JP3766952B2

JP3766952B2 - Resin pulley

Info

Publication number: JP3766952B2
Application number: JP2000283563A
Authority: JP
Inventors: 正之村上; 一生伊賀
Original assignee: JTEKT Corp
Current assignee: JTEKT Corp
Priority date: 2000-09-19
Filing date: 2000-09-19
Publication date: 2006-04-19
Anticipated expiration: 2020-09-19
Also published as: JP2002089665A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂製プーリに関し、例えばＡＴＭ（現金自動預け払い機）の紙幣送り出し装置等に用いられる樹脂プーリに関する。
【０００２】
【従来の技術】
ＡＴＭ等において紙幣を１枚ずつ正確に送り出す装置の部品として、シャフトに固定された樹脂のプーリが多用されている。この種の装置においては、通常、金属製のシャフトに３個以上の樹脂プーリを嵌合固定するが、その固定構造として、従来、図８または図９に示すような構造が採用されていた。
【０００３】
すなわち、図８に示す構造は、シャフト６１を樹脂プーリ６２に設けた貫通孔６２ａに対して圧入して固定する構造であり、図９に示す構造は、シャフト７１ににその軸心に直交する貫通孔７１ａを形成するとともに、各樹脂プーリ７２にもシャフト７１を嵌め込む孔７２ａ以外に、その孔７２ａに直交する小孔７２ｂを形成し、樹脂プーリ７２の孔７２ａにシャフト７１を嵌め込んだ状態で、貫通孔７１ａと小孔７２ｂの位置を合わせてピン７３を差し込んで固定する構造である。
【０００４】
ところが、以上の各固定構造のうち、図８に示すものでは、使用中に樹脂プーリ６２が移動することがあり、その位置が不安定なものとなるという問題があり、また、図９に示すものでは、製造工程においてシャフト７１の貫通孔７１ａとプーリ７２の小孔７２ｂとの位置合わせが面倒で困難であり、作業性が悪いという問題があった。
【０００５】
そこで本発明者は、あらかじめ軸心に対して直交する方向にピンを固定したシャフトを用い、良好な作業性のもとに、プーリのシャフトに対する位置を安定したものとすることのできる樹脂プーリを提案している（特開平１０−３１８３５４号）。
【０００６】
この提案においては、図１０に部分断面図を示すように、軸心に直交するピン８１ａが固定されたシャフト８１を用いるとともに、図１１（Ａ）に軸平行断面図を、同図（Ｂ）にそのＢ矢視図を示す樹脂プーリ８２を用いる。すなわち、この提案における樹脂プーリ８２には、シャフト８１を嵌め込むための孔８２０を穿つとともに、その孔８２０の内面に、ピン８１ａが通過可能な幅を有し、孔８２０の一端側から中間部に入ったって行き止まり８２１ａが設けられた第１の溝８２１と、この第１の溝８２１に対して周方向に１８０°の間隔を開けて、第２の溝８２２を形成している。そして、その第２の溝８２２には、第１の溝８２１の行き止まり８２１ａから上記した一端側にピン８１ａの直径ｄと略等しい距離Δ₁を開けて、互いに対向する一対の突起８２３ａ，８２３ｂを形成し、その突起８２３ａ，８２３ｂの先端間の距離Δ₂をピン８１ａの直径ｄよりも小さくしている。
【０００７】
以上の構成により、ピン８１ａが固定されたシャフト８１を、ピン８１ａが第１および第２の溝８２１，８２２に沿うようにして樹脂プーリ８２の一端側から挿入することによって、ピン８１ａは突起８２３ａ，８２３ｂの形成位置にまで力を要することなく進み、ピン８１ａが突起８２３ａ，８２３ｂに当接したときに若干の力で押し込めば、スナップフィットによりピン８１ａは突起８２３ａ，８２３ｂを越えて当該突起８２３ａ，８２３ｂと行き止まり８２１ａとの間に収まる。この状態では、ピン８１ａが行き止まり８２１ａと突起８８３ａ，８２３ｂとの間に嵌まり込んで樹脂プーリ８２のシャフト８１に対する軸方向位置が一定に維持され、また、ピン８１ａの両端部が第１および第２の溝８２１，８２２に嵌まり込んでいるために樹脂プーリ８２のシャフト８１に対する周方向位置が一定に維持されることになり、樹脂プーリ８２のシャフト８１上での位置が安定したものとなるとともに、シャフト８１と樹脂プーリ８２の組立作業も極めて容易となる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上の提案に基づく樹脂プーリ８２とシャフト８１との嵌合固定構造においては、図１２に示すように、ピン８１ａが嵌まり込む第１および第２の溝８２１，８２２の底面間の距離Ｈを、ピン８１ａの長さＬに対して若干長くしておくこと、つまりＨ＝Ｌ＋αとしておくことが、ピン８１ａの溝８２１，８２２への挿入作業が容易化されるのであるが、組込み後においても、上記のα分の隙間がピン８１ａの軸方向に生じてしまうため、樹脂プーリ８２のシャフト８１に対する固定力にばらつきが生じるという問題があった。ここで、αを小さくするか、あるいはＨ≒Ｌとすることによって固定力のばらつきを少なくするか、あるいは安定した固定力が得られるのであるが、そうした場合には溝８２１，８２２へのピン８１ａの挿入が困難となり、組立工程における作業性が低下するという問題が生じる。
【０００９】
本発明はこのような実情に鑑み、前記した提案技術を更に改良したものであって、シャフトと樹脂プーリの組立工程における作業性を低下させることなく、シャフトに対して樹脂プーリを安定した固定力のもとに一体化することのできる樹脂プーリの提供を目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の樹脂プーリは、中心軸に直交するようにピンが嵌め込まれたシャフトに取り付けられる樹脂プーリであって、中心部にシャフトを貫通させるための孔が形成されているとともに、その孔の内面には、孔の一端側から軸方向中間部にまで至って行き止まりが設けられ、かつ、上記ピンを通過させ得る幅を有してなる第１の溝と、その第１の溝に対して周方向１８０°の間隔を開けて位置し、かつ、第１の溝の幅と同等もしくはそれ以上の幅を有する第２の溝とが形成され、かつ、その第２の溝の内壁面には、上記行き止まり部から上記一端側にピンの直径と略等しい距離の位置に、互いに対向してその先端間の距離がピンの直径よりも小さく設定された一対の突起が形成されてなる樹脂プーリにおいて、上記第１の溝または第２の溝の底面が、少なくとも上記行き止まり近傍位置で溝深さが浅くなる向きに傾斜して、行き止まりの直前位置での第２の溝または第１の溝の底面とのなす距離が、上記ピンの長さと略等しくなっていることによって特徴づけられる。
【００１１】
本発明は、シャフトを挿入するための孔の内面に、周方向に互いに１８０°の間隔を開けた第１と第２の溝を設けて、第１の溝には行き止まりを、第２の溝には行き止まりの手前側に互いに対向する一対の突起を設けた構造を有し、シャフトに嵌め込まれたピンの両端部を第１と第２の溝内に嵌め込むことによってシャフトに対して一体化する、前記した特開平１０−３１８３５４号に基づく樹脂プーリにおいて、ピンの入口部分においては、第１と第２の溝の底面間の寸法をピンの長さよりも長くして、組立工程におけるピンの第１と第２の溝への挿入作業を容易なものとし、かつ、組立完了状態においてピンが位置する部分においては第１と第２の溝の底面間の距離をピンの長さと略等しくすることによって、組立後におけるシャフトに対する樹脂プーリの固定力を安定化しようとするものである。
【００１２】
すなわち、第１の溝の深さを、少なくとも行き止まりの近傍で浅くなる向き傾斜させ、つまり、第１の溝の底面を第２の溝の底面側に接近するように傾斜させて、行き止まりの直前において第１と第２の溝の底面間の距離をピンの長さと等しくなるように設定すれば、第１の第２の溝の底面間の距離を、ピンの入口部分でピンの長さＬ＋αとして隙間αを設けて組立の作業性を良好なものとしながら、組立後においてピンが位置する部分ではピンの長さＬに略等しくして隙間をなくし、樹脂プーリを安定した固定力のもとにシャフトに固定することができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施の形態について説明する。
図１は本発明の実施の形態の説明図であり、（Ａ）は軸平行断面図、（Ｂ）はそのＢ矢視図である。図２は、図１（Ｂ）におけるボス部２０の拡大図であり、また、図３には図１（Ａ）におけるＣ−Ｃ線で切断した要部拡大断面図を示す。更に、図４には本発明の実施の形態の樹脂プーリ２が組み込まれるシャフト１の部分断面図を示す。
【００１４】
この実施の形態の樹脂プーリ２は、その中央部にボス部２ａが形成されており、そのボス部２ａと外周のリム部２ｂとが円板部２ｃで連結され、その円板部２ｃには複数のリブ２ｄが一体形成された構造を有しているとともに、そのボス部２ａの中心部にシャフト１を貫通させるための孔２０が形成されている。
【００１５】
孔２０の内面には、周方向に互いに１８０°の間隔を開けて第１の溝２１と第２の溝２２が形成されている。第１の溝２１は、孔２０の一端側に開口し、孔２０の軸方向略中央部分に形成された行き止まり２１ａまで至っている。この第１の溝２１の幅寸法Ｗ₁は、シャフト１に嵌め込まれているピン１ａの直径ｄと同等もしくは僅かに大きい。
【００１６】
一方、第２の溝２２は、この例においては孔２０の全長にわたって形成されており、その幅寸法Ｗ₂は第１の溝２１の幅寸法Ｗ₁よりも若干大きい。そして、この第２の溝２２の両側壁には、第１の溝２１の行き止まり２１ａよりも孔２０の一端側、つまり第１の孔２１の開口端側に所定距離Δ₁だけ離れた位置に、互いに対向する一対の突起２３ａ，２３ｂが形成されている。そして、各突起２３ａ，２３ｂと行き止まり２１ａ間の距離Δ₁は、ピン１ａの直径ｄと略等しく、また、この各突起２３ａ，２３ｂの突出量は、第１の溝２１の開口端側である孔２０の一端側ほど少なく、突出量が最大となる最奥側においては、その先端間の距離Δ₂は、ピン１ａの直径ｄよりも小さい。
【００１７】
さて、第１の溝２１の底面Ｂ１は、その開口端から所定距離までは樹脂プーリ２の軸心と平行な平坦部２１ｂ（入口側平坦部２１ｂ）となっており、その平坦部２１ｂの終端部分から溝深さが浅くなる向きの斜面２１ｃが形成され、その斜面２１ｃの終端部分から行き止まり２１ａまでは再び軸心と平行な平坦部２１ｄ（奥側平坦部２１ｄ）となっている。この奥側の平坦部２１ｄの奥行きは、ピン１ａの直径ｄと略等しい。一方、第２の溝２２の底面Ｂ２は全長にわたって樹脂プーリ２の軸心と平行な平坦部となっている。
【００１８】
そして、第１の溝２１の底面Ｂ１と第２の溝２２の底面Ｂ２間の距離は、第１の溝２１の底Ｂ１の入口側平坦部２１ｂの形成部位での距離Ｈ₁についてはピン１ａの長さＬに対して若干寸法αだけ長く（Ｈ₁＝Ｌ＋α）、斜面２１ｃを経た奥側平坦部２１ｄの形成部位での距離Ｈ₂については、Ｈ₂≒Ｌとなっている。
【００１９】
以上の実施の形態によると、ピン１ａが嵌め込まれたシャフト１を、ピン１ａのシャフト１から突出した部分が第１の溝２１および第２の溝２２に沿うように樹脂プーリ２の孔２０に一端（第１の溝２１の開口端）側差し込むだけで、スナップフィットにより樹脂プーリ２がシャフト１に対して確実に固定され、しかも、その固定力は安定したものとなる。
【００２０】
すなわち、第１と第２の溝２１と２２の入口部分においては、その底面Ｂ１，Ｂ２間の距離Ｈ₁はピン１ａの長さＬに対してαだけ長いために、ピン１ａはスムーズに第１と第２の溝２１と２２の間に挿入されていく。ピン１ａが第１の溝２１の底面Ｂ１の斜面２１ｃの形成部位にさしかかるのとほぼ同時に、第２の溝２２の側壁に形成されている一対の突起２３ａ，２３ｂに到達する。
【００２１】
突起２３ａ，２３ｂの先端間の距離Δ₂はピン１ａの直径ｄよりも小さいのでピン１ａはその突起２３ａ，２３ｂに当接するが、若干の力で押し込むことにより、スナップフィットによってピン１ａはその突起２３ａ，２３ｂの先端間を通り抜けて、これらの突起２３ａ，２３ｂと行き止まり２１ａとの間に収まった状態となって組み込まれる。この状態では、図５に組込み状態の断面図を示すように、ピン１ａは、樹脂プーリ２の軸方向にはその直径ｄと略等しい寸法Δ₁に設定された行き止まり２１ａと一対の突起２３ａ，２３ｂの間に挟み込まれ、溝２１，２２の溝幅方向には、ピン１ａの直径と同等か僅かに大きな幅Ｗ₁の第１の溝２１の側壁に挟み込まれ、更に、ピン１ａの長手方向には、その長さＬと略等しい寸法Ｈ₂に設定されている、第１と第２の溝２１と２２の底面Ｂ１とＢ２の間に挟み込まれた状態となる。従って、シャフト１と樹脂プーリ２を組み込んだ状態においては、ピン１ａと樹脂プーリ２とは３次元方向いずれの方向にもほぼ隙間なく拘束された状態となり、従って樹脂プーリ２はシャフト１に対して安定した固定力のもとに固定された状態となる。
【００２２】
なお、以上の実施の形態においては、第１の溝２１の底面Ｂ１に、入口側平坦部２１ｂ、斜面２１ｃおよび奥側平坦部２１ｄを設けることにより、当該底面Ｂ１と第２の溝２２の底面Ｂ２とのなす距離を、ピン１ａの挿入端において長く、ピン１ａの組込後の位置である行き止まり２１ａの近傍において短くしたが、本発明はこれに限定されることなく、図６に要部断面図を示すように、第１の溝２１の開口端から行き止まり２１ａにまで緩やかな斜面２１ｃ′を形成しても、同等の効果を奏することができる。
【００２３】
また、図７に更に他の実施の形態の軸平行断面図を示すように、以上の各実施の形態における斜面２１ｃ，２１ｃ′に代えて、本発明においては、第２の溝２２側に斜面を設けてもよい。すなわち、図７の実施の形態においては、第１の溝の底面Ｂ１を、開口端から行き止まり２１ａに至るまで、樹脂プーリ２の軸心と平行な平坦部２１ｂとする一方、第２の溝２２の底面Ｂ２を、その開口端から突起２３ａ，２３ｂの近傍まで形成した平坦部２２ａと、その平坦部２２ａの終端部分から上記突起２３ａ，２３ｂの後端部近傍まで形成した、溝深さが浅くなる向きの斜面２２ｂと、この斜面２２ｂの終端部分から樹脂プーリ２の端部まで伸びる、樹脂プーリ２の軸心と平行な平坦部２２ｃとで形成している。この構成によっても、第１の溝２１の底面Ｂ１と第２の溝２２の底面Ｂ２とのなす距離を、ピン１ａの挿入端において長く、ピン１ａの組込み後の位置である行き止まり２１ａの近傍位置において短くすることができ、上記した各実施の形態と同等の作用効果を奏することができる。
【００２４】
また、図１の実施の形態では、樹脂プーリ２を、軽量化のためにボス部２ａとリム部２ｂを円板部２ｃで繋ぎ、その円板部２ｃに補強用の複数のリブ２ｄを一体形成した構造のものに本発明を適用したが、本発明は、孔２０および第１，第２の溝２１，２２等を除く部分の全てを樹脂としたプーリにも等しく適用し得ることは勿論である。
【００２５】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、軸心に直交するようにピンを嵌め込んだシャフトに組み込まれる樹脂プーリにおいて、シャフトを嵌め込むための孔の内面に１８０°間隔でピンが通過可能な第１と第２の溝を形成して、これらの溝にピンの両端部を嵌め込むように構成して、第１の溝には行き止まりを形成し、第２の溝にはその行き止まりから手前側にピンの直径と同等の距離だけ離れた位置に互いに対向する一対の突起を形成し、その突起の先端間の距離をピンの直径よりも小さくして、スナップフィットによりピンを突起と行き止まりの間に収まるように構成するとともに、第１の溝または第２の溝の底面には、第２の溝または第１の溝の底面とのなす距離がピンの挿入端においてピンの長さよりも長く、かつ、行き止まりの手前においてピンの長さと略等しくなるように斜面を形成しているので、ピンを嵌め込んだシャフトに樹脂プーリを組み込む作業において、ピン付きシャフトの挿入作業が容易で、かつ、スナップフィットによって簡単に組み込むことが可能であり、しかも、組込み完了状態においては、ピンがその長手方向に隙間なく樹脂プーリに対して合体した状態となり、安定した固定力のもとに樹脂プーリをシャフトに固定することができ、高性能で品質の安定した製品を供給することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の樹脂プーリ２の説明図で、（Ａ）は軸平行断面図、（Ｂ）はそのＢ矢視図である。
【図２】図１（Ｂ）におけるボス部２０の拡大図である。
【図３】図１（Ａ）におけるＣ−Ｃ線で切断した要部拡大断面図である。
【図４】本発明の実施の形態の樹脂プーリ２が組み込まれるシャフト１の部分断面図である。
【図５】本発明の実施の形態をシャフト１に組み込んだ状態を示す要部断面図である。
【図６】本発明の他の実施の形態の要部断面図である。
【図７】本発明の更にまた他の実施の形態の軸平行断面図である。
【図８】従来の樹脂プーリのシャフトへの固定構造の例を示す部分断面図である。
【図９】従来の樹脂プーリのシャフトへの固定構造の他の例を示す部分断面図である。
【図１０】樹脂プーリのシャフトに対する位置の安定性と組立工程の作業性の向上の双方を達成した従来の提案技術に基づく樹脂プーリと組み付けられるシャフトの構成例を示す部分断面図である。
【図１１】図１０のシャフトに組み付けられる従来の提案技術に基づく樹脂プーリの説明図で、（Ａ）は軸平行断面図、（Ｂ）はそのＢ矢視図である。
【図１２】図１０のシャフトと図１１の樹脂プーリを組み立てた状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
１シャフト
１ａピン
２樹脂プーリ
２０孔
２１第１の溝
２１ａ行き止まり
２１ｂ入口側平坦部
２１ｃ斜面
２１ｄ奥側平坦部
２２第２の溝
２３ａ，２３ｂ突起
Ｂ１第１の溝の底面
Ｂ２第２の溝の底面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin pulley and, for example, to a resin pulley used in a banknote dispensing device of an ATM (automated teller machine).
[0002]
[Prior art]
A resin pulley fixed to a shaft is frequently used as a part of a device that accurately feeds banknotes one by one in ATM or the like. In this type of apparatus, usually, three or more resin pulleys are fitted and fixed to a metal shaft. Conventionally, a structure as shown in FIG. 8 or FIG. 9 has been adopted as the fixing structure.
[0003]
That is, the structure shown in FIG. 8 is a structure in which the shaft 61 is press-fitted into and fixed to a through hole 62a provided in the resin pulley 62, and the structure shown in FIG. 9 is perpendicular to the shaft center of the shaft 71. In addition to forming the through hole 71 a, each resin pulley 72 has a small hole 72 b orthogonal to the hole 72 a other than the hole 72 a into which the shaft 71 is fitted, and the shaft 71 is fitted into the hole 72 a of the resin pulley 72. In this state, the pin 73 is inserted and fixed by aligning the positions of the through hole 71a and the small hole 72b.
[0004]
However, among the above-described fixing structures, the one shown in FIG. 8 has a problem that the resin pulley 62 may move during use, and the position thereof becomes unstable. However, in the manufacturing process, the alignment of the through hole 71a of the shaft 71 and the small hole 72b of the pulley 72 is troublesome and difficult, and the workability is poor.
[0005]
Therefore, the present inventor uses a shaft in which a pin is fixed in a direction orthogonal to the axis in advance, and a resin pulley that can stabilize the position of the pulley relative to the shaft with good workability. This is proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 10-318354).
[0006]
In this proposal, as shown in a partial cross-sectional view in FIG. 10, a shaft 81 to which a pin 81a orthogonal to the axis is fixed is used, and an axial parallel cross-sectional view is shown in FIG. The resin pulley 82 shown in FIG. That is, the resin pulley 82 in this proposal has a hole 820 for fitting the shaft 81, and the inner surface of the hole 820 has a width through which the pin 81 a can pass, and an intermediate portion from one end side of the hole 820. A first groove 821 provided with a dead end 821a is formed, and a second groove 822 is formed with an interval of 180 ° in the circumferential direction with respect to the first groove 821. Then, the the second groove 822, opening the substantially equal distance delta ₁ and the diameter d of the pin 81a on one end side as described above from the dead end 821a of the first groove 821, opposing pair of projections 823a, a 823b The distance Δ ₂ between the tips of the protrusions 823a and 823b is made smaller than the diameter d of the pin 81a.
[0007]
With the above configuration, the shaft 81 to which the pin 81a is fixed is inserted from one end side of the resin pulley 82 so that the pin 81a is along the first and second grooves 821 and 822, whereby the pin 81a is protruded 823a. If the pin 81a is pushed in with a slight force when the pin 81a comes into contact with the projections 823a and 823b, the pin 81a passes over the projections 823a and 823b by a snap fit, and the projection 823a , 823b and dead end 821a. In this state, the pin 81a comes to a dead end 821a and fits between the projections 883a and 823b, the axial position of the resin pulley 82 with respect to the shaft 81 is maintained constant, and both end portions of the pin 81a are the first and first ends. 2, the circumferential position of the resin pulley 82 with respect to the shaft 81 is maintained constant, and the position of the resin pulley 82 on the shaft 81 is stabilized. At the same time, the assembly work of the shaft 81 and the resin pulley 82 becomes extremely easy.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the fitting fixing structure of the resin pulley 82 and the shaft 81 based on the above proposal, as shown in FIG. 12, the distance between the bottom surfaces of the first and second grooves 821 and 822 into which the pin 81a is fitted. Keeping H slightly longer than the length L of the pin 81a, that is, setting H = L + α facilitates the insertion work of the pin 81a into the grooves 821, 822. However, since the gap of α is generated in the axial direction of the pin 81a, there is a problem that the fixing force of the resin pulley 82 on the shaft 81 varies. Here, by reducing α or by setting H≈L, variation in the fixing force can be reduced, or a stable fixing force can be obtained. In such a case, the pin 81a to the grooves 821, 822 is obtained. Insertion becomes difficult, and the problem is that workability in the assembly process is reduced.
[0009]
In view of such circumstances, the present invention is a further improvement of the above-described proposed technique, in which the resin pulley is stably fixed to the shaft without reducing the workability in the assembly process of the shaft and the resin pulley. It aims at providing the resin pulley which can be integrated in the base.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the resin pulley of the present invention is a resin pulley attached to a shaft in which a pin is fitted so as to be orthogonal to the central axis, and a hole for penetrating the shaft is formed in the central portion. In addition, the inner surface of the hole is provided with a dead end extending from one end side of the hole to the intermediate portion in the axial direction, and has a width that allows the pin to pass therethrough, and the first groove A second groove having a width equal to or greater than the width of the first groove is formed, and the second groove is formed at a distance of 180 ° in the circumferential direction with respect to the first groove. On the inner wall surface of the groove, a pair of protrusions are formed on the one end side from the dead end portion at a distance substantially equal to the diameter of the pin so that the distance between the tips is smaller than the diameter of the pin. In the resin pulley The bottom surface of the first groove or the second groove is inclined at a position where the groove depth becomes shallow at least near the dead end, and the bottom surface of the second groove or the first groove immediately before the dead end The distance formed is characterized by being approximately equal to the length of the pin.
[0011]
According to the present invention, first and second grooves are provided on the inner surface of the hole for inserting the shaft at intervals of 180 ° in the circumferential direction, and the first groove has a dead end, and the second groove Has a structure with a pair of protrusions facing each other on the near side of the dead end, and is integrated with the shaft by fitting both ends of the pin fitted into the shaft into the first and second grooves In the resin pulley based on the above-mentioned JP-A-10-318354, in the pin inlet portion, the dimension between the bottom surfaces of the first and second grooves is made longer than the length of the pin, so that the pin in the assembly process The insertion work into the first and second grooves is facilitated, and the distance between the bottom surfaces of the first and second grooves is made substantially equal to the length of the pin in the portion where the pin is located in the assembled state. To the shaft after assembly It is intended to stabilize the fixing force of the resin pulleys.
[0012]
That is, the depth of the first groove is inclined so as to be shallow at least in the vicinity of the dead end, that is, the bottom surface of the first groove is inclined so as to approach the bottom surface side of the second groove, and immediately before the dead end. If the distance between the bottom surfaces of the first and second grooves is set to be equal to the length of the pin, the distance between the bottom surfaces of the first and second grooves is set to the pin length L + α at the entrance portion of the pin. In order to improve the workability of the assembly by providing a clearance α, the portion where the pin is located after assembly is made substantially equal to the pin length L to eliminate the clearance, and the resin pulley has a stable fixing force. Can be fixed to the shaft.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
1A and 1B are explanatory views of an embodiment of the present invention, in which FIG. 1A is an axial parallel cross-sectional view, and FIG. 2 is an enlarged view of the boss portion 20 in FIG. 1 (B), and FIG. 3 shows an enlarged cross-sectional view of the main part cut along the line CC in FIG. 1 (A). FIG. 4 is a partial sectional view of the shaft 1 into which the resin pulley 2 according to the embodiment of the present invention is incorporated.
[0014]
The resin pulley 2 of this embodiment has a boss portion 2a formed at the center thereof, the boss portion 2a and the outer rim portion 2b are connected by a disc portion 2c, and the disc portion 2c A plurality of ribs 2d are integrally formed, and a hole 20 for penetrating the shaft 1 is formed at the center of the boss 2a.
[0015]
A first groove 21 and a second groove 22 are formed on the inner surface of the hole 20 at intervals of 180 ° in the circumferential direction. The first groove 21 opens to one end side of the hole 20 and reaches a dead end 21 a formed at a substantially central portion in the axial direction of the hole 20. The width dimension W ₁ of the first groove 21 is equal to or slightly larger than the diameter d of the pin 1 a fitted in the shaft 1.
[0016]
On the other hand, the second groove 22 is formed over the entire length of the hole 20 in this example, and its width dimension W ₂ is slightly larger than the width dimension W ₁ of the first groove 21. Then, on both side walls of the second groove 22, at a position separated by a predetermined distance Δ ₁ from the dead end 21 a of the first groove 21 to one end side of the hole 20, that is, to the opening end side of the first hole 21. A pair of protrusions 23a and 23b facing each other are formed. The distance Δ ₁ between each protrusion 23a, 23b and the dead end 21a is substantially equal to the diameter d of the pin 1a, and the protrusion amount of each protrusion 23a, 23b is on the opening end side of the first groove 21. The distance Δ ₂ between the tips is smaller than the diameter d of the pin 1a on the innermost side where the one end side of the hole 20 is small and the protrusion amount is maximum.
[0017]
The bottom surface B1 of the first groove 21 is a flat portion 21b (inlet side flat portion 21b) parallel to the axis of the resin pulley 2 from the opening end to a predetermined distance, and the end of the flat portion 21b. A slope 21c is formed in such a direction that the groove depth becomes shallower from the portion, and a flat portion 21d (back flat portion 21d) parallel to the axial center is formed again from the end portion of the slope 21c to the dead end 21a. The depth of the flat portion 21d on the back side is substantially equal to the diameter d of the pin 1a. On the other hand, the bottom surface B2 of the second groove 22 is a flat portion parallel to the axis of the resin pulley 2 over the entire length.
[0018]
The distance between the bottom surface B2 of the bottom surface B1 of the first groove 21 second groove 22, the distance H ₁ in forming the site of the inlet-side flat portion 21b of the bottom B1 of the first groove 21 pin 1a The length H is slightly longer than the length L by the dimension α (H ₁ = L + α), and the distance H ₂ at the formation site of the back flat portion 21d via the inclined surface 21c is H ₂ ≈L.
[0019]
According to the above embodiment, the shaft 1 in which the pin 1a is fitted is inserted into the hole 20 of the resin pulley 2 so that the portion of the pin 1a protruding from the shaft 1 extends along the first groove 21 and the second groove 22. The resin pulley 2 is securely fixed to the shaft 1 by snap fitting only by inserting it at one end (opening end of the first groove 21), and the fixing force is stable.
[0020]
That is, in the entrance portions of the first and second grooves 21 and 22, the distance H ₁ between the bottom surfaces B1 and B2 is longer than the length L of the pin 1a by α, so that the pin 1a is smoothly It is inserted between the first and second grooves 21 and 22. Almost simultaneously with the pin 1a reaching the formation surface of the inclined surface 21c of the bottom surface B1 of the first groove 21, the pair of protrusions 23a and 23b formed on the side wall of the second groove 22 are reached.
[0021]
Since the distance Δ ₂ between the tips of the protrusions 23a and 23b is smaller than the diameter d of the pin 1a, the pin 1a abuts against the protrusions 23a and 23b. It passes through between the tips of 23a and 23b and is assembled in a state of being accommodated between these projections 23a and 23b and the dead end 21a. In this state, as shown in a sectional view of the assembled state in FIG. 5, the pin 1 a has a dead end 21 a and a pair of protrusions 23 a, which are set to a dimension Δ ₁ substantially equal to the diameter d in the axial direction of the resin pulley 2. 23b sandwiched between, the groove width direction of the groove 21 and 22, sandwiched sidewall of the first groove 21 slightly or equal to the diameter of the pin 1a greater width W _1, further longitudinal direction of the pin 1a the is set to be substantially equal to the dimension between H ₂ its length L, a the state of being sandwiched between the bottom surface B1 and B2 of the first and second grooves 21 and 22. Therefore, in the state in which the shaft 1 and the resin pulley 2 are assembled, the pin 1a and the resin pulley 2 are constrained without any gap in any of the three-dimensional directions. It is in a fixed state under a stable fixing force.
[0022]
In the above embodiment, the bottom surface B1 and the bottom surface of the second groove 22 are provided by providing the bottom surface B1 of the first groove 21 with the inlet side flat portion 21b, the inclined surface 21c, and the back side flat portion 21d. Although the distance formed with B2 is long at the insertion end of the pin 1a and short in the vicinity of the dead end 21a, which is the position after the pin 1a is assembled, the present invention is not limited to this. As shown in the sectional view, even if a gentle slope 21c ′ is formed from the opening end of the first groove 21 to the dead end 21a, the same effect can be obtained.
[0023]
In addition, as shown in FIG. 7 showing an axial parallel cross-sectional view of still another embodiment, in the present invention, instead of the slopes 21c and 21c ′ in each of the above embodiments, a slope is formed on the second groove 22 side. May be provided. That is, in the embodiment of FIG. 7, the bottom surface B1 of the first groove is a flat portion 21b parallel to the axis of the resin pulley 2 from the opening end to the dead end 21a, while the second groove 22 is provided. The bottom surface B2 of the flat portion 22a formed from the opening end to the vicinity of the protrusions 23a, 23b, and the groove depth formed from the terminal portion of the flat portion 22a to the vicinity of the rear end portions of the protrusions 23a, 23b is shallow. And a flat portion 22c extending from the end portion of the inclined surface 22b to the end of the resin pulley 2 and parallel to the axis of the resin pulley 2. Also in this configuration, the distance between the bottom surface B1 of the first groove 21 and the bottom surface B2 of the second groove 22 is long at the insertion end of the pin 1a, and the position near the dead end 21a that is the position after the pin 1a is assembled. In other words, the same effects as those of the above-described embodiments can be obtained.
[0024]
In the embodiment of FIG. 1, the resin pulley 2 is connected to the boss portion 2a and the rim portion 2b with a disc portion 2c for weight reduction, and a plurality of reinforcing ribs 2d are integrated with the disc portion 2c. Although the present invention is applied to the formed structure, it is needless to say that the present invention can be equally applied to pulleys in which all of the portions excluding the holes 20 and the first and second grooves 21 and 22 are made of resin. It is.
[0025]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in the resin pulley incorporated in the shaft into which the pin is fitted so as to be orthogonal to the axis, the pin can pass through the inner surface of the hole for fitting the shaft at intervals of 180 °. The first and second grooves are formed, and both ends of the pin are fitted into these grooves. The first groove has a dead end, and the second groove has a front end from the dead end. A pair of protrusions facing each other is formed at a position separated by a distance equivalent to the pin diameter on the side, the distance between the tips of the protrusions is made smaller than the diameter of the pin, and the pin is fixed to the protrusion with a snap fit. The distance between the bottom surface of the first groove or the second groove and the bottom surface of the first groove is longer than the length of the pin at the insertion end of the pin. And before the dead end Since the slope is formed to be approximately equal to the length of the pin, when inserting the resin pulley into the shaft into which the pin is fitted, it is easy to insert the shaft with the pin, and it is easily incorporated by snap fitting. In addition, in the assembled state, the pin is united with the resin pulley without any gap in the longitudinal direction, and the resin pulley can be fixed to the shaft with a stable fixing force. It has become possible to supply products with high performance and stable quality.
[Brief description of the drawings]
1A and 1B are explanatory views of a resin pulley 2 according to an embodiment of the present invention, in which FIG. 1A is an axial parallel cross-sectional view, and FIG.
FIG. 2 is an enlarged view of a boss portion 20 in FIG.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a main part taken along line CC in FIG.
FIG. 4 is a partial cross-sectional view of a shaft 1 into which a resin pulley 2 according to an embodiment of the present invention is incorporated.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a principal part showing a state in which the embodiment of the present invention is incorporated in a shaft 1;
FIG. 6 is a cross-sectional view of a main part of another embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an axial parallel cross-sectional view of still another embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a partial cross-sectional view showing an example of a conventional structure for fixing a resin pulley to a shaft.
FIG. 9 is a partial cross-sectional view showing another example of a conventional structure for fixing a resin pulley to a shaft.
FIG. 10 is a partial cross-sectional view showing a configuration example of a shaft assembled with a resin pulley based on a conventional proposed technique that achieves both the stability of the position of the resin pulley with respect to the shaft and the improvement of workability in the assembly process.
11A and 11B are explanatory views of a resin pulley based on the conventional proposed technique assembled to the shaft of FIG. 10, in which FIG. 11A is an axial parallel cross-sectional view, and FIG.
12 is a cross-sectional view of the main part showing a state in which the shaft of FIG. 10 and the resin pulley of FIG. 11 are assembled.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Shaft 1a Pin 2 Resin pulley 20 Hole 21 1st groove | channel 21a Dead end 21b Inlet side flat part 21c Slope 21d Deep side flat part 22 2nd groove | channels 23a and 23b Protrusion B1 Bottom face B2 of 1st groove | channel Bottom

Claims

A resin pulley attached to a shaft in which a pin is fitted so as to be orthogonal to the central axis,
A hole for penetrating the shaft is formed in the center, and a dead end is provided on the inner surface of the hole from one end side of the hole to the middle in the axial direction, and a width that allows the pin to pass therethrough. And a second groove having a width equal to or greater than the width of the first groove, and being positioned at an interval of 180 ° in the circumferential direction with respect to the first groove. And the distance between the ends of the second groove is opposite to the end of the second groove from the dead end portion at a position substantially equal to the diameter of the pin. In a resin pulley formed with a pair of protrusions set smaller than the diameter of
The bottom surface of the first groove or the second groove is inclined at least in the vicinity of the dead end so that the groove depth becomes shallow, and the bottom surface of the second groove or the first groove immediately before the dead end The resin pulley is characterized in that the distance formed by is substantially equal to the length of the pin.