JP3759799B2 - ドーム状建物の外殻パネル角部間継手 - Google Patents

ドーム状建物の外殻パネル角部間継手 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、バンガロー,コテージ等のレジャー用建物や、店舗、イベント会場用建物、あるいはフラワードーム等に応用されるドーム状建物、特に仮設用建物にも適したドーム状建物における外殻パネル角部間継手に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
コテージ、店舗、イベント会場、フラワードーム等の建物として、三角形状の面材部材を半球状に組み立てた殻構造のドーム状建物が構築されている。この種のドーム状建物は、その幾何学的外観が美麗なことから好まれている。
しかし、従来のこの種ドーム状建物は、いずれも一般には固定的に設置されるものであり、組立性や撤去性、運搬性等については、あまり考慮がなされていない。
一方、短時間のみ使用するレジャー用建物や、イベント会場、レジャー施設用店舗等では、組立性や撤去性,運搬性を高度に高めることが必要であり、このような要望を充足するものでは、大型のテントや仮設用ユニット建物しか該当するものがない。テントは、この種の使用目的として、意匠性に優れたものが多くあるが、居住性については不十分なものが多い。また、仮設用ユニット建物は、直方体のユニットを組み合わせたものであり、外観に劣る。
【0003】
この発明は、このような課題を解消するものであり、ドーム状建物につき、容易に組立や撤去,増改築ができ、軽量で運搬性にも優れ、かつ幾何学的で美麗な外観の得られ、また各外殻パネルの角部が集まる箇所を、気密性および水密性良く接合できる外殻パネル角部間継手を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の外殻パネル角部間継手を適用するドーム状建物は、三角形状の多数の外殻パネルを並べてこれら外殻パネルの隣合う各辺を相互に接合した殻構造の建物であって、前記各外殻パネルを、内部に空気を封入することで所定厚さに膨らむ袋体とし、これら各外殻パネルの各辺に、面ファスナで外殻パネルを相互に接合する外殻パネル間継手の継手構成材を設けたものである。建物全体の形状は、半球状であっても、あるいは球状、タワー状、半円柱状等であっても良い。
この構成によれば、相互に接合した各外殻パネルに空気を封入することにより簡単にドーム状に組み立てることができ、また各外殻パネルの空気を抜くことにより簡単に解体できる。また、外殻パネルの相互の接合も面ファスナを利用した外殻パネル間継手で行うため、接合作業および分離作業が簡単に行える。これらのため、短期間の使用を行って何度も再利用する仮設用建物として好適に使用でき、また一般の固定的に設置される建物に応用する場合にも増改築が容易に行える。さらに、折り畳み状態や各外殻パネルを分離した状態で保管や運搬することもでき、しかも軽量であって、運搬性や保管性にも優れる。三角形状の外殻パネルがドーム状に並ぶ形状から、幾何学的な美麗な外観が得られる。また、建物全体を一重膜として室内の空気圧で膨らませるものと異なり、各外殻パネルを袋状として二重膜の空気層構造としたため、窓や扉が自由に開閉できるように設けられ、通風の可能となる。
【0010】
記ドーム状建物において、各外殻パネルの角部が集まる場所に設けられる外殻パネル角部間継手を次のような構造とする。外殻パネル角部間継手を、角部継手部材と、各外殻パネルの角部を構成する弾性材料のパネル角部構成材とで構成する。前記角部継手部材は、隣合う各外殻パネル間に挟み込まれる複数の介在片を中心ピン部の外周に放射状に有し、かつ各介在片の先端に両面側へ膨らむ嵌合リブを有する。前記各パネル角部構成材は、外殻パネル端面となる両側面に前記角部継手部材の前記嵌合リブが嵌合する継手用溝を有する。この構成によると、各外殻パネルの角部が集まる箇所を、気密性および水密性良く接合できる。
【0012】
また、隣合う外殻パネルを相互に連通させる連通チューブを設けたドーム状建物において、互いに連通した外殻パネル間に温度調節空気を循環させる温調空気循環装置を設けてもよい。この構成の場合、全外殻パネルに温度調節空気を循環させることができるので、簡単にドーム内の温度調節を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を図1ないし図16と共に説明する。
図1(A)〜(C)は、この発明の一実施形態にかかる外殻パネル角部間継手を適用したドーム状建物の水平断面図、縦断面図および上半部外観図である。このドーム状建物は、三角形状の多数の外殻パネル1を半球状に並べて隣合う各辺を外殻パネル間継手2で相互に接合した殻構造のものである。各外殻パネル1は、内部に空気を封入することで所定厚さに膨らむ袋体としてある。また、隣合う外殻パネル1,1間は、図3(B)に示すように連通チューブ3で相互に連通させてある。連通チューブ3は外殻パネル1に着脱自在としてもよい。地面に近く配置される一つまたは複数の外殻パネル1には、給気チューブ4を介して給気ポンプ5を接続する。給気チューブ4も外殻パネル1に着脱可能とする。
【0015】
前記外殻パネル1は、図3(B)のように袋体を構成する二重の膜部1a,1aの間に、これら膜部1a,1aの最大間隔を規制する引張糸6を密生状態に設けたものとする。また、袋体の片面または両面には、断熱材7を重ねて設ける。断熱材7としては、グラスウール,ポリエチレン樹脂,または発泡スチレン、発泡ウレタン等の発泡樹脂等を使用する。外殻パネル間継手2は、各外殻パネル1の外周の端面に面ファスナ8を設け、対面する面ファスナを係合させて隣合う外殻パネル1,1の相互を接合するようにしたものである。面ファスナ8は、一部が外殻パネル1の表面から突出するように設ける。互いに接合された対面する両側の面ファスナ8,8の外殻パネル表面から突出する部分は、継手部キャップ9で挟み込み状態に覆う。継手部キャップ9は、幅方向中央に沿って折り返した帯状のものであり、内側が面ファスナで形成されて前記面ファスナ8の突出部分の裏面に設けた面ファスナに接合する。これら継手部キャップ9と、外殻パネル端面の面ファスナ8とが、外殻パネル間継手2の継手構成材となる。
【0016】
図1(C)におけるS部を図3(A)に拡大して示すように、5枚の外殻パネル1の隣合う各辺の接合は、これらの辺に設けた外殻パネル間継手2で行う。各外殻パネル1の角部が集まる箇所は、図3(A)、図4(A),(B)に示すように外殻パネル角部間継手10で相互に接合する。この外殻パネル角部間継手10は、この発明の実施形態となる外殻パネル角部間継手であり、角部継手部材11と、各外殻パネル1の角部を構成するゴム等の弾性材料からなるパネル角部構成材12とで構成する。角部継手部材11は、隣合う各外殻パネル1,1間に挟み込まれる複数の介在片13を中心ピン部14の外周に放射状に設け、各介在片13の先端に両面側へ膨らむ丸棒状の嵌合リブ15を設けたものである。各パネル角部構成材12は、外殻パネル1の端面となる両側面に角部継手部材11の嵌合リブ15が嵌合する継手用溝12aを有する。図1(C)におけるS1部のように6枚の外殻パネル1の角部が集まる箇所では、図5に示すように、介在片13を6本とした角部継手部材11を用いる。
【0017】
また、連通チューブとしては、図6および図7に示すように、外径面の両端が先細りのテーパ部3aとなり、かつ両端のテーパ部3a,3a間に嵌合用円周溝3bを有する連通チューブ3Aを使用してもよい。この連通チューブ3Aの取付けは、図7(A),(B)に示すように、互いに接する両外殻パネル1,1の端面に弾性材料からなる接続口部材16を設けておき、連通チューブ3Aの両端のテーパ部3aを接続口部材16の接続口16aから外殻パネル1内部に挿入し、連通チューブ3Aの嵌合用円周溝3b内に両接続口部材16,16を重なり状態でかつ圧縮状態に挟み込むことにより行う。
【0018】
また、外殻パネル角部間継手としては、この発明とは異なるが、図8および図9に示すように、各外殻パネル1の角部が集まる箇所に角部キャップ17を設けた外殻パネル角部間継手10Aを使用することもできる。この角部キャップ17は、外殻パネル1の角部先端付近に重なる円柱状のキャップ本体18と、このキャップ本体18の中心に突設されて各外殻パネル1の角部先端間に嵌まり込む先端密封用ピン19とからなる。キャップ本体18の外殻パネル1が重なる面には、外殻パネル1を接合する面ファスナ8を設ける。また、この外殻パネル重なり面には、外殻パネル間継手2の面ファスナ突出部分を逃がす逃がし溝20が放射状に形成してある。先端密封用ピン19には外周に接着剤を施しておき、各外殻パネル1の角部先端を接着する。これにより、防水および気密性が向上する。なお、図8および図9の例では、図1(C)におけるS部のように5枚の外殻パネル1の角部が集まる箇所に使用する角部キャップ17について示したが、図1(C)におけるS1部のように6枚の外殻パネル1の角部が集まる箇所には、図10に示すように、キャップ本体18の外殻パネル重なり面に6本の逃がし溝20を放射状に形成したものを使用する。
【0019】
図11および図12は、別の外殻パネル間継手2Aを示す。この場合、外殻パネル1の外周縁部を、膨らみ状態で外周側へ次第に薄くなる断面形状とし、外殻パネル間継手2Aの継手構成材を、外殻パネル1から外側へ広がる主ひれ部21aと、この主ひれ部21aの中間部から分岐して延びる分岐ひれ部21bと、これら各ひれ部21a,21bおよび外殻パネル1のひれ部付近に設けられた面ファスナ8とで構成し、隣合う外殻パネル1,1の分岐ひれ部21a,21bは、互いに逆の面に位置するように配置する。
【0020】
前記外殻パネル間継手2Aによる接合は、図12に示す手順で行う。すなわち、先ず隣合う外殻パネル1,1の間で、外殻パネル間継手2Aの各主ひれ部21aの分岐ひれ部21bよりも先端側部分21a1 を各々の面ファスナ8で相互に接合し(図12(A))、この主ひれ部21a,21aの重なり部分を、片方の主ひれ部21aの分岐ひれ部21bよりも基端側部分21a2 に折り重ねてその重ね面を面ファスナ8で接合し(図12(B))、最後に各分岐ひれ部21bを、隣の外殻パネル1のひれ部付近の面ファスナ8に重ねて図12(B)のように接合する。このように接合することによって、外殻パネル1,1の相互間を強固に接合することができ、接続部の水密性や気密性を保つことも可能となる。なお、この場合には、隣合う外殻パネル1,1の接合部が谷部となるので、この谷部に断熱パッド22を接合して、隣合う外殻パネル1,1の接合部分に非断熱箇所が生じないようにする。断熱パッド22の接合も面ファスナ8で行う。
【0021】
図17は上述した外殻パネル間継手2,2Aに使用する面ファスナ8の各例を示したものである。図17(A)の面ファスナ8は、ファスナ基材8cに半球形の頭部を有する無数の係合体8aを設けたファスナ8Aと、ファスナ基材8cにループ状の無数の係合体8bを植毛したファスナ8Bとの組み合わせからなる。図17(B)の面ファスナ8は、ファスナ基材8cにフック状の無数の係合体8aを設けたファスナ8Aと、ファスナ基材8cにループ状の無数の係合体8bを設けたファスナ8Bとの組み合わせからなる。図17(C)の面ファスナ8は、球形の頭部を有する無数の係合体8aをファスナ基材8cに植毛した一組みのファスナ8A,8Bからなる。面ファスナ8は、このように互いに係合する無数の係合体を有するものであれば良く、図17(A),(B)の例のように2種類のものを組み合わせるものであっても、また図17(C)の例のように同じ種類のものを相互に接合するものであっても良い。
【0022】
図1のように、このドーム状建物の床面には、内部に空気を封入することで膨らむ三角形状の多数のエアマット状床パネル23を並設した床24を設ける。これら各床パネル23は、内部を空気を封入することで所定厚さに膨らむ袋体としてあり、外殻パネル1の場合と同様に引張糸6が設けてある。各床パネル23の各辺にも、図15に示すように床パネル23を相互に接合する床パネル間継手2Bの継手構成材である面ファスナ8が設けてあり、その接合により図1(A)に示すように前記外殻パネル1で囲まれた底部円内に納まる連続した一枚の床面材とする。各床パネル23は、図15に示すように連通チューブ3で相互に連通させてあり、また、外周に位置する床パネル23と外殻パネル1との間も連通チューブ3で相互に連通させてある。これにより、図1のように給気ポンプ5から外殻パネル1に給気を行うときに、各床パネル23への給気も同時に行える。なお図15のように、最下部の外殻パネル1は、地面に打ち込んだアンカーボルト29に接続することにより、地盤に固定する。
【0023】
また、床パネル23の上面には、面ファスナ8によって床仕上げ面材25を接合する。この仕上げ面材25は、例えば図13のように正六角形または正六角形を二分割した台形のタイルからなり、これらの組み合わせによって、モザイク状の模様を有する床仕上げ面が構成される。さらに、床パネル23の一箇所または複数箇所、例えば図13のように複数の床パネル21の角部が集中して接合される箇所や、床パネル23が隣接する箇所には、ポール挿通穴26が設けられている。このポール挿通穴26は、図14に示すように支持円板27の中央に突設した円形パイプ28の内径穴からなり、その円形パイプ28の外周面には面ファスナ8が設けてある。この円形パイプ28を、床24の設置に先立ち、床パネル23の角部が集中する箇所等に設置し、地面に敷設する床パネル23の角部先端を円形パイプ28の周面に接合させることにより、前記ポール挿通穴26を床パネル23の集中する箇所等に形成することができる。この実施形態では、図14のように支柱30を前記ポール挿通穴26に差し込んで立設することにより、ドーム状建物内の一部領域に2階部分31(図1)の床を設ける。また、螺旋階段32の支柱32aを前記ポール挿通穴26に差し込んで立設することにより、2階部分31へ昇降する螺旋階段32を設置する。
【0024】
図16は、前記床パネル23間および床パネル23と地面に近い外殻パネル1との間を連通させるのに、図7に示した連通チューブ3Aを使用した例を示す。その他の構成は図15の場合とほぼ同様である。
【0025】
なお、前記ドーム状建物では、外殻パネル1に給気ポンプ5を連結した場合を示したが、空気封入後に、給気ポンプ5に代えて、あるいは給気ポンプ5とは別の箇所で温調空気循環装置33を連結しても良い。これにより、外殻パネル1および床パネル21の二重膜構造を有効に利用し、互いに連結した外殻パネル1や床パネル21に温度調節空気を強制循環させて、ドーム内の冷暖房を快適に行うことができる。温調空気循環装置33は、例えばヒートポンプ式の空調装置と強制循環用のポンプ等からなる。また、外殻パネル1の上面には、図1(B)に示すように太陽電池等からなるソーラーパネル34を取付けてもよい。
【0026】
上記構成のドーム状建物によると、このように多数の外殻パネル1間および床パネル21間を面ファスナ8による外殻パネル間継手2,2Aおよび床パネル間継手2Bで接合し、これら外殻パネル1および床パネル23に給気して膨らませることで簡単に組み立てることができ、使用後の解体作業も簡単に行うことができる。しかも、三角形状の外殻パネル1を接合した幾何学的で美麗な外観が得られるため、コテージ、店舗、イベント会場、フラワードーム等の建物、特に仮設の建物に効果的に利用できる。また、固定的に設置する住宅やその他の建物にも利用でき、その場合に面ファスナ8による接合であるため、増築や改築も容易に行える。さらに、このドーム状建物は軽量であるため、水上に浮かべて使用したり、空中に吊り上げて使用することもできる。
【0027】
図2は、図1のドーム状建物の組立方法およびその後の増築例を示す。まず、床パネル23の接合された床24を地盤上の構築位置に広げ(同図(A))、これに柱支持用の円形パイプ28を必要箇所に設置する。ついで、外壁および天井となる外殻パネル1を順次接合する(同図(B))。この接合が終わると、給気ポンプ5で外殻パネル1および床パネル23への空気封入を行い(同図(B),(C))、これによりドーム状建物の外郭および床が完成する(同図(E))。この後、建物内に2階の床31を設置し(同図(F),(G))、パーティションやクローゼット等の建具を組付け(同図(H),(I))、建物全体が完成する(同図(J))。このように建物が完成した後、増築する場合は、建物の一部の外殻パネル1を取り外し、外殻パネル1の追加および組み替えや、床パネル23の追加を行う(同図(K))。
【0028】
なお、前記実施形態では、全体形状を半球形とした場合につき説明したが、球状や図18(A)のような半円柱状(いわゆるカマボコ状)の建物35や、同図(B)のようなタワー状(例えば上端が球面状となった立姿勢の円筒状)の建物36、あるいは図19に示すように複数の球状部分が接合したような複合形状などのドーム形状とできる。
【0029】
【発明の効果】
この発明の外殻パネル角部間継手を適用したドーム状建物は、三角形状の多数の外殻パネルを並べてこれら外殻パネルの隣合う各辺を相互に接合した殻構造のドーム状建物であって、前記各外殻パネルを、内部に空気を封入することで所定厚さに膨らむ袋体とし、これら各外殻パネルの各辺に、面ファスナで外殻パネルを相互に接合する外殻パネル間継手の継手構成材を設けたものであるため、容易に組立や撤去ができ、軽量で運搬性にも優れ、かつ幾何学的で美麗な外観が得られる。そのため、種々の目的の建物に利用できる。
この発明の外殻パネル角部間継手は、上記構成のドーム状建物において、各外殻パネルの角部が集まる箇所に設けられる外殻パネル角部間継手であって、角部継手部材と、各外殻パネルの角部を構成する弾性材料のパネル角部構成材とからなり、前記角部継手部材は、隣合う各外殻パネル間に挟み込まれる複数の介在片を中心ピン部の外周に放射状に有し、かつ各介在片の先端に両面側へ膨らむ嵌合リブを有するものであり、前記各パネル角部構成材は、外殻パネル端面となる両側面に前記角部継手部材の前記嵌合リブが嵌合する継手用溝を有するものであるため、各外殻パネルの角部が集まる箇所を、気密性および水密性良く接合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)はこの発明の一実施形態に係る外殻パネル角部間継手を適用したドーム状建物の水平断面図、(B)は同建物の縦断面図、(C)は同建物の上半部を示す外観斜視図である。
【図2】ドーム状建物の組立および増築過程の説明図である。
【図3】(A)は図1(C)のS部の拡大図、(B)は図2(A)のII−II矢視断面図である。
【図4】 この発明の一実施形態に係る外殻パネル角部間継手を示し、(A)は図1のS部における外殻パネル角部間継手の分解斜視図、(B)は隣合う外殻パネルを分離した状態を示す斜視図である。
【図5】図1(C)のS1部に図3の外殻パネル角部間継手を使用した例を示す拡大図である。
【図6】挿通チューブの他の例で隣合う外殻パネル間を挿通した状態を示す縦断面図である。
【図7】(A)は同挿通チューブの取付け前の状態を示す分解断面図、(B)は同挿通チューブの取付け状態を示す断面図、(C)は同挿通チューブの斜視図である。
【図8】 (A)は図1(C)のS部に提案例に係る外殻パネル角部間継手を使用した例を示す拡大図、(B)は図8(A)のVIII−VIII矢視断面図である。
【図9】(A)は同外殻パネル角部間継手の分解斜視図、(B)は同継手を構成する角部キャップの裏面図、(C)は同角部キャップの斜視図である。
【図10】図1(C)のS1部に使用する同外殻パネル角部間継手の裏面図である。
【図11】(A)は他の外殻パネル間継手を使用した図1(C)のS部の拡大図、(B)は図11(A)のXI−XI矢視断面図である。
【図12】同外殻パネル間継手による外殻パネル間の接合手順を示す説明図である。
【図13】同建物における床の部分拡大図である。
【図14】同床におけるポール挿通穴構造を示す斜視図である。
【図15】同床構造を示す縦断面図である。
【図16】同床構造の他の例を示す縦断面図である。
【図17】同建物に使用する面ファスナの各例を示す側面図である。
【図18】(A)ドーム状建物の他の例を示す外観斜視図、(B)ドーム状建物のさらに他の例を示す外観斜視図である。
【図19】(A)はドーム状建物のさらに他の例を示す外観斜視図、(B)はその断面図、(C)はその1階部分および2階部分の平面図である。
【符号の説明】
1…外殻パネル、1a…膜部、2,2A…外殻パネル間継手、2B床パネル間継手、3,3A…連通チューブ、3a…テーパ部、3b…嵌合用円周溝、6…引張糸、7…断熱材、8…面ファスナ(継手構成材)、9…継手部キャップ(継手構成材)、10,10A…パネル角部間継手、11…角部継手部材、12…パネル角部構成材、12a…継手用溝、13…介在片、14…中心ピン部、15…嵌合リブ、16…接続口部材、16a…接続口、17…角部キャップ、18…キャップ本体、19…先端密封用ピン、20…逃がし溝、21a…主ひれ部、21b…分岐ひれ部、23…床パネル、33…温調空気循環装置

Claims (1)

  1. 三角形状の多数の外殻パネルを並べてこれら外殻パネルの隣合う各辺を相互に接合した殻構造のドーム状建物であって、前記各外殻パネルを、内部に空気を封入することで所定厚さに膨らむ袋体とし、これら各外殻パネルの各辺に、面ファスナで外殻パネルを相互に接合する外殻パネル間継手の継手構成材を設けたドーム状建物において、各外殻パネルの角部が集まる箇所に設けられる外殻パネル角部間継手であって、角部継手部材と、各外殻パネルの角部を構成する弾性材料のパネル角部構成材とからなり、前記角部継手部材は、隣合う各外殻パネル間に挟み込まれる複数の介在片を中心ピン部の外周に放射状に有し、かつ各介在片の先端に両面側へ膨らむ嵌合リブを有するものであり、前記各パネル角部構成材は、外殻パネル端面となる両側面に前記角部継手部材の前記嵌合リブが嵌合する継手用溝を有するものである外殻パネル角部間継手。
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