JP3792656B2 - スカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステム及びその通信方法 - Google Patents

スカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステム及びその通信方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブルートゥースシステム及びその通信方法に係り、より詳細には、スカッタネット上で相異なる複数の通信機器との間でデータの送受信を行うブルートゥースシステム及びその通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブルートゥースは、電気通信、ネットワーキング、コンピューティング、消費財部門全般にわたる無線データ通信技術のコード名であり、近距離内での通信で、装置間に多数のケーブルを連結することが必要な有線の通信技術に代わって、1つの無線連結を介して通信を行う技術である。このようなブルートゥースの無線の通信技術が、たとえば、携帯電話やラップトップコンピュータで具現されると、これらの装置間の通信用ケーブルを排して、無線で通信を行うことが可能となる。このようなブルートゥースシステムを構成する個々の装置としては、プリンタ、PDA(Personal Digital Assistant)、デスクトップ、FAX、キーボード、ジョイスティックは勿論のこと、実際には、あらゆるデジタル装置が挙げられる。
【0003】
このようなブルートゥースは、一般に、最大データ転送速度が1Mbps程度であり、最大転送距離が10m程度である。この1Mbpsという転送速度は、ユーザが免許を取得すること無しに利用できる範疇、つまり、2.4GHzのISM(Industrial Scientific Medical)の周波数帯域内にある周波数であるので、簡便かつ低コストで具現できるものである。また、10mという転送距離は、オフィス内でユーザが携帯している機器とデスクに設置されるパーソナルコンピュータ(PC)との間の転送距離としては充分な距離であるという判断に基づいて定められたものである。
【0004】
また、ブルートゥースは、比較的雑音の多いラジオ周波数帯域の環境でも動作することが可能なように考案されている。すなわち、ブルートゥースは、毎秒1600回のチャネル切り換えを行う周波数ホッピング(Frequency Hopping)方式を採用しているので、比較的雑音の多い無線周波数帯域でも安定したデータの送受信が可能である。
【0005】
ここで、前記周波数ホッピング方式は、FHSS(Frequency Hopping Spread Spectrum)方式とも呼ばれている。このFHSS方式では、まず、与えられた周波数帯域を複数のホッピングチャネルに割り当てて送信側で1次変調された信号(中間周波数帯域)をRF(Radio Frequency)周波数帯域(2.4GHz)に周波数変換する。この際、相異なるホッピングチャネルが、所定の手順で前記信号に割り当てられる。このとき、前記信号に割り当てられるホッピングチャネルの変更速度が比較的速いので、多重チャネルの干渉、及び狭帯域のインパルス性雑音の影響を低減させることが可能になる。
【0006】
また、受信端では、多数のホッピングチャネルに分散されて受信された信号を、送信端と同じ順序で連結させて元の信号を復元する。IEEE802.11では、79個のホッピングチャネルを使用し、各ホッピングチャネルを互いに1MHzの間隔で配置して信号を多数のチャネル間をホッピングさせながら割り当てる際に、時間的に連続した2つのホッピングチャネル間での相互干渉を避けるべく、少なくとも6MHzの間隔で、ホッピングチャネルの変更速度(ホッピング率)を毎秒2.5回以上とすることが規定されている。
【0007】
ブルートゥースシステムは、一般に、1対1の連結のみならず1対多の連結をもサポートするものである。このようなブルートゥースシステムにおいては、図1に示すように、多数の通信機器が、いずれか1つの通信機器を中心として相互の間で系統的に連結することが可能である。この際、それぞれの通信機器は、互いに異なる周波数ホッピング順序によって区分される。このように系統的に連結された1つの組織をピコネット10という。
【0008】
ここで、前記ピコネット10とは、1つのマスタ11に対して1つ以上のスレーブ13が連結されて形成されたブルートゥースユニットの構成単位のことをいう。そして、1つのピコネット10は、1つのマスタ11が最大で7つのスレーブ13を有することができる。
【0009】
ここで、マスタ11は、ピコネット10内のチャネルに対して全体的な特性を決定づけるものである。また、マスタ11のブルートゥースデバイスアドレス(Bluetooth Device Address;BD_ADDR)は、周波数ホッピングシーケンスとチャネルアクセスコードを決定するものである。つまり、マスタ11のクロックは、ホッピングシーケンスの位相を決定するとともにタイミングを設定する。また、マスタ11は、チャネル上のトラフィックを制御する。そして、各種のデジタル機器がこのようなマスタに採用され得、一旦、ピコネット10が形成されると、そのあとで、マスタとスレーブの各役割が再び変更され得る。
【0010】
マスタとスレーブは、基本的には1ホッピングスロット(625μs=1/1600秒)を単位として、時分割方式(Time Division Duplex:TDD)によって両方向通信を実行する。
【0011】
図2は、マスタとスレーブとのTDDによる通信を模式的に示す図である。ここで、タイムスロットとして割り当てられた各チャネルの長さは625μsである。タイムスロット数は、ピコネットマスタのブルートゥースクロックによって決定される。また、タイムスロットにより、マスタとスレーブとは択一的にパケットを転送することが可能である。つまり、マスタは、偶数で表記されたタイムスロットのみでパケットを転送し、スレーブは奇数で表記されたタイムスロットのみでパケットを転送するようになっている。また、マスタやスレーブによって転送されるパケットは、5つ以下のタイムスロット内で具現されることが必要である。ここで、パケットとは、ピコネットチャネルで転送されるデータの単位をいう。
【0012】
ブルートゥースが連結された状態で電力消費量を低減化するために、マスタは、スレーブをホールドモード(hold mode)、スニフモード(sniff mode)、あるいはパークモード(park mode)等に設定した状態で運用される。
ここで、ホールドモードとは、マスタとスレーブとが連結された状態で、AM_ADDR(Active Member Address)を保有したままスリープ(sleep)状態に入るモードのことをいう。また、スニフモードとは、マスタとスレーブが連結された状態で、前記AM_ADDRを保有したままリッスン(listen)の間隔を長くするモードのことをいう。そして、パークモードとは、マスタとスレーブが連結された状態で、前記AM_ADDRを開放してスリープ状態に入るモードのことをいう。このパークモードに移行する前に、PM_ADDR(Parked Member Address)またはAR_ADDR(Access Request Address)がマスタから与えられる。
【0013】
ここで、前記AM_ADDRは、メンバーアドレスで表現され、ピコネット内に参加しているアクティブ状態にあるメンバーを識別するようになっている。つまり、ピコネット内で2つ以上のスレーブが1つのマスタに無線で接続される場合、マスタは、各スレーブを区別するために、各スレーブがアクティブ化される時に使用される臨時の3ビットのアドレスを割り当てる。これによって、マスタとスレーブ間で交換されるパケットは、全てAM_ADDRを伝播する。
【0014】
すなわち、スレーブのAM_ADDRは、マスタからスレーブへのパケットのみならず、スレーブからマスタへのパケット全てに使用される。スレーブがマスタに連結されていないときや、スレーブがパークモード状態である場合には、割り当てられたAM_ADDRは放棄され、マスタに再び連結されるときに新たなAM_ADDRが割り当てられる必要がある。ここで、ピコネットが1つのマスタと7つのスレーブに制限されるのは、ブルートゥース標準において、マスタがアクティブ化されたスレーブに割り当てるアドレス(AM_ADDR)が3ビットの長さに指定されているためである。つまり、最大8つのアドレスのうち、アドレス「000」はマスタからスレーブへのブロードキャスティング用途として使用され、残りの「001」から「111」までの7つのアドレスのみを使用することができるためである。
【0015】
ピコネット内の通信機器は、他のピコネット内の通信機器とデータ通信を行うことが可能である。そして、複数のピコネットが互いに組織的に連結されたものをスカッタネット(Scatternet)という。このスカッタネットは、2つ以上のピコネットが集まって新たなネットを形成して作られるもので、それぞれのピコネットは固有のホッピング周波数を維持している必要がある。また、スカッタネット形成に参加する通信機器は、必然的にスカッタネット通信とピコネット通信とが転換可能に設定される必要がある。
【0016】
ところが、ブルートゥースシステムがスカッタネットに属していると、このブルートゥースシステムでは、マスタとして動作すると同時にスレーブとして動作する場合、あるいは、任意のマスタに対するスレーブとして動作すると同時に他のマスタに対するスレーブとして動作する場合が発生する。すなわち、このようなブルートゥースシステムにおいて、相異なるピコネットに属している少なくとも2つの外部機器との間でデータの送受信が可能なように設定することが強く求められているので、この場合に、送受信される各データ間で相互の衝突が防止されるように構成する必要がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記問題点を解決するためになされたもので、相異なるピコネットに属している少なくとも2つ以上の外部機器とデータの送受信が可能であり、送受信されるぞれぞれのデータの衝突を防止できる無線通信システム及びその方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係るスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法は、第1外部機器に対するマスタとして動作中のブルートゥースシステムの通信方法であって、第2外部機器から通信要請信号を受信する段階と、受信された前記通信要請信号をスキャニングして前記第1外部機器に対するマスタとしての動作から前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階と、前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作から前記第1外部機器に対するマスタとしての動作に転換する場合に前記第2外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第2外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と、前記第2外部機器から前記モード転換要請信号に対するモード転換許容信号を受信する段階と、前記第2外部機器との接続状態を前記スニフモードに転換する段階とを備えて構成される(請求項1)。
【0019】
前記目的を達成するための本発明に係る他の態様のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法は、第1外部機器に対するマスタとして動作中のブルートゥースシステムの通信方法であって、第2外部機器から通信要請信号を受信する段階と、受信された前記通信要請信号をスキャニングして前記第1外部機器に対するマスタとしての動作から前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階と、前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作から前記第1外部機器に対するマスタとしての動作に転換する場合に前記第2外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第2外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と、送信された前記モード転換要請信号が前記第2外部機器によって拒絶された場合は、前記第2外部機器との接続を断絶し前記第1外部機器に対するマスタとしての動作に転換する段階とを備えて構成される(請求項2)。
【0020】
また、本発明は、前記第1外部機器に対するマスタとして動作する場合に前記第2外部機器との間に設定された前記スニフモードの終了時刻になったかを判断する段階と、前記第2外部機器との間に設定された前記スニフモードが終了時刻になったら、前記第1外部機器に対するマスタとしての動作を前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階とをさらに備えることが望ましい(請求項3)。
【0021】
前記目的を達成するための本発明に係る他の態様のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法は、第1外部機器に対するスレーブとして動作中のブルートゥースシステムの通信方法であって、前記第1外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第1外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と、送信された前記モード転換要請信号が前記第1外部機器によって許容された場合は、前記第1外部機器との接続状態をスニフモードに転換する段階と、第2外部機器から通信要請信号を受信する段階と、前記通信要請信号をスキャニングして前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作から第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階と、前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作から前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する場合に前記第2外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第2外部機器にモード転換要請信号を送信する段階とを備えて構成される(請求項4)。
【0022】
また、本発明は、前記第2外部機器から前記モード転換要請信号に対するモード転換許容信号を受信する段階と、前記第2外部機器との接続状態を前記スニフモードに転換する段階とをさらに備えることが望ましい(請求項5)。
【0023】
また、本発明は、前記第2外部機器に送信された前記モード転換要請信号が拒絶された場合は、前記第2外部機器との接続を断絶し前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階をさらに備えることが望ましい(請求項6)。
【0024】
この際、前記第1外部機器間に設定されたスニフモード、及び前記第2外部機器との間に設定されたスニフモードは、同一の周期及び同一の時間間隔で交互に動作転換されることが可能なように設定されることが望ましい(請求項7)。
【0025】
また、本発明は、前記第1外部機器に対するスレーブとして動作する場合に前記第2外部機器との間に設定された前記スニフモードの終了時刻になったかを判断する段階と、前記第2外部機器との間に設定された前記スニフモードが終了時刻になったら、前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作を前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階とをさらに備えることが望ましい(請求項8)。
【0026】
前記目的を達成するための本発明に係る他の態様のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法は、第1外部機器に対するスレーブとして動作中のブルートゥースシステムの通信方法であって、前記第1外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第1外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と、送信された前記モード転換要請信号が前記第1外部機器によって許容された場合は、前記第1外部機器との接続状態をスニフモードに転換する段階と、第2外部機器に通信要請信号を送信する段階と、前記通信要請信号が前記第2外部機器によってスキャニングされると、前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作を第2外部機器に対するマスタとしての動作に転換する段階とを備えて構成することができる(請求項9)。
【0027】
また、この際、送信された前記モード転換要請信号が前記第1外部機器によって拒絶された場合は、前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作を維持し前記第1外部機器に前記モード転換要請信号を再送信することが望ましい(請求項10)。
【0028】
また、本発明は、前記第2外部機器に対するマスタとして動作する場合に前記第1外部機器との間に設定された前記スニフモードの終了時刻になったかを判断する段階と、前記第1外部機器との間に設定された前記スニフモードが終了時刻になったら、前記第2外部機器に対するマスタとしての動作を前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階とをさらに備えることが望ましい(請求項11)。
【0029】
また、本発明は、前記第1外部機器に対するスレーブとして動作する場合に、前記第1外部機器との間に設定された前記スニフモードの開始時刻になったか否かを判断する段階と、前記第1外部機器との間に設定された前記スニフモードが開始時刻になったら、前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作を前記第2外部機器に対するマスタとしての動作に転換する段階とをさらに備えることが望ましい(請求項12)。
【0030】
一方、前記目的を達成するための本発明に係るスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムは、第1外部機器に対するマスタとして動作中のブルートゥースシステムであって、マスタとして前記第1外部機器と接続状態にあり、第2外部機器から受信された通信要請信号をスキャニングすることによって前記第2外部機器とスレーブとして接続が開始された場合、前記第1外部機器との間でデータの送受信を行うために前記第2外部機器にスニフモードへのモード転換を要請するモード転換要請部と、前記要請が前記第2外部機器によって許容された場合は、前記第2外部機器との接続状態を前記スニフモードに転換するモード転換部と、前記第2外部機器との接続が前記スニフモードに転換された状態で前記第1外部機器との間でデータの送受信を行う送受信部とを備えるように構成される(請求項13)。
【0031】
また、この際、前記モード転換要請部は、前記第2外部機器との間でデータの送受信を行うために前記第1外部機器にスニフモードへのモード転換を要請し、前記送受信部は前記要請が前記第2外部機器によって許容された場合は、前記第1外部機器との接続が前記スニフモードに転換された状態で前記第2外部機器との間でデータの送受信を行うように構成することができる(請求項14)。
【0032】
また、前記目的を達成するための本発明に係るスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムは、第1外部機器に対するスレーブとして動作中のブルートゥースシステムであって、スレーブして前記第1外部機器と接続状態にあり、マスタとして第2外部機器に通信要請信号を送信する場合、前記第1外部機器との接続状態をスニフモードに転換するために前記第1外部機器にスニフモードへのモード転換を要請するモード転換要請部と、前記要請が前記第1外部機器によって許容された場合は、前記第1外部機器との接続状態を前記スニフモードに転換するモード転換部と、送信された前記通信要請信号が前記第2外部機器によってスキャニングされると、前記第2外部機器との接続を開始する接続開始部と、前記第1外部機器との接続が前記スニフモードに転換された状態で前記第2外部機器との間でデータの送受信を行う送受信部とを備えて構成される(請求項15)。
【0033】
この際、前記モード転換部は、前記要請が前記第1外部機器によって拒絶された場合は、前記第1外部機器との接続状態を維持し前記第1外部機器に前記モード転換要請信号を再送信するように構成することができる(請求項16)。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態について詳細に説明する。図3は、スカッタネット上における任意のピコネットのマスタが他のピコネットのスレーブとして動作する場合の一例を示す模式図である。また、図4は、スカッタネット上で任意のピコネットのスレーブが、他のピコネットのスレーブとして動作する場合の一例を示す模式図である。図3に示すように、任意のピコネット20に属しているマスタ21は、同時に他のピコネット30のマスタ31に対するスレーブ21として動作している。また、図4に示すように、ピコネット40に属しているマスタ41に対するスレーブ43は、同時に他のピコネット50のマスタ51に対するスレーブ43として動作している。このような動作のためにスカッタネットに参加するブルートゥースシステムは、以下のような時間的に定められた一定の規則に従う。
【0036】
(1)任意のピコネットに属しているブルートゥースシステムとの通信(以下、ピコネット通信と称する)から他のピコネットに属しているブルートゥースシステムとの通信(以下、スカッタネット通信と称する)への転換は、ほぼ同時に行われる。
(2)マスタ21とマスタ31がスカッタネット通信を行っている間は、ピコネット20内のスレーブ23はマスタ21と通信を行うことができず、また、他のピコネット30内のスレーブ33はマスタ31と通信を行うことができない。
(3)スカッタネット通信を行う通信機器がピコネット40内でスレーブ43として役割を果たしている場合、ピコネット40内のスレーブ43はスカッタネット通信を行っている間はマスタ41に応答することができないため、その区間ではマスタ41がスレーブ43にパケットを送らないようにアルゴリズムが具現される。
【0037】
図5は、本発明に係るブルートゥースシステムの一例の実施形態を示すブロック図である。図5に示すように、ブルートゥースシステム60は、モード転換要請部61、モード転換部63、送受信部65、及び接続開始部67を備えて構成されている。
【0038】
ブルートゥースシステム60が、第1外部機器71と接続された状態でさらに第2外部機器73との接続が開始されてデータの送受信が行われる場合、モード転換要請部61は第1外部機器71との間でデータの送受信を行うために、第2外部機器73にスニフモードへのモード転換を要請する。つまり、ブルートゥースシステム60が、第1外部機器71に対するマスタとして動作している場合に第2外部機器73と通信が開始されると、モード転換要請部61は第1外部機器71との間でデータの送受信を行うために、第2外部機器73にスニフモードに転換するための要請信号を送信する。そして、モード転換要請部61によって送信された要請信号が第2外部機器73によって許容された場合は、ブルートゥースシステム60と第2外部機器73の接続状態はスニフモードに転換され、ブルートゥースシステム60は、第1外部機器71との間でデータの送受信を行うことが可能となる。
【0039】
また、ブルートゥースシステム60が、第1外部機器71に対するスレーブとして動作している場合に第2外部機器73と通信が開始されると、モード転換要請部61は、第2外部機器73または第1外部機器71との間でデータの送受信を行うために、第1外部機器71または第2外部機器73に対してスニフモードへのモード転換を要請する。そして、モード転換部63は、モード転換要請部61による要請が第1外部機器71または第2外部機器73によって許容された場合は、第1外部機器71または第2外部機器73との接続状態をスニフモードに転換する。
【0040】
ここで、モード転換要請部61による要請が第1外部機器71または第2外部機器73によって拒絶された場合に、モード転換部63は、第1外部機器71または第2外部機器73との接続を一旦切断して第2外部機器73または第1外部機器71との間でデータの送受信を行えるように具現されることが望ましい。
【0041】
送受信部65は、外部から受信された信号、例えばRF信号を処理し転送対象データパケットを外部に送出するものである。ここで、送受信部65は、モード転換部63によって第1外部機器71または第2外部機器73との接続状態がスニフモードに転換された状態で第2外部機器73または第1外部機器71とデータパケットを送受信する。
【0042】
接続開始部67は、第1外部機器71との間でデータの送受信を行っている状態で、さらに第2外部機器73との間でもデータの送受信が行えるように、通信を開始する。つまり、ブルートゥースシステム60が第2外部機器73に対してマスタとしてデータの送受信を行うため、接続開始部67は第2外部機器73に通信要請信号を送信する。そして、この送信された通信要請信号が第2外部機器73によってスキャニングされると、接続開始部67は第2外部機器73とデータの送受信を行うことが可能になる。また、ブルートゥースシステム60が第2外部機器73に対してスレーブとしてデータの送受信を行うため、接続開始部67は第2外部機器73から受信された通信要請信号をスキャニングする。このようにしてブルートゥースシステム60は第2外部機器73とデータの送受信を行う。
【0043】
ここで、ブルートゥースシステム60は、ブルートゥースシステム60が装着された機器の本来の機能を行うホスト70とデータの送受信を行うものである。このブルートゥースシステム60は、送受信されるデータを、ホスト70と、前記した第1外部機器71または第2外部機器73と無線で送受信する。このようにして、ブルートゥースシステム60が装着された無線通信機器は、ピコネット通信からスカッタネット通信に転換して、またはスカッタネット通信からピコネット通信に転換して外部機器と通信を行うことが可能となる。
【0044】
図6は、図5のブルートゥースシステムが任意のピコネットのマスタとしての動作から、他のピコネットのスレーブとしての動作に転換する過程を示すフローチャートである。また、図7は、図6の動作転換の過程の流れを示す模式図である。
【0045】
図6に示すように、ブルートゥースシステム60は、任意のピコネットにおいて第1外部機器71に対するマスタとして動作する(ステップS601)。ブルートゥースシステム60が第1外部機器71に対するマスタとして動作している途中で第2外部機器73から通信要請信号が受信されると(ステップS603)、接続開始部67は受信された通信要請信号をスキャニングする(ステップS605)。通信要請信号及び通信要請信号に対するスキャニングは、インクワイアリ(inquiry)及びページング(paging)過程と、インクワイアリ及びページングのそれぞれに対するスキャニング過程を用いる。
ここで、インクワイアリ過程は、所定範囲内に存在する機器のアドレスとクロックを発見するように機能する。また、ページング過程は、マスタによって周期的に行なわれ、スレーブをウェークアップさせるように機能する。
【0046】
そして、接続開始部67が第2外部機器73から受信された通信要請信号をスキャニングすることによって、ブルートゥースシステム60は第1外部機器71に対するマスタとしての動作を第2外部機器73に対するスレーブとしての動作に転換する。このとき、第1外部機器71とブルートゥースシステム60と送受信中であったデータは、ブルートゥースシステム60が第2外部機器73に対して行うスレーブ動作に転換される前に、送受信が完了される。
【0047】
ブルートゥースシステム60は第1外部機器71とデータの送受信を行うので、ブルートゥースシステム60に含まれるモード転換要請部61はブルートゥースシステム60と第2外部機器73との接続状態がスニフモードに転換されるように第2外部機器73にモード転換要請信号を送信する(ステップS607)。このように送信されたモード転換要請信号が第2外部機器73によって許容された場合(ステップS609)、ブルートゥースシステム60は第2外部機器73からモード転換許容信号を受信する(ステップS613)。このモード転換許容信号がブルートゥースシステム60で受信されると、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は第2外部機器73とブルートゥースシステム60の接続状態をスニフモードに転換する(ステップS615)。そして、ブルートゥースシステム60に含まれる送受信部65は、第2外部機器73との接続状態がスニフモードに転換された状態で第1外部機器71に対するマスタとして第1外部機器71とデータの送受信を行う。
【0048】
なお、前記の送信されたモード転換要請信号が第2外部機器73によって拒絶された場合、ブルートゥースシステム60に含まれるモード転換部63が第2外部機器73との接続を切断し(ステップS611)、ブルートゥースシステム60に含まれる送受信部65は第2外部機器73との接続が切断された状態で第1外部機器71とデータの送受信を行う。
【0049】
また、ブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間に設定されたスニフモードは、動作転換が所要の時間間隔で繰り返される。すなわち、ブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間に予め設定されたスニフモードの時間間隔以外の時間領域では、ブルートゥースシステム60は第2外部機器73に対するスレーブとして第2外部機器73とデータの送受信を行う(ステップS617)。
【0050】
ブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間に設定されたスニフモードの開始時刻になると(ステップS619)、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は第2外部機器73に対するスレーブとしての動作を第1外部機器71に対するマスタとしての動作に転換する(ステップS621)。
【0051】
また、ブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間に設定されたスニフモードの終了時刻になると(ステップS623)、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は第1外部機器71に対するマスタとしての動作を第2外部機器73に対するスレーブとしての動作に転換する(ステップS617)。このような動作転換の過程は、スニフモードについて予め設定された所要の時間間隔で周期的に繰り返される。
【0052】
このようにして、本発明に係るブルートゥースシステムは、任意のピコネットにおけるマスタとしての動作と、他のピコネットに対するスレーブとしての動作の両方を実行することができる。
【0053】
図8A及び図8Bは、図5に示すブルートゥースシステムが、任意のピコネットのスレーブとしての動作から、他のピコネットのスレーブとしての動作に転換する過程を示すフローチャートである。
【0054】
図8Aに示すように、ブルートゥースシステム60は、任意のピコネットで第1外部機器71に対するスレーブとして動作する(ステップS801)。ブルートゥースシステム60が第1外部機器71に対するスレーブとして動作している途中にスレーブとして第2外部機器73との接続を要求すると、ブルートゥースシステム60に含まれるモード転換要請部61は、まずブルートゥースシステム60と第1外部機器71との接続状態がスニフモードに転換されるよう第1外部機器71にモード転換要請信号を送信する(ステップS803)。
【0055】
モード転換要請部61によって送信されたモード転換要請信号が第1外部機器71で許容された場合(ステップS805)、ブルートゥースシステム60は第1外部機器71からモード転換許容信号を受信する(ステップS807)。一方、モード転換要請部61によって送信されたモード転換要請信号が第1外部機器71で許容されなかった場合は(ステップS805)、ブルートゥースシステム60は第1外部機器71に対するスレーブとしての動作を維持する(ステップS801)。
【0056】
そして、モード転換許容信号が受信されると、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は第1外部機器71との接続状態をスニフモードに転換する(ステップS809)。
【0057】
ブルートゥースシステム60に含まれる送受信部65は、第1外部機器71との間に設定されたスニフモードが開始されると、第2外部機器73から通信要請信号を受信する(ステップS811)。そして、送受信部65で第2外部機器73から通信要請信号が受信されると、ブルートゥースシステム60に含まれる接続開始部67は受信された通信要請信号をスキャニングする(ステップS813)。前記の通信要請信号及び通信要請信号に対するスキャニングは、前記したように、インクワイアリ及びページング過程と、インクワイアリ及びページングのそれぞれに対するスキャニング過程で用いられる。
【0058】
接続開始部67が第2外部機器73から受信された通信要請信号をスキャニングすると、ブルートゥースシステム60は第1外部機器71に対するスレーブとしての動作を第2外部機器73に対するスレーブとしての動作に転換する。
【0059】
ブルートゥースシステム60が第2外部機器73に対するスレーブとして動作する途中で第1外部機器71とデータの送受信を行うため、ブルートゥースシステム60のモード転換要請部61は、第2外部機器73にモード転換要請信号を送信する(ステップS815)。このように送信されたモード転換要請信号が第2外部機器73で許容された場合(ステップS817)、ブルートゥースシステム60は第2外部機器73からモード転換許容信号を受信する(ステップS821)。
【0060】
このようにモード転換許容信号が受信された場合、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は、第2外部機器73とブルートゥースシステム60の接続状態をスニフモードに転換する(ステップS823)。そして、ブルートゥースシステム60の送受信部65は、第2外部機器73との接続状態がスニフモードに転換された状態で、第1外部機器71に対するスレーブとして第1外部機器71とデータの送受信を行う。
【0061】
一方、前記のように送信されたモード転換要請信号が第2外部機器73で拒絶された場合は、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は、第2外部機器73との接続を切断し(ステップS819)、ブルートゥースシステム60の送受信部65は、第2外部機器73との接続が切断された状態で第1外部機器71に対するスレーブとして第1外部機器71とデータの送受信を行う。ブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間に設定されたスニフモードは、第1外部機器73との間に設定されたスニフモードのように、動作転換が所要の時間間隔で繰り返される。
【0062】
すなわち、図8Bに示すように、ブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間に予め設定されたスニフモードの時間間隔以外の時間領域では、ブルートゥースシステム60は、第2外部機器73に対するスレーブとして第2外部機器73とデータの送受信を行う(ステップS825)。ブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間で予め設定されたスニフモードの開始時刻になると(ステップS827)、ブルートゥースシステム60に含まれるモード転換部63は第2外部機器73に対するスレーブとしての動作を第1外部機器71に対するスレーブとしての動作に転換する(ステップS829)。
【0063】
そして、ブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間で予め設定されたスニフモードの終了時刻になると(ステップS831)、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は第1外部機器71に対するスレーブとしての動作を第2外部機器73に対するスレーブとしての動作に転換する(ステップS825)。このような動作の転換過程は、スニフモードについて予め設定された所要の時間間隔で繰り返される。
【0064】
また、ブルートゥースシステム60と第1外部機器71との間、及びブルートゥースシステム60と第2外部機器73との間に設定されたそれぞれのスニフモードの動作転換は、同一の時間間隔及び同一の周期で交互に設定されることが望ましい。
【0065】
このようにして、本発明に係るブルートゥースシステム60は、任意のピコネットに対するスレーブとしての動作と、他のピコネットに対するスレーブとしての動作とを両立させることが可能となる。
【0066】
図9は、図5に示すブルートゥースシステムが、任意のピコネットに対するスレーブとしての動作から、他のピコネットのマスタとしての動作に転換される過程を示すフローチャートである。
【0067】
図9に示すように、ブルートゥースシステム60は、任意のピコネットで第1外部機器71に対するスレーブとして動作する(ステップS901)。ブルートゥースシステム60が第1外部機器71に対するスレーブとして動作している途中に第2外部機器73とデータの送受信を行おうとする場合、ブルートゥースシステム60のモード転換要請部61は、先にブルートゥースシステム60と第1外部機器71と間の接続状態がスニフモードに転換されるように、第1外部機器71にモード転換要請信号を送信する(ステップS903)。
【0068】
そして、モード転換要請部61によって送信されたモード転換要請信号が、第1外部機器71で許容された場合(ステップS905)、ブルートゥースシステム60は第1外部機器71からモード転換許容信号を受信する(ステップS907)。モード転換要請部61によって送信されたモード転換要請信号が第1外部機器71で許容されない場合には(ステップS905)、ブルートゥースシステム60は、第1外部機器71に対するスレーブとしての動作を維持する(ステップS901)。
【0069】
さらに、モード転換許容信号が受信された場合、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は第1外部機器71との接続状態をスニフモードに転換する(ステップS909)。
【0070】
ここで、ブルートゥースシステム60の接続開始部67は、ブルートゥースシステム60と第1外部機器71との間に設定されたスニフモードが始まる際に送受信部65を通して第2外部機器73に通信要請信号を送信する(ステップS911)。ブルートゥースシステム60の接続開始部67から送信された通信要請信号が第2外部機器73でスキャニングされると(ステップS913)、ブルートゥースシステム60は第2外部機器73に対するマスタとして第2外部機器73とデータの送受信を行う(ステップS915)。ブルートゥースシステム60と第1外部機器71との間に設定されたスニフモードの動作転換は所要の時間間隔で周期的に繰り返される。
【0071】
すなわち、ブルートゥースシステム60と第1外部機器71との間に設定されたスニフモードの終了時刻になると(ステップS917)、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は第2外部機器73に対するマスタとしての動作を第1外部機器71に対するスレーブとしての動作に転換する(ステップS919)。また、ブルートゥースシステム60と第1外部機器71との間で予め設定されたスニフモードの開始時刻になると(ステップS921)、ブルートゥースシステム60のモード転換部63は第1外部機器71に対するスレーブとしての動作を第2外部機器73に対するマスタとしての動作に転換する(ステップS915)。このような動作転換の過程は、スニフモードについて予め設定された所要の時間間隔で周期的に繰り返される。
【0072】
このようにして、本発明に係るブルートゥースシステムは、任意のピコネットでスレーブとして動作しつつ、他のピコネットに対するマスタとして動作できるようになる。
【0073】
図10は、図5に示すブルートゥースシステムで任意のピコネットと他のピコネットとがスカッタネットを形成した場合のピコネット変換の流れを示す模式図である。また、図11は、図5のブルートゥースシステムが、相異なる2つのピコネットに属している通信機器に対するスレーブとして動作する場合の通信方法の流れを示す模式図である。
【0074】
図10及び図11に示すように、ブルートゥースシステム60は、相異なる2つの通信機器との間でデータの送受信を行う場合、第1外部機器71との間でデータの送受信を行うときは、第2外部機器73とブルートゥースシステム60の接続状態はスニフモードとなり、第2外部機器73との間でデータの送受信を行うときは、第1外部機器71とブルートゥースシステム60の接続状態がスニフモードに転換される。このようにして、第1外部機器71との間で送受信されるデータと、第2外部機器73との間で送受信されるデータとは互いに衝突することなく円滑に送受信されるようになる。
【0075】
なお、ここでは、本発明に係る1例のブルートゥースシステム60として、相異なる2つの通信機器との間でデータの送受信を行う例について説明したが、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではなく、相異なる3つ以上の通信機器との間でデータの送受信を行う場合であっても、前記と同様の方法でデータの送受信を行うことができる。
【0076】
本発明は、前記したような本発明の望ましい実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく限りにおいて、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の特許請求の範囲内で、前記した本発明に係る実施形態で種々の変形を行うことが可能であることは勿論のこと、このような本発明に係る実施形態の各種の変形は、本明細書に記載された特許請求の範囲内にある。
【0077】
【発明の効果】
以上説明した通りに構成される本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、ブルートゥースシステムが、スカッタネット上で多数の他のブルートゥースシステムとの間でデータの送受信を行う場合に、送受信されるデータが、相互に衝突することなく、円滑に送受信されることが可能なスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステム及びその通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブルートゥースシステムが組織されたピコネットの形態を示す模式図である。
【図2】マスタとスレーブとのTDDによる通信の形態を示す模式図である。
【図3】スカッタネット上で任意のピコネットのマスタが他のピコネットのスレーブとして動作する場合の様子を示す模式図である。
【図4】スカッタネット上で任意のピコネットのスレーブが他のピコネットのスレーブとして動作する場合の様子を示す模式図である。
【図5】本発明に係るブルートゥースシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図6】図5に示すブルートゥースシステムが任意のピコネットのマスタとしての動作から他のピコネットのスレーブとしての動作に転換する過程を示すフローチャートである。
【図7】図6に示す過程の流れを示す模式図である。
【図8A】図5に示すブルートゥースシステムが任意のピコネットのスレーブとしての動作から他のピコネットのスレーブとしての動作に転換する過程を示すフローチャートである。
【図8B】図5に示すブルートゥースシステムが任意のピコネットのスレーブとしての動作から他のピコネットのスレーブとしての動作に転換する過程を示すフローチャートである。
【図9】図5に示すブルートゥースシステムが任意のピコネットのスレーブとしての動作から他のピコネットのマスタとしての動作に転換する過程を示すフローチャートである。
【図10】図5に示すブルートゥースシステムによって任意のピコネットと他のピコネットがスカッタネットを形成した場合のピコネット変換の過程の流れを示す模式図である。
【図11】図5に示すブルートゥースシステムが相異なる2つのピコネットに属しているブルートゥースシステムに対するスレーブとして動作する場合の通信方法の流れを示す模式図である。

Claims (16)

  1. 第1外部機器に対するマスタとして動作中のブルートゥースシステムの通信方法であって、
    第2外部機器から通信要請信号を受信する段階と;
    受信された前記通信要請信号をスキャニングして前記第1外部機器に対するマスタとしての動作から前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階と;
    前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作から前記第1外部機器に対するマスタとしての動作に転換する場合に前記第2外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第2外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と
    前記第2外部機器から前記モード転換要請信号に対するモード転換許容信号を受信する段階と;
    前記第2外部機器との接続状態を前記スニフモードに転換する段階と、
    を備えることを特徴とするスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  2. 第1外部機器に対するマスタとして動作中のブルートゥースシステムの通信方法であって、
    第2外部機器から通信要請信号を受信する段階と;
    受信された前記通信要請信号をスキャニングして前記第1外部機器に対するマスタとしての動作から前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階と;
    前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作から前記第1外部機器に対するマスタとしての動作に転換する場合に前記第2外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第2外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と;
    送信された前記モード転換要請信号が前記第2外部機器によって拒絶された場合は、前記第2外部機器との接続を断絶し前記第1外部機器に対するマスタとしての動作に転換する段階と、
    備えることを特徴とするスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  3. 前記第1外部機器に対するマスタとして動作する場合に前記第2外部機器との間に設定された前記スニフモードの終了時刻になったかを判断する段階と;
    前記第2外部機器との間に設定された前記スニフモードが終了時刻になったら、前記第1外部機器に対するマスタとしての動作を前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階
    さらに備えることを特徴とする請求項に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  4. 第1外部機器に対するスレーブとして動作中のブルートゥースシステムの通信方法であって、
    前記第1外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第1外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と;
    送信された前記モード転換要請信号が前記第1外部機器によって許容された場合は、前記第1外部機器との接続状態をスニフモードに転換する段階と;
    第2外部機器から通信要請信号を受信する段階と;
    前記通信要請信号をスキャニングして前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作から第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階と;
    前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作から前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する場合に前記第2外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第2外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と、
    を備えることを特徴とするスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  5. 前記第2外部機器から前記モード転換要請信号に対するモード転換許容信号を受信する段階と;
    前記第2外部機器との接続状態を前記スニフモードに転換する段階と、
    さらに備えることを特徴とする請求項に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  6. 前記第2外部機器に送信された前記モード転換要請信号が拒絶された場合は、前記第2外部機器との接続を断絶し前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階を、
    さらに備えることを特徴とする請求項に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  7. 前記第1外部機器間に設定されたスニフモード、及び前記第2外部機器との間に設定されたスニフモードは、同一の周期及び同一の時間間隔で交互に動作転換されることが可能なように設定されること
    を特徴とする請求項に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  8. 前記第1外部機器に対するスレーブとして動作する場合に前記第2外部機器との間に設定された前記スニフモードの終了時刻になったかを判断する段階と;
    前記第2外部機器との間に設定された前記スニフモードが終了時刻になったら、前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作を前記第2外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  9. 第1外部機器に対するスレーブとして動作中のブルートゥースシステムの通信方法であって、
    前記第1外部機器との接続状態がスニフモードに転換されるよう前記第1外部機器にモード転換要請信号を送信する段階と;
    送信された前記モード転換要請信号が前記第1外部機器によって許容された場合は、前記第1外部機器との接続状態をスニフモードに転換する段階と;
    第2外部機器に通信要請信号を送信する段階と;
    前記通信要請信号が前記第2外部機器によってスキャニングされると、前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作を第2外部機器に対するマスタとしての動作に転換する段階と、
    を備えることを特徴とするスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  10. 送信された前記モード転換要請信号が前記第1外部機器によって拒絶された場合は、前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作を維持し前記第1外部機器に前記モード転換要請信号を再送信すること
    を特徴とする請求項に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  11. 前記第2外部機器に対するマスタとして動作する場合に前記第1外部機器との間に設定された前記スニフモードの終了時刻になったかを判断する段階と;
    前記第1外部機器との間に設定された前記スニフモードが終了時刻になったら、前記第2外部機器に対するマスタとしての動作を前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作に転換する段階と、
    さらに備えることを特徴とする請求項に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  12. 前記第1外部機器に対するスレーブとして動作する場合に、前記第1外部機器との間に設定された前記スニフモードの開始時刻になったか否かを判断する段階と;
    前記第1外部機器との間に設定された前記スニフモードが開始時刻になったら、前記第1外部機器に対するスレーブとしての動作を前記第2外部機器に対するマスタとしての動作に転換する段階と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステムの通信方法。
  13. 第1外部機器に対するマスタとして動作中のブルートゥースシステムであって、
    マスタとして前記第1外部機器と接続状態にあり、第2外部機器から受信された通信要請信号をスキャニングすることによって前記第2外部機器とスレーブとして接続が開始された場合、前記第1外部機器との間でデータの送受信を行うために前記第2外部機器にスニフモードへのモード転換を要請するモード転換要請部と;
    前記要請が前記第2外部機器によって許容された場合は、前記第2外部機器との接続状態を前記スニフモードに転換するモード転換部と;
    前記第2外部機器との接続が前記スニフモードに転換された状態で前記第1外部機器との間でデータの送受信を行う送受信部と、
    を備えることを特徴とするスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステム。
  14. 前記モード転換要請部は、前記第2外部機器との間でデータの送受信を行うために前記第1外部機器にスニフモードへのモード転換を要請し、
    前記送受信部は前記要請が前記第2外部機器によって許容された場合は、前記第1外部機器との接続が前記スニフモードに転換された状態で前記第2外部機器との間でデータの送受信を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステム。
  15. 第1外部機器に対するスレーブとして動作中のブルートゥースシステムであって、
    スレーブして前記第1外部機器と接続状態にあり、マスタとして第2外部機器に通信要請信号を送信する場合、前記第1外部機器との接続状態をスニフモードに転換するために前記第1外部機器にスニフモードへのモード転換を要請するモード転換要請部と;
    前記要請が前記第1外部機器によって許容された場合は、前記第1外部機器との接続状態を前記スニフモードに転換するモード転換部と;
    送信された前記通信要請信号が前記第2外部機器によってスキャニングされると、前記第2外部機器との接続を開始する接続開始部と;
    前記第1外部機器との接続が前記スニフモードに転換された状態で前記第2外部機器との間でデータの送受信を行う送受信部と、
    を備えることを特徴とするスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステム。
  16. 前記モード転換部は、前記要請が前記第1外部機器によって拒絶された場合は、前記第1外部機器との接続状態を維持し前記第1外部機器に前記モード転換要請信号を再送信すること
    を特徴とする請求項1に記載のスカッタネット上で通信可能なブルートゥースシステム。
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