JP3763485B2 - 電子表示モジュールにおける無線通信信号強度の表示方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、個々の電子表示モジュール上の通信信号強度の値を表示できる電子表示システムに関し、これにより電子表示システムの動作を設定し最適化する際に、検査・校正を行うことができる。
【０００２】
【従来の技術】
大きな店舗では、数万種類の商品を取り扱うことがある。このような大規模な店舗の関心事は、商品の在庫の管理と現在販売されている商品の展示とラベル付けである。従って多くの努力が、このような商品の在庫の管理やショーケース（商品棚）に表示されている価格表に向けられている。販売されている商品のラベル付けに間違いが発生すると、顧客に対し不満を与えそしてその店の評判にもかかわることになる。
【０００３】
そのために、商品を正確に識別し、価格を付ける際の誤りを最小にすることが望ましい。そのため、複数の電子表示モジュールを有する電子商品棚表示システムが開発されている。このような電子表示システムは、重量が軽くコンパクトな電子表示モジュールが商品の価格を表示し、それと同時に他の商品に関する情報も表示し、そしてこのような電子表示モジュールが、商品の前面の表示商品棚（ショーケース）に配置されている。このようなタイプの電子表示システムによれば、商品の価格が値上がったりあるいは、値下がったりするときおよび／または、商品棚（ショーケース）に展示される商品の配列を変えるときに電子表示モジュールの電子表示部分に表示される商品の価格を変更することができる。このような電子表示システムにおいては、送信された価格変更、閉店後のチェックあるいは他の送信情報の受領通知を提供できるものであり、それにより電子表示モジュールが故障しているかを識別できるようにすることが好ましい。
【０００４】
このような電子表示システムにおいては、商品の正確な価格を信頼性良く識別できることが望ましく、そしてこのような電子表示モジュールの電子表示部分に表示された商品の価格の変更が可能なのは、通信ベースシステムあるいは他の処理制御ユニットにより制御する事ができるためである。必要によっては他の商品情報例えば、在庫情報、商品識別コードあるいは商品の大きさあるいは重量等を、電子表示モジュールの電子表示部分に表示することもできる。さらに本発明による電子表示システムは、小売り店以外の応用にも適したものである。例えば、倉庫あるいは配送センターの在庫情報を表示することもできる。
【０００５】
通信基地局との間で無線通信を利用する電子表示システムを設定する際に、電子表示モジュールから通信基地局が受信する通信信号強度を最大にすることが通常望ましい。あるしきい値以下の通信信号強度は、電子表示モジュールから受信した信号とは成り得ないことがある。この電子表示モジュールから受信した通信信号強度は、いくつかのファクタに依存し、例えば送信アンテナ局の数と場所、建物の形状と配置およびその収納物、蛍光灯の数とその配置場所および冷房設備等に依存する。このように多くのファクタが個々の電子表示モジュールから受信した通信信号の強度に影響を及ぼすために、電子表示モジュールから通信基地局が受信した通信信号強度をトライアンドエラーにより、あるいは動作状態の電子表示モジュールから受信した信号強度を観測し、その動作条件を変え、そしてこのように変えた状態からの電子表示モジュールから通信基地局が受信した通信信号強度の影響を観測することにより最適化される。
【０００６】
従来、比較的高級で高価な装置、例えば信号スペクトルアナライザー等を用いて個々の表示モジュールにおける通信信号強度を測定していた。このような別個のテスト装置を用いることは、コストの点のみならずこのテスト装置を個々の電子表示モジュールの場所まで運んだり、あるいは、そこから持って行かなければならないという点で好ましいものではなかった。さらにまた、電力パワーのソース、例えばバッテリーあるいは電気コード等は、通常このような別置きのテスト装置を動作させる電源として必要なものである。さらにまた、このような別置きのテスト装置を用いることは、冷凍室あるいは他の狭い場所に配置する事は面倒なことであった。
【０００７】
さらにまた、信号スペクトルアナライザあるいは、パワーメーター等は、電子表示モジュールの場所における無線周波数信号強度を測定するだけである。このような確認信号強度は、通信基地局から個別の電子表示モジュールへのパスとこの電子表示モジュールから通信基地局へ戻る２つのパスから得られる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、個別の電子表示モジュールから通信基地局が受信した通信信号強度を測定できる電子表示システムを提供することである。
【０００９】
さらに本発明の他の目的は、個別の電子表示モジュールから通信基地局が受信した通信信号強度の値を表示できる電子表示モジュールを有する電子表示システムを提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子表示システムは、個々の電子表示モジュールから通信基地局が受信した通信信号強度の値を表わすことのできる電子表示モジュールを有する。本発明の１実施例によれば、疑似の価格変更コマンドが通信基地局から個々の電子表示モジュールに送信され、そして個々の電子表示モジュールからこの通信基地局が受信した受領確認信号の強度が一時的に登録される。その後この通信基地局は、特定の電子表示モジュール上の電子表示を変更するコマンドを受信した通信信号強度の値を表示するために送信する。往復パスによる無線周波数信号パスの間被る損失を、本発明により容易且つ正確に測定ができる。すなわち本発明によれば、実際に配置した独自のアンテナと電子表示モジュールとを含めて、実際に設置した通信基地局を用いることにより、無線周波数信号の往復パスの伝送中に被る損失を測定し、この特定の電子表示モジュールの電子表示装置に表示する。
【００１１】
【発明の実施の形態】
図１，２において電子表示モジュール１０は、液晶表示装置「liquid crystal display (LCD)」である電子表示装置１２を有する。
【００１２】
図１において本発明の電子表示システムは、天井搭載アンテナ２０を有し、この天井搭載アンテナ２０は、電子表示モジュール１０との間で信号を送受信する。天井搭載アンテナ２０は、処理用に通信基地局（図示せず）から、信号を受信し、そして受信した信号を通信基地局に処理するために送信する。電子表示モジュール１０は、通常小売り店等で用いられ、表示ショーケースあるいは類似の商品陳列用棚に搭載される。通常表示ショーケース２２は、複数の商品棚２４を有し、そして各商品棚２４は、そこに搭載される複数の電子表示モジュール１０を有する。
【００１３】
本発明の１実施例においては、疑似価格変更コマンドが天井搭載アンテナ２０から特定の電子表示モジュール１０に送信される。この疑似価格変更コマンド信号を受信すると電子表示モジュール１０は、その受領確認信号を天井搭載アンテナ２０に戻す。通信基地局（図示せず）は、この特定の電子表示モジュール１０から受信した受領確認信号の強度を観測し、受信通信信号強度の値に基づいて電子表示モジュール１０に表示される価格を変更するコマンドを送信する。図２に示すように「８７」の通信信号強度が電子表示装置１２上に表示されている。
【００１４】
電子表示モジュール１０から受領確認信号を受信し、その強度を観測しその通信信号強度を表示するために電子表示モジュール１０にコマンドを戻す通信基地局のサイクルは、所望の間繰り返される。これにより特定の電子表示モジュール１０により受信された通信信号の強度に対する変更の程度を評価するために、ある動作状態を変化させることができる。この実施例においては、このサイクルは６秒毎に繰り返し行われ、電子表示モジュール１０の上に表示される通信信号強度は、約６秒前に送信されそして受信された通信信号を表わす。このような６秒のサイクルは、特定の電子表示モジュール１０により受信された通信信号強度についての時間的に適切なフィードバックを提供するのに充分なものであるが、このサイクルの長さは必要に応じて変更可能である。
【００１５】
個別の電子表示モジュール１０が、通信基地局から受信した通信信号強度を表示することができるためにフィールドサービスを行う従業員は、テスト装置を用いることなく電子表示システムを評価できる。さらに店員は電子表示モジュール１０の通信信号強度の評価を容易に実行できる。
【００１６】
本発明の変形例としては、通信信号強度値を表示できる電子表示モジュール１０を有する電子表示システムは、この電子表示システムの検査にも有効である。例えば小売り店のような人手の多い場所にこの装置が一旦設置されると、通信基地局は、各電子表示モジュール１０を例えば夜あるいは店の開店前に連続的にチェックし、店の中にデッドスポット（死角）があるかないかを評価するために、あるいは、いずれかの電子表示モジュール１０が有効な通信には不十分な強度の通信信号しか受信できないか否かを評価するために、通信信号強度のメッセージを送信する。これによりフィールドエンジニアあるいは他の従業員は、通信信号強度を評価して電子表示モジュール１０が設置しているその場所で適切な修正手続きをとることができる。電子表示モジュール１０は、店の中を移動させることもでき、それによりポータブルで軽いバッテリーパワーの受領確認信号強度メーターとして機能する。また必要によっては、各電子表示モジュール１０から観測された通信信号強度値を表わすようにプリントアウトさせたりレポートを作成する事もできる。このような情報は、アンテナ電子表示モジュール表示ショーケースあるいは他の装置を店内に最も有効に配置する場所を決定する際に役立つ。
【００１７】
本発明の電子表示システムは、小売り店以外に例えば倉庫あるいは配送センター等でも用いることができる。
【００１８】
【発明の効果】
上述したように本発明は、実際に配置した独自のアンテナと電子表示モジュールとを含めて、実際に設置した通信基地局を用いることにより、往復の無線周波数信号の伝送中に被る損失を測定し、この特定の電子表示モジュールの電子表示装置に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】天井に搭載した送信／受信アンテナと、複数の商品棚を有する表示ショーケースと、複数の商品棚に搭載した電子表示モジュールとを含む電子表示システムの斜視図。
【図２】図１に示した本発明の通信信号強度を表示する電子表示モジュールの１実施例を示す面前図。
【符号の説明】
１０ 電子表示モジュール
１２ 電子表示装置
２０ 天井搭載アンテナ
２２ 表示ショーケース
２４ 商品棚

Claims (2)

1. 小売店舗内に設置され各商品の価格等を個別に表示する電子表示装置（１２）を備える個々の電子表示モジュール（１０）において通信基地局間との無線通信信号強度を表示する方法であって、
   （ａ）前記通信基地局から前記個々の電子表示モジュール（１０）に対して疑似価格通信信号を送信するステップと、
   （ｂ）前記個々の電子表示モジュールは、前記通信基地局から前記疑似価格通信信号を受信し、その受領確認信号を返信するステップと、
   （ｃ）前記通信基地局は、前記個々の電子表示モジュールから返信された個々の前記受領確認信号を受信し、当該受領確認信号の信号強度を測定するステップと、
   （ｄ）前記通信基地局は、前記個々の電子表示モジュールに対して前記測定した前記信号強度に対応する値を送信するステップと、
   （ｅ）前記個々の電子表示モジュールは、前記通信基地局から送信された当該電子表示モジュールと前記通信基地局間の前記信号強度に対応する値を受信するステップと、
   （ｆ）前記個々の電子表示モジュールは、前記信号強度に応じた前記値を表示するステップと、
   の各ステップを有することを特徴とする、電子表示モジュールにおける無線通信信号強度の表示方法。
2. 前記ステップ（ａ）乃至（ｆ）は、所定間隔時間毎に繰り返されることにより、前記個々の電子表示モジュールにおいて表示される前記信号強度に応じた前記値の表示は更新されることを特徴とする請求項１に記載の電子表示モジュールにおける無線通信信号強度の表示方法。

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