JP3777669B2 - Adsorption core of adsorption refrigeration equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸着剤により水などの冷媒を吸着、離脱させることを利用した吸着式冷凍装置の吸着コアに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平6−2984号公報には、図8に示すような吸着式冷凍装置の吸着コア11が提案されている。これは、内部に冷却流体または加熱流体が流れる複数の伝熱管26に、複数の板状フィン60を串刺し状に配置し、それぞれの伝熱管26およびフィン60の間の間隙に、シリカゲル等の吸着剤34を充填するとともに、フィン60の外側を、通気性を有する金網状の被覆材29で被覆したものである。
【0003】
この吸着コア11は、図示しない密閉容器内に配置されており、上記密閉容器の冷媒出入口から気体冷媒が出入りするようになっている。そして、吸着コア11の伝熱管26内に冷却流体が流れると、吸着コア11内の吸着剤34は上記気体冷媒を吸着し、上記伝熱管26内に加熱流体が流れると、吸着コア11の吸着剤34に吸着された気体冷媒が離脱される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術では、被覆材29は多数のフィン60の外縁部を被覆しているだけで、この被覆材29がフィン60の外縁部に固着されていないため、フィン60の外縁部と被覆材29との間には隙間が存在する。そして、吸着剤34は、その粒径が0.35〜1.5mm程度に小さいものであるため、上記気体冷媒の吸着、離脱に伴う密閉容器内の圧力変化により、吸着剤34が上記隙間から重力方向下方へ移動しやすい。
【0005】
このため、時間が経過するにつれて、被覆材29が、吸着コア11の中間部位から下方部位にかけて外方へ膨らむので、吸着剤34がこの部位に集中的に溜まる。ここで、上記膨らみ部分に溜まる吸着剤34は、伝熱管26やフィン60のような、上記両流体の熱を伝える手段からの距離が離れてしまうため、この吸着剤34は、上記両流体と熱交換を効率よく行なうことができず、この吸着剤34においては、気体冷媒の吸着、離脱が効率よく行なわれなくなる。また、この吸着剤34の分だけ、吸着コア11の上方部位に吸着剤34が存在しない部分ができ、この部分においては、気体冷媒の吸着、離脱が全く行なわれない。
【0006】
この結果、吸着コア11全体として、気体冷媒の吸着、離脱を長期にわたって効率よく行なうことができなくなってしまう。
そこで本発明は上記点に鑑みてなされたもので、気体冷媒を吸着、離脱可能な吸着剤を備えた吸着コアにおいて、吸着剤の下方への移動を抑制することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、内部に加熱流体または冷却流体が流れる複数の伝熱管(26)を、互いに距離を隔てて並列的に配置し、この複数の伝熱管(26)のそれぞれの間に形成される間隙に、気体冷媒を吸着、離脱可能な粒子状の吸着剤(34)を多数集めて所定の大きさの1つの塊にモジュール化した吸着剤モジュール(32)を圧入させていることを特徴としている。
【0008】
このような構成の吸着コアを、気体冷媒が出入り可能な密閉容器(14、15)内に配置した場合、吸着剤モジュール(32)が吸着剤(34)に比べて大きな塊に形成されているので、吸着剤(34)に関する気体冷媒の吸着、離脱に伴い密閉容器(14、15)内の圧力が大きく変化しても、この吸着剤モジュール(32)は重力方向下方へ移動しにくく、ひいては、吸着剤(34)の下方への移動を抑制できる。従って、吸熱剤(34)は、伝熱管(26)から大幅に距離が離れてしまうことがなく、かつ、伝熱管(26)の周囲に吸熱剤(34)が存在しなくなることもない。よって、吸着コア全体として、気体冷媒の吸着、離脱を長期にわたって効率よく行なうことができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明では、熱伝導性に優れた、薄板状の複数の伝熱フィン(60)を、互いに距離を隔てて並列的に、かつ、上記複数の伝熱管(26)に串刺し状に配置してあるので、伝熱管(26)の内部を流れる上記両流体の熱を、伝熱管(26)だけでなく、伝熱フィン(60)にも伝えて、吸着剤(34)へ伝えることができる。この結果、吸着剤(34)に関する気体冷媒の吸着、離脱をより効率よく行なうことができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、内部が複数の流体通路に仕切られている偏平多穴チューブ(260)を蛇行状に折り曲げ加工し、この蛇行状により互いに距離を隔てて並列的に配置される複数の直線的に延びる部位(260c)を偏平多穴チューブ(260)に形成し、
吸着剤(34)を多数集めて所定の大きさの1つの塊にモジュール化した吸着剤モジュール(32)を、複数の直線的に延びる部位(260c)間の空隙に圧入したことを特徴とする。
これによると、偏平多穴チューブ(260)を蛇行状に折り曲げ加工した構成を持つ吸着コアにおいて請求項1と同様の作用効果を発揮できる。
請求項4に記載の発明のように、吸着剤モジュール(32)は、具体的には、気体冷媒の透過性を有するとともに、吸着剤(34)の透過を阻止可能な材料からなる袋部材(33)の内部に、多数の吸着剤(34)を充填したものから構成することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、上記吸着剤モジュール(32)は、吸着剤(34)を接着剤(51)により一体に固めたものから構成してもよい。
請求項4のように袋部材(33)の内部に、多数の吸着剤(34)を充填した吸着剤モジュール(32)と比較して、請求項5によると、吸着剤モジュール(32)における吸着剤(34)の下方への移動を確実に抑制でき、吸着コア全体として、気体冷媒の吸着、離脱をより長期にわたって効率よく行なうことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施例について説明する。
(第1の実施形態)
図3は吸着式冷凍装置1の概略全体構成を示している。この吸着式冷凍装置1は第1の吸着コア11及び第2の吸着コア12を備えており、これら第1の吸着コア11及び第2の吸着コア12は、それぞれ密閉容器14及び15内に収容されている。
【0012】
各密閉容器14及び15には、気体冷媒の出入口部16、17が備えられている。これら出入口部16、17は、この出入口部16、17よりも冷媒流れの上流側に配置される入口側の冷媒用三方切換弁18、および、この出入口部16、17よりも冷媒流れの下流側に配置される出口側の冷媒用三方切換弁19に接続されている。
【0013】
ここで、冷媒用三方切換弁18は、1個の冷媒入口180に対して2個の冷媒出口181a、181bを切替えるように構成され、冷媒用三方切換弁19は、1個の冷媒出口190に対して2個の冷媒入口191a、191bを切替えるように構成されている。そして、出入口部16は、冷媒用三方切換弁18の一方の冷媒出口181a及び冷媒用三方切換弁19の一方の冷媒入口191aの双方に接続され、また、出入口17は、冷媒用三方切換弁18の他方の冷媒出口181b及び冷媒用三方切換弁19の他方の冷媒入口191bの双方に接続されている。
【0014】
さらに、冷媒用三方切換弁19の冷媒出口190と冷媒用三方切換弁18の冷媒入口180との間には、冷媒を液化する凝縮器20、冷媒の気液分離及び液体冷媒の一時貯留を行うレシーバ21、液体冷媒を送るポンプ22、及び液体冷媒を気化させて外気との熱交換を行う蒸発器23が、冷媒管路24(太線で示す)によってその順に直列に接続されており、もって冷媒回路25が構成されている。この冷媒回路25内には、所要量の冷媒、本実施形態の場合、例えば水が封入されている。
【0015】
次に、上記吸着コア11、12について、図1及び図2を参照して詳述する。尚、これら吸着コア11、12は同等の構成を備えているので、第1の吸着コア11を代表させて説明する。
この吸着コア11は、全体として薄形矩形ブロック状をなしており、内部に加熱流体または冷却流体が流れる板状の伝熱管26と、この伝熱管26の両端部に接続された一対(入口側、出口側)のヘッダタンク27、28とから構成されている。なお、伝熱管26は、所定の距離を隔てて並列的に複数本(例えば9本)配置されており、さらに、伝熱管26の内部を上記両流体が重力方向下方から上方へ流れるように、吸着コア11は配置される。つまり、図1中上下方向は、吸着コア11の上下方向と一致している。
【0016】
これら一対のヘッダタンク27、28の入口側27に流体入口部30(図3も参照)が設けられ、出口側28に流体出口部31(図3も参照)が設けられている。そして、流体入口部30から流入された冷却流体または加熱流体が、入口側のヘッダタンク27から、熱伝導性に優れた材料、例えばアルミや銅からなる伝熱管26を通って出口側のヘッダタンク28に至り、流体出口部31から排出されるようになっている。
【0017】
この伝熱管26は、薄板状で、その内部は、多数の流体通路に仕切られている。そして、複数の伝熱管26のうち、互いに隣接する一対の伝熱管(例えば、図1中26a、26bで示す)の間の間隙に、本発明の特徴である吸着剤モジュール32が圧入され、このように、伝熱管26a、26bにより吸着剤モジュール32が固定されている。なお、本実施形態では、伝熱管26が9本であるため、上記間隙は8つ形成され、このそれぞれの間隙に吸着剤モジュール32がそれぞれ配置され、吸着コア11は吸着剤モジュール32を8個備えている。
【0018】
吸着剤モジュール32は、気体冷媒の透過性を有するとともに、粒子状の吸着剤34の透過を阻止可能な材料からなる袋部材33の内部に、多数の吸着剤34をほぼ密に充填してなる。そして、吸着剤モジュール32は、上記間隙に圧入可能な大きさ程度に形成されており、この吸着剤モジュール32の袋部材33が、上記一対の伝熱管26a、26bに密接している。
【0019】
なお、吸着剤34は、例えばシリカゲル、ゼオライト、活性炭、活性アルミナ等の粒子から構成されており、この粒子径は0.1〜0.3mm程度と小さいものである。この吸着剤34は、周知のように、冷却状態において冷媒(例えば水蒸気やアルコール水溶液やフロン系冷媒等)を高能力で吸着し、また、冷媒の吸着に伴い吸着能力が次第に低下するが、加熱状態とされることにより、吸着していた冷媒を離脱して吸着能力が再生されるという性質を有している。
【0020】
ここで、吸着剤モジュール32の大きさは、1粒の吸着剤34の大きさに比べて非常に大きいものである。例えば、吸着剤モジュール32の幅は、伝熱管26からの熱を、吸着剤モジュール32の幅方向中央部まで確実に伝えることが可能な程度、例えば6mm程度としている。また、吸着剤モジュール32の奥行きは、吸着時において、水蒸気が奥行き方向にスムースに通過可能な程度、例えば10〜20mm程度としている。
【0021】
袋部材33は、図2(a)に示すように、一端が開口した略筒形状である。なお、この袋部材33の閉塞部、および、側面部の重ね合わせ部は溶接されている。そして、図2(b)に示すように、この袋部材33の内部に吸着剤34を充填し、さらに、図2(c)に示すように金属クリップ33aにて封止することにより、吸着剤モジュール32が形成されている。
【0022】
なお、袋部材33は、熱伝導性に優れ、比較的自在に変形可能で、通気性を有するとともに、吸着剤34の透過を阻止可能な材料からなる。具体的には、ステンレス材料からなり、厚み(線径)が0.04mm程度で、吸着剤34の粒子径よりも小さな径(例えば0.085mm程度)の孔が多数形成されているメッシュやパンチングメタル等から構成されている。
【0023】
そして、袋部材33が熱伝導性に優れた材料からなるため、伝熱管26内部の上記両流体の熱を、伝熱管26、および、袋部材33に伝えることができる。これにより、袋部材33の分だけ伝熱面積を増やすことができるので、上記両流体の熱を吸着剤34へ効率よく伝えることができる。
また、袋部材33は、比較的自在に撓むことができる程度の剛性を有しているので、吸着剤モジュール32も、比較的自在に変形可能となる。よって、一対の伝熱管26a、26bの間の間隙に吸着剤モジュール32を配置することにより、この吸着剤モジュール32が上記間隙の形状に沿ってスムースに変形でき、この結果、一対の伝熱管26a、26bにより吸着剤モジュール32が挟持される。
【0024】
ここで、図3に示すように、上記各吸着コア11、12の流体入口部30は、流体用三方切換弁35、36を介して加熱流体流入口37及び冷却流体流入口38に接続されている。一方、各吸着コア11、12の流体出口部31は、流体用三方切換弁39、40を介して加熱流体流出口41及び冷却流体流出口42に接続されている。このようにして、各吸着コア11、12の伝熱管26に対して加熱流体又は冷却流体のいずれかが供給可能となっている。
【0025】
かかる構成において、冷媒用三方切換弁18、19、および、流体用三方切換弁35、36、39、40は、図示しないマイコン等の制御装置によって制御されることにより、第1及び第2の吸着コア11、12は、一方が冷媒(例えば水蒸気)を離脱させる離脱側となるとき、他方が蒸発器23からの気体冷媒を吸着する吸着側となるよう、交互に切換え可能に構成されている。尚、制御装置は、ポンプ22を駆動制御すると共に、蒸発器23に対して送風を行うファン装置等も駆動制御するように構成されている。
【0026】
次に、上記した構成の吸着式冷凍装置11の作動を説明する。上述のように、第1及び第2の吸着コア11、12は、一方が離脱側とされるとき、他方が吸着側とされるようになっている。図3には、第1の吸着コア11を離脱側とし、第2の吸着コア12を吸着側として使用する場合の、各流体用三方切換弁18、19、35、36、39、40の状態を実線で示している。
【0027】
この場合、入口側の冷媒用三方切換弁18により、第2の吸着コア12の出入口部17と蒸発器23とが流通状態とされ、出口側の冷媒用三方切換弁19により、第1の吸着コア11の出入口部16と凝縮器20とが流通状態とされる。また、流体用三方切換弁35により、第1の吸着コア11の流体入口部30が加熱流体流入口37に接続されると共に、流体用三方切換弁39により、第1の吸着コア11の流体出口部31が加熱流体流出口41に接続され、もって第1の吸着コア11の伝熱管26に加熱流体が流通するようになる。
【0028】
一方、流体用三方切換弁36により、第2の吸着コア12の流体入口部30が冷却流体流入口38に接続されると共に、流体用三方切換弁40により、第2の吸着コア12の流体出口部31が冷却流体流出口42に接続され、もって第2の吸着コア12の伝熱管26に冷却流体が流通するようになる。
これにて、第1の吸着コア11内においては、伝熱管26に加熱流体が供給されることにより、吸着剤34が加熱状態とされ、吸着剤34が吸着していた冷媒(水蒸気)が離脱され、出入口部16から凝縮器20に向けて放出され、吸着剤34の吸着能力が再生される。そして、放出された気体冷媒は、凝縮器20にて凝縮されて液体冷媒(例えば水)となり、レシーバ21にて一時的に貯留された後、ポンプ22により蒸発器23に送られる。
【0029】
この蒸発器23においては、液体冷媒が気化して外気との熱交換が行われ、外気を冷却するようになっている。そして、この蒸発器23にて気化した気体冷媒(例えば水蒸気)は、第2の吸着コア12の出入口部17から流入される。このとき、第2の吸着コア12では、冷却流体により吸着剤34が冷却状態とされ、気体冷媒の吸着が促進されるようになっている。
【0030】
このような運転により、第1の吸着コア11の吸着剤34が所定量の冷媒を離脱し、第2の吸着コア12の吸着剤34が所定量の冷媒を吸着すると、各三方切換弁18、19、35、36、39、40は、図3に破線で示す状態に切換えられ、今度は第1の吸着コア11が吸着側とされ、第2の吸着コア12が離脱側とされて同様の運転が実行されるように構成されている。これによって、蒸発器23による外気の冷却が連続的に行われる。尚、蒸発器23には、ファン装置から送風が行われることにより、冷風が生成され、この冷風が室内や車室内の冷房に使用される構成となっている。
【0031】
そして、上述のように、吸着剤モジュール32が吸着剤34に比べて大きな塊に形成されているので、吸着剤34に関する気体冷媒の吸着、離脱に伴い密閉容器14、15内の圧力が大きく変化しても、この吸着剤モジュール32は下方(図1中下方)へ移動しにくく、ひいては、吸着剤34の下方への移動を抑制できる。従って、吸熱剤34は、伝熱管26から大幅に距離が離れてしまうことがなく、かつ、伝熱管26の周囲に吸熱剤34が存在しなくなることもない。よって、吸着コア1全体として、気体冷媒の吸着、離脱を長期にわたって効率よく行なうことができる。
【0032】
(第2の実施形態)
本実施形態では、図4(a)に示すように、上記第1の実施形態における吸着剤モジュール32に、長尺状の薄板を蛇行状に折り曲げ加工したコルゲートフィン50を内蔵させている。そして、コルゲートフィン50の山部50aが、上記薄板状の伝熱管26(図1参照)の面に対向するように、吸着剤モジュール32は配置されている。なお、上記山部50a、および、コルゲートフィン50の両縁部50b、50cは、袋部材33の内壁面に密着するようになっている。これにより、伝熱管26の内部の上記両流体の熱を、伝熱管26、袋部材33、およびコルゲートフィン50に伝えることができ、より効率よく、上記両流体の熱を吸着剤34に伝えることができる。
【0033】
なお、コルゲートフィン50には、図4(b)に示すような、斜めに切り起こした切り起こし部501が形成されている。これにより、一対の伝熱管26a、26bの間の間隙に、冷媒回路25内の気体冷媒を効率よく通過させることができる。なお、図4(b)に示すように、袋部材33に吸着剤34を充填するときは、この吸着剤34が、上記切り起こし部501を通過することにより、袋部材33の閉塞部側へも吸着剤34を充填できる。
【0034】
(第3の実施形態)
本実施形態は、図5に示すように、筒状の伝熱管26が互いに距離を隔てて並列的に配置されており、さらに、薄板状の複数の伝熱フィン60が、互いに距離を隔てて並列的に、かつ、上記複数の伝熱管26に串刺し状に配置されている。なお、伝熱フィン60は、熱伝導性に優れた材料から形成されており、この伝熱フィン60には、伝熱管26が貫通する貫通孔600が備えられており、この貫通孔600に伝熱管26がろう付け固定されている。
【0035】
そして、吸着剤モジュール32は、一対の伝熱フィン(例えば60a、60b)と、一対の伝熱管26a、26bとにより仕切られる間隙に圧入されている。なお、図5中上方が、重力方向上方となるように、吸着コア1は配置されるので、吸着剤モジュール32は、少なくとも、その両側面を一対の伝熱フィン60a、60bにより挟持させ、その下面を伝熱管26により支持させることにより、保持される。
【0036】
これによれば、伝熱管26の内部を流れる上記両流体の熱を、伝熱管26だけでなく、伝熱フィン60にも伝えて、吸着剤34へ伝えることができる。この結果、吸着剤34に関する気体冷媒の吸着、離脱をより効率よく行なうことができる。
また、本実施形態では、複数の吸着剤モジュール32が、伝熱管26の分だけ距離を隔てて配置されているため、この吸着剤モジュール32の相互間には間隙が形成されている。そして、この間隙により、吸着剤モジュール32に効率よく気体冷媒が接触可能となるため、気体冷媒の吸着、離脱を、より効率よく行なうことができる。
【0037】
(第4の実施形態)
本実施形態は、上記第1の実施形態における吸着剤モジュール32の形態を変形したものである。本実施形態の吸着剤モジュール32は、図6(a)、(b)に示すように、吸着剤34を、接着剤51、例えば酢酸ビニルにより一体に固めて形成されている。
【0038】
また、この吸着剤モジュール32には、コルゲートフィン50が内蔵されている。そして、このコルゲートフィン50は、この山部50aが、伝熱管26の面に密着するような大きさに形成されている。これにより、伝熱管26の間の間隙に吸着剤モジュール32が圧入されるとともに、伝熱管26の内部の上記両流体の熱を、伝熱管26、袋部材33、およびコルゲートフィン50に伝えることができ、より効率よく、上記両流体の熱を吸着剤34に伝えることができる。
【0039】
なお、上記伝熱管26の間の間隙にコルゲートフィン50を圧入し、この吸着コア11の一側面側を図示しない薄板部材により液密に覆い、上記一側面側が下方に向くように吸着コア11を配置する。その後、多数の吸着剤34と酢酸ビニル樹脂水溶液とを、上記伝熱管26の間の間隙に充填し、この吸着コア11を加熱乾燥する。この結果、吸着剤34同志、および、吸着剤34とコルゲートフィン50とが接着する。
【0040】
ここで、吸着剤モジュール32における、ある吸着剤34の表面のうち、この吸着剤34に隣接する吸着剤34と接する部位である接触部34aの近傍のみに、接着剤51が付着されており、このため、吸着剤34の表面のうち、接着剤51が付着していない部位34bが存在している。通常、接着剤51は通気性が悪いため、この接着剤51が付着する部位は気体冷媒が通過できないが、上記部位34bが存在するために、この吸着剤モジュール32を構成する吸着剤34は、気体冷媒の透過性を有する状態である。
【0041】
(第5の実施形態)
本実施形態の吸着コア1は、上記第1の実施形態における複数の薄板状の伝熱管26に代えて、図7に示すような、蛇行状に折り曲げ加工された偏平多穴チューブ260を適用している。この偏平多穴チューブ260は断面薄板状であり、その内部は、複数の流体通路に仕切られている。そして、一端に流体入口260a、他端に流体出口260bが備えられている。なお、偏平多穴チューブ260のうち、直線的に延びる部位26が、請求項でいう伝熱管を構成しており、この多数の部位26の間の空隙に、吸着剤モジュール32が圧入されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における吸着コアの斜視図である。
【図2】(a)〜(c)は、吸着剤モジュールの製造工程を示す図である。
【図3】吸着式冷凍装置の概略全体構成図である。
【図4】(a)は本発明の第2の実施形態における吸着剤モジュールの斜視図で、(b)は吸着剤モジュールの製造工程を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施形態における吸着コアの部分斜視図である。
【図6】(a)は本発明の第4の実施形態における吸着剤モジュールの斜視図で、(b)は吸着剤の接着状態を示す図である。
【図7】本発明の第5の実施形態における吸着コアの側面図である。
【図8】従来技術における吸着コアの部分斜視図である。
【符号の説明】
11、12…吸着コア、26…伝熱管、32…吸着剤モジュール、
34…吸着剤。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an adsorption core of an adsorption refrigeration apparatus using adsorption and desorption of a refrigerant such as water by an adsorbent.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, Japanese Patent Laid-Open No. 6-2984 has proposed an
[0003]
The adsorbing
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the above prior art, the covering
[0005]
For this reason, as the time elapses, the covering
[0006]
As a result, the
Therefore, the present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to suppress the downward movement of the adsorbent in the adsorbent core having the adsorbent capable of adsorbing and releasing the gas refrigerant.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, a plurality of heat transfer tubes (26) through which a heating fluid or a cooling fluid flows are arranged in parallel at a distance from each other. An adsorbent module in which a large number of particulate adsorbents (34) capable of adsorbing and releasing gas refrigerant are collected in gaps formed between the heat pipes (26) and modularized into one lump of a predetermined size. (32) is press-fitted .
[0008]
When the adsorbing core having such a configuration is arranged in a sealed container (14, 15) through which a gaseous refrigerant can enter and exit, the adsorbent module (32) is formed in a larger mass than the adsorbent (34). Therefore, even if the pressure in the airtight container (14, 15) greatly changes with the adsorption and desorption of the gas refrigerant with respect to the adsorbent (34), the adsorbent module (32) is difficult to move downward in the direction of gravity, and thus The downward movement of the adsorbent (34) can be suppressed. Therefore, the endothermic agent (34) is not greatly separated from the heat transfer tube (26), and the endothermic agent (34) does not exist around the heat transfer tube (26). Therefore, the adsorption core as a whole can efficiently adsorb and desorb the gaseous refrigerant over a long period of time.
[0009]
In the invention according to claim 2, a plurality of thin plate-like heat transfer fins (60) excellent in thermal conductivity are arranged in parallel at a distance from each other, and the plurality of heat transfer tubes (26). Therefore, the heat of both fluids flowing inside the heat transfer tube (26) is transmitted not only to the heat transfer tube (26) but also to the heat transfer fin (60), so that the adsorbent (34 ) As a result, the adsorption and desorption of the gaseous refrigerant with respect to the adsorbent (34) can be performed more efficiently.
[0010]
In the third aspect of the present invention, the flat multi-hole tube (260), the interior of which is divided into a plurality of fluid passages, is bent in a meandering manner, and arranged in parallel at a distance from each other by the meandering shape. Forming a plurality of linearly extending portions (260c) in the flat multi-hole tube (260);
The adsorbent module (32) obtained by collecting a large number of adsorbents (34) into a lump of a predetermined size is press-fitted into a space between a plurality of linearly extending portions (260c). .
According to this, in the adsorption core having a configuration in which the flat multi-hole tube (260) is bent in a meandering manner, the same effect as that of the first aspect can be exhibited.
Specifically, the adsorbent module (32) has a bag member (32) made of a material having permeability of a gaseous refrigerant and capable of blocking the permeation of the adsorbent (34). 33) can be configured by filling a large number of adsorbents (34).
Further, as in the invention described in claim 5 , the adsorbent module (32) may be configured by integrally adsorbing the adsorbent (34) with an adhesive (51) .
According to claim 5, the adsorption in the adsorbent module (32) compared to the adsorbent module (32) filled with a large number of adsorbents (34) inside the bag member (33) as in claim 4. The downward movement of the agent (34) can be reliably suppressed, and the adsorption core as a whole can efficiently adsorb and desorb the gaseous refrigerant over a longer period.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to embodiments shown in the drawings.
(First embodiment)
FIG. 3 shows a schematic overall configuration of the adsorption refrigeration apparatus 1. The adsorption refrigeration apparatus 1 includes a
[0012]
Each of the sealed
[0013]
Here, the refrigerant three-
[0014]
Further, between the
[0015]
Next, the
The
[0016]
A fluid inlet portion 30 (see also FIG. 3) is provided on the
[0017]
The
[0018]
The
[0019]
The adsorbent 34 is made of particles such as silica gel, zeolite, activated carbon, and activated alumina, and the particle diameter is as small as about 0.1 to 0.3 mm. As is well known, the adsorbent 34 adsorbs a refrigerant (for example, water vapor, an alcohol aqueous solution, or a chlorofluorocarbon refrigerant) with high capacity in a cooled state, and the adsorption capacity gradually decreases as the refrigerant is adsorbed. In this state, the adsorbing capacity is regenerated by removing the adsorbed refrigerant.
[0020]
Here, the size of the
[0021]
As shown in FIG. 2A, the
[0022]
The
[0023]
And since the
Further, since the
[0024]
Here, as shown in FIG. 3, the
[0025]
In this configuration, the refrigerant three-
[0026]
Next, the operation of the
[0027]
In this case, the inlet /
[0028]
On the other hand, the
Thus, in the
[0029]
In the
[0030]
By such operation, when the adsorbent 34 of the
[0031]
As described above, since the
[0032]
(Second Embodiment)
In the present embodiment, as shown in FIG. 4A, the
[0033]
Note that the
[0034]
(Third embodiment)
In the present embodiment, as shown in FIG. 5, the cylindrical
[0035]
The
[0036]
According to this, the heat of both the fluids flowing inside the
In the present embodiment, since the plurality of
[0037]
(Fourth embodiment)
This embodiment is a modification of the form of the
[0038]
The
[0039]
The
[0040]
Here, in the
[0041]
(Fifth embodiment)
The suction core 1 of the present embodiment uses a flat
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a suction core according to a first embodiment of the present invention.
FIGS. 2A to 2C are diagrams showing manufacturing steps of an adsorbent module.
FIG. 3 is a schematic overall configuration diagram of an adsorption refrigeration apparatus.
FIG. 4A is a perspective view of an adsorbent module according to a second embodiment of the present invention, and FIG. 4B is a diagram showing a manufacturing process of the adsorbent module.
FIG. 5 is a partial perspective view of an adsorption core according to a third embodiment of the present invention.
6A is a perspective view of an adsorbent module according to a fourth embodiment of the present invention, and FIG. 6B is a diagram showing an adhering state of the adsorbent.
FIG. 7 is a side view of an adsorption core according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a partial perspective view of a suction core in the prior art.
[Explanation of symbols]
11, 12 ... Adsorption core, 26 ... Heat transfer tube, 32 ... Adsorbent module,
34: Adsorbent.
Claims (5)
前記伝熱管(26)の内部を冷却流体が流れるときは、前記吸着剤(34)に前記気体冷媒が吸着され、前記伝熱管(26)に加熱流体が流れるときは、前記吸着剤(34)から前記気体冷媒が離脱するようになっている吸着コア(11、12)であって、
前記複数の伝熱管(26)は、互いに距離を隔てて並列的に配置されており、
前記複数の伝熱管(26)のそれぞれの間に形成される間隙に、前記吸着剤(34)を多数集めて所定の大きさの1つの塊にモジュール化した吸着剤モジュール(32)を圧入させていることを特徴とする吸着式冷凍装置の吸着コア。In the vicinity of the plurality of heat transfer tubes (26) made of a material having excellent thermal conductivity, a particulate adsorbent (34) capable of adsorbing and detaching the gaseous refrigerant is disposed,
When the cooling fluid flows inside the heat transfer tube (26), the gaseous refrigerant is adsorbed on the adsorbent (34), and when the heating fluid flows on the heat transfer tube (26), the adsorbent (34). An adsorption core (11, 12) from which the gaseous refrigerant is desorbed from,
The plurality of heat transfer tubes (26) are arranged in parallel at a distance from each other,
A large number of the adsorbents (34) are collected in a gap formed between each of the plurality of heat transfer tubes (26), and the adsorbent module (32) modularized into one lump of a predetermined size is press-fitted. An adsorption core for an adsorption refrigeration apparatus.
前記複数の伝熱管(26)および前記複数の伝熱フィン(60)の間に形成される間隙に、前記吸着剤モジュール(32)を複数圧入させていることを特徴とする請求項1に記載の吸着式冷凍装置の吸着コア。A plurality of thin plate-like heat transfer fins (60) formed of a material having excellent heat conductivity are arranged in parallel with a distance from each other and in a skewered manner on the plurality of heat transfer tubes (26). And
2. The adsorbent module (32) is press-fitted in a plurality of gaps formed between the plurality of heat transfer tubes (26) and the plurality of heat transfer fins (60). Adsorption core of adsorption refrigeration equipment.
前記偏平多穴チューブ(260)の近傍に、気体冷媒を吸着、離脱可能な粒子状の吸着剤(34)が配置され、
前記偏平多穴チューブ(260)の内部を冷却流体が流れるときは、前記吸着剤(34)に前記気体冷媒が吸着され、前記偏平多穴チューブ(260)の内部を加熱流体が流れるときは、前記吸着剤(34)から前記気体冷媒が離脱するようになっている吸着コア(11、12)であって、
前記偏平多穴チューブ(260)は蛇行状に折り曲げ加工されており、前記蛇行状により互いに距離を隔てて並列的に配置される複数の直線的に延びる部位(26)が前記偏平多穴チューブ(260)に形成され、
前記吸着剤(34)を多数集めて所定の大きさの1つの塊にモジュール化した吸着剤モジュール(32)を、前記複数の直線的に延びる部位(26)間の空隙に圧入したことを特徴とする吸着式冷凍装置の吸着コア。 It has a flat multi-hole tube (260) made of a material having excellent thermal conductivity, the inside of which is divided into a plurality of fluid passages,
In the vicinity of the flat multi-hole tube (260), a particulate adsorbent (34) capable of adsorbing and releasing the gaseous refrigerant is disposed,
When the cooling fluid flows inside the flat multi-hole tube (260), the gaseous refrigerant is adsorbed by the adsorbent (34), and when the heating fluid flows inside the flat multi-hole tube (260), An adsorbing core (11, 12) adapted to release the gaseous refrigerant from the adsorbent (34),
The flat multi-hole tube (260) is bent in a meandering manner, and a plurality of linearly extending portions (26) arranged in parallel at a distance from each other by the meandering shape are formed in the flat multi-hole tube ( 260),
An adsorbent module (32) obtained by collecting a large number of the adsorbents (34) into a lump of a predetermined size is press-fitted into a gap between the plurality of linearly extending portions (26). Adsorption core of adsorption refrigeration equipment .
前記多数の吸着剤(34)は、前記気体冷媒の透過性を有する状態で接着されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の吸着式冷凍装置の吸着コア。 The adsorbent module (32) consists of a large number of adsorbents (34) consolidated together with an adhesive (51),
The adsorption core of the adsorption refrigeration apparatus according to any one of claims 1 to 3, wherein the multiple adsorbents (34) are bonded in a state having permeability of the gaseous refrigerant .
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