removed, crystallized with about 5 L of methanol, and polymer 1D was obtained by filtration and vacuum drying.
[0081]
Embedded image

[0082]
Example 1 and Comparative Examples A to D
[Example 1]
(Processing liquid E-1)
1000 parts by weight of water
Polymer 1C 60 parts by weight
50 parts by weight of phosphoric acid
The above was sufficiently dissolved, and KOH was added to adjust to PH = 3.4.
[0083]
[Comparative Example A]
(Processing liquid Ea)
System in which polymer 1C of treatment liquid E-1 is changed to phytic acid
[0084]
[Comparative Example B]
(Processing liquid Eb)
The system which changed the polymer 1C of the said processing liquid E-1 into polyvinylphosphonic acid
[0085]
[Comparative Example C]
(Processing liquid Ec)
System in which polymer 1C of treatment liquid E-1 is changed to polyallylamine
[0086]
[Comparative Example D]
(Treatment liquid E-d)
System in which polymer 1C of treatment liquid E-1 is changed to polyethyleneimine
[0087]
The practical performance evaluation using these is shown in Table-1.
[0088]
[Table 1]

[0089]
The embodiment of the evaluation items described in Table 1 is as follows. The environmental conditions are those at the time of printing.
Note 1) Dirt:
The ELP-1X light-sensitive material and the fully automatic plate making machine ELP415VX (Fuji Photo Film Co., Ltd.) are allowed to stand at room temperature and humidity (20 ° C., 65%) for one day and night, and then the plate is made to form a copy image. The plate making original plate was passed once through an etching machine containing the processing solutions prepared in Example 1 and Comparative Examples A to D.
Next, these plates were printed using a Hamada 611XLA-II type printing machine (Hamada Co., Ltd.) and a dampening solution obtained by diluting the treatment liquid of Example 1 with distilled water five times, and printed out. The 100th printed material was visually evaluated for background stains. The evaluation criteria are as follows.
[0090]
○: No dirt
Δ: Some soiling occurred
×: Many ground contamination occurred
××: Full surface soiling occurred
[0091]
Note 2) Inking properties:
A plate making original plate was prepared in the same manner as in the case of the background contamination evaluation, and the obtained plate making original plate was passed once through an etching machine containing the treatment liquid prepared in Example 1 and Comparative Examples A to D. Next, these plates were printed in the same manner as in the case of the background stain evaluation, and the inking state in the flat mesh portion of the printed product of the 100th printed sheet was visually evaluated. The evaluation criteria are as follows.
[0092]
○: Meat is good
Δ: Slightly poor meat occurrence
×: Insufficient inking
[0093]
Note 3) Running performance:
A plate-making original plate was prepared in the same manner as in the case of the background contamination evaluation, and 2000 plate-making plate precursors obtained were passed once through an etching machine containing the processing liquid prepared in Example 1 and Comparative Examples A to B. Thereafter, the 2000th plate was evaluated for the state of the treatment liquid such as printing, background stain evaluation, and occurrence of precipitation in the same manner as in the case of the background stain.
[0094]
Note 4) Stability over time:
The desensitizing liquids of Example 1 and Comparative Examples A to B were placed under thermo-condition (50 ° C., 80% RH) for 2 weeks. Thereafter, a plate making original plate was prepared in the same manner as in the case of the background contamination evaluation, and this was passed once through an etching machine containing the above desensitizing solution.
Thereafter, the printing and the background stain were evaluated as in the case of the background stain.
[0095]
The treatment liquid of Example 1 of the present invention has good background dirt and wearability, and has a clearly higher level of performance than Comparative Examples A to D.
With respect to running performance, in Comparative Examples A and B, precipitation occurs in the processing solution and the performance decreases. However, the processing solution of the present invention does not generate precipitation even after running 2000 plates, and has the same performance as the initial stage. Yes.
Furthermore, the stability over time is better than those of Comparative Examples A and B, and the performance is sufficient to withstand long-term storage.
As described above, the desensitizing treatment liquid that can withstand environmental conditions, continuous use, and long-term storage and does not cause soiling is only the treatment liquid of the present invention.
[0096]
The polyvinyl phosphonic acid used in Comparative Example B appears to be similar in structure to the compound of the present invention, and is known as an additive that can be used as a pH adjuster, a precipitation inhibitor, etc. Its performance is much worse. This is because there is no nitrogen atom in the structure, and since the phosphonic acid group is close to the polymer main chain and the degree of freedom is small, free Zn²⁺It is considered that it is difficult to efficiently form a chelate, and that it does not function as a desensitizing solution without forming a chelate precipitate.
The polyamines used in Comparative Examples C and D are also free Zn²⁺It has almost no chelating ability and is difficult to use as a desensitizing solution.
[0097]
Examples 2 and 3
The printing original plate made by the method shown in the following examples was passed once through an etching machine containing the processing liquid E-1 prepared in Example 1.
Thereafter, the same evaluation as in Example 1 was performed.
[0098]
[Example 2]
A copy image was formed on a direct-drawing lithographic printing original plate (trade name: AMSIS, manufactured by AM) using a laser printer (trade name: AMSIS 1200-JPlateSetter).
[0099]
Example 3
A copy image was formed on a direct-drawing lithographic printing original plate (trade name: AMSIS, manufactured by AM) using a thermal transfer plate making machine (trade name: Dynic MP1200 Pro).
[0100]
In Examples 2 and 3, as in Example 1, good results were obtained in terms of background stains, inking properties, environmental changes, running properties, and stability over time.
[0101]
Examples 4-16
The same evaluation as in Example 1 was performed using a treatment liquid prepared by changing the compound in Example 1 to another compound shown in Table 2 below and changing the addition amount.
[0102]
[Table 2]

[0103]
Also in Examples 4 to 17, good results were obtained in the same manner as in Example 1 in terms of background stains, inking properties, environmental changes, running properties, and stability over time.
[0104]
Examples 18-35
As shown in Table 3 below, several compounds of the present invention are combined, the addition amount is fixed at 60 parts by weight, and in the same manner as in Example 1, background staining, fleshing property, environmental change, running property, stable over time Sex was evaluated.
[0105]
[Table 3]

[0106]
In Examples 18 to 35, as in Example 1, good results were obtained in terms of background stains, inking properties, environmental changes, running properties, and stability over time.
[0107]
Examples 36-42
In the same manner as in Example 1, various performances were evaluated for the treatment liquid in which various wetting agents, preservatives, and rust inhibitors shown in Table 4 were added to the treatment liquid having the same composition as in Example 1.
[0108]
[Table 4]

[0109]
In Examples 36 to 42, the same desensitizing treatment liquid according to the present invention as described in Example 1, in which good results were obtained in terms of background stains, inking properties, environmental changes, running properties, and stability over time, was obtained as described above. It can be seen that the addition of various additives does not affect the performance.
[0110]
Example 43 and Comparative Examples E and F
A processing solution containing the compound of the present invention or the comparative-like compound was diluted and used as a fountain solution, and a printing durability test was performed. In addition, the desensitization process of the master was performed with the process liquid of Example 1.
[0111]
Example 43
A solution obtained by diluting the treatment liquid of Example 1 five times with distilled water is used as dampening water.
[0112]
[Comparative Example E]
A solution obtained by diluting the treatment solution of Comparative Example A five times with distilled water is used as the dampening water.
[0113]
[Comparative Example F]
A solution obtained by diluting the treatment liquid of Comparative Example C five times with distilled water is used as the dampening water.
[0114]
Table 5 shows the evaluation results.
[0115]
[Table 5]

[0116]
It can be seen that the desensitizing treatment liquid of the present invention does not cause scumming as compared with Comparative Examples E and F, and has high performance even when used as a fountain solution.
[0117]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is no problem with respect to pollution, it is stable against long-term storage, continuous use, and environmental changes, and furthermore it is insensitive to lithographic printing with excellent desensitizing performance that can shorten the etching processing time. An oil treatment solution can be provided.
Further, by diluting the desensitizing solution of the present invention with water, it can be used effectively as a fountain solution.

Claims

An organometallic polymer containing two or more partial structures represented by the following general formula (1), obtained by hydrolysis polycondensation of at least one compound of the organometallic compound represented by the following general formula (2) A desensitizing treatment liquid for lithographic printing, comprising at least one kind.

In formula (2), (Q) represents an organic residue having a partial structure represented by general formula (1). Y represents a reactive group. M represents a trivalent to hexavalent metal. p represents the valence of the metal M, and r represents 1, 2, 3 or 4. However, p−r is 2 or more.

In the formula (1), R ⁰ represents —PO ₃ H ₂ or —OPO ₃ H ₂ or a salt thereof.

The organometallic polymer is a polymer containing at least one copolymer component selected from copolymer components represented by the following general formulas (3) to (8), and the general formula (3) or The desensitizing treatment liquid for lithographic printing according to claim 1, comprising at least one copolymerization component of (5).

In the formula (3) to (8), identical to G ¹ is ^{_{-N (R 1) CH 2 R}} 0 or -N (CH ₂ R ⁰⁾ represents a ₂ (R ⁰ is R ⁰ in the general formula (1) Represents the content). G ² represents —NR ² R ³ or —NR ² R ³ R ⁴⁺ X ⁻ . R ^{1 to} R ⁷ each represents a hydrogen atom or an organic residue that may have a substituent and may be further linked to each other to form a ring.
X ⁻ represents a monovalent or higher valent anion, and Z ¹ and Z ² may be the same or different from each other, and each represents a divalent organic residue.
M represents the same content as M in the general formula (2).

The organometallic polymer, lithographic printing desensitizing solution according to claim 1 or 2 between the main chains of the organic metal polymer is characterized in that the polymer obtained is crosslinked.

The desensitizing treatment liquid for lithographic printing according to claim 2 , wherein the metal M in the general formulas (3) to (8) is Si.

The desensitizing treatment liquid for lithographic printing according to claim 1, wherein the organometallic polymer is a polymer represented by the following general formula (9).

Wherein (9), G ¹ represents ^{_{-N (R 1) CH 2 R}} 0 or -N (CH ₂ R ⁰⁾ represents a ₂ (R ⁰ is the same meaning as R ⁰ in the general formula (1) ). G ² represents —NR ² R ³ or —NR ² R ³ R ⁴⁺ X ⁻ . R ^{1 to} R ⁴ each represents a hydrogen atom or an organic residue that may have a substituent and may be further connected to each other to form a ring. X ⁻ represents a monovalent or higher anion.
a and b may be the same or different and each represents an integer of 1 to 10, m represents 10 to 100% by weight, and n represents 0 to 90% by weight. However, m + n is 100.