JP3759705B2 - Radar apparatus and super-resolution processing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、信号の帯域によって制限される解像度以上の精度で目標位置と目標反射係数を検出するレーダ装置及び超解像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は例えば文献“Super−resolution methods for wideband radar”(S.L.Borison他著、The Lincoln Laboratory Journal,vol.5,No.3,1992)に示された従来のレーダ装置を示す構成図であり、図において、1はパルス信号を送信する送信機、2は送受信を切り換える送受切換器、3は送信機1から送信されるパルス信号を空間に放射する一方、目標に反射されたパルス信号を受信する送受信アンテナ、4は送受信アンテナ3により受信されたパルス信号に対する位相検波処理とA/D変換処理を実施して、そのパルス信号の振幅と位相を示すディジタルの受信信号を出力する受信機である。
【0003】
5は受信機4から出力された受信信号(時間領域の信号)をフーリエ変換してスペクトル信号(周波数領域の信号)を出力するフーリエ変換部、6はフーリエ変換部5から出力されたスペクトル信号に対する線形予測を実施し、その予測結果を考慮してスペクトル信号の帯域を拡張する帯域拡張部、6aはフーリエ変換部5から出力されたスペクトル信号から線形予測係数を推定する線形予測係数推定部、6bは線形予測係数推定部6aにより推定された線形予測係数を用いてスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを外挿するスペクトル外挿部、7は帯域拡張部6により帯域が拡張されたスペクトル信号に重み付けを実施して、スペクトル信号のサイドローブを抑圧するサイドローブ抑圧部、8はスペクトル信号を逆フーリエ変換して、解像度を高めた受信信号を出力する逆フーリエ変換部である。
【0004】
次に動作について説明する。
まず、送信機1が広帯域パルスとしてパルス信号を生成すると、送受切換器2が当該パルス信号を送受信アンテナ3に送り、送受信アンテナ3が当該パルス信号を空間に放射する。空間に放射されたパルス信号は観測対象によって散乱される。
送受信アンテナ3が観測対象によって散乱された散乱波であるパルス信号を受信すると、送受信アンテナ3が当該パルス信号を受信機4に送り、受信機4が当該パルス信号に対する位相検波処理とA/D変換処理を実施して、そのパルス信号の振幅と位相を示すディジタルの受信信号を出力する。
【0005】
フーリエ変換部5は、受信機4からディジタルの受信信号(時間領域の信号)を受けると、その受信信号をフーリエ変換してスペクトル信号(周波数領域の信号)を出力する。
ここで、スペクトル信号をXi(i=1,2,・・・,M)とする。Mはサンプル数である。
【0006】
観測対象が電波を散乱する反射点の集合体であるとみなせる場合、観測対象からの散乱波は、観測対象上の反射点からの散乱波の重ね合わせと考えることができる。このとき、受信信号をフーリエ変換して得られるスペクトル信号は次式のように表すことができる。
【数1】
ただし、Kは観測対象上に分布する反射点の個数、skはk番目の反射点の反射係数(k=1,2,・・・,K)、tkはk番目の反射点からの反射波の伝播遅延時間、f0は周波数の初期値、Δfはサンプル点間の周波数ステップである。
【0007】
スペクトル信号Xiが式(1)で表されるとき、スペクトル信号Xiは近似的に次式の関係を満たすことが知られている。
【数2】
ここで、式(2)は線形予測モデル(linear−predicationmodel)と呼ばれており、cj(j=1,2,・・・,m)は線形予測係数(linear−predication coefficient)、mは線形予測モデルの次数である。
式(2)から明らかなように、線形予測モデルとは、ある信号において等間隔に並んだm個のサンプル値の線形結合によって、それらm個のサンプル値の次にくるサンプル値を予測できることを仮定するモデルのことである。
【0008】
次に線形予測係数推定部6aは、フーリエ変換部5からスペクトル信号Xiを受けると、そのスペクトル信号Xiから線形予測係数cj(j=1,2,・・・,m)を推定する。
以下、線形予測係数cjの推定方法を説明する。
ここでは、線形予測モデルの次数mは既知であるとする。あるいは、次数が既知でない場合は、線形予測モデルの次数はなるべく大きな値に設定することが望ましいことが知られているので、できるだけ大きな値に設定する。ここで、線形予測係数cjを決定することが可能となるように、mのとりうる最大値はM/2以下の最大の整数であるとする。
【0009】
式(2)の線形予測モデルによって、m個のサンプル値Xi−m〜Xi−lの線形結合から予測されるi番目のサンプル値Yiと実際の観測値Xiとの差分niを予測誤差と呼ぶが、この予測誤差の平均二乗誤差εが最小になるように線形予測係数cjを決定する。
【数3】
【0010】
さて、予測誤差niは式(4)のように表される。
【数4】
【0011】
平均二乗誤差εが最小であることは、予測誤差niがXi−l(l=1,2,・・・,m)に統計的に直交することと同値であるから、次式を解くことによって平均二乗誤差εを最小にする線形予測係数c1,c2,・・・,cmを決定することができる。
【数5】
【0012】
即ち、式(6)に式(4)を代入して、式(7)を解くと線形予測係数CCmは次のように求まる。
【数6】
ただし、上付きのTはベクトルや行列の転置を表し、上付きの*は複素共役を表している。
【0013】
線形予測係数推定部6aは、式(8)によって線形予測係数cjが求まると、その線形予測係数cjをスペクトル外挿部6bに出力する。
なお、上記文献“Super−resolution methods for wideband radar”には、線形予測係数の推定方法として、Burg法を用いた線形予測係数の推定方法についての記述がある。Burg法は雑音に対してロバストであるため、SNRがそれほど高くない環境でも適用可能であるという特長がある。
【0014】
スペクトル外挿部6bは、線形予測係数推定部6aから線形予測係数cjを受けると、その線形予測係数cj(j=1,2,・・・,m)を用いて、スペクトル信号Xiにおける受信帯域の外側のスペクトルを外挿する。
具体的には、まず、スペクトル信号Xiのサンプル値よりM+1番目のサンプル(スペクトル)を次式によって外挿する。
【数7】
【0015】
次に、外挿されたXM+1も用いて、M+2番目のサンプルを次式によって外挿する。
【数8】
【0016】
さらに、式(12)、式(13)と同様にして、M+3番目,M+4番目,・・・,M+M2番目のサンプルをサンプル番号の増加する向きに順に外挿していく。ここで、M2は外挿するサンプルの数であり、任意の値を設定することが可能である。
【0017】
次に、予測係数の複素共役cj *を用いて、式(14)のようにして、b番目のサンプル(b=0,−1,・・・,−M3+1)をサンプル番号の減少する向きに順に外挿していく。ここで、M3は外挿するサンプルの数であり、任意の値を設定することが可能である。
【数9】
【0018】
次にサイドローブ抑圧部7は、上記のようにしてスペクトル外挿部6bがスペクトル信号の帯域を拡張すると、帯域拡張後のスペクトル信号Xq(q=−M3+1,・・・,M+M2)に、重み付け関数wqを乗算する。
重み付け関数wqとしては、一般にハミング関数型、ハニング関数型等を用いる。
【数10】
【0019】
最後に逆フーリエ変換部8は、サイドローブ抑圧部7の出力である帯域拡張後のスペクトル信号Xqに重み付け関数wqが乗算されたスペクトル信号Zq(q=−M3+1,・・・,M+M2)を逆フーリエ変換することによって、帯域拡張後の時間領域の受信信号を得る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従来のレーダ装置は以上のように構成されているので、スペクトル信号の帯域を拡張することによって受信信号の分解能を高めることができるが、複数の反射点が極めて近接して存在するような場合には、スペクトル信号の帯域を拡張しても十分な受信信号の分解能を得ることができない課題があった。
【0021】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、複数の反射点が極めて近接して存在するような場合でも、受信信号の分解能を高めることができるレーダ装置及び超解像処理方法を得ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るレーダ装置は、変換手段が複数の偏波信号をスペクトル信号に変換すると、帯域拡張手段が複数のスペクトル信号に対する線形予測を実施し、その予測結果を考慮して複数のスペクトル信号の帯域を拡張するようにしたものである。
【0023】
この発明に係るレーダ装置は、帯域拡張手段が複数のスペクトル信号から線形予測係数を推定するとともに、その線形予測係数を用いて複数のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを推定し、複数のスペクトル信号に対して外側のスペクトルを外挿するようにしたものである。
【0024】
この発明に係るレーダ装置は、帯域拡張手段が任意のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを推定する際、他のスペクトル信号に係る線形予測係数を用いるようにしたものである。
【0025】
この発明に係るレーダ装置は、変換手段から出力された複数のスペクトル信号の信号対雑音電力比を推定し、その信号対雑音電力比に応じた重み付け係数を当該スペクトル信号に乗算する雑音影響除去手段を設けたものである。
【0026】
この発明に係るレーダ装置は、帯域拡張手段により帯域が拡張された複数のスペクトル信号に重み付けを実施してサイドローブを抑圧するサイドローブ抑圧手段を設けたものである。
【0027】
この発明に係るレーダ装置は、逆変換手段により逆変換された複数の偏波信号に対する重み付け関数の畳み込みを実施してサイドローブを抑圧するサイドローブ抑圧手段を設けたものである。
【0028】
この発明に係るレーダ装置は、変換手段から出力された複数のスペクトル信号に対する偏波基底変換を実施する偏波基底変換手段を設けたものである。
【0029】
この発明に係るレーダ装置は、相互に偏波特性の異なる複数のアンテナが相互に偏波特性が直交する2つアンテナから構成される場合、送信手段が2つのアンテナを交互に駆動しながら偏波信号を送信する一方、受信手段が2つのアンテナを駆動して2つの偏波信号を受信するようにしたものである。
【0030】
この発明に係るレーダ装置は、一方のアンテナの偏波特性が垂直偏波であって、他方のアンテナの偏波特性が水平偏波であるようにしたものである。
【0031】
この発明に係るレーダ装置は、一方のアンテナの偏波特性が右旋円偏波であって、他方のアンテナの偏波特性が左旋円偏波であるようにしたものである。
【0032】
この発明に係る超解像処理方法は、複数の偏波信号をスペクトル信号に変換して、その複数のスペクトル信号に対する線形予測を実施し、その予測結果を考慮して複数のスペクトル信号の帯域を拡張するようにしたものである。
【0033】
この発明に係る超解像処理方法は、複数のスペクトル信号から線形予測係数を推定するとともに、その線形予測係数を用いて複数のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを推定し、複数のスペクトル信号に対して外側のスペクトルを外挿するようにしたものである。
【0034】
この発明に係る超解像処理方法は、任意のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを推定する際、他のスペクトル信号に係る線形予測係数を用いるようにしたものである。
【0035】
この発明に係る超解像処理方法は、複数のスペクトル信号の信号対雑音電力比を推定し、その信号対雑音電力比に応じた重み付け係数を当該スペクトル信号に乗算するようにしたものである。
【0036】
この発明に係る超解像処理方法は、帯域拡張後の複数のスペクトル信号に重み付けを実施してサイドローブを抑圧するようにしたものである。
【0037】
この発明に係る超解像処理方法は、逆変換後の複数の偏波信号に対する重み付け関数の畳み込みを実施してサイドローブを抑圧するようにしたものである。
【0038】
この発明に係る超解像処理方法は、複数のスペクトル信号に対する偏波基底変換を実施するようにしたものである。
【0039】
この発明に係る超解像処理方法は、相互に偏波特性の異なる複数のアンテナが相互に偏波特性が直交する2つアンテナから構成される場合、2つのアンテナを交互に駆動しながら偏波信号を送信する一方、2つのアンテナを駆動して2つの偏波信号を受信するようにしたものである。
【0040】
この発明に係る超解像処理方法は、一方のアンテナの偏波特性が垂直偏波であって、他方のアンテナの偏波特性が水平偏波であるようにしたものである。
【0041】
この発明に係る超解像処理方法は、一方のアンテナの偏波特性が右旋円偏波であって、他方のアンテナの偏波特性が左旋円偏波であるようにしたものである。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるレーダ装置を示す構成図であり、図において、11はパルス信号を送信する送信機(送信手段)、12は送受信を切り換える送受切換器、13は偏波切換器、14は第2偏波送受信アンテナ15の偏波特性と直交する偏波特性を有する第1偏波送受信アンテナ、15は第1偏波送受信アンテナ14の偏波特性と直交する偏波特性を有する第2偏波送受信アンテナである。なお、第1偏波送受信アンテナ14及び第2偏波送受信アンテナ15における偏波特性が直交する組み合せとして、例えば、垂直偏波と水平偏波の組み合せや、右旋円偏波と左旋円偏波の組み合せなどが考えられる。
16は第1偏波送受信アンテナ14及び第2偏波送受信アンテナ15により受信された複数の偏波信号に対する位相検波処理とA/D変換処理を実施して、その偏波信号の振幅と位相を示すディジタルの偏波受信信号を出力する受信機(受信手段)である。
【0043】
17は受信機16から出力された複数の受信信号(時間領域の信号)をフーリエ変換してスペクトル信号(周波数領域の信号)を出力するフーリエ変換部(変換手段)、18はフーリエ変換部17から出力された複数のスペクトル信号に対する線形予測を実施し、その予測結果を考慮してスペクトル信号の帯域を拡張する複数偏波帯域拡張部(帯域拡張手段)、19はフーリエ変換部17から出力された複数のスペクトル信号から線形予測係数を推定する複数偏波線形予測係数推定部、20は複数偏波線形予測係数推定部19により推定された線形予測係数を用いて複数のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを外挿する複数偏波スペクトル外挿部、21は複数偏波帯域拡張部18により帯域が拡張された複数のスペクトル信号を時間領域の受信信号に逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部(逆変換手段)である。
【0044】
図2は複数偏波帯域拡張部18の内部を詳細に示す構成図であり、図において、19aはサンプル番号の増加する向きに次のサンプル値を予測する前向きの複数偏波線形予測モデルの線形予測係数を推定する前方予測係数推定部、19bはサンプル番号の減少する向きに次のサンプル値を予測する後ろ向きの複数偏波線形予測モデルの線形予測係数を推定する後方予測係数推定部、20aは前方予測係数推定部19aにより推定された前向きの複数偏波線形予測係数を用いて、サンプル番号の増加する向きに受信帯域の外側のスペクトルを外挿する前方スペクトル外挿部、20bは後方予測係数推定部19bにより推定された後ろ向きの複数偏波線形予測係数を用いて、サンプル番号の減少する向きに受信帯域の外側のスペクトルを外挿する後方スペクトル外挿部である。
図3はこの発明の実施の形態1による超解像処理方法を示すフローチャートである。
【0045】
次に動作について説明する。
まず、送信機11が広帯域パルスとしてパルス信号を生成すると、送受切換器12が当該パルス信号を偏波切換器13に送り、偏波切換器13が第1偏波送受信アンテナ14を駆動することにより、そのパルス信号を第1偏波送受信アンテナ14から空間に放射させる。空間に放射されたパルス信号は観測対象によって散乱される。
【0046】
偏波切換器13は、第1偏波送受信アンテナ14と第2偏波送受信アンテナ15の双方を駆動することにより、第1偏波送受信アンテナ14と第2偏波送受信アンテナ15が観測対象によって散乱された散乱波であるパルス信号(偏波信号)をそれぞれ受信すると、第1偏波送受信アンテナ14と第2偏波送受信アンテナ15が偏波信号を受信機16に送り、受信機16が複数の偏波信号に対する位相検波処理とA/D変換処理を実施して、その偏波信号の振幅と位相を示すディジタルの受信信号x11(i),x12(i)を出力する(ステップST1)。なお、xpq(i)は、第p偏波送受信アンテナがパルス信号を送信して、第q偏波送受信アンテナが偏波信号を受信したとき、その偏波信号の振幅と位相を示すディジタルの受信信号のi番目(i=1,2,・・・,M)のサンプル値である。ここで、Mはサンプル数である。
【0047】
同様に、送信機11により生成されたパルス信号を送受切換器12を介して偏波切換器13に送り、そのパルス信号を第2偏波送受信アンテナ15から目標に照射して同様の処理を繰り返すことにより、ディジタルの受信信号x21(i),x22(i)を得る(ステップST1)。
図4は第1偏波送受信アンテナ14と第2偏波送受信アンテナ15の各時刻における動作モードを示し、図中のインターバルが受信信号x11(i),x12(i),x21(i),x22(i)の一組を得るのに要する処理のひとまとめである。
【0048】
なお、レーダ装置における送受信アンテナの位置が等しいモノスタティック構成の場合は、x12(i),x21(i)が等しいことは、文献“Radar polarimetry for geoscience applications”(Ulaby他著、Artech House Inc,1990)などに示されており公知である。そこで、以下の処理においては、受信信号X21(i)を用いないことにする。
【0049】
フーリエ変換部17は、受信機16から送受偏波の組み合せの異なる三つの受信信号x11(i),x12(i),x22(i)を受けると、その受信信号x11(i),x12(i),x22(i)をそれぞれフーリエ変換してスペクトル信号を出力する(ステップST2)。
ここでは、スペクトル信号をX11(i),X12(i),X22(i)と表し、i=1,2,・・・,Mとする。
【0050】
既に述べたように、観測対象が電波を散乱する反射点の集合体であるとみなせる場合、観測対象からの散乱波は、観測対象上の反射点からの散乱波の重ねあわせと考えることができる。このとき、受信信号をフーリエ変換して得られるスペクトル信号はそれぞれ次式のように表すことができる。
【数11】
ただし、Kは観測対象上に分布する反射点の個数、spq kは第p偏波送受信アンテナで送信して第q偏波送受信アンテナで受信した場合のk番目の反射点の反射係数(k=1,2,・・・,K)、tkはk番目の反射点からの反射波の伝播遅延時間、f0は周波数の初期値、Δfはサンプル点間の周波数ステップである。
【0051】
なお、レーダシステムによっては、図5に示すように、サイドローブ抑圧部22によって、受信機16から出力された送受偏波の組み合せの異なる三つの受信信号x11(i),x12(i),x22(i)に対し、レンジサイドローブ抑圧処理が適用されている場合がある。このような場合、フーリエ変換部17によって得られるスペクトル信号は、サイドローブ抑圧部22によって重み付け関数wi(i=1,2,・・・,M)がスペクトル信号Xpq(i)(pq=11,12,22)に掛けられたwi×Xpq(i)という形である。スペクトル重み付け除去部23は、重み付け関数の逆数1/wiを掛けることによって重み付け関数の影響を除去している。
【0052】
送受偏波の組み合せの異なる三つの受信信号のスペクトル信号Xpq(i)(pq=11,12,22)が式(16)で表されるとき、式(2)の線形予測モデルを拡張して式(17)と式(18)のような複数偏波線形予測モデルを仮定することができる。
【数12】
【0053】
式(17)はサンプル番号の増加する向きに次のサンプル値を予測する前向きの線形予測モデルであり、式(18)はサンプル番号の減少する向きに次のサンプル値を予測する後ろ向きの線形予測モデルである。また、cuv j(u,v=1,2,3; j=1,2,・・・,m)は前向きの複数偏波線形予測係数、buv j(u,v=1,2,3; j=1,2,・・・,m)は後ろ向きの複数偏波線形予測係数、mは複数偏波線形予測モデルの次数である。
【0054】
次に複数偏波線形予測係数推定部19の前方予測係数推定部19aは、フーリエ変換部17によって得られたスペクトル信号Xpq(i)から前向きの複数偏波線形予測係数cuv jを推定し、後方予測係数推定部19bは、フーリエ変換部17によって得られたスペクトル信号Xpq(i)から複数偏波線形予測係数buv jを推定する(ステップST3)。
ここで、前方予測係数推定部19aにおいて、前向きの複数偏波線形予測係数cuv jを推定する方法を説明する。
【0055】
ここでは、線形予測モデルの次数mは既知であるとする。あるいは、次数が既知でない場合は、線形予測モデルの次数はなるべく大きな値に設定することが望ましいことが知られているので、できるだけ大きな値に設定する。ここで、前向きの複数偏波線形予測係数cuv jを決定することが可能となるように、mのとりうる最大値はM/2以下の最大の整数であるとする。
【0056】
スペクトル信号Xpq(i)について、式(17)の前向きの複数偏波線形予測モデルを仮定した場合の前向きの予測誤差npq i(pq=11,12,22)は次式で表される。
【数13】
【0057】
式(19)で表される前向きの予測誤差npq iの平均二乗誤差を最小化する前向きの複数偏波線形予測係数CCpq m(pq=11,12,22)は、従来の技術において説明した線形予測係数CCmを求める方法と同様にして、次式のように求めることができる。
【数14】
【0058】
ただし、RRmとUUpq m(pq=11,12,22)は式(22)〜式(25)によって以下のように定義される。
【数15】
【数16】
【数17】
【数18】
【0059】
前方予測係数推定部19aは、式(21)によって得られた前向きの複数偏波線形予測係数cpq j(pq=11,12,22;j=1,2,・・・,m)を出力する。後方予測係数推定部19bは、後ろ向きの複数偏波線形予想係数bpq j(pq=11,12,22;j=1,2,・・・,m)を推定して出力するが、その処理内容は前方予測係数推定部19aと同様である。
【0060】
次に複数偏波スペクトル外挿部20は、前方予測係数推定部19a及び後方予測係数推定部19bにより推定された前向きの複数偏波線形予測係数cpq jと後ろ向きの複数偏波線形予測係数bpq jとを用いて、スペクトル信号Xpq(i)の受信帯域の外側のスペクトルを外挿する(ステップST4)。
まず、前向きの複数偏波線形予測係数cpq jを用いてサンプル番号の増加する向きにスペクトル信号の帯域の外側のサンプルを外挿する処理を具体的に説明する。
【0061】
前方スペクトル外挿部20aは、スペクトル信号のサンプル値よりM+1番目のサンプル(スペクトル)を次式によって外挿する。
【数19】
【0062】
次に、外挿したXpq(M+1)も用いて、M+2番目のサンプルを次式によって外挿する。
【数20】
【0063】
さらに、式(26)、式(27)と同様にして、M+3番目、M+4番目、・・・、M+M2番目のサンプルをサンプル番号の増加する向きに順に外挿していく。ここで、M2は外挿するサンプルの数であり、任意の値を設定することが可能である。
【0064】
後方スペクトル外挿部20bは、後ろ向きの予測係数bpq jを用いて、式(28)のようにして、β番目のサンプル(β=0,−1,・・・,−M3+1)をサンプル番号の減少する向きに順に外挿していく。ここで、M3は外挿するサンプルの数であり、任意の値を設定することが可能である。
【数21】
【0065】
最後に逆フーリエ変換部21は、上記のようにして複数偏波スペクトル外挿部20がスペクトル信号の帯域を拡張すると、帯域拡張後のスペクトル信号X11(i),X21(i),X22(i)(i=−M2+1,・・・,M+M2)をそれぞれ逆フーリエ変換することによって、帯域拡張後の時間領域の受信信号x11(i),x21(i),x22(i)(i=−M2+1,・・・,M+M2)を得る(ステップST5)。
【0066】
この実施の形態1では、送受信アンテナとして二つの直交する偏波状態のアンテナを用いる場合のみについて説明した。送受アンテナの偏波状態が二つ以上の場合は、スペクトル信号Xpq(i)においてpとqの組み合せが増加することになるが、この場合も実施の形態1を容易に拡張できることは明らかである。
【0067】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、複数の偏波信号をスペクトル信号に変換して、その複数のスペクトル信号に対する線形予測を実施し、その予測結果を考慮して複数のスペクトル信号の帯域を拡張するように構成したので、複数の反射点が極めて近接して存在するような場合でも、受信信号の分解能を高めることができる効果を奏する。
即ち、複数の反射点が極めて近接して存在するために従来の技術では充分な分解能を得ることができない場合にも、偏波情報を利用することによって、分解能を高めることができる。したがって、目標位置と目標反射係数の検出精度を高めることができる。
なお、受信信号が偏波合成開口レーダ画像である場合への拡張は容易である。
【0068】
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2によるレーダ装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
24はフーリエ変換部17から出力された複数のスペクトル信号の信号対雑音電力比を推定する信号対雑音比推定部、25は信号対雑音比推定部24により推定された信号対雑音電力比に応じた重み付け係数を当該スペクトル信号に乗算する偏波重み付け部である。なお、信号対雑音比推定部24及び偏波重み付け部25から雑音影響除去手段が構成されている。
【0069】
次に動作について説明する。
信号対雑音比推定部24及び偏波重み付け部25が追加されている以外は、上記実施の形態1と同様であるため、信号対雑音比推定部24及び偏波重み付け部25の動作のみ説明する。
【0070】
信号対雑音比推定部24は、受信機16の雑音電力と、スペクトル信号Xpq(i)(pq=11,12,22)の電力の比を計算する。例えば、第p偏波送受信アンテナで送信して第q偏波送受信アンテナで受信した受信信号の信号対雑音電力比の推定値としては、次式で与えられるSNRpqを用いることができる。
【数22】
ここで、Nは受信機16の雑音電力であり、事前の計測によって既知であるものとする。
【0071】
偏波重み付け部25は、信号対雑音比推定部24が信号対雑音電力比SNRpqを推定すると、その信号対雑音電力比SNRpqに応じて重み付け係数Hpqを決定し、各偏波の組み合せのスペクトル信号Xpq(i)にそれぞれ重み付け係数Hpqを乗算する。ここで、重み付け係数Hpqとしては、SNRpqが大きい場合に大きく、小さい場合に小さい正の実数が選ばれるものとする。
【0072】
偏波重み付け部25により重み付けされたスペクトル信号H11×X11(i)、H12×X12(i)、H22×X22(i)(i=1,2,・・・,M)は、複数偏波線形予測係数推定部19に送られる。以下、上記実施の形態1と同様である。
なお、第1偏波送受信アンテナ14及び第2偏波送受信アンテナ15の偏波状態が、水平偏波と垂直偏波である場合、スペクトル信号X12(i)の信号対雑音電力比は一般に低いことが知られている。そこで、予めX12(i)の係数はH12=0とするなどして、X12(i)のデータを用いないようにしてもよい。
【0073】
この実施の形態2によれば、複数の送受偏波の組み合せで得られた受信信号のうち、信号対雑音電力比のより高い受信信号の寄与をより大きく、信号対雑音電力比のより低い受信信号の寄与をより小さくすることができるため、雑音の影響を低減することができ、目標位置と目標反射係数の検出精度をより高めることができる効果を奏する。
【0074】
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3によるレーダ装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
26は複数偏波帯域拡張部18により帯域が拡張された複数のスペクトル信号に重み付けを実施してサイドローブを抑圧するサイドローブ抑圧部(サイドローブ抑圧手段)である。
【0075】
次に動作について説明する。
サイドローブ抑圧部26が追加されている以外は、上記実施の形態1と同様であるため、サイドローブ抑圧部26の動作のみ説明する。
【0076】
サイドローブ抑圧部26は、複数偏波帯域拡張部18により帯域が拡張されたスペクトル信号X11(i),X12(i),X22(i)(i=−M3+1,・・・,M+M2)に重み付け関数wiを掛ける。重み付け関数wiとしては、“On the Use of Window for Harmonic Analysis with Discrete Fourier Transform”(F.J.Harris著、Proceedings of the IEEE,vol.66,no.1,pp.51−83,Jan.1978)に記載の一般的な窓関数(ハミング窓関数、テイラー窓関数など)を用いる。
【数23】
【0077】
この実施の形態3によれば、レンジサイドローブを抑圧することができるため、目標位置と目標反射係数の検出精度をより高めることができる効果を奏する。
【0078】
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4によるレーダ装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
27は逆フーリエ変換部21により逆フーリエ変換された複数の受信信号に対する重み付け関数の畳み込みを実施してサイドローブを抑圧する適応的サイドローブ抑圧部(サイドローブ抑圧手段)である。
【0079】
次に動作について説明する。
適応的サイドローブ抑圧部27が追加されている以外は、上記実施の形態1と同様であるため、適応的サイドローブ抑圧部27の動作のみ説明する。
適応的サイドローブ抑圧部27は、“SAR Imaging Via Modern 2−D Spectral Estimation Methods”(S.R.DeGrassf著、IEEE Trans.Image Proc.,vol.7,no.5,pp.729−761,May.1998)に記載のASR(Adaptive Sidelobe Reduction)法などを採用することによって実現できる。また、ASR法を簡易化したSVA(Spatially Variant Apodization)法を採用することによっても実現できる。上記SVA法は“Nonlinear Apodization for Sidelobe Control in SAR Imagery”(H.C.Stankwitz他著、IEEE Trans Aerosp.& Electron Syst.,vol.31,no.1,pp.267−279,Jan.1995)に記載されており公知である。また、SVA法によれば、メインローブ幅を増加させることなく、レンジサイドローブを効果的に抑圧できることが知られている。
【0080】
この実施の形態4においては、SVA法を採用して適応的サイドローブ抑圧部27を構成する。
SVA法の一般的な処理内容について説明する。まず、入力信号をg(t)とする。ここで、t=1,2,・・・,Tであり、Tはサンプル数である。
入力信号のt番目のサンプルについて、この入力信号のサンプル値g(t)と、その両隣の値g(t−1)とg(t+1)を用いて、メインローブ、サイドローブを判別する指標wu(t)を式(31)によって計算する。
【数24】
【0081】
SVA法は、この指標wu(t)に基づき、式(32)によって、サイドローブが抑圧された信号g'(t)を出力する。
【数25】
【0082】
さて、適応的サイドローブ抑圧部27においては、入力信号g(t)として、逆フーリエ変換部21によって得られた帯域拡張後の時間領域の受信信号x11(i),x12(i),x22(i)(i=−M3+1,・・・,M+M2)の三つが入力される。そこで、適応的サイドローブ抑圧部27は、これら三つの入力信号に対し、式(31)と式(32)で示されるSVA法によるサイドローブ抑圧処理を適用し、レンジサイドローブを抑圧する。
【0083】
この実施の形態4によれば、メインローブ幅を増加させることなく、レンジサイドローブを抑圧することができるため、目標位置と目標反射係数の検出精度をより高めることができる効果を奏する。
【0084】
実施の形態5.
図9はこの発明の実施の形態5によるレーダ装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
28はフーリエ変換部17から出力された複数のスペクトル信号に対する偏波基底変換を実施する偏波基底変換部(偏波基底変換手段)である。
【0085】
次に動作について説明する。
偏波基底変換部28が追加されている以外は、上記実施の形態1と同様であるため、偏波基底変換部28の動作のみ説明する。
【0086】
偏波基底変換部28は、フーリエ変換部17によって得られたスペクトル信号X11(i),X12(i),X22(i)(i=1,・・・,M)に対し、次式で示す偏波基底変換を行う。
【数26】
【0087】
ここで、[T]はユニタリ行列であり、目的に応じて任意のユニタリ行列を設定できるものとする。なお、式(33)で表される偏波基底変換によって、第1偏波送受信アンテナ14と第2偏波送受信アンテナ15の直交する偏波の組み合せとは異なる二つの直交偏波の組み合せで同様な観測を行った場合のスペクトル信号V11(i),V12(i),V22(i)を求めることができることは、既に文献“偏波レーダによる新構想災害監視システムに関する研究”(山口他著、平成12年度科学研究費補助金(基盤研究C)研究成果報告書、課題番号11650420,2001)などにおいて公知である。
【0088】
この実施の形態5によれば、任意の偏波基底で観測した場合の目標位置と目標反射係数の検出精度をより高めることができる効果を奏する。
【0089】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、変換手段が複数の偏波信号をスペクトル信号に変換すると、帯域拡張手段が複数のスペクトル信号に対する線形予測を実施し、その予測結果を考慮して複数のスペクトル信号の帯域を拡張するように構成したので、複数の反射点が極めて近接して存在するような場合でも、受信信号の分解能を高めることができる効果がある。
【0090】
この発明によれば、帯域拡張手段が複数のスペクトル信号から線形予測係数を推定するとともに、その線形予測係数を用いて複数のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを推定し、複数のスペクトル信号に対して外側のスペクトルを外挿するように構成したので、簡単にスペクトル信号の帯域を拡張することができる効果がある。
【0091】
この発明によれば、帯域拡張手段が任意のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを推定する際、他のスペクトル信号に係る線形予測係数を用いるように構成したので、精度よくスペクトル信号の帯域を拡張することができる効果がある。
【0092】
この発明によれば、変換手段から出力された複数のスペクトル信号の信号対雑音電力比を推定し、その信号対雑音電力比に応じた重み付け係数を当該スペクトル信号に乗算する雑音影響除去手段を設けるように構成したので、受信機の雑音電力の影響を低減することができる効果がある。
【0093】
この発明によれば、帯域拡張手段により帯域が拡張された複数のスペクトル信号に重み付けを実施してサイドローブを抑圧するサイドローブ抑圧手段を設けるように構成したので、受信信号の分解能をさらに高めることができる効果がある。
【0094】
この発明によれば、逆変換手段により逆変換された複数の偏波信号に対する重み付け関数の畳み込みを実施してサイドローブを抑圧するサイドローブ抑圧手段を設けるように構成したので、受信信号の分解能をさらに高めることができる効果がある。
【0095】
この発明によれば、変換手段から出力された複数のスペクトル信号に対する偏波基底変換を実施する偏波基底変換手段を設けるように構成したので、受信信号の分解能をさらに高めることができる効果がある。
【0096】
この発明によれば、相互に偏波特性の異なる複数のアンテナが相互に偏波特性が直交する2つアンテナから構成される場合、送信手段が2つのアンテナを交互に駆動しながら偏波信号を送信する一方、受信手段が2つのアンテナを駆動して2つの偏波信号を受信するように構成したので、構成の複雑化を招くことなく、複数の偏波信号を受信することができる効果がある。
【0097】
この発明によれば、一方のアンテナの偏波特性が垂直偏波であって、他方のアンテナの偏波特性が水平偏波であるように構成したので、特殊なアンテナを用いることなく、複数の偏波信号を受信することができる効果がある。
【0098】
この発明によれば、一方のアンテナの偏波特性が右旋円偏波であって、他方のアンテナの偏波特性が左旋円偏波であるように構成したので、特殊なアンテナを用いることなく、複数の偏波信号を受信することができる効果がある。
【0099】
この発明によれば、複数の偏波信号をスペクトル信号に変換して、その複数のスペクトル信号に対する線形予測を実施し、その予測結果を考慮して複数のスペクトル信号の帯域を拡張するように構成したので、複数の反射点が極めて近接して存在するような場合でも、受信信号の分解能を高めることができる効果がある。
【0100】
この発明によれば、複数のスペクトル信号から線形予測係数を推定するとともに、その線形予測係数を用いて複数のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを推定し、複数のスペクトル信号に対して外側のスペクトルを外挿するように構成したので、簡単にスペクトル信号の帯域を拡張することができる効果がある。
【0101】
この発明によれば、任意のスペクトル信号における受信帯域の外側のスペクトルを推定する際、他のスペクトル信号に係る線形予測係数を用いるように構成したので、精度よくスペクトル信号の帯域を拡張することができる効果がある。
【0102】
この発明によれば、複数のスペクトル信号の信号対雑音電力比を推定し、その信号対雑音電力比に応じた重み付け係数を当該スペクトル信号に乗算するように構成したので、受信機の雑音電力の影響を低減することができる効果がある。
【0103】
この発明によれば、帯域拡張後の複数のスペクトル信号に重み付けを実施してサイドローブを抑圧するように構成したので、受信信号の分解能をさらに高めることができる効果がある。
【0104】
この発明によれば、逆変換後の複数の偏波信号に対する重み付け関数の畳み込みを実施してサイドローブを抑圧するように構成したので、受信信号の分解能をさらに高めることができる効果がある。
【0105】
この発明によれば、複数のスペクトル信号に対する偏波基底変換を実施するように構成したので、受信信号の分解能をさらに高めることができる効果がある。
【0106】
この発明によれば、相互に偏波特性の異なる複数のアンテナが相互に偏波特性が直交する2つアンテナから構成される場合、2つのアンテナを交互に駆動しながら偏波信号を送信する一方、2つのアンテナを駆動して2つの偏波信号を受信するように構成したので、構成の複雑化を招くことなく、複数の偏波信号を受信することができる効果がある。
【0107】
この発明によれば、一方のアンテナの偏波特性が垂直偏波であって、他方のアンテナの偏波特性が水平偏波であるように構成したので、特殊なアンテナを用いることなく、複数の偏波信号を受信することができる効果がある。
【0108】
この発明によれば、一方のアンテナの偏波特性が右旋円偏波であって、他方のアンテナの偏波特性が左旋円偏波であるように構成したので、特殊なアンテナを用いることなく、複数の偏波信号を受信することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるレーダ装置を示す構成図である。
【図2】 複数偏波帯域拡張部の内部を詳細に示す構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による超解像処理方法を示すフローチャートである。
【図4】 第1偏波送受信アンテナと第2偏波送受信アンテナの各時刻における動作モードを示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による他のレーダ装置を示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるレーダ装置を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態3によるレーダ装置を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態4によるレーダ装置を示す構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態5によるレーダ装置を示す構成図である。
【図10】 従来のレーダ装置を示す構成図である。
【符号の説明】
11 送信機(送信手段)、12 送受切換器、13 偏波切換器、14 第1偏波送受信アンテナ、15 第2偏波送受信アンテナ、16 受信機(受信手段)、17 フーリエ変換部(変換手段)、18 複数偏波帯域拡張部(帯域拡張手段)、19 複数偏波線形予測係数推定部、19a 前方予測係数推定部、19b 後方予測係数推定部、20 スペクトル外挿部、20a 前方スペクトル外挿部、20b 後方スペクトル外挿部、21 逆フーリエ変換部(逆変換手段)、22 サイドローブ抑圧部、23 スペクトル重み付け除去部、24 信号対雑音比推定部(雑音影響除去手段)、25 偏波重み付け部(雑音影響除去手段)、26 サイドローブ抑圧部(サイドローブ抑圧手段)、27 適応的サイドローブ抑圧部(サイドローブ抑圧手段)、28 偏波基底変換部(偏波基底変換手段)。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a radar apparatus and a super-resolution processing method for detecting a target position and a target reflection coefficient with an accuracy higher than a resolution limited by a signal band.
[0002]
[Prior art]
10 is a block diagram showing a conventional radar apparatus disclosed in, for example, the document “Super-resolution methods for wideband radar” (SL Borison et al., The Lincoln Laboratory Journal, vol. 5, No. 3, 1992). In the figure, 1 is a transmitter for transmitting a pulse signal, 2 is a transmission / reception switcher for switching between transmission and reception, 3 is a pulse signal transmitted from the
[0003]
5 is a Fourier transform unit that Fourier-transforms the received signal (time domain signal) output from the
[0004]
Next, the operation will be described.
First, when the
When the transmission /
[0005]
Upon receiving a digital reception signal (time domain signal) from the
Where the spectral signal is Xi(I = 1, 2,..., M). M is the number of samples.
[0006]
When the observation target can be regarded as an aggregate of reflection points that scatter radio waves, the scattered wave from the observation target can be considered as a superposition of the scattered waves from the reflection point on the observation target. At this time, the spectrum signal obtained by Fourier transforming the received signal can be expressed as follows.
[Expression 1]
Where K is the number of reflection points distributed on the observation target, and skIs the reflection coefficient of the kth reflection point (k = 1, 2,..., K), tkIs the propagation delay time of the reflected wave from the kth reflection point, f0Is an initial value of frequency, and Δf is a frequency step between sampling points.
[0007]
Spectral signal XiIs represented by equation (1), the spectral signal XiIs known to approximately satisfy the following relationship:
[Expression 2]
Here, Equation (2) is called a linear-prediction model, and cj(J = 1, 2,..., M) is a linear-prediction coefficient, and m is the order of the linear prediction model.
As can be seen from equation (2), the linear prediction model is that a sample value following m sample values can be predicted by linear combination of m sample values arranged at equal intervals in a signal. This is the assumed model.
[0008]
Next, the linear prediction
Hereinafter, the linear prediction coefficient cjThe estimation method of will be described.
Here, it is assumed that the order m of the linear prediction model is known. Alternatively, when the order is not known, it is known that it is desirable to set the order of the linear prediction model as large as possible. Where linear prediction coefficient cjIt is assumed that the maximum value that m can take is a maximum integer of M / 2 or less.
[0009]
According to the linear prediction model of Equation (2), m sample values Xim~ XilI-th sample value Y predicted from the linear combination ofiAnd actual observed value XiDifference n fromiIs called a prediction error, and the linear prediction coefficient c is set so that the mean square error ε of the prediction error is minimized.jTo decide.
[Equation 3]
[0010]
Now, the prediction error niIs expressed as in equation (4).
[Expression 4]
[0011]
The minimum mean square error ε indicates that the prediction error niIs XilSince it is equivalent to being statistically orthogonal to (l = 1, 2,..., M), linear prediction coefficients c1, c2,... That minimize the mean square error ε by solving the following equation: , CmCan be determined.
[Equation 5]
[0012]
That is, by substituting equation (4) into equation (6) and solving equation (7), linear prediction coefficient CCmIs obtained as follows.
[Formula 6]
However, the superscript T represents transposition of a vector or a matrix, and the superscript * represents a complex conjugate.
[0013]
The linear
The above-mentioned document “Super-resolution methods for wideband radar” describes a linear prediction coefficient estimation method using the Burg method as a linear prediction coefficient estimation method. Since the Burg method is robust against noise, it has a feature that it can be applied even in an environment where the SNR is not so high.
[0014]
The
Specifically, first, the spectrum signal XiThe M + 1-th sample (spectrum) from the sample value is extrapolated by the following equation.
[Expression 7]
[0015]
Next, extrapolated XM + 1Is also used to extrapolate the M + 2nd sample according to:
[Equation 8]
[0016]
Further, in the same manner as Expression (12) and Expression (13), the M + 3rd, M + 4th,..., M + M2th samples are extrapolated in order in the increasing sample number. Here, M2 is the number of samples to be extrapolated, and an arbitrary value can be set.
[0017]
Next, the complex conjugate c of the prediction coefficientj *As shown in equation (14), the b-th sample (b = 0, −1,..., −M3 + 1) is extrapolated sequentially in the direction of decreasing sample numbers. Here, M3 is the number of samples to be extrapolated, and an arbitrary value can be set.
[Equation 9]
[0018]
Next, when the
Weighting function wqIn general, a Hamming function type, a Hanning function type, or the like is used.
[Expression 10]
[0019]
Finally, the inverse
[0020]
[Problems to be solved by the invention]
Since the conventional radar apparatus is configured as described above, it is possible to increase the resolution of the received signal by extending the band of the spectrum signal. However, in the case where a plurality of reflection points exist in close proximity. However, there is a problem that sufficient resolution of the received signal cannot be obtained even if the spectrum signal band is expanded.
[0021]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and a radar apparatus and a super-resolution process capable of increasing the resolution of a received signal even when a plurality of reflection points exist in close proximity. The purpose is to obtain a method.
[0022]
[Means for Solving the Problems]
In the radar apparatus according to the present invention, when the converting unit converts a plurality of polarization signals into a spectrum signal, the band extending unit performs linear prediction on the plurality of spectrum signals, and considering the prediction result, The bandwidth is expanded.
[0023]
In the radar apparatus according to the present invention, the band extending means estimates a linear prediction coefficient from a plurality of spectrum signals, estimates a spectrum outside the reception band in the plurality of spectrum signals using the linear prediction coefficient, and The outer spectrum is extrapolated from the signal.
[0024]
In the radar apparatus according to the present invention, when the band extending means estimates a spectrum outside the reception band in an arbitrary spectrum signal, linear prediction coefficients related to other spectrum signals are used.
[0025]
The radar apparatus according to the present invention estimates a signal-to-noise power ratio of a plurality of spectrum signals output from the conversion means, and multiplies the spectrum signal by a weighting coefficient corresponding to the signal-to-noise power ratio. Is provided.
[0026]
The radar apparatus according to the present invention is provided with side lobe suppression means for performing weighting on a plurality of spectrum signals whose bands are expanded by the band expansion means to suppress side lobes.
[0027]
The radar apparatus according to the present invention is provided with side lobe suppression means for suppressing side lobes by performing convolution of weighting functions on a plurality of polarization signals inversely converted by the inverse conversion means.
[0028]
The radar apparatus according to the present invention is provided with polarization basis conversion means for performing polarization basis conversion on a plurality of spectrum signals output from the conversion means.
[0029]
In the radar apparatus according to the present invention, when a plurality of antennas having different polarization characteristics are composed of two antennas whose polarization characteristics are orthogonal to each other, the transmitting means drives the two antennas alternately. While the polarization signal is transmitted, the receiving means drives the two antennas to receive the two polarization signals.
[0030]
In the radar apparatus according to the present invention, the polarization characteristic of one antenna is vertical polarization, and the polarization characteristic of the other antenna is horizontal polarization.
[0031]
In the radar apparatus according to the present invention, the polarization characteristic of one antenna is right-handed circularly polarized wave, and the polarization characteristic of the other antenna is left-handed circularly polarized wave.
[0032]
The super-resolution processing method according to the present invention converts a plurality of polarization signals into a spectrum signal, performs linear prediction on the plurality of spectrum signals, and considers the prediction result to reduce the bands of the plurality of spectrum signals. It is intended to be expanded.
[0033]
The super-resolution processing method according to the present invention estimates a linear prediction coefficient from a plurality of spectrum signals, estimates a spectrum outside a reception band in the plurality of spectrum signals using the linear prediction coefficient, and outputs a plurality of spectrum signals. The outer spectrum is extrapolated.
[0034]
The super-resolution processing method according to the present invention uses linear prediction coefficients related to other spectrum signals when estimating a spectrum outside the reception band in an arbitrary spectrum signal.
[0035]
The super-resolution processing method according to the present invention estimates a signal-to-noise power ratio of a plurality of spectrum signals, and multiplies the spectrum signal by a weighting coefficient corresponding to the signal-to-noise power ratio.
[0036]
In the super-resolution processing method according to the present invention, side lobes are suppressed by weighting a plurality of spectrum signals after band expansion.
[0037]
In the super-resolution processing method according to the present invention, side lobes are suppressed by performing convolution of weighting functions on a plurality of polarization signals after inverse transformation.
[0038]
The super-resolution processing method according to the present invention performs polarization basis conversion on a plurality of spectrum signals.
[0039]
In the super-resolution processing method according to the present invention, when a plurality of antennas having different polarization characteristics are composed of two antennas whose polarization characteristics are orthogonal to each other, the two antennas are driven alternately. While transmitting a polarization signal, two antennas are driven to receive two polarization signals.
[0040]
In the super-resolution processing method according to the present invention, the polarization characteristic of one antenna is vertical polarization, and the polarization characteristic of the other antenna is horizontal polarization.
[0041]
The super-resolution processing method according to the present invention is such that the polarization characteristic of one antenna is right-handed circular polarization and the polarization characteristic of the other antenna is left-handed circular polarization. .
[0042]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below.
1 is a block diagram showing a radar apparatus according to
16 performs phase detection processing and A / D conversion processing on a plurality of polarization signals received by the first polarization transmission /
[0043]
[0044]
FIG. 2 is a block diagram showing in detail the inside of the multi-polarization
FIG. 3 is a flowchart showing the super-resolution processing method according to
[0045]
Next, the operation will be described.
First, when the
[0046]
The
[0047]
Similarly, the pulse signal generated by the
FIG. 4 shows the operation modes of the first polarization transmitting / receiving
[0048]
In the case of a monostatic configuration where the positions of the transmitting and receiving antennas in the radar apparatus are equal, x12(I), x21It is known that (i) is equal, as shown in the document “Radar polarimetry for geoscience applications” (Ulaby et al., Artech House Inc, 1990). Therefore, in the following processing, the received signal X21(I) will not be used.
[0049]
The
Here, the spectrum signal is X11(I), X12(I), X22(I), where i = 1, 2,.
[0050]
As already mentioned, if the observation target can be regarded as a collection of reflection points that scatter radio waves, the scattered waves from the observation target can be considered as a superposition of the scattered waves from the reflection points on the observation target. . At this time, the spectrum signal obtained by Fourier transforming the received signal can be expressed as follows.
## EQU11 ##
Where K is the number of reflection points distributed on the observation target, and spq kIs the reflection coefficient (k = 1, 2,..., K) of the kth reflection point when transmitted by the pth polarization transmitting / receiving antenna and received by the qth polarization transmitting / receiving antenna, tkIs the propagation delay time of the reflected wave from the kth reflection point, f0Is an initial value of frequency, and Δf is a frequency step between sampling points.
[0051]
Depending on the radar system, as shown in FIG. 5, the three received signals x having different combinations of transmission and reception polarizations output from the
[0052]
Spectral signal X of three received signals with different combinations of transmission and reception polarizationspq(I) When (pq = 11, 12, 22) is expressed by the equation (16), the linear prediction model of the equation (2) is expanded to obtain a plurality of polarizations such as the equations (17) and (18). A linear prediction model can be assumed.
[Expression 12]
[0053]
Equation (17) is a forward linear prediction model that predicts the next sample value in the increasing direction of the sample number, and Equation (18) is a backward linear prediction that predicts the next sample value in the decreasing direction of the sample number. It is a model. Cuv j(U, v = 1, 2, 3; j = 1, 2,..., M) is a forward multi-polarization linear prediction coefficient, buv j(U, v = 1, 2, 3; j = 1, 2,..., M) is a backward multi-polarization linear prediction coefficient, and m is the order of the multi-polarization linear prediction model.
[0054]
Next, the forward
Here, in the forward
[0055]
Here, it is assumed that the order m of the linear prediction model is known. Alternatively, when the order is not known, it is known that it is desirable to set the order of the linear prediction model as large as possible. Here, the forward multi-polarization linear prediction coefficient cuv jIt is assumed that the maximum value that m can take is a maximum integer of M / 2 or less.
[0056]
Spectral signal XpqFor (i), a forward prediction error n when assuming the forward multiple polarization linear prediction model of Equation (17)pq i(Pq = 11, 12, 22) is expressed by the following equation.
[Formula 13]
[0057]
Forward prediction error n expressed by equation (19)pq iForward-polarization linear prediction coefficient CC that minimizes mean square error ofpq m(Pq = 11, 12, 22) is the linear prediction coefficient CC described in the prior art.mIn the same manner as the method for obtaining, the following equation can be obtained.
[Expression 14]
[0058]
However, RRmAnd UUpq m(Pq = 11, 12, 22) is defined as follows by the equations (22) to (25).
[Expression 15]
[Expression 16]
[Expression 17]
[Number 18]
[0059]
The forward
[0060]
Next, the multi-polarization
First, the forward multi-polarization linear prediction coefficient cpq jA process for extrapolating samples outside the spectrum signal band in the direction in which the sample number increases will be described in detail.
[0061]
The forward
[Equation 19]
[0062]
Next, extrapolated XpqUsing (M + 1), extrapolate the M + 2nd sample according to the following equation.
[Expression 20]
[0063]
Further, in the same manner as Expression (26) and Expression (27), the M + 3rd, M + 4th,..., M + M2th samples are extrapolated in order in the direction of increasing sample numbers. Here, M2 is the number of samples to be extrapolated, and an arbitrary value can be set.
[0064]
The backward
[Expression 21]
[0065]
Finally, when the multi-polarization
[0066]
In the first embodiment, only the case where two orthogonally polarized antennas are used as transmitting and receiving antennas has been described. When there are two or more polarization states of the transmitting and receiving antennas, the spectrum signal XpqAlthough the combination of p and q increases in (i), it is clear that the first embodiment can be easily extended in this case as well.
[0067]
As apparent from the above, according to the first embodiment, a plurality of polarization signals are converted into spectrum signals, linear prediction is performed on the plurality of spectrum signals, and a plurality of signals are considered in consideration of the prediction result. Since it is configured to extend the band of the spectrum signal, there is an effect that it is possible to increase the resolution of the received signal even when there are a plurality of reflection points in close proximity.
That is, even when a plurality of reflection points are extremely close to each other and sufficient resolution cannot be obtained by the conventional technique, the resolution can be increased by using the polarization information. Therefore, the detection accuracy of the target position and the target reflection coefficient can be increased.
It should be noted that it is easy to extend the case where the received signal is a polarization synthetic aperture radar image.
[0068]
FIG. 6 is a block diagram showing a radar apparatus according to
Reference numeral 24 denotes a signal-to-noise ratio estimation unit that estimates the signal-to-noise power ratio of a plurality of spectrum signals output from the
[0069]
Next, the operation will be described.
Except for the addition of the signal-to-noise ratio estimation unit 24 and the
[0070]
The signal-to-noise ratio estimator 24 calculates the noise power of the
[Expression 22]
Here, N is the noise power of the
[0071]
In the
[0072]
Spectral signal H weighted by
When the polarization states of the first polarization transmitting / receiving
[0073]
According to the second embodiment, among received signals obtained by a combination of a plurality of transmission / reception polarizations, a reception signal with a higher signal-to-noise power ratio contributes more and a reception with a lower signal-to-noise power ratio is received. Since the contribution of the signal can be further reduced, the influence of noise can be reduced, and the detection accuracy of the target position and the target reflection coefficient can be further improved.
[0074]
FIG. 7 is a block diagram showing a radar apparatus according to
A side lobe suppression unit (side lobe suppression unit) 26 suppresses side lobes by weighting a plurality of spectrum signals whose bands are expanded by the plurality of polarization
[0075]
Next, the operation will be described.
Except for the addition of the
[0076]
The
[Expression 23]
[0077]
According to the third embodiment, since the range side lobe can be suppressed, the detection accuracy of the target position and the target reflection coefficient can be further improved.
[0078]
FIG. 8 is a block diagram showing a radar apparatus according to
[0079]
Next, the operation will be described.
Except for the addition of the adaptive
The adaptive
[0080]
In the fourth embodiment, the adaptive
The general processing contents of the SVA method will be described. First, let g (t) be an input signal. Here, t = 1, 2,..., T, and T is the number of samples.
For the t-th sample of the input signal, an index w for discriminating main lobe and side lobe using the sample value g (t) of this input signal and its adjacent values g (t−1) and g (t + 1).u(T) is calculated by equation (31).
[Expression 24]
[0081]
The SVA method uses this index wuBased on (t), the signal g ′ (t) in which the side lobe is suppressed by the equation (32) is output.
[Expression 25]
[0082]
In the adaptive
[0083]
According to the fourth embodiment, since the range side lobe can be suppressed without increasing the main lobe width, the detection accuracy of the target position and the target reflection coefficient can be further improved.
[0084]
FIG. 9 is a block diagram showing a radar apparatus according to
[0085]
Next, the operation will be described.
Except for the addition of the
[0086]
The polarization
[Equation 26]
[0087]
Here, [T] is a unitary matrix, and an arbitrary unitary matrix can be set according to the purpose. The same applies to the combination of two orthogonal polarizations different from the combination of orthogonal polarizations of the first polarization transmission /
[0088]
According to the fifth embodiment, there is an effect that the detection accuracy of the target position and the target reflection coefficient when observed on an arbitrary polarization base can be further increased.
[0089]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when the conversion unit converts a plurality of polarization signals into a spectrum signal, the band extension unit performs linear prediction on the plurality of spectrum signals, and takes into account the prediction result, Since the configuration is such that the band of the spectrum signal is expanded, there is an effect that the resolution of the received signal can be increased even when a plurality of reflection points are present in close proximity.
[0090]
According to the present invention, the band extending means estimates a linear prediction coefficient from a plurality of spectrum signals, estimates a spectrum outside the reception band in the plurality of spectrum signals using the linear prediction coefficient, and generates a plurality of spectrum signals. On the other hand, since the outer spectrum is extrapolated, the spectrum signal band can be easily expanded.
[0091]
According to this invention, when the band extending means estimates the spectrum outside the reception band in an arbitrary spectrum signal, it is configured to use the linear prediction coefficient related to the other spectrum signal. There is an effect that can be expanded.
[0092]
According to the present invention, there is provided a noise influence removing unit that estimates a signal-to-noise power ratio of a plurality of spectrum signals output from the conversion unit and multiplies the spectrum signal by a weighting coefficient corresponding to the signal-to-noise power ratio. Since it comprised so, there exists an effect which can reduce the influence of the noise power of a receiver.
[0093]
According to the present invention, the side lobe suppression means for suppressing the side lobes by weighting the plurality of spectrum signals whose bands have been expanded by the band expansion means is provided, so that the resolution of the received signal is further increased. There is an effect that can.
[0094]
According to the present invention, since the side lobe suppression unit that suppresses the side lobe by performing the convolution of the weighting function on the plurality of polarization signals inversely converted by the inverse conversion unit is provided, the resolution of the received signal is reduced. There is an effect that can be further enhanced.
[0095]
According to the present invention, since the polarization basis conversion unit that performs the polarization basis conversion on the plurality of spectrum signals output from the conversion unit is provided, the resolution of the received signal can be further improved. .
[0096]
According to the present invention, when a plurality of antennas having different polarization characteristics are composed of two antennas whose polarization characteristics are orthogonal to each other, the transmitting means drives the two antennas alternately while performing polarization. While receiving signals, the receiving means is configured to receive two polarization signals by driving two antennas, so that a plurality of polarization signals can be received without complicating the configuration. effective.
[0097]
According to the present invention, since the polarization characteristic of one antenna is vertical polarization and the polarization characteristic of the other antenna is horizontal polarization, without using a special antenna, There is an effect that a plurality of polarization signals can be received.
[0098]
According to this invention, since the polarization characteristic of one antenna is right-handed circular polarization and the polarization characteristic of the other antenna is left-handed circular polarization, a special antenna is used. Without being able to receive a plurality of polarization signals.
[0099]
According to the present invention, the plurality of polarization signals are converted into spectrum signals, linear prediction is performed on the plurality of spectrum signals, and the bands of the plurality of spectrum signals are expanded in consideration of the prediction result. Therefore, even when a plurality of reflection points exist in close proximity, there is an effect that the resolution of the received signal can be increased.
[0100]
According to the present invention, the linear prediction coefficient is estimated from the plurality of spectrum signals, and the spectrum outside the reception band in the plurality of spectrum signals is estimated using the linear prediction coefficient, Since the spectrum is extrapolated, the spectrum signal band can be easily expanded.
[0101]
According to the present invention, when estimating a spectrum outside the reception band in an arbitrary spectrum signal, the linear prediction coefficient related to the other spectrum signal is used, so that the spectrum signal band can be expanded with high accuracy. There is an effect that can be done.
[0102]
According to the present invention, the signal-to-noise power ratio of a plurality of spectrum signals is estimated, and the spectrum signal is multiplied by a weighting coefficient corresponding to the signal-to-noise power ratio. There is an effect that the influence can be reduced.
[0103]
According to the present invention, since the configuration is such that the side lobes are suppressed by weighting the plurality of spectrum signals after the band expansion, there is an effect that the resolution of the received signal can be further increased.
[0104]
According to the present invention, since the convolution of the weighting function is performed on the plurality of polarization signals after the inverse conversion to suppress the side lobes, there is an effect that the resolution of the received signal can be further increased.
[0105]
According to the present invention, since the polarization base conversion is performed on the plurality of spectrum signals, there is an effect that the resolution of the received signal can be further increased.
[0106]
According to the present invention, when a plurality of antennas having different polarization characteristics are composed of two antennas whose polarization characteristics are orthogonal to each other, a polarization signal is transmitted while alternately driving the two antennas. On the other hand, since the two antennas are driven to receive two polarization signals, there is an effect that a plurality of polarization signals can be received without complicating the configuration.
[0107]
According to the present invention, since the polarization characteristic of one antenna is vertical polarization and the polarization characteristic of the other antenna is horizontal polarization, without using a special antenna, There is an effect that a plurality of polarization signals can be received.
[0108]
According to this invention, since the polarization characteristic of one antenna is right-handed circular polarization and the polarization characteristic of the other antenna is left-handed circular polarization, a special antenna is used. Without being able to receive a plurality of polarization signals.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a radar apparatus according to
FIG. 2 is a block diagram showing in detail the inside of a multiple polarization band extension unit.
FIG. 3 is a flowchart showing a super-resolution processing method according to
FIG. 4 is an explanatory diagram showing an operation mode at each time of a first polarization transmission / reception antenna and a second polarization transmission / reception antenna.
FIG. 5 is a block diagram showing another radar apparatus according to
FIG. 6 is a block diagram showing a radar apparatus according to
FIG. 7 is a block diagram showing a radar apparatus according to
FIG. 8 is a block diagram showing a radar apparatus according to
FIG. 9 is a block diagram showing a radar apparatus according to
FIG. 10 is a block diagram showing a conventional radar apparatus.
[Explanation of symbols]
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