JP3795777B2 - 成層圏動力気球及びその降下法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成層圏などの高々度を水平飛行もしくは浮遊する成層圏動力気球、及びその降下法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
平成10年度から総務省と文部科学省との省庁連携プロジェクトとして成層圏プラットフォームの研究開発が始まった。このプロジェクトは大型無人の通称「飛行船」を地上約20〜22kmの成層圏に、数年に及ぶ長期間連続してほぼ定位置に滞空させ、広帯域の無線中継や環境保全の用途に供するものである。この「飛行船」は、広義にはLTA(Lighter-Than-Air)ビークルの一つであり、新しいLTAのタイプと考えられている。この新しいタイプの成層圏LTAプラットフォームを、ここではSLTAあるいは成層圏動力気球と呼ぶことにする。
【0003】
上記SLTAの特徴は、
1.無人で長期滞空すること。
2.推進動力源として太陽光もしくは地上からのマイクロ波伝送の電力をパワーとして使うこと。
3.今まで長期滞空の実績の無い特異な環境である成層圏下層に留まること。
4.動力推進する機体は超大型で超軽量でなければならないこと。
等である。
これらの要件を満足するSLTAは電気推進の流線型をしたスーパープレッシャ気球となる。スーパープレッシャとは、気球内部のガスが温度上昇や外界との圧力差で膨張しようとしても。高強度の膜体で一定の容積に押え込んだ気球の構造様式を言う。これによって一定密度の大気中の高度を浮遊することができる。
【0004】
SLTAの技術的な新規性については、多くの技術分野に渡る進歩が必要ではあるが、現在の技術の延長上での実用化が目前にあると考えられている。実用機としてのSLTAは、長期間滞空することにより、従来の「飛行船」や気球などの持つ欠点である煩雑で危険でコストのかかる地上ハンドリングを省き、他の航空機や人工衛星では飛行できない高度に長期間留まることが出来る点で、高帯域の無線中継や高分解能広域のリモートセンシングなどを可能とする新しい情報空間の創成ができる。
【0005】
一般に、「飛行船」などのLTAビークルの着陸は天候に大きく左右され、かつ好天の平穏時でも、突風による不意の事故の危険に常にさらされており、風の予測法の進歩などはあるが、元来、気象はカオス現象であるので、着陸の危険性の問題を解決する根本的な手段はない。
この点で、SLTAは一度、ミッション空域に打ち上げられれば、故障や搭載機器のバージョン・アップややむを得ない部品交換などがない限り、人工衛星のように地上に降ろす必要もないが、地上への降着は多大なコストと共に危険負担を背負うことになる。
【0006】
更に詳述すると、SLTAの地上基地への動力飛行帰還は、次のような危険または問題がある。
(イ).地上近くでの動力飛行による危険性
地上20〜22kmの大気密度は海面上の1/15〜1/20であり、SLTAの実用機の機体は全長250〜300mm、容積400,000〜1,500,000m3 のヘリウム・ガスを入れた極薄の回転楕円形状の加圧膜体となる。このSLTAのミッション高度での巡航速度は、30m/sが取り敢えず設計目標として考えられているが、この推進動力の大きさとミッション高度で動力飛行できる機体強度のままで海面近くに降下できたとしても、巡航速度が約10m/sに落ちざるを得ない。
このため、風が強くなると必要な対地速度が得られず、機体損傷の危険にさらされる。
降下途中は高度に依って30m/sと10m/sの間に巡航速度は取れることになるが、いわゆるジェット気流のある高度13kmのあたりは強風帯となり、乱気流も予想され、動力飛行による機体への負荷を考えると機体破壊の危険性がある。
【0007】
(ロ).降下時の機体の形状保持に必要な大気吸込みエネルギーの問題
回収についてのもう一つの問題は動力飛行による帰還である。SLTAが再使用を前提にミッション高度から帰還するためには、機体表面に貼った太陽電池を無傷のままで持って下りて来なければならない。これはすなわち、機体表面を常に原形に留めておき、一定の剛性を維持しなければならないことを意味する。
SLTAはまったくの軟式構造でなければ重量的にも成立せず、機体の剛性を保つには機体内圧を常に一定の範囲に保たなければならない。
【0008】
しかるに、下降中は外界大気の気圧が上がるので、大気を機体内に取り込み内圧を維持することになる。しかし、この為にはパワ−が必要である。このパワ−の降下時間の間の積分値が大気吸込みの全必要エネルギ−となり、(機体容積)×(海面大気圧)となる。吸い込みのブロア−やモ−タ−のパワ−効率も考えると、このエネルギ−はSLTAがミッション高度で丸一日、太陽電池(例えば15〜20%の変換効率)で発電する電力量を優に上回る。
この電力量を前日から貯め込むことも可能ではあるが、夏至に近い快晴の日に15時間掛けて地表への降下を試みたとしても、平均の吸い込みパワ−は機体の推進パワ−の十倍くらいになり、このような巨大な吸い込みブロア−をたった一回有るか無いかの完全回収のために実用機に搭載するのは重量的にも負担が大きすぎ不可能である。
したがって、搭載機器からのエネルギー供給では機体剛性は維持できず、動力飛行帰還は不可能である。
【0009】
(ハ).着陸時の地上でのハンドリング作業による危険性
もう一つの危険要素は着陸のための地上でのハンドリング作業である。着陸地点へたとえ動力飛行で進入してきたとしても、SLTAは推進速度がゼロに近くなり、当然、尾翼等の制御翼はきかなくなる。推進機を振り回しても、高推進効率を実現する推進機の位置も機体のマニュ−バビリティを高める位置には望めないし、地上近辺の高度で10m/s程度の巡航速度しか得られない推進機では突風に対しての回頭能力を望むべくもない。したがって、こうしたビ−クルを地上で取り押さえるのは危険な作業となる。作業中に機体を破損すれば風に対しての機体の動きが予測できなくなり、危険性は増す。
このような状態で地上での機体の捕捉に失敗すると、二次災害を発生することになり極めて危険である。
このように、SLTAを地上基地へ帰還させることは種々の問題があるが、100%無傷での完全回収ができる方法があれば、故障修理や定期整備のための回収に役立ち、特に開発期間中で長期間の滞空能力のない実験機の場合は再使用のための完全回収が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解消するためになされたもので、その技術的課題は、降下時に機体の剛性と形状を保持することができ、降下飛行による危険性をなくすることができ、機体や機体表面に貼った太陽電池を無傷のままで回収することができる成層圏動力気球及びその降下法を提供することにある。
また、本発明の他の技術的課題は、降下時の機体の形状保持に必要な大気吸込みエネルギーの問題を解決した成層圏動力気球及びその降下法を提供することにある。
また、本発明の他の技術的課題は、機体の捕捉等の着陸時の地上でのハンドリング作業による危険性を少なくすることができる成層圏動力気球及びその降下法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る成層圏動力気球は、気球エンベロプと、該気球エンベロプの流線型をして内部に浮揚ガスを収納した機体の頭部に設けられた破断により大きく開口する開頭部と、該開頭部を開口させる開頭手段と、機体の重心を機体頭部側に移動させて機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変える機体姿勢変更手段と、機体浮力減少手段とを有し、上記開頭手段は気球を降下させる際に機体頭部を下にした上記開頭部を破断して開口させ、降下速度で得られる動圧により加圧された空気を、降下時の機体の剛性と形状を保つことができるほど大量に、上記破断により形成した開頭部の開口から機体内に取り入れることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の具体的な実施形態によれば、上記開頭部が動圧が機体表面に対して正となるような面積部分に設けられているのが適切であり、上記成層圏動力気球が、ロープを付けて投下した重量物が地表に接触または近接したことを検知する検知手段と、該検知手段からの信号により上記開頭部の閉鎖を行う閉鎖手段とを有するのが好ましい。
【0013】
また、本発明の他の好ましい実施形態によれば、上記閉鎖手段が、一端が上記開頭部に気密に連結され他端に開口部を有する筒状の膜体と、該筒状の膜体の開口部側を巻き上げることにより該開口部を絞り上げて閉鎖する巻き上げ手段と、該開口部を絞り上げて閉鎖する際に密閉材を配置もしくは供給する密閉手段とを有するのが適切であり、上記成層圏動力気球が、上記検知手段及び機体内圧検知手段からの信号により作動する、空気を加圧して機体内に取り入れる内圧保持手段を有するが好ましい。
【0014】
また、本発明に係る成層圏動力気球の降下法は、成層圏などの高々度を水平飛行もしくは浮遊している動力気球の流線型をして内部に浮揚ガスを収納した機体の頭部にロープを介して連結されている重量物を投下することにより、上記機体の重心を機体頭部側に移動させて機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変え、その後、下にした機体頭部の開頭部を破断して大きな開口部となるように開頭し、上記気球の浮揚ガスの一部を放出させて機体浮力を減少させることにより気球の落下を開始させ、該気球の落下で得られる動圧により加圧された空気を、上記破断により形成した大きな開口部から大量に機体内に取り入れることにより、機体の剛性と形状を保ったままで地表へ降下させることを特徴とするものである。
【0015】
本発明に係る降下法の具体的な実施形態によれば、上記開頭部の破断が、リップパネルの端部にロープを介して重量物を連結し、該重量物を機体から投下させることにより該リップパネルを引張って該開頭部が大きな開口部となるように引き裂くのが適切であり、ロープを付けて投下した重量物が地表に接触または近接したことを検知手段により検知することにより上記開口部を閉鎖手段により閉鎖し、同時に、気球に搭載したブロアで加圧空気を機体内に取り入れることにより機体の剛性と形状を保持するのが好ましい。
【0016】
本発明に係る成層圏動力気球は、機体姿勢変更手段により機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変え、開頭手段により機体頭部を開頭し、機体浮力減少手段により浮揚ガスの一部を放出すると、気球は落下を開始する。
その際、本発明に係る成層圏動力気球は、気球エンベロプの機体頭部に設けられた破断により大きく開口する開頭部を開頭手段により破断して開口させるため、該開頭部の開口面積を十分大きくとることができ、開口面積が十分大きいため、機体の開口部付近が外部からの動圧で押されて変形するというようなことがなく、また、機体頭部を下にした垂直降下で得られる動圧により空気を加圧しているため、降下中に大量に空気を機体内に押し込むことができる。
【0017】
そして、本発明に係る成層圏動力気球は、降下速度で得られる動圧により加圧された空気が上記大きな開口面積を有する開頭部から機体内に取り入れられて機体の内圧を維持し、同時に機体が機体頭部を下にして長手方向に浮力と機体自重がかかるようにして機体変形を防止するから、降下時に機体の剛性と形状を保持することができ、降下飛行による機体破損の危険性をなくし、機体や機体表面に貼った太陽電池を無傷のままで回収することができる。
しかも、本発明に係る成層圏動力気球は、該気球に搭載したブロアー等の動力手段を用いてもっぱら機体の内圧を維持するのではなく、降下速度で得られる動圧により加圧された空気を機体内に取り入れているから、降下時の機体の形状保持に必要な大気吸込みエネルギーの問題を解決することができる。
【0018】
また、本発明に係る成層圏動力気球は、ロープを付けて投下した重量物が地表に接触または近接したことを検知する検知手段と、該検知手段からの信号により上記開頭部の閉鎖を行う閉鎖手段とを有するようにすると、降下速度で得られる動圧がなくなった状態になっても機体の内圧を維持することができ、しかも重量物が地表に着地または着水した時点で気球は重量物に連結したロープを介して空中に一時的に係留されている状態になるから、機体の捕捉等の着陸時の地上でのハンドリング作業による危険性を少なくすることができる。
【0019】
また、本発明に係る成層圏動力気球の降下法は、成層圏などの高々度を水平飛行もしくは浮遊している動力気球の機体頭部にロープを介して連結されている重量物を投下することにより、上記機体の重心を機体頭部側に移動させて機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変え、上記機体頭部の開頭部を破断して大きな開口部となるように開頭し、上記気球の浮揚ガスの一部を放出させて機体浮力を減少させることにより気球の落下を開始させ、該気球の落下で得られる動圧により加圧された空気を、上記大きな開口部から機体内に取り入れることにより、機体の剛性と形状を保ったままで地表へ降下させるから、降下時に機体の剛性と形状を保持することができ、降下飛行による機体破損の危険性をなくし、機体や機体表面に貼った太陽電池を無傷のままで回収することができ、降下時の機体の形状保持に必要な大気吸込みエネルギーの問題を解決することができる。
【0020】
また、本発明に係る成層圏動力気球の降下法は、ロープを付けて投下した重量物が地表に接触または近接したことを検知手段により検知することにより上記開口部を閉鎖手段により閉鎖し、同時に、気球に搭載したブロアで加圧空気を機体内に取り入れることにより機体の剛性と形状を保持すると、降下速度で得られる動圧がなくなった状態になっても機体の内圧を維持することができるから、機体の捕捉等の着陸時の地上でのハンドリング作業による危険性を少なくすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1〜図9は、本発明に係る成層圏動力気球の実施例を概念的に示したものである。
該成層圏動力気球1は、図1に示すように、気球エンベロプ2と、該気球エンベロプ2の機体3の頭部に設けられた破断により大きく開口する開頭部5と、該開頭部5を開口させる開頭手段と、機体姿勢変更手段と、機体浮力減少手段とを備えている。
上記気球エンベロプ2は機体3の内部にガス嚢4を内蔵しており、該ガス嚢4にはヘリウム等の浮揚ガスを収納している。
【0022】
更に、上記気球エンベロプ2は、ガス嚢4内の浮揚ガスを排出する排気弁8と、複数の制御翼9と、複数の尾翼12と、機体3の上部位置に設けた太陽電池16と、機体3の下部位置に設けた2次電池17、加圧ブロア22,排気用調圧弁23と、機体の後方に設けたプロペラ14を備えた推進装置15とを備えている。
上記複数の制御翼9、太陽電池16、2次電池17、加圧ブロア22,排気用調圧弁23は、機体3の開頭部5以外の位置に設けられており、浮心を固定するために、下降開始時に上記ガス嚢4に空気を導入して、上記ガス嚢4内の浮揚ガスと空気とを混合するのが良い。
【0023】
上記開頭部5は、機体頭部を破断により1つ以上の破断片に分割し大きく開口させることができる、機体頭部に設けられた開頭可能な機体部分であり、図1〜図5及び図7に示す実施例では機体頭部の開頭部5を破断により複数の破断片に分割して開頭しており、図6に示す実施例では機体頭部の開頭部5を破断により1つの破断片に分割して開頭している。
更に詳述すると、図2の(a)に示すように、機体頭部の開頭部5は機体頭部中央から放射方向に伸びる複数の線に沿って複数の部分(すなわち、複数の破断片となる部分)に分割できるように機体頭部が前もって複数の部分に分割されており、破断前の状態では上記開頭部5の複数の部分が互いに一体的であるように、例えばテープ等で構成されたリップパネル7によって気密に閉じられている。
【0024】
そして、上記開頭手段は、気球を降下させる際に上記リップパネル7を引き裂いて上記開頭部5を複数の破断片5a〜5gに分割することにより、該開頭部5を開口させる。
すなわち、上記リップパネル7はその端部がロープ25を介して2次電池等の重量物17に連結されており、該重量物17を機体3の外に投下させることにより該リップパネル7を引張って開頭部5から引き裂き、該リップパネル7を機体表面から剥離させることにより、開頭部5を複数の破断片5a〜5gに分割して開頭する。(図3の(a)〜(d)参照)
なお、機体頭部の開頭部5を開頭した際には、機体頭部側にある上記ガス嚢4の頭部も一緒に開頭するような機構(図示せず)になっている。
また、開頭部5を開口させる手段としては、火薬やバネ等を使ってリップパネル7を破断することにより開頭部5を1つ以上の破断片に分割してもよい。
【0025】
本発明に係る成層圏動力気球が、重量物の投下により機体姿勢を変更し、リップパネル7を機体表面から剥離させ機体頭部を開頭する状態の例を、図3の(a)〜(d)に概念的に示す。
上記機体姿勢変更手段は、気球を降下させる際に上記機体の重心を機体頭部側に移動させて機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変える機構であり、該機構は機体3の開頭部5以外の位置に設けられている2次電池等の重量物17と、該重量物17と機体3の頭部5とを連結するロープ25、26と、該重量物17を機体3から投下する重量物投下手段(図示せず)とを備えている。
上記ロープ26は、図2の(b)及び図3の(b)に示すように、上記リップパネル7の端部に連結したロープ25から分岐して機体3の頭部と連結する複数のロープであり、該ロープ26の長さは上記分岐部分から上記リップパネル7の端部までのロープ25の長さより短く、該ロープ26の上記分岐部分付近にはスクリブ(爆管)27が設けられている。
【0026】
該重量物投下手段により機体3から重量物17を投下すると、図3の(a)〜(b)に示すように、ロープ25及びロープ26を介して機体頭部に重量物17の機体の荷重がかかり、機体3の重心が機体頭部側に移動するから、機体3の姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変えることができる。
その後、上記ロープ26をスクリブ27により破断させると、図3の(c)〜(d)に示すように、該重量物17の荷重がロープ25を介してリップパネル7の端部にかかり、ロープ25がリップパネル7の端部を引張って機体頭部5から引き裂くため、前述のように、リップパネル7は機体表面から剥離され、開頭部5は複数の破断片5a〜5gに分割されて開頭する。
なお、該気球1には、重量物17の投下により機体頭部5へ衝撃力がかかるのを緩和するための衝撃力緩和機構(図示せず)が設けられている。
【0027】
上記機体姿勢変更手段に用いる重量物17は、図3の(a)〜(d)に示すように、上述のリップパネル7を機体表面から剥離させるための重量物と兼用させてもよいが、それぞれ別個に設けてもよい。
また、上記機体姿勢変更手段に用いる重量物17と機体頭部とを連結するロープ25、26は、図2の(b)及び図3の(b)に示すように、上述のリップパネルを機体表面から剥離させるためのロープ25とそのロープの一部を兼用させてもよいが、これらをそれぞれ別個に設けてもよい。
【0028】
上記機体浮力減少手段は、気球を降下させる際に浮揚ガスの一部を放出する手段であり、具体的にはガス嚢4内の浮揚ガスを排出する排気弁8である。
上記開頭部5は、動圧が機体3の表面に対して正となるような面積部分に設けられている。
気流が当たる機体3の頭部では動圧で押されるためこの面積部分での圧力分布は正(すなわち、陽圧)となるが、尾部に向かって他の大部分の機体表面の圧力分布は負(すなわち、陰圧)となり、機体の内部圧の方が勝る。
機体頭部の圧力分布が正となる部分は、開頭した場合は、機体3の短軸上の最大径もしくはより小さい径の機体3の前方部分である。
【0029】
上記開頭部5を動圧が機体3の表面に対して正となるような面積部分に設けると、動圧により加圧された空気は開頭部5の開口から機体内に取り入れられる。
この場合、空気の取り入れを確実にするため、該開口の端部に図4〜図7に示すリング状の剛性の構造物42を取付けるのがよい。
該気球1を軽量に実現させるためには、円環状のパイプを加圧膜体として作り、高い圧力の気体を封入すればよく、図3の(a)〜(d)に示すものも、同様にすることができる。
【0030】
図4〜図7は、本発明に係る成層圏動力気球の開頭のそれぞれ異なる実施例を概念的に示す図である。
図4に示す実施例では、リップパネル7の破断により開頭した各破断片5a〜5fが、引き裂かれて機体表面から剥離されたリップパネル7の一端とそれぞれ連結されたままになっており、重量物17の荷重はロープ25に連結されたリップパネル7及び該リップパネル7に連結された各破断片5a〜5fを介して機体頭部に伝達される。
【0031】
図5に示す実施例では、リップパネル7の破断により開頭した各破断片5a〜5gは剥離されたリップパネル7やロープ25と連結されておらず、重量物17の荷重はロープ25を介して機体頭部に伝達される。
各破断片5a〜5gは、機体3が降下すると相対的に機体3の上方に向かって流れる大気によって押し上げられるため、図5に示すように機体3の表面に捲れ上がったような状態になる。
図6に示す実施例では、リップパネル7を破断することにより機体頭部の開頭部5を1つの破断片5aに分割して開頭しており、図6では機体3から剥離されたリップパネル7及び破断片5aが機体3から垂れ下がっている状態を概念的に示している。
【0032】
図7に示す実施例では、開頭部5を構成する複数の部分(すなわち、複数の破断片となる部分)の間に襠43を設けており、そのためにリップパネル7が破断されて機体頭部の開頭部5が複数の破断片5a〜5fに分割されても、破断片5a〜5fはその間が襠43によりつながって開口が広がった略円筒状になるから、開頭部5の開口面積を更に大きくとることができる。
図7に示す実施例では、機体3の降下状態において、重量物17の荷重がロープ25に連結されたリップパネル7及び該リップパネル7に連結された各破断片5a〜5fを介して機体頭部に伝達されているが、必ずしもこの実施例に限定される必要はなく、重量物17の荷重がロープ25及び各破断片5a〜5fを介して機体頭部に伝達されてもよい。
図8に示す実施例は、図7に示す実施例と同様に、開頭部5を構成する複数の部分(すなわち、複数の破断片となる部分)の間に襠43を設けているが、図8に示す実施例では更に開頭部5の開口部分に空気圧で膨らますことができるリング状の構造物42が設けられており、該リング状の構造物42を膨らますことにより開頭部5の開口面積をより大きくすることができる。
【0033】
上記成層圏動力気球1は、上記機体姿勢変更手段により機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変え、上記開頭手段により開頭部5を開頭し、上記機体浮力減少手段により浮揚ガスの一部を放出すると、気球1は落下を開始する(図4参照)。
その際、上記気球1は、気球エンベロプ2の機体頭部の開頭部5を破断により大きく開口させるため、該開頭部5の開口面積を十分大きくとることができ、また、機体頭部5を下にした垂直降下で得られる動圧により空気を加圧しているため、通常の加圧ブロア22による空気取り入れとは桁違いの大量の空気を降下中に機体3内に押し込むことができる。
動圧により加圧された空気を機体3内に取り込む際に開口が小さいと、機体内圧が動圧よりも小さくなるため機体の開口部付近が外部からの動圧で押されて変形するが、上記気球1は、開頭部5の開口面積を十分大きくとることができるため、機体の開口部付近が外部からの動圧で押されて変形するというようなことがない。
【0034】
そして、上記気球1は、降下速度で得られる動圧により加圧された空気が上記大きな開口面積を有する開頭部5から機体3内に取り入れられて機体3の内圧を維持し、同時に機体3が機体頭部を下にして長手方向に浮力と機体自重がかかるようにして機体変形を防止するから、降下時に機体3の剛性と形状を保持することができ、降下飛行による機体破損の危険性をなくし、機体3や機体表面に貼った太陽電池16を無傷のままで回収することができる。
しかも、上記気球1は、ブロアー等の動力手段を主として用いて機体3の内圧を維持するもののではなく、降下速度で得られる動圧により加圧された空気を大量に機体3内に取り入れているため、搭載した機器からのパワーを極力使わないで成層圏動力気球を回収できるから、降下時の機体の形状保持に必要な大気吸込みエネルギーの問題を解決することができる。
【0035】
上記気球1は、ロープ25を付けて投下した重量物17が地表に接触または近接したことを検知する検知手段(図示せず)と、該検知手段からの信号により上記開頭部の閉鎖を行う閉鎖手段とを有する。
また、上記気球1は空気をブロアで加圧して機体内に取り入れる内圧保持手段を有し、該内圧保持手段は上記検知手段からの信号と機体内圧が基準値よりも下回ったことを検知する機体内圧検知手段からの信号が共にオンになった場合に作動し、機体内圧が基準値内に戻った場合には作動を停止させる。
【0036】
上記閉鎖手段は、図4に破線で示すように、一端が上記開頭部に気密に連結され他端に開口部を有する筒状の膜体30と、該筒状の膜体30の開口部側を巻き上げることにより該開口部を絞り上げて閉鎖する巻き上げ手段31と、該開口部を絞り上げて閉鎖する際に該絞り上げた空隙部分にシールのための密閉材を供給する密閉材供給手段32とを有する。
シールの方法は、該筒状の膜体30の巻き上げ開口部にライニングとしてシール性能の高い部材を貼ることによっても可能である。
【0037】
更に詳述すると、上記巻き上げ手段31は上記筒状の膜体30の開口部側に連結されたロープ及び該ロープを高速で巻き上げる小形高出力のモータによるウインチにより構成され、密閉材供給手段32はシーラントサックに収納しているシーラント(密閉材)を気球1の内圧でもって上記絞り上げた空隙部分に押し込み該空隙部を塞ぐ機構である。
小型高出力モータは模型グライダー競技用の短時間使用のモータと同様のものを使用し、短時間の使用であれば1kW/1kg以上の性能が得られるので、閉鎖機構は軽量にできる。閉鎖操作を確実にするためには冗長性を持たせ、開口円筒部に2重にロープを付けると共に、ロープを両端から独立のモータで引き絞ることも良い。
【0038】
図4の実施例では円筒状膜体30が機体3の内側にあるが、図7に示す実施例では、襠43により略円筒状につながった破断片5a〜5fを円筒状膜体30として兼用しており、したがって円筒状膜体30は機体3の外側にあると言える。また、図7に示す実施例では、巻き上げ手段31や密閉材供給手段32は破断片5a〜5fの開口部付近に設けられ、破断片5a〜5fの開口部を取り囲むように設けられたロープを高速で巻き上げて該開口部を絞り上げ、該絞り上げられた開口部に密閉材を供給するようにしている。
【0039】
上記巻き上げ手段31は、必ずしも該実施例に限定されるものではなく、リップパネルを剥がして開口した膜材の裂け口の元にチャック(ファスナーあるいはジッパー)状の部材を取付け、モータの力でジッパーを引いて閉鎖する手段も可能であり、ラムネの玉のような方式で、球状の加圧膜体を中から移動させ、開口部を塞ぐ手段も理論的には可能である。
【0040】
また、上記機体の中程には、上記重量物17と連結され該重量物の荷重がかからないように弛ませているブライダルロープ35が吊り下げられている。
上記成層圏動力気球1は、上述のように、ロープ25を付けて投下した重量物17が地表に接触または近接したことを検知する検知手段と、該検知手段からの信号により上記開頭部の閉鎖を行う閉鎖手段とを有するから、降下速度で得られる動圧がなくなった状態になっても機体の内圧を維持して機体の剛性と形状を維持することができる。
【0041】
また、上記成層圏動力気球1は、上記検知手段からの信号と機体内圧が基準値よりも下回ったことを検知する機体内圧検知手段からの信号が共にオンになった場合に内圧保持手段が作動して空気をブロアで加圧して機体内に取り入れるから、機体の剛性と形状は更に確実に維持される。
したがって、上記成層圏動力気球1は、地表付近の風に対して対抗できる必要な機体剛性を得ることができると共に、重量物17が地表に着地または着水した時点で気球1は重量物に連結したロープ25を介して空中に一時的に係留される状態になるから、機体の捕捉等の着陸時の地上でのハンドリング作業による危険性を少なくすることができる。
【0042】
そして、上記機体の中程には、上記重量物17と連結され該重量物17の荷重がかからないように弛ませているブライダルロープ35が吊り下げられているから、上記機体頭部5で重量物17を吊していたロープ25を切断することにより、機体頭部5にかかっていた気球1を下方に引っ張る重量物17の荷重を上記ブライダルロープ35を介して機体中程にかかるようにして、機体姿勢を機体頭部を下にした垂直姿勢から水平姿勢に変えることができる。
【0043】
本発明に係る成層圏動力気球の降下法は、成層圏などの高々度を水平飛行もしくは浮遊している動力気球1の機体頭部にロープ25を介して連結されている重量物17を投下することにより、上記機体3の重心を機体頭部側に移動させて機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変え、上記機体頭部の開頭部5を破断して大きな開口部となるように開頭し、上記気球1の浮揚ガスの一部を放出させて機体浮力を減少させることにより気球1の落下を開始させ、該気球1の落下で得られる動圧により加圧された空気を、上記大きな開口部から機体3内に取り入れることにより、機体3の剛性と形状を保ったままで地表へ降下させる。
したがって、本発明に係る成層圏動力気球の降下法は、降下時に機体3の剛性と形状を保持することができ、降下飛行による機体破損の危険性をなくし、機体3や機体3の表面に貼った太陽電池16を無傷のままで回収することができ、降下時の機体の形状保持に必要な大気吸込みエネルギーの問題を解決することができる。
【0044】
更に詳述すると、上記開頭部5の破断は、上記リップパネル7の端部にロープ25を介して重量物17を連結し、該重量物17を機体3から投下させることにより上記リップパネル7を引張って該開頭部5が大きな開口部となるように引き裂いており、ロープ25を付けて投下した重量物17が地表に接触または近接したことを検知手段により検知することにより上記機体頭部5の開頭箇所を閉鎖手段により閉鎖し、同時に、気球に搭載したブロアで加圧空気を機体3内に取り入れることにより機体3の剛性と形状を保持している。
したがって、本発明に係る成層圏動力気球の降下法は、リップパネルを簡単な方法で引き裂くことができ、降下速度で得られる動圧がなくなった状態になっても機体の内圧を維持することができるため地表付近の風に対して対抗できる必要な機体剛性を得ることができるから、機体の捕捉等の着陸時の地上でのハンドリング作業による危険性を少なくすることができる。
【0045】
なお、上記実施例ではリップパネルを重量物の投下により引き裂いているが、本発明に係る成層圏動力気球の降下法は必ずしもこの実施例に限定されるものではなく、例えば火薬やバネ等を使ってリップパネルを破断することにより、リップパネルを機体表面から剥離させてもよい。
【0046】
更に詳述すると、上記気球1には、上記重量物17と連結されているが該重量物17の荷重がかからないように弛ませているブライダルロープ35を予め機体3の中程に吊り下げておき、上記気球1としては、機体頭部5を上記重量物17により下方に引っ張らない状態では水平状態に戻るような気球を用い、上記機体頭部5で重量物17を吊していたロープ25を切断することにより、機体頭部5にかかっていた気球1を下方に引っ張る重量物17の荷重を上記ブライダルロープ35を介して機体3の中程にかかるようにして、機体姿勢を機体頭部を下にした垂直姿勢から水平姿勢に変えるようにしている。
また、ブライダルロープ35で空中に係留状態になった気球1のブライダルロープ35の下端の上記重量物17に、錨状のアンカー(着地の場合)またはパラシュート状のアンカー(着水の場合)を接続するようにしている。
【0047】
したがって、本発明に係る成層圏動力気球1の降下法は、簡単な方法で機体姿勢を機体頭部を下にした垂直姿勢から水平姿勢に変えることができると共に、ブライダルロープ35で空中に係留状態になった気球1のブライダルロープ35の下端の上記重量物17に、錨状のアンカーまたはパラシュート状のアンカーを接続しているから、強風が吹いても気球1が風で流されると言うことはない。
図9は、本発明に係る成層圏動力気球1が水面40に着水し、その後ブライダルロープ35で空中に係留状態にした後に、ブライダルロープ35の下端の上記重量物17に、パラシュート状のアンカー7を接続した状態を概念的に示している。その後、本発明に係る成層圏動力気球1は、タグボートで、母港へ曳航して陸揚げ後、格納することになる。
【0048】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、降下時に機体の剛性と形状を保持することができ、降下飛行による危険性をなくすることができ、機体や機体表面に貼った太陽電池を無傷のままで回収することができ、降下時の機体の形状保持に必要な大気吸込みエネルギーの問題を解決でき、着陸時の地上でのハンドリング作業による危険性を少なくすることができる成層圏動力気球及びその降下法を提供するすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成層圏動力気球が水平姿勢で飛行または浮遊している状態の一実施例を概念的に示す図である。
【図2】(a)は図1のA矢視図、(b)は図1の気球の機体頭部拡大図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明に係る成層圏動力気球が、重量物の投下により機体姿勢を変更し、機体頭部を開頭する状態の一実施例を概念的に示す図である。
【図4】本発明に係る成層圏動力気球の開頭の一実施例を概念的に示す図である。
【図5】同、他の実施例を概念的に示す図である。
【図6】同、他の実施例を概念的に示す図である。
【図7】同、他の実施例を概念的に示す図である。
【図8】同、他の実施例を概念的に示す図である。
【図9】本発明に係る成層圏動力気球がブライダルロープで空中に係留している状態の一実施例を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1 成層圏動力気球
2 気球エンベロプ
3 機体
5 開頭部
17 重量物
22 加圧ブロア
23 排気用調圧弁
25 ロープ
30 筒状膜体
31 巻上げ手段
32 密閉材
35 ブライダルロープ
Claims (8)
- 気球エンベロプと、該気球エンベロプの流線型をして内部に浮揚ガスを収納した機体の頭部に設けられた破断により大きく開口する開頭部と、該開頭部を開口させる開頭手段と、機体の重心を機体頭部側に移動させて機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変える機体姿勢変更手段と、機体浮力減少手段とを有し、
上記開頭手段は気球を降下させる際に機体頭部を下にした上記開頭部を破断して開口させ、
降下速度で得られる動圧により加圧された空気を、降下時の機体の剛性と形状を保つことができるほど大量に、上記破断により形成した開頭部の開口から機体内に取り入れる、
ことを特徴とする成層圏動力気球。 - 上記開頭部は動圧が機体表面に対して正となるような面積部分に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の成層圏動力気球。 - 上記成層圏動力気球は、ロープを付けて投下した重量物が地表に接触または近接したことを検知する検知手段と、
該検知手段からの信号により上記開頭部の閉鎖を行う閉鎖手段とを有する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成層圏動力気球。 - 上記閉鎖手段は、一端が上記開頭部に気密に連結され他端に開口部を有する筒状の膜体と、該筒状の膜体の開口部側を巻き上げることにより該開口部を絞り上げて閉鎖する巻き上げ手段と、該開口部を絞り上げて閉鎖する際に密閉材を配置もしくは供給する密閉手段とを有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の成層圏動力気球。 - 上記成層圏動力気球は、上記検知手段及び機体内圧検知手段からの信号により作動する、空気を加圧して機体内に取り入れる内圧保持手段を有する、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の成層圏動力気球。 - 成層圏などの高々度を水平飛行もしくは浮遊している動力気球の流線型をして内部に浮揚ガスを収納した機体の頭部にロープを介して連結されている重量物を投下することにより、上記機体の重心を機体頭部側に移動させて機体姿勢を水平姿勢から機体頭部を下にした垂直姿勢に変え、
その後、下にした機体頭部の開頭部を破断して大きな開口部となるように開頭し、上記気球の浮揚ガスの一部を放出させて機体浮力を減少させることにより気球の落下を開始させ、
該気球の落下で得られる動圧により加圧された空気を、上記破断により形成した大きな開口部から大量に機体内に取り入れることにより、機体の剛性と形状を保ったままで地表へ降下させる、
ことを特徴とする成層圏動力気球の降下法。 - 上記開頭部の破断は、リップパネルの端部にロープを介して重量物を連結し、該重量物を機体から投下させることにより該リップパネルを引張って該開頭部が大きな開口部となるように引き裂く、
ことを特徴とする請求項6に記載の成層圏動力気球の降下法。 - ロープを付けて投下した重量物が地表に接触または近接したことを検知手段により検知することにより上記開口部を閉鎖手段により閉鎖し、
同時に、気球に搭載したブロアで加圧空気を機体内に取り入れることにより機体の剛性と形状を保持する、
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の成層圏動力気球の降下法。
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