JP3796895B2 - Hydraulic control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
産業車両、例えばフォークリフトにおいては、車両の前部に設けられたマストがリフトシリンダの作動により伸縮されてフォークが昇降され、ティルトシリンダの作動により前記マストが傾動されてフォークが傾動される。
【0003】
例えば、従来のバッテリー式フォークリフトにおいて、ティルトシリンダ、或いはリフトシリンダを駆動制御する場合、電磁弁である切換弁を切換えることによって、同シリンダを収縮或いは伸長させて、前記マストの作動を行うものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような電磁弁の制御では、従来は、例えば閉弁時に電磁弁を消磁して、バネ力等により、スプールを閉弁位置に保持せしめ、励磁時に前記バネ力に抗して前記閉弁位置から開弁位置に移動する。
【0005】
ところが、上記のような制御においては、閉弁位置に位置させる場合、バネ力等により閉弁位置に保持されるため、励磁時には、そのバネ力等に抗して励磁しなければならず、応答性が悪く、開弁作動時間が長くなる問題がある。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、閉弁時には、小電流を流してソレノイドを励磁することにより弁体を閉弁位置に保持するとともに、開弁時には、大電流を流してソレノイドを励磁することにより、弁体を駆動して開弁位置側に駆動することにより、応答性を向上することができる油圧制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため請求項1の発明では、油圧シリンダに接続され、同油圧シリンダに対して作動油を供給停止制御するための電磁弁を備えた油圧制御装置において、油圧シリンダを操作するための操作手段が操作されたか否かを検出する操作検知手段と、前記操作検知手段にて操作検出が行われない時間を計時するタイマ手段と、閉弁時に、前記電磁弁のソレノイドに小電流を流して、励磁し、弁体を閉弁位置に保持するとともに、開弁時に、前記電磁弁のソレノイドに大電流を流して、弁体を開弁側に駆動する第1制御手段と、前記タイマ手段にて計時した操作検出が行われない時間が所定時間を経過した場合には、前記第1制御手段による、小電流の励磁よりもさらに小なる電流にて前記ソレノイドを励磁し、或いは消磁する第2制御手段とを備えた油圧制御装置をその要旨としている。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1において、前記油圧シリンダは、産業車両に組み込まれるものであることをその要旨としている。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、前記産業車両は、フォークリフトであることをその要旨としている。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3において、前記油圧シリンダは、フォークリフトのリフトを駆動するものであることをその要旨としている。
請求項5の発明は、請求項4において、油圧シリンダは、リフトのティルト制御に使用するティルト制御シリンダであることをその要旨としている。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のうちいずれかにおいて、閉弁時においては、開弁直前の位置に弁体を配置するものであることをその要旨としている。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のうちいずれかにおいて、電磁弁は、パイロット圧を制御する比例ソレノイド弁と、前記パイロット圧にて駆動される弁体を備えた制御弁であることをその要旨としている。
【0013】
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7のうちいずれかにおいて、電磁弁は、ソレノイドにて弁体を直動する直動型であることをその要旨としている。
請求項9の発明は、請求項1乃至請求項8のうちいずれかにおいて、前記油圧シリンダへ作動油を供給する管路には、電磁弁とは、別の制御弁を接続したものであることをその要旨としている。
【0015】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、操作検知手段は、油圧シリンダを操作するための操作手段が操作されたか否かを検出する。又、タイマ手段は、前記操作検知手段にて操作検出が行われない時間を計時する。第1の制御手段は、閉弁時に、前記電磁弁のソレノイドに小電流を流して、励磁し、弁体を閉弁位置に保持するとともに、開弁時に、前記電磁弁のソレノイドに大電流を流して、弁体を開弁側に駆動する。又、第2制御手段は、前記タイマ手段にて計時した操作検出が行われない時間が所定時間を経過した場合には、前記第1制御手段による、小電流の励磁よりもさらに小なる電流にて前記ソレノイドを励磁し、或いは消磁する。
【0016】
請求項2の発明によれば、前記油圧シリンダは、産業車両に組み込まれて請求項1の作用を行う。
請求項3の発明によれば、前記油圧シリンダは、フォークリフトに組み込まれて請求項1又は請求項2の作用を行う。
【0017】
請求項4の発明によれば、前記油圧シリンダは、フォークリフトのリフトを駆動する際に、請求項3の作用を行う。
請求項5の発明によれば、ティルト制御シリンダは、リフトのティルト制御を行うときに、請求項4の作用を行う。
【0018】
請求項6の発明によれば、請求項1乃至請求項5のうちいずれかの作用に加えて、閉弁時においては、開弁直前の位置に弁体を配置する。
請求項7の発明によれば、請求項1乃至請求項6のうちいずれかの作用に加えて、比例ソレノイド弁のソレノイドに小電流、或いは、大電流を流して励磁することによりパイロット圧を制御する。制御弁の弁体はそのパイロット圧にて閉弁位置、或いは開弁位置に駆動される。
【0019】
請求項8の発明によれば、請求項1乃至請求項7のうちいずれかの作用に加えて、電磁弁は、ソレノイドにて弁体を直動して、閉弁位置、或いは開弁位置に駆動される。
【0020】
請求項9の発明によれば、請求項1乃至請求項8のうちいずれかの作用に加えて、油圧シリンダへ作動油を供給する管路に設けた別の制御弁の制御中において、電磁弁を制御することにより、別の制御弁の制御に拘わらず、電磁弁による制御を行うことが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の油圧制御装置を産業車両としてのフォークリフトの荷役制御用の油圧制御装置に具体化した第1の実施形態を図1〜図6を参照して説明する。
【0022】
図5に示すように、フォークリフト1の車体フレーム2にはその前部にマスト3が設けられている。マスト3は車体フレーム2に対して傾動可能に支持された左右一対のアウタマスト3aと、その内側に昇降可能に装備されたインナマスト3bとからなる。両アウタマスト3aの後側には油圧シリンダとしてのリフトシリンダ4がアウタマスト3aと平行に固定され、そのピストンロッド4aの先端がインナマスト3bの上部に連結されている。インナマスト3bの内側にはリフトブラケット5がインナマスト3bに沿って昇降可能に装備され、リフトブラケット5にフォーク6が取着されている。インナマスト3bの上部にはチェーンホイール7が支承され、チェーンホイール7には第1端部がリフトシリンダ4の上部に、第2端部がリフトブラケット5にそれぞれ連結されたチェーン8が掛装されている。そして、リフトシリンダ4のピストンロッド4aの伸縮によりチェーン8を介してフォーク6がリフトブラケット5とともに昇降動される。
【0023】
車体フレーム2の左右両側には油圧シリンダとしてのティルトシリンダ9の基端が回動可能に支持され、そのピストンロッド9aの先端がアウタマスト3aの外側面に回動可能に連結されている。そして、ティルトシリンダ9のピストンロッド9aの伸縮によりアウタマスト3aが傾動される。ティルトシリンダ9は本発明のティルト制御シリンダに相当する。
【0024】
運転室10の前部にはステアリング11、リフト用操作手段としてのリフトレバー12及びティルト用操作手段としてのティルトレバー13がそれぞれ設けられている。図5においては両レバー12,13が重なった状態で示されている。リフトレバー12の操作によりリフトシリンダ4が伸縮され、ティルトレバー13の操作によりティルトシリンダ9が伸縮されるようになっている。
【0025】
左右の前輪14はデフリングギア(図示しない)及び変速機(図示しない)を介して図示しないエンジンの動力によって駆動されるようになっている。
次にリフトシリンダ4及びティルトシリンダ9を駆動するための油圧回路を図3に従って説明する。
【0026】
図3に示すように、リフトシリンダ4は管路22を介してリフト用制御弁23に接続され、フォーク6を傾動させるティルトシリンダ9は第1の管路25a及び第2の管路25bを介してティルト用制御弁26に接続されている。両制御弁23,26には直動式のスプール弁が使用されている。リフト用制御弁23には7ポート3位置切換弁が使用され、フォーク6の昇降及び停止を指示するリフトレバー12の上昇、中立及び下降操作位置に対応してa,b,cの3つの状態に切換可能となっている。ティルト用制御弁26には6ポート3位置切換弁が使用され、フォーク6の傾動及び停止を指示するティルトレバー13の前傾、中立及び後傾操作位置に対応してc,b,aの3つの状態に切換可能となっている。
【0027】
各シリンダ4,9にオイルタンク19内の作動油を供給する油圧ポンプ20は前記図示しないエンジンにより駆動される。油圧ポンプ20は作動油供給用管路18を介してリフト用制御弁23のポートP1 に、分岐管路18aを介してポートP2 に、分岐管路18bを介してポートP3 にそれぞれ接続されている。分岐管路18aには逆止弁27が設けられている。又、作動油供給用管路18はリリーフ弁28が設けられた管路29aを介して戻り管路30に接続されている。リフト用制御弁23はポートT1 において戻り管路30に、ポートA1 において管路22に、ポートA2 において管路29bに、ポートA3 において管路31にそれぞれ接続されている。管路29bは戻り管路30に接続されるとともに、途中にリリーフ弁32が設けられている。管路22はリフトシリンダ4のボトム室4bに接続されている。
【0028】
リフト用制御弁23はリフトレバー12の上昇操作に基づいてa位置に配置され、a位置において管路18aと管路22とを連通させてリフトシリンダ4を伸長させる。リフト用制御弁23はリフトレバー12の下降操作に基づいてc位置に配置され、c位置において管路22と戻り管路30とを、作動油供給用管路18と管路31とを、管路18bと管路29bとをそれぞれ連通させてリフトシリンダ4を収縮させる。
【0029】
又、リフト用制御弁23はリフトレバー12の中立操作に基づいてb位置に配置され、b位置において作動油供給用管路18と管路31とを、管路18bと管路29bとをそれぞれ連通させる。そして、管路22と管路18a及び管路30との連通を遮断し、リフトシリンダ4内の作動油の移動を防止して、これを伸縮させることなく保持するようになっている。
【0030】
油圧ポンプ20は作動油供給用管路18から分岐した作動油供給用管路33を介してティルト用制御弁26のポートP11に接続されている。作動油供給用管路33には逆止弁34が設けられている。ティルト用制御弁26のポートP12には管路31が接続されている。ティルト用制御弁26はポートT11において戻り管路30aに、ポートT12において戻り管路30bにそれぞれ接続されている。ティルト用制御弁26はポートA11において第1の管路25aに、ポートA12において第2の管路25bにそれぞれ接続されている。前記管路25aはティルトシリンダ9のロッド室9bに、管路25bはボトム室9cにそれぞれ接続されている。
【0031】
前記第1の管路25aの途中には、電磁弁35が接続されている。電磁弁35は、管路25aを開閉する制御弁36と、制御弁36にパイロット圧を印加する比例ソレノイド弁37から構成され、両弁は共通のハウジング(図示しない)内において形成されている。
【0032】
制御弁36は、1方弁であって、直動式のスプール(図示しない)を備えている。すなわち、同制御弁36は、常時閉弁型の制御弁であって、パイロット油圧により作動する2ポート2位置の弁が使用され、バネ42のバネ力により第1の管路25aを閉鎖するa位置、又は第1の管路25aを連通するb位置の2つの位置に切換可能となっている。前記スプールには、b位置に配置されたときに、第1の管路25aを連通させる通路38が形成され、同通路38にはオリフィス39を備えている。前記制御弁36のスプールは、本発明の制御弁の弁体に相当する。
【0033】
比例ソレノイド弁37は、そのタンクポートT2が戻り管30aに接続されている。又、比例ソレノイド弁37のAポートは減圧弁40を介して前記作動油供給用管路18に接続されている。比例ソレノイド弁37のBポートは制御弁36のスプール(図示しない)の一端に印加するための圧力室(図示しない)に連通されている。なお、前記制御弁36において、スプール(図示しない)の他端側の圧力室(図示しない)は、戻り管路30に接続されている。
【0034】
比例ソレノイド弁37は、常時閉鎖型のソレノイド弁であって、そのソレノイド37aが消磁されているときには、バネ41によりにBポートとタンクポートT2とが連通されている。又、比例ソレノイド弁37は励磁のために供給される電流に比例してそのスプール(図示しない)の作動量が比例するようにされており、後記するソレノイド電流Iclose の電流値を含むソレノイド電流Isol にて励磁されたときには、同スプールが作動してAポートとBポートとが連通し、同スプールの作動位置にて設定されるパイロット圧を制御弁36のスプールに印加する。このパイロット圧の印加により、同制御弁36のスプールをバネ42のバネ力に抗してb位置に押圧移動させる。
【0035】
ティルト用制御弁26は、ティルトレバー13の後傾操作に基づいてa位置に配置され、a位置において作動油供給用管路33と第1の管路25aとを、戻り管路30aと第2の管路25bとをそれぞれ連通させる第1の状態に配置されてティルトシリンダ9を収縮可能とされている。
【0036】
ティルト用制御弁26はティルトレバー13の前傾操作に基づいてc位置に配置される。c位置においては、作動油供給用管路33と第2の管路25bとが連通されるとともに、第1の管路25aを戻り管路30aと連通させる第3の状態に配置されてティルトシリンダ9を伸長可能とされている。
【0037】
又、ティルト用制御弁26はティルトレバー13の中立操作に基づいて図3のb位置に配置される(第2の状態)。すると、b位置においては、管路31と管路30bとが連通されるとともに、第1の管路25a及び第2の管路25bと作動油供給用管路33及び戻り管路30aとの連通を遮断し、ティルトシリンダ9内の作動油の移動を防止して、これを収縮させることなく保持可能とされている。
【0038】
次に、この油圧回路を制御する電気的構成を図2を参照して説明する。
図2に示すように、制御手段としての制御装置44は中央処理装置(以下、CPUという)45と、各種制御プログラムが格納された読み出し専用メモリ(ROM)46と、読み出し及び書き替え可能なメモリ(RAM)47とを備えている。CPU45は制御手段、第1制御手段及び第2制御手段として機能する。CPU45はROM46に記憶された所定のプログラムデータに従って各種の処理を実行するようになっている。又、ROM46には、各種データとして、比例ソレノイド弁37のソレノイド37aに対して、所定周波数(この実施形態では100HZ)の高周波で、かつ、電流値が所定範囲のソレノイド電流Isol を流すための、すなわち、ディザー制御を行うための指令値が格納されている。
【0039】
このディザー制御は、比例ソレノイド弁37のスプールに比較的高い周期の振動を付与して、摩擦、固着現象などの影響を減少させ、同スプールの作動応答性を向上させるために行う。
【0040】
前記RAM47にはCPU45の各種演算結果が一時記憶される。ROM46にはCPU45が実行する前記プログラムデータと、その実行に必要な各種データとが記憶されている。
【0041】
又、この実施形態では、CPU45は書き換え可能なROMとしてEEPROM48を備えており、同EEPROM48には、水平状態のティルト角の値、水平状態を表す直前のティルト角の値(水平制御開始値)等が格納されている。
【0042】
又、前記ソレノイド電流Isol の所定範囲は、比例ソレノイド弁37のスプールを作動させておくことにより、制御弁36のスプール(図示しない)に印加するパイロット圧を高めて、同制御弁36のスプールが管路25aを連通させる直前の位置(全閉位置)、すなわち、開弁直前の位置まで予め作動して待機させた状態となるIclose (=Imin )の値から、制御弁36のスプールが全開位置に位置するように制御できるImax の範囲に設定されている。
【0043】
リフトレバー12の近傍にはリフト操作位置検知手段としてのマイクロスイッチからなるリミットスイッチ49と、リフト操作量検出手段としてのポテンショメータ50とが設けられている。リフトレバー12が上昇位置にあるときはリミットスイッチ49がオンに、下降位置及び中立位置にあるときはリミットスイッチ49はオフとなる。図6に示すようにティルトレバー13の近傍には操作検知手段としてのマイクロスイッチからなる前傾検出スイッチ(以下、前傾スイッチという)51及び操作検知手段としてのマイクロスイッチからなる後傾検出スイッチ(以下、後傾スイッチという)52が設けられている。前傾スイッチ51はティルトレバー13が前傾位置にあるときはオンに、中立位置にあるときはオフとなる。後傾スイッチ52はティルトレバー13が後傾位置にあるときはオンに、中立位置にあるときはオフとなる。又、ティルトレバー13の握り(ノブ)13aの部分には近接スイッチからなる操作スイッチ53が設けられ、操作者が操作スイッチ53を押圧操作すると、オンとなり、操作者が操作スイッチ53の押圧を解除すると、オフとなる。この操作スイッチ53は、フォーク6が後傾時において、ティルトレバー13の前傾操作時、或いはフォーク6が前傾時において、ティルトレバー13の後傾操作時に、押圧操作されると、CPU45の制御によりフォーク6が水平状態になったとき、ティルトシリンダ9の作動を停止するためのスイッチである。
【0044】
CPU45は入力インタフェース54を介してリミットスイッチ49、前傾スイッチ51、後傾スイッチ52、及び操作スイッチ53に接続されている。又、CPU45はA/D変換器55、インターフェース56を介してポテンショメータ50に接続されている。
【0045】
前記アウタマストの3aの上部には、揚高センサとしてリミットスイッチ57が設けられ、フォーク6が所定の高さに達した時にリミットスイッチ57がオン動作するようになっている。前記リミットスイッチ57は近接センサから構成されている。又、ティルトシリンダ9の基端を回動可能に支持する支持部には、回転式のポテンショメータ58が設けられ、ティルト角(アウタマスト3aの傾斜角)を検出する。又、リフトシリンダ4にはリフトシリンダ4内の油圧を検出する圧力センサ59が設けられている。 前記リミットスイッチ57は、入力インタフェース54を介してCPU45に接続されている。又、ポテンショメータ58及び圧力センサ59はA/D変換器55、インターフェース56を介してCPU45に接続されている。
【0046】
又、ソレノイド駆動回路60は、CPU45に接続されている。CPU45は、この実施の形態では、ソレノイド駆動回路60に対して、後記するソレノイド電流Isol が一定値(Iclose )となる閉弁指令信号、又は、所定の範囲内(Iclose <Isol ≦Imax 、Imax は制御弁36のスプールが全開位置となるときのソレノイド電流)のソレノイド電流Isol となる開弁指令信号を出力するようになっている。前記Iclose は本発明の小電流に相当し、Iclose <Isol ≦Imax のIsol は大電流に相当する。
【0047】
ソレノイド駆動回路60は、CPU45から出力された閉弁指令信号(閉弁指令値)、或いは開弁指令信号に基づいてディザー制御を行うべく所定周波数のパルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、ソレノイド37aに所定値のソレノイド電流Isol を流す。比例ソレノイド弁37のソレノイド37aは、前記トランジスタTRのオンオフ作動に基づいて、前記所定周波数に対応した周期毎に励磁される。又、前記ソレノイド37aには電圧測定用抵抗Rが接続され、増幅器61はその抵抗Rの両端電圧を増幅した検出電圧をA/D変換器55、入力インターフェース56を介してCPU45に入力する。なお、図2中、Bはバッテリであり、トランジスタTRのコレクタ端子に接続されている。
【0048】
次に前記のように構成された油圧回路の制御装置の作用を、ティルトレバー13の後傾、前傾操作、及び、操作スイッチ53を押下した場合について説明する。
【0049】
(A)ティルトレバー13の後傾操作及び後傾操作から中立操作時
ティルトレバー13が中立操作位置に位置し、操作スイッチ53が押圧されていないとき、CPU45は、閉弁指令信号をソレノイド駆動回路60に対して、閉弁指令信号を出力する。ソレノイド駆動回路60は、CPU45から出力された閉弁指令信号(閉弁指令値)に基づいてディザー制御を行うべく所定周波数(この実施形態では100HZ)のパルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、ソレノイド37aにソレノイド電流Iclose を流す。比例ソレノイド弁37のソレノイド37aは、トランジスタTRのオンオフ作動に基づいて、前記所定周波数に対応した周期毎に励磁される。
【0050】
従って、このディザー制御により、比例ソレノイド弁37のスプールに比較的高い周期の振動を付与して、摩擦、固着現象などの影響を減少させ、同スプールの作動応答性が向上している。又、前記ソレノイド電流Iclose によるソレノイドの励磁により、制御弁36のスプール(図示しない)に印加するパイロット圧が高められて、同制御弁36のスプールが管路25aを連通させる直前の位置、すなわち、開弁直前の位置まで予め作動して待機させた状態となっている、すなわち、パイロット圧とバネ42とが均衡した状態となっている。
【0051】
上記の状態で、かつ、フォーク6が前傾している状態のとき、ティルトレバー13の後傾操作をする。
ティルトレバー13の後傾操作により、中立操作位置から後傾操作位置に移動すると、後傾スイッチ52が後傾検出を行い、そのオン検出信号を入力インターフェース54を介してCPU45に入力する。
【0052】
CPU45は、前記後傾スイッチ52のオン検出信号に基づいて、開弁指令信号(開弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力し、同ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて、パルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、図1に示すようにソレノイド37aにソレノイド電流Isol (=Imax )を流す。
【0053】
この結果、比例ソレノイド弁37のバネ41のバネ力に抗してスプールの開弁方向の移動により、開度量が増加し、パイロット圧が高まる。このパイロット圧の上昇により、図1に示すように制御弁36のスプールがバネ42のバネ力に抗して閉弁位置から全開位置までΔt1時間かけて移動する。
【0054】
一方、ティルトレバー13の後傾操作により、ティルト用制御弁26はb位置からa位置に切換配置され、a位置において作動油供給用管路33と第1の管路25aとを、戻り管路30aと第2の管路25bとをそれぞれ連通させる第1の状態に配置される。この状態で、前記電磁弁35は、開弁されているため、ティルトシリンダ9が収縮され、フォーク6が前傾状態から徐々に後傾していく。
【0055】
前記の状態から、ティルトレバー13を後傾操作位置から中立操作位置に移動すると、後傾スイッチ52がオフ作動し、そのオフ検出信号を入力インターフェース54を介してCPU45に入力する。
【0056】
CPU45は、前記後傾スイッチ52のオフ検出信号に基づいて、閉弁指令信号(閉弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力する。ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて、パルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、瞬時にソレノイド電流Isol をImax からIclose に落としてソレノイド37aにソレノイド電流Iclose を流す。
【0057】
この結果、比例ソレノイド弁37のバネ41のバネ力によるスプールの閉弁方向の移動により、開度量が減少し、パイロット圧が低くなる。このパイロット圧の減少により、制御弁36のスプールがバネ42のバネ力により開弁位置から全閉位置まで移動する。
【0058】
一方、ティルトレバー13を後傾操作位置から中立操作位置に戻すと、ティルトレバー13の中立操作により、ティルト用制御弁26はa位置からb位置に切換配置され、b位置においては、管路31と管路30bとが連通されるとともに、第1の管路25a及び第2の管路25bと作動油供給用管路33及び戻り管路30aとの連通を遮断し、ティルトシリンダ9内の作動油の移動を防止して、これを収縮させることなく保持する。
【0059】
(B)ティルトレバー13の後傾操作及び操作スイッチ53押下時
又、フォーク6が前傾している状態のとき、ティルトレバー13の後傾操作とともに、操作スイッチ53を押下した場合、操作スイッチ53から、操作検出信号が入力インタフェース54を介して、CPU45に入力される。又、ティルトレバー13の後傾操作により、中立操作位置から後傾操作位置に移動すると、後傾スイッチ52が後傾検出を行い、その検出信号を入力インターフェース54を介してCPU45に入力する。
【0060】
CPU45は、前記後傾スイッチ52のオン検出信号に基づいて、開弁指令信号(開弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力し、ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて前記(A)と同様に比例ソレノイド弁37を制御する。この結果、制御弁36のスプールが閉弁位置から全開位置まで徐々に移動する。
【0061】
又、一方、ティルトレバー13の後傾操作により、b位置からa位置に切換配置され、前記(A)と同様に、ティルト用制御弁26はa位置において作動油供給用管路33と第1の管路25aとを、戻り管路30aと第2の管路25bとをそれぞれ連通させる第1の状態に配置される。この状態で、前記電磁弁35は、開弁されているため、ティルトシリンダ9が収縮され、フォーク6が前傾状態から徐々に後傾していく。
【0062】
このティルトレバー13の後傾操作によって、ティルトシリンダ9が収縮し、それに伴ってティルトシリンダ9は基端部を中心に回転するため、回転式ポテンショメータ58は、CPU45にフォーク6のティルト角の検出信号を入力する。CPU45は、前記操作スイッチ53の押下によって操作検出信号が入力されている間、前記ティルト角の入力値を読み込み、フォーク6が水平になったか否かを判断する判定制御を行う。そして、ティルト角の入力値が、フォーク6の水平状態を表わす直前の値(水平制御開始値)となったとき、CPU45は、閉弁指令信号(閉弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力する。ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて、パルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、徐々にソレノイド電流Isol をImax からIclose に落としてソレノイド37aにソレノイド電流を流す。この時のImax からIclose に落とす速度は、フォーク6の水平状態を表わす直前の値(水平制御開始値)が検出されてから、リニアに減少し、フォーク6が水平状態を表わすティルト角となる時点において、Iclose となるように予め設定されている。
【0063】
この結果、比例ソレノイド弁37のスプールの閉弁方向の移動により、開度量が減少し、パイロット圧が低くなる。このパイロット圧の減少により、制御弁36のスプールがバネ42により開弁位置から全閉位置まで移動する。
【0064】
従って、ティルトレバー13が後傾操作位置に位置しているにも拘わらず、第2の管路25aの連通が阻止され、ティルトシリンダ9のロッド室9b内への作動油の移動を防止して、ティルトシリンダ9を収縮させることなく保持する。すなわち、フォーク6を水平状態に保持する。
【0065】
(C) ティルトレバー13の前傾操作及び前傾操作から中立操作時
フォーク6が後傾している状態のとき、ティルトレバー13を前傾操作する。ティルトレバー13の前傾操作により、中立操作位置から前傾操作位置に移動すると、前傾スイッチ51が前傾検出を行い、そのオン検出信号を入力インターフェース54を介してCPU45に入力する。
【0066】
CPU45は、前記前傾スイッチ51のオン検出信号に基づいて、開弁指令信号(開弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力し、同ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて、パルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、ソレノイド37aにソレノイド電流Isol を流す。このとき、CPU45がソレノイド駆動回路60に入力する開弁指令信号はソレノイド電流Isol がIclose の値からImax の値まで瞬時増加させるための信号である。
【0067】
この結果、比例ソレノイド弁37のスプールの開弁方向の移動により、開度量が増加し、パイロット圧が高まる。このパイロット圧の上昇により、制御弁36のスプールが閉弁位置から全開位置まで瞬時に移動する。
【0068】
一方、ティルトレバー13の前傾操作により、ティルト用制御弁26はb位置からc位置に切換配置され、作動油供給用管路33と第2の管路25bとが連通されるとともに、第1の管路25aを戻り管路30aと連通させる第3の状態に配置される。この状態で、前記電磁弁35は、開弁されているため、ティルトシリンダ9が伸長され、フォーク6が後傾状態から前傾状態となる。
【0069】
次に、前記の状態から、ティルトレバー13を前傾操作位置から中立操作位置に移動すると、前傾スイッチ51がオフ作動し、そのオフ検出信号を入力インターフェース54を介してCPU45に入力する。
【0070】
CPU45は、前記前傾スイッチ51のオフ検出信号に基づいて、閉弁指令信号(閉弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力する。ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて、パルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、瞬時にソレノイド電流Isol をImax からIclose に落としてソレノイド37aにソレノイド電流Iclose を流す。
【0071】
この結果、比例ソレノイド弁37のバネ41のバネ力によりスプールの閉弁方向の移動により、開度量が減少し、パイロット圧が低くなる。このパイロット圧の減少により、制御弁36のスプールがバネ42のバネ力により開弁位置から全閉位置まで移動する。
【0072】
一方、ティルトレバー13を前傾操作位置から中立操作位置に戻すと、ティルトレバー13の中立操作により、ティルト用制御弁26はc位置からb位置に切換配置され、b位置においては、管路31と管路30bとが連通されるとともに、第1の管路25a及び第2の管路25bと作動油供給用管路33及び戻り管路30aとの連通を遮断し、ティルトシリンダ9内の作動油の移動を防止して、これを伸長させることなく保持する。
【0073】
(D)ティルトレバー13の前傾操作及び操作スイッチ53押下時
又、フォーク6が後傾している状態のとき、ティルトレバー13の前傾操作とともに、操作スイッチ53を押下した場合、操作スイッチ53から、操作検出信号が入力インタフェース54を介して、CPU45に入力される。又、ティルトレバー13の前傾操作により、中立操作位置から前傾操作位置に移動すると、前傾スイッチ51が前傾検出を行い、その検出信号を入力インターフェース54を介してCPU45に入力する。
【0074】
CPU45は、前記前傾スイッチ51のオン検出信号に基づいて、開弁指令信号(開弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力し、ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて前記(C)と同様に、比例ソレノイド弁37を制御する。この結果、制御弁36のスプールが閉弁位置から全開位置まで移動する。
【0075】
又、一方、ティルトレバー13の前傾操作により、ティルト用制御弁26はb位置からc位置に切換配置され、前記(C)と同様に、作動油供給用管路33と第2の管路25bとが連通されるとともに、第1の管路25aを戻り管路30aと連通させる第3の状態に配置される。この状態で、前記電磁弁35は、開弁されているため、ティルトシリンダ9が伸長され、フォーク6が後傾状態から前傾状態となる。
【0076】
このティルトレバー13の前傾操作によって、ティルトシリンダ9が伸長し、それに伴ってティルトシリンダ9は基端部を中心に回転するため、回転式ポテンショメータ58は、CPU45にフォーク6のティルト角の検出信号を入力する。CPU45は、前記操作スイッチ53の押下によって操作検出信号が入力されている間、前記ティルト角の入力値を読み込み、フォーク6が水平になったか否かを判断する判定制御を行う。そして、ティルト角の入力値が、フォーク6の水平状態を表わす直前の値(水平制御開始値)となったとき、CPU45は、閉弁指令信号(閉弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力する。ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて、パルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、徐々にソレノイド電流Isol をImax からIclose に落としてソレノイド37aにソレノイド電流を流す。この時のImax からIclose に落とす速度は、フォーク6の水平状態を表わす直前の値(水平制御開始値)が検出されてから、リニアに減少し、フォーク6が水平状態を表わすティルト角となる時点において、Iclose となるように予め設定されている。
【0077】
この結果、比例ソレノイド弁37のスプールの閉弁方向の移動により、開度量が減少し、パイロット圧が低くなる。このパイロット圧の減少により、制御弁36のスプールが開弁位置から全閉位置まで移動する。
【0078】
従って、ティルトレバー13が前傾操作位置に位置しているにも拘わらず、第2の管路25aの連通が阻止され、ティルトシリンダ9のロッド室9b内から戻り管路30aの作動油の移動を防止して、ティルトシリンダ9を伸長させることなく保持する。すなわち、フォーク6を水平状態に保持する。
【0079】
以上詳述した第1の実施形態では、以下の効果が得られる。
(a) 前記実施形態では、比例ソレノイド弁37をディザー制御し、このディザー制御により、比例ソレノイド弁37のスプールに比較的高い周期の振動を付与して、摩擦、固着現象などの影響を減少させている。このため、同スプールの作動応答性を向上することができ、荷役作業を効率的に行うことができる。
【0080】
(b) 前記実施形態では、図1に示すように比例ソレノイド弁37に対して小電流であるソレノイド電流Iclose を流してソレノイドの励磁により、制御弁36のスプール(図示しない)に印加するパイロット圧が高め、同制御弁36のスプールが管路25aを連通させる直前の位置、すなわち、開弁直前の位置まで予め作動して待機させた状態とした。そして、後傾スイッチ52のオン検出信号に基づいて、CPU45は開弁指令信号(開弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力し、同ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて、パルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、ソレノイド37aにソレノイド電流Isol (=Imax )を流した。
【0081】
この結果、比例ソレノイド弁37のスプールの開弁方向の移動により、開度量が増加して、パイロット圧を高め、図1に示すように制御弁36のスプールが閉弁位置から全開位置までΔt1時間かけて移動した。
【0082】
仮に、小電流であるソレノイド電流Iclose を流さないで、制御弁36のスプールを開弁直前位置の全閉位置ではなく、バネ42のバネ力にて、圧力室の内側面に当接した全閉位置に位置(保持)させ、この状態で、ソレノイド37aにソレノイド電流Isol (=Imax )を流すと、図9に示すようになる。このとき、制御弁36のスプールの移動量は、この実施形態と比較して長くなるため、全開位置に移動する時間Δt2は本実施形態のΔt1よりも長くなる。
【0083】
従って、この実施形態では、小電流であるソレノイド電流Iclose を流さない場合に比較して、制御弁36の開弁時間を短くすることができ、応答性を向上することができ、荷役作業を効率的に行うことができる。
【0084】
(c) 前記実施形態では、ティルトシリンダ9に作動油を供給する第1の管路25aに制御弁36及びティルト用制御弁26を接続した。特に、ティルト用制御弁26とティルトシリンダ9との間に制御弁36を介在させているため、閉弁時、小電流のソレノイド電流Iclose を通電して、開弁直前位置である閉弁位置に保持させた場合、制御弁36にはリークの虞がある。しかし、この実施形態では、供給側にティルト用制御弁26を接続したため、ティルト用制御弁26が閉弁されているとき(b位置に位置する第2の状態)は、このリークがあったとしても、ティルト用制御弁26により、第1の管路25aに作動油が流れることはない。
【0085】
(d) 又、比例ソレノイド弁37を備えた制御弁36は、ティルトシリンダ9へ作動油を供給する第1の管路25aに設けたティルト用制御弁26とは別の制御弁となるため、ティルト用制御弁26の制御中において、比例ソレノイド弁37を制御することにより、ティルト用制御弁26の制御に拘わらず、比例ソレノイド弁37による制御を行うことができる。
【0086】
(第2の実施形態)
次に本発明を具体化した第2の実施形態を図7に基づいて説明する。
なお、本実施形態及び以下の他の実施形態においては、第1の実施形態の構成と異なるところを中心に説明し、第1の実施形態と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0087】
この実施形態では、第1の実施形態の構成中、CPU45によるティルトシリンダ9の制御の仕方が異なっている。
すなわち、図7は、CPU45が実行するティルトシリンダ9の制御ルーチンを示している。この制御ルーチンはフォークリフトの制御装置44がキースイッチによりオン作動開始されたときから実行される。同図に示すように、この制御ルーチンに移行すると、ステップ10において、ティルトレバー13が前傾操作されたか否かを判定する。前傾スイッチ51がオンとされない場合には前傾操作がなされていないとして、ステップ20に移行し、後傾操作がなされたか否かを判定する。後傾スイッチ52がオンとされていない場合には、同ステップ20の判定を「NO」とし、ステップ30に移行する。
【0088】
ステップ30においては、前記両スイッチ51,52の操作がされていない、すなわち、ティルトレバー13が操作されていない継続時間Tをカウントするタイマを参照し、タイマが計時した時間がT(この実施形態では30秒に相当)経過したか、否かを判定する。例えば、最初に、フォークリフトの運行が開始されたときは、このタイマの計時値Tは初期値0とされるため、この時には、ステップ40に移行する。なお、前記タイマはCPU45の内部回路に備えている。従って、CPU45は、タイマ手段を構成している。ステップ40では、電磁弁35を第1の実施形態と同様に開弁直前の位置まで制御弁35のスプールを位置させるため、少量電流(Iclose )を比例ソレノイド弁37のソレノイド37aに流すべく、ソレノイド駆動回路60に第1の閉弁信号を入力する。ソレノイド駆動回路60は、同第1の閉弁信号に基づいてトランジスタTRをオンオフ制御し、少量電流(Iclose )を前記ソレノイド37aに流す。この結果、第1の実施形態と同様にパイロット圧が上昇し、制御弁36のスプールを開弁直前の位置まで位置させる。
【0089】
次のステップ50に移行すると、タイマのカウントを1つインクリメントし、再びステップ10に戻る。
以下、ティルトレバー13が操作されず、中立操作位置に位置している場合には、ステップ10からステップ50の各ステップを繰り返すため、タイマがカウントアップされていく。そして、ステップ30において、タイマの計時値がTに相当する時間となったときには、ステップ80に移行する。ステップ80においては、電磁弁35を第2の閉弁位置に位置させるべく、ソレノイド駆動回路60に第2の閉弁信号を入力する。ソレノイド駆動回路60は、同第2の閉弁信号に基づいてトランジスタTRをオフ制御する。このため、ソレノイド電流Isol は0となり、すなわち、ソレノイド37aは消磁されるため、パイロット圧が下がり、制御弁36のスプールは、バネ42のバネ力により、第2の閉弁位置まで移動する。この第2の閉弁位置は、バネ42のバネ力にて、スプールが圧力室の内側面に当接した全閉位置のことである。この状態では、制御弁36のスプールは前記バネ力により当該位置にて保持される。この後、ステップ10に移行する。
【0090】
又、ステップ10、或いはステップ20において、前傾スイッチ51又は後傾スイッチ52がオンされたときは、ティルトレバー13は前傾操作、又は後傾操作されたときである。この場合には、それらのステップからステップ60に移行して、電磁弁35を全開すべく、CPU45は、前記前傾スイッチ51のオン検出信号に基づいて、或いは後傾スイッチ52のオン信号に基づいて開弁指令信号(開弁指令値)をソレノイド駆動回路60に入力する。
【0091】
ソレノイド駆動回路60は、その信号に基づいて、パルス信号PWMをトランジスタTRのベース端子に印加してオンオフ作動させ、ソレノイド37aにソレノイド電流Isol を流す。このとき、CPU45がソレノイド駆動回路60に入力する開弁指令信号はソレノイド電流Isol がIclose の値からImax の値まで瞬時増加させるための信号である。この結果、比例ソレノイド弁37のスプールの開弁方向の移動により、開度量が増加し、パイロット圧が高まる。このパイロット圧の上昇により、制御弁36のスプールが閉弁位置から全開位置まで瞬時に移動する。
【0092】
次にステップ70に移行し、タイマの計時値を0にクリアし、ステップ10にリターンする。
以上詳述した第2の実施形態では、以下の効果が得られる。
【0093】
(a) 第2の実施形態では、CPU45が第1の閉弁位置に位置させるときは比例ソレノイド弁37をディザー制御し、このディザー制御により、比例ソレノイド弁37のスプールに比較的高い周期の振動を付与して、摩擦、固着現象などの影響を減少させている。このため、同スプールの作動応答性を向上することができる。
【0094】
(b) 又、ティルトレバー13を前記T時間内において、連続的に、又は断続的に操作すれば、第1の実施の形態と同様に電磁弁35の応答性をよくすることができ、荷役作業を効率的に行うことができる。
【0095】
(c) 第2の実施の形態では、ティルトレバー13が継続して所定時間Tが操作されないときは、電磁弁35(比例ソレノイド弁37を含む)を小電流で励磁して、開弁直前の第1の閉弁位置に保持することを止めた。そして、比例ソレノイド弁37のソレノイド37aを消磁し、制御弁36のスプールをバネ42にて、第2の閉弁位置に保持した。このため、油圧回路のオーバーヒートを防止することができる。
【0096】
すなわち 小電流で励磁しているときは、電磁弁35のパイロット圧形成のために油圧回路を構成する管路に油が常時流れることになる。このため、油圧回路の圧損によるオーバーヒートとなる虞がある。しかし、この実施の形態では、そのようなことはなくなる。
【0097】
(d) 又、常時小電流を流す場合には、制御装置44の電気回路においてもオーバーヒートの虞があるが、この実施の形態では、ティルトレバー13が所定時間Tを超えて操作されない場合、電気回路のオーバーヒートを防止することができる。
【0098】
(e) さらに、常時小電流を流す場合には、電磁弁35、すなわち、比例ソレノイド弁37の熱によってもオーバーヒートの虞があるが、この実施の形態では、ティルトレバー13が所定時間Tを超えて操作されない場合、電磁弁35、すなわち、比例ソレノイド弁37のオーバーヒートを防止することができる。
なお、本発明の実施形態は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば次のように構成することもできる。
【0099】
(イ) 前記第1の実施形態では、制御弁35が全閉から全開のときの制御について、説明したが、全閉から途中の任意の位置である開弁位置に制御する場合においても実現できることは勿論であり、その場合においても、電磁弁35の応答性を向上することができる。
【0100】
(ロ) 前記両実施形態では、開弁位置のぎりぎりのところまでの閉弁位置に、制御弁のスプールを移動するために比例ソレノイド弁37のソレノイド37aを励磁したが、スプールが全閉位置であればいずれの全閉位置でもよい(ただし、励磁されていない場合のスプールの原点位置を除く)。
【0101】
(ハ) 前記両実施形態では、パイロット圧を上昇させて、開弁位置直前の閉弁位置に制御弁36のスプールが予め位置するように比例ソレノイド弁37を制御し、パイロット圧を設定していた。この結果、比例ソレノイド弁37は、直接制御弁36をソレノイドにて直動する場合よりもソレノイド電流を小さくすることができるが、ソレノイド電流を多く流してもよい場合には、比例ソレノイド弁37によるパイロット圧制御のための構成を省略し、図8に示すように制御弁36を直動型の電磁弁にて構成してもよい。
【0102】
そして、予めその電磁弁のスプールを開弁寸前の閉弁位置に位置させたり、或いはスプールが励磁されない状態のときの位置(原点位置)を除く閉弁位置の任意の位置に電磁弁を制御するようにしてもよい。このように構成することによっても、電磁弁の応答性を向上することができる。
【0103】
(ニ) 前記両実施形態では、ティルトシリンダ9の制御を行う場合について、説明したが、リフトシリンダ4の制御に具体化してもよい。
(ホ) 前記実施形態では、産業車両としてフォークリフトの荷役制御用の油圧制御装置に具体化したが、上記の産業分野に限定されるものではなく、リーチ式フォークリフトの油圧制御装置に具体化したり、さらに他の産業分野における油圧制御装置に具体化してもその油圧シリンダの応答性を向上することができる。
【0104】
(ヘ) 前記両実施形態では、前傾スイッチ51、後傾スイッチ52を別々に設けたが、1つにまとめてもよい。
(ト) 前記第2の実施形態では、ステップ80において、比例ソレノイド弁37を消磁したが、小電流Iclose よりもさらに小さな小電流にて、励磁してもよい。この場合、第2の実施の形態よりは、オーバーヒートの防止効果は低減するが、他のオーバーヒートの防止対策にて対策できるものであれば、このように制御によって、第2の実施形態よりも応答性が良くなる効果を奏する。
【0105】
前記実施形態から把握される発明を、その効果とともに以下に記載する。
(1)前記制御手段、第1の制御手段又は第2の制御手段は、ディザー制御を行うものである。ディザー制御により、弁体に振動を付与して、摩擦、固着現象などの影響を減少させ、同スプールの作動応答性が向上できる。
【0106】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1に記載の発明によれば、電磁弁の応答性を向上することができ、従って、油圧シリンダの作動を早くすることができる。
【0107】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1に記載の発明によれば、電磁弁の応答性を向上することができ、従って、油圧シリンダの作動を早くすることができる。さらに、操作手段が所定時間操作されない場合には、電磁弁、制御装置、油圧回路のオーバーヒートを防止することができる。
【0108】
請求項2の発明によれば、産業車両において、請求項1の効果を奏することができる。
請求項3の発明によれば、フォークリフトにおいて、請求項1又は請求項2の効果を奏することができる。
【0109】
請求項4の発明によれば、フォークリフトのリフトを駆動する油圧制御装置において、請求項3の効果を奏することができる。
請求項5の発明によれば、リフトのティルト制御を行う油圧制御装置において、請求項4の効果を奏することができ、荷役作業の向上を図ることができる。
【0110】
請求項6の発明によれば、請求項1乃至請求項5のうちいずれかの効果に加えて、閉弁時においては、開弁直前の位置に弁体を配置するため、応答性を最も向上することができる。
【0111】
請求項7の発明によれば、電磁弁は、パイロット圧を制御する比例ソレノイド弁と、前記パイロット圧にて駆動される弁体を備えた制御弁により、請求項1乃至請求項6のうちいずれかの効果を奏することができる。
【0112】
請求項8の発明によれば、電磁弁は、ソレノイドにて弁体を直動する直動型にすることにより、請求項1乃至請求項7のうちいずれかの効果を奏することができる。
【0113】
請求項9の発明によれば、請求項1乃至請求項8のうちいずれかの作用に加えて、油圧シリンダへ作動油を供給する管路に設けた別の制御弁の制御中において、電磁弁を制御することにより、別の制御弁の制御に拘わらず、電磁弁による制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるティルトシリンダの制御弁におけるソレノイド電流と、スプール位置との関係を示す説明図。
【図2】同じく第1の実施形態におけるフォークリフトの電気回路ブロック図。
【図3】同じくフォークリフトの油圧回路図。
【図4】(a)は同じくフォークの後傾状態を示す概略図、(b)はフォークの水平状態示す概略図。
【図5】同じくフォークリフトの側面図。
【図6】ティルトレバーの側面図。
【図7】第2の実施形態のティルトシリンダ制御ルーチンを示すフローチャート図。
【図8】他の実施形態のティルトシリンダの制御弁を含む油圧回路図。
【図9】比較例のティルトシリンダの制御弁におけるソレノイド電流と、スプール位置との関係を示す説明図。
【符号の説明】
9…ティルト制御シリンダ及び油圧シリンダとしてのティルトシリンダ、13…操作手段としてのティルトレバー、26…ティルト用制御弁、35…電磁弁、36…制御弁、37…比例ソレノイド弁、37a…ソレノイド、44…制御装置、45…制御手段、第1制御手段、第2制御手段及びタイマ手段としてのCPU、51…操作検知手段としての前傾スイッチ、52…操作検知手段としての後傾スイッチ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a hydraulic control device.
[0002]
[Prior art]
In an industrial vehicle, for example, a forklift, a mast provided at the front of the vehicle is expanded and contracted by the operation of the lift cylinder to raise and lower the fork, and the mast is tilted and the fork is tilted by the operation of the tilt cylinder.
[0003]
For example, in a conventional battery-type forklift, when a tilt cylinder or a lift cylinder is driven and controlled, by switching a switching valve that is an electromagnetic valve, the cylinder is contracted or extended to operate the mast. It has been.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the control of the solenoid valve as described above, conventionally, for example, the solenoid valve is demagnetized when the valve is closed, and the spool is held in the closed position by a spring force or the like, and the valve is closed against the spring force when excited. Move from position to valve open position.
[0005]
However, in the control as described above, when the valve is positioned at the closed position, it is held at the closed position by a spring force or the like. There is a problem that the valve opening operation time becomes long.
[0006]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems. The purpose of the present invention is to hold a valve body in a closed position by energizing a solenoid by flowing a small current when the valve is closed and at the time of opening the valve. An object of the present invention is to provide a hydraulic control device capable of improving the responsiveness by energizing a solenoid by flowing a large current to drive the valve body and drive it toward the valve opening position.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
To solve the above problemsClaim1According to the invention, in the hydraulic control apparatus that is connected to the hydraulic cylinder and includes a solenoid valve for controlling the supply and stop of the hydraulic oil to the hydraulic cylinder, whether or not the operating means for operating the hydraulic cylinder is operated. An operation detecting means for detecting the time, a timer means for measuring a time during which no operation detection is performed by the operation detecting means, and when closing the valve, a small current is passed through the solenoid of the solenoid valve to excite the valve body. When the valve is opened, a large current is passed through the solenoid of the electromagnetic valve to drive the valve element to the valve opening side, and the operation detected by the timer means is detected. A second control means for exciting or demagnetizing the solenoid with a current smaller than the small current excitation by the first control means when a predetermined time has passed. Control device It has as its gist.
[0009]
Claim2The invention of claim1The gist of the invention is that the hydraulic cylinder is incorporated in an industrial vehicle.
Claim3The invention of claim 1OrClaim2The industrial vehicle is a forklift.
[0010]
Claim4The invention of claim3The gist of the invention is that the hydraulic cylinder drives a lift of a forklift.
Claim5The invention of claim4The gist of the invention is that the hydraulic cylinder is a tilt control cylinder used for lift tilt control.
[0011]
Claim6The invention of claim 1ThruClaim5In any of the above, when the valve is closed, the gist is that the valve body is arranged at a position immediately before the valve is opened.
[0012]
Claim7The invention of claim 1ThruClaim6In any of the above, the gist is that the electromagnetic valve is a control valve including a proportional solenoid valve that controls the pilot pressure and a valve body that is driven by the pilot pressure.
[0013]
Claim8The invention of claim 1ThruClaim7In any of the above, the gist of the electromagnetic valve is a direct acting type in which the valve body is directly moved by a solenoid.
Claim9The invention of
[0015]
(Function)
Claim1According to the invention described in (1), the operation detection means detects whether or not the operation means for operating the hydraulic cylinder has been operated. The timer means measures the time during which no operation is detected by the operation detection means. The first control means applies a small current to the solenoid of the solenoid valve when the valve is closed to excite it, holds the valve body in the closed position, and applies a large current to the solenoid of the solenoid valve when the valve is opened. Then, the valve body is driven to the valve opening side. Further, the second control means, when a time during which the operation detection timed by the timer means is not performed passes a predetermined time, makes the current even smaller than the small current excitation by the first control means. To excite or demagnetize the solenoid.
[0016]
Claim2According to the invention, the hydraulic cylinder is incorporated in an industrial vehicle.1'sPerform the action.
Claim3According to the invention, the hydraulic cylinder is incorporated in a forklift.2Perform the action.
[0017]
Claim4According to the invention, when the hydraulic cylinder drives a lift of a forklift,3Perform the action.
Claim5According to the invention, when the tilt control cylinder performs the tilt control of the lift,4Perform the action.
[0018]
Claim6According to the invention of
Claim7According to the invention of
[0019]
Claim8According to the invention of
[0020]
Claim9According to the present invention, claims 1 to8In addition to any of the above actions, during the control of another control valve provided in the pipeline supplying hydraulic oil to the hydraulic cylinder, by controlling the electromagnetic valve, regardless of the control of the other control valve, Control by a solenoid valve can be performed.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
Hereinafter, a first embodiment in which the hydraulic control device of the present invention is embodied as a hydraulic control device for cargo handling control of a forklift as an industrial vehicle will be described with reference to FIGS.
[0022]
As shown in FIG. 5, the body frame 2 of the
[0023]
A base end of a
[0024]
A steering 11, a
[0025]
The left and right
Next, a hydraulic circuit for driving the
[0026]
As shown in FIG. 3, the
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
Further, the
[0030]
The
[0031]
An
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
The
[0036]
The
[0037]
Further, the
[0038]
Next, an electrical configuration for controlling the hydraulic circuit will be described with reference to FIG.
As shown in FIG. 2, a
[0039]
This dither control is performed to impart a relatively high period of vibration to the spool of the
[0040]
The
[0041]
In this embodiment, the
[0042]
The predetermined range of the solenoid current Isol increases the pilot pressure applied to the spool (not shown) of the
[0043]
In the vicinity of the
[0044]
The
[0045]
A
[0046]
Further, the
[0047]
The
[0048]
Next, the operation of the control device for the hydraulic circuit configured as described above will be described for the case where the
[0049]
(A) When tilting
When the
[0050]
Therefore, by this dither control, a relatively high frequency vibration is applied to the spool of the
[0051]
In the above state and when the
When the
[0052]
The
[0053]
As a result, the opening amount is increased and the pilot pressure is increased by the movement of the spool in the valve opening direction against the spring force of the spring 41 of the
[0054]
On the other hand, the
[0055]
When the
[0056]
The
[0057]
As a result, movement of the spool in the valve closing direction due to the spring force of the spring 41 of the
[0058]
On the other hand, when the
[0059]
(B) When tilting
When the
[0060]
The
[0061]
On the other hand, when the
[0062]
By tilting the
[0063]
As a result, the movement of the
[0064]
Therefore, although the
[0065]
(C) When the
When the
[0066]
The
[0067]
As a result, the movement of the
[0068]
On the other hand, by tilting the
[0069]
Next, when the
[0070]
The
[0071]
As a result, the opening amount is reduced and the pilot pressure is lowered by the movement of the spool in the valve closing direction by the spring force of the spring 41 of the
[0072]
On the other hand, when the
[0073]
(D) When tilting
When the
[0074]
The
[0075]
On the other hand, by tilting the
[0076]
By tilting the
[0077]
As a result, the movement of the
[0078]
Accordingly, although the
[0079]
In the first embodiment described in detail above, the following effects can be obtained.
(A) In the above-described embodiment, the
[0080]
(B) In the above embodiment, as shown in FIG. 1, a pilot current is applied to the spool (not shown) of the
[0081]
As a result, movement of the
[0082]
If the solenoid current Iclose, which is a small current, is not flown, the spool of the
[0083]
Therefore, in this embodiment, the valve opening time of the
[0084]
(C) In the above-described embodiment, the
[0085]
(D) Since the
[0086]
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
In the present embodiment and the following other embodiments, the description will focus on the differences from the configuration of the first embodiment, and the same or corresponding configurations as those of the first embodiment will be denoted by the same reference numerals. Therefore, the description is omitted.
[0087]
In this embodiment, the method of controlling the
That is, FIG. 7 shows a control routine for the
[0088]
In
[0089]
When the process proceeds to the
Hereinafter, when the
[0090]
In
[0091]
Based on the signal, the
[0092]
Next, the process proceeds to step 70, where the timer time value is cleared to 0, and the process returns to step 10.
In the second embodiment described in detail above, the following effects can be obtained.
[0093]
(A) In the second embodiment, when the
[0094]
(B) If the
[0095]
(C) In the second embodiment, when the
[0096]
That is, when energized with a small current, oil always flows through the pipelines constituting the hydraulic circuit to form the pilot pressure of the
[0097]
(D) When a small current is always applied, there is a risk of overheating in the electric circuit of the
[0098]
(E) Furthermore, when a small current is always applied, there is a risk of overheating due to heat of the
In addition, embodiment of this invention is not limited to the said embodiment, For example, it can also comprise as follows in the range which does not deviate from the meaning of invention.
[0099]
(A) In the first embodiment, the control when the
[0100]
(B) In both the above embodiments, the
[0101]
(C) In both the above embodiments, the pilot pressure is increased, and the
[0102]
Then, the solenoid valve is previously positioned at the valve closing position just before the valve is opened, or the solenoid valve is controlled to any position other than the position (origin position) when the spool is not excited. You may do it. By configuring in this way, the responsiveness of the electromagnetic valve can be improved.
[0103]
(D) In the above-described embodiments, the case where the
(E) In the above embodiment, the industrial vehicle is embodied as a hydraulic control device for cargo handling control of a forklift, but is not limited to the above industrial field, and is embodied in a hydraulic control device of a reach type forklift, Furthermore, the responsiveness of the hydraulic cylinder can be improved even if it is embodied in a hydraulic control device in another industrial field.
[0104]
(F) In both the embodiments, the
(G) In the second embodiment, the
[0105]
Grasped from the embodimentRuThe invention is described below together with its effects.
(1)SaidThe control means, the first control means, or the second control means performs dither control.TheThe dither control can impart vibration to the valve body to reduce the influence of friction, sticking phenomenon, etc., and improve the operation response of the spool.
[0106]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the first aspect of the present invention, the responsiveness of the electromagnetic valve can be improved, and the operation of the hydraulic cylinder can be accelerated.
[0107]
【The invention's effect】
As detailed aboveClaim1According to the invention described in, ElectricThe response of the magnetic valve can be improvedTherefore, the hydraulic cylinder can be operated fasterThe Furthermore, when the operating means is not operated for a predetermined time, overheating of the solenoid valve, the control device, and the hydraulic circuit can be prevented.
[0108]
Claim2According to the invention, in an industrial vehicle,Item 1There is an effect.
Claim3According to the invention of
[0109]
Claim4According to the invention, in the hydraulic control device for driving the lift of the forklift,3The effect of can be produced.
Claim5According to the invention, in the hydraulic control device that performs tilt control of the lift,4Thus, the cargo handling work can be improved.
[0110]
Claim6According to the invention of
[0111]
Claim7According to the invention, the solenoid valve is a proportional solenoid valve that controls a pilot pressure, and a control valve that includes a valve body that is driven by the pilot pressure.ThruClaim6Any of the effects can be achieved.
[0112]
Claim8According to the present invention, the solenoid valve is a direct acting type in which the valve body is directly moved by the solenoid.ThruClaim7Any of the effects can be achieved.
[0113]
Claim9According to the present invention, claims 1 to8In addition to any of the above actions, during the control of another control valve provided in the pipeline supplying hydraulic oil to the hydraulic cylinder, by controlling the electromagnetic valve, regardless of the control of the other control valve, Control by a solenoid valve can be performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a relationship between a solenoid current in a control valve of a tilt cylinder and a spool position in a first embodiment.
FIG. 2 is an electric circuit block diagram of the forklift according to the first embodiment.
FIG. 3 is a hydraulic circuit diagram of the forklift.
FIG. 4A is a schematic view showing a backward tilted state of the fork, and FIG. 4B is a schematic view showing a horizontal state of the fork.
FIG. 5 is a side view of the same forklift.
FIG. 6 is a side view of the tilt lever.
FIG. 7 is a flowchart showing a tilt cylinder control routine of the second embodiment.
FIG. 8 is a hydraulic circuit diagram including a control valve of a tilt cylinder according to another embodiment.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing a relationship between a solenoid current and a spool position in a control valve of a tilt cylinder of a comparative example.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (9)
油圧シリンダを操作するための操作手段が操作されたか否かを検出する操作検知手段と、
前記操作検知手段にて操作検出が行われない時間を計時するタイマ手段と、
閉弁時に、前記電磁弁のソレノイドに小電流を流して、励磁し、弁体を閉弁位置に保持するとともに、開弁時に、前記電磁弁のソレノイドに大電流を流して、弁体を開弁側に駆動する第1制御手段と、
前記タイマ手段にて計時した操作検出が行われない時間が所定時間を経過した場合には、前記第1制御手段による、小電流の励磁よりもさらに小なる電流にて前記ソレノイドを励磁し、或いは消磁する第2制御手段と
を備えた油圧制御装置。 In a hydraulic control device that is connected to a hydraulic cylinder and includes a solenoid valve for controlling supply and stop of hydraulic oil to the hydraulic cylinder,
Operation detecting means for detecting whether or not an operating means for operating the hydraulic cylinder has been operated;
Timer means for timing the time during which operation detection is not performed by the operation detection means;
When the valve is closed, a small current is supplied to the solenoid of the solenoid valve to excite it, and the valve body is held in the closed position, and when the valve is opened, a large current is supplied to the solenoid of the solenoid valve to open the valve body. First control means for driving to the valve side;
When the time during which the operation detection timed by the timer means is not performed passes a predetermined time, the solenoid is excited with a current smaller than the small current excitation by the first control means, or A second control means for demagnetizing;
Hydraulic control device provided with.
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