JP3784091B2 - Compound TAN-2294 and its derivatives, production method and use - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターロイキン1産生抑制作用を有する新規化合物TAN−2294Aまたは/およびB(以下TAN−2294と略称することもある)およびその誘導体、その製造法、ならびにTAN−2294またはその誘導体を含有してなるインターロイキン1産生抑制作用が有効な疾患の治療・予防薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターロイキン1(以下IL−1と略称することもある)は刺激を受けた単球やマクロファージをはじめ、種々の生体内細胞によって産生・分泌されるサイトカインで、免疫および炎症反応における重要なメディエーターであると考えられている。この因子は免疫系細胞(例えばT細胞、B細胞)、炎症系細胞(単球、多核白血球)、結合組織系細胞(例えば、滑膜細胞、繊維芽細胞、軟骨細胞)、中枢神経系細胞(視床下部、星状細胞)および肝細胞、血管内皮細胞等に働いて、それぞれの細胞機能を昴進する。その結果、TおよびBリンパ細胞の分化および増殖、インターロイキン2(IL−2)およびコロニー刺激因子(CSF)など他のリンホカインの産生増強、結合組織においてはコラゲナーゼの産生、肝臓においては急性期タンパク質の産生、その他骨吸収の促進などの多彩な生理作用が発現する〔M.Martinら、トレンズ・イン・ファーマコロジカル・サイエンス(Trends in Pharmacological Sciences)、第9巻、171〜177頁(1988)〕。最近では、インターロイキン6(IL−6)、インターロイキン8(IL−8)、腫瘍壊死因子(TNF)などの炎症性サイトカインの産生誘導にも関与していることが分かってきている〔赤星透ら、炎症、第11巻、117〜126頁(1991)〕。またIL−1は発熱に関与していることが知られている〔C. A. Dinarello、ブラッド(Blood)、第77巻、1627〜1652頁(1991)〕。IL−1の過剰産生が原因と考えられている疾病としては慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、敗血症、炎症性腸疾患、インスリン依存性糖尿病、動脈硬化、乾鮮、喘息、アルコール性肝炎などが、またIL−1依存性疾病としては骨髄性白血病が知られており、さらに組織や臓器などの移植の拒絶反応においてもIL−1が重要な働きをしていることが知られている〔ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(New England Journal of Medicine)、第328巻、106〜113頁(1993)〕。これらのことから、IL−1産生を抑制する物質が見出されれば、IL−1産生過剰を原因とする上記のような疾病やIL−1依存性腫瘍の治療および予防用薬剤、発熱抑制剤、ならびに臓器移植の際の免疫抑制剤等の開発につながると思われる。これまでに、ステロイド剤がIL−1の産生を抑制することが知られているが〔セルラー・イムノロジー(Cellular Immunology)、第69巻、235〜247頁(1982)〕、副作用の点で使用が制限されている。従って、非ステロイド性のIL−1産生抑制剤に期待が寄せられている。
【0003】
本発明の化合物と同一の炭素骨格を有する化合物にはイルドール(illudol)が知られている〔T.C.マクモーリス(T. C. McMorris)ら、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(Journal of the American Chemical Society)、第89巻、4562〜4563頁(1967)〕。M.アンチェル(M. Anchel)らはイルドールは不活性化合物と報告しており〔プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンスィズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)、第36巻、300〜305頁(1950)〕、IL−1産生抑制作用は報告されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、IL−1産生を抑制する物質を提供しようとするものであり、該物質はIL−1産生過剰を原因とする疾病やIL−1依存性腫瘍等の治療薬および予防薬および臓器移植の際の免疫抑制剤の開発につながると思われる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる現状に鑑みて、新たな観点から研究を重ねた結果、キノコから分離された多数の微生物中、ある種の微生物が新規物質を産生すること、該微生物が担子菌亜門に属すること、該微生物を適宜の培地に培養することによって、IL−1産生を抑制する活性物質を培地中に蓄積しうることを知り、活性物質を単離し、これをTAN−2294と称することにした。該抗生物質は、中性物質で、脂溶性を示す。本発明者らは、これらの化合物の物理化学的および生物学的性質からこれらが新規物質であることを確かめ、本発明を完成した。
【0006】
すなわち本発明は、
(1)一般式[I]
【化2】
(式中、R1はホルミル基あるいは置換されていてもよいヒドロキシメチル基を、R2は置換されていてもよい水酸基をそれぞれ示す。)で表される化合物またはそれらの塩、
(2)一般式[I]において、R1は置換されていてもよいヒドロキシメチル基、R2は置換されていてもよい水酸基である(1)記載の化合物またはそれらの塩、
(3)一般式[I]において、R1はホルミル基、R2は置換されていてもよい水酸基である(1)記載の化合物またはそれらの塩、
(4)一般式[I]において、R1はヒドロキシメチル基、R2は水酸基である(1)記載の化合物TAN−2294A、
(5)一般式[I]において、R1はホルミル基、R2は水酸基である(1)記載の化合物TAN−2294B、
(6)担子菌亜門(Basidiomycotina)に属し、(3)および(4)の化合物TAN−2294Aまたは/およびBを生産する能力を有する微生物を培地に培養し、TAN−2294Aまたは/およびBを生成蓄積せしめ、これを採取することを特徴とする化合物TAN−2294Aまたは/およびBの製造法、
(7)微生物が担子菌 FL-61524株である(6)記載の製造法、
(8)(1)記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬および
(9)(1)記載の化合物またはその塩を含有してなるインターロイキン1産生抑制剤に関する。
【0007】
上記R1で表される置換されていてもよいヒドロキシメチル基およびR2で表される置換されていてもよい水酸基における置換基としては、炭化水素基、複素環基、アシル基、エステル化されてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基などが挙げられる。
炭化水素基の例としては、炭素数1から20の炭化水素基が挙げられる。中でも好ましい例は炭素数1から10の炭化水素基である。特に好ましい例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル-アルキル基などが挙げられる。
【0008】
上記アルキル基の好ましい例としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、1,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、ヘプチル、イソヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、イソウンデシル、ドデシル、イソドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、イソテトラデシル、ヘキサデシル、イソヘキサデシル、オクタデシルなどが挙げられ、中でもメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシルなどが特に好ましい。
上記アルケニル基の好ましい例としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、1-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-ヘプテニル、2-オクテニル、2-ノネニル、2-デセニル、2-ウンデセニル、2-ドデセニル、2-トリデセニル、2-テトラデセニル、9-テトラデセニル、2-ヘキサデセニル、9-ヘキサデセニル、2-オクタデセニル、9-オクタデセニル、9,12-オクタジエニル、9,12,15-オクタトリエニルなどが挙げられ、中でもビニル、アリル、イソプロペニル、2-メチル-1-プロペニルなどが特に好ましい。
上記アルキニル基の好ましい例としては、例えばエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、2-ヘプチニル、2-オクチニル、2-ノニニル、2-デシニル、2-ウンデシニル、2-ドデシニル、2-トリデシニル、2-テトラデシニル、9-テトラデシニル、2-ヘキサデシニル、9-ヘキサデシニル、2-オクタデシニル、9-オクタデシニル、9,12-オクタジエニル、9,12,15-オクタトリエニルなどが挙げられ、中でもエチニル、1-プロピニル、2-プロピニルなどが特に好ましい。
【0009】
上記アリール基の好ましい例としては、炭素数6から12のアリール基、例えばフェニル、トリル、o-キシリル、m-キシリル、p-キシリル、ビフェニルなどが挙げられ、中でもフェニル、トリルなどが特に好ましい。
上記アラルキル基の好ましい例としては、例えばベンジル、フェネチル、3-フェニルプロピル、ベンズヒドリル、トリフェニルメチルなどが挙げられ、中でもベンジル、フェネチル、ベンズヒドリルなどが特に好ましい。
上記シクロアルキル基の好ましい例としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。
上記シクロアルキル-アルキル基の好ましい例としては、例えばシクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロプロピルプロピル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘキシルプロピル、シクロヘプチルメチルなどが挙げられ、中でもシクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルなどが特に好ましい。
複素環基の例としては、非芳香族複素環基が挙げられ、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、オキソラニルなどが挙げられる。
アシル基の例としては、有機酸由来のアシル基が挙げられ、なかでも有機カルボン酸、有機スルホン酸またはアミノ酸由来のアシル基が好ましい。
上記有機カルボン酸由来のアシル基の例としては、炭素数1から20の鎖状または環状、あるいは芳香族カルボン酸由来のアシル基が挙げられる。中でも好ましい例は炭素数1から10のアシル基が挙げられ、例えば、アルカノイル基、アルケノイル基、アルキノイル基、アロイル基、シクロアルキル-アルカノイル基などが挙げられる。
【0010】
上記アルカノイル基の好ましい例としては、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、イソペンタノイル、ヘキサノイル、イソヘキサノイル、2-メチルペンタノイル、3-メチルペンタノイル、2,2-ジメチルブタノイル、3,3-ジメチルブタノイル、2,3-ジメチルブタノイル、2-エチルブタノイル、ヘプタノイル、イソヘプタノイル、オクタノイル、イソオクタノイル、ノノイルル、イソノノイル、デカノイル、イソデカノイル、ウンデカノイル、イソウンデカノイル、ドデカノイル、イソドデカノイル、トリデカノイル、イソトリデカノイル、テトラデカノイル、イソテトラデカノイル、ヘキサデカノイル、イソヘキサデカノイル、オクタデカノイルなどが挙げられ、中でもホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、イソペンタノイル、ヘキサノイル、イソヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、テトラデカノイルなどが特に好ましい。
上記アルケノイル基の好ましい例としては、例えばプロペノイル、2-ブテノイル、3-ブテノイル、2-メチル-2-プロペノイル、2-ペンテノイル、3-ペンテノイル、4-ペンテノイル、2-メチル-2-ブテノイル、3-メチル-2-ブテノイル、2-ヘキセノイル、3-ヘキセノイル、4-ヘキセノイル、5-ヘキセノイル、2,4-ヘキサジエノイル、4-メチル-3-ペンテノイル、2-ヘプテノイル、2-オクテノイル、2-ノネノイル、2-デセノイル、2-ウンデセノイル、2-ドデセノイル、2-トリデセノイル、2-テトラデセノイル、9-テトラデセノイル、2-ヘキサデセノイル、9-ヘキサデセノイル、2-オクタデセノイル、9-オクタデセノイル、9,12-オクタジエノイル、9,12,15-オクタトリエノイルなどが挙げられ、中でもプロペノイル、2-ブテノイル、3-ブテノイル、2-メチル-2-プロペノイル、3-メチル-2-ブテノイル、2-ヘキセノイル、3-ヘキセノイル、4-ヘキセノイル、5-ヘキセノイル、2,4-ヘキサジエノイル、3,5-ヘキサジエノイル、9-ヘキサデセノイル、9-オクタデセノイル、9,12-オクタジエノイル、9,12,15-オクタトリエノイルなどが特に好ましい。
上記アルキノイル基の好ましい例としては、例えばプロピノイル、2-ブチノイル、3-ブチノイル、2-ペンチノイル、3-ペンチノイル、4-ペンチノイル、2-ヘキシノイル、3-ヘキシノイル、4-ヘキシノイル、5-ヘキシノイル、2-ヘプチノイル、2-オクチノイル、2-ノニノイル、2-デシノイル、2-ウンデシノイル、2-ドデシノイル、2-トリデシノイル、2-テトラデシノイル、9-テトラデシノイル、2-ヘキサデシノイル、9-ヘキサデシノイル、2-オクタデシノイル、9-オクタデシノイル、9,12-オクタジイノイル、9,12,15-オクタトリイノイルなどが挙げられ、中でもプロピノイル、2-ブチノイル、3-ブチノイルなどが特に好ましい。
上記アロイル基の好ましい例としては、炭素数6から13のアロイル基、例えばベンゾイル、1-ナフタレンカルボニル、2-ナフタレンカルボニル、ビフェニルカルボニルなどが挙げられ、中でもフェニル、トリルなどが特に好ましい。
上記シクロアルキル-アカノイル基の好ましい例としては、例えばシクロプロパンカルボニル、シクロプロピルアセチル、2-シクロプロピルプロピオニル、3-シクロプロピルプロピオニル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘキシルアセチル、2-シクロヘキシルプロピオニル、3-シクロヘキシルプロピオニル、シクロヘプタンカルボニルなどが挙げられ、中でもシクロプロパンカルボニル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニルなどが特に好ましい。
【0011】
有機スルホン酸由来のアシル基の例としては、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、ブタンスルホニル、シクロヘキサンスルホニル、オクタンスルホニル、デカンスルホニル、ドデカンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルなど鎖状または環状あるいは芳香族スルホン酸由来のアシル基が挙げられる。なかでもメタンスルホニル、エタンスルホニル、オクタンスルホニル、ドデカンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルなどが特に好ましい。
アミノ酸由来のアシル基としては、天然型あるいは非天然型アミノ酸由来のアシル基が挙げられる。天然型および非天然型アミノ酸由来のアシル基の例としては、グリシル、L-およびD-アラニル、L-およびD-バリル、L-およびD-ロイシル、L-およびD-イソロイシル、L-およびD-プロリル、L-およびD-ヒドロキシプロリル、L-およびD-フェニルアラニル、L-およびD-トリプトファニル、L-およびD-セリル、L-およびD-トレオニル、L-およびD-チロシル、L-およびD-アスパラギル、L-およびD-アスパラギニル、L-およびD-グルタミル、L-およびD-グルタミニル、L-およびD-メチオニル、L-およびD-システイニル、L-およびD-シスチル、L-およびD-リジル、L-およびD-アルギニル、L-およびD-ヒスチジル等が挙げられ、中でもグリシル、L-およびD-ヒドロキシプロリル、L-およびD-セリル、L-およびD-トレオニル、L-およびD-チロシルなどが特に好ましい。
【0012】
エステル化されてもよいカルボキシル基の例としては、炭酸由来のカルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基などが挙げられ、例えばカルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などが挙げらる。
置換されていてもよいカルバモイル基の例としては、カルバモイル基、低級アルキル基でN-モノあるいはジ置換カルバモイル基(例、N-メチルカルバモイル基、N,N-ジメチルカルバモイル基、N-エチルカルバモイル基)、窒素含有複素環置換カルボニル基(例、モルホリノカルボニル基、ピペリジノカルボニル基、ピペラジノカルボニル基、ピロリジノカルボニル基、ピロリノカルボニル基、イミダジノカルボニル基など)などが挙げらる。
上記アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基の置換基である低級アルキル基はさらに水酸基、カルボキシル基、ハロゲン基、アルコキシ基、アルキルまたはアリール基で置換されていてもよいチオール基、アルキル基でモノあるいはジ置換されていてもよいアミノ基、アシルオキシ基、ニトロ基、ニトリル基または複素環基などで置換されていてもよい。
【0013】
上記炭化水素基、複素環基およびアシル基は、1〜5個の適当な置換基、例えば水酸基、カルボキシル基、ハロゲン基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルまたはアリール基で置換されていてもよいチオール基、アルキルまたはアリール基で置換されていてもよいスルフィニル基、アルキルまたはアリール基で置換されていてもよいスルホニル基、アルキル基でモノあるいはジ置換されていてもよいアミノ基、アシルオキシ基、ニトロ基、ニトリル基または複素環基などで置換されていてもよい。
本発明の化合物は、骨格中に4つの不斉炭素を持つため16種の異性体が存在し得るが、それらの各異性体、およびそれらの混合物も本発明に含まれる。またその置換基に不斉炭素を有する場合も同様に立体異性体を生ずるが、それらの各異性体、およびそれらの混合物も本発明に含まれる。
本発明の化合物においてその置換基に酸性基あるいは塩基性基を有する場合は、適当な塩基あるいは酸と塩を形成することができる。塩の種類としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性あるいは酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩としては、例えばアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩等)あるいはアンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、硝酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩としては、例えばギ酸、酢酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の製造法に使用されるTAN−2294を生産する微生物としては担子菌亜門(Basidiomycotina)に属し、TAN−2294を生産する能力を有する微生物であればいずれのものでもよい。その例としては、広島県で採取したキノコより分離された担子菌FL−61524株が挙げられる。
FL−61524株の菌学的性状を以下に示す。
(a)各培地における生育状態
(1)麦芽エキス寒天培地
生育は中程度、24℃、2週間後のコロニーの直径は53mmであった。表面は平坦で、フェルト状の菌糸が放射状に拡がり、中心部に白い粉状の集落を形成する。外縁は規則正しく縁取られている。中心部から中間部にかけて白色から灰白色を呈し、周辺部は象牙色を呈する。裏面の中心部から中間部にかけて淡黄褐色を呈し周辺部は黄白色を呈する。可溶性色素の生成は認められない。
(2)バレイショ・ブドウ糖寒天培地
生育は中程度、24℃、2週間後のコロニーの直径は55mmであった。表面は平坦で、フェルト状の菌糸が放射状に拡がり、周辺部に白い粉状の集落を形成する。外縁は規則正しく縁取られている。中心部から中間部にかけて灰色がかった黄白色から灰白色を呈し、周辺部は黄白色から灰白色を呈する。裏面の中心部から中間部にかけて象牙色を呈し、周辺部は灰白色を呈する。
pH3〜pH12のいずれでも生育し、生育温度範囲は7℃〜35℃で、至適温度は24℃〜30℃である。37℃では生育しない。
可溶性色素の生成は認められない。
(3)ツァペック寒天培地
この培地では、生育しない。
(4)オートミール寒天培地
生育は中程度、24℃、2週間後のコロニーの直径は50mmであった。表面は平坦で、フェルト状の菌糸よりなり、中心部から周辺部にかけて粉状の集落を形成する。外縁はやや不規則に縁取られている。中心部から周辺部にかけて灰白色を呈する。裏面の中心部から周辺部にかけて淡黄褐色から黄色がかった灰白色を呈する。可溶性色素の生成は認められない。
(b)形態的特徴
菌糸:直径は、1.2〜1.8μm。かすがい連結が認められる。
菌糸から倒卵形の厚膜胞子様の器官を多数形成するのが認められる。
大きさは、4.0〜6.0x5.7〜7.7μm。
以上の諸性質を、宇田川俊一・椿啓介ら著「菌類図鑑(下)」(1978年、講談社サイエンティフィック)と照合すると、本菌株は担子菌亜門(Basidiomycotina)に属すると判断された。したがって、本菌株を担子菌FL−61524と同定した。
【0015】
FL−61524株は、平成7年6月14日財団法人・発酵研究所(IFO)に受託番号IFO32701として寄託され、また、平成7年8月2日に、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIBH)に受託番号FERM P−15084として寄託されている。
担子菌亜門に属するTAN−2294の生産菌は、他の放線菌の場合と同様に、たとえば紫外線、エックス線、放射線などの照射、単胞子分離、種々の変異処理、その他の手段で変異させることが出来、このような変異株あるいは自然に得られる突然変異株であっても、上記した分類学的性状との比較において実質的に別種とするに足らず、しかも当該化合物を生産する性質を有するものは、すべて本発明方法に利用し得る。
本発明の化合物生産菌の培養に用いる培地は、該菌が利用し得る栄養源を含むものなら液状でも固体状でもよいが、大量に処理するときに液体培地を用いるのがより適当である。培地には、当該化合物生産菌が同化し得る炭素源、窒素源、無機物質、微量栄養源を適宜配合する。炭素源としては、例えばブドウ糖、乳糖、ショ糖、麦芽糖、デキストリン、澱粉、可溶性澱粉、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、油脂類(例、大豆油、ラード油、チキン油など)、n-パラフィンなどが、窒素源としては、例えば、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・スティープ・リカー、ペプトン、ポリペプトン、綿実粉、廃糖蜜、尿素、アンモニウム塩類(例、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸アンモニウムなど)などを用いる。
さらに、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む塩類、鉄、マンガン、亜鉛、コバルト、ニッケルなどの金属を含む塩類、リン酸、ホウ酸などの塩類や酢酸、プロピオン酸などの有機酸の塩類を適宜用いてもよい。その他、アミノ酸(例、グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン、リジン、メチオニン、プロリンなど)、ペプチド(例、ジペプチド、トリペプチドなど)、ビタミン類(例、B1、B2、ニコチン酸、B12、Cなど)、核酸類(例、プリン、ピリミジン、その誘導体など)などを含有させてもよい。もちろん、培地のpHを調整する目的で無機または有機の酸またはアルカリ類、緩衝剤などを加え、あるいは消泡の目的で油脂類、界面活性剤などの適量を添加して差し支えない。液体培養に際しては、培地のpHは中性付近、例えばpH4.5〜8が好ましく、pH5〜7が特に好ましい。培養温度は約24℃〜30℃、培養時間は約7〜20日間が好ましく、約10〜18日間が特に好ましい。
培養の経過に伴って生産されるTAN−2294の定量は、後述する試験例1によるTHP−1細胞におけるIL−1産生の抑制活性を指標として行った。通常、12〜16日の培養でTAN−2294の生産量は最高に達する。
【0016】
培養物から目的とする化合物TAN−2294を採取する方法を以下に述べる。
本化合物は脂溶性物質で中性を示すため、この性質を利用する一般的手段を採用すればよい。また本化合物は主に濾液中に含まれるため次のような精製法が採用される。
まず培養液をpH1.5ないし12好ましくはpH3ないし9に調整後、ろ過助剤を加えてろ過、あるいは遠心分離によって菌体を除去する。得られた瀘液を水と混和しない有機溶媒たとえばヘキサン、トルエン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、ブタノールなどを加え、10分ないし10時間、好ましくは30分ないし2時間撹拌混和し、得られる有機溶媒層を濃縮することによってTAN−2294を含有する粗物質が得られる。この際、適当な塩類(例、食塩、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウムなど)をあらかじめ瀘液に加えてもよい。
粗物質をさらに精製し、純粋なTAN−2294AおよびBを得るには種々のクロマトグラフィー法が有利に用いられる。クロマトグラフィー法に用いられる担体としてはシリカゲル、結晶セルロース、活性炭、吸着性樹脂たとえばダイヤイオンHP-20およびSP-207(三菱化成社製)、アンバーライトXAD-Iまたは II (ローム・アンド・ハース社製、米国)など、ゲル瀘過用担体例えばバイオゲルP(バイオ・ラッド社製、米国)、セファデックスLH-20(ファルマシア社製、スウェーデン)などが用いられ、これらは通常カラムクロマトグラフィー法で行なわれる。担体から活性物質を溶出するには担体の種類によって異なるが、適当な有機溶媒たとえばジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、ヘキサン、アセトン、2-プロパノール、メタノールなどの単独あるいは混合溶媒が、または、水と混和し得る有機溶媒たとえばアセトン、アセトニトリル、メタノールなどと水溶液たとえば水、希アルカリ水、希酸水、緩衝液などとの混合溶媒がいられる。
また、分取用高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によってもTAN−2294AおよびBを精製することができる。担体としてはオクタデシルシラン(ODS)系およびシリカゲル系のものが有利に用いられる。例えばODSの場合、メタノールあるいはアセトニトリルと水、或は塩類または酸類含有水溶液の混合溶液が有利に用いられる。活性物質を含む溶出液を濃縮乾固、または凍結乾燥して純粋なTAN−2294が無色あるいは黄色の油状物として得られる。さらに化合物TAN−2294Aは適当な有機溶媒たとえばトルエン、酢酸エチル、ヘキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、アセトン、2-プロパノール、メタノールなどの単独あるいは混合溶媒、好ましくは酢酸エチル、ヘキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどの混合溶媒から0〜30℃で粉末化することにより、白色あるいは黄色の固形物あるいは粉末として得られる。
【0017】
化合物TAN−2294AおよびBは中性脂溶性物質で、物理化学的性状として、呈色反応ではヨウ素、リンモリブデン酸、硫酸に対して陽性を示し、エールリッヒ試薬、ドラーゲンドルフ試薬、坂口試薬に対して陰性を示す。またシリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)における挙動を〔表1〕に示す。
【表1】
【0018】
後述する実施例2で得られた化合物TAN−2294AおよびBの物理化学的性質を以下に示す。
TAN−2294A
(1)外観:白色粉末
(2)分子量: m/z 250 ( M+ )、232 ( M+-H2O )(EI−マススペクトルより)
(3)元素分析値: C15H22O3・0.2H2O として
実測値;C, 70.71 ; H, 8.89 (%)
計算値;C, 70.95 ; H, 8.89 (%)
(4)分子式: C15H22O3
(5)紫外部吸収(UV)スペクトル:メタノール中、(第1図)
極大値 256 nm (E1% 335)
(6)赤外部吸収(IR)スペクトル:KBr錠剤中、(第2図)
主な吸収を示す(波数, cm-1)
3430, 2950, 2860, 1730, 1660, 1460, 1390, 1100, 1050
(7)13C核磁気共鳴(NMR)スペクトル : 75 MHz, 重メタノール中、(第3図)
δppm; 198.5(Q), 150.6(Q), 150.5(Q), 74.9(CH), 61.2(CH2), 60.7(CH2), 53.3 (CH), 47.9(CH2), 47.2(CH), 42.3(CH2), 41.4(CH2), 37.4(Q), 29.9(CH3), 27.3(CH3), 20.6(CH3).
(8)1H NMRスペクトル : 300 MHz, 重メタノール中、(第4図)
δppm; 4.47 (1H, dd, J= 16.1, 1.2 Hz), 4.38 (1H, dd, J= 16.1, 1.2 Hz), 4.18 (1H, brd, J= 7.9 Hz), 2.82 (1H, d, J= 16.9 Hz), 2.69 (1H, d, J= 16.9 Hz), 2.49 (1H, m), 2.44 (1H, m), 1.85 (1H, dd, J= 12.0, 6.9 Hz), 1.55 (1H, m), 1.52 (1H, m), 1.26 (1H, dd, J= 12.0, 9.9 Hz), 1.17 (3H, s), 1.14 (3H, s), 1.02 (3H, s).
【0019】
TAN−2294B
(1)外観:無色油状物
(2)分子式: C15H20O3
(3)紫外部吸収(UV)スペクトル:メタノール中
極大値 252 nm (E1% 318)
(4)赤外部吸収(IR)スペクトル:KBr錠剤中、(第5図)
主な吸収を示す(波数, cm-1)
3470, 2950, 2870, 1750, 1680, 1460, 1390, 1140, 1060
(5)13C NMRスペクトル : 75 MHz, 重クロロホルム中、(第6図)
δppm; 194.3(Q), 190.1(CH), 170.0(Q), 136.1(Q), 72.9(CH), 61.6(CH2), 51.2 (CH), 46.7(CH2), 46.0(CH), 41.4(CH2), 40.4(Q), 38.5(Q), 29.5(CH3), 27.1(CH3), 20.0(CH3).
(6)1H NMRスペクトル : 300 MHz, 重クロロホルム中、(第7図)
δppm; 9.98 (1H, s), 4.44 (1H, d, J= 7.6 Hz), 2.00 (1H, d, J= 17.2 Hz), 2.93 (1H, d, J= 17.2 Hz), 2.53 (2H, m), 1.96 (1H, ddd, J= 12.5, 6.9, 1.6 Hz), 1.60 (1H, ddd, J= 12.7, 7.6, 1.7 Hz), 1.53 (1H, dd, J= 12.7, 9.3 Hz), 1.27 (1H, m), 1.24 (3H, s), 1.15 (3H, s), 1.01 (3H, s).
上述した物理化学的および生物学的性質より、TAN−2294AおよびBは新規化合物であることが判明した。
【0020】
次ぎに本発明の化合物の製造法について述べる。
一般式[I]で表される化合物のうち、置換されていてもよいヒドロキシメチル基あるいは置換されていてもよい水酸基における置換基が炭化水素基または複素環基である化合物については、一般式[I]で表される化合物のうち、R1がヒドロキシメチル基、またはR2が水酸基である化合物(以下、化合物[II]と略することもある。)あるいはそれらの塩を原料とし、塩基存在下、脱離基を有する化合物と反応させることにより製造される。塩基としては、例えば、水素化アルカリ金属または水素化アルカリ土類金属類(例、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなど)、アルカリ金属類のアルコキシド類(例、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシドなど)、無機塩基類(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなど)、有機塩基(例、ピリジン、2,4,6-トリメチルピリジン、ピコリン、4-ジメチルアミノピリジン、2,6-ルチジン、ジアザビシクロウンデセンなどの芳香族塩基類、トリエチルアミン、ジイソブチルエチルアミン、ジメチルアニリンなどの3級アミン類)、アルカリ金属類(例、ナトリウム、カリウムなど)、アルキルリチウム類(例、メチルリチウム、ブチルリチウム類など)、またはアルカリ金属アミド類(例、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミドなど)などが挙げられる。これらのうち液体のものは溶媒としても用いられる。脱離基を有する化合物としてはハロゲン化物、例えばヨウ化物(例、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化イソプロピル、ヨウ化ブチル、ヨウ化イソブチル、ヨウ化ペンチル、ヨード酢酸、ヨードアセトアミド、ヨードアセトニトリル、ヨード酢酸メチル、ヨード酢酸 tert-ブチルなど)、臭化物(例、臭化エチル、臭化プロピル、臭化イソプロピル、臭化ブチル、臭化イソブチル、臭化ペンチル、臭化アリル、臭化ベンジル、臭化 tert-ブチル、臭化トリフェニルメチルなど)、塩化物(例、塩化メトキシメチル、塩化メトキシエトキシメチル、塩化メチルチオメチル、塩化テトラヒドロピラニル、塩化テトラヒドロフリルなど)、スルホン酸エステル類(例、p-トルエンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホン酸エチルなどのp-トルエンスルホン酸エステル類、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸ブチルなどのメタンスルホン酸エステル類、ベンゼンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸ブチルなどのベンゼンスルホン酸エステル類、トリフルオロメタンスルホン酸エチルなどのトリフルオロメタンスルホン酸エステル類など)、または硫酸エステル類(例、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸など)あるいはエポキシド類(例、酸化プロピレン、グリシドールなど)が挙げられる。これらのうちハロゲン化物、スルホン酸エステル類は対応するアルコール類から公知の方法により得ることができる。溶媒としては、アミド類(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシドなど)、アルコール類(例、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブタノールなど)、ニトリル類(例、アセトニトリルなど)、ケトン類(例、アセトン、メチルイソブチルケトンなど)、エステル類(例、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸 tert-ブチルなど)、炭化水素類(例、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなど)など、アミン類(例、液体アンモニア、メチルアミンなど)など、あるいはこれらの混合溶媒が挙げられる。なかでも、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンなどが好ましい。これらは無水溶媒であることが特に好ましい。塩基は1から50当量、好ましくは1から5当量、脱離基を有する化合物は1から10当量、好ましくは1から5当量を用い、反応温度は−70℃から150℃、好ましくは0℃から80℃、反応時間は2分間から5日間、好ましくは10分間から2日間である。
【0021】
置換されていてもよいヒドロキシメチル基あるいは置換されていてもよい水酸基における置換基が炭化水素基または複素環基である化合物は、化合物[II]あるいはそれらの塩を原料とし、例えば酸触媒存在下、アセタール化またはケタール化反応に付すことにより製造される。反応は原料化合物またはその塩を適当な酸触媒存在下、例えばエノールエーテル類(例、ジヒドロピラン、ジヒドロフラン、2-メトキシプロペン、2-エトキシプロペン、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、保護されてもよいグルカール類、保護されてもよいガラクタール類など)、アセタール類(例、1,1-ジメトキシエタン、1,1-ジメトキシプロパン、1,1-ジエトキシエタン、1,1-ジエトキシプロパン、2,2-ジメトキシプロパン、2,2-ジエトキシプロパン、2,2-ジエトキシブタンなど)などと反応させることにより行われる。用いられる酸の好ましい例としては、例えばハロ酢酸(例、トリフルオロ酢酸など)、無機酸(例、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸など)、有機カルボン酸(例、酢酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸など)、ルイス酸(例、亜鉛−酢酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体など)、有機スルホン酸(例、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸など)等が用いられ、中でも塩化水素酸、硫酸、リン酸、p-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体などが特に好ましい。溶媒としては、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ニトリル類(例、アセトニトリルなど)、エステル類(例、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸 tert-ブチルなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン、クロロホルムなど)、アミド類(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシドなど)等、あるいはこれらの混合溶媒が挙げられる。酸は1から20当量、好ましくは1から5当量を用い、反応温度は−20℃から150℃、好ましくは0℃から100℃である。反応時間は10分ないし7日間、好ましくは20分間ないし2日間である。
【0022】
一般式[I]で表される化合物のうち、置換されていてもよいヒドロキシメチル基あるいは置換されていてもよい水酸基における置換基がアシル基である化合物については、化合物[II]あるいはそれらの塩を原料とし、塩基存在下、アシル化反応に付すことにより製造される。本反応に用いられるアシル化剤としては、例えばアシル基を誘導する有機酸、またはその反応性誘導体が用いられる。
例えば有機カルボン酸を用いる場合、適当な縮合剤と反応させることによりアシル化することができる。縮合剤としてはジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などのジイミド類、または上記縮合剤とペンタクロロフェノール、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノール、シアノメチルアルコール、p-ニトロフェノール、N-ハイドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド、N-ハイドロキシコハク酸イミド、N-ハイドロキシフタルイミド、N-ハイドロキシベンズトリアゾールなどとの混合物などが用いられる。あるいはアゾジカルボン酸エステル類(例、アゾジカルボン酸ジエチルなど)とトリアルキルホスフィン(例、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなど)の混合物が用いられる。
あるいは有機酸の反応性誘導体を用いる場合、これら反応性誘導体としては、酸無水物、酸ハロゲン化物、酸活性エステル類、酸活性アミド類、酸活性チオエステル類などが挙げられる。酸無水物は例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水メタンスルホン酸などの対称型酸無水物、あるいは無水ギ酸酢酸、無水ギ酸プロピオン酸、無水ギ酸安息香酸、無水酢酸トリクロロ酢酸などの混合酸無水物等が挙げられる。酸ハロゲン化物は例えば、酸クロリド、酸ブロミド等が挙げられ、例えば、アセチルクロリド、アセチルブロミド、プロピオニルクロリド、ブチリルクロリド、イソブチリルクロリド、バレリルクロリド、イソバレリルクロリド、メタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド等が挙げられる。酸活性エステル類は例えば、ペンタクロロフェノール、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノール、シアノメチルアルコール、p-ニトロフェノール、N-ハイドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド、N-ハイドロキシコハク酸イミド、N-ハイドロキシフタルイミド、N-ハイドロキシベンゾトリアゾールなどとのエステル等が挙げられる。酸活性アミド類は例えば、ピラゾール、ジメチルピラゾール、イミダゾール、4-置換イミダゾール、ベンゾトリアゾールなどとのアミド等が挙げられる。酸活性チオエステル類は例えば、2-ピリジルチオール、2-ベンゾチアゾリルチオール等の複素環チオールなどとのチオエステル類が挙げられる。
アシル基を誘導する有機酸、またはその反応性誘導体などのアシル化剤および縮合剤などは、原料化合物1当量に対して約1〜50当量、好ましくは1〜10当量程度が用いられる。これらのアシル化反応は、反応に影響を与えない溶媒中、塩基の存在下有利に行われる。反応に影響を与えない溶媒としては例えば、上記の置換されていてもよい水酸基における置換基が炭化水素基である化合物の製造に用いられる溶媒およびハロゲン化炭化水素類、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等が用いられ、なかでもジクロロメタンが好ましい。これらは無水溶媒であることが特に好ましい。塩基としては例えば、上記の置換されていてもよい水酸基における置換基が炭化水素基である化合物の製造に用いられる塩基が用いられる。塩基は1から50当量、好ましくは1から5当量を用い、反応温度は−70℃から150℃、好ましくは0℃から80℃、反応時間は2分間から5日間、好ましくは10分間から2日間である。
【0023】
一般式[I]で表される化合物のうち、置換されていてもよいヒドロキシメチル基あるいは置換されていてもよい水酸基における置換基がエステル化されてもよいカルボキシル基である化合物については、化合物[II]あるいはそれらの塩を原料とし、塩基存在下、カルボキシル化反応に付すことにより製造される。本反応に用いられるカルボキシル化剤としては、例えばカルボキシル基を誘導する炭酸の反応性誘導体が用いられる。
炭酸の反応性誘導体の例としては、ホスゲン、塩化オキザリル、炭酸エステル類(例、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジイソプロピルなど)、ハロギ酸エステル類(例、クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸 1-クロロエチル、クロロギ酸 2,2,2-トリクロロエチル、クロロギ酸プロピル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸ブチル、クロロギ酸イソブチル、クロロギ酸 tert-ブチルなど)などが挙げられる。
【0024】
一般式[I]で表される化合物のうち、置換されていてもよいヒドロキシメチル基あるいは置換されていてもよい水酸基における置換基が置換されていてもよいカルバモイル基である化合物については、一般式[I]で表される化合物のうち、R1のヒドロキシメチル基における水酸基、またはR2で表される水酸基のうち少なくとも一方が、活性エステル化されたカルボキシル基あるいは活性アミド化されたカルボニル基で置換された水酸基である化合物(以下、化合物[III]と略することもある)を原料とし、カルバモイル化反応、すなわち塩基存在下、1級あるいは2級のアミン類と反応することにより製造される。化合物[III]における活性エステル化されたカルボキシル基の例としては、1-クロロエトキシカルボニル、1-クロロプロポキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニルなどが挙げられ、上記カルボキシル化反応などにより製造される。化合物[III]における活性アミド化されたカルボニル基の例としてはイミダジノカルボニル基などが挙げられ、例えば化合物[II]を原料とし、1,1'-カルボニルジイミダゾール等と反応させることなどにより製造される。本反応は、反応に影響を与えない溶媒中で有利に行われ、例えば、上記アシル化反応に用いられる溶媒等が用いられ、なかでもジクロロエタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエンなどが好ましい。これらは無水溶媒であることが特に好ましい。1,1'-カルボニルジイミダゾール等の活性アミド化剤は1から50当量、好ましくは1から20当量を用い、反応温度は0℃から150℃、好ましくは20℃から100℃、反応時間は2分間から72時間、好ましくは10分間から48時間である。
【0025】
上記カルボキシル化反応およびカルバモイル化反応は、反応に影響を与えない溶媒中で有利に行われる。反応に影響を与えない溶媒としては例えば、上記のアシル化反応に用いられる溶媒等が用いられ、なかでもジクロロメタン、クロロホルムなどが好ましい。これらは無水溶媒であることが特に好ましい。塩基としては例えば、上記の置換されていてもよい水酸基における置換基が炭化水素基である化合物の製造に用いられる塩基が挙げられ、なかでもピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロウンデセンなどの有機塩基類が好ましい。塩基は1から30当量、好ましくは1から5当量を用い、反応温度は−50℃から150℃、好ましくは−20℃から80℃、反応時間は2分間から48時間、好ましくは10分間から24時間である。
以上のようにして、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法にしたがって塩に変換してもよく、また目的物が塩として得られる場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合物またはそれらの塩は公知の手段例えば、転溶、濃縮、溶媒抽出、分留、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等によって反応溶液から単離精製することができる。
【0026】
次に、一般式[I]で表される化合物またはそれらの塩の生物活性について述べる。
試験例1 ヒト単球由来、THP−1細胞におけるIL−1産生抑制
ヒト単球由来細胞株、THP−1〔インターナショナル・ジャーナル・キャンサー(International Jounal Cancer)第26巻、171〜176頁(1980)〕を10%FCS(ウシ胎仔血清)を含むRPMI−1640培地で培養した。5×105/mlとなるようにTHP−1細胞を播種し、リポ多糖(以下LPSと略す、終濃度10μg/ml)を加え、IL−1産生を刺激すると同時に被検化合物を加え、8時間、37℃で5%CO2存在下で培養した。Endres らの方法〔クリニカル・イムノロジー・アンド・イムノパソロジー(Clinical Immunology and Immunopathology)第49巻、424〜438頁(1988)〕によって、IL−1を抽出しIL−1αおよびIL−1βの産生量を市販のEIAキット(CAYMAN社、米国)を用いて求めた。〔表2〕に示すように、これらの化合物はIL−1αおよびIL−1βの産生を抑制した。
【表2】
【0027】
試験例2 THP−1細胞に対するIL−1転写の抑制
THP−1細胞にLPS(終濃度 100μg/ml)を添加すると同時に被検化合物を終濃度が5μg/mlとなるように添加した。また、薬剤無処理および溶媒に用いたメタノールを添加したものをコントロールとして用いた。3時間培養後の細胞を生理食塩水で2度洗浄し、RNA調製に用いた。RNAの抽出はIsogen(ニッポンジーン社)を用いた。得られた全RNA(1μg)とRNA−PCRキット(宝酒造社)を用いて、逆転写反応及びPCRを行った。なお、PCRに用いたIL−1α、IL−1β及びβ-アクチンの特異的プライマーはClontech社(米国)から購入した。PCRによって得られたDNAをアガロース電気泳動後、写真撮影を行い、デンシトメーターで解析を行った。化合物1のIL−1α及びIL−1βの転写抑制はβ-アクチンmRNAを内部標準として補正した。〔表3〕に示すように、これらの化合物は転写レベルでIL−1α及びβの産生を抑制していることが明らかになった。
【表3】
【0028】
試験例3 ラットに対する解熱効果
SDラット(7週令雄性Jcl:1群6匹使用)にLPS(シグマ社;生理食塩水溶液)1.25μg/kgを静脈内投与し、投与後3時間から6時間まで1時間間隔で直腸温度を測定した。TAN−2294A(5%アラビアゴム溶液に懸濁)はLPS投与1時間前に経口投与を行った。薬物の効果は非治療対照群から検体投与群の体温の差を指標にし、有意差検定(T-検定)を行い評価した。その結果TAN−2294Aは50mg/kg、経口投与時で、LPS投与後5時間後の発熱体温を有意に下げた。
【0029】
試験例4 マウスを用いた急性毒性試験
本発明の化合物TAN−2294A(化合物1A)はマウスを用いた急性毒性試験において腹腔内投与でのLD50値は100〜200mg/kg であった。
以上の結果は、本発明の化合物TAN−2294その誘導体及びそれらの塩が、インターロイキン1産生抑制剤として有用であることを示している。
【0030】
TAN−2294、その誘導体及びそれらの塩を有効成分として含有するIL−1産生抑制剤に関し、IL−1産生過剰を原因とする疾病(例えば慢性関節リウマチ、骨粗鬆症など)やIL−1依存性腫瘍の治療薬および予防薬、および臓器移植の際の免疫抑制剤等の医薬として使用することができる。また、一般式[I]の化合物またはその塩は、IL−1産生機構の解明などの研究用試薬としても有用である。
本発明のIL−1産生抑制剤は上記疾病等の予防治療に用いられるが、その対象動物としては温血哺乳動物が挙げられ、その例としては、マウス、ネコ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウサギ、ヒトなどが挙げられる。
該投与は非経口的あるいは経口的のいずれの方法も実施し得る。非経口的には例えば注射剤、座剤などによる投与が、また経口的には錠剤、カプセル剤などによる投与が挙げられる。
これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
【0031】
例えば、本発明の化合物TAN−2294その誘導体及びそれらの塩は分散剤(例、ツィーン (Tween) 80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチルパラベン、ベンジルアルコール、クロロブタノールなど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、グリセリン、ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、ラッカセイ油、綿実油、コーン油などの植物油、プロピレングリコールなどに溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。
例えば、経口投与製剤にするには、自体公知の方法に従い、本発明の一般式[I]の化合物またはその塩を例えば賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000など)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、直溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。そのコーティング剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツィーン80、プルロニックF68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル酸・アクリル酸共重合)及び酸化チタン、ベンガラ等の色素が用いられる。
【0032】
例えば、外用剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明の一般式[I]の化合物またはその塩を固状、半固状または液状の外用投与剤とすることができる。例えば、上記固状のものとしては、本発明の一般式[I]の化合物またはその塩をそのまま、あるいは賦形剤(例、グリコール、マンニトール、デンプン、微結晶セルロースなど)、増粘剤(例、天然ゴム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合体など)などを添加、混合して粉状の組成物とする。上記液状のものとしては、注射剤の場合とほとんど同様で、油性あるいは水性懸濁剤とする。半固状の場合は、水性または油性のゲル剤、あるいは軟膏状のものがよい。また、これらはいずれも、pH 調節剤(例、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウムなど)などを加えても良い。
例えば、座剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明の一般式[I]の化合物またはその塩を油性または水性の固状、半固状あるいは液状の座剤とすることができる。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば高級脂肪酸のグリセリド [例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製)など]、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ゴム類、セルロース誘導体、ビニル重合体、アクリル酸重合体などが挙げられる。
【0033】
投与量は、その投与方法や治療目的などを考慮して適宜に選択されるが、要は正常な状態でのIL−1量にくらべて、その量が高い対象に対し、正常値に復するように投与すればよい。例えば、ヒトの場合、正常者の血漿中のIL−1βの平均値が約45pg/ml であるのに対し、慢性関節リウマチ患者の血漿中IL−1β量は約98pg/ml と2倍以上の過剰産生が認められており〔ランセット(Lancet)II、706〜709頁、1988年〕、このような正常値を目標に投与することができる。具体的に、例えば注射投与して用いる場合には、一般式[I]の化合物またはその薬理学的に許容し得る塩を体重1kgに対し、1日当り約0.1μg〜50mg程度を、経口投与として用いる場合には1日当たり約0.1μg〜100mg程度を投与するのが好ましい。本発明のIL−1産生抑制剤は、投与対象や対象疾病などを考慮して適宜の製剤として利用される。
本発明の製剤を投与するに際しては、1日1回投与でもよいし、間歇的に例えば1週間に1回程度投与する方法も挙げられる。また、徐放製剤に成形して投与してもよい。該徐放製剤としては、マイクロカプセル、埋め込み剤などが挙げられる。特に、徐放剤に成形したものを、皮下に埋め込むことにより、長時間にわたり主薬の効果を発揮せしめるようにするのが好ましい。
【0034】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。尚、本明細書中において、培地および水溶液におけるパーセント(%)は、特に断りのない限り、重量/容量パーセントを表示する。また、溶媒の混合比率は、特に断りのない限り、容量比を表示する。13Cおよび1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは内部標準としてテトラメチルシランを用いてAC−300型スペクトルメーター(ブルカー社製、ドイツ)で測定し、全δ値を ppm で示した。Qは4級炭素を、s はシングレット、 d はダブレット、 t はトリプレット、 q はクァルテット、 m はマルチプレット、 dd はダブルダブレット、 ddd はダブルダブルダブレット、 dq はダブルクァルテット、 br は幅広いをそれぞれ意味し、結合定数(J)は Hz で示した。
【0035】
実施例1
斜面寒天培地に培養した担子菌FL-61524株を200ml容三角フラスコ内のグルコース2%、マルトース3%、コーンスティープリカー1%、生大豆粉1.5%、ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、塩化ナトリウム0.3%を含む40mlの種培地(pH6.0)5本に接種し、24℃、120時間往復振盪機上で培養し、種培養液を得た。この種培養液2.0mlを200ml容三角フラスコ内の、グルコース0.5%、マンニトール5.0%、コハク酸1.0%、コーンスティープリカー0.2%、リン酸二水素カリウム0.1%および硫酸マグネシウム0.03%を含む40mlの主培地(pH5.6)80本に移植し、24℃で14日間往復振盪機上で培養し、培養液を得た。
得られた培養液およびフラスコ洗浄液(合わせて3.9リットル)をpH7に補正し、ハイフロースーパーセル(ジョンス・マンビル社製、米国)で濾過した。得られた瀘液(3.5リットル)をpH7に補正し、酢酸エチル(1.8リットル)を加えて30分間撹拌混和した。得られた水層は酢酸エチル(1.8リットル)で抽出した。有機層をあわせて水(1.8リットル)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮乾固して褐色の油状物(870mg)を得た。得られた油状物(855mg)をシリカゲル60(30ml、キーゼルゲル60、70〜230メッシュ、Art. 7734、エー・メルク社製、ドイツ)のカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン:酢酸エチル(9:1)、同(7:3)、同(5:5)、同(3:7)および酢酸エチル(各溶媒90ml)で順次溶出し、30mlずつに分画した。分画番号6〜8および分画番号3をそれぞれ濃縮乾固し化合物1Aおよび1Bを含む黄色油状物質(589mgおよび41mg)を得た。化合物1Aを含む黄色油状物質(587mg)を2回に分け、それぞれ逆相系分取HPLC(担体;ODS、YMC-Pack、S-363-15、YMC社製、移動相;37%アセトニトリル/0.01Mリン酸緩衝液、pH6.3)に付した。溶出容量640〜780mlの画分を集めて約100mlまで濃縮し、pH7に補正後、酢酸エチル(50ml)で2回抽出した。有機層をあわせて水(50ml)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮乾固して化合物1A(TAN−2294A、R1=ヒドロキシメチル基、R2=水酸基)の淡黄色油状物(438mg)を得た。化合物1Bを含む黄色油状物質(40mg)を逆相系分取HPLC(担体;ODS、YMC-Pack、D-ODS-5、移動相;43%アセトニトリル/0.05%トリフルオロ酢酸水)に付した。溶出容量380〜460mlの画分を集めて約50mlまで濃縮し、pH7に補正後、酢酸エチル(30ml)で2回抽出した。有機層をあわせて水(30ml)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮乾固して化合物1B(TAN−2294B、R1=ホルミル基、R2=水酸基)の無色油状物(15mg)を得た。
【0036】
実施例2
斜面寒天培地に培養した担子菌FL-61524株を2000ml容坂口フラスコ内のグルコース2%、マルトース3%、コーンスティープリカー1%、生大豆粉1.5%、ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、塩化ナトリウム0.3%を含む500mlの種培地(pH6.0)2本に接種し、24℃、120時間往復振盪機上で培養し、種培養液を得た。この種培養液1000mlを200リットル容ステンレス・スチール・タンク内の、グルコース0.5%、マンニトール5.0%、コハク酸1.0%、コーンスティープリカー0.2%、リン酸二水素カリウム0.1%および硫酸マグネシウム0.03%を含む120リットルの主培地(pH5.6)に移植し、24℃、通気120リットル/分(0〜18時間は84リットル/分)、撹拌180回転/分、内圧1kg/cm2の条件で14日間培養し、主培養液を得た。
得られた培養液(115リットル)をラジオライト600(昭和化学工業社製)で濾過した。得られた瀘液(110リットル)をpH7に補正し、酢酸エチル(100リットル)を加えて30分間撹拌混和した。得られた有機層を水(50リットル)で洗浄し、約4リットルまで濃縮後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮乾固して褐色の油状物(32.9g)を得た。得られた油状物(32.9g)をシリカゲル60(1リットル、キーゼルゲル60、70〜230メッシュ、Art. 7734)のカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン:酢酸エチル(9:1、3リットル)、同(8:2、3リットル)、同(7:3、9リットル)で順次溶出し、1リットルずつに分画した。分画番号7〜11を集めて濃縮乾固し、酢酸エチルおよびジエチルエーテルを加えて4℃で粉末化し、得られた粉末を酢酸エチル−ヘキサンで洗浄して化合物1Aの白色粉末(7.06g)を得た。母液および洗浄液を合わせて濃縮乾固し、化合物1Aを含む黄色油状物質(8.25g、純度約70%)を得た。
【0037】
実施例3
実施例2で得られた化合物1Aの油状物(122mg、純度約70%)をピリジンおよび無水酢酸(4:1、1.0ml)を加えて溶解し、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、酢酸エチル(20ml)を加えて溶解し、有機層を0.05N塩酸で2回、2%炭酸水素ナトリウム水で2回、水、および飽和食塩水(各10ml)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧下濃縮、乾固して油状物質(141mg)を得た。これをシリカゲル60(キーゼルゲル60、Art. 7734、10ml)のカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン(30ml)、ヘキサン:酢酸エチル(90:10、30ml)および同(85:15、60ml)で順次溶出し、10mlずつに分画した。分画番号7〜10を集めて濃縮乾固し、化合物2Aの無色油状物(99mg)を得た。
化合物2A(R1=アセトキシメチル基、R2=アセトキシ基)
元素分析値:C19H26O5 として 実測値;C, 68.17; H, 8.03 (%)
計算値;C, 68.24; H, 7.84 (%)
13C NMRスペクトル : 75 MHz, 重クロロホルム中、
δppm; 194.2(Q), 170.7(Q), 170.4(Q), 153.3(Q), 137.0(Q), 74.4(CH), 61.1(CH2), 59.4(CH2), 49.1(CH), 46.3(CH2), 46.1(CH2), 41.2(CH2), 40.7(CH2), 37.0(Q), 29.3(CH3), 26.8(CH3), 20.9(CH3), 20.8(CH3), 20.2(CH3).
【0038】
実施例4
実施例2で得られた化合物1Aの油状物(100mg、純度約70%)をテトラヒドロフラン(3.0ml)に溶解し、トリエチルアミン(61μl)および塩化ベンゾイル(34μl)を加えて室温で撹拌した。反応開始より75分後および115分後にそれぞれトリエチルアミン(30μl)および塩化ベンゾイル(17μl)を加えた。さらに反応開始より3時間後から50℃で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチル(20ml)を加えて希釈し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水で2回、水で2回、および飽和食塩水で1回(各10ml)洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧下濃縮、乾固して油状物質(171mg)を得た。これをシリカゲル60(キーゼルゲル60、Art. 7734、10ml)のカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン(30ml)、ヘキサン:酢酸エチル(90:10、60ml)および同(85:15、60ml)で順次溶出し、10mlずつに分画した。分画番号9〜12を集めて濃縮乾固し、化合物3Aの無色油状物(55mg)を得た。
化合物3A(R1=ベンゾイルオキシメチル基、R2=水酸基)
元素分析値:C22H26O4・0.5H2Oとして 実測値;C, 72.70; H, 7.49 (%)
計算値;C, 72.77; H, 7.31 (%)
13C NMRスペクトル : 75 MHz, 重クロロホルム中、
δppm; 195.3(Q), 167.2(Q), 154.3(Q), 140.0(Q), 133.6(CH), 133.3(CH), 130.2(CH), 130.0(2CH), 129.8(Q), 128.5(CH), 128.4(2CH), 73.8(CH), 61.2(CH2), 59.5(CH2), 51.9(CH), 46.9(CH2), 46.4(CH2), 41.3(CH2), 40.7(CH2), 37.2(Q), 29.5(CH3), 27.0(CH3), 20.3(CH3).
【0039】
製剤例1
下記に示す処方の全成分を均一に混和し、ゼラチンカプセルに充填し、カプセル1個当たり10mgの化合物3Aを含有するカプセル剤を製造する。
化合物3A 10mg
乳糖 100mg
コーンスターチ 40mg
ステアリン酸マグネシウム 10mg
1カプセル 160mg
【0040】
製剤例2
化合物1Aとステアリン酸マグネシウムを可溶性デンプンの水溶液で顆粒化し、乾燥後、乳糖及びコーンスターチと混和し、混合物を圧縮成型し、錠剤1個当たり10mgの化合物1Aを含有する錠剤を製造する。
化合物1A 10mg
乳糖 65mg
コーンスターチ 30mg
可溶性デンプン 35mg
ステアリン酸マグネシウム 20mg
1錠 160mg
【0041】
製剤例3
化合物1Aを30%(w/v)ポリエチレングリコール400を含む生理食塩水に溶解して化合物1Aの0.05%溶液を調製し、滅菌濾過後バイアルに30mlずつ分注し、バイアル1個当たり15mgの化合物1Aを含有する注射剤を製造する。
【0042】
製剤例4
化合物1Aとカルボキシメチルセルロースナトリウムを乳鉢中で均一に混和し、サッカリンナトリウムを精製水に溶かした液を少しずつ加えてよくかき混ぜる。10%安息香酸ナトリウム水溶液1mlを加え、精製水で全量を100mlとし、100mlあたり10mgの化合物1Aを含有する懸濁剤を製造する。
化合物1A 0.01g
カルボキシメチルセルロースナトリウム 2.0g
サッカリンナトリウム 0.04g
安息香酸ナトリウム 0.1g
全量 100ml
【0043】
【発明の効果】
一般式[1]で表される化合物またはその塩、たとえば化合物1AはIL−1産生抑制作用を有するので、IL−1産生過剰を原因とする疾病やIL−1依存性腫瘍を治療および予防する薬剤あるいは臓器移植の際の免疫抑制剤として使用可能である。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】TAN−2294AのUVスペクトル
【図2】TAN−2294AのIRスペクトル
【図3】TAN−2294Aの13C NMRスペクトル
【図4】TAN−2294Aの1H NMRスペクトル
【図5】TAN−2294BのIRスペクトル
【図6】TAN−2294Bの13C NMRスペクトル
【図7】TAN−2294Bの1H NMRスペクトル[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention contains a novel compound TAN-2294A or / and B (hereinafter sometimes abbreviated as TAN-2294) having a suppressive action on interleukin 1 production and a derivative thereof, a production method thereof, and TAN-2294 or a derivative thereof It is related with the therapeutic / preventive agent of the disease in which interleukin 1 production inhibitory effect is effective.
[0002]
[Prior art]
Interleukin 1 (hereinafter also abbreviated as IL-1) is a cytokine produced and secreted by various in vivo cells including stimulated monocytes and macrophages, and is an important mediator in immune and inflammatory reactions. It is thought that there is. These factors are immune system cells (eg T cells, B cells), inflammatory cells (monocytes, polynuclear leukocytes), connective tissue cells (eg synovial cells, fibroblasts, chondrocytes), central nervous system cells ( It works on the hypothalamus, astrocytes), hepatocytes, vascular endothelial cells, etc., and promotes each cell function. As a result, differentiation and proliferation of T and B lymphocytes, enhanced production of other lymphokines such as interleukin 2 (IL-2) and colony stimulating factor (CSF), production of collagenase in connective tissue, acute phase protein in liver And various physiological effects such as promotion of bone resorption are expressed [M.Martin et al., Trends in Pharmacological Sciences, Vol. 9, pp. 171-177 (1988)] . Recently, it has been found that it is also involved in inducing production of inflammatory cytokines such as interleukin 6 (IL-6), interleukin 8 (IL-8), and tumor necrosis factor (TNF). Inflammation, Vol. 11, 117-126 (1991)]. IL-1 is known to be involved in heat generation [C. A. Dinarello, Blood, Vol. 77, pp. 1627-1652 (1991)]. Diseases thought to be caused by overproduction of IL-1 include rheumatoid arthritis, osteoporosis, sepsis, inflammatory bowel disease, insulin-dependent diabetes, arteriosclerosis, dryness, asthma, alcoholic hepatitis, etc. -1 dependent disease is known to be myeloid leukemia, and IL-1 is also known to play an important role in transplant rejection of tissues and organs [New England Journal of Medicine, Vol. 328, pp. 106-113 (1993)]. From these, if a substance that suppresses IL-1 production is found, a drug for the treatment and prevention of the above-mentioned diseases and IL-1-dependent tumors caused by excessive IL-1 production, a fever suppressant, In addition, it seems to lead to the development of immunosuppressants and the like during organ transplantation. So far, it has been known that steroid drugs suppress the production of IL-1 [Cellular Immunology, Vol. 69, pages 235-247 (1982)], but it is used in terms of side effects. Limited. Accordingly, there are expectations for non-steroidal IL-1 production inhibitors.
[0003]
Iludol is known as a compound having the same carbon skeleton as the compound of the present invention [TC McMorris et al., Journal of the American Chemical Society (Journal of the American Chemical Society), 89, 4562-4563 (1967)]. M. Anchel et al. Reported that Ildol was an inert compound [Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America ( Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America), 36, 300-305 (1950)], IL-1 production inhibitory action has not been reported.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention seeks to provide a substance that suppresses IL-1 production, which is a therapeutic and prophylactic agent and organ for diseases and IL-1-dependent tumors caused by excessive IL-1 production. It seems to lead to the development of immunosuppressive agents at the time of transplantation.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In view of the present situation, the present inventors have conducted research from a new point of view. As a result, among a large number of microorganisms separated from mushrooms, certain microorganisms produce new substances, and the microorganisms are basidiomycetes. Knowing that it belongs to the phylum and that the active substance that suppresses IL-1 production can be accumulated in the medium by culturing the microorganism in an appropriate medium, the active substance is isolated, and this is called TAN-2294 It was to be. The antibiotic is a neutral substance and exhibits fat solubility. The present inventors have confirmed that these compounds are novel substances from the physicochemical and biological properties of these compounds, and completed the present invention.
[0006]
That is, the present invention
(1) General formula [I]
[Chemical 2]
(Wherein R1Is a formyl group or an optionally substituted hydroxymethyl group, R2Represents an optionally substituted hydroxyl group. Or a salt thereof,
(2) In the general formula [I], R1Is an optionally substituted hydroxymethyl group, R2Is a hydroxyl group which may be substituted, the compound or a salt thereof according to (1),
(3) In the general formula [I], R1Is a formyl group, R2Is a hydroxyl group which may be substituted, the compound or a salt thereof according to (1),
(4) In the general formula [I], R1Is a hydroxymethyl group, R2Is a hydroxyl group, the compound TAN-2294A according to (1),
(5) In the general formula [I], R1Is a formyl group, R2Is a hydroxyl group, the compound TAN-2294B according to (1),
(6) A microorganism belonging to Basidiomycotina and capable of producing the compounds TAN-2294A and / or B of (3) and (4) is cultured in a medium, and TAN-2294A or / and B is A process for producing a compound TAN-2294A or / and B, characterized in that the product is accumulated and collected;
(7) The production method according to (6), wherein the microorganism is basidiomycete FL-61524 strain,
(8) A medicament comprising the compound or salt thereof according to (1) and
(9) It relates to an interleukin 1 production inhibitor comprising the compound according to (1) or a salt thereof.
[0007]
R above1An optionally substituted hydroxymethyl group and R2Examples of the substituent in the hydroxyl group which may be substituted include a hydrocarbon group, a heterocyclic group, an acyl group, a carboxyl group which may be esterified, and a carbamoyl group which may be substituted.
Examples of the hydrocarbon group include hydrocarbon groups having 1 to 20 carbon atoms. Among them, preferred examples are hydrocarbon groups having 1 to 10 carbon atoms. Particularly preferred examples include an alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, aralkyl group, cycloalkyl group, cycloalkyl-alkyl group and the like.
[0008]
Preferred examples of the alkyl group include, for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, sec-butyl, tert-butyl, pentyl, isopentyl, neopentyl, tert-pentyl, 1-methylbutyl, 2-methylbutyl, 1, 2-dimethylpropyl, 1-ethylpropyl, hexyl, isohexyl, 1-methylpentyl, 2-methylpentyl, 3-methylpentyl, 1,1-dimethylbutyl, 1,2-dimethylbutyl, 2,2-dimethylbutyl, 3,3-dimethylbutyl, 1,3-dimethylbutyl, 2,3-dimethylbutyl, 1-ethylbutyl, 2-ethylbutyl, 1,1,2-trimethylpropyl, 1,2,2-trimethylpropyl, 1-ethyl -1-methylpropyl, 1-ethyl-2-methylpropyl, heptyl, isoheptyl, octyl, isooctyl, nonyl, isono Decyl, isodecyl, undecyl, isoundecyl, dodecyl, isododecyl, tridecyl, isotridecyl, tetradecyl, isotetradecyl, hexadecyl, isohexadecyl, octadecyl, etc., among them methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, sec Particularly preferred are -butyl, tert-butyl, pentyl, hexyl, octyl, decyl, dodecyl, tetradecyl and the like.
Preferred examples of the alkenyl group include vinyl, allyl, isopropenyl, 1-propenyl, 1-butenyl, 2-butenyl, 3-butenyl, 1-methyl-1-propenyl, 1-methyl-2-propenyl, 2 -Methyl-1-propenyl, 2-methyl-2-propenyl, 1-pentenyl, 2-pentenyl, 3-pentenyl, 4-pentenyl, 1-methyl-1-butenyl, 2-methyl-1-butenyl, 3-methyl -1-butenyl, 1-methyl-2-butenyl, 2-methyl-2-butenyl, 3-methyl-2-butenyl, 1-hexenyl, 2-hexenyl, 3-hexenyl, 4-hexenyl, 5-hexenyl, 1 -Methyl-1-pentenyl, 2-methyl-1-pentenyl, 4-methyl-3-pentenyl, 2-ethyl-1-butenyl, 2-heptenyl, 2-octenyl, 2-nonenyl, 2-decenyl, 2-undecenyl 2-dodecenyl 2-tridecenyl, 2-tetradecenyl, 9-tetradecenyl, 2-hexadecenyl, 9-hexadecenyl, 2-octadecenyl, 9-octadecenyl, 9,12-octadienyl, 9,12,15-octatrienyl, among others Vinyl, allyl, isopropenyl, 2-methyl-1-propenyl and the like are particularly preferable.
Preferred examples of the alkynyl group include ethynyl, 1-propynyl, 2-propynyl, 1-butynyl, 2-butynyl, 3-butynyl, 1-methyl-2-propynyl, 1-pentynyl, 2-pentynyl, 3- Pentynyl, 4-pentynyl, 1-methyl-3-butynyl, 2-methyl-3-butynyl, 1-hexynyl, 2-hexynyl, 3-hexynyl, 4-hexynyl, 5-hexynyl, 2-heptynyl, 2-octynyl, 2-nonynyl, 2-decynyl, 2-undecynyl, 2-dodecynyl, 2-tridecynyl, 2-tetradecynyl, 9-tetradecynyl, 2-hexadecynyl, 9-hexadecynyl, 2-octadecynyl, 9-octadecynyl, 9,12-octadienyl, 9,12,15-octatrienyl and the like can be mentioned, among which ethynyl, 1-propynyl, 2-propynyl and the like are particularly preferable.
[0009]
Preferable examples of the aryl group include aryl groups having 6 to 12 carbon atoms, such as phenyl, tolyl, o-xylyl, m-xylyl, p-xylyl, biphenyl, etc. Among them, phenyl and tolyl are particularly preferable.
Preferable examples of the aralkyl group include benzyl, phenethyl, 3-phenylpropyl, benzhydryl, triphenylmethyl and the like, and among them, benzyl, phenethyl, benzhydryl and the like are particularly preferable.
Preferable examples of the cycloalkyl group include cyclopropyl, cyclobutyl, cyclopentyl, cyclohexyl, cycloheptyl and the like.
Preferred examples of the cycloalkyl-alkyl group include cyclopropylmethyl, cyclopropylethyl, cyclopropylpropyl, cyclobutylmethyl, cyclopentylmethyl, cyclohexylmethyl, cyclohexylethyl, cyclohexylpropyl, cycloheptylmethyl, and the like. Cyclopropylmethyl, cyclopropylethyl, cyclopentylmethyl, cyclohexylmethyl and the like are particularly preferable.
Examples of the heterocyclic group include non-aromatic heterocyclic groups such as oxiranyl, oxetanyl, tetrahydrofuryl, tetrahydropyranyl, dioxanyl, oxolanyl and the like.
Examples of the acyl group include an organic acid-derived acyl group, and among them, an organic carboxylic acid, an organic sulfonic acid, or an amino acid-derived acyl group is preferable.
Examples of the acyl group derived from the organic carboxylic acid include a chain or cyclic group having 1 to 20 carbon atoms, or an acyl group derived from an aromatic carboxylic acid. Among them, preferred examples include acyl groups having 1 to 10 carbon atoms, such as alkanoyl group, alkenoyl group, alkinoyl group, aroyl group, cycloalkyl-alkanoyl group and the like.
[0010]
Preferred examples of the alkanoyl group include, for example, formyl, acetyl, propionyl, butyryl, isobutyryl, pentanoyl, isopentanoyl, hexanoyl, isohexanoyl, 2-methylpentanoyl, 3-methylpentanoyl and 2,2-dimethylbutano Noyl, 3,3-dimethylbutanoyl, 2,3-dimethylbutanoyl, 2-ethylbutanoyl, heptanoyl, isoheptanoyl, octanoyl, isooctanoyl, nonoyl, isononoyl, decanoyl, isodecanoyl, undecanoyl, isoundecanoyl, dodecanoyl, isododecanoyl , Tridecanoyl, isotridecanoyl, tetradecanoyl, isotetradecanoyl, hexadecanoyl, isohexadecanoyl, octadecanoyl, etc. , Propionyl, butyryl, isobutyryl, pentanoyl, isopentanoyl, hexanoyl, iso-hexanoyl, octanoyl, decanoyl, dodecanoyl, such as tetradecanoyl is particularly preferred.
Preferred examples of the alkenoyl group include propenoyl, 2-butenoyl, 3-butenoyl, 2-methyl-2-propenoyl, 2-pentenoyl, 3-pentenoyl, 4-pentenoyl, 2-methyl-2-butenoyl and 3- Methyl-2-butenoyl, 2-hexenoyl, 3-hexenoyl, 4-hexenoyl, 5-hexenoyl, 2,4-hexadienoyl, 4-methyl-3-pentenoyl, 2-heptenoyl, 2-octenoyl, 2-nonenoyl, 2- Decenoyl, 2-undecenoyl, 2-dodecenoyl, 2-tridecenoyl, 2-tetradecenoyl, 9-tetradecenoyl, 2-hexadecenoyl, 9-hexadecenoyl, 2-octadecenoyl, 9-octadecenoyl, 9,12-octadenoyl, 9,12,15- Such as octatrienoyl, propenoyl, 2-but Noyl, 3-butenoyl, 2-methyl-2-propenoyl, 3-methyl-2-butenoyl, 2-hexenoyl, 3-hexenoyl, 4-hexenoyl, 5-hexenoyl, 2,4-hexadienoyl, 3,5-hexadienoyl, Particularly preferred are 9-hexadecenoyl, 9-octadecenoyl, 9,12-octadienoyl, 9,12,15-octatrienoyl and the like.
Preferred examples of the alkinoyl group include propinoyl, 2-butinoyl, 3-butinoyl, 2-pentinoyl, 3-pentinoyl, 4-pentinoyl, 2-hexinoyl, 3-hexinoyl, 4-hexinoyl, 5-hexinoyl, 2- Heptinoyl, 2-octinoyl, 2-noninoyl, 2-decinoyl, 2-undecinoyl, 2-dodecinoyl, 2-tridecinoyl, 2-tetradecinoyl, 9-tetradecinoyl, 2-hexadecinoyl, 9-hexadecinoyl, 2-octadecinoyl, 9-octadecinoyl, 9,12-octadinoinoyl, 9,12,15-octatriinoyl and the like can be mentioned, among which propinoyl, 2-butinoyl, 3-butinoyl and the like are particularly preferable.
Preferable examples of the aroyl group include an aroyl group having 6 to 13 carbon atoms such as benzoyl, 1-naphthalenecarbonyl, 2-naphthalenecarbonyl, biphenylcarbonyl, etc. Among them, phenyl, tolyl and the like are particularly preferable.
Preferred examples of the cycloalkyl-acanoyl group include, for example, cyclopropanecarbonyl, cyclopropylacetyl, 2-cyclopropylpropionyl, 3-cyclopropylpropionyl, cyclobutanecarbonyl, cyclopentanecarbonyl, cyclohexanecarbonyl, cyclohexylacetyl, 2-cyclohexylpropionyl. Examples include 3-cyclohexylpropionyl, cycloheptanecarbonyl, etc. Among them, cyclopropanecarbonyl, cyclobutanecarbonyl, cyclopentanecarbonyl, cyclohexanecarbonyl and the like are particularly preferable.
[0011]
Examples of acyl groups derived from organic sulfonic acids include chain or cyclic such as methanesulfonyl, ethanesulfonyl, propanesulfonyl, butanesulfonyl, cyclohexanesulfonyl, octanesulfonyl, decanesulfonyl, dodecanesulfonyl, benzenesulfonyl, toluenesulfonyl, trifluoromethanesulfonyl, etc. Or the acyl group derived from aromatic sulfonic acid is mentioned. Of these, methanesulfonyl, ethanesulfonyl, octanesulfonyl, dodecanesulfonyl, benzenesulfonyl, toluenesulfonyl, trifluoromethanesulfonyl and the like are particularly preferable.
Examples of the acyl group derived from an amino acid include an acyl group derived from a natural type or non-natural type amino acid. Examples of acyl groups derived from natural and unnatural amino acids include glycyl, L- and D-alanyl, L- and D-valyl, L- and D-leucyl, L- and D-isoleucil, L- and D -Prolyl, L- and D-hydroxyprolyl, L- and D-phenylalanyl, L- and D-tryptophanyl, L- and D-seryl, L- and D-threonyl, L- and D-tyrosyl, L -And D-asparagyl, L- and D-asparaginyl, L- and D-glutamyl, L- and D-glutaminyl, L- and D-methionyl, L- and D-cysteinyl, L- and D-cystyl, L -And D-lysyl, L- and D-arginyl, L- and D-histidyl and the like, among others glycyl, L- and D-hydroxyprolyl, L- and D-seryl, L- and D-threonyl Such as L- and D- tyrosyl is particularly preferred.
[0012]
Examples of the carboxyl group that may be esterified include a carboxyl group derived from carbonic acid, an alkoxycarbonyl group, an alkenyloxycarbonyl group, an aralkyloxycarbonyl group, and the like, such as a carboxyl group, a methoxycarbonyl group, an ethoxycarbonyl group, and a propoxy group. Examples thereof include a carbonyl group, an n-butoxycarbonyl group, a tert-butoxycarbonyl group, a vinyloxycarbonyl group, and a benzyloxycarbonyl group.
Examples of the optionally substituted carbamoyl group include a carbamoyl group, a lower alkyl group and an N-mono or disubstituted carbamoyl group (eg, N-methylcarbamoyl group, N, N-dimethylcarbamoyl group, N-ethylcarbamoyl group). ), Nitrogen-containing heterocyclic substituted carbonyl groups (eg, morpholinocarbonyl group, piperidinocarbonyl group, piperazinocarbonyl group, pyrrolidinocarbonyl group, pyrrolinocarbonyl group, imidazinocarbonyl group, etc.) .
The lower alkyl group, which is a substituent of the alkoxycarbonyl group, alkenyloxycarbonyl group, aralkyloxycarbonyl group, carbamoyl group, may be further substituted with a hydroxyl group, a carboxyl group, a halogen group, an alkoxy group, an alkyl group or an aryl group. It may be substituted with an amino group, acyloxy group, nitro group, nitrile group or heterocyclic group which may be mono- or di-substituted with a group or an alkyl group.
[0013]
The hydrocarbon group, heterocyclic group, and acyl group are 1 to 5 suitable substituents such as a hydroxyl group, a carboxyl group, a halogen group, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, a cycloalkyl group, an aryl group, and an aralkyl group. A thiol group that may be substituted with an alkoxy group, an alkyl or aryl group, a sulfinyl group that may be substituted with an alkyl or aryl group, a sulfonyl group that may be substituted with an alkyl or aryl group, Alternatively, it may be substituted with an optionally substituted amino group, acyloxy group, nitro group, nitrile group, heterocyclic group, or the like.
Since the compound of the present invention has four asymmetric carbons in the skeleton, 16 types of isomers can exist, and each of these isomers and mixtures thereof are also included in the present invention. Further, when the substituent has an asymmetric carbon, a stereoisomer is similarly produced, and each of these isomers and a mixture thereof are also included in the present invention.
When the compound of the present invention has an acidic group or basic group as a substituent, a salt with an appropriate base or acid can be formed. The type of salt is preferably a pharmacologically acceptable salt, for example, a salt with an inorganic base, a salt with an organic base, a salt with an inorganic acid, a salt with an organic acid, a salt with a basic or acidic amino acid. Etc. Examples of the salt with an inorganic base include an alkali metal salt (eg, sodium salt, potassium salt, etc.), an alkaline earth metal salt (eg, calcium salt, magnesium salt, etc.), or an ammonium salt. Examples of the salt with an organic base include salts with trimethylamine, triethylamine, pyridine, picoline, ethanolamine, diethanolamine, dicyclohexylamine and the like. Examples of the salt with an inorganic acid include salts with hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, nitric acid and the like. Examples of the salt with an organic acid include salts with formic acid, acetic acid, oxalic acid, fumaric acid, maleic acid, succinic acid, citric acid, trifluoroacetic acid, methanesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid, and the like. Examples of salts with basic amino acids include salts with arginine, lysine, ornithine, and examples of salts with acidic amino acids include salts with aspartic acid, glutamic acid, and the like.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Any microorganism may be used as long as it is a microorganism belonging to Basidiomycotina and capable of producing TAN-2294 as a microorganism producing TAN-2294 used in the production method of the present invention. As an example, basidiomycete FL-61524 strain isolated from mushrooms collected in Hiroshima can be mentioned.
The mycological properties of the FL-61524 strain are shown below.
(A) Growth state in each medium
(1) Malt extract agar medium
Growth was moderate, and the diameter of the colonies after 2 weeks at 24 ° C. was 53 mm. The surface is flat, felt-like hyphae spread radially, and form a white powdery settlement in the center. The outer edge is regularly trimmed. White to grayish white is exhibited from the center to the middle, and the periphery is ivory. A light yellowish brown color is exhibited from the center to the middle of the back surface, and the periphery is yellowish white. Production of soluble pigment is not observed.
(2) Potato / glucose agar medium
Growth was moderate, colony diameter after 2 weeks at 24 ° C. was 55 mm. The surface is flat, and the felt-like mycelium spreads radially, forming a white powdery settlement around the periphery. The outer edge is regularly trimmed. From gray to yellowish white to grayish white from the center to the middle, and from yellowish white to grayish white at the periphery. Ivory color is exhibited from the center to the middle of the back surface, and the periphery is grayish white.
It grows at any of pH 3 to pH 12, the growth temperature range is 7 ° C. to 35 ° C., and the optimum temperature is 24 ° C. to 30 ° C. It does not grow at 37 ° C.
Production of soluble pigment is not observed.
(3) Czapek agar medium
It does not grow on this medium.
(4) Oatmeal agar medium
Growth was moderate and the diameter of the colonies after 2 weeks at 24 ° C. was 50 mm. The surface is flat and consists of felt-like hyphae, forming a powdery settlement from the center to the periphery. The outer edge is bordered somewhat irregularly. Grayish white from the center to the periphery. A light yellowish brown to yellowish grayish white is exhibited from the center to the periphery of the back surface. Production of soluble pigment is not observed.
(B) Morphological features
Mycelium: The diameter is 1.2 to 1.8 μm. Slight concatenation is permitted.
A large number of egg-shaped thick spore-like organs are formed from the hyphae.
The size is 4.0 to 6.0 × 5.7 to 7.7 μm.
When the above properties were collated with Shunichi Udagawa and Keisuke Tsuji, “Fungus Encyclopedia (below)” (1978, Kodansha Scientific), it was determined that this strain belongs to Basidiomycotina. Therefore, this strain was identified as basidiomycete FL-61524.
[0015]
The FL-61524 strain was deposited with the Foundation Fermentation Research Institute (IFO) on June 14, 1995 under the accession number IFO32701. On August 2, 1995, the Institute of Industrial Technology, Ministry of International Trade and Industry Deposited at the Technical Research Institute (NIBH) under the accession number FERM P-15084.
As in the case of other actinomycetes, the TAN-2294-producing bacteria belonging to the Basidiomycete subfamily should be mutated by, for example, irradiation with ultraviolet rays, X-rays, radiation, etc., single spore separation, various mutation treatments, and other means. Even if it is such a mutant strain or a naturally obtained mutant strain, it is substantially different from the above taxonomic characteristics and has the property of producing the compound. Can all be used in the method of the present invention.
The medium used for culturing the compound-producing bacterium of the present invention may be liquid or solid as long as it contains a nutrient source that can be used by the bacterium, but it is more appropriate to use a liquid medium when treating in large quantities. The medium is appropriately mixed with a carbon source, a nitrogen source, an inorganic substance, and a trace nutrient source that can be assimilated by the compound-producing bacteria. Examples of the carbon source include glucose, lactose, sucrose, maltose, dextrin, starch, soluble starch, glycerin, mannitol, sorbitol, fats and oils (eg, soybean oil, lard oil, chicken oil, etc.), n-paraffin, etc. Examples of the nitrogen source include meat extract, yeast extract, dry yeast, soybean flour, corn steep liquor, peptone, polypeptone, cottonseed flour, molasses, urea, ammonium salts (eg, ammonium sulfate, ammonium chloride, ammonium nitrate, Ammonium acetate).
In addition, salts containing sodium, potassium, calcium, magnesium, etc., salts containing metals such as iron, manganese, zinc, cobalt and nickel, salts such as phosphoric acid and boric acid, and salts of organic acids such as acetic acid and propionic acid You may use suitably. In addition, amino acids (eg, glutamic acid, aspartic acid, alanine, lysine, methionine, proline, etc.), peptides (eg, dipeptide, tripeptide, etc.), vitamins (eg, B1, B2, nicotinic acid, B12, C, etc.), Nucleic acids (eg, purines, pyrimidines, derivatives thereof, etc.) may be included. Of course, an inorganic or organic acid or alkali, a buffering agent or the like may be added for the purpose of adjusting the pH of the medium, or an appropriate amount of oils or fats, a surfactant or the like may be added for the purpose of defoaming. In the liquid culture, the pH of the medium is preferably near neutral, for example, pH 4.5 to 8, particularly preferably pH 5 to 7. The culture temperature is preferably about 24 ° C. to 30 ° C., and the culture time is preferably about 7 to 20 days, particularly preferably about 10 to 18 days.
The quantification of TAN-2294 produced with the progress of culture was performed using the inhibitory activity of IL-1 production in THP-1 cells according to Test Example 1 described later as an index. Usually, the production of TAN-2294 reaches the maximum after 12 to 16 days of culture.
[0016]
A method for collecting the target compound TAN-2294 from the culture is described below.
Since this compound is a fat-soluble substance and exhibits neutrality, a general means utilizing this property may be employed. Moreover, since this compound is mainly contained in the filtrate, the following purification method is employed.
First, after adjusting the culture solution to pH 1.5 to 12, preferably pH 3 to 9, a filter aid is added and the cells are removed by filtration or centrifugation. The obtained filtrate is mixed with an organic solvent immiscible with water, such as hexane, toluene, diethyl ether, dichloromethane, dichloroethane, ethyl acetate, methyl isobutyl ketone, chloroform, butanol, and the like, added for 10 minutes to 10 hours, preferably 30 minutes to 2 The crude material containing TAN-2294 is obtained by mixing with stirring for a period of time and concentrating the resulting organic solvent layer. At this time, an appropriate salt (eg, sodium chloride, ammonium chloride, sodium sulfate, ammonium sulfate, sodium hydrogen carbonate, sodium carbonate, potassium hydrogen carbonate, potassium carbonate, etc.) may be added in advance to the filtrate.
Various chromatographic methods are advantageously used to further purify the crude material to obtain pure TAN-2294A and B. Carriers used in the chromatography method include silica gel, crystalline cellulose, activated carbon, adsorptive resins such as Diaion HP-20 and SP-207 (Mitsubishi Kasei), Amberlite XAD-I or II (Rohm and Haas) Such as Biogel P (manufactured by Bio-Rad, USA), Sephadex LH-20 (manufactured by Pharmacia, Sweden), etc., which are usually performed by column chromatography. It is. The elution of the active substance from the carrier varies depending on the type of the carrier, but a suitable organic solvent such as dichloroethane, toluene, ethyl acetate, hexane, acetone, 2-propanol, methanol alone or a mixed solvent, or miscible with water. A mixed solvent of an organic solvent such as acetone, acetonitrile, methanol and the like and an aqueous solution such as water, dilute alkaline water, dilute acid water, and buffer solution can be used.
TAN-2294A and B can also be purified by preparative high performance liquid chromatography (HPLC). As the carrier, octadecylsilane (ODS) and silica gels are advantageously used. For example, in the case of ODS, methanol or acetonitrile and water, or a mixed solution of an aqueous solution containing salts or acids is advantageously used. The eluate containing the active substance is concentrated to dryness or lyophilized to give pure TAN-2294 as a colorless or yellow oil. Further, compound TAN-2294A is a suitable organic solvent such as toluene, ethyl acetate, hexane, diethyl ether, diisopropyl ether, acetone, 2-propanol, methanol, etc., or a mixed solvent, preferably ethyl acetate, hexane, diethyl ether, diisopropyl ether. It can be obtained as a white or yellow solid or powder by pulverizing from a mixed solvent such as 0 to 30 ° C.
[0017]
Compounds TAN-2294A and B are neutral fat-soluble substances, and as physicochemical properties, they are positive for iodine, phosphomolybdic acid and sulfuric acid in the color reaction, and against Ehrlich, Dragendorf and Sakaguchi reagents. Negative. The behavior in silica gel thin layer chromatography (TLC) is shown in [Table 1].
[Table 1]
[0018]
The physicochemical properties of the compounds TAN-2294A and B obtained in Example 2 described later are shown below.
TAN-2294A
(1) Appearance: White powder
(2) Molecular weight: m / z 250 (M+ ), 232 (M+-H2O) (from EI mass spectrum)
(3) Elemental analysis value: C15Htwenty twoOThree・ 0.2H2As O
Actual value; C, 70.71; H, 8.89 (%)
Calculated value; C, 70.95; H, 8.89 (%)
(4) Molecular formula: C15Htwenty twoOThree
(5) Ultraviolet absorption (UV) spectrum: in methanol (Fig. 1)
Maximum 256 nm (E1% 335)
(6) Infrared absorption (IR) spectrum: in KBr tablet (Fig. 2)
Shows main absorption (wave number, cm-1)
3430, 2950, 2860, 1730, 1660, 1460, 1390, 1100, 1050
(7)13C nuclear magnetic resonance (NMR) spectrum: 75 MHz in deuterated methanol (Fig. 3)
δppm; 198.5 (Q), 150.6 (Q), 150.5 (Q), 74.9 (CH), 61.2 (CH2), 60.7 (CH2), 53.3 (CH), 47.9 (CH2), 47.2 (CH), 42.3 (CH2 ), 41.4 (CH2), 37.4 (Q), 29.9 (CH3), 27.3 (CH3), 20.6 (CH3).
(8)11 H NMR spectrum: 300 MHz in deuterated methanol (Fig. 4)
δppm; 4.47 (1H, dd, J = 16.1, 1.2 Hz), 4.38 (1H, dd, J = 16.1, 1.2 Hz), 4.18 (1H, brd, J = 7.9 Hz), 2.82 (1H, d, J = 16.9 Hz), 2.69 (1H, d, J = 16.9 Hz), 2.49 (1H, m), 2.44 (1H, m), 1.85 (1H, dd, J = 12.0, 6.9 Hz), 1.55 (1H, m) , 1.52 (1H, m), 1.26 (1H, dd, J = 12.0, 9.9 Hz), 1.17 (3H, s), 1.14 (3H, s), 1.02 (3H, s).
[0019]
TAN-2294B
(1) Appearance: colorless oil
(2) Molecular formula: C15H20OThree
(3) Ultraviolet absorption (UV) spectrum: in methanol
Maximum 252 nm (E1% 318)
(4) Infrared absorption (IR) spectrum: in KBr tablet (Fig. 5)
Shows main absorption (wave number, cm-1)
3470, 2950, 2870, 1750, 1680, 1460, 1390, 1140, 1060
(Five)13C NMR spectrum: 75 MHz, in deuterated chloroform (Fig. 6)
δppm; 194.3 (Q), 190.1 (CH), 170.0 (Q), 136.1 (Q), 72.9 (CH), 61.6 (CH2), 51.2 (CH), 46.7 (CH2), 46.0 (CH), 41.4 (CH2 ), 40.4 (Q), 38.5 (Q), 29.5 (CH3), 27.1 (CH3), 20.0 (CH3).
(6)11 H NMR spectrum: 300 MHz in deuterated chloroform (Fig. 7)
δppm; 9.98 (1H, s), 4.44 (1H, d, J = 7.6 Hz), 2.00 (1H, d, J = 17.2 Hz), 2.93 (1H, d, J = 17.2 Hz), 2.53 (2H, m ), 1.96 (1H, ddd, J = 12.5, 6.9, 1.6 Hz), 1.60 (1H, ddd, J = 12.7, 7.6, 1.7 Hz), 1.53 (1H, dd, J = 12.7, 9.3 Hz), 1.27 ( 1H, m), 1.24 (3H, s), 1.15 (3H, s), 1.01 (3H, s).
From the physicochemical and biological properties described above, TAN-2294A and B were found to be novel compounds.
[0020]
Next, a method for producing the compound of the present invention will be described.
Among the compounds represented by the general formula [I], the compound in which the substituent in the optionally substituted hydroxymethyl group or the optionally substituted hydroxyl group is a hydrocarbon group or a heterocyclic group is represented by the general formula [ R] of the compounds represented by I]1Is a hydroxymethyl group, or R2Is produced by reacting with a compound having a leaving group in the presence of a base using a compound in which is a hydroxyl group (hereinafter sometimes abbreviated as compound [II]) or a salt thereof as a raw material. Examples of the base include alkali metal hydrides or alkaline earth metal hydrides (eg, sodium hydride, potassium hydride, calcium hydride, etc.), alkali metal alkoxides (eg, sodium methoxide, sodium ethoxy). , Potassium tert-butoxide, etc.), inorganic bases (eg, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium hydroxide, potassium hydroxide, calcium hydroxide), organic bases (eg, pyridine, 2,4,6-trimethylpyridine) , Aromatic bases such as picoline, 4-dimethylaminopyridine, 2,6-lutidine, diazabicycloundecene, tertiary amines such as triethylamine, diisobutylethylamine, dimethylaniline), alkali metals (eg, sodium, Potassium), alkyl lithiums (eg, methyl lithium, Butyllithium such like), or alkali metal amides (e.g., lithium diisopropylamide, lithium bis trimethylsilyl amide, sodium bis trimethylsilyl amide) and the like. Of these, liquid ones are also used as solvents. Compounds having a leaving group include halides such as iodide (eg, methyl iodide, ethyl iodide, propyl iodide, isopropyl iodide, butyl iodide, isobutyl iodide, pentyl iodide, iodoacetic acid, iodoacetamide). , Iodoacetonitrile, methyl iodoacetate, tert-butyl iodoacetate, etc.), bromides (eg, ethyl bromide, propyl bromide, isopropyl bromide, butyl bromide, isobutyl bromide, pentyl bromide, allyl bromide, bromide) Benzyl, tert-butyl bromide, triphenylmethyl bromide), chlorides (eg methoxymethyl chloride, methoxyethoxymethyl chloride, methylthiomethyl chloride, tetrahydropyranyl chloride, tetrahydrofuryl chloride, etc.), sulfonate esters ( For example, methyl p-toluenesulfonate, ethyl p-toluenesulfonate P-toluenesulfonate esters, methanesulfonate esters such as methyl methanesulfonate, butyl methanesulfonate, benzenesulfonate esters such as methyl benzenesulfonate, butylbenzenesulfonate, ethyl trifluoromethanesulfonate, etc. Trifluoromethanesulfonic acid esters, etc.), sulfate esters (eg, dimethyl sulfate, diethyl sulfate, etc.) or epoxides (eg, propylene oxide, glycidol, etc.). Of these, halides and sulfonic acid esters can be obtained from the corresponding alcohols by known methods. Solvents include amides (eg, dimethylformamide, dimethylacetamide, etc.), ethers (eg, tetrahydrofuran, diethyl ether, dioxane, dimethoxyethane, etc.), sulfoxides (eg, dimethylsulfoxide, etc.), alcohols (eg, methanol) , Ethanol, 1-propanol, 2-propanol, tert-butanol, etc., nitriles (eg, acetonitrile, etc.), ketones (eg, acetone, methyl isobutyl ketone, etc.), esters (eg, ethyl formate, ethyl acetate, Tert-butyl acetate, etc.), hydrocarbons (eg, hexane, benzene, toluene, etc.), amines (eg, liquid ammonia, methylamine, etc.), or a mixed solvent thereof. Of these, dimethylformamide, dimethylacetamide, tetrahydrofuran, dioxane, dimethoxyethane and the like are preferable. These are particularly preferably anhydrous solvents. The base is used in an amount of 1 to 50 equivalents, preferably 1 to 5 equivalents, the compound having a leaving group is used in an amount of 1 to 10 equivalents, preferably 1 to 5 equivalents, and the reaction temperature is -70 ° C to 150 ° C, preferably 0 ° C. The reaction time is 80 ° C. and 2 minutes to 5 days, preferably 10 minutes to 2 days.
[0021]
The compound in which the substituent in the optionally substituted hydroxymethyl group or the optionally substituted hydroxyl group is a hydrocarbon group or a heterocyclic group is obtained from the compound [II] or a salt thereof, for example, in the presence of an acid catalyst. It is produced by subjecting to acetalization or ketalization reaction. The reaction is carried out by reacting the starting compound or a salt thereof in the presence of a suitable acid catalyst, for example, enol ethers (eg, dihydropyran, dihydrofuran, 2-methoxypropene, 2-ethoxypropene, ethyl vinyl ether, isopropyl vinyl ether, glucar which may be protected). , Optionally protected galactals), acetals (eg, 1,1-dimethoxyethane, 1,1-dimethoxypropane, 1,1-diethoxyethane, 1,1-diethoxypropane, 2,2) -Dimethoxypropane, 2,2-diethoxypropane, 2,2-diethoxybutane, etc.). Preferred examples of the acid used include, for example, haloacetic acid (eg, trifluoroacetic acid, etc.), inorganic acid (eg, hydrochloric acid, hydrobromic acid, sulfuric acid, phosphoric acid, etc.), organic carboxylic acid (eg, acetic acid, Citric acid, tartaric acid, oxalic acid, etc.), Lewis acid (eg, zinc-acetic acid, boron trifluoride ether complex, etc.), organic sulfonic acid (eg, benzenesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid, camphorsulfonic acid, etc.), etc. Among them, hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, p-toluenesulfonic acid, camphorsulfonic acid, boron trifluoride ether complex and the like are particularly preferable. Solvents include ethers (eg, tetrahydrofuran, diethyl ether, dioxane, dimethoxyethane, etc.), nitriles (eg, acetonitrile, etc.), esters (eg, ethyl formate, ethyl acetate, tert-butyl acetate, etc.), halogenated Examples include hydrocarbons (eg, dichloromethane, chloroform, etc.), amides (eg, dimethylformamide, dimethylacetamide, etc.), sulfoxides (eg, dimethyl sulfoxide, etc.), and mixed solvents thereof. The acid is used in an amount of 1 to 20 equivalents, preferably 1 to 5 equivalents, and the reaction temperature is -20 ° C to 150 ° C, preferably 0 ° C to 100 ° C. The reaction time is 10 minutes to 7 days, preferably 20 minutes to 2 days.
[0022]
Of the compounds represented by the general formula [I], the compound [II] or a salt thereof may be used for the optionally substituted hydroxymethyl group or the compound in which the substituent in the optionally substituted hydroxyl group is an acyl group. Is produced by subjecting to acylation reaction in the presence of a base. As the acylating agent used in this reaction, for example, an organic acid that induces an acyl group or a reactive derivative thereof is used.
For example, when an organic carboxylic acid is used, it can be acylated by reacting with an appropriate condensing agent. Examples of condensing agents include diimides such as dicyclohexylcarbodiimide, diisopropylcarbodiimide, 1-ethyl-3- (3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride, or the above condensing agent and pentachlorophenol, 2,4,5-trichlorophenol, 2 , 4-dinitrophenol, cyanomethyl alcohol, p-nitrophenol, N-hydroxy-5-norbornene-2,3-dicarboximide, N-hydroxysuccinimide, N-hydroxyphthalimide, N-hydroxybenztriazole, etc. A mixture of these is used. Alternatively, a mixture of azodicarboxylic acid esters (eg, diethyl azodicarboxylate) and trialkylphosphine (eg, triphenylphosphine, tributylphosphine) is used.
Alternatively, when reactive derivatives of organic acids are used, examples of these reactive derivatives include acid anhydrides, acid halides, acid active esters, acid active amides, and acid active thioesters. Acid anhydrides are, for example, symmetrical acid anhydrides such as acetic anhydride, propionic anhydride, and methanesulfonic anhydride, or mixed acid anhydrides such as acetic anhydride, propionic anhydride, benzoic anhydride, and trichloroacetic anhydride. Etc. Examples of the acid halide include acid chloride, acid bromide and the like, for example, acetyl chloride, acetyl bromide, propionyl chloride, butyryl chloride, isobutyryl chloride, valeryl chloride, isovaleryl chloride, methanesulfonyl chloride, benzene. Examples include sulfonyl chloride and toluenesulfonyl chloride. Acid active esters include, for example, pentachlorophenol, 2,4,5-trichlorophenol, 2,4-dinitrophenol, cyanomethyl alcohol, p-nitrophenol, N-hydroxy-5-norbornene-2,3-dicarboxyl. Examples thereof include esters with imide, N-hydroxysuccinimide, N-hydroxyphthalimide, N-hydroxybenzotriazole and the like. Examples of the acid active amides include amides with pyrazole, dimethylpyrazole, imidazole, 4-substituted imidazole, benzotriazole and the like. Examples of the acid-active thioesters include thioesters with heterocyclic thiols such as 2-pyridylthiol and 2-benzothiazolylthiol.
About 1 to 50 equivalents, preferably about 1 to 10 equivalents, of the acylating agent and the condensing agent such as an organic acid for deriving an acyl group or a reactive derivative thereof are used. These acylation reactions are advantageously performed in the presence of a base in a solvent that does not affect the reaction. Solvents that do not affect the reaction include, for example, the solvents and halogenated hydrocarbons used in the production of the compound in which the substituent in the above-mentioned optionally substituted hydroxyl group is a hydrocarbon group, such as dichloromethane, chloroform, 1, 2-Dichloroethane or the like is used, and dichloromethane is particularly preferable. These are particularly preferably anhydrous solvents. As the base, for example, a base used in the production of a compound in which the substituent in the optionally substituted hydroxyl group is a hydrocarbon group is used. The base is used in an amount of 1 to 50 equivalents, preferably 1 to 5 equivalents, the reaction temperature is -70 ° C to 150 ° C, preferably 0 ° C to 80 ° C, the reaction time is 2 minutes to 5 days, preferably 10 minutes to 2 days. It is.
[0023]
Of the compounds represented by the general formula [I], the compound in which the substituent in the optionally substituted hydroxymethyl group or the optionally substituted hydroxyl group is an optionally esterified carboxyl group is the compound [ II] or a salt thereof as a raw material and subjected to a carboxylation reaction in the presence of a base. As the carboxylating agent used in this reaction, for example, a reactive derivative of carbonic acid that induces a carboxyl group is used.
Examples of carbonic acid reactive derivatives include phosgene, oxalyl chloride, carbonates (eg, dimethyl carbonate, diethyl carbonate, diisopropyl carbonate, etc.), haloformates (eg, methyl chloroformate, ethyl chloroformate, chloroformate 1 -Chloroethyl, chloroformic acid 2,2,2-trichloroethyl, propyl chloroformate, isopropyl chloroformate, butyl chloroformate, isobutyl chloroformate, tert-butyl chloroformate, etc.).
[0024]
Among the compounds represented by the general formula [I], a compound in which the optionally substituted hydroxymethyl group or the optionally substituted hydroxyl group is a substituted carbamoyl group is represented by the general formula: Of the compounds represented by [I], R1Hydroxyl group in the hydroxymethyl group of R, or R2A compound in which at least one of the hydroxyl groups represented by formula (I) is a hydroxyl group substituted with an active esterified carboxyl group or an active amidated carbonyl group (hereinafter sometimes abbreviated as compound [III]) And a carbamoylation reaction, that is, by reacting with a primary or secondary amine in the presence of a base. Examples of the active esterified carboxyl group in compound [III] include 1-chloroethoxycarbonyl, 1-chloropropoxycarbonyl, 2,2,2-trichloroethoxycarbonyl and the like, which are produced by the above carboxylation reaction and the like. Is done. Examples of the active amidated carbonyl group in the compound [III] include an imidazinocarbonyl group. For example, the compound [II] is used as a raw material and reacted with 1,1′-carbonyldiimidazole or the like. Manufactured. This reaction is advantageously carried out in a solvent that does not affect the reaction. For example, the solvent used in the acylation reaction is used, and dichloroethane, chloroform, benzene, toluene and the like are particularly preferable. These are particularly preferably anhydrous solvents. The active amidating agent such as 1,1′-carbonyldiimidazole is used in an amount of 1 to 50 equivalents, preferably 1 to 20 equivalents, the reaction temperature is 0 ° C. to 150 ° C., preferably 20 ° C. to 100 ° C., and the reaction time is 2 Min to 72 hours, preferably 10 minutes to 48 hours.
[0025]
The carboxylation reaction and carbamoylation reaction are advantageously performed in a solvent that does not affect the reaction. As the solvent that does not affect the reaction, for example, the solvent used in the above acylation reaction and the like are used, and among them, dichloromethane, chloroform and the like are preferable. These are particularly preferably anhydrous solvents. Examples of the base include bases used in the production of a compound in which the substituent at the hydroxyl group which may be substituted is a hydrocarbon group, among which pyridine, triethylamine, diisopropylethylamine, diazabicycloundecene and the like are used. Organic bases are preferred. The base is used in an amount of 1 to 30 equivalents, preferably 1 to 5 equivalents, the reaction temperature is −50 ° C. to 150 ° C., preferably −20 ° C. to 80 ° C., and the reaction time is 2 minutes to 48 hours, preferably 10 minutes to 24. It's time.
As described above, when the target product is obtained in a free state, it may be converted into a salt according to a conventional method. When the target product is obtained as a salt, the free product or other product may be converted according to a conventional method. It can also be converted to the salt. The compound thus obtained or a salt thereof can be isolated and purified from the reaction solution by a known means such as phase transfer, concentration, solvent extraction, fractional distillation, crystallization, recrystallization, chromatography and the like.
[0026]
Next, the biological activity of the compound represented by the general formula [I] or a salt thereof will be described.
Test Example 1 Suppression of IL-1 production in THP-1 cells derived from human monocytes
Human monocyte-derived cell line, THP-1 [International Journal of Cancer, Vol. 26, pages 171 to 176 (1980)] cultured in RPMI-1640 medium containing 10% FCS (fetal calf serum) did. THP-1 cells are seeded so as to be 5 × 10 5 / ml, lipopolysaccharide (hereinafter abbreviated as LPS, final concentration 10 μg / ml) is added, the test compound is added simultaneously with stimulating IL-1 production, and 8 hours 5% CO at 37 ° C2Cultured in the presence. IL-1 was extracted by the method of Endres et al. [Clinical Immunology and Immunopathology, Vol. 49, pp. 424-438 (1988)], and the production amounts of IL-1α and IL-1β Was obtained using a commercially available EIA kit (CAYMAN, USA). As shown in Table 2, these compounds suppressed the production of IL-1α and IL-1β.
[Table 2]
[0027]
Test Example 2 Suppression of IL-1 transcription on THP-1 cells
LPS (final concentration 100 μg / ml) was added to THP-1 cells, and simultaneously, the test compound was added so that the final concentration was 5 μg / ml. Moreover, the chemical | medical agent non-processing and what added the methanol used for the solvent were used as control. Cells cultured for 3 hours were washed twice with physiological saline and used for RNA preparation. Isogen (Nippon Gene) was used for RNA extraction. Reverse transcription reaction and PCR were performed using the obtained total RNA (1 μg) and an RNA-PCR kit (Takara Shuzo). In addition, IL-1α, IL-1β and β-actin specific primers used for PCR were purchased from Clontech (USA). The DNA obtained by PCR was subjected to agarose electrophoresis, photographed, and analyzed with a densitometer. The transcriptional repression of IL-1α and IL-1β of Compound 1 was corrected using β-actin mRNA as an internal standard. As shown in [Table 3], these compounds were found to suppress IL-1α and β production at the transcriptional level.
[Table 3]
[0028]
Test Example 3 Antipyretic effect on rats
LPS (Sigma; physiological saline solution) 1.25 μg / kg was intravenously administered to SD rats (7-week-old male Jcl: 6 mice per group), and rectal temperature at 1 hour intervals from 3 to 6 hours after administration. Was measured. TAN-2294A (suspended in 5% gum arabic solution) was orally administered 1 hour before LPS administration. The effect of the drug was evaluated by performing a significant difference test (T-test) using the difference in body temperature from the non-treated control group to the sample administration group as an index. As a result, TAN-2294A was 50 mg / kg at the time of oral administration, and the fever body temperature 5 hours after LPS administration was significantly lowered.
[0029]
Test Example 4 Acute toxicity test using mice
Compound TAN-2294A (Compound 1A) of the present invention had an LD50 value of 100 to 200 mg / kg when administered intraperitoneally in an acute toxicity test using mice.
The above results indicate that the compound TAN-2294 derivatives and salts thereof of the present invention are useful as interleukin 1 production inhibitors.
[0030]
Regarding IL-1 production inhibitors containing TAN-2294, derivatives thereof and salts thereof as active ingredients, diseases caused by excessive IL-1 production (eg, rheumatoid arthritis, osteoporosis, etc.) and IL-1-dependent tumors It can be used as a therapeutic agent and a preventive agent, and an immunosuppressive agent for organ transplantation. The compound of the general formula [I] or a salt thereof is also useful as a research reagent for elucidating the IL-1 production mechanism.
The IL-1 production inhibitor of the present invention is used for the prevention and treatment of the above-mentioned diseases and the like. Examples of target animals include warm-blooded mammals, and examples thereof include mice, cats, cows, sheep, goats and pigs. , Rabbits and humans.
The administration can be carried out either parenterally or orally. Parenteral administration includes, for example, injection and suppositories, and oral administration includes tablets and capsules.
These preparations can be produced by a method known per se generally used in the preparation process.
[0031]
For example, the compound TAN-2294 derivatives and salts thereof of the present invention are dispersants (eg, Tween 80 (Atlas Powder, USA), HCO 60 (Nikko Chemicals), polyethylene glycol, carboxymethylcellulose, alginic acid. Sodium), preservatives (eg, methylparaben, benzyl alcohol, chlorobutanol, etc.), isotonic agents (eg, sodium chloride, glycerin, sorbitol, glucose, etc.), etc. for aqueous injections, or olive oil, sesame oil, peanut oil These can be dissolved, suspended or emulsified in vegetable oils such as cottonseed oil and corn oil, propylene glycol and the like, and then formed into oily injections to obtain injections.
For example, in order to obtain a preparation for oral administration, according to a method known per se, the compound of the general formula [I] of the present invention or a salt thereof is used, for example, as an excipient (eg, lactose, sucrose, starch, etc.), a disintegrant (eg, Add starch, calcium carbonate, etc.), binder (eg, starch, gum arabic, carboxymethylcellulose, polyvinylpyrrolidone, hydroxypropylcellulose, etc.) or lubricant (eg, talc, magnesium stearate, polyethylene glycol 6000, etc.) And then, if necessary, coated by a method known per se for the purpose of taste masking, direct solubility or persistence, to give an oral preparation. Examples of the coating agent include hydroxypropylmethylcellulose, ethylcellulose, hydroxymethylcellulose, polyoxyethylene glycol, Tween 80, Pluronic F68, cellulose acetate phthalate, hydroxypropylmethylcellulose phthalate, hydroxymethylcellulose acetate succinate, Eudragit (Rohm, Germany, Methacrylic acid / acrylic acid copolymer) and pigments such as titanium oxide and bengara are used.
[0032]
For example, in order to obtain an external preparation, the compound of general formula [I] of the present invention or a salt thereof can be made into a solid, semi-solid or liquid external administration according to a method known per se. For example, as the solid, the compound of the general formula [I] of the present invention or a salt thereof is used as it is, or an excipient (eg, glycol, mannitol, starch, microcrystalline cellulose, etc.), a thickener (eg, Natural rubbers, cellulose derivatives, acrylic acid polymers, etc.) are added and mixed to obtain a powdery composition. The liquid form is almost the same as in the case of injections, and is an oily or aqueous suspension. In the case of a semi-solid form, an aqueous or oily gel or an ointment is preferred. In addition, these are all pH regulators (eg, carbonic acid, phosphoric acid, citric acid, hydrochloric acid, sodium hydroxide, etc.), preservatives (eg, paraoxybenzoates, chlorobutanol, benzalkonium chloride, etc.), etc. May be added.
For example, to make a suppository, the compound of general formula [I] of the present invention or a salt thereof can be converted into an oily or aqueous solid, semi-solid or liquid suppository according to a method known per se. Examples of the oily base used in the composition include glycerides of higher fatty acids [eg, cocoa butter, witepsol (manufactured by Dynamite Nobel), etc.] or vegetable oils (eg, sesame oil, soybean oil, cottonseed oil, etc.). . Examples of the aqueous base include polyethylene glycols and propylene glycol. Examples of the aqueous gel base include natural rubbers, cellulose derivatives, vinyl polymers, and acrylic acid polymers.
[0033]
The dose is appropriately selected in consideration of the administration method and the purpose of treatment, but the point is to restore the normal value to a subject whose amount is higher than the amount of IL-1 in a normal state. May be administered. For example, in the case of humans, the average value of IL-1β in normal plasma is about 45 pg / ml, whereas the amount of IL-1β in plasma of rheumatoid arthritis patients is about 98 pg / ml, which is more than doubled. Overproduction has been observed [Lancet II, 706-709, 1988], and such normal values can be administered to the target. Specifically, for example, when used by injection, the compound of general formula [I] or a pharmacologically acceptable salt thereof is orally administered at a dose of about 0.1 μg to 50 mg per day per kg of body weight. When used as, it is preferable to administer about 0.1 μg to 100 mg per day. The IL-1 production inhibitor of the present invention is used as an appropriate preparation in consideration of the administration subject, target disease, and the like.
When administering the preparation of the present invention, it may be administered once a day, or intermittently, for example, a method of administering about once a week. Further, it may be administered as a sustained-release preparation. Examples of the sustained release preparation include microcapsules and embedding agents. In particular, it is preferable to exert the effect of the active ingredient over a long period of time by embedding subcutaneously what is formed into a sustained-release agent.
[0034]
The present invention will be described in more detail with reference to the following examples, but the present invention is not limited thereby. In the present specification, the percentage (%) in the medium and the aqueous solution represents weight / volume percentage unless otherwise specified. Moreover, the mixing ratio of the solvent indicates the volume ratio unless otherwise specified.13C and11 H nuclear magnetic resonance (NMR) spectrum was measured with an AC-300 spectrum meter (Bruker, Germany) using tetramethylsilane as an internal standard, and all δ values were shown in ppm. Q is quaternary carbon, s is singlet, d is doublet, t is triplet, q is quartet, m is multiplet, dd is double doublet, ddd is double doublet, dq is double quartet, br means wide The coupling constant (J) is shown in Hz.
[0035]
Example 1
Basidiomycete FL-61524 strain cultured on slanted agar medium 2% glucose, 3% maltose, 1% corn steep liquor, 1.5% raw soybean flour, 0.5% polypeptone, yeast extract 0 in a 200 ml Erlenmeyer flask Five seeds (pH 6.0) of 40 ml containing 0.3% and 0.3% sodium chloride were inoculated and cultured on a reciprocating shaker at 24 ° C. for 120 hours to obtain a seed culture solution. In a 200 ml Erlenmeyer flask, 2.0 ml of this seed culture solution was mixed with 0.5% glucose, 5.0% mannitol, 1.0% succinic acid, 0.2% corn steep liquor, 0.1% potassium dihydrogen phosphate. And 40 ml of a main medium (pH 5.6) containing 0.03% of magnesium sulfate, and cultured on a reciprocating shaker at 24 ° C. for 14 days to obtain a culture solution.
The obtained culture solution and flask washing solution (3.9 liters in total) were adjusted to pH 7 and filtered through a high flow supercell (Johns Manville, USA). The obtained filtrate (3.5 liters) was adjusted to pH 7, ethyl acetate (1.8 liters) was added, and the mixture was stirred and mixed for 30 minutes. The resulting aqueous layer was extracted with ethyl acetate (1.8 liter). The organic layers were combined, washed with water (1.8 L), dried over anhydrous sodium sulfate, and concentrated to dryness to give a brown oil (870 mg). The obtained oil (855 mg) was subjected to column chromatography on silica gel 60 (30 ml, Kieselgel 60, 70-230 mesh, Art. 7734, manufactured by A-Merck, Germany), and hexane: ethyl acetate (9: 1). ), (7: 3), (5: 5), (3: 7) and ethyl acetate (90 ml of each solvent), and fractionated into 30 ml fractions. Fractions Nos. 6 to 8 and Fraction No. 3 were concentrated and dried to give yellow oily substances (589 mg and 41 mg) containing compounds 1A and 1B, respectively. A yellow oily substance (587 mg) containing Compound 1A was divided into two portions, each with reverse phase preparative HPLC (carrier: ODS, YMC-Pack, S-363-15, manufactured by YMC, mobile phase: 37% acetonitrile / 0 0.01M phosphate buffer, pH 6.3). Fractions with an elution volume of 640-780 ml were collected, concentrated to about 100 ml, corrected to pH 7, and extracted twice with ethyl acetate (50 ml). The organic layers were combined, washed with water (50 ml), dehydrated over anhydrous sodium sulfate, concentrated to dryness, and compound 1A (TAN-2294A, R1= Hydroxymethyl group, R2= Hydroxyl) was obtained as a pale yellow oil (438 mg). A yellow oily substance (40 mg) containing Compound 1B was subjected to reverse phase preparative HPLC (carrier: ODS, YMC-Pack, D-ODS-5, mobile phase: 43% acetonitrile / 0.05% aqueous trifluoroacetic acid). did. Fractions having an elution volume of 380 to 460 ml were collected, concentrated to about 50 ml, adjusted to pH 7, and extracted twice with ethyl acetate (30 ml). The organic layers were combined, washed with water (30 ml), dried over anhydrous sodium sulfate, concentrated to dryness, and compound 1B (TAN-2294B, R1= Formyl group, R2= Hydroxyl) colorless oil (15 mg) was obtained.
[0036]
Example 2
Basidiomycete FL-61524 strain cultured on slant agar medium 2% glucose, 3% maltose, 1% corn steep liquor, 1.5% raw soybean flour, 0.5% polypeptone, yeast extract 0 in a 2000 ml Sakaguchi flask Two 500 ml seed media (pH 6.0) containing 0.3% and 0.3% sodium chloride were inoculated and cultured on a reciprocating shaker at 24 ° C. for 120 hours to obtain a seed culture solution. 1000 ml of this seed culture solution in a 200 liter stainless steel tank was glucose 0.5%, mannitol 5.0%, succinic acid 1.0%, corn steep liquor 0.2%, potassium dihydrogen phosphate 0 Transplanted to 120 liters of main medium (pH 5.6) containing 0.1% and magnesium sulfate 0.03%, 24 ° C., aeration 120 liters / minute (0-18 hours 84 liters / minute), stirring 180 rotations / minute For 14 days under conditions of 1 kg / cm @ 2 of internal pressure to obtain a main culture solution.
The obtained culture liquid (115 liters) was filtered with Radiolite 600 (manufactured by Showa Chemical Industry Co., Ltd.). The obtained filtrate (110 liters) was adjusted to pH 7, ethyl acetate (100 liters) was added, and the mixture was stirred and mixed for 30 minutes. The obtained organic layer was washed with water (50 liters), concentrated to about 4 liters, dried over anhydrous sodium sulfate, and concentrated to dryness to give a brown oil (32.9 g). The resulting oil (32.9 g) was subjected to column chromatography on silica gel 60 (1 liter, Kieselgel 60, 70-230 mesh, Art. 7734), hexane: ethyl acetate (9: 1, 3 liters), Elution was carried out in the same order (8: 2, 3 liters) and (7: 3, 9 liters), and fractionated into 1 liter fractions. Fractions Nos. 7 to 11 were collected and concentrated to dryness, and ethyl acetate and diethyl ether were added to make a powder at 4 ° C. The obtained powder was washed with ethyl acetate-hexane to give a white powder of compound 1A (7.06 g). ) The mother liquor and the washing solution were combined and concentrated to dryness to obtain a yellow oily substance (8.25 g, purity about 70%) containing Compound 1A.
[0037]
Example 3
The oil of Compound 1A obtained in Example 2 (122 mg, purity about 70%) was dissolved by adding pyridine and acetic anhydride (4: 1, 1.0 ml), and stirred at room temperature for 1 hour. The reaction solution was concentrated to dryness and dissolved by adding ethyl acetate (20 ml). The organic layer was washed twice with 0.05N hydrochloric acid, twice with 2% aqueous sodium hydrogen carbonate, water, and saturated brine (10 ml each). After washing with, dried over anhydrous sodium sulfate, concentrated under reduced pressure and dried to obtain an oily substance (141 mg). This was subjected to column chromatography on silica gel 60 (Kieselgel 60, Art. 7734, 10 ml) and eluted sequentially with hexane (30 ml), hexane: ethyl acetate (90:10, 30 ml) and the same (85:15, 60 ml). And fractionated into 10 ml portions. Fractions Nos. 7 to 10 were collected and concentrated to dryness to obtain a colorless oily substance (99 mg) of Compound 2A.
Compound 2A (R1= Acetoxymethyl group, R2= Acetoxy group)
Elemental analysis value: C19H26OFive As measured value; C, 68.17; H, 8.03 (%)
Calculated value; C, 68.24; H, 7.84 (%)
13C NMR spectrum: 75 MHz in deuterated chloroform,
δppm; 194.2 (Q), 170.7 (Q), 170.4 (Q), 153.3 (Q), 137.0 (Q), 74.4 (CH), 61.1 (CH2), 59.4 (CH2), 49.1 (CH), 46.3 (CH2 ), 46.1 (CH2), 41.2 (CH2), 40.7 (CH2), 37.0 (Q), 29.3 (CH3), 26.8 (CH3), 20.9 (CH3), 20.8 (CH3), 20.2 (CH3).
[0038]
Example 4
Compound 1A oil obtained in Example 2 (100 mg, purity about 70%) was dissolved in tetrahydrofuran (3.0 ml), triethylamine (61 μl) and benzoyl chloride (34 μl) were added, and the mixture was stirred at room temperature. Triethylamine (30 μl) and benzoyl chloride (17 μl) were added 75 minutes and 115 minutes after the start of the reaction, respectively. Further, 3 hours after the start of the reaction, the mixture was stirred at 50 ° C. for 2 hours. The reaction mixture was concentrated, diluted with ethyl acetate (20 ml), and the organic layer was washed twice with saturated aqueous sodium hydrogen carbonate, twice with water, and once with saturated brine (10 ml each), and then anhydrous. The extract was dried over sodium sulfate, concentrated under reduced pressure, and dried to obtain an oily substance (171 mg). This was subjected to column chromatography on silica gel 60 (Kieselgel 60, Art. 7734, 10 ml) and eluted successively with hexane (30 ml), hexane: ethyl acetate (90:10, 60 ml) and the same (85:15, 60 ml). And fractionated into 10 ml portions. Fractions Nos. 9-12 were collected and concentrated to dryness to give a colorless oil (55 mg) of compound 3A.
Compound 3A (R1= Benzoyloxymethyl group, R2= Hydroxyl)
Elemental analysis value: Ctwenty twoH26OFour・ 0.5H2As O Measured value; C, 72.70; H, 7.49 (%)
Calculated value; C, 72.77; H, 7.31 (%)
13C NMR spectrum: 75 MHz in deuterated chloroform,
δppm; 195.3 (Q), 167.2 (Q), 154.3 (Q), 140.0 (Q), 133.6 (CH), 133.3 (CH), 130.2 (CH), 130.0 (2CH), 129.8 (Q), 128.5 (CH ), 128.4 (2CH), 73.8 (CH), 61.2 (CH2), 59.5 (CH2), 51.9 (CH), 46.9 (CH2), 46.4 (CH2), 41.3 (CH2), 40.7 (CH2), 37.2 (Q ), 29.5 (CH3), 27.0 (CH3), 20.3 (CH3).
[0039]
Formulation Example 1
All ingredients of the formulation shown below are mixed uniformly and filled into gelatin capsules to produce capsules containing 10 mg of compound 3A per capsule.
Compound 3A 10mg
Lactose 100mg
Corn starch 40mg
Magnesium stearate 10mg
1 capsule 160mg
[0040]
Formulation Example 2
Compound 1A and magnesium stearate are granulated with an aqueous solution of soluble starch, dried, admixed with lactose and corn starch, and the mixture is compression molded to produce tablets containing 10 mg of Compound 1A per tablet.
Compound 1A 10mg
Lactose 65mg
Corn starch 30mg
Soluble starch 35mg
Magnesium stearate 20mg
1 tablet 160mg
[0041]
Formulation Example 3
Compound 1A is dissolved in physiological saline containing 30% (w / v) polyethylene glycol 400 to prepare a 0.05% solution of Compound 1A. After sterile filtration, 30 ml is dispensed into each vial, and 15 mg per vial is obtained. An injection containing Compound 1A is prepared.
[0042]
Formulation Example 4
Compound 1A and sodium carboxymethylcellulose are mixed uniformly in a mortar, and a solution of saccharin sodium dissolved in purified water is added little by little and mixed well. 1 ml of 10% sodium benzoate aqueous solution is added, the whole amount is made up to 100 ml with purified water, and a suspension containing 10 mg of compound 1A per 100 ml is produced.
Compound 1A 0.01 g
Sodium carboxymethylcellulose 2.0g
Saccharin sodium 0.04g
Sodium benzoate 0.1g
100ml total volume
[0043]
【The invention's effect】
Since the compound represented by the general formula [1] or a salt thereof, for example, Compound 1A has an IL-1 production inhibitory action, it treats and prevents diseases caused by excessive IL-1 production and IL-1-dependent tumors. It can be used as an immunosuppressant for drugs or organ transplantation.
[0044]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 UV spectrum of TAN-2294A
FIG. 2 IR spectrum of TAN-2294A
[Fig. 3] TAN-2294A13C NMR spectrum
[Fig. 4] TAN-2294A1H NMR spectrum
FIG. 5: IR spectrum of TAN-2294B
FIG. 6: TAN-2294B13C NMR spectrum
FIG. 7: TAN-2294B1H NMR spectrum
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