JP3767925B2

JP3767925B2 - Process for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane and long-life catalyst for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane

Info

Publication number: JP3767925B2
Application number: JP15572395A
Authority: JP
Inventors: 昭雄渡部; 智弘中野
Original assignee: 東ソ−・エフテック株式会社
Priority date: 1995-06-22
Filing date: 1995-06-22
Publication date: 2006-04-19
Anticipated expiration: 2021-04-19
Also published as: JPH092984A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの製造方法および１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの製造に用いる長寿命触媒に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタン（ＨＦＣ−１３３ａ）は、クーラー等の冷媒や医薬品の中間体として使用される有用なハロゲン化エタン化合物である。
【０００３】
一般的なハロゲン化エタン化合物の製造方法として、例えば冷媒として使用される１，１，１，２−テトラフルオロエタン（ＨＦＣ−１３４ａ）は、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの塩素原子をフッ素原子に交換して製造される。また、トリフルオロエタノール、トリフルオロ酢酸クロリドおよびトリフルオロクロロブロモエタンのハロゲン化エタン化合物は、１−クロロ−２，２，２−トリフルオロエタン（ＨＣＦＣ−１３３ａ）から製造される。
【０００４】
１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの製造方法としては、フッ化クロミル触媒の存在下にトリクロロエタンとフッ化水素を反応させる方法（英国特許第１，０２５，７５０号明細書）、水酸化クロム（III）を水溶性クロム（III）塩と水酸化マグネシウムまたは酸化マグネシウムとを水の存在下に反応させて得られるクロムおよびマグネシウムを含有する触媒の存在下に気相でトリクロロエタンおよびフッ化水素を反応させる方法が知られている（特開平３−５２８３０号）。
【０００５】
英国特許第１，０２５，７５０号明細書の触媒は、高い転化率（８８〜９６％）を達成しており、特開平３−５２８３０号の触媒は高い転化率（９５〜９９％）と長寿命（連続４２０時間）を達成している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、英国特許第１，０２５，７５０号明細書のフッ化クロミル触媒は、５０〜１００時間の連続反応後に、トリクロロエタンの転化率が急激に低下し、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの工業的製造には適していない。
【０００７】
一方、特開平３−５２８３０号のクロム触媒は、水酸化クロム（III）を１モルの水溶性クロム（III）塩と少なくとも１．５モルの水酸化マグネシウムまたは酸化マグネシウムとを水の存在下に反応させて沈降させ、この反応混合物を水酸化クロムとマグネシウム塩を含有するペーストに転化させた後、顆粒状等に成形して乾燥させ、２０〜５００℃の温度でフッ化水素で処理するという、極めて煩雑な工程を必要とする欠点がある。
【０００８】
本発明が、解決しようとする課題は、長寿命であり、かつ簡潔な工程により製造することのできる１−クロロ−２，２，２−トリフルオロエタン製造用触媒およびその触媒を用いた１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの製造方法を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、クロム系触媒について鋭意研究を重ねた結果、特定の比表面積を有する無水クロム酸触媒を活性炭に吸着させた触媒が上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【００１０】
すなわち、本発明は、活性炭に無水クロム酸を吸着させ、かつ全比表面積が４５０〜１０００ｍ² ／ｇである触媒の存在下、トリクロロエチレンとフッ化水素とを気相で反応させることを特徴とする１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの製造方法、
および活性炭に無水クロム酸を吸着させ、かつ全比表面積が４５０〜１０００ｍ^２／ｇであることを特徴とする、トリクロロエチレンとフッ化水素とから気相で、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンを製造するための長寿命触媒に関するものである。
【００１１】
本発明における触媒は、活性炭に無水クロム酸を吸着させ、かつ全比表面積を４５０〜１０００ｍ² ／ｇとした触媒である。触媒の全比表面積を４５０〜１０００ｍ² ／ｇの範囲に調整するには、活性炭１００重量部に対して、無水クロム酸を９〜７２重量部吸着すればよい。
【００１２】
本発明の触媒の全比表面積を４５０〜１０００ｍ² ／ｇの範囲に調整することにより、活性と触媒寿命を大幅に改善することができる。すなわち、本発明の触媒は、連続運転に適しており、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの工業的製法に適している。触媒の全比表面積が、前記範囲を超えると、触媒活性が低下し、触媒寿命も低下する。
【００１３】
本発明の触媒の担体となる活性炭は、特に限定されないが、例えば、以下の性質を有する活性炭を使用することができる。
【００１４】
・乾燥減量３％以下
・粒度４〜６メッシュ
・強熱残分１〜５％
・ｐＨ５〜１１
・充填密度０．４〜０．５ｇ／ｃｃ
・全比表面積９００〜１３００ｍ²／ｇ
活性炭に無水クロム酸を吸着させるには、例えば、以下のような方法により行なえばよい。
【００１５】
まず、所定量の無水クロム酸を所定量の水に溶解する。無水クロム酸量は、活性炭に吸着させる量により選定される。溶解するときの水温は室温または加熱してもよい。溶解時には撹拌をする方が溶解が早く進みかつ均一な水溶液となるため、撹拌しながら溶解するのが好ましい。無水クロム酸水溶液に所定量の活性炭を加え良く撹拌して無水クロム酸を活性炭に均一に吸着させ、活性炭に無水クロム酸水溶液を全て吸収させる。吸着に必要な時間に制限はなく、吸着熱がおさまった段階で終了すればよい。
【００１６】
以上のように、無水クロム酸を活性炭に吸着させる方法には一般的な方法を採用することができ、しかも工業的に有利で簡単な操作で本発明の触媒を調製することができる。
【００１７】
活性炭に無水クロム酸を吸着させた後、乾燥することにより本発明の触媒が得られるが、乾燥条件は、窒素やアルゴン等の不活性ガスの流通下で、２００〜２５０℃の範囲で加熱することにより行なわれる。特に、無水クロム酸を吸着させた活性炭を、ニッケル製反応器に充填して、反応器の出口ガス中に水分が認められなくなるまで、窒素ガスの流通下で２００〜２５０℃に加熱維持することにより、容易に乾燥することができる。
【００１８】
活性炭に無水クロム酸を吸着後乾燥して得られる触媒は、反応に先立ち、賦活処理をする必要がある。賦活処理としては、フッ化水素を用いればよい。特に、本発明方法の原料となフッ化水素を用いれば、無水クロム酸を吸着させた活性炭触媒を反応器に充填し、そのままフッ化水素で活性化できるため、工業的に有利である。
【００１９】
本発明により１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンを製造するには、上記の触媒の存在下、トリクロロエチレンとフッ化水素を気相反応させればよい。反応圧力には特に制限はないが、大気圧から１０ｋｇ／ｃｍ²までの範囲で適宜選択すればよく、反応温度は２００〜３７０℃、好ましくは２５０〜３５０℃の範囲で行なえばよい。反応温度が２００℃未満では、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの生成率が低下し、３７０℃を超えると触媒が劣化しやすくなり、副生物も多く生成するので好ましくない。
【００２０】
原料のトリクロロエチレンに対するフッ化水素のモル比は、３〜２０、好ましくは５〜１５がよく、また、反応容器中での原料の空間速度は、５０〜１０００Ｈｒ^-1がよい。トリクロロエチレンに対するフッ化水素のモル比が３未満では、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの生成率が低く、フッ化水素のモル比が高くなると１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの生成率は向上するが、
反応モル比が２０を超えても１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンの生成率の向上はみられない。従って、フッ化水素とトリクロロエチレンの反応モル比は少なくとも３：１でよいが、過剰量のフッ化水素は触媒寿命を長くする効果があるため、フッ化水素を過剰に使用することが好ましい。
【００２１】
本発明方法における、トリクロロエチレンとフッ化水素の反応は気相反応であるため、原料は予め気化器等によりガス化しておく必要がある。この気化器の温度は原料を完全に気相に転換するのに充分な温度であればよい。気化器を経由した気体状の原料は、反応器に入る。反応器は、通常の管状反応器を使用することができる。触媒と原料の接触方式は、固定床、流動床等特に限定されないが、装置の簡単なことから、固定床方式が好ましい。
【００２２】
【実施例】
実施例１
無水クロム酸（ＣｒＯ₃）２１６ｇを水８００ｇに溶解した後、以下に示す活性炭６００ｇを加えて攪拌し、全ての無水クロム酸水溶液を活性炭に吸着させた。この無水クロム酸を吸着させた活性炭５５０ｃｃを内径２７ｍｍ、長さ１１００ｍｍのニッケル製反応器に充填した。２５０℃に保持した反応管に窒素ガスを流通させながら３０時間乾燥して無水クロム酸吸着活性炭触媒を調製した。この触媒の全比表面積は、５５０ｍ²／ｇであった。その後反応器内の触媒層の温度を２６０℃で１５時間フッ化水素処理して触媒を活性化した。
【００２３】
（使用した活性炭の物性）
乾燥減量０．４％以下
粒度４〜６メッシュ
強熱残分２．１％
ｐＨ８．６
充填密度０．４３ｇ／ｃｃ
全比表面積１２００ｍ²／ｇ
細孔容積１．０２ｃｃ／ｇ
Ｎａ０．０１４％
Ｋ０．０４０％
Ｃａ０．０１１％
Ｍｇ０．００４％
アルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有率は０．０６９％
実施例２
実施例１で調製した触媒を使用してトリクロロエチレンとフッ化水素を反応させた。反応は所定量のフッ化水素とトリクロロエチレンを気化器、混合機を経由して、反応器に導入して行い、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンを合成した。トリクロロエチレンに対するフッ化水素のモル比を１４、空間速度を１１０Ｈｒ^-1とし、反応温度を２３０〜３１０℃と変えて反応を行った。反応器から出てくる反応生成物を、水および水酸化ナトリウム水溶液を満たした洗浄槽に導入して生成した塩化水素および過剰のフッ化水素を除去し、さらに乾燥した。この反応生成物をガスクロマトグラフィーにより組成分析した。その結果を表１に示す。
【００２４】
【表１】

【００２５】
実施例３
実施例１で調製した触媒を使用し、トリクロロエチレンに対するフッ化水素のモル比を１８、反応温度を２９０℃に設定し、空間速度を２００〜１０００Ｈｒ^-1と変えて反応を行った。その反応結果を表２に示す。
【００２６】
【表２】

【００２７】
実施例４
実施例１で調製した触媒を使用し、反応温度を２９０℃、空間速度を４００Ｈｒ^-1と設定し、トリクロロエチレン（ＴＣＥ）に対するフッ化水素（ＨＦ）のモル比を１０−１８と変えて反応を行った。その結果を表３に示す。
【００２８】
【表３】

【００２９】
実施例５
実施例１〜４の結果から明らかなように、反応温度：２３０〜３１０℃、空間速度：２００〜１０００Ｈｒ^-1、フッ化水素／トリクロロエチレンモル比：１０〜１８の範囲において良好な収率が得られた。そこで、実施例１の方法で活性炭に吸着させる無水クロム酸の量を、活性炭１００重量部に対し無水クロム酸を９〜７２重量部に変えて触媒を調製した。この触媒の全比表面積を測定し、この触媒を使用して、反応温度を２９０℃、空間速度を４００Ｈｒ^-1、トリクロロエチレンに対するフッ化水素の反応モル比を１０と設定し、連続反応を行ない、触媒寿命（収率が５０％に低下した時点を触媒寿命とした）を測定した。その結果を表４に示す。
【００３０】
【表４】

【００３１】
実施例６
実施例１の方法で活性炭１００部に対して無水クロム酸を３６部吸着させ、管型反応器に充填した後、窒素ガスを流しながら２５０〜２８０℃で触媒を乾燥した。この触媒の全比表面積は６００ｍ²／ｇであった。この触媒の存在下で、トリクロロエチレンに対するフッ化水素のモル比を１２、区間速度を６００Ｈｒ^-1、反応温度を２９０℃、反応圧力を５ｋｇ／ｃｍ²と設定して連続反応を行なったところ、７５０時間後においても、触媒の初期活性を維持していた。
【００３２】
【発明の効果】
本発明の触媒を用いることにより、トリクロロエチレンとフッ化水素から、１，１，１−トリフルオロ−２−クロロエタンを、高収率かつ長時間連続して製造することができる。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a method for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane and a long-life catalyst used for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane.
[0002]
[Prior art]
1,1,1-trifluoro-2-chloroethane (HFC-133a) is a useful halogenated ethane compound that is used as a refrigerant such as a cooler or an intermediate of pharmaceuticals.
[0003]
As a general method for producing a halogenated ethane compound, for example, 1,1,1,2-tetrafluoroethane (HFC-134a) used as a refrigerant is chlorine of 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane. Manufactured by exchanging atoms for fluorine atoms. A halogenated ethane compound of trifluoroethanol, trifluoroacetic chloride and trifluorochlorobromoethane is produced from 1-chloro-2,2,2-trifluoroethane (HCFC-133a).
[0004]
As a method for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane, a method of reacting trichloroethane with hydrogen fluoride in the presence of a chromyl fluoride catalyst (UK Patent No. 1,025,750), water Trichloroethane and fluoride in the gas phase in the presence of a chromium and magnesium-containing catalyst obtained by reacting chromium (III) oxide with a water-soluble chromium (III) salt and magnesium hydroxide or magnesium oxide in the presence of water A method of reacting hydrogen is known (Japanese Patent Laid-Open No. 3-52830).
[0005]
The catalyst of British Patent 1,025,750 achieves a high conversion (88 to 96%), and the catalyst of JP-A-3-52830 has a high conversion (95 to 99%) and a long length. Life (420 hours continuous) is achieved.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the chromyl fluoride catalyst of British Patent No. 1,025,750 shows that after a continuous reaction of 50 to 100 hours, the conversion of trichloroethane rapidly decreases, and 1,1,1-trifluoro-2- Not suitable for industrial production of chloroethane.
[0007]
On the other hand, the chromium catalyst disclosed in JP-A-3-52830 comprises chromium (III) hydroxide in the presence of 1 mol of water-soluble chromium (III) salt and at least 1.5 mol of magnesium hydroxide or magnesium oxide. The reaction mixture is allowed to settle and the reaction mixture is converted into a paste containing chromium hydroxide and magnesium salt, then formed into granules and dried, and treated with hydrogen fluoride at a temperature of 20 to 500 ° C. However, there is a drawback that requires a very complicated process.
[0008]
The problem to be solved by the present invention is a catalyst for producing 1-chloro-2,2,2-trifluoroethane, which has a long life and can be produced by a simple process, and 1,1 using the catalyst. The object is to provide a method for producing 1,1-trifluoro-2-chloroethane.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on chromium-based catalysts, the present inventors have found that a catalyst in which a chromic anhydride catalyst having a specific specific surface area is adsorbed on activated carbon can solve the above-mentioned problems, and has completed the present invention. It was.
[0010]
That is, the present invention is characterized in that trichloroethylene and hydrogen fluoride are reacted in the gas phase in the presence of a catalyst having adsorbed chromic anhydride on activated carbon and a total specific surface area of 450 to 1000 m ² / g. A process for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane;
And 1,1,1-trifluoro-2 in a gas phase from trichlorethylene and hydrogen fluoride, characterized by adsorbing chromic anhydride to activated carbon and having a total specific surface area of 450 to 1000 m ² / g -It relates to a long-life catalyst for producing chloroethane.
[0011]
The catalyst in the present invention is a catalyst in which chromic anhydride is adsorbed on activated carbon and the total specific surface area is 450 to 1000 m ² / g. In order to adjust the total specific surface area of the catalyst to the range of 450 to 1000 m ² / g, 9 to 72 parts by weight of chromic anhydride may be adsorbed to 100 parts by weight of activated carbon.
[0012]
By adjusting the total specific surface area of the catalyst of the present invention in the range of 450 to 1000 m ² / g, the activity and the catalyst life can be greatly improved. That is, the catalyst of the present invention is suitable for continuous operation and suitable for the industrial production of 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane. When the total specific surface area of the catalyst exceeds the above range, the catalytic activity is reduced and the catalyst life is also reduced.
[0013]
The activated carbon that becomes the carrier of the catalyst of the present invention is not particularly limited. For example, activated carbon having the following properties can be used.
[0014]
-Loss on drying 3% or less-Particle size 4-6 mesh-Residue on ignition 1-5%
・ PH 5-11
・ Filling density 0.4-0.5g / cc
・ Total specific surface area 900 ～ 1300m ² / g
In order to adsorb chromic anhydride to activated carbon, for example, the following method may be used.
[0015]
First, a predetermined amount of chromic anhydride is dissolved in a predetermined amount of water. The amount of chromic anhydride is selected according to the amount adsorbed on the activated carbon. The water temperature when dissolving may be room temperature or heating. It is preferable to stir at the time of dissolution because dissolution proceeds faster and a uniform aqueous solution is obtained. A predetermined amount of activated carbon is added to the chromic anhydride aqueous solution and stirred well to uniformly adsorb the chromic anhydride onto the activated carbon, and the activated carbon absorbs all of the chromic anhydride aqueous solution. There is no limitation on the time required for adsorption, and it may be completed when the heat of adsorption has subsided.
[0016]
As described above, a general method can be adopted as a method of adsorbing chromic anhydride on activated carbon, and the catalyst of the present invention can be prepared by an industrially advantageous and simple operation.
[0017]
The catalyst of the present invention can be obtained by adsorbing chromic anhydride on activated carbon and then drying, and the drying conditions are 200 to 250 ° C. under the flow of an inert gas such as nitrogen or argon. Is done. In particular, the activated carbon on which chromic anhydride has been adsorbed is charged into a nickel reactor and maintained at 200 to 250 ° C. under a stream of nitrogen gas until no moisture is observed in the outlet gas of the reactor. Thus, it can be easily dried.
[0018]
A catalyst obtained by drying after adsorbing chromic anhydride on activated carbon needs to be activated prior to the reaction. As the activation treatment, hydrogen fluoride may be used. In particular, the use of hydrogen fluoride as a raw material for the method of the present invention is industrially advantageous because an activated carbon catalyst adsorbed with chromic anhydride can be charged into a reactor and activated as it is with hydrogen fluoride.
[0019]
In order to produce 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane according to the present invention, trichloroethylene and hydrogen fluoride may be reacted in the gas phase in the presence of the above catalyst. There is no particular restriction on the reaction pressure may be appropriately selected in the range of from atmospheric pressure to 10 kg / cm ^2, the reaction temperature is two hundred to three hundred seventy ° C., preferably may be performed in the range of 250 to 350 ° C.. If the reaction temperature is less than 200 ° C., the production rate of 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane decreases, and if it exceeds 370 ° C., the catalyst tends to deteriorate and many by-products are generated, which is not preferable.
[0020]
The molar ratio of hydrogen fluoride to trichloroethylene as a raw material is 3 to 20, preferably 5 to 15, and the space velocity of the raw material in the reaction vessel is preferably 50 to 1000 Hr- ¹ . When the molar ratio of hydrogen fluoride to trichlorethylene is less than 3, the production rate of 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane is low, and when the molar ratio of hydrogen fluoride is high, 1,1,1-trifluoro-2 -The production rate of chloroethane is improved,
Even when the reaction molar ratio exceeds 20, no improvement in the production rate of 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane is observed. Therefore, the reaction molar ratio of hydrogen fluoride to trichlorethylene may be at least 3: 1. However, since excessive amount of hydrogen fluoride has an effect of extending the catalyst life, it is preferable to use excessive hydrogen fluoride.
[0021]
Since the reaction between trichlorethylene and hydrogen fluoride in the method of the present invention is a gas phase reaction, the raw material must be previously gasified by a vaporizer or the like. The temperature of the vaporizer may be a temperature sufficient to completely convert the raw material into the gas phase. The gaseous raw material via the vaporizer enters the reactor. As the reactor, a normal tubular reactor can be used. The contact method of the catalyst and the raw material is not particularly limited, such as a fixed bed or a fluidized bed, but the fixed bed method is preferable because of the simplicity of the apparatus.
[0022]
【Example】
Example 1
After 216 g of chromic anhydride (CrO ₃ ) was dissolved in 800 g of water, 600 g of activated carbon shown below was added and stirred to adsorb all the chromic anhydride aqueous solution to the activated carbon. 550 cc of activated carbon adsorbed with chromic anhydride was charged into a nickel reactor having an inner diameter of 27 mm and a length of 1100 mm. The chromic anhydride-adsorbed activated carbon catalyst was prepared by drying for 30 hours while flowing nitrogen gas through the reaction tube maintained at 250 ° C. The total specific surface area of this catalyst was 550 m ² / g. Thereafter, the temperature of the catalyst layer in the reactor was treated with hydrogen fluoride at 260 ° C. for 15 hours to activate the catalyst.
[0023]
(Physical properties of the activated carbon used)
Loss on drying 0.4% or less Particle size 4-6 mesh ignition residue 2.1%
pH 8.6
Filling density 0.43g / cc
Total specific surface area 1200m ² / g
Pore volume 1.02cc / g
Na 0.014%
K 0.040%
Ca 0.011%
Mg 0.004%
Alkali metal and alkaline earth metal content is 0.069%
Example 2
Trichlorethylene and hydrogen fluoride were reacted using the catalyst prepared in Example 1. The reaction was carried out by introducing a predetermined amount of hydrogen fluoride and trichlorethylene into the reactor via a vaporizer and a mixer to synthesize 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane. The reaction was carried out at a molar ratio of hydrogen fluoride to trichlorethylene of 14, a space velocity of 110 Hr ⁻¹ and a reaction temperature of 230 to 310 ° C. The reaction product coming out of the reactor was introduced into a washing tank filled with water and an aqueous sodium hydroxide solution to remove the produced hydrogen chloride and excess hydrogen fluoride, and further dried. The composition of this reaction product was analyzed by gas chromatography. The results are shown in Table 1.
[0024]
[Table 1]

[0025]
Example 3
The catalyst prepared in Example 1 was used, the molar ratio of hydrogen fluoride to trichlorethylene was set to 18, the reaction temperature was set to 290 ° C., and the space velocity was changed from 200 to 1000 Hr ⁻¹ to carry out the reaction. The reaction results are shown in Table 2.
[0026]
[Table 2]

[0027]
Example 4
Using the catalyst prepared in Example 1, the reaction temperature was set to 290 ° C., the space velocity was set to 400 Hr ^−1, and the molar ratio of hydrogen fluoride (HF) to trichlorethylene (TCE) was changed to 10-18. went. The results are shown in Table 3.
[0028]
[Table 3]

[0029]
Example 5
As is clear from the results of Examples 1 to 4, a good yield was obtained in the range of reaction temperature: 230 to 310 ° C., space velocity: 200 to 1000 Hr ⁻¹ , and hydrogen fluoride / trichloroethylene molar ratio: 10 to 18. It was. Therefore, a catalyst was prepared by changing the amount of chromic anhydride adsorbed on the activated carbon by the method of Example 1 to 9 to 72 parts by weight of chromic anhydride relative to 100 parts by weight of the activated carbon. The total specific surface area of this catalyst was measured, and using this catalyst, a reaction temperature was set to 290 ° C., a space velocity was set to 400 Hr ⁻¹ , a reaction molar ratio of hydrogen fluoride to trichlorethylene was set to 10, and a continuous reaction was performed. The catalyst life (the time when the yield was reduced to 50% was defined as the catalyst life) was measured. The results are shown in Table 4.
[0030]
[Table 4]

[0031]
Example 6
36 parts of chromic anhydride was adsorbed to 100 parts of activated carbon by the method of Example 1 and charged in a tubular reactor, and then the catalyst was dried at 250 to 280 ° C. while flowing nitrogen gas. The total specific surface area of this catalyst was 600 m ² / g. In the presence of this catalyst, a continuous reaction was carried out with a molar ratio of hydrogen fluoride to trichlorethylene of 12, a zone speed of 600 Hr ⁻¹ , a reaction temperature of 290 ° C., and a reaction pressure of 5 kg / cm ^2. Even after the time, the initial activity of the catalyst was maintained.
[0032]
【The invention's effect】
By using the catalyst of the present invention, 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane can be produced continuously from trichloroethylene and hydrogen fluoride in a high yield and for a long time.

Claims

1,1,1-characteristics characterized in that trichloroethylene and hydrogen fluoride are reacted in the gas phase in the presence of a catalyst having adsorbed chromic anhydride on activated carbon and a total specific surface area of 450 to 1000 m ² / g. A method for producing trifluoro-2-chloroethane.

2. The method for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane according to claim 1, wherein the catalyst is a catalyst in which 5 to 75 parts by weight of chromic anhydride is adsorbed to 100 parts by weight of activated carbon.

The method for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane according to claim 1 or 2, wherein the reaction is carried out at a temperature range of 200 to 370 ° C under normal pressure or under pressure.

The process for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane according to claim 1, 2 or 3, wherein the reaction is carried out at a molar ratio of hydrogen fluoride to trichlorethylene in the range of 3-20.

The method for producing 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane according to claim 1, 2, 3 or 4, wherein the space velocity of the raw material in the reaction vessel is 50 to 1000 Hr- ¹ .

In a gas phase from trichlorethylene and hydrogen fluoride, characterized by adsorbing chromic anhydride on activated carbon and having a total specific surface area of 450 to 1000 m ² / g, 1,1,1-trifluoro-2- Long life catalyst for producing chloroethane.