JP3749850B2 - Uraを利用した2drmsを出力するgpsレシーバ、2drms算出方法、及びカーナビゲーションシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、GPSレシーバに関し、より詳細にはGPS測位解に対する精度評価値としての2DRMSの算出に関する。
【0002】
【従来の技術】
ナビゲーションシステム等、GPS測位解を使用したアプリケーションにおいて、GPS測位解に含まれる誤差を推定することは非常に重要である。その推定の精度が、最終的なアプリケーション出力の精度を左右するからである。GPS測位解の推定誤差を得る方法として、2DRMS(Distance Root Mean Square)の算出が知られている。2DRMSは、GPS測位解においては通常、水平方向の誤差の95%の範囲に対応し、GPS測位解の精度の指標としてアプリケーションで用いられる。下記数式3(数3)は、従来の2DRMSの算出方法を表している。
【数3】
Figure 0003749850
ここで、HDOP(Horizontal DOP)は、擬似距離誤差の測位解誤差への拡大係数を表すDOP(Dilution Of Precision)の水平方向成分であり、測位に使用している衛星の瞬時の配置に依存する値としてGPSレシーバにおいて算出される。なお、疑似距離とは、GPSレシーバがGPS衛星からの測距信号を計測して求めたGPS衛星との距離である。σUEREは、UERE(User Equivalent Range Error)と呼ばれ、擬似距離誤差についての1σ値(標準偏差)を表す統計値であり、全ての衛星に対して共通の定数として扱われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、GPSシステムを構成する3つのセグメントと誤差の関係について、図3を参照して説明する。3つのセグメントとは、コントロールセグメント(Control Segment)、スペースセグメント(Space Segment)、ユーザーセグメント(User Segment)である。コントロールセグメントは、GPS衛星の追跡、衛星の軌道追跡、衛星上の原子時計の誤差チェック、衛星から利用者に向けて送信している各種の測位計算用データの更新、衛星の軌道修正、およびその他一般的な衛星の管理・運用を行う。スペースセグメントは、GPS衛星そのものである。GPS衛星は全29衛星(JST:2001年5月31日現在)から成り、各GPS衛星は常時、航法メッセージを含んだ測距信号を放送している。ユーザーセグメントは、測位を行うGPSレシーバそのものである。以上、3つのセグメントからGPSシステムは構成されている。
【0004】
次に、エラーバジェット(Error Budget)について説明する。エラーバジェットとは、GPSシステムにおける疑似距離誤差を誤差要因毎に見積もったものである。例えば以下の文献、「Understanding GPS Principles And Application;ELLIOT D.KAPLAN」(文献1)、「GPS WORLD NEWS AND APLICATIONS OF THE GLOBAL POSITIONING SYSTEM; AN ADVANSTAR PUBLICATION」(文献2)、「JGPSC;衛星測位システム協議会 会報」(文献3)には、エラーバジェットの一覧表が用意されている。下記表1にこれらの文献に記載されているエラーバジェットをまとめて示す。表1に示されるように、エラーバジェットは、GPSシステムにおける誤差要因を、大きく3つのセグメントに分類し、セグメント毎にさらに細かい誤差要因に分類する。エラーバジェットは、誤差の見積もり値であるため、見積もり方によって文献毎に若干の違いが出ている。
【0005】
【表1】
Figure 0003749850
【0006】
ここで、表1において「SA ON」は、GPSシステムの運営者側による故意の精度劣化であるSA(Selective Availability)が実施されている場合、「SA OFF」は、SAが実施されていない場合を指している。図3に示されているように、UEREは、スペースセグメント、コントロールセグメント、およびユーザーセグメントの全てのセグメントにおける誤差の見積もり値である。一方、URA(User Range Accuracy)は、コントロールセグメントおよびスペースセグメントにおける誤差の見積もり値である。URAは、時々刻々と変化していくコントロールセグメントおよびスペースセグメントにおける誤差を反映する動的な値であり、各衛星からの航法データから求めることができる。
【0007】
以上図3および表1を参照して説明した事項を踏まえ従来の数式3による2DRMSの問題点について述べる。ところで、現在民生用に使用されている多くのGPS単独測位システムでは、測位解の算出にカルマンフィルタを用いている。GPS航法フィルタとしてのカルマンフィルタの主な特徴は、前の測位演算から次の測位演算へ、システム状態推定および誤差共分散行列等の情報を伝達すること、その情報によりシステム状態を暫定的に推定すること、そして、測定値と推定値の差を用いて推定値を更新すること、を繰り返し、システムを定常状態へと収束させることである。このようにカルマンフィルタを用いたGPSレシーバでは、現在の測位精度に、過去のシステム状態が深く関わっている。
【0008】
上記数式3で示した2DRMSの算出には、問題点が2つある。一つは、2DMRSの算出に過去のシステム状態という要因が含まれていないこと。もう一つは、測位解の誤差の推定が瞬時の衛星配置に依存するということである。特に、GPSの移動受信においては、受信可能な衛星の配置は時々刻々と変化する。このため上記数式3の方法で算出した2DRMSは、時間軸で相関が薄いものとなる。この性質は、カルマンフィルタのような航法フィルタが適用される場合のGPS測位解の精度と異なってくる。そのため、上記数式3の定義による誤差推定値(2DRMS)では、GPS測位解の誤差を正確に推定できなくなることがある。
【0009】
そこで、HDOPだけでなく、カルマンフィルタから求められる推定誤差を加味して2DRMSを算出することを考え付くことができる。本明細書において、カルマンフィルタの誤差共分散行列の対角要素から算出される水平方向の推定誤差をEHPE(Expected Horizontal Position Error)と称呼する。
【0010】
このEHPEを加味した2DRMSの算出方法を示す。瞬時のフィルタ動作において、システム状態を更新した後、カルマンフィルタの誤差共分散行列より、水平方向の推定誤差が算出できる。これは、通常、誤差共分散行列の対角要素より計算される。この値を、σH_Kalmanと記す。このとき、EHPEを加味した2DRMSは、下記数式4(数4)の定義で求めることができる。
【数4】
Figure 0003749850
数式4は、数式3の2DRMSと、カルマンフィルタの誤差共分散行列から算出した推定誤差とのRSS(Root Sum Square)値となっている。このEHPEを加味した2DRMSを使用することによって、過去のシステム状態を現在の測位誤差の推定に反映することができる。数式4の算出方法によると、カルマンフィルタの発散/収束とともに、2DRMSも増減し、したがって2DRMSと実際の測位誤差との相関は高くなる。
【0011】
しかしながら、EHPEを加味した2DRMSの算出式である数式4におけるσUEREは、エラーバジェットの統計値を元に決定される定数である。このσUEREが定数であることに問題がある。σUEREを定数として用いることによる問題の一例を以下に示す。
【0012】
図3に示されるように、UEREの誤差要因の中に、スペースセグメントのSAがある。SAは、具体的には、GPS衛星のクロック周波数を変動させること、不正確な衛星暦のパラメータをアップロードすること等で実施される。表1に示されるように、SAはどの誤差要因よりも大きい。したがって、SAがOFFされると、実際の測位誤差は大幅に減少する。SAがOFFされ、SAによる精度劣化がない状態で、σUEREの値をSAによる精度劣化を考慮した定数にすると、σUEREをパラメータの1つとして持つ、数式4による2DRMSは、実際の測位誤差よりも大きくなるという問題が起きる。
【0013】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされた。すなわち、本発明は、GPSシステムの信頼性が向上もしくは劣化しても適応的に誤差を見積もり、そのことを2DRMSに正確に反映させること、このような2DRMSを出力できるGPSレシーバを提供すること、さらには、このような2DRMSを使用することでアプリケーションプログラムでの自車位置推定の精度を向上させたカーナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に記載の発明は、GPS測位解の算出にカルマンフィルタを用い、測位演算過程で算出される、HDOP、および、カルマンフィルタの推定値の算出過程で得られる誤差共分散行列の対角要素から算出される水平(緯度、経度)方向の推定誤差σH_Kalmanの各指標を出力可能なGPSレシーバであって、各指標を用いて、GPS測位解の精度評価値としての2DRMSを上記数式1の定義、
Figure 0003749850
で算出する。
ここで、σUEREは、URAを、GPSメッセージに含まれるURA Indexに基づく誤差の1σ値、σUserSegを、GPSシステムセグメントのうちのユーザーセグメントについての誤差の1σ値として、上記数式2の定義、
Figure 0003749850
にしたがって求める。この定義によってσUERE算出することで、σUEREに、各GPS衛星から随時放送されるURA Index、すなわち、コントロールセグメントおよびスペースセグメントについての誤差見積もりの最新情報を反映させることができる。それによって、URAが変動しても、そのことを2DRMSに的確に反映させることが可能になる。
【0015】
URAは、URA IndexをNとして、次の定義、
N<6のとき、URA=21+N/2
N≧6のとき、URA=2N−2
で算出することができる(請求項2)。
【0016】
この場合、URAの算出に用いるURA Indexとしての値Nは、GPS信号を受信中の各GPS衛星についてのURA Indexの中のワースト値を用いるのが好ましい(請求項3)。
【0017】
請求項4に記載の発明は、以上説明した請求項1から請求項3のいずれかに記載のGPSレシーバを備え、GPSレシーバが出力する2DRMSをGPS測位解に対する精度評価値として用いて自車位置を推定するカーナビゲーションシステムである。この場合の2DRMSは、URAが変動してもそのことが的確に反映されるので、カーナビゲーションシステムは、GPS測位解と、マップマッチング結果などの他の測位結果とを比較するときに、この2DRMSを用いることで最終的な自車位置推定の精度を高めることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、GPS信号を受信してGPS測位解を算出するとともに、GPS測位解の算出にカルマンフィルタを用い、測位演算過程で算出される、HDOP、および、カルマンフィルタの推定値の算出過程で得られる誤差共分散行列の対角要素から算出される水平(緯度、経度)方向の推定誤差σH_Kalmanの各指標を出力可能な装置において、各指標を用いて、GPS測位解の精度評価値としての2DRMSを、以下の数式の定義によって算出する、GPS測位解に対する精度評価値の算出方法である。
Figure 0003749850
ただし、
Figure 0003749850
ここで、 URA は、 URA Index に基づく誤差の1σ値であり、σ UserSeg は、ユーザーセグメントについての誤差の1σ値である。GPSレシーバ或いはGPSレシーバを有するカーナビゲーションシステムなどにおいてこの算出方法を用いることができる。
【0019】
なお、URAは、URA IndexをNとして、次の定義、
N<6のとき、URA=21+N/2
N≧6のとき、URA=2N−2
で算出することができる(請求項6)。
【0020】
この場合、URAの算出に用いるURA Indexとしての値Nは、GPS信号を受信中の各GPS衛星についてのURA Indexの中のワースト値を用いるのが好ましい(請求項7)。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態としてのGPSレシーバの構成を表すブロック図である。GPSレシーバ50において、GPS信号はアンテナ1で受信され、RF信号13として周波数変換部2に入力される。周波数変換部2では、RF信号13と、基準周波数発生器4からの信号をもとにシンセサイザ部3により発生された信号とが乗算され、それによってRF信号13がIF信号14へ周波数変換される。IF信号14は、A/D変換部5でデジタル信号に変換され、デジタル信号処理部30内の各チャンネル29に入力される。
【0022】
各チャンネル29は、それぞれがGPS信号を受信処理する機能を持つ。ここでは、チャンネル29は、測位演算に必要な十分の数(例えば、12チャンネル)は存在するものとする。
【0023】
A/D変換部5からチャンネル29に入力されたデジタル信号は、キャリア相関部6でキャリアNCO7(NCO;数値制御発振器)で発生された信号との相関をとることによってキャリア成分が除去され、CAコード相関部8に入力される。CAコード相関部8では、キャリア相関部6から入力された信号と、CAコード発生部9で発生された、捕捉対象の衛星についての複製コードとの相関がとられる。これらの処理に基づき、デジタル信号処理部30では、擬似距離、航法データ、ドップラー周波数位相などが得られる。これらのデータは、信号線21を介してCPU11に入力され、測位演算に用いられる。CPU11に接続されているメモリ12には、測位演算の為の各種データが格納されている。
【0024】
CPU11では、擬似距離、航法データ、ドップラー周波数位相をもとに、キャリアNCO制御信号18、コードNCO制御信号19が生成され、これらは衛星からの信号を捕捉し続けるループを構成する。
【0025】
さらに、CPU11では、擬似距離、航法データ、ドップラー周波数位相をもとに、測位演算を行うことによって、様々な情報が生成される。生成される情報は、測位位置としての緯度、経度、高度を始めとして、時間、速度、方位、衛星の軌道情報等を含む。生成された情報は、CPU11からGPS出力メッセージとして出力される。GPSレシーバ50をホストCPUと接続し、GPS出力メッセージをホストCPUが受け取る構成とすることでカーナビゲーションシステムを実現することができる。なお、CPU11では、GPS測位解の算出にカルマンフィルタを用いており、2DRMSの算出に、EHPEであるσH_Kalmanを用いることができる。
【0026】
次に、GPSレシーバ50における2DRMSの算出に関し説明を行う。上述のようにUEREは、3つのセグメントに分類される。GPSレシーバ50のCPU11は、航法メセージから、コントロールセグメントおよびスペースセグメントに対応するURAを随時求める。ユーザーセグメントに関しては、エラーバジェットのユーザーセグメントにおける統計値から定数を決定する。ユーザーセグメントについての誤差の見積もり値をσUserSegとおくと、σUEREは、分散の加法性より上記の数式2(数2)の定義、
Figure 0003749850
で表すことができる。
【0027】
数式2におけるURAとσUserSegの具体的な算出方法は次のようになる。URAは、GPS衛星毎に異なる値を持ち、各々の疑似距離誤差の1σ値を見積もるのに使用する。実際には、URAの値の大きさには、0から15のインデックスが割り当てられている。このインデックスは、航法メッセージのサブフレーム1に含まれて放送されている。以下、このインデックスをURA Indexと記す。このURA IndexからURA(誤差の1σ値)を算出するためには、一般的に下記数式5(数5)、数式6(数6)が用いられる。ここでは、URA IndexをN、URAをXと置いている。
【数5】
Figure 0003749850
【数6】
Figure 0003749850
【0028】
数式5、数式6では、受信中の各衛星についてのURA Indexの中からワースト値を選択して、それをNとして用いるものとする。ワースト値を用いることで、GPSシステムに精度を劣化させる要因が含まれる可能性がある場合に、その最悪の場合で誤差を見積もることができる。すなわち、数式5または数式6とURA Indexのワースト値から誤差の1σ値であるXが求まり、このXが数式2におけるURAとして用いられる。
【0029】
次に、数式2におけるσUserSegを求める方法について説明する。この値は、エラーバジェット(表1)を用いて定数として決定する。ここでは、エラーバジェット(表1)の内容は、CPU11に接続されたメモリ12に格納されているものとする。ユーザーセグメントの誤差要因である、電離層遅延誤差、対流圏遅延誤差、受信機ノイズ、マルチパス、その他の1σ値をそれぞれ、σ、σ、σ、σ、σとおく。σUserSegは、分散の加法性から次の数式7(数7)の定義で求められる。
【数7】
Figure 0003749850
以上のように、数式5,数式6,数式7により求めたURAとσUserSegを用いて、数式2のσUEREを求め、上記数式4と同様にして、URAを適用したものとしての2DRMS(Adaptive URA)を上記数式1(数1)の定義、
Figure 0003749850
で算出する。
【0030】
一方、GPSレシーバ50を用いるナビゲーションシステムが、例えばFM多重放送によるDGPS(Differential GPS)補正データ放送を受信することができ、GPSレシーバ50がDGPS補正データを利用できるように構成されている場合には、GPSレシーバ50は、下記数式8(数8)の定義で2DRMSを算出しても良い。なお、数式8におけるσUDREとは、DGPS補正データに含まれる利用者ディファレンシャル距離誤差(UDRE;User Differential Range Error)を用いた誤差の1σ値である。
【数8】
Figure 0003749850
【0031】
図2は、以上説明したGPSレシーバ50のCPU11によって制御される、2DRMS算出の動作を表すフローチャートである。ここでは、一例として、2DRMSの算出は、CPU11における測位演算動作のサブルーチンとして実行されるものとする。はじめに、ステップS1では、DGPS補正データが受信されておりDGPS測位中であるか否かが判定される。DGPS測位中でありDGPS補正データが利用できる場合には(S1:YES)、σUEREとしてσUDREが用いられ(S8)、すなわち上記数式8の定義によって2DRMSの算出が行われる(S7)。
【0032】
一方、DGPS測位中でない場合には(S1:NO)、処理はステップS2に進み、上記数式7にしたがってσUserSegの算出が行われる。次に、ステップS3では、取得した航法メッセージ中のURA Indexの値が確認され、URA Indexが6より小さい場合(S3:YES)、上記数式5にしたがってURAの算出が行われる(S4)。URA Indexが6以上の場合(S3:NO)、上記数式6にしたがってURAの算出が行われる(S5)。なお、ステップS4およびS5におけるWstURAは、URA Indexのワースト値であることを表している。次に、ステップS4またはステップS5で算出されたURAを用いてσUEREの算出が行われ(S6)、ステップS6で算出されたσUEREを用いて上記数式1の定義にしたがって2DRMSが算出される。ここで求めた2DRMSは、GPS出力メッセージに含められホストCPUへ渡される。
【0033】
ここで、カーナビゲーションシステムのホストCPUによって実行されるアプリケーションプログラムにおける、2DRMSの利用について一例を挙げて説明する。例えば、カーナビゲーションシステムは、マップマッチング機能を持つものとする。この場合、ホストアプリケーションは、GPSレシーバ50による測位解と、マップマッチングの結果による位置とのどちらを最終的なアプリケーション出力とすべきかどうかを判断するために、2DRMSを用いることが出来る。すなわち、GPS測位解と、マップマッチングの結果による位置との差が2DRMS以内であれば、その差は誤差範囲内であるとしてマップマッチング結果をそのまま採用し、その差が2DRMSを超えた場合は、マップマッチングの結果は誤りであるとしてGPSレシーバ50による測位解を採用する。
【0034】
ここで、GPSレシーバ50による2DRMSは、上述のように実際の測位誤差を的確に反映した指標となっているので、マップマッチングによる結果が誤りである場合に、この誤りの影響を確実且つ迅速に取り除くことができることが理解できる。すなわち、図2の算出処理によって得られた2DRMSを用いることで、アプリケーションプログラムは、最終的な自車位置推定結果としてのアプリケーション出力の精度を高めることが可能である。
【0035】
なお、上述の実施形態では、2DRMSの算出処理(図2)は、GPSレシーバ内で行われ算出結果としての2DRMSがGPSレシーバから出力されるものとして説明した。しかしながら、2DRMSの算出処理(図2)は、アプリケーションプログラムが、GPSレシーバから必要なパラメータを受け取ることによって、アプリケーションプログラム側で実行することも可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、GPS測位解に対する誤差推定値としての、EHPEを加味した2DRMSに、さらにURAを反映させることができる。それによって、GPSシステムのスペースセグメント、コントロールセグメントにおける信頼性が向上または劣化する変動を来しても、適応的に誤差を見積もり、そのことを2DRMSに正確に反映させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としてのGPSレシーバの構成を表すブロック図である。
【図2】図1のGPSレシーバで実行される2DMRSの算出処理を表すフローチャートである。
【図3】GPSシステムを構成する3つのセグメントを説明するための図である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 周波数変換部
5 AD変換部
6 キャリア相関部
7 キャリアNCO
8 CAコード相関部
9 CAコード発生部
10 コードNCO
10 デジタル信号処理部
11 CPU
12 メモリ
30 デジタル信号処理部
50 GPSレシーバ

Claims (7)

  1. GPS測位解の算出にカルマンフィルタを用い、測位演算過程で算出される、HDOP(Horizontal DOP)、および、カルマンフィルタの推定値の算出過程で得られる誤差共分散行列の対角要素から算出される水平(緯度、経度)方向の推定誤差σH_Kalmanの各指標を出力可能なGPSレシーバであって、
    前記各指標を用いて、GPS測位解の精度評価値としての2DRMS(Distance Root Mean Square)を、下記数式1および数式2の定義によって算出し出力すること、を特徴とするGPSレシーバ。
    Figure 0003749850
    ただし、
    Figure 0003749850
    ここで、
    URAは、URA Indexに基づく誤差の1σ値
    σUserSegは、ユーザーセグメントについての誤差の1σ値
  2. 前記URAは、URA IndexをNとして、
    N<6のとき、URA=21+N/2の定義で算出され、
    N≧6のとき、URA=2N−2の定義で算出されること、を特徴とする請求項1に記載のGPSレシーバ。
  3. 前記URAの算出に用いるURA Indexとしての値Nは、GPS信号を受信中の各GPS衛星についてのURA Indexの中のワースト値であること、を特徴とする請求項2に記載のGPSレシーバ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のGPSレシーバを備え、
    前記GPSレシーバが出力する2DRMSをGPS測位解に対する精度評価値として用いて自車位置を推定すること、を特徴とするカーナビゲーションシステム。
  5. GPS信号を受信してGPS測位解を算出するとともに、GPS測位解の算出にカルマンフィルタを用い、測位演算過程で算出される、HDOP、および、カルマンフィルタの推定値の算出過程で得られる誤差共分散行列の対角要素から算出される水平(緯度、経度)方向の推定誤差σH_Kalmanの各指標を出力可能な装置において、
    前記各指標を用いて、GPS測位解の精度評価値としての2DRMSを、以下の数式の定義によって算出すること、を特徴とするGPS測位解に対する精度評価値の算出方法。
    Figure 0003749850
    ただし、
    Figure 0003749850
    ここで、
    URA は、 URA Index に基づく誤差の1σ値
    σ UserSeg は、ユーザーセグメントについての誤差の1σ値
  6. 前記URAは、URA IndexをNとして、
    N<6のとき、URA=21+N/2の定義で算出され、
    N≧6のとき、URA=2N−2の定義で算出されること、を特徴とする請求項5に記載のGPS測位解に対する精度評価値の算出方法。
  7. 前記URAの算出に用いるURA Indexとしての値Nは、GPS信号を受信中の各GPS衛星についてのURA Indexの中のワースト値であること、を特徴とする請求項6に記載のGPS測位解に対する精度評価値の算出方法。
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