JP3748213B2

JP3748213B2 - Optical disc, recording / reproducing method, and optical disc apparatus

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Publication number: JP3748213B2
Application number: JP2001081515A
Authority: JP
Inventors: 淳策中嶋; 仁志竹内; 野村　　勝
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 2001-03-21
Filing date: 2001-03-21
Publication date: 2006-02-22
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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、片面に複数の記録層を有する光ディスク、上記光ディスクの記録層を識別する記録層識別方法、上記光ディスクに対して情報の記録再生を行う光ディスク装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、記録可能な光ディスクの大容量化の手段として、ディスクの片面に相変化材料からなる記録層を２層有する光ディスクが提案されている。このような光ディスクでは、光の入射側からみて手前の層（第１層）と奥の層（第２層）の２つの層に記録がなされる。
【０００３】
通常、上記のような光ディスクは、光の入射側から、保護層としての透明な基板と、記録層である第１層および第２層とが順に積層された構造となっている。このため、第１層に情報を記録する際には、透明な基板を透過した光が使用されるのに対し、第２層を記録する際には、第１層を透過した光で記録することとなる。このため、第１層は、半透明である必要がある。
【０００４】
つまり、上記のような記録層が２層の光ディスクでは、第１層を高透過率設計にする必要があるのに対し、第２層を高吸収率設計にする必要がある。このため、情報の記録再生の際には、光ディスク装置のレーザーパワー等の種々のパラメータを、各記録層（第１層、第２層）に応じた条件に設定する必要があり、その為には、上記第１層と第２層とを精度よく識別する必要が生じる。
【０００５】
例えば、記録層である第１層（１層目）と第２層（２層目）とを識別するフォーマットをもつ光ディスクとして、再生専用の光ディスクであるＤＶＤ（Digital Versatile Disc) −ＲＯＭの２層ディスクがある。ＤＶＤ−ＲＯＭの２層ディスクでは、セクタのアドレス部に、記録層識別コードを含むＩＤコードが書かれており、ＤＶＤ−ＲＯＭを再生するドライブはこのＩＤコードを読み取ることで１層目か２層目かを識別することができる。しかしながら、この方法では、ＩＤコードを復調し、エラーなく読み出す必要があり、容易に記録層を識別できるとは言い難い。
【０００６】
そこで、特開２０００−２９３８８９号公報には、アドレスマークを構成するピット（アドレスピット）の凹凸やパターンを記録層毎に変えることで、記録層の識別を可能にする方法が開示されている。
【０００７】
また、特開２０００−２９８８８３号公報には、グルーブの途切れた位置にアドレスピットが施されたランド・グルーブ双方が記録可能な光ディスクにおいて、千鳥状に配置されたアドレスピットの位置関係や極性を記録層の第１層と第２層とで異なるようにすることで、記録層の識別を可能にする方法が開示されている。
【０００８】
これらの各公報に開示された記録層の識別方法は、アドレスピットを読み込むだけで記録層の識別を可能としているので、データの復調を必要とせず、データの復調によるエラー等の不都合が生じないため、ＩＤコードで記録層を識別する方法に比べて、簡便で信頼性の高い識別方法であるといえる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開２０００−２９３８８９号公報に開示されているように、アドレスマークを構成するピットの凹凸やパターンを認識する方法では、ピット列で構成されたトラックのトラッキングを開始した後、ピットで記録されている比較的周波数の高い信号を処理することからノイズの影響を受け易くなるため、記録層の識別の信頼性が低下する虞がある。
【００１０】
また、特開２０００−２９８８８３号公報に開示されているように、千鳥状に配置されたアドレスピットの位置関係や極性を判別する手段では、トラックが途切れた箇所にピックアップの光ビームがやってくるタイミングに合わせてトラッキングサーボをはずす必要がある。そのタイミングを得たのちにグルーブもしくはランドをトラッキングして、アドレスピット部の信号の極性を判断する必要があり、トラッキングを開始するまでに時間を要し、結果として、記録層識別までに時間がかかるという問題が生じる。
【００１１】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、多数の記録層を有する光ディスクの各記録層を、データの復調を必要とせず、簡便で信頼性が高く、しかも迅速に識別できる光ディスクおよびその識別方法並びに光ディスク装置を提供することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ディスクは、上記の課題を解決するために、片面に複数の記録層を有し、各記録層のトラックがウォブルされている光ディスクであって、上記トラックは、ウォブルの位相が途中で変化し、この位相の変化量が各記録層で異なるように形成されていることを特徴としている。
【００１３】
上記の構成によれば、ウォブルの位相が途中で変化し、この位相の変化量が各記録層により異なるようにトラックが形成されていることで、該トラックを光ビームにより走査し、ウォブルの位相の変化量を検出するだけで、簡便に記録層を特定することが可能となる。
【００１４】
この場合、ウォブルの周波数は比較的低い為、ノイズの影響を受け難く、信頼性高く、記録層を識別することができる。
【００１５】
しかも、トラックを光ビームにより走査している間に、記録層を識別できるようになるので、トラッキングを開始するまでの時間を短縮し、結果として、記録層識別まで時間を短縮することできる。
【００１６】
上記構成の光ディスクは、以下の方法により記録層の識別を行うことができる。すなわち、本発明の記録層の識別方法は、上記構成の光ディスクの各記録層のトラックに施されたウォブルの位相変化量を検出することで記録層を識別することを特徴としている。
【００１７】
また、上記記録層識別方法は、以下の装置により実行可能となる。すなわち、本発明の記録層識別装置は、上記構成の光ディスクの各記録層のトラックに施されたウォブルの位相変化量を検出する検出手段と、該検出手段による検出結果から、記録層を識別する記録層識別手段とを備えていることを特徴としている。
【００１８】
上記の位相変化量の検出には、例えば光ディスクに照射する光ビームの反射光を利用することが考えられる。これにより、記録層を識別するための部材を別途設ける必要がないので、記録層識別装置を備えた光ディスク装置の構成を簡素化できる。
【００１９】
なお、上記の位相変化量の検出には、光ディスクに照射する光ビームの光源とは別に設けた光源から照射される光ビームを利用してもよい。
【００２０】
また、本発明の記録層識別装置は、光ディスクに対して光ビームを照射して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置に搭載してもよい。この光ディスク装置としては、２層の記録層を有するＤＶＤ−ＲＯＭを再生するＤＶＤ−ＲＯＭ装置や、２層の記録層を有するＤＶＤ−ＲＡＭに対して情報の記録再生を行うＤＶＤ−ＲＡＭ装置等があり、その他に、複数の記録層を有する光ディスクに対して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置が考えられる。
【００２１】
一般に、光ディスクの回転数の制御は、ウォブルの位相により行っている。したがって、ウォブルの位相が途中で変化すれば、光ディスクの回転数の制御が不安定になる。
【００２２】
そこで、上記トラックを、光ディスクが回転駆動される際に、ウォブルの位相が途中で変化したのち、所定の時間で元の位相に戻るように形成するようにしてもよい。
【００２３】
この場合、位相を元に戻すための所定時間をできるだけ短くすることで、ウォブルの位相変化による光ディスクの回転数の制御に与える影響を小さくすることができ、安定した光ディスクの回転数の制御を行うことができる。
【００２４】
また、上記記録層が２層の場合、ウォブルの位相の変化量が第１層目の記録層で＋α°（０＜α）、第２層目の記録層で−α°であるか、または、ウォブルの位相の変化量が第１層目の記録層で−α°、第２層目の記録層で＋α°であるように各記録層のトラックが形成されていてもよい。
【００２５】
この場合、２層間のウォブルの位相の変化量の極性が逆になっているので、変化量がわずかであっても、極性により容易に記録層を識別することができる。
【００２６】
しかも、ウォブルの位相の変化量αが９０°であれば、一方の記録層のウォブルの位相の変化量が−９０°、他方の記録層のウォブルの位相の変化量が＋９０°となり、位相の進み／遅れを判別し易くなり、この結果、記録層の識別の信頼性を向上させることができる。
【００２７】
本発明の光ディスクは、上記の課題を解決するために、片面に複数の記録層を有し、各記録層のトラックがウォブルされている光ディスクであって、上記トラックには、アドレス情報が記録されたプレピットと、このプレピットによりアドレス管理されるデータ記録部とが光ビームによる走査方向に向かって順に形成され、上記プレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相が各記録層で異なることを特徴としている。
【００２８】
上記の構成によれば、プレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相が各記録層で異なることで、該トラックを光ビームにより走査し、プレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相の相違を検出するだけで、簡便に記録層を特定することが可能となる。
【００２９】
この場合、ウォブルの周波数は比較的低い為、ノイズの影響を受け難く、信頼性高く、記録層を識別することができる。
【００３０】
しかも、トラックを光ビームにより走査している間に、記録層を識別できるようになるので、トラッキングを開始するまでの時間を短縮し、結果として、記録層識別まで時間を短縮することできる。
【００３１】
上記構成の光ディスクは、以下の方法により記録層の識別を行うことができる。すなわち、本発明の記録層の識別方法は、上記構成の光ディスクの各記録層のトラックに施されたプレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相を検出することで記録層を識別することを特徴としている。
【００３２】
また、上記記録層識別方法は、以下の装置により実行可能となる。すなわち、本発明の記録層識別装置は、上記構成の光ディスクの各記録層のトラックに施されたプレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相を検出する検出手段と、該検出手段による検出結果から、記録層を識別する記録層識別手段とを備えていることを特徴としている。
【００３３】
上記のウォブルの位相の検出には、例えば光ディスクに照射する光ビームの反射光を利用することが考えられる。これにより、記録層を識別するための部材を別途設ける必要がないので、記録層識別装置を備えた光ディスク装置の構成を簡素化できる。
【００３４】
なお、上記のウォブルの位相の検出には、光ディスクに照射する光ビームの光源とは別に設けた光源から照射される光ビームを利用してもよい。
【００３５】
また、本発明の記録層識別装置は、光ディスクに対して光ビームを照射して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置に搭載してもよい。この光ディスク装置としては、２層の記録層を有するＤＶＤ−ＲＯＭを再生するＤＶＤ−ＲＯＭ装置や、２層の記録層を有するＤＶＤ−ＲＡＭに対して情報の記録再生を行うＤＶＤ−ＲＡＭ装置等があり、その他に、複数の記録層を有する光ディスクに対して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置が考えられる。
【００３６】
上記記録層が２層の場合、プレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相が、第１層目の記録層と第２層目の記録層との間で１８０°異なるように、各記録層のトラックが形成されていてもよい。
【００３７】
この場合、第１層目の記録層では、プレピット直後のデータ記録部のウォブルは、内周側に偏倚すれば、第２層の記録層では、プレピット直後のデータ記録部のウォブルは、外周側に偏倚する。逆に、第１層目の記録層では、プレピット直後のデータ記録部のウォブルは、外周側に偏倚すれば、第２層の記録層では、プレピット直後のデータ記録部のウォブルは、内周側に偏倚する。
【００３８】
この偏倚を検出することにより、第１層目の記録層と第２層の記録層とを識別することができる。
【００３９】
このように、記録層の識別は、ウォブルの偏倚を検出するだけで行うことができるので、簡便に記録層を特定することが可能となる。
【００４０】
本発明の光ディスクは、上記の課題を解決するために、片面に複数の記録層を有し、各記録層のトラックがウォブルされたグルーブからなる光ディスクであって、上記グルーブ間のランドに、トラックのアドレス情報を管理するランドプレピットが形成され、上記ランドプレピットの形成位置が各記録層毎に異なることを特徴としている。
【００４１】
上記の構成によれば、トラックとなるグルーブ間のランドに形成されたランドプレピットの形成位置が各記録層毎に異なることで、該ランドプレピットの形成位置を検出するだけで、簡便に記録層を特定することができる。
【００４２】
しかも、記録層の識別のためのランドプレピットがグルーブ間のランドに形成されているので、グルーブに対して光ビームによる走査、すなわち連続溝のトラッキングを行いながら記録層の識別が可能となる。これにより、従来のように、記録層の識別のために、トラックの途切れるタイミングを得る必要はなく、短い時間で、且つ信頼性の高い記録層の識別を行うことができる。
【００４３】
上記ランドプレピットの形成位置の具体例としては、上記記録層が２層の場合、ランドプレピットは、隣接する２本のグルーブのうち、第１層目の記録層では、内周側のグルーブが外周側に最も偏倚している位置に形成され、且つ、第２層目の記録層では、外周側のグルーブが内周側に最も偏倚している位置に形成され、または、第１層目の記録層において、外周側のグルーブが内周側に最も偏倚している位置に形成され、且つ、第２層目の記録層において、内周側のグルーブが外周側に最も偏倚している位置に形成されていてもよい。
【００４４】
また、上記ランドプレピットは、各記録層毎に、ウォブルに対して異なった位相の位置に形成されていてもよい。
【００４５】
何れの場合においても、記録層の識別のためのランドプレピットがグルーブ間のランドに形成されているので、グルーブに対して光ビームによる走査、すなわち連続溝のトラッキングを行いながら記録層の識別が可能となる。これにより、従来のように、記録層の識別のために、トラックの途切れるタイミングを得る必要はなく、短い時間で、且つ信頼性の高い記録層の識別を行うことができる。
【００４６】
上記構成の光ディスクは、以下の方法により記録層の識別を行うことができる。すなわち、本発明の記録層の識別方法は、上記構成の光ディスクのランドプレピットの形成位置を検出することで記録層を識別することを特徴としている。
【００４７】
また、上記記録層識別方法は、以下の装置により実行可能となる。すなわち、本発明の記録層識別装置は、上記構成の光ディスクのランドプレピットの形成位置を検出する検出手段と、該検出手段による検出結果から、記録層を識別する記録層識別手段とを備えていることを特徴としている。
【００４８】
上記のランドプレピットの形成位置の検出には、例えば光ディスクに照射する光ビームの反射光を利用することが考えられる。これにより、記録層を識別するための部材を別途設ける必要がないので、記録層識別装置を備えた光ディスク装置の構成を簡素化できる。
【００４９】
なお、上記のランドプレピットの形成位置の検出には、光ディスクに照射する光ビームの光源とは別に設けた光源から照射される光ビームを利用してもよい。
【００５０】
また、本発明の記録層識別装置は、光ディスクに対して光ビームを照射して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置に搭載してもよい。この光ディスク装置としては、２層の記録層を有するＤＶＤ−ＲＯＭを再生するＤＶＤ−ＲＯＭ装置や、２層の記録層を有するＤＶＤ−ＲＡＭに対して情報の記録再生を行うＤＶＤ−ＲＡＭ装置等があり、その他に、複数の記録層を有する光ディスクに対して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置が考えられる。
【００５１】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態１〕
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、複数の記録層を有する多層光ディスクとして、記録層が２層の光ディスクについて説明する。
【００５２】
本実施の形態に係る光ディスクは、図１（ａ）に示すように、情報の記録再生を行うための光を照射する側の面を正面に配置した状態で、２層の記録層のうち、光の照射面に近い側に形成された１層目の記録層である第１層トラック１１が見えた状態となっている。なお、説明の便宜上、図１（ａ）では、１本の記録トラックのみを図示し、他を省略している。
【００５３】
上記記録トラックは、図１（ｂ）に示す第１層トラック１１と、図１（ｃ）に示す第２層トラック１２とが積層された構造となっている。
【００５４】
上記第１層トラック１１は、図１（ａ）（ｂ）に示すように、アドレス等がプレピットの形で記録してあるＩＤ部１０１、１０２と、ユーザがデータを記録できるデータ記録部１０３、１０４のくり返しで構成されている。また、第１層トラック１１では、図中の矢印で示された方向（トラッキング方向）にデータの記録再生が行われるようになっている。
【００５５】
従って、上記第１層トラック１１では、データ記録部１０３のアドレスを管理するのがＩＤ部１０１であり、次のデータ記録部１０４のアドレスを管理するのがＩＤ部１０２となっている。
【００５６】
上記データ記録部１０３は、図１（ｂ）に示すように、一定周期でウォブリングするグルーブで構成されており、ウォブルの位相は、途中で本来の位相（図中の点線）から−９０°変化し、ＩＤ部１０２の後のデータ記録部１０４において再び元の位相に戻るように形成されている。
【００５７】
一方、第２層トラック１２は、第１層トラック１１の直下に形成されており、図１（ｃ）に示すように、第１層トラック１１と同じく、アドレス等がプレピットの形で記録してあるＩＤ部１１１、１１２と、ユーザがデータを記録できるデータ記録部１１３、１１４のくり返しで構成されている。また、第２層トラック１２では、図中の矢印で示された方向（トラッキング方向）にデータの記録再生が行われるようになっている。
【００５８】
従って、上記第２層トラック１２では、データ記録部１１３のアドレスを管理するのがＩＤ部１１１であり、次のデータ記録部１１４のアドレスを管理するのがＩＤ部１１２となっている。
【００５９】
上記データ記録部１１３、図１（ｃ）に示すように、一定周期でウォブリングするグルーブで構成されており、ウォブルの位相は、途中で本来の位相（図中の点線）から＋９０°変化し、ＩＤ部１１２の後のデータ記録部１１４において再び元の位相に戻るように形成されている。
【００６０】
上記構成の光ディスクでは、ウォブルの位相変化が起こる際、元の位相に対して、９０°進んだのか遅れたのかを判別することで、２層の記録層のうち、第１層トラック１１か第２層トラック１２かを識別することが可能となる。
【００６１】
なお、データ記録部１０３等のウォブルは、光ディスクの回転数を制御するのに使用されているため、ウォブルの位相変化が長時間になれば、光ディスクの回転数に変動が生じる。このため、ウォブルの位相変化が起こった後は、なるべく短時間で元の位相に戻す必要がある。従って、上述のように、ＩＤ部１０１の直後の、該ＩＤ部１０１によってアドレスが管理されているデータ記録部１０３の開始位置で位相を元に戻すようにすることで、位相変化の影響を少なくすることができる。
【００６２】
また、上記構成の光ディスクにおいて、ウォブルされているデータ記録部における位相変化量を、±９０°としたのは、元の位相からの進みもしくは遅れの判別が最も行い易い変化量のためである。
【００６３】
なお、この位相変化量は、９０°に限定されるものではなく、例えば、ウォブルの位相の変化量が第１層目の記録層で＋α°（０＜α）、第２層目の記録層で−α°であるか、または、ウォブルの位相の変化量が第１層目の記録層で−α°、第２層目の記録層で＋α°であるように各記録層のトラックが形成されていてもよい。
【００６４】
この場合、２層間のウォブルの位相の変化量の極性が逆になっているので、変化量がわずかであっても、極性により容易に記録層を識別することができる。
【００６５】
上記構成の光ディスクの記録層を識別するための装置としては、図２に示すような記録層識別装置１２０がある。この記録層識別装置１２０は、光ディスクに対して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置に搭載されていてもよいし、別途設けてもよい。
【００６６】
上記記録層識別装置１２０は、図２に示すように、グルーブのウォブルを読み込んで得られたウォブル信号を２値化するコンパレータ１２１と、このコンパレータ１２１からの２値化信号と上記ウォブル信号から生成したＰＬＬクロック信号との位相を比較する位相比較回路１２２と、この位相比較回路１２２から出力される信号に基づいてウォブル信号が途中で９０°進んでいるのか遅れているのかを検出して、記録層の識別を行う記録層識別回路１２３とを備えている。
【００６７】
上記構成の記録層識別装置１２０の位相比較回路１２２における具体的な信号処理について、図３および図４を参照しながら以下に説明する。なお、図３は、位相比較回路１２２のブロック図を示し、図４は、図３に示すブロック図の各回路の信号出力のタイミングチャートを示す。
【００６８】
位相比較回路１２２は、図３に示すように、フリップフロップ回路ＦＦ１、フリップフロップ回路ＦＦ２、ＮＡＮＤ回路、インバータＩｎｖ１、インバータＩｎｖ２、ＮＯＲ１回路、ＮＯＲ２回路で構成されている。
【００６９】
上記フリップフロップ回路ＦＦ１には、２値化されたウォブル信号Ｗｏが入力され、フリップフロップ回路ＦＦ２には、ウォブル信号から生成されたＰＬＬクロックであるクロック信号ＰＬが入力される。
【００７０】
フリップフロップ回路ＦＦ１およびＦＦ２のそれぞれのＤ入力端子には、Ｈｉｇｈ（Ｈ）レベルの信号が入力され、ウォブル信号Ｗｏやクロック信号ＰＬがＨｉｇｈレベルになったとき、それぞれの出力端子Ｑから出力される信号ＦＦ１Ｑ、信号ＦＦ２Ｑは１（Ｈレベル）となり、出力端子Ｑバーから出力される信号ＦＦ１Ｑバー、信号ＦＦ２Ｑバーは、０（Ｌレベル）となる。
【００７１】
ＮＡＮＤ回路は、入力されるフリップフロップ回路ＦＦ１、ＦＦ２の出力端子Ｑからの信号ＦＦ１Ｑ、信号ＦＦ２Ｑがともに１のとき、該フリップフロップ回路ＦＦ１，ＦＦ２のそれぞれリセット端子Ｒに出力しているリセット信号が１となる。これにより、フリップフロップ回路ＦＦ１、ＦＦ２は同時にリセットされることになる。
【００７２】
上記フリップフロップ回路ＦＦ１の出力端子Ｑからの信号ＦＦ１Ｑは、そのままＮＯＲ１回路に入力される一方、インバータＩｎｖ１により反転され、ＮＯＲ２回路に入力される。
【００７３】
上記フリップフロップ回路ＦＦ２の出力端子Ｑからの信号ＦＦ２Ｑは、そのままＮＯＲ２回路に入力される一方、インバータＩｎｖ２により反転されＱ出力はＩｎｖ１により反転され、ＮＯＲ１回路に入力される。
【００７４】
上記ＮＯＲ１回路およびＮＯＲ２回路では、入力される２つの信号の少なくとも一方が１、すなわちＨレベルの信号であれば、“０”、すなわちＬレベルの信号ＯＵＴ１、ＯＵＴ２を出力し、入力される２つの信号が両方とも０、すなわちＬレベルの信号であれば、“１”、すなわちＨレベルの信号ＯＵＴ１、ＯＵＴ２を出力する。
【００７５】
ここで、図４に示すタイミングチャートは、ウォブル信号Ｗｏの位相がＰＬＬ信号の位相に比べて９０°進んだ場合の位相比較回路１２２で得られる信号出力のタイミングチャートを示している。このタイミングチャートから、ＮＯＲ１回路から出力される信号ＯＵＴ１は、ウォブル信号に同期してＨレベルとなる信号であるのに対して、ＮＯＲ２回路から出力される信号ＯＵＴ２は、常に、Ｌレベルとなっている信号である。
【００７６】
これにより、記録層識別回路１２３では、入力される２つの信号のうち、信号ＯＵＴ１によって、９０°位相が進んだ第２層トラック１２を識別していることが分かる。
【００７７】
逆に、ウォブル信号Ｗｏの位相がＰＬＬ信号の位相に比べて９０°遅れた場合には、ＮＯＲ２回路から出力される信号ＯＵＴ２が、ウォブル信号に同期してＨレベルとなる信号となるのに対して、ＮＯＲ１回路から出力される信号ＯＵＴ１が、常に、Ｌレベルとなる。
【００７８】
これにより、記録層識別回路１２３では、入力される２つの信号のうち、信号ＯＵＴ２によって、９０°位相が遅れた第１層トラック１１を識別していることが分かる。
【００７９】
以上のように、上記構成の光ディスクと記録層識別装置１２０とを用いれば、基準となるＰＬＬ信号の位相に対して、９０°遅れているか進んでいるかを記録層識別回路１２３によって識別することで、第１層トラック１１と第２層トラック１２との識別を可能にしている。
【００８０】
〔実施の形態２〕
本発明の他の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態１と同様に、複数の記録層を有する多層光ディスクとして、記録層が２層の光ディスクについて説明する。
【００８１】
本実施の形態に係る光ディスクは、図５（ａ）に示すように、前記実施の形態１と同様に、情報の記録再生を行うための光を照射する側の面を正面に配置した状態で、２層の記録層のうち、光の照射面に近い側に形成された第１層目の記録層である第１層トラック２１が見えた状態となっている。なお、説明の便宜上、図５（ａ）では、１本の記録トラックのみを図示し、他を省略している。
【００８２】
上記記録トラックは、図５（ｂ）に示す第１層トラック２１と、図５（ｃ）に示す第２層トラック２２とが積層された構造となっている。
【００８３】
上記第１層トラック２１は、図５（ａ）（ｂ）に示すように、アドレス等がプレピットの形で記録してあるＩＤ部２０１、２０２と、ユーザがデータを記録できるデータ記録部２０３、２０４のくり返しで構成されている。また、第１層トラック２１では、図中の矢印で示された方向（トラッキング方向）にデータの記録再生が行われるようになっている。
【００８４】
従って、上記第１層トラック２１では、データ記録部２０３のアドレスを管理するのがＩＤ部２０１であり、次のデータ記録部２０４のアドレスを管理するのがＩＤ部２０２となっている。
【００８５】
一方、第２層トラック２２は、第１層トラック２１の下側に形成されており、図５（ｃ）に示すように、第１層トラック２１と同じく、アドレス等がプレピットの形で記録してあるＩＤ部２１１、２１２と、ユーザがデータを記録できるデータ記録部２１３、２１４のくり返しで構成されている。また、第２層トラック２２では、図中の矢印で示された方向（トラッキング方向）にデータの記録再生が行われるようになっている。
【００８６】
従って、上記第２層トラック２２では、データ記録部２１３のアドレスを管理するのがＩＤ部２１１であり、次のデータ記録部２１４のアドレスを管理するのがＩＤ部２１２となっている。
【００８７】
上記第１層トラック２１のデータ記録部２０３および第２層トラック２２のデータ記録部２１３は、ともに一定周期でウォブリングするグルーブで構成されており、第１層トラック２１のＩＤ部２０１の直後のデータ記録部２０３の位相と、第２層トラック２のＩＤ部２１１の直後のデータ記録部２１３の位相とが１８０°異なるようにウォブルされている。
【００８８】
すなわち、第１層トラック２１は、図５（ｂ）に示すように、ＩＤ部２０１の直後のデータ記録部２０３が、まず、内周側に偏倚するようにウォブルされているのに対し、第２層トラック２２は、図５（ｃ）に示すように、ＩＤ部２１１の直後のデータ記録部２１３が、まず、外周側に偏倚するようにウォブルされている。
【００８９】
そこで、各ＩＤ部２０１、ＩＤ部２１１の直後のウォブルの偏倚が内周であるか外周であるのかを検出すること、すなわちウォブルの偏倚方向を検出することで、第１層トラック２１と第２層トラック２２とを識別することが可能となる。
【００９０】
上記構成の光ディスクの記録層を識別するための装置としては、図６に示すような記録層識別装置２２０がある。この記録層識別装置２２０は、光ディスクに対して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置に搭載されていてもよいし、別途設けてもよい。
【００９１】
上記記録層識別装置２２０は、図６に示すように、プッシュプル信号に含まれるウォブル信号を２値化するコンパレータ２２１と、プッシュプル信号とTotal 信号とに基づいて記録トラック上のピット、すなわちＩＤ部を検出するピットＩＤ検出回路２２２と、ピットＩＤ検出回路２２２からの信号に基づいてウォブル極性の検出窓を生成する検出窓生成回路２２３と、２値化されたウォブル信号を検出窓生成回路２２３によって生成された検出窓により極性を判別し、ウォブルの偏倚方向を判別する記録層識別回路としてのウォブル偏倚方向判別回路２２４とで構成されている。
【００９２】
ここで、上記記録層識別装置２２０を用いた記録層の識別について、図７および図８に示すタイミングチャートを用いて以下に説明する。
【００９３】
図７は、第１層トラック２１に光ビームがフォーカスされている時に得られる記録層識別装置２２０の各回路で得られる信号のタイミングチャートを示し、図８は、第２層トラック２２に光ビームがフォーカスされている時に得られる記録層識別装置２２０の各回路で得られる信号のタイミングチャートを示す。なお、図中（ａ）〜（ｄ）は、図６に示す信号（ａ）〜（ｄ）に相当している。
【００９４】
すなわち、（ａ）は、プッシュプル信号に含まれる第１層トラック２１のウォブル信号を示し、（ｂ）は、信号（ａ）が２値化された信号を示し、（ｃ）は、プッシュプル信号とTotal 信号とに基づいて、ピットＩＤ検出回路２２２にて得られた記録トラック上のＩＤ部の検出信号を示し、（ｄ）は、検出信号（ｃ）から検出窓生成回路２２３にて得られた検出窓に対応する信号を示す。
【００９５】
上記ウォブル信号（ａ）の２値化された信号（ｂ）は、ウォブルがディスクの内周側へ偏倚しているときHighレベルの出力になり、ウォブルがディスクの外周側へ偏倚しているときLow レベルの出力になる。
【００９６】
一方、プッシュプル信号とTotal 信号から得られる検出信号（ｃ）は、ＩＤ部でHighレベルの出力になり、非ＩＤ部ではLow レベルの出力になる。
【００９７】
上記検出窓生成回路２２３では、検出窓が、ピットＩＤ検出回路２２２で検出されたＩＤ部が終了する時刻よりΔｔ₁遅れた時刻より、Δｔ₂遅れた時刻まで開かれるように、信号（ｃ）が出力される。ここで、Δｔ₁とΔｔ₂は、ＩＤ部後方のウォブルのはじめの半周期分から２値化されたウォブル信号をサンプリングできるように選ばれる。
【００９８】
従って、上記ウォブル偏倚方向判別回路２２４では、信号（ｄ）で定められる検出窓の期間、信号（ｂ）を観測することで、第１層なら、図７に示すようにHighレベルの出力が得られ、第２層なら、図８に示すようにLow レベルの出力が得られる。これにより、ウォブル偏倚方向判別回路（記録層識別回路）２２４で光ディスクの記録層の識別が可能となる。
【００９９】
〔実施の形態３〕
本発明のさらに他の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態１と同様に、複数の記録層を有する多層光ディスクとして、記録層が２層の光ディスクについて説明する。
【０１００】
本実施の形態に係る光ディスクは、図９（ａ）に示すように、前記実施の形態１と同様に、情報の記録再生を行うための光を照射する側の面を正面に配置した状態で、２層の記録層のうち、光の照射面に近い側に形成された第１層目の記録層である第１層トラック３１が見えた状態となっている。なお、説明の便宜上、図９（ａ）では、１本の記録トラックのみを図示し、他を省略している。
【０１０１】
上記記録トラックは、図９（ｂ）に示す第１層トラック３１と、図９（ｃ）に示す第２層トラック３２とが積層された構造となっている。
【０１０２】
第１層トラック３１および第２層トラック３２は、図９（ｂ）（ｃ）に示すように、ウォブルしたグルーブ（以下、グルーブトラックと称する）からなり、グルーブトラック間のランドに、該グルーブトラックのアドレス情報が記録されたランドプレピットが設けられている。
【０１０３】
上記第１層トラック３１では、図９（ｂ）に示すように、グルーブトラックの内周側で、かつ、ウォブルが最も内周側へ偏倚した位置にランドプレピットが設けられている。また、第２層トラック３２では、図９（ｃ）に示すように、グルーブトラックの外周側で、かつ、ウォブルが最も外周側へ偏倚した位置に設けられている。
【０１０４】
これにより、記録トラック上を光ビームスポットが走査した際、ランドプレピットが内周側にあるか外周側にあるかを検出することで、第１層トラック３１／第２層トラック３２の識別が可能となる。この識別の具体的な説明を、図１０（ａ）（ｂ）および図１１（ａ）（ｂ）を参照しながら以下に説明する。
【０１０５】
図１０（ａ）は、第１層トラック３１のＮ番目のグルーブトラックに対する光ビームスポットの走査が、Ｎ番目トラックの内周側のランドにあるランドプレピットＬＰＰ１（Ｎ）に差し掛かっている時の状態を示している。この状態からもう少し時間が経つと、光ビームスポットは移動し、（Ｎ＋１）番目トラックのランドプレピットＬＰＰ１（Ｎ＋１）に差し掛かることになる。この時得られるプッシュプル信号を、図１１（ａ）に示す。
【０１０６】
図１１（ａ）から、第１層トラック３１のＮ番目トラックのランドプレピットはウォブル振幅が正方向に最大になるところで、正方向（上向き）に出現し、（Ｎ＋１）番目トラックのランドプレピットはウォブル振幅が中程度の位置で、負方向（下向き）に出現していることが分かる。
【０１０７】
また、図１０（ｂ）は、第２層トラック３２のＮ番目のグルーブトラックに対する光ビームスポットの走査が、Ｎ番目トラックの外周側のランドにあるランドプレピットＬＰＰ２（Ｎ）に差し掛かっている時の状態を示している。この状態の少し前では、光ビームスポットは、（Ｎ−１）番目トラックのランドプレピットＬＰＰ２（Ｎ−１）に差し掛かかっていることになる。このとき得られるプッシュプル信号を、図１１（ｂ）に示す。図１１（ｂ）では、第２層トラック３２のＮ番目トラックを光ビームが走査しているときに得られるプッシュプル信号を示す。
【０１０８】
図１１（ｂ）から、第２層トラック３２では、トラックの外周側にランドプレピットが位置している為、Ｎ番目トラックのランドプレピットはウォブル振幅が負方向に最大になるところで、負方向（下向き）に出現し、（Ｎ−１）番目トラックのランドプレピットがウォブル振幅が中程度の位置で、正方向（上向き）に出現していることが分かる。
【０１０９】
上記構成の光ディスクの記録層を識別するための装置としては、図１２に示すような記録層識別装置３１０がある。この記録層識別装置３１０は、光ディスクに対して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置に搭載されていてもよいし、別途設けてもよい。
【０１１０】
上記記録層識別装置３１０は、図１２に示すように、光ディスクから得られたプッシュプル信号に含まれるウォブル信号を、２値化してウォブル信号を検出するウォブル検出回路３１１と、ウォブル検出回路３１１からの検出信号に基づいて、検出窓を生成する検出窓生成回路３１２と、検出窓生成回路３１２で生成された検出窓に対応する信号と、プッシュプル信号をコンパレータＡおよびＢから得られた信号とに基づいてランドプレピット形成方向を判別することで、記録層を識別するランドプレピット形成方向判別回路（記録層識別回路）３１３とで構成されている。
【０１１１】
ここで、上記記録層識別装置３１０を用いて、光ディスクの記録層のうち、第１層トラック３１を識別する場合について、図１３に示すタイミングチャートを参照しながら以下に説明する。
【０１１２】
なお、図１３に示す（Ｏ）は、図１１（ａ）に示す第１層トラック３１のＮ番目のトラックを光レーザスポットで走査した場合のプッシュプル信号と同じものを示す。また、図１３に示す（ａ）、（ｂ１）、（ｂ２）、（ｃ１）、（ｃ２）は、図１２に示す記録層識別装置３１０の各回路から出力される信号（ａ）、（ｂ１）、（ｂ２）、（ｃ１）、（ｃ２）対応する。
【０１１３】
信号（ａ）は、プッシュプル信号に含まれるウォブル信号の検出信号を示し、信号（ｂ１）は、信号（ａ）のHighレベルに対応して生成された検出窓の信号を示し、信号（ｂ２）は、信号（ａ）のLow レベルに対応して生成された検出窓の信号を示し、信号（ｃ１）は、プッシュプル信号の電位を、電位＋Ｖと比較して、この＋Ｖよりも大きい信号を検出したときの信号を示し、信号（ｃ２）は、プッシュプル信号の電位を、電位−Ｖと比較し、この−Ｖよりも小さい信号を検出したときの信号を示す。
【０１１４】
すなわち、記録層識別装置３１０において、上記ウォブル検出回路３１１では、検出信号、すなわちプッシュプル信号から２値化されたウォブル信号（ａ）が生成され、検出窓生成回路３１２では、２値化されたウォブル信号（ａ）から、検出窓が２種類作られ、信号（ｂ１）と（ｂ２）を出力する。
【０１１５】
上記信号（ｂ１）は、図１３に示すように、ウォブル信号の正の領域のほぼ中央に検出窓を設けることになる。これは、２値化されたウォブル信号（ａ）の立ち上がり時刻から、Δｔ₃後の時刻からΔｔ₄後の時刻まで検出窓を開くようにΔｔ₃、Δｔ₄を設定することで達成できる。同様に、信号（ｂ２）では、ウォブル信号（ａ）の立ち下がり時刻から、Δｔ₅後の時刻からΔｔ₆後の時刻まで検出窓を開くようにΔｔ₅、Δｔ₆を設定することで、ウォブル信号（ａ）の負の領域のほぼ中央に検出窓を設けることが可能となる。
【０１１６】
コンパレータＡでは、入力されたプッシュプル信号を電位＋Ｖと比較して、＋Ｖ以上の電位が得られるときに、Highレベルの信号（ｃ１）を出力するようにしている。この場合、図１３の（Ｏ）で示すプッシュプル信号では、＋Ｖの値が、ウォブル振幅より大きく、かつ、正方向に現れるＮ番目トラックのランドプレピット信号が到達する電位より小さい値に設定されている。これにより、図１３（ｃ１）に示すように、Ｎ番目トラックのランドプレピットが現れる位置で、Highレベル、Highレベルのパルスが現れることとなる。
【０１１７】
一方、コンパレータＢでは、入力されたプッシュプル信号を電位−Ｖと比較して、−Ｖ以下の電位が得られるときに、Highレベルの信号（ｃ２）を出力するようにしている。この場合、図１３（Ｏ）に示すプッシュプル信号では、−Ｖの値が、上記した＋Ｖと対称の電位になっている。（Ｎ＋１）番目トラックのランドプレピットは、ウォブル信号振幅が中程度の位置にあるため、その到達電位は通常、電位−Ｖより大きい。
【０１１８】
従って、通常、コンパレータＢからは、Highレベルの信号は出力されない。しかしながら、ランドプレピット振幅に分布があり、図１３（Ｏ）中で（※）で示すような大きな振幅のランドプレピットがあった場合は、その位置で、信号（ｃ２）はHighレベルとなる。
【０１１９】
上記ランドプレピット形成方向判別回路３１３では、検出窓生成回路３１２の検出窓中に表れる信号（ｃ１）のパルス１０、（ｂ２）の検出窓中に現れる（ｃ２）のパルスを数えることとなる。
【０１２０】
すなわち、第１層トラック３１での識別動作を表わす図１３のタイミングチャートでは、信号（ｃ１）で現れるパルスは全て信号（ｂ１）の検出窓中に入っている為、Ｎ番目トラックのランドプレピットがカウントされることになる。
【０１２１】
また、ランドプレピット振幅の分布により、非定常的に信号（ｃ２）で現れるパルスは、信号（ｂ２）の検出窓中に入らない為、（Ｎ＋１）番目トラックのランドプレピットは０とカウントされる。
【０１２２】
逆に、第２層トラック３２では、信号（ｃ１）で現れるパルスは少数であり、信号（ｂ１）の検出窓中に入ってこないため０がカウントされる。信号（ｃ２）で現れるパルスは全て信号（ｂ２）の検出窓中に入る為、Ｎ番目トラックのランドプレピットがカウントされることとなる。信号（ｂ１）チャネルで得られるカウント数と、信号（ｂ２）チャネルで得られるカウント数を比較すれば、第１層トラック３１／第２層トラック３２の判別を実現できる。
【０１２３】
もし、ランドプレピット振幅の分布やランドプレピット位置の分布が大きく、各チャネルで得られるカウント数に差がでなければトラックジャンプを行い、別のトラックで同じ動作を繰り返して、差の出るトラックで記録層識別を行えばよい。
【０１２４】
〔実施の形態４〕
本発明のさらに他の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態１と同様に、複数の記録層を有する多層光ディスクとして、記録層が２層の光ディスクについて説明する。
【０１２５】
本実施の形態に係る光ディスクは、図１４（ａ）に示すように、前記実施の形態１と同様に、情報の記録再生を行うための光を照射する側の面を正面に配置した状態で、２層の記録層のうち、光の照射面に近い側に形成された第１層目の記録層である第１層トラック４１が見えた状態となっている。なお、説明の便宜上、図１４（ａ）では、１本の記録トラックのみを図示し、他を省略している。
【０１２６】
上記記録トラックは、図１４（ｂ）に示す第１層トラック４１と、図１４（ｃ）に示す第２層トラック４２とが積層された構造となっている。
【０１２７】
第１層トラック４１および第２層トラック４２には、図１４（ｂ）（ｃ）に示すように、ウォブルしたグルーブ（以下、グルーブトラックと称する）からなり、グルーブトラック間のランドに、該グルーブトラックのアドレス情報が記録されたランドプレピットが設けられている。
【０１２８】
上記第１層トラック４１では、図１４（ｂ）に示すように、グルーブトラックの内周側で、かつ、ウォブルが最も内周側へ偏倚した位置から−ωの位相の位置にランドプレピットが設けられている。また、第２層トラック４２では、図１４（ｃ）に示すように、グルーブトラックの外周側で、かつ、ウォブルが最も外周側へ偏倚した位置から＋ωの位相の位置に設けられている。
【０１２９】
これにより、記録トラック上を光ビームスポットが走査した際、ウォブルに対するランドピットの位置を検出することで、第１層トラック４１／第２層トラック４２の識別が可能となる。この識別の具体的な説明を、図１５（ａ）（ｂ）および図１６（ａ）（ｂ）を参照しながら以下に説明する。
【０１３０】
図１５（ａ）は、第１層トラック４１のＮ番目のグルーブトラックに対する光ビームスポットの走査が、Ｎ番目トラックの内周側のランドにあるランドプレピットＬＰＰ１（Ｎ）に差し掛かっている時の状態を示している。この状態からもう少し時間が経つと、光ビームスポットは移動し、（Ｎ＋１）番目トラックのランドプレピットＬＰＰ１（Ｎ＋１）に差し掛かることになる。この時得られるプッシュプル信号を、図１６（ａ）に示す。
【０１３１】
図１６（ａ）から、第１層トラック４１のＮ番目トラックのランドプレピットはウォブル振幅が正方向に最大になるところから−ωの位相にある位置で、正方向（上向き）に出現し、（Ｎ＋１）番目トラックのランドプレピットはウォブル振幅が正方向に最大になるところから遅れた位相の位置で、負方向（下向き）に出現していることが分かる。
【０１３２】
また、図１５（ｂ）は、第２層トラック４２のＮ番目のグルーブトラックに対する光ビームスポットの走査が、Ｎ番目トラックの外周側のランドにあるランドプレピットＬＰＰ２（Ｎ）に差し掛かっている時の状態を示している。この状態の少し前では、光ビームスポットは、（Ｎ＋１）番目トラックのランドプレピットＬＰＰ２（Ｎ＋１）に差し掛かかっていることになる。このとき得られるプッシュプル信号を、図１６（ｂ）に示す。
【０１３３】
図１６（ｂ）から、第２層トラック４２のＮ番目トラックのランドプレピットは、ウォブル振幅が正方向に最大になるところから＋ωの位相にある位置で、正方向（上向き）に出現し、（Ｎ＋１）番目トラックのランドプレピットは、そこからさらに遅れた位相の位置に負方向（下向き）に出現していることが分かる。
【０１３４】
上記構成の光ディスクの記録層を識別するための装置としては、図１７に示すような記録層識別装置４１０がある。この記録層識別装置４１０は、光ディスクに対して情報の記録再生または再生のみを行う光ディスク装置に搭載されていてもよいし、別途設けてもよい。
【０１３５】
上記記録層識別装置４１０は、図１７に示すように、光ディスクから得られたプッシュプル信号に含まれるウォブル信号を、２値化してウォブル信号を検出するウォブル検出回路４１１と、ウォブル検出回路４１１からの検出信号に基づいて、検出窓を生成する検出窓生成回路４１２と、検出窓生成回路３１２で生成された検出窓に対応する信号と、プッシュプル信号をコンパレータから得られた信号とに基づいてランドプレピット位置を判別することで、記録層を識別するランドプレピット位置判別回路（記録層識別回路）４１３とで構成されている。
【０１３６】
ここで、上記記録層識別装置４１０を用いて、光ディスクの記録層のうち、第１層トラック４１を識別する場合について、図１８に示すタイミングチャートを参照しながら以下に説明する。
【０１３７】
なお、図１８に示す第１層ＰＰ信号は、図１６（ａ）に示す第１層トラック４１のＮ番目のトラックを光レーザスポットで走査した場合のプッシュプル信号と同じものを示し、第２層ＰＰ信号は、図１６（ｂ）に示す第２層トラック４２のＮ番目のトラックを光レーザスポットで走査した場合のプッシュプル信号と同じものを示す。また、図１８に示す（α）、（β１）、（β２）、（γ）は、図１７に示す記録層識別装置４１０の各回路から出力される信号（α）、（β１）、（β２）、（γ）に対応する。
【０１３８】
信号（α）は、プッシュプル信号に含まれるウォブル信号の検出信号（２値化されたウォブル信号）を示し、信号（β１）は、信号（α）のHighレベルに対応して生成された検出窓の信号を示し、信号（β２）は、信号（ａ）のLow レベルに対応して生成された検出窓の信号を示し、信号（γ）は、プッシュプル信号の電位を、電位＋Ｖと比較して、この＋Ｖよりも大きい信号を検出したときの信号を示す。なお、図１８では、第１層トラック４１と第２層トラック４２との両トラックから得られる信号（γ）を第１層、第２層として併記している。
【０１３９】
すなわち、記録層識別装置４１０において、ウォブル検出回路４１１では、検出信号、すなわちプッシュプル信号から２値化されたウォブル信号（α）が生成され、続いて、検出窓生成回路４１２では、２値化されたウォブル信号（α）から検出窓が２種類作られ、信号（β１）と信号（β２）として出力される。
【０１４０】
信号（β１）は、図１８に示すように、ウォブル信号（α）の正の領域の前半部分（Forward ）に検出窓を設けることになる。これは、２値化されたウォブル信号（α）の立ち上がり時刻から、Δｔ₇後の時刻からΔｔ₈後の時刻まで検出窓を開く信号が出るようにΔｔ₇、Δｔ₈を設定することで達成できる。
【０１４１】
同様に、信号（β２）では、ウォブル信号（α）の立ち上がり時刻から、Δｔ₉後の時刻からΔｔ₁₀後の時刻まで検出窓を開く信号が出るようにΔｔ₉、Δｔ₁₀を設定することで、ウォブル信号（α）の正の領域の後半部分に検出窓を設けることが可能となる。
【０１４２】
コンパレータでは、入力されたプッシュプル信号を電位＋Ｖと比較して、＋Ｖ以上の電位が得られるときに、Highレベルの信号を出すようにしている。図１８に示す第１層ＰＰ信号と第２層ＰＰ信号のように、＋Ｖの値は、ウォブル振幅より大きく、かつ、正方向に現れるＮ番目トラックのランドプレピット信号の到達電位より小さい値に設定されている。
【０１４３】
これにより、光ビームスポットが第１層トラック４１にあるか第２層トラック４２にあるかに従って、図１８に示す第１層もしくは第２層に対応する信号（γ）が示すように、Ｎ番目トラックのランドプレピットを表わすパルスが得られることとなる。
【０１４４】
上記ランドプレピット位置判別回路４１３では、信号（β１）の検出窓中に現れる信号（γ）のパルスと、信号（β２）の検出窓中に現れる信号（γ）のパルスを数えることとなる。第１層トラック４１に光ビームスポットがある場合は、第１層に対応する信号（γ）のパルスは信号（β１）の検出窓中に現れ、第２層トラック４２に光ビームスポットがある場合は、第２層に対応する信号（γ）のパルスは信号（β２）の検出窓中に現れる。
【０１４５】
したがって、信号（β１）チャネルで得られるカウント数と、信号（β２）チャネルで得られるカウント数を比較すれば、第１層トラック４１／第２層トラック４２の判別を実現できる。
【０１４６】
【発明の効果】
本発明の光ディスクは、以上のように、片面に複数の記録層を有し、各記録層のトラックがウォブルされている光ディスクであって、上記トラックは、ウォブルの位相が途中で変化し、この位相の変化量が各記録層で異なるように形成されている構成である。
【０１４７】
それゆえ、ウォブルの位相が途中で変化し、この位相の変化量が各記録層により異なるようにトラックが形成されていることで、該トラックを光ビームにより走査し、ウォブルの位相の変化量を検出するだけで、簡便に記録層を特定することが可能となる。
【０１４８】
この場合、ウォブルの周波数は比較的低い為、ノイズの影響を受け難く、信頼性高く、記録層を識別することができる。
【０１４９】
しかも、トラックを光ビームにより走査している間に、記録層を識別できるようになるので、トラッキングを開始するまでの時間を短縮し、結果として、記録層識別まで時間を短縮することできるという効果を奏する。
【０１５０】
一般に、光ディスクの回転数の制御は、ウォブルの位相により行っている。したがって、ウォブルの位相が途中で変化すれば、光ディスクの回転数の制御が不安定になる。
【０１５１】
そこで、上記トラックを、光ディスクが回転駆動される際、ウォブルの位相が途中で変化したのち、所定の時間で元の位相に戻るように形成するようにしてもよい。
【０１５２】
この場合、位相を元に戻すための所定時間をできるだけ短くすることで、ウォブルの位相変化による光ディスクの回転数の制御に与える影響を小さくすることができ、安定した光ディスクの回転数の制御を行うことができるという効果を奏する。
【０１５３】
また、上記記録層が２層の場合、ウォブルの位相の変化量が第１層目の記録層で＋α°（０＜α）、第２層目の記録層で−α°であるか、または、ウォブルの位相の変化量が第１層目の記録層で−α°、第２層目の記録層で＋α°であるように各記録層のトラックが形成されていてもよい。
【０１５４】
この場合、２層間のウォブルの位相の変化量の極性が逆になっているので、変化量がわずかであっても、極性により容易に記録層を識別することができる。
【０１５５】
しかも、ウォブルの位相の変化量αが９０°であれば、一方の記録層のウォブルの位相の変化量が−９０°、他方の記録層のウォブルの位相の変化量が＋９０°となり、位相の進み／遅れを判別し易くなり、この結果、記録層の識別の信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【０１５６】
本発明の光ディスクは、以上のように、片面に複数の記録層を有し、各記録層のトラックがウォブルされている光ディスクであって、上記トラックには、アドレス情報が記録されたプレピットと、このプレピットによりアドレス管理されるデータ記録部とが光ビームによる走査方向に向かって順に形成され、上記プレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相が各記録層で異なる構成である。
【０１５７】
それゆえ、プレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相が各記録層で異なることで、該トラックを光ビームにより走査し、プレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相の相違を検出するだけで、簡便に記録層を特定することが可能となる。
【０１５８】
この場合、ウォブルの周波数は比較的低い為、ノイズの影響を受け難く、信頼性高く、記録層を識別することができる。
【０１５９】
しかも、トラックを光ビームにより走査している間に、記録層を識別できるようになるので、トラッキングを開始するまでの時間を短縮し、結果として、記録層識別まで時間を短縮することできるという効果を奏する。
【０１６０】
上記記録層が２層の場合、プレピット直後のデータ記録部のウォブルの位相が、第１層目の記録層と第２層目の記録層との間で１８０°異なるように、各記録層のトラックが形成されていてもよい。
【０１６１】
この場合、第１層目の記録層では、プレピット直後のデータ記録部のウォブルは、内周側に偏倚すれば、第２層の記録層では、プレピット直後のデータ記録部のウォブルは、外周側に偏倚する。逆に、第１層目の記録層では、プレピット直後のデータ記録部のウォブルは、外周側に偏倚すれば、第２層の記録層では、プレピット直後のデータ記録部のウォブルは、内周側に偏倚する。
【０１６２】
この偏倚を検出することにより、第１層目の記録層と第２層目の記録層とを識別することができる。
【０１６３】
このように、記録層の識別は、ウォブルの偏倚を検出するだけで行うことができるので、簡便に記録層を特定することができるという効果を奏する。
【０１６４】
本発明の光ディスクは、以上のように、片面に複数の記録層を有し、各記録層のトラックがウォブルされたグルーブからなる光ディスクであって、上記グルーブ間のランドに、トラックのアドレス情報を管理するランドプレピットが形成され、上記ランドプレピットの形成位置が各記録層毎に異なる構成である。
【０１６５】
それゆえ、トラックとなるグルーブ間のランドに形成されたランドプレピットの形成位置が各記録層毎に異なることで、該ランドプレピットの形成位置を検出するだけで、簡便に記録層を特定することができる。
【０１６６】
しかも、記録層の識別のためのランドプレピットがグルーブ間のランドに形成されているので、グルーブに対して光ビームによる走査、すなわち連続溝のトラッキングを行いながら記録層の識別が可能となる。これにより、従来のように、記録層の識別のために、トラックの途切れるタイミングを得る必要はなく、短い時間で、且つ信頼性の高い記録層の識別を行うことができるという効果を奏する。
【０１６７】
上記ランドプレピットの形成位置の具体例としては、上記記録層が２層の場合、ランドプレピットは、隣接する２本のグルーブのうち、第１層目の記録層では、内周側のグルーブが外周側に最も偏倚している位置に形成され、且つ、第２層目の記録層では、外周側のグルーブが内周側に最も偏倚している位置に形成され、または、第１層目の記録層では、外周側のグルーブが内周側に最も偏倚している位置に形成され、且つ、第２層目の記録層では、内周側のグルーブが外周側に最も偏倚している位置に形成されていてもよい。
【０１６８】
また、上記ランドプレピットは、各記録層毎に、ウォブルに対して異なった位相の位置に形成されていてもよい。
【０１６９】
何れの場合においても、記録層の識別のためのランドプレピットがグルーブ間のランドに形成されているので、グルーブに対して光ビームによる走査、すなわち連続溝のトラッキングを行いながら記録層の識別が可能となる。これにより、従来のように、記録層の識別のために、トラックの途切れるタイミングを得る必要はなく、短い時間で、且つ信頼性の高い記録層の識別を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態に係る光ディスクの概略を示す構成図である。
【図２】上記光ディスクの記録層を識別するための記録層識別装置を示す概略構成図である。
【図３】図２に示す記録層識別装置に備えられた位相比較回路の概略ブロック図である。
【図４】図２に示す記録層識別装置によって記録層を識別する際の動作を説明するタイミングチャートである。
【図５】本発明の他の実施の形態に係る光ディスクの概略を示す構成図である。
【図６】上記光ディスクの記録層を識別するための記録層識別装置を示す概略構成図である。
【図７】図６に示す記録層識別回路によって記録層を識別する際の動作を説明するタイミングチャートである。
【図８】図６に示す記録層識別回路によって記録層を識別する際の他の動作を説明するタイミングチャートである。
【図９】本発明のさらに他の実施の形態に係る光ディスクの概略を示す構成図である。
【図１０】（ａ）（ｂ）は、上記光ディスク上を光ビームスポットが走査している様子を示す説明図である。
【図１１】（ａ）（ｂ）は、上記光ディスク上を光ビームスポットが走査して得られたプッシュプル信号の波形図である。
【図１２】上記光ディスクの記録層を識別するための記録層識別装置を示す概略構成図である。
【図１３】図１２に示す記録層識別回路によって記録層を識別する際の動作を説明するタイミングチャートである。
【図１４】本発明のさらに他の実施の形態に係る光ディスクの概略を示す構成図である。
【図１５】（ａ）（ｂ）は、上記光ディスク上を光ビームスポットが走査している様子を示す図である。
【図１６】（ａ）（ｂ）は、上記光ディスク上を光ビームスポットが走査して得られたプッシュプル信号の波形図である。
【図１７】上記光ディスクの記録層を識別するための記録層識別装置を示す概略構成図である。
【図１８】図１７に示す記録層識別回路によって記録層を識別する際の動作を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
１１第１層トラック
１２第２層トラック
２１第１層トラック
２２第２層トラック
３１第１層トラック
３２第２層トラック
４１第１層トラック
４２第２層トラック
１０１ＩＤ部（プレピット）
１０２ＩＤ部（プレピット）
１０３データ記録部
１１１ＩＤ部（プレピット）
１１２ＩＤ部（プレピット）
１１３データ記録部
１２０記録層識別装置
１２２位相比較回路（検出手段）
１２３記録層識別回路（記録層識別手段）
２０１ＩＤ部（プレピット）
２０２ＩＤ部（プレピット）
２０３データ記録部
２１１ＩＤ部（プレピット）
２１２ＩＤ部（プレピット）
２１３データ記録部
２２０記録層識別装置
２２２位相比較回路（検出手段）
２２３検出窓生成回路（検出手段）
２２４ウォブル偏倚方向判別回路（記録層識別手段）
３１０記録層識別装置
３１１ウォブル検出回路（検出手段）
３１２検出窓生成回路（検出手段）
３１３ランドプレピット形成方向判別回路（記録層識別手段）
４１０記録層識別装置
４１１ウォブル検出回路（検出手段）
４１２検出窓生成回路（検出手段）
４１３ランドプレピット形成方向判別回路（記録層識別手段）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical disc having a plurality of recording layers on one side, a recording layer identification method for identifying a recording layer of the optical disc, and an optical disc apparatus for recording and reproducing information on the optical disc.
[0002]
[Prior art]
In recent years, as a means for increasing the capacity of a recordable optical disk, an optical disk having two recording layers made of a phase change material on one side of the disk has been proposed. In such an optical disc, recording is performed on two layers, a front layer (first layer) and a back layer (second layer) as viewed from the light incident side.
[0003]
Usually, the optical disc as described above has a structure in which a transparent substrate as a protective layer and a first layer and a second layer as recording layers are laminated in order from the light incident side. For this reason, when recording information on the first layer, light transmitted through a transparent substrate is used, whereas when recording information on the second layer, recording is performed with light transmitted through the first layer. It will be. For this reason, the first layer needs to be translucent.
[0004]
That is, in the optical disc having two recording layers as described above, the first layer needs to be designed to have a high transmittance, whereas the second layer needs to be designed to have a high absorption rate. For this reason, when recording / reproducing information, it is necessary to set various parameters such as laser power of the optical disk apparatus to conditions according to each recording layer (first layer, second layer). Therefore, it is necessary to accurately identify the first layer and the second layer.
[0005]
For example, as an optical disc having a format for identifying the first layer (first layer) and the second layer (second layer) which are recording layers, two layers of a DVD (Digital Versatile Disc) -ROM which is a read-only optical disc There is a disk. In a DVD-ROM dual-layer disc, an ID code including a recording layer identification code is written in the sector address portion, and a drive that reproduces the DVD-ROM reads the ID code so that the first or second layer is read. Can identify eyes. However, in this method, it is necessary to demodulate the ID code and read it without error, and it is difficult to say that the recording layer can be easily identified.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-293889 discloses a method for enabling identification of a recording layer by changing the unevenness or pattern of pits (address pits) constituting an address mark for each recording layer.
[0007]
Japanese Laid-Open Patent Publication No. 2000-298883 records the positional relationship and polarity of staggered address pits on an optical disc that can record both land and groove where address pits are provided at groove discontinuous positions. A method is disclosed in which the recording layer can be identified by making the first layer different from the second layer.
[0008]
The recording layer identification methods disclosed in these publications enable identification of the recording layer by simply reading the address pits, and therefore do not require data demodulation and do not cause inconvenience such as errors due to data demodulation. Therefore, it can be said that this is a simple and highly reliable identification method compared to the method of identifying the recording layer by the ID code.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, as disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 2000-293389, in the method of recognizing the unevenness and pattern of the pits constituting the address mark, the tracking of the track constituted by the pit row is started and then recorded by the pit. Since a signal having a relatively high frequency is processed, it is likely to be affected by noise, which may reduce the reliability of recording layer identification.
[0010]
Further, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-289883, in the means for determining the positional relationship and polarity of the address pits arranged in a staggered pattern, the pickup light beam comes to the point where the track is interrupted. At the same time, it is necessary to remove the tracking servo. After obtaining the timing, it is necessary to track the groove or land to determine the polarity of the signal in the address pit part, and it takes time to start tracking. As a result, it takes time to identify the recording layer. Such a problem arises.
[0011]
The present invention was made in order to solve the above-described problems, and its purpose is to provide each recording layer of an optical disc having a large number of recording layers without the need for data demodulation, which is simple and highly reliable, Furthermore, it is an object of the present invention to provide an optical disc that can be quickly identified, an identification method thereof, and an optical disc apparatus.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the optical disc of the present invention is an optical disc having a plurality of recording layers on one side, and tracks of each recording layer are wobbled. It is characterized in that the recording layer is formed so that the amount of change in phase varies among the recording layers.
[0013]
According to the above configuration, the wobble phase is changed in the middle, and the track is formed so that the amount of change in the phase varies depending on the recording layer. It is possible to easily specify the recording layer simply by detecting the amount of change.
[0014]
In this case, since the wobble frequency is relatively low, the recording layer is hardly affected by noise and can be identified with high reliability.
[0015]
In addition, since the recording layer can be identified while the track is scanned with the light beam, the time required to start tracking can be shortened, and as a result, the time until recording layer identification can be shortened.
[0016]
The optical disc having the above configuration can identify the recording layer by the following method. That is, the recording layer identification method of the present invention is characterized in that the recording layer is identified by detecting the amount of wobble phase change applied to the track of each recording layer of the optical disk having the above-described configuration.
[0017]
The recording layer identification method can be executed by the following apparatus. That is, the recording layer identification device of the present invention identifies a recording layer from detection means for detecting a phase change amount of wobble applied to a track of each recording layer of the optical disk having the above-described configuration, and a detection result by the detection means. And a recording layer identifying means.
[0018]
For the detection of the amount of phase change, for example, it is conceivable to use reflected light of a light beam applied to the optical disk. Thereby, it is not necessary to separately provide a member for identifying the recording layer, so that the configuration of the optical disc device provided with the recording layer identifying device can be simplified.
[0019]
The phase change amount may be detected by using a light beam emitted from a light source provided separately from the light source of the light beam emitted to the optical disc.
[0020]
In addition, the recording layer identification device of the present invention may be mounted on an optical disc apparatus that only records or reproduces information by irradiating the optical disc with a light beam. As this optical disk device, there are a DVD-ROM device for reproducing a DVD-ROM having two recording layers, a DVD-RAM device for recording and reproducing information on a DVD-RAM having two recording layers, and the like. In addition, an optical disc apparatus that performs only information recording / reproduction or reproduction with respect to an optical disc having a plurality of recording layers is conceivable.
[0021]
In general, the rotation speed of the optical disk is controlled by the wobble phase. Therefore, if the wobble phase changes in the middle, the control of the rotational speed of the optical disc becomes unstable.
[0022]
Therefore, the track may be formed so that when the optical disk is driven to rotate, the wobble phase changes in the middle and then returns to the original phase in a predetermined time.
[0023]
In this case, by shortening the predetermined time for returning the phase as much as possible, the influence of the wobble phase change on the control of the rotational speed of the optical disk can be reduced, and the stable control of the rotational speed of the optical disk is performed. be able to.
[0024]
When the recording layer is two layers, the wobble phase change amount is + α ° (0 <α) in the first recording layer and −α ° in the second recording layer, or The tracks of each recording layer may be formed so that the change amount of the wobble phase is −α ° in the first recording layer and + α ° in the second recording layer.
[0025]
In this case, since the polarity of the change amount of the wobble phase between the two layers is reversed, the recording layer can be easily identified by the polarity even if the change amount is slight.
[0026]
In addition, if the wobble phase change α is 90 °, the wobble phase change of one recording layer is −90 °, the wobble phase change of the other recording layer is + 90 °, It becomes easy to determine the advance / delay, and as a result, the reliability of identification of the recording layer can be improved.
[0027]
In order to solve the above-described problems, the optical disc of the present invention is an optical disc having a plurality of recording layers on one side, and tracks of each recording layer are wobbled, and address information is recorded on the tracks. The prepits and the data recording part whose address is managed by the prepits are formed in order in the scanning direction by the light beam, and the wobble phase of the data recording part immediately after the prepit is different in each recording layer. .
[0028]
According to the above configuration, the wobble phase of the data recording unit immediately after the prepit is different in each recording layer, so that the track is scanned with the light beam, and the difference in the wobble phase of the data recording unit immediately after the prepit is detected. It becomes possible to specify the recording layer simply.
[0029]
In this case, since the wobble frequency is relatively low, the recording layer is hardly affected by noise and can be identified with high reliability.
[0030]
In addition, since the recording layer can be identified while the track is scanned with the light beam, the time required to start tracking can be shortened, and as a result, the time until recording layer identification can be shortened.
[0031]
The optical disc having the above configuration can identify the recording layer by the following method. That is, the recording layer identification method of the present invention is characterized in that the recording layer is identified by detecting the phase of the wobble of the data recording section immediately after the prepit applied to the track of each recording layer of the optical disk having the above-described configuration. Yes.
[0032]
The recording layer identification method can be executed by the following apparatus. That is, the recording layer identification device of the present invention is a detection means for detecting the phase of the wobble of the data recording section immediately after the prepit applied to the track of each recording layer of the optical disk having the above configuration, and the detection result by the detection means, And a recording layer identifying means for identifying the recording layer.
[0033]
For the detection of the wobble phase, it is conceivable to use, for example, reflected light of a light beam applied to the optical disk. Thereby, it is not necessary to separately provide a member for identifying the recording layer, so that the configuration of the optical disc device provided with the recording layer identifying device can be simplified.
[0034]
For detection of the wobble phase, a light beam emitted from a light source provided separately from the light source of the light beam emitted to the optical disk may be used.
[0035]
In addition, the recording layer identification device of the present invention may be mounted on an optical disc apparatus that only records or reproduces information by irradiating the optical disc with a light beam. As this optical disk device, there are a DVD-ROM device for reproducing a DVD-ROM having two recording layers, a DVD-RAM device for recording and reproducing information on a DVD-RAM having two recording layers, and the like. In addition, an optical disc apparatus that performs only information recording / reproduction or reproduction with respect to an optical disc having a plurality of recording layers is conceivable.
[0036]
When the recording layer has two layers, the wobble phase of the data recording portion immediately after the prepit is different by 180 ° between the first recording layer and the second recording layer. A track may be formed.
[0037]
In this case, in the first recording layer, if the wobble of the data recording portion immediately after the prepit is biased toward the inner peripheral side, in the second recording layer, the wobble of the data recording portion immediately after the prepit becomes the outer peripheral side. Biased to On the contrary, in the first recording layer, if the wobble of the data recording portion immediately after the prepit is biased to the outer peripheral side, in the second recording layer, the wobble of the data recording portion immediately after the prepit is the inner peripheral side. Biased to
[0038]
By detecting this deviation, the first recording layer and the second recording layer can be distinguished.
[0039]
As described above, since the recording layer can be identified only by detecting the wobble deviation, the recording layer can be easily specified.
[0040]
In order to solve the above problems, an optical disc according to the present invention is an optical disc comprising a plurality of recording layers on one side, and tracks of each recording layer are wobbled. Land pre-pits for managing the address information are formed, and the land pre-pits are formed at different positions for each recording layer.
[0041]
According to the above configuration, the land pre-pit formation position formed in the land between the grooves serving as the track is different for each recording layer, so that the recording can be performed simply by detecting the land pre-pit formation position. Layers can be specified.
[0042]
Moreover, since land prepits for identifying the recording layer are formed in the land between the grooves, the recording layer can be identified while scanning the groove with a light beam, that is, tracking the continuous groove. As a result, it is not necessary to obtain the timing at which the track is interrupted for identifying the recording layer as in the prior art, and the recording layer can be identified in a short time and with high reliability.
[0043]
As a specific example of the formation position of the land pre-pit, when the recording layer is two layers, the land pre-pit is the groove on the inner peripheral side in the first recording layer among the two adjacent grooves. In the second recording layer, and the groove on the outer peripheral side is formed in the position most biased on the inner peripheral side, or the first layer In the recording layer, the groove on the outer peripheral side is formed at a position that is most deviated toward the inner peripheral side, and the groove on the inner peripheral side is most deviated toward the outer peripheral side in the second recording layer. It may be formed.
[0044]
The land prepits may be formed at different phase positions with respect to the wobble for each recording layer.
[0045]
In any case, since land prepits for identifying the recording layer are formed in the land between the grooves, the recording layer can be identified while scanning the groove with a light beam, that is, tracking the continuous groove. It becomes possible. As a result, it is not necessary to obtain the timing at which the track is interrupted for identifying the recording layer as in the prior art, and the recording layer can be identified in a short time and with high reliability.
[0046]
The optical disc having the above configuration can identify the recording layer by the following method. That is, the recording layer identification method of the present invention is characterized in that the recording layer is identified by detecting the land pre-pit formation position of the optical disk having the above-described configuration.
[0047]
The recording layer identification method can be executed by the following apparatus. That is, the recording layer identification device of the present invention comprises a detection means for detecting the land pre-pit formation position of the optical disk having the above-described configuration, and a recording layer identification means for identifying the recording layer from the detection result by the detection means. It is characterized by being.
[0048]
For the detection of the land pre-pit formation position, for example, it is conceivable to use reflected light of a light beam irradiated on the optical disk. Thereby, it is not necessary to separately provide a member for identifying the recording layer, so that the configuration of the optical disc device provided with the recording layer identifying device can be simplified.
[0049]
For detection of the land pre-pit formation position, a light beam emitted from a light source provided separately from the light source of the light beam emitted to the optical disk may be used.
[0050]
In addition, the recording layer identification device of the present invention may be mounted on an optical disc apparatus that only records or reproduces information by irradiating the optical disc with a light beam. As this optical disk device, there are a DVD-ROM device for reproducing a DVD-ROM having two recording layers, a DVD-RAM device for recording and reproducing information on a DVD-RAM having two recording layers, and the like. In addition, an optical disc apparatus that performs only information recording / reproduction or reproduction with respect to an optical disc having a plurality of recording layers is conceivable.
[0051]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Embodiment 1]
An embodiment of the present invention will be described as follows. In the present embodiment, an optical disk having two recording layers will be described as a multilayer optical disk having a plurality of recording layers.
[0052]
As shown in FIG. 1 (a), the optical disc according to the present embodiment has a surface on the side irradiated with light for recording / reproducing information, with two recording layers, The first layer track 11, which is the first recording layer formed on the side close to the light irradiation surface, is visible. For convenience of explanation, only one recording track is shown in FIG. 1A and the others are omitted.
[0053]
The recording track has a structure in which a first layer track 11 shown in FIG. 1B and a second layer track 12 shown in FIG. 1C are laminated.
[0054]
As shown in FIGS. 1 (a) and 1 (b), the first layer track 11 includes an ID portion 101, 102 in which addresses and the like are recorded in the form of prepits, and a data recording portion 103 in which a user can record data, It is composed of 104 repetitions. In the first layer track 11, data is recorded / reproduced in a direction (tracking direction) indicated by an arrow in the figure.
[0055]
Accordingly, in the first layer track 11, the ID section 101 manages the address of the data recording section 103, and the ID section 102 manages the address of the next data recording section 104.
[0056]
As shown in FIG. 1B, the data recording unit 103 is configured by a groove wobbling at a constant cycle, and the wobble phase changes by −90 ° from the original phase (dotted line in the figure). The data recording unit 104 after the ID unit 102 is formed so as to return to the original phase again.
[0057]
On the other hand, the second layer track 12 is formed immediately below the first layer track 11, and, as shown in FIG. 1C, addresses and the like are recorded in the form of prepits as in the first layer track 11. A certain ID part 111,112 and the data recording part 113,114 which can record data by a user are comprised repeatedly. In the second layer track 12, data is recorded and reproduced in the direction (tracking direction) indicated by the arrow in the figure.
[0058]
Therefore, in the second layer track 12, the ID section 111 manages the address of the data recording section 113, and the ID section 112 manages the address of the next data recording section 114.
[0059]
As shown in FIG. 1 (c), the data recording unit 113 is composed of a groove that wobbles at a constant cycle, and the wobble phase changes + 90 ° from the original phase (dotted line in the figure) along the way. The data recording unit 114 after the ID unit 112 is formed so as to return to the original phase again.
[0060]
In the optical disk having the above-described configuration, when the wobble phase change occurs, it is determined whether the first phase track 11 of the two recording layers is the first or second layer by discriminating whether the wobble phase is advanced by 90 ° or delayed. It becomes possible to identify the two-layer track 12.
[0061]
Since the wobble of the data recording unit 103 or the like is used to control the rotation speed of the optical disk, the rotation speed of the optical disk fluctuates if the wobble phase changes for a long time. For this reason, after the wobble phase change occurs, it is necessary to return to the original phase as quickly as possible. Therefore, as described above, the influence of the phase change is reduced by returning the phase to the original position immediately after the ID portion 101 at the start position of the data recording portion 103 whose address is managed by the ID portion 101. can do.
[0062]
In the optical disk having the above-described configuration, the phase change amount in the wobbled data recording unit is set to ± 90 ° because it is the change amount that makes it easy to determine the advance or delay from the original phase.
[0063]
The phase change amount is not limited to 90 °. For example, the wobble phase change amount is + α ° (0 <α) in the first recording layer, and the second recording layer. The track of each recording layer is formed so that the change amount of the wobble phase is -α ° in the first recording layer and + α ° in the second recording layer. May be.
[0064]
In this case, since the polarity of the change amount of the wobble phase between the two layers is reversed, the recording layer can be easily identified by the polarity even if the change amount is slight.
[0065]
As an apparatus for identifying the recording layer of the optical disk having the above-described configuration, there is a recording layer identification apparatus 120 as shown in FIG. The recording layer identification device 120 may be mounted on an optical disc apparatus that records or reproduces information only on the optical disc, or may be provided separately.
[0066]
As shown in FIG. 2, the recording layer identification device 120 generates a comparator 121 that binarizes a wobble signal obtained by reading a groove wobble, a binarized signal from the comparator 121, and the wobble signal. A phase comparison circuit 122 that compares the phase with the PLL clock signal, and whether or not the wobble signal is advanced or delayed by 90 ° on the basis of the signal output from the phase comparison circuit 122 to record. And a recording layer identification circuit 123 for identifying the layer.
[0067]
Specific signal processing in the phase comparison circuit 122 of the recording layer identification device 120 configured as described above will be described below with reference to FIGS. 3 shows a block diagram of the phase comparison circuit 122, and FIG. 4 shows a signal output timing chart of each circuit of the block diagram shown in FIG.
[0068]
As shown in FIG. 3, the phase comparison circuit 122 includes a flip-flop circuit FF1, a flip-flop circuit FF2, a NAND circuit, an inverter Inv1, an inverter Inv2, a NOR1 circuit, and a NOR2 circuit.
[0069]
A binarized wobble signal Wo is input to the flip-flop circuit FF1, and a clock signal PL, which is a PLL clock generated from the wobble signal, is input to the flip-flop circuit FF2.
[0070]
A high (H) level signal is input to each of the D input terminals of the flip-flop circuits FF1 and FF2. When the wobble signal Wo and the clock signal PL are at a high level, they are output from the respective output terminals Q. The signal FF1Q and the signal FF2Q are 1 (H level), and the signal FF1Q bar and the signal FF2Q bar output from the output terminal Q bar are 0 (L level).
[0071]
In the NAND circuit, when the signals FF1Q and FF2Q from the output terminals Q of the input flip-flop circuits FF1 and FF2 are both 1, the reset signals output to the reset terminals R of the flip-flop circuits FF1 and FF2 are 1 As a result, the flip-flop circuits FF1 and FF2 are simultaneously reset.
[0072]
The signal FF1Q from the output terminal Q of the flip-flop circuit FF1 is directly input to the NOR1 circuit, inverted by the inverter Inv1, and input to the NOR2 circuit.
[0073]
The signal FF2Q from the output terminal Q of the flip-flop circuit FF2 is input to the NOR2 circuit as it is, and inverted by the inverter Inv2, and the Q output is inverted by Inv1 and input to the NOR1 circuit.
[0074]
In the NOR1 circuit and the NOR2 circuit, if at least one of two input signals is 1, that is, an H level signal, “0”, that is, L level signals OUT1 and OUT2 are output, and the two input signals are input. If both signals are 0, that is, L level signals, “1”, that is, H level signals OUT1 and OUT2 are output.
[0075]
Here, the timing chart shown in FIG. 4 is a timing chart of signal output obtained by the phase comparison circuit 122 when the phase of the wobble signal Wo is advanced by 90 ° compared to the phase of the PLL signal. From this timing chart, the signal OUT1 output from the NOR1 circuit is a signal that becomes H level in synchronization with the wobble signal, whereas the signal OUT2 output from the NOR2 circuit is always L level. It is a signal.
[0076]
Thereby, it can be seen that the recording layer identification circuit 123 identifies the second layer track 12 whose phase is advanced by 90 ° by the signal OUT1 of the two input signals.
[0077]
Conversely, when the phase of the wobble signal Wo is delayed by 90 ° compared to the phase of the PLL signal, the signal OUT2 output from the NOR2 circuit becomes a signal that becomes H level in synchronization with the wobble signal. Thus, the signal OUT1 output from the NOR1 circuit is always at the L level.
[0078]
Thereby, it is understood that the recording layer identification circuit 123 identifies the first layer track 11 whose phase is delayed by 90 ° by the signal OUT2 of the two input signals.
[0079]
As described above, when the optical disk having the above-described configuration and the recording layer identification device 120 are used, the recording layer identification circuit 123 can identify whether the phase is 90 ° behind or ahead of the phase of the reference PLL signal. The first layer track 11 and the second layer track 12 can be distinguished.
[0080]
[Embodiment 2]
Another embodiment of the present invention will be described as follows. In the present embodiment, as in the first embodiment, an optical disk having two recording layers will be described as a multilayer optical disk having a plurality of recording layers.
[0081]
As shown in FIG. 5 (a), the optical disc according to the present embodiment is arranged with the surface on the side irradiated with light for recording / reproducing information arranged in front as in the first embodiment. Of the two recording layers, the first layer track 21 which is the first recording layer formed on the side closer to the light irradiation surface is visible. For convenience of explanation, in FIG. 5A, only one recording track is shown and the others are omitted.
[0082]
The recording track has a structure in which a first layer track 21 shown in FIG. 5B and a second layer track 22 shown in FIG. 5C are laminated.
[0083]
As shown in FIGS. 5A and 5B, the first layer track 21 includes ID portions 201 and 202 in which addresses and the like are recorded in the form of prepits, and a data recording portion 203 in which a user can record data. It is composed of 204 repetitions. In the first layer track 21, data is recorded / reproduced in a direction (tracking direction) indicated by an arrow in the figure.
[0084]
Accordingly, in the first layer track 21, the ID section 201 manages the address of the data recording section 203, and the ID section 202 manages the address of the next data recording section 204.
[0085]
On the other hand, the second layer track 22 is formed below the first layer track 21, and as shown in FIG. 5C, addresses and the like are recorded in the form of prepits as in the first layer track 21. ID sections 211 and 212, and data recording sections 213 and 214 that allow the user to record data. In the second layer track 22, data is recorded and reproduced in the direction (tracking direction) indicated by the arrow in the figure.
[0086]
Therefore, in the second layer track 22, the ID section 211 manages the address of the data recording section 213, and the ID section 212 manages the address of the next data recording section 214.
[0087]
The data recording unit 203 of the first layer track 21 and the data recording unit 213 of the second layer track 22 are both configured by grooves wobbling at a constant period, and data immediately after the ID unit 201 of the first layer track 21 The phase of the recording unit 203 and the phase of the data recording unit 213 immediately after the ID unit 211 of the second layer track 2 are wobbled so as to be 180 ° different from each other.
[0088]
That is, as shown in FIG. 5B, the first layer track 21 is wobbled so that the data recording unit 203 immediately after the ID unit 201 is first biased toward the inner circumference side. As shown in FIG. 5C, the two-layer track 22 is wobbled so that the data recording unit 213 immediately after the ID unit 211 is biased toward the outer peripheral side.
[0089]
Therefore, the first layer track 21 and the second layer 21 are detected by detecting whether the wobble deviation immediately after each ID part 201 and ID part 211 is the inner circumference or the outer circumference, that is, by detecting the wobble deviation direction. The layer track 22 can be identified.
[0090]
As an apparatus for identifying the recording layer of the optical disc having the above-described configuration, there is a recording layer identifying apparatus 220 as shown in FIG. The recording layer identification device 220 may be mounted on an optical disc apparatus that records or reproduces information only on the optical disc, or may be provided separately.
[0091]
As shown in FIG. 6, the recording layer identification device 220 includes a comparator 221 that binarizes the wobble signal included in the push-pull signal, and a pit on the recording track, that is, an ID based on the push-pull signal and the total signal. A pit ID detection circuit 222 for detecting a part, a detection window generation circuit 223 for generating a detection window of wobble polarity based on a signal from the pit ID detection circuit 222, and a binarized wobble signal as a detection window generation circuit 223 The wobble deviation direction discriminating circuit 224 as a recording layer discriminating circuit for discriminating the polarity by the detection window generated by the above and discriminating the wobble deviation direction.
[0092]
Here, identification of the recording layer using the recording layer identification device 220 will be described below with reference to timing charts shown in FIGS.
[0093]
FIG. 7 shows a timing chart of signals obtained by each circuit of the recording layer identification device 220 obtained when the light beam is focused on the first layer track 21, and FIG. 8 shows the light beam on the second layer track 22. 4 is a timing chart of signals obtained in each circuit of the recording layer identification device 220 obtained when is focused. In the figure, (a) to (d) correspond to the signals (a) to (d) shown in FIG.
[0094]
That is, (a) shows a wobble signal of the first layer track 21 included in the push-pull signal, (b) shows a signal obtained by binarizing the signal (a), and (c) shows a push-pull signal. The detection signal of the ID part on the recording track obtained by the pit ID detection circuit 222 based on the signal and the Total signal is shown, and (d) is obtained by the detection window generation circuit 223 from the detection signal (c). The signal corresponding to the detected window is shown.
[0095]
The binarized signal (b) of the wobble signal (a) becomes a high level output when the wobble is biased toward the inner periphery of the disk, and when the wobble is biased toward the outer periphery of the disk. Low level output.
[0096]
On the other hand, the detection signal (c) obtained from the push-pull signal and the Total signal becomes a high level output in the ID part and becomes a low level output in the non-ID part.
[0097]
In the detection window generation circuit 223, the detection window is Δt from the time when the ID portion detected by the pit ID detection circuit 222 ends. ₁ Δt from the delayed time ₂ The signal (c) is output so that it is opened until the delayed time. Where Δt ₁ And Δt ₂ Is selected so that the binarized wobble signal can be sampled from the first half cycle of the wobble behind the ID portion.
[0098]
Therefore, in the wobble deviation direction discriminating circuit 224, by observing the signal (b) during the detection window period determined by the signal (d), a high level output can be obtained in the first layer as shown in FIG. In the case of the second layer, a low level output can be obtained as shown in FIG. As a result, the recording layer of the optical disk can be identified by the wobble deflection direction discrimination circuit (recording layer identification circuit) 224.
[0099]
[Embodiment 3]
The following will describe still another embodiment of the present invention. In the present embodiment, as in the first embodiment, an optical disk having two recording layers will be described as a multilayer optical disk having a plurality of recording layers.
[0100]
As shown in FIG. 9A, the optical disc according to the present embodiment is arranged with the surface on the side irradiated with light for recording / reproducing information arranged in front, as in the first embodiment. Of the two recording layers, the first layer track 31 which is the first recording layer formed on the side closer to the light irradiation surface is visible. For convenience of explanation, in FIG. 9A, only one recording track is shown and the others are omitted.
[0101]
The recording track has a structure in which a first layer track 31 shown in FIG. 9B and a second layer track 32 shown in FIG. 9C are laminated.
[0102]
As shown in FIGS. 9B and 9C, the first layer track 31 and the second layer track 32 are composed of wobbled grooves (hereinafter referred to as groove tracks). Land pre-pits in which address information is recorded are provided.
[0103]
In the first layer track 31, as shown in FIG. 9B, land prepits are provided on the inner circumference side of the groove track and at the position where the wobble is most biased toward the inner circumference side. Further, in the second layer track 32, as shown in FIG. 9C, the wobble is provided at the position where the wobble is most biased toward the outer periphery side.
[0104]
Thus, when the light beam spot scans on the recording track, the first layer track 31 / second layer track 32 can be identified by detecting whether the land pre-pit is on the inner peripheral side or the outer peripheral side. It becomes possible. A specific description of this identification will be described below with reference to FIGS. 10 (a) and 10 (b) and FIGS. 11 (a) and 11 (b).
[0105]
FIG. 10A shows a case where the scanning of the light beam spot on the Nth groove track of the first layer track 31 is approaching the land prepit LPP1 (N) in the land on the inner peripheral side of the Nth track. Indicates the state. When a little more time has passed from this state, the light beam spot moves and approaches the land pre-pit LPP1 (N + 1) of the (N + 1) th track. The push-pull signal obtained at this time is shown in FIG.
[0106]
From FIG. 11A, the land prepit of the Nth track of the first layer track 31 appears in the positive direction (upward) where the wobble amplitude is maximum in the positive direction, and the land prepit of the (N + 1) th track. It can be seen that the wobble amplitude appears in a negative direction (downward) at a middle position.
[0107]
FIG. 10B shows a case where the scanning of the light beam spot on the Nth groove track of the second layer track 32 is approaching the land prepit LPP2 (N) in the land on the outer peripheral side of the Nth track. Shows the state. Shortly before this state, the light beam spot is approaching the land prepit LPP2 (N-1) of the (N-1) th track. The push-pull signal obtained at this time is shown in FIG. FIG. 11B shows a push-pull signal obtained when the light beam is scanning the Nth track of the second layer track 32.
[0108]
From FIG. 11B, in the second layer track 32, since the land prepit is located on the outer periphery side of the track, the land prepit of the Nth track has a negative direction where the wobble amplitude becomes maximum in the negative direction. It can be seen that the land pre-pit of the (N-1) th track appears in the positive direction (upward) at a position where the wobble amplitude is medium.
[0109]
As an apparatus for identifying the recording layer of the optical disc having the above-described configuration, there is a recording layer identifying apparatus 310 as shown in FIG. The recording layer identification device 310 may be mounted on an optical disc apparatus that performs only recording or reproduction of information on or from an optical disc, or may be provided separately.
[0110]
As shown in FIG. 12, the recording layer identification device 310 binarizes a wobble signal included in a push-pull signal obtained from an optical disc and detects a wobble signal from a wobble detection circuit 311 and a wobble detection circuit 311. A detection window generation circuit 312 that generates a detection window based on the detection signal of the first detection signal, a signal corresponding to the detection window generated by the detection window generation circuit 312, and a signal obtained from the comparators A and B as a push-pull signal The land pre-pit formation direction is discriminated based on the land pre-pit formation direction, and the land pre-pit formation direction discrimination circuit (recording layer identification circuit) 313 is identified.
[0111]
Here, the case of identifying the first layer track 31 among the recording layers of the optical disc using the recording layer identification device 310 will be described below with reference to the timing chart shown in FIG.
[0112]
(O) shown in FIG. 13 shows the same push-pull signal when the Nth track of the first layer track 31 shown in FIG. 11A is scanned with the optical laser spot. Also, (a), (b1), (b2), (c1), and (c2) shown in FIG. 13 are signals (a) and (b1) output from the respective circuits of the recording layer identification device 310 shown in FIG. ), (B2), (c1), and (c2).
[0113]
The signal (a) indicates the detection signal of the wobble signal included in the push-pull signal, the signal (b1) indicates the signal of the detection window generated corresponding to the high level of the signal (a), and the signal (b2 ) Indicates a signal of the detection window generated corresponding to the low level of the signal (a), and the signal (c1) compares the potential of the push-pull signal with the potential + V and is a signal larger than this + V. The signal (c2) indicates the signal when the potential of the push-pull signal is compared with the potential −V and a signal smaller than −V is detected.
[0114]
That is, in the recording layer identification apparatus 310, the wobble detection circuit 311 generates a binarized wobble signal (a) from the detection signal, that is, the push-pull signal, and the detection window generation circuit 312 binarizes it. Two types of detection windows are created from the wobble signal (a), and signals (b1) and (b2) are output.
[0115]
As shown in FIG. 13, the signal (b1) is provided with a detection window substantially at the center of the positive region of the wobble signal. This is expressed as Δt from the rise time of the binarized wobble signal (a). _Three Δt from later time _Four Δt to open the detection window until a later time _Three , Δt _Four This can be achieved by setting Similarly, in the signal (b2), Δt from the falling time of the wobble signal (a). _Five Δt from later time ₆ Δt to open the detection window until a later time _Five , Δt ₆ By setting this, it becomes possible to provide a detection window substantially at the center of the negative region of the wobble signal (a).
[0116]
The comparator A compares the input push-pull signal with the potential + V, and outputs a high level signal (c1) when a potential higher than + V is obtained. In this case, in the push-pull signal indicated by (O) in FIG. 13, the value of + V is set to a value larger than the wobble amplitude and smaller than the potential reached by the land pre-pit signal of the Nth track appearing in the positive direction. ing. As a result, as shown in FIG. 13 (c1), high level and high level pulses appear at the position where the land pre-pit of the Nth track appears.
[0117]
On the other hand, the comparator B compares the input push-pull signal with the potential −V, and outputs a high level signal (c2) when a potential equal to or lower than −V is obtained. In this case, in the push-pull signal shown in FIG. 13 (O), the value of −V is a potential symmetrical to + V described above. Since the land pre-pit of the (N + 1) -th track is at a position where the wobble signal amplitude is medium, the ultimate potential is usually larger than the potential −V.
[0118]
Therefore, normally, a high level signal is not output from the comparator B. However, if there is a distribution in the land prepit amplitude and there is a land prepit having a large amplitude as indicated by (*) in FIG. 13 (O), the signal (c2) is at the high level at that position. .
[0119]
In the land prepit formation direction discriminating circuit 313, the pulse 10 of the signal (c1) appearing in the detection window of the detection window generating circuit 312 and the pulse (c2) appearing in the detection window of (b2) are counted.
[0120]
That is, in the timing chart of FIG. 13 showing the identification operation on the first layer track 31, all the pulses appearing in the signal (c1) are in the detection window of the signal (b1). Will be counted.
[0121]
Also, the pulse that appears in the signal (c2) non-steadyly due to the distribution of the land prepit amplitude does not enter the detection window of the signal (b2), so the land prepit of the (N + 1) th track is counted as 0. The
[0122]
On the contrary, in the second layer track 32, the number of pulses appearing in the signal (c1) is small, and 0 is counted because it does not enter the detection window of the signal (b1). Since all pulses appearing in the signal (c2) enter the detection window of the signal (b2), the land pre-pits of the Nth track are counted. If the count number obtained in the signal (b1) channel is compared with the count number obtained in the signal (b2) channel, the discrimination between the first layer track 31 and the second layer track 32 can be realized.
[0123]
If the distribution of land prepit amplitude and land prepit position is large and there is no difference in the number of counts obtained by each channel, track jump is performed, the same operation is repeated on another track, and the track where the difference appears The recording layer may be identified with
[0124]
[Embodiment 4]
The following will describe still another embodiment of the present invention. In the present embodiment, as in the first embodiment, an optical disk having two recording layers will be described as a multilayer optical disk having a plurality of recording layers.
[0125]
As shown in FIG. 14A, the optical disc according to the present embodiment is arranged with the surface on the side irradiated with light for recording and reproducing information arranged in front as in the first embodiment. Of the two recording layers, the first layer track 41, which is the first recording layer formed on the side closer to the light irradiation surface, is visible. For convenience of explanation, only one recording track is shown in FIG. 14A and the others are omitted.
[0126]
The recording track has a structure in which a first layer track 41 shown in FIG. 14B and a second layer track 42 shown in FIG. 14C are laminated.
[0127]
As shown in FIGS. 14B and 14C, the first layer track 41 and the second layer track 42 are composed of wobbled grooves (hereinafter referred to as groove tracks). Land pre-pits in which track address information is recorded are provided.
[0128]
In the first layer track 41, as shown in FIG. 14 (b), the land pre-pits are located on the inner circumference side of the groove track and at the position of -ω phase from the position where the wobble is most deviated toward the inner circumference side. Is provided. In the second layer track 42, FIG. 14 (c) As shown in FIG. 3, the wobble is provided on the outer circumferential side of the groove track and at the position of + ω phase from the position where the wobble is most deviated to the outer circumferential side.
[0129]
Thereby, when the light beam spot scans on the recording track, the first layer track 41 / second layer track 42 can be identified by detecting the position of the land pit with respect to the wobble. A specific description of this identification will be described below with reference to FIGS. 15 (a) and 15 (b) and FIGS. 16 (a) and 16 (b).
[0130]
FIG. 15A shows a case where the scanning of the light beam spot for the Nth groove track of the first layer track 41 is approaching the land prepit LPP1 (N) in the land on the inner peripheral side of the Nth track. Indicates the state. When a little more time has passed from this state, the light beam spot moves and approaches the land pre-pit LPP1 (N + 1) of the (N + 1) th track. The push-pull signal obtained at this time is shown in FIG.
[0131]
From FIG. 16A, the land pre-pit of the Nth track of the first layer track 41 appears in the positive direction (upward) at a position that is in the phase of -ω from the point where the wobble amplitude becomes maximum in the positive direction. It can be seen that the land pre-pit of the (N + 1) th track appears in the negative direction (downward) at a phase position delayed from where the wobble amplitude is maximum in the positive direction.
[0132]
FIG. 15B shows the case where the scanning of the light beam spot on the Nth groove track of the second layer track 42 is approaching the land prepit LPP2 (N) in the land on the outer peripheral side of the Nth track. Shows the state. Shortly before this state, the light beam spot is approaching the land prepit LPP2 (N + 1) of the (N + 1) th track. The push-pull signal obtained at this time is shown in FIG.
[0133]
From FIG. 16 (b), the land pre-pit of the Nth track of the second layer track 42 appears in the positive direction (upward) at a position in the phase of + ω from where the wobble amplitude becomes maximum in the positive direction. It can be seen that the land pre-pit of the (N + 1) th track appears in the negative direction (downward) at a phase position further delayed from the land pre-pit.
[0134]
As an apparatus for identifying the recording layer of the optical disc having the above-described configuration, there is a recording layer identification apparatus 410 as shown in FIG. The recording layer identification device 410 may be mounted on an optical disc apparatus that records or reproduces information only on the optical disc, or may be provided separately.
[0135]
As shown in FIG. 17, the recording layer identification device 410 binarizes a wobble signal included in a push-pull signal obtained from an optical disc, detects a wobble signal, and a wobble detection circuit 411. Based on the detection signal, the detection window generation circuit 412 that generates the detection window, the signal corresponding to the detection window generated by the detection window generation circuit 312, and the push-pull signal based on the signal obtained from the comparator A land prepit position discriminating circuit (recording layer identification circuit) 413 for discriminating the recording layer by discriminating the land prepit position is constituted.
[0136]
Here, the case of identifying the first layer track 41 among the recording layers of the optical disc using the recording layer identification device 410 will be described below with reference to the timing chart shown in FIG.
[0137]
Note that the first layer PP signal shown in FIG. 18 is the same as the push-pull signal when the Nth track of the first layer track 41 shown in FIG. The layer PP signal is the same as the push-pull signal when the Nth track of the second layer track 42 shown in FIG. 16B is scanned with the optical laser spot. Also, (α), (β1), (β2), and (γ) shown in FIG. 18 are signals (α), (β1), (β2) output from each circuit of the recording layer identification device 410 shown in FIG. ), (Γ).
[0138]
The signal (α) indicates a detection signal (binarized wobble signal) of the wobble signal included in the push-pull signal, and the signal (β1) is a detection generated corresponding to the high level of the signal (α). The signal of the window indicates the signal of the detection window generated corresponding to the low level of the signal (a), and the signal (γ) compares the potential of the push-pull signal with the potential + V. A signal when a signal larger than + V is detected is shown. In FIG. 18, signals (γ) obtained from both the first layer track 41 and the second layer track 42 are shown as the first layer and the second layer.
[0139]
That is, in the recording layer identification device 410, the wobble detection circuit 411 generates a binarized wobble signal (α) from the detection signal, that is, the push-pull signal, and then the detection window generation circuit 412 binarizes. Two types of detection windows are created from the wobble signal (α) thus produced and output as a signal (β1) and a signal (β2).
[0140]
As shown in FIG. 18, the signal (β1) provides a detection window in the first half (Forward) of the positive region of the wobble signal (α). This is expressed as Δt from the rise time of the binarized wobble signal (α). ₇ Δt from later time ₈ Δt so that a signal to open the detection window is output until a later time. ₇ , Δt ₈ This can be achieved by setting
[0141]
Similarly, in the signal (β2), Δt from the rising time of the wobble signal (α). ₉ Δt from later time _Ten Δt so that a signal to open the detection window is output until a later time. ₉ , Δt _Ten Is set, a detection window can be provided in the latter half of the positive region of the wobble signal (α).
[0142]
The comparator compares the input push-pull signal with the potential + V and outputs a high level signal when a potential higher than + V is obtained. As in the first layer PP signal and the second layer PP signal shown in FIG. 18, the value of + V is larger than the wobble amplitude and smaller than the arrival potential of the land prepit signal of the Nth track appearing in the positive direction. Is set.
[0143]
Thus, depending on whether the light beam spot is on the first layer track 41 or the second layer track 42, the signal (γ) corresponding to the first layer or the second layer shown in FIG. A pulse representing the land pre-pit of the track is obtained.
[0144]
In the land pre-pit position determination circuit 413, the pulse of the signal (γ) appearing in the detection window of the signal (β1) and the pulse of the signal (γ) appearing in the detection window of the signal (β2) are counted. When there is a light beam spot on the first layer track 41, the pulse of the signal (γ) corresponding to the first layer appears in the detection window of the signal (β1), and there is a light beam spot on the second layer track 42 The pulse of the signal (γ) corresponding to the second layer appears in the detection window of the signal (β2).
[0145]
Therefore, the first layer track 41 / second layer track 42 can be discriminated by comparing the count number obtained in the signal (β1) channel with the count number obtained in the signal (β2) channel.
[0146]
【The invention's effect】
As described above, the optical disc of the present invention is an optical disc having a plurality of recording layers on one side and tracks of each recording layer are wobbled. In this configuration, the amount of phase change is different in each recording layer.
[0147]
Therefore, the track is formed so that the phase of the wobble changes in the middle and the amount of change in this phase varies depending on each recording layer, so that the track is scanned with a light beam, and the amount of change in the phase of the wobble is calculated. It is possible to easily specify the recording layer only by detection.
[0148]
In this case, since the wobble frequency is relatively low, the recording layer is hardly affected by noise and can be identified with high reliability.
[0149]
In addition, since the recording layer can be identified while the track is scanned with the light beam, the time until the tracking is started is shortened, and as a result, the time until the recording layer is identified can be shortened. Play.
[0150]
In general, the rotation speed of the optical disk is controlled by the wobble phase. Therefore, if the wobble phase changes in the middle, the control of the rotational speed of the optical disc becomes unstable.
[0151]
Therefore, the track may be formed such that when the optical disk is driven to rotate, the wobble phase changes in the middle and then returns to the original phase in a predetermined time.
[0152]
In this case, by shortening the predetermined time for returning the phase as much as possible, the influence of the wobble phase change on the control of the rotational speed of the optical disk can be reduced, and the stable control of the rotational speed of the optical disk is performed. There is an effect that can be.
[0153]
When the recording layer is two layers, the wobble phase change amount is + α ° (0 <α) in the first recording layer and −α ° in the second recording layer, or The tracks of each recording layer may be formed so that the change amount of the wobble phase is −α ° in the first recording layer and + α ° in the second recording layer.
[0154]
In this case, since the polarity of the change amount of the wobble phase between the two layers is reversed, the recording layer can be easily identified by the polarity even if the change amount is slight.
[0155]
In addition, if the wobble phase change α is 90 °, the wobble phase change of one recording layer is −90 °, the wobble phase change of the other recording layer is + 90 °, It becomes easy to determine the advance / delay, and as a result, it is possible to improve the reliability of identification of the recording layer.
[0156]
As described above, the optical disk of the present invention is an optical disk having a plurality of recording layers on one side and tracks of each recording layer being wobbled, and the track includes prepits in which address information is recorded, A data recording portion whose address is managed by the prepit is formed in order in the scanning direction by the light beam, and the wobble phase of the data recording portion immediately after the prepit is different in each recording layer.
[0157]
Therefore, since the wobble phase of the data recording portion immediately after the prepit is different in each recording layer, the track is scanned with a light beam, and only the difference in the wobble phase of the data recording portion immediately after the prepit is detected. It is possible to specify the recording layer.
[0158]
In this case, since the wobble frequency is relatively low, the recording layer is hardly affected by noise and can be identified with high reliability.
[0159]
In addition, since the recording layer can be identified while the track is scanned with the light beam, the time until the tracking is started is shortened, and as a result, the time until the recording layer is identified can be shortened. Play.
[0160]
When the recording layer has two layers, the wobble phase of the data recording portion immediately after the prepit is different by 180 ° between the first recording layer and the second recording layer. A track may be formed.
[0161]
In this case, in the first recording layer, if the wobble of the data recording portion immediately after the prepit is biased toward the inner peripheral side, in the second recording layer, the wobble of the data recording portion immediately after the prepit becomes the outer peripheral side. Biased to On the contrary, in the first recording layer, if the wobble of the data recording portion immediately after the prepit is biased to the outer peripheral side, in the second recording layer, the wobble of the data recording portion immediately after the prepit is the inner peripheral side. Biased to
[0162]
By detecting this deviation, the first recording layer and the second recording layer can be identified.
[0163]
As described above, since the recording layer can be identified only by detecting the wobble deviation, the recording layer can be easily specified.
[0164]
As described above, the optical disc of the present invention is an optical disc comprising a plurality of recording layers on one side, and tracks of each recording layer are wobbled. Track address information is recorded on the land between the grooves. Land pre-pits to be managed are formed, and the formation positions of the land pre-pits are different for each recording layer.
[0165]
Therefore, the land pre-pits formed on the land between the tracks as the lands have different formation positions for each recording layer, so that the recording layer can be easily identified simply by detecting the land pre-pit formation position. be able to.
[0166]
Moreover, since land prepits for identifying the recording layer are formed in the land between the grooves, the recording layer can be identified while scanning the groove with a light beam, that is, tracking the continuous groove. As a result, there is no need to obtain the timing at which the tracks are interrupted in order to identify the recording layer as in the prior art, and it is possible to identify the recording layer with high reliability in a short time.
[0167]
As a specific example of the formation position of the land pre-pit, when the recording layer is two layers, the land pre-pit is the groove on the inner peripheral side in the first recording layer among the two adjacent grooves. In the second recording layer, and the groove on the outer peripheral side is formed in a position most biased on the inner peripheral side, or the first layer In the recording layer, the outer peripheral groove is formed at a position most deviated toward the inner peripheral side, and in the second recording layer, the inner peripheral groove is deviated most toward the outer peripheral side. It may be formed.
[0168]
The land prepits may be formed at different phase positions with respect to the wobble for each recording layer.
[0169]
In any case, since land prepits for identifying the recording layer are formed in the land between the grooves, the recording layer can be identified while scanning the groove with a light beam, that is, tracking the continuous groove. It becomes possible. As a result, there is no need to obtain the timing at which the tracks are interrupted in order to identify the recording layer as in the prior art, and it is possible to identify the recording layer with high reliability in a short time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram showing an outline of an optical disc according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram showing a recording layer identification device for identifying a recording layer of the optical disc.
3 is a schematic block diagram of a phase comparison circuit provided in the recording layer identification device shown in FIG. 2. FIG.
4 is a timing chart for explaining an operation when a recording layer is identified by the recording layer identification device shown in FIG. 2; FIG.
FIG. 5 is a configuration diagram showing an outline of an optical disc according to another embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a schematic configuration diagram showing a recording layer identification device for identifying a recording layer of the optical disc.
7 is a timing chart for explaining an operation when a recording layer is identified by the recording layer identification circuit shown in FIG. 6;
FIG. 8 is a timing chart for explaining another operation when a recording layer is identified by the recording layer identification circuit shown in FIG. 6;
FIG. 9 is a configuration diagram showing an outline of an optical disc according to still another embodiment of the present invention.
FIGS. 10A and 10B are explanatory views showing a state where a light beam spot is scanned on the optical disc.
FIGS. 11A and 11B are waveform diagrams of push-pull signals obtained by scanning a light beam spot on the optical disc.
FIG. 12 is a schematic configuration diagram showing a recording layer identification device for identifying a recording layer of the optical disc.
13 is a timing chart for explaining an operation when a recording layer is identified by the recording layer identification circuit shown in FIG. 12;
FIG. 14 is a configuration diagram showing an outline of an optical disc according to still another embodiment of the present invention.
FIGS. 15A and 15B are diagrams showing a state where a light beam spot is scanned on the optical disc. FIGS.
FIGS. 16A and 16B are waveform diagrams of push-pull signals obtained by scanning a light beam spot on the optical disc.
FIG. 17 is a schematic configuration diagram showing a recording layer identification device for identifying a recording layer of the optical disc.
18 is a timing chart for explaining an operation when a recording layer is identified by the recording layer identification circuit shown in FIG.
[Explanation of symbols]
11 First layer truck
12 Second layer truck
21 First layer truck
22 Second layer truck
31 First layer truck
32 Second layer truck
41 First layer track
42 Second layer truck
101 ID part (pre-pit)
102 ID part (pre-pit)
103 Data recording part
111 ID part (pre-pit)
112 ID part (pre-pit)
113 Data recording part
120 Recording layer identification device
122 Phase comparison circuit (detection means)
123 Recording layer identification circuit (recording layer identification means)
201 ID part (pre-pit)
202 ID part (pre-pit)
203 Data recording part
211 ID part (pre-pit)
212 ID part (pre-pit)
213 Data recording part
220 Recording layer identification device
222 Phase comparison circuit (detection means)
223 Detection window generation circuit (detection means)
224 Wobble deflection direction discrimination circuit (recording layer identification means)
310 Recording layer identification device
311 Wobble detection circuit (detection means)
312 Detection window generation circuit (detection means)
313 Land prepit formation direction discrimination circuit (recording layer identification means)
410 Recording layer identification device
411 Wobble detection circuit (detection means)
412 Detection window generation circuit (detection means)
413 Land pre-pit formation direction discrimination circuit (recording layer identification means)

Claims

An optical disc having a plurality of recording layers on one side and wobbled on each recording layer,
The optical disk is characterized in that the track is formed so that the phase of the wobble changes in the middle and the amount of change in the phase differs in each recording layer.

2. The optical disk according to claim 1, wherein the track is formed such that when the optical disk is driven to rotate, the wobble phase changes in the middle and then returns to the original phase in a predetermined time.

When there are two recording layers, the change amount of the wobble phase is + α ° (0 <α) in the first recording layer, −α ° in the second recording layer, or 3. The track of each recording layer is formed so that the amount of change is −α ° in the first recording layer and + α ° in the second recording layer. Optical disc.

A recording / reproduction method using the optical disc according to claim 1 and performing only recording / reproduction of information on or reproduction from the optical disc ,
A recording / reproducing method characterized by identifying a recording layer by detecting a change in the phase of a wobble applied to a track of each recording layer.

An optical disc apparatus that uses the optical disc according to claim 1 and performs only recording or reproduction of information with respect to the optical disc,
An optical disc apparatus comprising: detecting means for detecting a phase change amount of wobble applied to a track of each recording layer; and a recording layer identifying means for identifying a recording layer from a detection result by the detecting means .