JP3797558B2 - Underwater structure and construction method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレキャストコンクリートPC版を防波堤、導流堤または波除堤など水中構造物およびその構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図12および図13に示すように、プレキャストコンクリートPC版20を使用したカーテン壁体構造物21等の水中構造物22として、水底支持地盤23に立設される杭1に係合する杭貫通孔24を備えた複数の杭用係合部11と、その係合部に一体に形成されると共にプレストレスが導入された板体とを備えた短尺のプレキャスト版20を使用し、前記プレキャスト版20における前記杭用係合部11には、複数のプレキャスト版20をこれらに渡って埋め込み配置されるPC鋼材により連結するための上下方向の貫通孔25を備えており、このようなプレキャスト版20を使用した水中構造物22が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、杭用係合部11を有するプレキャスト版20を杭1に取付ける場合、水底支持地盤23に所定間隔で二列に杭1を打ち込み、一方の列の杭1に止水部材26を通し、さらに連結されたプレキャストPC版20の杭貫通孔24内に杭1を通し、対向する杭それぞれの上端を鉄骨等からなる連結材27によって連結すると共に、前記プレキャストPC版20の上端に予め埋設されている吊りボルト28を前記連結材27に固定し、次いで、杭1と杭貫通孔24との間の間隙に無収縮モルタル29を充填し、さらに前記連結材27を埋め込むように上部コンクリート部(上部工)30を現場打ちコンクリートにより形成したカーテン式防波堤21等の水中構造物22の構築工法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案第3029367号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の場合には、係合部を有するプレキャストPC版の設置に先立って、予め止水部材を杭に挿通したり、あるいはブラケットを予め杭に取付けたりしているので、施工が煩雑であると共に、杭に取付けるプレキャストPC版の位置が杭側で予め決まっているので、杭の打ち込み施工誤差がある場合、プレキャストPC版の取り付け位置にも施工誤差が生じ、その位置修正が困難で施工の自由度がないという問題がある。
【0006】
また、プレキャストPC版を水深の中間部に取付ける場合には、ブラケットを杭に予めあるいは水中溶接により取付けるようになるが、このようにすると、施工が煩雑でコストが高くなるという問題がある。
【0007】
本発明は、杭の打ち込み施工誤差が生じても、係合部を有するプレキャスト版を所定の正確な位置に設置することができ、係合部を有するプレキャスト版の設置に先立って、予め止水部材を杭に挿通したり、あるいはブラケットを予め杭に取付けたりする煩雑な施工をすることなく、係合部を有するプレキャスト版を所定の正確な位置に設置することができ、位置修正が容易で施工の自由度が高い水中構造物およびその構築方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の従来の問題点を有利に解決するために、第1発明の水中構造物においては、杭1の外側に配置される止水部材2を備えたバンド金具3が、周方向に間隔を置いて配置されると共に上部に雄ねじ部4を有する複数の杆体5に支持され、杭の内周面に係合可能な内側係合片と、杭の外周面に係合される内向き振れ止め脚部を備えた複数の係止支持金具7が杭上端部8に周方向に間隔を置いて配置されて係止され、前記各杆体5の上部が、それぞれ前記係止支持金具7に支承される雌ねじ部材9に螺合されて、前記バンド金具3が上下方向に位置調整自在に支持され、前記杆体5および前記係止支持金具7の杭中心からの外形寸法よりも半径方向寸法の大きい杭貫通孔10を有する杭用係合部11を備えたプレキャストPC版12が、杭1に挿通されるように配置されると共に前記止水部材2に載置されていることを特徴とする。
【0009】
また、第2発明では、第1発明の水中構造物において、杆体はPC鋼棒により構成され、そのPC鋼棒の両端部は絶縁材料を介して支承されて、通電不能に絶縁された状態で配置されていることを特徴とする。
【0010】
また、第3発明の水中構造物の構築方法においては、杭1の外側に配置される止水部材2を備えたバンド金具3を、周方向に間隔を置いて配置されると共に上部に雄ねじ部4を有する複数の杆体5により支持し、杭の内周面に係合可能な内側係合片14と、杭の外周面に係合される内向き振れ止め脚部17を備えた複数の係止支持金具7を杭上端部8に周方向に間隔をおいて配置して係止し、前記各杆体5の上部を、それぞれ前記係止支持金具7に支承される雌ねじ部材9に螺合して、前記バンド金具3を、上下方向に位置調整自在に支持した後、前記杆体5および前記係止支持金具7の杭中心からの外形寸法よりも半径方向寸法の大きい杭貫通孔10を有すると共に杭用係合部11を備えたプレキャストPC版12を、杭1に挿通されるように配置すると共に前記止水部材に載置することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、この発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図8は、図9に示す本発明の一実施形態の前面にカーテン壁13を有する水中構造物22を構築する場合の手順を示すものであって、先ず、図1に示すように、水底支持地盤23に打ち込まれた鋼管杭からなる前方の杭1の外側に、止水部材2を備えたバンド金具3を、杭1の外側において周方向に間隔を置いて配置されると共に上部に雄ねじ部4を有する複数の杆体5および杭上端部8に周方向に間隔を置いて配置されて係止された複数の係止支持金具7を介して支持する。
【0012】
前記係止支持金具7は、図2に示すように、杭1の内周面に係合可能な内側係合片14と、これに一体に連設され、杭1の上端面に載置されると共に杆体挿通孔16を有する支持部15と、これに一体に設けられる外側板18とこれに、杭1の外周面に係合される内向き振れ止め脚部17を外側板18の内側に突出するように備えた金具であり、前記の内側係合片14と支持部15と外側板18とにより杭係止部6が構成されている。このような杭1の内周面に係合可能な内側係合片14と、杭1の外周面に係合される内向き振れ止め脚部17を備えた係止支持金具7を使用すると、係止支持金具7が鋼管杭1の上端部に半径方向にずれることなく所定の位置に設置することができるため、杆体5の振れ止めを防止することができ、バンド金具3を安定状態で支持することができる。
【0013】
前記の杆体5は、上下両端部に雄ねじ部4を有する雄ねじ部材(例えば、PC鋼棒,ねじ付異形鋼棒等)とするとよく、好ましくは総ねじ異径PC鋼棒等の雄ねじ部材であり、さらに好ましくは、全長に渡って樹脂塗装により被覆し防錆処理を施した総ねじ異径PC鋼棒とするとよく、このように樹脂塗装により被覆した総ねじ異径PC鋼棒からなる杆体5を使用すると絶縁効果も期待できる。
【0014】
前記の係止支持金具7は、それ自身単独で、杭1の上端部に係合載置可能な金具であり、その係止支持金具7には、前記杆体5の上部を係止支持金具7の杆体挿通孔16に間隙を介して挿通した状態で、絶縁用ゴム板19aを下面に固着した座がね19を介してナットからなる雌ねじ部材9が支承され、前記雌ねじ部材9に螺合されて支承される杆体5の下部には、前記の止水部材2およびバンド金具3が支承されている。
【0015】
前記の絶縁用ゴム板19aを下面(座がね19bの場合は上面)に固着した座がね19(および後記の座がね19b)は、杭1に杭頭部連結用の連結部材27を抵抗溶接で固定する場合に、溶接電流により、異径PC鋼棒からなる杆体5が電触して破断しないようにするために、絶縁用ゴム板19aを備えた座がね19(19b)とされている(図5b〜d参照)。そして、全長に渡って樹脂塗装により被覆し防錆処理を施した総ねじ異径PC鋼棒からなる杆体5と組み合わせると、樹脂塗装による絶縁効果も期待できる。
【0016】
前記のバンド金具3は、図3および図4に示すように、連結フランジ31を有する半筒状のバンド金具本体32における前記連結フランジ31相互がボルト・ナット33により連結されて円筒状に形成された金具であり、また、前記各バンド金具本体32には、間隔をおいて平行な一対の縦鋼板35とその下面に渡って支承鋼板36を固着したブラケット34が等角度間隔をおいて設けられ、前記支承鋼板36には杆体5を間隙を介して挿通させるための縦孔が設けられ、杆体5の下端部の雄ねじ部4には、前記支承鋼板36の下面に係合する絶縁用ゴム板19aを上面に有する座がね19bが介在された状態で雌ねじ部材9aが螺合されて、前記雌ねじ部材9aを介して前記バンド金具3等を支承する構造とされている。円筒状に形成されたバンド金具3の内径寸法は、杭1の外径寸法と同じ程度でやや大きく、あるいは若干大きく設定され、雌ねじ部材9を回転させてバンド金具3の杭1に対する上下方向位置を調整可能とされ、そのため雄ねじ部4は長めに設定されている。
【0017】
前記の各ブラケット34の上部には、予め杆体挿通孔を備えたプレキャストPC版受け用の鋼製支承プレート37が載置されて、溶接等により固定され、その支承プレート37には、杆体挿通用スリットまたは透孔を備えているゴム製スポンジ2aおよびゴム製板2bからなる止水部材2が載置されている。
【0018】
前記の止水部材2の内径寸法は、杭1の外径寸法よりも若干小さく設定され、支承プレート37に載置される止水部材2により、杭1の外面と止水部材2の内径側からのモルタルの漏洩を防止する構造とされている。
【0019】
前記のように、杆体5の上部に複数の係止支持金具7を備え、また杆体5の下部に止水部材2とバンド金具3を備えたユニット化された状態で搬送して、杭1の上端に係止支持金具7を係止するとよい。
【0020】
鋼管杭からなる杭1に装着された各係止支持金具7の杭中心軸線Cからの外形半径寸法rは、図5(a)に示すように、杭1に装着されるプレキャストPC版12における杭貫通孔10の半径寸法Rよりも小さな寸法に設定されている。すなわち、プレキャストPC版12における杭貫通孔10の半径寸法は、前記杆体5および前記係止支持金具7の杭中心軸線Cからの外形半径寸法rよりも半径方向寸法Rの大きい杭貫通孔10とされている。
【0021】
前記のように、各杭1に係止した各係止支持金具7および杆体5を介して支持されたバンド金具3の位置調整は、雌ねじ部材9を適宜回動して、杭1の所定の位置に位置調整する。その後、各支承プレート37上の止水部材2の上に、杭用係合部11に半径方向寸法の大きい杭貫通孔10を有するプレキャストPC版12を、図6に示すように、これに取付けられた吊り金具47およびクレーン等からの吊りロープ48により吊り下げ搬送して、各杭挿通孔10にそれぞれ各杭1を収納するように載置する。なお、前記プレキャストPC版12は、図示を省略するが、従来と同様、予め上下方向の寸法が短尺のプレキャストPC版ブロック38を複数、これらの連結用の貫通孔25に渡って埋め込み配置された連結用PC鋼棒により連結して構成するとよい。
【0022】
なお、図8に示すように、杭1の外周面(または杭貫通孔10の内周面のいずれか一方に)に、ずれ止め部材あるいは位置決め部材を兼ねたガイド部材40を取付けておくと、プレキャストPC版12を所定の位置および所定の姿勢で、バンド金具3上に設置することができる。
【0023】
前記のように、プレキャストPC版12を止水部材2に載置した状態で、杭挿通孔10内と杭1との間に、モルタル(またはコンクリート)39等を打設し、充填・硬化し、杭1に付着させて一体化する。なお、必要に応じ杭挿通孔10内と杭1との間をドライ状態でモルタル39を充填・硬化させることも可能である。
【0024】
また、杭1の上端部における係止支持金具7間において、前方の鋼管杭1と後方の鋼管杭1に渡って、I形鋼からなる連結材27を載置し、各杭1と連結材27を抵抗溶接により固着して、各杭1に連結材27を取付ける。この抵抗溶接時に、電触により異径PC鋼棒からなる杆体5が破断する恐れがあるため、杆体5の上端部に螺合されている雌ねじ部材9と係止支持金具7の間には、絶縁用ゴム板19aを有する座がね19が介在され、かつ杆体5の下端部に螺合されている雌ねじ部材9aと支承鋼板36との間には絶縁用ゴム板19aを有する座がね19bが介在されて絶縁状態とされ、杆体5に通電されるのを防止し、杆体5が電触により破断する恐れを防止している。このように、絶縁用ゴム板19a等の絶縁材料を介在させることにより、異径PC鋼棒からなる杆体5を絶縁された状態で配置させることができる。
【0025】
その後、図9に示すように、前記連結材27上に支持梁材41を取付け、前記支持梁材41およびこれに取付けられた吊り下げ支持部材42および吊り材46を介して支持させるように、プレキャストPC版12上に、プレキャストコンクリート製埋め殺し支保工版43を設置し、そのプレキャストコンクリート製埋め殺し支保工版43上に配筋および周囲型枠(図示省略)を設置した後、支持梁材41下面の連結材27上面まで、上部工コンクリート44を打設する。この状態では、前記支持梁材41を取り外して転用することができるため、これを取り外した後、さらに配筋および周囲型枠(図示省略)を設置した後、上部工コンクリート45を打設し、カーテン壁体構造物21からなる水中構造物22を完成する。
【0026】
前記のように、プレキャストコンクリート製埋め殺し支保工版43を使用すると、その重量が比較的重いので、通常の波浪によりプレキャストコンクリート製埋め殺し支保工版43が浮き上がることがないので、配筋作業および型枠の設置作業を容易に行なうことができると共に、施工精度を向上させることができる。プレキャストコンクリート製埋め殺し支保工版43を使用しないで、木製の型枠を使用すると、通常の波浪により木製の型枠が浮き上がる場合があるので、施工精度が低下する恐れがあるため、プレキャストコンクリート製埋め殺し支保工版43を使用することが好ましい。
【0027】
(第2実施形態)
図10および図11は、本発明の第2実施形態を示すものであって、この形態では、水底支持地盤23に傾斜して打設された前方の鋼管杭1における左右方向に隣り合う各鋼管杭1に、間隔をおいて傾斜した状態に設けられたカーテン版を備えたプレキャストPC版12が、前記実施形態と同様に取付けられ、また、傾斜して水底支持地盤23に打設された後方の鋼管杭1における左右方向に隣り合う各鋼管杭1にプレキャストPC版12が、前記実施形態と同様に取付けられている。
【0028】
この実施形態の場合、鋼管杭1の中心軸線に平行に杆体5を配置するために、図10に示すように、鋼管杭1の上端部に杭中心軸線Cに対して直角な支承端面46を設けるために、鋼管杭1の上端部に切り欠き段部47が設けられているが、その他の構成は、前記実施形態と同様である。
【0029】
なお、前記各実施形態の場合、プレキャストPC版12を鋼管杭1に設置する場合、適宜プレキャストPC版12は、2点吊り等により垂直状態または傾斜した状態で吊り下げ降下されて設置される。
【0030】
また、杆体5は、予め防食樹脂塗装を施した杆体5であると好ましく、異径PC鋼棒の杆体5であると、防食樹脂塗装を施しても容易にナット等の雌ねじ部材9,9aにねじ込み可能で、雌ねじ部材9により位置調整が容易である共に、取付けが容易である。
【0031】
前記実施形態のように、水底支持地盤23から所定の距離離れた位置にプレキャストPC版12を設置するようにすると、プレキャストPC版12より下方において沖側と陸側の海水交換が可能なカーテン壁式消波機能を有する水域構造物22となり、第2実施形態のように、前後にカーテン壁13を有する2重カーテン壁によるカーテン壁式消波機能を有する水域構造物22となる。
【0032】
本発明を実施する場合、杭1としては、鋼管杭以外の杭としてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明によると、杭の打ち込み施工誤差が生じても、バンド金具の位置調整を容易に行なって、係合部を有するプレキャストPC版の下端部を水中の中間部等所定の正確な位置に設置することができ、従来のように係合部を有するプレキャスト版の設置に先立って、予め止水部材を杭に挿通したり、あるいはブラケットを予め杭に取付けたりする煩雑な施工をすることなく、係合部を有するプレキャスト版を所定の正確な位置に設置することができ、位置修正が容易な施工の自由度が高い水中構造物および水中構造物の構築方法とすることができる。
【0034】
また、杆体および係止支持金具の杭中心軸線からの外形寸法よりも半径方向寸法の大きい杭貫通孔を有すると共に杭用係合部を備えたプレキャストPC版を使用しているので、予め杭の外側に突出する係止支持金具および杆体を配置しても、容易にプレキャストPC版を設置することができる施工の自由度が高い水中構造物および水中構造物の構築方法とすることができる。
【0035】
また、杭の内周面に係合可能な内側係合片と、杭の外周面に係合される内向き振れ止め脚部を備えた係止支持金具であるので、これを杭の上端部に半径方向にずれることなく所定の位置に設置することができるため、杆体の振れ止めを防止することができ、バンド金具を安定状態で支持することができる。
また、杆体はPC鋼棒により構成され、そのPC鋼棒の両端部は絶縁材料を介して支承されて、通電不能に絶縁された状態で配置されていると、抵抗溶接により連結材を杭に取付ける場合、抵抗溶接時のPC鋼棒の電触を防止し、電触によりPC鋼棒からなる杆体が破断する恐れを排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鋼管杭の上端部に係止した係止支持金具とこれに支承される杆体を介してバンド金具を支持している状態を示す一部縦断側面図である。
【図2】 (a)は図1の上部の一部を拡大して示す縦断側面図であり、(b)はその正面図、(c)は平面図である。
【図3】 図1の下部の一部を拡大して示す一部縦断側面図である。
【図4】 (a)は図3におけるA−A線断面図、(b)は図3におけるB−B線断面図である。
【図5】 (a)は杭上端部に設置される係止支持金具と連結材とプレキャストPC版における杭貫通孔とのとの関係を示す平面図、(b)〜(d)は絶縁用ゴム板付きの座がねを示すものであって、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は底面図である。
【図6】 杭貫通孔を備えたプレキャストPC版を支承プレート上の止水部材に載置し、鋼管杭上端部に連結材を設置している状態を示す縦断側面図である。
【図7】 鋼管杭と杭貫通孔内周面との間に、モルタルを充填している状態を示すバンド金具付近の縦断側面図である。
【図8】 (a)は鋼管杭に取付けられたガイド部材と、プレキャストPC版における杭貫通孔との関係を示す縦断側面図、(b)は(a)の横断平面図である。
【図9】 本発明の第1実施形態に係る水中構造物を示す一部縦断側面図である。
【図10】 傾斜した状態で水底支持地盤に打ち込まれる鋼管杭の上端部に切り欠き段部を設けた場合における係止支持金具との関係を示すものであって、(a)は縦断側面図であり、(b)はその正面図、(c)は平面図である。
【図11】 本発明の第2実施形態に係る水中構造物を示す一部縦断側面図である。
【図12】 本発明の第1実施形態に係る水中構造物におけるプレキャストPC版と杭との取付け部を示す縦断正面図である。
【図13】 (a)は短尺のプレキャストPC版ブロックを示す斜視図、(b)は複数のプレキャストPC版ブロックを連結してプレキャストPC版とした場合の一形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 杭
2 止水部材
3 バンド金具
4 雄ねじ部
5 杆体
6 杭係止部
7 係止支持金具
8 杭上端部
9 雌ねじ部材
9a 雌ねじ部材
10 杭貫通孔
11 杭用係合部
12 プレキャストPC版
13 カーテン壁
14 内側係合片
15 支持部
16 杆体挿通孔
17 内向き振れ止め脚部
18 外側板
19 座がね
19a 絶縁用ゴム板
19b 座がね
20 プレキャストコンクリートPC版
21 カーテン壁体構造
22 水中構造物
23 水底支持地盤
24 杭貫通孔
25 貫通孔
26 止水部材
27 連結材
28 吊りボルト
29 無収縮モルタル
30 上部コンクリート部(上部工)
31 連結フランジ
32 バンド金具本体
33 ボルト
34 ブラケット
35 縦鋼板
36 支承鋼板
37 支承プレート
38 短尺のプレキャストPC版ブロック
39 モルタル
40 ガイド部材
41 支持梁材
42 吊り下げ支持部材
43 プレキャストコンクリート製埋め殺し支保工版
44 上部工コンクリート
45 上部工コンクリート
46 吊り材
47 吊り金具
48 吊りロープ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an underwater structure such as a breakwater, a dike or a wave breakwater, and a method for constructing a precast concrete PC plate.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as shown in FIGS. 12 and 13, as an
[0003]
Moreover, when attaching the
[0004]
[Patent Document 1]
Registered Utility Model No. 3029367 [0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional case, prior to the installation of the precast PC plate having the engaging portion, the water-stopping member is inserted into the pile in advance or the bracket is attached to the pile in advance, so that the construction is complicated. At the same time, since the position of the precast PC plate to be attached to the pile is determined in advance on the pile side, if there is a pile driving error, a construction error also occurs at the precast PC plate attachment position, and it is difficult to correct the position. There is a problem that there is no degree of freedom.
[0006]
Further, when the precast PC plate is attached to the middle part of the water depth, the bracket is attached to the pile in advance or by underwater welding. However, in this case, there is a problem that the construction is complicated and the cost is increased.
[0007]
The present invention can install a precast plate having an engagement portion at a predetermined accurate position even if a pile driving error occurs, and prior to installation of the precast plate having an engagement portion, The precast plate having the engaging portion can be installed at a predetermined accurate position without the complicated construction of inserting the member into the pile or attaching the bracket to the pile in advance, and the position correction is easy. It is an object of the present invention to provide an underwater structure having a high degree of freedom in construction and a construction method thereof.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to advantageously solve the above-described conventional problems, in the underwater structure of the first invention, the
[0009]
Further, in the second invention, in the underwater structure of the first invention, the casing is composed of a PC steel rod, and both ends of the PC steel rod are supported via an insulating material and are insulated so as not to be energized. It is arranged.
[0010]
Moreover, in the construction method of the underwater structure of the third invention , the
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the present invention will be described in detail based on the illustrated embodiment.
FIGS. 1-8 shows the procedure in the case of constructing the
[0012]
As shown in FIG. 2, the locking support fitting 7 is integrally connected to the
[0013]
The
[0014]
The
[0015]
The seat collar 19 (and the seat collar 19b described later) having the
[0016]
As shown in FIGS. 3 and 4, the
[0017]
A
[0018]
The inner diameter dimension of the
[0019]
As described above, a plurality of locking
[0020]
As shown in FIG. 5 (a), the external radius r from the pile center axis C of each locking support fitting 7 attached to the
[0021]
As described above, the position adjustment of the
[0022]
In addition, as shown in FIG. 8, when the
[0023]
As described above, with the
[0024]
Moreover, between the latching
[0025]
Thereafter, as shown in FIG. 9, a
[0026]
As described above, when the precast concrete burying
[0027]
(Second Embodiment)
10 and 11 show a second embodiment of the present invention. In this embodiment, the steel pipes adjacent to each other in the left-right direction in the front
[0028]
In the case of this embodiment, in order to arrange the
[0029]
In addition, in the case of each said embodiment, when installing the
[0030]
The
[0031]
When the
[0032]
When practicing the present invention, the
[0033]
【The invention's effect】
According to the present invention, even if a pile driving error occurs, the position of the band metal fitting is easily adjusted, and the lower end portion of the precast PC plate having the engaging portion is installed at a predetermined accurate position such as an intermediate portion in water. Prior to the installation of the precast plate having the engaging portion as in the prior art, without inserting the water-stopping member in advance into the pile or attaching the bracket to the pile in advance, The precast plate having the engaging portion can be installed at a predetermined accurate position, and it is possible to provide an underwater structure and a construction method of the underwater structure with a high degree of freedom in construction, in which position correction is easy.
[0034]
Moreover, since the precast PC plate which has a pile through-hole which has a radial direction dimension larger than the external dimension from the pile center axis line of a housing and a latching support metal fitting, and provided with the engaging part for piles is used beforehand, Even if the locking support fitting and the casing projecting to the outside are arranged, it is possible to provide an underwater structure and a construction method of the underwater structure with a high degree of freedom of construction that can easily install the precast PC plate.
[0035]
Moreover, since it is the latching support bracket provided with the inner side engagement piece which can be engaged with the inner peripheral surface of a pile, and the inward steadying leg part engaged with the outer peripheral surface of a pile, this is set to the upper end part of a pile. Since it can be installed at a predetermined position without being displaced in the radial direction, it is possible to prevent the housing from being shaken and to support the band fitting in a stable state.
Moreover, if the frame is composed of a PC steel rod, and both ends of the PC steel rod are supported via an insulating material and are arranged in a state where they cannot be energized, the connecting material is piled up by resistance welding. In the case of mounting, it is possible to prevent electrical contact of the PC steel rod during resistance welding, and to eliminate the possibility that the casing made of the PC steel rod will break due to electrical contact.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially longitudinal side view showing a state in which a band fitting is supported via a locking support fitting locked to an upper end portion of a steel pipe pile and a housing supported by the locking support fitting.
2A is an enlarged vertical side view showing a part of the upper part of FIG. 1, FIG. 2B is a front view thereof, and FIG. 2C is a plan view thereof.
FIG. 3 is a partially longitudinal side view showing an enlarged part of the lower part of FIG. 1;
4A is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 3, and FIG. 4B is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
5A is a plan view showing the relationship between a locking support fitting installed at the upper end of a pile, a connecting material, and a pile through hole in a precast PC plate, and FIGS. 5B to 5D are for insulation. FIG. A seat with a rubber plate is shown, wherein (b) is a plan view, (c) is a front view, and (d) is a bottom view.
FIG. 6 is a longitudinal side view showing a state in which a precast PC plate having a pile through hole is placed on a water stop member on a support plate and a connecting material is installed at the upper end of a steel pipe pile.
FIG. 7 is a longitudinal side view of the vicinity of the band fitting showing a state in which mortar is filled between the steel pipe pile and the inner peripheral surface of the pile through hole.
8A is a longitudinal side view showing a relationship between a guide member attached to a steel pipe pile and a pile through hole in a precast PC plate, and FIG. 8B is a cross-sectional plan view of FIG. 8A.
FIG. 9 is a partially longitudinal side view showing the underwater structure according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 10 shows a relationship with a locking support fitting when a notch step is provided at the upper end of a steel pipe pile driven into the bottom support ground in an inclined state, and (a) is a longitudinal side view. (B) is a front view thereof, and (c) is a plan view thereof.
FIG. 11 is a partially longitudinal side view showing an underwater structure according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a longitudinal front view showing an attachment portion between a precast PC plate and a pile in the underwater structure according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 13A is a perspective view showing a short precast PC plate block, and FIG. 13B is a perspective view showing one embodiment when a plurality of precast PC plate blocks are connected to form a precast PC plate.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
31 Connecting
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