JP3785913B2 - Gear manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車の差動装置に用いられる歯車の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の差動装置に用いる歯車は、鋼材等のブランクにセンタ穴を成形すると共に、同ブランクに削り出しや鍛造などにより歯形を成形した後、浸炭処理を行っており、全体的にほぼ均一の深さの浸炭層が形成される。
【0003】
一方、この種の歯車では、部位毎の特性として、歯面部には相手の歯車との噛み合いのために耐摩耗性が要求され、歯元部には繰り返しの衝撃入力に対する衝撃疲労強度が要求され、センタ穴の内壁部には同センタ穴に挿入する軸との接触のために耐摩耗性や耐焼付き性が要求される。
【0004】
このような特性要求に対して、歯形等の成形後に浸炭処理を行った場合には、図6(a)に示すように浸炭層Cの深さが全体的に均一であるため、歯面部Gaの耐摩耗性が向上するものの、近年の動力伝達系の高出力化に伴う入力の増大に対して歯元部Gbの衝撃疲労強度が低下するという問題がある。この問題を解決するために、歯元部に防炭処理を施し、図6(b)に示すように、歯面部Gaの浸炭層Cの深さをそのままにして、歯元部Gbの浸炭層Cを薄くすることが試みられた。しかし、この場合には、防炭処理の費用が高く、また、浸炭層Cの深さのコントロールを正確に行うことが困難であった。
【0005】
そこで、特開平9−38747号公報に開示されているように、中空状に成形したブランクに浸炭処理を施し、このブランクを温間鍛造して歯車に成形し、その後、歯車を焼入れする方法が提案されている。この方法によれば、鍛造による材料の流れにより、図6(c)に示すように、歯面部Gaの浸炭層Cの深さを保ちつつ歯元部Gbの浸炭層Cを薄くすることが可能になった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したような従来の歯車の製造方法では、歯面部の浸炭層の深さを保つことで歯面部の耐摩耗性が確保され、また、歯元部の浸炭層を薄くすることで歯元部の衝撃疲労強度が確保されるので、動力伝達系の高出力化に適応した歯車を得ることができるのであるが、センタ穴の内壁部の浸炭層を保って耐摩耗性や耐焼付き性を確保するためには、鍛造工程においてセンタ穴に形成される内ばりをなるべく薄くする必要がある。
【0007】
つまり、従来の歯車の製造方法では、浸炭処理を施した中空状のブランクを鍛造した際、センタ穴に材料が流入して内ばりを形成するのであるが、この内ばりが厚い場合、後に行う内ばりの除去に伴ってセンタ穴の内壁部に浸炭層切れが発生する恐れがあるので、内ばりを薄くする必要がある。また、内ばりを薄く形成するには、より高圧力の鍛造型を使用する必要があるが、この場合、型表面に対する材料の流れが速くなるため、型の寿命低下が生じていた。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、浸炭処理後に鍛造工程を経てセンタ穴を有する歯車を製造する場合に、より簡単な工程でセンタ穴の内壁部における浸炭層を良好に保つことができ、歯形の各部位に個々の特性を備えた歯車を得ることができる歯車の製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる歯車の製造方法は、請求項1として、センタ穴を有する歯車を製造するに際し、中実状のブランクに浸炭処理を施した後、第1鍛造工程においてブランクのセンタ穴の両側に対応する部分に円錐形状の凹部を成形し、第2鍛造工程において両側の凹部を双方の間に内ばりを有するセンタ穴に成形し、こののち、センタ穴の内ばりを除去する構成とし、請求項2として、第1鍛造工程において成形する凹部が、頂角を鋭角とした円錐形状である構成とし、請求項3として、センタ穴の内ばりを除去した後、内ばりの除去部分を含むセンタ穴の内壁に環状の凹部を成形する構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0010】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わる歯車の製造方法では、中実状のブランクに浸炭処理を施し、ブランク全体に均一な深さの浸炭層を形成する。このブランクに対してセンタ穴の成形は行わず、ブランクを適宜加熱し、第1鍛造工程においてブランクのセンタ穴の両側に対応する部分に円錐形状の凹部を成形する。このとき歯形の成形も行われる。この第1鍛造工程において、凹部の浸炭層は、凹部の頂部で切れることなく当該凹部に沿う状態となる。
【0011】
そして、第1鍛造工程を経た成形体を適宜再加熱し、第2鍛造工程において両側の凹部を双方の間に内ばりを有するセンタ穴に成形する。このとき歯形の成形も行われており、浸炭処理後に鍛造を行うことから、相手の歯車と噛み合う歯形の歯面部には、浸炭層の深さが保たれて耐摩耗性が確保され、回転時に衝撃入力を受ける歯形の歯元部には、浸炭層が薄くなって衝撃疲労強度が確保される。この第2鍛造工程において、センタ穴の内壁部の浸炭層は、センタ穴の一方から内ばりを介してセンタ穴の他方へほぼ連続した状態となる。その後、内ばりを除去することにより、貫通したセンタ穴の内壁部に沿って浸炭層が良好に保たれ、この浸炭層により、センタ穴に挿入される軸に対する耐摩耗性や耐焼付け性が確保される。
【0012】
このように、中実状のブランクに浸炭処理を施した後、第1鍛造工程で凹部を成形し、第2鍛造工程で凹部を内ばり付のセンタ穴に成形し、その後、内ばりを除去するという簡単な工程により、歯面部および歯元部に適正な浸炭層を確保するのに加えて、センタ穴の内壁部における浸炭層が良好に保たれる。なお、内ばりを除去した後、歯車には、焼入れ、ショットブラストおよび機械加工などが施される。
【0013】
本発明の請求項2に係わる歯車の製造方法では、第1鍛造工程において、ブランクのセンタ穴の両側に対応する部分に、頂角を鋭角とした円錐形状の凹部を成形することにより、凹部の頂部における浸炭層切れがより確実に防止される。
【0014】
本発明の請求項3に係わる歯車の製造方法では、センタ穴の内ばりを除去した後、内ばりの除去部分を含むセンタ穴の内壁に環状の凹部を成形するので、第2鍛造工程において内ばりの除去部分に浸炭層切れが発生したとしても、環状凹部の成形に伴って浸炭層切れの部分が除去されることとなり、浸炭層切れの部分と軸との接触が解消されると共に、軸と接触するセンタ穴の内壁部には浸炭層が良好に保たれる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わる歯車の製造方法によれば、中実状のブランクに浸炭処理を施し、円錐形状の凹部を成形する第1鍛造工程と、凹部を内ばり付きのセンタ穴に成形する第2鍛造工程を経た後、内ばりを除去することから、中実状のブランクに予めセンタ穴を成形する工程が不要となり、その分工数や製造コストの低減を実現することができる。また、浸炭処理後に鍛造を行うことから、相手の歯車と噛み合う歯形の歯面部には浸炭層の深さを保って耐摩耗性を確保することができると共に、回転時に衝撃入力を受ける歯形の歯元部には浸炭層を薄くして衝撃疲労強度を確保することができ、とくに、センタ穴に挿入する軸と接触する同センタ穴の内壁部には、上記した簡単な工程により、浸炭層を良好に保って耐摩耗性や耐焼付き性を確保することができる。さらに、例えば自動車の差動装置に用いる歯車を製造する場合には、上記した如く歯形の各部位に個々の特性を備えて動力伝達系の高出力化に充分に対応し得る歯車を得ることができる。
【0018】
本発明の請求項2に係わる歯車の製造方法によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるうえに、第1鍛造工程において頂角を鋭角とした円錐形状の凹部を成形することから、凹部の頂部における浸炭層切れをより確実に防止して、センタ穴の内壁部における浸炭層をより良好に保つことができ、耐摩耗性や耐焼付き性のさらなる向上を実現することができる。
【0019】
本発明の請求項3に係わる歯車の製造方法によれば、請求項1および2と同様の効果を得ることができるうえに、内ばりの除去部分を含むセンタ穴の内壁に環状の凹部を成形することから、内ばりの除去部分に浸炭層切れが発生したとしても、その浸炭層切れの部分を除去して軸との接触を完全に解消することができると共に、軸と接触するセンタ穴の内壁部には浸炭層を良好に保つことができ、耐摩耗性や耐焼付き性のさらなる向上を実現することができる。また、環状凹部により浸炭層切れの部分を除去することから、より高圧力の鍛造型を使用せずに、ある程度の浸炭層切れの発生を許容しつつ内ばりを厚く形成することが可能となり、これにより型表面に対する材料の流れが緩和され、型の寿命を向上させることができる。
【0022】
【実施例】
図1および図3は、本発明に係わる歯車の製造方法の一実施例を説明する図である。なお、この実施例において図1(e)に示す歯車Gは、自動車の差動装置に用いられる傘歯車であって、小径部から大径部に至る歯形Aを有すると共に、軸線方向に沿ってセンタ穴Hを有し、大径側には背球面Rを有している。
【0023】
上記の歯車Gを製造するには、図1(a)に示すような円柱体である中実状のブランクBを使用し、このブランクBに浸炭処理を施す。これにより、ブランクBには、図1(b)に示すように、全体的にほぼ均一な深さの浸炭層Cが形成される。次に、ブランクBを900〜1100℃程度に加熱し、このブランクBを図1(c)に示す第1鍛造工程で成形する。
【0024】
第1鍛造工程では、図3(a)に示すような鍛造型が用いられる。鍛造型は、中心に上側ポンチ1を挿設した上側ダイ2と、同じく中心に下側ポンチ3を挿設した下側ダイ4を備えている。上側ダイ2は歯形Aの成形部5を有し、下側4ダイは背球面Rの成形部6を有している。また、上下の各ポンチ1,3は、頂角を鋭角とした円錐形状の先端部を有している。そして、第1鍛造工程では、上記の鍛造型を用いて、歯形Aや背球面Rを一次成形すると共に、各ポンチ1,3により、ブランクBのセンタ穴Hの両側に対応する部分に円錐形状の凹部7,8を成形し、図1(c)に示す一次成形体F1を得る。
【0025】
このように、第1鍛造工程において、頂角を鋭角とした円錐形状の凹部6,7を成形することにより、凹部7,8の浸炭層Cは、凹部7,8の頂部で切れることなく当該凹部7,8に沿う状態となる。また、歯形Aにおいては、浸炭処理後に鍛造を行うことから、従来技術の項で説明した図6(c)に示す理想的な浸炭層Cを有する歯形と同様に、鍛造による材料の流れにより、歯面部(Ga)の浸炭層Cの深さが保たれるとともに歯元部(Gb)の浸炭層Cが薄くなる。
【0026】
次に、上記の如く成形した一次成形体F1は、適宜再加熱した後、図1(d)に示す第2鍛造工程で成形される。
【0027】
この第2鍛造工程では、図3(b)に示すような鍛造型が用いられる。鍛造型は、中心に上側ポンチ11を挿設した上側ダイ12と、同じく中心に下側ポンチ13を挿設した下側ダイ14を備えている。上側ダイ12は歯形Aの成形部15を有し、下側14ダイは背球面Rの成形部16を有している。また、上下の各ポンチ11,13は、平坦な先端部を有している。そして、第2鍛造工程では、上記の鍛造型を用いて、歯形Aや背球面Rを二次成形すると共に、各ポンチ11,13により、両側の凹部7,8を双方の間に内ばりVを有するセンタ穴7H,8Hに成形し、図1(d)に示す二次成形体F2を得る。
【0028】
このように、第2鍛造工程において、第1鍛造工程で成形した凹部7,8を内ばりV付きのセンタ穴7H,8Hに成形することにより、センタ穴7H,8Hの内壁部の浸炭層Cは、一方のセンタ穴7Hから内ばりVを介して他方のセンタ穴8Hにほぼ連続した状態となる。また、歯形Aにおいては、第1鍛造工程と同様に、歯面部および歯元部の浸炭層Cが所定の厚さに保たれている。
【0029】
その後、当該歯車の製造方法では、ピアス型等を用いてセンタ穴7H,8Hの内ばりVを打抜いて除去し、図1(e)に示す歯車Gを得る。これにより、貫通したセンタ穴Hの内壁部に沿って浸炭層Cが良好に保たれる。こののち、歯車Gには、図1(f)に示すように焼入れ(ブロックB1)が施され、次いでショットブラスト(B2)が施され、さらに適宜の機械加工(B3)が施される。
【0030】
このようにして製造された歯車Gは、相手の歯車と噛み合う歯形Aの歯面部には、浸炭層Cの深さが保たれて耐摩耗性が確保され、回転時に衝撃入力を受ける歯形Aの歯元部には、浸炭層が薄くなって衝撃疲労強度が確保され、さらに、センタ穴の内壁部に挿入された軸と接触する同センタ穴の内壁部には、浸炭層Cが良好に保たれて耐摩耗性や耐焼付け性が確保されており、自動車の差動装置に用いる歯車として、各部位毎の特性を備えることで動力伝達系の高出力化に充分対応し得るものとなっている。
【0031】
ここで、上記の如く製造された歯車Gには、センタ穴Hの内ばりVを除去した後、図4に示すように、内ばりの除去部分を含むセンタ穴Hの内壁に、機械加工により環状の凹部Dを成形することができる。
【0032】
上記環状凹部Dの成形は、第2鍛造工程において内ばりの除去部分に浸炭層切れが発生した場合により有効であり、環状凹部Dの成形に伴って浸炭層切れの部分が除去されるので、浸炭層切れの部分と軸との接触が解消されると共に、軸と接触するセンタ穴Hの内壁部には浸炭層Cが良好に保たれる。
【0033】
また、環状凹部Dの成形により浸炭層切れの部分を除去し得るということは、換言すれば、ある程度の浸炭層切れの発生を許容しつつ内ばりを厚く形成することが可能となる。内ばりを厚く成形する場合には、より高圧力の鍛造型を使用する必要はなく、鍛造型においては型表面に対する材料の流れが緩和され、これにより型の寿命が向上する。
【0034】
図2および図5は、歯車の製造方法の一参考例を説明する図である。なお、この参考例において製造する歯車Gは、先の実施例のものと同じであり、小径部から大径部に至る歯形Aを有すると共に、軸線方向に沿ってセンタ穴Hを有し、大径側には背球面Rを有している。
【0035】
上記の歯車Gを製造するには、図2(a)に示すような円筒体である中空状のブランクBを使用し、このブランクBに浸炭処理を施す。これにより、ブランクBには、図2(b)に示すように、その外面および中空部Hoの内面の全体にほぼ均一な深さの浸炭層Cが形成される。次に、ブランクBを900〜1100℃程度に加熱し、このブランクBを図2(c)に示す鍛造工程で成形する。
【0036】
鍛造工程では、図5(a)に示すような鍛造型が用いられる。鍛造型は、中心にマンドレル21を挿設した上側ダイ22と、同じく中心にマンドレル21の受け穴23を設けた下側ダイ24を備えている。上側ダイ22は背球面Rの成形部25歯形Aを有し、下側24ダイは歯形Aの成形部26を有している。そして、鍛造工程では、図5(b)に示すように、ブランクBの中空部Hoにマンドレル21を挿入した状態にして同ブランクBを鍛造成形し、図2(d)に示す歯車Gを得る。その後、歯車Gには、図2(e)に示すように焼入れ(ブロックB1)が施され、次いでショットブラスト(B2)が施され、さらに適宜の機械加工(B3)が施される。
【0037】
このように、この参考例における歯車の製造方法の場合も、浸炭処理後に鍛造を行うことから、歯形の歯面部には、浸炭層Cの深さが保たれて耐摩耗性が確保され、歯形の歯元部には、浸炭層Cが薄くなって衝撃疲労強度が確保される。また、鍛造工程においてブランクBの中空部Hoはセンタ穴Hとなり、この際、中空部Hoにはマンドレル21が挿入されているので、センタ穴Hに内ばりが発生することもなく、センタ穴Hの内壁部には、初期の良好な浸炭層Cが保たれ、この浸炭層Cにより耐摩耗性や耐焼付け性が確保される。したがって、自動車の差動装置に用いる歯車とした場合には、各部位毎の特性を備えて動力伝達系の高出力化に充分対応し得るものとなる。
【0038】
さらに、上記参考例の歯車の製造方法では、鍛造工程において密閉鍛造型を用いることがより望ましい。つまり、マンドレル21を用いることでセンタ穴Hにおける内ばりの発生が防止され、これに加えて密閉鍛造型を用いれば、歯車の外側におけるばりの発生も防止されるので、当然のことながら内側および外側のばりを除去する作業が一切不要になると共に、材料歩留りも向上することとなり、工数や製造コストの低減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる歯車の製造方法の一実施例において、製造過程を説明する断面図(a)〜(e)およびブロック図(f)である。
【図2】 歯車の製造方法の一参考例において、製造過程を説明する断面図(a)〜(d)およびブロック図(e)である。
【図3】 図1に示す歯車の製造方法の第1鍛造工程に用いる鍛造型の一例を示す断面図(a)および第2鍛造工程に用いる鍛造型の一例を示す断面図(b)である。
【図4】 センタ穴に環状凹部を成形した歯車を説明する断面図である。
【図5】 図2に示す歯車の製造方法の鍛造工程に用いる鍛造型の一例を示す図であり、型開き状態を示す断面図(a)および型閉じ状態を示す断面図(b)である。
【図6】 歯形成形後に浸炭処理をした場合の歯形の断面図(a)、歯形成形後に歯元部に防炭処理をして浸炭処理をした場合の歯形の断面図(b)、および浸炭処理後に歯形を鍛造成形した場合の歯形の断面図(c)である。
【符号の説明】
B ブランク
D 環状凹部
G 歯車
H センタ穴
V 内ばり
7 8 凹部
7H 8H 内ばり除去前のセンタ穴 [0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of manufacturing a gear used for, for example, a differential of an automobile.
[0002]
[Prior art]
In general, gears used in automobile differentials are formed with a center hole in a blank made of steel, etc., and a carburizing process is performed on the blank after forming a tooth profile by cutting or forging. A carburized layer having a uniform depth is formed.
[0003]
On the other hand, in this type of gear, as a characteristic for each part, the tooth surface portion is required to have wear resistance for meshing with the other gear, and the tooth root portion is required to have impact fatigue strength against repeated impact input. The inner wall portion of the center hole is required to have wear resistance and seizure resistance for contact with the shaft inserted into the center hole.
[0004]
In response to such a characteristic request, when carburizing is performed after forming the tooth profile or the like, the depth of the carburized layer C is uniform as shown in FIG. However, there is a problem that the impact fatigue strength of the tooth root portion Gb is reduced with respect to the increase in input accompanying the increase in output of the power transmission system in recent years. In order to solve this problem, carburizing treatment is applied to the tooth base part, and as shown in FIG. 6B, the carburized layer of the tooth base part Gb is left without changing the depth of the carburized layer C of the tooth surface part Ga. An attempt was made to make C thinner. However, in this case, the cost of the carburizing treatment is high, and it is difficult to accurately control the depth of the carburized layer C.
[0005]
Therefore, as disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-38747, there is a method in which a blank formed into a hollow shape is subjected to carburizing treatment, the blank is warm-forged into a gear, and then the gear is quenched. Proposed. According to this method, the carburized layer C of the tooth root portion Gb can be made thin while maintaining the depth of the carburized layer C of the tooth surface portion Ga, as shown in FIG. Became.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional gear manufacturing method as described above, the wear resistance of the tooth surface portion is ensured by maintaining the depth of the carburized layer of the tooth surface portion, and the carburized layer of the tooth base portion is thinned to reduce the tooth. The impact fatigue strength of the base is ensured, so it is possible to obtain gears that are suitable for higher power transmission systems, but wear resistance and seizure resistance by maintaining the carburized layer on the inner wall of the center hole Therefore, it is necessary to make the inner flash formed in the center hole as thin as possible in the forging process.
[0007]
In other words, in the conventional gear manufacturing method, when a hollow blank subjected to carburizing treatment is forged, the material flows into the center hole to form an inner flash. If the inner flash is thick, this is performed later. Since the carburized layer may be cut off in the inner wall portion of the center hole with the removal of the inner beam, it is necessary to make the inner beam thinner. In order to form the inner beam thinly, it is necessary to use a forging die having a higher pressure. In this case, the flow of the material with respect to the die surface becomes faster, so that the life of the die is reduced.
[0008]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been made in view of the above-described conventional situation. When a gear having a center hole is manufactured through a forging process after the carburizing process, the carburized layer on the inner wall portion of the center hole is improved by a simpler process. It is an object of the present invention to provide a method of manufacturing a gear that can be maintained at the same level and that can obtain a gear having individual characteristics at each portion of the tooth profile.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect of the present invention, a gear manufacturing method according to the present invention corresponds to both sides of a blank center hole in a first forging process after carburizing a solid blank when manufacturing a gear having a center hole. Forming a conical recess in a portion to be formed, forming a recess on both sides into a center hole having an inner flash between the two in the second forging step, and thereafter removing the inner flash of the center hole. 2, the concave portion to be formed in the first forging step has a conical shape with an apex angle as an acute angle, and the center hole including the removed portion of the inner beam after removing the inner beam of the center hole according to claim 3 the inner wall has a structure for shaping the annular recess to have a means for solving the conventional problems with the configuration described above.
[0010]
[Effects of the Invention]
In the gear manufacturing method according to
[0011]
And the molded object which passed through the 1st forge process is reheated suitably, and the recessed part of both sides is shape | molded in the center hole which has an internal flash between both in the 2nd forge process. At this time, the tooth profile is also formed and forging is performed after carburizing treatment, so the tooth surface portion of the tooth profile meshing with the gear of the other party maintains the depth of the carburized layer and ensures wear resistance, during rotation A carburized layer is thinned at the root portion of the tooth profile that receives impact input, and impact fatigue strength is secured. In the second forging process, the carburized layer on the inner wall portion of the center hole is substantially continuous from one of the center holes to the other of the center holes through the inner beam. Then, by removing the inner beam, the carburized layer is kept well along the inner wall of the center hole that penetrates, and this carburized layer ensures wear resistance and seizure resistance to the shaft inserted into the center hole. Is done.
[0012]
Thus, after carburizing the solid blank, forming a recess in the first forging process, forming the recess into a center hole with an inner flash in the second forging process, and then removing the inner flash. In addition to ensuring an appropriate carburized layer on the tooth surface portion and the tooth root portion, the carburized layer on the inner wall portion of the center hole is maintained well. In addition, after removing the inner beam, the gear is subjected to quenching, shot blasting, machining, and the like.
[0013]
In the gear manufacturing method according to
[0014]
In the gear manufacturing method according to
[0017]
【The invention's effect】
According to the gear manufacturing method according to
[0018]
According to the gear manufacturing method according to
[0019]
According to the gear manufacturing method according to
[0022]
【Example】
1 and 3 are diagrams for explaining an embodiment of a gear manufacturing method according to the present invention. In this embodiment, the gear G shown in FIG. 1 (e) is a bevel gear used for a differential of an automobile, and has a tooth profile A from a small diameter portion to a large diameter portion, and along the axial direction. A center hole H is provided, and a back spherical surface R is provided on the large diameter side.
[0023]
In order to manufacture the above gear G, a solid blank B which is a cylindrical body as shown in FIG. 1A is used, and the blank B is subjected to carburizing treatment. Thereby, as shown in FIG.1 (b), the carburized layer C of the substantially uniform depth is formed in the blank B as a whole. Next, blank B is heated to about 900-1100 degreeC, and this blank B is shape | molded by the 1st forge process shown in FIG.1 (c).
[0024]
In the first forging step, a forging die as shown in FIG. The forging die includes an
[0025]
Thus, in the first forging step, by forming the
[0026]
Next, the primary molded body F1 molded as described above is appropriately reheated and then molded in the second forging step shown in FIG.
[0027]
In the second forging step, a forging die as shown in FIG. 3B is used. The forging die includes an
[0028]
In this way, in the second forging process, by forming the
[0029]
Thereafter, in the gear manufacturing method, the inner beam V of the center holes 7H and 8H is punched and removed using a piercing die or the like to obtain the gear G shown in FIG. Thereby, the carburized layer C is well maintained along the inner wall portion of the penetrating center hole H. Thereafter, the gear G is quenched (block B1) as shown in FIG. 1 (f), then shot blasted (B2), and further subjected to appropriate machining (B3).
[0030]
The gear G manufactured in this manner has a tooth surface portion of the tooth profile A meshing with the gear of the other side, the depth of the carburized layer C is maintained and wear resistance is ensured, and the tooth profile A of the tooth profile A that receives an impact input during rotation. The carburized layer is thinned at the root portion to ensure impact fatigue strength, and the carburized layer C is well maintained on the inner wall portion of the center hole that contacts the shaft inserted into the inner wall portion of the center hole. As a result, the wear resistance and seizure resistance are ensured, and the gears used in the differential gears of automobiles can be fully compatible with the high output of the power transmission system by providing the characteristics of each part. Yes.
[0031]
Here, in the gear G manufactured as described above, after removing the inner beam V of the center hole H, as shown in FIG. 4, the inner wall of the center hole H including the removed portion of the inner beam is machined. An annular recess D can be formed.
[0032]
The formation of the annular recess D is more effective when a carburized layer break occurs in the removal portion of the inner beam in the second forging step, and the carburized layer cut portion is removed along with the formation of the annular recess D. The contact between the carburized layer cut portion and the shaft is eliminated, and the carburized layer C is well maintained on the inner wall portion of the center hole H that contacts the shaft.
[0033]
In addition, the fact that the portion of the carburized layer cut can be removed by forming the annular recess D means, in other words, that the inner flash can be formed thick while allowing a certain amount of carburized layer cut to occur. When forming the inner beam thickly, it is not necessary to use a higher pressure forging die, and in the forging die, the flow of material to the die surface is relaxed, thereby improving the life of the die.
[0034]
2 and FIG. 5 is a diagram illustrating an Example of the method for manufacturing the tooth wheel. Incidentally, the gear G to produce the reference example of this is the same as that of the previous embodiment, which has a tooth form A extending from the small diameter portion to the large diameter portion has a center hole H along the axial direction, The large diameter side has a back spherical surface R.
[0035]
In order to manufacture the gear G, a hollow blank B which is a cylindrical body as shown in FIG. 2A is used, and the blank B is subjected to carburizing treatment. Thereby, as shown in FIG.2 (b), in the blank B, the carburized layer C of the substantially uniform depth is formed in the whole outer surface and the inner surface of the hollow part Ho. Next, blank B is heated to about 900-1100 degreeC, and this blank B is shape | molded by the forge process shown in FIG.2 (c).
[0036]
In the forging process, a forging die as shown in FIG. The forging die includes an
[0037]
Thus, even if the manufacturing method of the gear in the reference example of this, since performing forging after carburization, to the tooth surface of the tooth, the wear resistance is maintained the depth of the carburized layer C is ensured, The carburized layer C is thinned at the root portion of the tooth profile, and impact fatigue strength is ensured. Further, in the forging process, the hollow portion Ho of the blank B becomes the center hole H. At this time, since the
[0038]
Furthermore, in the manufacturing method of the above Symbol Reference Example gears, it is more desirable to use a closed forging die in the forging process. In other words, the use of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view (a) to (e) and a block diagram (f) illustrating a manufacturing process in an embodiment of a gear manufacturing method according to the present invention.
[Figure 2] In one Example of the manufacturing method of the tooth wheel is a sectional view for explaining a manufacturing process (a) ~ (d) and block diagram (e).
3 is a cross-sectional view (a) showing an example of a forging die used in a first forging step of the gear manufacturing method shown in FIG. 1, and a cross-sectional view (b) showing an example of a forging die used in a second forging step. .
FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating a gear having an annular recess formed in a center hole.
5 is a view showing an example of a forging die used in the forging step of the gear manufacturing method shown in FIG. 2, and is a cross-sectional view (a) showing a die open state and a cross-sectional view (b) showing a die closed state. .
FIG. 6 is a cross-sectional view of a tooth profile when carburizing is performed after the tooth formation (a), a cross-sectional view of the tooth profile when carburizing is performed by carburizing the base of the tooth after the tooth formation (b), and carburizing. It is sectional drawing (c) of a tooth profile at the time of forging a tooth profile after a process.
[Explanation of symbols]
B Blank D Annular recess G Gear H Center hole
V inner beam 7 8
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