JP3779700B2 - Micelle-containing organic polymer, porous organic polymer, and porous carbon material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミセル含有フェノール樹脂に関する。さらに詳しくは、電極および吸着材などに有用な有機材料の三次元構造と製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、メソポーラス物質としては、シリカよりなる三次元構造体から構成され、1.5〜10nmの比較的均一な細孔を有する無機系のメソポーラス物質や、有機/無機複合高分子で均一な細孔を有するメソポーラス物質等が知られている(例えば特許文献1、2)。
なお、ここで言うメソポーラスとは、「およそ2〜50nmの径の穴が開いた」という意味である。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−67578号公報
【特許文献2】
特開2000−17102号公報
【0004】
また、SBA−15と呼ばれるシリカ質のメソポーラス粉体を鋳型としてフルフリルアルコールを重合し焼結により炭素化した後、フッ化水素酸で鋳型であるメソポーラス粉体を溶解、除去することにより、鋳型のメソポーラス構造を転写した均一な細孔を持つ炭素材料が知られている(例えば非特許文献1)。
【0005】
【非特許文献1】
NATURE、412巻、12頁、2002年7月発行
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者のメソポーラス物質は、無機系あるいは有機/無機複合系の多孔材料であるため、脆くて割れやすい。従って、成形加工性が極めて悪く、粉末状のものしか得られず、塊状、繊維状、シート状、又はフィルム等の形態のものは得られないという問題がある。
また、後者の鋳型として、この前者のメソポーラス粉体を用いて得られる炭素材料は、極めて小さい粒径の粉体しか得られず、塊状、繊維状、シート状、又はフィルム等の形態とすることができないという問題がある。
また、均一な細孔を有する炭素材料を得る際には、鋳型であるメソポーラス粉体を除去する必要があり、その際に危険なフッ化水素酸等を使用しなくてはならないという問題がある。
すなわち本発明の目的は、均一な細孔を有し、かつ成形性に優れた多孔体を提供することにあり、さらには塊状、繊維状、シート状、又はフィルム等の様々な形態、かつ均一な細孔を有する多孔炭素材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、特定のミセル含有フェノール樹脂を用いることにより上記目的を達成することを見いだし本発明に到達した。
すなわち、本発明は、X線回折パターンにおいて、少なくとも一つのピークを有し、かつ当該ピークの回折角度(2θ)と格子面間隔(d)の少なくとも1組が下記の関係式(1)を満足し、dは0.8nm以上150nm以下の範囲内の1つ以上の値であることを特徴とするミセル含有フェノール樹脂;およびその製造方法である。
2θ=2sin-1(λ/2d) (1)
(λは特性X線のKα1の波長(nm)を表す。)
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明におけるX線回折パターンは、例えば、X線回折法の一種である小角散乱測定法により得られる。
X線回折法は、物質に入射したX線の一部が波長が変わらずに散乱される、トムソン散乱という原理を利用したものである。小角散乱測定法は、1〜150nmくらいの微粒子や密度の不均一な領域があると、入射X線方向に散漫な散乱が生じることを利用したものである。この散乱は結晶質、非晶質に拘わらず存在し、粒子及び密度が不均一な領域の内部構造には拘わらず、その内部構造の径が小さいほど広がるという性質を持つ。
これらの方法で得られたX線回折パターンは、縦軸を散乱強度、横軸を回折角度(2θ)として、各回折角度での測定物質の散乱強度をプロットしたものである。なお、λは、測定時に使用した金属の特性X線のKα1の波長を用いる。
【0010】
X線回折パターンにおいて、少なくとも一つのピークを有し、かつ当該ピークの回折角度(2θ)と格子面間隔(d)の少なくとも1組が上記の関係式(1)を測定誤差を除外して実質的に満足するということは、格子面間隔(d)が0.8nm以上150nm以下の間隔で規則的に配列した構造であることを示すものである。
すなわち、このようなX線回折パターンの特徴を有する物質は、次の▲1▼〜▲3▼のいずれかを満たすものとなる。
▲1▼ミセル直径Dm又は細孔直径Dpに均一性があり、ミセル又は細孔の形状が均一である。
▲2▼細孔又はミセルの形状が均一であり、ミセル又は細孔の配列構造に規則性がある。
▲3▼ミセル直径Dm又はDp細孔直径に均一性があり、ミセル又は細孔の配列構造に規則性がある。
【0011】
なお、本発明において、ミセル含有有機ポリマー、ミセル直径などの用語における「ミセル」とは、界面活性剤の集合体を示す。
本発明のミセル含有有機ポリマーの一例としては、ポリマーマトリックスを形成する有機ポリマー(B)中に、界面活性剤(A)などがミセルを形成した構造を挙げることができる。
【0012】
また、格子面間隔(d)は、ミセル直径 又は、細孔直径と関係がある。
(1)空間群が特定できる場合には、以下の手順でミセル直径(Dm)を概算できる。
▲1▼まず、ミセル含有ポリマーの空間群を特定する。ミセル含有ポリマーのX線回折測定を行いミセル含有ポリマーの格子面間隔(d1)の値を求める。特定した空間群と測定の結果得られた格子面間隔(d1)の値からミセル含有ポリマーの空間群の格子定数(r1)を求める。
▲2▼後述の方法でミセルを除いて得られる有機ポリマー多孔体の空間群を特定する。有機ポリマー多孔体のX線回折測定を行い有機ポリマー多孔体の格子面間隔(d2)の値を求める。特定した有機ポリマー多孔体の空間群と測定の結果得られた格子面間隔(d2)の値から、有機ポリマー多孔体の空間群の格子定数(r2)を求める。
▲3▼後述の方法でミセルを除いた有機ポリマー多孔体の細孔直径(Dp)を後述するように細孔分布曲線を用いて求める。
▲4▼ミセル直径(Dm)を、下式(2)から算出する。
(Dm)=(Dp)×(r1)/(r2) (2)
(2)ミセル含有ポリマーの空間群が特定できない場合は、ミセル直径を特定できないが、格子面間隔(d)はミセル直径の指標として用いることができる。
(3)有機ポリマー多孔体、あるいは、多孔炭素材料の空間群が特定できない場合は、細孔直径を特定できないが、格子面間隔(d)は細孔直径の指標として用いることができる。
【0013】
本発明のミセル含有有機ポリマーの格子面間隔(d)(nm)は、0.8以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは2以上であり、また150以下が好ましく、さらに好ましくは100以下、特に好ましくは50以下である。
本発明のミセル含有有機ポリマーの格子面間隔(d)(nm)が0.8未満では、ミセル直径又は細孔直径(nm)が必然的に0.8未満になってしまうため、インクジェット受容層、電気二重層キャパシタ、触媒担体等に使用する際に、細孔内にインク、イオン、分子等が進入しにくくなる傾向があるために好ましいとはいえない。
また、150を超えると、インクジェット受容層、電気二重層キャパシタ又は触媒担体等に使用する際に、表面積の低下、吸着能の低下及び電気特性の低下等の観点から好ましくない。
【0014】
本発明のミセル含有有機ポリマーのミセルの形状としては、棒状、球状及び層状等が挙げられる。
本発明のミセル含有有機ポリマーのミセルの配列は、規則性を有してもよいし、規則性が無くてもよいが、規則性を有するのが好ましい。
ミセルの配列が規則性を有するとは、ミセルの配列構造が空間群で示される対称性を有することを意味する。
空間群とは、対称要素の集合によってつくられる群をいう。
対称要素とは、原子、粒子、空孔、ミセル等を三次元で規則的に無限配列した場合に生じる対称のことをいい、5種の回転軸、対称心、鏡面、回映軸、並進、らせん軸及び映進面等が挙げられる。対称要素の可能な組み合わせは230種であり、全ての規則的配列がこれで説明できる。全ての空間群の詳細な説明や図は、International Table of Crystallography,Vol.A(D.Reidel,1987)に記載されている。
このような空間群としては、例えば、表1に示すもの等が挙げられる。
【0015】
【表1】
【0016】
図1は、ミセル又は細孔と有機ポリマーとが、又は細孔と炭素とが、空間群「2−d hexagonal p6mm」を形成している様子を模式的に表した斜視断面図である。この断面において、斜線部が有機ポリマー又は炭素を表し、白抜き部分が細孔又はミセルを表す。すなわち、有機ポリマー又は炭素中に、ミセル又は細孔が規則的に存在している。なお、図1は空間群の一単位を示したものであり、本発明のミセル含有有機ポリマー、有機ポリマー多孔体又は多孔炭素材料は、このような形状が連続しているのものである(他の図についても同じである)。
【0017】
図2は、ミセル若しくは細孔と有機ポリマーとが、又は細孔と炭素とが、空間群「cubic Ia3d」を形成している様子を模式的に表した斜視透過図である。有機ポリマー又は炭素中に、点線で表した円柱状の立体的に連なったミセル又は細孔が規則的に存在している。
【0018】
図3は、ミセル若しくは細孔と有機ポリマーとが、又は細孔と炭素とが、空間群「cubic Pm3n」を形成している様子を模式的に表した斜視断面図である。斜線部は、有機ポリマー又は炭素の断面であり、これが金平糖状ないしテトラポット状の球状のミセル又は細孔を包むように規則的に存在している。
図4は、ミセル若しくは細孔と有機ポリマーとが、又は細孔と炭素とが、空間群「3−d hexagonal P63/mmc」を形成している様子を模式的に表した斜視断面図である。斜線部は、有機ポリマー又は炭素の断面であり、これが球状のミセル又は細孔を包むように規則的に存在している。
【0019】
本発明のミセル含有有機ポリマーとしては、例えば界面活性剤(A)がポリマーマトリックスを形成する有機ポリマー(B)中でミセルを形成した構造を有していればよく、X線回折パターンにおいて少なくとも一つのピークを有し、かつこのうちの1つのピークの回折角度(2θ)と格子面間隔(d)が関係式(1)を満足するものであればその構造に特に制限はない。
界面活性剤(A)としては特に限定されるものではないが、公知のアニオン界面活性剤(A1)、カチオン界面活性剤(A2)、ノニオン界面活性剤(A3)及び両性界面活性剤(A4)が使用できる。
【0020】
アニオン界面活性剤(A1)としては、カルボン酸及びその塩(A1a)、硫酸エステル及びその塩(A1b)、カルボキシメチル化物及びその塩(A1c)、スルホン酸及びその塩(A1d)並びにリン酸エステル及びその塩(A1e)等が使用できる。
【0021】
カルボン酸及びその塩(A1a)としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等の炭素数8〜22の飽和もしくは不飽和脂肪酸;天然由来の高級脂肪酸;4−メチルサリチル酸等の炭素数8〜22の芳香族カルボン酸、及びこれらの塩等が使用できる。
【0022】
また、これらの塩としては、上記のカルボン酸からなるアニオンと以下のカチオンとを組合せてなる塩が使用できる。
その塩を形成するカチオンとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムイオン等が使用できる。
【0023】
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム及びカリウム等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、バリウム、カルシウムなどが挙げられる。
【0024】
硫酸エステル及びその塩(A1b)としては、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコールなどの炭素数8〜22の脂肪族アルコールの硫酸モノエステル等の高級アルコール硫酸エステル;炭素数8〜22のアルコールのアルキレンオキサイド(以下AOと略す)付加物(付加モル数1〜20)の硫酸モノエステル等の高級アルキルエーテル硫酸エステル;炭素数8〜22のカルボン酸残基を有する天然油脂の硫酸化油;オレイン酸ブチル、リシノール酸ブチル、リノール酸ブチルなどの炭素数8〜30の不飽和脂肪酸エステルの硫酸化脂肪酸エステル;オクテン、ドデセン、オクタデセン等の炭素数8〜22のオレフィンの硫酸化オレフィン;及びこれらの塩等が使用できる。
なお、AOとしては、炭素数2〜4のものが使用でき、エチレンオキサイド(以下EOと略す)、プロピレンオキサイド(以下POと略す)、1,2−、2,3−および1,3−ブチレンオキサイド、テトラハイドロフラン等が挙げられる。また、単独で付加してもよいし、2種以上のAOをランダム付加またはブロック付加してもよい。
【0025】
カルボキシメチル化物及びその塩(A1c)としては、炭素数8〜22の脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物;脂肪族アルコールのAO付加物のカルボキシメチル化物及びこれらの塩等が使用できる。
【0026】
スルホン酸及びその塩(A1d)としては、オクチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸;オクチルナフタレンスルホン酸等のアルキルナフタレンスルホン酸;スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステル、スルホコハク酸ジオクタデシルエステル等のスルホ脂肪酸エステル;α−オレフィンスルホン酸;イゲポンT型スルホン酸;及びこれらの塩等が使用できる。
これらの塩としては、スルホン酸からなるアニオンと(A1a)で例示したカチオンとを組合せてなる塩が使用できる。
【0027】
リン酸エステル及びその塩(A1e)としては、ラウリルアルコールリン酸モノエステル、ラウリルアルコールリン酸ジエステル等の高級アルコールリン酸エステル;高級アルコールAO付加物リン酸エステル及びこれらの塩等が使用できる。
【0028】
カチオン界面活性剤(A2)としては、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(A2a)及びアミン塩型カチオン界面活性剤(A2b)等が使用できる。
第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(A2a)としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムカチオン(各アルキル基の炭素数は好ましくは1〜18);ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)等のベンジル基とアルキル基(炭素数は好ましくは1〜18)とを有するアンモニウムカチオン;セチルピリジニウムクロライド、オレイルピリジニウムクロライド等のピリジニウムカチオン;ポリオキシアルキレン基とアルキル基(炭素数は好ましくは1〜18)とを有するアンモニウムカチオンからなる第4級アンモニウム塩等が使用できる。
これらの第4級アンモニウム塩を構成するアニオンとしては、水酸イオン、ハロゲンイオン(例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン)、硝酸イオン、亜硝酸イオン、メトサルフェートイオン、炭素数1〜8のカルボキシルアニオン(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘサキサン酸、乳酸、りんご酸又はグルコン酸等から誘導されるアニオン)等が使用できる。
【0029】
アミン塩型カチオン界面活性剤(A2b)としては、ラウリルアミンクロライド、ステアリルアミンブロマイド、セチルアミンメトサルフェート等の第1級アミン塩;ラウリルメチルアミンクロライド、ステアリルエチルアミンブロマイド、ジラウリルアミンメトサルフェート、ラウリルプロピルアミンアセテート等の第2級アミン塩;ラウリルジエチルアミンクロライド、ラウリルエチルメチルアミンブロマイド等の第3級アミン塩等が使用できる。
【0030】
ノニオン界面活性剤(A3)としては、AO付加型非イオン界面活性剤(A3a)及び多価アルコ−ル型非イオン界面活性剤(A3b)等が使用できる。
AO付加型非イオン界面活性剤(A3a)としては、2−エチルへキシルアルコール、ドデシルアルコール、オレイルアルコール、リノールアルコール、オブツシルアルコール等の炭素数8〜22の飽和または不飽和の高級アルコールAO付加物(付加モル数3〜100);ステアリン酸EO付加物(付加モル数10〜50モル)、オレイン酸EO付加物(付加モル数10〜50モル)、ポリエチレングリコール(分子量400〜2000)のラウリン酸ジエステル等の炭素数8〜22の飽和または不飽和のカルボン酸AO付加物;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジトリメチロールプロパン、ネオペンチルアルコール、ペンタエリスリト−ル、ジペンタエリスリトール、ソルビタン、ソルビト−ル、ショ糖等の炭素数2〜22で2〜8価の多価アルコールのAO付加物(付加モル数10〜120);トリメチロールプロパンモノステアレートEO(付加モル数10〜50モル)PO(付加モル数10〜50モル)ランダム付加物、ソルビタンモノステアレートEO付加物(付加モル数10〜50モル)、ソルビタンジラウレートEO(付加モル数10〜50モル)PO(付加モル数10〜50モル)ランダム付加物等の多価アルコールカルボン酸エステルAO付加物;ソルビタンモノステアリルエーテルEO付加物(付加モル数10〜50モル)、メチルグリコシドEO(付加モル数10〜50モル)PO(付加モル数10〜50モル)ランダム付加物、ラウリルグリコシドEO付加物(付加モル数10〜50モル)等の多価アルコールアルキルエーテルAO付加物;ノニルフェノールEO(付加モル数10〜50モル)PO(付加モル数10〜50モル)ブロック付加物、オクチルフェノールEO付加物(付加モル数10〜50モル)、ビスフェノールAEO付加物(付加モル数10〜50モル)等のアルキルフェノールAO付加物;ラウリルアミンEO付加物(付加モル数10〜50モル)、ステアリルアミンEO付加物(付加モル数10〜50モル)等の高級アルキルアミンAO付加物;ヒドロキシプロピルオレイン酸アミドのEO付加物(付加モル数10〜50モル)、ジヒドロキシエチルラウリン酸アミドのEO付加物(付加モル数10〜50モル)等のカルボン酸アミドAO付加物等が使用できる。
【0031】
多価アルコール型非イオン界面活性剤(A3b)としては、ペンタエリスリトールモノオレート、ソルビタンモノラウレート等の多価アルコールカルボン酸エステル;ペンタエリスリトールモノラウリルエーテル、ソルビタンモノメチルエーテル、ラウリルグリコシド等の多価アルコールアルキルエーテル等が使用できる。
【0032】
両性界面活性剤(A4)としては、アミノ酸型両性界面活性剤(A4a)、ベタイン型両性界面活性剤(A4b)及びイミダゾリン型両性界面活性剤(A4c)等が使用できる。
アミノ酸型両性界面活性剤(A4a)としては、分子内にアミノ基とカルボキシル基を持っている両性界面活性剤で、ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸カリウム等のアルキルアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;ラウリルアミノ酢酸ナトリウム、ステアリルアミノ酢酸アンモニウム等のアルキルアミノ酢酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0033】
ベタイン型両性界面活性剤(A4b)としては、分子内に第4級アンモニウム塩型のカチオン部分とカルボン酸型のアニオン部分とを持っている両性界面活性剤であり、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルジメチルベタイン;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のアミドベタイン;ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等のアルキルジヒドロキシアルキルベタイン等が挙げられる。
【0034】
イミダゾリン型両性界面活性剤(A4c)としては、例えば、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン及び2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン等が挙げられる。
【0035】
これらの界面活性剤(A)のうち、カチオン界面活性剤(A2)が好ましく、さらに好ましくは第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(A2a)である。特に好ましくは、テトラアルキルアンモニウムカチオンからなる第4級アンモニウム塩、及びベンジル基とアルキル基とを有するアンモニウムカチオンからなる第4級アンモニウム塩である。
(A)は市販されている商品をそのまま使用でき、また公知の方法で製造したものを使用してもよい。また、2種以上の混合物を使用してもよい。
【0036】
(A)の使用量(重量部)は、ポリマーマトリックスを形成する有機ポリマー(B)100重量部に対して、0.5以上が好ましく、さらに好ましくは10以上、特に好ましくは30以上、最も好ましくは50以上であり、また200以下が好ましく、さらに好ましくは150以下、特に好ましくは120以下、最も好ましくは100以下である。
【0037】
(A)の使用量(重量部)は、ポリマーマトリックスを形成する有機ポリマー(B)100重量部に対して、0.5以上が好ましく、さらに好ましくは10以上、特に好ましくは30以上、最も好ましくは50以上であり、また200以下が好ましく、さらに好ましくは150以下、特に好ましくは120以下、最も好ましくは100以下である。
【0038】
ミセルの形状及びミセル配列の空間群は、主に界面活性剤(A)の化学構造により影響される。また、これは、界面活性剤の量、温度、媒体の種類等によっても影響を受ける。
界面活性剤(A)の親水性基の大きさと疎水性基の大きさとのバランスによってミセルの形状を制御することができる。詳細な内容については、文献(超分子科学、東京科学同人、1998)に記載されている。
例えば、水系では、一般的に疎水基が占める体積が疎水基の長さに対して大きくなるにつれて、球状ミセルから棒状ミセルへ、棒状ミセルから層状ミセルへと変化する(例えば、界面活性剤の形状を三角錐と考え、底面部分を親水基とすると、三角錐の体積が疎水基が占める体積、その高さが疎水基の長さとなる。そして、体積の同じ三角錐を考えた場合に、三角錐の高さが短いと底面積の大きい三角錐になり、これを並べれば容易に球状になると考える。一方、三角錐の高さが長いと底面積の小さい三角錐となり、球状ミセルを形成しにくくなると考える。)。
【0039】
また、ミセルの形状によって、形成しうる空間群が決定される。
球状ミセルを形成しうる界面活性剤を用いた場合にとりうる空間群としては、例えば、3−d hexagonal P63/mmc、cubic Pm3n等が挙げられる
また、棒状ミセルを形成する界面活性剤を用いた場合にとりうる空間群としては例えば、2−d hexagonal p6mm、cubic Ia3d等が挙げられる。
層状ミセルを形成する界面活性剤を用いた場合にとりうる空間群としては、例えばLamella L1等が挙げられる。
【0040】
ポリマーマトリックスを形成する有機ポリマー(B)としては、特に限定されるものではないが、公知の熱可塑性樹脂(B1)、熱硬化性樹脂(B2)及びこれらの混合物等が使用できる。
熱可塑性樹脂(B1)としては、ビニル樹脂(B1−1)、ポリエステル(B1−2)、ポリアミド(B1−3)、ポリウレタン(B1−4)及びポリカーボネート(B1−5)等が挙げられる。
【0041】
ビニル樹脂(B1−1)は、非架橋性のビニルモノマー(b1)の1種または2種以上を重合して得ることができる。
ビニルモノマー(b1)としては、ビニル炭化水素(b1−1)、エポキシ基含有ビニルモノマー(b1−2)、ビニルエステル(b1−3)、ビニルエーテル(b1−4)、ビニルケトン(b1−5)、アルキル(メタ)アクリレート(b1−6)、ポリオキシアルキレン基を有するビニルモノマー(b1−7)、カルボキシル基含有ビニルモノマー(b1−8)、スルホ基含有ビニルモノマー(b1−9)、ホスホノ基含有ビニルモノマー(b1−10)、ヒドロキシル基含有ビニルモノマー(b1−11)、窒素含有ビニルモノマー(b1−12)、ハロゲン元素含有ビニルモノマー(b1−13)及びその他のビニルモノマー(b1−14)が用いられる。
【0042】
ビニル炭化水素(b1−1)としては、脂肪族ビニル炭化水素(b1−1a)、脂環式ビニル炭化水素(b1−1b)及び芳香族ビニル炭化水素(b1−1c)等が用いられる。
脂肪族ビニル炭化水素(b1−1a)としては、炭素数2〜50(好ましくは2〜22)のアルケン、アルカジエン等が使用でき、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン等が挙げられる。
【0043】
脂環式ビニル炭化水素(b1−1b)としては、炭素数5〜50(好ましくは5〜22)の脂環式ビニル炭化水素等が使用でき、例えば、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等が挙げられる。
【0044】
芳香族ビニル炭化水素(b1−1c)としては、炭素数8〜50(好ましくは8〜22)の芳香族ビニル炭化水素等が使用でき、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン等が挙げられる。
【0045】
エポキシ基含有ビニルモノマー(b1−2)としては、エポキシ基とビニル基とを含有するモノマー(炭素数6〜50(好ましくは6〜20))等が使用でき、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0046】
ビニルエステル(b1−3)としては、ビニル基とエステル結合とを含有するモノマー(炭素数4〜50(好ましくは6〜20))等が使用でき、例えば、酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは環状の基である)及びジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖若しくは環状の基である)等が挙げられる。
【0047】
ビニルエーテル(b1−4)としては、のエーテル結合を有するビニル基含有モノマー(炭素数3〜50(好ましくは6〜20))等が使用でき、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル等が挙げられる。
【0048】
ビニルケトン(b1−5)としては、炭素数6〜50のビニルケトン等が使用でき、例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン及びビニルフェニルケトン等が挙げられる。
【0049】
アルキル(メタ)アクリレート(b1−6)としては、炭素数1〜50(好ましくは1〜20)のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等が使用でき、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート及びフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0050】
ポリオキシアルキレン基を有するビニルモノマー(b1−7)としては、重量平均分子量(以下Mwと略す)100〜10,000(好ましくは300〜5,000)のポリオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリレート等が使用でき、例えば、数平均分子量(以下Mnと略す)300のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn500)モノアクリレート、メチルアルコールEO10モル付加物(メタ)アクリレート及びラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ないし以下において、MnおよびMwは、ゲルパミエーションクロマトグラフィー法(以下GPC法と略す)により測定されるポリスチレン換算のそれぞれ数平均分子量、重量平均分子量である。
【0051】
カルボキシル基含有ビニルモノマー(b1−8)としては、カルボキシル基とビニル基とを含有する炭素数3〜50(好ましくは3〜20)のモノマー及びその塩等が使用でき、例えば、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキル(アルキル基の炭素数1〜10)エステル、フマル酸、フマル酸モノアルキル(アルキル基の炭素数1〜10)エステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキル(アルキル基の炭素数1〜10)エステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜10)、桂皮酸及びこれらのアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アミン塩又はアンモニウム塩等が挙げられる。
【0052】
スルホ基含有ビニルモノマー(b1−9)としては、ビニル硫酸、ビニル硫酸塩及びビニル硫酸エステル等が使用できる。
ビニル硫酸としては、ビニル基とスルホ基を含有する炭素数2〜50(好ましくは2〜20)のモノマー等が使用でき、例えば、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、及び3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等が挙げられる。
【0053】
ビニル硫酸塩としては、上記のビニル硫酸からなるアニオンと(A1a)で例示したカチオンとを組合せてなる塩等が使用でき、例えば、ビニルスルホン酸ナトリウム、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸カルシウム及び3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
ビニル硫酸エステルとしては、上記のビニル硫酸と炭素数2〜50(好ましくは3〜22)のアルコールとからなるもの等が使用できる。
アルコールとしては、飽和若しくは不飽和の脂肪族アルコール(炭素数3〜22)が使用でき、第1級アルコール(炭素数3〜22)、第2級アルコール(炭素数3〜22)及び第3級アルコール(炭素数3〜22)等が使用できる。
【0054】
ビニル硫酸エステルとしては、例えば、メチルビニルスルフォネート及びスルホプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0055】
ホスホノ基含有ビニルモノマー(b1−10)としては、ホスホノ基とビニル基とを含有する炭素数4〜50(好ましくは5〜20)のモノマー等が使用でき、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル(ヒドロキシアルキル基の炭素数1〜20)燐酸モノエステル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート及び2−アクリロイルオキシエタンホスホン酸等が挙げられる。
【0056】
ヒドロキシル基含有ビニルモノマー(b1−11)としては、ヒドロキシル基とビニル基とを含有する炭素数4〜50(好ましくは4〜20)のモノマー等が使用でき、例えば、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル及び庶糖アリルエーテル等が挙げられる。
【0057】
窒素含有ビニルモノマー(b1−12)としては、アミノ基含有ビニルモノマー(b1−12a)、アミド基含有ビニルモノマー(b1−12b)、ニトリル基含有ビニルモノマー(b1−12c)、4級アンモニオ基含有ビニルモノマー(b1−12d)及びニトロ基含有ビニルモノマー(b1−12e)等が使用できる。
【0058】
アミノ基含有ビニルモノマー(b1−12a)としては、アミノ基とビニル基とを含有する炭素数4〜50(好ましくは5〜20)のモノマー等が使用でき、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール及びアミノメルカプトチアゾール等が挙げられる。
【0059】
アミド基含有ビニルモノマー(b1−12b)としてはアミド基とビニル基とを含有する炭素数3〜50(好ましくは3〜20)のモノマー等が使用でき、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド及びN−ビニルピロリドン等が挙げられる。
【0060】
ニトリル基含有ビニルモノマー(b1−12c)としては、ニトリル基とビニル基とを含有する炭素数3〜50(好ましくは3〜20)のモノマー等が使用でき、例えば、(メタ)アクリロニトリル及びシアノスチレン等が挙げられる。
【0061】
4級アンモニオ基含有ビニルモノマー(b1−12d)としては、炭素数6〜50(好ましくは8〜20)の第3級アミノ基含有ビニルモノマーの4級化物(例えば、メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド及びジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの等)等が使用できる。第3級アミノ基含有ビニルモノマーとしては、例えば、トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、トリエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド及びテトラアリルアミン等が挙げられる。
【0062】
ニトロ基含有ビニルモノマー(b1−12e)としては、ニトロ基とビニル基とを含有する炭素数6〜50(好ましくは6〜20)のモノマー等が使用でき、例えば、ニトロスチレン及びジニトロスチレン等が挙げられる。
【0063】
ハロゲン含有ビニルモノマー(b1−13)としては、ハロゲン原子を有する炭素数2〜50(好ましくは2〜20)のビニル基含有炭化水素等が使用でき、例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン及びクロロプレン等が挙げられる。
【0064】
その他のビニルモノマー(b1−14)としては、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン、エチルα−エトキシアクリレート、イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、シアノアクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。
【0065】
(B1)は公知の方法で、(b1)と重合開始剤及び必要に応じて溶媒の存在下、反応させて得ることができる。
上記モノマーを重合するための重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤及びアニオン重合開始剤が使用できる。
ラジカル重合開始剤としては、公知のビニルモノマーの重合に用いられているものであれば、いずれも使用できる。代表的なものとしては、パーオキサイド重合開始剤及びアゾ重合開始剤等が挙げられる。又、パーオキサイド重合開始剤と還元剤とを併用するレドックス重合開始剤を使用してもよい。さらには、これらの2種以上を併用してもよい。
【0066】
パーオキサイド重合開始剤としては、水溶性パーオキサイド重合開始剤が使用でき、例えば、過酸化水素、過酢酸、ならびに過硫酸のアンモニウム塩、カリウム塩及びナトリウム塩等が挙げられる。
【0067】
アゾ重合開始剤としては、アゾビスアミジノプロパン塩、アゾビスシアノバレリックアシッド(塩)及び2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等が挙げられる。
レドックス重合開始剤としては、例えば、過硫酸塩、過酸化水素及びヒドロペルオキシド等の水溶性過酸化物(上記で例示したものが使用できる)と、水溶性の無機もしくは有機還元剤(第1鉄塩、亜硫酸水素ナトリウム、アルコール、ポリアミン等)とを併用した水系レドックス系重合開始剤等が挙げられる。
【0068】
アニオン重合開始剤としては、公知のものが使用でき、例えば、ストロンチウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム及びリチウム等の塩である強アルカリ性物並びにピリジン等の弱アルカリ性物等を用いることができる。
カチオン重合開始剤としては、公知のものが使用でき、例えば、硫酸、リン酸及び過塩素酸のようなプロトン酸、並びに三弗化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化チタン及び四塩化スズのようなルイス酸等を用いることができる。
これらの重合開始剤のうち、ラジカル重合開始剤、アニオン重合開始剤及びレドックス重合開始剤が好ましく、さらに好ましくはレドックス重合開始剤、特に好ましくは過硫酸カリウムと還元剤とを併用したレドックス重合開始剤である。
【0069】
重合開始剤の使用量(重量部)は、(b1)100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.2以上、特に好ましくは0.3以上であり、20以下が好ましく、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは5以下である。
【0070】
ポリエステル(B1−2)は、ジオール(b2−2)と、ジカルボン酸(b2−1)またはそのエステル形成基誘導体(酸無水物、酸ハライド、炭素数4以下の低級アルキルエステル)とを脱水縮合させる方法、オキシカルボン酸(b2−3)を脱水縮合させる方法、及びラクトン(b2−4)を開環重合させる方法等により得ることができる。
【0071】
ジカルボン酸(b2−1)としては、炭素数4〜20のジカルボン酸等が使用でき、例えば、アジピン酸、マレイン酸、テレフタル酸及びフタル酸等が挙げられる。ジオール(b2−2)としては、炭素数2〜18のジオール等が使用でき、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、2,2−ジメチルプロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,18−オクタデカンジオール及びビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0072】
オキシカルボン酸(b2−3)としては、炭素数2〜12のオキシカルボン酸等が使用でき、例えば、ヒドロキシ酢酸、ω−オキシカプロン酸、ω−オキシエナント酸、ω−オキシカプリル酸、ω−オキシペラルゴン酸、ω−オキシカプリン酸、11−オキシウンデカン酸及び12−オキシドデカン酸等が挙げられる。
【0073】
ラクトン(b2−4)としては、炭素数6〜12のラクトン等が使用でき、例えば、カプロラクトン、エナントラクトン、ラウロラクトン及びウンデカノラクトン等が挙げられる。
【0074】
ジオール(b2−2)と、ジカルボン酸(b2−1)またはそのエステル形成基誘導体(酸無水物、酸ハライド、炭素数4以下の低級アルキルエステル)とを脱水縮合させることにより(B1−2)を製造することができる。(b2−1)/(b2−2)のモル比は、1.1/1〜1/1.1が好ましく、さらに好ましくは1.05/1〜1/1.05である。
エステル化触媒としては、例えば、無機酸(硫酸、塩酸等)、有機酸(p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ポリリン酸エステル等)、アンチモン触媒(三酸化アンチモン等)、スズ触媒(モノブチルスズオキサイド等)、チタン触媒(テトラブチルチタネート等)、ジルコニウム触媒(テトラブチルジルコネート等)、ジルコニウム有機酸塩(酢酸ジルコニル)及び有機酸金属塩触媒(酢酸亜鉛等)等が挙げられる。
【0075】
触媒を使用する場合、触媒の使用量は、モノマー((b2−1)と(b2−2)を用いる場合は二つの合計重量)100重量部に対して通常0.1〜5重量部である。
ポリエステル(B1−2)は公知の方法で、例えば(b2−1)と(b2−2)をエステル化触媒存在下、1torr、200℃で18時間反応させて製造される。
【0076】
ポリアミド(B1−3)は、ジカルボン酸(b2−1)とジアミン(b3−1)を脱水縮合させる方法、アミノカルボン酸(b3−2)を脱水縮合させる方法、ラクタム(b3−3)を開環重合させる方法により得ることができる。
ジアミン(b3−1)としては、炭素数2〜18のジアミン等が使用でき、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2,2−ジメチルプロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、イソホロンジアミン、1,18−オクタデカンジアミン及びフェニレンジアミン等が挙げられる。
【0077】
アミノカルボン酸(b3−2)としては、炭素数2〜12のアミノカルボン酸等が使用でき、例えば、グリシン、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペラルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸及び12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
【0078】
ラクタム(b3−3)としては、炭素数6〜12のラクタム等が使用でき、例えば、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム及びウンデカノラクタム等が挙げられる。
【0079】
(b2−1)と(b3−1)を脱水縮合させて(B1−3)を得る場合、(b2−1)/(b3−1)のモル比は、1.1/1〜1/1.1が好ましく、さらに好ましくは1.05/1〜1/1.05である。
ポリアミド(B1−3)は、公知の方法で、例えば(b2−1)と(b3−1)を1torr、200℃で12時間反応させて製造される。
【0080】
ポリウレタン(B1−4)は、ジイソシアネート(b4−1)とジオール(b2−2)とを重付加反応させて得ることができる。
ジイソシアネート(b4−1)としては、炭素数(イソシアネート基中の炭素を除く。以下、同様である。)6〜20のジイソシアネート等が使用でき、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,3−若しくは1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−若しくは2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4’−若しくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサレンジイソシアネート(水添TDI)、2,5−若しくは2,6−ノルボルネンジイソシアネート、m−若しくはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。
【0081】
(b4−1)と(b2−2)を反応させて(B1−4)を得る場合の、(b4−1)/(b2−2)のモル比は、1.1/1〜1/1.1が好ましく、さらに好ましくは1.05/1〜1/1.05である。
ウレタン化触媒としては、公知のものが使用でき、錫系触媒、鉛系触媒等の金属触媒;トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、ジエチルエタノールアミン、およびこれらの炭酸塩または有機酸塩等のアミン系触媒等が用いられる。
【0082】
触媒を使用する場合、触媒の使用量は、モノマー((b4−1)と(b2−2)の合計重量)100重量部に対して、通常0.1〜5重量部である。
ポリウレタン(B1−4)は公知の方法で、例えば(b4−1)と(b2−2)とウレタン化触媒を窒素雰囲気下、60℃で反応させて製造される。
【0083】
ポリカーボネート(B1−5)としては、ジオール(b2−2)とホスゲン又は炭酸ジエステルとの縮合により得ることができる。
ジオール(b2−2)とホスゲン又は炭酸ジエステルとを縮合させて(B1−5)を得る場合の、(b2−2)/ホスゲンあるいは炭酸ジエステルのモル比は、1.1/1〜1/1.1が好ましく、さらに好ましくは1.05/1〜1/1.05である。
ポリカーボネート(B1−5)は公知の方法で、例えば、(b2−2)とホスゲンを、1torr、120℃で反応させて製造される。
【0084】
熱可塑性樹脂(B1)のMnは、10,000以上が好ましく、さらに好ましくは20,000以上、特に好ましくは30,000以上、最も好ましくは40,000以上であり、また1,000,000以下が好ましく、さらに好ましくは500,000以下、特に好ましくは400,000以下、最も好ましくは300,000以下である。
【0085】
熱硬化性樹脂(B2)としては、熱可塑性樹脂(B1)に架橋反応性基を導入した熱硬化性樹脂(B1a)の架橋硬化体(B2−1)、熱可塑性樹脂(B1)の構成モノマーと架橋モノマーとから誘導される架橋樹脂(B2−2)、エポキシ樹脂(B2−3)、フェノール樹脂(B2−4)、フラン樹脂(B2−5)等が使用できる。
【0086】
架橋硬化体(B2−1)は、熱可塑性樹脂(B1)に架橋反応性基を導入した熱硬化性樹脂(B1a)を、必要に応じて硬化剤、触媒及び/又は溶媒の存在下で、エポキシ化反応、ウレタン化反応及び/又はウレア化反応させることにより得ることができる。
架橋反応性基としては、エポキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基及びイソシアナート基等が挙げられる。
【0087】
(B1a)を得る方法としては、ビニルモノマー(b1)を重合する際に架橋反応性基を有するビニルモノマーを(共)重合する方法等が挙げられる。
架橋反応性基を有するビニルモノマーとしては、(b1−2)、(b1−7)、(b1−8)、(b1−11)及び(b1−12)等が挙げられる。
(B1a)合成する際に使用する架橋反応性基を有するビニルモノマーの使用量(重量部)としては、(B1a)100重量部に対して、5以上が好ましく、さらに好ましくは10以上、特に好ましくは15以上であり、また100以下が好ましく、さらに好ましくは70以下、特に好ましくは50以下である。
【0088】
硬化剤としては、ジオール、ジアミン、ジイソシアネート及びジエポキシド等が挙げられる。
【089】
硬化剤を使用する場合、硬化剤の使用量(重量部)は、(B1a)100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは5以上であり、また50以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
ウレタン化反応及びウレア化反応の際には、必要に応じてウレタン化触媒を用いてもよい。ウレタン化触媒としては、上記の物が使用できる。
触媒を使用する場合、触媒の使用量は、樹脂100重量部に対して通常0.1〜5重量部である。
【0090】
架橋樹脂(B2−2)は、熱可塑性樹脂(B1)の構成モノマーの一部を架橋性モノマーに置き換え、これを重合することにより得ることができる。
架橋性モノマーとしては、2〜8個またはそれ以上の非共役2重結合を含む多官能ビニルモノマー;ならびに、3〜8個またはそれ以上の官能基を有する高官能カルボン酸、高官能アルコール、高官能アミン及び高官能イソシアネート等が使用できる。
多官能ビニルモノマーとしては、多価アルコール{炭素数2〜50(好ましくは2〜20)、2〜8価(好ましくは2〜4)}のポリ(メタ)アクリレートや、芳香族多官能ビニル化合物等が使用でき、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルケトン及びトリビニルベンゼン等が挙げられる。
【0091】
多官能ビニルモノマーの使用量(重量部)としては、ビニルモノマー(b1)及び多官能ビニルモノマーの総重量100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは5以上であり、50以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
【0092】
高官能カルボン酸としては、炭素数4〜50の多官能(3〜5価)カルボン酸等が使用でき、例えば、トリメリット酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、ベンゼンヘキサカルボン酸及びナフタレンテトラカルボン酸等が挙げられる。
高官能カルボン酸の使用量(重量部)としては、ジカルボン酸(b2−1)、オキシカルボン酸(b2−3)、ラクトン(b2−4)及び高官能カルボン酸の総重量100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは5以上であり、また50以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
【0093】
高官能アルコールとしては、炭素数3〜50の多官能(3〜5価)アルコール等が使用でき、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトール等が挙げられる。
多官能アルコールの使用量(重量部)としては、ジオール(b2−2)、オキシカルボン酸(b2−3)、ラクトン(b2−4)及び多官能アルコールの総重量100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは5以上であり、50以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
【0094】
高官能アミンとしては、炭素数3〜50の多官能(3〜5価)アミン等が使用でき、例えば、ジエチレントリアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン及びペンタエチレンヘキサミン等が挙げられる。
高官能アミンの使用量(重量部)としては、ジアミン(b3−1)、アミノカルボン酸(b3−2)、ラクタム(b3−3)及び多官能アミンの総重量100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは5以上であり、また50以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
【0095】
高官能イソシアネートとしては、炭素数3〜60の多官能(3〜6価)イソシアネート等が使用でき、例えば、HDIトリマー、IPDIトリマー、TDIトリマー、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナートカプロエート、グリセリンのHDI3モル付加体、ペンタエリスリトールのHDI4モル付加体及びジペンタエリスリトールのHDI6モル付加体等が挙げられる。 高官能イソシアネートの使用量(重量部)としては、ジイソシアネート(b4−1)及び多官能イソシアネートの総重量100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは5以上であり、また50以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
【0096】
架橋樹脂(B2−2)は公知の方法、例えば熱可塑性樹脂(B1)の製造法と同様にして製造される。
架橋樹脂(B2−2)がポリエステルの場合、カルボキシル基のモル数とヒドロキシル基とのモル数の比が、1.1/1〜1/1.1(好ましくは1.05/1〜1/1.05)となるように、ジカルボン酸、多官能カルボン酸、ジオール、多官能アルコール、オキシカルボン酸及びラクトンの使用量を設定することが好ましい。
【0097】
架橋樹脂(B2−2)がポリアミドの場合、カルボキシル基のモル数とアミノ基のモル数との比が、1.1/1〜1/1.1(好ましくは1.05/1〜1/1.05)となるように、ジカルボン酸、多官能カルボン酸、ジアミン、多官能アミン、アミノカルボン酸及びラクタムの使用量を設定することが好ましい。
【0098】
架橋樹脂(B2−2)がポリウレタンの場合、イソシアネート基のモル数とヒドロキシル基のモル数との比が、1.1/1〜1/1.1(好ましくは1.05/1〜1/1.05)となるように、ジイソシアネート、多官能イソシアネート、ジオール及び多官能アルコールの使用量を設定することが好ましい。
【0099】
エポキシ樹脂(B2−3)は、ポリエポキシドを、ポリアミン及び/又はポリカルボン酸(又は酸無水物)等と反応させて得ることができる。
この際に、エポキシ樹脂(B2−3)を熱硬化性樹脂とするために、使用するポリエポキシド、ポリアミン、ポリカルボン酸のうち、いずれか1つの成分が3官能以上である官能基数のものを使用する。また、物性を損なわない範囲で、1官能のエポキシド、1官能のアミン、1官能のカルボン酸を使用してもよい。
【0100】
官能基数1のエポキシドとしては、炭素数2〜50のエポキシド等が使用でき、例えば、EO、PO、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル及びアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0101】
官能基数2のポリエポキシドとしては、炭素数4〜50のポリエポキシド等が使用でき、例えば、エチレングリコールジグリシジエルエーテル、1,4エポキシシクロヘキサン及びビスフェノールAジグリシジルエーテル等が挙げられる。
官能基数3〜6のポリエポキシドとしては、炭素数6〜50のポリエポキシド等が使用でき、例えば、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル及びジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等が挙げられる。
ポリエポキシは単独で使用しても良く、混合物を使用しても良い。
【0102】
ポリアミンとしては、ジアミン(b3−1)及び高官能アミン等が使用できる。ポリアミンは単独で使用しても良く、混合物を使用しても良い。
ポリアミンの使用量(重量部)としては、エポキシド100重量部に対して、20以上が好ましく、さらに好ましくは25以上、特に好ましくは30以上であり、また100以下が好ましく、さらに好ましくは60以下、特に好ましくは50以下である。
【0103】
ポリカルボン酸としては、ジカルボン酸(b2−1)及び高官能カルボン酸等が使用できる。ポリカルボン酸は単独で使用しても良く、混合物を使用しても良い。
ポリカルボン酸の使用量(重量部)としては、エポキシド100重量部に対して、50以上が好ましく、さらに好ましくは50以上、特に好ましくは60以上であり、また150以下が好ましく、さらに好ましくは100以下、特に好ましくは90以下である。
【0104】
フェノール樹脂(B2−4)としては、レゾール樹脂、ノボラック樹脂等が使用でき、フェノールとホルムアルデヒドとを反応させることで得られる。
レゾール樹脂は、水酸化ナトリウム、アンモニア又は有機アミン等の塩基触媒の存在下で、フェノールとホルムアルデヒドとを同量又はホルムアルデヒド過剰の条件で反応させることにより得られる。
フェノール/ホルムアルデヒドのモル比は、1/1〜1/2が好ましく、さらに好ましくは1/1.1〜1/1.9である。
塩基触媒の使用量(重量部)としては、フェノール及びホルムアルデヒドの合計重量100重量部に対して、0.5以上が好ましく、さらに好ましくは0.7以上、特に好ましくは1以上であり、また20以下が好ましく、さらに好ましくは15以下、特に好ましくは10以下である。
【0105】
ノボラック樹脂は、シュウ酸等の酸触媒存在下で、フェノールとホルムアルデヒドとを同量又はフェノール過剰の条件で反応させることで得られる。
フェノール/ホルムアルデヒドのモル比は、1/1〜1/0.7が好ましく、さらに好ましくは1/0.9〜1/0.75である。
酸触媒の使用量(重量部)としては、フェノール及びホルムアルデヒドの合計重量100重量部に対して、0.5以上が好ましく、さらに好ましくは0.7以上、特に好ましくは1以上であり、また20以下が好ましく、さらに好ましくは15以下、特に好ましくは10以下である。
【0106】
フラン樹脂(B2−5)は、フラン及び/又はその誘導体とホルムアルデヒドとの反応により得ることができる。
フラン及びフラン誘導体/ホルムアルデヒドのモル比は、1/0.7〜1/2が好ましく、さらに好ましくは1/0.7〜1/0.9及び、1/1.1〜1/1.9である。
【0107】
さらにその他のフラン樹脂として、フラン及びフラン誘導体の一部をメラミン又は尿素等で置き換えて製造された化合物等も使用できる。
フランをメラミン又は尿素等で置き換える場合、これらの量としては、フラン100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは5以上であり、また50以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
【0108】
その他の熱硬化性樹脂としては、例えばキシレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂及びシリコーン樹脂等の公知の熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0109】
これらの有機ポリマー(B)のうち、熱硬化性樹脂(B2)が好ましく、さらに好ましくは、熱可塑性樹脂(B1)に架橋反応性基を導入した熱硬化性樹脂(B1a)の架橋硬化体(B2−1);熱可塑性樹脂(B1)の構成モノマーと架橋モノマーとから誘導される架橋樹脂(B2−2);フェノール樹脂(B2−4)及びフラン樹脂(B2−5)である。特に好ましくは(B2−4)及び(B2−5)、最も好ましくは(B2−4)である。
なお、有機ポリマー(B)は、これらのうち1種、または2種以上を組合わせて使用してもよい。
【0110】
本発明のミセル含有有機ポリマーには、種々の用途に応じ、その特性を阻害しない範囲で他の樹脂用添加剤(E)を任意に添加することができる。
樹脂用添加剤(E)としては、顔料、染料、充填剤(有機及び/又は無機フィラー)、核剤、ガラス繊維、滑剤、可塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤及び抗菌剤等が挙げられる。
樹脂用添加剤(E)を添加する場合、(E)の使用量(重量部)としては、(B)100重量部に対して、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.2以上、特に好ましくは0.3以上、最も好ましくは0.4以上であり、また30以下が好ましく、さらに好ましくは20以下、特に好ましくは10以下、最も好ましくは5以下である。
【0111】
ミセル含有有機ポリマーの製造方法としては、特に限定するものではないが、例えば、
(1)有機ポリマー(B)の構成モノマー、界面活性剤(A)、必要に応じて溶媒や樹脂用添加剤(E)を配合した後、構成モノマー中に界面活性剤のミセルを形成しておき、構成モノマーを重合、硬化させた後、必要により溶剤を除去してミセル含有有機ポリマーを得る方法、
(2)プレポリマーを溶媒に溶解しておき、(A)及び、必要に応じて(E)を加えて、プレポリマー中に(A)のミセルを形成しておき、プレポリマーを重合、硬化させた後、溶剤を除去してミセル含有有機ポリマーを得る方法、
(3)有機ポリマー(B)を溶媒に溶解しておき、(A)及び、必要に応じて溶媒や(E)を加えて、(B)中に(A)のミセルを形成しておき、必要により溶媒を除去してミセル含有有機ポリマーを得る方法等が挙げられる。
【0112】
ここでプレポリマーとは、架橋反応性基を有するMn1000〜100000の有機ポリマー(B)を意味する。
ミセル含有有機ポリマーの製造時に使用できる溶媒としては特に限定はないが、例えば、水;ペンタン、ヘキサン、、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭素数1〜12の炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、エチレングリコール、グリセリン等の炭素数1〜10のアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチル等の炭素数2〜12のエステル;アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3〜12のケトン;ジエチルエーテル、ブチルエチルエーテル等の炭素数2〜12のエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド、N−ジエチルアセトアミド等の炭素数2〜12のアミド;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等の炭素数2〜12のスルホキシド等が挙げられる。
【0113】
これらのうち、水、炭化水素、アルコール及びエステル、ケトンが好ましく、さらに好ましくは水、トルエン、キシレン、メシチレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、酢酸エチル及びアセトンである。
【0114】
ミセル含有有機ポリマーの製造時に溶媒を使用する場合、溶媒の使用量(重量部)に特に限定はないが、界面活性剤(A)1重量部に対して、1以上が好ましく、さらに好ましくは5以上、特に好ましくは10以上、最も好ましくは15以上であり、また100以下が好ましく、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは40以下、最も好ましくは30以下である。
【0115】
本発明のミセル含有有機ポリマーは、様々な形状に加工する事ができる。たとえば、射出成形又は押し出し成形等の方法により、塊状、繊維状、シート状又はフィルム状等の形状とすることができる。
【0116】
成形する場合、成形温度としては有機ポリマーが成形可能な温度であればよいが、200℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは150℃以下である。
【0117】
本発明のミセル含有有機ポリマーは、以下に説明する有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料の原材料とすることができる他に、インク受容層(カチオン界面活性剤を使用したときに特に有効)等としても使用することができる。
【0118】
次に、第2発明の有機ポリマー多孔体について説明する。
本発明の有機ポリマー多孔体において、細孔直径分布曲線における最大ピークを示す細孔直径の±40%の範囲内の直径に対応する細孔の合計細孔体積は、全細孔体積に基づいて50体積%以上であり、好ましくは60体積%以上、さらに好ましくは70体積%以上、特に好ましくは75体積%以上、最も好ましくは80体積%以上である。
ここで、細孔直径分布曲線とは、細孔体積(V)を細孔直径(D)で微分した値(dV/dD)を縦軸に、細孔直径(D)を横軸にプロットした曲線を意味する。
また、最大ピークを示す細孔直径とは、細孔直径分布曲線のdV/dD値が最大となる細孔直径を意味する。
なお、細孔直径分布曲線は、アルゴンや窒素ガスの吸着量測定により得られる吸着等温線から算出される。また水銀圧入法から得られる空孔分布曲線からも求めることができる。
吸着等温線からは、0.3nm以上50nm以下の細孔直径と細孔体積が求められ、水銀圧入法からは10nm以上1000nm以下の細孔直径と細孔体積が求められる。通常50nm以下を吸着等温線で、50nm以上を水銀圧入法で測定する。両方法を用いることで、好ましい細孔直径の範囲を全て測定することができる。
【0119】
吸着等温線から算出する方法を以下に例示する。
測定サンプルを、液体窒素温度(−196℃)に冷却して、窒素ガスを導入し、その吸着量を定容量法又は重量法で求める。導入する窒素ガスの圧力を除々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガスの吸着量をプロットすることにより吸着等温線を作成する。
この吸着等温線から、Cranston−Inklay法(例えばAdv.Catalysis、第9巻、143頁、1957年発行)、又はBJH法(J.Catalysis、第4巻、649頁、1965年発行)等の計算式により、細孔直径分布曲線を求める。
【0120】
水銀圧入法とは、水銀が外圧をかけないと毛細管現象を起こさないことを原理とした測定法である。多孔質のサンプルを水銀に浸し、外圧を加えていくとサンプルの内部に水銀が浸透していく。この時、加えた外圧と、水銀が浸透できる最小の細孔の直径には下記式(3)の関係がある。
D=−4γcosθ/P (3)
(Dは細孔直径(cm)、γは水銀の表面張力(480dyne/cm)、θは接触角(140°)、Pは測定圧力(kg/cm2)を表す。)
また、浸透した水銀の量から、その圧力に対応する細孔直径(D)以上の細孔を有する細孔の全体積が求められる。
得られた結果を、縦軸に細孔体積、横軸に細孔直径としてプロットし、得られた曲線を、微分して得られる曲線が細孔分布曲線となる。
水銀圧入法についての詳細は、J.Amer.Inst.Chem.Engrs.,第2巻,307頁,1956年発行に記載されている。
【0121】
本発明の有機ポリマー多孔体は、有機ポリマー中に多数の細孔が形成された構造を有する。また、本発明の有機ポリマー多孔体の細孔の形状は、かご状、1次元トンネル状、及び3次元トンネル状等が挙げられる。
本発明の有機ポリマー多孔体の細孔の配列は、規則性を有してもよいし、無くてもよいが、規則性を有するのが好ましい。
【0122】
本発明の有機ポリマー多孔体は、X線回折パターンにおいて、少なくとも1つのピークを有し、かつ当該ピークの回折角度(2θ)と格子面間隔(d)の少なくとも1組が下記の関係式(1)を満足し、かつdは0.8nm以上150nm以下の範囲内の1つ以上の値であることが好ましい。すなわち、2θとdが満足する組は1組か2組以上存在するが、dが0.8〜150nmである組は1組あれば十分である。
2θ=2sin-1(λ/2d) (1)
(λは特性X線のKα1の波長(nm)を表す。)
格子面間隔(d)(nm)は、0.8以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは2以上であり、また150以下が好ましく、さらに好ましくは100以下、特に好ましくは50以下である。
【0123】
上記の条件を満足する本発明の有機ポリマー多孔体の細孔の配列は、規則性を有してもよいし、無くてもよいが、規則性を有するのが好ましい。
細孔の配列が規則性を有するとは、細孔の配列構造が空間群で示される対称性を有することを意味する。
このような空間群としては、ミセル含有有機ポリマーと同様のものが例示できる。
【0124】
さらに本発明の有機ポリマー多孔体は、細孔直径分布曲線における最大ピークを示す細孔直径(nm)が0.3以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.4以上、特に好ましくは0.5以上、最も好ましくは1以上であり、また100以下であることが好ましく、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは40以下、最も好ましくは30以下である。
この最大ピークを示す細孔直径(nm)がこの範囲未満であると、例えば本発明の有機ポリマー多孔体を、インクジェット受容層、又は触媒担体等に使用する際に、細孔内にインク、イオン又は分子等が進入しにくくなる場合がある。またこの範囲を超えると、上記の用途に使用する際に、表面積の低下、吸着能の低下又は電気特性の低下が生じる場合がある。
【0125】
有機ポリマー多孔体の製造方法は特に限定されないが、ミセル含有有機ポリマーから界面活性剤(A)を除去することにより得ることができる。
ミセル含有有機ポリマーから界面活性剤(A)を除去する方法としては、焼成による方法及び抽出溶媒で処理する方法等が挙げられる。
【0126】
焼成による方法では、ミセル含有有機ポリマーを、一定温度に加熱して、界面活性剤を分解除去することにより有機ポリマー多孔体を得ることができる。
【0127】
加熱分解時の雰囲気としては、ネオン、アルゴン、窒素又は二酸化炭素等の不活性ガス、空気又はこれらの混合物の雰囲気であればよく、これらのうち、空気をが好ましい。また、分解物が除去できるように流入ガス及び流出ガスの出入り口の装着している加熱分解装置を用いることが好ましい。このような装置として、ガスを通気可能な電気炉等が挙げられる。
この方法で除去する場合には、樹脂の軟化温度に注意する必要がある。例えば、有機ポリマーが熱可塑性樹脂であれば、軟化温度以上に加熱した場合、形成した細孔が軟化により消失してしまう可能性がある。
【0128】
抽出溶媒で処理する方法では、ミセル含有有機ポリマー中の界面活性剤(A)を、抽出溶媒によって抽出除去することにより有機ポリマー多孔体を得ることができる。
抽出溶媒としては、界面活性剤に対する溶解度が高く、樹脂との親和性ができるだけ低い溶媒を用いるのが好ましい。樹脂との親和性が高いと、樹脂が抽出溶媒に溶解し、形成した細孔が消失してしまう可能性がある。
このような抽出溶媒としては、例えば、水、エタノール、メタノール、アセトン等の親水性溶媒及びこれらの混合溶液(50体積%エタノール水溶液、80体積%メタノール水溶液及び40体積%アセトン水溶液等);ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の親油性溶媒等が挙げられる。
【0129】
抽出溶媒の使用量(重量部)としては、ミセル含有有機ポリマー1重量部に対して、10以上が好ましく、さらに好ましくは15以上、特に好ましくは20以上、最も好ましくは30以上であり、また200以下が好ましく、さらに好ましくは150以下、特に好ましくは120以下、最も好ましくは100以下である。
【0130】
カチオン界面活性剤を使用した場合、抽出溶媒に強酸(例えば、塩酸)を添加することより、カチオン界面活性剤のカチオンがプロトンでイオン交換されるため、抽出が容易となることがある。また、アニオン界面活性剤を使用した場合、抽出溶媒に強塩基(例えば、水酸化カリウム)を添加することにより抽出が容易になることがある。
酸又は塩基の添加量としては、界面活性剤1モルに対して、1モル以上が好ましく、さらに好ましくは2モル以上、特に好ましくは5モル以上であり、また100モル以下が好ましく、さらに好ましくは80モル以下、特に好ましくは50モル以下である。
【0131】
ミセル含有有機ポリマーを溶媒で処理する場合、必要に応じて酸又は塩基を添加した抽出溶媒を抽出温度に保ち、これにミセル含有有機ポリマーを投入し、必要に応じて、▲1▼超音波を照射して抽出、▲2▼加圧−常圧を繰り返して抽出、▲3▼減圧−常圧を繰り返して抽出、▲4▼加圧−減圧を繰り返して抽出等を行う。
抽出終了後は少量の抽出溶媒で1〜5回洗浄し、付着している抽出溶媒を(減圧)乾燥して、有機ポリマー多孔体を得る。なお、乾燥工程を省くために、有機ポリマー多孔体を使用する際に使用可能な他の低沸点溶剤と置換してもよい。
また減圧乾燥をする場合、減圧度は1〜100torrが好ましく、さらに好ましくは1〜75torr、特に好ましくは1〜50torrである。
乾燥時間(時間)は、1〜24が好ましく、さらに好ましくは1〜18、特に好ましくは1〜12である。
本発明の有機ポリマー多孔体は、以下に説明する多孔炭素材料の原材料とすることができる他に、インクジェット受容層、電気二重層キャパシタ電極物質担体、触媒担体、メディカル用分離膜、上水又は廃水処理用吸着材、GPC用カラム充填材等としても使用することができる。
【0132】
次に第3発明の多孔炭素材料について説明する。
本発明の多孔炭素材料は、細孔直径分布曲線における最大ピークを示す細孔直径の±40%の範囲内の直径に対する細孔の合計細孔体積(体積%)は、全細孔体積に基づいて、50以上であり、好ましくは60以上、さらに好ましくは70以上、特に好ましくは75以上、最も好ましくは80以上である。
【0133】
本発明の多孔炭素材料は、炭素中に多数の細孔が形成された構造を有する。また、本発明の多孔炭素材料の細孔の形状も、かご状、1次元トンネル状、及び3次元トンネル状等が挙げられる。
本発明の多孔炭素材料の細孔の配列は、規則性を有してもよいし、無くてもよいが、規則性を有するのが好ましい。
【0134】
本発明の多孔炭素材料も、本発明のミセル有機含有ポリマー、有機ポリマー多孔体と同様に、X線回折パターンにおいて、少なくとも1つのピークを有し、かつ当該ピークの回折角度(2θ)と格子面間隔(d)の少なくとも1組が下記の関係式(1)を満足し、かつdは0.8nm以上150nm以下の範囲内の1つ以上の値であることが好ましい。
2θ=2sin-1(λ/2d) (1)
(λは特性X線のKα1の波長(nm)を表す。)
格子面間隔(d)(nm)は、0.8以上が好ましく、さらに好ましくは1以上、特に好ましくは2以上であり、また150以下が好ましく、さらに好ましくは100以下、特に好ましくは50以下である。
【0135】
上記の条件を満足する本発明の多孔炭素材料の細孔の配列も、規則性を有してもよいし、無くてもよいが、規則性を有するのが好ましい。細孔の配列が規則性を有するとは、細孔の配列構造が空間群で示される対称性を有することを意味し、このような空間群としては、ミセル含有有機ポリマーと同様のものが例示できる。
【0136】
さらに本発明の多孔炭素材料も、細孔直径分布曲線における最大ピークを示す細孔直径(nm)が0.3nm以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.4以上、特に好ましくは0.5以上であり、また100以下であることが好ましく、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは30以下である。
この最大ピークを示す細孔直径(nm)がこの範囲未満であると、例えば本発明の多孔炭素材料を、電気二重層キャパシタ用電極材料又は触媒担体等に使用する際に、細孔内にイオン又は分子等が進入しにくくなる場合がある。またこの範囲を超えると、上記の用途に使用する際に、表面積の低下、吸着能の低下又は電気特性の低下が生じる場合がある。
【0137】
多孔炭素材料の製造方法は特に限定されないが、例えば、ミセル含有有機ポリマーを直接的に焼成炭素化するか、有機ポリマー多孔体を焼成炭素化することにより得ることができる。
焼成炭素化雰囲気としては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、二酸化炭素及びこれらの混合ガス等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。
【0138】
また、焼成炭素化の前に、エージング(予備加熱)を行うことが好ましい。
【0139】
エージング雰囲気としては、ネオン、アルゴン、窒素又は二酸化炭素等の不活性ガス、空気又はこれらの混合物の雰囲気であればよく、これらのうち、空気が好ましい。
有機ポリマーが熱可塑性樹脂の場合、エージングにより有機ポリマー表面を部分酸化しておくことにより、軟化点以上の焼成炭素化温度における細孔の消失又は変形等を防ぐことができる。この場合、昇温速度を30℃/min以上として酸素含有の雰囲気中で一気に軟化点+100℃以上の温度として有機ポリマー表面を部分酸化することが好ましい。
また、焼成炭化及びエージングの際には分解物が除去できるように流入ガス及び流出ガスの出入り口の装着している加熱分解装置を用いることが好ましい。このような装置として、炭化炉及び電気炉等が使用でき、例えば、ロータリーキルン炉、多段撹拌移動床炉及び多段流動床炉等の炭化炉、その他の特殊炭化炉、並びにガスを通気可能な電気炉等が挙げられる。
【0140】
ミセル含有有機ポリマーから誘導される有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料は、ミセル含有有機ポリマーの形状を保持できるため、ミセル含有有機ポリマーを望む形状に予め成形しておくことにより、有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料を所望の形状とすることができる。例えば、粉末、フィルム、シート状又は繊維状のミセル含有有機ポリマーからは、対応する形状の有機ポリマー多孔体又は多孔炭素材料を得ることができる。
【0141】
このように、得られる有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料は、様々な形状が形成でき、また、細孔直径が均一であり、かつ細孔形状及び/又は細孔配列が規則的である。さらに、ミセル含有有機ポリマー及び有機ポリマー多孔体の焼成により得られる多孔炭素材料は危険なフッ化水素酸等を使用する必要もない。
本発明の有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料は電気絶縁性、断熱性、分離能および吸着能等の優れた性能を有する。
従って、多孔炭素材料は、各種電池用電極、電気二重層コンデンサ電極、キャパシタ用電極等の電極用材料;キャニスタ用吸着材、上水又は廃水処理用吸着材、浄水装置又は脱臭装置用吸着材、食品精製用吸着材、ガス用吸着剤等の吸着材料;半導体の絶縁材料、固体電解質等の各電子部品材料、メディカル用分離膜、及び触媒担体等に最適である。
【0142】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、以下において、部は重量部を、%は重量%を示す。
<実施例1>
ステンレス製オートクレーブに、フェノール10部、36%ホルマリン16部、10%水酸化ナトリウム1.5部を仕込み、均一になるまで撹拌した。オートクレーブ内を窒素ガスで置換した後、常圧密閉下75℃で3時間撹拌し、プレポリマーを得た。次いで、オクチルトリメチルアンモニウムクロライド7部、85%乳酸1.8部及びグリセリン1.5部を加え均一になるまで撹拌した。その後、水及び未反応モノマーを減圧下で除去した。得られた粘性の樹脂を型にいれてシート状(4cm×5cm、厚さ1mm)に成形した後、70℃で120時間硬化させて、シート状のミセル含有有機ポリマー(G1)を得た。
【0143】
このミセル含有有機ポリマー(G1)について、以下の条件でX線回折測定を行い、検出された最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表2に示す。
X線回折条件:RINT2200粉末X線回折装置(理学電気株式会社製)を用い、Cu−Kα1(λ=0.154056nm)、40.0KV管電圧、30mA管電流、発散スリット1/2°、散乱スリット1/2°受光0.15mmの条件で測定を行った。
なお、(G1)は前処理として25℃、1torrで2時間乾燥して測定試料とした。
【0144】
<実施例2>
実施例1において、オクチルトリメチルアンモニウムクロライドの代わりにセチルトリメチルアンモニウムクロライド7部を使用する他は実施例1と同様にして、ミセル含有有機ポリマー(G2)を得た。
このミセル含有有機ポリマー(G2)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表2に示す。
【0145】
<実施例3>
実施例1において、オクチルトリメチルアンモニウムクロライドの代わりにEO20PO70EO20(エチレンキサイド/プロピレンオキサイドのブロック共重合体;Pluronic P123(BASF社製))7部を使用する他は実施例1と同様にして、シート状のミセル含有有機ポリマー(G3)を得た。
このミセル含有有機ポリマー(G3)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表2に示す。
【0146】
<実施例4>
ガラス製の容器にエタノール190部、35%濃塩酸9部を加え、均一になるまで撹拌した。次いで、実施例1で得たミセル含有有機ポリマー(G1)3部を仕込み、40℃まで昇温した。超音波(周波数:15kHz)を照射しながら40℃で7時間抽出を行った後、シートを取り出し、エタノール10部で3回洗浄後、25℃、1torrで2時間乾燥してシート状の有機ポリマー多孔体(GE4)を得た。
【0147】
この有機ポリマー多孔体(GE4)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表3に示す。
また、窒素吸着法(0.3nm以上50nm以下を測定)と水銀圧入法(50nm以上500nm以下を測定)により、有機ポリマー多孔体の細孔分布曲線を測定し、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmax(全細孔体積中の、最大ピークを示す細孔直径の±40%の範囲内の直径に対する細孔の合計細孔体積が占める割合)とを求めた。その結果を表3に示す。
窒素吸着法装置:AUTOSORB−1 GAS/SORPTION SYSTEM(Quantachrome Corporation社製)で行った。
水銀圧入法装置:MERCURY PRESSUER POROSIMETER MOD220(Carlo・Erba社製)で行った。
なお、細孔分布曲線を測定する際には、実施例1のX線回折測定と同様に前処理して測定試料とした。
また、V/Vmaxは最大ピークを示す細孔直径の±40%の合計細孔体積/全細孔体積×100で求められる。また全細孔体積は0.3nm以上500nm以下の細孔直径を持つ細孔の体積の総和とした。
【0148】
<実施例5>
実施例4において、ミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに、実施例2で得たミセル含有有機ポリマー(G2)3部を使用する他は実施例4と同様にして、中空円柱状の有機ポリマー多孔体(GE5)を得た。
この有機ポリマー多孔体(GE5)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表3に示す。
また、実施例4と同様にして、有機ポリマー多孔体(GE5)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表3に示す。
【0149】
<実施例6>
実施例4において、35%濃塩酸を使用せず、ミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに実施例3で得たミセル含有有機ポリマー(G3)3部を使用する他は実施例4と同様にして、シート状の有機ポリマー多孔体(GE6)を得た。
この有機ポリマー多孔体(GE6)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表3に示す。
また、実施例4と同様にして、有機ポリマー多孔体(GE6)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表3に示す。
【0150】
<実施例7>
実施例1で得たミセル含有有機ポリマー(G1)を、窒素フローの出来る電気炉中におき、空気をあらかじめ10L/minの速度で流しておき、30分かけて250℃まで昇温し、6時間エージングを行った。その後、窒素を10L/minの速度で流し、250℃で30分保持した。650℃まで1時間かけて昇温しこの温度で3時間焼成した。さらに、1時間かけて800℃まで昇温し5時間焼成を行い、シート状の多孔炭素材料(MCG7)を得た。形状はシート状を保持していた。
シート状の多孔炭素材料(MCG7)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表4に示す。
また、実施例4と同様にして、多孔炭素材料(MCG7)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表4に示す。
【0151】
<実施例8>
実施例7においてミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに、実施例2で得たミセル含有有機ポリマー(G2)を用いる他は実施例7と同様にして、シート状の多孔炭素材料(MCG8)を得た。
多孔炭素材料(MCG8)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表4に示す。
また、実施例4と同様にして、多孔炭素材料(MCG8)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表4に示す。
【0152】
<実施例9>
実施例7においてミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに、実施例6で得た有機ポリマー多孔体(GE6)を用いる他は実施例7と同様にして、多孔炭素材料(MCG9)を得た。形状はシート状を保持していた。
この多孔炭素材料(MCG9)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表4に示す。
また、実施例4と同様にして、多孔炭素材料(MCG9)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表4に示す。
【0153】
<実施例10>
ガラス製のコルベン1に、フェノール10部、36%ホルマリン16部、10%水酸化ナトリウム1.5部を仕込み、均一になるまで撹拌した。コルベン内を窒素ガスで置換した後、常圧密閉下75℃で3時間撹拌し、プレポリマーを得た。次に、コルベン2に、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド7部、イオン交換水120部及び35%塩酸2部を加え、室温で均一になるまで撹拌した。ここにコルベン1の内容物を加え、均一になるまで室温で撹拌した。その後、95℃に昇温し、1.5時間撹拌した。析出した固体をろ取し、イオン交換水50部で二回洗浄して粉体状のミセル含有有機ポリマー(G10)を得た。
【0154】
ミセル含有有機ポリマー(G10)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表2に示す。
【0155】
<実施例11>
実施例1において、ステンレス製オートクレーブの代わりにガラス製のコルベンを用い、オクチルトリメチルアンモニウムクロライドの代わりに、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド7部を使用する他は実施例1と同様にして、ミセル含有有機ポリマー(G11)を得た。
ミセル含有有機ポリマー(G11)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表2に示す。
【0156】
<実施例12>
実施例1において、ステンレス製オートクレーブの代わりにガラス製のコルベンを用い、オクチルトリメチルアンモニウムクロライドの代わりに、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド7部を使用する他は実施例1と同様にして、粘性の樹脂を得た。粘性の樹脂13.1部にヘキサメチレンテトラミンを0.85部加え均一になるまで撹拌したのち、樹脂を型にいれてシート状(4cm×5cm、厚さ1mm)に成形し、その後70℃で120時間硬化させて、シート状のミセル含有有機ポリマー(G12)を得た。
ミセル含有有機ポリマー(G12)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表2に示す。
【0157】
<実施例13>
実施例4において、ミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに、実施例10で得たミセル含有有機ポリマー(G10)3部を使用する他は実施例4と同様にして、粉体状の有機ポリマー多孔体(GE13)を得た。
有機ポリマー多孔体(GE13)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表3に示す。
また、実施例4と同様にして、有機ポリマー多孔体(GE13)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表3に示す。
【0158】
<実施例14>
実施例4において、ミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに、実施例11で得たミセル含有有機ポリマー(G11)3部を使用する他は実施例4と同様にして、有機ポリマー多孔体(GE14)を得た。
有機ポリマー多孔体(GE14)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表3に示す。
また、実施例4と同様にして、有機ポリマー多孔体(GE14)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表3に示す。
【0159】
<実施例15>
実施例4において、ミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに、実施例12で得たミセル含有有機ポリマー(G12)3部を使用する他は実施例4と同様にして、有機ポリマー多孔体(GE15)を得た。
有機ポリマー多孔体(GE15)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表3に示す。
また、実施例4と同様にして、有機ポリマー多孔体(GE15)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表3に示す。
【0160】
<実施例16>
実施例7においてミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに実施例10で得たミセル含有有機ポリマー(G10)を用いる他は実施例7と同様にして、粉体状の多孔炭素材料(MCG16)を得た。
多孔炭素材料(MCG16)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表4に示す。
また、実施例4と同様にして、多孔炭素材料(MCG16)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表4に示す。
【0161】
<実施例17>
実施例7においてミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに実施例11で得たミセル含有有機ポリマー(G11)を用いる他は実施例7と同様にして、シート状の多孔炭素材料(MCG17)を得た。
多孔炭素材料(MCG17)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表4に示す。
また、実施例4と同様にして、多孔炭素材料(MCG17)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表4に示す。
【0162】
<実施例18>
実施例7においてミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに実施例12で得たミセル含有有機ポリマー(G12)を用いる他は実施例7と同様にして、多孔炭素材料(MCG18)を得た。形状はシート状を保持していた。
多孔炭素材料(MCG18)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表4に示す。
また、実施例4と同様にして、多孔炭素材料(MCG18)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表4に示す。
【0163】
<比較例1>
実施例1において、オクチルトリメチルアンモニウムクロライドを用いない以外は実施例1と同様にして、シート状のフェノール樹脂(G19)を得た。
シート状のフェノール樹脂(G19)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表2に示す。
【0164】
<比較例2>
実施例7においてミセル含有有機ポリマー(G1)の代わりに比較例1で得たシート状のフェノール樹脂(G19)を用いる以外は実施例7と同様にして、650℃で3時間焼成した後、さらに、1時間かけて800℃まで昇温し5時間焼成を行った。最後に水蒸気賦活して細孔を形成させて炭素材料(MCG19)を得た。形状は、シートの一部が崩れ落ちていた。
炭素材料(MCG19)について、実施例1と同様にして最大ピークの回折角度(°)をもとめた。その結果を表4に示す。
また、実施例4と同様にして、炭素材料(MCG19)について、最大ピークを示す細孔直径と、V/Vmaxとを求めた。その結果を表4に示す。
【0165】
【表2】
【0166】
実施例1〜3、10〜12のミセル含有有機ポリマーは、回折角度が存在し、比較例1のポリマーでは回折が起こらない。すなわち、本発明のミセル含有有機ポリマーは、ミセルの径、ミセルの形状、ミセルの配列のうち、少なくとも2つに規則性を有することがわかる。さらに、次に記載する有機ポリマー多孔体の細孔直径が均一であることから、均一ミセル径を有することが判る。すなわち、本発明のミセル含有有機ポリマーはポリマーマトリックス中に均一径のミセルを含有し、さらに、ミセルの形状が均一あるいはミセルが規則的に配列されていることがわかる。
【0167】
【表3】
【0168】
実施例4〜6、13〜15の有機ポリマー多孔体は、V/Vmaxの値が大きいことから均一細孔直径を有することがわかる。また、さらにX線回折角度が存在しdが求められることから、細孔形状が均一、あるいは細孔が規則的に配列されていることがわかる。
【0169】
【表4】
【0170】
実施例7〜9、16〜18では、焼成炭素化の工程を経ても形状を保持した。
また、実施例7〜9、16〜18の多孔炭素材料はV/Vmaxの値が大きいことから均一細孔直径を有することがわかる。また、さらにX線回折角度が存在しdが求められることから、細孔の形状が均一、または、細孔が規則的に配列されていることがわかる。
一方、比較例2の炭素材料では、細孔直径が比較的均一ではあるが、V/Vmaxが実施例に比べて小さいことから細孔直径の均一度は実施例よりも劣る。また、X線回折が起こっていないので、細孔の形状が均一でなく、かつ、細孔の配列も規則性を有しないことがわかる。
【0171】
【発明の効果】
本発明のミセル含有有機ポリマーは有機材料であるため容易に加工でき、フィルム特性にも優れる。これを用いて製造される有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料は、ミセル含有有機ポリマー製造時の形状をそのまま保持できるため、塊状、繊維状、シート状又はフィルム等の様々な形状に形成できる。すなわち、本発明のミセル含有有機ポリマーは、均一粒子径のミセルが、均一形状を有するか、あるいは規則的に配列しており、この形状をそのまま保持することができる。従って、このミセル含有機ポリマーから得られる有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料は、均一細孔直径を有する細孔が、均一形状を有するか、あるいは規則的に配列されることになる。そして、このような均一性・規則性から、本発明のミセル含有有機ポリマー、有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料は、断熱性、分離能及び吸着能等の優れた性能を発揮する。また、多孔炭素材料を電気二重層キャパシタの電極に使用した際には、径が均一な細孔を有するので有効に働く電極面積を大きくでき、電気二重層を高容量にできる。
さらに、本発明の有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料は、危険なフッ化水素酸を使用する必要もないため、有機ポリマー多孔体及び多孔炭素材料を極めて安全かつ簡便に提供することができる。
【0172】
【図面の簡単な説明】
【図1】ミセル若しくは細孔と有機ポリマーとが、又は細孔と炭素とが、空間群「2−d hexagonal p6mm」を形成している様子を模式的に表した斜視断面図である。
【図2】ミセル若しくは細孔と有機ポリマーとが、又は細孔と炭素とが、空間群「cubic Ia3d」を形成している様子を模式的に表した斜視透過図である。
【図3】ミセル若しくは細孔と有機ポリマーとが、又は細孔と炭素とが、空間群「cubic Pm3n」を形成している様子を模式的に表した斜視断面図である。
【図4】ミセル若しくは細孔と有機ポリマーとが、又は細孔と炭素とが、空間群「3−d hexagonal P63/mmc」を形成している様子を模式的に表した斜視断面図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention contains micelles Phenolic resin About. More specifically, the present invention relates to a three-dimensional structure and manufacturing method of organic materials useful for electrodes and adsorbents.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as mesoporous materials, inorganic mesoporous materials composed of a three-dimensional structure made of silica and having relatively uniform pores of 1.5 to 10 nm, and uniform pores of organic / inorganic composite polymers There are known mesoporous materials and the like (for example, Patent Documents 1 and 2).
Note that the mesoporous mentioned here means that “a hole having a diameter of about 2 to 50 nm is opened”.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-8-67578
[Patent Document 2]
JP 2000-17102 A
[0004]
Also, after polymerizing furfuryl alcohol using a siliceous mesoporous powder called SBA-15 as a mold and carbonizing by sintering, the mesoporous powder as a mold is dissolved and removed with hydrofluoric acid to obtain a mold. A carbon material having uniform pores obtained by transferring the mesoporous structure is known (for example, Non-Patent Document 1).
[0005]
[Non-Patent Document 1]
NATURE, Volume 412, 12 pages, issued in July 2002
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the former mesoporous material is an inorganic or organic / inorganic composite porous material, it is brittle and easily cracked. Therefore, there is a problem that molding processability is extremely poor, and only a powder form can be obtained, and a form such as a lump, fiber, sheet, or film cannot be obtained.
Moreover, the carbon material obtained by using the former mesoporous powder as the latter mold can only obtain a powder having a very small particle size, and it should be in the form of a lump, fiber, sheet or film. There is a problem that can not be.
Further, when obtaining a carbon material having uniform pores, it is necessary to remove the mesoporous powder as a template, and there is a problem that dangerous hydrofluoric acid or the like must be used at that time. .
That is, an object of the present invention is to provide a porous body having uniform pores and excellent moldability, and further, various forms such as a lump, fiber, sheet, or film, and uniform An object of the present invention is to provide a porous carbon material having various pores.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have included specific micelles Phenolic resin It has been found that the above object can be achieved by using the present invention, and the present invention has been achieved.
That is, the present invention has at least one peak in the X-ray diffraction pattern, and at least one set of the diffraction angle (2θ) and the lattice spacing (d) of the peak satisfies the following relational expression (1). And d is one or more values within the range of 0.8 nm to 150 nm. Phenolic resin And its manufacturing method.
2θ = 2sin -1 (Λ / 2d) (1)
(Λ represents the wavelength (nm) of Kα1 of characteristic X-rays.)
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The X-ray diffraction pattern in the present invention is obtained, for example, by a small angle scattering measurement method which is a kind of X-ray diffraction method.
The X-ray diffraction method uses the principle of Thomson scattering in which a part of X-rays incident on a substance is scattered without changing the wavelength. The small-angle scattering measurement method utilizes the fact that if there are fine particles of about 1 to 150 nm or non-uniform regions of density, diffuse scattering occurs in the incident X-ray direction. This scattering exists regardless of whether it is crystalline or amorphous, and has the property that the smaller the diameter of the internal structure, the wider the structure, regardless of the internal structure of the particle and the region where the density is not uniform.
The X-ray diffraction patterns obtained by these methods are obtained by plotting the scattering intensity of the measurement substance at each diffraction angle with the vertical axis representing the scattering intensity and the horizontal axis representing the diffraction angle (2θ). Note that λ is the wavelength of Kα1 of the characteristic X-ray of the metal used during measurement.
[0010]
The X-ray diffraction pattern has at least one peak, and at least one set of the diffraction angle (2θ) and the lattice spacing (d) of the peak is substantially the above relational expression (1) excluding measurement errors. Satisfactory satisfaction indicates a structure in which the lattice spacing (d) is regularly arranged at intervals of 0.8 nm to 150 nm.
That is, the substance having the characteristics of such an X-ray diffraction pattern satisfies any of the following (1) to (3).
(1) The micelle diameter Dm or the pore diameter Dp is uniform, and the micelle or pore shape is uniform.
(2) The shape of the pores or micelles is uniform, and the arrangement structure of the micelles or pores is regular.
(3) Uniformity in micelle diameter Dm or Dp pore diameter and regularity in the arrangement structure of micelles or pores.
[0011]
In the present invention, “micelle” in terms of micelle-containing organic polymer, micelle diameter and the like indicates an aggregate of surfactants.
As an example of the micelle-containing organic polymer of the present invention, there can be mentioned a structure in which a surfactant (A) or the like forms micelles in the organic polymer (B) forming the polymer matrix.
[0012]
The lattice spacing (d) is related to the micelle diameter or the pore diameter.
(1) When the space group can be specified, the micelle diameter (Dm) can be estimated by the following procedure.
(1) First, the space group of the micelle-containing polymer is specified. X-ray diffraction measurement of the micelle-containing polymer is performed to determine the value of the lattice spacing (d1) of the micelle-containing polymer. The lattice constant (r1) of the space group of the micelle-containing polymer is determined from the identified space group and the value of the lattice spacing (d1) obtained as a result of the measurement.
(2) The space group of the organic polymer porous material obtained by removing micelles by the method described later is specified. X-ray diffraction measurement of the organic polymer porous material is performed to determine the value of the lattice spacing (d2) of the organic polymer porous material. The lattice constant (r2) of the space group of the organic polymer porous body is obtained from the space group of the specified organic polymer porous body and the value of the lattice spacing (d2) obtained as a result of the measurement.
{Circle around (3)} The pore diameter (Dp) of the organic polymer porous material excluding micelles is determined using the pore distribution curve as described later.
(4) The micelle diameter (Dm) is calculated from the following equation (2).
(Dm) = (Dp) × (r1) / (r2) (2)
(2) When the space group of the micelle-containing polymer cannot be specified, the micelle diameter cannot be specified, but the lattice spacing (d) can be used as an index of the micelle diameter.
(3) When the space group of the organic polymer porous body or the porous carbon material cannot be specified, the pore diameter cannot be specified, but the lattice spacing (d) can be used as an index of the pore diameter.
[0013]
The lattice spacing (d) (nm) of the micelle-containing organic polymer of the present invention is preferably 0.8 or more, more preferably 1 or more, particularly preferably 2 or more, and preferably 150 or less, more preferably 100. Hereinafter, it is particularly preferably 50 or less.
If the lattice spacing (d) (nm) of the micelle-containing organic polymer of the present invention is less than 0.8, the micelle diameter or pore diameter (nm) will inevitably be less than 0.8. When used for an electric double layer capacitor, a catalyst carrier, etc., it is not preferable because ink, ions, molecules and the like tend to hardly enter the pores.
On the other hand, if it exceeds 150, it is not preferable from the viewpoint of reduction in surface area, adsorption capacity, and electrical characteristics when used in an ink jet receiving layer, an electric double layer capacitor or a catalyst carrier.
[0014]
Examples of the micelle shape of the micelle-containing organic polymer of the present invention include a rod shape, a spherical shape, and a layer shape.
The micelle arrangement of the micelle-containing organic polymer of the present invention may have regularity or no regularity, but preferably has regularity.
The fact that the arrangement of micelles has regularity means that the arrangement structure of micelles has a symmetry indicated by a space group.
A space group refers to a group created by a set of symmetrical elements.
The symmetry element means the symmetry that occurs when atoms, particles, vacancies, micelles, etc. are regularly arranged in three dimensions in an infinite manner. Five types of rotation axes, symmetry centers, mirror surfaces, reflection axes, translations, Examples include a helical axis and a projection surface. There are 230 possible combinations of symmetry elements, and all regular arrangements can be explained here. Detailed descriptions and diagrams of all space groups can be found in International Table of Crystallography, Vol. A (D. Reidel, 1987).
Examples of such space groups include those shown in Table 1.
[0015]
[Table 1]
[0016]
FIG. 1 is a perspective sectional view schematically showing a state in which micelles or pores and an organic polymer, or pores and carbon form a space group “2-d hexagonal p6 mm”. In this cross section, the hatched portion represents an organic polymer or carbon, and the open portion represents a pore or a micelle. That is, micelles or pores are regularly present in the organic polymer or carbon. FIG. 1 shows one unit of a space group, and the micelle-containing organic polymer, organic polymer porous body or porous carbon material of the present invention has such a continuous shape (others). It is the same for the figure in Fig.).
[0017]
FIG. 2 is a perspective transmission diagram schematically illustrating a state in which micelles or pores and an organic polymer, or pores and carbon form a space group “cubic Ia3d”. Cylindrical three-dimensionally connected micelles or pores represented by dotted lines are regularly present in the organic polymer or carbon.
[0018]
FIG. 3 is a perspective cross-sectional view schematically showing that micelles or pores and an organic polymer, or pores and carbon form a space group “cubic Pm3n”. The hatched portion is a cross section of the organic polymer or carbon, and is regularly present so as to enclose the squirrel-like or tetrapod-like spherical micelles or pores.
FIG. 4 shows that the micelles or pores and the organic polymer, or the pores and carbon are in the space group “3-d hexagonal P6. Three FIG. 6 is a perspective cross-sectional view schematically showing a state where “/ mmc” is formed. The shaded area is a cross section of the organic polymer or carbon, and regularly exists so as to enclose spherical micelles or pores.
[0019]
As the micelle-containing organic polymer of the present invention, for example, the surfactant (A) may have a structure in which micelles are formed in the organic polymer (B) forming the polymer matrix. The structure is not particularly limited as long as it has two peaks and the diffraction angle (2θ) and the lattice spacing (d) of one of the peaks satisfy the relational expression (1).
Although it does not specifically limit as surfactant (A), Well-known anionic surfactant (A1), cationic surfactant (A2), nonionic surfactant (A3), and amphoteric surfactant (A4) Can be used.
[0020]
Examples of the anionic surfactant (A1) include carboxylic acid and its salt (A1a), sulfate ester and its salt (A1b), carboxymethylated product and its salt (A1c), sulfonic acid and its salt (A1d), and phosphate ester And salts thereof (A1e) and the like can be used.
[0021]
Carboxylic acid and its salt (A1a) include capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, oleic acid, linoleic acid and the like saturated or unsaturated fatty acid having 8 to 22 carbon atoms; An aromatic carboxylic acid having 8 to 22 carbon atoms such as 4-methylsalicylic acid, and a salt thereof can be used.
[0022]
Moreover, as these salts, the salt which combines the anion which consists of said carboxylic acid, and the following cations can be used.
As a cation forming the salt, alkali metal, alkaline earth metal, ammonium ion, or the like can be used.
[0023]
Examples of the alkali metal include lithium, sodium and potassium. Examples of the alkaline earth metal include barium and calcium.
[0024]
Examples of sulfates and salts thereof (A1b) include higher alcohol sulfates such as sulfuric monoesters of aliphatic alcohols having 8 to 22 carbon atoms such as octyl alcohol, decyl alcohol, lauryl alcohol; alkylenes of alcohols having 8 to 22 carbon atoms Higher alkyl ether sulfates such as sulfuric acid monoesters of oxide (hereinafter referred to as AO) adducts (addition mole number 1 to 20); sulfated oils of natural fats and oils having carboxylic acid residues having 8 to 22 carbon atoms; oleic acid Sulfated fatty acid esters of unsaturated fatty acid esters having 8 to 30 carbon atoms such as butyl, butyl ricinoleate and butyl linoleate; Sulfated olefins of olefins having 8 to 22 carbon atoms such as octene, dodecene and octadecene; and salts thereof Etc. can be used.
As AO, one having 2 to 4 carbon atoms can be used, and ethylene oxide (hereinafter abbreviated as EO), propylene oxide (hereinafter abbreviated as PO), 1,2-, 2,3- and 1,3-butylene. Examples thereof include oxide and tetrahydrofuran. Moreover, you may add independently and may add 2 or more types of AO at random addition or block addition.
[0025]
As the carboxymethylated product and a salt thereof (A1c), a carboxymethylated product of an aliphatic alcohol having 8 to 22 carbon atoms; a carboxymethylated product of an AO adduct of an aliphatic alcohol, or a salt thereof can be used.
[0026]
Examples of the sulfonic acid and its salt (A1d) include alkyl benzene sulfonic acids such as octyl benzene sulfonic acid, dodecyl benzene sulfonic acid and octadecyl benzene sulfonic acid; alkyl naphthalene sulfonic acids such as octyl naphthalene sulfonic acid; sulfo-2-succinic acid di-2-ethylhexyl ester Sulfo fatty acid esters such as dioctadecyl sulfosuccinic acid ester; α-olefin sulfonic acid; Igepon T-type sulfonic acid; and salts thereof can be used.
As these salts, a salt formed by combining an anion composed of sulfonic acid and a cation exemplified in (A1a) can be used.
[0027]
As phosphate ester and its salt (A1e), higher alcohol phosphate ester such as lauryl alcohol phosphate monoester and lauryl alcohol phosphate diester; higher alcohol AO adduct phosphate ester and salts thereof can be used.
[0028]
As the cationic surfactant (A2), a quaternary ammonium salt type cationic surfactant (A2a), an amine salt type cationic surfactant (A2b) and the like can be used.
Examples of the quaternary ammonium salt type cationic surfactant (A2a) include tetraalkylammonium cations such as lauryltrimethylammonium chloride and didecyldimethylammonium chloride (the carbon number of each alkyl group is preferably 1 to 18); lauryldimethylbenzyl An ammonium cation having a benzyl group and an alkyl group (preferably having 1 to 18 carbon atoms) such as ammonium chloride (benzalkonium chloride); a pyridinium cation such as cetylpyridinium chloride and oleylpyridinium chloride; a polyoxyalkylene group and an alkyl group A quaternary ammonium salt composed of an ammonium cation having a carbon number of preferably 1 to 18 can be used.
As anions constituting these quaternary ammonium salts, hydroxide ions, halogen ions (for example, fluorine ions, chlorine ions, bromine ions, iodine ions), nitrate ions, nitrite ions, methosulphate ions, carbon number 1 ~ 8 carboxyl anions (for example, anions derived from formic acid, acetic acid, propionic acid, 2-ethylhexanoic acid, lactic acid, malic acid, gluconic acid, etc.) and the like can be used.
[0029]
As the amine salt type cationic surfactant (A2b), primary amine salts such as laurylamine chloride, stearylamine bromide, cetylamine methosulfate; laurylmethylamine chloride, stearylethylamine bromide, dilaurylamine methosulfate, laurylpropyl Secondary amine salts such as amine acetate; tertiary amine salts such as lauryl diethylamine chloride and laurylethylmethylamine bromide can be used.
[0030]
As the nonionic surfactant (A3), an AO addition type nonionic surfactant (A3a), a polyvalent alcohol type nonionic surfactant (A3b) and the like can be used.
As the AO addition type nonionic surfactant (A3a), a saturated or unsaturated higher alcohol AO addition having 8 to 22 carbon atoms such as 2-ethylhexyl alcohol, dodecyl alcohol, oleyl alcohol, linoleic alcohol, obtusyl alcohol, etc. (Addition mole number 3 to 100); stearic acid EO adduct (addition mole number 10 to 50 mol), oleic acid EO adduct (addition mole number 10 to 50 mol), polyethylene glycol (molecular weight 400 to 2000) laurin C8-22 saturated or unsaturated carboxylic acid AO adducts such as acid diesters; ethylene glycol, propylene glycol, glycerin, trimethylolpropane, ditrimethylolpropane, neopentyl alcohol, pentaerythritol, dipentaerythritol , Sorbitan, Seo AO adduct of polyhydric alcohol having 2 to 22 carbon atoms such as bitol and sucrose (addition mole number 10 to 120); trimethylolpropane monostearate EO (addition mole number 10 to 50 mole) ) PO (addition mol number 10-50 mol) random adduct, sorbitan monostearate EO adduct (addition mol number 10-50 mol), sorbitan dilaurate EO (addition mol number 10-50 mol) PO (addition mol number 10) ˜50 mol) polyhydric alcohol carboxylate AO adduct such as random adduct; sorbitan monostearyl ether EO adduct (addition mole number 10-50 mol), methyl glycoside EO (addition mole number 10-50 mol) PO ( Addition mole number 10-50 moles) Random adduct, lauryl glycoside EO adduct (addition mole number 10-50 moles) Nonalkylphenol EO (addition mole number 10-50 mol) PO (addition mole number 10-50 mol) block adduct, octylphenol EO adduct (addition mole number 10-50 mol), bisphenol AEO adduct Alkylphenol AO adducts such as (addition mole number 10-50 mol); higher alkylamines such as laurylamine EO adduct (addition mole number 10-50 mol), stearylamine EO adduct (addition mole number 10-50 mol) AO adduct; EO adduct of hydroxypropyl oleic acid amide (addition mole number: 10 to 50 mol), EO adduct of dihydroxyethyl lauric acid amide (addition mole number: 10 to 50 mol), etc. Can be used.
[0031]
Examples of the polyhydric alcohol type nonionic surfactant (A3b) include polyhydric alcohol carboxylates such as pentaerythritol monooleate and sorbitan monolaurate; polyhydric alcohols such as pentaerythritol monolauryl ether, sorbitan monomethyl ether and lauryl glycoside. Alkyl ethers can be used.
[0032]
As the amphoteric surfactant (A4), amino acid type amphoteric surfactant (A4a), betaine type amphoteric surfactant (A4b), imidazoline type amphoteric surfactant (A4c) and the like can be used.
The amino acid type amphoteric surfactant (A4a) is an amphoteric surfactant having an amino group and a carboxyl group in its molecule, and an alkylaminopropionic acid type amphoteric interface such as sodium stearylaminopropionate or potassium laurylaminopropionate. Activators; alkylaminoacetic acid type amphoteric surfactants such as sodium laurylaminoacetate and ammonium stearylaminoacetate.
[0033]
The betaine type amphoteric surfactant (A4b) is an amphoteric surfactant having a quaternary ammonium salt type cation moiety and a carboxylic acid type anion moiety in its molecule, such as stearyldimethylaminoacetic acid betaine and lauryl. Examples thereof include alkyldimethylbetaines such as dimethylaminoacetic acid betaine; amide betaines such as coconut oil fatty acid amidopropylbetaine; alkyldihydroxyalkylbetaines such as lauryldihydroxyethylbetaine.
[0034]
Examples of the imidazoline type amphoteric surfactant (A4c) include 2-undecyl-N-carboxymethyl-N-hydroxyethyl imidazolinium betaine and 2-heptadecenyl-hydroxyethyl imidazoline.
[0035]
Of these surfactants (A), the cationic surfactant (A2) is preferable, and the quaternary ammonium salt type cationic surfactant (A2a) is more preferable. Particularly preferred are quaternary ammonium salts composed of tetraalkylammonium cations and quaternary ammonium salts composed of ammonium cations having a benzyl group and an alkyl group.
(A) can use the commercial item as it is, and what was manufactured by the well-known method may be used for it. Moreover, you may use 2 or more types of mixtures.
[0036]
The amount of (A) used (parts by weight) is preferably 0.5 or more, more preferably 10 or more, particularly preferably 30 or more, and most preferably based on 100 parts by weight of the organic polymer (B) forming the polymer matrix. Is 50 or more, preferably 200 or less, more preferably 150 or less, particularly preferably 120 or less, and most preferably 100 or less.
[0037]
The amount of (A) used (parts by weight) is preferably 0.5 or more, more preferably 10 or more, particularly preferably 30 or more, and most preferably based on 100 parts by weight of the organic polymer (B) forming the polymer matrix. Is 50 or more, preferably 200 or less, more preferably 150 or less, particularly preferably 120 or less, and most preferably 100 or less.
[0038]
The shape of the micelle and the space group of the micelle arrangement are mainly influenced by the chemical structure of the surfactant (A). This is also affected by the amount of surfactant, temperature, media type, and the like.
The shape of the micelle can be controlled by the balance between the size of the hydrophilic group and the size of the hydrophobic group of the surfactant (A). Details are described in the literature (Supramolecular Science, Tokyo Science Doujin, 1998).
For example, in an aqueous system, generally, as the volume occupied by a hydrophobic group increases with respect to the length of the hydrophobic group, the volume changes from a spherical micelle to a rod-like micelle and from a rod-like micelle to a layered micelle (for example, the shape of a surfactant Is a triangular pyramid, and the bottom part is a hydrophilic group, the volume of the triangular pyramid is the volume occupied by the hydrophobic group, and the height is the length of the hydrophobic group. If the height of the pyramid is short, it will become a triangular pyramid with a large bottom area, and if it is arranged, it will be easily spherical, whereas if the height of the triangular pyramid is long, it will become a triangular pyramid with a small bottom area, forming a spherical micelle. I think it will be difficult.)
[0039]
The space group that can be formed is determined by the shape of the micelle.
As a space group that can be taken when a surfactant capable of forming a spherical micelle is used, for example, 3-d hexagonal P6 Three / Mmc, cubic Pm3n, etc.
In addition, examples of the space group that can be taken when a surfactant that forms rod-like micelles is used include 2-d hexagonal p6 mm and cubic Ia3d.
Examples of the space group that can be taken when a surfactant that forms layered micelles is used include Lamella L1.
[0040]
Although it does not specifically limit as an organic polymer (B) which forms a polymer matrix, A well-known thermoplastic resin (B1), a thermosetting resin (B2), these mixtures, etc. can be used.
Examples of the thermoplastic resin (B1) include vinyl resin (B1-1), polyester (B1-2), polyamide (B1-3), polyurethane (B1-4), and polycarbonate (B1-5).
[0041]
The vinyl resin (B1-1) can be obtained by polymerizing one or more of the non-crosslinkable vinyl monomers (b1).
As the vinyl monomer (b1), vinyl hydrocarbon (b1-1), epoxy group-containing vinyl monomer (b1-2), vinyl ester (b1-3), vinyl ether (b1-4), vinyl ketone (b1-5), Alkyl (meth) acrylate (b1-6), vinyl monomer (b1-7) having a polyoxyalkylene group, carboxyl group-containing vinyl monomer (b1-8), sulfo group-containing vinyl monomer (b1-9), phosphono group-containing Vinyl monomer (b1-10), hydroxyl group-containing vinyl monomer (b1-11), nitrogen-containing vinyl monomer (b1-12), halogen element-containing vinyl monomer (b1-13) and other vinyl monomers (b1-14) Used.
[0042]
As the vinyl hydrocarbon (b1-1), an aliphatic vinyl hydrocarbon (b1-1a), an alicyclic vinyl hydrocarbon (b1-1b), an aromatic vinyl hydrocarbon (b1-1c), or the like is used.
As the aliphatic vinyl hydrocarbon (b1-1a), alkene or alkadiene having 2 to 50 carbon atoms (preferably 2 to 22) can be used. For example, ethylene, propylene, butene, isobutylene, pentene, heptene, diisobutylene. Octene, dodecene, octadecene, butadiene, isoprene, 1,4-pentadiene and the like.
[0043]
As the alicyclic vinyl hydrocarbon (b1-1b), an alicyclic vinyl hydrocarbon having 5 to 50 (preferably 5 to 22) carbon atoms can be used. For example, cyclohexene, cyclopentadiene, dicyclopentadiene, pinene , Limonene, indene, vinylcyclohexene, and ethylidenebicycloheptene.
[0044]
As the aromatic vinyl hydrocarbon (b1-1c), aromatic vinyl hydrocarbons having 8 to 50 carbon atoms (preferably 8 to 22) can be used. For example, styrene, α-methylstyrene, vinyl toluene, 2, Examples include 4-dimethylstyrene, ethylstyrene, isopropylstyrene, butylstyrene, and phenylstyrene.
[0045]
As the epoxy group-containing vinyl monomer (b1-2), a monomer containing an epoxy group and a vinyl group (having 6 to 50 (preferably 6 to 20) carbon atoms) can be used. For example, glycidyl (meth) acrylate, etc. Is mentioned.
[0046]
As the vinyl ester (b1-3), a monomer containing a vinyl group and an ester bond (4 to 50 (preferably 6 to 20) carbon atoms) can be used. For example, vinyl acetate, vinyl butyrate, propionic acid Vinyl, vinyl butyrate, diallyl phthalate, diallyl adipate, isopropenyl acetate, vinyl methacrylate, vinyl methoxyacetate, vinyl benzoate, dialkyl fumarate (two alkyl groups are linear, branched or And a dialkyl maleate (the two alkyl groups are linear, branched or cyclic groups having 2 to 8 carbon atoms) and the like.
[0047]
As the vinyl ether (b1-4), a vinyl group-containing monomer having an ether bond (3 to 50 (preferably 6 to 20) carbon atoms) can be used. For example, vinyl methyl ether, vinyl ethyl ether, vinyl propyl ether , Vinyl butyl ether, vinyl 2-ethylhexyl ether, vinyl phenyl ether, vinyl 2-methoxyethyl ether, methoxybutadiene, vinyl 2-butoxyethyl ether, 3,4-dihydro 1,2-pyran, 2-butoxy-2′-vinyl Examples include roxydiethyl ether and vinyl 2-ethylmercaptoethyl ether.
[0048]
As vinyl ketone (b1-5), a C6-C50 vinyl ketone etc. can be used, For example, vinyl methyl ketone, vinyl ethyl ketone, vinyl phenyl ketone, etc. are mentioned.
[0049]
As the alkyl (meth) acrylate (b1-6), an alkyl (meth) acrylate having an alkyl group having 1 to 50 (preferably 1 to 20) carbon atoms can be used. For example, methyl (meth) acrylate, ethyl ( (Meth) acrylate, propyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, dodecyl (meth) acrylate, hexadecyl (meth) acrylate, heptadecyl (meth) acrylate, eicosyl (meth) acrylate, cyclohexyl methacrylate , Benzyl methacrylate, and phenyl (meth) acrylate.
[0050]
The vinyl monomer (b1-7) having a polyoxyalkylene group is a (meth) acrylate having a polyoxyalkylene group having a weight average molecular weight (hereinafter abbreviated as Mw) of 100 to 10,000 (preferably 300 to 5,000). For example, polyethylene glycol mono (meth) acrylate having a number average molecular weight (hereinafter abbreviated as Mn) of 300, polypropylene glycol (Mn500) monoacrylate, methyl alcohol EO 10 mol adduct (meth) acrylate and lauryl alcohol EO 30 mol addition Examples include (meth) acrylates.
In the above or below, Mn and Mw are a number average molecular weight and a weight average molecular weight, respectively, in terms of polystyrene measured by a gel permeation chromatography method (hereinafter abbreviated as GPC method).
[0051]
As the carboxyl group-containing vinyl monomer (b1-8), a monomer having 3 to 50 carbon atoms (preferably 3 to 20) containing a carboxyl group and a vinyl group and a salt thereof can be used. For example, (meth) acrylic Acid, (anhydrous) maleic acid, monoalkyl maleate (alkyl group having 1 to 10 carbon atoms) ester, fumaric acid, monoalkyl fumarate (alkyl group having 1 to 10 carbon atoms) ester, crotonic acid, itaconic acid, itacone Acid monoalkyl (alkyl group having 1 to 10 carbon atoms) ester, itaconic acid glycol monoether, citraconic acid, citraconic acid monoalkyl ester (alkyl group having 1 to 10 carbon atoms), cinnamic acid and alkali metal salts thereof (for example, , Sodium salts, potassium salts, etc.), alkaline earth metal salts (eg calcium salts, magnesium salts) ), Amine salts or ammonium salts.
[0052]
As the sulfo group-containing vinyl monomer (b1-9), vinyl sulfate, vinyl sulfate, vinyl sulfate and the like can be used.
As the vinyl sulfuric acid, a monomer having 2 to 50 carbon atoms (preferably 2 to 20) containing a vinyl group and a sulfo group can be used. For example, vinyl sulfonic acid, (meth) allyl sulfonic acid, styrene sulfonic acid, α -Methylstyrenesulfonic acid, 2-hydroxy-3- (meth) acryloxypropylsulfonic acid, 2- (meth) acryloylamino-2,2-dimethylethanesulfonic acid, 2- (meth) acryloylamino-2,2 -Dimethylethanesulfonic acid, 2- (meth) acryloyloxyethanesulfonic acid, 3- (meth) acryloyloxy-2-hydroxypropanesulfonic acid, and 3- (meth) acrylamide-2-hydroxypropanesulfonic acid .
[0053]
As the vinyl sulfate, a salt formed by combining the above-mentioned anion made of vinyl sulfate and the cation exemplified in (A1a) can be used. For example, sodium vinyl sulfonate, 2- (meth) acrylamide-2-methylpropane Examples thereof include calcium sulfonate and sodium 3- (meth) acryloyloxy-2-hydroxypropanesulfonate.
As vinyl sulfate ester, what consists of said vinyl sulfate and C2-C50 (preferably 3-22) alcohol etc. can be used.
As alcohols, saturated or unsaturated aliphatic alcohols (3 to 22 carbon atoms) can be used, and primary alcohols (3 to 22 carbon atoms), secondary alcohols (3 to 22 carbon atoms), and tertiary alcohols. Alcohol (C3-C22) etc. can be used.
[0054]
Examples of the vinyl sulfate ester include methyl vinyl sulfonate and sulfopropyl (meth) acrylate.
[0055]
As the phosphono group-containing vinyl monomer (b1-10), a monomer having 4 to 50 carbon atoms (preferably 5 to 20) containing a phosphono group and a vinyl group can be used. For example, hydroxyalkyl (meth) acrylate (Hydroxyalkyl group having 1 to 20 carbon atoms) Phosphoric acid monoester, 2-hydroxyethyl (meth) acryloyl phosphate, phenyl-2-acryloyloxyethyl phosphate, 2-acryloyloxyethanephosphonic acid and the like.
[0056]
As the hydroxyl group-containing vinyl monomer (b1-11), a monomer having 4 to 50 carbon atoms (preferably 4 to 20) containing a hydroxyl group and a vinyl group can be used. For example, hydroxystyrene, hydroxyethyl (meta ) Acrylate, hydroxypropyl (meth) acrylate, (meth) allyl alcohol, crotyl alcohol, isocrotyl alcohol, 1-buten-3-ol, 2-buten-1-ol, 2-butene-1,4-diol , Propargyl alcohol, 2-hydroxyethyl propenyl ether, sucrose allyl ether, and the like.
[0057]
As nitrogen-containing vinyl monomer (b1-12), amino group-containing vinyl monomer (b1-12a), amide group-containing vinyl monomer (b1-12b), nitrile group-containing vinyl monomer (b1-12c), quaternary ammonio group-containing A vinyl monomer (b1-12d) and a nitro group-containing vinyl monomer (b1-12e) can be used.
[0058]
As the amino group-containing vinyl monomer (b1-12a), a monomer having 4 to 50 carbon atoms (preferably 5 to 20) containing an amino group and a vinyl group can be used. For example, aminoethyl (meth) acrylate, Dimethylaminoethyl (meth) acrylate, diethylaminoethyl (meth) acrylate, t-butylaminoethyl methacrylate, N-aminoethyl (meth) acrylamide, (meth) allylamine, morpholinoethyl (meth) acrylate, 4-vinylpyridine, 2-vinylpyridine, crotylamine N, N-dimethylaminostyrene, methyl α-acetaminoacrylate, vinylimidazole, N-vinylpyrrole, N-vinylthiopyrrolidone, N-arylphenylenediamine, aminocarbazole, aminothiazole, Mino indole, aminopyrrole, and the like amino imidazole and amino mercaptothiazole is.
[0059]
As the amide group-containing vinyl monomer (b1-12b), a monomer having 3 to 50 carbon atoms (preferably 3 to 20) containing an amide group and a vinyl group can be used. For example, (meth) acrylamide, N-methyl (Meth) acrylamide, N-butylacrylamide, diacetone acrylamide, N-methylol (meth) acrylamide, N, N′-methylene-bis (meth) acrylamide, cinnamic amide, N, N-dimethylacrylamide, N, N— Examples include dibenzylacrylamide, methacrylformamide, N-methyl N-vinylacetamide, and N-vinylpyrrolidone.
[0060]
As the nitrile group-containing vinyl monomer (b1-12c), a monomer having 3 to 50 carbon atoms (preferably 3 to 20) containing a nitrile group and a vinyl group can be used, for example, (meth) acrylonitrile and cyanostyrene. Etc.
[0061]
As the quaternary ammonio group-containing vinyl monomer (b1-12d), a quaternized product of a tertiary amino group-containing vinyl monomer having 6 to 50 carbon atoms (preferably 8 to 20) (for example, methyl chloride, dimethyl sulfate, benzyl). And the like quaternized with a quaternizing agent such as chloride and dimethyl carbonate). Examples of the tertiary amino group-containing vinyl monomer include trimethylaminoethyl (meth) acrylate, triethylaminoethyl (meth) acrylate, trimethylaminoethyl (meth) acrylamide, triethylaminoethyl (meth) acrylamide, and tetraallylamine. It is done.
[0062]
As the nitro group-containing vinyl monomer (b1-12e), a monomer having 6 to 50 carbon atoms (preferably 6 to 20) containing a nitro group and a vinyl group can be used, and examples thereof include nitrostyrene and dinitrostyrene. Can be mentioned.
[0063]
As the halogen-containing vinyl monomer (b1-13), a vinyl group-containing hydrocarbon having 2 to 50 carbon atoms (preferably 2 to 20) having a halogen atom can be used, and examples thereof include vinyl chloride, vinyl bromide, and vinylidene chloride. , Allyl chloride, chlorostyrene, bromostyrene, dichlorostyrene, chloromethylstyrene, tetrafluorostyrene, chloroprene and the like.
[0064]
Other vinyl monomers (b1-14) include acetoxystyrene, phenoxystyrene, ethyl α-ethoxy acrylate, isocyanatoethyl (meth) acrylate, cyanoacrylate, m-isopropenyl-α, α-dimethylmethylbenzyl isocyanate, and the like. Can be mentioned.
[0065]
(B1) is a known method and can be obtained by reacting (b1) with a polymerization initiator and, if necessary, a solvent.
As a polymerization initiator for polymerizing the monomer, a radical polymerization initiator, a cationic polymerization initiator, and an anionic polymerization initiator can be used.
Any radical polymerization initiator may be used as long as it is used for the polymerization of known vinyl monomers. Typical examples include peroxide polymerization initiators and azo polymerization initiators. Moreover, you may use the redox polymerization initiator which uses a peroxide polymerization initiator and a reducing agent together. Further, two or more of these may be used in combination.
[0066]
As the peroxide polymerization initiator, a water-soluble peroxide polymerization initiator can be used, and examples thereof include hydrogen peroxide, peracetic acid, and ammonium salts, potassium salts, and sodium salts of persulfuric acid.
[0067]
Examples of the azo polymerization initiator include azobisamidinopropane salt, azobiscyanovaleric acid (salt), and 2,2′-azobis [2-methyl-N- (2-hydroxyethyl) propionamide].
Examples of the redox polymerization initiator include water-soluble peroxides such as persulfate, hydrogen peroxide and hydroperoxide (the ones exemplified above can be used) and water-soluble inorganic or organic reducing agents (ferrous iron Salt, sodium hydrogen sulfite, alcohol, polyamine and the like) and a water-based redox polymerization initiator.
[0068]
As the anionic polymerization initiator, known ones can be used. For example, strong alkaline substances such as strontium, calcium, potassium, sodium and lithium, weak alkaline substances such as pyridine, and the like can be used.
As the cationic polymerization initiator, known ones can be used, for example, proton acids such as sulfuric acid, phosphoric acid and perchloric acid, and Lewis such as boron trifluoride, aluminum chloride, titanium tetrachloride and tin tetrachloride. An acid or the like can be used.
Among these polymerization initiators, radical polymerization initiators, anionic polymerization initiators and redox polymerization initiators are preferred, more preferably redox polymerization initiators, and particularly preferably redox polymerization initiators using potassium persulfate and a reducing agent in combination. It is.
[0069]
The amount (parts by weight) of the polymerization initiator used is preferably 0.1 or more, more preferably 0.2 or more, particularly preferably 0.3 or more, and 20 or less with respect to 100 parts by weight of (b1). More preferably, it is 10 or less, and particularly preferably 5 or less.
[0070]
Polyester (B1-2) is a dehydration-condensation of diol (b2-2) and dicarboxylic acid (b2-1) or its ester-forming group derivative (an acid anhydride, acid halide, lower alkyl ester having 4 or less carbon atoms). The oxycarboxylic acid (b2-3) is subjected to dehydration condensation, and the lactone (b2-4) is subjected to ring-opening polymerization.
[0071]
As the dicarboxylic acid (b2-1), a dicarboxylic acid having 4 to 20 carbon atoms can be used, and examples thereof include adipic acid, maleic acid, terephthalic acid, and phthalic acid. As the diol (b2-2), a diol having 2 to 18 carbon atoms can be used. For example, ethylene glycol, diethylene glycol, 2,2-dimethylpropanediol, 1,4-butanediol, 1,18-octadecanediol and Examples include alkylene oxide adducts of bisphenol A.
[0072]
As the oxycarboxylic acid (b2-3), an oxycarboxylic acid having 2 to 12 carbon atoms can be used. For example, hydroxyacetic acid, ω-oxycaproic acid, ω-oxyenanthic acid, ω-oxycaprylic acid, ω- Examples include oxypelargonic acid, ω-oxycapric acid, 11-oxyundecanoic acid, and 12-oxidedecanoic acid.
[0073]
As the lactone (b2-4), a lactone having 6 to 12 carbon atoms can be used, and examples thereof include caprolactone, enanthlactone, laurolactone, and undecanolactone.
[0074]
By dehydrating and condensing the diol (b2-2) with the dicarboxylic acid (b2-1) or its ester-forming group derivative (an acid anhydride, an acid halide, a lower alkyl ester having 4 or less carbon atoms) (B1-2) Can be manufactured. The molar ratio of (b2-1) / (b2-2) is preferably 1.1 / 1 to 1 / 1.1, and more preferably 1.05 / 1 to 1 / 1.05.
Examples of esterification catalysts include inorganic acids (sulfuric acid, hydrochloric acid, etc.), organic acids (p-toluenesulfonic acid, methanesulfonic acid, polyphosphate esters, etc.), antimony catalysts (antimony trioxide, etc.), tin catalysts (monobutyltin). Oxide), titanium catalyst (tetrabutyl titanate, etc.), zirconium catalyst (tetrabutyl zirconate, etc.), zirconium organic acid salt (zirconyl acetate), organic acid metal salt catalyst (zinc acetate, etc.), and the like.
[0075]
When using a catalyst, the usage-amount of a catalyst is 0.1-5 weight part normally with respect to 100 weight part of monomers (the total weight of two when (b2-1) and (b2-2) are used). .
Polyester (B1-2) is produced by a known method, for example, by reacting (b2-1) and (b2-2) in the presence of an esterification catalyst at 1 torr and 200 ° C. for 18 hours.
[0076]
Polyamide (B1-3) is a method of dehydrating condensation of dicarboxylic acid (b2-1) and diamine (b3-1), a method of dehydrating condensation of aminocarboxylic acid (b3-2), and a lactam (b3-3). It can be obtained by a ring polymerization method.
As the diamine (b3-1), diamines having 2 to 18 carbon atoms can be used. For example, ethylenediamine, 1,3-propanediamine, 2,2-dimethylpropanediamine, 1,4-butanediamine, isophoronediamine, Examples include 1,18-octadecanediamine and phenylenediamine.
[0077]
As the aminocarboxylic acid (b3-2), an aminocarboxylic acid having 2 to 12 carbon atoms can be used. For example, glycine, ω-aminocaproic acid, ω-aminoenanthic acid, ω-aminocaprylic acid, ω-aminopelargon Examples include acid, ω-aminocapric acid, 11-aminoundecanoic acid, and 12-aminododecanoic acid.
[0078]
As the lactam (b3-3), a lactam having 6 to 12 carbon atoms can be used, and examples thereof include caprolactam, enantolactam, laurolactam, and undecanolactam.
[0079]
When (b2-1) and (b3-1) are subjected to dehydration condensation to obtain (B1-3), the molar ratio of (b2-1) / (b3-1) is 1.1 / 1 to 1/1. .1 is preferable, and 1.05 / 1 to 1 / 1.05 is more preferable.
Polyamide (B1-3) is produced by a known method, for example, by reacting (b2-1) and (b3-1) at 1 torr and 200 ° C. for 12 hours.
[0080]
Polyurethane (B1-4) can be obtained by polyaddition reaction of diisocyanate (b4-1) and diol (b2-2).
As the diisocyanate (b4-1), a diisocyanate having 6 to 20 carbon atoms (excluding carbon in the isocyanate group; hereinafter the same) can be used. For example, hexamethylene diisocyanate (HDI), dodecamethylene diisocyanate, 1,3- or 1,4-phenylene diisocyanate, 2,4- or 2,6-tolylene diisocyanate (TDI), 2,4'- or 4,4'-diphenylmethane diisocyanate (MDI), isophorone diisocyanate (IPDI) , Dicyclohexylmethane-4,4′-diisocyanate (hydrogenated MDI), methylcyclohexadiene diisocyanate (hydrogenated TDI), 2,5- or 2,6-norbornene diisocyanate, m- or p-xylylene diisocyanate (XDI) Beauty α, α, α ', α'- tetramethylxylylene diisocyanate (TMXDI), and the like.
[0081]
When (b4-1) and (b2-2) are reacted to obtain (B1-4), the molar ratio of (b4-1) / (b2-2) is 1.1 / 1 to 1/1. .1 is preferable, and 1.05 / 1 to 1 / 1.05 is more preferable.
As the urethanization catalyst, known catalysts can be used, such as metal catalysts such as tin-based catalysts and lead-based catalysts; triethylenediamine, tetramethylethylenediamine, N-ethylmorpholine, triethylamine, diethylethanolamine, and carbonates or organic thereof. Amine-based catalysts such as acid salts are used.
[0082]
When using a catalyst, the usage-amount of a catalyst is 0.1-5 weight part normally with respect to 100 weight part of monomers (total weight of (b4-1) and (b2-2)).
The polyurethane (B1-4) is produced by a known method, for example, by reacting (b4-1), (b2-2) and a urethanization catalyst at 60 ° C. in a nitrogen atmosphere.
[0083]
Polycarbonate (B1-5) can be obtained by condensation of diol (b2-2) and phosgene or carbonic acid diester.
When (B1-5) is obtained by condensing diol (b2-2) with phosgene or carbonic acid diester, the molar ratio of (b2-2) / phosgene or carbonic acid diester is 1.1 / 1 to 1/1. .1 is preferable, and 1.05 / 1 to 1 / 1.05 is more preferable.
Polycarbonate (B1-5) is produced by a known method, for example, by reacting (b2-2) and phosgene at 1 torr and 120 ° C.
[0084]
The Mn of the thermoplastic resin (B1) is preferably 10,000 or more, more preferably 20,000 or more, particularly preferably 30,000 or more, most preferably 40,000 or more, and 1,000,000 or less. Is more preferably 500,000 or less, particularly preferably 400,000 or less, and most preferably 300,000 or less.
[0085]
As the thermosetting resin (B2), a crosslinked cured product (B2-1) of a thermosetting resin (B1a) in which a crosslinking reactive group is introduced into the thermoplastic resin (B1), a constituent monomer of the thermoplastic resin (B1) And a crosslinked resin (B2-2), an epoxy resin (B2-3), a phenol resin (B2-4), a furan resin (B2-5) and the like derived from a crosslinking monomer can be used.
[0086]
The cross-linked cured product (B2-1) is a thermosetting resin (B1a) having a cross-linking reactive group introduced into the thermoplastic resin (B1), if necessary, in the presence of a curing agent, a catalyst and / or a solvent. It can be obtained by carrying out an epoxidation reaction, a urethanization reaction and / or a urealation reaction.
Examples of the crosslinking reactive group include an epoxy group, a hydroxyl group, a carboxyl group, an amino group, and an isocyanate group.
[0087]
Examples of the method for obtaining (B1a) include a method of (co) polymerizing a vinyl monomer having a crosslinking reactive group when the vinyl monomer (b1) is polymerized.
Examples of the vinyl monomer having a crosslinking reactive group include (b1-2), (b1-7), (b1-8), (b1-11), and (b1-12).
(B1a) The amount (parts by weight) of the vinyl monomer having a crosslinking reactive group used in the synthesis is preferably 5 or more, more preferably 10 or more, particularly preferably 100 parts by weight of (B1a). Is 15 or more, preferably 100 or less, more preferably 70 or less, and particularly preferably 50 or less.
[0088]
Examples of the curing agent include diol, diamine, diisocyanate, and diepoxide.
[089]
When the curing agent is used, the amount (parts by weight) of the curing agent is preferably 0.1 or more, more preferably 1 or more, particularly preferably 5 or more, with respect to 100 parts by weight of (B1a). 50 or less is preferable, More preferably, it is 30 or less, Most preferably, it is 25 or less.
In the urethanization reaction and urea reaction, a urethanization catalyst may be used as necessary. As the urethanization catalyst, the above can be used.
When using a catalyst, the usage-amount of a catalyst is 0.1-5 weight part normally with respect to 100 weight part of resin.
[0090]
The crosslinked resin (B2-2) can be obtained by replacing a part of the constituent monomer of the thermoplastic resin (B1) with a crosslinking monomer and polymerizing it.
Crosslinkable monomers include 2-8 or more polyfunctional vinyl monomers containing non-conjugated double bonds; and high functionality carboxylic acids, high functionality alcohols, high functionality having 3-8 or more functional groups Functional amines and high functional isocyanates can be used.
Examples of the polyfunctional vinyl monomer include polyhydric alcohol {2 to 50 (preferably 2 to 20) carbon atoms, 2 to 8 (preferably 2 to 4)} poly (meth) acrylates and aromatic polyfunctional vinyl compounds. For example, ethylene glycol di (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate, neopentyl glycol di (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate and polyethylene glycol di (meth) acrylate; divinyl Examples include benzene, divinyltoluene, divinylxylene, divinylketone, and trivinylbenzene.
[0091]
The use amount (parts by weight) of the polyfunctional vinyl monomer is preferably 0.1 or more, more preferably 1 or more, particularly preferably with respect to 100 parts by weight of the total weight of the vinyl monomer (b1) and the polyfunctional vinyl monomer. 5 or more, preferably 50 or less, more preferably 30 or less, particularly preferably 25 or less.
[0092]
As the highly functional carboxylic acid, a polyfunctional (3 to 5 valent) carboxylic acid having 4 to 50 carbon atoms can be used. For example, trimellitic acid, 1,2,4,5-benzenetetracarboxylic acid, benzenehexacarboxylic acid Examples include acids and naphthalene tetracarboxylic acids.
The use amount (parts by weight) of the high-functional carboxylic acid is based on 100 parts by weight of the total weight of the dicarboxylic acid (b2-1), oxycarboxylic acid (b2-3), lactone (b2-4) and high-functional carboxylic acid. And preferably 0.1 or more, more preferably 1 or more, particularly preferably 5 or more, and 50 or less, more preferably 30 or less, particularly preferably 25 or less.
[0093]
As the highly functional alcohol, a polyfunctional (3 to 5 valent) alcohol having 3 to 50 carbon atoms can be used, and examples thereof include glycerin, diglycerin, trimethylolpropane, pentaerythritol and dipentaerythritol.
The amount of polyfunctional alcohol used (parts by weight) is 0 with respect to 100 parts by weight of the total weight of the diol (b2-2), oxycarboxylic acid (b2-3), lactone (b2-4) and polyfunctional alcohol. Is preferably 1 or more, more preferably 1 or more, and particularly preferably 5 or more, and is preferably 50 or less, more preferably 30 or less, and particularly preferably 25 or less.
[0094]
As the high-functional amine, a polyfunctional (3-5 pentavalent) amine having 3 to 50 carbon atoms can be used, for example, diethylenetriamine, bis (hexamethylene) triamine, triethylenetetramine, tetraethylenepentamine, pentaethylenehexamine, etc. Is mentioned.
The use amount (parts by weight) of the high-functional amine is 0 with respect to 100 parts by weight of the total weight of the diamine (b3-1), aminocarboxylic acid (b3-2), lactam (b3-3) and polyfunctional amine. Is preferably 1 or more, more preferably 1 or more, and particularly preferably 5 or more, and is preferably 50 or less, more preferably 30 or less, and particularly preferably 25 or less.
[0095]
As the high functional isocyanate, polyfunctional (3 to 6 valent) isocyanate having 3 to 60 carbon atoms can be used. For example, HDI trimer, IPDI trimer, TDI trimer, 2-isocyanatoethyl-2,6-diisocyanate Examples include caproate, HDI 3 mol adduct of glycerol, HDI 4 mol adduct of pentaerythritol, and HDI 6 mol adduct of dipentaerythritol. The amount (parts by weight) of the high-functional isocyanate is preferably 0.1 or more, more preferably 1 or more, particularly preferably 5 with respect to 100 parts by weight of the total weight of the diisocyanate (b4-1) and the polyfunctional isocyanate. Or more, preferably 50 or less, more preferably 30 or less, and particularly preferably 25 or less.
[0096]
The crosslinked resin (B2-2) is produced in the same manner as a known method, for example, the production method of the thermoplastic resin (B1).
When the crosslinked resin (B2-2) is a polyester, the ratio of the number of moles of carboxyl groups to the number of moles of hydroxyl groups is 1.1 / 1 to 1 / 1.1, preferably 1.05 / 1 to 1/1 /. It is preferable to set the usage amount of dicarboxylic acid, polyfunctional carboxylic acid, diol, polyfunctional alcohol, oxycarboxylic acid and lactone so as to be 1.05).
[0097]
When the crosslinked resin (B2-2) is a polyamide, the ratio of the number of moles of carboxyl groups to the number of moles of amino groups is 1.1 / 1 to 1 / 1.1, preferably 1.05 / 1 to 1/1 /. It is preferable to set the usage-amount of dicarboxylic acid, polyfunctional carboxylic acid, diamine, polyfunctional amine, aminocarboxylic acid, and lactam so that it may become 1.05).
[0098]
When the crosslinked resin (B2-2) is polyurethane, the ratio of the number of moles of isocyanate groups to the number of moles of hydroxyl groups is 1.1 / 1 to 1 / 1.1, preferably 1.05 / 1 to 1/1 /. It is preferable to set the use amount of diisocyanate, polyfunctional isocyanate, diol and polyfunctional alcohol so as to be 1.05).
[0099]
The epoxy resin (B2-3) can be obtained by reacting a polyepoxide with a polyamine and / or polycarboxylic acid (or acid anhydride).
At this time, in order to make the epoxy resin (B2-3) a thermosetting resin, one of the polyepoxides, polyamines, and polycarboxylic acids to be used has a functional group number in which any one component has three or more functions. To do. Moreover, you may use monofunctional epoxide, monofunctional amine, and monofunctional carboxylic acid in the range which does not impair a physical property.
[0100]
As the epoxide having 1 functional group, an epoxide having 2 to 50 carbon atoms can be used, and examples thereof include EO, PO, styrene oxide, phenyl glycidyl ether and allyl glycidyl ether.
[0101]
As the polyepoxide having 2 functional groups, polyepoxide having 4 to 50 carbon atoms can be used, and examples thereof include ethylene glycol diglycidyl ether, 1,4 epoxycyclohexane and bisphenol A diglycidyl ether.
As the polyepoxide having 3 to 6 functional groups, polyepoxide having 6 to 50 carbon atoms can be used, and examples thereof include glycerin triglycidyl ether, pentaerythritol tetraglycidyl ether and dipentaerythritol hexaglycidyl ether.
Polyepoxy may be used alone or a mixture may be used.
[0102]
As the polyamine, diamine (b3-1), a highly functional amine, or the like can be used. Polyamines may be used alone or in a mixture.
The amount of polyamine used (parts by weight) is preferably 20 or more, more preferably 25 or more, particularly preferably 30 or more, and preferably 100 or less, more preferably 60 or less, with respect to 100 parts by weight of epoxide. Especially preferably, it is 50 or less.
[0103]
As polycarboxylic acid, dicarboxylic acid (b2-1), highly functional carboxylic acid, etc. can be used. The polycarboxylic acid may be used alone or a mixture may be used.
The use amount (parts by weight) of the polycarboxylic acid is preferably 50 or more, more preferably 50 or more, particularly preferably 60 or more, and preferably 150 or less, more preferably 100 with respect to 100 parts by weight of the epoxide. Hereinafter, it is particularly preferably 90 or less.
[0104]
As the phenol resin (B2-4), a resole resin, a novolac resin, or the like can be used, and it can be obtained by reacting phenol with formaldehyde.
The resole resin can be obtained by reacting phenol and formaldehyde in the same amount or in excess of formaldehyde in the presence of a base catalyst such as sodium hydroxide, ammonia or organic amine.
The phenol / formaldehyde molar ratio is preferably 1/1 to 1/2, and more preferably 1 / 1.1-1 to 1 / 1.9.
The amount (parts by weight) of the base catalyst used is preferably 0.5 or more, more preferably 0.7 or more, particularly preferably 1 or more, with respect to 100 parts by weight of the total weight of phenol and formaldehyde. The following is preferable, more preferably 15 or less, and particularly preferably 10 or less.
[0105]
The novolak resin can be obtained by reacting phenol and formaldehyde in the same amount or in excess of phenol in the presence of an acid catalyst such as oxalic acid.
The molar ratio of phenol / formaldehyde is preferably 1/1 to 1 / 0.7, more preferably 1 / 0.9 to 1 / 0.75.
The amount (parts by weight) of the acid catalyst used is preferably 0.5 or more, more preferably 0.7 or more, particularly preferably 1 or more, with respect to 100 parts by weight of the total weight of phenol and formaldehyde. The following is preferable, more preferably 15 or less, and particularly preferably 10 or less.
[0106]
Furan resin (B2-5) can be obtained by reaction of furan and / or a derivative thereof with formaldehyde.
The molar ratio of furan and furan derivative / formaldehyde is preferably from 1 / 0.7 to 1/2, more preferably from 1 / 0.7 to 1 / 0.9 and from 1 / 1.1 to 1 / 1.9. It is.
[0107]
Further, as other furan resins, compounds produced by replacing a part of furan and furan derivatives with melamine, urea or the like can be used.
When replacing furan with melamine or urea, the amount thereof is preferably 0.1 or more, more preferably 1 or more, particularly preferably 5 or more, and preferably 50 or less with respect to 100 parts by weight of furan. More preferably, it is 30 or less, and particularly preferably 25 or less.
[0108]
Examples of other thermosetting resins include known thermosetting resins such as xylene resin, petroleum resin, urea resin, melamine resin, alkyd resin, and silicone resin.
[0109]
Of these organic polymers (B), the thermosetting resin (B2) is preferable, and more preferably, a crosslinked cured product of a thermosetting resin (B1a) in which a crosslinking reactive group is introduced into the thermoplastic resin (B1) ( B2-1); a cross-linked resin (B2-2) derived from a constituent monomer and a cross-linking monomer of the thermoplastic resin (B1); a phenol resin (B2-4) and a furan resin (B2-5). Particularly preferred are (B2-4) and (B2-5), and most preferred is (B2-4).
The organic polymer (B) may be used alone or in combination of two or more thereof.
[0110]
Other additives for resin (E) can be arbitrarily added to the micelle-containing organic polymer of the present invention within a range that does not impair the characteristics depending on various uses.
Additives for resins (E) include pigments, dyes, fillers (organic and / or inorganic fillers), nucleating agents, glass fibers, lubricants, plasticizers, mold release agents, antioxidants, flame retardants, UV absorbers And antibacterial agents.
When the resin additive (E) is added, the amount of (E) used (parts by weight) is preferably 0.1 or more, more preferably 0.2 or more, relative to 100 parts by weight of (B). Especially preferably, it is 0.3 or more, most preferably 0.4 or more, and 30 or less is preferable, More preferably, it is 20 or less, Especially preferably, it is 10 or less, Most preferably, it is 5 or less.
[0111]
The method for producing the micelle-containing organic polymer is not particularly limited.
(1) Constituent monomer of organic polymer (B), surfactant (A), solvent and resin additive (E) as necessary, and then micelle of surfactant is formed in the constituent monomer A method of obtaining a micelle-containing organic polymer by polymerizing and curing the constituent monomers, and then removing the solvent if necessary.
(2) Dissolve the prepolymer in a solvent, add (A) and (E) as necessary to form micelles of (A) in the prepolymer, polymerize and cure the prepolymer After removing the solvent, to obtain a micelle-containing organic polymer,
(3) The organic polymer (B) is dissolved in a solvent, (A) and, if necessary, a solvent and (E) are added, and (A) micelles are formed in (B). A method of obtaining a micelle-containing organic polymer by removing the solvent, if necessary, can be mentioned.
[0112]
Here, the prepolymer means an organic polymer (B) of Mn 1000 to 100,000 having a crosslinking reactive group.
Although there is no limitation in particular as a solvent which can be used at the time of manufacture of a micelle containing organic polymer, For example, water; C1-C12 hydrocarbons, such as pentane, hexane, cyclohexane, toluene, xylene, mesitylene; Methanol, ethanol, isopropanol 1-butanol, ethylene glycol, glycerin and other C1-C10 alcohols; ethyl acetate, butyl acetate and other C2-C12 esters; acetone, methyl ethyl ketone and other C3-C12 ketones; diethyl ether, C2-C12 ethers such as butyl ethyl ether; C2-C12 amides such as N, N-dimethylformamide and N-diethylacetamide; C2-C12 sulfoxides such as dimethyl sulfoxide and diethyl sulfoxide; Can be mentioned.
[0113]
Of these, water, hydrocarbons, alcohols and esters, and ketones are preferable, and water, toluene, xylene, mesitylene, methanol, ethanol, isopropanol, 1-butanol, ethyl acetate, and acetone are more preferable.
[0114]
When a solvent is used during the production of the micelle-containing organic polymer, the amount of the solvent used (parts by weight) is not particularly limited, but is preferably 1 or more, more preferably 5 with respect to 1 part by weight of the surfactant (A). More preferably, it is 10 or more, most preferably 15 or more, and 100 or less is preferable, more preferably 50 or less, particularly preferably 40 or less, and most preferably 30 or less.
[0115]
The micelle-containing organic polymer of the present invention can be processed into various shapes. For example, it can be made into a shape such as a block shape, a fiber shape, a sheet shape, or a film shape by a method such as injection molding or extrusion molding.
[0116]
In the case of molding, the molding temperature may be any temperature at which the organic polymer can be molded, but is preferably 200 ° C. or lower, more preferably 150 ° C. or lower.
[0117]
The micelle-containing organic polymer of the present invention can be used as a raw material for the organic polymer porous material and porous carbon material described below, and also as an ink receiving layer (especially effective when a cationic surfactant is used). Can be used.
[0118]
Next, the organic polymer porous body of the second invention will be described.
In the organic polymer porous material of the present invention, the total pore volume of the pores corresponding to the diameter within the range of ± 40% of the pore diameter showing the maximum peak in the pore diameter distribution curve is based on the total pore volume. It is 50 volume% or more, preferably 60 volume% or more, more preferably 70 volume% or more, particularly preferably 75 volume% or more, and most preferably 80 volume% or more.
Here, the pore diameter distribution curve is a value obtained by differentiating pore volume (V) by pore diameter (D) (dV / dD) on the vertical axis and pore diameter (D) on the horizontal axis. Means a curve.
The pore diameter showing the maximum peak means the pore diameter at which the dV / dD value of the pore diameter distribution curve is maximized.
The pore diameter distribution curve is calculated from an adsorption isotherm obtained by measuring the adsorption amount of argon or nitrogen gas. It can also be obtained from the pore distribution curve obtained from the mercury intrusion method.
From the adsorption isotherm, a pore diameter and a pore volume of 0.3 to 50 nm are determined, and from a mercury intrusion method, a pore diameter and a pore volume of 10 to 1000 nm are determined. Usually, 50 nm or less is measured by adsorption isotherm, and 50 nm or more is measured by mercury porosimetry. By using both methods, it is possible to measure all the preferable pore diameter ranges.
[0119]
The method of calculating from the adsorption isotherm is exemplified below.
The measurement sample is cooled to liquid nitrogen temperature (−196 ° C.), nitrogen gas is introduced, and the adsorption amount is obtained by a constant volume method or a weight method. An adsorption isotherm is created by gradually increasing the pressure of the introduced nitrogen gas and plotting the amount of nitrogen gas adsorbed against each equilibrium pressure.
From this adsorption isotherm, calculation of Cranston-Inklay method (for example, Adv. Catalysis, Vol. 9, 143, 1957) or BJH method (J. Catalysis, Vol. 4, 649, 1965), etc. The pore diameter distribution curve is obtained from the equation.
[0120]
The mercury intrusion method is a measurement method based on the principle that mercury does not cause capillary action unless external pressure is applied. When a porous sample is immersed in mercury and external pressure is applied, mercury penetrates into the sample. At this time, the applied external pressure and the diameter of the smallest pore through which mercury can permeate have the relationship of the following formula (3).
D = −4γcos θ / P (3)
(D is the pore diameter (cm), γ is the surface tension of mercury (480 dyne / cm), θ is the contact angle (140 °), P is the measurement pressure (kg / cm 2 ). )
Further, the total volume of pores having pores having a pore diameter (D) or more corresponding to the pressure is determined from the amount of mercury that has penetrated.
The obtained results are plotted with the pore volume on the vertical axis and the pore diameter on the horizontal axis, and the curve obtained by differentiating the obtained curve is the pore distribution curve.
For details on the mercury intrusion method, see J.H. Amer. Inst. Chem. Engrs. 2, 307, published in 1956.
[0121]
The organic polymer porous body of the present invention has a structure in which a large number of pores are formed in an organic polymer. Examples of the pore shape of the organic polymer porous material of the present invention include a cage shape, a one-dimensional tunnel shape, and a three-dimensional tunnel shape.
The arrangement of the pores of the organic polymer porous material of the present invention may or may not have regularity, but preferably has regularity.
[0122]
The organic polymer porous material of the present invention has at least one peak in the X-ray diffraction pattern, and at least one set of the diffraction angle (2θ) and the lattice spacing (d) of the peak is represented by the following relational expression (1 ) And d is preferably one or more values within a range of 0.8 nm to 150 nm. That is, there are one or more pairs satisfying 2θ and d, but one pair with d of 0.8 to 150 nm is sufficient.
2θ = 2sin -1 (Λ / 2d) (1)
(Λ represents the wavelength (nm) of Kα1 of characteristic X-rays.)
The lattice spacing (d) (nm) is preferably 0.8 or more, more preferably 1 or more, particularly preferably 2 or more, and is preferably 150 or less, more preferably 100 or less, particularly preferably 50 or less. is there.
[0123]
The pore arrangement of the organic polymer porous material of the present invention that satisfies the above conditions may or may not have regularity, but preferably has regularity.
The fact that the arrangement of the pores has regularity means that the arrangement structure of the pores has symmetry indicated by a space group.
As such a space group, the same thing as a micelle containing organic polymer can be illustrated.
[0124]
Further, the porous organic polymer of the present invention preferably has a pore diameter (nm) showing a maximum peak in the pore diameter distribution curve of 0.3 or more, more preferably 0.4 or more, particularly preferably 0.00. It is 5 or more, most preferably 1 or more, and preferably 100 or less, more preferably 50 or less, particularly preferably 40 or less, and most preferably 30 or less.
When the pore diameter (nm) showing this maximum peak is less than this range, for example, when the organic polymer porous material of the present invention is used for an ink jet receiving layer or a catalyst carrier, ink, ions, etc. are contained in the pores. Or it may be difficult for molecules to enter. On the other hand, when the amount exceeds this range, the surface area may be decreased, the adsorption ability may be decreased, or the electrical characteristics may be decreased when used in the above-described application.
[0125]
Although the manufacturing method of an organic polymer porous body is not specifically limited, It can obtain by removing surfactant (A) from a micelle containing organic polymer.
Examples of the method for removing the surfactant (A) from the micelle-containing organic polymer include a method by baking and a method of treating with an extraction solvent.
[0126]
In the method by baking, the organic polymer porous body can be obtained by heating the micelle-containing organic polymer to a certain temperature and decomposing and removing the surfactant.
[0127]
The atmosphere at the time of thermal decomposition may be an atmosphere of an inert gas such as neon, argon, nitrogen or carbon dioxide, air or a mixture thereof, and among these, air is preferable. In addition, it is preferable to use a thermal decomposition apparatus equipped with inlets and outlets for inflow gas and outflow gas so that decomposition products can be removed. An example of such an apparatus is an electric furnace that can vent gas.
When removing by this method, it is necessary to pay attention to the softening temperature of the resin. For example, if the organic polymer is a thermoplastic resin, the formed pores may disappear due to softening when heated to a softening temperature or higher.
[0128]
In the method of treating with an extraction solvent, the organic polymer porous material can be obtained by extracting and removing the surfactant (A) in the micelle-containing organic polymer with an extraction solvent.
As the extraction solvent, it is preferable to use a solvent that has high solubility in a surfactant and has as low an affinity as possible for the resin. If the affinity with the resin is high, the resin dissolves in the extraction solvent, and the formed pores may disappear.
Examples of such an extraction solvent include hydrophilic solvents such as water, ethanol, methanol, and acetone, and mixed solutions thereof (50% by volume ethanol aqueous solution, 80% by volume methanol aqueous solution, 40% by volume acetone aqueous solution, etc.); pentane, Examples include lipophilic solvents such as hexane, heptane, toluene, and xylene.
[0129]
The use amount (parts by weight) of the extraction solvent is preferably 10 or more, more preferably 15 or more, particularly preferably 20 or more, and most preferably 30 or more with respect to 1 part by weight of the micelle-containing organic polymer. Or less, more preferably 150 or less, particularly preferably 120 or less, and most preferably 100 or less.
[0130]
When a cationic surfactant is used, extraction may be facilitated by adding a strong acid (for example, hydrochloric acid) to the extraction solvent, because the cation of the cationic surfactant is ion-exchanged with protons. When an anionic surfactant is used, extraction may be facilitated by adding a strong base (for example, potassium hydroxide) to the extraction solvent.
The addition amount of the acid or base is preferably 1 mol or more, more preferably 2 mol or more, particularly preferably 5 mol or more, and preferably 100 mol or less, more preferably 1 mol with respect to 1 mol of the surfactant. 80 mol or less, particularly preferably 50 mol or less.
[0131]
When the micelle-containing organic polymer is treated with a solvent, the extraction solvent to which an acid or base is added is maintained at the extraction temperature as necessary, and the micelle-containing organic polymer is added thereto, and if necessary, (1) ultrasonic waves are applied. Extraction by irradiation, extraction by repeating (2) pressurization-normal pressure, extraction by repeating (3) decompression-normal pressure, extraction by repeating (4) pressurization-decompression, etc.
After the extraction is completed, the organic solvent porous body is obtained by washing 1 to 5 times with a small amount of extraction solvent and drying the attached extraction solvent (reduced pressure). In addition, in order to omit a drying process, you may substitute with the other low boiling-point solvent which can be used when using an organic polymer porous body.
When drying under reduced pressure, the degree of reduced pressure is preferably 1 to 100 torr, more preferably 1 to 75 torr, and particularly preferably 1 to 50 torr.
The drying time (hour) is preferably 1 to 24, more preferably 1 to 18, and particularly preferably 1 to 12.
The organic polymer porous material of the present invention can be used as a raw material for the porous carbon material described below, and also includes an ink jet receiving layer, an electric double layer capacitor electrode material carrier, a catalyst carrier, a medical separation membrane, clean water or waste water. It can also be used as a processing adsorbent, a GPC column filler, and the like.
[0132]
Next, the porous carbon material of the third invention will be described.
In the porous carbon material of the present invention, the total pore volume (volume%) of the pores with respect to the diameter within the range of ± 40% of the pore diameter showing the maximum peak in the pore diameter distribution curve is based on the total pore volume. Or more, preferably 60 or more, more preferably 70 or more, particularly preferably 75 or more, and most preferably 80 or more.
[0133]
The porous carbon material of the present invention has a structure in which a large number of pores are formed in carbon. In addition, examples of the pore shape of the porous carbon material of the present invention include a cage shape, a one-dimensional tunnel shape, and a three-dimensional tunnel shape.
The arrangement of the pores of the porous carbon material of the present invention may or may not have regularity, but preferably has regularity.
[0134]
The porous carbon material of the present invention also has at least one peak in the X-ray diffraction pattern as well as the micelle organic-containing polymer and organic polymer porous body of the present invention, and the diffraction angle (2θ) of the peak and the lattice plane It is preferable that at least one set of the intervals (d) satisfies the following relational expression (1), and d is one or more values within the range of 0.8 nm to 150 nm.
2θ = 2sin -1 (Λ / 2d) (1)
(Λ represents the wavelength (nm) of Kα1 of characteristic X-rays.)
The lattice spacing (d) (nm) is preferably 0.8 or more, more preferably 1 or more, particularly preferably 2 or more, and is preferably 150 or less, more preferably 100 or less, particularly preferably 50 or less. is there.
[0135]
The arrangement of pores of the porous carbon material of the present invention that satisfies the above conditions may or may not have regularity, but preferably has regularity. The fact that the arrangement of the pores has regularity means that the arrangement structure of the pores has the symmetry indicated by the space group, and examples of such a space group are the same as those of the micelle-containing organic polymer. it can.
[0136]
Furthermore, the porous carbon material of the present invention also preferably has a pore diameter (nm) showing a maximum peak in the pore diameter distribution curve of 0.3 nm or more, more preferably 0.4 or more, particularly preferably 0.5. In addition, it is preferably 100 or less, more preferably 50 or less, and particularly preferably 30 or less.
When the pore diameter (nm) showing the maximum peak is less than this range, for example, when the porous carbon material of the present invention is used for an electrode material for an electric double layer capacitor or a catalyst carrier, ions are present in the pores. Or it may be difficult for molecules to enter. On the other hand, when the amount exceeds this range, the surface area may be decreased, the adsorption ability may be decreased, or the electrical characteristics may be decreased when used in the above-described application.
[0137]
Although the manufacturing method of a porous carbon material is not specifically limited, For example, it can obtain by carrying out baking carbonization of the micelle containing organic polymer directly, or baking an organic polymer porous body.
The firing carbonization atmosphere is preferably performed in an inert gas atmosphere such as nitrogen, helium, neon, argon, carbon dioxide, or a mixed gas thereof.
[0138]
Moreover, it is preferable to perform aging (preheating) before baking carbonization.
[0139]
The aging atmosphere may be an atmosphere of an inert gas such as neon, argon, nitrogen or carbon dioxide, air, or a mixture thereof. Of these, air is preferable.
When the organic polymer is a thermoplastic resin, the disappearance or deformation of pores at the calcination carbonization temperature above the softening point can be prevented by partially oxidizing the surface of the organic polymer by aging. In this case, it is preferable to partially oxidize the surface of the organic polymer at a temperature rising rate of 30 ° C./min or higher at a temperature of softening point + 100 ° C. or higher in an oxygen-containing atmosphere.
In addition, it is preferable to use a thermal decomposition apparatus equipped with inlets and outlets for the inflowing gas and the outflowing gas so that decomposition products can be removed during calcination carbonization and aging. As such an apparatus, a carbonization furnace, an electric furnace or the like can be used. For example, a rotary kiln furnace, a carbonization furnace such as a multistage stirred moving bed furnace and a multistage fluidized bed furnace, other special carbonization furnaces, and an electric furnace capable of venting gas. Etc.
[0140]
Since the organic polymer porous body and the porous carbon material derived from the micelle-containing organic polymer can maintain the shape of the micelle-containing organic polymer, by forming the micelle-containing organic polymer into a desired shape in advance, A porous carbon material can be made into a desired shape. For example, a corresponding organic polymer porous body or porous carbon material can be obtained from a powder, film, sheet-like or fibrous micelle-containing organic polymer.
[0141]
Thus, the obtained organic polymer porous body and porous carbon material can form various shapes, have a uniform pore diameter, and have a regular pore shape and / or pore arrangement. Furthermore, the porous carbon material obtained by firing the micelle-containing organic polymer and the organic polymer porous body does not need to use dangerous hydrofluoric acid or the like.
The organic polymer porous body and porous carbon material of the present invention have excellent performance such as electrical insulation, heat insulation, separation ability and adsorption ability.
Accordingly, the porous carbon material includes various battery electrodes, electric double layer capacitor electrodes, capacitor electrodes, and other electrode materials; canister adsorbents, adsorbents for water or wastewater treatment, adsorbents for water purifiers or deodorizers, Adsorption materials such as adsorbents for food refining and adsorbents for gases; semiconductor insulating materials, electronic component materials such as solid electrolytes, medical separation membranes, and catalyst carriers.
[0142]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited at all by these examples. In the following, “part” means “part by weight” and “%” means “% by weight”.
<Example 1>
A stainless steel autoclave was charged with 10 parts of phenol, 16 parts of 36% formalin and 1.5 parts of 10% sodium hydroxide and stirred until uniform. After the inside of the autoclave was replaced with nitrogen gas, the mixture was stirred at 75 ° C. for 3 hours under normal pressure to obtain a prepolymer. Next, 7 parts of octyltrimethylammonium chloride, 1.8 parts of 85% lactic acid and 1.5 parts of glycerin were added and stirred until uniform. Thereafter, water and unreacted monomers were removed under reduced pressure. The obtained viscous resin was put into a mold and formed into a sheet (4 cm × 5 cm, thickness 1 mm), and then cured at 70 ° C. for 120 hours to obtain a sheet-like micelle-containing organic polymer (G1).
[0143]
This micelle-containing organic polymer (G1) was subjected to X-ray diffraction measurement under the following conditions to determine the diffraction angle (°) of the detected maximum peak. The results are shown in Table 2.
X-ray diffraction conditions: Using a RINT2200 powder X-ray diffractometer (manufactured by Rigaku Corporation), Cu-Kα 1 Measurement was performed under the conditions of 40.0 KV tube voltage, 30 mA tube current, divergence slit 1/2 °, and scattering slit 1/2 ° light reception 0.15 mm (λ = 0.154056 nm).
Note that (G1) was dried as a measurement sample at 25 ° C. and 1 torr for 2 hours as a pretreatment.
[0144]
<Example 2>
A micelle-containing organic polymer (G2) was obtained in the same manner as in Example 1, except that 7 parts of cetyltrimethylammonium chloride was used instead of octyltrimethylammonium chloride.
For this micelle-containing organic polymer (G2), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0145]
<Example 3>
In Example 1, EO instead of octyltrimethylammonium chloride 20 PO 70 EO 20 (Ethylene oxide / propylene oxide block copolymer; Pluronic P123 (BASF)) 7 parts were used in the same manner as in Example 1 to obtain a sheet-like micelle-containing organic polymer (G3).
For this micelle-containing organic polymer (G3), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0146]
<Example 4>
190 parts of ethanol and 9 parts of 35% concentrated hydrochloric acid were added to a glass container and stirred until uniform. Next, 3 parts of the micelle-containing organic polymer (G1) obtained in Example 1 was charged, and the temperature was raised to 40 ° C. Extraction was performed at 40 ° C. for 7 hours while irradiating ultrasonic waves (frequency: 15 kHz), then the sheet was taken out, washed 3 times with 10 parts of ethanol, and dried at 25 ° C. and 1 torr for 2 hours to form a sheet-like organic polymer A porous material (GE4) was obtained.
[0147]
For this organic polymer porous material (GE4), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
In addition, the pore distribution curve of the organic polymer porous material was measured by a nitrogen adsorption method (measured from 0.3 nm to 50 nm) and a mercury intrusion method (measured from 50 nm to 500 nm), and the pore diameter showing the maximum peak V / Vmax (the ratio of the total pore volume of the pores to the diameter within the range of ± 40% of the pore diameter showing the maximum peak in the total pore volume). The results are shown in Table 3.
Nitrogen adsorption method apparatus: AUTOSORB-1 GAS / SORPTION SYSTEM (manufactured by Quantachrome Corporation).
Mercury intrusion apparatus: MERCURY PRESURER POROSOMETER MOD220 (manufactured by Carlo Erba).
In addition, when measuring a pore distribution curve, it pre-processed like the X-ray-diffraction measurement of Example 1, and was set as the measurement sample.
Moreover, V / Vmax is calculated | required by +/- 40% of total pore volume / total pore volume x100 of the pore diameter which shows the maximum peak. The total pore volume was the sum of the volumes of pores having a pore diameter of 0.3 nm to 500 nm.
[0148]
<Example 5>
In Example 4, a hollow columnar organic polymer was used in the same manner as in Example 4 except that 3 parts of the micelle-containing organic polymer (G2) obtained in Example 2 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1). A porous material (GE5) was obtained.
For this organic polymer porous material (GE5), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
Moreover, it carried out similarly to Example 4, and calculated | required the pore diameter which shows a maximum peak, and V / Vmax about the organic polymer porous body (GE5). The results are shown in Table 3.
[0149]
<Example 6>
Example 4 is the same as Example 4 except that 35% concentrated hydrochloric acid is not used and 3 parts of the micelle-containing organic polymer (G3) obtained in Example 3 is used instead of the micelle-containing organic polymer (G1). Thus, a sheet-like organic polymer porous body (GE6) was obtained.
For this organic polymer porous material (GE6), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
Moreover, it carried out similarly to Example 4, and calculated | required the pore diameter which shows a maximum peak, and V / Vmax about the organic polymer porous body (GE6). The results are shown in Table 3.
[0150]
<Example 7>
The micelle-containing organic polymer (G1) obtained in Example 1 was placed in an electric furnace capable of nitrogen flow, air was allowed to flow in advance at a rate of 10 L / min, and the temperature was raised to 250 ° C. over 30 minutes. Time aging was performed. Thereafter, nitrogen was flowed at a rate of 10 L / min and held at 250 ° C. for 30 minutes. The temperature was raised to 650 ° C. over 1 hour, and calcination was performed at this temperature for 3 hours. Furthermore, it heated up to 800 degreeC over 1 hour, baked for 5 hours, and obtained the sheet-like porous carbon material (MCG7). The shape was a sheet.
For the sheet-like porous carbon material (MCG7), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
Further, in the same manner as in Example 4, the pore diameter showing the maximum peak and V / Vmax were determined for the porous carbon material (MCG7). The results are shown in Table 4.
[0151]
<Example 8>
A sheet-like porous carbon material (MCG8) was prepared in the same manner as in Example 7 except that the micelle-containing organic polymer (G2) obtained in Example 2 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1) in Example 7. Obtained.
For the porous carbon material (MCG8), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
Further, in the same manner as in Example 4, the pore diameter showing the maximum peak and V / Vmax were determined for the porous carbon material (MCG8). The results are shown in Table 4.
[0152]
<Example 9>
A porous carbon material (MCG9) was obtained in the same manner as in Example 7 except that the organic polymer porous material (GE6) obtained in Example 6 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1) in Example 7. The shape was a sheet.
For this porous carbon material (MCG9), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
Further, in the same manner as in Example 4, with respect to the porous carbon material (MCG9), the pore diameter showing the maximum peak and V / Vmax were obtained. The results are shown in Table 4.
[0153]
<Example 10>
Glass Kolben 1 was charged with 10 parts of phenol, 16 parts of 36% formalin and 1.5 parts of 10% sodium hydroxide, and stirred until uniform. After replacing the inside of Kolben with nitrogen gas, the mixture was stirred at 75 ° C. for 3 hours under a normal pressure hermetically sealed to obtain a prepolymer. Next, 7 parts of stearyltrimethylammonium chloride, 120 parts of ion-exchanged water and 2 parts of 35% hydrochloric acid were added to Kolben 2 and stirred at room temperature until uniform. The contents of Kolben 1 were added thereto and stirred at room temperature until uniform. Then, it heated up at 95 degreeC and stirred for 1.5 hours. The precipitated solid was collected by filtration and washed twice with 50 parts of ion exchange water to obtain a powdered micelle-containing organic polymer (G10).
[0154]
For the micelle-containing organic polymer (G10), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0155]
<Example 11>
A micelle-containing organic polymer (Example 1) was prepared in the same manner as in Example 1 except that glass Kolben was used instead of the stainless steel autoclave and 7 parts of stearyltrimethylammonium chloride was used instead of octyltrimethylammonium chloride. G11) was obtained.
For the micelle-containing organic polymer (G11), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0156]
<Example 12>
In Example 1, a viscous resin was obtained in the same manner as in Example 1 except that glass Kolben was used instead of the stainless steel autoclave and 7 parts of stearyltrimethylammonium chloride was used instead of octyltrimethylammonium chloride. It was. Add 0.85 parts of hexamethylenetetramine to 13.1 parts of viscous resin and stir until uniform, then put the resin into a mold and mold it into a sheet (4 cm x 5 cm, thickness 1 mm), then at 70 ° C Curing was performed for 120 hours to obtain a sheet-like micelle-containing organic polymer (G12).
For the micelle-containing organic polymer (G12), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0157]
<Example 13>
In Example 4, a powdery organic polymer was used in the same manner as in Example 4 except that 3 parts of the micelle-containing organic polymer (G10) obtained in Example 10 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1). A porous material (GE13) was obtained.
For the organic polymer porous material (GE13), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
Moreover, it carried out similarly to Example 4, and calculated | required the pore diameter which shows a maximum peak, and V / Vmax about the organic polymer porous body (GE13). The results are shown in Table 3.
[0158]
<Example 14>
In Example 4, an organic polymer porous material (GE14) was prepared in the same manner as in Example 4 except that 3 parts of the micelle-containing organic polymer (G11) obtained in Example 11 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1). )
For the organic polymer porous material (GE14), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
Moreover, it carried out similarly to Example 4, and calculated | required the pore diameter and V / Vmax which show a maximum peak about the organic polymer porous body (GE14). The results are shown in Table 3.
[0159]
<Example 15>
In Example 4, an organic polymer porous material (GE15) was prepared in the same manner as in Example 4 except that 3 parts of the micelle-containing organic polymer (G12) obtained in Example 12 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1). )
For the organic polymer porous material (GE15), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3.
Moreover, it carried out similarly to Example 4, and calculated | required the pore diameter which shows a maximum peak, and V / Vmax about the organic polymer porous body (GE15). The results are shown in Table 3.
[0160]
<Example 16>
In the same manner as in Example 7 except that the micelle-containing organic polymer (G10) obtained in Example 10 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1) in Example 7, a powdery porous carbon material (MCG16) was obtained. Obtained.
For the porous carbon material (MCG16), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
Further, in the same manner as in Example 4, for the porous carbon material (MCG16), the pore diameter showing the maximum peak and V / Vmax were obtained. The results are shown in Table 4.
[0161]
<Example 17>
A sheet-like porous carbon material (MCG17) is obtained in the same manner as in Example 7 except that the micelle-containing organic polymer (G11) obtained in Example 11 is used instead of the micelle-containing organic polymer (G1) in Example 7. It was.
For the porous carbon material (MCG17), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
Further, in the same manner as in Example 4, for the porous carbon material (MCG17), the pore diameter showing the maximum peak and V / Vmax were obtained. The results are shown in Table 4.
[0162]
<Example 18>
A porous carbon material (MCG18) was obtained in the same manner as in Example 7 except that the micelle-containing organic polymer (G12) obtained in Example 12 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1) in Example 7. The shape was a sheet.
For the porous carbon material (MCG18), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
Further, in the same manner as in Example 4, for the porous carbon material (MCG18), the pore diameter showing the maximum peak and V / Vmax were obtained. The results are shown in Table 4.
[0163]
<Comparative Example 1>
In Example 1, a sheet-like phenol resin (G19) was obtained in the same manner as in Example 1 except that octyltrimethylammonium chloride was not used.
For the sheet-like phenol resin (G19), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0164]
<Comparative example 2>
After firing at 650 ° C. for 3 hours in the same manner as in Example 7 except that the sheet-like phenol resin (G19) obtained in Comparative Example 1 was used instead of the micelle-containing organic polymer (G1) in Example 7, The temperature was raised to 800 ° C. over 1 hour and firing was performed for 5 hours. Finally, steam activation was performed to form pores to obtain a carbon material (MCG19). As for the shape, a part of the sheet collapsed.
For the carbon material (MCG19), the diffraction angle (°) of the maximum peak was determined in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 4.
Further, in the same manner as in Example 4, for the carbon material (MCG19), the pore diameter showing the maximum peak and V / Vmax were obtained. The results are shown in Table 4.
[0165]
[Table 2]
[0166]
The micelle-containing organic polymers of Examples 1 to 3 and 10 to 12 have a diffraction angle, and the polymer of Comparative Example 1 does not diffract. That is, it can be seen that the micelle-containing organic polymer of the present invention has regularity in at least two of the micelle diameter, the micelle shape, and the micelle arrangement. Furthermore, since the pore diameter of the organic polymer porous material described below is uniform, it can be seen that it has a uniform micelle diameter. That is, it can be seen that the micelle-containing organic polymer of the present invention contains micelles with a uniform diameter in the polymer matrix, and the micelle shape is uniform or the micelles are regularly arranged.
[0167]
[Table 3]
[0168]
It can be seen that the organic polymer porous bodies of Examples 4 to 6 and 13 to 15 have a uniform pore diameter because the value of V / Vmax is large. Further, since the X-ray diffraction angle exists and d is obtained, it can be seen that the pore shape is uniform or the pores are regularly arranged.
[0169]
[Table 4]
[0170]
In Examples 7-9 and 16-18, the shape was maintained even after the calcination carbonization step.
Moreover, it turns out that the porous carbon material of Examples 7-9 and 16-18 has a uniform pore diameter from the value of V / Vmax being large. Further, since an X-ray diffraction angle exists and d is obtained, it can be seen that the shape of the pores is uniform or the pores are regularly arranged.
On the other hand, in the carbon material of Comparative Example 2, although the pore diameter is relatively uniform, the uniformity of the pore diameter is inferior to that of the example because V / Vmax is smaller than that of the example. In addition, since X-ray diffraction does not occur, it can be seen that the shape of the pores is not uniform and the arrangement of the pores is not regular.
[0171]
【The invention's effect】
Since the micelle-containing organic polymer of the present invention is an organic material, it can be easily processed and has excellent film properties. Since the organic polymer porous material and porous carbon material produced using this can retain the shape at the time of producing the micelle-containing organic polymer as they are, they can be formed into various shapes such as a lump, fiber, sheet, or film. That is, in the micelle-containing organic polymer of the present invention, micelles having a uniform particle diameter have a uniform shape or are regularly arranged, and this shape can be maintained as it is. Therefore, in the organic polymer porous material and the porous carbon material obtained from the micelle-containing machine polymer, the pores having a uniform pore diameter have a uniform shape or are regularly arranged. And from such uniformity and regularity, the micelle-containing organic polymer, organic polymer porous body and porous carbon material of the present invention exhibit excellent performance such as heat insulation, separation ability and adsorption ability. Further, when the porous carbon material is used for the electrode of the electric double layer capacitor, since the pores have a uniform diameter, the effective electrode area can be increased and the electric double layer can have a high capacity.
Furthermore, since the organic polymer porous body and porous carbon material of the present invention do not require the use of dangerous hydrofluoric acid, the organic polymer porous body and porous carbon material can be provided extremely safely and simply.
[0172]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective sectional view schematically showing a state in which micelles or pores and an organic polymer, or pores and carbon form a space group “2-d hexagonal p6 mm”.
FIG. 2 is a perspective transmission diagram schematically illustrating a state in which micelles or pores and an organic polymer, or pores and carbon form a space group “cubic Ia3d”.
FIG. 3 is a perspective cross-sectional view schematically illustrating a state in which micelles or pores and an organic polymer, or pores and carbon form a space group “cubic Pm3n”.
FIG. 4 shows that the micelles or pores and the organic polymer, or the pores and carbon are in the space group “3-d hexagonal P6. Three FIG. 6 is a perspective cross-sectional view schematically showing a state where “/ mmc” is formed.
Claims (6)
2θ=2sin-1(λ/2d) (1)
(λは特性X線のKα1の波長(nm)を表す。)The X-ray diffraction pattern has at least one peak, and at least one set of the diffraction angle (2θ) and the lattice spacing (d) of the peak satisfies the following relational expression (1). A micelle-containing phenol resin having one or more values within a range of 8 nm to 150 nm.
2θ = 2sin −1 (λ / 2d) (1)
(Λ represents the wavelength (nm) of Kα1 of characteristic X-rays.)
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