JP3801491B2 - Speaker system - Google Patents
Speaker system Download PDFInfo
- Publication number
- JP3801491B2 JP3801491B2 JP2001369008A JP2001369008A JP3801491B2 JP 3801491 B2 JP3801491 B2 JP 3801491B2 JP 2001369008 A JP2001369008 A JP 2001369008A JP 2001369008 A JP2001369008 A JP 2001369008A JP 3801491 B2 JP3801491 B2 JP 3801491B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- state
- frequency
- speaker
- frequency characteristic
- low
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
- Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピーカシステムに関し、特に、周波数特性を調整することが可能なスピーカシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
スピーカからオーディオ信号を拡声する場合、オーディオ信号をパワーアンプによって増幅し、スピーカに供給することが行われている。ところで、スピーカでは、スピーカ自体が或る周波数特性を有している。例えば、音の届く範囲を限定するように設計したことにより、特定の周波数帯域においてピークを生じるような周波数特性となることがある。その周波数特性を、スピーカの設置場所の状況や、設置目的に合わせて、変更することがある。
【0003】
スピーカの周波数特性を変更する技術としては、アクティブイコライジングとパッシブイコライジングとが、知られている。アクティブイコライジングは、オーディオ信号をパワーアンプに供給する前に、グラフィックイコライザ等によってイコライジングを行うものである。パッシブイコライジングは、パワーアンプとスピーカとの間に、チョークコイル、コンデンサ及び抵抗器などを組み合わせた回路を挿入して、イコライジングを行うものである。通常、この回路は、スピーカのスピーカボックス内に配置される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、アクティブイコライジングは、かなり自由にイコライジングを行うことができるが、グラフィックイコライザを使用しなければならず、システムが高価になる。最適なイコライジング特性は、各スピーカごとに異なり、また同じスピーカシステムであっても、設置環境や設置目的によっても異なる。そのため、或る設置環境や設置目的に応じて設置されたスピーカシステムに対しては、それに対応するように設定されたグラフィックイコライザしか使用することができず、喩え同じスピーカであっても、他の設置環境や設置目的にあるスピーカに対しては、別にグラフィックイコライザを設けて、その設置環境や設置目的に応じた設定にそのグラフィックイコライザを調整しなければならない。
【0005】
パッシブイコライジングでは、スピーカ個々にその設置環境や使用目的に応じて調整できるが、得られる周波数特性は1種類のみである。周波数特性を変更可能とするためには、上述した回路を複数スピーカボックス内に組み込む必要がある。特に、スピーカボックス内のスペースが少ない場合には、上述した回路を複数組み込むことができなかった。
【0006】
本発明は、特定の周波数特性を持つスピーカシステムにおいて、パワーアンプよりも前段においてグラフィックイコライザ等を使用してイコライジングを行うことなく、設置場所の環境や設置目的に合わせた周波数特性が得られるスピーカシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によるスピーカシステムは、特定の指向性を有するスピーカユニットを備えている。このスピーカユニットは、特定の指向性を有することにより、このスピーカユニットの周波数特性にピークを持っている。スピーカユニットとしては種々のものを使用することができ、例えばホーンスピーカまたはコーンスピーカとすることもできる。このスピーカユニットの入力側に周波数特性変更手段が設けられている。この周波数特性変更手段は、入力された音声信号を処理して、スピーカユニットに供給する。この周波数特性変更手段は、第1及び第2の状態を有し、そのうち選択されたものに切り換えられる。第1の状態は、前記音声信号をそのまま前記スピーカユニットに供給するものである。第2の状態は、スピーカユニットの周波数特性における前記ピーク部分を平坦にするように、前記音声信号の周波数特性を変更するピーク平坦状態、前記スピーカユニットにおける周波数特性の低域部分を減衰させるように前記音声信号の周波数特性を変更する低域減衰状態と、前記スピーカユニットにおける周波数特性の低域部分をカットするように前記音声信号の周波数特性を変更する低域カット状態のうち、予め定められたものである。前記スピーカユニットは、前面に開口を有するホーンと、このホーン内に設けられた音源と、前記ホーン内における前記音源よりも前方の位置に設けられた指向性制御器とを、具備している。
【0008】
このように構成されたスピーカシステムでは、周波数特性変更手段を第1の状態に切り換えると、音声信号はそのままスピーカユニットに供給される。従って、このスピーカユニットの周波数特性は、特定の周波数にピークを持つものとなり、その特定の周波数において大きな音量で拡声を行うことができる。また、周波数特性変更手段を第2の状態、例えばピーク平坦状態に切り換えると、スピーカユニットの周波数特性は、ピークが平坦とされた、即ち低音域から高音域までがほぼ平坦な周波数特性となり、一般的な設置場所において、音楽もアナウンスも良好な音質で拡声することができる。或いは第2の状態を低域減衰状態としたとき、スピーカユニットの周波数特性は、低音域が減衰されたものとなる。従って、このスピーカユニットを残響の多い場所で使用しても、低音域が過多になって明瞭度を悪くすることを防止することができる。また、スピーカユニットは、例えばピークが生じている周波数帯から高音域に特定の指向性を有することがあり、このピークが生じている周波数帯よりも低い低音域の周波数では、特定の指向性を有していないので、不要な範囲に低音域の音が拡声されることがある。第2の状態が低域カット状態であると、これを防止できる。また、指向性制御器を設けていない通常のホーンスピーカでは、ホーンのスロートを中心とする概ね球面状の音波面が形成され、これに沿った指向角で音が出力される。この場合、音波面の中央が最も外方側に膨らんでいる。これに対し、指向性制御器をホーン内に設けた場合、ホーン内に複数の副ホーンが形成される。各副ホーンから放射される音波面は、これら副ホーンの中央に対応する位置が最も膨らみ、指向性制御器の前端部で最も窪んだ形状となる。従って、各副ホーンの開口面から放射される音波面を合成したものは、指向性制御器の前端部に対応する位置で膨らみが抑制され、指向性制御器を設けていないホーンスピーカと比較して、音波面がより平面波に近い形状になり、狭い指向性を持たせることができる。
【0009】
また、第2の状態が前記ピーク平坦状態であって、更に前記周波数特性変更手段が、前記低域減衰状態または前記低域カット状態である第3の状態を有し、第1乃至第3の状態のうち選択されたものに切り換えられるようにすることもできる。
【0010】
また、第2の状態が前記低域減衰状態であって、さらに前記周波数特性変更手段が、前記低域カット状態である第4の状態を有し、第1、第2及び第4の状態のうち選択されたものに切り換えられるようにすることもできる。
【0011】
また、上述した第1、第2及び第3の状態を周波数特性変更手段が有する状態において、第3の状態が前記低域減衰状態であって、更に前記周波数特性変更手段が、前記低域カット状態である第5の状態を有し、第1、第2、第3及び第5の状態のうち選択されたものに切り換えられるように構成することもできる。
【0012】
また、上述したスピーカユニットを、コーンスピーカと、このコーンスピーカの前方に配置された指向性制御器とを、具備するものに変更し、上述した各種変更を行うこともできる。指向性制御器は、コーンスピーカの前面に対向する後端部と、この後端部よりも前方に位置する前端部とを、有し、前記後端部は前方に向かって凹に湾曲し、前記前端部は前方に向かって凸に湾曲し、前記指向性制御器をその前方から見たときの最大径が、前記コーンスピーカの実効振動径とほぼ等しいかこれよりも大きくされていることが望ましい。
【0013】
一般に、コーンスピーカの指向性は、振動面にある第1の点から放音される音波と、第1の点とコーンスピーカの中心軸に対して対称位置となる振動面の第2の点から放音される音波が、コーンスピーカの前方における第3の点で、両音波の位相差によって打ち消される現象によって導かれる。従って、コーン口径が小さく、第1及び第2の点の距離差が小さいスピーカでは、位相差がその音の半波長となる第3の点は、スピーカ中心軸からかなり離れた位置であり、指向性が広くなる。ところが、このスピーカユニットでは、指向性制御器をコーンスピーカの前方に設けてあるので、第1の点から放音された音波は、指向性制御器に沿って前方に伝搬するので、その伝搬距離は、第2の点から放音された音波よりも長くなる。従って、両音波の位相差が両音波の半波長となる第3の点は、指向性制御器を設けていない場合よりもスピーカ中心軸に近い位置となる。従って、このスピーカユニットは狭指向性を持つ。特に、指向性制御器の最大径を実効振動径とほぼ等しいかこれよりも大きくしたなら、指向性制御器に沿って音波が伝搬する距離を長くでき、より効率的に狭指向性とすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施形態のスピーカシステムは、図3(a)、(b)に示すようなスピーカユニット、例えばホーンスピーカ1を有している。このホーンスピーカ1は、ホーン2を備えたものである。ホーン2は、2つの対向して形成された2つのホーン内面4a、4bからなる。これらホーン内面4a、4bは、間隔を隔てて配置された2つの中空の双峰部6a、6bの内側面である。2つの双峰部6a、6bは、長手のベース8の長手方向に間隔を隔てて配置されている。ホーン2は、このような構成であるので、図3(b)における上下方向が開口されたものである。
【0026】
ホーン内面4a、4bは、ベース8の長さ方向及び幅方向の中心、即ちホーンの中央に垂直に立てた中心軸に、線対称に形成されており、これらホーン内面4a、4bの距離は、前面側から後方に向かうに従って滑らかに減少している。このホーン2は、図3(a)に示すように、開口径D、長さLが例えば約260mm、約150mmである。このホーン2では、開口径Dと長さLとの比が約1.7であり、長さLが開口径Dに比較して短い。また、スロート角度θは約30度である。ホーン内面4a、4bの形状としては、パラボリック型、コニカル型、エクスポネンシャル型またはハイパラボリック型等公知の種々の形状とすることができる。このホーン2は、例えば合成樹脂製である。
【0027】
このホーン内面4a、4bの後端部よりも奥側に、音源部、例えばコーンスピーカ10が配置されている。このコーンスピーカ10も、その中心軸が、上記ベース8に立てた中心軸(ホーン2の中央)上に位置するように、かつその放射面がホーン2の開口側を向くように、取り付けられている。コーンスピーカ10は、コーン10aを有している。コーン10aの最大径は約110mmである。コーン10aの中央にダストキャップ10bが設けられている。さらに、コーンスピーカ10は、マグネット10cを有し、かつポールピース(図示せず)が設けられたベース10dを有している。
【0028】
このホーン2の内部であって、コーンスピーカ10よりも前方に、指向性制御器12が配置されている。この指向性制御器12は、概略卵型をなす中空体に形成されている。この指向性制御器12の周面の中途に設けた2つのフィン14、14によって、ホーン内面4a、4bに、指向性制御器12が固定されている。この指向性制御器12も合成樹脂製である。
【0029】
この指向性制御器12は、コーンスピーカ10側に後端部13が位置し、ホーン2の開口側に前端部15が位置している。この後端部13の中央と前端部15の中央とを繋ぐ中心軸線が、ベース8の上記中心軸線上に位置している。この指向性制御器12では、上記中心軸に沿う縦断面形状が、図3(a)に示すように構成され、この縦断面形状はベース8の中心軸線を対称軸とする線対称な形状に形成されている。
【0030】
この指向性制御器12では、その後端部13の中央は、ダストキャップ10bと近似形状をなす凹部16とされている。コーン10aの中央から外方側へ向かう中途までの前面の形状と近似の形状になるように、この凹部16の周縁から外方に向かうに従って、徐々に径が増大する湾曲部18が形成されている。この湾曲部18は、指向性制御器12の内部に向かって凹に形成されている。
【0031】
この湾曲部18の前周縁から前面に向かって周面部19が形成されている。この周面部19は、全体的に見て、指向性制御器12の内側から、外方に向かって非凹な形状、例えば凸に形成されている。周面部19では、湾曲部18の前端縁から湾曲部20が前端部15側に伸びている。この湾曲部20は、径が徐々に増大するが、指向性制御器12の内部から、外方に向かって凸に形成されている。この湾曲部20の前端縁からほぼ同一の径を維持して、周面部19の胴部22がフィン14付近まで伸びている。フィン14と指向性制御器12とは一体に形成されている。この胴部22の前端縁から徐々に径を縮小しながら、指向性制御器12の前端部15に向かって、湾曲部24が形成されている。この湾曲部24は、指向性制御器12の内部から外方に向かって凸に形成されている。
【0032】
この指向性制御器12の前端部15は、尖ってなく、丸みを持っており、後端部13の最大径よりも小さくされている。
【0033】
このように構成されているので、湾曲部20、胴部22、湾曲部24からなる周面部19の全域には、全く括れた部分がなく、滑らかに形成されている。
【0034】
指向性制御器12の前端部15は、ホーン2の前面開口から非突出であり、例えば前面開口から約35mm奥側に位置している。即ち、ホーン2の長さLの約0.2倍の長さだけホーン2の開口面から奥側に位置している。この指向性制御器12の前後方向の長さL1は、約128mmであり、ホーン2の長さLよりも短く形成されている。また、ホーン2の前面側から見た最大径の部分D1、即ち胴部22の径は、約88mmに形成され、ホーン2の開口径Dよりも小さく、またコーンスピーカ10のコーン10aをホーン2の前面側から見た場合の、コーン10aの実効振動径(コーンスピーカの最外周部の蛇腹部分中央から内側の距離)にほぼ等しく、例えば実効振動径の約90パーセントとされている。なお、胴部22の径は、実効振動径の90パーセント以上とすることもできる。
【0035】
さらに、指向性制御器12の前後方向の長さL1は、指向性制御器12の最大径D1よりも大きく形成されている。また、指向性制御器12の後端部13とコーンスピーカ10とは比較的接近して配置され、例えば振動面と指向性制御器12の後端部13とが接しない範囲で近接して配置され、具体的には実効振動径の10パーセント以下で、振動面が指向性制御器12に接触しない範囲で近接して配置されている。例えば凹所16の外縁からダストキャップの先端までの距離L3は約10mmに設定されている。
【0036】
このように構成されたホーンスピーカでは、指向性制御器12を設けているので、ホーン2内に複数、例えば2つの副ホーンが幾分間隔をおいて形成されたのと等価になる。しかも、これら副ホーンは、この実施の形態では、同一形状で、ホーン2と同じ指向角を持っている。
【0037】
ところで、指向性制御器12を設けなかった場合、ホーン2から放射される音の音波面は、ホーン2の開口面において図4に符号aで示すように球面となり、この球面に垂直な方向に音は広がっていく。この球面は、ホーンの開口面を基準として見た場合、ホーン軸上部分が最も膨らんだ形状であるため、広い指向性を持つ。
【0038】
一方、指向性制御器12を設けた場合、各副ホーンから放射される音波面は、図4に符号bで示すように、各副ホーンの中央部に対応する部分がホーン2の開口面を基準として見た場合、最も膨らみ、逆に指向性制御器12の前端部15で最も窪んだ球面波となる。これら球面波が合成されて、符号b1、b2で示すような、即ち、ホーン2の中央部分の膨らみが抑えられた形状に、指向性制御器12を設けたことによって音波面が制御されている。従って、例えば符号a1とb2とで示すように、ホーン2の前方の同じ位置に存在する、指向性制御器12を設けた場合の音波面と、設けない場合の音波面とを比較すると、指向性制御器12を設けた方が、設けない場合よりも、より平面波に近い形状に音波面がなる。従って、音は、この波面に垂直な方向に広がるが、その広がりが抑えられ、指向角度が鋭い、即ちホーン長が長いホーンによる音波面が形成されたのと等価になる。なお、このような音波面の制御は、主に中音域において有効である。
【0039】
また、指向性制御器12の後端部とコーンスピーカ10とが作る空間の点d、eから例えば高音域の或る周波数の同じ音が放音された場合、点dからの音は、例えば実線で示すように直進し、例えば点fに到達する。一方、点eからの音は、例えば実線で示すように、指向性制御器12の長さ方向に沿って前端部15に到達して、点f側に回り込み、点fに到達する。このとき、点eからの音の伝搬距離が、点dからの音の伝搬距離よりも長く、両音には位相差が生じる。この位相差がちょうど180度の場合、ディップが生じる。このようにしても、このホーンスピーカは、指向性制御器12を設けていない場合よりも、特に高音域で有効である。
【0040】
従って、このホーンスピーカ2は、或る周波数において指向性制御器12を設けていない場合よりも狭くなった一点鎖線で示すような指向性を持つ。他の周波数においても、同様にして、狭くなった指向性を持つ。従って、このホーンスピーカ2は、全体として中音域から高音域にかけて指向性を持っている。
【0041】
良好な指向性を得るために、前端部15は、ホーン2の開口面から突出しないこと、前端部15が丸みを持つこと、指向性制御器12の周面部19に括れが無いこと、指向性制御器12の最大径Dが、コーンスピーカ10の実効振動径にほぼ等しいかこれよりも大きいこと、指向性制御器12の周面19が外方に向かって凸に形成されていること、指向性制御器12の長さLが最大径Dよりも大きいことが、望ましい。
【0042】
また、このホーンスピーカでは、指向性制御器12は、コーンスピーカ10に接近して配置されているので、コーンスピーカ10から放出された音は確実に指向性制御器12の前端部15を回り込み、指向性の良好な制御が行える。もし、指向性制御器12とコーンスピーカ10との間に大きな間隔があったならば、指向性制御器12の後端部13を回り込む音が多くなり、前端部15側を回り込む音が少なくなり、指向性の良好な制御が行えない。また、指向性制御器12の音源と向かい合う面、この実施の形態では凹部16、湾曲部18の形状を、コーン10aの形状に近似させているので、指向性制御器12を設けたことによる高音域の劣化を防止することができる。
【0043】
このホーンスピーカ1は、指向性制御器12を設けることによって中音域以上、例えば中音域から高音域にかけて指向性を有することによって、ホーンスピーカ1の中心軸上でスピーカ1より約1m離れた位置で測定した周波数特性は、中音域、例えば図2に符号Aで示すように、2kHz付近にピークを持っている。
【0044】
このホーンスピーカ1には、このホーンスピーカ1がどのような環境下にどのような目的で設置されても、その環境及び目的に対応した周波数特性をホーンスピーカ1が持つように、図1に示すような周波数特性変更手段、例えば可変パッシブイコライザ30が設けられている。このイコライザ30は、例えば双峰部6a、6bのうち一方の内部に収容されている。
【0045】
このイコライザ30は、入力端子32a、32bを有している。入力端子32aは、図示していないパワーアンプの出力端子の正極側に接続され、入力端子32bは、このパワーアンプの出力端子の負極側に接続されている。
【0046】
イコライザ30は、更に切換手段、例えば2つの切換スイッチ34、36を有している。これら切換スイッチ34、36は、例えば2回路4接点の連動スイッチで、接触子34a、36aを有している。切換スイッチ34は、接触子34aが接触する4つの接点34b、34c、34d、34eを有している。切換スイッチ36も、接触子36aが接触する4つの接点36b乃至36eを有している。接触子34aが接点34bに接触しているとき、接触子36aが接点36bに接触し、接触子34aが接点34cに接触しているとき、接触子36aが接点36cに接触し、接触子34aが接点34dに接触しているとき、接触子36aが接点36dに接触し、接触子34aが接点34eに接触しているとき、接触子36aが接点36eに接触する。
【0047】
切換スイッチ34の接点34bとスピーカユニット1の一方の入力側との間に抵抗器38が接続されている。接点34c、34eは空き接点とされ、接点34dは接点34bと接続されている。
【0048】
切換スイッチ36の接点36bとスピーカユニット1の一方の入力側との間にはインダクタンス素子、例えばチョークコイル40が接続されている。接点36cは直接にスピーカユニット1の一方の入力側に接続され、接点36d、36eは共に空き接点とされている。
【0049】
また、入力端子32aとスピーカユニット1の一方の入力側との間には、直接に容量素子、例えばコンデンサ42が接続されている。
【0050】
この実施の形態では、抵抗器38には抵抗値が30Ωのものが、チョークコイル40にはインダクタンスが1.5mHのものが、コンデンサ42には容量が3.3uFのものが、それぞれ使用されている。また、スピーカユニット1の他方の入力側は、入力端子32bに直接に接続されている。
【0051】
切換スイッチ34、36の接触子34a、36aが接点34b、36bに接触している状態では、抵抗器38、チョークコイル40及びコンデンサ42が並列回路を構成し、パワーアンプとスピーカユニット1との間に接続されている。この状態が、特許請求の範囲で言う第2の状態に相当する。このとき、抵抗器38、チョークコイル40及びコンデンサ42の値を上述した値に選択しているので、スピーカユニット1の周波数特性が、図2に符号Bで示すように、例えば約500Hz付近から約3kHzの中音域の周波数帯がほぼ均一な音圧レベルとなるように、この並列回路が音声信号を処理している。即ち、スピーカユニット1の約2kHz付近にあるピークが抑えられている。その結果、一般的な設置場所であって、音響環境が良好で、音楽もアナウンスも良好な音質で提供したい場所には、第2の状態にするのが最適である。このように周波数特性を制御しても、指向性制御器12を設けることによって持たせた指向性は維持されている。
【0052】
切換スイッチ34、36の接触子34a、36aが、接点34c、36cに接触している状態では、コンデンサ42が短絡され、入力端子32aからの音声信号はそのままスピーカユニット1に供給される。この状態が特許請求の範囲で言う第1の状態に相当する。上述したようにスピーカユニット1は指向性制御器12を設けることによって、中音域から高音域において指向性を狭くしてある。そのために、図2に符号Aで示すように2kHz付近にピークを持つ。この特性は、2kHz付近での音量が大きくなるので、アナウンスの明瞭度を向上させるために効果的である。従って、騒音の大きい場所で、このスピーカユニット1を使用する場合には、第1の状態に切り換える。無論、指向性制御器12によって持たせた指向性は維持されている。
【0053】
切換スイッチ34、36の接触子34a、36aが接点34d、36dに接触している状態では、入力端子32aとスピーカユニット1の一方の端子との間には、抵抗器38とコンデンサ42との並列回路が接続される。この状態が、特許請求の範囲で言う第3の状態に相当する。抵抗器38とコンデンサ42との値は上述した値に選択され、その結果、この並列回路は、図2に符号Cで示すようにスピーカユニット1の周波数特性において低音域、例えば約500Hzより低い帯域の音圧レベルが下がるように、スピーカユニット1に供給される音声信号の周波数特性を調整している。これは、例えばスピーカユニット1の設置場所が残響の多い場所であって、低音域の残響時間が長く、低音域がこもり、明瞭度が下がりやすい場合に、適したものである。この場合でも、指向性制御器12によって持たせた指向性は維持されている。
【0054】
切換スイッチ34、36の接触子34a、36aが接点34e、36eに接触している状態では、入力端子32aとスピーカユニット1の一方の端子との間にはコンデンサ42のみが接続される。この状態が特許請求の範囲で言う第4の状態に相当する。上述したように、このスピーカユニット1は、指向性を狭くしているが、実際に指向性が狭くなっているのは約2kHz以上の帯域である。従って、これよりも低い周波数帯では狭い指向性が得られて無く、不要な範囲に低音域の音声を拡声していることになる。そこで、2kHz以上での指向性を維持しつつ、不要な範囲に低音域の音を拡声したくない場合には、第4の状態に切り換えて、図2に符号Dで示すように、スピーカユニット1の周波数特性において約1.5kHz以下の音がカットされるように、コンデンサ42が音声信号を処理している。
【0055】
このイコライザ30では、図2の符号A乃至Dに示す周波数特性のうち、切換スイッチ34、36の操作によって選択されたものに、スピーカユニット1の周波数特性を調整することができる。そのために、使用されている周波数特性を変更するための素子は、抵抗器38、チョークコイル40、コンデンサ42がそれぞれ1つずつである。これは、切換スイッチ34、36を用いて、入力端子32aとスピーカユニット1の一方の入力端子との間に、抵抗器38、チョークコイル40及びコンデンサ42が並列に接続された状態、いずれの素子も接続されていない状態、抵抗器38とコンデンサ42とが並列に接続された状態、コンデンサ42のみが接続されている状態のうち、1つを作り出しているからである。従って、使用部品点数を少なくすることができ、イコライザ30を収容するスペースが双峰部6a、6bに少ししかない場合でも、イコライザ30を収容することができる。
【0056】
例えば、第1の抵抗器とチョークコイルと第1のコンデンサとで、第2の状態用の第1の並列回路を形成し、第2の抵抗器と第2のコンデンサとで第3の状態用の第2の並列回路を形成し、第4の状態用の第3のコンデンサを用意し、入力端子32aとスピーカユニット1の一方の入力端子との間に、これらのうち1つまたは第1の状態(スピーカユニットと入力端子32aとが直接に接続された状態)に、1つの切換スイッチを用いて、切り換えることも考えられる。しかし、この場合、第1の並列回路、第2の並列回路及び第3のコンデンサを、双峰部6a、6bに全て収容しなければならず、多くのスペースが必要になる。この実施の形態では、上述したように、イコライザを収容するために多くのスペースは不要である。
【0057】
第1乃至第4の状態のうち第2乃至第4の3つの状態においてコンデンサ42が使用されている。しかも、これら3つの状態では、常にコンデンサ42は、入力端子32aとスピーカユニット1の一方の入力端子との間に接続され、これらの間から除去されるのは、第1の状態のときのみである。そのため、コンデンサ42は、切換スイッチ32、34の各接点のいずれにも接続されず、入力端子32aとスピーカユニット1の一方の入力端子との間に直接に接続されている。
【0058】
上記の実施の形態では、スピーカユニットの周波数特性は、2kHzにピークを持つものとしたが、高音域または低音域にピークを持つものとすることもできる。この場合、抵抗器38、チョークコイル40及びコンデンサ42の値は、上述したものとは異なる値に変更する必要がある。また、上記の実施の形態では、抵抗器38、チョークコイル40及びコンデンサ42を並列に接続する他に、抵抗器38とコンデンサ42とを並列に接続したが、この他に、このスピーカユニットの設置環境や使用目的に応じた音質とするために、チョークコイルと抵抗器との組合せを使用することもある。
【0059】
上記の実施の形態では、第1乃至第4の状態のいずれかに周波数特性を切り換えられるように構成したが、必ずしも全ての状態に切り換えられるように構成する必要はなく、例えば第1の状態と第2の状態とのみに切り換えられるように構成したり、第1乃至第3の状態のいずれかに切り換えられるように構成してもよい。或いは、第1の状態、第2の状態及び第4の状態のいずれかに切り換えられるように構成したり、第1の状態と第3の状態(請求項5で言う第5の状態と第6の状態)の間で切り換えられるように構成することもできるし、第1、第3及び第4の状態(請求項6で言う第5、第6、第7の状態)のいずれかに切り換えられるように構成することもできるし、第1及び第4の状態(請求項7で言う第8及び第9の状態)のいずれかに切り換えられるように構成することもできる。
【0060】
或いは、第2の状態と第3の状態の間で切り換えられるように構成することもできるし、第2の状態と第4の状態の間で切り換えられるように構成することもできるし、第2、第3及び第4の状態の間で切り換えられるように構成することもできる。
【0061】
上記の実施の形態では、ホーンスピーカ1の音源として、コーンスピーカを使用したが、ホーンスピーカに通常使用されるドーム型に類似したドライバユニットを音源として使用することもできる。上記の実施の形態では、指向性制御器12の周面部19には、径が一定の胴部22を設けたが、これを除去して、湾曲部20から直ちに湾曲部24に結合した形状とすることもできる。この場合、湾曲部20、24の結合面は滑らかにすることが望ましい。また指向性制御器12の前端部15をホーン2の開口面よりも奥側に設けたが、前端部15がホーン2の開口面に位置させてもよい。上記の実施の形態では、ホーン2の図2(b)における上下方向を開放してあるので、指向性制御器を配置することによって2つの副ホーンしか構成されていないが、例えばホーン2の形状を前面開口側から見て円形、矩形、多角形等のものとすると、副ホーンの数を3以上とすることもできる。
【0062】
また、上記の実施の形態では、ホーンスピーカ1を使用したが、これに代えてコーンスピーカを使用することもできる。即ち、図3(a)、(b)の構成においてホーン2を除去した構成とすることもできる。但し、この場合でも、このコーンスピーカ10の前方に指向性制御器12を、配置する。指向性制御器12は、コーンスピーカ10の前面に対向する後端部13と、この後端部13よりも前方に位置する前端部15とを、有し、後端部13は前方に向かって凹に湾曲し、前端部15は前方に向かって凸に湾曲し、指向性制御器12をその前方から見たときの最大径が、コーンスピーカの実効振動径とほぼ等しいかこれよりも大きくされている。
【0063】
上記の実施の形態では、指向性制御器12を用いて、指向性を制御したが、他の方法、例えば同一周波数特性を持つ複数のスピーカを直線配列または曲面配列にして、指向性を持たせてもよいし、ディフューザや音響レンズを設けて指向性を持たせてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、特定の周波数にピークを持つ周波数特性のスピーカユニットであっても、グラフィックイコライザのような高価な機器を使用せずに、このスピーカの設置場所や設置目的に合わせた周波数特性を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態のスピーカシステムのブロック図である。
【図2】図1のスピーカシステムの周波数特性を示す図である。
【図3】図1のスピーカシステムにおいて使用されるスピーカの縦断面図及び平面図である。
【図4】図3のスピーカの動作説明図である。
【符号の説明】
1 スピーカユニット
30 パッシブイコライザ(周波数特性変更手段)
34 36 切換スイッチ(切換手段)
38 抵抗器
40 チョークコイル(インダクタンス素子)
42 コンデンサ(容量素子)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a speaker system, and more particularly to a speaker system capable of adjusting frequency characteristics.
[0002]
[Prior art]
When amplifying an audio signal from a speaker, the audio signal is amplified by a power amplifier and supplied to the speaker. By the way, the speaker itself has a certain frequency characteristic. For example, there may be a frequency characteristic that causes a peak in a specific frequency band by designing so as to limit the range in which the sound reaches. The frequency characteristics may be changed according to the situation of the installation location of the speaker and the installation purpose.
[0003]
As a technique for changing the frequency characteristics of a speaker, active equalizing and passive equalizing are known. In active equalization, an audio signal is equalized by a graphic equalizer or the like before an audio signal is supplied to a power amplifier. Passive equalization is performed by inserting a circuit combining a choke coil, a capacitor, a resistor, and the like between a power amplifier and a speaker. Normally, this circuit is placed in the speaker box of the speaker.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, although active equalization can be performed fairly freely, a graphic equalizer must be used and the system becomes expensive. Optimum equalizing characteristics are different for each speaker, and even for the same speaker system, it varies depending on the installation environment and installation purpose. Therefore, for a speaker system installed according to a certain installation environment or installation purpose, only a graphic equalizer set so as to correspond to it can be used. For a speaker in an installation environment or installation purpose, a graphic equalizer must be provided separately, and the graphic equalizer must be adjusted to a setting according to the installation environment or installation purpose.
[0005]
In passive equalization, each speaker can be adjusted according to its installation environment and purpose of use, but only one type of frequency characteristic can be obtained. In order to be able to change the frequency characteristics, it is necessary to incorporate the above-described circuit into a plurality of speaker boxes. In particular, when the space in the speaker box is small, a plurality of the circuits described above cannot be incorporated.
[0006]
The present invention relates to a speaker system having specific frequency characteristics, in which a frequency characteristic suitable for the environment and installation purpose of an installation place is obtained without performing equalization using a graphic equalizer or the like before the power amplifier. The purpose is to provide.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The speaker system according to the present invention includes a speaker unit having specific directivity. Since this speaker unit has a specific directivity, the speaker unit has a peak in frequency characteristics. Various types of speaker units can be used. For example, a horn speaker or a cone speaker can be used. Frequency characteristic changing means is provided on the input side of the speaker unit. This frequency characteristic changing means processes the input audio signal and supplies it to the speaker unit. The frequency characteristic changing means has first and second states, and is switched to the selected one. In the first state, the audio signal is supplied to the speaker unit as it is. The second state is a peak flat state in which the frequency characteristic of the audio signal is changed so as to flatten the peak part in the frequency characteristic of the speaker unit, and a low frequency part of the frequency characteristic in the speaker unit is attenuated. The low-frequency attenuation state for changing the frequency characteristic of the audio signal and the low-frequency cut state for changing the frequency characteristic of the audio signal so as to cut the low-frequency portion of the frequency characteristic in the speaker unit are predetermined. Is. The speaker unit includes a horn having an opening on the front surface, a sound source provided in the horn, and a directivity controller provided at a position in front of the sound source in the horn.
[0008]
In the speaker system configured as described above, when the frequency characteristic changing unit is switched to the first state, the audio signal is supplied to the speaker unit as it is. Therefore, the frequency characteristic of the speaker unit has a peak at a specific frequency, and it is possible to perform loudspeaking at a large volume at the specific frequency. Further, when the frequency characteristic changing means is switched to the second state, for example, the peak flat state, the frequency characteristic of the speaker unit is a flat frequency characteristic, that is, a frequency characteristic that is substantially flat from the low range to the high range. In a typical installation location, music and announcements can be amplified with good sound quality. Alternatively, when the second state is the low-frequency attenuation state, the frequency characteristics of the speaker unit are those in which the low-frequency range is attenuated. Therefore, even if this speaker unit is used in a place with a lot of reverberation, it is possible to prevent the low frequency range from being excessive and degrading the clarity. In addition, the speaker unit may have a specific directivity from a frequency band where a peak is generated to a high sound range, for example, and a specific directivity is used at a low frequency lower than the frequency band where the peak is generated. Since it does not have, the sound of a low range may be amplified to an unnecessary range. This can be prevented if the second state is a low-frequency cut state. Further, in a normal horn speaker not provided with a directivity controller, a substantially spherical sound surface centering on the throat of the horn is formed, and sound is output at a directivity angle along this. In this case, the center of the sound wave surface swells most outward. On the other hand, when the directivity controller is provided in the horn, a plurality of sub horns are formed in the horn. The sound wave surface radiated from each sub horn has the most swelled position corresponding to the center of these sub horns, and the most concave shape at the front end of the directivity controller. Therefore, the synthesized sound wave surface radiated from the opening surface of each sub-horn is suppressed from bulging at the position corresponding to the front end of the directivity controller, and compared to a horn speaker without a directivity controller. Thus, the sound wave surface has a shape closer to a plane wave, and can have narrow directivity.
[0009]
Further, the second state is the peak flat state, and the frequency characteristic changing means further includes a third state that is the low-frequency attenuation state or the low-frequency cut state, and the first to third states It is also possible to switch to a selected one of the states.
[0010]
Further, the second state is the low-frequency attenuation state, and the frequency characteristic changing means further includes a fourth state that is the low-frequency cut state, and each of the first, second, and fourth states It is also possible to switch to the selected one.
[0011]
Further, in the state where the frequency characteristic changing means has the first, second and third states described above, the third state is the low-frequency attenuation state, and the frequency characteristic changing means further includes the low-frequency cut. It can also be configured to have a fifth state, which is a state, and to switch to a selected one of the first, second, third and fifth states.
[0012]
Moreover, the above-mentioned various changes can also be made by changing the above-described speaker unit to one having a cone speaker and a directivity controller disposed in front of the cone speaker. The directivity controller has a rear end portion facing the front surface of the cone speaker and a front end portion positioned in front of the rear end portion, and the rear end portion is concavely curved forward. The front end is convexly curved forward, and the maximum diameter when the directivity controller is viewed from the front is approximately equal to or larger than the effective vibration diameter of the cone speaker. desirable.
[0013]
In general, the directivity of a cone speaker is determined from the sound wave emitted from the first point on the vibration surface and the second point of the vibration surface that is symmetrical with respect to the first point and the central axis of the cone speaker. The sound wave to be emitted is guided by a phenomenon that is canceled by the phase difference between the two sound waves at the third point in front of the cone speaker. Therefore, in a speaker having a small cone diameter and a small distance difference between the first and second points, the third point where the phase difference is a half wavelength of the sound is a position far away from the center axis of the speaker, The nature becomes wide. However, in this speaker unit, since the directivity controller is provided in front of the cone speaker, the sound wave emitted from the first point propagates forward along the directivity controller. Becomes longer than the sound wave emitted from the second point. Therefore, the third point at which the phase difference between the two sound waves is a half wavelength of both sound waves is closer to the speaker central axis than when the directivity controller is not provided. Therefore, this speaker unit has a narrow directivity. In particular, if the maximum diameter of the directivity controller is approximately equal to or greater than the effective vibration diameter, the distance that the sound wave propagates along the directivity controller can be increased, and the narrow directivity can be made more efficient. Can do.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The speaker system of one embodiment of the present invention has a speaker unit, for example, a horn speaker 1 as shown in FIGS. The horn speaker 1 includes a
[0026]
The horn
[0027]
A sound source section, for example, a
[0028]
A
[0029]
The
[0030]
In the
[0031]
A
[0032]
The
[0033]
Since it is configured in this manner, the entire
[0034]
The
[0035]
Further, the length L1 in the front-rear direction of the
[0036]
In the horn speaker configured as described above, since the
[0037]
By the way, when the
[0038]
On the other hand, when the
[0039]
Further, when the same sound having a certain frequency in the high frequency range is emitted from the points d and e in the space formed by the rear end portion of the
[0040]
Therefore, this
[0041]
In order to obtain good directivity, the
[0042]
In this horn speaker, since the
[0043]
The horn speaker 1 has a
[0044]
The horn speaker 1 is shown in FIG. 1 so that the horn speaker 1 has a frequency characteristic corresponding to the environment and the purpose regardless of the environment in which the horn speaker 1 is installed. Such frequency characteristic changing means, for example, a variable
[0045]
The
[0046]
The
[0047]
A
[0048]
An inductance element such as a
[0049]
Further, a capacitive element, for example, a
[0050]
In this embodiment, the
[0051]
In a state where the
[0052]
When the
[0053]
When the
[0054]
In a state where the
[0055]
In the
[0056]
For example, the first resistor, the choke coil, and the first capacitor form a first parallel circuit for the second state, and the second resistor and the second capacitor are for the third state. The second parallel circuit is formed, a third capacitor for the fourth state is prepared, and one or the first of these is connected between the
[0057]
The
[0058]
In the above embodiment, the frequency characteristic of the speaker unit has a peak at 2 kHz, but may have a peak in a high sound range or a low sound range. In this case, the values of the
[0059]
In the above embodiment, the frequency characteristics can be switched to any one of the first to fourth states, but it is not always necessary to be configured to switch to all the states. It may be configured to be switched only to the second state, or may be configured to be switched to any one of the first to third states. Alternatively, the first state, the second state, and the fourth state can be switched to each other, or the first state and the third state (the fifth state and the sixth state in claim 5). Between the first state, the third state, and the fourth state (the fifth, sixth, and seventh states in claim 6). It can also be configured such that it can be switched to one of the first and fourth states (the eighth and ninth states in claim 7).
[0060]
Alternatively, it can be configured to be switched between the second state and the third state, or can be configured to be switched between the second state and the fourth state. , And can be configured to be switched between the third and fourth states.
[0061]
In the above embodiment, a cone speaker is used as the sound source of the horn speaker 1, but a driver unit similar to a dome type normally used for a horn speaker can also be used as a sound source. In the above-described embodiment, the
[0062]
Moreover, in said embodiment, although the horn speaker 1 was used, it can replace with this and a cone speaker can also be used. That is, a configuration in which the
[0063]
In the above embodiment, the
[0064]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, even if the speaker unit has a frequency characteristic having a peak at a specific frequency, the speaker installation location and the installation purpose can be obtained without using expensive equipment such as a graphic equalizer. It is possible to have a frequency characteristic adapted to the.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram of a speaker system according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing frequency characteristics of the speaker system of FIG.
3 is a longitudinal sectional view and a plan view of a speaker used in the speaker system of FIG. 1. FIG.
4 is an operation explanatory diagram of the speaker of FIG. 3. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Speaker unit
30 Passive equalizer (frequency characteristic changing means)
34 36 selector switch (switching means)
38 resistors
40 Choke coil (inductance element)
42 Capacitor
Claims (9)
このスピーカユニットの入力側に設けられ、入力された音声信号をそのまま前記スピーカユニットに供給する第1の状態と、前記音声信号の周波数特性を変更する第2の状態とを有し、第2の状態は、前記スピーカユニットの周波数特性における前記ピーク部分を平坦にするように前記音声信号の周波数特性を変更するピーク平坦状態と、前記スピーカユニットにおける周波数特性の低域部分を減衰させるように前記音声信号の周波数特性を変更する低域減衰状態と、前記スピーカユニットにおける周波数特性の低域部分をカットするように前記音声信号の周波数特性を変更する低域カット状態のうち、予め定められたものであり、第1及び第2の状態のうち選択されたものに切り換えられる周波数特性変更手段とを、
具備し、前記スピーカユニットは、前面に開口を有するホーンと、このホーン内に設けられた音源と、前記ホーン内における前記音源よりも前方の位置に設けられた指向性制御器とを、具備している
スピーカシステム。A speaker unit having a peak in frequency characteristics by having a specific directivity;
A first state that is provided on the input side of the speaker unit and that directly supplies the input audio signal to the speaker unit; and a second state in which the frequency characteristic of the audio signal is changed. The state includes a peak flat state in which the frequency characteristic of the audio signal is changed so as to flatten the peak part in the frequency characteristic of the speaker unit, and the low frequency part of the frequency characteristic in the speaker unit is attenuated. A predetermined one of a low-frequency attenuation state for changing the frequency characteristic of the signal and a low-frequency cut state for changing the frequency characteristic of the audio signal so as to cut the low frequency part of the frequency characteristic in the speaker unit. And a frequency characteristic changing means for switching to a selected one of the first and second states,
The speaker unit includes a horn having an opening on the front surface, a sound source provided in the horn, and a directivity controller provided in a position ahead of the sound source in the horn. Speaker system.
このスピーカユニットの入力側に設けられ、入力された音声信号をそのまま前記スピーカユニットに供給する第1の状態と、前記音声信号の周波数特性を変更する第2の状態とを有し、第2の状態は、前記スピーカユニットの周波数特性における前記ピーク部分を平坦にするように前記音声信号の周波数特性を変更するピーク平坦状態と、前記スピーカユニットにおける周波数特性の低域部分を減衰させるように前記音声信号の周波数特性を変更する低域減衰状態と、前記スピーカユニットにおける周波数特性の低域部分をカットするように前記音声信号の周波数特性を変更する低域カット状態のうち、予め定められたものであり、第1及び第2の状態のうち選択されたものに切り換えられる周波数特性変更手段とを、
具備し、前記スピーカユニットは、コーンスピーカと、このコーンスピーカの前方に配置された指向性制御器とを、具備する
スピーカシステム。A speaker unit having a peak in frequency characteristics by having a specific directivity;
A first state that is provided on the input side of the speaker unit and that directly supplies the input audio signal to the speaker unit; and a second state in which the frequency characteristic of the audio signal is changed. The state includes a peak flat state in which the frequency characteristic of the audio signal is changed so as to flatten the peak part in the frequency characteristic of the speaker unit, and the low frequency part of the frequency characteristic in the speaker unit is attenuated. A predetermined one of a low-frequency attenuation state for changing the frequency characteristic of the signal and a low-frequency cut state for changing the frequency characteristic of the audio signal so as to cut the low frequency part of the frequency characteristic of the speaker unit. A frequency characteristic changing means that is switched to a selected one of the first and second states;
And the speaker unit includes a cone speaker and a directivity controller disposed in front of the cone speaker.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001369008A JP3801491B2 (en) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | Speaker system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001369008A JP3801491B2 (en) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | Speaker system |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003169391A JP2003169391A (en) | 2003-06-13 |
JP3801491B2 true JP3801491B2 (en) | 2006-07-26 |
Family
ID=19178485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001369008A Expired - Lifetime JP3801491B2 (en) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | Speaker system |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3801491B2 (en) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009118119A (en) * | 2007-11-06 | 2009-05-28 | Audio Technica Corp | Wireless microphone |
JP5125871B2 (en) * | 2008-08-11 | 2013-01-23 | ヤマハ株式会社 | Cone speaker |
CN109769169A (en) * | 2019-03-04 | 2019-05-17 | 成都法兰特科技有限公司 | Wireless headset and its more tuning circuit switching devices |
-
2001
- 2001-12-03 JP JP2001369008A patent/JP3801491B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003169391A (en) | 2003-06-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7920712B2 (en) | Coaxial mid-frequency and high-frequency loudspeaker | |
KR102179387B1 (en) | Waveguide for speaker's upstream channel | |
JP2022549231A (en) | sound output device | |
US7835537B2 (en) | Loudspeaker including slotted waveguide for enhanced directivity and associated methods | |
JP6491256B2 (en) | Headphone device | |
KR101863540B1 (en) | Diaphragm for protecting of eardrum | |
US6134332A (en) | Sound lens speaker system | |
US5115883A (en) | Loudspeaker | |
US20050175208A1 (en) | Audio speaker system employing an annular gasket separating a horn waveguide from a sound reproducing membrane | |
JP7310970B2 (en) | speaker | |
US10178461B1 (en) | Audio ear buds | |
JP7069715B2 (en) | Speaker | |
US7203329B2 (en) | Audio speaker system employing an axi-symmetrical horn with wide dispersion angle characteristics over an extended frequency range | |
JP3801491B2 (en) | Speaker system | |
JP7212264B2 (en) | Diffuser, speaker and electronic musical instrument equipped with same | |
JP2606441B2 (en) | In-vehicle speaker device | |
JPH05199595A (en) | Acoustic field reproducing device on vehicle | |
US11151972B2 (en) | Acoustic component, acoustic apparatus and acoustic system | |
KR102252696B1 (en) | Panel with sound reproduction | |
US8254614B2 (en) | Horn speaker with hyperbolic paraboloid lens | |
CN218570451U (en) | Loudspeaker and vehicle | |
WO1999004599A1 (en) | Integrated tri-flare wave guide and trim ring | |
JP2003153366A (en) | Horn speaker | |
KR200252594Y1 (en) | A headphone for intercepting electromagnetic wave and for strengthening a middle and low pitched sound | |
JP2008252405A (en) | Diffuser for speaker and speaker system and using the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060328 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060425 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3801491 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512 Year of fee payment: 7 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |