JP3752000B2 - アロエ葉皮由来のレクチン活性蛋白質 - Google Patents

アロエ葉皮由来のレクチン活性蛋白質 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アロエ(Aloe)から単離した新規なレクチン蛋白質に関する。
【0002】
【従来の技術】
レクチンとは動植物あるいは細菌で見いだされる免疫学的産物にあらざる糖結合性蛋白質で、結合価が2以上で動植物細胞を凝集し、多糖類や複合脂質を沈降させ、その結合特異性を単糖やオリゴ糖を用いた阻止試験で規定することができるものをいう。多種類のレクチンが発見されてその性質が解明され、生化学、免疫学、医学等の広範囲の分野で利用されている。
【0003】
レクチンのなかには凝集素としての性質を有するものがある。すなわち細胞表面に結合し、複数の細胞を架橋し、集結させる。レクチンは複数の結合価を有しており、細胞どうしを架橋して凝集塊を作る。例えば小麦胚凝集素(WGA)は小麦胚リパーゼ中に存在し、癌細胞を正常細胞に比べ強く凝集する。また赤血球を特異的に凝集させるものもある。
【0004】
また、レクチンのなかには幼若化活性(mitogen活性)を有するものもある。すなわち抗原非特異的にリンパ球を幼若化し、分裂を誘起させるものであり、リンパ球の芽球化の引き金となるカルシウムの細胞内への流入、イノシトールリン脂質代謝の亢進を引き起こす。例えばフィトヘマグルチニン、コンカナバリンA等は小リンパ球を幼若化させ、細胞分裂や抗体その他の活性物質の産生、放出を行わしめる。
【0005】
またレクチンは糖類等と特異的に結合する。すなわちレクチンは細胞表面にある糖蛋白、プロテオグリカン、糖脂質等と特異的に結合する。例えばミヤコグサ種子に含まれるレクチンはフコースと、大豆に含まれるレクチンはα−D−ガラクトース、N−アセチル−D−ガラクトサミンと特異的に結合する。レクチンはかかる糖類との特異的結合性を利用して、細胞膜上の糖を含んだ分子の存在個所の決定や分離のための試薬として利用されている。例えば病気によって変化するヒト血中の糖蛋白質構造の糖鎖部分をレクチンを用いて酵素レベルで認識する臨床診断法等が研究されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところでレクチンを生化学、免疫学、医学等の分野で利用するためには、できるだけ限定された対象に対して糖結合特異性や凝集素としての性質を示すことが望ましい。
【0007】
特にグルコース及びマンノースの両者に特異的に結合するレクチンはコンカナバリンA等多数知られているが、マンノース及びその置換体のみに特異的に結合するレクチンは少ない。
【0008】
また、特定の動物の赤血球にのみ強い凝集活性を示すレクチンは少ない。例えば藻類由来のある種のレクチンはウマ赤血球に対して最も強い活性を示すが、ウサギ、モルモット、ヒツジに対しても活性を示し、赤血球の種類による差異があまり認められない。
【0009】
さらにレクチンの多方面での利用を可能にするためには、レクチン蛋白質の全アミノ酸配列を解明することが望まれる。
【0010】
一方近年、アロエの栄養学的、生理学的性質が注目を集めるようになってきたが、植物由来のレクチンは従来タチナタマメから精製されるコンカナバリンAやインゲンマメから精製されるインゲンマメレクチン(PHA)等が研究の主体であり、アロエ由来のレクチンはこれまでほとんど研究されなかった。
【0011】
そこで、本発明は、植物由来であり、さらに詳しくはアロエ葉皮から単離され、全アミノ酸配列の決定された所定のアミノ酸配列を有し、レクチンとしての特定の生理活性を有する物質を提供することを基本的課題とする。さらに本発明は、種特異性の凝集活性を示すこと、あるいは特定の細胞に対して幼若化活性を示すこと、あるいは単一の糖類に対して特異的活性を示すこと、のうち、少なくとも1の活性を示すレクチンを提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的にしたがい鋭意研究を重ねた結果、植物由来であり、具体的にはアロエ葉皮から単離され、その全アミノ酸配列の決定された所定のアミノ酸配列を有する蛋白質を見いだした。該蛋白質は、レクチンとしての特定の生理活性を有するレクチン蛋白質であり、109アミノ酸残基よりなり、配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるものである。またアロエ葉皮から単離することによって、レクチン活性を有する蛋白質を見いだした。さらにアロエ葉皮由来の蛋白質であって、レクチンとしての生理活性、すなわち特定の種に対してのみ凝集活性を示すこと、あるいは特定の細胞に対して幼若化活性を示すこと、あるいは糖類に対する活性が、単一の糖類に対してのみ特異的活性を示すこと、の少なくとも1の活性を有する蛋白質を見いだした。
【0013】
請求項1記載の発明は、配列番号1に記載されたアミノ酸配列、で特定されるアロエ葉皮由来のレクチン蛋白質である。
【0014】
請求項2及び3は、アロエ葉皮由来のレクチン活性を有する蛋白質についてのものである。
【0016】
請求項記載の発明はアロエ葉皮部を均質化し、溶剤により沈澱した沈澱物を溶解し、該溶解物をクロマトグラフィーにより分画し、該分画により得られたレクチン活性物質を塩析し、沈澱物を溶解させてこれをクロマトグラフィーにかけ、レクチン活性分画を溶出させ、該レクチン活性分画を透析後、クロマトグラフィーにより分画、精製することによって単離される請求項1記載のレクチン活性蛋白質である。
【0017】
請求項5〜6は、アロエ葉皮由来の蛋白質であって、レクチンとしての生理活性を有する蛋白質についてのものである。
【0018】
請求項記載の発明は、ウサギの赤血球に対してのみ凝集活性を示す、請求項1記載のレクチン活性蛋白質である。
【0019】
請求項記載の発明は、リンパ球に対して幼若化活性を有する、請求項1記載のレクチン活性蛋白質である。
【0020】
請求項6記載の発明は、糖類に対する特異的結合性が、マンノース及びその置換体に対してのみである、アロエ葉皮由来のレクチン活性蛋白質である。
【0021】
請求項7記載の発明は、前記マンノースの置換体がメチル−α−D−マンノピラノシドである、レクチン活性蛋白質である。
【0022】
該レクチン蛋白質のかかる特定の性質を利用することにより、例えばウサギの血液の検出、リンパ球の分裂誘起、マンノースの検出等を容易に行えることとなった。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の視点は、アロエ葉皮から単離し、その全アミノ酸配列を決定した、レクチン活性を有する蛋白質に関するものである。また本発明の第二の視点は、アロエ葉皮から単離した、レクチン活性を有する蛋白質に関するものである。さらに本発明の第三の視点は、アロエ葉皮由来のレクチンとしての生理活性を有する蛋白質に関するものである。以下順を追って説明する。
【0024】
レクチン蛋白質の単離:アロエのゲル状の部分すなわち葉肉の部分を除いた、葉皮の部分のみを使用した。この葉肉の部分を洗浄、均質化した後、溶剤で蛋白質を沈澱させた。この沈澱物を緩衝液で溶解後、ゲルろ過し、レクチン活性分画を得た。この分画を硫酸アンモニウム等で塩析し、レクチン活性分画を沈澱させた。これを緩衝液に溶解し、イオン交換クロマトグラフィーにかけ、食塩の段階的濃度勾配(Stepwise)によりレクチン活性分画を溶出させ、脱塩透析した後、再度ゲルろ過を行い精製レクチン蛋白質を得た。該レクチン蛋白質は赤血球凝集活性、あるいはリンパ球幼若化活性、あるいは糖結合特異性、のレクチン活性を示した。また該レクチン蛋白質の分子量は35000であった。
【0025】
アミノ酸配列の決定:精製レクチン蛋白質をシアノーゲンブロマイドで限定分画した後、トリプシンで酵素限定分解し、逆相クロマトグラフィーにより18個のペプチド分画を得た。また精製レクチン蛋白質を還元し、S−ピリジルエチル化し、逆相クロマトグラフィーによりアセトニトリルの直線勾配で蛋白質を分画Iと分画IIに分離した。分画Iをシアノーゲンブロマイドで限定分解し、2つのペプチドを得た。また分画IIをアクロモバクタープロテアーゼIで酵素限定分解し、5つのペプチドを得た。さらに分画I及び分画IIをBNPS−スカトールで限定分解し、それぞれ2つのペプチドを得た。上記の分画から気相シーケンサーを用いてアミノ酸配列を決定し、ペプチドマップを作成し、全アミノ酸配列を決定した。該レクチン蛋白質は分子内にS−S結合を有する109アミノ酸残基よりなる。
【0026】
アロエ葉皮からのレクチン活性を有する蛋白質の単離:アロエのゲル状の部分すなわち葉肉の部分を除いた、葉皮の部分のみを使用した。この葉肉の部分を洗浄、均質化した後、溶剤で蛋白質を沈澱させた。この沈澱物を緩衝液で溶解後、ゲルろ過し、レクチン活性分画を得た。この分画を硫酸アンモニウム等で塩析し、レクチン活性分画を沈澱させた。これを緩衝液に溶解し、イオン交換クロマトグラフィーにかけ、食塩の段階的濃度勾配(Stepwise)によりレクチン活性分画を溶出させ、脱塩透析した後、再度ゲルろ過を行い精製レクチン蛋白質を得た。該レクチン蛋白質は赤血球凝集活性、あるいはリンパ球幼若化活性、あるいは糖結合特異性、のレクチン活性を示した。
【0027】
生理活性の測定:赤血球凝集活性、リンパ球幼若化活性、糖に対する結合特異性について検討した。赤血球凝集活性は精製レクチン蛋白質をトリプシン処理し、各種の動物の赤血球について測定した。リンパ球幼若化活性は一定量のリンパ球をマイクロプレートにまいた後、レクチン等を添加し、所定時間経過後ホルマザンの生成率を測定することにより求めた。糖に対する結合特異性は各種の糖を段階的に希釈し、これに凝集活性16に調製されたレクチンを添加し、レクチンの凝集活性を阻害する最小の糖濃度として表した。これらの結果からレクチン蛋白質はウサギ赤血球に対してのみ凝集活性を有し、またリンパ球幼若化活性を有し、さらに糖類について、マンノース及びその置換体に対してのみ結合特異性を有することが確認される。
【0028】
【実施例】
以下本発明の実施例を説明する。ただし以下の記載は本発明をなんら限定するものではない。
【0029】
アロエ葉皮からのレクチン活性を有する蛋白質の単離:キダチアロエ(Aloe arborescens Miller var. natalensis Berger. 三重県久居市の藤田保健衛生大学の生薬研究塾の薬用植物園で栽培)3kgからゲル状部分を除いた葉皮部分のみを分離し、蒸留水でよく洗浄した後均質化した。この均質化した液をファットマンGF/A(Whatman International社製)でろ過し、そのろ液に−20℃のアセトンを 2倍量添加し、生じた沈澱物を遠心分離して収集した後凍結乾燥した。この凍結乾燥物をリン酸塩緩衝液(PBS)で溶解した。次にこの溶解液をSephadex G−25(φ11.5×50cm)でゲルろ過を行い、レクチン活性分画を得た。この分画を80%飽和硫酸アンモニウムで塩析し、レクチン活性分画の沈澱を生成した。この沈澱物を遠心分離して収集した後5mMのリン酸塩緩衝液(KPB、pH8.0)で溶解し、これをイオン交換クロマトグラフィー(Whatman DE-52, φ1.6×14cm)で食塩濃度を0〜0.5Mまで変化させたステップワイズ法で溶出させた。レクチン活性分画は食塩濃度0.35Mで溶出した。このレクチン活性分画を蒸留水で脱塩透析し、生じた沈澱物を凍結乾燥した。この乾燥物を10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH8.0, 0.5MNaClを含む)で溶解し、この溶解液をSuperdex 75HR10/30(ファーマシア社製)でゲルろ過してレクチン蛋白質を精製した。このレクチン蛋白質の分子量をnative−PAGE電気泳動法(Davis, B. J (1964) Electrophoresis II Methods and Application to human serum proteins. Ann. N. Y. Acad. Sci. 121, 404-427)及びゲルろ過法(pH8.0に調製された、10mMリン酸ナ トリウム緩衝液中に0.5MNaClを含有した溶液で等張化したSuperdex 75HR10/30(ファーマシア社製)を使用し、該緩衝液の流速を0.75ml/minで測定)で求めた。図3において(1)は市販の牛血清アルブミン(シグマ社製)、(2)は市販の卵白アルブミン(シグマ社製)、(3)は市販のミオグロビン(シグマ社製)の分子量検定用蛋白質の分子量を示している。レクチン蛋白質の分子量は35000であった。
【0030】
アミノ酸配列の決定:以下の操作によりアミノ酸配列を決定した。
【0031】
精製レクチン蛋白質のシアノーゲンブロマイドによる限定分解:精製レクチン蛋白質3.5nmolに、シアノーゲンブロマイド20mgを予め1mlのギ酸で溶解した溶液200μlを添加して限定分画した後、William.E.Bらの方法にしたがい(William, E. B., and Wold, F. (1973) Biochemistry. vol.12, 828-834)1mg/mlのトリプシン1.6μl(70pmol相当量)で酵素限定分解した。この分解物を逆相の高速液体クロマトグラフィー(Synchropak RP-8)により分離し、18個のペプチドを得た。図5は、シアノーゲンブロマイドで限定分解し、続いてトリプシン処理を行い、各断片を逆相のクロマトグラフィーで溶出させた際の溶出パターンを示したものである。この試料を気相シーケンサー(Applied Biosystems社 470A)を用いて、N末端側アミノ酸配列を分析 した。クロマトグラフィーで溶出させた各ペプチドを、保持時間の短いものから順にMT1、MT2、MT3、−−−、MT18とすると、これらのうち主なペプチドの、解読したN末端側アミノ酸配列は次のようになる。MT5はThr Asp Gly Asn Leu Val Val Gln Asn Ser Ala Asn Argである。MT6はAla Thr Leuである。MT8マイナー(minor)はAla Thr Leu Xaa Thr Asp Gly Asn Leu IleまたはVal Valである。MT8メジャー(major)はIle Ile Trp Gln Ser Asn Thr Glyである。MT10はGly Asp Tyrである。MT11はGln His Asp Xaa Asn Leu Val Leu Tyr Glu Ser Gly Asn Pro Thr Trp Ala Ser Asn Thr Gly Gly Leu Ala Leu His Xaa Argである。MT12はAsn Gly Asn Val Val Ile Val Gly Pro Pro Ileである。MT13はIle Ile Trp Gln Ser Phe Thr Glyである。MT15はIle Ile Trp Gln Ser Asn Thr Gly Thr Gly Thr Asn Gly Asp Tyr Leu Leu Val Leu Gln Lysである。MT−16はAsn Gly Asp Val Valである。MT17マイナー(minor)はIle Ile Trp Gln Ser Phe Thr Gly Thr Gly Thr である。MT17メジャー(major)はAsp Asn Ile Leu Tyr Ser Ser Glu Val Leu Hisである。ここでXaaはそのアミノ酸残基を解読できなかったことを表す。「または」で接続した部分があるのは本発明に係るレクチン蛋白質がヘテロジナイズであること、すなわち所定の位置のアミノ酸残基が異なるレクチンが混在していることを示している。以下の解析においても同様である。
【0032】
精製レクチン蛋白質からの分画I、分画IIの生成:精製レクチン蛋白質400pmolをトリ−N−ブチルフォスフィン20μlで還元し、さらに4−ビニルピリジン10μlによりS−ピリジルエチル化し(Usami, Y., Fujimura, Y., Suzuki, M., Ozeki, Y., Nishio, K., Fukui, H., and Titani, K. (1993) Primary structure of two-chain botrocetin, a von Willebrand factor modulator purified from the venom of Bothrops jararaca. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 928-932)、逆相の高速液体クロマトグラフィー(Synchropak RP-8)によりアセトニトリル0〜60重量%の直線勾配で蛋白質を分画Iと分画IIに分離した。図4は逆相の高速液体クロマトグラフィーで溶出したパターンを示している。1は分画Iを、2は分画IIを示している。この試料を気相シーケンサー(Applied Biosystems社 470A)を用いて、N末端側アミノ酸配列を分析した。分画Iの解読したN末端側アミノ酸配列はAsp Asn Ile Leu Tyr Ser Ser Glu Val Leu Xaa Glu Asn Gln Tyr Ile Ser Tyr Gly Pro Tyr Glu Phe Ile Met Gln His Asp Cys Asn Leu Val Leu Tyr Glu Ser Gly Asn Proである。また分画IIの解読したN末端 側アミノ酸配列はGly Asp Tyr Leu Leu Val Leu Gln Lys Asn Gly Asn Val Val Ile Val Gly Pro Pro Ile Trp Ala Thr Glyである。
【0033】
分画Iの限定分解:約125pmolの分画IにGross,E.の方法にしたがい(Gross, E. (1967) Methods Enzymol. vol.11, 238-255)、シアノーゲンブロマイド10mgを予め1mlのギ酸で溶解した溶液100μlを添加して限定分解し、2つのペプチド、H−Mメジャー(major)及びH−Mマイナー(minor)を得た。またこれとは別に、300pmolの分画IをOmenn,G.Sらの方法にしたがい(Omenn, G.S., Fontana, A., and Anfinsen, C. B. (1970) J. of Biol. Chem. vol.245, 1895-1902)、まず80μlの氷酢酸に溶解した後、0.5mgのBNPS−スカトールで限定分解し、2つのペプチド、H−Wメジャー(major)及びH−Wマイナー(minor)を得た。この試料を気相シーケンサー(Applied Biosystems社 470A)を用いて、N末端側 アミノ酸配列を分析した。各ペプチドの解読したN末端側アミノ酸配列は次の通りである。H−MメジャーはAsp Asn Ile Leu Tyr Ser Ser Glu Val Leu His Glu Asn Gln Tyr Ile Ser Tyr Gly Pro Tyr Glu Phe Ile Metである。H−MマイナーはGln His Asp Cys Asn Leu Val Leu Tyr Glu Ser Gly Asn Pro Thr Trp Ala Xaa Asn Thr Gly Gly Leu Ala Xaa His Cys Arg Ala Thr Leuである。H−W メジャーはAla Ser Asn Thr Gly Gly Leu Ala Leu His Cys Arg Ala Thr Leu Gln Thr Asp Gly Asn Leu Val Val Gln Asn Ser Ala Asn Arg Ileである。H−W マイナーはAsp Asn Ile Leu Tyr Ser Ser Glu Val Xaa Xaa Glu Asn Gln Tyr Ile Ser Tyr Gly Pro Xaa Glu Phe Ileである。
【0034】
分画IIの限定分解:約270pmolの分画IIを、正木らの方法にしたがい(Masaki, T., Tanabe, M., Nakamura, K., and Soejima, M. (1981) Biochim. Biophys. Acta. vol.660, 51-55)、10ng/μlのアクロモバクタープロテアーゼI、8.3μlで酵素限定分解し、前述の逆相の高速液体クロマトグラフィーを用いて5つのペプチドを得た。図6はアクロモバクタープロテアーゼIを用いて限定分解した分画を逆相の高速液体クロマトグラフィーを用いて溶出させたパターンを示したものである。クロマトグラフィーで溶出させたこれらの各ペプチドを、保持時間の短いものから順にL−K6、L−K7、L−K8、L−K9、L−K10とする。またこれとは別に、300pmolの分画IIをOmenn,G.Sらの方法にしたがい、まず80μlの氷酢酸に溶解した後0.5mgのBNPS−スカトールで限定分解し、2つのペプチドL−Wメジャー(major)及びL−Wマイナー(minor)を得た。この試料を気相シーケンサー(Applied Biosystems社 470A)を用いて、N末端側アミノ酸配列 を分析した。各ペプチドの解読したN末端側アミノ酸配列は次の通りである。L−K6はGly Asp Tyr Leu Leu Valである。L−K7はGly Asp Tyrである。L−K8はAsn Gly Asn Val Val Ile Val Gly Pro Pro Ile Xaa Ser Thr Gly Thr Gly Argである。L−K9はAsn Gly Asn Val Val Ile Val Gly Pro Pro Ile Xaa Ala Thr Gly Thr Gly Argである。L−K10はAsn Gly AspまたはAsn Valである。L−WメジャーはAlaまたはSer Thr Gly Thr Gly Argである。L−WマイナーはGly Asp Tyr Leu Leu Val Leu Gln Lys Asn Gly Asn Val Val Ile Val Gly Pro Pro Ile Xaa Ala Thr Glyである。
【0035】
上記の結果からペプチドマップを作成し(図1)、アミノ酸配列を決定した。得られたアミノ酸配列は、配列番号1に示すものである。
【0036】
該レクチン蛋白質は分子内にS−S結合を有する109アミノ酸残基よりなる。N末端側から63残基はイソロイシンまたはバリン、76残基はアスパラギンまたはフェニルアラニン、94残基はアスパラギンまたはアスパラギン酸、104残基はセリンまたはアラニンである。このように精製レクチン蛋白質は、アミノ酸配列が部分的に異なる状態(すなわちヘテロジナイズ)で存在する。なおS−S結合の存在は、Cys残基が2つしか存在しないこと、及び電気泳動法により確認した。
【0037】
赤血球凝集活性の測定:赤血球はヒツジ、ウサギ、ヒトの赤血球を使用した。まず新鮮な赤血球をトリス緩衝塩溶液(TBS:150mMのNaClを含有する10mMのトリス−HCl溶液、pH7.4)で数回洗浄した。この洗浄した各種動物の赤血球について、佐々木らの方法(Sasaki, H., and Aketa, K. (1981) Purification and distribution of a lectin in sea urchin (Anthocidaris Crassispina) egg before and after fertilization Exp. Cell, Res. vol.135, 15-19)にしたがってトリプシン処理し、さらにグルタルアルデヒド固定を行った。すなわち該赤血球を0.1%トリプシン(シグマ社製、タイプIII)−TBS溶液中で10%の浮遊液とし、37℃で1時間保持した。その後20倍量のPBS(リン酸塩緩衝液、150mMの塩化ナトリウム、10mMのリン酸ナトリウム、pH7.4)で4回洗浄し、1%グルタルアルデヒド−PBS溶液中で10%の浮遊液とし、4℃で1晩保持した。グルタルアルデヒド固定された赤血球を20倍量のPBSで4回洗浄し、0.1Mグリシン−PBS中でさらに4℃で1晩保持した。最後に20倍量のTBSで洗浄し、10%浮遊液の状態で0.1%アジ化ナトリウムを添加し、赤血球使用時まで保持した。
【0038】
赤血球凝集活性はマイクロタイターVプレートで測定した。すなわち各ウェルに、0.2%のツイーン20を含有するTBS中に連続して2倍ずつ希釈されたレクチンを25μlと、TBSを50μlと、2%の赤血球懸濁液を25μlとを混合し、20℃で1時間、保湿器で保持した。凝集活性は凝集を起こすレクチン蛋白質の最大希釈倍率の逆数で表した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0003752000
【0040】
表1からレクチン蛋白質は、ヒトのA型、B型、O型及びヒツジの赤血球に対してはほとんど凝集反応を示さず、ウサギの赤血球に対してのみ凝集反応を示すことが確認される。
【0041】
リンパ球幼若化活性の測定:リンパ球の幼若化活性はBALB/cマウス(5〜10週齢)の脾臓リンパ球を用いて測定した。リンパ球を10%の胎児の子牛の血清(ベーリンガー社製)、ペニシリン及びストレプトマイシン(ギブコ BRL社製)を含有するRPMI−1640(日水社製)中で1×107個/mlとなるように調製し、この細胞懸濁液100μlを96穴のウェルにまき、50μlのレクチン溶液を添加した。これを37℃、二酸化炭素5%の環境下で48時間培養した。細胞の増殖は、3−(4、5−ジメチルチアゾリル−2)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド(MTT、シグマ社製)の、ミトコンドリアコハク酸デヒドロゲナーゼによるホルマザンへの変換、を検出し測定した(Mosman, T. (1983) Rapid colorimetric assay for cellular growth and survival; application to proliferation and cytotoxicity assays. J. Immunol. Methods 65, 55-63 及び Denizot, F., and Lang, R. (1986) Rapid colorimetric assay for cell growth and survival modification to the tetrazolium dye procedure giving improved sensitivity and reliability. J. Immunol. Methods 89, 271-277)。48時間培養後、リン酸塩緩衝液(PBS)に溶解した37.5μlのMTT(5mg/ml)をウェルに添加した。細胞をさらに4時間培養し、ホルマザンの結晶を生成させ、この結晶を50μlのイソプロパノールに溶解した。このホルマザンの結晶溶液を分光光度計で570nmで吸光度を測定し(ただし対照は630nmで測定した)、リンパ球の増殖活性能(SI)を次式、SI=A2−A0/A1−A0により算出した(ただしA0は対照の吸光度、A1はレクチンを添加しなかった場合の吸光度、A2はレクチンを添加した場合の吸光度である)。結果を図2に示す。図2の実線はレクチン蛋白質のSuperdex 75での溶出パターンを280nmでの吸光度で示したものであり、○は溶出したレクチン蛋白質のチューブ番号9〜12における幼若化活性を示したものである。チューブ番号9において幼若化活性は1.1であり、チューブ番号11において2.4と最大となり、チューブ番号12まで1より大きい。すなわちレクチン蛋白質は、リンパ球に対する幼若化活性を有することが確認される。
【0042】
糖類に対する結合特異性:糖類に対する結合特異性はレクチン蛋白質の赤血球凝集活性を阻害する最小の糖濃度として表した。D−マンノース、メチル−α−D−マンノピラノシド、マルトース、フルクトース、マンニトール、α−メチル−D−グルコシド(以上ナカライテスク社製)、マンナン、マンノサミン、D−グルコース、D−ガラクトース、L−フコース、N−アセチル−D−グルコサミン、N−アセチル−D−ガラクトサミン、N−アセチルノイラミン酸(以上シグマ社製)、及びラクトース(和光純薬社製)の各種の糖類を1種類ずつ段階的に希釈し、これらに赤血球凝集活性が16に調整されたレクチンを含有する溶液を添加し、赤血球凝集活性の阻害性を確認した。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 0003752000
【0044】
表2より赤血球凝集活性を阻害する濃度の低いものは、D−マンノース、及びD−マンノースの1水素原子がメチル基で置換されたメチル−α−D−マンノピラノシドである。レクチン蛋白質は、マンノース及びその置換体に対して特異的に結合することが確認される。
【0045】
【発明の効果】
アロエの葉皮から単離したレクチン蛋白質の全アミノ酸配列の決定により、アロエ由来のレクチン蛋白質を他の動植物等由来のレクチン蛋白質と明確に区別し、その生理活性を明確にすることが可能となった。またかかるアミノ酸配列の修飾によって、または類縁蛋白との一次構造の比較によって、所定の機能を発現するための重要な領域を推定することも可能となる。アロエの葉皮から単離したかかるレクチン活性物質は、種々の生理活性を有する。すなわちウサギの赤血球に対してのみ凝集活性を示し、あるいはリンパ球に対して幼若化活性を示し、あるいは糖類に対する特異的結合性がマンノース及びその置換体に対してのみである。かかる生理活性により、レクチン蛋白質の多方面への応用が可能である。
【0046】
【配列表】
配列番号:1
配列の長さ:109
配列の型:アミノ酸
配列の種類:タンパク質
起源
生物名:アロエ(Aloe)
株名:キダチアロエ(Aloe arborescens Miller var. natalensis Berger)
組織の種類:葉皮
配列の特徴
特徴を表す記号:disulfide-bonds
存在位置:29..52
特徴を決定した方法:E、S
配列
Figure 0003752000

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアロエから単離したレクチン蛋白質を所定の方法で分画し、各分画のアミノ酸配列から決定されたレクチン蛋白質の全アミノ酸配列を示したものである。各分画名の下に記載された配列がその分画のアミノ酸配列であり、レクチン蛋白質の全アミノ酸配列はNo.1及びNo.1 contの下に記載されたアミノ酸配列である。左から右へ向かう方向がN末端からC末端へ向かう方向である。記載した略号は以下の通りである。 A:Ala, C:Cys, D:Asp, E:Glu, F:Phe, G:Gly, H:His, I:Ile, K:Lys, L:Leu, M:Met, N:Asn, P:Pro, Q:Gln, R:arg, S:ser, T:Thr, V:Val, W:Trp, Y:Tyr。 また「−−−」はそのアミノ酸残基以降の配列を解読しなかったことを示す。また、No.1 contにおいて2段に記載されているアミノ酸は「または」の意、すなわち上段のアミノ酸または下段のアミノ酸の意である。
【図2】本発明の実施例に係るレクチン蛋白質の溶出パターン及びレクチン蛋白質の幼若化活性を示したものである。実線はアロエの葉皮に所定の処理を行い、得られたレクチン活性分画をSuperdex 75でゲルろ過した際の溶出パターンを280nmでの吸光度で示したものである。○はリンパ球の幼若化活性能を示す。また横軸はチューブ番号を示す。
【図3】本発明の実施例に係るレクチン蛋白質の分子量測定結果を示したものである。(1)は牛血清アルブミン、(2)は卵白アルブミン、(3)はミオグロビンを、○はレクチン蛋白質を示している。また、横軸は溶出体積/排除体積を示す。
【図4】本発明の実施例に係る精製レクチン蛋白質を還元し、さらにS−ピリジルエチル化し、逆相の高速液体クロマトグラフィーにより溶出させたパターンを280nmでの吸光度で示したものである。1は分画Iを、2は分画IIを示している。実線は溶出パターンを、破線はアセトニトリルの直線濃度勾配を示している。
【図5】本発明の実施例に係る精製レクチン蛋白質をシアノーゲンブロマイドで限定分画し、トリプシン処理を行い、逆相の高速液体クロマトグラフィーにより溶出させた際の溶出パターンを206nmでの吸光度で示したものである。実線は溶出パターンを、破線はアセトニトリルの直線濃度勾配を示している。
【図6】本発明の実施例に係る分画IIをアクロモバクタープロテアーゼIで限定分解し、これを逆相の高速液体クロマトグラフィーにより溶出させた際の溶出パターンを206nmでの吸光度で示したものである。実線は溶出パターンを、破線はアセトニトリルの直線濃度勾配を示している。

Claims (6)

  1. 配列番号1で表わされるアミノ酸配列、で特定される、アロエ葉皮由来のレクチン活性蛋白質。
  2. アロエ葉皮部を均質化し、溶剤により沈澱した沈澱物を溶解し、該溶解物をクロマトグラフィーにより分画し、該分画により得られたレクチン活性物質を塩析し、沈澱物を溶解させてこれをクロマトグラフィーにかけ、レクチン活性分画を溶出させ、該レクチン活性分画を透析後、クロマトグラフィーにより分画、精製することによって単離されたことを特徴とする請求項1記載のレクチン活性蛋白質。
  3. ウサギの赤血球に対してのみ凝集活性を示すことを特徴とする、請求項1記載のレクチン活性蛋白質。
  4. リンパ球に対して幼若化活性を有することを特徴とする、請求項1記載のレクチン活性蛋白質。
  5. 糖類に対する特異的結合性が、マンノース及びその置換体に対してのみであることを特徴とする、請求項1記載のアロエ葉皮由来のレクチン活性蛋白質。
  6. 前記マンノースの置換体がメチル−α−D−マンノピラノシドであることを特徴とする請求項5記載のレクチン活性蛋白質。
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