JP3785082B2 - 弾芯消耗特性試験法及びこれを用いた複合装甲構造の最適化手法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は弾芯消耗特性試験法及びこれを用いた複合装甲構造の最適化手法に関し、特に、戦闘車両(戦車)の複合装甲構造の最適化を図る場合に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、戦車の正面装甲構造の開発に際しては、まず、縮小装甲構造模型を作製し、この縮小装甲構造模型に対して模擬弾を射撃する侵徹模擬実験を行うことにより、複数の装甲構造案の初期設計を行い、その後、実弾の侵徹シミュレーション(数値シミュレーション)を行うことにより、最終的な装甲構造を決定するという手法が用いられてきた。なお、「侵徹」などの主な用語の説明については後述する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方、将来の戦車に対する要求性能としては、従来と同等の高い耐弾性能のみならず、小型軽量化や低コスト化が求められている。そこで、現在、このような要求性能を満たす装甲構造として、セラミックスと金属とを複数積層したセラミックス・金属積層型の複合装甲構造の開発が進められている。
【0004】
ところが、かかる複合装甲構造の開発では、これに用いられるセラミックスなどの新素材についてはまだ数値シミュレーション精度に大きな影響を及ぼす材料挙動のモデル化が研究途上であることから、数値シミュレーションの利用が制限される。このため、かかる複合装甲構造の開発においては、模擬弾による縮小装甲構造模型の侵徹模擬試験が重要な開発手段となるが、この場合、積層材料(要素材料)の組み合わせや板厚配分、積層数などから決まる装甲構造案が多数想定されるため、最終的な装甲構造の決定までには多数の供試品(縮小装甲構造模型)を製作して侵徹模擬試験を行う必要があり、多くの開発期間と開発コストがかかってしまう。
【0005】
従って、本発明は上記の問題点に鑑み、複合装甲構造の開発期間の短縮や開発コストの低減などを図ることができる弾芯消耗特性試験法及びこれを用いた装甲構造の最適化手法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複合装甲構造への侵徹に伴って弾芯の長さが単調に減少すると仮定すると、その複合装甲構造の積層単位である基本要素に侵入する弾芯の長さと基本要素貫通後の弾芯の長さを線形関係で表すことができるため、弾芯消耗特性試験によりこの関係が求まれば、この試験の結果から、侵徹終了(弾芯の長さ0)までに要する単位面積当たりの装甲重量である侵徹面密度を容易に予測することができる。即ち、基本要素の最適な積層数などを容易に予測することができるという斬新な着想の下になされたものであり、以下の特徴を有する。
【0007】
即ち、上記課題を解決する第1発明の弾芯消耗特性試験法は、基本要素の前部には基本要素に侵入する弾芯の長さを制御するための弾長制御板を設置し、基本要素の後部には基本要素貫通後の弾芯の長さを評価するための弾長評価板を設置する構成として、弾長制御板の板厚を変えることにより基本要素への侵徹弾長を変化させて弾芯の侵徹試験を行い、弾長制御板の板厚から基本要素への侵徹弾長を求め、弾長評価板へ侵入した弾芯の侵徹深さから基本要素貫通後の残存弾長を求めて、これらの侵徹弾長と残存弾長の関係を直線近似することにより基本要素の弾芯消耗特性を得ることを特徴とする。
【0008】
また、第2発明の複合装甲構造の最適化手法は、第1発明の弾芯消耗特性試験法によって1種類又は複数種類の基本要素の弾芯消耗特性を求め、この弾芯消耗特性に基づいて最適な基本要素の積層数を決定することを特徴とする。
【0009】
また、第3発明の複合装甲構造の最適化手法は、第1発明の弾芯消耗特性試験法によって複数種類の基本要素の弾芯消耗特性を求め、これらの弾芯消耗特性を比較することより、最適な基本要素の配列順序と各々の基本要素の積層数とを決定することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。なお、以下では、初めに、弾芯消耗特性試験法について説明し、続いて、この弾芯消耗特性試験法を用いた複合装甲構造の最適化手法について説明する。
【0011】
<弾芯消耗特性試験法>
均質防弾鋼(以下、防弾鋼という)への侵徹現象に関する数値シミュレーション結果は数多く報告されており、実験結果を極めてよく模擬していることが確認されている。従って、防弾鋼への侵徹現象に関する数値シミュレーションの結果から、侵徹現象に関する仮定を次のように設定した。なお、ここでは弾芯(徹甲弾)の長さ(弾長)は弾芯径で無次元化した値で示している。
(仮定1) 標的への侵徹に伴う弾長の履歴は指数関数とする。
(仮定2) 侵徹中における弾芯後部の速度は侵徹終了間際まで初期の速度を維持する。
【0012】
防弾鋼への侵徹過程における弾長Ls の履歴は図1に示すように単調に減少し、弾長Ls と侵徹面密度Sは線形の関係にあることが数値シミュレーションの結果から分かっている。しかし、複合装甲構造で用いられるセラミックスなどの新素材については、その材料挙動モデルが研究途上であるため、数値シミュレーションによって正確な弾芯消耗履歴を把握することはできない。そこで、数値シミュレーションに代わり、正確な弾芯消耗履歴を求めるために新たな弾芯消耗特性試験法を開発した。以下、この弾芯消耗特性試験法について説明する。
【0013】
図2に示すように面密度Su の基本要素11が周期的に並んだ(積層された)装甲構造モデルを考えると、このモデルにおける弾長の履歴としては図3に示す(1),(2),(3)のような3種類の代表的な特性が存在すると考えられる。この弾芯の履歴を次の(1)式のように弾長が単調に減少すると仮定する。
【0014】
【数1】
【0015】
この(1)式を変形すると、次の(2)式及び(3)式のようになる。
【0016】
【数2】
【0017】
S=n・Su より、侵徹面密度Sにおける弾長Ls は次の(4)式及び(5)式のようになり、弾長の履歴を指数関数と仮定したことになる。
【0018】
【数3】
【0019】
また、上記(1)式を別の形で表現すると、次の(6)式のようになる。
【0020】
【数4】
【0021】
これは、各々の基本要素11(面密度Su )へ侵入する弾芯の長さ(侵徹弾長)Lと、各々の基本要素11を貫通後の弾芯の長さ(残存弾長)lとが線形関係にあることを示している。即ち、弾長の履歴が指数関数で表されると仮定すると、各々の基本要素11の弾芯消耗特性(侵徹弾長Lと残存弾長lの関係)は図4に示すように線形関係として表すことができる。従って、弾芯消耗特性試験により、このような線形関係が求まれば、この試験の結果から侵徹面密度を容易に予測することができる、即ち、基本要素の最適な積層数などを容易に予測することができる。
【0022】
そこで、図5の模式図及び図6のフローチャートに示すように弾芯消耗特性試験を行うことにより、各々の基本要素における侵徹弾長Lと残存弾長lの関係を求める。
【0023】
即ち、図5(a),(b)に示すように積層構造の繰り返しの最小単位である基本要素11の前後に防弾鋼12,13を設置する。基本要素11の前部に設置した防弾鋼12は、基本要素11に侵入する弾芯10の長さ(侵徹弾長L)を制御するための弾長制御板である。基本要素11の後部に設置した防弾鋼13は、基本要素11を貫通後の弾芯10の長さ(残存弾長l)を評価するための弾長評価板である。
【0024】
基本要素11はセラミックス11aと金属11bとから構成されている。なお、基本要素11としては、セラミックス11aと金属11bの板厚比を変えたものや、セラミックス11a又は金属11bの材質を変えたものなどでもよい。更には、材料単体を基本要素11としてもよい。例えばセラミックス単体を基本要素11としたり、金属単体を基本要素11としてもよい。基本要素は単体でもよく、複数(3つ以上)の材質で構成してもよい。
【0025】
そして、弾長制御板12と弾長評価板13とが前後に配置された基本要素11に対して所定の弾速V0 で弾芯10を発射する。その結果、弾芯10は、弾長制御板12を介して基本要素11に侵徹し、基本要素11を貫通した後、弾長評価板13において侵徹が終了する。弾長評価板13は、この弾長評価板13において弾芯を消耗させて弾芯の侵徹を終了させることができる板厚のものを設置する。かかる侵徹試験を、弾長制御板12の板厚tを変えることにより基本要素11への侵徹弾長Lを変えて繰り返し行う。そして、弾長制御板12の板厚tを変えて(基本要素11への侵徹弾長Lを変えて)侵徹試験を行うごとに弾長評価板13における弾芯10の侵徹深さpを測定する。例えば図6のステップS1にデータシート例を示すように、弾長制御板12の板厚をt1 として侵徹試験を行い、このときの弾長評価板13における侵徹深さp1 を測定する。
【0026】
続いて、図6のステップS2に示すように予め用意しておいた弾速V0 (一定)における弾長制御板(防弾鋼)12の板厚tと侵徹弾長Lの関係を表す弾芯消耗特性データ14と、弾長評価板(防弾鋼)13の侵徹深さpと残存弾長lの関係を表す弾芯消耗特性データ15とに基づいて、侵徹弾長Lと残存弾長lとを求める。例えば、弾芯消耗特性データ14から、弾長制御板12の板厚t1 に対応する侵徹弾長L1 を求め、弾芯消耗特性データ15から、侵徹深さp1 に対応する残存弾長l1 を求める。なお、図中の弾芯消耗特性データ14,15におけるl(v=0)は侵徹に寄与しない弾芯の長さを弾芯径で無次元化した値、即ち、侵徹終了後に残った弾芯の長さ(試験後に計測)/弾芯径の平均値であり、この分を補正している。
【0027】
これまでの研究における防弾鋼の侵徹試験の結果から、防弾鋼の弾芯消耗特性は既知であるため、弾長制御板12の板厚tから侵徹弾長Lの推定が、そして弾長評価板13の侵徹深さpから残存弾長lの推定が可能である。なお、勿論、新たに実験或いは数値シミュレーションを行って防弾鋼の弾芯消耗特性データ14,15を求めてもよい。また、弾長制御板や弾長評価板の材料としては、必ずしも防弾鋼に限定するものではなく、防弾鋼以外の材料について実験などにより上記のような弾芯消耗特性データを求めることができれば、この材料を弾長制御板や弾長評価板の材料としてを用いてもよい。
【0028】
そして、図6のステップS3に示すように上記ステップS2で求めた侵徹弾長Lと残存弾長lの関係データを直線近似することより、直線近似式l=a・L−c(基本要素の弾芯消耗特性)を求める。つまり、弾芯消耗特性試験の結果を侵徹弾長Lと残存弾長lとで整理した結果、ステップS3に示すように直線近似することができれば、上記(6)式より、基本要素11の弾芯消耗履歴は上記(4)式で仮定した指数関数で表せることになる。図7(a),(b),(c)にはセラミックス11aと金属11bの板厚比が異なる3種類の基本要素A,B,Cに対して実際に行った弾芯消耗特性試験の結果を示す。この図から明らかなように侵徹弾長Lと残存弾長lは線形関係にあり、直線近似することができる。
【0029】
<複合装甲構造の最適化手法>
次に、上記の弾芯消耗特性試験法を用いた複合装甲構造の最適化手法について、図8〜図11のフローチャートに基づいて説明する。
【0030】
最適化手法の全体的な流れとしては、図8に示すように、まず、選定した幾つかの基本要素に対して弾芯消耗特性試験を行い、この試験結果と防弾鋼(弾芯制御板、弾芯評価板)の弾芯消耗特性データ14,15とに基づいて各々の基本要素の侵徹弾長Lと残存弾長lの関係データを取得する(図8のステップS100)。ここではセラミックスと金属の板厚比が異なる3種類の基本要素A,B,Cについて弾芯消耗特性試験を行っている。なお、弾芯消耗特性試験法の詳細については上述のとおりである。
【0031】
そして、この弾芯消耗特性試験によって得られた3種類の基本要素A,B,Cの弾芯消耗特性データを整理し(図8のステップS200)、これらの弾芯消耗特性データに基づいて最適な組み合わせの複合装甲構造を決定する(図8のステップS300)。
【0032】
図9〜図11のフローチャートに基づいて組み合わせ構造の最適化について詳述する。まず、3種類の基本要素A,B,Cについて弾芯消耗特性試験を行うことより、侵徹弾長Lと残存弾長lの関係を求める(図9のステップ101)。そして、これらの関係データを直線近似することにより、次のような弾芯消耗特性(侵徹弾長Lと残存弾長lの関係)を表す直線近似式(7),(8),(9)を求める(図9のステップS102)。即ち、各々の基本要素A,B,Cの弾芯消耗特性を表すパラメータであるa1 ,c1 ,a2 ,c2 ,a3 ,c3 を求める。
【0033】
【数5】
【0034】
続いて、上記試験によって得られた各々の基本要素A,B,Cの弾芯消耗特性を比較することにより、最適な基本要素A,B,Cの配列順序及び面密度配分(積層数)を決定する。具体的には、まず、各々の基本要素A,B,Cの弾芯消耗特性を比較するには等しい面密度で比較する必要があるため、各々の基本要素A,B,Cの弾芯消耗特性を基準となる単位面密度S’あたりに換算する(図9のステップS201)。この換算方法は次のとおりである。
【0035】
例えば基本要素の面密度Meにおける弾長を、単位面密度Muあたりでの弾長に換算する場合には次のようにする。但し、ΔM=|Me−Mu|は十分小さいとする。
弾芯消耗特性試験により求めた弾長をLe、換算後の弾長をLuとする。面密度の差ΔM=|Me−Mu|は十分小さいので、弾長と面密度の関係を線形化近似して、比例計算Lu=Le×(Mu/Me)により求める。
補足すると、弾長Lと侵徹面密度Sの関係が図12のように非線形であると仮定しても、ΔMが小さいときには、弾長Lと侵徹面密度Sの関係は線形であるとみなすことができる。よって、弾長の面密度の関係は比例関係とみなすことができ、上記の比例計算により換算することができる。
【0036】
図9のステップS202には基準の面密度S’あたりに換算した各々の基本要素A,B,Cの弾芯消耗特性を示す。
【0037】
そして、これらの弾芯消耗特性を比較することより、まず、最適な配列順序を決定する(図9のステップS301)。詳述すると、基本要素の弾芯消耗特性は基本要素の種類によって異なり、弾芯の長い侵徹初期に良好な耐弾特性(弾芯の消耗特性)を示す基本要素や、弾芯が短くなった侵徹後期に良好な耐弾特性を示す基本要素など様々である(図3参照)。従って、侵徹初期に良好な耐弾特性を示す基本要素を前面に配置し、侵徹後期に良好な耐弾特性を示す基本要素を後面に配置した積層構造とすることにより、1種類の基本要素を積層した構造よりも、侵徹面密度や価格の点で優れた複合装甲構造が得られると考えられる。
【0038】
そこで、図9のステップS202に示す基本要素A,B,Cの弾芯消耗特性を比較する。図示例の基本要素A,B,Cの場合には、
L0 ≧L≧L1 の範囲では基本要素A
L1 ≧L≧L2 の範囲では基本要素B
L2 ≧L≧L3 の範囲では基本要素C
が耐弾特性(弾芯の消耗特性)に優れている。従って、基本要素A,B,Cを組み合わせる場合には、前面側から後面側に向って、基本要素A、基本要素B、基本要素Cの順に配列した場合が最適な構造であるといえる。
【0039】
次に、各々の基本要素A,B,Cの面密度配分(積層数)を求める。まず、図9のステップS202に示す基本要素A,B,Cの弾芯消耗特性において、基本要素Aと基本要素Bの各直線(直線近似式)の交点Xや基本要素Bと基本要素Cの各直線(直線近似式)の交点Yを算出し、また、基本要素Cの直線(直線近似式)と横軸との交点Zも算出する(図10のステップS302)。図示例では、X点でのL=L1 、Y点でのL=L2 、Z点でのL=L3 である(図10のステップS303)。
【0040】
そして、これらの値L1 ,L2 ,L3 や初期弾長L0 などに基づいて各々の基本要素A,B,Cの面密度配分を求める(図10のステップS304)。詳述すると、上記(4)式より、面密度S’あたりの弾芯消耗履歴は次の(10)式のような指数関数で表すことができ、この逆関数は次の(11)式となる。
【0041】
【数6】
【0042】
この(11)式より、初期弾長L0 の弾芯が弾長Lとなるのに必要な面密度Sを求めることができる。よって、例えば弾芯を弾長L1 から弾長L2 に消耗させるのに必要な面密度Sを表す関数は次の(12)式となる。
【0043】
【数7】
【0044】
従って、この(12)式に基づき、各々の基本要素A,B,Cの面密度配分を求めることができる。即ち、図10のステップS303で求めたL1 ,L2 ,L3 、初期弾長L0 、及び、図9のステップS102で求めたa1 ,c1 ,a2 ,c2 ,a3 ,c3 に基づき、次の(13)式、(14)式、(15)式から、各々の基本要素A,B,Cの面密度Sop1 ,Sop2 ,Sop3 を求める(ステップS305)。
【0045】
【数8】
【0046】
続いて、これらの面密度Sop1 ,Sop2 ,Sop3 と、各々の基本要素A,B,Cの実際の面密度Su1,Su2,Su3とに基づき、次の(17)式、(18)式、(19)式から、各々の基本要素A,B,Cの積層数nop1 ,nop2 ,nop3 を求める(図10のステップS306)。
【0047】
【数9】
【0048】
そして、最後に総侵徹面密度を求める。まず、原理について説明する。n層の基本要素(面密度Su )と防弾鋼とを組み合わせた複合装甲構造を考えると、かかる構造において弾芯がn層の基本要素構造を貫通し、その後防弾鋼に侵徹したときの侵徹面密度Sn は、次のようにして求めることができる。
【0049】
n層の基本要素構造(面密度Su )を弾芯が貫通した時点での侵徹面密度xは、次の(19)式から求められる。
【0050】
【数10】
【0051】
一方、n層の基本要素構造を貫通後、弾長がLn となった弾芯が防弾鋼に侵徹したとき、この防弾鋼において弾芯が完全に消耗するのに必要な侵徹面密度yは次のようにして求められる。まず、n層の基本要素構造を貫通した時点での弾長Ln は上記(1)式より、次の(20)式のように表すことができる。
【0052】
【数11】
【0053】
また、図13に示すように、面密度Su における基本要素の弾芯消耗特性式は、次の(21)式のようになるのに対し、防弾鋼の弾芯消耗特性式は、防弾鋼ではa=1(既知)であるため、次の(22)式のようになる。従って、面密度Su の防弾鋼では、弾長cBKの弾芯が侵徹すると、残存弾長が0になることが分かる。
【0054】
【数12】
【0055】
防弾鋼の弾長履歴は線形(a=1)であることから(図3参照)、上記(5)式より、次の(23)式が得られる。また、弾長Ln の弾芯が完全に消耗する(弾長=0)までに必要な侵徹面密度yについては、上記(5)式より、次の(24)式が得られる。従って、これらの(23)式と(24)式とを連立して解くと、侵徹面密度yは次の(25)式のようになる。
【0056】
【数13】
【0057】
従って、基本要素n層と防弾鋼の組み合わせ構造における侵徹面密度Sn は、侵徹面密度xと侵徹面密度yの和であるため、次の(26)式より求めることができる。
【0058】
【数14】
【0059】
このことから、本実施の形態では、まず、図10のステップS306で求めた各々の基本要素A,B,Cの積層数nop1 ,nop2 ,nop3 と、各々の基本要素A,B,Cの実際の面密度Su1,Su2,Su3とに基づき、次の(27)式から、基本要素A,B,Cを組み合わせた積層構造における侵徹面密度Sr を求める(図11のステップS307)。
【0060】
【数15】
【0061】
次に、上記(20)式に基づき、図10のステップS306で求めた各々の基本要素A,B,Cの積層数nop1 ,nop2 ,nop3 と、図9のステップS102で求めたa1 ,c1 ,a2 ,c2 ,a3 ,c3 とを用いて、各々の基本要素A,B,Cの積層構造を貫通後の弾長L1 ’,L2 ’,L3 ’を、次の(28)式、(29)式、(30)式から求める(図11のステップS308)。
【0062】
【数16】
【0063】
この場合、全基本要素A,B,Cの積層構造を貫通後の残存弾長Lf はL3 ’となり(図11のステップS309)、この弾長Lf (L3 ’)の弾芯が、基本要素Cの後に配置される防弾鋼へと侵徹することになる(図11のステップS310)。従って、防弾鋼の面密度をSuBK とすると、このときの防弾鋼の侵徹面密度SBKは、上記(25)式に基づき、次の(31)式から求められる(図11のステップS311)。
【0064】
【数17】
【0065】
従って、総侵徹面密度Sは、図11のステップS307で求めた基本要素構造の侵徹面密度Sr と、図11のステップS311で求めた防弾鋼の侵徹面密度SBKとから、上記(26)式に基づき、次の(32)式によって求められる(図11のステップS312)。なお、上記のようして求めた基本要素A,B,Cの配列順序などのデータは図14に示すデータシート例のように整理する。
【0066】
【数18】
【0067】
かくして、図15に示すような3種類の基本要素A,B,Cと防弾鋼BKとからなる複合装甲構造が決定される。
【0068】
なお、上記では3種類の基本要素A,B,Cと防弾鋼BKとからなる複合装甲構造構造を決定する場合を例に挙げて説明したが、勿論、これに限定するものではなく、板厚比や材料(材質)などの異なる、より多種類の基本要素に対して上記のような弾芯消耗特性試験を行い、この試験データに基づいて上記のように最適な配列順序や面密度配分(積層数)を求めるようにしてもよい。また、何通りかの基本要素の組み合わせ(例えば基本要素A,B,Cの組み合わせと、別の種類の基本要素A’,B’,C’の組み合わせなど)に対して上記のように最適な配列順序や総侵徹面密度を求めて、これらのなかから最適な組み合わせを選択するようにしてもよい。
【0069】
更には、本発明の最適化手法は、必ずしも上記のように複数種類の基本要素を組み合わせて積層する場合に限定するものではなく、1種類の基本要素を積層する場合にも適用することができる。例えば、図16にはセラミックスと金属の板厚比が異なる3種類の基本要素D,E,Fのうちの何れか1種類の基本要素と防弾鋼とからなる複合装甲構造について、上記の最適化手法により求めた基本要素の積層数と耐弾性能(総侵徹面密度)の関係を示す。
【0070】
つまり、各々の基本要素D,E,Fに対して上記のような弾芯消耗特性試験を行い、この試験データに基づいて上記のように積層数と総侵徹面密度との関係を予測する。図16において縦軸は侵徹面密度、横軸は各々の基本要素D,E,Fの積層数である。基本要素D,E,Fの積層数(侵徹面密度)を増やせば、その分、防弾鋼の板厚(侵徹面密度)は減少することになるが、基本要素には上記のように侵徹初期に良好な耐弾特性を示すものと侵徹後期に良好な耐弾特性を示すものとがあるため(図3参照)、基本要素D,E,Fの積層数の増加による侵徹面密度の増加の割合と、防弾鋼の板厚の減少による侵徹面密度の減少の割合との兼ね合いによって図16に示すような特性となる。図16において、基本要素Dについては4層、基本要素Eについては7層、基本要素Fについては6層が、各々の基本要素のみの積層構造で最適となる積層数である。即ち、基本要素Dについては、図17に示すように4層の基本要素Dと防弾鋼とからなる複合装甲構造が最適となる。
【0071】
以上のように、本実施の形態によれば、図5のように基本要素11の前部には基本要素11に侵入する弾芯の長さを制御するための弾長制御板12を設置し、基本要素11の後部には基本要素貫通後の弾芯の長さを評価するための弾長評価板13を設置する構成として、弾長制御板12の板厚を変えることにより基本要素11への侵徹弾長Lを変化させて弾芯の侵徹試験を行い、弾長制御板12の板厚tから基本要素11への侵徹弾長を求め、弾長評価板13へ侵入した弾芯の侵徹深さpから基本要素貫通後の残存弾長lを求めて、これらの侵徹弾長Lと残存弾長lの関係を直線近似することにより基本要素11の弾芯消耗特性を得ることを特徴とする弾芯消耗特性試験法を実施することより、基本要素11の弾芯消耗特性を容易且つ精度よく把握することができる。
【0072】
そして、この弾芯消耗特性試験法によって1種類又は複数種類の基本要素11の弾芯消耗特性を求め、この弾芯消耗特性に基づいて最適な基本要素11の積層数を決定するため、最適な複合装甲構造を精度よく、且つ、短期間に低コストで開発することができる。なお、図16に示す各々の基本要素D,E,Fを6層と防弾鋼とを組み合わせた複合装甲構造の侵徹面密度について上記最適化手法による予測値と実験値とを比較した結果、上記最適化手法による予測精度は非常に高精度(誤差±2%以内)であった。
【0073】
また、上記の弾芯消耗特性試験法によって複数種類の基本要素(上記では3種類の基本要素A,B,C)の弾芯消耗特性を求め、これらの弾芯消耗特性を比較することより、最適な基本要素の配列順序と各々の基本要素の積層数とを決定することによって、より最適な複合装甲構造、即ち、防弾鋼のみの装甲構造や1種類の基本要素と防弾鋼とを組み合わせた装甲構造と比べても、軽量(侵徹面密度小)で低価格な複合装甲構造を短期間に低コストで開発することができる。
【0074】
<用語説明>
ここで、「侵徹」などの主な用語について説明する。
【0075】
「侵徹」とは弾芯が標的(装甲)に侵入することをいう。図18には侵徹現象の概略図を示す。弾芯の侵徹は図18(a),(b),(c)のように進む。即ち、図18(a)に示すように弾速Vで発射した長尺丸棒状(初期弾長L0 、弾芯径D)の高運動エネルギ弾である弾芯10は、図18(b)に示すように標的(装甲)11に侵入し、ここで消耗(摩耗や粉砕)して弾長Ls が短くなりながら進んでいく。そして、図18(c)に示すように弾芯10の侵徹は弾芯10が完全に消耗するか、或いは僅かに残った弾芯10が停止するまで続く。侵徹が終了するまで弾芯10が標的11に侵入した深さpを「侵徹深さ」という。
【0076】
「侵徹面密度」とは弾芯が侵徹した部分の単位面積当たりの重量を表している。詳述すると、標的(装甲)には有効に弾芯を消耗させて侵徹深さを短くすることが求められるが、重量も重要な要素である。例えば、装甲構造に用いる2種類の材料があった場合、両者の侵徹深さが等しくても密度が異なれば、密度の大きい材料を用いた方が装甲の重量は重くなり(耐弾性能が劣り)、また、両者の密度が等しくても、侵徹深さが異なれば、侵徹深さの大きい材料を用いた方が装甲の重量は重くなる(耐弾性能が劣る)。そこで、耐弾性能(重量)を評価するパラメータとして侵徹面密度を用いている。侵徹面密度Sは次の(33)式に示すように定義される。この値が小さいほど、弾芯を消耗させるのに必要な装甲の重量が軽いことを示している。
【0077】
【数19】
【0078】
具体例を示すと、図19に示すように弾芯10が3番目の要素の途中まで侵徹した場合の侵徹面密度Sは次の(34)式に示すようになる。
【0079】
【数20】
【0080】
また、「侵徹弾長」とは各々の基本要素や防弾鋼へ侵入する弾芯の長さをいう。例えば、図20に示すような場合には、L0 が1層目の基本要素11への侵徹弾長、L1 が2層目の基本要素11への侵徹弾長、Ln-1 がn層目の基本要素11への侵徹弾長であり、Ln がn+1層目の基本要素11への侵徹弾長、或いは、n層目の基本要素の後に防弾鋼がある場合には防弾鋼への侵徹弾長である。
【0081】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明の弾芯消耗特性試験法は、基本要素の前部には基本要素に侵入する弾芯の長さを制御するための弾長制御板を設置し、基本要素の後部には基本要素貫通後の弾芯の長さを評価するための弾長評価板を設置する構成として、弾長制御板の板厚を変えることにより基本要素への侵徹弾長を変化させて弾芯の侵徹試験を行い、弾長制御板の板厚から基本要素への侵徹弾長を求め、弾長評価板へ侵入した弾芯の侵徹深さから基本要素貫通後の残存弾長を求めて、これらの侵徹弾長と残存弾長の関係を直線近似することにより基本要素の弾芯消耗特性を得ることを特徴とする。
【0082】
従って、この第1発明の弾芯消耗特性試験法を実施することより、基本要素11の弾芯消耗特性を容易且つ精度よく把握することができる。
【0083】
また、第2発明の複合装甲構造の最適化手法は、第1発明の弾芯消耗特性試験法によって1種類又は複数種類の基本要素の弾芯消耗特性を求め、この弾芯消耗特性に基づいて最適な基本要素の積層数を決定することを特徴とする。
【0084】
従って、この第2発明の複合装甲構造の最適化手法によれば、最適な複合装甲構造を精度よく、且つ、短期間に低コストで開発することができる。
【0085】
また、第3発明の複合装甲構造の最適化手法は、第1発明の弾芯消耗特性試験法によって複数種類の基本要素の弾芯消耗特性を求め、これらの弾芯消耗特性を比較することより、最適な基本要素の配列順序と各々の基本要素の積層数とを決定することを特徴とする。
【0086】
従って、この第3発明の複合装甲構造の最適化手法によれば、より最適な複合装甲構造、即ち、防弾鋼のみの装甲構造や1種類の基本要素と防弾鋼とを組み合わせた複合装甲構造と比べても、軽量(侵徹面密度小)で低価格な複合装甲構造を短期間に低コストで開発することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】防弾鋼への侵徹過程における弾芯の消耗履歴を示すグラフである。
【図2】装甲構造のモデル図である。
【図3】代表的な弾長履歴を示すグラフである。
【図4】基本要素の弾芯消耗特性を示すグラフである。
【図5】本発明の実施の形態に係る弾芯消耗特性試験法の模式図である。
【図6】前記弾芯消耗特性試験法のフローチャートである。
【図7】3種類の基本要素に対して実際に行った弾芯消耗特性試験の結果を示すグラフである。
【図8】複合装甲構造の最適化手法の全体の流れを示すフローチャートである。
【図9】複合装甲構造の最適化手法の流れを具体的に示すフローチャートである。
【図10】複合装甲構造の最適化手法の流れを具体的に示すフローチャートである。
【図11】複合装甲構造の最適化手法の流れを具体的に示すフローチャートである。
【図12】単位面密度あたりへの換算方法の説明図である。
【図13】基本要素構造と防弾鋼の弾芯消耗特性を示すグラフである。
【図14】データシート例を示す図である。
【図15】3種類の基本要素と防弾鋼とからなる複合装甲構造図である。
【図16】基本要素の積層数と耐弾性能(侵徹面密度)の関係予測を示すグラフである。
【図17】1種類の基本要素と防弾鋼とからなる複合装甲構造図である。
【図18】侵徹現象の概略図である。
【図19】侵徹面密度の定義の説明図である。
【図20】基本要素を複数積層時の侵徹弾長の説明図である。
【符号の説明】
10 弾芯
11 基本要素
11a セラミックス
11b 金属
12 弾長制御板
13 弾長評価板
A,B,C,D,E,F 基本要素
BK 防弾鋼
Claims (3)
- 基本要素の前部には基本要素に侵入する弾芯の長さを制御するための弾長制御板を設置し、基本要素の後部には基本要素貫通後の弾芯の長さを評価するための弾長評価板を設置する構成として、弾長制御板の板厚を変えることにより基本要素への侵徹弾長を変化させて弾芯の侵徹試験を行い、弾長制御板の板厚から基本要素への侵徹弾長を求め、弾長評価板へ侵入した弾芯の侵徹深さから基本要素貫通後の残存弾長を求めて、これらの侵徹弾長と残存弾長の関係を直線近似することにより基本要素の弾芯消耗特性を得ることを特徴とする弾芯消耗特性試験法。
- 請求項1に記載する弾芯消耗特性試験法によって1種類又は複数種類の基本要素の弾芯消耗特性を求め、この弾芯消耗特性に基づいて最適な基本要素の積層数を決定することを特徴とする複合装甲構造の最適化手法。
- 請求項1に記載する弾芯消耗特性試験法によって複数種類の基本要素の弾芯消耗特性を求め、これらの弾芯消耗特性を比較することより、最適な基本要素の配列順序と各々の基本要素の積層数とを決定することを特徴とする複合装甲構造の最適化手法。
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