JP3765436B2

JP3765436B2 - Overlay processing method

Info

Publication number: JP3765436B2
Application number: JP32016396A
Authority: JP
Inventors: 木健司鈴; 納眞加
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1996-11-29
Filing date: 1996-11-29
Publication date: 2006-04-12
Anticipated expiration: 2016-11-29
Also published as: JPH10156563A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン用シリンダーヘッドなどの被肉盛り加工部材のバルブシート部などの肉盛り加工部位に肉盛り加工を行うことによって特性のより一層の向上をはかるようにするのに好適な肉盛り加工方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
レーザ肉盛り加工は、図８に示すように、被肉盛り加工部材である金属部材１０１の表面の被肉盛り加工部１０２に、金属粉末，金属板，金属ワイヤなどの肉盛り材料１０３を肉盛り材料兼シールドガス供給管１０４から供給しながら、加工用レーザビーム１０５を照射し、被肉盛り加工部１０２および肉盛り材料１０３を同時に溶融して肉盛り層１０６を形成し、金属部材１０１の表面ないし全部にこの金属部材１０１とは異なった性質を付与する加工である。
【０００３】
この種の肉盛り加工は、例えば、自動車エンジンのアルミニウム合金製シリンダーヘッド（被肉盛り加工部材）１０１の製造に際して、バルブシート部（被肉盛り加工部）１０２の耐熱性，耐摩耗性，耐食性などの向上を図るために行われている。
【０００４】
従来のレーザ肉盛り加工の一例としては、図９および図１０に示すように、被肉盛り加工部材であるシリンダーヘッド１０１の肉盛り加工部であるバルブシート部１０２において加工用レーザビーム１０５の照射軸１０５Ａに垂直な直線を接線にもつアール溝１０７を加工した部位にレーザ肉盛りを行っていた。その際、円周上のアール溝底部１０７Ｂに加工用レーザビーム１０５の加工方向に対して垂直な方向の幅の１／２の位置がアール溝底部１０７Ｂに設定されるように、目視による設定，ＮＣ加工機による設定，あるいはその他設定用の治具等により位置合わせを行ってきた。
【０００５】
この場合、例えば、４気筒エンジンであれば、インテーク側，エグゾースト側の８バルブは最初の１バルブの設定を行えば、その設定は８バルブ加工する間は変更せずに加工を行ってきた。
【０００６】
また、バルブシート形状にレーザ肉盛りを行う場合、レーザ肉盛り開始部と終了部とが重なるオーバーラップ部が存在するようにし、このような適正なオーバーラップ形状を形成するために肉盛り開始から終了までの時間をあらかじめ加工速度から計算し、加工用のレーザビームの照射時間と肉盛用のレーザ肉盛り粉末の供給時間を設定して加工を行っていた。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のレーザ肉盛り加工方法にあっては、例えば、シリンダーヘッドの製造に際して、このシリンダーヘッドの鋳造品質が製造ロット間によってばらつきがあったり、また、レーザ肉盛り加工用にバルブシート部に溝加工を行うにあたって各バルブ間によってその加工精度にばらつきを生じたりする可能性がある。
【０００８】
このシリンダーヘッドの鋳造品質のばらつきや、レーザ肉盛り加工用のバルブシート部溝加工の精度のばらつきにより、例えば、４気筒エンジンの場合、最初に円周上のアール溝底部に加工用レーザビームの加工方向に対して垂直な方向の幅の１／２の位置がアール溝底部になるように設定したとしても、２，３番目のバルブシートを加工する場合、設定位置にずれが生じてしまう可能性がある。
【０００９】
そして、加工用レーザビームの中心とバルブシートのアール溝底部との相対位置にずれが生じた場合、レーザ肉盛り加工用粉末を加工用レーザビームにより溶融し、そして、溶融したレーザ肉盛り材料が凝固する際に作用する応力が複雑な方向から働き、レーザ肉盛り材料が凝固して加工を終了する時にクラックが生じて割れ欠陥が発生する可能性があるという問題があった。
【００１０】
また、レーザ肉盛り開始部と終了部とが重なるオーバーラップ部において肉盛りが開始される位置は肉盛り粉末の供給タイミングにより決定されるが、肉盛り粉末は粉末供給量制御装置や粉末供給ノズルから構成されており、粉末供給ノズルの経路中に肉盛り粉末等が残っている場合や、粉末供給量制御装置とそれをコントロールするための装置との電気的なやりとりにタイムラグがある場合等によって、肉盛りが開始される位置が各バルブの加工においてばらつくことがある。その場合、レーザ肉盛り加工時間はあらかじめ加工速度と加工距離により計算されており、各バルブによりレーザ肉盛り加工時間を変更しないため、正常なオーバーラップ形状が得られなくなり、オーバーラップ部においてクラックが生じて割れ欠陥が発生する可能性があった。
【００１１】
このクラックは燃焼室の燃焼ガスの抜け等を生じることとなってエンジン性能に悪影響を及ぼすために存在してはならないものであり、そのため、例えば、４気筒エンジンではインテークポートおよびエグゾーストポートのバルブシート１６バルブすべてに割れがないことが必要であり、１つのバルブシートでもクラックが生じて割れ欠陥が発生した場合は、加工したシリンダーヘッドの廃却、もしくはクラックが生じたバルブシートの追加加工が必要となるため、生産性およびコストに悪影響を及ぼす可能性があるという問題点があったことから、このような問題点を解決することが課題としてあった。
【００１２】
【発明の目的】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、レーザ等による肉盛り加工において加工位置を精度良くオンラインで設定することができ、生産性に優れた肉盛り加工を実施することが可能である肉盛り加工方法を提供することを目的としている。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる肉盛り加工方法は、請求項１に記載しているように、被肉盛り加工部材の肉盛り加工部にアール溝形状の面取り部を形成し、肉盛り加工部に加工用局所的加熱源を照射して加熱しつつ肉盛り加工部に肉盛り材料を供給し、肉盛り加工部および肉盛り材料を溶融して肉盛り加工部に肉盛り層を形成するに際し、加工方向の前方において、ビーム形状を線状にした位置モニタ用光源を肉盛り加工部に照射して、肉盛り加工部に照射された位置モニタ用光源の照射アール形状において、アール形状の両端を結ぶ直線と平行な直線とアール溝形状の接点との交点を面取り部のアール溝底部として光学的検知装置により検知し、加工用局所的加熱源による加工幅の１／２の位置が面取り部のアール溝底部に常時設定されるよう位置決めして肉盛り加工するようにしたことを特徴としている。
【００１４】
そして、本発明に係わる肉盛り加工方法の実施態様においては、請求項２に記載しているように、肉盛り加工部は肉盛り開始部と肉盛り終了部とがオーバーラップして連続する形状をなし、肉盛り開始部の肉盛り開始から定常肉盛りに至る肉盛り層の高さの変化を検知し、肉盛り開始部と肉盛り終了部とが重なるオーバーラップ部において肉盛り開始部における肉盛り層の高さの変化から肉盛り終了部における加工用局所的加熱源の照射と肉盛り材料の供給を制御するようになすことができる。
【００１５】
同じく、本発明に係わる肉盛り加工方法の実施態様においては、請求項３に記載しているように、肉盛り加工部は円形状をなし、加工用局所的加熱源の照射位置が中心から０度の角度位置にあるときに、位置モニタ用光源の照射位置を中心から加工方向の前方側に１０度以上２７０度以下の範囲の角度位置にあるものとするようになすことができる。
【００１６】
同じく、本発明に係わる肉盛り加工方法の実施態様においては、請求項４に記載しているように、肉盛り加工部は円形状をなし、位置モニタ用光源の照射方向は、円形状をなす肉盛り加工部の中心とアール溝形状の面取り部のアール溝底部とを結ぶ交点における接線を基準線とし、円形状の中心側に３０〜６０度および１２０〜１５０度の方向から前記交点に向く方向とするようになすことができる。
【００１７】
同じく、本発明に係わる肉盛り加工方法の実施態様においては、請求項５に記載しているように、肉盛り加工部に照射された位置モニタ用光源の照射アール形状を検知するための光学的検知装置の検知方向は、肉盛り加工部の円形状の中心と面取り部のアール溝底部とを結ぶ交線上に設定するようになすことができる。
【００１９】
同じく、本発明に係わる肉盛り加工方法の実施態様においては、請求項６に記載しているように、肉盛り開始部と肉盛り終了部とが重なるオーバーラップ部において肉盛り開始部の高さが所定の高さに達したあと、必要なオーバーラップ長さを得るための粉末供給時間と加工用局所的加熱源の照射時間を設定するようになすことができる。
【００２０】
【発明の作用】
本発明による肉盛り加工方法では、請求項１に記載しているように、被肉盛り加工部材の肉盛り加工部にアール溝形状の面取り部を形成し、肉盛り加工部に加工用局所的加熱源を照射して加熱しつつ肉盛り加工部に肉盛り材料を供給し、肉盛り加工部および肉盛り材料を溶融して肉盛り加工部に肉盛り層を形成するに際し、加工方向の前方において、ビーム形状を線状にした位置モニタ用光源を肉盛り加工部に照射して、肉盛り加工部に照射された位置モニタ用光源の照射アール形状において、アール形状の両端を結ぶ直線と平行な直線とアール溝形状の接点との交点を面取り部のアール溝底部として光学的検知装置により検知し、加工用局所的加熱源による加工幅の１／２の位置が面取り部のアール溝底部に常時設定されるよう位置決めして肉盛り加工するようにしたから、鋳造品質や加工精度などによって、被肉盛り加工部材の肉盛り加工部位（アール溝形状の面取り部）にばらつきがあるときでも、加工用局所的加熱源による加工幅の１／２の位置が面取り部のアール溝底部に設定されるので、加工用局所的加熱源は面取り部のアール溝底部に向けて照射されることとなり、また、加工中においても常時位置設定して加工用局所的加熱源は面取り部のアール溝底部に向けて照射されることとなり、アール溝底部に対する加工用局所的加熱源の照射精度がより一層向上したものとなり、アール溝底部の検知精度がより一層向上したものとなって、肉盛り材料が溶融した後凝固する際に発生する応力がより小さいものとなり、また、応力が発生するとしても応力の発生方向は複雑でなく単純なものとなり、クラックの発生がより低減されることとなり、肉盛り加工位置のずれを常に検知することで、安定したそして高精度の肉盛り加工が連続して行えることとなる。
【００２１】
そして、請求項２に記載しているように、肉盛り加工部は肉盛り開始部と肉盛り終了部とがオーバーラップして連続する形状をなし、肉盛り開始部の肉盛り開始から定常肉盛りに至る肉盛り層の高さの変化を検知し、肉盛り開始部と肉盛り終了部とが重なるオーバーラップ部において肉盛り開始部における肉盛り層の高さの変化から肉盛り終了部における加工用局所的加熱源の照射と肉盛り材料の供給を制御するようになすことによって、肉盛り開始部位での肉盛りのばらつきが常時検知されることとなり、肉盛り開始部での肉盛り高さの変化を検知してこの肉盛り開始部における肉盛り高さの変化から肉盛り終了部における加工用局所的加熱源の照射と肉盛り材料の供給を制御して肉盛り終了部の肉盛り高さを肉盛り開始部の肉盛り高さの増加に対応して減少させることにより、オーバーラップ部分の肉盛り高さが制御されることとなり、オーバーラップ部での形状異常の発生が低減することとなって、オーバーラップ部の形状異常によるクラックの発生が低減されることとなる。また、肉盛り開始部における形状異常が検知されることによって、肉盛り終了の際には肉盛り開始時の異常に対応した肉盛りが行えることとなる。
【００２２】
また、請求項３に記載しているように、肉盛り加工部は円形状をなし、加工用局所的加熱源の照射位置が中心から０度の角度位置にあるときに、位置モニタ用光源の照射位置を中心から加工方向の前方側に１０度以上２７０度以下の範囲の角度位置にあるものとすることによって、位置モニタ用光源およびそれによる照射アール形状と、加工用局所的加熱源およびそれによる局所加熱とが相互に干渉するのが防止されることとなり、照射アール形状が精度よく認識されることによって面取り部のアール溝底部の検知が精度良く行えるようになり、アール溝底部に対する加工用局所的加熱源の照射精度がより一層向上したものとなる。
【００２３】
さらにまた、請求項４に記載しているように、肉盛り加工部は円形状をなし、位置モニタ用光源の照射方向は、円形状をなす肉盛り加工部の中心とアール溝形状の面取り部のアール溝底部とを結ぶ交点における接線を基準線とし、円形状の中心側に３０〜６０度および１２０〜１５０度の方向から前記交点に向く方向とすることによって、円形状の中心側に３０度未満および１５０度超過の方向とした場合における被肉盛り加工部材と位置モニタ用光源との間での干渉が回避されることとなり、また、６０度超過１２０度未満の範囲では光学的検知手段による検知方向と位置モニタ用光源による照射方向とが同軸に近くなって、位置モニタ用光源による照射アール形状の形成が困難になり、かつまた照射アール形状におけるアール溝底部の判定が正確になされがたくなる。
【００２４】
さらにまた、請求項５に記載しているように、肉盛り加工部に照射された位置モニタ用光源の照射アール形状を検知するための光学的検知装置の検知方向は、肉盛り加工部の円形状の中心と面取り部のアール溝底部とを結ぶ交線上に設定するようになすことによって、位置モニタ用光源と光学的検知装置との相対位置が固定されることとなって、安定した照射アール形状の測定が行えることとなる。
【００２６】
さらにまた、請求項６に記載しているように、肉盛り開始部と肉盛り終了部とが重なるオーバーラップ部において肉盛り開始部の高さが所定の高さに達したあと、必要なオーバーラップ長さを得るための粉末供給時間と加工用局所的加熱源の照射時間を設定するようになすことによって、オーバーラップ部に発生する可能性がある肉盛り量不足による欠肉が防止され、後加工を行う際に必要な肉盛り高さを十分に満たした肉盛り形状が安定して得られることとなる。
【００２７】
【発明の効果】
本発明による肉盛り加工方法によれば、請求項１に記載しているように、被肉盛り加工部材の肉盛り加工部にアール溝形状の面取り部を形成し、肉盛り加工部に加工用局所的加熱源を照射して加熱しつつ肉盛り加工部に肉盛り材料を供給し、肉盛り加工部および肉盛り材料を溶融して肉盛り加工部に肉盛り層を形成するに際し、加工方向の前方において、ビーム形状を線状にした位置モニタ用光源を肉盛り加工部に照射して、肉盛り加工部に照射された位置モニタ用光源の照射アール形状において、アール形状の両端を結ぶ直線と平行な直線とアール溝形状の接点との交点を面取り部のアール溝底部として光学的検知装置により検知し、加工用局所的加熱源による加工幅の１／２の位置が面取り部のアール溝底部に常時設定されるよう位置決めして肉盛り加工するようにしたから、鋳造品質や加工精度などによって、被肉盛り加工部材の肉盛り加工部位（アール溝形状の面取り部）にばらつきがあるときでも、加工用局所的加熱源による加工幅の１／２の位置が面取り部のアール溝底部に設定されるので、加工用局所的加熱源を面取り部のアール溝底部に向けて照射することが可能となり、また、加工中においても常時位置設定して加工用局所的加熱源を面取り部のアール溝底部に向けて照射することが可能となり、アール溝底部に対する加工用局所的加熱源の照射精度をより一層向上したものとすることが可能となり、アール溝底部の検知精度をより一層向上したものとすることが可能となって、肉盛り材料が溶融した後凝固する際に発生する応力をより小さいものとすることが可能となり、また、応力が発生するとしても応力の発生方向を複雑でなく単純なものとすることが可能となり、クラックの発生をより低減することが可能になり、また、肉盛り加工位置のずれを常に検知することで、安定したそして高精度の肉盛り加工を連続して行うことが可能になるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００２８】
そして、請求項２に記載しているように、肉盛り加工部は肉盛り開始部と肉盛り終了部とがオーバーラップして連続する形状をなし、肉盛り開始部の肉盛り開始から定常肉盛りに至る肉盛り層の高さの変化を検知し、肉盛り開始部と肉盛り終了部とが重なるオーバーラップ部において肉盛り開始部における肉盛り層の高さの変化から肉盛り終了部における加工用局所的加熱源の照射と肉盛り材料の供給を制御するようになすことによって、肉盛り開始部位での肉盛りのばらつきを常時検知することが可能となり、肉盛り開始部での肉盛り高さの変化を検知してこの肉盛り開始部における肉盛り高さの変化から肉盛り終了部における加工用局所的加熱源の照射と肉盛り材料の供給を制御して肉盛り終了部の肉盛り高さを肉盛り開始部の肉盛り高さの増加に対応して減少させることにより、オーバーラップ部分の肉盛り高さを制御することが可能となり、オーバーラップ部での形状異常の発生を低減することが可能となって、オーバーラップ部の形状異常によるクラックの発生を低減することが可能になるという著しく優れた効果がもたらされ、また、肉盛り開始部における形状異常を検知できることによって、肉盛り終了の際には肉盛り開始時の異常に対応した肉盛を行うことが可能になり、肉盛り異常に対する処置をすみやかに実行することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００２９】
また、請求項３に記載しているように、肉盛り加工部は円形状をなし、加工用局所的加熱源の照射位置が中心から０度の角度位置にあるときに、位置モニタ用光源の照射位置を中心から加工方向の前方側に１０度以上２７０度以下の範囲の角度位置にあるものとすることによって、位置モニタ用光源およびそれによる照射アール形状と、加工用局所的加熱源およびそれによる局所加熱とが相互に干渉するのを防止することが可能となり、照射アール形状を精度よく認識できることによって面取り部のアール溝底部の検知を精度良く行うことができるようになり、アール溝底部に対する加工用局所的加熱源の照射精度をより一層向上したものにすることが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００３０】
さらにまた、請求項４に記載しているように、肉盛り加工部は円形状をなし、位置モニタ用光源の照射方向は、円形状をなす肉盛り加工部の中心とアール溝形状の面取り部のアール溝底部とを結ぶ交点における接線を基準線とし、円形状の中心側に３０〜６０度および１２０〜１５０度の方向から前記交点に向く方向とすることによって、円形状の中心側に３０度未満および１５０度超過の方向とした場合における被肉盛り加工部材と位置モニタ用光源との間での干渉を回避することが可能となり、また、６０度超過１２０度未満の範囲では光学的検知手段による検知方向と位置モニタ用光源による照射方向とが同軸に近くなって、位置モニタ用光源による照射アール形状の形成が困難になり、かつまた照射アール形状におけるアール溝底部の判定が正確になされがたくなるという不具合を防止することが可能になるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００３１】
さらにまた、請求項５に記載しているように、肉盛り加工部に照射された位置モニタ用光源の照射アール形状を検知するための光学的検知装置の検知方向は、肉盛り加工部の円形状の中心と面取り部のアール溝底部とを結ぶ交線上に設定するようになすことによって、位置モニタ用光源と光学的検知装置との相対位置を固定することが可能となって、安定した照射アール形状の測定を行うことが可能になるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００３３】
さらにまた、請求項６に記載しているように、肉盛り開始部と肉盛り終了部とが重なるオーバーラップ部において肉盛り開始部の高さが所定の高さに達したあと、必要なオーバーラップ長さを得るための粉末供給時間と加工用局所的加熱源の照射時間を設定するようになすことによって、オーバーラップ部に発生する可能性がある肉盛り量不足による欠肉を防止することが可能となり、後加工を行う際に必要な肉盛り高さを十分に満たした肉盛り形状を安定して得ることが可能になるという著しく優れた効果がもたらされる。
【００３４】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【００３５】
図１ないし図７は、本発明に係わる肉盛り加工方法の一実施例を示す図である。
【００３６】
図１に示すように、被肉盛り加工部材１であるアルミニウム系材料からなるエンジン用シリンダーヘッド用のバルブシート部（肉盛り加工部）２に、肉盛り材料３を肉盛り材料兼シールドガス供給管４から供給しながら、加工用局所的加熱源としての加工用レーザビーム５を照射しつつバルブシート部２および肉盛り材料３を同時に溶融して肉盛り層６を形成するに際して、バルブシート部２に、深さ５ｍｍ，幅６ｍｍのアール溝形状の面取り部７を形成して、この面取り部７のアール溝底部７Ｂに肉盛り材料３である銅系合金粉末を肉盛り加工部位であるレーザビーム照射位置に６０ｇ／ｍｉｎの流量で供給した。
【００３７】
そして、これと同時に、発振機からの非集光レーザビームをシリンドリカルミラーとセグメントミラーとにより１×６ｍｍの形状に集光した加工用レーザビーム５をレーザ照射位置の接線に対して垂直に照射し、その際、肉盛り材料兼シールドガス供給管４からシールドガスとしてＡｒガスを５ｌ／ｍｉｎの流量でレーザビーム照射位置に向けて流して肉盛り加工を行った。
【００３８】
一方、図２ないし図４に示す位置モニタ用光源であるレーザビーム８には、波長６７０ｍｍの半導体レーザを使用し、図２に示すように、レーザヘッドの先端に１ｍｍ×１０ｍｍの形状の穴９Ａを平板に空けたマスク９を取り付け、シリンダーヘッド１の位置モニタ用レーザビーム８の照射位置でのビーム形状を線状にした。
【００３９】
他方、加工用レーザビーム５としてはＣＯ_２レーザを使用し、図３に示すように、加工用レーザビーム５のアール溝底部７Ｂに照射する位置Ｐ_Ａを０度とし、バルブシート部２の径に対して時計回りに２７０度の位置Ｐ_Ｂに向けて位置モニタ用レーザビーム８を照射した。
【００４０】
その際、位置モニタ用レーザビーム８の照射ヘッド８Ｈを位置モニタ用レーザビーム８の照射位置のアール溝底部７Ｂが接線と交わる接点を０度とした場合の時計回りに１３５度の方向Ｄから照射位置に向けて、かつシリンダーヘッド１のアール溝形状の面取り部７の外径が作る面Ｆに対して時計回りに４５度の方向に設定した。
【００４１】
そして、位置モニタ用レーザビーム８が面取り部７のアール溝を照射することにより作り出されるアール形状の照射光を撮影するためのカメラ（光学的検知装置）としては、１０ｍｍ×１０ｍｍの範囲が撮影可能であるＣＣＤカメラ１１を使用した。そして、このＣＣＤカメラ１１は、位置モニタ用レーザビーム８の照射位置のアール溝底部７Ｂの接線に垂直な方向に設定した。その際、肉盛り加工に使用する加工用ＣＯ_２レーザビーム５の出力は４．０ｋＷとした。
【００４２】
そして、アール溝底部７Ｂの位置モニタは加工用レーザビーム５の照射前に行い、ＣＣＤカメラ１１により位置モニタ用レーザビーム８と面取り部７のアール形状とが作り出すアール形状を取り込み、パソコン１２により画像処理を行った。
【００４３】
このときの画像処理のアルゴリズムは、図７に示すように、得れらたアール形状の両端のアールどまりを結ぶ直線１４の傾きを計算し、その傾きとアール形状とが１点で接する点を面取り部７のアール溝底部７Ｂとした。ここで、加工点の現在位置は既に画面上において実際の移動距離とが一致するように設定されており、その現在位置と検出したアール溝底部７Ｂの位置とのずれを距離と方向から修正した後肉盛り加工を行った。
【００４４】
さらに、加工開始から加工終了までを上述した位置モニタ用レーザビーム８により肉盛り高さを検出し、肉盛り開始部の肉盛り高さの変化を検出した。ここで、肉盛り高さの検出位置はアール溝底部７Ｂからの高さとした。そして、肉盛り高さが１．８ｍｍに達した時点から約３秒間肉盛り用粉末を供給すると共に加工用レーザビーム５を照射して加工を終了した。
【００４５】
このアール溝底部７Ｂの検出および肉盛り高さの検出精度は少なくとも０．１ｍｍ単位が必要であり、それ以上の精度でもかまわない。
【００４６】
また、アール溝底部７Ｂと加工用レーザビーム５の加工方向に対して垂直な方向の加工点での加工幅の１／２の位置のずれの許容限界は±０．５ｍｍであり、それ以上ではずれが大きくなるほどクラックの発生頻度が高くなる傾向がある。
【００４７】
そしてまた、この加工方法を適用することにより、１バルブ当たりの良品率（健全品／加工全数×１００）の値が５％向上する結果が得られた。
【００４８】
さらに、各バルブに対して行っていた位置合わせを行う必要がなくなったために、生産性が５０％向上した。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係わる肉盛り加工方法の一実施例を示す斜面説明図である。
【図２】本発明に係わる肉盛り加工方法において位置モニタ用レーザビームとマスクとの組み合わせの一例を示す斜面説明図である。
【図３】本発明に係わる肉盛り加工方法において位置モニタ用レーザビームと肉盛り加工部（バルブシート部）との相対位置関係を例示する平面説明図である。
【図４】本発明に係わる肉盛り加工方法において位置モニタ用レーザビームと肉盛り加工部（バルブシート部）との相対位置関係を例示する断面説明図である。
【図５】本発明に係わる肉盛り加工方法においてＣＣＤカメラと肉盛り加工部との相対位置関係を例示する平面説明図である。
【図６】本発明に係わる肉盛り加工方法において肉盛り加工部と位置モニタ用レーザビームとＣＣＤカメラとの構成を示す斜面説明図である。
【図７】本発明に係わる肉盛り加工方法においてアール溝底部位置の判定方法の一例を示す説明図である。
【図８】従来の肉盛り加工方法の一例を示す断面説明図である。
【図９】従来の肉盛り加工方法の一例を示す斜面説明図（図９の（Ａ））および断面説明図（図９の（Ｂ））である。
【図１０】従来の肉盛り加工方法の一例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
１エンジン用シリンダーヘッド（被肉盛り加工部材）
２バルブシート部（肉盛り加工部）
３肉盛り材料
４肉盛り材料兼シールドガス供給管
５加工用レーザビーム（加工用局所的加熱源）
６肉盛り層
７アール溝形状の面取り部
７Ｂ面取り部のアール溝底部
８位置モニタ用レーザビーム（位置モニタ用光源）
９マスク
１１ＣＣＤカメラ（光学的検知装置）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is suitable for increasing the characteristics by performing build-up processing on a build-up processing site such as a valve seat portion of a build-up processing member such as a cylinder head for an engine. It relates to a processing method.
[0002]
[Prior art]
As shown in FIG. 8, the laser build-up processing is performed by depositing a build-up material 103 such as a metal powder, a metal plate, or a metal wire on the build-up work portion 102 on the surface of the metal member 101 that is a build-up work member. While being supplied from the build-up material and shield gas supply pipe 104, the processing laser beam 105 is irradiated, and the build-up processing portion 102 and the build-up material 103 are simultaneously melted to form the build-up layer 106. This is a process for imparting properties different from those of the metal member 101 to the entire surface.
[0003]
This type of build-up processing is, for example, the heat resistance, wear resistance, and corrosion resistance of the valve seat portion (the build-up processing portion) 102 when manufacturing an aluminum alloy cylinder head (cover-up processing member) 101 of an automobile engine. This is done to improve the system.
[0004]
As an example of conventional laser build-up processing, as shown in FIGS. 9 and 10, irradiation of a processing laser beam 105 is performed on a valve seat portion 102 which is a build-up portion of a cylinder head 101 which is a build-up work member. Laser embedding was performed on a portion where the round groove 107 having a straight line tangent to the axis 105A was processed. At that time, setting is made visually so that the position of the width in the direction perpendicular to the processing direction of the processing laser beam 105 is set in the round groove bottom portion 107B on the circumference. Alignment has been performed using NC machine tools or other setting jigs.
[0005]
In this case, for example, in the case of a four-cylinder engine, if the first eight valves on the intake side and the exhaust side are set, the setting is performed without change during the processing of the eight valves.
[0006]
In addition, when performing the laser build-up on the valve seat shape, there should be an overlap portion where the laser build-up start portion and the end portion overlap, and from the start of the build-up in order to form such an appropriate overlap shape The processing time was calculated in advance from the processing speed, and the processing was performed by setting the irradiation time of the laser beam for processing and the supply time of the laser overlay powder for overlaying.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional laser build-up processing method, for example, when manufacturing a cylinder head, the casting quality of the cylinder head varies between production lots, and the valve seat portion is used for laser build-up processing. When performing groove processing, there is a possibility that the processing accuracy varies among the valves.
[0008]
For example, in the case of a 4-cylinder engine, the processing laser beam is initially placed on the bottom of the round groove on the circumference due to variations in the casting quality of the cylinder head and the accuracy in processing the groove of the valve seat for laser overlaying. Even if the position of 1/2 of the width in the direction perpendicular to the processing direction is set to be the bottom of the round groove, when the second and third valve seats are processed, the setting position may be displaced. There is sex.
[0009]
When the relative position between the center of the processing laser beam and the round groove bottom portion of the valve seat is shifted, the laser overlaying powder is melted by the processing laser beam, and the melted laser overlaying material is The stress acting upon solidification works from a complicated direction, and there is a problem that cracks may be generated when the laser build-up material solidifies and finishes processing, and crack defects may occur.
[0010]
In addition, the position at which the build-up is started in the overlap portion where the laser build-up start part and the end part overlap is determined by the supply timing of the build-up powder. Depending on when there is a time lag in the electrical exchange between the powder supply control device and the device for controlling it, etc. The position where the build-up is started may vary in the processing of each valve. In that case, the laser build-up processing time is calculated in advance by the processing speed and processing distance, and the laser build-up processing time is not changed by each valve, so a normal overlap shape cannot be obtained, and cracks are generated in the overlap portion. This could cause cracking defects.
[0011]
This crack should not exist because it causes the combustion gas to escape from the combustion chamber and adversely affect the engine performance. For this reason, for example, in a 4-cylinder engine, the valve seats of the intake port and the exhaust port All 16 valves must be free of cracks. If a crack occurs even in one valve seat and a crack defect occurs, it is necessary to dispose of the processed cylinder head or to additionally process the cracked valve seat. Therefore, there is a problem that there is a possibility of adversely affecting productivity and cost, and it has been a problem to solve such a problem.
[0012]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been made to solve such a conventional problem, and it is possible to accurately set the processing position online in the build-up processing by a laser or the like, and the build-up processing excellent in productivity. The object of the present invention is to provide a build-up processing method capable of carrying out the above.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
As described in claim 1, the build-up processing method according to the present invention forms a rounded chamfered portion in the build-up processing portion of the build-up processing member, and the processing local area in the build-up processing portion. When supplying a build-up material to the build-up processing part while irradiating and heating a general heating source, and melting the build-up process part and the build-up material to form a build-up layer in the build-up process part, Forward , Made the beam shape linear Irradiate the build-up processing part with a light source for position monitoring , Irradiation radius shape of light source for position monitor irradiated to the overlay processing part In, the intersection of the straight line parallel to the straight line connecting both ends of the round shape and the round groove contact point is detected by the optical detection device as the round groove bottom portion of the chamfered portion, The half of the processing width by the local heating source for processing is at the bottom of the round groove of the chamfer Always It is characterized in that it is positioned so as to be set and is built up.
[0014]
In the embodiment of the build-up processing method according to the present invention, as described in claim 2, the build-up processing portion has a shape in which the build-up start portion and the build-up end portion overlap and continue. The change in the height of the build-up layer from the start of build-up to the steady build-up is detected, and in the overlap portion where the build-up start portion and the build-up end portion overlap, It is possible to control the irradiation of the processing local heating source and the supply of the build-up material at the end of the build-up from the change in the height of the build-up layer.
[0015]
Similarly, in the embodiment of the build-up processing method according to the present invention, as described in claim 3, the build-up processing portion has a circular shape, and the irradiation position of the processing local heating source is 0 from the center. When it is at an angular position of degrees, the irradiation position of the position monitor light source can be at an angular position in the range of 10 degrees or more and 270 degrees or less from the center to the front side in the processing direction.
[0016]
Similarly, in the embodiment of the overlay processing method according to the present invention, as described in claim 4, the overlay processing portion has a circular shape, and the irradiation direction of the position monitor light source has a circular shape. The tangent line at the intersection point connecting the center of the build-up processing part and the round groove bottom part of the round groove shaped chamfer is taken as a reference line, and the direction from 30 to 60 degrees and 120 to 150 degrees from the direction of the circular center is directed to the intersection point. Can be made to be direction.
[0017]
Similarly, in the embodiment of the build-up processing method according to the present invention, as described in claim 5, an optical device for detecting an irradiation radius shape of the position monitor light source irradiated to the build-up processing portion. The detection direction of the detection device can be set on an intersection line connecting the circular center of the build-up processing portion and the round groove bottom portion of the chamfered portion.
[0019]
Similarly, in the embodiment of the overlay processing method according to the present invention, the claim 6 In order to obtain the necessary overlap length after the height of the build-up start part reaches a predetermined height in the overlap part where the build-up start part and the build-up end part overlap as described in The powder supply time and the irradiation time of the local heating source for processing can be set.
[0020]
[Effects of the Invention]
In the build-up processing method according to the present invention, as described in claim 1, a round chamfered portion is formed in the build-up processing portion of the build-up processing member, and the processing local is formed in the build-up processing portion. When supplying the build-up material to the build-up processing part while irradiating and heating the heat source, and melting the build-up process part and the build-up material to form the build-up layer in the build-up process part, the front of the processing direction In , Made the beam shape linear Irradiate the build-up processing part with a light source for position monitoring , Irradiation radius shape of light source for position monitor irradiated to the overlay processing part In, the intersection of the straight line parallel to the straight line connecting both ends of the round shape and the round groove contact point is detected by the optical detection device as the round groove bottom portion of the chamfered portion, The half of the processing width by the local heating source for processing is at the bottom of the round groove of the chamfer Always Since it is positioned and set to be set, it can be processed even when there is variation in the build-up processing part (the round groove chamfered part) of the workpiece to be built depending on the casting quality and processing accuracy. Since the position of 1/2 of the processing width by the local heating source is set at the bottom of the round groove of the chamfered portion, the local heating source for processing is irradiated toward the bottom of the rounded groove of the chamfered portion, and The processing local heating source is always set even during processing, and the processing local heating source is irradiated toward the round groove bottom of the chamfered portion, and the irradiation accuracy of the processing local heating source to the round groove bottom is further improved. things and The detection accuracy at the bottom of the Earl groove has been further improved. Therefore, the stress generated when the build-up material melts and then solidifies becomes smaller, and even if stress is generated, the direction of stress generation is not complicated and simple, and the generation of cracks is further reduced. To be done Therefore, stable and highly accurate build-up processing can be performed continuously by always detecting the deviation of the build-up processing position. Become.
[0021]
As described in claim 2, the build-up processing portion has a shape in which the build-up start portion and the build-up end portion overlap and are continuous, and from the start of build-up of the build-up start portion, steady meat is formed. Detects the change in the height of the build-up layer leading to the top, and in the overlap part where the build-up start part and the build-up end part overlap, from the change in the height of the build-up layer at the build-up start part, By controlling the irradiation of the local heating source for processing and the supply of the build-up material, variations in the build-up at the build-up start site are always detected, and the build-up height at the build-up start part By detecting the change in thickness and controlling the irradiation of the processing local heating source and the supply of the build-up material from the change in the build-up height at the build-up start portion, the build-up at the build-up end portion is controlled. The height of the buildup height of the buildup start part In addition, the height of the overlap portion is controlled by reducing the amount corresponding to the deformation, and the occurrence of shape abnormality in the overlap portion is reduced. The occurrence of this will be reduced. Further, by detecting the shape abnormality at the buildup start portion, the buildup corresponding to the abnormality at the start of buildup can be performed at the end of buildup.
[0022]
Further, as described in claim 3, when the build-up processing portion has a circular shape and the irradiation position of the processing local heating source is at an angle position of 0 degrees from the center, the position monitor light source By setting the irradiation position at an angular position in the range of 10 degrees or more and 270 degrees or less from the center to the front side in the processing direction, the position monitor light source and the irradiation radius shape thereof, the local heating source for processing, and the Interference with local heating due to is prevented, and the radius of the rounded portion of the chamfered portion can be accurately detected by accurately recognizing the rounded shape of the irradiation. The irradiation accuracy of the local heating source is further improved.
[0023]
Furthermore, as described in claim 4, the build-up processing portion has a circular shape, and the irradiation direction of the position monitor light source is the center of the circular build-up processing portion and the round groove-shaped chamfered portion. By setting the tangent line at the intersection connecting with the bottom of the round groove as the reference line, the direction from 30 to 60 degrees and the direction from 120 to 150 degrees toward the intersection is 30 degrees toward the center of the circle. Interference between the build-up workpiece and the position monitoring light source when the direction is less than 150 degrees and more than 150 degrees is avoided, and in the range of more than 60 degrees and less than 120 degrees, the optical detection means The direction of detection by the position monitoring light source and the direction of irradiation by the position monitor light source are close to the same axis, making it difficult to form the irradiation round shape by the position monitoring light source. Is Gataku been made accurate.
[0024]
Furthermore, as described in claim 5, the detection direction of the optical detection device for detecting the irradiation radius shape of the light source for position monitoring irradiated to the build-up processing portion is a circle of the build-up processing portion. By setting it on the intersection line connecting the center of the shape and the bottom of the round groove of the chamfered portion, the relative position between the light source for position monitoring and the optical detection device is fixed, and stable irradiation round The shape can be measured.
[0026]
Furthermore, the claims 6 In order to obtain the necessary overlap length after the height of the build-up start part reaches a predetermined height in the overlap part where the build-up start part and the build-up end part overlap as described in By setting the powder supply time and the irradiation time of the local heating source for processing, it is possible to prevent shortage due to insufficient build-up amount that may occur in the overlap part, and when performing post-processing A build-up shape that sufficiently satisfies the required build-up height can be stably obtained.
[0027]
【The invention's effect】
According to the build-up processing method of the present invention, as described in claim 1, the rounded chamfered portion is formed in the build-up processing portion of the build-up processing member, and the build-up processing portion is used for processing. The processing direction when supplying the build-up material to the build-up processing part while irradiating and heating the local heating source, and melting the build-up process part and the build-up material to form the build-up layer in the build-up process part In front of , Made the beam shape linear Irradiate the build-up processing part with a light source for position monitoring , Irradiation radius shape of light source for position monitor irradiated to the overlay processing part In, the intersection of the straight line parallel to the straight line connecting both ends of the round shape and the round groove contact point is detected by the optical detection device as the round groove bottom portion of the chamfered portion, The half of the processing width by the local heating source for processing is at the bottom of the round groove of the chamfer Always Since it is positioned and set to be set, it can be processed even when there is variation in the build-up processing part (the round groove chamfered part) of the workpiece to be built depending on the casting quality and processing accuracy. Since the position of 1/2 of the processing width by the local heating source for use is set at the bottom of the round groove of the chamfered portion, it becomes possible to irradiate the local heating source for processing toward the bottom of the rounded groove of the chamfered portion, In addition, it is possible to irradiate the local heating source for processing toward the bottom of the round groove of the chamfered portion by always setting the position even during processing, and the irradiation accuracy of the local heating source for processing to the bottom of the round groove is further increased. It can be improved It is possible to further improve the accuracy of detection of the bottom of the rounded groove Therefore, it is possible to make the stress generated when the build-up material melts and then solidify smaller, and even if the stress is generated, the direction of generating the stress should be simple and not complicated It is possible to reduce the occurrence of cracks In addition, it is possible to continuously perform stable and highly accurate build-up processing by always detecting the deviation of the build-up processing position. This is a remarkable effect.
[0028]
As described in claim 2, the build-up processing portion has a shape in which the build-up start portion and the build-up end portion overlap and are continuous, and from the start of build-up of the build-up start portion, steady meat is formed. Detects the change in the height of the build-up layer leading to the top, and in the overlap part where the build-up start part and the build-up end part overlap, By controlling the irradiation of the local heating source for processing and the supply of the build-up material, it becomes possible to always detect the build-up variation at the build-up start site, and build-up at the build-up start part. By detecting the change in height and controlling the irradiation of the local heating source for processing and the supply of the build-up material from the change in build-up height at the build-up start part, the meat at the build-up end part is controlled. The height of the fill at the start of the build It is possible to control the build-up height of the overlap portion by reducing the increase corresponding to the increase in the shape, it is possible to reduce the occurrence of shape abnormality in the overlap portion, It is possible to reduce the occurrence of cracks due to shape abnormalities, and it is possible to detect abnormal shapes at the start of buildup. It is possible to perform the overlaying corresponding to the abnormality, and it is possible to bring about a remarkably excellent effect that it is possible to promptly execute the treatment for the abnormality of the overlaying.
[0029]
Further, as described in claim 3, when the build-up processing portion has a circular shape and the irradiation position of the processing local heating source is at an angle position of 0 degrees from the center, the position monitor light source By setting the irradiation position at an angular position in the range of 10 degrees or more and 270 degrees or less from the center to the front side in the processing direction, the position monitor light source and the irradiation radius shape thereof, the local heating source for processing, and the It becomes possible to prevent the local heating due to the interference with each other, and the irradiation radius shape can be accurately recognized, so that the radius groove bottom portion of the chamfered portion can be detected with high accuracy, and the radius groove bottom portion can be detected. The remarkably excellent effect that the irradiation accuracy of the local heating source for processing can be further improved is brought about.
[0030]
Furthermore, as described in claim 4, the build-up processing portion has a circular shape, and the irradiation direction of the position monitor light source is the center of the circular build-up processing portion and the round groove-shaped chamfered portion. By setting the tangent line at the intersection connecting with the bottom of the round groove as the reference line, the direction from 30 to 60 degrees and the direction from 120 to 150 degrees toward the intersection is 30 degrees toward the center of the circle. It is possible to avoid interference between the workpiece to be built and the light source for position monitoring when the direction is less than 150 degrees and more than 150 degrees, and optical detection is performed in the range of more than 60 degrees and less than 120 degrees. The detection direction by the means and the irradiation direction by the position monitor light source are close to the same axis, making it difficult to form an irradiation round shape by the position monitoring light source, and also the bottom of the round groove in the irradiation round shape Determination is brought remarkably excellent effect that it is possible to prevent a problem that it becomes Gataku made accurately.
[0031]
Furthermore, as described in claim 5, the detection direction of the optical detection device for detecting the irradiation radius shape of the light source for position monitoring irradiated to the build-up processing portion is a circle of the build-up processing portion. By setting on the intersection line connecting the center of the shape and the bottom of the rounded groove of the chamfered portion, it becomes possible to fix the relative position between the light source for position monitoring and the optical detection device, and stable irradiation An extremely excellent effect is obtained that it is possible to perform a round shape measurement.
[0033]
Furthermore, the claims 6 In order to obtain the necessary overlap length after the height of the build-up start part reaches a predetermined height in the overlap part where the build-up start part and the build-up end part overlap as described in By setting the powder supply time and the irradiation time of the local heating source for processing, it becomes possible to prevent the lack of thickness due to insufficient build-up amount that may occur in the overlap part, and post-processing The remarkably excellent effect that it becomes possible to stably obtain a built-up shape sufficiently satisfying the build-up height necessary for performing the above-mentioned is brought about.
[0034]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0035]
1 to 7 are diagrams showing an embodiment of a build-up processing method according to the present invention.
[0036]
As shown in FIG. 1, a build-up material 3 is supplied as a build-up material and a shielding gas to a valve seat portion (build-up process portion) 2 for an engine cylinder head made of an aluminum-based material as a build-up work member 1. When forming the build-up layer 6 by simultaneously melting the valve seat portion 2 and the build-up material 3 while irradiating a processing laser beam 5 as a local heating source for processing while supplying from the tube 4, the valve seat portion is formed. 2, a round groove-shaped chamfer 7 having a depth of 5 mm and a width of 6 mm is formed, and the copper-based alloy powder as the build-up material 3 is formed on the round groove bottom 7B of the chamfer 7 as a build-up processing site It was supplied at a flow rate of 60 g / min to the beam irradiation position.
[0037]
At the same time, the non-condensing laser beam from the oscillator is condensed into a 1 × 6 mm shape by a cylindrical mirror and a segment mirror, and is irradiated perpendicularly to the tangent of the laser irradiation position. At that time, the build-up processing was performed by flowing Ar gas from the build-up material / shield gas supply pipe 4 as a shield gas at a flow rate of 5 l / min toward the laser beam irradiation position.
[0038]
On the other hand, for the laser beam 8 as the position monitoring light source shown in FIGS. 2 to 4, a semiconductor laser having a wavelength of 670 mm is used, and as shown in FIG. 2, a hole 9A having a shape of 1 mm × 10 mm is formed at the tip of the laser head. A mask 9 having a flat plate is attached, and the beam shape at the irradiation position of the position monitor laser beam 8 of the cylinder head 1 is made linear.
[0039]
On the other hand, the processing laser beam 5 is CO. ₂ Using a laser, as shown in FIG. 3, a position P at which the round groove bottom portion 7 </ b> B of the processing laser beam 5 is irradiated. _A Is a position P of 270 degrees clockwise with respect to the diameter of the valve seat portion 2. _B A laser beam 8 for position monitoring was irradiated toward the surface.
[0040]
At that time, the irradiation head 8H of the position monitoring laser beam 8 is irradiated from the direction D of 135 degrees clockwise when the contact point where the round groove bottom portion 7B of the irradiation position of the position monitoring laser beam 8 intersects the tangent is 0 degree. The direction was set to 45 degrees clockwise with respect to the surface F formed by the outer diameter of the round groove chamfered portion 7 of the cylinder head 1.
[0041]
As a camera (optical detection device) for photographing the R-shaped irradiation light produced when the position monitoring laser beam 8 irradiates the round groove of the chamfer 7, a range of 10 mm × 10 mm can be shot. A CCD camera 11 was used. The CCD camera 11 was set in a direction perpendicular to the tangent to the round groove bottom portion 7B at the irradiation position of the position monitor laser beam 8. At that time, CO for processing used for meat processing ₂ The output of the laser beam 5 was 4.0 kW.
[0042]
The position monitor of the round groove bottom portion 7B is performed before the processing laser beam 5 is irradiated, the round shape created by the position monitor laser beam 8 and the round shape of the chamfered portion 7 is taken in by the CCD camera 11, and the personal computer 12 takes an image. Processed.
[0043]
As shown in FIG. 7, the image processing algorithm at this time calculates the slope of the straight line 14 connecting the rounded corners at both ends of the obtained rounded shape, and determines the point where the slope and the rounded shape touch at one point. A round groove bottom portion 7B of the chamfered portion 7 was formed. Here, the current position of the machining point is already set so that the actual moving distance on the screen coincides, and the deviation between the current position and the detected position of the round groove bottom 7B is corrected from the distance and the direction. After the meat was processed.
[0044]
Furthermore, from the processing start to the processing end, the buildup height was detected by the above-described position monitor laser beam 8, and a change in the buildup height at the buildup start portion was detected. Here, the detection position of the build-up height was the height from the round groove bottom 7B. Then, after the build-up height reached 1.8 mm, the build-up powder was supplied for about 3 seconds and the processing laser beam 5 was irradiated to finish the processing.
[0045]
The detection accuracy of the rounded groove bottom portion 7B and the detection accuracy of the build-up height are required to be at least 0.1 mm, and higher accuracy may be used.
[0046]
In addition, the allowable limit of the deviation of the half of the processing width at the processing point in the direction perpendicular to the processing direction of the round groove bottom 7B and the processing laser beam 5 is ± 0.5 mm. There is a tendency that the frequency of occurrence of cracks increases as the deviation increases.
[0047]
Further, by applying this processing method, a result that the value of non-defective product rate per one valve (sound product / total number of processing × 100) was improved by 5% was obtained.
[0048]
Furthermore, since it is no longer necessary to perform the alignment that was performed for each valve, the productivity was improved by 50%.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is an explanatory view of a slope showing an embodiment of a build-up processing method according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view of a slope showing an example of a combination of a position monitoring laser beam and a mask in the overlay processing method according to the present invention.
FIG. 3 is an explanatory plan view illustrating the relative positional relationship between a position monitoring laser beam and a build-up processing portion (valve seat portion) in the build-up processing method according to the present invention.
FIG. 4 is an explanatory cross-sectional view illustrating the relative positional relationship between a position monitoring laser beam and a build-up processing portion (valve seat portion) in the build-up processing method according to the present invention.
FIG. 5 is an explanatory plan view illustrating the relative positional relationship between the CCD camera and the build-up processing portion in the build-up processing method according to the present invention.
FIG. 6 is an explanatory view of a slope showing the configuration of a build-up processing portion, a position monitoring laser beam, and a CCD camera in the build-up processing method according to the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing an example of a method for determining a rounded groove bottom position in the overlaying method according to the present invention.
FIG. 8 is a cross-sectional explanatory view showing an example of a conventional overlaying method.
FIGS. 9A and 9B are an explanatory view of a slope (FIG. 9A) and an explanatory cross-sectional view (FIG. 9B) showing an example of a conventional overlaying method.
FIG. 10 is a cross-sectional explanatory view showing an example of a conventional overlaying method.
[Explanation of symbols]
1 Engine cylinder head
2 Valve seat part (overlay processing part)
3 Overlay materials
4 Overlay material and shield gas supply pipe
5 Laser beam for processing (local heating source for processing)
6 Overlay layer
7 Chamfered part with round groove
7B Earl groove bottom of chamfer
8 Laser beam for position monitor (light source for position monitor)
9 Mask
11 CCD camera (optical detector)

Claims

A rounded chamfered portion is formed in the build-up processing portion of the build-up workpiece, and the build-up material is supplied to the build-up processing portion while being heated by irradiating the local processing heat source to the build-up processing portion. When the overlay processing part and the overlay material are melted to form the overlay layer in the overlay processing part, the position processing light source having a linear beam shape is irradiated to the overlay processing part in the front of the processing direction. to, optical in the irradiation rounded shape of the position monitor light source irradiating the padding processing unit, an intersection between the contact point of the straight line parallel to the straight line and rounded groove shape connecting both ends of the rounded shape as a rounded groove bottom portion of the chamfer Embedment processing characterized in that it is detected by an automatic detection device and is laid and processed so that the position of 1/2 of the processing width by the local heating source for processing is always set at the bottom of the round groove of the chamfered portion Method.

The build-up processing part has a shape in which the build-up start part and the build-up end part overlap and detect the change in the height of the build-up layer from the start of build-up of the build-up part to the steady build-up. In the overlap part where the buildup start part and the buildup end part overlap, the irradiation of the local heating source for processing at the buildup end part and the buildup material The build-up processing method of Claim 1 which controls supply.

The build-up processing part has a circular shape, and when the irradiation position of the processing local heating source is at an angle position of 0 degrees from the center, the irradiation position of the position monitor light source is 10 degrees from the center to the front side in the processing direction. The build-up processing method according to claim 1 or 2, wherein the angle position is in the range of 270 degrees or less.

The build-up processing part has a circular shape, and the irradiation direction of the light source for position monitoring is based on the tangent line at the intersection point between the center of the circular build-up processing part and the round groove chamfered part of the round groove. 4. The method for overlaying according to any one of claims 1 to 3, wherein a direction from 30 to 60 degrees and 120 to 150 degrees toward the intersection is formed on the center side of the circular shape.

The detection direction of the optical detection device for detecting the irradiation radius shape of the position monitor light source irradiated to the build-up processing portion is an intersection between the circular center of the build-up processing portion and the round groove bottom portion of the chamfering portion. The build-up processing method according to any one of claims 1 to 4, which is set on a line.

In the overlap part where the build-up start part and the build-up end part overlap, after the height of the build-up start part reaches a predetermined height, the powder supply time and local processing for obtaining the required overlap length The build-up processing method of Claim 2 which sets the irradiation time of a general heating source.