JP3776067B2 - Elevator for paddy field machine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行機体の後部に連結した苗植付け装置などの水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
代表的な水田作業機である田植機の昇降装置としては、例えば、特許第3242535号公報に示されるように、昇降用の油圧シリンダに接続された昇降切換弁を電磁比例減圧弁からのパイロット圧によって正または逆に切換え変位させて油圧シリンダを伸縮作動させるように構成するとともに、上昇作動時における流量を安定化させるために昇降切換弁の一次側に圧力補償弁を接続した構造のものが知られている。
【0003】
【0004】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術においては、中立にある時、一次側と二次側とが連通されるとともに、一次側に供給された圧油の全量が昇降切換弁を通してタンク側に排出される仕様に昇降切換弁が構成されており、昇降切換弁の主スプールの中立位置に、一次側と二次側を連通し、かつ、一次側の圧油供給油路と排出ポートとを連通するような油路を加工形成する必要があり、スプール加工コストが高くつくものであった。
【0006】
本発明の目的は、水田作業装置を駆動昇降する単動型の油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置を、油圧回路構造が簡単で低コストなものとして提供することにある。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0013】
請求項1に係る発明は、走行機体の後部に連結した水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置であって、
前記電磁制御弁に、圧油給排用油路を介して前記油圧シリンダに連通接続された主スプールと、電磁駆動される上昇用デューティ弁および下降用デューティ弁を備え、上昇用デューティ弁および下降用デューティ弁を、主スプールの両端に配備された一対の制御油室にそれぞれ連通接続し、一方の制御油室に印加されたパイロット圧の大きさに応じた開度で主スプールを中立位置から上昇側あるいは下降側に変位させるよう構成し、前記圧油給排用油路には、主スプールから送出される圧油のシリンダ側への流動を許容し、シリンダ側からの圧油流出を阻止するパイロット式逆止弁を介在し、前記主スプールが中立位置にある時には、ポンプに接続された圧油供給油路と前記圧油給排用油路がそれぞれ閉塞遮断されるとともに、前記パイロット式逆止弁の開路用のパイロット油路が主スプールを介してタンクに連通され、前記主スプールが上昇位置にある時には、前記圧油供給油路と前記圧油給排用油路が主スプールを介して連通され、前記主スプールが下降位置にある時には、前記圧油供給油路が主スプールを介して前記パイロット式逆止弁の開路用のパイロット油路に連通されるとともに、ポンプから前記パイロット油路に送り込まれた圧油は、パイロット式逆止弁を開放する圧を維持しながら直接ドレン油路からタンクに排出されるように構成し、前記圧油供給油路は、バネによって閉じ付勢された圧力補償弁を介してタンクに連通され、この圧力補償弁の開路用パイロット油路は圧油供給油路に接続されるとともに、圧力補償弁の閉路用パイロット油路は、前記圧油給排用油路とパイロット式逆止弁の前記パイロット油路とにシャトル弁を介して連通接続されていることを特徴とする。
【0014】
上記構成によると、図2に示すように、上昇用デューティ弁25および下降用デューティ弁27が共に作動されない中立時には、圧油供給油路aおよび給排油用油路bはそれぞれ主スプール23によって閉じられるとともに、パイロット式逆止弁29のパイロット回路dが開放される。この状態では圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eには圧が立っていないので、圧油供給油路aに連通した開路用パイロット油路fの圧によって圧力補償弁33はバネ32に抗して開かれ、圧油供給油路aに供給された圧油の全量が圧力補償弁33を経てタンク側に排出される。また、パイロット式逆止弁29の自閉作用によって油圧シリンダ6からの作動油の流出が阻止され、油圧シリンダ6は現状の位置に維持される。ここで、圧油供給油路aにはバネ32の閉じ付勢力に打ち勝つ圧が立つことになるが、バネ32の閉じ付勢力は小さく、中立作動中の圧力補償弁33を介しての排油による圧力ロスは小さいものである。
【0015】
上昇用デューティ弁25が間欠駆動されて制御油室24に上昇作動用のパイロット圧が供給されると、主スプール23がパイロット圧の大きさに応じて上昇側に変位し、パイロット圧の大きさに応じた開度で圧油供給油路aと給排油用油路bとが連通される。これによってパイロット式逆止弁29が圧油供給油路aの圧によって強制開放され、油圧シリンダ6は圧油供給を受けて上昇側に駆動される。
この場合、給排油用油路bの圧がシャトル弁31を介して圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eに作用することになり、圧油供給油路aの圧が給排油用油路bの圧よりバネ32による付勢圧だけ大きくなるように、つまり、主スプール23の前後差圧がバネ32による付勢圧と等しくなるように、給排油用油路bの圧(油圧シリンダ6の負荷圧)に応じて圧力補償弁33が開閉作動する。これによって、主スプール23の開度が同一であれば、負荷にかかわら主スプール23を通過する油量が安定維持され、油圧シリンダ6の作動速度が一定に補償されるのである。
【0016】
下降用デューティ弁27が間欠駆動されて制御油室26にパイロット圧が供給されると、そのパイロット圧の大きさに応じて主スプール23が下降側に変位する。この場合、圧油供給油路aがパイロット油路dに連通してパイロット式逆止弁29が開かれ、シリンダポートCが給排油用油路bおよび主スプール23を介してタンク側に連通し、油圧シリンダ6内の作動油が流出して苗植付け装置5が自重下降する。この時、圧力補償弁33の両パイロット油路e,fにはそれぞれ同一の圧が作用するので、圧力補償弁33はバネ32によって閉じられ、ポンプ22からの圧油はパイロット油路dに送り込まれ、パイロット式逆止弁29を開放するとともに、ポンプ22からパイロット油路dに送り込まれた圧油は、パイロット式逆止弁29を開放する圧を維持しながら直接ドレン油路gからタンクに排出される。
【0017】
従って、請求項1の発明によると、上昇作動時の流量安定化のための圧力補償弁を、中立時における供給圧油の全量を主スプールを通すことなく流出させるアンロード弁として利用することで、中立時に供給圧油の全量をタンク側流出させるための油路、および、圧油給排用油路をタンク側に連通させるための油路を主スプールに形成する必要がなくなり、スプール加工が簡単となり、油圧回路構造が簡単で低コストに製作できるものとなる。
【0018】
〔請求項2に係る発明の構成及び作用効果〕
【0019】
請求項2に係る発明は、請求項1の水田作業機の昇降装置において、前記圧油流入油路にタンクに連通するリリーフ弁を接続し、前記圧油流入油路の圧が、油圧回路全体が保護されるべき設定圧まで高まると前記リリーフ弁が作動するように構成したものである。
【0020】
上記構成によると、油圧シリンダを駆動している時などにおいてポンプからの圧油の圧力が前記設定圧まで高まった異常圧になると前記リリーフ弁が作動して圧油流入油路内の圧油がリリーフ弁を介してタンクに還流され、油圧回路が保護される。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係る水田作業機としての乗用型田植機が示されている。この田植機は、前輪1および後輪2を備えた四輪駆動型の走行機体3の後部に、油圧駆動されるリンク機構4を介して水田作業装置としての苗植付け装置5が昇降可能に連結されるとともに、走行機体3の後部に施肥装置7が装備された構造となっており、リンク機構4が単動型の油圧シリンダ6によって駆動昇降されるようになっている。
【0029】
前記走行機体1の前部にはエンジン8が搭載され、このエンジン8からの動力が、正転および逆転での無段変速が可能な油圧式の無段変速装置9で変速され、その変速動力がミッションケース10に入力されて走行系と作業系に分岐伝達される。分岐された走行系の動力は、ケース内で図示しないギヤ式の副変速機構で複数段に変速され、その変速動力が、ミッションケース10に軸支した左右の前輪1に伝達されるとともに、変速動力の一部が伝動軸11および後部伝動ケース12を介して左右の後輪2にも伝達されるようになっている。また、ケース内で分岐された作業系の動力は、その正転動力のみがケース後部から取り出されて苗植付け装置5に軸伝達され、苗植付け装置5が走行速度と同調した速度で駆動されるようになっている。
【0030】
苗植付け装置5には、苗を載置して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台14、この苗のせ台14の下端から苗を1株分づつ切出して田面に植付けてゆく8条あるいは10条分の回転式の植付け機構15、田面の植え付け箇所を均平化する複数の整地フロート16、等が備えられており、並列配備された整地フロート16群のうち、中央の整地フロート16は、後述のように、苗植付け装置5の田面に対する高さを検知するためのセンサフロートSFとして利用される。
【0031】
施肥装置7には、粉粒状の肥料を貯留するホッパ17、このホッパ17から図示しされていない繰出し機構によって定量づつ繰り出された肥料を風力搬送する電動ブロワ、各整地フロート16に取付けた各植付け条ごとの作溝器19、風力搬送される肥料を各作溝器19まで案内する供給ホース20、等が備えられており、機体前進に伴って苗植付け位置の横側近くに各作溝器19で施肥溝が形成され、この施肥溝に肥料が供給されて埋設されるようになっている。
【0032】
前記油圧シリンダ6は電磁制御弁Vによって作動制御されるようになっており、図2に、この油圧シリンダ6を駆動するための油圧回路図が示されている。なお、この田植機では、走行用ミッションケース10に貯留された潤滑油がこの油圧回路における作動油としても利用されている。
【0033】
図2に示すように、電磁制御弁Vのバルブボディ21には、エンジン動力によって駆動されるポンプ22からの圧油供給を受けるポンプポートP、油圧シリンダ6に配管接続されるシリンダポートC、および、排油をミッションケース10に還元するタンクポートTが設けられるとともに、パイロット圧の供給を受けて正または逆に作動する中立復帰型の主スプール23、主スプール23の一端に備えられた制御油室24に上昇用のパイロット圧油を供給する上昇用デューティ弁25、主スプール23の他端に備えられた制御油室26に下降用のパイロット圧油を供給する下降用デューティ弁27、両デューティ弁25,27の一次側に所定圧の圧油を供給するための減圧弁28、主スプール23とシリンダポートCとをつなぐ給排油用油路bの途中に介在されたパイロット式逆止弁29と下降阻止用の手動開閉弁30、と給排油用油路bとパイロット式逆止弁29の開路用のパイロット油路dとの間に設けられて両油路b,dの圧の内の高い方の圧を取り出すシャトル弁31、バネ32で閉じ方向に付勢された圧力補償弁33、リリーフ弁34、圧油供給油路a中のラインフィルタ35、などが組込まれており、シャトル弁31から取り出された圧はパイロット油路eを介して圧力補償弁33に印加されるようになっている。
【0034】
次に、前記油圧回路を用いての昇降作動について説明する。
【0035】
〔中立〕
図2は、主スプール23の制御油室24,26のいずれにもパイロット圧が供給されていない中立「N」にある状態を示し、この時、圧油供給油路aおよび給排油用油路bはそれぞれ主スプール23によって閉じられるとともに、パイロット式逆止弁29のパイロット回路dが開放される。この状態では圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eには圧が立っていないので、圧油流入油路aに接続されている開路用パイロット油路fの圧によって圧力補償弁33はバネ32に抗して開かれ、圧油供給油路aに供給された圧油の全量が圧力補償弁33を経てタンクポートTから排出される。また、シリンダポートCには苗植付け装置5の重量を受ける油圧シリンダ6の負荷圧が作用しているが、パイロット式逆止弁29の自閉作用によって流出が阻止され、苗植付け装置5は現状の高さ位置に維持される。ここで、圧油供給油路aにはバネ32の閉じ付勢力に打ち勝つ圧が立つことになるが、バネ32の閉じ付勢力は小さく、中立作動中の圧力補償弁33を介しての排油による圧力ロスは小さいものである。
【0036】
〔上昇作動〕
上昇用デューティ弁25が間欠駆動されて制御油室24に上昇作動用のパイロット圧が供給されると、主スプール23がパイロット圧の大きさに応じて上昇「U」側に変位し、パイロット圧の大きさに応じた開度で圧油供給油路aと給排油用油路bとが連通される。これによってパイロット式逆止弁29が圧油供給油路aの圧によって強制開放され、油圧シリンダ6は圧油供給を受けて短縮駆動され、苗植付け装置5が上昇作動する。
この場合、給排油用油路bの圧がシャトル弁31を介して圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eに作用することになり、圧油供給油路aの圧が給排油用油路bの圧よりバネ32による付勢圧だけ大きくなるように、つまり、主スプール23の前後差圧がバネ32による付勢圧と等しくなるように、給排油用油路bの圧(油圧シリンダ6の負荷圧)に応じて圧力補償弁33が開閉作動する。これによって、主スプール23の開度が同一であれば、負荷圧にかかわら主スプール23を通過する油量が安定維持され、油圧シリンダ6の作動速度が一定に補償されるのである。
【0037】
〔下降作動〕
下降用デューティ弁27が間欠駆動されて制御油室26にパイロット圧が供給されると、そのパイロット圧の大きさに応じて主スプール23が下降「D」側に変位する。この場合、圧油供給油路aがパイロット油路dに連通してパイロット式逆止弁29が開かれ、シリンダポートCが給排油用油路bおよび主スプール23を介してタンク側に連通し、油圧シリンダ6内の作動油が流出して苗植付け装置5が自重下降する。この時、圧力補償弁33の両パイロット油路e,fにはそれぞれ同一の圧が作用するので、圧力補償弁33はバネ32によって閉じられ、ポンプ22からの圧油はパイロット油路dに送り込まれ、パイロット式逆止弁29を開放する圧を維持しながらドレン油路gから排出される。なお、圧油供給油路aの圧が設定圧にまで高まるとリリーフ弁34が作動して油圧回路全体が保護される。
【0038】
図3の制御ブロック図に示されているように、前記電磁制御弁Vはマイクロプロセッサを利用した制御装置40に接続されており、センサフロート等を利用して得られた検出情報に基づいて自動制御されるとともに、人為指令によっても操作できるようになっており、以下それに関連する構成について説明する。
【0039】
走行機体3に備えられた運転座席36の右横脇には植付けレバー41が前後揺動自在に配備されている。この植付けレバー41の操作経路には、前方から後方に向けて、「植付け」、「下降」、「中立」、および、「上昇」の4つの操作位置がこの順に設定されるとともに、これらの更に後方に「自動」位置が設けられており、植付けレバー41の操作位置がポテンショメータ42で検出されて制御装置40に入力されている。
【0040】
苗植付け装置5に装備された各整地フロート16は、横向きのフロート支点軸43から後向き片持ち状に延設された複数の支持アーム44の後端に、支点x周りに上下揺動可能に支持されるとともに、左右中央に位置するセンサフロートSFの支点x周りの上下揺動がポテンショメータ45で検出され、このポテンショメータからの出力が、田面に対する苗植付け装置5の高さ位置情報として制御装置40に入力されている。
【0041】
運転部前方に設けられたステアリングハンドル37の左脇には、前記無段変速装置9を操作する主変速レバー46が前後揺動可能に設けられている。この主変速レバー46は、前方の前進変速域Fに操作することで前進での無段変速を行うことができ、後方の後進変速域Rに操作することで後進での無段変速を行うことができ、両変速域の中間の中立Nに操作することで走行を停止することができるように、無段変速装置9に機械式に連係されている。そして、この主変速レバー46の操作径路脇には、後進変速域Rに操作された主変速レバー46によって接当揺動される検知レバー47と、この検知レバー47の揺動によって押圧操作される後進スイッチ48が備えられており、この後進スイッチ48の検出結果が制御装置40に入力されて、主変速レバー46が後進変速域Rに操作されているか否かの判別がなされるようになっている。
【0042】
ステアリングハンドル37の右脇には、優先的な昇降指令を人為的に出すための操作具として十字揺動式の操作レバー50が配備されている。この操作レバー50は、上下左右に揺動可能、かつ、中立位置Nに復帰付勢されており、中立位置Nより上方の手動上昇操作位置U1、この手動上昇操作位置U1より更に上方の自動上昇操作位置U2、中立位置Nより下方の手動下降操作位置D1、この手動下降操作位置D1より更に下方の自動下降操作位置D2、中立位置Nより前方の左マーカ操作位置M(L)、および、中立位置Nより後方の右マーカ操作位置M(R)への操作が可能となっている。そして、これらの操作位置U1,U2,M(L),M(R)への操作が多接点スイッチ51によって検出され、その検出結果が制御装置40に入力されるようになっている。
【0043】
走行機体3には、一行程の植付け走行時に、次行程の走行基準線田面に引っ掻き形成する左右一対の線引きマーカ52が、その先端が圃場に突入する倒伏作用姿勢と、その先端が田面から離れた起立姿勢(図2に示す姿勢)とに姿勢切り換え可能に支点y周りに揺動自在に装備されている。これら左右の線引きマーカ52には操作ワイヤ53が連係されており、苗植付け装置5が上限位置へ上昇されるのに連動して操作ワイヤ53が引き込み操作されることで、バネ54の付勢力に抗して起立姿勢に切り換えられるようになっている。そして、この起立姿勢においては、対応する操作ワイヤ53に連係された左右の保持機構55が自動的に作用し、苗植付け装置5が下降されても操作ワイヤ引き込み状態が保持されて線引きマーカ52が起立姿勢で保持されるようになっている。
【0044】
そして、左右の各保持機構55は電磁ソレノイド56の通電作動によってその保持機能が解除されるようになっており、前記操作レバー50が左マーカ操作位置M(L)に操作されたことが多接点スイッチ51で検知されると、左がわの保持機構55の保持機能が解除され、操作レバー50が右マーカ操作位置M(R)に操作されたことが多接点スイッチ51で検知されると、右がわの保持機構55の保持機能が解除されるようになっている。従って、苗植付け装置5が植付け作業高さ位置に下降している、または、植付け作業高さ位置に下降すると、保持機能が解除された側の線引きマーカ52がバネ付勢力で倒伏姿勢に切り換えられることになる。
【0045】
また、前記制御装置40には、苗植付け装置5が所定の上限位置まで上昇されたことをリンク機構4の高さ位置として検知する上限スイッチ57、苗植付け装置5および施肥装置7への動力伝達を断続する作業クラッチ58を入り切り操作する電動モータ59、植付け深さを安定維持するために苗植付け装置5を自動昇降制御する際の制御感度を調節する制御感度調節器60が接続されている。
【0046】
この田植機においては、植付けレバー41を操作して苗植付け装置5を任意に昇降させる形態と、植付け深さを安定化させるために苗植付け装置5を自動昇降制御する形態を選択することができるようになっており、各昇降形態の作動を以下に説明する。
【0047】
[手動による昇降]
植付けレバー41を「上昇」位置に操作すると電磁制御弁Vが上昇状態に切換えられ、苗植付け装置5は上限スイッチ57が検知作動するまで上昇作動し、上限まで上昇した時点で電磁制御弁Vが中立状態に切換わり、苗植付け装置5は上限位置で保持される。また、植付けレバー41を「上昇」位置に操作し、苗植付け装置5が上限に到達するまでに植付けレバー41を「中立」位置に戻すことで、苗植付け装置5を任意の高さまで上昇させて停止することができる。なお、「上昇」位置および「中立」位置では作業クラッチ58が電動モータ59によってクラッチ切り状態に切換えられる。
【0048】
苗植付け装置5が空中にある状態で、植付けレバー41を「下降」位置に操作すると、「自動植付け深さ制御」モードに切換わる。この制御モードは、後述するように、センサフロートSFの姿勢検出情報に基づいて苗植付け装置5を所定の植付け作業高さに維持するものであるために、空中にある苗植付け装置5はセンサフロートSFが接地して所定の基準姿勢になるまで下降制御される。また、植付けレバー41を「下降」位置に操作し、センサフロートSFが接地するまでに「中立」位置に戻すことで、苗植付け装置5を任意の高さまで下降させて停止することもできる。なお、この「下降」位置でも作業クラッチ58が電動モータ59によってクラッチ切り状態に切換えられる。
【0049】
[自動植付け深さ制御]
植付けレバー41を「植付け」位置に操作すると、「自動植付け深さ制御」モードに切換わるとともに、センサフロートSFの接地がポテンショメータ45かの情報に基づいて検知されて作業クラッチ58が電動モータ59によってクラッチ入り状態に切換えられる。この制御モードでは、センサフロートSFの上下揺動角度を目標基準角に維持するようポテンショメー45からの検出情報に基づいて電磁制御弁Vが作動制御される。つまり、ポテンショメー45により検出されたセンサフロートSFの上下揺動角の移動平均値(以下、単に検出角と略称する)が算出されるとともに、その検出角と予制御装置40に入力設定されている目標基準角とが比較され、目標基準角と検出角との偏差に基づいて電磁制御弁Vが作動制御される。
【0050】
つまり、目標基準角に対して検出角が大きい(センサフロートSFが目標基準角よりも前上がり方向にある)と判断されると苗植付け装置5が上昇制御され、逆に、基準目標角に対して検出角が小さい(センサフローSFが目標基準角よりも前下がり方向にある)と判断されると苗植付け装置5が下降制御され、もって、センサフロートSFの上下揺動角が目標基準角の不感帯幅内に納められる。これによって、圃場における耕盤の深さ変化などによって走行機体3が上下動したり前後に傾斜しても、苗植付け装置5の田面に対する高さを安定維持して、所定の深さでの植付けを行うことができる。
【0051】
この場合、下降制御においては、油圧シリンダ6から排出される油量が、そのときの前記偏差のn次関数(例えば4次関数)で演算された流量となり、上昇制御においては、油圧シリンダ6に供給される油量が、そのときの偏差のm(m<n)次関数(例えば3次関数)の流量となるように制御ゲインが設定されている。これによると、苗植付け装置5の昇降によるセンサフロートSFの所定の基準姿勢への復帰を迅速に行えるようにしながらも、苗植付け装置5の上昇速度が下降速度よりも速くなることを防止でき、各整地フロート16が田面から浮き上がることに起因した浮き苗の発生を抑制できる。
【0052】
また、この自動植付け深さ制御における前記目標基準角は、前記制御感度調節器60によって「1」〜「7」の7段階に調節設定することができるものであり、ダイヤル値を小さく設定するほど目標基準角にある(制御中立状態にある)センサフロートSFの姿勢が前下がり方向に変更され、ダイヤル値を大きく設定するほど目標基準角にある(制御中立状態にある)センサフロートSFの姿勢が前上がり方向に変更されるようになっている。そして、制御装置40に予め入力設定されている目標基準角が、制御感度調節器60におけるダイヤル値「4」に相当しており、この時のセンサーフロートSFの姿勢が前後方向に略水平となっている。
【0053】
これによると、ダイヤル値を小さく設定して目標基準角にあるセンサフロートSFの姿勢を前下がり方向に変更するほど、センサフロートSFが接地圧を受けやすくなり、小さい接地圧変動でもセンサフロートSFが上下揺動し、敏感な昇降制御が行われることになる。逆に、ダイヤル値を大きく設定して目標基準角にあるセンサフロートSFの姿勢を前上がり方向に変更するほど、センサフロートSFが接地反力を受けにくくなり、接地圧が大きく変動しないとセンサフロートSFが上下揺動しなくなり鈍感な昇降制御が行われることになる。
【0054】
従って、水が多くて柔らかい水田では小さいダイヤル値に設定して制御感度を敏感にすることで、センサフロートSFを不当に大きく沈下させてしまうことなく昇降制御を行うことができ、逆に、硬い水田では大きいダイヤル値に設定して制御感度を鈍感にすることで、田面の凹凸などに不当に感応することなく安定した昇降制御を行うことができるのである。
【0055】
植付けレバー41を「自動」位置に操作すると、上記した「自動植付け深さ制御」モードが設定されるとともに「優先昇降制御」と「バックアップ制御」が実行可能となるものであり、以下にこれら制御の作動について説明する。
【0056】
[優先昇降制御]
【0057】
この優先昇降制御は前記操作レバー50の上げ下げ操作に対応して実行されるものであり、図4,図5に、この優先昇降制御のフローチャートが示されている。
【0058】
フローチャートから明らかなように、操作レバー50が手動上昇操作位置U1へ押し上げ操作されると、これが多接点スイッチ51によって検出され、その検出が継続されている間は電磁制御弁Vが上記した上昇作動状態に切換えられ、苗植付け装置5が上昇し続ける。そして、この検出が途絶えると、電磁制御弁Vが上記した中立状態に切換えられて、苗植付け装置5がそのときの上昇位置で停止される。
【0059】
また、操作レバー50が自動上昇操作位置U2へ操作されると、これが多接点スイッチ51によって検出され、報知装置61が作動して報知音が1回だけ発生されるとともに、上限スイッチ54が検知作動するまで苗植付け装置5が上昇制御され、上限への到達検知に基づいて電磁制御弁Vが中立状態に切換えられて上昇制御が停止する。
【0060】
逆に、操作レバー50が手動下降操作位置D1へ操作されたことが多接点スイッチ52によって検出されると、その検出が継続されている間は、電磁制御弁Vが上記した下降作動状態に切換えられて苗植付け装置5は自重下降し、その検出が途絶えると、電磁制御弁Vが中立状態に切換えられて苗植付け装置5はそのときの下降位置で停止される。
【0061】
そして、苗植付け装置5が所定の植付け作業高さ位置に安定維持された状態において、操作レバー50が手動上昇操作位置U1または自動上昇操作位置U2へ操作されたことが多接点スイッチ51によって検出されると、自動植付け深さ制御が終了されて、優先的に苗植付け装置5が上昇されるとともに、電動モータ59を介して作業クラッチ55がクラッチ切り状態に切り換えられる。
【0062】
また、操作レバー50が自動下降操作位置D2へ操作されたことが多接点スイッチ51よって検出されると、報知装置61が作動されて報知音が1回だけ発生されるとともに、上記した植付けレバー41を「下降」位置に操作した状態と同じ状態がもたらされ、苗植付け装置5は、センサフロートSFが目標基準角で接地する状態になるまで下降される。
【0063】
また、多接点スイッチ52により操作レバー50が自動下降操作位置D2へ操作されたことが検出された次の検出として、その自動下降操作位置D2へ操作レバー50が2回目に操作されたことが多接点スイッチ52によって検出されると、報知装置57によって報知音が2回連続して発生されるとともに、電動モータ59が作動されて作業クラッチ58がクラッチ切り状態から入り状態に切り換えられ、苗植付け装置5による植付け作動と施肥装置7による施肥作動とが開始される。そして、この作業状態に移行した後は、上記した自動植付け深さ制御が行われる。
【0064】
また、操作レバー50が自動上昇操作位置U2へ操作されたことが多接点スイッチ51により検知された後の次の検出が、上限スイッチ57による上限位置への到達検出ではなく、多接点スイッチ51による操作レバー50の手動下降操作位置D1へ操作されたことの検出であると、電磁制御弁Vは中立状態に切り換えられて苗植付け装置5はそのときの上昇途中位置で停止される。
【0065】
また、操作レバー50が自動下降操作位置D2へ操作されたことが多接点スイッチ52により検出された次の検出が、ポテンショメータ45による苗植付け装置5の植付け作業高さ位置への到達検出ではなく、多接点スイッチ34による操作レバー50の手動上昇操作位置U1へ操作されたことの検出であると、電磁制御弁Vは中立状態に切り換えられて苗植付け装置5はそのときの下降途中位置で停止させる。
【0066】
つまり、単一の操作レバー50を装備するだけの簡単な構成でありながら、その操作レバー50を中立位置Nから上方の手動上昇操作位置U1に操作すると、その操作位置U1に操作レバー50を維持している間だけ苗植付け装置5を上昇させて任意の高さ位置で上昇停止させる手動上昇操作を行えるようになり、逆に、操作レバー50を中立位置Nから下方の手動下降操作位置D1に操作すると、その操作位置D1に操作レバー50を維持している間だけ苗植付け装置5を下降させて任意の高さ位置で下降停止させる手動下降操作を行えるようになり、また、操作レバー50を中立位置Nから上方の手動上昇操作位置U1を越えた自動上昇操作位置U2に操作すると、上限位置まで苗植付け装置5を自動上昇させる自動上昇操作を行えるようになり、逆に、操作レバー50を中立位置Nから下方の手動下降操作位置D1を越えた自動下降操作位置D2に操作すると、所定の植付け作業高さ位置まで苗植付け装置5を自動下降させる自動下降操作を行えるようになり、その自動下降操作位置D2への操作が行われた操作レバー50の次の操作として、その操作位置D2への2回目の操作を行うと、苗植付け装置5及び施肥装置7を作動状態に切り換えることができ、その自動下降操作位置D2への2回目の操作が行われた操作レバー50の次の操作として、中立位置Nから上方の手動上昇操作位置U1又は自動上昇操作位置U2への操作を行うと、苗植付け装置5及び施肥装置7を非作動状態に切り換えることができるとともに、その操作位置U1,U2に応じた苗植付け装置5の手動上昇操作または自動上昇操作を行えるようになり、更に、操作レバー50を左マーカ操作位置M(L)あるいは右マーカ操作位置M(R)に操作することで、線引きに使用する線引きマーカ52を選択することができるのである。
【0067】
また、操作レバー50の自動上昇操作位置U2への操作に基づく苗植付け装置5の自動上昇操作途中で操作レバー50を中立位置Nから手動下降操作位置D1に操作すると、苗植付け装置5をそのときの上昇途中位置にて上昇停止させることができ、逆に、操作レバー50の自動下降操作位置D2への操作に基づく苗植付け装置5の自動下降操作途中で操作レバー50を中立位置Nから手動上昇操作位置U1に操作すると、苗植付け装置5をそのときの下降途中位置にて下降停止させることができ、これによって、操作レバー50を中立位置Nから上方の手動上昇操作位置U1に操作して苗植付け装置5を任意の高さ位置まで上昇させる手動上昇操作を行うつもりが、誤って、その手動上昇操作位置U1を越えた自動上昇操作位置U2まで操作レバー50を操作してしまった場合には、その誤操作方向とは逆方向である下方の手動下降操作位置D1に操作レバー50を操作すれば、その誤操作に基づく苗植付け装置5の自動上昇操作を直ちに中止させることができ、その後、操作レバー50を手動上昇操作位置U1に操作することで、苗植付け装置5を任意の高さ位置まで手動上昇させることができ、逆に、操作レバー50を中立位置Nから下方の手動下降操作位置D1に操作して苗植付け装置5を任意の高さ位置まで下降させる手動下降操作を行うつもりが、誤って、その手動下降操作位置D1を越えた自動下降操作位置D2まで操作レバー50を操作してしまった場合には、その誤操作方向とは逆方向である上方の手動上昇操作位置U1に操作レバー50を操作すれば、その誤操作に基づく苗植付け装置5の自動下降操作を直ちに中止させることができ、その後、操作レバー50を手動下降操作位置D1に操作することで、苗植付け装置5を任意の高さ位置まで手動下降させることができるのである。
【0068】
しかも、報知装置61からの報知音によって、報知音がなければ、そのときの操作レバー50の操作が、自動上昇操作位置U2または自動下降操作位置D2まで操作されていない手動上昇操作位置U1又は手動下降操作位置D1への操作であり、その操作に応じた苗植付け装置5の手動昇降操作が行われることを運転者に把握させることができ、また、報知装置61からの報知音が1回であれば、そのときの操作レバー50の操作が、手動上昇操作位置U1又は手動下降操作位置D1を越えた自動上昇操作位置U2又は自動下降操作位置D2への操作であり、その操作に応じた苗植付け装置5の自動昇降操作が行われることを運転者に把握させることができ、更に、報知装置61からの報知音が2回であれば、そのときの操作レバー50の操作が、手動下降操作位置D1を越えた自動下降操作位置D2への2回目の操作であり、苗植付け装置5及び施肥装置7が作動状態に切り換えられることを運転者に把握させることができ、これによって、運転者は、そのときの操作レバー50の操作が適正であったか否かを容易に判断することができ、そのときの操作レバー50の操作が不適正である場合には、その誤操作に対する操作レバー50による適正な処置を速やかに行えるのである。
【0069】
[バックアップ制御]
【0070】
バックアップ制御は、苗植付け装置5を作業高さに下降した状態のままで後進した際に、苗植付け装置5の後端が畦などに衝突するのを未然に回避するための手段であり、植付けレバー41が「自動」位置に操作されている状態でのみ機能する。そして、このバックアップ制御は、苗植付け装置5が下降整地フロート16が接地している状態、および、主変速レバー46が後進位置に変速された状態を、バックアップ制御の起動条件としている。
【0071】
ここで、整地フロート16が接地しているか否か判断は、センサフロートSFの姿勢を検出するポテンショメータ45からの出力によってなされる。つまり、苗植付け装置5が田面から浮上していると、センサフロートSFは前下がり姿勢に垂れ下り、苗植付け装置5が下動してセンサフロートSFが接地すると、センサフロートSFの持ち上げ揺動に伴ってポテンショメータ45の検出値が変化するので、その検出値の変化を捉えることで整地フロート16が接地したことを認識することができるのである。
【0072】
図6に、このバックアップ制御のフローチャートが示されている。このフローチャートから明らかなように、植付けレバー41の操作位置が「自動」位置にある状態で、ポテンショメータ45からの情報によりセンサフロートSFが接地していることが検知されるとともに、主変速レバー46が後進位置に操作されていることが後進スイッチ48によって検知されると、バックアップ制御の起動条件が成立し、電動モータ59によって作業クラッチ58が自動的に切り操作されるとともに、電磁制御弁Vが「上昇」に切換えられて苗植付け装置5が上昇される。そして、苗植付け装置5が上限に到達したことが上限スイッチ57で検知されると、電磁制御弁Vは「中立」の戻され、苗植付け装置5の上昇が停止される。なお、このバックアップ制御が実行されると自動植付け深さ制御は停止される。
【0073】
また、苗植付け装置5の上昇が開始されてから所定時間(例えば2秒間)経過しても上限に到達したことが検知されなければ上昇作動は停止される。つまり、バックアップ制御により上昇作動が開始されると、少なくとも所定時間(例えば2秒間)だけは上昇作動が実行されるのである。
【0074】
なお、バックアップ制御により上昇された苗植付け装置5は、前記操作レバー50の上記した下方操作によって下降することができる。
【0075】
〔別実施形態〕
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0076】
(1)水田作業機としては、走行機体の後部に水田作業装置として水田直播装置を昇降可能に連結して構成された乗用型直播機であってもよい。また、苗植付け装置や水田直播装置などの水田作業装置に施肥装置を装備した仕様に構成して実施することもできる。
【0077】
(2)操作レバー50の自動上昇操作位置U2への操作に基づく苗植付け装置5の自動上昇操作途中において、操作レバー50を中立位置Nから手動下降操作位置D1を越えて自動下降操作位置D2に操作した場合であっても、苗植付け装置5がそのときの上昇途中位置で上昇停止し、逆に、操作レバー50の自動下降操作位置D2への操作に基づく苗植付け装置5の自動下降操作途中において、操作レバー50を中立位置Nから手動上昇操作位置U1を越えて自動上昇操作位置U2に操作した場合であっても、苗植付け装置5がそのときの下降途中位置で下降停止するように構成してもよい。
【0078】
(3)報知装置61として、電子アラームや音声発生器などを採用するようにしてもよい。
【0079】
(4)操作レバー50の自動上昇操作位置U2又は自動下降操作位置D2への到達が多接点スイッチ51により検出された場合と、多接点スイッチ51により操作レバー50の自動下降操作位置D2への到達が検出された次の検出として、その自動下降操作位置D2への操作レバー50の2回目の到達が多接点スイッチ51により検出された場合とで、報知装置61が発生させる報知音の長さを変えるようにしてもよく、又、音色を変えるようにしてもよい。
【0080】
(5)操作レバー50の手動上昇操作位置U1又は手動下降操作位置D1への到達が多接点スイッチ52により検出された場合においても、報知装置61が報知音を発生させるように構成してもよい。この構成においては、例えば、操作レバー50の手動上昇操作位置U1又は手動下降操作位置D1への到達が多接点スイッチ51により検出されると、その検出が継続されている間は報知装61が報知音を発生させ、操作レバー50の自動上昇操作位置U2又は自動下降操作位置D2への到達が多接点スイッチ51により検出されると、報知装置61が報知音を2回続けて発生させ、多接点スイッチ51により操作レバー50の自動下降操作位置D2への到達が検出された次の検出として、その自動下降操作位置D2への操作レバー50の2回目の到達が多接点スイッチ51により検出されると、報知装置61が報知音を3回続けて発生させるようにしてもよい。
【0081】
(6)多接点スイッチ51により操作レバー50の手動上昇操作位置U1への到達が検出された場合と、手動下降操作位置D1への到達が検出された場合とで、報知装置61が発生させる報知音の回数や音色などを変えるようにしてもよく、又、多接点スイッチ51により操作レバー50の自動上昇操作位置U2への到達が検出された場合と、自動下降操作位置D2への到達が検出された場合とで、報知装置61が発生させる報知音の回数や音色などを変えるようにしてもよい。
【0082】
(7)バックアップ制御の起動条件を判別するための後進検出手段としては、前後進の切換えが可能な前記主変速レバー46の操作位置をポテンショメータで検出するように構成し、このポテンショメータの検出結果を利用するものであってもよい。
【0083】
(8)バックアップ制御に基づく上昇作動を維持する最低限の所定時間としては、線引きマーカ52が倒伏姿勢から起立姿勢に切換るに要する時間に設定してもよい。
【0084】
(9)走行変速装置として前進域から後進域に亘って一連に変速操作可能な油圧式の無段変速装置を利用しているが、ギヤ式変速装置であってもよい。
【0085】
(10)整地フロート16の接地状態を検出する接地状態検出手段として、センサフロートSFの姿勢検出用のポテンショメータ45とは別に専用の接地センサを設けてもよい。専用の接地センサとしては、圧電素子等を利用した圧力センサや、接地圧によって上下に揺動する橇状の接地体を利用したものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 田植機の全体側面図
【図2】 苗植付け装置昇降用の油圧回路図
【図3】 制御ブロック図
【図4】 優先昇降制御のフローチャート
【図5】 優先昇降制御のフローチャート
【図6】 バックアップ制御のフローチャート
【符号の説明】
3 走行機体
5 水田作業装置(苗植付け装置)
6 油圧シリンダ
9 走行変速装置(油圧式無段変速装置)
16 整地フロート(センサフロートSF)
22 ポンプ
23 主スプール
24 制御油室
25 上昇用デューティ弁
26 制御油室
27 下降用デューティ弁
29 パイロット式逆止弁
31 シャトル弁
32 バネ
33 圧力補償弁
50 操作具(操作レバー
N 中立位置
U1 手動上昇操作位置
U2 自動上昇操作位置
D1 手動下降操作位置
D2 自動下降操作位置
V 電磁制御弁
a 圧油供給油路
b 圧油給排用油路
d パイロット油路
e 閉路用パイロット油路
f 開路用パイロット油路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a paddy field work machine configured such that a paddy field work device such as a seedling planting device connected to the rear part of a traveling machine body is driven up and down by a single-acting hydraulic cylinder, and the hydraulic cylinder is operated and controlled by an electromagnetic control valve. The present invention relates to a lifting device.
[0002]
[Prior art]
As an example of a rice transplanter lifting device that is a typical paddy field work machine,As shown in Japanese Patent No. 3242535, the hydraulic cylinder is expanded and contracted by switching the displacement switching valve connected to the lifting hydraulic cylinder forward or backward by the pilot pressure from the electromagnetic proportional pressure reducing valve. In addition, there is known a structure in which a pressure compensation valve is connected to the primary side of the elevation switching valve in order to stabilize the flow rate during the ascending operation.
[0003]
[0004]
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Prior artIn the case of the neutralization, the primary side and the secondary side are communicated with each other, and the elevation switching valve is configured so that the entire amount of pressure oil supplied to the primary side is discharged to the tank side through the elevation switching valve. It is necessary to process and form an oil passage in the neutral position of the main spool of the elevating switching valve so that the primary side and the secondary side communicate with each other, and the primary pressure oil supply oil passage and the discharge port communicate with each other. Therefore, the spool processing cost is high.
[0006]
The present inventionThe purpose of the present invention is to provide a lifting device for a paddy field work machine configured to control the operation of a single-acting hydraulic cylinder that drives and moves the paddy field work device with an electromagnetic control valve, with a simple hydraulic circuit structure and low cost. It is in.
[0007]
[0008]
[0009]
[0010]
[0011]
[0012]
[Means for Solving the Problems]
[Configuration, Action, and Effect of Invention of Claim 1]
[0013]
According to the first aspect of the present invention, the paddy field work device connected to the rear part of the traveling machine body is driven up and down by a single-acting hydraulic cylinder, and the hydraulic cylinder is operated and controlled by an electromagnetic control valve. A device,
The electromagnetic control valve includes a main spool that is connected to the hydraulic cylinder via a pressure oil supply / discharge oil passage, and an electromagnetically driven ascending duty valve and a descending duty valve. The duty valve is connected in communication with a pair of control oil chambers arranged at both ends of the main spool, and the main spool is moved from the neutral position at an opening degree corresponding to the magnitude of the pilot pressure applied to one of the control oil chambers. The pressure oil supply / discharge oil passage is allowed to flow to the cylinder side and prevents the pressure oil from flowing out from the cylinder side. And when the main spool is in the neutral position, the pressure oil supply oil passage connected to the pump and the pressure oil supply / discharge oil passage are respectively blocked and shut off, and the pilot When the pilot oil passage for opening the check valve is communicated with the tank via the main spool and the main spool is in the raised position, the pressure oil supply oil passage and the pressure oil supply / discharge oil passage are the main spool. When the main spool is in the lowered position, the pressure oil supply oil passage is communicated with the pilot oil passage for opening the pilot check valve via the main spool.At the same time, the pressure oil sent from the pump to the pilot oil passage is directly discharged from the drain oil passage to the tank while maintaining the pressure for opening the pilot check valve.The pressure oil supply oil passage is communicated with the tank via a pressure compensation valve closed and biased by a spring, and the pilot oil passage for opening the pressure compensation valve is connected to the pressure oil supply oil passage. The pilot oil passage for closing the pressure compensation valve is connected to the pressure oil supply / discharge oil passage and the pilot oil passage of the pilot check valve via a shuttle valve. .
[0014]
According to the above configuration, as shown in FIG. 2, at the neutral time when both the ascending
[0015]
When the ascending
In this case, the pressure in the oil supply / discharge oil passage b acts on the closing pilot oil passage e of the
[0016]
When the descending
[0017]
Therefore, according to the first aspect of the present invention, the pressure compensation valve for stabilizing the flow rate during the ascending operation is used as an unloading valve that allows the entire amount of supplied pressure oil to flow out without passing through the main spool during neutral operation. This eliminates the need to form a main spool with an oil passage for allowing the entire supply pressure oil to flow out to the tank side when neutral and an oil passage for connecting the pressure oil supply / discharge oil passage to the tank side. The hydraulic circuit structure is simple and can be manufactured at low cost.
[0018]
[Configuration of the invention according to claim 2And actioneffect〕
[0019]
The invention according to claim 2The lifting device for a paddy field machine according to claim 1, wherein a relief valve communicating with a tank is connected to the pressure oil inflow oil passage, and the pressure of the pressure oil inflow oil passage is set to a set pressure at which the entire hydraulic circuit should be protected. When the pressure is increased, the relief valve is configured to operate.
[0020]
According to the above configuration, when the pressure of the pressure oil from the pump becomes an abnormal pressure increased to the set pressure, for example when driving the hydraulic cylinder, the relief valve is activated and the pressure oil in the pressure oil inflow oil passage is The oil is returned to the tank via the relief valve, and the hydraulic circuit is protected.
[0021]
[0022]
[0023]
[0024]
[0025]
[0026]
[0027]
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 shows a riding type rice transplanter as a paddy field working machine according to the present invention. In this rice transplanter, a seedling planting device 5 as a paddy field work device is connected to a rear portion of a four-wheel drive type traveling
[0029]
An
[0030]
The seedling planting device 5 has a seedling bed 14 on which seedlings are placed and reciprocally moved laterally at a fixed stroke. The seedlings are cut out from the lower end of the seedling bed 14 one by one and planted on the
[0031]
The fertilizer applicator 7 includes a
[0032]
The
[0033]
As shown in FIG. 2, the valve body 21 of the electromagnetic control valve V includes a pump port P that receives pressure oil supply from a pump 22 driven by engine power, a cylinder port C that is connected to a hydraulic cylinder 6, and In addition, a tank port T for returning the waste oil to the transmission case 10 is provided, and a neutral return type main spool 23 that operates in the forward or reverse direction upon receiving a supply of pilot pressure, and control oil provided at one end of the main spool 23 A rising duty valve 25 that supplies the pilot pressure oil for raising to the chamber 24, a lowering duty valve 27 that supplies the pilot pressure oil for lowering to the control oil chamber 26 provided at the other end of the main spool 23, both duties A pressure reducing valve 28 for supplying pressure oil of a predetermined pressure to the primary side of the valves 25, 27, an oil supply / discharge oil passage connecting the main spool 23 and the cylinder port C Are provided between a pilot check valve 29 and a manual on-off valve 30 for preventing the lowering, and an oil passage b for supplying and discharging oil and a pilot oil passage d for opening the pilot check valve 29 interposed in the middle of A shuttle valve 31 for extracting the higher pressure of the oil passages b and d, a pressure compensation valve 33 urged in a closing direction by a spring 32, a relief valve 34,Pressure oil supply passageThe line filter 35 in a is incorporated, and the pressure taken out from the shuttle valve 31 is applied to the pressure compensation valve 33 through the pilot oil passage e.
[0034]
Next, the raising / lowering operation | movement using the said hydraulic circuit is demonstrated.
[0035]
[Neutral]
FIG. 2 shows a state in which the pilot pressure is not supplied to any of the
[0036]
[Climbing operation]
When the raising
In this case, the pressure in the oil supply / discharge oil passage b acts on the closing pilot oil passage e of the
[0037]
[Descent operation]
When the descending
[0038]
As shown in the control block diagram of FIG. 3, the electromagnetic control valve V is connected to a
[0039]
A
[0040]
Each leveling
[0041]
On the left side of the steering handle 37 provided in front of the driving unit, a
[0042]
On the right side of the
[0043]
The traveling
[0044]
The holding functions of the left and right holding
[0045]
Further, the
[0046]
In this rice transplanter, it is possible to select a mode in which the seedling planting device 5 is arbitrarily moved up and down by operating the
[0047]
[Manual lifting]
When the
[0048]
When the
[0049]
[Automatic planting depth control]
When the
[0050]
That is, if it is determined that the detection angle is larger than the target reference angle (the sensor float SF is in the upward direction from the target reference angle), the seedling planting device 5 is controlled to rise, and conversely with respect to the reference target angle. If the detection angle is determined to be small (the sensor flow SF is in the direction of lowering the front than the target reference angle), the seedling planting device 5 is controlled to be lowered, so that the vertical swing angle of the sensor float SF is equal to the target reference angle. Fits within the deadband width. Accordingly, even when the traveling
[0051]
In this case, in the descending control, the amount of oil discharged from the
[0052]
In addition, the target reference angle in this automatic planting depth control can be adjusted and set in seven stages from “1” to “7” by the
[0053]
According to this, as the dial value is set smaller and the attitude of the sensor float SF at the target reference angle is changed in the forward and downward direction, the sensor float SF becomes more susceptible to contact with the ground pressure. It swings up and down, and sensitive elevation control is performed. Conversely, the larger the dial value is set and the attitude of the sensor float SF at the target reference angle is changed to the upward direction, the sensor float SF becomes less susceptible to the ground reaction force, and the sensor float must be changed if the ground pressure does not vary greatly. The SF does not swing up and down and insensitive elevation control is performed.
[0054]
Therefore, in paddy fields with a lot of water, by setting a small dial value to make the control sensitivity sensitive, it is possible to perform the lifting control without unduly sinking the sensor float SF, and conversely, it is hard. In paddy fields, by setting a large dial value to make control sensitivity insensitive, stable elevation control can be performed without unduly sensing unevenness on the surface of the field.
[0055]
When the
[0056]
[Priority lift control]
[0057]
This priority raising / lowering control is performed corresponding to the raising / lowering operation of the
[0058]
As is apparent from the flowchart, when the
[0059]
When the
[0060]
Conversely, when the
[0061]
The
[0062]
When the
[0063]
In addition, as the next detection that the
[0064]
The next detection after the
[0065]
In addition, the next detection that the
[0066]
That is, when the
[0067]
Further, when the
[0068]
Moreover, if there is no notification sound from the notification sound from the
[0069]
[Backup control]
[0070]
The backup control is a means for preventing the rear end of the seedling planting device 5 from colliding with a ridge or the like when the seedling planting device 5 is moved backward while being lowered to the working height. It functions only when the
[0071]
Here, whether or not the leveling
[0072]
FIG. 6 shows a flowchart of this backup control. As is apparent from this flowchart, it is detected that the sensor float SF is grounded based on information from the
[0073]
Further, if it is not detected that the upper limit has been reached even after a predetermined time (for example, 2 seconds) has elapsed since the raising of the seedling planting device 5 is started, the raising operation is performed.Is stopped.That is, when the ascending operation is started by the backup control, the ascending operation is executed at least for a predetermined time (for example, 2 seconds).
[0074]
Note that the seedling planting device 5 raised by the backup control can be lowered by the above-described downward operation of the
[0075]
[Another embodiment]
The present invention can also be implemented in the following forms.
[0076]
(1) The paddy field work machine may be a riding type direct seeding machine configured such that a paddy field direct seeding device is connected to the rear portion of the traveling machine body as a paddy field work device so as to be movable up and down. Moreover, it can also comprise and implement to the specification which equipped the paddy field work apparatus, such as a seedling planting apparatus and a paddy field direct sowing apparatus, with the fertilizer.
[0077]
(2) During the automatic raising operation of the seedling planting device 5 based on the operation of the
[0078]
(3) As the
[0079]
(4) When the
[0080]
(5) The
[0081]
(6) A notification generated by the
[0082]
(7) The reverse detection means for determining the start-up condition of the backup control is configured to detect with the potentiometer the operation position of the
[0083]
(8) The minimum predetermined time for maintaining the ascending operation based on the backup control may be set to a time required for the
[0084]
(9) Although a hydraulic continuously variable transmission capable of a series of shifting operations from the forward range to the reverse range is used as the traveling transmission device, a gear type transmission device may be used.
[0085]
(10) As a grounding state detecting means for detecting the grounding state of the leveling
[Brief description of the drawings]
[Fig. 1] Whole side view of rice transplanter
[Fig. 2] Hydraulic circuit diagram for raising and lowering the seedling planting device
[Fig. 3] Control block diagram
FIG. 4 is a flowchart of priority elevation control.
FIG. 5 is a flowchart of priority elevation control.
FIG. 6 is a flowchart of backup control.
[Explanation of symbols]
3 traveling aircraft
5 Paddy field work device (seedling planting device)
6 Hydraulic cylinder
9 Traveling transmission (hydraulic continuously variable transmission)
16 Leveling float (Sensor float SF)
22 Pump
23 Main spool
24 Control oil chamber
25 Duty valve for ascending
26 Control oil chamber
27 Duty valve for descending
29 Pilot check valve
31 Shuttle valve
32 Spring
33 Pressure compensation valve
50 Control tool (control lever
N Neutral position
U1 Manual lifting operation position
U2 Automatic lift operation position
D1 Manual lowering operation position
D2 Automatic lowering operation position
V Solenoid control valve
a Pressure oil supply oil passage
b Oil passage for pressure oil supply / discharge
d Pilot oil passage
e Pilot oil passage for closing
f Pilot oil passage for open circuit
Claims (2)
前記電磁制御弁に、圧油給排用油路を介して前記油圧シリンダに連通接続された主スプールと、電磁駆動される上昇用デューティ弁および下降用デューティ弁を備え、
上昇用デューティ弁および下降用デューティ弁を、主スプールの両端に配備された一対の制御油室にそれぞれ連通接続し、一方の制御油室に印加されたパイロット圧の大きさに応じた開度で主スプールを中立位置から上昇側あるいは下降側に変位させるよう構成し、
前記圧油給排用油路には、主スプールから送出される圧油のシリンダ側への流動を許容し、シリンダ側からの圧油流出を阻止するパイロット式逆止弁を介在し、
前記主スプールが中立位置にある時には、ポンプに接続された圧油供給油路と前記圧油給排用油路がそれぞれ閉塞遮断されるとともに、前記パイロット式逆止弁の開路用のパイロット油路が主スプールを介してタンクに連通され、
前記主スプールが上昇位置にある時には、前記圧油供給油路と前記圧油給排用油路が主スプールを介して連通され、
前記主スプールが下降位置にある時には、前記圧油供給油路が主スプールを介して前記パイロット式逆止弁の開路用のパイロット油路に連通されるとともに、ポンプから前記パイロット油路に送り込まれた圧油は、パイロット式逆止弁を開放する圧を維持しながら直接ドレン油路からタンクに排出されるように構成し、
前記圧油供給油路は、バネによって閉じ付勢された圧力補償弁を介してタンクに連通され、この圧力補償弁の開路用パイロット油路は圧油供給油路に接続されるとともに、圧力補償弁の閉路用パイロット油路は、前記圧油給排用油路とパイロット式逆止弁の前記パイロット油路とにシャトル弁を介して連通接続されていることを特徴とする水田作業機の昇降装置。A paddy field work lifting device configured to drive and lift a paddy field work device connected to the rear part of a traveling machine body with a single-acting hydraulic cylinder, and to control the operation of this hydraulic cylinder with an electromagnetic control valve,
The electromagnetic control valve includes a main spool connected to the hydraulic cylinder via a pressure oil supply / discharge oil passage, an electromagnetically driven ascending duty valve and a descending duty valve,
An ascending duty valve and a descending duty valve are connected in communication with a pair of control oil chambers arranged at both ends of the main spool, respectively, with an opening degree corresponding to the magnitude of the pilot pressure applied to one control oil chamber. The main spool is configured to be displaced from the neutral position to the ascending side or descending side,
In the pressure oil supply / discharge oil passage, a pilot check valve that allows the flow of the pressure oil sent from the main spool to the cylinder side and prevents the pressure oil from flowing out from the cylinder side is interposed,
When the main spool is in the neutral position, the pressure oil supply oil passage connected to the pump and the pressure oil supply / discharge oil passage are blocked and shut off, and the pilot oil passage for opening the pilot check valve is opened. Communicated with the tank via the main spool,
When the main spool is in the raised position, the pressure oil supply oil passage and the pressure oil supply / discharge oil passage are communicated via the main spool,
When the main spool is in the lowered position, the pressure oil supply oil passage is communicated with the pilot oil passage for opening the pilot check valve through the main spool, and is sent from the pump to the pilot oil passage. The pressure oil is configured to be discharged directly from the drain oil passage to the tank while maintaining the pressure to open the pilot check valve .
The pressure oil supply oil passage is communicated with the tank via a pressure compensation valve that is closed and biased by a spring, and a pilot oil passage for opening the pressure compensation valve is connected to the pressure oil supply oil passage, and pressure compensation. The pilot oil passage for closing the valve is connected to the pressure oil supply / discharge oil passage and the pilot oil passage of the pilot check valve via a shuttle valve, and is used for raising and lowering the paddy field work machine. apparatus.
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