JP3747961B2 - ポリエーテルポリオール中のジオールの回収法 - Google Patents

ポリエーテルポリオール中のジオールの回収法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テトラヒドロフラン(以下、「THF」と略す。)と炭素原子数2〜10のジオール(以下、「ジオール」と略す。)とを共重合して得られるポリエーテルポリオール(以下、「共重合PTMG」と略す。)中に残存するジオールを吸着除去する共重合PTMGの精製方法、及び該ジオールを吸着剤から回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオキシテトラメチレングリコール(以下、「PTMG」と略す。)はポリウレタン等からなる弾性体、弾性繊維、弾性構造体の主要原料として多方面に使用されている工業的に有用なポリマーである。近年は特に、THFとジオールとを共重合した共重合PTMGが注目を集めている。共重合PTMGはPTMGと比べてガラス転移点が低く、共重合PTMGを原料とする弾性製品はPTMGを原料としたものに比べて、伸度、ヒステリシスロス、低温特性等が著しく改善される。例えば、ポリウレタン弾性繊維の場合、PTMGを使用した従来品は、氷点下では瞬間回復性が完全に失われてしまうが、共重合PTMGを使用した弾性繊維は−10℃の低温下でも常温とほとんど変わらない瞬間回復性を示す。
【0003】
これら共重合PTMGはヘテロポリ酸を重合触媒として容易に重合することができる(例えば、特開昭60−203633号公報、特開昭61−120830号公報、特開昭61−123630号公報参照)。
しかし、上記方法で共重合PTMGを重合する場合、ジオールの付加は重縮合により進行する平衡反応と考えられるので、未反応のジオールが数100ppm〜数%残存する。未反応のジオールは弾性体のソフトセグメントとして作用しないため、未反応ジオールを含む共重合PTMGを原料とした弾性製品は設計通りの特性を発揮しない。
【0004】
この問題を解決する方法としては、ほとんどのジオールがポリマーとして消費される条件で重合を行うか、あるいは、未反応ジオールを含む共重合PTMGからジオールを除去することが考えられる。しかし前者の場合には、反応温度を上げ、なおかつ反応で生成する縮合水を徹底的に系外へ除去し平衡をずらせる必要がある。しかし、この方法では副反応、例えばジオールの熱分解、が起こり、得られる共重合PTMGは着色や末端水酸基が封鎖されたりするため実質的には実施困難である。
【0005】
後者としては、減圧蒸留による低分子量ジオールの留去や、溶剤での抽出が考えられる。しかし、減圧蒸留法ではジオールの選択的留去が困難であり、又、抽出法ではジオールを選択的に溶解するのに適当な溶剤がないため、ジオールの回収あるいは溶剤の回収のために複雑なプロセスが必要となる。したがって、設備投資金額や回収費用を考慮するとこれらの方法はいずれも工業的には実施困難である。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、THFとジオールを共重合して得られる共重合PTMG中に含まれる未反応ジオールを吸着除去する共重合PTMGの精製方法及び、該吸着剤に吸着したジオールを脱着し、再利用するジオールの回収方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、共重合PTMG中の残存ジオールを、簡単な手段で効率よく除去する方法を種々検討した結果、特定の吸着剤がジオールを選択的に吸着することを見いだし本発明を完成した。
即ち、本願の発明の一つは、ヘテロポリ酸等を重合触媒としてTHFとジオールとを共重合して得られる共重合PTMGを、活性アルミナ、シリカアルミナ等のアルミナ化合物、モレキュラーシーブス又は活性白土から選ばれた固体吸着剤の少なくとも1種と接触させ、残存する未反応ジオールを吸着除去する共重合PTMGの精製方法、である。
【0008】
さらに、吸着されたジオールは、THFで洗浄することにより効率よく脱着できることを見いだしもう一つの発明を完成した。
即ち、本願のもう一つの発明は、THFとジオールとを共重合して得られる共重合PTMG中のジオールを、活性アルミナ、シリカアルミナ等のアルミナ化合物、モレキュラーシーブス又は活性白土から選ばれた固体吸着剤の少なくとも1種に吸着させ、ついで該吸着剤をTHFで洗浄してジオールを脱着することを特徴とするジオールの回収方法、である。
本願の発明では、脱着したジオールを含むTHFはそのまま原料として再利用することができる。
【0009】
又、従来の一般的な吸着による精製方法の場合、吸着能力の無くなった吸着剤は普通、産業廃棄物として処理するため経済的にも、環境的にも好ましくなかった。しかし、本願の発明ではジオール脱着後の吸着剤は再生できる、即ち、初期の吸着能力を復元できるので、ジオールの吸着に繰り返し使用することが可能である。そのため、設備投資金額的にも、管理運営金額的にも有利であり、なおかつ環境に対しても好ましい方法である。
【0010】
本発明に使用する共重合PTMGは、特開昭60ー203633号公報、特開昭61ー120830号公報、特開昭61−123630号公報記載の方法等により合成される。具体的には、原料モノマーであるTHFとジオールとに、それらの合計重量の0.1〜20倍重量の触媒を加え30〜80℃で加熱しながら攪拌混合する。反応に要する時間は触媒量や反応温度、ジオールの種類及び共重合率によっても異なるが、一般的には0.5〜50時間の範囲である。
この反応では反応系内のヘテロポリ酸に対する水和量を15以下に維持する必要がある。ジオールが反応して生成する縮合水が共重合PTMGのポリマー末端として消費される量以上になる場合には、蒸留等で水を系外に除きながら反応を進める。
【0011】
重合反応後は、触媒が固相の場合にはろ過で、触媒が液体で2相分離している場合には相分離により、また、触媒が均一に溶解している場合は抽出等で共重合PTMGと触媒を分離する。
共重合PTMGは、THF、触媒、未反応ジオール等から成る溶液として得られる。なお回収した触媒はそのまま、あるいは水和水を調整して繰り返し使用できる。
【0012】
共重合PTMGの共重合成分であるジオールの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6ーヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
【0013】
該ポリオールと混合して用いる有機溶媒としては、主に該ポリオールの構成モノマーであり、かつ重合時の溶剤であるTHFや、触媒であるヘテロポリ酸の除去に使用する炭化水素、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等が挙げられる(例えば、特開昭61ー115934号公報、特開昭61ー118420号公報、特開昭61ー123629号公報記載の方法で使用する溶剤など)。
【0014】
上記有機溶媒量は特に限定されないが、共重合PTMG中の未反応ジオールの吸着処理を行う上で適当な粘度となるように調整すればよい。一般的には、反応終了時の溶液をそのまま、あるいは触媒除去等の工程を経た溶液にそのまま本法を適用すれば共重合PTMG単独での処理と比べて溶液粘度が低減されるため吸着操作を行いやすい。
【0015】
本発明に使用する固体吸着剤は、活性アルミナ、シリカアルミナ等のアルミナ化合物、モレキュラーシーブス又は活性白土の中から1種、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも活性アルミナ、シリカアルミナ等のアルミナ化合物は、ジオールの吸着とTHF洗浄による脱着の双方が効率良く行われるため好ましい。又、モレキュラーシブスはTHFと共重合PTMG、ジオールからなる溶液では特に高い吸着能を有するので、ジオールの回収を考えない場合には有利な吸着剤である。
【0016】
上記吸着剤の形態は紛、粒状、塊状あるいは成形体のいずれでもよい。通常は吸着に要する比表面積が大きくなることから比較的粒径の小さいものを用いる方が好ましい。ただし、ハンドリングの簡便さやカラム、塔、槽等の吸着器へ充填して使用する際の圧損を考慮した場合、直径1〜10mm程度の粒状物が実用的である。
吸着処理方法としては、吸着剤粉末又は粒子と混合撹拌した後、ろ過により吸着剤を分離する等のバッチ式の方法、及び吸着剤をカラムに詰めて通液する連続式等の通常の方法、が適用される。
【0017】
バッチ式で吸着を行う場合には、吸着剤の使用量は、処理前のジオール濃度や製品としてのポリオールに対する許容ジオール濃度、さらに用いる吸着剤の種類にもよって異なるが、通常は飽和吸着量の5〜5000倍重量、好ましくは10〜1000倍重量が用いられる。吸着の効率を上げるには多段の処理を行うことが好ましい。連続式、例えば流通式で用いる場合には、前述の範囲に限定されるものではなく、吸着処理後の共重合PTMG中のジオール濃度を適宜測定して許容濃度を越える前に通液を停止すればよい。
【0018】
吸着処理温度は、溶液の沸点以下で、かつ、操作しやすい温度が選ばれる。例えば、溶媒としてTHFが含まれる場合10〜60℃、好ましくは20〜40℃の範囲である。
処理時間は特に限定されるものではないが、バッチ式では10分〜50時間、好ましくは30分〜30時間位が適当である。
使用した吸着剤は、精製後の共重合PTMGの品質に問題のない吸着能を有する限り継続使用することができる。ジオールを吸着した吸着剤は、THFで洗浄することでジオールを脱着し、再び吸着能を回復し再使用する事ができる。
【0019】
ジオールの脱着方法は、吸着の場合と同じく、吸着剤とTHFとを混合攪拌する等のバッチ式、及び/又は、吸着剤をカラムに詰めてTHFを通液する等の連続式のような通常の方法が適用される。洗浄後のTHF中にはジオールが溶解しているが、これらはいずれも共重合PTMGの原料であるので、そのまま原料として再使用することができる。
洗浄に使用するTHF量は、バッチ式の場合には、吸着したジオールの量によっても異なるが吸着剤を浸漬できる量以上、具体的には、吸着剤に対し重量として5〜20倍重量が用いられる。脱着の効率を上げるには多段の処理を行うことが好ましい。なお、連続式の場合には、洗浄後のTHF中のジオール濃度を適宜測定し、脱着終了を判定すればよい。
【0020】
脱着処理温度はTHFの沸点以下で、かつ、処理しやすい温度範囲から選ばれる。通常は10〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲が適当である。
脱着処理時間は、通常30分〜50時間、好ましくは1〜30時間位が適当である。
一般的には、ジオールを完全に脱着してから吸着剤として再使用することが理想的ではあるが、実用的な吸着能が回復した時点で再使用に供することは何ら問題がない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例等により何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例、及び比較例中のジオール定量は次に示した機器、条件、方法に従い測定を行った。
【0022】
Figure 0003747961
【0023】
測定方法:
標準液として測定サンプルのジオール濃度付近になるよう調整したジオールのアセトン溶液(以下モデル液と略す。)を3種以上作成する。これとは別に希釈用溶媒として内部標準であるn−デカンのアセトン溶液(以下、「希釈液」と略す。)を調整する。サンプル瓶にモデル液を0.1gと希釈液1gを精秤し混合してから上記条件に従いガスクロマトグラフィ測定を行う。3種以上の試料を測定し、ジオールと内部標準の重量比から下式に従って各測定での応答係数(RF)を計算する。応答係数の平均値(RFa)は全ての測定の平均値として求められる。
【0024】
【式1】
Figure 0003747961
測定サンプルもモデル液と同様に0.1g精秤し、1gの希釈液と混合しガスクロマトグラフィ測定を行う。測定サンプル中のジオール量は下式に従って算出できる。
【0025】
【式2】
Figure 0003747961
【0026】
実施例中に使用した吸着剤は以下の通りである。
Figure 0003747961
【0027】
(実施例1)
攪拌装置、留出器及び、THF供給器を付けた容器に、THF600gとネオペンチルグリコール(以下、「NPG」と略す。)34gを仕込み、ついで12−タングスト−1−リン酸6水和物(H3 PW1240/6H2 O)を340g加えた。加熱浴温度を75℃に設定して6時間攪拌を続け、ポリマー末端として消費される量以上に生成する縮合水分はTHFとの共沸蒸留で除去した。なお、留出量に相当するTHF量を連続的に補充した。その後、室温で静置して2相に分離させた。デカンテーションで上層を抜き出し、水酸化カルシウム50gを加え30分間攪拌した後1昼夜静置し、溶液中に溶解した触媒をカルシウム塩として沈殿させた。ついでカルシウム塩をろ過し、共重合PTMG溶液を得た。
【0028】
この共重合PTMG溶液の組成は、NPG:0.90%、共重合PTMG:29.5%、THF:69.6%であった。該溶液400gに活性アルミナ80.3gを添加し1時間攪拌した後、20℃で20時間静置した。溶液中のNPG量をガスクロマトグラフィ測定した。結果を表1に示す。吸着処理後の共重合PTMG溶液中のNPG濃度は0.15%であった。吸着されたNPG量は3.00g、除去率(吸着されたジオール重量/吸着処理前の共重合PTMG溶液中のジオール重量)は83.3%であった。
【0029】
続いて、吸着処理後の吸着剤をデカンテーションして溶液と分離し、THF200gを加え1時間攪拌した。20℃で20時間静置後、THF中のNPG濃度をガスクロマトグラフィ測定した。結果を表2に示す。脱着処理後のTHF溶液中のNPG濃度は0.72%であり、脱着されたNPG量は1.44g、脱着率(以下、脱着されたジオール重量/吸着されていたジオール重量)は48.0%であった。
【0030】
(実施例2〜6)
原料ジオールをNPG、及び他のジオールに変更して実施例1と同様の方法で重合を行い又、触媒を除去した。ついで、得られた共重合PTMG溶液に対して活性アルミナ、及び他の吸着剤を用いて実施例1と同様の吸着処理を行い、引き続き脱着処理を行った。吸着処理前の溶液組成、吸着剤等及び吸着処理の結果を表1に、脱着処理の結果を表2にまとめて示した。
【0031】
(実施例7〜8)
実施例1、2において吸着処理を行うに際し共重合PTMG溶液を200g、活性アルミナを40g用い、吸着、及び脱着処理の際の処理温度を20℃から40℃に変更した以外はそれぞれ同様の処理を行った。吸着の結果を表1に、脱着の結果を表2に示す。
【0032】
(比較例1)
実施例1で活性アルミナを用いる代わりに活性炭80.0gを用いる以外は実施例1と同様にしたところ、ジオールは全く吸着されなかった。吸着の結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1で活性アルミナを用いる代わりにイオン交換樹脂80.0gを用いる以外は実施例1と同様にしたところ、ジオールは全く吸着されなかった。吸着の結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003747961
【0034】
【表2】
Figure 0003747961
【0035】
(実施例9)
共重合PTMGを合成するにあたり、加熱攪拌を12時間続けた以外は実施例1と同様の重合を行いTHFとNPGとからなる共重合PTMG溶液400gを得た。ついで、n−オクタン600gを加え、3時間攪拌した後、20℃で24時間静置した。沈殿した触媒液層はデカンテーションで分離し、THF、NPG、共重合PTMG、n−オクタンから成る上澄み液750gを得た。該上澄み液に活性アルミナ37.8gを加え撹拌した後40℃で20時間静置した。表3に示すようにNPGの吸着量は0.39gで、除去率は81.3%であった。
【0036】
(実施例10)
吸着剤としてモレキュラーシーブスを用いた以外はすべて実施例9と同様の吸着処理を行い表3の結果を得た。
【0037】
【表3】
Figure 0003747961
【0038】
(実施例11)
共重合PTMGを合成するにあたり、実施例9と同様の重合を行って得られた触媒含有上層液、即ち、水酸化カルシウムによる触媒沈殿を施していない上層液についてジオールの吸着を検討した。該溶液249.9gに活性アルミナ25.1gを加え撹拌した後、20℃で20時間静置した。その結果を表4に示す。表4に示すとおり、触媒含有液についてもジオールを良好に吸着することが判明した。
【0039】
【表4】
Figure 0003747961
【0040】
(実施例12)
新品の活性アルミナ220gを充填した内径20mm、カラム長1000mmのガラスカラムにNPG:0.1%、NPG/THF共重合PTMG:18.1%、n−オクタン:60.0%、THF:21.8%からなる溶液を60g/分の速さでカラム下部より連続送液した。32時間連続通液後も流出する液中のNPG濃度はは検出限界濃度である10ppm以下であった。50時間送液した時点で、カラム通過後の共重合PTMG溶液中のNPG濃度が許容上限濃度である50ppmとなった(以下、送液開始からこの時点までの経過時間を破過時間と言う。)ので送液を停止した。その後、カラムの上部からTHFを150g/分の速さで60時間送液した。60時間送液した時点で、カラム通過後のTHF中にはNPGが検出されなくなった。洗浄後の活性アルミナ充填カラムに再び上述の溶液を連続送液して吸着処理を行った。2回目の破過時間は36時間であった。活性アルミナ充填塔を再度THFで洗浄し、3回目の吸着に供した。3回目の場合も破過時間は36時間であり、3回目以降も2回目と同様の吸着能力を示すことが確認できた。
【0041】
【発明の効果】
本発明を適用すれば、容易かつ安価に共重合PTMG中の残存ジオールを除去する事ができ、ジオールを含まない高品質のポリエーテルポリオールを得ることが出来る。しかも、本発明では除去したジオールは再び原料として使用でき、なおかつ吸着剤も繰り返し使用が可能であるため、経済的にも、環境的にも利用価値が大きい。

Claims (1)

  1. テトラヒドロフランと炭素原子数2〜10のジオールとを共重合して得られるポリエーテルポリオール、又は該ポリエーテルポリオールと有機溶媒との混合物中に残存する炭素原子数2〜10のジオールを、アルミナ化合物、モレキュラーシーブス又は活性白土から選ばれる固体吸着剤の少なくとも1種に吸着させ、ついで該吸着剤をテトラヒドロフランで洗浄してジオールを脱着することを特徴とするポリエーテルポリオール中のジオールの回収法。
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