JP3818695B2 - Spindle device - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、切削工具が着脱可能に装着される主軸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術における切削工具が着脱可能に装着されている主軸装置には、例えば特願平7−16376号のようなものがある。
その主軸装置は、主軸先端に形成されたテーパ穴に着脱自在に嵌着される切削工具のテーパシャンクを把持・解放するシャンク把持部と、主軸とに対し回転方向には一体的で、軸線方向には滑動自在に嵌合し、軸線方向進退によりシャンク把持部を開閉するシャンク把持部作動部材と、主軸に対し回転自在に同心的に嵌着される環状ナット部材、環状ナット部材の外周面の係止凹部に対し係合離脱自在に主軸ハウジングに設けられ、係合により環状ナット部材を回転不能に締着したり、離脱により環状ナット部材を解放したりするクランプ用ピストンと、環状ナット部材に外周が螺合すると共に、シャンク把持部作動部と結合した工具クランプ作動駒とを具備している。
【0003】
そして、上記の従来の技術の主軸装置においては、所定の回転原位置に停止している主軸に対して、切削工具交換で工具を装着する場合は、クランプ用ピストンを環状ナット部材の外周面の係止凹部に係合させて環状ナット部材を回転不能状態にしてから、主軸を低速回転させることにより、回転不能状態の環状ナット部材に対して螺合している工具クランプ作動駒を回転させる。
【0004】
すると工具クランプ作動駒は、軸線方向に変位し、それによりシャンク把持部作動部材も工具クランプ作動駒と共に変位する結果、シャンク把持部は閉じて切削工具のテーパシャンクを把持する。その際、切削工具のテーパシャンクを適正に把持した状態では、主軸の回転は所定のトルクに達する。それからクランプ用ピストンを環状ナット部材の外周面の係止凹部から離脱させ、環状ナット部材を主軸と共に回転可能状態にしてから主軸の回転により加工が行われる。
【0005】
通常、主軸駆動装置には、主軸の所定の回転原位置停止のための機能、即ちオリエンテーション機能が具備されてはいるが、適正な把持のための所定のトルクに達するまで回転した主軸の角度位相を確認する機能は具備されていない。
そこで、図14に示すように、主軸装置には、主軸ハウジングに設けられ、環状ナット部材17の回転角度位相を検出する減速用近接スイッチ21・定位置確認用近接スイッチ19及び環状ナット部材17の外周面に設けられた減速用近接スイッチ対応の第1ターゲット22・定位置確認用近接スイッチ19対応の第2ターゲット20が具備されている。
【0006】
第2ターゲット20が定位置確認用近接スイッチ19に対向した位相関係では、クランプ用ピストン18が環状ナット部材17の外周面の係止凹部17aに係合する状態にあり、第1ターゲット22が減速用近接スイッチ21に対向すると、主軸4は、停止させられ、且つ寸動低速回転するようになっている。
【0007】
そして、加工が完了後の切削工具交換において、所定回転原位置に停止した主軸から切削工具を取り外す場合は、切削工具把持において所定トルクに達するまでの低速回転した分を補償するように主軸4を回転させなければ、クランプ用ピストン18が環状ナット部材17の外周面の係止凹部17aに係合し得ない。
しかし、切削工具のテーパシャンクの形状・寸法やシャンク把持部の寸法等により固締完了の所定トルクに達するまでの間における主軸の回転角は一定ではない。
【0008】
そこで、上記の従来の技術の主軸装置における工具交換に際しての主軸に対する切削工具の装着固締・装着解放について、図12、図13及び図14に従って説明する。
なお、便宜上、工具交換における使用済の切削工具の主軸4からの解放に続く、次の工程で使用する新しい切削工具の主軸4への装着固締を説明した後で、その切削工具の主軸4からの装着解放を説明する。
【0009】
図14(a)に示すように、1つの切削工具による加工工程が終了した後において、工具交換で、主軸4に対し使用済切削工具の工具ホルダが取外され、新しい切削工具の工具ホルダが装着固締される時点では、主軸4は、回転原位置に回転位置決めされ、環状ナット部材17は、突出して係止凹部17aに押圧係合したクランプ用ピストン18により回転不能に主軸ハウング1に固定された状態にある。そして、シャンク把持部は、工具装着解放状態である。
【0010】
そして、工具交換腕により使用済の切削工具が主軸4から取り外された後、新しい切削工具は、マシニングセンタの主軸4に装着されるべく、切削工具のシャンクが主軸4に挿入される。
図12におけるプロセスに従って工具装着固締を説明する。
ステップ1
工具装着固締指令が出力される。
【0011】
ステップ2
すると、主軸は、寸動高速回転駆動される。
主軸が左回り寸動高速回転するが、環状ナット部材17はクランプ用ピストン18で回転が阻止されているので、工具クランプ作動駒は後退し、工具クランプ作動駒の後退により、シャンク把持部は、切削工具のシャンクを固締する。
ステップ3
上記のようにして主軸4のみの左回り寸動高速回転が進み、装着固締が進行し、回転角θで工具クランプ作動駒の後退が阻止され、主軸4における切削工具のシャンクの装着固締完了する。(図14(b)参照)
【0012】
ステップ4
切削工具のシャンクの装着固締完了した段階で、クランプ用ピストン18は、環状ナット部材17の係止凹部17aから離脱する。
従って、環状ナット部材17は主軸4と共に回転自在となるので、主軸4の回転を阻止するものはなく、主軸4は回転駆動され得る。(図14(c)参照)
ステップ5
かくして、回転駆動される主軸4に装着固締された新しい切削工具は、工作物に対し所望の切削加工を行う。
【0013】
続いて、上記の工具交換時の切削工具の装着解放について説明する。
前述において主軸4に装着固締された切削工具による加工工程が終了し、主軸4は、所定の回転原位置に位置決め停止され(図14(d)参照)、次の切削工具との工具交換が行われことになると、工具装着解放が行われる。
【0014】
図13におけるプロセスに従って工具装着解放を説明する。
ステップ6
工具装着解放指令が出力される。
切削工具の装着解放するのには、環状ナット部材17の固定のために環状ナット部材17の係止凹部17aをクランプ用ピストン18に対向させなければならない。しかし、主軸4は、所定の回転原位置に位置決め停止されるので、環状ナット部材17の係止凹部17aは、先の工具装着固締のために主軸4が左回りに回転した回転角θ(図14(b)参照)だけクランプ用ピストン18の位置から偏位している。(図14(d)参照)
【0015】
ステップ7
主軸4は、右回りに高速寸動回転駆動される。すると、主軸4に係止された環状ナット部材17が一体的に右回りに高速寸動回転される。(図14(d)参照)
ステップ8
第1ターゲット22が減速用近接スイッチ21に対向すると、第1ターゲット22の位置が減速用近接スイッチ21で検出される。
【0016】
ステップ9
第1ターゲット22が減速用近接スイッチ21で検出されると、環状ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン18の位置に対向するように、主軸4の高速寸動回転は止められる。(図14(e)参照)
しかし、高速寸動回転のため主軸4は、オーバーランして停止するので、環状ナット部材17の係止凹部17aは、クランプ用ピストン18の位置からずれた位置になる。(図14(f)参照)
【0017】
ステップ10
主軸4の回転原位置からのオーバーラン停止においては、第1ターゲット22の範囲が減速用近接スイッチ21に対向しているので、主軸4は、左回りに低速寸動回転駆動される。
ステップ11
第2ターゲット20が定位置確認用近接スイッチ19に対向すると、第2ターゲット20の位置が定位置確認用近接スイッチ19で検出される。
【0018】
ステップ12
第2ターゲット20が定位置確認用近接スイッチ19で検出されると、環状ナット部材17の係止凹部17aは、クランプ用ピストン18の位置に対向し、主軸4の低速寸動回転は止められる。低速寸動回転のため、主軸4は、正確に回転原位置に停止する。その状態では、環状ナット部材17の係止凹部17aは、クランプ用ピストン18に対向する。(図14(g)参照)
それから、クランプ用ピストン18が突出して係止凹部17aに押圧係合する。
【0019】
ステップ13
クランプ用ピストン18の係止凹部17aに対する押圧係合により、環状ナット部材17が回転不能の状態で、主軸4は右回り回転して回転原位置に復帰位置決めされる。(図14(a)参照)
この状態は、先に述べた工具交換の最初の状態であって、主軸4は、回転原位置にあり、シャンク把持部は、工具装着解放状態である。そして環状ナット部材17は、突出して係止凹部17aに押圧係合したクランプ用ピストン18により回転不能に主軸ハウング1に固定された状態にある。即ち、次の切削工具との工具交換可能状態である。
ステップ14
前回同様に次の切削工具との工具交換が行われる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上記の述べたように把持された切削工具による加工が完了し、次の切削工具との交換において、使用済の切削工具を取り外す場合、所定の回転原位置で停止した主軸をクランプ用ピストンが環状ナット部材の外周面の係止凹部に係合し得るまで回転位置決めするのに際し、その位置を検出する近接スイッチを設け、近接スイッチの検出による停止での近接スイッチの誤検出を防止するべく、主軸の寸動回転を低速で行うと、作動時間が長くなり非能率である。
【0021】
そのため、上記の従来の技術の主軸装置においては、上記の寸動回転を低速だけでなく、減速用近接スイッチ・定位置確認用近接スイッチによる二段検出による高速寸動回転と低速寸動回転とに分けて行っている。
その作動について、図15に従って説明すると、主軸は、所定の回転原位置における停止状態の時点(T0 )から高速寸動回転駆動され(速度VR)、環状ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン18の位置に対向し、減速用近接スイッチにより第1ターゲット22が減速用近接スイッチ21で検出された時点(T1 )で、主軸4の高速寸動回転駆動は止められる。
【0022】
しかし、高速寸動回転のため主軸4は、オーバーランして、時点(T2 )で停止すると共に、逆方向に低速寸動回転駆動(速度VL)され、環状ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン18の位置に対向し、第2ターゲット20が定位置確認用近接スイッチ19で検出された時点(T3 )で、主軸4の低速寸動回転駆動は止められ、低速寸動回転のため主軸4は環状ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン18の位置に対向した位置に停止する。
【0023】
オーバーランの回転角(図15の斜線三角形面積)と低速寸動逆回転の回転角(図15の斜線台形面積)とは等しい。T0 からT1 までの時間を短縮するため高速寸動回転の速度を高めると、オーバーランの回転角(図15の三角形面積)が増大し、低速寸動逆回転の回転角(図15の斜線台形面積)も増大する。その結果、T2 からT3 までの時間が増大してしまう。なお、主軸4は環状ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン18の位置に対向した位置に停止するためには、低速寸動逆回転の速度は増大できない。
【0024】
従って、主軸を所定の回転原位置から環状ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン18の位置に対向する位置まで割出し回転させる時間、即ちT0 からT3 までの時間の短縮は困難である。
又、主軸駆動装置自体に主軸回転角度位相を認識する機能を具備させることは、装置として高価となる欠点がある。
この発明は、高価である主軸回転角度位相を認識する機能を具備することなく、所定回転原位置以外の所望の停止位置に主軸を効率よく回転位置決めする機能を具備した主軸装置を提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この発明の主軸装置は、回転自在に支承された主軸;主軸を回転駆動する主軸モータ;前記主軸に設けられ、工具のシャンクを固締・解放するシャンク把持部;前記主軸に軸線方向変位自在に設けられ、その変位により前記シャンク把持部を開閉するシャンク把持部作動部材;前記主軸に対し回転自在に同心的に設けられ、内周に雌ねじ部が形成された環状ナット部材;シャンク把持部の開閉作動時に環状ナット部材を回転不能に締着する環状ナット部材締着手段;主軸に対し回転方向には一体的に、且つ軸線方向に進退自在に設けられ環状ナット部材の雌ねじ部に螺合し、シャンク把持部作動部材に結合された工具クランプ駒;前記主軸とは別に回転駆動される回転部材;及び前記主軸モータ及び前記回転部材の回転駆動を制御する制御装置から構成されている。
【0026】
そして、前記制御装置は、前記シャンク把持部によるシャンク固締完了を前記主軸の回転駆動において判定する判定手段;前記主軸の回転に同期させて前記回転部材を制御信号上のみで回転駆動させる同期回転制御手段;シャンク固締時に、シャンク解放状態の前記主軸の回転原位置から環状ナット部材締着手段により環状ナット部材が回転不能状態でシャンク固締完了位置まで該主軸が回転する回転角を該主軸と同期回転する前記回転部材の同期回転制御信号から算出する演算手段;前記主軸の回転原位置に前記演算手段で算出した前記回転角を加味したシャンク解放開始位置を記憶する記憶手段の機能;を具備し、シャンク解放時に、シャンク固締状態の前記主軸を回転原位置から前記シャンク解放開始位置にまで回転駆動し、シャンク解放開始位置において、環状ナット部材締着手段により環状ナット部材が回転不能状態にした上で、主軸を回転原位置に回転するように作動制御するようになっている。
【0027】
更に、別の形式の主軸装置は、前記シャンク解放開始位置を検出する検出器を併せ具備し、前記制御装置は、シャンク解放時に、シャンク固締状態の前記主軸を回転原位置から前記シャンク解放開始位置からオフセットした位置にまで回転駆動し、更に、検出器により前記シャンク解放開始位置が検出されるまで寸動回転し、シャンク解放開始位置において、環状ナット部材締着手段により環状ナット部材が回転不能状態にした上で、主軸を回転原位置に回転するように作動制御するようになっている。
【0028】
前記主軸装置における工具交換時の工具の装着固締について述べると、主軸装置は、新旧の工具を交換する時点で、主軸が回転原位置で停止している初期状態では、シャンク把持部作動部材、即ち工具クランプ作動駒は解放位置にある。従って、シャンク把持部は解放状態にある。なお、環状ナット部材は、環状ナット締着手段と係合し得る位置にあって環状ナット締着手段により回転不能に締着されている。
新しい工具が主軸に装着されるのに際しては、工具のシャンクが主軸に挿入される。
【0029】
そこで、主軸が回転されると、環状ナット部材締着手段により回転が阻止されている環状ナット部材に対して、主軸と共に回転する工具クランプ作動駒は主軸に対して軸線方向に固締位置に向ってに変位する。工具クランプ作動駒、即ちシャンク把持部作動部材の変位によりシャンク把持部はシャンクを固締する。
工具クランプ作動駒の変位によるシャンクの固締の完了が判定されると、主軸は停止される。
かくして、工具は主軸に装着される。
【0030】
制御装置においては、この間の主軸の回転角が、制御信号上のみで主軸と同期回転駆動される回転部材の同期回転制御信号から算出され、主軸の回転原位置にその算出した回転角を加味したシャンク解放開始位置が記憶される。
上記のように求められる工具装着固締に要した回転原位置からの主軸の回転角は、切削工具のテーパシャンクの形状・寸法やシャンク把持部の寸法等により一定ではない。
【0031】
そして、環状ナット締着手段は、環状ナット部材を解放し、環状ナット部材は主軸共々回転自在になる。
かくして、主軸が回転駆動されて、工具によって工作物に対して所望の加工が行われる。
【0032】
次に、主軸装置における工具交換時の工具の装着解放について述べると、既述のように主軸に装着固締された工具による加工工程が終了し、主軸は、所定の回転原位置に位置決め停止される。
工具の装着解放するのには、環状ナット部材を、環状ナット部材締着手段により締着して回転不能状態にするべく、環状ナット部材締着手段に係合し得る位置に位置決めしなければならない。即ち、環状ナット部材と結合された状態の主軸がシャンク解放開始位置に位置決めされなければならない。
【0033】
そこで、制御装置において、工具装着解放指令が出力されると、既述の工具装着固締時にシャンク解放開始位置を記憶する記憶手段において記憶されているシャンク解放開始位置が呼出され、回転原位置にある主軸が制御装置からの制御指令によりその位置に相当する回転角だけ回転駆動される。その結果、主軸と共に一体的に回転する環状ナット部材は、環状ナット部材締着手段に係合し得る位置に位置決めされる。
【0034】
そして、環状ナット部材は、環状ナット部材締着手段により締着されて回転不能状態にされた上で、主軸は回転駆動されて、所定の回転原位置に回転位置決めされて停止する。
主軸が回転原位置になるまで回転されると、環状ナット部材は、環状ナット部材締着手段で回転が阻止されているので、主軸と共に回転する工具クランプ作動駒は、ねじ作用により主軸に対して軸線方向に解放位置に向ってに変位する。工具クランプ作動駒、即ちシャンク把持部作動部材の変位によりシャンク把持部はシャンクを解放する。かくして、工具は、主軸から取外し自在になる。
【0035】
前記シャンク解放開始位置を検出する検出器を併せ具備している形式の場合の主軸装置における工具交換時の工具の装着解放について述べると、既述のように主軸に装着固締された工具による加工工程が終了し、主軸は、所定の回転原位置に位置決め停止される。
【0036】
工具の装着解放するのには、環状ナット部材は、環状ナット部材締着手段により締着されて回転不能状態になるべく、環状ナット部材締着手段に係合し得る位置に位置決めされなければならない。即ち、環状ナット部材と結合された状態の主軸がシャンク解放開始位置に位置決めされなければならない。
【0037】
そこで、制御装置において、工具装着解放指令が出力されると、既述の工具装着固締時にシャンク解放開始位置を記憶する記憶手段において記憶されているシャンク解放開始位置が呼出され、回転原位置にある主軸が制御装置からの制御指令によりシャンク解放開始位置からオフセットした位置に相当する回転角だけ回転駆動される。それから、検出器により前記シャンク解放開始位置が検出されるまで、主軸は寸動回転され、その結果、主軸に結合状態にある環状ナット部材は、環状ナット部材締着手段に係合し得る位置に位置決めされる。そして、環状ナット部材が環状ナット部材締着手段により締着されて回転不能状態にされた上で、主軸は回転駆動されて、所定の回転原位置に回転位置決めされて停止する。
【0038】
主軸が回転原位置になるまで回転されると、環状ナット部材は、環状ナット部材締着手段で回転が阻止されているので、主軸と共に回転する工具クランプ作動駒は、ねじ作用により主軸に対して軸線方向に解放位置に向ってに変位し、工具クランプ作動駒、即ちシャンク把持部作動部材の変位によりシャンク把持部はシャンクを解放する。かくして、工具は、主軸から取外し自在になる。
【0039】
【発明の実施の形態】
この発明の発明の実施の形態における主軸装置を図面に従って説明する。
図1に示すように主軸ハウジング1内において、転がり軸受2により回転自在に支承された主軸4の中間部には、制御装置により制御されるビルドイン主軸モータ3が設けられ、主軸4の先端には、切削工具40を保持する工具ホルダ41が装着されるようになっている。
【0040】
工具ホルダ41内において、切削工具40は、U軸作動棒42の軸線方向の変位により切削工具変位機構を介して半径方向に変位され得るようになっている。切削工具変位機構としては、カム機構や楔機構等、種々の機構があるが、実施の形態としてカム溝機構43を例示する。
主軸4には、中心に貫通孔6が形成され、貫通孔6には、工具ホルダ41のU軸作動棒42に係合離脱自在の切削工具変位用のU軸引張棒7が嵌挿されている。
【0041】
貫通孔6に軸線方向滑動自在に、且つ主軸4に対し回転が拘束されて嵌挿されている切削工具変位用のU軸引張棒7の後端部は、主軸4から突出し、主軸ハウジング1内において回転非伝達で軸線方向に結合するカップリング31を介してボールねじ32に結合されている。主軸ハウジング1の後端部には、制御装置30により制御されるU軸サーボモータ33が装着され、U軸サーボモータ33の出力軸の前端には、ボールねじ32が螺合するボールねじナット34が、後端には、エンコーダ35が夫々取り付けられている。
又、主軸ハウジング1には、主軸4の後端部に対向して、その回転を検出する回転速度センサ36が設けられている。
【0042】
制御装置30には、制御装置30からの制御指令が入力されるように主軸駆動アンプ37及びU軸駆動アンプ38が接続されると共に、エンコーダ35及び回転速度センサ36から検出信号が入力されるようにエンコーダ35及び回転速度センサ36が接続されている。そして、主軸駆動アンプ37及びU軸駆動アンプ38は、制御装置30からの制御指令に従ってビルドイン主軸モータ3及びU軸サーボモータ33を制御駆動するように夫々に接続されている。
【0043】
図示の実施の態様においては、制御装置30に検出信号を入力するのは、回転速度センサ36のみであるが、主軸4に図示しないクランプトルク検出手段を設け、クランプトルク検出手段からの検出信号を同様に入力するようにしてもよく、或いは回転速度センサ36を省略して、クランプトルク検出手段のみでもよい。
【0044】
制御装置30は、通常のNC制御装置のようにCPU、ROM、RAM、インタフェース、入力ボード、表示器等から構成され、制御系としてマシニングセンターの通常の制御機能を具備すると共に、図5の30に示すように主軸4における工具ホルダ41の固締・解放における同期制御指令手段51、主軸回転指令手段52、U軸送り指令手段53、全軸マシンロック指令手段54、ゲート回路55、U軸現在位置記憶手段56、U軸座標カウント手段57、クランプ判定手段58、U軸スキップ位置記憶手段59、主軸回転量演算手段60及び回転係止位置記憶手段61としての制御機能を具備している。
【0045】
全軸マシンロック指令手段54による指令で全軸マシンロックした場合において、同期制御指令手段51による指令で主軸4と同期回転駆動される部材は、U軸引張棒7を変位させるボールねじナット34(U軸サーボモータ33)に限らず、マシニンングセンタにおける他の回転駆動軸(駆動モータ)にエンコーダを設けて、その回転駆動軸を利用してもよい。
【0046】
図2、図3及び図4に従って主軸4について詳述すると、主軸4は、その先端に工具ホルダ41のテーパシャンク41aの外周テーパ面が嵌着されるテーパ穴5が穿設され、貫通孔6は、テーパ穴5の底から後端に向って貫通されている。
U軸引張棒7の先端部は、二段に縮径され、第1小径部7a及びその先の第2小径部7bとなっている。このU軸引張棒7には、その先端部と同心的に引張スリーブ8が設けられている。
【0047】
後端部に軸線方向の長孔9aが直径方向対向して穿設されたカラー9は、大径部9bの内周面がU軸引張棒7の第1小径部7aに、大径部9bの外周面が引張スリーブ8に、小径部9cの内周面が第2小径部7bに夫々軸線方向滑動自在に嵌合している。そして、U軸引張棒7の第1小径部7aに巻回された圧縮コイルばね10は、引張スリーブ8の固着基部とカラー9の後端面との間に嵌装されており、U軸引張棒7の第1小径部7aに直径方向に植設された止めピン11は、カラー9の長孔9aに係合されている。従って、カラー9は、長孔9aの範囲でU軸引張棒7に対して進退し得ると共に、常時、圧縮コイルばね10により前方には付勢されている。
【0048】
U軸引張棒7、即ち第2小径部7bの先端には、前鍔部及び後鍔部を構成するため、工具ホルダ41のU軸作動棒42を把持するコレット13を保持する先端部材12が固着されている。
カラー9の小径部9cの先端は、先端部材12の先端より突出し、その内周面はテーパ面9dとなっている。
【0049】
そして、先端部材12の前鍔部・後鍔部間にその基部の内周突起が嵌まり微小移動可能に先端部材12に取り付けられたコレット13は、その外周テーパ面が前記カラー9のテーパ面9dに接しており、前記先端部材12と、前記カラー9のテーパ面9dと、コレット13とから、工具ホルダ41のU軸作動棒42の後端部に形成されたプルスタッド42aを把持するコレットチャックが構成されている。
【0050】
カラー9の小径部9cには、クランプボール作動スリーブ14が軸線方向滑動自在に嵌挿されている。即ち、クランプボール作動スリーブ14には、前半部の中心孔14aと後半部の中心孔14bとが貫通し、中心孔14aには、工具ホルダ41のU軸作動棒42が挿通されるようになっており、中心孔14bがカラー9の小径部9cに嵌挿されている。
【0051】
クランプボール作動スリーブ14の前半部の外周面には、前縁部斜面14cをもつクランプボール作動凹部14dが形成されており、後半部の外周面には、工具クランプ作動駒15及びU軸作動棒クランプ駒16が前後して嵌装され、前者は、クランプボール作動スリーブ14に形成された係合突起14eに係合してクランプボール作動スリーブ14に対し軸線方向変位が拘束されており、後者は、クランプボール作動スリーブ14に対し軸線方向変位自在であるが、後端部がカラー9の大径部9bの前端段部に対向して接離し得る。
【0052】
クランプボール作動スリーブ14の後半部に対応する軸線方向範囲の主軸4の外周面に形成された環状溝4aには、外径が主軸4の外径と略等しい環状ナット部材17が回転自在に嵌装されており、環状ナット部材17は、互に逆ねじの前半の第1ねじ部17aと後半の第2ねじ部17bが刻設されている。主軸ハウジング1には、クランプ用ピストン18が環状ナット部材17の外周面に対向して半径方向に設けられている。
【0053】
そして、環状溝4aの底面と主軸4の貫通孔6外周面との間は、図4に示すように120度間隔で放射状空所24が貫通しており、工具クランプ作動駒15及びU軸作動棒クランプ駒16の放射状のねじ部15a,16aが放射状空所24,24,24内に突出し、工具クランプ作動駒15及びU軸作動棒クランプ駒16の回転は拘束されて、ねじ部15aは、環状ナット部材17ナット部材17の第1ねじ部17aに、ねじ部16aは、環状ナット部材17の第2ねじ部17bに夫々螺合している。
【0054】
主軸4には、先端のテーパ穴5内で貫通孔6の先端部を形成するクランプボール保持スリーブ部25が同心に形成され、その結果、クランプボール保持スリーブ部25の外周面とテーパ穴5の内周面とにより形成されたテーパ環状穴には、工具ホルダ41の円筒状のテーパシャンク41aが嵌着されるようになっている。クランプボール保持スリーブ部25には、テーパ環状穴に嵌着される工具ホルダ41のテーパシャンク41aのクランプボール孔41dに対応するクランプボール孔25aが半径方向に貫通している。
【0055】
クランプボール作動スリーブ14のクランプボール作動用凹部14dとクランプボール保持スリーブ部25のクランプボール孔25aとに跨ってクランプボール27が納められている。
【0056】
主軸4に装着される工具ホルダ41は、後端に開口した中空穴41bをもつ筒状のテーパシャンク41aが伸長されて形成されている。
テーパシャンク41aには、後縁周斜面をもつクランプボール孔41dが穿設されており、テーパシャンク41a基部の段部は、工具ホルダ41が主軸4に装着された時、主軸4の先端面に当接する。
【0057】
従って、工具ホルダ41は、主軸4のテーパ穴5に対するテーパシャンク41aの外周テーパ面の当接及び主軸4の先端面に対するテーパシャンク41aの基部の段部の当接によって、即ち2面拘束によって主軸4に装着されるようになっている。
ここで、上記発明の実施の形態においては、上記のように主軸4と工具ホルダ41との固締における2面拘束部分の形状を市場に一般的に普及している標準形状として、工具ホルダ41の製作・管理に対する容易化を図っている。
工具ホルダ41の外周面には、自動工具交換装置の交換ハンドが係合する環状溝41cが形成されている。
【0058】
第1の実施の形態においては、省略され得るが、第2実施の形態においては、図4に示すように、主軸ハウジング1には、クランプ用ピストン18とは位相をずらした位置に、定位置確認用近接スイッチ19が環状ナット部材17の外周面に対向して半径方向に設けられている。図示の例では、クランプ用ピストン18と定位置確認用近接スイッチ19とは180度位相がずれ、直径方向に対向している。
【0059】
環状ナット部材17の外周面には、主軸ハウジング1にクランプ用ピストン18の係止部が接離する係止凹部17cが形成されており、更に定位置確認用近接スイッチ19に検出されるターゲット20が所定位相に、且つ円周方向に所定範囲に設けられている。図示の例では、係止凹部17cとターゲット20とは、クランプ用ピストン18と近接スイッチ19とに合せて180度位相がずれている。
【0060】
上記主軸装置の作用について説明する。
図6において容易に理解し得るように、マシニングセンタにおいては、図示のようなプロセスで自動工具交換が行われ、所望の加工工程が行われる。
一つの切削工具による加工工程が終了し、ステップ1において、制御装置で工具交換の要否が判断され、否として、工具交換する指令がない限り一つの切削工具による加工が繰り返されて全加工工程が完了する。
【0061】
工具交換必要として、工具交換の指令が出されると、ステップ2において、主軸装置における使用済切削工具の装着解放が行われ、ステップ3において、図示しない工具交換腕により使用済切削工具が主軸から取り外されると同時に新しい切削工具が主軸に挿入される。
【0062】
次にステップ4において、主軸装置における新しい切削工具の装着固締が行われ、ステップ5において主軸が回転駆動されて新しい切削工具による加工が行われる。
ステップ6において、制御装置で全加工工程の完了が判断され、全加工工程が完了しない限り、ステップ1に戻り、上記の工程が繰り返され、全加工工程の完了に至る。
【0063】
そこで、図7、図9及び図11に従って、実施の形態(第1・第2)の主軸装置における上記の工具交換時の切削工具の装着固締・解放について説明する。
なお、便宜上、工具交換における使用済の切削工具の主軸4からの解放に続く、次の工程で使用する新しい切削工具の主軸4への装着固締を説明した後で、その切削工具の主軸4からの装着解放を説明する。
【0064】
図3、図9(a)及び図11(a)に示すように、1つの切削工具による加工工程が終了した後において、工具交換で、主軸4に対し使用済切削工具の工具ホルダが取外され、新しい切削工具40の工具ホルダ41が装着固締される時点では、主軸4は、回転原位置に回転位置決めされ、環状ナット部材17は、突出して係止凹部17cに押圧係合したクランプ用ピストン18により回転不能に主軸ハウング1に固定された状態にある。
【0065】
U軸引張棒7は前進位置である原位置にあり、工具クランプ作動駒15は前進位置に、U軸作動棒クランプ駒16は後退位置になって、互に離隔した状態にあり、それによりクランプボール作動スリーブ14は前進位置にあり、カラー9は後退位置にあってクランプボール27及びコレット13は開いた状態である。
【0066】
そして、図示しない工具交換腕により使用済の切削工具40の工具ホルダ41が主軸4から取り外された後、新しい切削工具40の工具ホルダ41は、工作機械の主軸4に装着されるべく、工具ホルダ41の環状溝41cが交換ハンドで把持されてテーパシャンク41aが主軸4のテーパ穴5に挿入される。その際、圧縮コイルばね29のばね力でテーパ穴5内に突出している仮クランプボール28は、テーパシャンク41aで一旦は仮クランプボール孔5aに押し込められてからクランプボール孔41dに合致すると再び圧縮コイルばね29でクランプボール孔41dに押し込められ、テーパシャンク41aは主軸4に仮クランプされる。
【0067】
図7におけるプロセスに従って工具装着固締を説明する。
ステップ1
制御装置30において、工具装着固締指令が出力される。
ステップ2
すると、全軸マシンロック指令手段54が作動し、全軸マシンロック指令がゲート回路55に入力されると、ゲート回路55は、U軸送り指令手段53からの指令がU軸駆動アンプ38に入力されないで、U軸位置カウント手段57に入力するように切換えられる。
【0068】
ステップ3
U軸サーボモータ33の回転位置は、常にエンコーダ35で検出されているので、U軸引張棒7を原位置にしたときのU軸サーボモータ33の回転位置、即ち新しい切削工具の工具ホルダ41のテーパシャンク41aが主軸4のテーパ穴5に挿入されて、仮クランプされた時点のU軸サーボモータ33の回転角位置がエンコーダ35からU軸現在位置記憶手段56に記憶される。
【0069】
ステップ4
同期制御指令手段51から主軸回転指令手段52及びU軸送り指令手段53の夫々に指令が同時に入力されると、主軸回転指令手段52から主軸回転指令が主軸駆動アンプ37に入力され、それに基づいてビルドイン主軸モータ3は回転駆動される。それと同時に、U軸送り指令手段53からはU軸サーボモータ33がビルドイン主軸モータ3と同期回転するようにU軸送り指令が出力されるが、それは、U軸駆動アンプ38に入力されないで、U軸位置カウント手段57に入力される。即ち、U軸サーボモータ33は、その指令で実際回転しないが、ビルドイン主軸モータ3との同期回転指令による回転角が順次U軸位置カウント手段57に入力されることになる。
【0070】
ビルドイン主軸モータ3が回転駆動されると、主軸4は左回りに回転されるが、環状ナット部材17はクランプ用ピストン18で回転が阻止されているので、工具クランプ作動駒15とU軸作動棒クランプ駒16とは、逆ねじにより互に接近するように変位する。即ち工具クランプ作動駒15は後退し、U軸作動棒クランプ駒16は前進する。
【0071】
工具クランプ作動駒15の後退により、クランプボール作動スリーブ14、即ちクランプボール作動凹部4dが後退するので、クランプボール27は、クランプボール作動凹部14dの縁部斜面14bにより押上げられクランプボール保持スリーブ部25のクランプボール孔25aとテーパシャンク41aのクランプボール孔41dに跨った突出位置になり、クランプボール孔41dの後側傾斜内周面に係合して、テーパシャンク41aは、テーパシャンク41a基部の段部が主軸4の先端面に当接するようにテーパ穴5内に引き込まれ、主軸4に固締される。即ち、工具ホルダ41は、主軸4に2面拘束によって装着される。
【0072】
テーパシャンク41aが主軸4に固締された際、原位置にある工具ホルダ41のU軸作動棒42、即ちプルスタッド42aの後端面は、原位置にあるU軸引張棒7の先端部材12の先端面に当接し、プルスタッド42aがコレット13に把持され得る状態になる。
【0073】
他方、U軸作動棒クランプ駒16の前進に従って、カラー9は、小径部9cの段部がU軸作動棒クランプ駒16の後端に当接したまま圧縮コイルばね10のばね力をもって前進し、カラー9の前進によりテーパ面9dがコレット13を閉じるので、コレット13は、原位置に停止しているU軸引張棒7の先端部材12の先端面に当接したままのプルスタッド42aを把持する。
【0074】
やがて、コレット13がプルスタッド42aを把持することにより、カラー9の前進は阻止され、U軸作動棒クランプ駒16は、カラー9の小径部9cの段部から離れる。これにより、伸長しようとする圧縮コイルばね10のばね力がカラー9を前進する方向に働き、カラー9のテーパ面9dとコレット13との係合、即ちコレット13の閉じは、圧縮コイルばね10のばね力により強固なものに維持され、その結果、プルスタッド42aは、先端部材12の先端面に強固に当接されたまま、先端部材12に完全に結合される。
【0075】
ステップ5
上記のようにして装着固締が進み、装着固締が完了すると工具クランプ作動駒15の後退が阻止され、ビルドイン主軸モータ3の負荷が増大する。即ちビルドイン主軸モータ3は減速され、やがて停止する。そこで、ビルドイン主軸モータ3の回転速度を検出する回転速度センサ36から入力される検出信号の変化に基づいてクランプ判定手段58においては、主軸4におけるテーパシャンク41aの装着固締完了が判定される。
【0076】
この装着固締完了判定は、回転速度センサ36でなく、トルクセンサを設けてその検出トルク信号の変化に基づいてクランプ判定手段58で行ってもよい。
即ち、回転速度センサ36の減速する検出速度又はトルクセンサの増大する検出トルクが所定値に達することにより固締完了と判定する。
【0077】
ステップ6
U軸位置カウント手段57においては、U軸現在位置記憶手段56から入力された仮クランプされた時点のU軸サーボモータ33の回転角位置とビルドイン主軸モータ3との仮想同期回転の回転角とから同期回転中のU軸サーボモータ33の回転角位置が求められ、それがU軸スキップ位置記憶手段59に入力される。
そして、クランプ判定手段58から装着固締完了を判定した固締完了判定信号がU軸スキップ位置記憶手段59に入力されると、その時点でのU軸サーボモータ33の回転角位置がU軸スキップ位置記憶手段59に記憶される。
【0078】
ステップ7
主軸回転量演算手段60において、U軸スキップ位置記憶手段59に記憶されたU軸サーボモータ33の回転角位置に基づいて、ビルドイン主軸モータ3の回転量、即ち工具装着固締に要した回転原位置からの主軸4の回転角が演算される。要するに、主軸4の回転量は、U軸サーボモータ33のビルドイン主軸モータ3との仮想同期回転量から換算されて間接的に求められている。
上記のように求められる工具装着固締に要した回転原位置からの主軸4の回転角θ(即ち回転原位置からの回転偏差角)は、切削工具のテーパシャンクの形状・寸法やシャンク把持部の寸法等により一定ではない。
【0079】
ステップ8
回転係止位置記憶手段61において、主軸回転量演算手段60で演算された工具装着固締に要した回転原位置からの主軸4の回転量に基づいて、環状ナット部材17の係止凹部17cがクランプ用ピストン18の係止部に対向する回転係止位置が記憶される。(図9(b)・図11(b)参照)
【0080】
ステップ9
全軸マシンロック指令手段54が作動し、全軸マシンロック解除指令がゲート回路55に入力され、ゲート回路55は、U軸送り指令手段53からの指令がU軸駆動アンプ38に入力するように切換えられる。
そして、制御装置30からの指令信号によりU軸サーボモータ33が所望回転量だけ回転駆動されることによりボールねじナット34は所望回転角回転される。
【0081】
従って、ボールねじ32は、所望量後退し、それは、カップリング31を介してU軸引張棒7に達伝され、原位置のU軸引張棒7に結合されたU軸作動棒42は原位置から所望量だけ軸線方向に後退する。
その結果、切削工具40は、溝カム機構43を介して、所望の半径方向位置に位置決めされる。
【0082】
ステップ10
クランプ用ピストン18は、図示しない流体圧制御装置により退縮され、環状ナット部材17の係止凹部17cから離脱する。
従って、環状ナット部材17は主軸4と共に回転自在となるので、主軸4の回転を阻止するものはなく、主軸4はビルドイン主軸モータ3により回転駆動され得る。(図9(c)・図11(c)参照)
【0083】
かくして、ビルドイン主軸モータ3の回転駆動により回転する主軸4に装着固締された新しい工具ホルダ41の切削工具40は、中心軸線から所望量偏心した位置で回転して、工作物に対する所望の加工径で切削加工が行われる。ここで、U軸作動棒42のプルスタッド42aの後端面と先端部材12の先端面とが完全に密着し、即ち軸線方向に隙間なくU軸作動棒42とU軸引張棒7とが連結されているため、U軸引張棒7の移動量に対応したバイト47の半径方向変位量が精確なものとなり、高精度に加工を行うことができる。
【0084】
次に、図8及び図9に従って、実施の第1形態の主軸装置における上記の工具交換時の切削工具の装着解放について説明する。
既述のように主軸4に装着固締された工具ホルダ41の切削工具40による加工工程が終了し、主軸4は、所定の回転原位置に位置決め停止される。(図9(d)・図11(d)参照)
【0085】
図8におけるプロセスに従って工具装着解放を説明する。
ステップ11
制御装置30において、工具装着解放指令が出力される。
ステップ12
工具ホルダ41の装着解放するのには、環状ナット部材17の固定のために環状ナット部材17の係止凹部17cをクランプ用ピストン18に対向させなければならない。しかし、主軸4は、所定の回転原位置に位置決め停止されるので、環状ナット部材17の係止凹部17cは、工具装着固締のために主軸4が左回りに回転した回転角θ(図9(b)参照)だけクランプ用ピストン18の位置から偏位している。(図9(d)参照)
【0086】
そこで、制御装置30において、既述の工具装着固締時に回転係止位置記憶手段61において記憶されている回転係止位置が呼出され、ビルドイン主軸モータ3が制御装置30からの制御指令によりその位置に相当する回転角(360°−θ)だけ右回り回転駆動される。その結果、主軸4と共に一体的に回転角(360°−θ)だけ右回り回転する環状ナット部材17の係止凹部17cは、クランプ用ピストン18に対向するように位置決めされる。(図9(e)参照)
【0087】
ステップ13
退縮状態にあったクランプ用ピストン18は、制御装置30の前進指令に基づく図示しない流体圧制御装置の作動で突出し、環状ナット部材17の係止凹部17cに押圧係合される。即ち、環状ナット部材17は、主軸ハウジング1に回転不能に固定される。(図9(f)参照)
【0088】
ステップ14
制御装置30において、ビルドイン主軸モータ3は制御駆動されて、主軸4は、右回り回転して所定の回転原位置に位置決め停止される。
主軸4が回転原位置になるまで右回り回転されると、環状ナット部材17は、回転がクランプ用ピストン18で阻止されているので、工具クランプ作動駒15とU軸作動棒クランプ駒16とは、逆ねじにより互に離隔するように変位する。即ち工具クランプ作動駒15は前進し、U軸作動棒クランプ駒16は後退する。主軸4が所定の回転原位置に位置決め停止されると、工具クランプ作動駒15は最前進位置に、U軸作動棒クランプ駒16は最後退位置に夫々位置する。
【0089】
それにより、クランプボール作動スリーブ14、即ちクランプボール作動凹部14d、即ち縁部斜面14bが前進するので、クランプボール27は、縁部斜面14bから解放され、工具ホルダ41のテーパシャンク41aのクランプボール孔41dから外れ、クランプボール作動凹部14d内に後退すると共に、仮クランプボール28が、圧縮コイルばね29に押圧されて、工具ホルダ41のテーパシャンク41aのクランプボール孔41dに係合する。
従って、図3に示すように工具ホルダ41のテーパシャンク41aは、主軸4に対し、固締から解放されると共に、仮クランプ状態になる。
【0090】
他方、後退するU軸作動棒クランプ駒16の後端は、カラー9の小径部9cの段部に当接し、更に圧縮コイルばね10のばね力に抗してカラー9を適宜後退させる。それによりカラー9のテーパ面9dは、初期位置にあるU軸引張棒7のコレット13の外周面から離れ、従って、コレット13は開いて、工具ホルダ41のU軸作動棒42のプルスタッド42aを解放する。
【0091】
この主軸4の状態は、既述の工具交換における使用済の切削工具の工具ホルダを主軸4から取外すと共に新しい切削工具の工具ホルダを主軸4へ装着固締する作動開始前の状態である。(図9(a)参照)
続いて、図10及び図11に従って、実施の第2形態の主軸装置における上記の工具交換時の切削工具の装着解放について説明する。
主軸4に装着固締された工具ホルダ41の切削工具40による加工工程の終了時における主軸4の所定の回転原位置に位置決め停止状態は、既述の実施の第1形態と同一である。(図11(d)参照)
【0092】
図10におけるプロセスに従って工具装着解放を説明する。
ステップ11
制御装置30において、工具装着解放指令が出力される。
ステップ12
既述の実施の第1形態と同様に、環状ナット部材17の係止凹部17cをクランプ用ピストン18に対向するように位置決めするに際しては、制御装置30において、既述の工具装着固締時に回転係止位置記憶手段61において記憶されている回転係止位置から適宜の角度(δ)だけオフセットした位置が呼出され、ビルドイン主軸モータ3が制御装置30からの制御指令によりそのオフセット位置に相当する回転角(360°−θ+δ)だけ右回り回転駆動される。(図11(e)参照)
【0093】
ステップ13
ビルドイン主軸モータ3が制御装置30からの制御指令により、左回りに低速寸動回転する。
ステップ14
環状ナット部材17において係止凹部17cと180度位相をずらして設けられたターゲット20を主軸ハウジング1においてクランプ用ピストン18と180度位相をずらして設けられた定位置確認用近接スイッチ19によって検知することにより、停止指令がビルドイン主軸モータ3に加わり、ビルドイン主軸モータ3は停止位置決めされる。
その結果、主軸4と共に一体的に左回り回転する環状ナット部材17の係止凹部17cは、クランプ用ピストン18に対向するように位置決めされる。(図11(f)参照)
【0094】
この場合、既述の実施の第1形態の場合に回転係止位置記憶手段61において記憶されている回転係止位置のみにより回転位置決めする場合に、環状ナット部材17とU軸作動棒クランプ駒16とのねじ機構における潤滑状態等で影響を受けて生じる可能性がある実際上の回転係止位置とのずれがあっても、環状ナット部材17において係止凹部17cは、クランプ用ピストン18に正確に対向位置決めされる。
ステップ15,16
既述の実施の第1形態におけるステップ13,14と同一である。(図11(g),(a)参照)
【0095】
【発明の効果】
この発明の主軸装置によれば、所定回転原位置にある主軸を他の所望の停止位置に効率よく回転位置決めすることができる。
例えば、自動工具交換において、使用済の切削工具を取り外す場合、所定の回転原位置で停止した主軸を、工具装着解放ねじ式機構作動開始位置(ナット部材の回転係止位置)に回転位置決めする時間を短縮することができる。結局は、工具交換時間を短縮することができる。
【0096】
しかも、主軸回転位置検出のための高価である主軸回転角度位相を認識する機能手段、例えば主軸付近に設置スペースが必要な近接スイッチを設けることなく、短縮された時間での所定回転原位置にある主軸を他の所望の停止位置に回転位置決めが可能である。
【0097】
又、近接スイッチを設置したとしても1個の近接スイッチを設置したのみで、工具装着解放ねじ式機構の潤滑状態等による実際の工具装着解放ねじ式機構作動開始位置(ナット部材締着位置)と制御装置において記憶された当該位置とにずれが生じたとしも、正確に工具装着解放ねじ式機構作動開始位置(ナット部材の回転係止位置)に回転位置決めすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における主軸装置の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態における主軸装置(工具ホルダ装着固締状態)の前半部の断面図である。
【図3】この発明の実施の形態における主軸装置(工具ホルダ装着解放状態)の前半部の断面図である。
【図4】図2のIV−IV線における断面図である。
【図5】この発明の実施の形態における主軸装置の制御装置の工具着脱制御機能構成図である。
【図6】この発明の実施の形態における主軸装置の工具交換・加工プロセスのフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態における主軸装置の工具ホルダ装着固締プロセスのフローチャートである。
【図8】この発明の実施の第1形態における主軸装置の工具ホルダ装着解放プロセスのフローチャートである。
【図9】この発明の実施の第1形態における主軸装置の工具ホルダ装着固締・解放作動の説明図である。
【図10】この発明の実施の第2形態における主軸装置の工具ホルダ装着解放プロセスのフローチャートである。
【図11】この発明の実施の第2形態における主軸装置の工具ホルダ装着固締・解放作動の説明図である。
【図12】従来の技術における主軸装置の工具ホルダ装着固締プロセスのフローチャートである。
【図13】従来の技術における主軸装置の工具ホルダ装着解放プロセスのフローチャートである。
【図14】従来の技術における主軸装置の工具ホルダ装着固締・解放作動の説明図である。
【図15】従来の技術における主軸装置の工具ホルダ装着固締・解放作動の主軸回転速度/作動時間関係グラフである。
【符号の説明】
1 主軸ハウジング 2 転がり軸受
3 ビルドイン主軸モータ 4 主軸
4a 環状溝 5 テーパ穴
5a 仮クランプボール孔 6 貫通孔
7 U軸引張棒 7a 第1小径部
7b 第2小径部 8 引張スリーブ
9 カラー 9a 長孔
9b 大径部 9c 小径部
10,29 圧縮コイルばね 11 止めピン
12 先端部材 13 コレット
14 クランプボール作動スリーブ 14a,14b 中心孔
14c 前縁部斜面 14d クランプボール作動凹部
14e 係合突起 15 工具クランプ作動駒
16 U軸作動棒クランプ駒 15a,16a ねじ部
17 環状ナット部材 17a 第1ねじ部
17b 第2ねじ部 17c 係止凹部
17d 筒部 18 クランプ用ピストン
19 定位置確認用近接スイッチ 20 ターゲット
24 放射状空所 25 クランプボール保持スリーブ部
25a クランプボール孔 27 クランプボール
28 仮クランプボール 29 圧縮コイルばね
30 制御装置 31 カップリング
32 ボールねじ 33 U軸サーボモータ
34 ボールねじナット 35 エンコーダ
36 回転速度センサ 37 主軸駆動アンプ
38 U軸駆動アンプ 40 切削工具
41 工具ホルダ 41a テーパシャンク
42 U軸作動棒 42a プルスタッド
43 溝カム機構
51 同期制御指令手段 52主軸回転指令手段
53 U軸送り指令手段 54 全軸マシンロック指令手段
55 ゲート回路 56 U軸現在位置記憶手段
57 U軸位置カウント手段 58 クランプ判定手段
59 U軸スキップ位置記憶手段 60 主軸回転量演算手段
61 回転係止位置記憶手段[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a spindle device on which a cutting tool is detachably mounted.
[0002]
[Prior art]
For example, Japanese Patent Application No. 7-16376 discloses a spindle device in which a cutting tool in a conventional technique is detachably mounted.
The spindle device is integrated with the shank gripping part for gripping / releasing the taper shank of the cutting tool that is detachably fitted in the tapered hole formed at the tip of the spindle, and the spindle is integral in the rotational direction, and the axial direction Are slidably fitted, a shank gripping member actuating member that opens and closes the shank gripping part by moving back and forth in the axial direction, an annular nut member that is rotatably and concentrically fitted to the main shaft, and an outer peripheral surface of the annular nut member A clamping piston, which is provided on the main shaft housing so as to be freely disengaged from the locking recess, and which is fastened to be non-rotatable by engagement, or which is freed by disengagement, and an annular nut member. A tool clamp operating piece coupled with the shank gripping portion operating portion is provided while the outer periphery is screwed.
[0003]
In the above-described conventional spindle device, when the tool is mounted by exchanging the cutting tool with respect to the spindle stopped at the predetermined rotation original position, the clamping piston is attached to the outer peripheral surface of the annular nut member. After engaging the locking recess to make the annular nut member non-rotatable, the tool clamp operating piece screwed with the non-rotatable annular nut member is rotated by rotating the main shaft at a low speed.
[0004]
Then, the tool clamp operating piece is displaced in the axial direction, whereby the shank gripping part operating member is also displaced together with the tool clamp operating piece. As a result, the shank gripping part is closed and grips the taper shank of the cutting tool. At that time, in a state where the taper shank of the cutting tool is properly gripped, the rotation of the spindle reaches a predetermined torque. Then, the clamping piston is detached from the engaging recess on the outer peripheral surface of the annular nut member, and the annular nut member is rotated together with the main shaft, and then the processing is performed by the rotation of the main shaft.
[0005]
Normally, the spindle drive device has a function for stopping a predetermined rotation original position of the spindle, that is, an orientation function, but the angle phase of the spindle rotated until a predetermined torque for proper gripping is reached. The function of confirming is not provided.
Therefore, as shown in FIG. 14, the spindle device includes a
[0006]
In the phase relationship in which the
[0007]
When the cutting tool is removed from the main spindle stopped at the predetermined rotation position in the cutting tool replacement after the machining is completed, the
However, the rotation angle of the main shaft is not constant until a predetermined torque for completion of fastening is reached due to the shape and size of the taper shank of the cutting tool and the size of the shank gripping portion.
[0008]
Accordingly, the mounting / tightening / releasing of the cutting tool with respect to the spindle when the tool is replaced in the above-described conventional spindle apparatus will be described with reference to FIGS.
For the sake of convenience, after describing the mounting and fastening of a new cutting tool to be used in the next process to the
[0009]
As shown in FIG. 14 (a), after the machining process with one cutting tool is completed, the tool holder of the used cutting tool is removed from the
[0010]
Then, after the used cutting tool is removed from the
Tool mounting and fastening will be described in accordance with the process in FIG.
A tool mounting fastening command is output.
[0011]
Then, the main shaft is driven to rotate at high speed.
Although the main shaft rotates counterclockwise at high speed, the
As described above, the counterclockwise jogging high-speed rotation of only the
[0012]
When the mounting and fastening of the shank of the cutting tool is completed, the
Therefore, since the
Thus, the new cutting tool mounted and fastened to the
[0013]
Next, the mounting / release of the cutting tool at the time of changing the tool will be described.
In the above, the machining process with the cutting tool mounted and fixed to the
[0014]
The tool mounting release will be described according to the process in FIG.
Tool mounting release command is output.
In order to release and attach the cutting tool, the locking recess 17a of the
[0015]
The
When the
[0016]
When the
However, because the
[0017]
When the overrun is stopped from the rotation original position of the
When the
[0018]
When the
Then, the
[0019]
Due to the pressing engagement of the
This state is the initial state of the tool change described above, in which the
As with the previous time, the tool is replaced with the next cutting tool.
[0020]
[Problems to be solved by the invention]
When machining with the held cutting tool is completed as described above, and the used cutting tool is removed in the replacement with the next cutting tool, the clamping piston has an annular shape around the main shaft stopped at the predetermined rotation original position. In order to prevent erroneous detection of the proximity switch at the stop due to the detection of the proximity switch, a proximity switch for detecting the position is provided at the time of rotational positioning until it can be engaged with the locking recess on the outer peripheral surface of the nut member. If the jogging rotation is performed at a low speed, the operation time becomes long and it is inefficient.
[0021]
Therefore, in the spindle device of the above-mentioned conventional technology, not only the above-mentioned inching rotation is performed at a low speed but also a high-speed inching rotation and a low-speed inching rotation by two-step detection by a proximity switch for deceleration and a proximity switch for confirming a fixed position. It is divided into two.
The operation will be described with reference to FIG. 15. The main shaft is stopped at a predetermined rotation original position (T 0 ), The locking recess 17a of the
[0022]
However, due to the high-speed inching rotation, the
[0023]
The rotation angle of the overrun (the hatched triangle area in FIG. 15) is equal to the rotation angle of the low-speed inversion reverse rotation (the hatched trapezoid area in FIG. 15). T 0 To T 1 If the speed of the high-speed inching rotation is increased in order to shorten the time until the rotation time, the overrun rotation angle (triangle area in FIG. 15) increases, and the rotation angle of the low-speed inversion reverse rotation (shaded trapezoid area in FIG. 15) also increases. Increase. As a result, T 2 To T Three The time until is increased. In addition, since the
[0024]
Therefore, the time for indexing and rotating the main shaft from a predetermined rotation original position to the position where the locking recess 17a of the
Further, providing the spindle driving device itself with a function of recognizing the spindle rotation angle phase has a disadvantage that the apparatus is expensive.
The present invention provides a spindle apparatus having a function of efficiently rotating and positioning a spindle at a desired stop position other than a predetermined rotation original position without having an expensive function of recognizing a spindle rotation angle phase. It is aimed.
[0025]
[Means for Solving the Problems]
The spindle device of the present invention includes a spindle that is rotatably supported; a spindle motor that rotationally drives the spindle; a shank gripping portion that is provided on the spindle and fastens and releases a tool shank; and is axially displaceable to the spindle. A shank gripping member actuating member provided to open and close the shank gripping portion by its displacement; an annular nut member provided concentrically rotatably with respect to the main shaft and having an internal thread portion formed on an inner periphery; opening and closing of the shank gripping portion An annular nut member fastening means for fastening the annular nut member in a non-rotatable manner during operation; it is screwed into a female screw portion of the annular nut member provided integrally with the main shaft in the rotational direction and freely movable back and forth in the axial direction; A tool clamp piece coupled to the shank gripping member actuating member; a rotating member driven to rotate separately from the main shaft; and a control device for controlling the rotational driving of the main shaft motor and the rotating member It is constructed from.
[0026]
Then, the control device determines the completion of shank clamping by the shank gripping portion in the rotational driving of the main shaft; synchronous rotation for driving the rotating member only on a control signal in synchronization with the rotation of the main shaft Control means; at the time of shank clamping, the rotation angle at which the spindle rotates from the rotation original position of the spindle in the shank released state to the shank clamping completion position when the annular nut member fastening means cannot rotate the annular nut member. A calculating means for calculating from a synchronous rotation control signal of the rotating member that rotates synchronously; and a function of a storage means for storing a shank release start position in which the rotation angle calculated by the calculating means is added to a rotation original position of the spindle. When the shank is released, the main shaft in the shank-tightened state is driven to rotate from the original rotation position to the shank release start position. In release starting position, in terms of the annular nut member by an annular nut member fastening means is nonrotatably state, is adapted to operate controlled to rotate the main shaft rotational situ.
[0027]
Further, another type of spindle device further includes a detector for detecting the shank release start position, and the control device starts the shank release from the rotation original position of the spindle in a shank-tightened state when the shank is released. The rotary nut is rotated to the position offset from the position, and further rotated by the detector until the shank release start position is detected by the detector. At the shank release start position, the annular nut member cannot be rotated by the annular nut member fastening means. In this state, the operation is controlled so as to rotate the main shaft to the rotation original position.
[0028]
When describing the mounting and tightening of the tool at the time of tool change in the spindle device, the spindle device is in the initial state where the spindle is stopped at the rotation original position when the old and new tools are exchanged. That is, the tool clamp operating piece is in the release position. Therefore, the shank gripping part is in a released state. The annular nut member is in a position where it can engage with the annular nut fastening means, and is fastened non-rotatably by the annular nut fastening means.
When a new tool is mounted on the spindle, the tool shank is inserted into the spindle.
[0029]
Therefore, when the main shaft is rotated, the tool clamp operating piece rotating together with the main shaft is directed to the locking position in the axial direction with respect to the main shaft with respect to the annular nut member whose rotation is prevented by the annular nut member fastening means. Displace to The shank gripping part fastens the shank by the displacement of the tool clamp operating piece, that is, the shank gripping part operating member.
When it is determined that the shank has been clamped due to the displacement of the tool clamp operating piece, the spindle is stopped.
Thus, the tool is mounted on the spindle.
[0030]
In the control device, the rotation angle of the main shaft during this period is calculated from the synchronous rotation control signal of the rotating member that is driven to rotate synchronously with the main shaft only on the control signal, and the calculated rotation angle is added to the rotation position of the main shaft. The shank release start position is stored.
The rotation angle of the main shaft from the rotation original position required for the tool mounting and fastening required as described above is not constant depending on the shape and size of the taper shank of the cutting tool, the size of the shank gripping portion, and the like.
[0031]
Then, the annular nut fastening means releases the annular nut member, and the annular nut member becomes rotatable together with the main shaft.
Thus, the spindle is driven to rotate, and a desired machining is performed on the workpiece by the tool.
[0032]
Next, the tool mounting / release at the time of tool change in the spindle device will be described. As described above, the machining process with the tool fixed to the spindle is finished, and the spindle is positioned and stopped at a predetermined rotation original position. The
In order to release the tool, the annular nut member must be positioned at a position where the annular nut member can be engaged with the annular nut member fastening means so that the annular nut member is fastened by the annular nut member fastening means and cannot be rotated. . That is, the main shaft coupled with the annular nut member must be positioned at the shank release start position.
[0033]
Therefore, when the tool mounting release command is output in the control device, the shank release start position stored in the storage means for storing the shank release start position at the time of the tool mounting and fastening described above is called, and the rotation original position is set. A certain spindle is rotationally driven by a rotation angle corresponding to its position in accordance with a control command from the control device. As a result, the annular nut member that rotates integrally with the main shaft is positioned at a position where it can engage with the annular nut member fastening means.
[0034]
Then, the annular nut member is fastened by the annular nut member fastening means to be in a non-rotatable state, and the main shaft is rotationally driven to be rotationally positioned at a predetermined rotation original position and stopped.
When the main shaft is rotated until it reaches the rotation home position, the annular nut member is prevented from rotating by the annular nut member fastening means. Displacement in the axial direction towards the release position. The shank gripping part releases the shank by the displacement of the tool clamp operating piece, that is, the shank gripping part operating member. Thus, the tool can be removed from the spindle.
[0035]
When the tool release in the spindle device in the case of the type that also includes the detector for detecting the shank release start position is described, the machining by the tool fixed to the spindle as described above is performed. The process is completed, and the spindle is stopped at a predetermined rotation original position.
[0036]
In order to release the tool, the annular nut member must be positioned at a position where it can be engaged with the annular nut member fastening means so that the annular nut member is fastened by the annular nut member fastening means and becomes non-rotatable. That is, the main shaft coupled with the annular nut member must be positioned at the shank release start position.
[0037]
Therefore, when the tool mounting release command is output in the control device, the shank release start position stored in the storage means for storing the shank release start position at the time of the tool mounting and fastening described above is called, and the rotation original position is set. A certain spindle is rotationally driven by a rotation angle corresponding to a position offset from the shank release start position by a control command from the control device. Then, the main shaft is pivoted until the shank release start position is detected by the detector. As a result, the annular nut member coupled to the main shaft is brought into a position where it can engage with the annular nut member fastening means. Positioned. Then, after the annular nut member is fastened by the annular nut member fastening means to be in a non-rotatable state, the main shaft is rotationally driven, rotationally positioned at a predetermined rotation original position, and stopped.
[0038]
When the main shaft is rotated until it reaches the rotation home position, the annular nut member is prevented from rotating by the annular nut member fastening means. It is displaced in the axial direction toward the release position, and the shank gripping part releases the shank by the displacement of the tool clamp operating piece, that is, the shank gripping part operating member. Thus, the tool can be removed from the spindle.
[0039]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A spindle device according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIG. 1, a built-in
[0040]
In the
A through-
[0041]
The rear end portion of the
The
[0042]
A
[0043]
In the illustrated embodiment, only the
[0044]
The
[0045]
When all-axis machine lock is performed by a command from the all-axis machine lock command means 54, the
[0046]
The
The distal end portion of the
[0047]
In the
[0048]
A
The tip of the
[0049]
And the inner peripheral protrusion of the base part fits between the front flange part and the rear collar part of the
[0050]
A clamp
[0051]
A clamp ball operating recess 14d having a
[0052]
An
[0053]
Then, between the bottom surface of the
[0054]
The
[0055]
Clamp ball A
[0056]
The
The
[0057]
Therefore, the
Here, in the embodiment of the invention described above, the
On the outer peripheral surface of the
[0058]
Although it can be omitted in the first embodiment, in the second embodiment, as shown in FIG. 4, the
[0059]
On the outer peripheral surface of the
[0060]
The operation of the spindle apparatus will be described.
As can be easily understood in FIG. 6, in the machining center, automatic tool change is performed by a process as shown in the drawing, and a desired machining process is performed.
When the machining process with one cutting tool is finished, in
[0061]
When a tool change command is issued in order to replace the tool, in
[0062]
Next, in
In
[0063]
Therefore, according to FIGS. 7, 9 and 11, the mounting / tightening / release of the cutting tool at the time of the above-described tool replacement in the spindle device of the embodiment (first and second) will be described.
For the sake of convenience, after describing the mounting and fastening of a new cutting tool to be used in the next process to the
[0064]
As shown in FIG. 3, FIG. 9 (a) and FIG. 11 (a), the tool holder of the used cutting tool is removed from the
[0065]
The
[0066]
Then, after the
[0067]
Tool mounting and fastening will be described according to the process in FIG.
In the
Then, the all-axis machine lock command means 54 operates, and when the all-axis machine lock command is input to the
[0068]
Since the rotational position of the
[0069]
When commands are simultaneously input from the synchronous control command means 51 to the spindle rotation command means 52 and the U-axis feed command means 53, a spindle rotation command is input from the spindle rotation command means 52 to the
[0070]
When the built-in
[0071]
As the tool
[0072]
When the
[0073]
On the other hand, as the U-axis actuating
[0074]
Eventually, when the
[0075]
As described above, the mounting and fastening is advanced, and when the mounting and fastening is completed, the tool
[0076]
This mounting / tightening completion determination may be performed by the clamp determination means 58 based on a change in the detected torque signal by providing a torque sensor instead of the
That is, it is determined that the fastening is completed when the detection speed at which the
[0077]
In the U-axis position counting means 57, the rotational angle position of the
Then, when a clamping completion determination signal that determines the completion of mounting and clamping is input from the clamp determination means 58 to the U-axis skip position storage means 59, the rotational angle position of the
[0078]
Based on the rotation angle position of the
The rotation angle θ of the
[0079]
Based on the rotation amount of the
[0080]
The all-axis machine lock command means 54 is activated, and an all-axis machine lock release command is input to the
Then, the
[0081]
Accordingly, the
As a result, the cutting
[0082]
The
Accordingly, since the
[0083]
Thus, the cutting
[0084]
Next, according to FIGS. 8 and 9, the mounting / release of the cutting tool at the time of the above tool change in the spindle device of the first embodiment will be described.
As described above, the machining process by the cutting
[0085]
Tool release will be described according to the process in FIG.
In the
In order to release the
[0086]
Therefore, the
[0087]
The
[0088]
In the
When the
[0089]
As a result, the clamp
Therefore, as shown in FIG. 3, the
[0090]
On the other hand, the rear end of the retracting U-axis actuating
[0091]
The state of the
Next, according to FIGS. 10 and 11, the mounting / release of the cutting tool at the time of the above tool change in the spindle device of the second embodiment will be described.
The positioning stop state at a predetermined rotation original position of the
[0092]
Tool release will be described according to the process in FIG.
In the
As in the first embodiment described above, when positioning the
[0093]
The built-in
A
As a result, the locking
[0094]
In this case, in the case of the first embodiment described above, the
This is the same as
[0095]
【The invention's effect】
According to the spindle device of the present invention, the spindle at the predetermined rotation original position can be efficiently rotationally positioned at another desired stop position.
For example, when removing a used cutting tool in automatic tool change, the spindle stopped at a predetermined rotation original position is moved to the tool mounting release screw mechanism operation start position (nut member). Rotation lock It is possible to shorten the time for rotational positioning to the position. Eventually, the tool change time can be shortened.
[0096]
In addition, the function means for recognizing the spindle rotation angle phase, which is expensive for detecting the spindle rotation position, for example, is provided at the predetermined rotation original position in a shortened time without providing a proximity switch that requires an installation space near the spindle. The spindle can be rotationally positioned at another desired stop position.
[0097]
Even if a proximity switch is installed, only one proximity switch is installed, and the actual tool installation release screw type mechanism start position (nut member fastening position) due to the lubrication state of the tool installation release screw type mechanism, etc. Even if there is a deviation from the position stored in the control device, the tool mounting release screw type mechanism start position (nut member Rotation lock Position).
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a spindle device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a front half portion of a spindle device (tool holder mounted and fastened state) in an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view of the front half of the spindle device (tool holder mounted and released state) according to the embodiment of the present invention.
4 is a cross-sectional view taken along line IV-IV in FIG.
FIG. 5 is a configuration diagram of a tool attachment / detachment control function of the control device of the spindle device in the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a flowchart of a tool change / machining process of the spindle device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a flowchart of a tool holder mounting fastening process of the spindle device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a flowchart of a tool holder mounting / releasing process of the spindle device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a tool holder mounting fastening / releasing operation of the spindle device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a flowchart of a tool holder mounting / releasing process of the spindle device according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram of a tool holder mounting fastening / releasing operation of the spindle device according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a flowchart of a conventional tool holder mounting / fastening process of a spindle device.
FIG. 13 is a flowchart of a tool holder mounting / releasing process of the spindle device in the prior art.
FIG. 14 is an explanatory view of a tool holder mounting fastening / releasing operation of a spindle device in the prior art.
FIG. 15 is a graph showing the relationship between the spindle rotational speed and the operating time of the tool holder mounting fastening / releasing operation of the spindle device in the prior art.
[Explanation of symbols]
1
3 Build-in
4a
5a Temporary
7
7b Second
9
9b
10, 29
12
14 Clamp
14c Front edge slope 14d Clamp ball operation recess
16 U-axis actuating
17 annular nut member 17a first screw part
17b
19 Proximity switch for fixed
24
25a
28
30
32
34
36
38
41
42 U-axis operating rod 42a Pull stud
43 Groove cam mechanism
51 Synchronous control command means 52 Spindle rotation command means
53 U-axis feed command means 54 All-axis machine lock command means
55 Gate circuit 56 U-axis current position storage means
57 U-axis position counting means 58 Clamp determination means
59 U-axis skip position storage means 60 Spindle rotation amount calculation means
61 Rotation locking position storage means
Claims (2)
から構成された主軸装置であって、
前記制御装置が、
前記環状ナット部材の回転不能状態における前記主軸モータの回転駆動によるシャンク把持部のシャンク固締が完了したことを前記主軸モータの回転駆動において判定するクランプ判定手段;前記主軸モータの回転に同期させて前記主軸とは別の回転部材の駆動モータを回転駆動させる制御信号を該駆動モータの駆動に直接与る駆動アンプに送るか、またはシャンク把持部のシャンク固締時には該駆動モータの駆動に直接与らないカウント手段に送るか択一的である同期回転制御手段;シャンク固定作動中には前記カウント手段に送られる前記制御信号に基く前記駆動モータの仮想回転量を記憶する記憶手段;シャンク固締時に、前記環状ナット部材固定手段により前記環状ナット部材が回転不能にされた状態において回転原位置にあってシャンク解放状態の前記主軸が該回転原位置から前記クランプ判定手段で判定された時点の前記主軸モータの回転位置であるシャンク固締完了位置まで回転する回転角を、前記記憶手段に記憶された駆動モータの仮想回転量から算出する演算手段;及び前記主軸の回転原位置に前記演算手段で算出した前記回転角を加味した回転係止位置を記憶する回転係止位置記憶手段
を具備し;
シャンク解放時に前記回転原位置に停止したシャンク固締状態の前記主軸を前記回転原位置から前記回転係止位置記憶手段に記憶された前記回転係止位置にまで回転駆動し;該回転係止位置において、前記環状ナット部材固定手段により前記環状ナット部材を回転不能状態にした上で、前記主軸を回転原位置に回転するように前記主軸モータを制御するようになっている
主軸装置。A main shaft that is rotatably supported; a main shaft motor that rotationally drives the main shaft; a shank gripping portion that is provided on the main shaft and fastens and releases a shank of a tool; and is provided on the main shaft so as to be axially displaceable. A shank gripper operating member for opening and closing the shank gripper; an annular nut member provided concentrically and rotatably with respect to the main shaft, and having an internal thread formed on an inner periphery thereof; annular nut member fixing means for non-rotatably securing the member; integrally with respect to the main shaft in the rotational direction, and is provided retractably in the axial direction, is screwed into the internal thread portion of the annular nut member, said shank gripping A tool clamp actuating piece coupled to a part actuating member ; and a main unit comprising a main unit motor and a control device for controlling a drive motor of a rotating member different from the main shaft. A shaft device ,
The control device is
Clamp determination means for determining in the rotational drive of the main shaft motor that the shank gripping portion of the shank gripping part has been completed by the rotational drive of the main shaft motor in a state where the annular nut member cannot rotate; in synchronization with the rotation of the main shaft motor A control signal for rotationally driving a driving motor of a rotating member different from the main shaft is sent to a driving amplifier that directly applies driving of the driving motor, or is directly applied to driving of the driving motor when the shank gripping portion is fixed to the shank. Synchronous rotation control means that is alternatively sent to the counting means ; storage means for storing the virtual rotation amount of the drive motor based on the control signal sent to the counting means during the shank fixing operation ; sometimes, in the rotational situ in a state in which the annular nut member by the annular nut member fixing means is unrotatable Shi Driving said main shaft of the link released state the rotation angle of rotation from the rotating original position to the shank locking completion position is a rotational position of the spindle motor when it is determined by said clamping determining means, stored in said storage means Calculation means for calculating from the virtual rotation amount of the motor ; and rotation lock position storage means for storing a rotation lock position in which the rotation angle calculated by the calculation means is added to the rotation original position of the spindle.
Comprising:
Rotatably driving said spindle shank solid fastening a stopped state to the rotating original position when the shank released from the rotational original position to the stored the rotation locking position to the rotation locking position storage means; said rotary locking position The main shaft device is configured to control the main shaft motor so as to rotate the main shaft to the rotation original position after the annular nut member fixing means makes the annular nut member non-rotatable.
から構成された主軸装置であって、
前記制御装置が、
前記環状ナット部材の回転不能状態における前記主軸モータの回転駆動によるシャンク把持部のシャンク固締が完了したことを前記主軸モータの回転駆動において判定するクランプ判定手段;前記主軸モータの回転に同期させて前記主軸とは別の回転部材の駆動モータを回転駆動させる制御信号を該駆動モータの駆動に直接与る駆動アンプに送るか、またはシャンク把持部のシャンク固締時には該駆動モータの駆動に直接与らないカウント手段に送るか択一的である同期回転制御手段;シャンク固定作動中には前記カウント手段に送 られる前記制御信号に基く前記駆動モータの仮想回転量を記憶する記憶手段;シャンク固締時に、前記環状ナット部材固定手段により前記環状ナット部材が回転不能にされた状態において回転原位置にあってシャンク解放状態の前記主軸が該回転原位置から前記クランプ判定手段で判定された時点の前記主軸モータの回転位置であるシャンク固締完了位置まで回転する回転角を、前記記憶手段に記憶された駆動モータの仮想回転量から算出する演算手段;前記主軸の回転原位置に前記演算手段で算出した前記回転角を加味した回転係止位置を記憶する回転係止位置記憶手段;並びに前記主軸の回転原位置に前記演算手段で算出した前記回転角を加味した回転係止位置及び該回転係止位置に対しオフセットした位置を記憶する回転係止位置記憶手段
を具備し;
シャンク解放時に前記回転原位置に停止したシャンク固締状態の前記主軸を前記回転原位置から前記回転係止位置記憶手段における回転係止位置に対しオフセットした位置にまで回転駆動し、更に、前記検出器による回転係止位置が検出されるまで寸動回転し;前記検出器により検出された回転係止位置において、前記環状ナット部材固定手段により前記環状ナット部材を回転不能状態にした上で、前記主軸を回転原位置に回転するように前記主軸モータを制御するようになっている
主軸装置。A main shaft that is rotatably supported; a main shaft motor that rotationally drives the main shaft; a shank gripping portion that is provided on the main shaft and fastens and releases a shank of a tool; and is provided on the main shaft so as to be axially displaceable. A shank gripper operating member for opening and closing the shank gripper; an annular nut member provided concentrically and rotatably with respect to the main shaft, and having an internal thread formed on an inner periphery thereof; annular nut member fixing means for non-rotatably securing the member; integrally with respect to the main shaft in the rotational direction, and is provided retractably in the axial direction, is screwed into the internal thread portion of the annular nut member, said shank gripping part tool clamp actuation piece coupled to the actuating member; detector for detecting the rotational locking position of the main shaft to be coupled to the annular nut member; and the spindle motor and the The axis a spindle device and a control device for controlling the drive motor of another rotary member,
The control device is
Clamp determination means for determining in the rotational drive of the main shaft motor that the shank gripping portion of the shank gripping part has been completed by the rotational drive of the main shaft motor in a state where the annular nut member cannot rotate; in synchronization with the rotation of the main shaft motor A control signal for rotationally driving a driving motor of a rotating member different from the main shaft is sent to a driving amplifier that directly applies driving of the driving motor, or is directly applied to driving of the driving motor when the shank gripping portion is fixed to the shank. synchronizing rotation control means is alternatively or send et no counting means; memory means in the shank fixing operation for storing a virtual rotation of the drive motor based on the control signal sent to the counting means; shank fastening sometimes, in the rotational situ in a state in which the annular nut member by the annular nut member fixing means is unrotatable Shi Driving said main shaft of the link released state the rotation angle of rotation from the rotating original position to the shank locking completion position is a rotational position of the spindle motor when it is determined by said clamping determining means, stored in said storage means Calculation means for calculating from the virtual rotation amount of the motor ; rotation locking position storage means for storing the rotation locking position in which the rotation angle calculated by the calculation means is added to the rotation original position of the main shaft; and the rotation source of the main shaft A rotation lock position storage means for storing a rotation lock position in consideration of the rotation angle calculated by the calculation means and a position offset with respect to the rotation lock position ;
The main shaft in the shank-tightened state stopped at the rotation original position when the shank is released is driven to rotate from the rotation original position to a position offset with respect to the rotation engagement position in the rotation engagement position storage means , and further, the detection Until the rotational locking position by the detector is detected; and at the rotational locking position detected by the detector, the annular nut member fixing means makes the annular nut member non-rotatable, A spindle device configured to control the spindle motor so as to rotate the spindle to a rotation original position.
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