JP3785729B2 - Hammer sensor position measuring device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、演奏中のハンマの動作をセンサで検出して記録するようにした鍵盤楽器においてセンサの位置を測定する装置に関する。また、この発明は、センサの位置の測定結果に対応してハンマの動作の記録を補正するようにした装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば自動ピアノにおいては、演奏情報を記録する際に、打弦直前のハンマの速度を検出し、これを打弦強度を示す打弦速度として記録するとともに、ハンマが打弦位置を通過する時刻を打弦時刻として記録する。たとえば、弦に近接してフォトインタラプタ等の光センサを2つ並べて配置し、ハンマシャンクに取り付けたシャッタが1つ目の光センサの光軸を通過してから、2つ目の光センサの光軸を通過するまでの時間を計測することにより、打弦速度を検出するようにしている。また、2つ目の光センサの光軸をシャッタが通過するタイミングをハンマが打弦位置を通過する時刻として検出するようにしている。
【0003】
一方、記録した演奏情報を再生する際には、鍵を駆動し始めてからハンマが実際に打弦するまでの時間差を見込んで、打弦時刻より少し前にソレノイドによる押鍵を開始する。また、強音と弱音では、押鍵開始から打弦までの時間が異なるので、打弦速度に応じて、ソレノイドによる押鍵タイミングを調整するようにした自動ピアノも開発されている。いずれにしても、打弦時刻にハンマが弦を打撃するように押鍵タイミングが設定される。
【0004】
ところで、弦に近い方の光センサの位置が弦毎にばらついていると、記録された打弦時刻が弦毎にばらついてしまい、特に、複数の鍵を同時に押鍵して和音を発生させたときに和音の音色が変わってしまう。また、弱打時には、ハンマがアクションから離脱して打弦に至るまでに動作速度が減少してゆくため、打弦タイミングのばらつきがより顕著に現われてしまうとともに、打弦時のハンマの速度にもばらつきが生じる。したがって、演奏をより正確に記録するためには、光センサの取付位置の精度を向上させる必要がある。
【0005】
工場において光センサの位置を調整する場合には、たとえば、厚さの異なる2種類の隙間ゲージを用意し、弦に当てた隙間ゲージにハンマを当接させたときに、各隙間ゲージを用いたときのハンマの位置の中間の位置で光センサがオンするように、光センサの位置を調整する方法が採られている。また、ハンマを弦の方へ移動させて弦に近い方の光センサがオンするときと、ハンマを弦に当てたときのハンマシャンクの位置とをレーザ変位計で計測する方法も試みられている。さらに、ハンマにグレースケールを取り付けてフォトインタラプタでその位置を計測する方法も検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の調整方法においては、弦毎に光センサの位置を調整しなければならないため、全ての弦について調整するにはかなりの時間を要するという問題があった。また、ハンマを弦に当てたときのハンマの位置を計測しなければならないので、たとえば、フェルトで構成されたハンマでは弦に当てたときのハンマの変形量の変化がそのまま光センサの測定位置のばらつきとなる。さらに、隙間ゲージやレーザ変位計などを自動ピアノにセットしなければならないため、段取替えに時間を要する等の問題もある。
特に、レーザ変位計等の測定機を用いる場合には、調整用の装置が高価になり自動ピアノへの実装は事実上不可能である。また、ハンマ自体を移動させながら光センサのオンを検出しなければならないため、例えば押鍵しながら光センサの位置を自動的に計測するように構成することも不可能である。
【0007】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、光センサ等のセンサの位置を迅速かつ正確に測定することができるのは勿論のこと、製造コストを最小限に抑えることができるハンマセンサの位置測定装置を提供することを目的としている。また、本発明は、ハンマセンサの位置を測定した結果によって演奏情報を補正することができ、よって、演奏を正確に記録し再現することができる演奏記録装置を提供することも目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1に記載のハンマセンサの位置測定装置は、回動して弦を打弦するハンマ機構の可動部の通過を、前記可動部の回動軌道の第1位置と、前記可動部の打弦方向へ前記第1位置から所定距離離れた第2位置とで検出するハンマセンサと、前記可動部が前記第1位置を通過した時刻と、前記可動部が前記第2位置を通過した時刻とを検知する時刻検知手段と、前記第1位置と前記第2位置との間のセンサ間距離と、前記時刻検知手段により検知された時刻であって、前記可動部が打弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第1時刻と、前記可動部が打弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第2時刻と、前記可動部が離弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第3時刻とに基づいて、前記第2位置と前記弦との間の距離を取得する距離取得手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載のハンマセンサの位置測定装置は、回動して弦を打弦するハンマ機構の可動部の通過を、前記可動部の回動軌道の第1位置と、前記可動部の打弦方向へ前記第1位置から所定距離離れた第2位置とで検出するハンマセンサと、前記可動部が前記第1位置を通過した時刻と、前記可動部が前記第2位置を通過した時刻とを検知する時刻検知手段と、前記第1位置と前記第2位置との間のセンサ間距離と、前記可動部が打弦を行うときに前記弦に接弦している接弦時間と、前記時刻検知手段により検知された時刻であって、前記可動部が打弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第1時刻と、前記可動部が打弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第2時刻と、前記可動部が離弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第3時刻と、前記可動部が離弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第4時刻と、に基づいて、前記第2位置と前記弦との間の距離を取得する距離取得手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載のハンマセンサの位置測定装置は、請求項2において、前記距離取得手段は、前記第1時刻と、前記第2時刻および前記センサ間距離とに基づいて打弦速度を求めるとともに、前記第3時刻と、前記第4時刻とおよび前記センサ間距離とに基づいて離弦速度を求め、前記第4時刻と、前記第2時刻と、前記打弦速度と、前記離弦速度と、前記センサ間距離と、前記接弦時間とに基づいて、前記第2位置と前記弦との間の距離を取得することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載のハンマセンサの位置測定装置は、回動して弦を打弦するハンマ機構の可動部の通過を、前記可動部の回動軌道の第1位置と、前記可動部の打弦方向へ前記第1位置から所定距離離れた第2位置とで検出するハンマセンサと、前記可動部が前記第1位置を通過した時刻と、前記可動部が前記第2位置を通過した時刻とを検知する時刻検知手段と、前記第1位置と前記第2位置との間のセンサ間距離と、前記可動部が打弦を行うときに前記弦に接弦している接弦時間と、前記時刻検知手段により検知された時刻であって、前記可動部が一度目に打弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第1時刻および前記第2位置を通過した第2時刻と、前記可動部が一度目に離弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第3時刻および前記第1位置を通過した第4時刻と、前記可動部が二度目に打弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第5時刻および前記第2位置を通過した第6時刻と、前記可動部が二度目に離弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第7時刻および前記第1位置を通過した第8時刻と、に基づいて、前記第2位置と前記弦との間の距離を取得する距離取得手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
(作用)
請求項1乃至4に記載のハンマセンサの位置測定装置にあっては、第1位置と第2位置をハンマ機構の可動部が通過する時刻を検出し、適当な演算を行うことにより、ハンマ機構の可動部が第2位置を通過してから打弦を開始するまでに移動する距離を算出する。
【0018】
【発明の実施の形態】
A:第1実施形態
(イ)実施形態の構成
まず、本発明の実施形態の1つであるハンマセンサの位置測定装置の構成について説明する。図1は、この発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。図において1は鍵であり、3は鍵1の運動をハンマ2に伝達するアクションである。4は、ハンマ2によって打弦される弦であり、5は鍵1を駆動するソレノイドであり、通常のピアノと同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。ソレノイド5には、ブランジャの位置を検出するセンサが設けられている。そして、ソレノイド5のプランジャが突出すると、鍵1がバランスピンPを中心に回動し、その演奏者側が下がり、また、これに連動してアクション3が作動し、ダンパー6が弦4から離れるとともに、ハンマ2が回動して打弦する。一方、演奏者が弾く場合は、指で鍵1を押下することにより、上述と同様の作用が生じて打弦が行われる。
【0019】
また、図において、SE1,SE2は光センサ(センサ)であり、これらの間隔dxMは所定寸法dxMに定められている。演奏検出部30は、ハンマ2がこれらのセンサSE1,SE2を通過する時刻を検出するとともに、センサSE1,SE2の間を通過する時間を計測することにより、ハンマ2の打弦速度vPと離弦速度vNを計測する。また、演奏検出部30は、ハンマ2がセンサSE2を通過する時刻を打弦時刻として検出する。なお、ハンマ2が実際に打弦する時刻にセンサSE2で検出される打弦時刻をより近づけるために、センサSE2はハンマ2の打弦位置に近接した位置に設けられている。
【0020】
次に、図に示す26は、鍵1の下面に取り付けられた板状のシャッタである。25は、上下方向に所定距離隔て設けられる2組のフォトセンサによって構成されているキーセンサであり、鍵1が押下され始めると、まず上方のフォトセンサが遮光され、次いで、下方のフォトセンサが遮光される。離鍵の際には、下方のフォトセンサが受光状態になり、ついで、上方のセンサが受光状態になる。
【0021】
キーセンサ25の出力信号は、演奏検出部30に供給され、演奏検出部30は、キーセンサ25内の下方のフォトセンサが受光状態になってから上方のフォトセンサが受光状態になるまでの時間を測定し、ここから、離鍵速度を検出する。また、演奏検出部30は上方のフォトセンサが受光状態になった時刻を離鍵時刻として検出する。
【0022】
すなわち、演奏検出部30は、演奏が開始されると、センサSE1,SE2の出力信号に基づいて、打弦時刻および打弦速度を検出し、かつ、キーセンサ25の出力信号に基づいて離鍵時刻および離鍵速度を検出する。以上のようにして検出された各情報は、検出後処理部31に供給される。検出後処理部31は、各種レジスタを有するCPUなどによって構成され、センサSE2を通過するときのハンマ2の位置から、弦4の打撃を開始するハンマ2の位置までの距離(以下、センサ距離という)dxEを後述する位置測定原理に基づいて算出し、内部のメモリに寸法データとして供給する。
【0023】
10は再生前処理部であり、記録メディアあるいはリアルタイム通信装置から供給される演奏データに基づいて、鍵1の位置データを作成する回路であり、再生前処理部10で作成された位置データは、モーションコントローラ11に供給される。モーションコントローラ11は、供給された位置データに基づいて、励磁電流をソレノイド5に供給する。
【0024】
(ロ)位置測定原理
次に、このハンマセンサの位置測定装置の測定原理について説明する。図2は鍵が押されていない状態でのハンマ2の位置(以下、レスト位置と称する)xRと、ハンマ2が弦4の打撃を開始する位置(以下、打弦位置と称する)xEとの間でのハンマ2の軌道を示しており、横軸は時刻、縦軸は弦4に対するハンマ2の距離である。押鍵によりレスト位置xRを離れたハンマ2は、一定の速度vPで移動して打弦位置xEに達し、打弦位置xEを離れたハンマ2は、一定の速度vNで移動してレスト位置xRに達するものとみなすことができるので、ハンマ2の軌道は、図2に示すような直線軌道として示すことができる。
【0025】
そして、押鍵によりレスト位置を離れたハンマ2は、まず、時刻tPM1に光 センサSE1を通過した後、時刻tPM2に光センサSE2を通過し、その後時 刻tPEに弦4を打撃し始める。そして、弦4に所定時間dtE(以下、この時間を接弦時間と称する)接して、離弦時刻tNEに打弦位置xEを離れたハンマ2は、時刻tNM2に光センサSE2を再び通過し、時刻tNM1に光センサS E1を通過する。ここで、ハンマ2の打弦速度vPは、センサ距離dxEを用いた下記数1によって表すことができる。
【数1】
【0026】
次に、打弦時にハンマ2が光センサSE1およびSE2を通過する位置をそれぞれxPM1、xPM2とすると、それらの距離(xPM2−xPM1)は、光センサSE1およびSE2どうしの距離dxMに等しいとみなすことができる。また、離弦時にハンマ2が光センサSE2およびSE1を通過する位置をそれぞれxNM1、xNM2とすると、それらの距離(xNM2−xNM1)も距離dxMに等しいとみなすことができる。よって、ハンマ2の離弦速度vNは下記数2によって表すことができる。
【数2】
【0027】
前述のように、ハンマ2の打弦速度vPと離弦速度vNは演奏検出部30によって計測される。よって、数1および数2において未知数は、求めるべきセンサ距離dxEを除くと、打弦時刻tPEと離弦時刻tNEであるが、これらと接弦時間dtEとの間には下記数3に示す関係が存在する。
【数3】
【0028】
ここで、接弦時間dtEは、主として鍵盤番号(ノート番号とも言う)によって決まり、打弦速度vPの影響はさほど受けないことが本発明者等の実験により発見された。図4は鍵盤番号と接弦時間dtEとの関係を示す線図である。図4に示すように、鍵盤番号が大きくなるに従って接弦時間dtEが短くなり、その変化はほぼ直線状となることが判った。なお、接弦時間dtEが鍵盤番号のよって決まるのは、接弦時間dtEが弦の周期と密接な関係があるからと考えられる。よって、接弦時間dtEは鍵盤番号をkとしたときに下記数4によって求めることができる。なお、数4においてaおよびbは係数であり、これらは実験によって求めることができる。
【数4】
なお、実験で求めた鍵盤番号kと接弦時間dtEとの関係をテーブルにしてメモリに記憶させておき、押鍵がなされたときに鍵盤番号kを検出し、テーブルを参照して当該鍵盤番号kに対応する接弦時間dtEを読み出すように構成することもできる。
【0029】
よって、数4によって接弦時間dtEを求めれば、上記数1ないし数3を用いてtNEおよびtPEを消去することにより、センサ距離dxEを求める下記数5を得ることができる。
【数5】
【0030】
(ハ)実施形態の動作
次に、上記構成のハンマセンサの位置測定装置の動作について説明する。図5はハンマセンサの位置測定装置の動作を示すフローチャートである。この実施の形態では、ハンマセンサの位置測定のために鍵1を駆動する演奏データを内蔵した記録媒体に記録させておくか、あるいは演奏データを外部から供給するようになっている。まず、再生前処理部10は、記録媒体から演奏データを読み出すか、あるいは、外部から供給される演奏データを受信する。この演奏データは、鍵盤番号#1の鍵1から最後の鍵盤番号(例えば#88)の鍵1まで順番に押鍵してゆく複数のイベントデータからなり、各イベントデータは、鍵盤番号を示すキーコード、打鍵時刻を示すキーオン信号、離鍵時刻を示すキーオフ信号および打鍵速度を示すキーベロシティ信号を含んでいる。そして、再生前処理部10が最初のイベントデータである鍵盤番号#1のイベントデータを受信すると、検出後処理部31は、鍵盤番号を示す“1”をレジスタに格納する(ステップS1)。
【0031】
次に、モーションコントローラ11は、キーベロシティが示す押鍵速度に応じて鍵盤番号#1の鍵1をアクチュエータ5で駆動する(ステップS2)。これにより、ハンマ2が回動すると、演奏検出部30は、ハンマ2が光センサSE1を通過する時刻tPM1および光センサSE2を通過する時刻tPM2を検出する。また、演奏検出部30は、ハンマ2が光センサSE1を通過してから光センサSE2を通過するまでに要する時間(tPM2−tPM1)を計測し、この時間(tPM2−tPM1)で光センサSE1およびSE2間の距離dxMを除算して打弦速度vPを算出する(ステップS3)。
【0032】
次に、ハンマ2が弦4の打撃を開始して接弦時間dtEを経過すると、ハンマ2が弦4を離れて回動復帰する。このとき、演奏検出部30は、ハンマ2が光センサSE2を通過する時刻tNM2および光センサSE1を通過する時刻tNM1を検出する。また、演奏検出部30は、ハンマ2が光センサSE2を通過してから光センサSE1を通過するまでに要する時間(tNM1−tMN2)を計測し、この時間(tNM1−tMN2)でセンサ距離dxMを除算して離弦速度vNを算出する(ステップS4)。
【0033】
次に、検出後処理部31は、前述した数1〜数5を用いて光センサSE2と弦4との距離dxEを算出する(ステップS5)。すなわち、検出後処理部31は、レジスタに格納した鍵盤番号#1を示す“1を”参照し、数4のnに1を代入して接弦時間dtEを算出する。また、検出後処理部31は、上述のようにして算出した打弦速度vPおよび離弦速度vNと、検出された時刻tPM2および時 刻tNM1と、センサ間距離dxMを数5に代入してセンサ距離dxEを算出す る。算出したセンサ距離dxEはメモリに記録し(ステップS6)、ステップ7へ進んでレジスタに格納したデータを1だけインクリメントする。
【0034】
次に、ステップS8へ進み、レジスタに格納された“2”が鍵盤番号として有効か否かを判定する。この場合、鍵盤番号#2は存在するから、ステップS8での判定結果は「YES」となり、ステップS2へ戻ってステップS8までを繰り返す。このようにして各鍵盤番号についてセンサ距離dxEを順次算出し、メモリに記録していく。そして、最後の鍵盤番号(#88)についてステップS7までの処理が行われると、レジスタに格納されたデータがインクリメントされて“89”となるが、鍵盤番号#89は存在しないから、ステップS8での判定結果は「NO」となり、測定を終了する。
【0035】
以上のように、上記構成のハンマセンサの位置測定装置においては、2つの光センサSE1およびSE2を通過するハンマ2の時刻に基づいて上述の演算を行うことにより、各鍵盤番号のセンサ距離dxEを測定することができる。そして、メモリに記録されたセンサ距離dxEを適当な表示手段で確認しながら光センサSE1,SE2の位置を微調整することができる。たとえば、標準となるセンサ距離を予め設定しておき、標準のセンサ距離と測定したセンサ距離dxEの差分だけ光センサSE1,SE2を移動させればよい。
このように、複雑な装置を一切必要としないばかりか隙間ゲージで測定するような煩雑さが全くなく、センサ距離dxEを極めて簡単にしかも自動的に測定することができる。特に、上記実施形態では、接弦時間dtEを鍵盤番号に基づいて簡単な計算式で求めるから、特別なセンサを必要とせずしかも計算が非常に簡略化されるという利点がある。
【0036】
次に、図6は本発明のハンマセンサの位置測定装置を用いてセンサ距離dxEを測定した結果を示す線図である。図に示すように、打弦速度vPが異なると測定されたセンサ距離dxEに若干の変動が見られるものの、実用上はなんら問題がないことが確認された。
【0037】
B.第1実施形態の変形例
次に、図3を参照して上記実施形態の変形例について説明する。この変形例は、各鍵盤番号の鍵1について2回押鍵することによって数1ないし数3と同等の数式を作成し、これにより接弦時間dtEを消去してセンサ距離dxEを算出することを特徴としている。図3において破線は、2回目の押鍵によるハンマ2の軌道を示す。押鍵によりレスト位置xRを離れたハンマは、まず、時刻tPM1 ’に光センサSE1を通過した後、時刻tPM2’に光センサSE2を通過し、 その後時刻tPE’に弦4の打撃を開始する。そして、接弦時間dtEの間弦4に接し、離弦時刻tNE’に打弦位置xEを離れたハンマ2は、時刻xNM2’ に光センサSE2を再び通過し、時刻xNM1’に光センサSE1を通過する。
【0038】
ここで、打弦速度vP’および離弦速度vN’はそれぞれ数6および数7で表すことができる。
【数6】
【0039】
【数7】
【0040】
また、離弦時刻tNE’と打弦時刻tPE’との差は接弦時間dtEであるから、下記数8が成立する。
【数8】
よって、センサ距離dxEは、これら数6〜数8と前記数1〜数3を用いてtPE、tNE、tPE’、tNE’、dtEを消去することにより、下記数9によって求めることができる。
【0041】
【数9】
【0042】
この変形例においては、センサ距離dxEの測定のために使用される演奏データは、鍵盤番号#1の鍵1から最後の鍵盤番号(#88)の鍵1まで2回づつ順番に押鍵していく複数のイベントデータで構成される。この場合、1回目と2回目の押鍵速度vP,vP’および離鍵速度vN,vN’が互いに異なるように、それぞれのイベントデータのキーベロシティが設定される。
上記のように構成されたハンマセンサの位置測定装置においては、前記実施形態と同様の効果を奏することは勿論のこと、数4に示すような接弦距離dtEを算出するための数式あるいは変換テーブルなどを用意しなくて済むという利点がある。
【0043】
C.第2実施形態
(イ)第2実施形態の構成
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、本発明を演奏データ補正装置に適用した例であり、第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、前記第1実施形態またはその変形例によって測定したセンサ距離dxEに基づき、自動ピアノの打弦情報を補正する点である。そこで、説明の簡略化のために、第2実施形態の構成については、第1実施形態を示す図1および図2を兼用して説明する。
【0044】
前述のように、自動ピアノにおける演奏記録では、弦4に近い方の光センサSE2をハンマが通過した時刻tPM2を打弦時刻として記録するが、弦4の打撃 を開始する時のハンマ2の位置(打弦位置)xEは、光センサSE2よりも弦4の側に位置している。したがって、時刻tPM2の後にハンマ2はセンサ距離d xE移動してから打弦位置xEに達する。つまり、ハンマ2がレスト位置xRから打弦位置xEまで打弦速度vPで等速運動を行うものとみなすと、ハンマ2が光センサSE2を通過した時刻tPM2から時間dxE/vP後に実際の打弦が 行われることになる。よって、上述のようにして検出された打弦時刻を時間dxE/vP遅延させれば、ハンマ2が弦4に達する時刻tPEが打弦時刻として記録されることになる。
【0045】
そこで、この実施の形態では、下記数10によって求められる時刻tPEを打弦時刻として記録する。ただし、数10においてdxE(k)は、各鍵盤番号#kにおけるセンサ距離であり、前記数5または数9によって求められる。
【数10】
【0046】
上記数10の演算は検出後処理部31が行う。また、検出後処理部31は、演奏検出部30から供給されるその他の各種情報に対して正規化処理を施した後に、外部の記録媒体に演奏情報として供給する。ここで、正規化処理とは、ピアノの個体差を吸収するための処理である。すなわち、打弦速度、打弦時刻、離鍵速度、離鍵時刻等は、各ピアノにおけるセンサの位置や、構造上の違い、あるいは機械的誤差によって固有の傾向を持つため、標準となるピアノを想定し、そのピアノにおける打弦速度、打弦時刻等に変換するための処理である。
【0047】
(ロ)第2実施形態の動作
次に、第2実施形態の演奏データ補正装置を用いた自動ピアノにより演奏を記録する動作について説明する。まず、演奏者によって演奏が行われると、演奏検出部30が光センサSE1,SE2の出力信号に基づいて打弦速度および打弦時刻を検出するとともに、キーセンサ25の出力信号に基づいて離鍵時刻および離鍵速度を検出する。これらの情報は、検出後処理部31において正規化処理され、演奏データとしてフロッピーディスク等の記録媒体に記録される。また、正規化処理の際に、検出後処理部31は、上記数10を用いて打弦時刻を補正する。これにより、記録される演奏データの打弦時刻は、光センサSE2によって検出された時刻に対して、センサ距離dxEに応じた時間遅延したものとなる。
【0048】
したがって、記録された演奏データを再生すると、ハンマ2が実際に弦2を打撃するであろう時刻に打弦が行われるから、光センサSE1,SE2の取付位置が鍵盤番号によってばらついていたとしても演奏を忠実に再現することができる。また、センサSE1,SE2の取付精度をある程度大まかにすることができるので、工場での調整を容易に行うことができる。さらに、演奏を記録した自動ピアノと演奏を再生する自動ピアノの機種が異なる場合であっても、上述のように打弦時刻が補正されるので、機種によって演奏が異なるといった不都合も生じない。
【0049】
D.第2実施形態の変形例
次に、上記第2実施形態の変形例について図7および図8を参照して説明する。押鍵がなされるとアクション3によってハンマ2が回動させられるが、ハンマ2は回動途中からアクション3から離脱して自由運動をする。よって、この変形例では、弦2に至るまでにハンマ2が重力加速度によって減速させられることを考慮して打弦時間と打弦速度を補正する。
【0050】
図7に示すように、ハンマ2の軌道として、時刻tPM1に光センサSE1を通過し、時刻tpM2に光センサSE2を通過する放物線軌道を想定する。すなわち、ハンマ2の軌道は、時刻tPM1以前に直線軌道を終了し、その後に放物線軌道になっていると推定する。また、対比のために、上記2点を通過し、時刻tPEに打弦位置に達する直線軌道を想定する。
ここで、t=(tPM1+tPM2)/2と放物線軌道との交点をx・t直交座標の原点Oとする。また、vpを、tPM1とtPM2間の平均速度と定義すると、これは原点Oにおける接線速度に等しい。この場合、打弦位置xEまでは速度が減少する放物線軌道であり、この放物線軌道は下記数11によって表すことができる。
【数11】
【0051】
次に、放物線軌道が打弦位置xEに達する点をDとして、x・t直交座標における点Dの座標を考える。点Dのt座標を図7に示すようにdtPEとすると、点Dのx座標は下記数12によって表すことができる。
【数12】
【0052】
ここで、放物線軌道が打弦位置xEに達する時刻(以下、補正打弦時刻という)をtPE’とすると、dtPEは(tPE’−(tPM1+tPM2)/2)と表すことができるから、これを数12に代入すると数13が得られる。
【数13】
【0053】
数13はtPE’に関する2次方程式であるから、これを解くことによってtPE’は下記数14によって求めることができる。ただし、数14において「sqrt」は平方根を示す。また、tPE’の値として大小2つの根が求められるが、図7より、tPE’は小さい方の根であることが明らかであるから、数14には小さい方の根を示した。また、等速軌道におけるハンマ2の速度vPが小さいために放物線軌道が打弦位置xEに達しないことも想定される。この場合には、数14の平方根の中が負になるため、平方根の項を0として計算する。
【数14】
なお、数14の最終行におけるtPEは、ハンマ2の軌道を直線軌道とみなした場合の打弦時刻であり、前述の数10によって得ることができる。このように、補正打弦時刻tPE’は、ハンマの軌道を直線軌道とみなして求めた打弦時刻tPEをさらに補正したものである。
【0054】
次に、ハンマ2の速度vは下記数15によって表すことができる。
【数15】
ここで、打弦位置xEにおける速度(以下、この速度を補正打弦速度という)vをvPEとすると、tがdtPEのときにvがvPEとなるから、それらの値を数15に代入すると数16を得ることができる。
【0055】
【数16】
【0056】
次に、この変形例の動作について図7を参照して説明する。演奏者の演奏により押鍵がなされると、演奏検出部30が光センサSE1,SE2の出力信号に基づいて打弦速度vPおよび打弦時刻tPM2を検出し、演奏データである打弦イ ベントが発生する。次に、検出後処理部31は、数14によって補正打弦時刻tPE’を求める(ステップS11)。この場合において、数14におけるdxE(センサ距離)は、数5または数9によって求める。次に、検出後処理部31は、数16によって補正打弦速度vPEを求め(ステップS12)、ステップS13
へ進んで演奏データの記録媒体への出力を遅延させる。
【0057】
すなわち、この変形例が適用された自動演奏ピアノにおいては、演奏データをリアルタイムで出力するため、打弦時刻tPM2と補正打弦時刻tPE’の差分 だけ演奏データの出力を遅延させる。
なお、出力される演奏データには、上述のようにして求めた補正打弦時刻tPE’、補正打弦速度vPEの他に、キーセンサ25の出力信号に基づいて検出された離鍵時刻および離鍵速度が含まれる。これらの情報は、検出後処理部31において正規化処理される。
【0058】
この変形例によっても上述した第2実施形態と同等の作用、効果を奏するのは勿論のこと、以下のような利点がある。すなわち、ハンマ2が光センサSE2を通過する時刻を打弦時刻とするやり方では、検出される打弦時刻が実際に打弦する時刻よりも手前となるため、打鍵が弱ければ弱い程検出される打弦時刻と実際の打弦のタイミングとの時間差が大きくなり、演奏の記録が不正確であったが、この変形例においては、ハンマ2の回動途中からの軌道を放物線とみなして打弦時刻を補正するから、弱打であればそれに応じて打弦時刻が遅延して記録されるから、演奏を正確に記録することができる。また、検出される打弦時刻と実際の打弦のタイミングとの時間差が大きくなると、検出された打弦速度に対する減速と度合いも大きくなるから、打弦速度の記録も不正確であったが、この変形例ではそのような不都合は解消される。
【0059】
E.その他の変形例
(1)前記第2実施形態では、演奏を記録する際に打弦時刻と打弦速度を補正しているが、演奏を再生する際に補正するように構成することができる。たとえば、打弦時刻として光センサSE2を通過した時刻、打弦速度として光センサSE1、SE2を通過する時間で算出したものを記録し、こうして記録した演奏データを再生する際に前述の補正を行うようにすることができる。
【0060】
(2)第2実施形態およびその変形例において、ハンマの質量に応じて演奏データを正規化処理することもできる。すなわち、同じ鍵盤番号でかつ同じ打弦速度で打弦を行っても、機種によりハンマの質量が異なると、ハンマが打弦する際のエネルギーが機種毎に異なる。したがって、同じ演奏データで演奏を再生すると機種によって音量が異なってしまう。そこで、機種が異なってもハンマが弦を打撃する際のエネルギーが同じになるように打弦速度を補正して記録することもできる。
【0061】
まず、基準にする機種のハンマの平均質量をm0とすると、ハンマが打弦速度 vP’で弦を打弦したときのエネルギーEは下記数17によって表すことができる。
【数17】
また、ある機種を示すコードをnとし、当該機種のハンマの平均質量をm(n)とすると、ハンマが打弦速度vPで弦を打弦したときのエネルギーが数17に示すエネルギーEに等しいとすると下記数18が成立し、数18より下記数19を得ることができる。
【0062】
【数18】
【0063】
【数19】
【0064】
数19は、ある機種で演奏の記録を行ったときに、打弦速度を当該機種のハンマの平均質量に応じて標準化(正規化)したものを示している。たとえば、平均ハンマ質量の小さなピアノで演奏の記録を行うと、打弦速度が数19によって小さく補正されて記録される。そして、この演奏データを平均ハンマ質量が標準である機種で再生すると、音量を抑えた演奏がなされる。すなわち、演奏を記録したときの音量に近い音量で再生が行われることとなる。
【0065】
(3)ところで、一般に、ハンマの質量は鍵盤番号が大きくなる程小さくなるように調整されており、鍵盤番号#40(MIDI音源では#60)のハンマが全てのハンマの平均の質量を有している。したがって、打弦速度が同じでも鍵盤番号によって打弦の際のエネルギーが異なり、打弦により発生する音の音量も異なる。ここで、ハンマの質量が平均よりも大きければ打弦速度を大きくし、ハンマの質量が平均よりも小さければ打弦速度を小さくするように打弦速度を補正して記録しておけば、演奏データの使用上便利である。たとえば、ハンマの質量が全て等しい楽器によって演奏データを再生する際には、上記のような補正を行った演奏データを使用することにより、記録時のハンマの軽重が打弦速度に反映されて演奏を忠実に再現することができる。そこで、第2実施形態の変形例で補正した打弦速度をさらに各ハンマ質量によって補正する例について説明する。
【0066】
鍵盤番号#40のハンマの質量をm40とすると、ハンマが打弦速度vP’で弦を打弦したときのエネルギーEは下記数20によって表すことができる。
【数20】
また、鍵盤記号kのハンマの質量mは下記数21によって表すことができる。なお、数21においてαは固定値である。
【0067】
【数21】
【0068】
次に、鍵盤記号kのハンマが打弦速度vPで弦を打弦したときのエネルギーが数20に示すエネルギーEに等しいとすると下記数22が成立し、数22より下記数23を得ることができる。
【数22】
【0069】
【数23】
【0070】
打弦速度を数23で補正することにより、ハンマ質量が全て平均値であるとした場合の打弦速度が記録され、打弦速度が標準化されることになる。この標準化された打弦速度を含む演奏データを再生する際には、そのままの状態で再生することができるのは勿論のこと、再生に使用する楽器の各ハンマの質量に応じてキーベロシティを補正することもできる。たとえば、各ハンマの質量の実測値ma を当該自動ピアノの適当な制御手段(例えば、再生前処理部10)に記録しておき、演奏データのキーベロシティvPを下記数24によって補正する。そして、数24によって求めたキーベロシティvP’で押鍵を制御する。
【数24】
なお、記録時に使用したのと同等の楽器で演奏データを再生する場合も考慮して、第2実施形態の変更例で求める打弦時刻を記録することもできる。
【0071】
(4)本発明は、いわゆる消音演奏ピアノにも適用することができる。消音演奏ピアノは、押鍵により回動するハンマを弦の手前で跳ね返すとともに、検出した演奏データに基づいて電子的に音楽を発生するようにしたものである。そして、検出した演奏データのうち打弦時刻と打弦速度を上述のようにして補正することにより、アコーステックピアノに近い演奏を行なうことができる。
【0072】
(5)第1実施形態においては、演奏データにより鍵1を駆動してセンサ距離を自動的に測定しているが、人が押鍵してもよく、例えば、人が楽曲を演奏する間にセンサ距離の推定を行なうようにしてもよい。
【0073】
(6)ハンマ2を光センサSE1、SE2で検出する構成に限らず、キャッチャ2aを検出するようにしても良い。
【0074】
(7)光センサSE1、SE2は上記実施形態のように一体的に構成されたものに限らず、互いに分離されたものであっても良い。
なお、上述した第1実施形態では、接弦時間を鍵盤番号のみにより変更するようにしたが、さらに、鍵盤番号と打弦速度とに応じて接弦時間を求め、この接弦時間によりセンサ位置を算出するようにすれば、より正確な検出が可能になる。また、上述した実施形態では、接弦時間を考慮するようにしたが、処理の高速化のために、接弦時間を考慮しないようにしてもよい。さらに、上述した実施形態では、打弦速度と離弦速度とを用いているが、両者を等速と見なしてもよい。ここで、接弦時間を考慮せず、且つ、打弦速度と離弦速度とが等速であると見なし、且つ、直線近似した場合には、センサ距離の算出を簡略化できる。すなわち、ハンマは、tPM2からtNM2までの時間に打弦速度vPで2・dxEだけ移動することになるので、センサ距離dxE=(tNM2−tPM2)・vPとして算出することができ、処理を簡素化して高速化が可能になる。
また、打弦速度に応じて、直線近似と放物線近似とを切り換えるようにしてもよい。弱打は重力の影響が大きいので放物線近似とし、強打は重力の影響が小さいので直線近似とする。強打のときは直線近似で算出が簡単なので、常に放物線近似とするよりも高速化できる。
さらに、重力の影響は、ピアノのタイプによっても異なる。すなわち、アップライトピアノでは、ハンマは左右方向に回動するため、重力の影響をそれほど受けないが、グランドピアノでは、ハンマは上下方向に回動するため、重力の影響を受ける。そこで、アップライトピアノでは、直線近似とし、グランドピアノでは放物線近似とするようにしてもよい。
【0075】
(8)上述した実施形態においては、検出するセンサ距離として、センサSE2の位置(第2の位置)から弦に至るまでのハンマ2の回動軌道に沿った長さ(道のり)を対象としたが、これに代えて、例えば、センサSE2の位置と弦との間の直線距離やその他の距離を定義してもよい。要は、センサSE2の位置(第2の位置)と弦との間の距離に対応する情報となればよい。
【0076】
(9)センサSE1とSE2との間の通過時間は、例えば、ハンマがセンサSE1を通過してからSE2を通過するまで(あるいは、SE2を通過してからSE1を通過するまで)の間、カウントを行うカウンタを用意し、このカウンタのカウント値を通過時間として用いてもよい。
また、上述した実施形態においては、センサSE1、SE2の通過時刻を用い、演算によってセンサ位置を求めたが、これに代えて、通過時刻の時間差とセンサ位置(センサと弦との距離)との対応関係を記憶したテーブルを使用し、時間差に応じたセンサ位置をテーブルから読み出すように構成してもよい。
さらに、上述のカウンタのカウント値とセンサ位置との関係を記憶したテーブルを用意し、カウント値に応じたセンサ位置を読み出すように構成してもよい。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、第1の位置と第2の位置をハンマ機構の可動部が通過する時刻に基づいてハンマセンサと弦までの距離に対応する情報を求めるから、センサの位置を迅速かつ正確にしかも自動的に測定することができるのは勿論のこと、製造コストを最小限に抑えることができる。また、前記検出時刻と、前記ハンマ機構が前記弦に接している接弦時間とに基づいて、センサ位置を求めるようにすれば、接弦時間が既知であれば、簡単にセンサ位置を求めることができる。また、複数回の押鍵によって得られる前記各時刻差に基づいて、センサ位置を求めるようにすれば、接弦時間が未知であっても、センサ位置を測定することができる。また、前記検出時刻から前記ハンマ機構の可動部の速度を求め、この速度も参照してセンサ位置を求めるようにすれば、極めて正確にセンサ位置を求めることができる。また、上述のようにして求めたセンサ位置とハンマ速度に基づいて打弦時刻を算出すれば、極めて正確な値が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 第1実施形態のハンマ軌道を示す線図である。
【図3】 第1実施形態の変形例におけるハンマ軌道を示す線図である。
【図4】 鍵盤番号と接弦時間との関係を示す線図である。
【図5】 第1実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図6】 打弦速度と測定したセンサ距離との関係を示す線図である。
【図7】 第2実施形態の変形例におけるハンマ軌道を示す線図である。
【図8】 第2実施形態の変形例の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2……ハンマ(ハンマ機構)、4……弦、31……検出後処理部(演算手段)、dtE……接弦時間、dxE……センサ距離、tPE……打弦時刻、
tNE……離弦時刻、xPM1……第1の位置、xPM2……第2の位置。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus for measuring the position of a sensor in a keyboard instrument in which the movement of a hammer during performance is detected and recorded by the sensor. The present invention also relates to an apparatus for correcting a record of hammer operation corresponding to a measurement result of a sensor position.
[0002]
[Prior art]
For example, in an automatic piano, when recording performance information, the speed of a hammer immediately before striking is detected and recorded as a striking speed indicating the striking strength, and the time at which the hammer passes the striking position is recorded. Record as the time of striking. For example, two photosensors such as photointerrupters are arranged side by side close to the string, and after the shutter attached to the hammer shank passes through the optical axis of the first photosensor, the light of the second photosensor is used. The string striking speed is detected by measuring the time to pass through the shaft. The timing at which the shutter passes through the optical axis of the second optical sensor is detected as the time at which the hammer passes through the string-striking position.
[0003]
On the other hand, when the recorded performance information is reproduced, the key depression by the solenoid is started slightly before the stringing time in consideration of the time difference from the start of driving the key until the hammer actually strikes the string. Moreover, since the time from the start of key pressing to the string hitting differs for strong sounds and weak sounds, an automatic piano that adjusts the key pressing timing by a solenoid according to the string hitting speed has been developed. In any case, the key pressing timing is set so that the hammer strikes the string at the time of stringing.
[0004]
By the way, if the position of the optical sensor closer to the string varies from string to string, the recorded stringing time varies from string to string, especially when multiple keys are pressed simultaneously to generate chords. Sometimes the tone of a chord changes. In addition, when the hammer is hit weakly, the movement speed decreases until the hammer moves away from the action and hits the string. Variation also occurs. Therefore, in order to record the performance more accurately, it is necessary to improve the accuracy of the mounting position of the optical sensor.
[0005]
When adjusting the position of the optical sensor in the factory, for example, two types of gap gauges with different thicknesses were prepared, and each gap gauge was used when the hammer was brought into contact with the gap gauge applied to the string. A method is adopted in which the position of the optical sensor is adjusted so that the optical sensor is turned on at an intermediate position of the hammer position. There are also attempts to measure the position of the hammer shank with the laser displacement meter when the hammer is moved toward the string and the optical sensor near the string is turned on, and when the hammer is placed on the string. . Furthermore, a method of measuring a position with a photo interrupter by attaching a gray scale to a hammer is also being studied.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described adjustment method, since the position of the optical sensor has to be adjusted for each string, there is a problem that it takes a considerable time to adjust all the strings. In addition, since the position of the hammer when the hammer is applied to the string must be measured, for example, in a hammer made of felt, the change in the deformation amount of the hammer when applied to the string is the same as the measurement position of the optical sensor. It becomes dispersion. Furthermore, since a gap gauge, a laser displacement meter, etc. must be set on the automatic piano, there is a problem that it takes time to change the setup.
In particular, when a measuring machine such as a laser displacement meter is used, an adjustment device becomes expensive, and mounting on an automatic piano is virtually impossible. In addition, since it is necessary to detect the on-state of the optical sensor while moving the hammer itself, it is impossible to automatically measure the position of the optical sensor while pressing the key, for example.
[0007]
The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and it is possible to quickly and accurately measure the position of a sensor such as an optical sensor, as well as a hammer sensor capable of minimizing manufacturing costs. An object of the present invention is to provide a position measuring apparatus. Another object of the present invention is to provide a performance recording apparatus that can correct performance information based on the result of measuring the position of the hammer sensor, and thus can accurately record and reproduce the performance.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problem, the hammer sensor position measuring apparatus according to
[0009]
The position measuring device for a hammer sensor according to
[0010]
The position measuring device for a hammer sensor according to
[0011]
The position measuring device for a hammer sensor according to
[0014]
(Function)
Claim 1Thru 4In the hammer sensor position measuring apparatus described in1st placePlace and number2nd placeThe hammer mechanismMoving partsDetect the time when,By performing appropriate calculations, the hammer mechanismMoving partsIs first2nd placeMove from the end of the set to the start of stringingDistanceCalculate the separation.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A: First embodiment
(B) Configuration of the embodiment
First, the configuration of a hammer sensor position measuring apparatus according to one embodiment of the present invention will be described. FIG. 1 is a block diagram showing the configuration of the first embodiment of the present invention. In the figure, 1 is a key, and 3 is an action for transmitting the movement of the key 1 to the
[0019]
In the figure, SE1 and SE2 are optical sensors (sensors), and the interval dxM is set to a predetermined dimension dxM. The
[0020]
Next, 26 shown in the figure is a plate-like shutter attached to the lower surface of the
[0021]
The output signal of the
[0022]
That is, when the performance is started, the
[0023]
Reference numeral 10 denotes a pre-reproduction processing unit, which is a circuit that creates position data of the key 1 based on performance data supplied from a recording medium or a real-time communication device. The position data created by the pre-reproduction processing unit 10 is Supplied to the
[0024]
(B) Position measurement principle
Next, the measurement principle of the hammer sensor position measuring device will be described. FIG. 2 shows the position of the
[0025]
Then, the
[Expression 1]
[0026]
Next, the position where the
[Expression 2]
[0027]
As described above, the string detection speed vP and the string separation speed vN of the
[Equation 3]
[0028]
Here, it has been discovered through experiments by the present inventors that the tangent time dtE is mainly determined by a keyboard number (also referred to as a note number) and is not significantly affected by the stringing speed vP. FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the keyboard number and the tangent time dtE. As shown in FIG. 4, it was found that the tangent time dtE was shortened as the keyboard number was increased, and the change was substantially linear. The reason why the tangent time dtE is determined by the keyboard number is considered to be because the tangent time dtE is closely related to the period of the string. Therefore, the tangent time dtE can be obtained by the
[Expression 4]
The relationship between the keyboard number k obtained in the experiment and the tangent time dtE is stored in a memory as a table, the keyboard number k is detected when a key is pressed, and the keyboard number is referenced with reference to the table. A tangent time dtE corresponding to k may be read out.
[0029]
Therefore, if the tangent time dtE is obtained by
[Equation 5]
[0030]
(C) Operation of the embodiment
Next, the operation of the hammer sensor position measuring apparatus having the above configuration will be described. FIG. 5 is a flowchart showing the operation of the hammer sensor position measuring apparatus. In this embodiment, performance data for driving the
[0031]
Next, the
[0032]
Next, when the
[0033]
Next, the
[0034]
In step S8, it is determined whether “2” stored in the register is valid as a keyboard number. In this case, since
[0035]
As described above, in the hammer sensor position measuring apparatus having the above-described configuration, the sensor distance dxE of each keyboard number is obtained by performing the above-described calculation based on the time of the
In this way, not only a complicated apparatus is not required, but there is no complication of measuring with a gap gauge, and the sensor distance dxE can be measured very easily and automatically. In particular, in the above-described embodiment, since the tangent time dtE is obtained by a simple calculation formula based on the keyboard number, there is an advantage that a special sensor is not required and the calculation is greatly simplified.
[0036]
Next, FIG. 6 is a diagram showing the result of measuring the sensor distance dxE using the hammer sensor position measuring apparatus of the present invention. As shown in the figure, it was confirmed that there is no problem in practical use although the measured sensor distance dxE slightly varies when the string striking speed vP is different.
[0037]
B. Modification of the first embodiment
Next, a modification of the above embodiment will be described with reference to FIG. In this modified example, by pressing the
[0038]
Here, the string-striking speed vP ′ and the string-sending speed vN ′ can be expressed by
[Formula 6]
[0039]
[Expression 7]
[0040]
In addition, since the difference between the string separation time tNE ′ and the string striking time tPE ′ is the stringing time dtE, the following
[Equation 8]
Therefore, the sensor distance dxE can be obtained by the following equation 9 by erasing tPE, tNE, tPE ', tNE', and dtE using the
[0041]
[Equation 9]
[0042]
In this modification, the performance data used for measuring the sensor distance dxE is depressed twice in order from the
In the hammer sensor position measuring apparatus configured as described above, the mathematical expression or conversion table for calculating the tangent distance dtE as shown in
[0043]
C. Second embodiment
(A) Configuration of the second embodiment
Next, a second embodiment of the present invention will be described. The second embodiment is an example in which the present invention is applied to a performance data correction apparatus. The second embodiment is different from the first embodiment in the sensor distance dxE measured by the first embodiment or its modification. Based on this, it is a point to correct the stringing information of the automatic piano. Therefore, for simplification of description, the configuration of the second embodiment will be described with reference to FIGS. 1 and 2 showing the first embodiment.
[0044]
As described above, in the performance recording on the automatic piano, the time tPM2 when the hammer passes through the optical sensor SE2 closer to the
[0045]
Therefore, in this embodiment, the time tPE obtained by the following equation 10 is recorded as the stringing time. In Equation 10, dxE (k) is a sensor distance at each keyboard number #k, and is obtained by
[Expression 10]
[0046]
The
[0047]
(B) Operation of the second embodiment
Next, the operation of recording a performance with an automatic piano using the performance data correction apparatus of the second embodiment will be described. First, when a performance is performed by a performer, the
[0048]
Therefore, when the recorded performance data is reproduced, stringing is performed at a time when the
[0049]
D. Modified example of the second embodiment
Next, a modification of the second embodiment will be described with reference to FIGS. When the key is pressed, the
[0050]
As shown in FIG. 7, a parabolic trajectory passing through the optical sensor SE1 at time tPM1 and passing through the optical sensor SE2 at time tpM2 is assumed as the trajectory of the
Here, the intersection of t = (tPM1 + tPM2) / 2 and the parabolic trajectory is defined as an origin O of x · t orthogonal coordinates. If vp is defined as the average speed between tPM1 and tPM2, this is equal to the tangential speed at the origin O. In this case, the parabolic trajectory decreases in velocity up to the string hitting position xE, and this parabolic trajectory can be expressed by the following equation (11).
## EQU11 ##
[0051]
Next, let D be the point where the parabolic trajectory reaches the stringing position xE, and consider the coordinates of the point D in x · t orthogonal coordinates. If the t coordinate of the point D is dtPE as shown in FIG. 7, the x coordinate of the point D can be expressed by the following equation (12).
[Expression 12]
[0052]
Here, if the time at which the parabolic trajectory reaches the stringing position xE (hereinafter referred to as the corrected stringing time) is tPE ′, dtPE can be expressed as (tPE ′ − (tPM1 + tPM2) / 2). Substituting for 12 yields Equation 13.
[Formula 13]
[0053]
Since Equation 13 is a quadratic equation relating to tPE ', by solving this, tPE' can be obtained by Equation 14 below. However, in Expression 14, “sqrt” indicates a square root. Further, although two large and small roots are obtained as the value of tPE ′, it is clear from FIG. 7 that tPE ′ is the smaller root. It is also assumed that the parabolic trajectory does not reach the stringing position xE because the velocity vP of the
[Expression 14]
Note that tPE in the last row of Equation 14 is a string striking time when the trajectory of the
[0054]
Next, the speed v of the
[Expression 15]
Here, when the velocity at the stringing position xE (hereinafter, this velocity is referred to as a corrected stringing velocity) v is vPE, when t is dtPE, v becomes vPE. 16 can be obtained.
[0055]
[Expression 16]
[0056]
Next, the operation of this modification will be described with reference to FIG. When a key is pressed by the player's performance, the
The operation is delayed to delay the output of the performance data to the recording medium.
[0057]
That is, in the automatic performance piano to which this modification is applied, in order to output the performance data in real time, the output of the performance data is delayed by the difference between the stringing time tPM2 and the corrected stringing time tPE '.
In addition to the corrected stringing time tPE ′ and the corrected stringing speed vPE obtained as described above, the performance data to be output includes the key release time and key release detected based on the output signal of the
[0058]
This modification has the following advantages as well as the same effects and advantages as the second embodiment described above. That is, in the method in which the time when the
[0059]
E. Other variations
(1) In the second embodiment, the stringing time and the stringing speed are corrected when the performance is recorded. However, it can be configured so as to be corrected when the performance is reproduced. For example, the time calculated by passing the optical sensor SE2 as the stringing time and the time calculated by passing the optical sensors SE1 and SE2 as the stringing speed are recorded, and the above-described correction is performed when reproducing the recorded performance data. Can be.
[0060]
(2) In the second embodiment and its modifications, the performance data can be normalized according to the mass of the hammer. That is, even if the string is hit with the same keyboard number and the same stringing speed, if the hammer mass varies depending on the model, the energy at which the hammer strikes differs for each model. Therefore, when a performance is reproduced with the same performance data, the volume varies depending on the model. Therefore, even if the model is different, the stringing speed can be corrected and recorded so that the energy when the hammer strikes the string is the same.
[0061]
First, assuming that the average mass of the reference hammer is m0, the energy E when the hammer strikes the string at the stringing speed vP 'can be expressed by the following equation (17).
[Expression 17]
Further, when a code indicating a certain model is n and the average mass of the hammer of the model is m (n), the energy when the hammer strikes the string at the stringing speed vP is equal to the energy E shown in Formula 17. Then, the following equation 18 is established, and the following equation 19 can be obtained from the equation 18.
[0062]
[Formula 18]
[0063]
[Equation 19]
[0064]
Equation 19 shows a standardized (normalized) stringing speed according to the average mass of the hammer of the model when the performance is recorded on the model. For example, when a performance is recorded on a piano with a small average hammer mass, the string striking speed is corrected to be small by Equation 19 and recorded. When this performance data is reproduced on a model having a standard average hammer mass, a performance with reduced volume is performed. That is, playback is performed at a volume close to the volume at which the performance was recorded.
[0065]
(3) By the way, generally, the mass of the hammer is adjusted so as to decrease as the keyboard number increases, and the hammer of keyboard number # 40 (# 60 for MIDI sound source) has the average mass of all the hammers. ing. Therefore, even when the stringing speed is the same, the energy at the time of stringing differs depending on the keyboard number, and the volume of the sound generated by the stringing also varies. Here, if the hammering mass is larger than the average, the stringing speed is increased, and if the hammer mass is smaller than the average, the stringing speed is corrected so as to decrease. Useful for data usage. For example, when playing performance data using instruments with the same mass of hammers, using the performance data corrected as described above, the weight of the hammer at the time of recording is reflected in the stringing speed. Can be faithfully reproduced. Therefore, an example in which the string striking speed corrected in the modification of the second embodiment is further corrected by each hammer mass will be described.
[0066]
If the mass of the hammer with
[Expression 20]
The mass m of the hammer with the keyboard symbol k can be expressed by the following equation (21). In Equation 21, α is a fixed value.
[0067]
[Expression 21]
[0068]
Next, assuming that the energy when the hammer of the keyboard symbol k strikes the string at the stringing speed vP is equal to the energy E shown in
[Expression 22]
[0069]
[Expression 23]
[0070]
By correcting the string striking speed with Equation 23, the string striking speed when the hammer masses are all average values is recorded, and the string striking speed is standardized. When playing performance data that includes this standardized string-striking speed, not only can it be played as it is, but the key velocity is corrected according to the mass of each hammer of the instrument used for playback. You can also For example, an actual measurement value ma of each hammer is recorded in an appropriate control means (for example, the pre-reproduction processing unit 10) of the automatic piano, and the key velocity vP of the performance data is corrected by the following equation (24). Then, the key depression is controlled by the key velocity vP ′ obtained by Expression 24.
[Expression 24]
In consideration of the case where the performance data is reproduced with the same musical instrument as that used for recording, the string-striking time obtained in the modified example of the second embodiment can be recorded.
[0071]
(4) The present invention can also be applied to a so-called mute piano. The mute performance piano repels a hammer that rotates by pressing a key in front of a string and electronically generates music based on detected performance data. Then, by correcting the stringing time and the stringing speed in the detected performance data as described above, it is possible to perform a performance close to an acoustic piano.
[0072]
(5) In the first embodiment, the
[0073]
(6) Not only the configuration in which the
[0074]
(7) The optical sensors SE1 and SE2 are not limited to being integrally configured as in the above embodiment, but may be separated from each other.
In the first embodiment described above, the tangling time is changed only by the keyboard number. However, the tangling time is obtained according to the keyboard number and the stringing speed, and the sensor position is determined by this tangling time. If it is calculated, more accurate detection becomes possible. In the above-described embodiment, the tangling time is taken into consideration. However, the tangling time may not be taken into consideration in order to increase the processing speed. Furthermore, in the embodiment described above, the string striking speed and the string breaking speed are used, but both may be regarded as constant speed. Here, the calculation of the sensor distance can be simplified if the stringing time is not considered, the stringing speed and the stringing speed are considered to be constant, and linear approximation is performed. That is, since the hammer moves by 2 · dxE at the stringing speed vP during the time from tPM2 to tNM2, it is possible to calculate the sensor distance dxE = (tNM2−tPM2) · vP, simplifying the processing. Speeding up.
Further, linear approximation and parabolic approximation may be switched according to the string striking speed. Weak strikes have a large effect of gravity, so parabola approximation is used. Since it is easy to calculate by straight line approximation when hitting hard, it can be faster than always using parabolic approximation.
In addition, the influence of gravity varies depending on the type of piano. That is, in the upright piano, the hammer rotates in the left-right direction and is not affected by gravity so much. In the grand piano, the hammer rotates in the up-down direction, and thus is affected by gravity. Therefore, a straight line approximation may be used for an upright piano and a parabolic approximation may be used for a grand piano.
[0075]
(8) In the embodiment described above, the sensor distance to be detected is the length (distance) along the rotation trajectory of the
[0076]
(9) The passing time between the sensors SE1 and SE2 is counted, for example, from when the hammer passes the sensor SE1 until it passes SE2 (or until it passes SE2 and then passes SE1). It is also possible to prepare a counter for performing the above and use the count value of this counter as the passage time.
In the above-described embodiment, the sensor position is obtained by calculation using the passage times of the sensors SE1 and SE2, but instead of this, the difference between the passage time difference and the sensor position (the distance between the sensor and the string) is calculated. A table storing the correspondence relationship may be used, and the sensor position corresponding to the time difference may be read from the table.
Further, a table storing the relationship between the count value of the counter and the sensor position may be prepared, and the sensor position corresponding to the count value may be read.
[0077]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the first position and the second position are separated by the hammer mechanism.Moving partsPass throughAt timeBased on this, information corresponding to the distance between the hammer sensor and the string is obtained, so that the position of the sensor can be measured quickly, accurately and automatically, and the manufacturing cost can be minimized.TheAt the time of detectionEvery momentIf the sensor position is obtained on the basis of the time at which the hammer mechanism is in contact with the string, the sensor position can be easily obtained if the stringing time is known.TheIn addition, each of the above obtained by a plurality of key pressesTimes of DayIf the sensor position is calculated based on the difference, the sensor position can be measured even if the tangent time is unknown.TheAt the time of detectionCarvedSaid hammer mechanismMoving partsIf the sensor position is obtained with reference to this speed, the sensor position can be obtained very accurately.TheIn addition, if the stringing time is calculated based on the sensor position and hammer speed obtained as described above, an extremely accurate value can be obtained.The
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a hammer trajectory of the first embodiment.
FIG. 3 is a diagram showing a hammer trajectory in a modification of the first embodiment.
FIG. 4 is a diagram showing a relationship between a keyboard number and a tangling time.
FIG. 5 is a flowchart showing the operation of the first embodiment.
FIG. 6 is a diagram showing a relationship between a string striking speed and a measured sensor distance.
FIG. 7 is a diagram showing a hammer trajectory in a modification of the second embodiment.
FIG. 8 is a flowchart showing the operation of a modification of the second embodiment.
[Explanation of symbols]
2 ... Hammer (hammer mechanism), 4 ... String, 31 ... Post-detection processing unit (calculation means), dtE ... Stringing time, dxE ... Sensor distance, tPE ... Stringing time,
tNE: string separation time, xPM1 ... first position, xPM2 ... second position.
Claims (4)
前記可動部が前記第1位置を通過した時刻と、前記可動部が前記第2位置を通過した時刻とを検知する時刻検知手段と、
前記第1位置と前記第2位置との間のセンサ間距離と、前記時刻検知手段により検知された時刻であって、前記可動部が打弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第1時刻と、前記可動部が打弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第2時刻と、前記可動部が離弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第3時刻とに基づいて、前記第2位置と前記弦との間の距離を取得する距離取得手段と
を備えるハンマセンサの位置測定装置。 Passing through the movable part of the hammer mechanism that turns and strikes the string, the second position separated from the first position by a predetermined distance in the stringing direction of the movable part and the first position of the turning path of the movable part. A hammer sensor that detects the position,
Time detection means for detecting the time when the movable part passes the first position and the time when the movable part passes the second position;
The distance between the sensors between the first position and the second position, and the time detected by the time detection means, and when the movable part rotates in the stringing direction, it passes through the first position. The first time, the second time when the movable part rotates in the stringing direction, and the second time when the movable part rotates in the stringing direction, and the second position when the movable part rotates in the stringing direction. A distance acquisition means for acquiring a distance between the second position and the string based on the third time
A position measuring device for a hammer sensor.
前記可動部が前記第1位置を通過した時刻と、前記可動部が前記第2位置を通過した時刻とを検知する時刻検知手段と、Time detection means for detecting the time when the movable part passes the first position and the time when the movable part passes the second position;
前記第1位置と前記第2位置との間のセンサ間距離と、前記可動部が打弦を行うときに前記弦に接弦している接弦時間と、前記時刻検知手段により検知された時刻であって、前記可動部が打弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第1時刻と、前記可動部が打弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第2時刻と、前記可動部が離弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第3時刻と、前記可動部が離弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第4時刻と、に基づいて、前記第2位置と前記弦との間の距離を取得する距離取得手段とThe distance between the sensors between the first position and the second position, the time of the tangent to the string when the movable part performs stringing, and the time detected by the time detection means A first time when the movable part is rotated in the stringing direction and a second time when the movable part is rotated in the stringing direction and a second time when the movable part is rotated in the stringing direction. The second time, the third time when the movable part has rotated in the stringing direction, and the third time when the movable part has rotated in the stringing direction, and the third time when the movable part has rotated in the stringing direction. Distance acquisition means for acquiring a distance between the second position and the string based on four times;
を備えるハンマセンサの位置測定装置。A position measuring device for a hammer sensor.
前記第1時刻と、前記第2時刻および前記センサ間距離とに基づいて打弦速度を求めるとともに、前記第3時刻と、前記第4時刻とおよび前記センサ間距離とに基づいて離弦速度を求め、The string striking speed is obtained based on the first time, the second time, and the distance between the sensors, and the string breaking speed is determined based on the third time, the fourth time, and the distance between the sensors. Seeking
前記第4時刻と、前記第2時刻と、前記打弦速度と、前記離弦速度と、前記センサ間距離と、前記接弦時間とに基づいて、前記第2位置と前記弦との間の距離を取得することBased on the fourth time, the second time, the string striking speed, the string separation speed, the distance between the sensors, and the stringing time, the distance between the second position and the string is determined. Getting distance
を特徴とする請求項2に記載のハンマセンサの位置測定装置。The hammer sensor position measuring device according to claim 2.
前記可動部が前記第1位置を通過した時刻と、前記可動部が前記第2位置を通過した時刻とを検知する時刻検知手段と、Time detection means for detecting the time when the movable part passes the first position and the time when the movable part passes the second position;
前記第1位置と前記第2位置との間のセンサ間距離と、An inter-sensor distance between the first position and the second position;
前記可動部が打弦を行うときに前記弦に接弦している接弦時間と、A tangling time of tangent to the string when the movable part performs stringing; and
前記時刻検知手段により検知された時刻であって、前記可動部が一度目に打弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第1時刻および前記第2位置を通過した第2時刻と、前記可動部が一度目に離弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第3時刻および前記第1位置を通過した第4時刻と、前記可動部が二度目に打弦方向へ回動したときに前記第1位置を通過した第5時刻および前記第2位置を通過した第6時刻と、前記可動部が二度目に離弦方向へ回動したときに前記第2位置を通過した第7時刻および前記第1位置を通過した第8時刻とに基づいて、前記第2位置と前記弦との間の距離を取得する距離取得手段とThe time detected by the time detection means, the first time passing through the first position and the second time passing through the second position when the movable part is turned in the stringing direction for the first time. And a third time when the movable part is rotated in the stringing direction for the first time and a fourth time when the movable part is passed through the first position, and a second time when the movable part is stringed. The fifth time when the first position passes through the sixth position and the sixth time when the second position passes through the second position. A distance acquisition means for acquiring a distance between the second position and the string based on a seventh time passing through and an eighth time passing through the first position;
を備えるハンマセンサの位置測定装置。A position measuring device for a hammer sensor.
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