JP3751591B2 - タグ検出及びmriタグ付き画像中で追跡を行う方法及びシステム - Google Patents
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Description
本発明は、一連の画像の「タグ付き(tagged)」画像中の「タグ(tag)」点を検出する画像処理方法に関連し、「タグ」とは観察されるゾーンにおける磁化の空間変調から生ずる「タグ付き」画像中で観察されるパターンである。本発明は、周波数領域においてパラメータ化されうる任意の種類の変調パターンに関する。タグは、例えば、1つの変調方向の直線(SPAMMプロトコル)、全てのグリッド種類を発生する(SPAMMプロトコル)又は放射状のパターンを発生する幾つかの方向の直線又は異なる直径の円である。以下、タグとは、周波数領域において定義されうる更に大きいパターンの任意の種類の構成部分を示しうる。一般的に、これは、シーケンスの開始において直線又は曲線であり、この線は磁化が変調されるゾーンの動きによって変形される。本発明は、タグとその変形をたどることが本発明の問題となる。
【0002】
本発明はまた、方法が実施されるコンピュータプログラムプロダクト、画像処理システム、及び、方法を実行するためのMRI装置に関する。
【0003】
本発明は、磁気共鳴撮像(MRI)に適用される。
【0004】
[発明の背景]
タグ点を検出する半自動化された画像処理方法は、M. Guttman外によりIEEE Trans. Med. Imaging, 13:74-88, 1994で公表された"Tags and Contour Detection in Tagged MR Images of the Left Ventricle"と題された文献から公知である。この文献は、特にタグ線に関連する。この文献に記載されるように、ユーザはタグ線の点を初期化し、これらの点は動的プログラミングに基づくアルゴリズムによってたどり、これはユーザが強度プロファイルを用いることにより1つの画像から次の画像へ案内される。1つの点は2つの隣接するタグ線であるように見えやすいため、1つの点のタグ線に対する帰属関係はユーザによって常に確かめられる。この方法は、タグ線のモデリングを使用せず、また、タグ線の予測される動きも使用しない。この公知の方法によれば、画像処理は遅く、従って診断上の臨床適用で実施するのは困難である。更に、アルゴリズムはタグ線の追跡を完全に自発的に行うわけではないため、この公知の方法は1つの画像から次の画像へのタグ線の有効な追跡を生じさせるために多くのユーザ対話を必要とする。更に、タグ点の検出の精度は、どの動きの解析又は再構成によっても確認されない。
【0005】
[発明の概要]
本発明は、冒頭の段落に記載したように変調パターンに従ってタグ付けされるMRI画像中のタグ点を正確に完全に自動的に検出する画像処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
画像のシーケンスのうちの1つの画像において、各タグは現在の画像から次の画像への動きを示す。現在の画像は、タグ点が検出されている時間(t)におけるシーケンスの画像として定義され、時間tはシーケンスの開始から終了に亘ってインクリメントされる。本発明によれば、このタグの動きが考慮に入れられる。タグの動きは、予測画像を生じさせるために空間的及び時間的な連続性によって予測され、この予測画像は更に次の画像中のタグ点を検出するために使用される。
【0007】
本発明は、タグ点の正確な検出を可能とするため十分な情報を有する予測画像を生じさせることを目的とする。
【0008】
本発明によれば、タグ付き画像のシーケンスの現在のタグ付き画像中のタグ点を検出する画像処理方法は、
現在画像中で、強度プロファイル中で最適の強度値を有する点を推定し、点をタグの候補点としてラベル付けする段階と、シーケンスの先行画像のタグ式と空間的及び時間的なパラメータとから決定される予測タグにより構成される以前に作成された予測画像を用いる段階と、現在画像中で、以前に構成された予測画像から候補点のうちタグ点を検出する段階と、検出されたタグ点から現在画像のタグ式を決定する段階と、シーケンスの次の画像を処理するために更なる予測画像を作成するときにタグ式を用いる段階とを含む。
【0009】
シーケンスの各画像の各タグのための式の決定、即ち、タグのモデリングは、1つの画像から他の画像への動きの推定のために点を用いる代わりに例えば線全体といったタグ全体を用いることを可能とする。本発明によれば、多少は中断している直線又は曲線上の点だけを用いる代わりにタグ全体を用いることができ、各タグの式が既知であるため、空間的及び時間的な連続性によって、次の画像のために予測タグにより構成される予測画像を作成することが可能であり、この予測画像は、全てのタグ位置が予測されているため情報が豊富である。更に、各タグである可能性の高い位置を全体として知ることにより、候補点が特定の識別されたタグに属することを決定することを可能とする。従って、タグの自動追跡は、特定のタグの識別が容易であるシーケンスの始まりからタグの動きにより識別が困難となるシーケンスの終わりまで、1つの画像から他の画像へ行われる。本発明によるタグ全体に対して行われるアルゴリズムの他の利点は、速さである。
【0010】
1つの実施例では、本発明の方法は、検出されたタグ点から有理当てはめを用いてタグ式を決定する段階を含む。この有理当てはめは、単独で、又は残余技術を用いた更なる近似と組み合わせて用いられうる。特にタグがシーケンスの始まりにおいて直線であるときは、タグの特定の数式が実際のタグに対する非常に良い当てはめを可能とし、従って、続く画像のための信頼性の高い予測タグを作成することを可能とするため、得られる検出結果は非常に正確である。
【0011】
1つの実施例では、本発明の方法は、低い時間解像度が用いられる場合でも特定の識別されたタグに対する候補点の所属性を評価する段階を含む。実際、シーケンス中の2つの画像の間の時間が長いほど、1つの画像から次の画像へのタグの動きは大きくなる。従って、本発明によるタグのモデリングが使用される場合でも、1つの点が実際は他の適当なタグに属するものであってもこれを所与のタグに属する点として選択する可能性がある。
【0012】
1つの実施例では、本発明は、MR画像の強度プロファイルが、従来通りタグを構成すると考えられる極小磁化と、一般的には非常に鋭い極小磁化と比較して検出可能性が低く、正のタグとラベル付けされる他のタグのファミリーを構成する極大磁化とを示すことを考慮に入れる。従来通り磁化の極小に対応する2つのタグは、正のタグによって常に分離される。本発明の画像処理方法によって推定される最適点は、極大値に対応する点及び極小値に対応する点の両方を含む。極大値に対応する点は、CSPAMMプロトコル画像の場合は、これらの画像が良いコントラストを示すため、特に良く位置が見つけられる。本発明の方法は、タグ点を検出するため、及び、点がどの特定のタグに属するのかを高い精度で決定するために、これらの2つの種類のタグの交互のパターンとそれらの空間特徴を使用する段階を含む。
【0013】
本発明の1つの実施例によれば、予測画像の特徴を用いた検出段階は、
強度プロファイル中の極小磁化及び極大強度に対応する負のタグと強度プロファイル中の極大磁化及び極小強度に対応する正のタグとを含む2種類のタグを区別する段階と、
強度プロファイル中の極大強度に対応する最適値点である候補点と極小強度に対応する最適値点である候補点とを含む2種類の候補点を区別する段階と、
負のタグDの点を、負のタグDに対応する予測された負のタグを囲む2つの予測された正のタグの間に配置される極大強度に対応する候補点として選択する段階と、
正のタグの点を対称的に選択する段階とを含む。
【0014】
タグ点が検出されうる領域を区切るためには、予測タグ全体を使用することが必要であり、これは本発明の主な特徴である。この区切りは、負のタグのみが従来通り使用されたときは多く発生していた、1つの種類の所与のタグに属する点を同じ種類の他のタグとして選択してしまう可能性を大きく減少させるという利点を与える。更に、極大値のタグの使用は、磁化の極小値に対応するタグのみを使用する従来の技術よりも多くの点を与えるという利点がある。従って、予測画像の特徴は更に豊富であり、特に低い時間的な解像度の場合は、より正確なタグ点の検出及びより良いタグの追跡を可能とする。
【0015】
1つの実施例では、方法は予測画像を自動的に作成する段階を含み、この段階は更に、シーケンスの先行画像のタグ上の所与の数の優先される点を選択する段階と、少なくともシーケンスの先行画像上の上記優先される点の位置から優先される点の予測位置を計算する段階と、優先される点の予測位置から予測画像の予測タグを作成する段階とを含む。この最後の段階は、優先される点の予測位置と、この関数fをこれらの優先される点に適用した結果との間の距離を最小化する関数(f)を推定する段階と、予測画像の予測タグを作成するためにシーケンスの先行画像のタグ式に上記関数(f)を適用する段階とを含む。この最小化関数(f)は、f(z)=lz+cと表わせる相似でありえ、l及びcは複素パラメータである。
【0016】
本発明の1つの有利な実施例では、優先される点は、2つの異なる方向にタグ付けされた1つのMR画像から得られるタグ線の間の交点、又は、夫々が他方のMR画像のタグ付け方向とは異なる1つの方向でタグ付けされシーケンスの同様のステップに対応する2つのMR画像から得られるタグ線の交点である。交点は2つのタグ線の式から計算される。こえらの交点はシーケンスの各画像において容易に識別可能であり、従って、1つの画像から他の画像へ容易に追跡されうるため、この特徴を使用することは特に有利である。
【0017】
点に対して行うのではなく、タグ全体に対して行うため、本発明による方法は高速な画像処理を可能とし、なぜならば各タグの式を知った上でタグ全体に対して行われるアルゴリズムはわずかなリソースのみを占有するためである。リソースの占有は、関心領域をタグ線が存在する他の領域から分離するために画像セグメンテーションを用いて更に減少されうるが、興味深い情報を与えるものではない。
【0018】
本発明は、タグ点の非常に信頼性の高い検出を可能とし、従ってシーケンスの1つの画像からシーケンスの次の画像への良いタグの追跡を可能とする。
【0019】
[実施例の詳細な説明]
以下、添付の図面を参照して本発明について詳述する。図1は、本発明による画像処理方法を示すフローチャートである。図中、処理段階は楕円形のブロックによって示され、処理段階の結果は矩形のブロックによって示される。
【0020】
図1を参照するに、画像処理方法は、MRIタグ付き(tagged)画像のシーケンスの連続する画像上のタグ(tag)を追跡するためにタグ付き画像のシーケンスに適用される反復的な段階を有する。本発明によれば、タグ点は少なくとも先行する画像から作成される予測画像を用いて検出される。次に、検出されたタグ点は特定のタグに割当てられ、この特定のタグは1つの画像から次の画像へ「追跡」される。
【0021】
初期化段階11は、シーケンスの最初の画像については、t0と称する最初の時点において、予測画像を作成するために利用可能な先行画像がないため、必要とされる。タグ付き画像のシーケンスの最初の画像は、例えばまっすぐで平行なタグを表わす変形されていない画像である。これらのまっすぐで平行なタグは、一方向線変調又はグリッドパターン変調の場合に対応し、これらは本発明の望ましい特徴である。従って、初期化段階11は、時間(t0−1)と称される先行する時点におけるタグの第1の方程式の組T(t0−1)(12)を作成し、これは例えばまっすぐで平行な線を示す。この第1の方程式の組は、時間t0における画像のタグ点の検出のために使用される予測画像を作成するために使用される。本発明による方法は、t0からtend of sequenceまでのシーケンスの時間tと称される現在時点における現在画像10に対して有効に行われる。この現在画像I(t)10に対して適用される推定段階13は、CP(t)14と示され候補点とラベル付け最適点を推定する。
【0022】
次に、検出段階15は、TP(t)16と示されるタグ点の検出を行う。この検出段階15は、予測画像PI(t)の作成段階18によって自動的に決定される予測画像PI(t)17の特徴を用いて候補点CP(t)の中からタグのタグ点TP(t)16を検出する。
【0023】
作成段階18では、予測画像PI(t)は、現在画像の時間tに対するシーケンスの少なくとも1つの先行画像のタグ式19と空間パラメータ及び時間パラメータとから計算される予測タグによって形成され、タグ式はT(t−1)と示される。この作成段階18は、少なくとも時点(t−1)19において与えられるタグT(t−1)を用いることによって時間パラメータを使用するが、シーケンスの画像の処理がデータが利用可能となると同時に時点(t−2)のタグT(t−2)及び時点(t−3)のタグT(t−3)を用いることによっても時間パラメータを使用しうる。
【0024】
本発明の1つの有利な実施例によれば、予測画像PI(t)17の強度勾配を空間パラメータとして用いる空間条件は、輪郭点及びノイズの主な部分を廃棄することを可能とする。予測画像PI(t)17の各点において、向きの角度β(x,y)は法線ベクトルにより予測タグに与えられる。双一次補間といった単純な補間技術は、予測画像中の各点に対してこの角度β(x,y)を計算することを可能とする。最大誤差係数α(各点について同じ)は、全体画像中でβ(x,y)に対して属性が与えられ、この係数αは現実の画像のノイズレベルに依存する。この空間的な条件を用いて選択される候補点は、傾斜方向がβ(x,y)+/−αにあるものである。この空間条件適用は輪郭点及びノイズの主な部分を棄てるために使用される。予測タグから候補点までの距離を空間パラメータとして用いる他の空間条件が使用されえ、この距離は所与の範囲におさまるか、予測されるタグの位置の関数でありうる。
【0025】
1つの例では、図2を参照するに、距離についての空間条件は、1つの変調方向xにタグ付けされるMR画像の変調方向に対する強度J(x)プロファイルが、従来通りタグを構成すると考えられここでは負のタグと示される磁化の極小値点mと、一般的に非常に鋭い極小値点mよりも安定性の低い極大点Mとを示すという事実を用いる。これらの極大値点Mは、正のタグとラベル付けされる他のタグのファミリーを構成する。極小値点及び極大値点は、導関数を打ち消すことにより、特徴付けされ、更に局所化される。従来の画像処理を用いて、極大値点Mは極小値点mから区別されうる。極大値線は極小値線よりも検出されにくいが、極大値点を使用することにより、従来のように極小値点のみを用いた場合よりも、タグのより狭いグリッドを扱うことが可能となる。
【0026】
本発明の1つの実施例では、予測画像の予測タグから候補点までの距離に関する有利な空間的な条件は、2つのタグが常に正のタグによって分離されるかその逆であるため、予測される正のタグ及び負のタグとそれらの交互のパターンとを使用するために使用されうる。例えば、図3に示すように、極小強度値に対応し×によって表わされ、
【0027】
【外1】
の間にあり、
【0028】
【外2】
に十分に近い候補点は、タグDnに割り当てられる。予測される実体は^と共に表わされる。これは、どのようなタグパターンが使用されても、検出されたタグ点が曖昧さなしに特定のタグに割り当てられることを可能とする。この特徴は、シーケンスが低い時間解像度で捕捉される場合に特に興味深い。
【0029】
タグ検出段階15の後に得られるタグ点16は、決定段階20においてI(t)のタグT(t)21(図1)を決定するために使用される。
【0030】
タグ式の決定の技術について以下説明する。望ましい実施例では、選択されたタグ点からタグの式を計算するために数値有理近似アルゴリズム(Numerical Rational Approximation Algorithm)が適用される。この近似は、4度よりも低い有理関数の空間中の第1の「リジッド(rigid)」な表現であり、FR4,4と示される。これらの関数は、情報のないゾーン(典型的には心筋の中)では、多項式に基づく補間よりもはるかに良く、平滑に補間することが可能である。同じタグにラベル付けされる一組のp個の点{(xi,yi),i=1...p}が与えられているとき、関数y=f(x)に対する最善の有理最小平方近似が計算され、
【0031】
【数1】
が得られる。
【0032】
従って、以下の反復的な問題、
【0033】
【数2】
が生ずる。リーマン和による2つの積分の離散的な近似は、{ai,bi}の線形系を生じさせる。実際は、急速に収束が観察される。
【0034】
有利な実施例では、誤りを局所的に補償するために、第2のレベルの近似が追加される。「弾性」式であるとされるこの近似は、x軸に沿って段δで分割したもの{[xi,xi+1],i=1...n}であるIδを使用する。[xi,xi+1]に対して、残余Riはサンプルと有理関数との間の誤差のメジアンによって表現される。すると、誤差は、
【0035】
【数3】
と表わされる。即ち、階段関数(Ri)iと標準偏差σの中心型(centered)ガウシアンを畳込み演算したものである。E(x)を簡単に書き直すと、
【0036】
【数4】
となる。従って、タグ式のための記述空間は、
【0037】
【数5】
となる。この近似により見つけられる式は、現実のタグに非常に近く近づくことを可能とする。予測画像の信頼性の高い作成が実現されうる。
【0038】
以下、予測画像の作成について更に説明する。タグT(t−1)は、所与のシーケンスからのI(t)を処理するために使用される予測画像の作成のために、少なくとも先行画像からのタグ式を使用する予想画像作成段階18(図1)において使用される。
【0039】
本発明の1つの実施例では、少なくとも1つの先行画像のタグ上の点から、優先される点が選択される。シーケンスの時間的に次の画像の時間に対する各優先される点の予測位置は、少なくとも先行画像上の優先される点の位置から評価される。
【0040】
有利な実施例では、タグは線であり、タグの式は、2つの異なる方向にタグ付けされた1つのMRI画像からの、又は、シーケンスの同様の時間に対応する2つのMRI画像からの、2つの方向に知られている。2つのMRI画像の夫々は、他方の画像のタグ付け方向とは異なる1つの方向でタグ付けされ、優先される点の位置は2つの異なる方向のタグ線の間の交点であるとして計算される。尚、交点は、シーケンスの各画像上で容易に識別可能であり、従って1つの画像から他の画像へ容易に追跡されうるため、交点を使用することが有利であることに留意することが重要である。更に、極大及び極小磁化タグ線を扱っているとき、非常に濃いタグ線のメッシュと濃い交点の集合が得られ、タグ線の動きを非常に正確に決定することを可能とすることに留意することが重要である。
【0041】
1つの例では、優先される点の予測位置を計算するために、優先される点の加速は一定であると考えられる。例えば、離散スキームは、3次の線形フィルタであり、
【0042】
【数6】
と表わせる。予測される実体は^と共に表わされ、本例では3つの先行する画像からのタグ点はこれらの3つの画像が利用可能となると直ぐに使用される。得られる点の集合から、予測タグはスプライン関数近似又は任意の種類の補間の有理近似を使用することによって作成されうる。
【0043】
望ましい実施例では、動きは、優先される点の予測位置の間の距離を最小化する関数(f)とこれらの優先される点に対してこの関数(f)を適用した結果とを推定すること、また、予測画像のタグを構成するためにシーケンスの先行画像のタグ式に対して関数(f)を適用することによって制約される。動きを制約するために、例えば、回転、平行移動、及び拡大縮小からなり複素平面上で、
【0044】
【数7】
と示される相似変換が使用される。λの絶対値は倍率を表わし、その引数は回転角度を表わす。cは平行移動ベクトルである。この形で、最小平方規準の意味でのλとcの最適化は、優先される点を用いて、
【0045】
【外3】
で疑似反転(pseudo-inverse)方法によって行われうる。予測されるタグは、f(λ,c)変換を先行画像のタグの前の式に適用することによって計算される。予測画像が作成されると、これは次の画像のタグ点を選択するためにタグ点検出段階15(図1)に与えられる。
【0046】
図4は、図2に示す方法を実行するためにMRI装置30の例の主な特徴を示す図である。MRI装置は、体32の場所からデータを捕捉するために捕捉システム31を含む。このデータは、一般には図4aに示すようにMRI装置30の中に含まれる処理システム33に与えられる。変形例では、この処理システム33は、図4bに示すように、MRI装置とは独立であるがこれに接続されて、コンピュータ34の中で実施されうる。処理システム33は、プログラムに従って一組の命令を実行する。プログラムは、捕捉システム31によって与えられるデータに対して本発明の方法を実行するよう処理システム33に命令する。この処理システム33は、処理されたデータを表示するために表示機器35に接続される。
【0047】
本願の図面及び説明は、本発明を制限するものではなく、ハードウエア又はソフトウエア又はその両方の要素によって機能を実施するための多数の方法がある。これに関して、図面は非常に線図的であり、本発明の1つの可能な実施例のみを示すものである。従って、図面は異なるブロックとして異なる機能を示すが、これはハードウエア又はソフトウエアの単一の要素が幾つかの機能を実行する場合について排除するものではない。請求項に含まれる参照符号は請求の範囲を制限するものではない。「含む」という用語は、請求の範囲に記載される要素又は段階以外の要素又は段階の存在を排除するものではない。要素又は段階が単数形で記載されている場合は、その要素又は段階が複数存在する場合について排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タグを検出する方法を示すフローチャートである。
【図2】 磁化の一方向変調の場合の変調方向上のMR画像の強度プロファイルを示す図である。
【図3】 タグ点を選択するために使用される空間条件の例を示す図である。
【図4a】 本発明の方法を実行するためのMRI装置の1つの例である。
【図4b】 本発明の方法を実行するためのMRI装置の他の例である。
Claims (11)
- タグ付き画像のシーケンスの現在のタグ付き画像中のタグ点を検出する画像処理方法であって、
上記現在画像中で、強度プロファイル中で最適の強度値を有する点を推定し、上記点をタグの候補点としてラベル付けする段階と、
上記シーケンスの先行画像のタグ式と空間的及び時間的なパラメータとから決定される予測タグにより構成される以前に作成された予測画像を用いる段階と、
上記現在画像中で、上記以前に構成された予測画像から上記候補点のうちタグ点を検出する段階と、
上記検出されたタグ点から上記現在画像のタグ式を決定する段階と、
上記シーケンスの次の画像を処理するために更なる予測画像を作成するときに上記タグ式を用いる段階とを含む画像処理方法。 - 上記検出されたタグ点からタグ式を決定する段階は、上記検出された点の有理近似を使用し、上記有理近似は、単独で、又は、残余技術を用いた更なる近似と組み合わせて用いられる、請求項1記載の画像処理方法。
- 上記以前に作成された予測画像からタグ点を検出する段階は、
強度プロファイル中の極小磁化及び極大強度に対応する負のタグと強度プロファイル中の極大磁化及び極小強度に対応する正のタグとを含む2種類のタグを区別する段階と、
強度プロファイル中の極大強度に対応する最適値点である候補点と極小強度に対応する最適値点である候補点とを含む2種類の候補点を区別する段階と、
負のタグDの点を、上記負のタグDに対応する予測された負のタグを囲む2つの予測された正のタグの間に配置される極大強度に対応する候補点として選択する段階と、
正のタグの点を対称的に選択する段階とを含む、請求項1又は2記載の画像処理方法。 - 上記予測画像を作成する段階は、
上記シーケンスの先行画像のタグ上の所与の数の優先される点を選択する段階と、
少なくともシーケンスの先行画像上の上記優先される点の位置から上記優先される点の予測位置を計算する段階と、
上記優先される点の予測位置から予測画像の予測タグを作成する段階とを含む、請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の画像処理方法。 - 上記優先される点の予測位置から予測タグを作成する段階は、
優先される点の予測位置と、この関数fをこれらの優先される点に適用した結果との間の距離を最小化する関数(f)を推定する段階と、
予測画像の予測タグを作成するために上記シーケンスの先行画像のタグ式に上記関数(f)を適用する段階とを含む、請求項4記載の画像処理方法。 - 上記関数(f)は、f(z)=lz+cと表わせる相似であり、l及びcは複素パラメータである、請求項5記載の画像処理方法。
- 優先される点は、2つの異なる方向でグリッドパターン中でタグ付きMRI画像から得られるタグの間の、又は、他方の画像のタグ付け方向とは異なる1つの方向でまっすぐな平行な線で夫々がタグ付けされシーケンスの同様のステップに対応する2つのMRI画像画像から得られるタグ間の交点であり、上記交点は上記タグ式に基づいて計算される、請求項4乃至6のうちいずれか一項記載の画像処理方法。
- 少なくともMRIタグ付き画像のシーケンスに対して、上記シーケンスの連続する画像上でタグを追跡するために適用され、
変形されていない変調パターンを表わす第1の予測画像を用いて上記シーケンスの最初の画像に対して請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の方法を実施することにより処理方法を初期化する段階と、
上記シーケンスの続く画像のために請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の画像処理方法を反復的に実施する段階とを含む、請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の画像処理方法。 - 請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の方法を実行するための命令の集合を含むコンピュータプログラムプロダクト。
- MRIタグ付き画像のシーケンスの画像を処理するシステムであって、
請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の方法に従ってこれらの画像のタグ点を検出する手段と、
タグが可視である一連の画像として検出結果を表示する手段とを含むシステム。 - 体の中の場所からMRI画像のシーケンスを捕捉する手段と、
請求項10に記載のシステムを含む処理手段とを含む、MRI装置。
Applications Claiming Priority (2)
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