JP3769559B2 - 無線伝送路におけるアクセス制御方法、無線伝送装置、無線伝送システム及び無線伝送路におけるアクセス制御プログラム - Google Patents

無線伝送路におけるアクセス制御方法、無線伝送装置、無線伝送システム及び無線伝送路におけるアクセス制御プログラム Download PDF

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無線伝送路のような信頼性の低い伝送路において、トークンパッシング方式を効率的に利用できるようにする無線伝送路におけるアクセス制御方法、アクセス制御プログラム及びデータ伝送装置に関する。
現状、無線伝送路におけるアクセス制御方式としては、CSMA・CA方式のようなランダムアクセス制御が主流である。しかしながら、高密度環境においては、衝突が頻発するため、性能が劣化する。このようなアクセス制御系において、トークンパッシングなどのスケジュール型アクセス制御方式を採用することが、系のスループットを確保する手段として効果的である。
トークンパッシング方式の無線伝送路への適用の先行事例としては、事前登録が必要なものと、事前登録が不要で動的にトークンリングに参加できるものに大別される。事前登録が不要な技術としては、カリフォルニア大学バークレイ校のWTRP(Wireless Token Ring Protocol)がある(非特許文献1参照)。その他に、無線伝送路におけるトークンパッシング方式の適用に言及したものとして、例えば特許文献1に記載のものがある。
特開平10−126365号公報 UC Berkeley WOW group著、「Wireless Token Ring Protocol」、〔online〕、2003年3月掲載、〔2003年3月11日検索〕、インターネット<http://wow.eecs.berkeley.edu/WTRP/>
従来技術に示したWTRPには、下記のような課題・問題点が存在する。
(1)トークン紛失時、リング離脱時の論理リングの再構成時に、リングが細分化され、一部しか残らず、他はリングから離脱されてしまう。隠れ端末が存在すると、ノードがリングから離脱してしまう。
(2)リング参加ノードは確率的に公平に決定される方式が採用される。従って、未参加のノードがリングに参加できるまでの待ち時間が不明であり、上位層のアプリケーションを制限する。
(3)リングサイズにより、系の性能が変化する。しかし、リング離脱とリング参加の頻度が高い無線伝送路の場合、事前設定では利便性が低い。
(4)リング参加パケットの衝突は、コンテンションウィンドウ(Contention Window、以下、CWと称する)を用いて、確率的に回避しているが、適正なCWの値でないと、無駄な待ち時間が生じて、系全体の性能が劣化する。
上記(1)の問題点を図13〜図15を用いて説明する。図13に示すように、各一般ノードA〜Eの近隣ノードリストには、順番が付されており、予め巡回順序が定められている。この場合に図14のように、リングマスターAPから一般ノードAにトークンが送信され(s141)、一般ノードDがリング離脱すると、一般ノードAはトークン送信に失敗し(s142)、次の順番のノードを選択する。しかし、例えば図14のように、一般ノードB,C,Eが一般ノードAの電波到達領域141から外れていると、さらに次の一般ノードFにトークンを送信せざるを得なくなる(s143)。一般ノードB,C,Eにはトークンが巡回せずに終了する。また、図15のように、リングマスターAP→一般ノードC→一般ノードDにトークンが巡回し(s151〜s153)、障害物152による隠れ端末状態によりトークン送信に失敗すると(s154)、次の順序が選択されるため一般ノードB→リングマスターAPにトークンが巡回する(s155、s156)が、一般ノードAには巡回されない。
上記(2)の問題点は、図16及び図17に示した通りである。すなわち、図16に示すように、リング参加のための登録要求RRqを受信(s161)したリングマスターAPは、登録応答RRpを送信するのみである(s162)。また図17に示すように、リング参加を呼びかけるリング広告をリングマスターAPから受信(s171)した一般ノードは、CWを最大として0よりも大きい1以上のランダムな値を設定し、衝突の回避を試み(s172)登録要求RRqを送信するのみで(s173)、参加が許可されなかった場合にどの程度待たなければならないのか予測できない。
上記(3)の問題点は、図18に示した通りである。すなわち、トークンを受信(s181)したリングマスターAPは、事前設定されたリングサイズに基づきトークンを送信する(s182)のみで、リングサイズは変更されない。
上記(4)の問題点は、図19に示した通りである。図19に示すように、登録要求RRqを受信(s191)したリングマスターAPは、登録応答RRpを送信し(s192)、その後トークンを巡回させる(s193)のみで、CWが適当でない場合には無駄な待ち時間が生じる。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、高性能かつ遅延時間の少ない無線伝送路におけるアクセス制御を可能とする無線伝送路におけるアクセス制御方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、上記アクセス制御方法で用いられるアクセス制御プログラム、該アクセス制御方法を実現するための無線伝送装置、無線伝送システムを提供することにある。
この発明の一の観点によれば、ノードリスト生成段階では、トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを受信した場合に、リング参加を要求する第1の登録要求RRqを送信し、他のノードにより送信された第2の登録要求RRqを受信し、リング参加を許可する登録応答RRpを受信した場合に、前記第2の登録要求RRqの送信元をノード候補として含むノードリストを生成して記憶装置に格納し、トークン送信段階では、トークンを受信した場合に前記記憶装置のノードリストを読み出し、トークン巡回済みに更新されていないノード候補のうちの任意の1つのノード候補を選択し、該選択されたノード候補を伝送先に設定して前記トークンを送信し、ノードリストの第1の更新段階では、前記トークンの送信に失敗したことを検出した場合には、該失敗した伝送先のノードを前記ノードリストのノード候補から削除し、かつトークン巡回済みに更新されていない前記ノードリストのノード候補のうちの任意の1つを伝送先に設定して前記トークンを送信し、ノードリストの第2の更新段階では、第1のノードから第2のノードに向けて前記トークンが送信されたことを検出した場合には、前記ノードリストに前記第1のノードが含まれていれば前記ノードリストにおける第1のノードをトークン巡回済みに更新し、前記ノードリストに前記第1のノードが含まれていなければ前記第1のノードを前記ノードリストに含めてトークン巡回済みに更新することを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御方法が提供される。
また、方法に係る本発明は、その方法を実現する無線伝送装置、無線伝送システムとしても成立する。
また、装置または方法に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する処理を実行させるためのプログラム、このプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても成立する。
以上説明したように本発明によれば、高性能かつ遅延時間の少ない無線伝送路におけるアクセス制御が可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1(a)は本発明の第1実施形態に係る無線伝送路のアクセス制御方法が適用されるデータ伝送システムの全体構成を示す図である。トークンリングを管理するノードであるリングマスターAP(第1無線局)と複数の一般ノードA,B及びC(第2無線局)が配置されている。これらリングマスターAPと一般ノードA,B及びCの間でトークンフレームを送受信することにより、複数の間でトークンが巡回するトークンパッシング方式が適用される。リングマスターAP、一般ノードA,B及びCの各々は独立した無線伝送装置である。
図2はリングマスターAPの詳細な構成の一例を示す図である。リングマスターAPは、トークン受渡制御部11、近隣ノード管理部12、トークン監視部13、送受信制御部14及びリング制御部15を有する。
トークン受渡制御部11は、リングマスターAPから後続する一般ノードに対してトークンフレームを受け渡すトークンパス制御を行う。このトークンパス制御において、トークン受渡制御部11は、近隣ノード管理部12で管理された近隣ノードリスト121に含まれるノード候補から任意の1つのノード候補を選択して送信先のノードを決定する。送受信制御部14は、他のノードとの間のデータ送受信を制御する。トークン受渡制御部11で処理されたトークンフレームは、この送受信制御部14を介して無線伝送路に送出され、後続するノードに取り込まれることにより、トークンパスが実行される。
トークン監視部13は、送受信制御部14を介して無線伝送路を伝送するデータを監視し、リングマスターAPから後続のノードに送出されたトークンフレームの受け渡しが成功したか否かを監視する。また、トークン監視部13は、他のノードがさらに別のノードに送信するトークンを監視する。
リング制御部15は、リング広告RADや登録応答RRpを生成し、送受信制御部14を介して他のノードに伝送する。リング広告RADは、リングマスターAPから他の一般ノードA,B,C…へのトークンリングへの参加を呼びかけるための広告として用いられる伝送データである。登録応答RRpは、リング広告RADに対して一般ノードA,B,C…から受信した登録要求RRqに対してトークンリングへの参加の登録を許可したことを伝えるための伝送データである。登録要求RRqは、一般ノードA,B,C…によるトークンリングへの参加を要求するための伝送データである。
また、リング制御部15は、登録要求RRqに基づきリングへの参加を許可する一般ノードA,B,C…を選択する。近隣ノード管理部12は、選択された一般ノードA,B,C…をノード候補とした近隣ノードリスト121を生成し、記憶装置12aに格納する。
また、リング制御部15には、記憶装置15aが設けられており、この記憶装置15aには、リング制御部15で処理するために用いられる最大リングサイズMAX−RS、最大ラウンドタイムmaxTh、最小ラウンドタイムminTh、コンテンションタイムCWなどが格納されている。
リング制御部15は、後述する参加承認処理(s13)やトークン巡回時の最大リングサイズMAX−RSの調整処理(図11)などを実行する。
近隣ノードリスト121は、他のノード間における送受を目的としたトークンの送信を検出した場合にその送信元のノード候補が“既”に更新される。具体的には、例えばトークン監視部13によりトークンの伝送が常時監視される。例えば一般ノードBがトークンを取得した場合に、トークン監視部13は、そのトークン取得を一般ノードBが他の一般ノードCにトークンを送信する伝送データに基づき検出する。近隣ノード管理部12は記憶装置12aに格納された近隣ノードリスト121を読み出す。近隣ノード管理部12は、近隣ノード121の「一般ノードB」にトークン巡回済みである“既”であることを示すフラグを立てる。これにより、ノードリスト121が更新される。
また、近隣ノードリスト121は、リングマスターAPが後続する一般ノードA,B,C…にトークンの伝送に失敗した場合に、その失敗した相手の一般ノードA,B,C…について削除されるリスト更新処理が行われる。具体的には、トークン監視部13がトークンの伝送を常時監視し、リングマスターAPが他の一般ノードAにトークンを伝送し、その伝送が失敗したことを検知すると、これに基づき近隣ノード管理部12が記憶装置12aに格納された近隣ノードリスト121に挙げられている「一般ノードA」を削除する。
図3は一般ノードAの詳細な構成の一例を示す図である。なお、他の一般ノードB,Cなども一般ノードAの構成と共通する。一般ノードAは、トークン受渡制御部21、近隣ノード管理部22、トークン監視部23、送受信制御部24及びリング参加部25を有する。
トークン受渡制御部21、近隣ノード管理部22、トークン監視部23及び送受信制御部24の基本的な動作は、リングマスター1のトークン受渡制御部11、近隣ノード管理部12、トークン監視部13及び送受信制御部14と共通する。
例えば、トークン受渡制御部21は、トークン受渡制御部11と同様に、トークン送信段階で、トークンを受信した場合に、記憶装置22aに格納された近隣ノードリスト221を読み出し、トークン巡回済みに更新されていないノード候補のうちの任意の1つのノード候補を選択して伝送先に設定したトークンを送信する。また、トークン監視部23は、トークンの送信に失敗したことを検出した場合には、失敗した伝送先のノードを近隣ノード管理部22の近隣ノードリスト221のノード候補から削除する。これにより、トークン受渡制御部21は、トークン巡回済みに更新されていない近隣ノードリスト221のノード候補のうちの任意の1つを伝送先に設定してトークンを送信する。また、トークン監視部23は、他のノード間のトークンの送信を検出した場合には、未登録であれば送信元ノードを近隣ノードリスト221に追加登録した上で、近隣ノードリスト221におけるその送信元のノード候補をトークン巡回済みを示す“既”に更新する。
リング参加部25は、前述した登録要求RRqを生成し、送受信制御部24を介して伝送する。
また、リング参加部25は、送受信制御部14を介して各一般ノードA,B,C…が伝送する登録要求RRqを取得する。近隣ノード管理部22は、得られた登録要求RRqに基づき、その登録要求RRqが得られたすべての一般ノードA,B,C…を含む近隣ノードリスト221を生成し、記憶装置22aに格納する。
近隣ノードリスト221は、他のノード間における送受を目的としたトークンの送信が検出された場合に、その送信元のノード候補が“既”に更新される。これは、例えばトークン監視部23によりトークンの伝送が常時監視され、例えば一般ノードBがトークンを取得した場合に、その取得したことを一般ノードBが他の一般ノードCにトークンを送信する伝送データに基づき検出する。近隣ノード管理部22が記憶装置22aに格納された近隣ノードリスト221を読み出す。近隣ノード管理部22は、近隣ノードリスト221にその送信元のノードが登録されているか否かを判定し、登録されていなければ、近隣ノードリスト221に送信元ノードを追加登録する。登録されていた場合も登録されていなかった場合も、近隣ノード管理部22は、近隣ノードリスト221の「一般ノードB」に“既”であることを示すフラグを立てる。
また、近隣ノードリスト221は、自身の一般ノードA,B,C…(ここでは例えば一般ノードA)が後続する一般ノードA,B,C…(ここでは例えば一般ノードB)にトークンの伝送に失敗した場合に、その失敗した相手の一般ノードBについて削除される。具体的には、トークン監視部23がトークンの伝送を常時監視する。そして、一般ノードAが一般ノードBにトークンを伝送し、その伝送が失敗したことを検知すると、これに基づき近隣ノード管理部22が、記憶装置22aに格納された近隣ノードリスト221に挙げられている「一般ノードB」を削除する。
図2及び図3におけるリングマスターAP及び一般ノードAの構成において、リングマスターAPあるいは一般ノードAに備えられた記憶装置から所定のプログラムがCPUにより実行されることにより、リングマスターAP及び一般ノードAがトークン受渡制御部11及び21、近隣ノード管理部12及び22、トークン監視部13及び23、リング制御部15及びリング参加部25として機能する。もちろん、リングマスターAP及び一般ノードAに備えられた記録媒体読取装置が記録媒体から所定のプログラムを読み出すことにより上記各部として機能させるようにしてもよい。
図2及び図3に示されるリングマスターAP及び一般ノードA,B,Cによるリスト生成動作を図1(a)に基づき説明する。
図1(a)に示すように、リングマスターAPは、リングマスターAPの電波到達領域にある一般ノードA,B,Cに向けて、リング広告RADを送信する(s1a、s1b、s1c)。リング広告RADを受信した例えば一般ノードBは、リングへの参加を要求すべく、リング要求RRqをリングマスターAPに送信する(s2)。このリング要求RRqの送信のため、一般ノードBでは、リング参加処理のための判定が行われる。リング参加の具体的な処理は後述する。
リングマスターAPは、受信したリング要求RRqに基づき参加の許可の可否を判定し、許可する場合にはリング応答RRpを一般ノードBに送信する(s3)。このリング応答RRpの送信とともに、リングマスターAPの近隣ノードリスト121には、一般ノードBが登録される。
また、リング要求RRqを受信したリングマスターAP側では、後述する参加承認処理及びCW調整処理を経る。参加が承認されない場合には、(s3)に示すリング応答RRpの代わりに、待ち番号RNが一般ノードBに送信される。
一方、リング応答RRpを受信した一般ノードBの近隣ノードリスト221には、リングマスターAPが登録される。この際、一般ノードBのリング参加部25は、自身に向けられた登録応答RRpのみならず、他の一般ノードA,Cが発した登録要求RRq及びリングマスターAPが他の一般ノードA,C向けに伝送した登録応答RRpも取得する。そして、取得した登録要求RRq及び登録応答RRpに基づき、その登録要求RRq及び登録応答RRpのいずれもが取得された一般ノードA,Cもノードリスト121に登録される。例えば一般ノードAのみについて登録要求RRq及び登録応答RRpを受信でき、一般ノードCについては登録応答RRpのみを受信した場合、一般ノードAが近隣ノードリスト221に登録され、一般ノードCは近隣ノードリスト221に登録されない。
以上に示したシーケンスをまとめると図1(b)に示すような流れになる。図1(b)では、説明の便宜のためにリングマスターAPと一般ノードAとの間のシーケンスを示している。
図1(b)に示すように、まずリングマスターAPが一般ノードAにリング広告RADを送信する(s1a)。また、このリング広告RADが既にリング広告RADを行い参加待ちの一般ノードも存在する場合の再度の参加広告である場合、リング広告RADに許可番号SNを含める。許可番号SNは、参加待ちのノードのうち、新たに参加を許可するノードの待ち番号である。一回のリング広告RADに複数の許可番号SNを含めてもよい。
リング広告RADを受信した一般ノードAは、リング参加処理を行い(s11)、登録要求RRqをリングマスターAPに送信する(s2)。リングマスターAPは、登録要求RRqを受信するとその衝突の検出状況に基づきCW調整処理を行い(s12)、さらには参加承認処理を行い(s13)、参加承認処理結果に応じて一般ノードAに登録応答RRpあるいは待ち番号RNを送信する(s3)。なお、CW調整処理(s12)は、次回のリング広告RADの送信までに行われていればよいので、登録要求RRq(s2)の受信の後であればいつでもよい。
図4はこれらリングマスターAP及び一般ノードB,C,Dを用いたトークン巡回動作の一例を示す図である。まず、リングマスターAPがトークンフレームを一般ノードDに受け渡す(s41)。一般ノードDは、その近隣ノード管理部22で管理されるノードDの近隣ノードリスト121に基づき、次ノードを例えば一般ノードBと決定し、決定された一般ノードBにトークンフレームを受け渡す(s42)。同様に、トークンフレームを受信した一般ノードBは、次ノードを一般ノードCと決定し、決定された一般ノードCにトークンフレームを受け渡し(s43)、同様に一般ノードCは次ノードをリングマスターAPと決定し、決定されたリングマスターAPにトークンフレームを受け渡す(s44)。以上(s41)〜(s44)のステップにより、リングマスターAP、一般ノードD,B及びCからなるトークンリングをトークンフレームが巡回する。
これらトークン巡回の際に、一般ノードB,C,Dは、他のノード間でトークン送受がなされる毎にそのトークン送受を傍受し、送信元ノードがリスト登録済みか否かを判定し、登録済みでなければ送信元ノードをリスト登録した上でそのノード候補にトークン巡回済みデータを関連づける。
リングマスターAPは、(s44)でトークンを受信した際に、ノードリスト121を参照し、すべてのノード候補をトークンが巡回したか否かを判定する。巡回していなければそのノード候補にトークンを送信し、再度トークンの巡回が試行される。すべてのノード候補を巡回している場合にはトークン巡回が終了し、次順のトークン巡回が開始する。
図5は本実施形態に係る次ノード決定の動作を説明するための図である。図5に示すように、一般ノードA〜Eからなる無線伝送システムにおいて、一般ノードAからトークンフレームを受信した一般ノードBの近隣ノード管理部22は、その近隣ノードリスト221を読み出す。そして、近隣ノードリスト221のうち、トークン伝送が失敗したノード、“既”のフラグが立てられ既にトークンが巡回したノード以外のノードのいずれかを任意に選択する。図5の例では、一般ノードBの近隣ノードリスト221に一般ノードA,C,D,Eが登録されており、“既”のフラグが一般ノードAについて立てられているため、一般ノードA以外の一般ノードC,D,Eのいずれかを次ノードとして決定する。
従来技術の図13に示した例では、予めトークンが巡回される順序が決定されており、その順序に基づき次ノードが一意に定まっていた。これに対して図5のように、予め電波到達可能なノードの候補を登録しておき、それら候補の中から任意のノードを選択することにより、巡回の順序が固定化されず、未巡回のノードを自由に選択することができる。従って、柔軟性のあるリング構成が実現される。
また、この柔軟性のあるリング構成によるリング離脱時の作用効果を図6を用いて説明する。
図6の例では、一般ノードA,B,C,D,E,FとリングマスターAPがリングに参加している。まず、リングマスターAPがトークンを一般ノードAに伝送する(s61)。一般ノードAは自身の近隣ノードリスト221を読み出し、次ノードとして一般ノードDを選択し、一般ノードDにトークンを伝送する(s62a)。この場合、一般ノードDがリングから離脱し、一般ノードAの電波到達領域61aから外れていると、一般ノードDへのトークン伝送が失敗する。トークン伝送の失敗を一般ノードAのトークン監視部23が検出すると、一般ノードAの近隣ノード管理部22は近隣ノードリスト221から一般ノードDを削除する(s62b)。また、トークン監視部23は、トークン伝送の失敗をトークン受渡制御部21に伝える。トークン受渡制御部21は、近隣ノードリスト221に基づき次ノードとして一般ノードFを選択し、一般ノードFに送受信制御部24を介してトークンの再送を行う(s63)。一般ノードFは、一般ノードAの電波到達領域61aにあるため、トークンの受信に成功する。一般ノードFのトークン監視部23は、一般ノードAからトークンを受信したことを近隣ノード管理部22に伝える。近隣ノード管理部22は、近隣ノードリスト221の一般ノードAに“既”のフラグを立てる。
次に、一般ノードFのトークン受渡制御部21は、近隣ノードリスト221から“既”のフラグが立てられていないノードとして一般ノードCを選択し、一般ノードCにトークンを伝送する(s64)。一般ノードCのトークン監視部23は、一般ノードFからトークンを受信したことを近隣ノード管理部22に伝える。一般ノードFの近隣ノード管理部22は、近隣ノードリスト221の一般ノードCに“既”のフラグを立てる。そして、一般ノードFのトークン受渡制御部21は、近隣ノードリスト221から“既”のフラグが立てられていないノードとして一般ノードBを選択し、一般ノードBにトークンを伝送する(s65)。これら(s64)や(s65)のステップと同様の要領により、一般ノードBは一般ノードEにトークンを伝送し(s66)、一般ノードEはリングマスターAPにトークンを伝送する(s67)。以上によりトークンが一巡し、トークン巡回動作が終了する。
前述の従来技術に示した図14の例の場合、トークン伝送に失敗すると、予め定められた順序に従ったノード選択手法しかとれないため、トークンリングに柔軟性が無く、いずれかのノードがトークンを受け取らずにトークン巡回が終了する場合が多かった。これに対して上述した図6の場合のように、自由に次ノードを選択することにより、仮に1つのノードへのトークン伝送に失敗しても、実質的に新たなリングを再構成することができる。これにより、ノードのリング離脱時のリング再構成が効率化され、伝送系全体のスループットが向上し、また遅延時間を短縮することができる。
この柔軟性のあるリング構成による隠れ端末状態発生時の作用効果を図7を用いて説明する。
図7の例では、一般ノードA,B,C,D,EとリングマスターAPがリングに参加している。リングマスターAPからトークンが一般ノードE,C,Dに巡回し(s71〜s73)、一般ノードDが同様に一般ノードAを近隣ノードリスト221から選択してトークンを伝送(s74a)する際に、障害物72によりトークン伝送に失敗した場合、このトークン伝送の失敗を一般ノードDのトークン監視部23が検出する。一般ノードDの近隣ノード管理部22は、近隣ノードリスト221から一般ノードAを削除する(s74b)。また、トークン監視部23は、トークン伝送の失敗をトークン受渡制御部21に伝える。トークン受渡制御部21は、近隣ノードリスト221に基づき次ノードとして一般ノードBを選択し、一般ノードBに送受信制御部24を介してトークンの再送を行う(s75)。一般ノードBは、一般ノードDの電波到達領域71にあるため、トークンの受信に成功する。
次に、一般ノードBのトークン受渡制御部21は、(s74a)で伝送が失敗した一般ノードAを伝送先に選択し、一般ノードAにトークンを伝送する(s76)。一般ノードAの近隣ノードリスト221は、一般ノードB及びDについては“既”のフラグが立てられている。これは、(s75)において一般ノードDから一般ノードBにトークンが伝送された事実を一般ノードAがトークン監視部23により傍受することにより一般ノードDに“既”のフラグが立てられ、また一般ノードBからトークンを受信したことにより一般ノードBに“既”のフラグが立てられたことによる。従って、一般ノードAは近隣ノードリスト221に残ったリングマスターAPを次ノードとして選択し、リングマスターAPにトークンを伝送する(s77)。リングマスターAPによりトークンが受信されると、トークン巡回が終了する。
前述の従来技術に示した図15の例の場合、予め巡回順序が定められているため、リング構成に柔軟性が無く、障害物152が存在し他のノードにトークンが伝送されると、隠れ端末状態にあった一般ノードAはトークンを受け取らずにトークン巡回が終了してしまう。これに対して上述した図7の場合のように、自由に次ノードを選択することにより、仮に1つのノードへのトークン伝送に失敗しても、実質的に新たなリングを再構成することができる。これにより、トークン紛失時のリング再構成が効率化され、伝送系全体のスループットが向上し、また伝送の遅延時間を短縮することができる。
なお、図6及び図7の例では特に言及しなかったが、各一般ノードは、他のノード間のトークン送受を傍受した際に、その送信元のノードがノードリスト221に登録されているか否かを判定し、登録されていなければノード候補としてリスト登録した上で送信元ノードをトークン巡回済みを示す“既”に更新する。
次に、待ち行列機能による動作を図8を用いて説明する。
図8の例では、リング参加ノードがリングマスターAP、一般ノードA,C,Fからなり、これらのノードによりリング81が形成され、参加待ちノードが一般ノードB,D,Eからなる場合を想定している。
リングマスターAPは、図1(b)に示した参加承認処理(s13)により、一般ノードA,C,Dの参加を承認して(s3)これら各ノードに登録応答RRpを送信する。一方、参加承認処理(s13)で参加が承認されない一般ノードD,E,Fには、待ち番号RNが送信される(s3)。送信される待ち番号RNには連続する番号が付されている。具体的には、一般ノードD,E,Fの順に1,2,3という番号が付される。この番号は、参加待ちの順番を示している。参加待ちで順番が早い方から第1待ちノード83、第2待ちノード82、第3待ちノード84…というように定義すると、第1待ちノード83は一般ノードDに、第2待ちノード82は一般ノードE、第3待ちノード84は一般ノードBとなる。これら待ちノードの順序を示す待ち番号RNは、待ち行列リストとして例えば近隣ノード管理部12の記憶装置12aに格納される。一方、待ち番号RNを受信した一般ノードD,E,F側では、受信した待ち番号RNをリング参加部25に設けられた記憶装置25aに格納する。
このリングマスターAPにおける参加承認処理(s13)の具体的な処理フローを図9を用いて説明する。
図9に示すように、まず登録要求RRqを受信すると(s2)、リングマスターAPのリング制御部15は、記憶装置15aから最大リングサイズMAX−RSを読み出し、リングサイズRSが最大リングサイズMAX−RSか否かを判定する(s91)。ここまでが参加承認処理(s13)に対応する。
リングサイズRSが最大リングサイズMAX−RSである場合には、これ以上の参加は承認できないため、登録応答RRpは送信しない代わりに待ち番号RNを送信する(s3b)。リングサイズRSが最大リングサイズMAX−RSでは無い場合には、参加を承認することを示す登録応答RRpを送信する(s3a)。登録応答RRpを送信した後に例えばリングサイズRSを1つ増分しておく(s92)。これにより、現在のリングサイズRSを動的に確認できる。
参加を要求する一般ノード側におけるリング参加処理(s11)の具体的な処理フローを図10を用いて説明する。
図10に示すように、リング広告RADを受信(s1)した一般ノードのリング参加部25は、リング広告RADに許可番号SNが含まれているか否かを判定する(s101)。許可番号SNが含まれていない場合には、はじめてリング参加の広告がされた場合であり、予め設定された数値CWの範囲内、すなわちCWを最大値とするランダムな0よりも大きな数値rdmに遅延カウント数を設定して(s102)登録要求RRqを送信する(s2)。予め定められたタイムスロットをtとすると、リング広告RADの受信時刻を基準とした登録要求RRqを送信するための時間遅延は、rdm×tである。タイムスロットtは、登録要求RRqを1フレーム送信するのに要する時間である。このように、許可番号SNが無い場合には、ランダムなバックオフ待ち時間をとり登録要求RRqが送信される。
許可番号SNが含まれている場合には、記憶装置25aを参照し、待ち番号RNを有しているか否かを判定する(s103)。待ち番号RNを有していない場合には、既に参加待ちのリングに関する広告ではないため、予め設定された数値CWの範囲内、すなわちCWを最大値とするランダムな1よりも大きな数値rdmに遅延カウント数を設定して(s104)登録要求RRqを送信する(s2)。リング広告RADの受信時刻を基準とした登録要求RRqを送信するための時間遅延は、rdm×tである。
待ち番号RNを有している場合には、既にリング広告RADを受信し、参加待ちの状態であるため、待ち番号RNがリング広告RADに含まれる許可番号SNと一致するか否かを判定する(s105)。一致する場合には、参加する順番が来たと判断され、遅延カウント数を最小の1に設定して(s106)登録要求RRqを送信する(s2)。リング広告RADの受信時刻を基準とした登録要求RRqを送信する際の時間遅延は、1×tである。従って、他のどの一般ノードよりも早いタイミングで登録要求RRqを送信することができ、確実にリング参加できる。
待ち番号RNと許可番号SNが一致しない場合には、参加する順番はまだ来ていないと判断され、登録要求RRqを送信しない。この場合、リング参加部25は、例えば待ち番号RNから許可番号SNを減算することで、待ちの順番を算出することができる(s107)。この待ちの順番に基づき他のアプリケーションが他の処理を効率的に実行することができる。これにより、未参加で参加待ちのノードがリングに参加できるまでの待ち時間を把握することができ、上位アプリケーションの機能の制限を抑制することができる。
なお、この図10に示したフローは、一回のリング広告RADに1つの許可番号SNを有する場合を示したが、一回のリング広告RADに複数の連続する許可番号SNを含める場合には、(s104)における処理は若干異なる。記憶されている待ち番号RNが複数の許可番号SNのいずれかに一致すると(s103)で判定された場合、一般ノードのリング参加部25は、待ち番号RNが複数の許可番号SNのうちの何番目であるかを判定する。例えば待ち番号RNが11で、許可番号SNが8〜12の5つが配布されている場合、(RN−最小のSN)+1=(11−8)+1=4となり、4番目の待ちノードであることが分かる。そこで、遅延カウント数を4に設定する。これにより、リング広告RADの受信時刻を基準として4×tの時間遅延が与えられて登録要求RRqが送信される(s2)。これにより、複数の待ちノードに同時にリングへの参加を許可することができる。なお、この場合、(s104)における遅延カウント数rdmは、許可番号SNの配布数よりも大きな値(上述の例では5よりも大きな値)に設定するのが望ましい。
なお、許可番号SNの配布数に限定されることなく、待ち番号RNの有無に対して許可番号SNよりも大きな値Lを境界値として遅延カウント数を設定してもよいことはもちろんである。
次に、トークン巡回時の最大リングサイズの調整処理について図11のフローチャートに沿って説明する。図11に示す処理は、リングマスターAPにおける処理である。
図11に示すように、まずリングマスターAPがトークンを巡回させ、一巡してそのトークンを受信し、かつノードリスト121のすべてのノード候補にトークンが巡回したか否かを判定し、すべてのノード候補を巡回したと判定すると(s111)、リング制御部15は、トークン受信時からトークン送信時を差し引くことにより、トークンが一巡する時間を示すラウンドタイムRTを算出する(s112)。次に、リング制御部15は、記憶装置15aに格納された最大ラウンドタイムmaxThを読み出し、RT>maxThか否かを判定する(s113)。
RT>maxThの場合、ラウンドタイムRTはmaxThを超えており、長すぎると判断されるため、MAX−RSを例えば1つ減分して記憶装置15aを更新し(s114)、再びトークンを送信する(s115)。このトークン送信(s115)では、MAX−RSが減分されている。従って、再度リング参加ノードを決定する図9に示す処理をリング制御部15が実行する場合には、減分されたリングサイズに基づく参加承認の判定がなされる。従って、減分された数だけ参加可能なノードが減少する。
一方、RT≦maxThの場合、RT>minThか否かを判定する(s116)。RT>minThの場合、ラウンドタイムRTはmaxThとminThの間の値をとり適正であるため、MAX−RSを増分も減分もすることなく再度トークンを送信する(s115)。RT≦minThの場合、ラウンドタイムRTはminThを下回っており、短すぎると判断されるため、MAX−RSを例えば1つ増分して記憶装置15aを更新し(s117)、再びトークンを送信する(s115)。このトークン送信(s115)では、MAX−RSが増分されているため、再度リング参加ノードを決定する図9に示す処理をリング制御部15が実行する場合には、増分されたリングサイズに基づく参加承認の判定がなされる。従って、増分された数だけ参加可能なノードが増加する。
このように、トラフィックの実態をラウンドタイムRTにより把握し、このラウンドタイムRTに基づきリングサイズを適宜最適化することができるため、伝送系の性能の変化に応じた最適な無線伝送が実現される。
リングマスターAPにおけるCW調整処理(s12)の具体的な処理フローを図12を用いて説明する。
図12に示すように、リングマスターAPが登録要求RRqを受信すると(s2)、リング制御部15は、登録要求RRqの衝突を検出したか否かを判定する(s121)。この衝突の検出には、例えば特開2000−196602号公報の「無線通信における多重アクセス方法」に開示されたパケット衝突検出技術が用いられる。衝突を検出した場合には、記憶装置15aに格納されているCWを例えば1つ増分し(s122)、衝突を検出しない場合には、CWを例えば1つ減分し(s123)、記憶装置15aを更新する。そして、登録応答RRpあるいは待ち番号RNをすべての一般ノードに送信する(s124)。そして、トークンを巡回させるべくトークンを後続する一般ノードに送信する(s125)。
このように、衝突を検出した場合にはCWを増分し、検出しない場合にはCWを減分する。そして、次回にリング広告RADを送信する際に、このCWを含めて送信し、登録要求RRqの送信の時間遅延をこのCWに基づいて行わせることにより、伝送系の遅延時間とスループットを最適化することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、(1)トークン巡回の順序を予め定めず、次ノードの選択をノードリストから未巡回のノードについて自由に選択する方式を採用するため、トークン紛失やノードのリング離脱、隠れ端末状態などの際のリング再構成時に、リングが細分化されたり、リングの一部のみが残ったりする事態を少なくすることができる。従って、トークン紛失やリング離脱時のリング再構成が効率化され、系全体のスループットが向上し、また遅延時間の短縮が図れる。また、隠れ端末状態になった場合には、回避経路が試行されるため、リング離脱を少なくすることができる。(2)リングへの参加に待ち行列機能を付加することにより、リングサイズの制限により参加ノード数が制限される場合に、上位アプリケーションの幅の広がる。(3)最大リングサイズMAX−RSを動的に変更することにより、リソースの利用効率を最大化し、リングマスターの指定した性能に収束させることができる。(4)CWを動的に変更することにより、参加希望ノードをくまなく参加させ、かつ参加シーケンスによる系の遅延時間を最小に抑えることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
上述したMAX−RS、CWなどの増分値及び減分値は、1つずつであっても2つ以上ずつであってもよい。
また、無線伝送に適用する場合を示したが、各ノードの情報の送受信は有線通信にも適用可能である。
上記実施形態では、ノードリスト121及び221のノード候補に順位付けをせず、トークン巡回済みでない任意のノード候補をトークン伝送先に設定する例を示したが、これに限定されない。例えば信号の電波状態に基づき電波状態が良好な順から上位に順位付けを行い、その順位に基づき上位候補から伝送先を選択していくようにしてもよい。電波状態は、例えば送受信制御部14、24やリング制御部15、リング参加部25により検出された受信信号の信号強度に基づき判定することができる。順位付けは、例えば他の一般ノードから送信された登録要求RRqや、他のノード間で伝送され傍受されたトークンを含む受信信号に基づき決定できる。
(第2実施形態)
本実施形態は第1実施形態の変形例に係わる。本実施形態は、トークン監視部が近隣の他ノードのトークン送信試行監視を行い、その監視結果に基づき近隣ノードリストから当該ノードを削除する形態に係わる。
図20は一般ノードのトークン監視部23におけるノード削除処理(リスト更新処理)のフローチャートを示す図である。
図20に示すように、一般ノードのトークン監視部23は自ノード以外が送信先に設定されたトークンAB(ここでは送信元ノードAから送信先ノードBへのトークン)を受信すると(s201)、ノード削除判定処理を行う(s202)。具体的には、ノードBを送信元とし、他のノードCへ送信されたトークンBCの受信の有無を判定する。より具体的には、トークンABの受信から時間t経過したか否かを判定し、時間t以内にトークンBCを検出しない場合には、近隣ノードリスト221からノードBをノード候補から削除するリスト更新処理を行う(s203)。
時間t以内にトークンBCを検出した場合には、リスト更新処理は行わず、トークン監視を続行する。
本実施形態では、各一般ノードが近隣ノードのトークンの送受信の正否を監視し、近隣ノード同士がトークンの送受信に失敗したことを近隣ノード同士でやりとりされるトークンに基づき判定することにより、各ノードの移動などに起因して起こり得る近隣ノードリストからのノード候補の削除することができ、各一般ノード同士の再送回数が抑制される。すなわち、従来のように、各一般ノードが、一旦電波範囲外などと判定された特定の一般ノードに繰り返しトークンを再送する事態が少なくなる。したがって、トークン紛失時・リング離脱時のリングの再構成が効率化され、系全体のスループットが向上し、遅延時間をさらに短縮できる。
このように、無線のような信頼性の低い伝送路上で多く生じるトークン紛失や伝送路の一時的な障害があった場合にトークン再送回数を抑制することができる。
なお、ノード削除判定処理(s202)では、時間t以内にトークンBCを検出するか否かにより判定するタイマ管理が必要となる例を示したが、これに限定されない。
例えば、(s201)で自ノード以外が送信先に設定されたトークンABを受信した後、同一巡回中に、すなわちトークンがリングマスターAPに戻るまでに、自ノードが送信先に設定されたトークンを受信するタイミングを基準にしてもよい。この場合、自ノード宛のトークンを受信する前にトークンBCを検出しない場合に
近隣ノードリスト221のノード候補からノードBを削除すればよい。
また、後述の第3実施形態や第5実施形態に示されるように、トークンの巡回が新しくなりリングマスターが新たにトークンを送信するとともにそのトークンの巡回回数を示すシーケンスナンバーを送信する場合には、その新たなシーケンスナンバーを一般ノードが受信するタイミングを基準にしてもよい。この場合、新たなシーケンスナンバーをリングマスターから受信する前にトークンBCを検出しない場合に近隣ノードリスト221のノード候補からノードBを削除すればよい。
(第3実施形態)
本実施形態は第1実施形態の変形例に係わる。本実施形態は、データ送信状態に応じたリング参加・離脱方式に関する。以下の各実施形態で示される以外の構成は特に示さない限り第1実施形態と共通するので、詳細な説明は省略する。
まず、自主的リング離脱方式について説明する。
図21は、本実施形態に係る自主的リング離脱動作を説明するための図である。図21に示すように、リングマスターAPと一般ノードB,C,Dの間でトークン巡回動作を行っている場合で、同図の矢印に示すように、リングマスターAPから一般ノードDにトークンが送信され(s211)、一般ノードDから一般ノードBにトークンが送信される(s212)。一般ノードBは、例えば離脱すべきと判定した場合、離脱せずに通常にトークンを巡回させる場合と同様、例えば第1実施形態の図5で示した次ノード決定動作に従い次ノードを決定する。そして、トークンに離脱フラグを付加した離脱トークンを決定された次ノードである一般ノードCに送信する(s213)。離脱フラグは、離脱することを示すデータと、離脱するノードを識別するデータ(この場合はノードB)を含む。
離脱トークンを受信した一般ノードCの近隣ノード管理部22は、離脱トークンに含まれる離脱フラグに基づき、近隣ノードリスト221から離脱トークン送信元の一般ノードBを削除した上で、リングマスターAPにトークンを送信する(s214)。
その後は、例えばリングマスターAPから一般ノードDへの送信(s215)、一般ノードDから一般ノードCへの送信(s216)、一般ノードCからリングマスターAPへの送信(s217)というように、離脱した一般ノードBを含まないトークン巡回順序が形成される。この場合、離脱した一般ノードBへのトークンの再送信を行わないようにするため、トークン受信ノード(リングマスターAPを含む)の近隣ノード管理部22は、近隣ノードリスト221から離脱フラグに示される離脱ノードを削除する。
あるいは、離脱トークンの送信先である一般ノードC以外の一般ノード(例えば一般ノードD)が離脱トークンを傍受し、その受信データに基づき一般ノードDの近隣ノード管理部22が近隣ノードリスト221から離脱トークン送信元の一般ノードBを削除してもよい。
図3には図示していないが、一般ノードは送信すべきデータ生成や、データ送信要求を行う上位レイヤデータ管理部を備える。上位レイヤデータ管理部は、トークン受渡制御部21、近隣ノード管理部22、トークン監視部23、送受信制御部24、リング参加部及び参加・離脱管理部27などのレイヤよりも上位レイヤに相当する。
この上位レイヤデータ管理部は、他ノードに送信すべきデータを生成し、またトークン受渡制御部21にデータ送信要求を行う。
トークン受渡制御部21は、この上位レイヤデータ管理部からのデータ送信要求の有無などに基づきリングへの参加あるいは離脱を管理する。このために、トークン受渡制御部21は、データ送信要求のあった時刻、あるいはデータ送信時刻(以下では単にこれらをデータ送信時刻tと呼ぶ)と、トークンの巡回回数を示すシーケンスナンバーsとを記憶装置に記憶する。データ送信要求のあった、あるいはデータが送信された巡回におけるシーケンスナンバーsを特に以下ではsと呼ぶ。そして、現在時刻tから記憶装置に記憶された最新のデータ送信時刻tを差し引いた値としきい値tthとを比較し、現在の巡回のシーケンスナンバーsから記憶装置に記憶された最新のシーケンスナンバーsを差し引いた値としきい値sthを比較し、離脱の可否を判定する。しきい値tthとsthとは、一般ノードの記憶装置に予め記憶されている。
離脱と判定した場合には、離脱フラグをトークンに付加したトークン(以下では離脱トークンと呼ぶ)を生成して次ノードに送信する。
離脱せずと判定した場合には、上位レイヤデータ管理部からのデータを含むデータパケットを送信し、次ノード決定後、その決定された次ノードにトークンを送信する。上位レイヤデータ管理部からのデータ送信要求がない場合には、データパケットの送信を行わず、に次ノード決定後にその次ノードにトークンを送信する。
図22は一般ノードにおける自主的リング離脱処理のフローチャートの一例を示す図である。まず、トークンを受信(s221)した一般ノードは、上位レイヤデータ管理部からのデータパケットを送信し、第1実施形態で説明したのと同様に次ノードの決定などを行い、その決定された次ノードにトークンを送信する(s222)。一般ノードのトークン受渡制御部21は、データ送信時刻tとデータ送信のあった巡回回数を示すシーケンスナンバーsを記憶装置に記憶しておく(s223)。
次にトークンを受信(s224)した場合、トークン受渡制御部21は、離脱可否の判定を行う(s225)。離脱可否の判定は時間に基づく判定と、シーケンスナンバーに基づく判定の2通りある。
時間に基づく判定の場合、現在時刻tから最新のデータ送信時刻tを差し引いた値t−tを算出する。このt−tとしきい値tthを比較し、t−t≦tthの場合、前回のデータ送信(あるいはデータ送信要求)からそれほど時間が経過していないので離脱せずと判定する。t−t>tthの場合、前回のデータ送信(あるいはデータ送信要求)からかなり時間が経過しているので離脱と判定する。
シーケンスナンバーに基づく判定の場合、現在の巡回におけるシーケンスナンバーsからデータ送信のあった最新のシーケンスナンバーsを差し引いた値s−sを算出する。このs−sとしきい値sthを比較し、s−s≦sthの場合、前回のデータ送信からそれほど巡回が繰り返されていないので離脱せずと判定する。s−s>sthの場合、前回のデータ送信からかなり巡回回数が繰り返されているので離脱と判定する。
時間に基づく判定とシーケンスナンバーに基づく判定で、双方で離脱せずと判定された場合以外、すなわちいずれかで離脱と判定された場合、(s226)に進みトークンに離脱フラグを付加して離脱トークンを生成する。(s226)に進まない場合には、離脱フラグを付加しない。(s226)に進んだ場合も進まない場合も、トークンを第1実施形態で示された次ノード決定動作で決定された次ノードに送信する(s227)。離脱フラグが付加されないトークンを送信する場合、データ送信要求があればその要求のあったデータを含めたデータパケットを送信し、次ノード決定動作で決定された次ノードにトークンを送信し、データ送信要求がなければデータパケットを送信することなく次ノードにトークンを送信する。
いったん離脱フラグを付加した離脱トークンを次ノードに送信した場合には、離脱トークン送信元の一般ノードは他の一般ノードの近隣ノードリスト221から削除される。したがって、離脱トークン送信元の一般ノードに以後再度トークンが巡回してくることはない。
なお、図22の例では、データを含むトークン送信時刻t及びシーケンスナンバーsの記録(s223)から1巡目での処理を(s225)に示したが、図22に示す処理は繰り返し実行される。
また、本実施形態では時間による判定とシーケンスナンバーによる判定の双方のいずれかが離脱と判定された場合に離脱判定処理を行う例を示したが、これに限定されず、時間による判定とシーケンスナンバーによる判定の双方で離脱と判定された場合のみ離脱判定処理を行うようにしてもよい。また、時間、シーケンスナンバー以外の要素に基づき離脱判定を行ってもよい。さらに、時間による判定のみを離脱判定処理に用いてシーケンスナンバーによる判定を省略してもよいし、逆にシーケンスナンバーによる判定のみを離脱判定処理に用いて時間による判定を省略してもよい。
以上に示される自主的リング離脱方式の作用効果を一般的なWTRPのリング離脱の基本的動作を説明するための図27と対比しながら説明する。図27に示すように、(s271)、(s272)によりリングマスターAP、一般ノードDを経由してトークンを受信した一般ノードBは、離脱をする場合には、離脱フラグを含む離脱トークンをトークン送信元の一般ノードDに送り返す(s273)。一般ノードDは、受信した離脱トークンに基づき一般ノードBを含めない巡回順序で一般ノードCにトークンを送信し(s274)、一般ノードCはリングマスターAPに送信する(s275)。これにより、その後のトークン巡回順序は(s276)、(s277)、(s278)のように、一般ノードBを含めない順序で形成される。しかしながら、この離脱方式を適用する場合、各一般ノードは、離脱トークンを受け取った場合のアルゴリズムが必要となる。すなわち、トークン送信先からトークンを再度受信するという通常のトークン巡回とは異なるシーケンスを採用することとなり、その処理のためのアルゴリズムが必要となる。
これに対して本実施形態の自主的リング離脱方式の場合、リング離脱の場合も通常のトークン巡回と同様に決定された次ノードにトークンが巡回されるため、トークン送信先からトークンを再度受信するという通常のトークン巡回とは異なるシーケンスに対応するための新たなアルゴリズムを必要としない。また、通常のトークン巡回と同様の順序で次ノードに離脱トークンが送信されるため、送信元の一般ノードにトークンを再度送りもどす時間が不要となり、トークン巡回時間を短縮することができる。
このように、本実施形態の自主的リング離脱方式では、圏外への移動による離脱などの場合と異なり、通常のトークン巡回手順の中で余計な待ち時間を消費せずにリングからの離脱が可能であるため、ラウンドタイムRTのばらつきの原因であるトークンの再送回数を抑制することができる。
次に、自主的リング参加方式について説明する。
図23は、一般ノードにおける自主的リング参加動作のフローチャートを示す図である。
この自主的リング参加動作は、例えば第1実施形態の図1(b)に示されるシーケンスに適用される。図23に示すように、一般ノードがリング広告RADを受信すると(s231)、その一般ノードのリング参加部25は、送信データが存在するか否かを例えば上位レイヤに問い合わせを行う等により判定する(s232)。例えば上位レイヤからデータ送信要求を受けているか否かにより判定してもよい。この場合、データ送信要求の有無は、リング参加部25がトークン受渡制御部21に問い合わせてもよい。
送信データが存在する場合には、登録要求RRqを送信し(s233)。送信データが存在しない場合には、登録要求RRqを送信しない。
このように、上位レイヤからのデータが存在しない場合にリング参加を表明しない、すなわち登録要求RRqを送信しないことで、データ送信のないノードが送信権を受け取れる権利であるリングへの参加状態に入らないようにすることができる。その結果、例えば図17に示すように、データ送信の有無に基づく登録要求RRq送信の可否を判定しない場合に比較して、サービスの恩恵を受けられるノード数が増す。
なお、本実施形態は第1実施形態の図1(b)や図10に示されるリング参加処理(s11)とともに適用可能である。例えば、図10に示されるリング参加処理(s11)の中で、いずれかのステップの前あるいは後に、(s232)に示す判定処理と、その判定結果に基づく登録要求RRqの送信/非送信の分岐処理を追加すればよい。これにより、データ送信要求の有無を加味したリング参加処理が可能となる。
このように本実施形態によれば、貴重なリソースである送信権の獲得機会をデータの送受信がないノードに占有される可能性が低減される。
(第4実施形態)
本実施形態は第1実施形態の変形例に係わる。本実施形態は、帯域の使用状況に応じたサービス許容量の最適化処理に関する。
第1実施形態のラウンドタイムRTに応じてマックスリングサイズMAX−RSを変更し(図11)、コンテンションタイムCWはラウンドタイムRTに無関係に参加要求RRqの衝突の有無に応じて変更した(図12)が、本実施形態では、リングサイズRSを規定せず、ラウンドタイムRTに応じてコンテンションタイムCWを変更する。
図24は本実施形態のリングマスターにおけるサービス許容量最適化処理の処理の一例を示す図である。図24に示すように、リングマスターAPのリング制御部15は、トークンを受信(s241)すると、トークン受信時からトークン送信時を差し引くことにより、トークンが一巡するラウンドタイムRTを算出する(s242)。
次に、リング制御部15は、記憶装置15aに格納された最大ラウンドタイムmaxThを読み出し、RT>maxThか否かを判定する(s243)。
RT>maxThの場合、ラウンドタイムRTはmaxThを超えており、長すぎると判断されるため、コンテンションタイムCW=0に設定する(s244)。これにより、参加募集がなされない。
一方、RT≦maxThの場合、最大ラウンドタイムmaxThとラウンドタイムRTの差分値maxTh−RT−TRADをCW×TRRqに設定する(s245)。ここで、RTは、リングマスターから一般ノードにトークンが巡回し、リングマスターにトークンが戻るまでのラウンドタイムであり、RAD送信時間TRADは、リングマスターがリング広告RADを送信するのに要する時間であり、RRq応答可能時間TRRqは、一般ノードがリング広告RADに応じて登録要求RRqを送信して応答することができる時間である。RRq応答時間TRRqは、CWに登録要求RRqを1フレーム送信するのに要する時間(タイムスロットt)を乗算した値で決定される。
以上、(s244)及び(s245)におけるCWの設定終了後、トークンを一般ノードに送信する(s246)。
第1実施形態の構成の場合、図11及び図12に示すように、確実にリング参加が行われることに主眼を置き、CWをラウンドタイムRTに無関係に変更している。しかしながら、この図11及び図12の例の場合、参加要求RRqの衝突が頻発した場合には、ラウンドタイムRTが大幅に上昇する場合が考えられ、この場合には別途CWを制御する必要がある。
これに対して本実施形態の場合、MAX−RSとCWを同時に制御する必要がなくなり、より簡単に系の設定を変更することができる。
また、第1実施形態の図11及び図12の構成の場合、ラウンドタイムRTの保証をMAX−RSに基づき行っているが、リングサイズでは各一般ノードの送信するデータサイズに依存して使用時間が増減するため、ラウンドタイムRTのばらつき制御の精度が粗かった。
これに対して本実施形態の場合、固定的な使用時間を持つCWをラウンドタイムRTに応じて増減させるので、遅延時間のばらつきをさらに低減することができる。その結果、QoS(Quality of Service)を保証しながら、トラフィックの状況に合わせつつ、なるべく多くのノードにデータリンクレイヤサービスを提供することができる。
(第5実施形態)
本実施形態は第1実施形態の変形例に係わる。本実施形態は、各ノードの移動に起因して起こり得るリングマスターの電波範囲からの離脱を判定することにより、リングマスターの電波範囲外のノードにトークンが巡回しないようにしてトークンの紛失機会を低減する。
図25は本実施形態の一般ノードにおける離脱判定処理を説明するための図である。
図25に示すように、まず(s251)、(s252)、(s253)及び(s254)に示すように、リングマスターAPから一般ノードB,A,Cを経由してリングマスターAPまでトークンが一巡したとする。また、各トークン巡回ごとに、そのトークン巡回のはじめにリングマスターAPから各一般ノードA,B,Cにシーケンスナンバーsが配布されている。これは、例えばリングマスターAPから一般ノードBへ送信するマスタートークンに含めてもよい。
次に2巡目に入り、リングマスターAPから一般ノードBにトークンが送信され(s255)、さらに一般ノードBから一般ノードAにトークンが送信される(s256)。以下、リングマスターAPから送信されるトークンをマスタートークンと呼ぶ。
ここで、(s253)に示した一般ノードAから一般ノードCへのトークン送信の後から、(s256)に示される一般ノードAへの一般ノードBからのトークンの送信の前までに、一般ノードAがリングマスターAPの電波範囲内から電波範囲外に移動した場合でかつ一般ノードAが一般ノードBの電波範囲内にある場合を想定する。この場合、一般ノードAは、リングマスターAPからのシーケンスナンバーsとトークンに含まれるシーケンスナンバーsを比較し、s=1、s=2となり一致しない。この場合、一般ノードAは自身がリングマスターAPの電波範囲外に位置していると判定し、離脱する。離脱と判定した場合、一般ノードAは他の一般ノードに対してトークンを送信しない。ここで、シーケンスナンバーsは、一般ノード同士を送受されるトークン(以下、一般トークンと呼ぶ)に含まれる巡回回数であるが、実際にはリングマスターAPからのシーケンスナンバーsと同一のものである。すなわち、自ノード宛のトークンに含まれるシーケンスナンバーはsとして、リングマスターからのトークンに含まれるシーケンスナンバーはsとして定義される。なお、一般トークンにこのシーケンスナンバーsを含めず、各一般ノードが巡回回数をカウントしてシーケンスナンバーsを記憶装置に記憶してもよい。巡回回数のカウントは、例えば自ノードを送信先とするトークンを受信する毎に、あるいは自ノードを送信元とするトークンを送信する毎にカウントすることにより得られる。
一方、一般ノードBは、一般ノードAから他の一般ノードへのトークンの送信を、一般ノードAへのトークン送信から一定時間、例えばTth1の時間経過しても検出できない場合、一般ノードAは離脱したと判定し、再度同じトークンを一般ノードCに送信する(s257)。
図26は一般ノードにおける離脱判定処理のフローチャートの一例を示す図である。
図26に示すように、リングマスターAPからマスターシーケンスナンバーsを含むマスタートークンを受信すると(s261)、このマスターシーケンスナンバーsを記憶装置に格納する(s262)。
一方、他の一般ノードからトークンを受信(s263)すると、離脱判定を行う(s264)。具体的には、一般ノードから受信したトークンに含まれるシーケンスナンバーsと、記憶装置に格納されたマスターシーケンスナンバーsを比較し、一致する場合には離脱しないと判定し、他の一般ノードにトークンを送信する(s265)。一致しない場合には離脱すると判定し、トークンを送信せずに破棄し、リング離脱状態に遷移する。
(s265)で他の一般ノードにトークンを送信した場合、送信元である一般ノードは送信時刻ttrを記憶装置に格納する。そして、送信先一般ノードの離脱判定を行う(s266)。具体的には、現在時刻tと比較し、t−ttr>Tth1になっても送信先の一般ノードから他の一般ノードへのトークン送信を検出できない場合、すなわちそのように送信されたトークンを傍受できない場合には、送信先の一般ノードは離脱したと判定し、近隣ノードリスト221から離脱したと判定した一般ノードを削除(s267)した上で、近隣ノードリスト221から他の一般ノードを選択して再度同じトークンを送信する(s268)。
一方、(s266)の判定で、t−ttr≦Tth1のうちに送信先の一般ノードから他の一般ノードへのトークン送信を検出した場合、送信先の一般ノードは離脱していないと判定し、再度のトークン送信は行うことなく終了する。
なお、図26に示した処理は、リングマスターAPの電波範囲内にある一般ノードについての処理であり、電波範囲外にある一般ノードの場合、例えば(s261)に示されるマスタートークンの受信を行うことができなくなる。したがって、(s266)の離脱判定では、s≠sとなり、離脱判定とされる。
無線のような通信可能範囲が明確でない環境では、ノードが意識せずにリングマスターAPの電波範囲から外れてしまう可能性があるが、本実施形態のように電波範囲からの離脱を判定することにより、電波範囲外のノードを経由してトークンが巡回しないようにでき、トークンの紛失機会を低減することができる。
以上説明したようにこの発明は、無線伝送路のような信頼性の低い伝送路において、トークンパッシング方式を効率的に利用できるようにする無線伝送路におけるアクセス制御方法の技術分野、アクセス制御プログラム及びデータ伝送装置の技術分野に有効である。
本発明の第1実施形態に係る無線伝送路のアクセス制御方法が適用されるデータ伝送システムの全体構成を示す図。 同実施形態に係るリングマスターの詳細な構成の一例を示す図。 同実施形態に係る一般ノードの詳細な構成の一例を示す図。 同実施形態に係るトークン巡回動作の一例を示す図。 同実施形態に係る次ノード決定の動作を説明するための図 同実施形態に係るリング離脱時の作用効果を説明するための図。 同実施形態に係る隠れ端末状態発生時の作用効果を説明するための図。 同実施形態に係る待ち行列機能による動作を説明するための図。 同実施形態に係る参加承認処理の具体的な処理フローを示す図。 同実施形態に係るリング参加処理の具体的な処理フローを示す図。 同実施形態に係る最大リングサイズの調整処理のフローを示す図。 同実施形態に係るCW調整処理の具体的な処理フローを示す図。 従来のWTRPの問題点を説明する図。 従来のWTRPの問題点を説明する図。 従来のWTRPの問題点を説明する図。 従来のWTRPの問題点を説明する図。 従来のWTRPの問題点を説明する図。 従来のWTRPの問題点を説明する図。 従来のWTRPの問題点を説明する図。 本発明の第2実施形態に係る一般ノードのノード削除処理のフローチャートを示す図。 本発明の第3実施形態に係る自主的リング離脱動作を説明するための図。 同実施形態に係る一般ノードの自主的リング離脱処理のフローチャートを示す図。 同実施形態に係る一般ノードのリング参加処理のフローチャートを示す図。 本発明の第4実施形態に係るリングマスターにおけるサービス許容量最適化処理のフローチャートを示す図。 本発明の第5実施形態に係る離脱判定処理を説明するための図。 同実施形態に係る一般ノードにおける離脱判定処理のフローチャートの一例を示す図。 WTRPの一般的なリング離脱の基本動作を説明するための図。
符号の説明
11,21…トークン受渡制御部、12,22…近隣ノード管理部、13,23…トークン監視部、14,24…送受信制御部、15…リング制御部、25…リング参加部

Claims (22)

  1. ノードリスト生成段階では、
    トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを受信した場合に、リング参加を要求する第1の登録要求RRqを送信し、
    他のノードにより送信された第2の登録要求RRqを受信し、
    リング参加を許可する登録応答RRpを受信した場合に、前記第2の登録要求RRqの送信元をノード候補として含むノードリストを生成して記憶装置に格納し、
    トークン送信段階では、
    トークンを受信した場合に前記記憶装置のノードリストを読み出し、トークン巡回済みに更新されていないノード候補のうちの任意の1つのノード候補を選択し、
    該選択されたノード候補を伝送先に設定して前記トークンを送信し、
    ノードリストの第1の更新段階では、
    前記トークンの送信に失敗したことを検出した場合には、該失敗した伝送先のノードを前記ノードリストのノード候補から削除し、かつトークン巡回済みに更新されていない前記ノードリストのノード候補のうちの任意の1つを伝送先に設定して前記トークンを送信し、
    ノードリストの第2の更新段階では、
    第1のノードから第2のノードに向けて前記トークンが送信されたことを検出した場合には、前記ノードリストに前記第1のノードが含まれていれば前記ノードリストにおける第1のノードをトークン巡回済みに更新し、前記ノードリストに前記第1のノードが含まれていなければ前記第1のノードを前記ノードリストに含めてトークン巡回済みに更新する
    ことを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  2. さらに、ノードリストの第3の更新段階では、
    第3のノードから第4のノードへのトークンの送信を検出し、かつ前記第4のノードから第5のノードへのトークンの送信が前記第3のノードから第4のノードへのトークンの送信から第1のタイミングまでに検出されない場合には、前記第4のノードを前記ノードリストから削除する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  3. 前記ノードリスト生成段階では、前記リンク広告RADを受信し、かつ上位レイヤからのデータ送信要求があった場合に前記第1の登録要求RRqを送信し、
    トークン離脱段階では、前記トークン送信段階で選択された前記ノード候補を伝送先に設定し、前記トークンに離脱フラグを付加して送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  4. 前記トークン送信段階におけるデータ送信を含むデータ送信要求があった第1の時刻又は該トークン送信の第1の巡回回数を記憶し、
    前記第1の時刻から第2の時間経過しても前記上位レイヤからデータ送信要求が無い場合、及び前記トークン送信段階で受信した前記トークンの巡回回数が第1の巡回回数を超えている場合のいずれか一方の場合に、前記トークン離脱段階における送信処理を実行する
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  5. ノードリスト生成段階では、
    トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを送信し
    リング参加を要求する登録要求RRqを受信した場合に、リング参加を許可する登録応答RRpを送信し、該リング参加を要求したノードをノード候補として含むノードリストを生成して記憶装置に格納し、
    トークン送信段階では、
    前記記憶装置のノードリストを読み出し、トークン巡回済みに更新されていないノード候補のうちの任意の1つのノード候補を選択し、
    該選択されたノード候補を伝送先に設定して前記トークンを送信し、
    ノードリストの第1の更新段階では、
    前記トークンの送信に失敗したことを検出した場合には、該失敗した伝送先のノードを前記ノードリストのノード候補から削除し、かつトークン巡回済みに更新されていない前記ノードリストのノード候補のうちの任意の1つを伝送先に設定して前記トークンを送信し、
    ノードリストの第2の更新段階では、
    第1のノードから第2のノードに向けて前記トークンが送信されたことを検出した場合には、前記ノードリストにおける第1のノードをトークン巡回済みに更新する
    ことを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  6. マスターノードは、トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADと、リング参加を許可する許可番号SNを複数の一般ノードに送信し、
    前記一般ノードは、リング参加への待ち番号RNを有するか否かを判定し、
    前記待ち番号RNを有している場合で、前記許可番号SNと前記待ち番号RNが一致する場合には、遅延カウント数を所定の値以下に設定し、前記リング広告RADに対して該遅延カウント数にタイムスロットtを乗算した時間だけ遅延させてリング参加を要求する登録要求RRqを前記マスターノードに送信し、
    前記待ち番号RNを有していない場合には、遅延カウント数CWを最大値とし、かつ前記所定の値よりも大きいランダムな数値rdmに設定し、前記リング広告RADに対して該数値rdmにタイムスロットtを乗算した時間rdm×tだけ遅延させて登録要求RRqを前記マスターノードに送信し、
    前記マスターノードは、前記登録要求RRqを受信した場合に、リングサイズRSが最大リングサイズMAX−RSに一致するか否かを判定し、一致する場合には、待ち番号RNを送信し、一致しない場合には、リング参加を許可する登録応答RRpを送信するとともに、前記リングサイズRSを増分する
    ことを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  7. トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを送信し、
    マスターノードは、リング参加を要求する登録要求RRqを受信した場合に、リングサイズRSが最大リングサイズMAX−RSに一致するか否かを判定し、一致する場合には、リング参加への待ち番号RNを送信し、一致しない場合には、リング参加を許可する登録応答RRpを送信するとともに、前記リングサイズRSを増分する
    ことを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  8. トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADとリング参加を許可する許可番号SNを受信した場合に、リング参加への待ち番号RNを有するか否かを判定し、
    前記待ち番号RNを有している場合で、前記許可番号SNと前記待ち番号RNが一致する場合には、遅延カウント数を所定の値以下に設定し、前記リング広告RADに対して該遅延カウント数にタイムスロットtを乗算した時間だけ遅延させてリング参加を要求する登録要求RRqを送信し、
    前記待ち番号RNを有していない場合には、遅延カウント数CWを最大値とし、かつ前記所定の値よりも大きいランダムな数値rdmに設定し、前記リング広告RADに対して該数値rdmにタイムスロットtを乗算した時間rdm×tだけ遅延させて登録要求RRqを送信する
    ことを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  9. トークンを送信し、
    少なくとも1つのノードを巡回した前記トークンを受信し、トークン送信候補をリストしたノードリストのすべての送信候補がトークン巡回済みである場合に、
    前記トークンが送信されてから受信されるまでのラウンドタイムRTを算出し、このラウンドタイムRTと予め定められた最大ラウンドタイムmaxThを比較し、
    ラウンドタイムRTが最大ラウンドタイムmaxThを超える場合には、最大リングサイズMAX−RSを減分し、
    ラウンドタイムRTが最小ラウンドタイムminThを超えない場合には、最大リングサイズMAX−RSを増分する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  10. トークンを送信し、
    少なくとも1つのノードを巡回した前記トークンを受信した場合に、
    前記トークンが送信されてから受信されるまでのラウンドタイムRTを算出し、このラウンドタイムRTと予め定められた最大ラウンドタイムmaxThを比較し、
    ラウンドタイムRTが最大ラウンドタイムmaxThを超える場合には、トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを送信せず、
    ラウンドタイムRTが最大ラウンドタイムmaxThを超えない場合には、最大ラウンドタイムmaxThからラウンドタイムRT及びリング広告送信時間TRADを差し引いた値をタイムスロットtで除算した数を遅延最大カウント数CWに設定し、トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADと前記遅延最大カウント数CWを複数のノードに送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  11. マスターノードは、
    リング参加を要求する複数の登録要求RRqを複数の一般ノードから受信した場合に、
    前記複数の登録要求RRqの衝突の有無を検出し、
    前記衝突がある場合には、リング参加への待ち番号RNを有していない場合に衝突を確率的に回避するために設定される遅延最大カウント数CWを増分し、
    前記衝突が無い場合には、遅延最大カウント数CWを減分し、
    トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADと前記遅延最大カウント数CWを前記複数の一般ノードに送信し、
    前記一般ノードは、
    前記リング広告RADに対し、前記遅延最大カウント数CWを最大値とするランダムな数値rdmにタイムスロットtを乗算した時間だけ遅延させて前記登録要求RRqを送信する
    ことを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  12. リング参加への待ち番号RNを有していない場合に衝突を確率的に回避するために設定される遅延最大カウント数CWを含み、トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを送信し、
    リング参加を要求する複数の登録要求RRqを受信した場合に、
    前記複数の登録要求RRqの衝突の有無を検出し、
    前記衝突がある場合には、前記遅延最大カウント数CWを増分し、
    前記衝突が無い場合には、前記遅延最大カウント数CWを減分する
    ことを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  13. 第1のノードは、
    リングマスターからのトークンを受信し、該トークンに含まれる第1の巡回回数を記憶し、
    第2のノードから受信したトークンに含まれる第2の巡回回数を受信した場合に、前記記憶された第1の巡回回数と第2の巡回回数が一致しない場合には前記受信したトークンを送信せず、第1の巡回回数と第2の巡回回数が一致する場合には前記受信したトークンを第3のノードに送信し、
    第2のノードは、
    前記第1のノードから他のノードへのトークンの送信を、前記第1のノードへの送信から第1の時間内に検出しない場合には、前記第3のノードに送信した前記トークンを第4のノードに再送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線伝送路におけるアクセス制御方法。
  14. トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを受信した場合に、リング参加を要求する第1の登録要求RRqを送信し、他のノードにより送信された第2の登録要求RRqを受信し、リング参加を許可する登録応答RRpを受信した場合に、前記第2の登録要求RRqの送信元をノード候補として含むノードリストを生成して記憶装置に格納し、第1のノードから第2のノードに向けて前記トークンが送信されたことを検出した場合には、前記ノードリストに前記第1のノードが含まれていれば前記ノードリストにおける第1のノードをトークン巡回済みに更新し、前記ノードリストに前記第1のノードが含まれていなければ前記第1のノードを前記ノードリストに含めてトークン巡回済みに更新するリング参加部と、
    トークンを受信した場合に前記記憶装置のノードリストを読み出し、トークン巡回済みに更新されていないノード候補のうちの任意の1つのノード候補を選択し、該選択されたノード候補を伝送先に設定して前記トークンを送信するトークン受渡制御部と、
    前記トークンの送信に失敗したことを検出した場合には、該失敗した伝送先のノードを前記ノードリストのノード候補から削除するトークン監視部と
    を備えたことを特徴とする無線伝送装置。
  15. ノードリスト生成段階では、
    トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを送信し、リング参加を要求する登録要求RRqを受信した場合に、リング参加を許可する登録応答RRpを送信し、該リング参加を要求したノードをノード候補として含むノードリストを生成して記憶装置に格納し、第1のノードから第2のノードに向けて前記トークンが送信されたことを検出した場合には、前記ノードリストにおける第1のノードをトークン巡回済みに更新するリング参加部と、
    前記記憶装置のノードリストを読み出し、トークン巡回済みに更新されていないノード候補のうちの任意の1つのノード候補を選択し、該選択されたノード候補を伝送先に設定して前記トークンを送信するトークン受渡制御部と、
    前記トークンの送信に失敗したことを検出した場合には、該失敗した伝送先のノードを前記ノードリストのノード候補から削除するトークン監視部と、
    を備えたことを特徴とする無線伝送装置。
  16. トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADと、リング参加を許可する許可番号SNを送信するマスターノードと、
    リング参加への待ち番号RNを有するか否かを判定し、
    前記待ち番号RNを有している場合で、前記許可番号SNと前記待ち番号RNが一致する場合には、遅延カウント数を所定の値以下に設定し、前記リング広告RADに対して該遅延カウント数にタイムスロットtを乗算した時間だけ遅延させてリング参加を要求する登録要求RRqを前記マスターノードに送信し、
    前記待ち番号RNを有していない場合には、遅延カウント数CWを最大値とし、かつ前記所定の値よりも大きいランダムな数値rdmに設定し、前記リング広告RADに対して該数値rdmにタイムスロットtを乗算した時間rdm×tだけ遅延させて登録要求RRqを前記マスターノードに送信する一般ノードを備え、
    前記マスターノードは、前記登録要求RRqを受信した場合に、リングサイズRSが最大リングサイズMAX−RSに一致するか否かを判定し、一致する場合には、待ち番号RNを送信し、一致しない場合には、リング参加を許可する登録応答RRpを送信するとともに、前記リングサイズRSを増分する
    ことを特徴とする無線伝送システム。
  17. トークンを送信した後、少なくとも1つのノードを巡回した前記トークンを受信し、トークン送信候補をリストしたノードリストのすべての送信候補がトークン巡回済みである場合に、前記トークンが送信されてから受信されるまでのラウンドタイムRTを算出し、このラウンドタイムRTと予め定められた最大ラウンドタイムmaxThを比較し、ラウンドタイムRTが最大ラウンドタイムmaxThを超える場合には、最大リングサイズMAX−RSを減分し、ラウンドタイムRTが最小ラウンドタイムminThを超えない場合には、最大リングサイズMAX−RSを増分するリング制御部と、
    前記最大リングサイズMAX−RSを記憶する記憶装置と
    を備えたことを特徴とする請求項15に記載の無線伝送装置。
  18. リング参加を要求する複数の登録要求RRqを複数のノードから受信した場合に、前記複数の登録要求RRqの衝突の有無を検出し、前記衝突がある場合には、リング参加への待ち番号RNを有していない場合に衝突を確率的に回避するために設定される遅延最大カウント数CWを増分し、前記衝突が無い場合には、遅延最大カウント数CWを減分するリング制御部と、
    トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADと前記遅延最大カウント数CWを送信する送受信制御部と
    を備えたマスターノードと、
    前記リング広告RADと前記遅延最大カウント数CWを受信し、前記リング広告RADに対し、前記遅延最大カウント数CWを最大値とするランダムな数値rdmにタイムスロットtを乗算した時間だけ遅延させて前記登録要求RRqを前記マスターノードに送信する一般ノードと
    を備えたことを特徴とする無線伝送システム。
  19. コンピュータに、
    ノードリスト生成段階では、
    トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを受信した場合に、リング参加を要求する第1の登録要求RRqを送信する処理と、
    他のノードにより送信された第2の登録要求RRqを受信する処理と、
    リング参加を許可する登録応答RRpを受信した場合に、前記第2の登録要求RRqの送信元をノード候補として含むノードリストを生成して記憶装置に格納する処理とを、
    トークン送信段階では、
    トークンを受信した場合に前記記憶装置のノードリストを読み出し、トークン巡回済みに更新されていないノード候補のうちの任意の1つのノード候補を選択する処理と、
    該選択されたノード候補を伝送先に設定して前記トークンを送信する処理とを、
    ノードリストの第1の更新段階では、
    前記トークンの送信に失敗したことを検出した場合には、該失敗した伝送先のノードを前記ノードリストのノード候補から削除し、かつトークン巡回済みに更新されていない前記ノードリストのノード候補のうちの任意の1つを伝送先に設定して前記トークンを送信する処理を、
    ノードリストの第2の更新段階では、
    第1のノードから第2のノードに向けて前記トークンが送信されたことを検出した場合には、前記ノードリストに前記第1のノードが含まれていれば前記ノードリストにおける第1のノードをトークン巡回済みに更新し、前記ノードリストに前記第1のノードが含まれていなければ前記第1のノードを前記ノードリストに含めてトークン巡回済みに更新する処理
    を実行させることを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御プログラム。
  20. コンピュータに、
    トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADとリング参加を許可する許可番号SNを受信した場合に、リング参加への待ち番号RNを有するか否かを判定する処理と、
    前記待ち番号RNを有している場合で、前記許可番号SNと前記待ち番号RNが一致する場合には、遅延カウント数を所定の値以下に設定し、前記リング広告RADに対して該遅延カウント数にタイムスロットtを乗算した時間だけ遅延させてリング参加を要求する登録要求RRqを送信する処理と、
    前記待ち番号RNを有していない場合には、遅延カウント数CWを最大値とし、かつ前記所定の値よりも大きいランダムな数値rdmに設定し、前記リング広告RADに対して該数値rdmにタイムスロットtを乗算した時間rdm×tだけ遅延させて登録要求RRqを送信する処理と
    を実行させることを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御プログラム。
  21. コンピュータに、
    トークンを送信する処理と、
    少なくとも1つのノードを巡回した前記トークンを受信し、トークン送信候補をリストしたノードリストのすべての送信候補がトークン巡回済みである場合に、前記トークンが送信されてから受信されるまでのラウンドタイムRTを算出し、このラウンドタイムRTと予め定められた最大ラウンドタイムmaxThを比較する処理と、
    ラウンドタイムRTが最大ラウンドタイムmaxThを超える場合には、最大リングサイズMAX−RSを減分し、ラウンドタイムRTが最小ラウンドタイムminThを超えない場合には、最大リングサイズMAX−RSを増分する処理と
    を実行させることを特徴とする請求項19に記載の無線伝送路におけるアクセス制御プログラム。
  22. コンピュータに、
    リング参加への待ち番号RNを有していない場合に、衝突を確率的に回避するために設定される遅延最大カウント数CWを含み、トークンリングへの参加を呼びかけるリング広告RADを送信する処理と、
    リング参加を要求する複数の登録要求RRqを受信した場合に、
    前記複数の登録要求RRqの衝突の有無を検出する処理と、
    前記衝突がある場合には、前記遅延最大カウント数CWを増分し、前記衝突が無い場合には、前記遅延最大カウント数CWを減分する処理と
    を実行させることを特徴とする無線伝送路におけるアクセス制御プログラム。
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