JP3751614B2 - 化学分析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微量な化学物質の反応や合成分析を行うμ−TASなどに用いられる微細流路を有する化学分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子解析や血液検査などの生化学分析、あるいは化学反応を効率的に行うために、開口断面の幅、深さが数10μm〜数mmの微細流路を有する化学分析装置を用いることがある。ここでは、蒸留、分離、精製など様々な化学的な基本操作を実現する為の流路形状が構築されるが、試料の混合過程においては以下の2種類が代表的な手法として知られている。
【0003】
一つは、図11に示すように、第1試料挿入孔111及び第2試料挿入孔112から加圧することにより挿入された2種類の試料が、Y字形状の混合部110において合流する。合流後は、混合路116において、両試料が物理法則に従って徐々に拡散していく。混合路116は、流速等を考慮して、その拡散が終了するだけの長さが確保されているので、混合液検出部114では、十分に混合された混合液が検出される(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
別の混合過程の例としては、図12に示すような化学分析装置が挙げられる。第1試料挿入孔111から挿入された第1試料は、主流路117を通過し、混合部110において、第2試料と接触する。図12(b)に示すように、混合部110では、主流路117の壁に多数の微細孔118が配設されており、第2試料はこの微細孔118を通過し、第1試料と接触する。微細孔118を通過した第2試料は多数の液滴となるので、結果的に両試料の接触面積が増加し、効果的な拡散混合が実現する(例えば、非特許文献2参照。)。
【0005】
【非特許文献1】
「生産研究」52巻7号、2000年7月、P304−311
【0006】
【非特許文献2】
インターネット<URL:http://www.coe.waseda.ac.jp/shoji/3−j.html>
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11に示す混合部110では、混合する試料の量に大きな差をつける事が困難であった。この化学分析装置では、基本的に合流時の両試料の流速を同等にする必要があるので、異なる量の試料を混合する場合、両流路の断面積を所望の濃度比に近い値にしなければならない。例えば、1%の混合比の試料を得たい場合、混合部110に溶質を誘導する溶質流路は、溶媒流路に対し1/100の断面積となり、後者が100μmの代表寸法(円の場合は直径、正方形の場合は1辺の長さ)であれば、前者は10μmとなる。もし、深さを一定にするのであれば、溝幅を1/100にする必要があり、これは100μmに対して1μmの狭隘溝を作成することとなり、加工上の問題だけでなく、粘性や表面張力の問題などから使用可能な試料にも制限が出てくる。又、微小流路内で大量の混合を行おうとする場合、断面積が微小であるので、混合路116の全長を長くする必要があり、微細流路の加工性や圧損の点で必ずしも有利ではない。
【0008】
又、図12に示す混合部110においては、効果的な拡散混合が実現するのは微細孔118付近であるので、混合部110における主流路117の厚みを薄く設定する必要があるなど、形状および加工上に制約があった。この様な手段を講じなければ、微細孔118を通過した第2試料は、主流路117の下層の第1試料とのみ混合するだけで、中層や上層の第1試料との混合は、図11の混合路116と同様、暫くフローした後でなければ達成し得なかった。
【0009】
上記の問題に鑑み、本発明は、混合部において迅速な混合を可能とする化学分析装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の特徴は、2つの異なる試料を混合する混合部において、(イ)第1の試料を流す主流路と、(ロ)主流路内で、第1の試料の流れを分断する位置に配置され、第1の試料が流れる方向とは異なる方向に第2の試料を噴出する噴出孔を有する柱状構造体とを備える化学分析装置であることを要旨とする。
【0011】
第1の特徴に係る化学分析装置によると、主流路を流れる試料に対し、第2の試料を効率的に接触させることができるので、拡散時間を短くし、迅速な混合を行うことができる。又、混合部において混合を完了させることができるため、拡散させるための混合路が必要なく、大量な混合試料を得ることができる。更に、柱状構造体の内部に設けられた流路は、主流路に比べて明らかに細く出来るので、第2の試料を、第1の試料に対して微小量とした混合比を実現することが可能となる。
【0012】
本発明の第2の特徴は、2つの異なる試料を混合する混合部において、(イ)第1の試料を流す主流路と、(ロ)主流路内で、回転しながら第1の試料の流れる方向と異なる方向に移動し、第2の試料を噴出する噴出孔を有する柱状構造体とを備える化学分析装置であることを要旨とする。
【0013】
の特徴に係る化学分析装置によると、主流路を流れる試料に対し、第2の試料を効率的に接触させることができるので、拡散時間を短くし、迅速な混合を行うことができる。又、混合部において混合を完了させることができるため、拡散させるための混合路が必要なく、大量な混合試料を得ることができる。更に、柱状構造体の内部に設けられた流路は、主流路に比べて明らかに細く出来るので、第2の試料を、第1の試料に対して微小量とした混合比を実現することが可能となる。
【0014】
又、第2の特徴に係る化学分析装置は、(ハ)主流路内で、第1の試料が流れる方向に、第1の試料と第2の試料との混合試料を押し出す加圧手段と、(ニ)加圧手段によって押し出された混合試料が通過する透過手段とを更に備えても良い。ここで、「加圧手段」とは、具体的には、ピストン等の手段を指し、「透過手段」とは、具体的には、フルイ等の手段を指す。この化学分析装置によると、主流路内を流れる試料の流速が緩やかであったり、滞留的であったりする場合に、より拡散された混合状態を得ることができる。
【0015】
更に、第1及び第2の特徴に係る化学分析装置の柱状構造体は、主流路から脱着可能であっても良い。この化学分析装置によると、至便性の向上が期待できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0019】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る化学分析装置は、図1に示すように、第1試料挿入孔11と、第2試料挿入孔12と、第3試料挿入孔13と、第1試料と第2試料を混合する混合部10と、それらの混合試料と第3試料を混合する混合部10と、混合液検出部14と、抜気孔15とを備える。
【0020】
基板となる化学分析装置の材質としては、石英等のガラス材料やポリジメチルシロキサン(PDMS)等のシリコンゴムあるいはポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂などが考えられる。更に、ガラスエポキシ樹脂、ポリプロピレン(PP)やポリテトラフロロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、シリコン等の半導体材料、金属等でも構わない。
【0021】
図1では、試料挿入孔は3個所設けてあり、第1試料挿入孔11、第2試料挿入孔12、第3試料挿入孔13にそれぞれ第1試料、第2試料、第3試料がポンプ等の適当な手段(図示せず)で挿入される。これらの試料は混合部10で相互に混合される。混合された後の試料は、混合液検出部14において検出され、計測器により適当な計測作業が実施される。抜気孔15は流路内の過大な圧力を放出するものである。各孔には適当なバルブ等が装備されているが、図1では省略されている。化学分析装置の試料流路の開口断面は、幅、深さが数10μm〜数mm程度である。
【0022】
混合部10は、図2に示すように、第1試料を流す主流路17と、主流路17内で、第1試料の流れを分断する位置に配置され、第1試料が流れる方向とは異なる方向に第2試料を噴出する噴出孔21を有する柱状構造体20とを備える。図2では、主流路17内に、3本の柱状構造体20が配設され、第1試料は、これらの柱状構造体20同士の間隙、あるいは柱状構造体20と主流路17の側壁が作る間隙を通過する際に層状に分断される。又、柱状構造体20は、内部に第2試料挿入孔12から挿入された第2試料が流れる流路が設けられている。柱状構造体20の側周面には、複数の噴出孔21が設けられており、柱状構造体20内部を流れる第2試料は、噴出孔21を通り、主流路17に噴出される。第2試料をポンプ等で加圧することにより、第2試料は柱状構造体20で分断された第1試料の層毎に、同時に複数の液滴として吐出される。
【0023】
噴出孔21は、第1試料の流れとは異なる方向に設けられている必要がある。特に、第1試料の流れと直交する方向に設けられると、第1試料の層化および第2試料の液化による表面積の増加に加え、拡散距離の縮減による混合効率の増加に寄与する。
【0024】
又、柱状構造体20は、図2では略円筒状であるが、形状的に回転対称である必要はなく、非対称を含む任意の形態で構わない。柱状構造体20の本数の制約もない。又、噴出孔21は、図2では柱状構造体20の一側周面上に4つ開口しているが、複数の測周面に開口していても構わず、その数も問わない。噴出孔21が一列に並ぶなどの位置的な制約もない。柱状構造体20の形状、本数や噴出孔21の位置、個数などは、本方式を適用する試料の混合仕様に応じて、適宜定めれば良い。
【0025】
又、柱状構造体の形態は、様々なものが考えられる。その一例として、図3及び図4に示すように、第1試料の流れる主流路17に対して、第2試料を挿入して混合する部分10aでは、0.1〜0.3mm程度の細径の柱状構造体を第1試料の流れに対して並列に複数配置している。細径では、噴出孔の数に制限があるが、複数の柱状構造体を並べることにより、第1試料との接触領域を拡大できる。又、第3試料を挿入して混合する部分10bでは、0.3〜1mm程度の太径の柱状構造体を配置している。太径では、噴出孔を多数配置することが可能となるので、噴出孔の数を増加し、第1試料との接触領域を拡大できる。又、図3及び図4に示す柱状構造体は、0.1mm程度の間隙をおいて配置される。このような狭隘間隙において第1試料と第2試料は混合されるので、拡散効率の高い、迅速な混合が実現される。
【0026】
更に、柱状構造体20として、シリンジ針先端などを用いる構成にすると、主流路17に対して柱状構造体20を脱着可能にすることができ、至便性の向上が期待できる。
【0027】
第1の実施の形態に係る化学分析装置の混合部10によると、主流路17を流れる第1試料に対し、別の試料を効率的に接触させることができるので、拡散時間を短くし、迅速な混合を行うことができる。又、混合部10において混合を完了させることができるため、拡散させるための混合路が必要なく、大量な混合試料を得ることができる。
【0028】
更に、柱状構造体の内部に設けられた流路は、第1試料が流れる主流路17に比べて明らかに細く出来るので、第2試料あるいは第3試料を、第1試料に対して微小量とした混合比を実現することが可能となる。従来、試料を挿入するときは、それぞれの試料ごとに設けられたポンプなどの加圧手段を制御し、混合比に合わせた試料量を挿入するが、第1の実施の形態では、柱状構造体内部の流路径が主流路に対して微小であるため、すべての試料用のピストンを同一距離だけ動かせば、同一時間に混合する試料の量は両流路の径の比で規定される。
【0029】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る化学分析装置の混合部は、図5に示すように、第1試料を流す主流路17と、主流路17内で、回転しながら第1試料の流れる方向と異なる方向に移動し、第2試料を噴出する噴出孔21を有する柱状構造体20とを備える。化学分析装置の材質等は、第1の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0030】
第2の実施の形態では、第1試料挿入孔11から挿入された第1試料が流れる主流路17の流れと同一の方向に柱状構造体20が配設されている。この柱状構造体20の内部に、第2試料挿入孔12から挿入された第2試料用の流路が構築され、第2試料は、柱状構造体20の側周面上に設けられた噴出孔21から主流路17に噴出される。第2試料は、図示されないポンプ等の加圧手段により液滴となって第1試料中に吐出される。吐出圧を高めたいときには、噴出孔21を柱状構造体20の端部付近に設けると良い。柱状構造体20は、主流路17内に固定されていても構わないが、柱状構造体20を動かしながら、第2試料を滴下することにより、広範囲の第1試料と接触することができる。このとき、図5に示すように、柱状構造体20を第1試料の流れとは逆方向に動かし、かつ回転させると第2試料がより拡散し、効果的な混合が実現する。
【0031】
主流路17が柱状構造体20よりも比較的太い場合には、この柱状構造体20を複数基配設することにより、第2試料が第1試料の中で拡散すべき距離を縮減することができ、混合効率の向上が達成される。又、図5では、噴出孔21が一つ設けられているが複数設けられていても良いことは勿論である。
【0032】
又、主流路17内を流れる第1試料の流速が緩やかであったり、滞留的であったりする場合には、第2試料の滴下後に、ピストン24などで加圧し、混合液を押し出す構成にしても良い。この時、押圧方向にフルイ23を備えると、第1試料と第2試料の混合液は、このフルイを通過することにより、より拡散された混合状態を得ることができる。
【0033】
更に、柱状構造体20として、シリンジ針先端などを用いる構成にすると、主流路17に対して柱状構造体20を脱着可能にすることができ、至便性の向上が期待できる。
【0034】
第2の実施の形態に係る化学分析装置の混合部10によると、主流路17を流れる第1試料に対し、第2試料を効率的に接触させることができるので、拡散時間を短くし、迅速な混合を行うことができる。又、混合部10において混合を完了させることができるため、拡散させるための混合路が必要なく、大量な混合試料を得ることができる。更に、柱状構造体20の内部に設けられた流路は、第1試料が流れる主流路17に比べて明らかに細く出来るので、第2試料を第1試料に対して微小量とした混合比を実現することが可能となる。
【0035】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る化学分析装置は、特に、混合される試料がフロー状態ではなく、予め貯蔵されており、限定された空間内で混合する場合に適したものである。化学分析装置の材質等は、第1の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0036】
第3の実施の形態に係る、異なる試料の混合手順について、図6及び図8を参照し、説明する。
【0037】
(イ)まず、図6(a)に示すように、第1試料31は、片方の側面を第1試料容器41、底面を第2試料容器で遮断された第1試料充填部71に充填されている。第1試料容器41の内側には、第1ピストン51が備えられており、第1ピストン51の右端は、第1試料容器41の右端と同じ位置にある。一方、第1試料31に比べ微小な量の第2試料32は、第2試料容器42内に充填されている。まず、この充填された第1試料31と第2試料32を高い拡散効率で、迅速に混合する。
【0038】
(ロ)次に、図6(b)に示すように、第1試料容器41を第1ピストン51と共に、右方向に移動させる。一方、第2試料容器42も右方向に移動させる。このとき、第1試料容器41と第2試料容器42は同速度で移動させるが、第2試料容器42を先に一定距離a移動させてから、第1試料容器41を移動させる。即ち、第1試料容器41と第2試料容器42は、一定距離aを保った状態で、移動することとなる。又、第2試料容器42を移動する際、第2ピストン52の位置は移動させないので、第2試料容器42内に充填されている第2試料32が左側に排出され、第1試料充填部71から流れ込んだ第1試料31と混合する。図7は、A−Aの断面図であるが、第1試料31の一定距離a分の体積と第2試料32の一定距離a分の体積が絶えず混合されることとなる。一定距離aを縮めるほど、容積に対する表面積が大きくなり、拡散効率の高い混合を実現することができる。図7では、第1試料が充填されている部分を矩形形状、第2試料が充填されている部分を略円形状としているが、この形状に限らないことは勿論である。
【0039】
(ハ)第1試料容器41と第2試料容器42を右方向に移動させると、図6(c)に示すように、第1試料31と第2試料32が混合され、第1混合試料35となる。この混合は、第1試料容器41と第2試料容器42が最右側のストッパ位置に来るまで継続するので、移動停止と同時に混合が終了した状態を実現できる。
【0040】
(ニ)図8(a)は、第1試料31と第2試料32の混合が終了した状態の図である。第2試料容器42に占められていた部分は、第1混合試料35が充填された第1混合試料充填部72となる。即ち、第1混合試料35は、片方の側面を第2試料容器42、底面を第3試料容器43で遮断された第1混合試料充填部72に充填されている。次に、この第1混合試料35と第3試料33を高い拡散効率で、迅速に混合する。
【0041】
(ホ)次に、図8(b)に示すように、第3ピストン53を右側に移動させることにより、第3試料貯蔵部60から第3試料33を第3試料容器43内に充填する。このとき、第3試料容器43は、移動させない。
【0042】
(へ)次に、図8(c)に示すように、第2試料容器42を第2ピストン52と共に、左方向に移動させる。一方、第3試料容器43も左方向に移動させる。このとき、図6(b)と同様に、第2試料容器42と第3試料容器43は同速度で移動させるが、第3試料容器43を先に一定距離b移動させてから、第2試料容器42を移動させる。即ち、第2試料容器42と第3試料容器43は、一定距離bを保った状態で、移動することとなる。又、第3試料容器43を移動する際、第3ピストン53の位置は移動させないので、第3試料容器43内に充填されている第3試料33が右側に排出され、第1混合試料充填部72から流れ込んだ第1混合試料35と混合する。第1混合試料35と第3試料33が混合したものは、第2混合試料36として、充填される。
【0043】
図6及び図8では3段の試料容器を有する混合部を例にとり、説明を行ったが、これらの試料容器を多段に設けることにより、複数の試料の混合が可能となる。
【0044】
図6及び図8における試料容器から試料を排出する部分は、図9及び図10に示す構造としても良い。図9では、試料排出口55に複数の孔を設け、試料容器40を左側に移動させるか試料ピストン50を右側に移動させることにより、複数の孔から試料を排出する。複数の孔(図9では4箇所)から試料30を排出することにより、試料30の平面拡散が実現できる。又、図10に示すように、試料容器40内に二重円筒56を設け、これを回転させながら試料30を排出しても良い。二重円筒56内の試料30は、ピストン50を右側に移動させることにより、排出される。試料排出口55において孔が一つしか設けられていなくとも、二重円筒56を回転させながら、試料30を半径方向に排出するので、平面拡散が実現する。
【0045】
第3の実施の形態に係る化学分析装置によると、充填された第1試料に対し、第2試料を略平面内で効率的に接触させることができるので、拡散時間を短くし、迅速な混合を行うことができる。
【0046】
(その他の実施の形態)
本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0047】
例えば、本発明の第1〜第3の実施の形態において、それぞれ異なる仕様の混合部10について説明したが、一つの化学分析装置に、複数の異なる仕様の混合部10を備えて良いことは勿論である。
【0048】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0049】
【発明の効果】
本発明によると、混合部において迅速な混合を可能とする化学分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る化学分析装置の斜視図である。
【図2】図1の混合部を拡大した斜視図である。
【図3】第1の実施の形態に係る別の混合部である。
【図4】図3を上から見た図である。
【図5】第2の実施の形態に係る化学分析装置の混合部の斜視図である。
【図6】第3の実施の形態に係る化学分析装置の混合部の断面図である(その1)。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係る化学分析装置の混合部の断面図である(その2)。
【図9】(a)は、図6及び図8のピストンの試料排出口の拡大図であり、(b)は、(a)の試料排出口を横から見た図である。
【図10】(a)は、図6及び図8のピストンの別の試料排出口の拡大図であり、(b)は、(a)の試料排出口を横から見た図である。
【図11】従来の化学分析装置の斜視図である。
【図12】(a)は、別の従来の化学分析装置の断面図であり、(b)は、(a)に示す混合部の拡大図である。
【符号の説明】
10、110 混合部
10a 第2試料混合部
10b 第3試料混合部
11、111 第1試料挿入孔
12、112 第2試料挿入孔
13 第3試料挿入孔
14、114 混合液検出部
15 抜気孔
17、117 主流路
20 柱状構造体
21 噴出孔
23 フルイ
24 ピストン
30 試料
31 第1試料
32 第2試料
33 第3試料
35 第1混合試料
36 第2混合試料
40 試料容器
41 第1試料容器
42 第2試料容器
43 第3試料容器
50 ピストン
51 第1ピストン
52 第2ピストン
53 第3ピストン
55 試料排出口
56 二重円筒
60 第3試料貯蔵部
71 第1試料充填部
72 第1混合試料充填部
116 混合路
118 微細孔

Claims (4)

  1. 2つの異なる試料を混合する混合部において、
    第1の試料を流す主流路と、
    該主流路内で、前記第1の試料の流れを分断する位置に配置され、前記第1の試料が流れる方向とは異なる方向に第2の試料を噴出する噴出孔を有する柱状構造体と
    を備えることを特徴とする化学分析装置。
  2. 2つの異なる試料を混合する混合部において、
    第1の試料を流す主流路と、
    該主流路内で、回転しながら前記第1の試料の流れる方向と異なる方向に移動し、第2の試料を噴出する噴出孔を有する柱状構造体と
    を備えることを特徴とする化学分析装置。
  3. 前記主流路内で、前記第1の試料が流れる方向に、前記第1の試料と前記第2の試料との混合試料を押し出す加圧手段と、
    該加圧手段によって押し出された前記混合試料が通過する透過手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の化学分析装置。
  4. 前記柱状構造体は、前記主流路から脱着可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学分析装置
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