JP3802704B2 - Inorganic wall panel and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築材料などに用いられる無機質壁パネル及びその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリートなどの無機質材料の力学的性能を向上させる目的で、各種の炭素繊維が用いられている。例えば、コンクリートのプレキャスト製品では、炭素繊維の短繊維が混合されたり、また、炭素繊維をロッド状に成形して鉄筋の代替として組み込まれている。これによりプレキャスト製品は、引張強度や曲げ強度などの力学的性能の向上が図られている。また、既設のコンクリート構造物やプレキャスト製品の表面にシート状の炭素繊維を接着剤により接着させて補強することも行われている。
【0003】
ここで、炭素繊維は、セメントなどの無機材料には付着性が低い。このため、ロッド状の炭素繊維をコンクリートに組み込むには、炭素繊維ロッドとコンクリート材料との滑り止めのために、ロッドの表面に凹凸加工を施す必要がある。また、表面に炭素繊維を接着させて補強する場合には、接着剤としては接着力の強力な有機系の接着剤、例えばエポキシ樹脂やメチルメタクリレートなどを用いる必要がある。
【0004】
しかしながら、炭素繊維自体は原料コストが高価な上、付着性の向上のための凹凸加工や、接着剤などの使用が加算されるので、全体のコスト高は避けられない。このため、炭素繊維で補強した無機質材料を汎用品として普及させるにはコスト的に課題がある。さらに、有機系樹脂による接着は、耐熱性を損なうため、建築材料としては利用が困難となる場合がある。
【0005】
特公平4−45471号公報によれば、外壁パネルとして、非常に優れた特性を有する無機硬化体の製造法が提案されている。ここでは、特定の無機硬化性組成物を用いて、ステンレス製の補強筋網を裏面付近に埋設させている。この素材を用いれば、衝撃強度や耐火性能が優れた無機質壁パネルが提供される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人は、この無機硬化性組成物を用いた技術を基に、さらに種々の改良を行っている。例えば、先に出願した特願平9−158490号明細書によれば、無機硬化性組成物を主体としたパネル本体内に、パネル面に正対して面状に広がる補強部材が設けられた壁パネルが提案されている。
【0007】
ここで、建物に利用される無機質壁パネルは、外部との連絡や、窓などの開口部を配置するなどの必要性から、開口部や異形部を形成させるための切断処理を行う必要が生じる。補強部材として金属材料を用いた壁パネルを切断処理する場合は、金属材料と無機材料との複合体を切断することになる。しかしながら、複合体では、ダイアモンドソー等の切断刃の破損を引き起こしやすくするという問題点がある。一方、炭素繊維を用いて無機質素材を補強すればこの切断の課題は解消されるが、炭素繊維の付着性の低さなどから、施工性、加工の手間などを含めると製品が高価格となり汎用的ではないという問題点がある。
【0008】
そこで、本発明者らは、無機硬化性組成物からなる硬化体内部に炭素繊維の網状体(網目状シート)がパネル面に正対して埋設され、該網状体の網目には前記硬化体が充填されている無機質壁パネルにより、切断処理による開口や異形処理が容易であり、また、コストの上昇も抑えられる無機質壁パネルが得られることも既に提案している。
【0009】
しかしながら、炭素繊維補強は、耐熱性に優れるが、耐衝撃性能を十分に得るためには多量の炭素繊維を補強する必要があり、得られた無機質壁パネルの価格が高騰してしまうという課題がある。
【0010】
ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、塩化ビニル繊維などの有機繊維の網目状シート(網状体)を無機硬化体の内部又は裏面に一体埋設する方法も提案されている。有機繊維は、炭素繊維に比較して安価であり、かつ、衝撃強度の向上に効果を発揮する。それゆえ、例えば、これらの有機繊維で耐衝撃性能を満足させるには、炭素繊維の約1/3〜1/4の単位コストにより補強することが可能である。しかしながら、有機繊維は、一般的に耐熱性に乏しく、無機硬化体を外壁パネルとして用い、防耐火性能を確保するためには、無機硬化体の厚みは17mm以上とすることが必要となり、薄板軽量化には限界があった。
【0011】
そこで、安価であり、耐衝撃性、防耐火性、施工性に優れた壁パネルに対するニーズは非常に高く、これら問題点をすべて解決した壁パネルが強く望まれていた。
【0012】
この発明は、この発明は、安価であり、耐衝撃性、防耐火性、施工性に優れた無機質壁パネル及びその製法を提供することを目的とする。また、この発明の別の目的は、補強筋や補強金網等を用いない耐衝撃性の優れた壁パネル及びその製法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、無機硬化性組成物からなる硬化体内部にパネル面に沿う面状の補強繊維が埋設され、該補強繊維間には前記硬化体が充填された無機質壁パネルにおいて、
前記硬化体は、二酸化珪素及び酸化アルミニウムを含有する反応性粉体とアルカリ金属珪酸塩と水とを含む無機硬化性組成物から形成されていると共に、
前記補強繊維は、炭素繊維と有機繊維とを含む一つの網状体であるか又は炭素繊維からなる少なくとも1枚の網状体と有機繊維からなる少なくとも1枚の網状体とであることを特徴とする無機質壁パネルである。
【0016】
請求項2に記載の発明は、前記網状体は、単位面積当たりの炭素繊維と有機繊維との使用比率が1:0.5〜1:10の範囲内にあり、かつ、単位面積当たりの炭素繊維と有機繊維との使用重量の合計が10g/m2〜500g/m2の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の無機質壁パネルである。
【0017】
請求項3に記載の発明は、前記網状体は前記集束繊維の交差点が接着剤により固定されて網状体が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の無機質壁パネルである。
【0019】
請求項4に記載の発明は、二酸化珪素及び酸化アルミニウムを含有する反応性粉体100重量部に対して、アルカリ金属珪酸塩を0.2重量部〜450重量部の範囲内で、水を35重量部〜1500重量部の範囲内で配合させた無機硬化性組成物を用い、網状体が配設された型枠内に前記無機硬化性組成物を投入して該無機硬化性組成物に前記網状体を埋設させて前記無機硬化性組成物を硬化させるか、又は前記無機硬化性組成物を型枠内に投入後、該無機硬化性組成物が未硬化の状態で網状体を該未硬化状態の無機硬化性組成物に投入して該未硬化状態の無機硬化性組成物に前記網状体を埋設させて前記無機硬化性組成物を硬化させることを特徴とする請求項1に記載の無機質壁パネルの製法である。
【0020】
請求項5に記載の発明は、未硬化の無機硬化性組成物の面上に補強繊維を散布して型締めすることによりパネル面に沿って面状の前記補強繊維の層を形成し、該補強繊維間には前記硬化体が充填された無機質壁パネルにおいて、前記補強繊維は、繊維径が0.5μm〜800μmの範囲内で、繊維長が7mm〜500mmの範囲内であり、かつ、単位面積当たりの補強繊維の使用重量が50g/m2〜2kg/m2の範囲内にあることを特徴とする無機質壁パネルである。この繊維の使用重量は、50g/m2〜500g/m2の範囲内、特には、50g/m2〜300g/m2の範囲内にあることが好ましい。
【0021】
請求項6に記載の発明は、壁パネルの表面が水平下面となる構造の型枠に無機硬化性組成物を主体とする無機硬化性配合物を注型した後、その上から補強繊維を全面に散布し、固化させることを特徴とする請求項5に記載の無機質壁パネルの製法である。
【0022】
請求項7に記載の発明は、前記無機硬化性組成物は、二酸化珪素及び酸化アルミニウムを含有する反応性粉体100重量部に対して、アルカリ金属珪酸塩を0.2重量部〜450重量部の範囲内で、水を35重量部〜1500重量部の範囲内で配合させた無機硬化性組成物であることを特徴とする請求項6に記載の壁パネルの製法である。この補強繊維を散布後に型枠に振動を加え、補強繊維と無機硬化性配合物とをなじませた後に固化させるとよい。
【0023】
請求項1に記載の発明のように構成すれば、埋設された網状体の網目に硬化体が充填されているので、この網状体は別途に接着剤を用いて接着させたり、凹凸加工を施して固定性を高めなくても硬化体内部で強固に固定される。この補強部分は炭素繊維と有機繊維とを含むので、切断処理による開口や異形処理が容易であり、また、コストの上昇も抑えながら、耐衝撃性、防耐火性を向上させることができる。
また、請求項1に記載の発明のように構成すれば、機械的強度でも良好な壁パネルを得ることができる。
【0024】
請求項2に記載の発明のように構成すれば、炭素繊維の使用量が少なくて補強効果を向上させることができるので、コストをあげずに、耐衝撃性や防耐火性能に優れた壁パネルを得ることができる。
【0025】
請求項3に記載の発明のように構成すれば、請求項1の効果を与える網状体の形成が容易となる。また、このときの接着剤は交点のみの使用でありその使用量は少なくてよいので、防耐火性能を実質的に損なうことはない。
【0027】
請求項4に記載の発明のように構成すれば、網状体が硬化体内に強固に埋設された請求項1に記載の無機質壁パネルが製造される。
【0028】
請求項5に記載の発明のように構成すれば、補強繊維が層となって平面方向に配向するため補強効果が大きく、補強筋や補強金網等を用いなくても、耐衝撃性の優れた壁パネルが得られる。
【0029】
請求項6に記載の発明のように構成すれば、型枠に無機硬化性配合物を注型した後、その上から補強繊維を全面に散布して一体成形することにより、補強繊維が層となって平面方向に配向するため補強効果が大きい請求項5に記載の無機質壁パネルが容易に得られる。
【0030】
請求項7に記載の発明のように構成すれば、補強繊維の間に硬化体が強固に付着された無機質壁パネルが製造される。
【0031】
【発明の実施の形態1】
以下、この発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。
【0032】
図1〜図3はこの発明の実施の形態1の一例である。この図1、図2において、符号1は壁パネルであり、この壁パネル1は、後述される無機硬化性組成物から形成された硬化体2と、壁パネル1の裏面1aに正対して埋設された補強繊維を構成する網状体3とから大略構成されている。
【0033】
この網状体3は、硬化体2の中に2枚以上の複数枚が埋設されていてもよく、例えば、図3に示すように、壁パネル1の裏面1a側に埋設された網状体3aのほかに加飾された表面1b側にも網状体3bを埋設するなど、表裏面2枚埋設されていてもよい。また、これらの図において網状体3は、硬化体2に完全に埋設されているが、その一部が表面に露出されていてもよい。
【0034】
また、この網状体3は、例えば、図4に示すように、壁パネル1の取付部材としての固定部材4などの任意の部材に固定されて埋設されていてもよい。この図において、網状体3は、固定部材4の脚部4aに接着剤により仮固定された状態で硬化体2内に埋設されている。この網状体3は、接着剤を用いずに繊維を織編成したものでもよい。このように構成すれば、固定部材4の脚部4aは網状体3とともに硬化体2に埋設され、固定部材4の平面部4bが壁パネル1の裏面1a側に露出して固定部が形成される。
【0035】
本発明に用いられる硬化体(発泡硬化体を含む)の主体である無機硬化性組成物としては、一般的な壁パネルに利用される無機硬化性組成物が適用可能である。それらは、例えば、実公昭59−22817号公報などに記載されている高温高圧養生された軽量気泡コンクリート(ALC)であってもよい。また、特公平4−45471号公報に記載される成型用含水成型材料の硬化体であってもよい。
【0036】
本発明において、二酸化珪素及び酸化アルミニウムを含有するSiO2−Al2O3系反応性無機質粉体(以下反応性粉体と略す)とアルカリ金属珪酸塩と水とからなり、場合によっては発泡剤を含む無機硬化性組成物から形成された硬化体であることがよい。これらの無機硬化性組成物は、アルカリ金属珪酸塩と反応性無機質粉体中の成分がいったん溶解してから結合するため、微細な溝や空隙に入り込み固化するため、硬化体の内部又は裏面に埋設される網状体3と大きな付着強度を得ることができる。これにより、従来のセメント系硬化体では成し得なかった炭素繊維との強い付着強力を得ることが可能となる。
【0037】
特に、反応性粉体100重量部に対してアルカリ金属珪酸塩を0.2重量部〜450重量部の範囲内で、水を35重量部〜1500重量部の範囲内で配合した無機硬化性組成物からパネル本体を形成する場合、衝撃に対しても強く、また、防耐火性能にも優れた壁パネルを得ることができる。
【0038】
このような反応性粉体としては、二酸化珪素を5重量%〜85重量%の範囲内で、酸化アルミニウムを90重量%〜10重量%の範囲内で含有し、その他の成分5重量%〜10重量%の範囲内で含有するものが好適に使用される。このような反応性粉体としては、フライアッシュ、メタカオリン、カオリン、ムライト、コランダム、アルミナ系研磨材を製造する際のダスト、粉砕焼成ボーキサイト等が例示できるが、組成が適当であればこれらに限定されるものではない。
【0039】
これらの反応性粉体は、そのまま用いてもよいが、反応活性(以下単に活性という)の高いものを分級して用いたり、溶射処理や機械的エネルギーを加えた粉砕処理などを行うことにより活性化処理を行ったものが好適に用いられる。これらの活性化手段は併用されて用いることもできる。
【0040】
溶射処理する方法としては、セラミックコーティングに適用される溶射技術が応用される。その溶射技術では、通常、材料粉末が2000℃〜16000℃の範囲内の温度で溶融され、30m/秒〜800m/秒の範囲内の速度で噴霧される。また、プラズマ溶射法、高エネルギーガス溶射法、アーク溶射法等により活性化処理されたものでもよい。このような処理により粉体の比表面積は向上されて活性化される。好適な比表面積は、0.1m2/g〜100m2/g程度である。
【0041】
粉砕して機械的エネルギーを与える方法としては従来公知の任意の方法が採用される。粉砕手段としては、ジェットミル、ロールミル、ボールミルがあげられる。ボール媒体ミル、媒体撹拌型ミル、ロールミル等を使用する場合、0.5kwh/kg〜30kwh/kg程度の機械的エネルギーを作用させると活性化が好適に進行する。機械的エネルギーが小さいと粉体は活性化されにくく、一方、機械的エネルギーが大きいとこれらの粉砕装置への負荷が大きい。また、粉砕された粉末は、必要に応じて上述の分級手段により分級される。ここで、作用される機械的エネルギーはボールミルに供給した電力を処理粉体単位重量あたりで表した数値である。
【0042】
原料粉末としてのフライアッシュは、必要に応じて、焼成されたものでもよい。焼成温度は、低いとフライアッシュの黒色が残り、成形品への着色が困難となり、高いと、アルカリ金属珪酸塩との反応性が低くなるので、400℃〜1000℃の範囲内の温度であることが好ましい。
【0043】
本発明に使用されるアルカリ金属珪酸塩とは、一般式M2 O・nSiO2 (ここでMはK,Na,Liから選択される1種又は2種以上の金属であり、nは正数を示す。)で表される塩である。nの値が小さいと緻密な発泡体が得られず、大きくなると水溶液の粘度が上昇し混合が困難になるので、nは0.05〜8の範囲内が好ましく、さらに好ましくは0.5〜2.5の範囲内である。
【0044】
アルカリ金属珪酸塩はそのまま配合されてもよいが、水に溶解された水溶液で添加されるのが好ましい。ここで、この水溶液濃度は薄くなるとフライアッシュ粉末との反応性が低下し、一方、濃くなると固形分が生じやすくなるので、通常10重量%〜60重量%の範囲内が用いられる。
【0045】
ここで、アルカリ金属珪酸塩の水溶液を得る方法は、通常の方法がそのまま採用される。例えば、アルカリ金属珪酸塩をそのまま加圧、加熱下で水に溶解してもよい。また、アルカリ金属水酸化物水溶液を別途に調製し、この水溶液に珪砂、珪石粉などのSiO2 成分をnが所定値となるように加圧、加熱下で溶解してもよい。
【0046】
このようなアルカリ金属珪酸塩は、通常、反応性粉体100重量部に対して0.2重量部〜450重量部の範囲内で配合される。アルカリ金属珪酸塩の配合量が少ないと硬化が十分に進行されず、一方、この配合量が多くなると得られる発泡体の耐水性が低下する。好ましい配合量は反応性粉体100重量部に対して、10重量部〜350重量部の範囲内、さらに好ましくは20重量部〜250重量部の範囲内である。
【0047】
この無機硬化性組成物には水が必須成分として配合される。水の配合量は特には制限されないが、通常は、反応性粉体100重量部に対して35重量部〜1500重量部の範囲内である。配合される水の量が少ないと十分に硬化が進行されないばかりか、混合も困難となる。一方、水の配合量が必要以上に多くなると硬化体の強度が低下しやすくなる。好ましい水の配合量は、反応性粉体100重量部に対して45重量部〜1000重量部の範囲内、さらに好ましくは50重量部〜500重量部の範囲内である。この水は、上述したアルカリ金属珪酸塩水溶液の形で添加されてもよいし、また独立して添加されてもよい。
【0048】
本発明において硬化体は、発泡剤を含んで形成された発泡硬化体であってもよい。このような発泡硬化体は壁パネルに断熱性などを持たせて高付加価値化させたものである。このために、上述の無機硬化性組成物には、発泡剤が必要に応じ発泡助剤とともに添加される。
【0049】
発泡剤としては、過酸化水素、過酸化ソーダ、過酸化カリ、過ほう酸ソーダ等の過酸化物やMg,Ca、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、Sn、Si、フェロシリコン等の金属粉末が例示される。これらの発泡剤は、単独でも2種以上混合しても用いられる。過酸化水素を発泡剤として用いるときは、安全性、安定した発泡を考慮すると水溶液として用いるのが好ましい。金属粉末を用いる場合は、安定した発泡を得るために、粒子径が200μm以下の微粉末を用いることが好ましい。
【0050】
十分な発泡硬化体を得るためには、この発泡剤は反応性粉体100重量部に対して0.01重量部〜10重量部の範囲内で用いることが好ましい。発泡剤の配合量が少なすぎると発泡倍率が低すぎて十分な発泡硬化体を得ることができず、一方、発泡剤の配合量が多すぎると発泡ガスが過剰となり破泡する場合が多くなる。
【0051】
この発明で使用する組成物には、発泡を均一に生じさせるために、必要に応じて発泡助剤が添加されるのが好ましい。このような発泡助剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナ粉末等の多孔質粉体などが例示される。この発泡助剤は、単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0052】
発泡助剤の量は多くなると無機硬化性組成物の粘度を上昇させて破泡を発生しやすくする場合がある。通常この発泡助剤は、反応性粉体100重量部に対して10重量部以下である。
【0053】
本発明において必要に応じて無機質充填材が添加されてもよい。無機質充填材は、水に溶解せず、無機硬化性組成物の硬化反応を阻害せず、アルカリ金属珪酸塩と反応しないものであれば特に限定されない。例えば、珪砂、川砂、ジルコンサンド、結晶質アルミナ、岩石粉末、火山灰、シリカフラワー、シリカヒューム、ベントナイト、高炉スラグ等の混合セメント用混合材、セピオライト、ワラストナイト、マイカ等の天然鉱物、炭酸カルシウム、珪藻土などがあげられる。これらは単独で添加されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0054】
発泡硬化体を得る場合、この無機質充填材の大きさ(平均径)は、0.01μm〜1000μmの範囲内が好ましい。平均径が小さいと無機硬化性組成物の粘度が上昇し、高倍率の発泡体が得られにくくなる。一方、平均径が大きくなると発泡が不安定になる場合がある。また、この無機質充填材の量が多くなると得られる発泡体の強度が低下するので、この無機質充填材の配合量は、反応性粉体100重量部に対して700重量部以下であることが好ましい。
【0055】
本発明において、必要に応じて更に小割合の補強繊維が添加されてもよい。補強繊維は、硬化体に付与したい性能に応じ任意のものが使用できる。例えば、ビニロン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、鋼繊維などが例示される。
【0056】
この補強繊維の繊維径は、細くなると混合時に再凝集し、交絡によりファイバーボールが形成されやすくなり、最終的に得られる発泡体の強度はそれ以上改善されない。一方、繊維径が太くなるか又は繊維長が短くなると引張強度向上などの補強効果が小さくなる。また、繊維長が長くなると繊維の分散性及び配向性が低下する。以上の観点から、繊維径は1μm〜500μmの範囲内、繊維長は1mm〜15mmの範囲内が好ましい。補強繊維の添加量は多くなると繊維の分散性が低下するので、反応性粉体100重量部に対して、10重量部以下で配合されるのが好ましい。
【0057】
さらに硬化体の軽量化を図る目的でシリカバルーン、パーライト、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、発泡焼成粘土等の無機質発泡体、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン等の合成樹脂の発泡体、塩化ビニリデンバルーンなどが添加されてもよい。これらは単独で添加されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。さらに必要に応じて、アルミナセメント、γ−アルミナ、溶射されたアルミナ、アルミン酸アルカリ金属塩又は水酸化アルミニウムを加えてもよい。
【0058】
以上の各配合成分は、無機硬化性組成物の全体が均一となり、反応が均一となるように適宜の組合せで配合することにより、ペースト状の無機硬化性組成物とすることができる。このようにして得られた無機硬化性組成物は、常温でも硬化するが、加温させることにより硬化反応が促進される。例えば、50℃〜110℃の範囲内の温度では、30分〜8時間程度で硬化され、成形体の圧縮強度などの機械的物性の向上が図れる。
【0059】
本発明において網状体を構成する炭素繊維は、従来用いられている非腐食性の補強材(代表的な例としてステンレス鋼製金網が挙げられる)と同等以上の補強効果が得られるものであり、単位面積当たりのコストが同等以下であることが重要である。
【0060】
この炭素繊維は、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、ピッチ系などのいずれでもよいが、特にポリアクリロニトリル系炭素繊維が好ましい。その理由は、炭素繊維としてポリアクリロニトリル系炭素繊維を用いた場合、他のレーヨン系、ピッチ系を用いた場合よりも繊維自身の引張強度が高いので得られた無機質壁パネルの衝撃強度も高くなる。また、ポリアクリロニトリル系炭素繊維は強度が高い分、レーヨン系、ピッチ系炭素繊維の場合より繊維の添加量を少なくできるので壁パネルのコストを安くできるという利点がある。また、ポリアクリロニトリル系の炭素繊維が網状に加工されたものを使用するのが、加工性、埋設施工性、無機質硬化体との付着性及びコストを考慮すると最も有効である。
【0061】
この網目を構成する集束線一本当たりに使用する単繊維本数は、1,000本〜20,000本程度の範囲内が好ましい。また、この集束繊維間の目開きが10mm〜200mmの範囲内が適当であり、無機質壁パネル全体の要求性能に応じて単位面積当たりの炭素繊維の使用重量が選定される。この使用量が5g/m2以下では、無機質壁パネルに有効な耐衝撃性や防耐火性能を付与することが困難となる。また、100g/m2以上になるとコスト高になる。
【0062】
この網目の形状は、方形格子のほか、無機質壁パネルの応力付加状況により長方形格子、3方格子(3角形状)など任意の網目形状が選択できる。
【0063】
この炭素繊維の集束及び集束繊維同士の接着は、エポキシ樹脂、メチルメタクリレート樹脂、フェノール樹脂などの樹脂系接着剤が適宜選択されて用いることができる。これにより、その交点が位置ズレしないように固定されて埋設施工性が向上される。ここで、炭素繊維の集束や交点6には、有機の接着剤が用いられているが、その量は壁パネル全体からみてわずかであるので、コストの大幅な向上や壁パネルの耐熱性を実質的に損なうことはない。
【0064】
本発明において網状体を構成する有機繊維は、補強することにより耐衝撃性が増大される有機繊維であり、ビニロン繊維(ポリビニルアルコール系繊維)、ポリプロピレン系繊維、塩化ビニル系繊維、アラミド繊維などの合成繊維を例示することができ、これらの有機繊維は、適宜併用して用いることもできる。これらの繊維は、一般に炭素繊維の約1/3〜1/4の単位コストにより耐衝撃性を向上させることができる。
【0065】
これらの有機繊維は、繊維の直径を太くしたモノフィラメントタイプの繊維も入手でき、それを網状体として加工することもできるが、入手の容易なマルチフィラメントタイプ(集束線又は集束繊維)として用いられるのがよい。例えば、単繊維の太さが直径十数μm程度の繊維を1000〜3000デニール程度になるように数百本から千数百本程度集束し、この集束した繊維束に集束剤を施して集束繊維(集束線)としたものが用いられる。
【0066】
これらの有機繊維は炭素繊維間に適宜の配列により混織することにより炭素繊維と複合一体化された網目状シートなどの網状体として用いられることができる。例えば、炭素繊維と有機繊維とはその集束線を交互に配し、一定又は不規則間隔で網目状シートとすることができる。また、一方(例えば有機繊維)の集束線を複数本(例えば2〜10本程度)を他方(炭素繊維)の集束線間に配してもよい。
【0067】
また、これらの有機繊維は、炭素繊維と同様にして有機繊維からなる網目状シートなどの網状体として、炭素繊維からなる網状体とともに無機質壁パネルの厚み方向に重ねて無機硬化体の内部又は裏面に一体埋設することができる。
【0068】
これらの網状体は無機硬化体の内部又は裏面に一体埋設されるが、その埋設枚数、壁パネルの要求性能に応じてその配置は自由であり、例えば、表面、裏面、中央付近に一枚埋設されてもよく、表裏面に各1枚埋設されたり、複数枚が自由に埋設されてもよい。
【0069】
これらの網状体の目付や集束線の太さ、配列ピッチは、壁パネルへの要求性能に応じて適宜決定される。例えば、無機質壁パネルとしての単位面積当たりの炭素繊維と有機繊維との使用重量の合計(目付量)が10g/m2〜500g/m2の範囲内にあり、かつ、単位面積当たりの炭素繊維と有機繊維との使用比率(目付比率)が1:0.5〜1:10の範囲内で要求性能により使い分けることができる。炭素繊維の配合により、主に防耐火性能と耐衝撃性能の一部が向上され、有機繊維の配合により耐衝撃性能の大半が向上される。
【0070】
次に、網状体3を硬化体2(発泡硬化体)に埋設させる方法について説明する。
【0071】
上述の網状体3を予め型枠に固定し、そこへ上述の無機硬化性組成物を投入して無機硬化性組成物に網状体を埋設させて無機硬化性組成物を硬化させることにより製造することができる。
【0072】
また、無機硬化性組成物が未硬化状態であれば、後から網状体をこの未硬化の無機硬化性組成物中に埋設させて、その後に硬化させることにより網状体3と硬化体とを一体成形することもできる。また、無機硬化性組成物の一部を型枠に投入後、未硬化状態、半硬化状態、硬化後に網状体を敷設し、残量の無機硬化性組成物を投入、硬化させて網状体を埋設させることもできる。
【0073】
以上のように構成された壁パネルで1は、埋設された網状体3の網目5に硬化体2が充填されて網状体3と硬化体とが一体化されるので、この網状体3は別途に接着剤を用いて接着させたり、凹凸加工を施して固定性を高めなくても硬化体2内部で強固に固定される。また、この補強部分は有機繊維及び炭素繊維であるので、任意の位置を切断してもダイアモンドソーなどの切断刃を損傷することがなく、切断処理による開口や異形処理が容易である。
【0074】
また、耐衝撃性は有機繊維で補うことができるので、炭素繊維の使用量を少なくしても十分な耐衝撃性を得ることができる。また、有機繊維と炭素繊維とを併用することにより壁パネルの厚みを薄くしても防耐火性能や耐衝撃性能に優れた軽量化薄板を得ることが可能となる。
【0075】
【実施例】
以下に実施例により本発明の効果を具体的に説明する。なお、実施例中の部は断りにない限り重量に関する。
(実施例1)
[反応性粉体の活性化処理]
メタカオリン(エンゲルハード社製のSATINTONE SP 33、平均粒径3.3μm、比表面積13.9m2/g)100部にトリエタノールアミン25重量%とエタノール75重量%の混合溶液0.5部を加え、ウルトラファインミルAT−20(三菱重工業社製、ジルコニアボール直径10mm使用、ボール充填率85体積%)に供給し25kwh/kgの機械的エネルギーを作用させ、粉砕メタカオリンを得た。
[無機硬化性組成物の調製]
得られた粉砕メタカオリンの100部、アルカリ金属珪酸塩としての珪酸カリウム水溶液(モル比1.4、濃度50重量%)の165部、無機質充填材としてのワラストナイトの100部、珪砂の100部、ビニロン繊維(クラレ社製、商品名;RM182×3)の3部、発泡剤としての粒子径が200μm以下の金属シリコン微粉末の0.1部、発泡助剤としてのステアリン酸亜鉛の3部を配合してペースト状の無機硬化性組成物として用いた。
[網状体の調製]
炭素繊維網は、12000本のポリアクリロニトリル系炭素繊維を集束しエポキシ樹脂で固化させた集束線を用い、有機繊維としては、ビニロン単繊維を750本引き揃えて1800デニールとしたビニロン繊維束(集束線)を用いた。
【0076】
縦横約15mmのピッチで炭素繊維と有機繊維とを交互に方形になるように配置し、その交点をエポキシ樹脂で固化したものを用いた。この網状体の単位面積当たりの炭素繊維量は25g/m2であり、ビニロン繊維量は150g/m2であった。
[壁パネルの製造]
ゴム製の加飾型を敷設した壁パネル用下枠に上記無機硬化性組成物を投入した。次いで、振動を加えてレベリング、脱泡を行った後、上記の炭素繊維−ビニロン繊維一体網目状シートを敷設し、上型をセットして加熱固化後、型枠から硬化物を取り出し、厚さ15mm、幅888mm、長さ2799mmの無機質発泡体壁パネルが得られた。この壁パネルの比重は1.0であり、単位面積当たりの重量は15kg/m2 であり、軽量で壁への取付施工性が向上されていた。
[性能評価]
得られた壁パネルを常法に従い壁に取り付け、JIS A 1414 6.15に従い100cmの高さから落差をもって3回砂袋を落下させて衝撃試験を行った。損傷は全く認められずに炭素繊維−ビニロン繊維一体網目状シートにより耐衝撃性が向上されていることが理解される。
【0077】
また、得られた壁パネルは、平成5年建設省告示第1454号(準耐火構造の指定の方法)に基づいて防火試験を行ったところ、準耐火に相当する45分をクリアすることができた。
(実施例2)
この実施例2では、実施例1で用いた無機硬化性組成物において、発泡剤としての金属シリコン微粉末を加えない以外は同一の無機硬化性組成物を用いた。また、網状体として、縦横15mmの方形ピッチにビニロン繊維を配したビニロン網目状シート(クラレ社製、商品名;VK−0707)と炭素繊維網とを用いた。
【0078】
この炭素繊維網は、6000本のポリアクリロニトリル系炭素繊維を集束し、エポキシ樹脂で固化させた集束線を用い、縦横約50mmのピッチで方形に配列し、その交差点をエポキシ樹脂で固化したものを用いた。この網状体の単位面積当たりの炭素繊維量(目付)は、20g/m2であった。
【0079】
ゴム製の加飾型を敷設した壁パネル用下枠にビニロン網目シートを敷設した後、上述の無機硬化性配合物を投入し、振動を加えてレベリング、脱泡を行った後、壁パネルの大きさに成形、炭素繊維網を敷設し、更に振動を加えて無機硬化性配合物と炭素繊維網とを定着させ、上型をセットし、加熱固化させた。
[性能評価]
得られた無機質発泡壁パネルを常法に従い壁に取り付け、JIS A 1414 6.15に従い100cmの高さから3回砂袋を落下させて衝撃試験を行った。損傷は全く認められずに炭素繊維網とビニロン繊維網目状シートとを重ねて埋設させても耐衝撃性が向上されていることが理解される。
【0080】
また、得られた無機質発泡壁パネルは、平成5年建設省告示第1454号(準耐火構造の指定の方法)に基づいて防火試験を行ったところ、準耐火に相当する45分をクリアすることができた。
【0081】
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0082】
【発明の実施の形態2】
以下、この発明を実施の形態2を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0083】
図5〜図8を参照して本発明の壁パネル10の製法について述べる。
【0084】
まず、図1に示す下型11に上記無機硬化性組成物を含んだペースト状の無機硬化性配合物12を注型する。発泡剤及び/又は発泡助剤を含んだものは発泡して増加する体積を見込んで少なめに注型する。
【0085】
次いで、図6に示すように、未硬化の上記無機硬化性配合物12の上から、例えばビニロン繊維などの短繊維からなる補強繊維13を全面に散布した後、上型14を図7に示すように下型11に載せて型締めする。そして、硬化温度は常温でもよいが、50〜110℃で30分間〜8時間硬化させることにより、硬化反応を促進させ、硬化体を得る。硬化後、型開きし、パネル本体を下型11から離型させることにより、図8に示すように、補強繊維13がパネル面に沿って面状に拡がって層状となった壁パネル10を得ることができる。この発明においては、この補強繊維13を散布後に型枠に振動を加え、補強繊維13と無機硬化性配合物12とをなじませた後に固化させるとよい。
【0086】
本発明の壁パネル10の製法によると、補強筋や補強金網等を用いなくても、耐衝撃性の優れた壁パネルを容易かつ迅速に得ることが可能となり、切断時の刃物破損の問題も起こらない。
【0087】
本発明に用いる補強繊維13としては、成形体に付与したい性能に応じ任意のものが使用でき、例えば、ビニロン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維などの短繊維が使用できる。
【0088】
これらの補強繊維13は、面状に均一に散布でき、かつ所望の補強効果が得られれば、繊維径、繊維長については特に限定されない。例えば、フィラメントなどの長繊維であっても、面状に均一に分散できれば繊維長の上限は不要である。
【0089】
しかしながら、繊維長は長すぎると一般に分散して補強繊維を散布するのが困難となり、一方、繊維長は短すぎると衝撃強度の改善効果が小さくなるので、繊維長は7mm〜500mmの範囲内で通常好ましく使用され、更に好ましくは、10mm〜30mm程度である。
【0090】
また、繊維径が小さすぎると衝撃強度の改善効果が小さく、一方、繊維径が大きすぎると繊維の配合量に対する衝撃強度の改善効果が小さくなり、結果としてコスト高になるので、繊維径は一般に0.5μm〜800μmの範囲内から好ましく選択され、さらに好ましくは1μm〜500μmの範囲内から選択される。
【0091】
また、補強繊維13の散布量も限定されないが、少なすぎるとパネルの衝撃強度の改善効果が小さく、一方、多すぎると無機硬化性組成物との密着性が損なわれて衝撃強度の改善効果が十分に得られなくなる。そこで、その散布量は、50g〜2kg/m2程度の範囲内が好ましく、より好ましくは、50g〜500g/m2程度の範囲内、更に好ましくは、50g〜300g/m2程度の範囲内である。
【0092】
補強繊維13を散布する方法としては、公知の手段を任意に用いることができるが、全面にわたってなるべく均一に散布されることが望ましい。
(実施例21)
ゴム製の加飾型を敷設した下型(1m×1m、厚さ20mm)に、下記表1に記載の配合1の無機硬化性配合物(ミキサーで混合し、均一なペースト状としたもの)を投入し、振動を加えてレベリング、脱泡を行った後、補強繊維13としての短繊維からなるビニロン繊維(クラレ社製、商品名;RM182×6)を2kg/m2の量で全面に均一に散布し、上型をセットし、85℃で6時間硬化させた。脱型後、無機質壁パネルが得られた。
【0093】
得られたパネルを壁に取り付け、JIS A 1414 6.15の衝撃試験により、200cmの高さから3回砂袋を落下させたが、パネルの損傷は全く見られなかった。
【0094】
【表1】
【0095】
ここで、粉砕メタカオリンは以下のようにして調製した。
【0096】
メタカオリン(エンゲルハード社製のSATINTONE SP 33、平均粒径3.3μm、比表面積13.9m2/g)100重量部及びトリエタノールアミン25重量%とエタノール75重量%の混合溶液0.5重量部をウルトラファインミルAT−20(三菱重工業社製、ジルコニアボール直径10mm使用、ボール充填率85体積%)に供給し25kwh/kgの機械的エネルギーを作用させ、粉砕メタカオリンを得た。なお、作用させた機械的エネルギーはボールミルに供給した電力を処理粉体単位重量あたりで表した。
(実施例22)
ゴム製の加飾型を敷設した下型(1m×1m、厚さ20mm)に、下記表2に示す配合2の無機硬化性配合物(ミキサーで混合し、均一なペースト状としたもの)を投入し、振動を加えてレベリング、脱泡を行った後、補強繊維13としての短繊維からなるビニロン繊維(クラレ社製、商品名;RK−W182×6)を2kg/m2の量で全面に均一に散布し、上型をセットし、85℃で6時間硬化させた。脱型後、無機質壁パネルが得られた。
【0097】
【表2】
【0098】
(実施例23〜28)
実施例21において、補強繊維13としてのビニロン繊維(クラレ社製、商品名;RM182×6)に代えて、繊維の種類及び散布量を表3に示す繊維を用いた以外は同様にして無機質壁パネルを得た。
【0099】
【表3】
【0100】
以上の実施例により得られたパネルを壁に取り付け、JIS A 1414 6.15の衝撃試験により、200cmの高さから3回砂袋を落下させたが、パネルの損傷は全く見られなかった。
(比較例21)
ゴム製の加飾型を敷設した下型(1m×1m、厚さ20mm)に、上記実施例2における配合2の無機硬化性配合物(ミキサーで混合し、均一なペースト状としたもの)を投入し、振動を加えてレベリング、脱泡を行った後、上型をセットし、85℃で6時間硬化させた。脱型後、無機質壁パネルが得られた。
【0101】
得られたパネルを壁に取り付け、JIS A 1414 6.15の衝撃試験により、200cmの高さから3回砂袋を落下させたところ、このパネルはクラックで貫通した。
【0102】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、具体的な構成はこの実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、埋設された網状体の網目に硬化体が充填されているので、この網状体は別途に接着剤を用いて接着させたり、凹凸加工を施して固定性を高めなくても硬化体内部で強固に固定される。この補強部分は炭素繊維と有機繊維とを含むので、切断処理による開口や異形処理が容易であり、また、コストの上昇も抑えながら、耐衝撃性、防耐火性を向上させることができる。
また、請求項1に記載の発明のように構成すれば、機械的強度でも良好な壁パネルを得ることができる。
【0104】
請求項2に記載の発明のように構成すれば、炭素繊維の使用量が少なくて補強効果を向上させることができるので、コストをあげずに、耐衝撃性や防耐火性能に優れた壁パネルを得ることができる。
【0105】
請求項3に記載の発明のように構成すれば、請求項1の効果を与える網状体の形成が容易となる。また、このときの接着剤は交点のみの使用でありその使用量は少なくてよいので、防耐火性能を実質的に損なうことはない。
【0107】
請求項4に記載の発明のように構成すれば、網状体が硬化体内に強固に埋設された請求項1に記載の無機質壁パネルが製造される。
【0108】
請求項5に記載の発明のように構成すれば、補強繊維が層となって平面方向に配向するため補強効果が大きく、補強筋や補強金網等を用いなくても、耐衝撃性の優れた壁パネルが得られる。
【0109】
請求項6に記載の発明のように構成すれば、型枠に無機硬化性配合物を注型した後、その上から補強繊維を全面に散布して一体成形することにより、補強繊維が層となって平面方向に配向するため補強効果が大きい請求項5に記載の無機質壁パネルが容易に得られる。
【0110】
請求項7に記載の発明のように構成すれば、補強繊維の間に硬化体が強固に付着された無機質壁パネルが製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1に係る壁パネルの断面図である。
【図2】図1に示した壁パネルの裏面側から見た斜視図である。
【図3】変形例の壁パネルの断面図である。
【図4】変形例の壁パネルを説明する一部省略断面図である。
【図5】発明の実施の形態2の壁パネルの製法の一工程を説明するための断面図である。
【図6】発明の実施の形態2の壁パネルの製法の一工程を説明するための断面図である。
【図7】発明の実施の形態2の壁パネルの製法の一工程を説明するための断面図である。
【図8】発明の実施の形態2の壁パネルの断面図である。
【符号の説明】
1…壁パネル
1a…パネル裏面
2…硬化体
3…網状体
10…壁パネル
11…下型
12…無機硬化性配合物
13…補強繊維
14…上型[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inorganic wall panel used for building materials and the like and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various carbon fibers have been used for the purpose of improving the mechanical performance of inorganic materials such as concrete. For example, in a concrete precast product, short fibers of carbon fibers are mixed, or carbon fibers are formed into a rod shape and incorporated as a substitute for reinforcing bars. As a result, the precast product is improved in mechanical performance such as tensile strength and bending strength. In addition, a sheet-like carbon fiber is bonded to the surface of an existing concrete structure or precast product with an adhesive to reinforce it.
[0003]
Here, carbon fiber has low adhesion to inorganic materials such as cement. For this reason, in order to incorporate the rod-shaped carbon fiber into the concrete, it is necessary to provide unevenness on the surface of the rod in order to prevent the carbon fiber rod and the concrete material from slipping. Further, when the surface is reinforced by adhering carbon fibers, it is necessary to use an organic adhesive having a strong adhesive force such as an epoxy resin or methyl methacrylate as the adhesive.
[0004]
However, the raw material cost of the carbon fiber itself is high, and uneven processing for improving adhesion and the use of an adhesive are added, so that the overall cost is inevitable. For this reason, there is a problem in terms of cost in spreading an inorganic material reinforced with carbon fiber as a general-purpose product. Furthermore, since adhesion with an organic resin impairs heat resistance, it may be difficult to use as a building material.
[0005]
According to Japanese Examined Patent Publication No. 4-45471, a method for producing an inorganic cured body having very excellent characteristics is proposed as an outer wall panel. Here, using a specific inorganic curable composition, a reinforcing reinforcing net made of stainless steel is embedded in the vicinity of the back surface. If this material is used, an inorganic wall panel having excellent impact strength and fire resistance is provided.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present applicant has further made various improvements based on the technique using this inorganic curable composition. For example, according to the specification of Japanese Patent Application No. 9-158490 filed earlier, a wall provided with a reinforcing member that extends in a plane facing the panel surface in a panel body mainly composed of an inorganic curable composition. A panel has been proposed.
[0007]
Here, the inorganic wall panel used in the building needs to be subjected to a cutting process for forming an opening or a deformed portion due to the necessity of communication with the outside or the arrangement of an opening such as a window. . When cutting a wall panel using a metal material as the reinforcing member, a composite of the metal material and the inorganic material is cut. However, the composite has a problem of easily causing breakage of a cutting blade such as a diamond saw. On the other hand, if the inorganic material is reinforced with carbon fiber, this problem of cutting will be solved. However, due to the low adhesion of carbon fiber, including the workability and labor of processing, the product becomes expensive and versatile. There is a problem that it is not appropriate.
[0008]
Therefore, the present inventors have embedded a carbon fiber network (mesh sheet) inside the cured body made of an inorganic curable composition so as to face the panel surface, and the cured body is formed in the mesh of the network. It has already been proposed that an inorganic wall panel filled with an inorganic wall panel can be easily opened by cutting or deformed, and can be prevented from increasing in cost.
[0009]
However, carbon fiber reinforcement is excellent in heat resistance, but in order to obtain sufficient impact resistance performance, it is necessary to reinforce a large amount of carbon fiber, and there is a problem that the price of the obtained inorganic wall panel increases. is there.
[0010]
There has also been proposed a method in which a net-like sheet (net-like body) of organic fibers such as vinylon fiber, polypropylene fiber, and vinyl chloride fiber is embedded in the interior or back surface of an inorganic cured body. Organic fibers are less expensive than carbon fibers and are effective in improving impact strength. Therefore, for example, in order to satisfy the impact resistance performance with these organic fibers, it is possible to reinforce the carbon fiber at a unit cost of about 1/3 to 1/4. However, organic fibers generally have poor heat resistance, and in order to use an inorganic cured body as an outer wall panel and to ensure fireproof performance, the thickness of the inorganic cured body needs to be 17 mm or more. There was a limit to conversion.
[0011]
Therefore, there is a great demand for a wall panel that is inexpensive and has excellent impact resistance, fire resistance, and workability, and a wall panel that solves all of these problems has been strongly desired.
[0012]
An object of the present invention is to provide an inorganic wall panel that is inexpensive and excellent in impact resistance, fire resistance, and workability, and a method for producing the same. Another object of the present invention is to provide a wall panel with excellent impact resistance that does not use reinforcing bars or reinforcing wire mesh, and a method for producing the same.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the invention according to claim 1 is provided inside a cured body made of an inorganic curable composition.Planar shape along the panel surfaceReinforcing fiberIs buriedIn the inorganic wall panel filled with the cured body between the reinforcing fibers,
The cured body is formed from an inorganic curable composition containing a reactive powder containing silicon dioxide and aluminum oxide, an alkali metal silicate, and water,
The reinforcing fiber includes carbon fiber and organic fiber.OneIs a meshOr at least one net made of carbon fiber and at least one net made of organic fiber.It is the inorganic wall panel characterized by this.
[0016]
Claim2In the invention described in
[0017]
Claim3The invention according to claim 1 is the inorganic wall panel according to claim 1, wherein the mesh body is formed by fixing intersections of the converging fibers with an adhesive.
[0019]
In the invention according to claim 4, the alkali metal silicate is contained in the range of 0.2 part by weight to 450 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the reactive powder containing silicon dioxide and aluminum oxide. Using the inorganic curable composition blended within the range of 1 part by weight to 1500 parts by weight, the inorganic curable composition is put into a formwork in which a network is disposed, and the inorganic curable composition is added to the inorganic curable composition. The inorganic curable composition is cured by embedding a network or after the inorganic curable composition is put into a mold,Uncured network2. The inorganic curable composition in an uncured state is charged, the network is embedded in the uncured inorganic curable composition, and the inorganic curable composition is cured. It is a manufacturing method of the inorganic wall panel as described in above.
[0020]
Claim5The invention described inThe reinforcing fiber is spread on the surface of the uncured inorganic curable composition and clamped to form the planar reinforcing fiber layer along the panel surface.In the inorganic wall panel filled with the cured body between the reinforcing fibers, the reinforcing fibers have a fiber diameter in the range of 0.5 μm to 800 μm, and a fiber length in the range of 7 mm to 500 mm, and The weight of reinforcing fiber used per unit area is 50 g / m2~ 2kg / m2It is an inorganic wall panel characterized by being in the range. The weight of this fiber used is 50 g / m2~ 500g / m2In the range, in particular 50 g / m2~ 300g / m2It is preferable to be within the range.
[0021]
Claim6In the invention described in, after casting an inorganic curable composition mainly composed of an inorganic curable composition into a mold having a structure in which the surface of the wall panel is a horizontal lower surface, reinforcing fibers are spread over the entire surface. And solidifying.5It is a manufacturing method of the inorganic wall panel as described in above.
[0022]
Claim7According to the invention described in
[0023]
According to the first aspect of the present invention, since the cured body is filled in the mesh of the embedded network, the network is separately bonded using an adhesive or subjected to uneven processing. Thus, it is firmly fixed inside the cured body without increasing the fixing property. Since the reinforcing portion includes carbon fibers and organic fibers, it is easy to perform opening and deformation processing by cutting treatment, and it is possible to improve impact resistance and fire resistance while suppressing an increase in cost.
Moreover, if comprised like invention of Claim 1, a wall panel favorable also in mechanical strength can be obtained.
[0024]
Claim2If it is configured as described in the invention, the amount of carbon fiber used can be reduced and the reinforcing effect can be improved, so that a wall panel excellent in impact resistance and fireproof performance can be obtained without increasing costs. Can do.
[0025]
Claim3If it comprises like invention of description, formation of the mesh body which gives the effect of Claim 1 will become easy. Further, since the adhesive at this time is used only at the intersection and the amount used may be small, the fireproof performance is not substantially impaired.
[0027]
If constituted like the invention of claim 4,ReticulateThe inorganic wall panel according to claim 1, wherein is firmly embedded in the cured body.
[0028]
Claim5If it is configured as described in the invention, the reinforcing fiber is layered and oriented in the plane direction, the reinforcing effect is great, and a wall panel having excellent impact resistance can be obtained without using reinforcing bars or reinforcing wire mesh. can get.
[0029]
Claim6If the inorganic curable composition is cast into the mold, the reinforcing fiber is spread over the entire surface and integrally molded, so that the reinforcing fiber becomes a layer. Claims with great reinforcement effect due to orientation in the direction5The inorganic wall panel described in 1 is easily obtained.
[0030]
Claim7If it is comprised like invention of description, the inorganic wall panel in which the hardening body adhered firmly between the reinforcement fibers will be manufactured.
[0031]
DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS Embodiment 1
Embodiment 1 of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0032]
1 to 3 show an example of Embodiment 1 of the present invention. In FIG. 1 and FIG. 2, reference numeral 1 denotes a wall panel. The wall panel 1 is embedded facing a cured
[0033]
Two or more of the
[0034]
Further, for example, as shown in FIG. 4, the
[0035]
As the inorganic curable composition that is a main component of the cured body (including the foamed cured body) used in the present invention, an inorganic curable composition used for a general wall panel is applicable. They may be, for example, lightweight cellular concrete (ALC) cured at high temperature and high pressure described in Japanese Utility Model Publication No. 59-22817. Moreover, the hardening body of the water-containing molding material for shaping | molding described in Japanese Patent Publication No. 4-45471 may be sufficient.
[0036]
In the present invention, SiO containing silicon dioxide and aluminum oxide2-Al2OThreeA cured product formed of an inorganic curable composition comprising a system reactive inorganic powder (hereinafter abbreviated as reactive powder), an alkali metal silicate, and water, and optionally containing a foaming agent. Since these inorganic curable compositions are combined after the alkali metal silicate and the components in the reactive inorganic powder are once dissolved, they enter into fine grooves and voids and solidify. A large adhesion strength can be obtained with the embedded
[0037]
In particular, an inorganic curable composition in which alkali metal silicate is blended in the range of 0.2 to 450 parts by weight and water is blended in the range of 35 to 1500 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the reactive powder. When the panel body is formed from an object, a wall panel that is strong against impact and excellent in fireproofing performance can be obtained.
[0038]
As such reactive powder, silicon dioxide is contained in the range of 5 wt% to 85 wt%, aluminum oxide is contained in the range of 90 wt% to 10 wt%, and the other components are 5 wt% to 10 wt%. Those contained in the range of% by weight are preferably used. Examples of such reactive powders include fly ash, metakaolin, kaolin, mullite, corundum, dust when producing an alumina-based abrasive, pulverized and fired bauxite, etc. Is not to be done.
[0039]
These reactive powders may be used as they are, but they can be activated by classifying those with high reaction activity (hereinafter simply referred to as activity), or by performing thermal spraying or grinding treatment with mechanical energy. Those subjected to the conversion treatment are preferably used. These activation means can be used in combination.
[0040]
As a thermal spraying method, a thermal spraying technique applied to a ceramic coating is applied. In the thermal spraying technique, the material powder is usually melted at a temperature in the range of 2000 ° C. to 16000 ° C. and sprayed at a speed in the range of 30 m / sec to 800 m / sec. Further, it may be activated by a plasma spraying method, a high energy gas spraying method, an arc spraying method or the like. By such treatment, the specific surface area of the powder is improved and activated. The preferred specific surface area is 0.1 m2/ G-100m2/ G or so.
[0041]
Any conventionally known method may be employed as a method of pulverizing to give mechanical energy. Examples of the pulverizing means include a jet mill, a roll mill, and a ball mill. When a ball medium mill, a medium stirring mill, a roll mill or the like is used, activation proceeds suitably when mechanical energy of about 0.5 kwh / kg to 30 kwh / kg is applied. If the mechanical energy is small, the powder is difficult to be activated, whereas if the mechanical energy is large, the load on these pulverizers is large. Further, the pulverized powder is classified by the above-described classification means as necessary. Here, the applied mechanical energy is a numerical value representing the electric power supplied to the ball mill per unit weight of the processed powder.
[0042]
The fly ash as the raw material powder may be fired as necessary. If the firing temperature is low, the fly ash black remains, and it becomes difficult to color the molded product. If the firing temperature is high, the reactivity with the alkali metal silicate is low, so the temperature is in the range of 400 ° C to 1000 ° C. It is preferable.
[0043]
The alkali metal silicate used in the present invention is a general formula M2O · nSiO2(Where M is one or more metals selected from K, Na and Li, and n is a positive number). If the value of n is small, a dense foam cannot be obtained, and if it is large, the viscosity of the aqueous solution increases and mixing becomes difficult, so n is preferably in the range of 0.05 to 8, more preferably 0.5 to Within the range of 2.5.
[0044]
The alkali metal silicate may be blended as it is, but is preferably added as an aqueous solution dissolved in water. Here, when the concentration of the aqueous solution is decreased, the reactivity with the fly ash powder is decreased. On the other hand, when the concentration is increased, a solid content is easily generated. Therefore, the range of 10% by weight to 60% by weight is usually used.
[0045]
Here, as a method for obtaining an aqueous solution of alkali metal silicate, a usual method is employed as it is. For example, alkali metal silicate may be dissolved in water as it is under pressure and heating. In addition, an alkali metal hydroxide aqueous solution is prepared separately, and
[0046]
Such an alkali metal silicate is usually blended in the range of 0.2 to 450 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the reactive powder. If the blending amount of the alkali metal silicate is small, curing does not proceed sufficiently. On the other hand, if the blending amount is large, the water resistance of the resulting foam is lowered. A preferable blending amount is within a range of 10 to 350 parts by weight, and more preferably within a range of 20 to 250 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the reactive powder.
[0047]
Water is blended as an essential component in the inorganic curable composition. The amount of water is not particularly limited, but is usually in the range of 35 to 1500 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the reactive powder. If the amount of water to be blended is small, not only curing does not proceed sufficiently, but also mixing becomes difficult. On the other hand, when the amount of water is increased more than necessary, the strength of the cured body tends to decrease. A preferable amount of water is 45 to 1000 parts by weight, more preferably 50 to 500 parts by weight, based on 100 parts by weight of the reactive powder. This water may be added in the form of the alkali metal silicate aqueous solution described above, or may be added independently.
[0048]
In the present invention, the cured body may be a foamed cured body formed including a foaming agent. Such a foam-cured product is a high value-added wall panel provided with heat insulating properties. For this reason, a foaming agent is added to the above-mentioned inorganic curable composition together with a foaming aid as necessary.
[0049]
As the foaming agent, peroxides such as hydrogen peroxide, sodium peroxide, potassium peroxide, sodium perborate, Mg, Ca, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Al, Ga, Sn, Examples thereof include metal powders such as Si and ferrosilicon. These foaming agents may be used alone or in combination of two or more. When hydrogen peroxide is used as a foaming agent, it is preferably used as an aqueous solution in consideration of safety and stable foaming. When using a metal powder, it is preferable to use a fine powder having a particle size of 200 μm or less in order to obtain stable foaming.
[0050]
In order to obtain a sufficient foamed cured product, the foaming agent is preferably used in the range of 0.01 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the reactive powder. If the blending amount of the foaming agent is too small, the foaming ratio is too low to obtain a sufficient foamed cured product. On the other hand, if the blending amount of the foaming agent is too large, the foaming gas becomes excessive and bubbles are often broken. .
[0051]
In order to produce foaming uniformly, it is preferable to add a foaming auxiliary agent to the composition used in this invention as necessary. Examples of such foaming aids include fatty acid metal salts such as zinc stearate, calcium stearate, and zinc palmitate, and porous powders such as silica gel, zeolite, activated carbon, and alumina powder. These foaming aids may be used alone or in combination of two or more.
[0052]
When the amount of the foaming aid is increased, the viscosity of the inorganic curable composition may be increased to facilitate the generation of foam breaks. Usually, this foaming assistant is 10 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the reactive powder.
[0053]
In the present invention, an inorganic filler may be added as necessary. The inorganic filler is not particularly limited as long as it does not dissolve in water, does not inhibit the curing reaction of the inorganic curable composition, and does not react with the alkali metal silicate. For example, silica sand, river sand, zircon sand, crystalline alumina, rock powder, volcanic ash, silica flour, silica fume, bentonite, mixed materials for cement such as blast furnace slag, natural minerals such as sepiolite, wollastonite, mica, calcium carbonate And diatomaceous earth. These may be added alone or in combination of two or more.
[0054]
When obtaining a foaming hardening body, the magnitude | size (average diameter) of this inorganic filler has the preferable inside of the range of 0.01 micrometer-1000 micrometers. When the average diameter is small, the viscosity of the inorganic curable composition increases, and it becomes difficult to obtain a high-magnification foam. On the other hand, if the average diameter is increased, foaming may become unstable. Further, since the strength of the foam obtained is reduced when the amount of the inorganic filler is increased, the blending amount of the inorganic filler is preferably 700 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the reactive powder. .
[0055]
In the present invention, a smaller proportion of reinforcing fibers may be added as necessary. Any reinforcing fiber can be used depending on the performance desired to be imparted to the cured body. For example, vinylon fiber, polyamide fiber, polyester fiber, polypropylene fiber, carbon fiber, aramid fiber, glass fiber, potassium titanate fiber, steel fiber and the like are exemplified.
[0056]
When the fiber diameter of the reinforcing fiber is reduced, it reaggregates during mixing, and fiber balls are easily formed by entanglement, and the strength of the foam obtained finally is not further improved. On the other hand, when the fiber diameter is increased or the fiber length is decreased, the reinforcing effect such as improvement in tensile strength is decreased. Further, when the fiber length is increased, the dispersibility and orientation of the fiber are lowered. From the above viewpoint, the fiber diameter is preferably in the range of 1 μm to 500 μm, and the fiber length is preferably in the range of 1 mm to 15 mm. Since the dispersibility of the fibers decreases as the addition amount of the reinforcing fibers increases, it is preferable that the reinforcing fibers are blended at 10 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the reactive powder.
[0057]
Furthermore, for the purpose of reducing the weight of the cured product, silica balloons, perlite, fly ash balloons, shirasu balloons, glass balloons, foams of foamed and fired clay, synthetic resin foams such as phenolic resin, urethane resin, polyethylene, and chloride A vinylidene balloon or the like may be added. These may be added alone or in combination of two or more. Further, if necessary, alumina cement, γ-alumina, sprayed alumina, alkali metal aluminate or aluminum hydroxide may be added.
[0058]
Each of the above blending components can be made into a paste-like inorganic curable composition by blending in an appropriate combination so that the entire inorganic curable composition is uniform and the reaction is uniform. The inorganic curable composition thus obtained is cured even at room temperature, but the curing reaction is accelerated by heating. For example, at a temperature in the range of 50 ° C. to 110 ° C., it is cured in about 30 minutes to 8 hours, and mechanical properties such as the compression strength of the molded product can be improved.
[0059]
The carbon fiber constituting the mesh body in the present invention is one that can obtain a reinforcing effect equivalent to or higher than that of a conventionally used non-corrosive reinforcing material (a typical example is a stainless steel wire mesh), It is important that the cost per unit area is equal or less.
[0060]
The carbon fiber may be any of polyacrylonitrile-based, rayon-based, pitch-based, etc., but polyacrylonitrile-based carbon fiber is particularly preferable. The reason is that when polyacrylonitrile-based carbon fiber is used as the carbon fiber, the tensile strength of the fiber itself is higher than when other rayon-based and pitch-based fibers are used, so the impact strength of the resulting inorganic wall panel is also higher. . In addition, since polyacrylonitrile-based carbon fibers have high strength, the amount of added fibers can be reduced as compared with rayon-based and pitch-based carbon fibers, so that the cost of the wall panel can be reduced. In addition, it is most effective to use a polyacrylonitrile-based carbon fiber processed into a net shape in consideration of processability, embedding workability, adhesion to an inorganic cured body, and cost.
[0061]
The number of single fibers used per focusing line constituting this network is preferably in the range of about 1,000 to 20,000. Further, the aperture between the bundled fibers is suitably in the range of 10 mm to 200 mm, and the use weight of the carbon fiber per unit area is selected according to the required performance of the entire inorganic wall panel. The amount used is 5 g / m2Below, it becomes difficult to provide effective impact resistance and fireproof performance to the inorganic wall panel. Moreover, 100 g / m2If it becomes more, it will be expensive.
[0062]
As for the shape of this mesh, an arbitrary mesh shape such as a rectangular lattice or a trigonal lattice (triangular shape) can be selected depending on the stress application state of the inorganic wall panel in addition to the rectangular lattice.
[0063]
Resin adhesives such as epoxy resin, methyl methacrylate resin, and phenol resin can be appropriately selected and used for bundling the carbon fibers and bonding the focused fibers. Thereby, it is fixed so that the intersection does not shift, and the embedment workability is improved. Here, an organic adhesive is used at the carbon fiber bundling and intersection point 6, but since the amount thereof is small as viewed from the entire wall panel, the substantial improvement in cost and the heat resistance of the wall panel are substantially achieved. There is no loss.
[0064]
In the present invention, the organic fiber constituting the network is an organic fiber whose impact resistance is increased by reinforcement, such as vinylon fiber (polyvinyl alcohol fiber), polypropylene fiber, vinyl chloride fiber, and aramid fiber. Synthetic fibers can be exemplified, and these organic fibers can be used in combination as appropriate. These fibers can generally improve impact resistance at a unit cost of about 1/3 to 1/4 of carbon fiber.
[0065]
These organic fibers can also be obtained as monofilament type fibers with a thick fiber diameter, which can be processed as a net, but can be used as easily available multifilament types (focusing lines or focusing fibers). Is good. For example, several hundred to several hundreds of fibers having a single fiber diameter of about 10 to 10 μm in diameter are bundled so as to be about 1000 to 3000 deniers, and a bundled agent is applied to the bundle of bundles. (Focusing line) is used.
[0066]
These organic fibers can be used as a reticulated body such as a reticulated sheet integrated with carbon fibers by interweaving them in an appropriate arrangement between carbon fibers. For example, the carbon fiber and the organic fiber can be arranged in a net-like sheet at regular or irregular intervals by alternately arranging their focusing lines. Further, a plurality of (for example, about 2 to 10) focusing lines on one side (for example, organic fibers) may be disposed between the focusing lines on the other side (carbon fibers).
[0067]
In addition, these organic fibers are made into a net-like body such as a net-like sheet made of an organic fiber in the same manner as the carbon fiber, and the inside or back surface of the inorganic cured body is overlapped with the net-like body made of carbon fiber in the thickness direction of the inorganic wall panel. Can be embedded in
[0068]
These nets are embedded in the interior or back of the inorganic cured body, but the arrangement is free according to the number of embedded panels and the required performance of the wall panel. For example, one sheet is embedded near the front, back, and center. Each of them may be embedded on the front and back surfaces, or a plurality of them may be embedded freely.
[0069]
The basis weight of these nets, the thickness of the focusing lines, and the arrangement pitch are appropriately determined according to the required performance of the wall panel. For example, the total weight (weight per unit area) of carbon fiber and organic fiber per unit area as an inorganic wall panel is 10 g / m2~ 500g / m2And the use ratio (weight per unit area) of the carbon fiber and the organic fiber per unit area can be properly used according to the required performance within the range of 1: 0.5 to 1:10. The blending of carbon fibers mainly improves a part of the fire resistance and impact resistance, and the blending of organic fibers improves most of the impact resistance.
[0070]
Next, a method for embedding the net 3 in the cured body 2 (foamed cured body) will be described.
[0071]
The above-mentioned
[0072]
If the inorganic curable composition is in an uncured state, the
[0073]
In the wall panel 1 configured as described above, the net 5 of the embedded
[0074]
Moreover, since impact resistance can be supplemented with organic fibers, sufficient impact resistance can be obtained even if the amount of carbon fiber used is reduced. Further, by using the organic fiber and the carbon fiber in combination, it is possible to obtain a light weight thin plate having excellent fireproof performance and impact resistance performance even if the thickness of the wall panel is reduced.
[0075]
【Example】
The effects of the present invention will be specifically described below with reference to examples. In addition, unless otherwise indicated, the part in an Example is related with a weight.
(Example 1)
[Reactive powder activation treatment]
Metakaolin (SAINTONE SP 33 manufactured by Engelhard, average particle size 3.3 μm, specific surface area 13.9 m2/ G) 0.5 parts of a mixed solution of 25% by weight of triethanolamine and 75% by weight of ethanol is added to 100 parts, and Ultra Fine Mill AT-20 (Mitsubishi Heavy Industries, Ltd., using zirconia balls with a diameter of 10 mm, ball filling rate of 85 volumes) %) And mechanical energy of 25 kwh / kg was applied to obtain ground metakaolin.
[Preparation of inorganic curable composition]
100 parts of the obtained ground metakaolin, 165 parts of an aqueous potassium silicate solution (molar ratio 1.4, concentration 50% by weight) as an alkali metal silicate, 100 parts of wollastonite as an inorganic filler, 100 parts of
[Preparation of network]
The carbon fiber network uses a converging line made by bundling 12,000 polyacrylonitrile-based carbon fibers and solidified with an epoxy resin, and as an organic fiber, a vinylon fiber bundle (bundling) is formed by aligning 750 vinylon single fibers to 1800 denier. Line) was used.
[0076]
Carbon fibers and organic fibers were alternately arranged at a pitch of about 15 mm in length and width so as to be square, and the intersections were solidified with epoxy resin. The amount of carbon fiber per unit area of this network is 25 g / m.2The vinylon fiber amount is 150 g / m2Met.
[Manufacture of wall panels]
The said inorganic curable composition was thrown into the lower frame for wall panels which laid the decoration type made from rubber | gum. Next, after leveling and defoaming by applying vibration, the above-mentioned carbon fiber-vinylon fiber integrated network sheet is laid, the upper mold is set and heated and solidified, and the cured product is taken out from the mold, An inorganic foam wall panel of 15 mm, width 888 mm, and length 2799 mm was obtained. The specific gravity of this wall panel is 1.0 and the weight per unit area is 15 kg / m.2It was light and the installation workability to the wall was improved.
[Performance evaluation]
The obtained wall panel was attached to the wall according to a conventional method, and an impact test was performed by dropping the sand bag three times with a drop from a height of 100 cm according to JIS A 1414 6.15. It is understood that the impact resistance is improved by the carbon fiber-vinylon fiber integrated network sheet without any damage.
[0077]
Moreover, the obtained wall panel was able to clear 45 minutes equivalent to semi-fire resistance when fire prevention test was conducted based on 1993 Ministry of Construction Notification No. 1454 (method of designation of semi-fire resistant structure). It was.
(Example 2)
In Example 2, the same inorganic curable composition as that used in Example 1 was used except that the metal silicon fine powder as a foaming agent was not added. Further, as the mesh body, a vinylon mesh sheet (manufactured by Kuraray Co., Ltd., trade name: VK-0707) in which vinylon fibers are arranged in a square pitch of 15 mm in length and width and a carbon fiber net were used.
[0078]
This carbon fiber network consists of 6000 polyacrylonitrile-based carbon fibers that are focused and solidified with an epoxy resin, arranged in a square at a pitch of about 50 mm in length and width, and solidified at the intersection with an epoxy resin. Using. The amount of carbon fiber per unit area (weight per unit area) of this network is 20 g / m.2Met.
[0079]
After laying the vinylon mesh sheet on the lower wall panel wall with the decorative decoration made of rubber, the above inorganic curable compound is added, and after leveling and defoaming by applying vibration, the wall panel Molded into a size, laid a carbon fiber net, further applied vibration to fix the inorganic curable compound and the carbon fiber net, set the upper mold, and solidified by heating.
[Performance evaluation]
The obtained inorganic foam wall panel was attached to the wall according to a conventional method, and an impact test was conducted by dropping the sand bag three times from a height of 100 cm according to JIS A 1414 6.15. It is understood that no damage is observed and the impact resistance is improved even if the carbon fiber network and the vinylon fiber network sheet are embedded in an overlapping manner.
[0080]
In addition, when the fireproof test was conducted on the obtained inorganic foam wall panel based on 1993 Ministry of Construction Notification No. 1454 (method of designation of quasi-fireproof structure), 45 minutes corresponding to quasi-fireproof shall be cleared. I was able to.
[0081]
The embodiment of the present invention has been described in detail with reference to the drawings. However, the specific configuration is not limited to this embodiment, and the present invention can be changed even if there is a design change or the like without departing from the gist of the present invention. included.
[0082]
Second Embodiment of the Invention
[0083]
The manufacturing method of the
[0084]
First, a paste-like inorganic
[0085]
Next, as shown in FIG. 6, after the reinforcing
[0086]
According to the manufacturing method of the
[0087]
As the reinforcing
[0088]
These reinforcing
[0089]
However, if the fiber length is too long, it is generally difficult to disperse and disperse the reinforcing fiber. On the other hand, if the fiber length is too short, the effect of improving the impact strength is reduced, so the fiber length is within the range of 7 mm to 500 mm. Usually, it is used preferably, More preferably, it is about 10 mm-30 mm.
[0090]
Also, if the fiber diameter is too small, the impact strength improvement effect is small, while if the fiber diameter is too large, the impact strength improvement effect on the amount of fiber is reduced, resulting in higher costs. It is preferably selected from the range of 0.5 μm to 800 μm, more preferably selected from the range of 1 μm to 500 μm.
[0091]
Further, the amount of the reinforcing
[0092]
As a method of spraying the reinforcing
(Example 21)
The lower mold (1m x 1m, thickness 20mm) laid with a rubber decorative mold is mixed with an inorganic curable compound of compound 1 described in Table 1 below (mixed with a mixer to form a uniform paste) After applying leveling and defoaming by applying vibration, vinylon fibers (made by Kuraray Co., Ltd., trade name: RM182 × 6) made of short fibers as reinforcing
[0093]
The obtained panel was attached to a wall, and the sand bag was dropped three times from a height of 200 cm by an impact test of JIS A 1414 6.15, but the panel was not damaged at all.
[0094]
[Table 1]
[0095]
Here, the ground metakaolin was prepared as follows.
[0096]
100 parts by weight of metakaolin (SAINTONE SP 33 manufactured by Engelhard, average particle size of 3.3 μm, specific surface area of 13.9
(Example 22)
A lower mold (1 m × 1 m, thickness 20 mm) laid with a rubber decorative mold is blended with an inorganic curable compound of
[0097]
[Table 2]
[0098]
(Examples 23 to 28)
In Example 21, instead of the vinylon fiber (made by Kuraray Co., Ltd., trade name: RM182 × 6) as the reinforcing
[0099]
[Table 3]
[0100]
The panel obtained by the above example was attached to the wall, and the sand bag was dropped three times from the height of 200 cm by the impact test of JIS A 1414 6.15, but the panel was not damaged at all.
(Comparative Example 21)
In the lower mold (1 m × 1 m, thickness 20 mm) laid with a rubber decorative mold, the inorganic curable compound of the
[0101]
The obtained panel was attached to the wall, and when the sand bag was dropped three times from a height of 200 cm by an impact test of JIS A 1414 6.15, this panel penetrated with a crack.
[0102]
The embodiment of the present invention has been described above, but the specific configuration is not limited to this embodiment, and design changes and the like within a scope not departing from the gist of the present invention are also included in the present invention.
[0103]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, since the cured body is filled in the mesh of the embedded network, the network is separately bonded using an adhesive or uneven. Even if it is not processed to improve the fixing property, it is firmly fixed inside the cured body. Since the reinforcing portion includes carbon fibers and organic fibers, it is easy to perform opening and deformation processing by cutting treatment, and it is possible to improve impact resistance and fire resistance while suppressing an increase in cost.
Moreover, if comprised like invention of Claim 1, a wall panel favorable also in mechanical strength can be obtained.
[0104]
Claim2If it is configured as described in the invention, the amount of carbon fiber used can be reduced and the reinforcing effect can be improved, so that a wall panel excellent in impact resistance and fireproof performance can be obtained without increasing costs. Can do.
[0105]
Claim3If it comprises like invention of description, formation of the mesh body which gives the effect of Claim 1 will become easy. Further, since the adhesive at this time is used only at the intersection and the amount used may be small, the fireproof performance is not substantially impaired.
[0107]
If constituted like the invention of claim 4,ReticulateThe inorganic wall panel according to claim 1, wherein is firmly embedded in the cured body.
[0108]
Claim5If it is configured as described in the invention, the reinforcing fiber is layered and oriented in the plane direction, the reinforcing effect is great, and a wall panel having excellent impact resistance can be obtained without using reinforcing bars or reinforcing wire mesh. can get.
[0109]
Claim6If the inorganic curable composition is cast into the mold, the reinforcing fiber is spread over the entire surface and integrally molded, so that the reinforcing fiber becomes a layer. Claims with great reinforcement effect due to orientation in the direction5The inorganic wall panel described in 1 is easily obtained.
[0110]
Claim7If it is comprised like invention of description, the inorganic wall panel in which the hardening body adhered firmly between the reinforcement fibers will be manufactured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a wall panel according to a first embodiment of the invention.
FIG. 2 is a perspective view of the wall panel shown in FIG. 1 as viewed from the back side.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a modified wall panel.
FIG. 4 is a partially omitted cross-sectional view illustrating a modified wall panel.
FIG. 5 is a cross-sectional view for explaining one step of a method for manufacturing a wall panel according to a second embodiment of the invention.
FIG. 6 is a cross-sectional view for explaining one step of the method for manufacturing the wall panel according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view for explaining one step of the method for manufacturing the wall panel according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a sectional view of a wall panel according to a second embodiment of the invention.
[Explanation of symbols]
1 ... Wall panel
1a ... Panel back
2. Hardened body
3 ... Reticulated body
10 ... Wall panel
11 ... Lower mold
12 ... Inorganic curable compound
13 ... Reinforcing fiber
14 ... Upper mold
Claims (7)
前記硬化体は、二酸化珪素及び酸化アルミニウムを含有する反応性粉体とアルカリ金属珪酸塩と水とを含む無機硬化性組成物から形成されていると共に、
前記補強繊維は、炭素繊維と有機繊維とを含む一つの網状体であるか又は炭素繊維からなる少なくとも1枚の網状体と有機繊維からなる少なくとも1枚の網状体とであることを特徴とする無機質壁パネル。 Planar reinforcing fibers therein cured product of an inorganic curable composition along the panel surface is set embedded in mineral wall panel in which the cured body is filled between the reinforcing fibers,
The cured body is formed from an inorganic curable composition containing a reactive powder containing silicon dioxide and aluminum oxide, an alkali metal silicate, and water,
The reinforcing fibers, and characterized in that is at least one of the mesh body consisting of at least one of the mesh body and organic fibers consisting of a single meshwork der Luke or carbon fibers containing carbon fibers and organic fibers Inorganic wall panels.
前記補強繊維は、繊維径が0.5μm〜800μmの範囲内で、繊維長が7mm〜500mmの範囲内であり、かつ、単位面積当たりの補強繊維の使用重量が50g/m2〜2
kg/m2の範囲内にあることを特徴とする無機質壁パネル。 The reinforcing fiber is spread on the surface of the uncured inorganic curable composition and clamped to form a layer of the planar reinforcing fiber along the panel surface, and the cured body is interposed between the reinforcing fibers. In filled inorganic wall panels,
The reinforcing fiber has a fiber diameter in the range of 0.5 μm to 800 μm, a fiber length in the range of 7 mm to 500 mm, and a use weight of the reinforcing fiber per unit area of 50 g / m 2 to 2.
An inorganic wall panel characterized by being in the range of kg / m 2 .
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