JP3748305B2 - X-ray CT apparatus and image processing apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、X線を対象物に照射するX線源及び対象物を透過したX線を検出するX線検出器を備え、X線源とX線検出器とを対象物を挟んで対向させると共に対象物の周囲を回転させ、対象物を一方向に移動させながらX線源とX線検出器との回転を複数回行い、このときのX線検出器による透過X線の検出に基づいて対象物の断層画像を解析するX線CT装置及び外部の撮像装置により撮像された複数枚分の断層画像データを画像処理するX線CT装置及び画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は一般的なX線CT装置の要部構成を示す図である。
X線CT装置は、被検体をX線でスキャンするスキャナ本体( 架台、ガントリ )101と、被検体をスキャナ本体101へ案内する寝台102と、高電圧を生成してスキャナ本体101へ供給する高電圧装置103と、寝台102を制御する寝台制御ユニット104と、スキャナ本体101を制御すると共にスキャナ本体101から得られたデータを処理するコンソール105とから構成されている。
【0003】
スキャナ本体101の略中央に円筒状の貫通した空洞が形成されており、この空洞を被検体が挿入又は通過するようになっている。スキャナ本体101は、詳細は図示しないが、内部にその空洞の回りを回転する回転部と、外観を形成し、回転部を回転自在に支持している固定部とから構成されている。
回転部には、X線を被検体に照射するX線管及びこのX線管と空洞を挟んで対向する位置に被検体を透過したX線を検出するX線検出素子を複数個1列に並べて構成されたシングルX線検出器が搭載されている。また、このシングルX線検出器では、1回転のスキャンで1枚の断層画像しか撮影できないが、同時に複数枚の断層画像を撮影できるように、図15に示すように、シングルX線検出器を複数列並べた2次元X線検出器106も知られている。
【0004】
高電圧装置103からスキャナ本体101に供給された高電圧は、まず、スキャナ本体101のX線管へ供給される。X線検出器から出力される検出信号は、コンソール105へ出力され、このコンソール105で再構成処理により断層画像が再構成され、メモリに保存されると共に表示装置等により表示する。
スキャナ本体101は、通常、水平に移動する寝台102に対して垂直な状態となっている。すなわち、X線管からX線検出器106へ放射されるX線が作る面が寝台102の移動軸に対して垂直な状態になっている。
しかし、このスキャナ本体101は、断層画像を必要とする臓器の形状や人体内での位置や回りの臓器との関係から目的・用途によって、例えば図16に示すように( 図16ではX線検出器として2次元X線検出器を搭載した例を示す )、寝台102の移動軸に対して傾きチルト角θを持たせることができる。すなわち、X線管からX線検出器へ放射されるX線が作る面が寝台102の移動軸に対して垂直ではなく、その垂直面からチルト角θで傾くことになる。一般的なX線CT装置では、チルト角θを±30°程度まで設定することが可能となっている。
【0005】
図17( a )は、ヘリカルスキャン等のマルチスライスにおけるスキャナ本体101を傾けないとき( チルト角θ=0° )に再構成される断層画像の状態を示す図である。このような場合には、複数枚の断層画像を構成する各画素は、直交座標上に規則的に配列しているので、これらの画素に基づいて直接3次元表示( MIP( maximum intensity projection )、ボリュームレンダリング、サーフェイスレンダリング )を作成すると、その得られた3次元表示には歪みはなく現実の撮影した構造体の形状と一致する正確な画像となる。
なお、3次元表示は、図18に示すように、撮影対象に対して視点となる投影面を設定し、この投影面に垂直なレイ( 投影線 )を定義し、このレイ上の幾つかのポイント( 黒○ )について、複数枚の断層画像の全ての画素から構成されるボクセルの各画素値からそのポイントの画素値を計算して、この各ポイントの画素値に基づいて投影面の画素( 白○ )を作成するものである。通常、レイ上の幾つかのポイントの間隔は単位ボクセルの一辺に相当する長さとするのが一般的である。なお、図18は、3次元的な構成を2次元的に( 側面図的に )表現したもので、紙面に垂直な方向にボクセル、投影面、レイが存在している。
【0006】
MIPは、レイ上のポイントの画素値のうちの最大値の値をとって、投影面の画素値とするものである。
ボリュームレンダリングは、画素値等に応じて段階的に透過度や色を定義し、目的とする部分を選択的に抽出するものである。これにより、例えば内部が透けて見えるような3次元像を作成することができる。レイ上のポイントの各画素値に所定の係数をかけながら、順次加算して、その加算結果を投影面の画素値とするものである。その係数は、画素値に対する透過度、視線方向からの距離( 投影面からそのポイントまでの距離 )、陰影条件等によって決定される。
サーフェイスレンダリングは、レイ上の各ポイントの画素値にしきい値( 境界 )を設定して、画素値を2値化して境界面を定義するもので、レイ上の投影面から最初の境界となるポイントを求め、陰影等の効果を加えて投影面の画素値とする。
【0007】
図17( b )は、スキャナ本体101を傾けたとき( チルト角θは0°でない )に再構成される断層画像の状態を示す図である。すなわち、図19に示すように、点線で示す被検体に対して傾いた断層画像が平行移動的に再構成されることになる。このような場合には、複数枚の断層画像を構成する各画素は、直交座標上に規則的には配列せず、チルト角θの傾きの軸( 例えばy軸 )のみ傾いた非直交座標上に配列することになる。そのため、図20( a )に示すように、実線で示す側面から正方形に見える構造体が、チルト角θの傾きを考慮せずに直接3次元表示を作成すると、図20( b )に示すように、その画像はチルト角θの傾きとは逆の方向に歪み、側面から菱形に見える構造体のようになり、現実の撮影した構造体の形状と一致しない不正確な画像となってしまう。
上述した状況は、シングルスX線検出器の場合であったが、2次元X線検出器106では、さらに、図21に示すように、断層画像が傾いているだけではなく、1回のスキャンで同時に得られる断層画像の中心位置がずれているので、直接3次元表示を作成することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のX線CT装置では、スキャナ本体をチルト角θで傾けてヘリカルスキャン等のマルチスキャンを行ったときに、再構成された断層画像のデータに基づいて直接3次元表示( MIP、ボリュームレンダリング、サーフェイスレンダリング )を作成できないという問題があった。
そこでこの発明は、スキャナ本体をチルト角θで傾けてヘリカルスキャン等のマルチスキャンを行ったときにも、直接的に3次元表示を作成することができるX線CT装置及び画像処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1局面は、X線を対象物に照射するX線源及び前記対象物を透過したX線を検出するX線検出器を備え、前記X線源と前記X線検出器とを前記対象物を挟んで対向させると共に前記対象物の周囲を前記対象物の位置を連続的又は非連続的に変えて複数回数回転させ、前記X線検出器による透過X線の検出に基づいて前記対象物の複数の近接した位置での複数枚の断層画像を解析するX線CT装置において、相対的に前記対象物が移動する方向に対して前記X線源及び前記X線検出器の回転軸が傾いているときに、前記X線検出器から得られた複数枚の断層画像から、前記対象物が移動する方向に対して直交するボクセルを、前記対象物が移動する方向に関して前記複数枚の断層画像よりも高い分解能で作成する直交ボクセル作成手段を設け、この直交ボクセル作成手段により作成された直交ボクセルに基づいて画像作成を行うものである。
本発明の第2局面は、外部の撮像装置により撮像された複数枚分の断層画像データを画像処理する画像処理装置において、前記断層画像データからなる各断層画像が直交座標空間において傾いているときに、複数枚分の前記断層画像データから作成する前記直交座標空間の特定軸に対して直交したボクセルを、前記特定軸に関して前記複数枚分の断層画像データよりも高い分解能で作成する直交ボクセル作成手段を設け、この直交ボクセル作成手段により作成された直交ボクセルに基づいて画像作成を行うものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施の形態を図1乃至図5を参照して説明する。
図1は、この発明を適用した画像処理装置を組込んだX線CT(computed tomography )装置の概略の構成を示すブロック図である。
このX線CT装置は、架台1と、画像処理装置としてのコンソール2と、寝台3と、電源装置4とから構成されている。基本的には従来の技術で図12で説明した構成とほぼ同じである。なお、従来の技術で図12を参照して説明した、スキャナ本体が架台1に対応し、寝台及び寝台制御ユニットが寝台3に対応し、コンソールはコンソール2に対応している。
前記架台1は、回転部11とそれ以外の固定部とから構成され、前記回転部11には、X線発生部12、高電圧発生器13、( シングル )X線検出器14、DAS( データ収集装置 )15、データ圧縮部16、回転側データ伝送部17等が搭載されており、固定部には、固定側データ伝送部18、データ復元部19及び架台コントローラ20等が設けられ、前記回転部11と固定部との間にはスリップリング21が設けられている。
【0017】
前記電源装置4から供給された電力は、前記架台1の固定部に入力され、この固定部から前記スリップリング21を通して前記回転部11の前記高電圧発生器13に入力される。この高電圧発生器13は、供給された電力をX線発生に適した高電圧に昇圧して前記X線発生部12に供給する。
このX線発生部12と前記X線検出器14とは、従来の技術で説明したように、この架台1の略中央に形成された空洞を挟んで対向して配置されており、互いの位置関係を保ちながら相対的に回転するようになっている。
【0018】
前記X線発生部12は、X線管やコリメータ等から構成され、供給された高電圧によりX線を発生させ、このX線を制御して空洞に進入した又は空洞を通過する被検体に照射する。
前記X線検出器14は、複数個のX線検出素子を1列に並べたシングルX線検出器であり、被検体を透過したX線を検出し、電気信号( 例えば蓄積電荷 )として取出すことができるようになっている。
【0019】
前記DAS15は、前記X線検出器14から電気信号を検出データ( デジタルデータ )として取出し( 収集し )、この検出データを前記データ圧縮部16へ出力する。検出データは、前記X線発生部12と前記X線検出器14との回転角度( 位相 )によるビュー毎にX線検出器14のX線検出素子毎に得られる。
前記データ圧縮部16は、前記X線検出器14のX線検出素子毎に得られるデータから差分データ等を計算してデータ圧縮する。
例えば、1つのX線検出素子( 1つのチャンネル )のデータについて、収集データ( 検出データ )が20ビットバイナリデータであったのを、精度( 分解能 )を低下させずに10ビットバイナリデータに圧縮する。
【0020】
このデータ圧縮部16で得られた圧縮データは、前記回転側データ伝送部17へ出力され、この回転側データ伝送部17は、例えばLED(light emitting diode)等から構成され、その圧縮データを光信号に変換して送信する。
【0021】
前記固定側データ伝送部18は、例えばフォトダイオード等から構成され、前記回転部11の回転側データ伝送部17から送信された光信号を受信する。
この固定側データ伝送部2で受信した光信号は、電気信号( 圧縮データ )に変換され、前記データ復元部19へ供給される。
このデータ復元部19では、圧縮データを元の収集データに復元する処理が行われ、復元された収集データは、前記コンソール2へ出力される。
【0022】
このコンソール2には、中央制御ユニット31、画像再構成ユニット32、データ保存ユニット33及び画像表示ユニット34、さらに図示しないがネットワークインターフェイス等が設けられている。
前記中央制御ユニット31は、CPU(central processing unit )、ROM( read only memory )、RAM(random access memory)、各種インターフェイス等から構成されており、システムバス35を介して前記画像構成ユニット32、前記データ保存ユニット33、前記画像表示ユニット34とそれぞれ接続されている。
前記架台1のデータ復元部19から出力された復元された収集データは、前記画像再構成ユニット32に入力されると共に前記データ保存ユニット33に保存される。前記画像再構成ユニット32では、再構成処理により断層画像データが作成され、この断層画像データは、前記画像表示ユニット34により断層画像として表示される。
【0023】
さらに、前記中央制御ユニット31は、前記架台1の回転部11の高電圧発生器13を制御して、前記X線発生部12により被検体へのX線照射を制御するようになっている。
また、前記中央制御ユニット31は、前記架台コントローラ20を制御して、前記回転部11の回転制御及び前記架台1の傾き( チルト角 )の角度制御を行うようになっている。
前記寝台3は、被検体を載置する後述する天板を移動させる天板移動部41と、この天板移動部41等を制御する寝台コントローラ42と等から構成され、前記中央制御ユニット31は、前記寝台コントローラ42を制御して、天板を移動させ、被検体の撮影部位を架台1の空洞内へ位置決めする制御を行うようになっている。
【0024】
図2は、前記コンソール2の画像表示ユニット34の要部構成を示すブロック図である。
この画像表示ユニット34は、ディスプレイ51と、ディスプレイ制御部52と、ビデオRAM53と、画像処理ユニット54等から構成され、前記ディスプレイ制御部52、前記ビデオRAM53、前記画像処理ユニット54は、前記システムバス35を介して前記中央制御ユニット31と接続されている。
なお、前記画像処理ユニット54は、この画像表示ユニット34内に設けられている構成となっているが、画像表示ユニット34の外に独立して設けられていても良いものである。
【0025】
前記ディスプレイ51は、前記ディスプレイ制御部52により、前記画像処理ユニット54により画像処理されたデータに基づいて前記ビデオRAM53に描画された画像を表示する。なお、前記画像処理ユニット54は、前記中央制御ユニット31を介さずに画像処理した画像を前記ビデオRAM53に転送することができ、また前記ディスプレイ制御部52は、前記中央制御ユニット31を介さずに前記ビデオRAM53に描画された画像を前記ディスプレイ51に表示出力することができるようになっている。
【0026】
前記画像処理ユニット54は、ヘリカルスキャンや、スキャン中に寝台の移動を伴わないでスキャンを寝台の位置を変えながら複数回行って連続した一連の画像を得るマルチスキャンを行ったときに、前記画像再構成ユニット32で再構成された複数枚の断層画像データに基づいて、任意の位置・角度の断層画像や3次元表示( MIP、ボリュームレンダリング、サーフェイスレンダリング )の画像を作成するものである。
前記画像処理ユニット54には、3次元表示の画像を作成するために3次元表示部54-1が設けられ、この3次元表示部54-1により、MIP( maximum intensity projection )、ボリュームレンダリング、サーフェイスレンダリングの画像を作成する。
さらに、この3次元表示部54-1には、直接3次元表示を作成するために、投影面に対して垂直に定義されるレイ( 投影路 )の座標変換を行うレイ座標変換部54-2が設けられている。このレイ座標変換部54-2は、図3に示すように、直交座標系( x,y,z )をy軸のみをチルト角θ傾いた非直交座標系( x´,y´,z´ )に変換する座標変換( 1 )をレイに対して行う。
すなわち、
x´=x、y´=( y/ cosθ )、z´=z−( y・ tanθ ) …( 1 )
この座標変換( 1 )により座標変換されたレイに対して、前記画像再構成ユニット32で再構成された複数枚の断層画像データは、相対的に仮想的な直交座標系( x´,y´,z´ )のデータと見なすことができる。
【0027】
このような構成の第1の実施の形態においては、寝台3の天板に載置された被検体に対して、架台1はチルト角θで傾き、この架台1の空洞へ天板上の被検体が進入する。この状態でX線発生部12から被検体を透過したX線がX線検出器14により検出される。
このX線検出器14の検出データは、DAS15により収集され、この収集された収集データは、データ圧縮部16で圧縮されたのち、回転側データ伝送部17及び固定側データ伝送部18により光通信で伝送され、データ復元部19により元の収集データに復元される。
この復元された収集データから、画像再構成ユニット32は被検体の断層面について断層画像データを再構成する。
【0028】
ヘリカルスキャンやマルチスキャンの場合には、複数枚の断層画像データが再構成されることになる。例えば図4中において点線で示すように、チルト角θで傾いた断層画像データが重なるようにして並んでおり、その全体のボクセル( ピクセル )データは、直交座標的に配列されていない。なお、図4は3次元的な構成を2次元的に( 側面図的に )表現したもので、紙面に垂直な方向にボクセル、投影面、レイが存在している。
ここで、3次元表示( MIP、ボリュームレンダリング、サーフェイスレンダリング )の操作すると、画像表示ユニットの画像処理ユニット54の3次元表示部54-1により、例えば図4に示すように、投影面が設定され、この投影面に対して垂直なレイが設定される。実際の形状は( x,y,z )座標系において、正しく表現されているので、この投影面も( x,y,z )座標上にて定義される。
【0029】
次に、レイ座標変換部54-2により、投影面及びレイに対して前述した座標変換( 1 )が行われる。変換後のx´軸、y´軸、z´軸が直交している物として示した図が図5である。
投影面上のピクセルは通常x軸、y軸、z軸上で直交した正方ピクセルであるが、図5に示す( x´,y´,z´ )座標上においては、各座標点( ポイント )は、座標変換( 1 )により変換されるので、必ずしも直交した正方ピクセルとはならない。また図16に示した通常のレンタリング処理においては、ポイントは単位ボクセルの一辺に相当する長さとするが、変換後の( x´,y´,z´ )座標上においては、座標変換に応じてポイント間の間隔も変わる。
このように、画像再構成ユニット32により再構成された断層画像データのボクセルは、そのまま直交座標的に配列したものとして取り扱うことができるかわりに、投影面のピクセル位置、投影方向及びレイ上のポイントの間隔が、チルト角θ=0の架台1が傾いていない場合とは座標変換( 1 )の変換分だけ異なることになる。すなわち、投影面のピクセル位置、投影方向及びレイ上のポイントの間隔が異なるだけで、チルト角θ=0の場合と同じレンダリングのアルゴリズムが使用できることになる。
【0030】
ここで、3次元表示部54-1により、3次元表示の画像が作成されてビデオRAM53に描画され、ディスプレイ制御部52の制御により、ディスプレイ51にその画像が表示される。
【0031】
なお、所望の位置・角度の断層画像を作成する場合も、全く同様にして、その所望の位置・角度の断層画像面( ピクセル )を指定して、レイ座標変換部54-2によりその指定した断層画像面( ピクセル )に対して座標変換( 1 )を行えば、画像再構成ユニット32により再構成された断層画像データのボクセルは、直交座標的に配列したものとして取り扱うことができ、チルト角θ=0の架台1が傾いていない場合に得られた断層画像データから指定された位置・角度の断層画像を作成するのと同じになる。
【0032】
すなわち、図6( a )に示すように、画像再構成ユニット32により再構成された断層画像データの実際のボクセル( チルト角θで傾いている )に対して、破線で示す断層画像Dの面を指定する。このとき、断層画像Dは図6( b )に示すようにピクセルピッチが縦方向・横方向( この断層画像におけるX方向・Y方向 )共に同じPSとなる正方ピクセルとなる。
【0033】
この指定された断層画像Dに対して、レイ座標変換部54-2により座標変換( 1 )を行えば、その座標変換( 1 )された断層画像D´は、図7( a )に示すように、ボクセルの仮想的な直交座標系( ボクセルは立方体的に配列される )において、図6( a )のボクセルと断層画像Dとの位置関係と相対的に同じ位置関係を保つことになる。しかし、このとき、断層画像D´は図7( b )に示すようにピクセルピッチが縦方向と横方向とで必ずしも同じPSとはならない。この理由は、座標変換( 1 )に示すように、仮想的な直交座標系においてx´( x )方向の変換は位置も長さも変化しなし、z´方向の変換は位置が変化するだけであるが、y´方向の変換は長さが変化してしまうため、このy´方向の影響を受けるピクセルピッチ( PS( y成分 ) )は次式のように変化する。
PS´( y´成分 )=PS( y成分 )/ cosθ
である。
【0034】
しかし、このようなピクセルピッチの変化について、画像作成では考慮する必要はない。仮想的な直交座標系において求められた断層画像D´の各ピクセルの値は、ボクセルと断層画像との位置関係が保たれているため、そのまま実際の直交座標系( x,y,z )の断層画像Dのピクセルの値として採用することができるからである。
仮想的な直交座標系における断層画像D´の各ピクセルの値の求める方法としては、求めるピクセルの近傍の4個又は8個のボクセルの値を補間して求める方法もあるが、求めるピクセルに最も近いボクセルの値をそのままニアレストネイバーとして採用しても良い。
【0035】
このように第1の実施の形態によれば、求めるレイ又は所望の位置・角度の断層画像面に対して座標変換( 1 )を行って、画像再構成ユニット32により再構成された断層画像データのボクセルを直交座標的に配列したものとして取り扱うことにより、架台( スキャナ本体 )をチルト角θで傾けてマルチスキャンを行った時にも、直接的に3次元表示及び所望の位置・角度の断層画像データを簡単に作成することができる。
【0036】
この発明の第2の実施の形態を図8乃至図13を参照して説明する。なお、この第2の実施の形態のX線CT装置も基本的には、前述の第1の実施の形態( 図1参照 )とほとんど同一の構成となっており、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
さらにこの第2の実施の形態では、X線検出器14として、シングルX線検出器ではなく、X線検出素子を1列配列したシングルX線検出器を複数列配列した2次元X線検出器( 図15参照 )について説明するが、このシングルX線検出器を使用した場合に適用しても良いものである。
【0037】
図8は、前記コンソール2の画像表示ユニット34の要部構成を示すブロック図である。
この画像表示ユニット34は、前述の第1の実施の形態で説明したように、ディスプレイ51と、ディスプレイ制御部52と、ビデオRAM53と、画像処理ユニット54等から構成されている。
前記画像処理ユニット54には、前記3次元表示部54-1( 前記レイ座標変換部54-2は設けらていなくとも良い )及び直交ボクセル変換部54-3が設けられている。この直交ボクセル変換部54-3は、従来の技術の図21に示すようなチルト角θで傾き、さらに断層画像の中心位置がずれたボクセルから、図9に示す直交ボクセルを作成するものである。
【0038】
X軸( 図10紙面に垂直な軸 )については傾きをもたないので、Y軸及びZ軸からなる所定の平面について考察する。図10に示すように、前記画像再構成ユニット32により再構成されたスライス位置mの断層画像中の2つの画素( ピクセル、ボクセル )f(m,n) 、f(m,n+1) と次のスライス位置m+1の断層画像中の2つの画素f(m+1,n) 、f(m+1,n+1) とから線形補間式数1により、直交ボクセルの1つのボクセルの値g(p,q) を計算して求めることができる。
【0039】
【数1】
【0040】
このとき、前記画像再構成ユニット32により再構成された断層画像の傾いたボクセルと同じサイズの( 同じボクセル数、同じボクセル間距離を有する )直交ボクセルを作成すると、この直交ボクセルの各ボクセルが線形補間により算出されているので補間誤差が含まれており、この直交ボクセルから作成される3次元表示の画像及び任意の位置・角度の断層画像の分解能は、前記画像再構成ユニット32により再構成された断層画像の分解能より低下している。
【0041】
そこでこの直交ボクセルから作成される画像の分解能の低下を抑えるために、図11に示すように、直交ボクセルのサイズ( ボクセル間距離 )を小さく( ボクセル密度を高く )する。従って、全体としてのボクセル数はサイズを小さくした程度に応じて大きくなる。図11では、両方向( y方向及びz方向 )にボクセルサイズを小さくしたが、片方のみ( y方向のみ又はz方向のみ )であっても構わない。
【0042】
この線形補間式数1は、X線検出器14として、2次元X線検出器を使用した場合( 図15及び図21参照 )に適用できると共に、シングルX線検出器を使用した場合( 図19参照 )にも適用できる汎用性の高い補間式である。
しかし、シングルX線検出器を使用した場合には、従来技術の図19に示すようなチルト角θで傾いたボクセルを図9に示す直交ボクセルに変換する。図12に示すように、前記画像再構成ユニットにより再構成されたスライス位置mの断層画像中の1つの画素( ピクセル、ボクセル )f(m,n) と次のスライス位置m+1の断層画像中の1つの画素f(m+1,n) とから線形補間式数2により、直交ボクセルの1つのボクセルg(p,n) を計算して求めることができる。
【0043】
【数2】
【0044】
これは、前記画像再構成ユニット32により再構成された複数枚の断層画像が完全にZ軸方向に平行移動するように並んでいるため、画素の位置のずれがなく、断層画像の傾きのみが問題となるからである。従って、スライス位置mの断層画像中の1つの画素f(m,n) と次のスライス位置m+1の断層画像中の1つの画素f(m+1,n) とは同じスライド軸上に位置しており、この2点により、同じスライド軸上の直交ボクセルの1つのボクセルg(p,n) を線形補間により計算して求めることができる。
【0045】
しかし、この場合にも、数1の場合と同様に、直交ボクセルの分解能の低下を抑える必要があり、そのために、図13に示すように、直交ボクセルのスライド方向のサイズ( ボクセル間距離 )を小さくする。従って、全体としてのボクセル数はサイズを小さくした程度に応じて大きくなる。
【0046】
このような構成の第2の実施の形態においては、画像再構成ユニット32に再構成された複数枚の断層画像の各画素からなるチルト角θで傾いたボクセルから、直交ボクセル変換部54-3の線形補間によりボクセルのサイズ( ボクセル間距離 )が小さいボクセル密度が高い直交ボクセルが作成される。
この作成された直交ボクセルから任意の位置・角度の断層画像を切出し、あるいは3次元表示部54-1で、MIP、ボリュームレンダリング、サーフェイスレンダリング等の3次元表示の画像( 投影面画像 )を作成して、ビデオRAM53及びディスプレイ制御部52を通して、ディスプレイ51に表示させる。
【0047】
このように第2の実施の形態によれば、チルト角θで傾いたボクセルから線形補間により直交ボクセルを作成することにより、この直交ボクセルに基づいて任意の位置・角度の断層画像及び3次元表示を作成することができる。
【0048】
なお、この第2の実施の形態においては、X軸は考慮せずに2次元的な線形補間( 4点補間、2点補間 )で直交ボクセルを作成したが、この発明はこれに限定されるものではなく、X軸を考慮して、3次元的な線形補間( 8点補間、4点補間 )で直交ボクセルを作成しても良いものである。
また、線形補間にも限定されるものではなく、画像表示にかかる時間における補間計算にかかる時間が占める割合が許容範囲ならば他の非線形補間でも良いものである。
また、補間のみに限定されるものではなく、直交ボクセルに最も近い元のボクセルの値をそのままとる( ニアレストネイバー )ようにしても良い。
【0049】
なお、この実施の形態ではX線CT装置に適用したものについて説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えばコンソール2の画像処理に関係する部分のみを画像処理装置として独立させ、各種断層診断装置( 例えば超音波診断装置 )から得られる断層画像データを処理するものにも適用できるものである。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、スキャナ本体をチルト角θで傾けてヘリカルスキャンやマルチスキャンを行ったときにも、直接的に3次元表示を作成することができるX線CT装置及び画像処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の画像処理装置を組込んだX線CT装置の概略の構成を示すブロック図。
【図2】同実施の形態のX線CT装置のコンソールの画像表示ユニットの要部構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態のX線CT装置のコンソールのレイ座標変換部が行う座標変換を説明するための図。
【図4】同実施の形態のX線CT装置のコンソールのレイ座標変換部が座標変換を行う前のボクセルとレイとの関係を示す図。
【図5】同実施の形態のX線CT装置のコンソールのレイ座標変換部が座標変換を行った後のボクセルとレイとの関係を示す図。
【図6】同実施の形態のX線CT装置のコンソールのレイ座標変換部が座標変換を行う前のボクセルと断層画像との関係及び断層画像のピクセルを示す図。
【図7】同実施の形態のX線CT装置のコンソールのレイ座標変換部が座標変換を行った後のボクセルと断層画像との関係及び断層画像のピクセルを示す図。
【図8】この発明の第2の実施の形態のX線CT装置のコンソールの画像表示ユニットの要部構成を示すブロック図。
【図9】同実施の形態のX線CT装置の直交座標変換部で作成された直交ボクセルを示す図。
【図10】同実施の形態のX線CT装置の直交座標変換部における直交ボクセルの作成方法( 補間法 )を説明するための図。
【図11】同実施の形態のX線CT装置の直交座標変換部で作成されたボクセル密度が高い直交ボクセルの例を示す図。
【図12】同実施の形態のX線CT装置のシングルスライスのヘリカルスキャン時に適用できる直交座標変換部における直交ボクセルの作成方法( 補間法 )を説明するための図。
【図13】同実施の形態のX線CT装置のシングルスライスのヘリカルスキャン時に直交座標変換部で作成されたボクセル密度が高い直交ボクセルの例を示す図。
【図14】一般的なX線CT装置の要部構成を示す図。
【図15】X線CT装置の2次元X線検出器の例を示す図。
【図16】X線CT装置のスキャナ本体をチルト角θで傾けた状態を示す図。
【図17】X線CT装置でチルト角θで傾けない場合及び傾けた場合のヘリカルスキャンを行ったときに再構成された複数枚の断層画像の状態を示す図。
【図18】X線CT装置における3次元表示の投影面及びレイとボクセルとの関係を示す図。
【図19】X線CT装置でチルト角θで傾けた場合のヘリカルスキャンを行ったときに再構成された複数枚の断層画像と被検体との関係を示す図。
【図20】X線CT装置でチルト角θで傾けた場合のヘリカルスキャンを行ったときに再構成された複数枚の断層画像における構造体の実際の形状及び直接3次元表示を作成したときの構造体の形状を示す図。
【図21】2次元X線検出器を使用したX線CT装置でチルト角θで傾けた場合のヘリカルスキャンを行ったときに再構成された複数枚の断層画像の状態を示す図。
【符号の説明】
14…X線検出器、
32…画像再構成ユニット、
34…画像表示ユニット、
54…画像処理ユニット、
54-1…3次元表示部、
54-2…レイ座標変換部、
54-3…直交ボクセル変換部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention includes an X-ray source that irradiates an object with X-rays and an X-ray detector that detects X-rays transmitted through the object, and the X-ray source and the X-ray detector are opposed to each other with the object interposed therebetween. In addition, the X-ray source and the X-ray detector are rotated a plurality of times while rotating around the object and moving the object in one direction. Based on the detection of transmitted X-rays by the X-ray detector at this time The present invention relates to an X-ray CT apparatus that analyzes a tomographic image of an object, and an X-ray CT apparatus and an image processing apparatus that perform image processing on a plurality of pieces of tomographic image data captured by an external imaging apparatus.
[0002]
[Prior art]
FIG. 14 is a diagram showing a main configuration of a general X-ray CT apparatus.
The X-ray CT apparatus includes a scanner body (gantry, gantry) 101 that scans a subject with X-rays, a
[0003]
A cylindrical penetrating cavity is formed in the approximate center of the
In the rotating unit, a plurality of X-ray detectors for irradiating the subject with X-rays and detecting X-rays transmitted through the subject at positions facing the X-ray tube with the cavity interposed therebetween are arranged in a row. A single X-ray detector arranged side by side is mounted. In addition, with this single X-ray detector, only one tomographic image can be taken in one rotation scan, but a single X-ray detector is used as shown in FIG. 15 so that a plurality of tomographic images can be taken simultaneously. A two-
[0004]
The high voltage supplied from the
The scanner
However, this scanner
[0005]
FIG. 17A is a diagram showing a state of a tomographic image reconstructed when the
In the three-dimensional display, as shown in FIG. 18, a projection plane as a viewpoint is set with respect to an imaging target, a ray (projection line) perpendicular to the projection plane is defined, and several projections on this ray are defined. For the point (black circle), the pixel value of the point is calculated from each pixel value of the voxel composed of all the pixels of the plurality of tomographic images, and the pixel on the projection plane (based on the pixel value of each point ( White ○) is created. In general, the interval between several points on a ray is generally a length corresponding to one side of a unit voxel. FIG. 18 represents a three-dimensional configuration two-dimensionally (in a side view). Voxels, projection planes, and rays exist in a direction perpendicular to the paper surface.
[0006]
MIP takes the maximum value among the pixel values of points on the ray and sets it as the pixel value of the projection plane.
In volume rendering, transparency and color are defined in stages according to pixel values and the like, and a target portion is selectively extracted. Thereby, for example, a three-dimensional image can be created so that the inside can be seen through. Sequential addition is performed while applying a predetermined coefficient to each pixel value of the point on the ray, and the addition result is used as the pixel value of the projection plane. The coefficient is determined by the transparency with respect to the pixel value, the distance from the line-of-sight direction (the distance from the projection plane to the point), the shadow condition, and the like.
In surface rendering, a threshold value (boundary) is set for the pixel value of each point on the ray, and the boundary value is defined by binarizing the pixel value. This is the first boundary point from the projection surface on the ray. And add an effect such as shading to obtain the pixel value of the projection plane.
[0007]
FIG. 17B is a diagram showing the state of a tomographic image reconstructed when the
The situation described above was the case of the singles X-ray detector. However, in the two-
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in a conventional X-ray CT apparatus, when a multi-scan such as a helical scan is performed with the scanner body tilted at a tilt angle θ, a three-dimensional display directly based on the reconstructed tomographic image data ( MIP, volume rendering, surface rendering) cannot be created.
Therefore, the present invention provides an X-ray CT apparatus and an image processing apparatus that can directly create a three-dimensional display even when a scanner body is tilted at a tilt angle θ and a multi-scan such as a helical scan is performed. For the purpose.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The first aspect of the present invention is:An X-ray source for irradiating an object with X-rays and an X-ray detector for detecting X-rays transmitted through the object, the X-ray source and the X-ray detector being opposed to each other with the object interposed therebetween And a plurality of adjacent positions of the object based on detection of transmitted X-rays by the X-ray detector by rotating the object around the object a plurality of times while changing the position of the object continuously or discontinuously. In the X-ray CT apparatus for analyzing a plurality of tomographic images at the time when the rotation axes of the X-ray source and the X-ray detector are inclined relative to the direction in which the object moves relatively, From multiple tomographic images obtained from an X-ray detector,For the direction in which the object movesOrthogonal voxelsWith higher resolution than the plurality of tomographic images in the direction in which the object movesAn orthogonal voxel creation means to be created is provided, and an image is created based on the orthogonal voxels created by the orthogonal voxel creation means.
According to a second aspect of the present invention, in the image processing device that performs image processing on a plurality of pieces of tomographic image data captured by an external imaging device, each tomographic image composed of the tomographic image data is tilted in an orthogonal coordinate space. In addition, orthogonal voxel creation for creating voxels orthogonal to a specific axis in the orthogonal coordinate space created from a plurality of pieces of tomographic image data with higher resolution than the plurality of pieces of tomographic image data with respect to the specific axis Means are provided, and an image is created based on the orthogonal voxels created by the orthogonal voxel creating means.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A first embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS.
FIG. 1 is a block diagram showing a schematic configuration of an X-ray CT (computed tomography) apparatus incorporating an image processing apparatus to which the present invention is applied.
The X-ray CT apparatus includes a
The
[0017]
The electric power supplied from the
As described in the prior art, the
[0018]
The
The
[0019]
The DAS 15 extracts (collects) electrical signals as detection data (digital data) from the
The
For example, with respect to the data of one X-ray detection element (one channel), the collected data (detection data) is 20-bit binary data and is compressed to 10-bit binary data without degrading the accuracy (resolution). .
[0020]
The compressed data obtained by the
[0021]
The fixed-side data transmission unit 18 is composed of, for example, a photodiode and receives an optical signal transmitted from the rotation-side data transmission unit 17 of the rotation unit 11.
The optical signal received by the fixed
In the
[0022]
The
The central control unit 31 includes a central processing unit (CPU), a read only memory (ROM), a random access memory (RAM), various interfaces, and the like. The
The recovered collected data output from the
[0023]
Further, the central control unit 31 controls the
The central control unit 31 controls the
The
[0024]
FIG. 2 is a block diagram showing a main configuration of the
The
The
[0025]
The
[0026]
When the
The
Further, in this three-dimensional display unit 54-1, a ray coordinate conversion unit 54-2 that performs coordinate conversion of a ray (projection path) defined perpendicular to the projection plane in order to directly create a three-dimensional display. Is provided. As shown in FIG. 3, the ray coordinate conversion unit 54-2 includes a non-orthogonal coordinate system (x ′, y ′, z ′) in which the orthogonal coordinate system (x, y, z) is inclined with respect to only the y axis by the tilt angle θ. Coordinate transformation (1) to convert to) is performed on the ray.
That is,
x ′ = x, y ′ = (y / cos θ), z ′ = z− (y · tan θ) (1)
A plurality of tomographic image data reconstructed by the image reconstruction unit 32 with respect to the ray coordinate-transformed by this coordinate transformation (1) is a relatively virtual orthogonal coordinate system (x ′, y ′). , Z ′).
[0027]
In the first embodiment having such a configuration, the
The detection data of the
From the restored collected data, the image reconstruction unit 32 reconstructs tomographic image data for the tomographic plane of the subject.
[0028]
In the case of helical scan or multi-scan, a plurality of pieces of tomographic image data are reconstructed. For example, as indicated by a dotted line in FIG. 4, the tomographic image data inclined at the tilt angle θ are arranged so as to overlap each other, and the entire voxel (pixel) data is not arranged in an orthogonal coordinate system. FIG. 4 represents a three-dimensional configuration two-dimensionally (in a side view). Voxels, projection planes, and rays exist in a direction perpendicular to the paper surface.
Here, when a three-dimensional display (MIP, volume rendering, surface rendering) is operated, a projection plane is set by the three-dimensional display unit 54-1 of the
[0029]
Next, the above-described coordinate transformation (1) is performed on the projection plane and the ray by the ray coordinate transformation unit 54-2. FIG. 5 is a diagram showing the x ′ axis, the y ′ axis, and the z ′ axis after conversion as being orthogonal to each other.
The pixels on the projection plane are usually square pixels orthogonal on the x-axis, y-axis, and z-axis. However, on the (x ′, y ′, z ′) coordinates shown in FIG. Is transformed by coordinate transformation (1), so it is not necessarily an orthogonal square pixel. In the normal rental processing shown in FIG. 16, the point has a length corresponding to one side of the unit voxel. However, on the (x ′, y ′, z ′) coordinates after the conversion, the point depends on the coordinate conversion. The interval between points also changes.
In this way, the voxels of the tomographic image data reconstructed by the image reconstruction unit 32 can be handled as they are arranged in an orthogonal coordinate as they are, but instead of the pixel position on the projection plane, the projection direction, and the points on the ray. Is different from the case where the
[0030]
Here, a three-dimensional display image is created by the three-dimensional display unit 54-1 and drawn on the
[0031]
When creating a tomographic image at a desired position / angle, the tomographic image plane (pixel) at the desired position / angle is designated in the same manner and designated by the ray coordinate conversion unit 54-2. If coordinate transformation (1) is performed on the tomographic image plane (pixel), the voxels of the tomographic image data reconstructed by the image reconstruction unit 32 can be handled as being arranged in orthogonal coordinates, and the tilt angle This is the same as creating a tomographic image at a specified position and angle from the tomographic image data obtained when the
[0032]
That is, as shown in FIG. 6 (a), the surface of the tomographic image D indicated by a broken line with respect to the actual voxel of the tomographic image data reconstructed by the image reconstruction unit 32 (tilted at the tilt angle θ). Is specified. At this time, the tomographic image D is a square pixel in which the pixel pitch is the same PS in both the vertical and horizontal directions (X direction and Y direction in this tomographic image) as shown in FIG. 6B.
[0033]
If coordinate conversion (1) is performed on the designated tomographic image D by the ray coordinate conversion unit 54-2, the coordinate conversion (1) tomographic image D ′ is as shown in FIG. 7 (a). In addition, in the virtual orthogonal coordinate system of voxels (the voxels are arranged in a cubic manner), the positional relationship is relatively the same as the positional relationship between the voxel and the tomographic image D in FIG. However, at this time, the tomographic image D ′ does not necessarily have the same PS in the vertical direction and the horizontal direction as shown in FIG. 7B. This is because, as shown in the coordinate transformation (1), in the virtual orthogonal coordinate system, the transformation in the x ′ (x) direction does not change the position and the length, and the transformation in the z ′ direction only changes the position. However, since the length of the conversion in the y ′ direction changes, the pixel pitch (PS (y component)) affected by the y ′ direction changes as follows.
PS ′ (y ′ component) = PS (y component) / cos θ
It is.
[0034]
However, such a change in pixel pitch does not need to be considered in image creation. The value of each pixel of the tomographic image D ′ obtained in the virtual orthogonal coordinate system maintains the positional relationship between the voxel and the tomographic image, so that the actual orthogonal coordinate system (x, y, z) remains as it is. This is because it can be adopted as the pixel value of the tomographic image D.
As a method of obtaining the value of each pixel of the tomographic image D ′ in the virtual orthogonal coordinate system, there is a method of obtaining by interpolating the values of four or eight voxels in the vicinity of the pixel to be obtained. You may adopt the value of a close voxel as a nearest neighbor as it is.
[0035]
As described above, according to the first embodiment, the tomographic image data reconstructed by the image reconstruction unit 32 by performing coordinate transformation (1) on the tomographic image plane of the desired ray or desired position / angle. 3D display and tomographic images of the desired position and angle even when multi-scanning is performed by tilting the gantry (scanner body) at a tilt angle θ. Data can be created easily.
[0036]
A second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. The X-ray CT apparatus of the second embodiment is basically the same as that of the first embodiment (see FIG. 1), and the same reference numerals are used for the same members. A description thereof will be omitted.
Further, in the second embodiment, the
[0037]
FIG. 8 is a block diagram showing a main configuration of the
As described in the first embodiment, the
The
[0038]
Since the X axis (axis perpendicular to the paper surface in FIG. 10) has no inclination, a predetermined plane composed of the Y axis and the Z axis will be considered. As shown in FIG. 10, two pixels (pixel, voxel) f (m, n), f (m, n + 1) in the tomographic image at the slice position m reconstructed by the image reconstruction unit 32, and From the two pixels f (m + 1, n) and f (m + 1, n + 1) in the tomographic image at the next slice position m + 1, the value g of one voxel of the orthogonal voxels is obtained by the linear interpolation equation (1). (p, q) can be calculated.
[0039]
[Expression 1]
[0040]
At this time, if orthogonal voxels having the same size (having the same number of voxels and the same inter-voxel distance) as the inclined voxels of the tomographic image reconstructed by the image reconstruction unit 32 are created, each voxel of the orthogonal voxels is linear. Since it is calculated by interpolation, an interpolation error is included. The resolution of the three-dimensional display image and the tomographic image at an arbitrary position / angle created from this orthogonal voxel is reconstructed by the image reconstruction unit 32. It is lower than the resolution of the tomographic image.
[0041]
Therefore, in order to suppress a decrease in resolution of an image created from the orthogonal voxels, the size of the orthogonal voxels (inter-voxel distance) is reduced (the voxel density is increased) as shown in FIG. Therefore, the number of voxels as a whole increases with the degree of size reduction. In FIG. 11, the voxel size is reduced in both directions (y direction and z direction), but only one (y direction only or z direction only) may be used.
[0042]
This
However, when a single X-ray detector is used, voxels tilted at a tilt angle θ as shown in FIG. 19 of the prior art are converted into orthogonal voxels shown in FIG. As shown in FIG. 12, one pixel (pixel, voxel) f (m, n) in the tomographic image at the slice position m reconstructed by the image reconstruction unit and the tomographic image at the next slice position m + 1 One voxel g (p, n) of orthogonal voxels can be calculated from one pixel f (m + 1, n) by the linear
[0043]
[Expression 2]
[0044]
This is because a plurality of tomographic images reconstructed by the image reconstruction unit 32 are arranged so as to completely translate in the Z-axis direction, so that there is no displacement of the pixel position and only the inclination of the tomographic image. It becomes a problem. Therefore, one pixel f (m, n) in the tomographic image at the slice position m and one pixel f (m + 1, n) in the tomographic image at the next slice position m + 1 are located on the same slide axis. From these two points, one voxel g (p, n) of orthogonal voxels on the same slide axis can be calculated and obtained by linear interpolation.
[0045]
However, in this case as well, as in the case of
[0046]
In the second embodiment having such a configuration, the orthogonal voxel conversion unit 54-3 is converted from a voxel tilted at a tilt angle θ composed of pixels of a plurality of tomographic images reconstructed by the image reconstruction unit 32. By orthogonal interpolation, orthogonal voxels having a small voxel size (inter-voxel distance) and a high voxel density are created.
A tomographic image at an arbitrary position / angle is cut out from the created orthogonal voxel, or a 3D display image (projection plane image) such as MIP, volume rendering, surface rendering, etc. is created by the 3D display unit 54-1. Then, it is displayed on the
[0047]
As described above, according to the second embodiment, by generating orthogonal voxels from the voxels inclined at the tilt angle θ by linear interpolation, a tomographic image and a three-dimensional display at an arbitrary position and angle based on the orthogonal voxels. Can be created.
[0048]
In the second embodiment, orthogonal voxels are created by two-dimensional linear interpolation (four-point interpolation, two-point interpolation) without considering the X axis, but the present invention is limited to this. Instead of taking the X-axis into consideration, orthogonal voxels may be created by three-dimensional linear interpolation (8-point interpolation, 4-point interpolation).
Further, the present invention is not limited to linear interpolation, and other nonlinear interpolation may be used as long as the ratio of the time required for the interpolation calculation in the time required for image display is within an allowable range.
Further, the present invention is not limited to interpolation only, and the value of the original voxel closest to the orthogonal voxel may be taken as it is (nearest neighbor).
[0049]
In this embodiment, the X-ray CT apparatus is described. However, the present invention is not limited to this. For example, only the part related to the image processing of the
[0050]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, an X-ray CT apparatus capable of directly creating a three-dimensional display even when the scanner body is tilted at a tilt angle θ and a helical scan or a multi-scan is performed. An image processing apparatus can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a schematic configuration of an X-ray CT apparatus incorporating an image processing apparatus according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing a main configuration of an image display unit of the console of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 3 is a diagram for explaining coordinate conversion performed by a ray coordinate conversion unit of the console of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 4 is a diagram showing a relationship between a voxel and a ray before coordinate conversion is performed by a ray coordinate conversion unit of the console of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 5 is a diagram showing a relationship between a voxel and a ray after coordinate conversion is performed by a ray coordinate conversion unit of the console of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 6 is a diagram showing a relationship between voxels and a tomographic image and a pixel of the tomographic image before the coordinate conversion is performed by the ray coordinate conversion unit of the console of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 7 is a diagram showing the relationship between voxels and tomographic images and the pixels of the tomographic image after the ray coordinate conversion unit of the console of the X-ray CT apparatus of the embodiment performs coordinate conversion.
FIG. 8 is a block diagram showing a main configuration of an image display unit of a console of an X-ray CT apparatus according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a view showing orthogonal voxels created by an orthogonal coordinate conversion unit of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 10 is a view for explaining a method of creating orthogonal voxels (interpolation method) in the orthogonal coordinate conversion unit of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 11 is a diagram showing an example of an orthogonal voxel having a high voxel density created by an orthogonal coordinate conversion unit of the X-ray CT apparatus according to the embodiment.
FIG. 12 is a diagram for explaining a method of creating orthogonal voxels (interpolation method) in an orthogonal coordinate transformation unit that can be applied during a single-slice helical scan of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 13 is a diagram showing an example of orthogonal voxels having a high voxel density created by an orthogonal coordinate conversion unit at the time of single-slice helical scan of the X-ray CT apparatus according to the embodiment;
FIG. 14 is a diagram showing a main configuration of a general X-ray CT apparatus.
FIG. 15 is a diagram showing an example of a two-dimensional X-ray detector of an X-ray CT apparatus.
FIG. 16 is a diagram showing a state in which the scanner body of the X-ray CT apparatus is tilted at a tilt angle θ.
FIG. 17 is a diagram illustrating a state of a plurality of tomographic images reconstructed when a helical scan is performed when tilting is not performed at the tilt angle θ and when tilting is performed in the X-ray CT apparatus.
FIG. 18 is a diagram showing a three-dimensional projection plane and a relationship between rays and voxels in the X-ray CT apparatus.
FIG. 19 is a diagram showing the relationship between a plurality of tomographic images reconstructed when a helical scan is performed when the X-ray CT apparatus is tilted at a tilt angle θ and a subject.
FIG. 20 shows an actual shape of a structure and a direct three-dimensional display in a plurality of tomographic images reconstructed when performing a helical scan when tilted at a tilt angle θ by an X-ray CT apparatus. The figure which shows the shape of a structure.
FIG. 21 is a diagram showing a state of a plurality of tomographic images reconstructed when a helical scan is performed when tilted at a tilt angle θ by an X-ray CT apparatus using a two-dimensional X-ray detector.
[Explanation of symbols]
14 ... X-ray detector,
32. Image reconstruction unit,
34. Image display unit,
54. Image processing unit,
54-1 ... 3D display section,
54-2: Ray coordinate conversion unit,
54-3: Orthogonal voxel converter.
Claims (4)
相対的に前記対象物が移動する方向に対して前記X線源及び前記X線検出器の回転軸が傾いているときに、前記X線検出器から得られた複数枚の断層画像から、前記対象物が移動する方向に対して直交するボクセルを、前記対象物が移動する方向に関して前記複数枚の断層画像よりも高い分解能で作成する直交ボクセル作成手段を設け、
この直交ボクセル作成手段により作成された直交ボクセルに基づいて画像作成を行うことを特徴とするX線CT装置。An X-ray source for irradiating an object with X-rays and an X-ray detector for detecting X-rays transmitted through the object, the X-ray source and the X-ray detector being opposed to each other with the object interposed therebetween And a plurality of adjacent positions of the object based on detection of transmitted X-rays by the X-ray detector by rotating the object around the object a plurality of times while changing the position of the object continuously or discontinuously. In an X-ray CT apparatus for analyzing a plurality of tomographic images at
When relatively the object is the rotation axis of the X-ray source and the X-ray detector is tilted with respect to the direction of movement, from a plurality of tomographic images obtained from the X-ray detector, wherein voxels object perpendicular to the direction of movement, provided orthogonal voxel creation means for creating a higher resolution than the plurality of tomographic images with respect to the direction in which the object moves,
An X-ray CT apparatus characterized in that an image is created based on the orthogonal voxels created by the orthogonal voxel creating means.
前記断層画像データからなる各断層画像が直交座標空間において傾いているときに、複数枚分の前記断層画像データから作成する前記直交座標空間の特定軸に対して直交したボクセルを、前記特定軸に関して前記複数枚分の断層画像データよりも高い分解能で作成する直交ボクセル作成手段を設け、
この直交ボクセル作成手段により作成された直交ボクセルに基づいて画像作成を行うことを特徴とする画像処理装置。In an image processing apparatus that performs image processing on a plurality of pieces of tomographic image data captured by an external imaging apparatus,
When each tomographic image composed of the tomographic image data is inclined in the orthogonal coordinate space, voxels orthogonal to the specific axis of the orthogonal coordinate space created from the tomographic image data for a plurality of sheets are related to the specific axis. Providing orthogonal voxel creation means for creating a higher resolution than the plurality of tomographic image data ,
An image processing apparatus that performs image creation based on the orthogonal voxels created by the orthogonal voxel creation means.
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