JP3745883B2

JP3745883B2 - Spinning reel

Info

Publication number: JP3745883B2
Application number: JP22369797A
Authority: JP
Inventors: 清一荒武
Original assignee: Shimano Inc
Current assignee: Shimano Inc
Priority date: 1997-08-20
Filing date: 1997-08-20
Publication date: 2006-02-15
Anticipated expiration: 2017-08-20
Also published as: JPH1156174A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣り用リール、特に、釣り竿の軸方向に沿った軸回りに釣り糸が巻き付けられるスピニングリールに関する。
【０００２】
【従来の技術】
スピニングリールは、一般に、釣り竿に装着可能でありハンドルを有するリール本体と、リール本体に回転自在に装着されたロータと、ロータの前方で前後移動自在にリール本体に装着されたスプールとを備えている。ロータはリール本体の前部に装着されており、円筒部と円筒部の側方に互いに対向して設けられた１対のロータアームとを有している。円筒部はリール本体の前部を覆うように配置されており、内周面がリール本体の前部に間隔を隔てて配置されている。
【０００３】
このように構成されたスピニングリールでは、ロータの内周面とリール本体の前部の外周面との間の隙間から砂などの異物がロータの内部に侵入することがある。特にカレイやきす等の魚を釣るための投げ釣り用のスピニングリールの場合、砂浜で使用されることが多いので異物が侵入しやすい。異物がロータとリール本体の隙間からロータ内部に侵入すると、リール本体の前部に装着された逆転防止機構や軸受に異物が噛み込んで逆転防止機構や軸受が損傷し、ロータが円滑に回転しなくなるおそれがある。
【０００４】
ロータ内部への異物の侵入を減少させるために、従来、リール本体の前部とロータの円筒部の内周面との間の隙間を小さくするとともに、隙間のリール本体側にＯリングを装着している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、Ｏリング外径とロータ円筒部内周面との隙間が適当になるようにＯリング装着用溝の径や円筒部内周面の径を寸法管理し、場合によっては切削加工する必要がある。また、Ｏリングとロータ内周面との間に異物が噛み込むことも想定される。
【０００６】
本発明の課題は、切削加工や寸法管理等、リール製造コストの増加を招く工程を省きつつ、ロータ内部への異物の侵入を減少させることにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
発明１に係るスピニングリールは、釣り竿の軸方向に沿った軸回りに釣り糸が巻き付けられるリールであって、リール本体と、ロータと、スプールとを備えている。リール本体は、釣り竿に装着可能であり前部に円周面が形成されている。ロータは、リール本体の円周面に隙間をあけて装着されリール本体に回転自在に支持された円筒部と、円筒部の内周面の全周にわたって設けられ隙間から侵入する異物を捕捉するための異物収容部と、円筒部の外周側に円筒部と一体で形成された１対のアーム部と、１対のアーム部に揺動自在に装着されたベールアームとを有している。スプールは、ロータの前方でリール本体に前後移動自在に装着されている。円筒部の内周面には、円周面との間に隙間にあけて形成された大径周面と、大径周面より前方に形成された小径周面と、大径周面と小径周面との間を連結する段差端面とが形成され、異物収容部は、前記段差端面の全周にわたって前方に凹んだ環状凹部である。
【０００８】
このスピニングリールでは、ロータの円筒部の内周面とリール本体の円周面との間の隙間から異物が侵入すると、侵入した異物は円筒部の内周面に形成された異物収容部によって捕捉されそこに収容される。この異物収容部は円筒部の内周面に円筒部と一体で形成することができるので、リールの製造コストの増加を招く工程を省きつつ、ロータ内部への異物の侵入を減少させることができる。しかも、Ｏリング等の別の部品をさらに装着する場合にも、異物収容部で予め大部分の異物を捕捉できるので、Ｏリングの装着部分での寸法管理や切削加工を行う必要がなくなり、やはりリールの製造コストの増加を招く工程を省きつつ、ロータ内部への異物の侵入を減少させることができる。さらに、この場合には、隙間から侵入した異物は段差端面に向かって侵入する。この段差端面には、環状凹部からなる凹んだ異物収容部が形成されているので、段差端面に到達した異物は異物収容部に収納されそこから内部に侵入しにくい。このため、簡単な構成で異物の侵入を減少させることができる。
【０００９】
発明２に係るスピニングリールは、発明１に記載のリールにおいて、異物収容部と円筒部の外周面とを連通する逃がし孔部をさらに備える。この場合には、異物収容部に収容された異物がロータの回転により生じる遠心力により逃がし孔部を通ってロータの外周面に排出される。このため、異物収容部に異物が収容されても異物収容部に溜まりにくくなる。この結果、異物が異物収容部から溢れにくくなり、異物収容部から内部により侵入しにくくなる。
【００１０】
発明３に係るスピニングリールは、発明１又は２に記載のリールにおいて、リール本体の円周面の前端に装着されたローラ型のワンウェイクラッチを有しロータの逆転を防止するための逆転防止機構をさらに備え、異物収容部は、ワンウェイクラッチの径方向外方に配置されている。この場合には、異物収容部がワンウェイクラッチの径方向外方に配置されているので、ワンウェイクラッチに異物が噛み込みにくくなる。
【００１１】
発明４に係るスピニングリールは、発明１から３のいずれかに記載のリールにおいて、円筒部とリール本体のいずれか一方に前記異物収容部と並列にかつ両者のいずれか他方と隙間をあけて装着された環状弾性体をさらに備える。この場合には、環状弾性体をさらに装着したので異物がリール内部により侵入しにくくなる。
【００１２】
発明５に係るスピニングリールは、発明４に記載のリールにおいて、環状弾性体は、異物収容部の前方に配置されたＯリングである。この場合には、Ｏリングが異物収容部の異物侵入方向の下流側に配置されているので、大部分の異物が異物収容部に捕捉される。このため、Ｏリングの装着部分での寸法管理や切削加工を行う必要がなくなり、リールの製造コストの増加を招く工程を省きつつ、ロータ内部への異物の侵入を減少させることができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
〔全体構成及びリール本体の構成〕
図１において、本発明の一実施形態によるスピニングリールは、釣り竿の軸方向に沿った軸回りに釣り糸が巻き付けられるリールであり、ハンドル１を回転自在に支持するリール本体２と、ロータ３と、スプール４とを備えている。ロータ３は、リール本体２の前部に回転自在に支持されている。スプール４は釣り糸をその外周面に巻き取るものであり、ロータ３の前部で前後移動可能にリール本体２に装着されている。
【００１４】
リール本体２は、釣り竿に装着可能であり、ロータ３やスプール４を支持するボディ１０と、ボディ１０から上方斜め前方に延びる竿取付部１１とを有している。ボディ１０の前部には円周面１２が形成されている。竿取付部１１は、ボディ１０と一体でほぼＴ字型に形成されている。竿取付部１１の上部には、竿取付面１１ａが形成されている。ボディ１０の内部には、ロータ３を回転させるためのロータ駆動機構５と、スプール４を前後移動させて均一に釣り糸を巻き取るためのオシレーティング機構６とが設けられている。
【００１５】
ロータ駆動機構５は、リール本体２の左右方向に沿って配置されたハンドル軸７の基端にハンドル軸７と一体で形成されたマスターギア１３と、マスターギア１３に噛み合うピニオンギア１４とを有している。ピニオンギア１４は筒状に形成されており、その前部１４ａはロータ３の中心部を貫通してスプール４側に延びている。そして、その先端にはネジ部が形成されている。ピニオンギア１４は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受１５，１６を介してリール本体２のボディ１０に回転自在に支持されている。
【００１６】
オシレーティング機構６は、スプール４の中心部が先端で連結されたスプール軸２０を前後方向に往復移動させてスプール４を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構６は、スプール軸２０の下方に配置された螺軸２１と、螺軸２１に沿って前後方向に移動するスライダ２２と、螺軸２１の先端に固定された中間ギア２３とを有している。螺軸２１は、スプール軸２０と平行に配置されており、先端部がロータ３の内部でボディ１０に回転自在に支持されている。また、螺軸２１の外周部には螺旋状の溝２１ａが形成されている。スライダ２２にはスプール軸２０の後端が軸方向移動不能及び回転不能に固定されている。スライダ２２は、螺軸２１の上方及び下方に平行に配置されたガイド軸２４ａ，２４ｂにより軸方向に案内される。中間ギア２３は、螺軸２１の先端部に固定されており、ピニオンギア１４に噛み合っている。
【００１７】
〔ロータの構成〕
ロータ３は、先細り筒状の円筒部３０と、円筒部３０の側方に互いに対向して設けられた第１ロータアーム３１及び第２ロータアーム３２と、両ロータアーム３１，３２の先端に揺動自在に装着されたベールアーム４０とを有している。円筒部３０と両ロータアーム３１，３２とは一体成形されている。
【００１８】
円筒部３０は、図２に示すように、ボディ１０の円周面１２に間隔をあけて装着されボディ１０に回転自在に支持されている。円筒部３０の内周面には、円周面１２との間に隙間にあけて形成された大径周面３３ａと、大径周面３３ａより前方に形成された小径周面３３ｂと、大径周面３３ａと小径周面３３ｂとの間を連結する段差端面３３ｃとが形成されている。段差端面３３ｃにはその全周にわたって前方に凹んだ環状凹部からなる異物収容部１７が形成されている。異物収容部１７は、円筒部３０の内周面とボディ１０の円周面１２との間の隙間から侵入する異物を捕捉するためのものである。異物収容部１７に面して大径周面３３ａには径方向に沿って円筒部３０の外周面に連通する逃がし孔１７ａが形成されている。逃がし孔１７ａは異物収容部１７で捕捉された砂等の異物を遠心力により円筒部３０から外部に放出するために形成されている。
【００１９】
なお、リール本体２の円周面１２において、異物収容部１７に対向する位置より前方には環状のＯリング装着溝１８が形成されており、そこにはＯリング１９が装着されている。Ｏリング１９の内径と円筒部３０の小径周面３３ｂの外径との間には所定の隙間が形成されている。しかし、異物収容部１７がＯリング１９の装着部分と異物侵入方向の下流側に配置されているので、大部分の異物は異物収容部１７が捕捉され、ここでのＯリング装着溝１８の溝径や円筒部３０の小径周面３３ｂの外径の寸法管理を行ったり切削加工を行う必要がない。
【００２０】
円筒部３０の前部には前壁３４が形成されており、前壁３４の中央部にはボス３４ａが形成されている。このボス３４ａの貫通孔をピニオンギア１４の前部１４ａ及びスプール軸２０が貫通している。前壁３４の前方側にはナット３５が配置されており、このナット３５がピニオンギア１４の先端のネジ部に螺合している。ナット３５の内周部には、ナット３５をスプール軸２０に対して回転自在に支持するための軸受３６が配置されている。
【００２１】
ロータ３の前壁３４には、軸方向延びる４つのスリット３７ａが形成された円筒状の第１糸噛み防止部材３７が設けられている。この第１糸噛み防止部材３７は、スプール４に巻き付けられた釣り糸がロータ３との間の隙間から入ってスプール軸２０に噛み込むのを防止するための部材である。また、スプール４の内部においてロータ３との間には、スプール４に巻き付けられた釣り糸がロータ３との隙間から内部に入り込むのを防止するための第２糸噛み防止部材３８が設けられている。第２糸噛み防止部材３８は、スプール軸２０に回転自在に支持されるフランジ状の小径の回転支持部３８ａと、ロータ３の円筒部３０の後部外周側に配置された大径の係止リング部３８ｂと、回転支持部３８ａと係止リング部３８ｂとをスリット３７ａを挿通して連結する４つの連結部３８ｃとを有している。係止リング部３８ｂには、第１及び第２ロータアーム３１，３２に回転不能に係止されるロータ係止ピン３８ｄがそれぞれ径方向外方に突出している。これにより第２糸噛み防止部材３８は、ロータ３に連動して回転する。第２糸噛み防止部材３８の回転支持部３８ａの中心部には、第２糸噛み防止部材３８をスプール軸２０に回転自在に支持すための軸受３９が配置されている。
【００２２】
また、円筒部３０の内部にはロータ３の逆転防止機構５０が配置されている。逆転防止機構５０は、ローラ型のワンウェイクラッチ５１と、ワンウェイクラッチ５１を作動状態及び非作動状態に切り換える操作機構５２（図１）とを有している。
【００２３】
ワンウェイクラッチ５１は、外輪がボディ１０に固定され、内輪がピニオンギア１４に固定されている。ワンウェイクラッチ５１の内部には、ワンウェイクラッチ５１を作動状態と非作動状態とに切り換える切換部材５１ａが回動自在に装着されている。
【００２４】
操作機構５２は、ボディ１０の後部に揺動自在に装着された操作レバー５３と、操作レバー５３により回動するカムシャフト５４とを有している。カムシャフト５４は、軽量でかつ剛性が高い合成樹脂製の部材であり、先端に切換部材５１ａに係合して切換部材５１ａを回動させるカム部５４ａが形成されている。また、カムシャフト５４は、図示しないトグルバネにより作動位置と作動位置から回動した非作動位置とに保持されるようになっている。この逆転防止機構５０では、操作レバー５３を揺動させることでワンウェイクラッチ５１が２つの状態に切り換られ、作動状態のときにロータ３が逆転不能になり、非作動状態のときロータ３が逆転可能になる。
【００２５】
第１ロータアーム３１の内部には、ベールアーム４０を図１に示す糸巻取姿勢とそれからほぼ９０度旋回した糸開放姿勢とに保持するためのトグルバネ機構５５が装着されている。また、第１ロータアーム３１の後部には糸開放姿勢に保持されたベールアーム４０をロータ３の回転により糸巻取姿勢に戻すリターン機構５６が装着されている。
【００２６】
〔ベールアームの構成〕
ベールアーム４０は、図１に示すように、第１及び第２ロータアーム３１，３２の先端の内周側にそれぞれ揺動自在に装着された第１及び第２ベール支持部材４１ａ，４１ｂと、釣り糸案内機構４２と、釣り糸案内機構４２及び第２ベール支持部材４１ｂに両端が固定されたベール４６とを有している。釣り糸案内機構４２は、釣り糸をスプール４に案内するためものであり、第１ベール支持部材４１ａの先端に装着されている。ここで、第２ベール支持部材４１ｂを、例えば、他の部分より比重の大きい材質で構成し、第１ベール支持部材４１ａ及び釣り糸案内機構４２に起因する回転時のアンバランスを解消するためのバランサとして機能させている。これにより、ベールアーム４０を含むロータ３全体は、動的バランスが釣り合ったものになる。
【００２７】
第２ベール支持部材４１ｂは、図３に示すように第２ロータアーム３２の先端部の丸形状と実質的に同径の円形に形成されており、その外周面の一部にベール４６をカシメ固定するための固定部４１ｃが突出している。このように第２ベール支持部材４１ｂを円形にすることで、第２ロータアーム３２からの突出部分が小さくなり落下時等に破損しにくい。また、第２ベール支持部材４１ｂを第２ロータアーム３２から前方に突出させると、ロータアーム３１，３２間のスパンが広い大型リールの場合、第１ベール支持部材４１ａ及び釣り糸案内機構４２の重心に比して第２ベール支持部材４１ｂの重心が前方に移動しすぎることがある。しかし、第２ベール支持部材４１ｂを円形にすることによって、第２ベール支持部材４１ｂの重心の前方への移動し過ぎを防止することができる。
【００２８】
また、各ベール支持部材４１ａ，４１ｂをロータアーム３１，３２の内周側に装着することにより、ベールアーム４０の回転半径が小さくなり、釣り竿も持つ手に当たりにくくなる。したがって、竿取付部１１を短くしてスプール４と釣り竿を近づけることができ、全体として小型化が可能になる。
【００２９】
ここで、両ベール支持部材４１ａ，４１ｂは、一本の揺動軸Ｍを中心に揺動自在である。そして、揺動軸Ｍと第１ロータアーム３１の第１ベール支持部材取付面とが交差する点を揺動中心Ｃ１とし、揺動軸Ｍと第２ロータアーム３２の第２ベール支持部材取付面とが交差する点を揺動中心Ｃ２とした場合、揺動中心Ｃ２は揺動中心Ｃ１より前方に位置している。すなわち、揺動軸Ｍは、スプール軸２０と直交する軸に対して、たとえば５度後方に傾いている。また、各ベール支持部材４１ａ，４１ｂは、それらの揺動面が揺動軸Ｍに対して直交するように配置されている。
【００３０】
また、第１ロータアーム３１は、スプール軸２０に対して先端側に５度開いて形成されている。そして内部のトグルバネ機構５５や第１ベール支持部材４１ａを支持するボス部３１ａなども５度傾けて配置されている。さらに第１ロータアーム３１をカバーする第１カバー３１ｂも第１ロータアーム３１に沿って配置されている。このように、５度傾けて各部を配置することで、揺動軸Ｍを傾けても第１ロータアーム３１の付け根部（円筒部３０との連結部）をコンパクトに構成できる。一方、第２ロータアーム３２は、スプール軸２０に沿って形成されており、第２ベール支持部材４１ｂを支持するボス部３２ａが５度傾いて形成されている。
【００３１】
〔釣り糸案内機構の構成〕
釣り糸案内機構４２は、図４に示すように、第１ベール支持部材４１ａに先端が固定された固定軸４３と、固定軸４３に基端が挿入された固定軸カバー４４と、概略筒状のラインローラ４５とを有している。
【００３２】
固定軸４３は、固定軸カバー４４とは共に切削加工により製作された部材である。固定軸４３は、基端が固定軸カバー４４から延びており、先端が第１ベール支持部材４１ａの先端に固定ネジ４８により固定されている。
ラインローラ４５は、固定軸４３に軸受（図示せず）を介して回転自在に支持されており、外周面に糸案内用の円周溝４５ａが形成されている。
【００３３】
ベール４６は、図３及び図４に示すように、固定軸カバー４４と第２ベール支持部材４１ｂの固定部４１ｃとに各端部がそれぞれ挿入固定されている。ベール４６は、スプール４の周方向外方に湾曲して配置され、釣り糸を固定軸カバー４４を介してラインローラ４５に導く。ここで、ベール４６は、固定軸カバー４４から僅かに図４下方の位置Ａで斜め下方に折り曲げられ、さらに位置Ｂで上方に折り曲げられている。このようにベール４６を折り曲げて形成することで、ベール４６のロータ軸方向の重心位置を、第１ベール支持部材４１ａ，釣り糸案内機構４２及び第２ベール支持部材４１ｂの各重心位置と揃えることができる。
【００３４】
このようにベール４６の重心を揃えることで、ベール４６の重心をリール本体２の後方に下げることができ回転バランスがとりやすくなり、回転バランスのための第２ベール支持部材４１ｂ側の質量も軽減できる。さらに位置Ａでの折り曲げ角度が鈍角になるので、ベール４６が折れにくくなる。
【００３５】
〔スプールの構成〕
スプール４は、図１に示すように、ロータ３の第１ロータアーム３１と第２ロータアーム３２との間に配置されており、スプール軸２０の先端にドラグ機構６０を介して固定されている。スプール４は、図２に示すように、外周に釣り糸が巻き付けられる先細りテーパ筒状の糸巻胴部４ａと、糸巻胴部４ａの後部にそれより大径に一体で形成された後フランジ部４ｂと、糸巻胴部４ａの前部に固定された大径の前フランジ部４ｃとを有している。これらの各部は合成樹脂製であり、一体で形成されている。糸巻胴部４ａの先端部には円板状の前壁部５１が一体で形成されており、その前部にはドラグ機構６０のドラグ板６４が装着されている。
【００３６】
糸巻胴部４ａはロータ３の円筒部３０の外周側まで延びており、通常のスピニングリールより胴長さが長くなっている。後フランジ部４ｂには、図５に示すように、糸止め孔４７が円弧の一部を短絡するような弦に沿って形成されている。糸止め孔４７は、一端から途中まで形成された大径孔４７ａと他端から大径孔４７ａに連通するように形成された小径孔４７ｂとを有している。このように大小２つの孔４７ａ，４７ｂで糸通し孔４７を構成することで、スプール４成形時に孔４７ａ，４７ｂの接合部分で金型を突き合わせ、孔形成用の軸部をインロウ合わせすることで、樹脂のバリによる糸の引っ掛かりを防止でき、糸通ししやすくなるとともに、後フランジ部４ｂの外周面の仕上がりもきれいになる。
【００３７】
ドラグ機構６０は、図２に示すように、スプール４の内部前端面に押し付けられる押し付け部材６１と、ドラグ力を調整するための調整つまみ６２と、押し付け部材６１と調整つまみ６２との間に配置された押圧ばね６３と、押し付け部材６１とスプール４との間に配置された複数のドラグ板６４とを有している。
押し付け部材６１は、調整つまみ６２に回動自在かつ軸方向移動不能に装着されている。押し付け部材６１と調整つまみ６２との間には音出し機構６５が装着されている。押し付け部材６１の内部には円柱状の空間が形成されており、そこに押圧ばね６３が圧縮状態で配置されている。
【００３８】
調整つまみ６２は、前面に直線状の突起部６７ａを有する円板状のつまみ本体６７と、つまみ本体６７の突起部６７ａの前部に装着された金属メッキされた装飾部材６８とを有している。装飾部材６８には、２つの棒状の装着部６８ａが形成されている（図２では１つのみ図示）。装着部６８ａはつまみ本体６７を貫通してつまみ本体６７の後面に露出している。装着部６８ａの端面には固定ビス６９がねじ込まれている。固定ビス６９は、装飾部材６８をつまみ本体６７に固定するとともに押し付け部材６１をつまみ本体６７に回動自在かつ軸方向移動不能に装着するためのものである。ここでは、２本の固定ビス６９により装飾部材６８と押し付け部材６１とを一度につまみ本体６７に装着できるので、ビスの数を減らすことができる。
【００３９】
複数のドラグ板６４は、スプール軸２０の先端に平行に形成された面取り部２０ａに一部が回転不能に係止され、残りの一部がスプール４に回転不能に係止されている。スプール軸２０の先端にはネジ部２０ｂが形成されており、そこにつまみ本体６７に回転不能に係止されたナット６６が螺合している。
【００４０】
音出し機構６５は、調整つまみ６２を回すと発音する機構であり、つまみ本体６７にスプール軸方向に沿って配置され軸方向に移動自在に装着された音出しピン７１と、音出しピン７１を押し付け部材６１側に付勢する音出しばね７２と、押し付け部材６１の前端面に音出しピン７１に対向可能に形成され周方向に等間隔に配置された音出し穴７３とを有している。
【００４１】
なおスプール４には、ドラグ作動時に発音するドラグ発音機構７０も設けられている。
【００４２】
〔リールの操作及び動作〕
このスピニングリールでは、キャスティング時には、ベール４６を糸巻取側姿勢から糸開放姿勢に倒す。これにより第１及び第２ベール支持部材４１ａ，４１ｂは、揺動軸Ｍを中心として同方向に回転する。このとき、第１及び第２ベール支持部材４１ａ，４１ｂは、第１及び第２ロータアーム３１，３２の内周側に配置され、かつ揺動軸Ｍがスプール軸２０に対して後方に傾いているので、第１ベール支持部材４１ａ及びその先端のラインローラ４５は、糸巻取姿勢時の位置よりもさらに内周側に移動する。このため、キャスティング時に繰り出された釣り糸が第１ベール支持部材４１ａやラインローラ４５に絡みにくくなる。
【００４３】
このキャスティング後のドラグ力は、調整つまみ６２を回すことで調整できる。たとえば、調整つまみ６２を右に回すと、ナット６６とネジ部２０ｂとの螺合によりナット６６とともに押し付け部材６１が図２右側に移動し押し付け部材６１がドラグ板６４を徐々に強く押圧してドラグ力が強くなる。逆に回すとナット６６とともに押し付け部材６１が図２左側に移動しドラグ力が弱くなる。
【００４４】
釣り糸巻取時には、ベール４６を糸巻取姿勢に倒す。これは、ハンドル１を糸巻取方向に回転させるとリターン機構５６の働きにより自動的に行われる。ハンドル１を糸巻取方向に回転させると、この回転力はハンドル軸７及びマスターギア１３を介してピニオンギア１４に伝達される。このピニオンギア１４に伝達された回転力は、ピニオンギア１４前部を介してロータ３に伝達され、ロータ３が糸巻取方向に回転する。
【００４５】
また、ベール４６が糸巻取姿勢に倒れてロータ３が回転すると、ベール４６の後部（釣り糸案内側接触部）に接触した釣り糸は、ベール４６により固定軸カバー４４に案内される。固定軸カバー４４に案内された釣り糸は、ラインローラ４５に案内され、さらに、ラインローラ４５で釣り糸の方向が変えられスプール４外周に巻き取られる。
【００４６】
このようにしてリールを操作するときや釣り竿を置いたときに、リールに砂等の異物が付着することがある。特に、カレイやきす等の魚を砂浜から投げ釣りで狙うときには、砂等の異物がリールに付着しやすい。リールに異物が付着すると、それがリール本体２の円周面１２とロータ３の円筒部３０との間の隙間から侵入することがある。しかし、本実施形態では、隙間に異物収容部１７を設けたので、侵入した異物が異物収容部１７に捕捉され、ロータ３内部に侵入しにくくなる。
【００４７】
〔他の実施形態〕
（ａ）前記実施形態では、逆転防止機構を有するスピニングリールを例に説明したが、逆転防止機構を持たないレバーブレーキ型のスピニングリールにも本発明を適用できる。
【００４８】
（ｂ）前記実施形態では異物をより確実に除去するためにＯリング１９をリール本体２の円周面１２に装着したが、Ｏリング１９の装着位置はロータ３側でもよく、またＯリングを装着しなくてもよい。
【００４９】
【発明の効果】
本発明によれば、ロータの円筒部の内周面とリール本体の円周面との間の隙間から侵入した異物は、円筒部の内周面に形成された異物収容部によって捕捉され収容されるので、ロータ内部への異物の侵入を減少させることができる。この異物収容部は円筒部の内周面に円筒部と一体で形成することができるので、リールの製造コストの増加を招く工程を省くことができる。しかも、Ｏリング等の別の部品をさらに装着する場合にも、異物収容部で予め大部分の異物を捕捉できるので、Ｏリングの装着部分での寸法管理や切削加工を行う必要がなくなり、やはりリールの製造コストの増加を招く工程を省きつつ、ロータ内部への異物の侵入を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態によるスピニングリールの縦断面図。
【図２】そのロータ及びスプール部分の断面拡大図。
【図３】第１ロータアームの平面図。
【図４】第２ロータアームの平面図。
【図５】図１のＶ−Ｖ断面図。
【符号の説明】
２リール本体
３ロータ
４スプール
１２円周面
１７異物収容部
１７ａ逃がし孔
１８Ｏリング装着溝
１９Ｏリング
３０円筒部
３１，３２第１及び第２ロータアーム
３３ａ大径周面
３３ｂ小径周面
３３ｃ段差端面
４０ベールアーム
５０逆転防止機構
５１ワンウェイクラッチ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a fishing reel, and more particularly to a spinning reel on which a fishing line is wound around an axis along the axial direction of a fishing rod.
[0002]
[Prior art]
  A spinning reel generally includes a reel body that can be attached to a fishing rod and has a handle, a rotor that is rotatably attached to the reel body, and a spool that is attached to the reel body so as to be movable forward and backward in front of the rotor. Yes. The rotor is attached to the front portion of the reel body, and includes a cylindrical portion and a pair of rotor arms provided on the sides of the cylindrical portion so as to face each other. The cylindrical portion is disposed so as to cover the front portion of the reel body, and the inner peripheral surface is disposed at a distance from the front portion of the reel body.
[0003]
  In the spinning reel configured as described above, foreign matters such as sand may enter the rotor through a gap between the inner peripheral surface of the rotor and the outer peripheral surface of the front portion of the reel body. In particular, in the case of a spinning reel for throwing fishing for catching fish such as flounder and squirrel, foreign objects are likely to enter because they are often used on sandy beaches. When foreign matter enters the rotor through the gap between the rotor and the reel unit, the foreign object gets caught in the reverse rotation prevention mechanism or bearing mounted on the front of the reel unit, damages the reverse rotation prevention mechanism or bearing, and the rotor rotates smoothly. There is a risk of disappearing.
[0004]
  Conventionally, in order to reduce the intrusion of foreign matter into the rotor, the gap between the front part of the reel body and the inner peripheral surface of the cylindrical part of the rotor is reduced, and an O-ring is mounted on the reel body side of the gap. ing.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
  In the above conventional configuration, the diameter of the groove for mounting the O-ring and the diameter of the inner peripheral surface of the cylindrical portion are controlled so that the clearance between the outer diameter of the O-ring and the inner peripheral surface of the rotor portion is appropriate, and in some cases, cutting is performed. There is a need. It is also assumed that foreign matter is caught between the O-ring and the rotor inner peripheral surface.
[0006]
  An object of the present invention is to reduce the intrusion of foreign matter into the rotor while omitting steps that cause an increase in reel manufacturing costs such as cutting and dimensional management.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
  A spinning reel according to a first aspect of the present invention is a reel around which a fishing line is wound around an axis along the axial direction of a fishing rod, and includes a reel body, a rotor, and a spool. The reel body can be mounted on a fishing rod and has a circumferential surface at the front. The rotor is mounted on the circumferential surface of the reel body with a gap and is supported rotatably on the reel body, and the rotor is provided over the entire circumference of the inner circumferential surface of the cylindrical portion to capture foreign matter entering from the gap. And a pair of arm portions formed integrally with the cylindrical portion on the outer peripheral side of the cylindrical portion, and a bail arm that is swingably attached to the pair of arm portions. The spool is mounted on the reel body in front of the rotor so as to be movable back and forth.On the inner peripheral surface of the cylindrical portion, a large-diameter peripheral surface formed with a gap between the peripheral surface, a small-diameter peripheral surface formed in front of the large-diameter peripheral surface, a large-diameter peripheral surface and a small-diameter A stepped end surface that connects to the peripheral surface is formed, and the foreign matter container is an annular recess that is recessed forward over the entire circumference of the stepped end surface.
[0008]
  In this spinning reel, when a foreign object enters from a gap between the inner peripheral surface of the cylindrical portion of the rotor and the peripheral surface of the reel body, the inserted foreign matter is captured by a foreign material container formed on the inner peripheral surface of the cylindrical portion. And is housed there. Since the foreign matter storage portion can be formed integrally with the cylindrical portion on the inner peripheral surface of the cylindrical portion, it is possible to reduce the intrusion of foreign matter into the rotor while omitting a process that increases the manufacturing cost of the reel. . Moreover, even when another part such as an O-ring is further mounted, most of the foreign matter can be captured in advance by the foreign-matter receiving portion, so that it is not necessary to perform dimension management or cutting at the O-ring mounting portion. Intrusion of foreign matter into the rotor can be reduced while omitting steps that increase the manufacturing cost of the reel.Further, in this case, the foreign matter that has entered from the gap enters the step end face. Since the stepped end surface is formed with a recessed foreign substance containing portion made of an annular recess, the foreign matter that has reached the stepped end surface is stored in the foreign matter containing portion and hardly enters the interior from there. For this reason, invasion of foreign matter can be reduced with a simple configuration.
[0009]
  invention2Spinning reel according to the invention1The reel described in 1) further includes an escape hole portion that communicates the foreign material container and the outer peripheral surface of the cylindrical portion. In this case, the foreign substance accommodated in the foreign substance accommodating part is discharged to the outer peripheral surface of the rotor through the escape hole part by the centrifugal force generated by the rotation of the rotor. For this reason, even if a foreign material is stored in the foreign material storage portion, it is difficult to accumulate in the foreign material storage portion. As a result, the foreign matter is less likely to overflow from the foreign matter storage part, and is less likely to enter the inside from the foreign matter storage part.
[0010]
  invention3The spinning reel according to the present invention is the invention 1.Or 2The reel according to claim 1, further comprising a roller-type one-way clutch mounted on the front end of the circumferential surface of the reel body, and further comprising a reverse rotation prevention mechanism for preventing reverse rotation of the rotor. It is arranged outward in the direction. In this case, since the foreign matter container is disposed radially outward of the one-way clutch, it is difficult for foreign matter to bite into the one-way clutch.
[0011]
  invention4The spinning reel according to claim 1 is the invention 13The reel according to any one of the above, further includes an annular elastic body attached to either one of the cylindrical portion and the reel main body in parallel with the foreign substance accommodating portion and with a gap between the other. In this case, since the annular elastic body is further mounted, the foreign matter is less likely to enter the reel.
[0012]
  invention5Spinning reel according to the invention4In the reel described in (1), the annular elastic body is an O-ring arranged in front of the foreign material container. In this case, since the O-ring is arranged on the downstream side of the foreign substance containing portion in the foreign substance intrusion direction, most foreign matters are captured by the foreign substance containing portion. For this reason, it is not necessary to perform dimensional control or cutting at the portion where the O-ring is mounted, and it is possible to reduce the entry of foreign matter into the rotor while omitting a process that increases the manufacturing cost of the reel.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  [Overall configuration and reel body configuration]
  In FIG. 1, a spinning reel according to an embodiment of the present invention is a reel around which fishing line is wound around an axis along the axial direction of a fishing rod, and a reel body 2 that rotatably supports a handle 1, a rotor 3, And a spool 4. The rotor 3 is rotatably supported at the front portion of the reel body 2. The spool 4 winds fishing line around its outer peripheral surface, and is mounted on the reel body 2 so as to be movable back and forth at the front portion of the rotor 3.
[0014]
  The reel body 2 can be mounted on a fishing rod, and has a body 10 that supports the rotor 3 and the spool 4 and a rod attachment portion 11 that extends obliquely upward and forward from the body 10. A circumferential surface 12 is formed on the front portion of the body 10. The heel mounting portion 11 is formed in a substantially T shape integrally with the body 10. On the top of the heel mounting portion 11, a heel mounting surface 11a is formed. A rotor drive mechanism 5 for rotating the rotor 3 and an oscillating mechanism 6 for winding the fishing line uniformly by moving the spool 4 back and forth are provided inside the body 10.
[0015]
  The rotor drive mechanism 5 has a master gear 13 formed integrally with the handle shaft 7 at the base end of the handle shaft 7 arranged along the left-right direction of the reel body 2, and a pinion gear 14 that meshes with the master gear 13. is doing. The pinion gear 14 is formed in a cylindrical shape, and its front portion 14 a extends through the center of the rotor 3 to the spool 4 side. And the thread part is formed in the front-end | tip. The pinion gear 14 is rotatably supported by the body 10 of the reel body 2 through the bearings 15 and 16 at the intermediate portion and the rear end portion thereof in the axial direction.
[0016]
  The oscillating mechanism 6 is a mechanism for moving the spool 4 in the same direction by reciprocating in the front-rear direction a spool shaft 20 to which the center of the spool 4 is connected at the tip. The oscillating mechanism 6 includes a screw shaft 21 disposed below the spool shaft 20, a slider 22 that moves in the front-rear direction along the screw shaft 21, and an intermediate gear 23 that is fixed to the tip of the screw shaft 21. is doing. The screw shaft 21 is disposed in parallel with the spool shaft 20, and a tip portion is rotatably supported by the body 10 inside the rotor 3. A spiral groove 21 a is formed on the outer periphery of the screw shaft 21. The rear end of the spool shaft 20 is fixed to the slider 22 so that it cannot move in the axial direction and cannot rotate. The slider 22 is guided in the axial direction by guide shafts 24 a and 24 b arranged in parallel above and below the screw shaft 21. The intermediate gear 23 is fixed to the tip of the screw shaft 21 and meshes with the pinion gear 14.
[0017]
  [Configuration of rotor]
  The rotor 3 includes a tapered cylindrical portion 30, a first rotor arm 31 and a second rotor arm 32 that are provided opposite to each other on the side of the cylindrical portion 30, and swings at the tips of the rotor arms 31 and 32. And a bale arm 40 that is movably mounted. The cylindrical portion 30 and the rotor arms 31 and 32 are integrally formed.
[0018]
  As shown in FIG. 2, the cylindrical portion 30 is mounted on the circumferential surface 12 of the body 10 at an interval and is rotatably supported by the body 10. On the inner peripheral surface of the cylindrical portion 30, a large-diameter peripheral surface 33a formed with a gap between the cylindrical surface 30 and a small-diameter peripheral surface 33b formed in front of the large-diameter peripheral surface 33a, A step end surface 33c that connects between the circumferential surface 33a and the small-diameter circumferential surface 33b is formed. The stepped end surface 33c is formed with a foreign substance containing portion 17 formed of an annular recess that is recessed forward over the entire circumference. The foreign matter storage unit 17 is for capturing foreign matter that enters from the gap between the inner peripheral surface of the cylindrical portion 30 and the circumferential surface 12 of the body 10. An escape hole 17a that communicates with the outer peripheral surface of the cylindrical portion 30 along the radial direction is formed in the large-diameter peripheral surface 33a facing the foreign substance containing portion 17. The escape hole 17a is formed in order to discharge foreign matter such as sand captured by the foreign matter storage portion 17 from the cylindrical portion 30 to the outside by centrifugal force.
[0019]
  In addition, an annular O-ring mounting groove 18 is formed on the circumferential surface 12 of the reel body 2 in front of the position facing the foreign material container 17, and an O-ring 19 is mounted there. A predetermined gap is formed between the inner diameter of the O-ring 19 and the outer diameter of the small-diameter peripheral surface 33 b of the cylindrical portion 30. However, since the foreign matter storage part 17 is arranged on the downstream side in the foreign matter intrusion direction with respect to the mounting portion of the O-ring 19, most foreign matter is captured by the foreign matter storage part 17, and the groove of the O-ring mounting groove 18 here There is no need to manage the diameter or the outer diameter of the small-diameter peripheral surface 33b of the cylindrical portion 30 or perform cutting.
[0020]
  A front wall 34 is formed at the front of the cylindrical portion 30, and a boss 34 a is formed at the center of the front wall 34. The front portion 14a of the pinion gear 14 and the spool shaft 20 pass through the through hole of the boss 34a. A nut 35 is disposed on the front side of the front wall 34, and the nut 35 is screwed into a screw portion at the tip of the pinion gear 14. A bearing 36 for rotatably supporting the nut 35 with respect to the spool shaft 20 is disposed on the inner peripheral portion of the nut 35.
[0021]
  The front wall 34 of the rotor 3 is provided with a cylindrical first thread biting prevention member 37 in which four axially extending slits 37a are formed. The first line biting prevention member 37 is a member for preventing the fishing line wound around the spool 4 from entering through the gap between the rotor 3 and biting into the spool shaft 20. Further, a second thread biting prevention member 38 is provided between the spool 4 and the rotor 3 to prevent the fishing line wound around the spool 4 from entering the interior from the gap with the rotor 3. . The second thread biting prevention member 38 includes a flange-shaped small-diameter rotation support portion 38 a that is rotatably supported by the spool shaft 20, and a large-diameter locking ring disposed on the outer peripheral side of the rear portion of the cylindrical portion 30 of the rotor 3. It includes a portion 38b, and four connecting portions 38c that connect the rotation support portion 38a and the locking ring portion 38b through the slits 37a. On the locking ring portion 38b, rotor locking pins 38d that are locked to the first and second rotor arms 31 and 32 so as not to rotate are projected outward in the radial direction. As a result, the second thread biting prevention member 38 rotates in conjunction with the rotor 3. A bearing 39 for rotatably supporting the second thread biting prevention member 38 on the spool shaft 20 is disposed at the center of the rotation support part 38 a of the second thread biting prevention member 38.
[0022]
  In addition, a reverse rotation prevention mechanism 50 for the rotor 3 is disposed inside the cylindrical portion 30. The reverse rotation prevention mechanism 50 includes a roller-type one-way clutch 51 and an operation mechanism 52 (FIG. 1) that switches the one-way clutch 51 between an operating state and a non-operating state.
[0023]
  The one-way clutch 51 has an outer ring fixed to the body 10 and an inner ring fixed to the pinion gear 14. Inside the one-way clutch 51, a switching member 51a for switching the one-way clutch 51 between an operating state and a non-operating state is rotatably mounted.
[0024]
  The operation mechanism 52 includes an operation lever 53 that is swingably attached to the rear portion of the body 10 and a camshaft 54 that is rotated by the operation lever 53. The camshaft 54 is a lightweight and highly rigid synthetic resin member, and a cam portion 54a that engages with the switching member 51a and rotates the switching member 51a is formed at the tip. The camshaft 54 is held at an operating position and a non-operating position rotated from the operating position by a toggle spring (not shown). In the reverse rotation prevention mechanism 50, the one-way clutch 51 is switched to two states by swinging the operation lever 53, and the rotor 3 cannot be reversely rotated in the operating state, and the rotor 3 is reversely rotated in the non-operating state. It becomes possible.
[0025]
  A toggle spring mechanism 55 is mounted inside the first rotor arm 31 to hold the bail arm 40 in the yarn winding posture shown in FIG. 1 and the yarn releasing posture rotated about 90 degrees therefrom. A return mechanism 56 is mounted at the rear of the first rotor arm 31 to return the bail arm 40 held in the yarn releasing posture to the yarn winding posture by the rotation of the rotor 3.
[0026]
  [Configuration of bale arm]
  As shown in FIG. 1, the bail arm 40 includes first and second bail support members 41 a and 41 b that are swingably mounted on the inner peripheral sides of the tips of the first and second rotor arms 31 and 32, respectively. A fishing line guide mechanism 42 and a bail 46 having both ends fixed to the fishing line guide mechanism 42 and the second bail support member 41b are provided. The fishing line guide mechanism 42 is for guiding the fishing line to the spool 4, and is attached to the tip of the first bail support member 41a. Here, the second bail support member 41b is made of, for example, a material having a specific gravity greater than that of other portions, and a balancer for eliminating the imbalance during rotation caused by the first bail support member 41a and the fishing line guide mechanism 42. It is functioning as. As a result, the entire rotor 3 including the bail arm 40 has a balanced dynamic balance.
[0027]
  As shown in FIG. 3, the second bail support member 41b is formed in a circle having substantially the same diameter as the round shape of the tip of the second rotor arm 32, and the bail 46 is caulked to a part of the outer peripheral surface thereof. A fixing portion 41c for fixing protrudes. By making the second bail support member 41b circular in this way, the protruding portion from the second rotor arm 32 becomes small and is not easily damaged when dropped. Further, when the second bail support member 41b is projected forward from the second rotor arm 32, the center of gravity of the first bail support member 41a and the fishing line guide mechanism 42 is increased in the case of a large reel having a wide span between the rotor arms 31 and 32. In comparison, the center of gravity of the second bail support member 41b may move too far forward. However, by making the second bail support member 41b circular, it is possible to prevent the center of gravity of the second bail support member 41b from moving too far forward.
[0028]
  Further, by mounting the bail support members 41a and 41b on the inner peripheral side of the rotor arms 31 and 32, the rotation radius of the bail arm 40 is reduced and the hand holding the fishing rod is less likely to hit. Therefore, the rod attachment portion 11 can be shortened so that the spool 4 and the fishing rod can be brought close to each other, and the overall size can be reduced.
[0029]
  Here, the bail support members 41a and 41b are swingable about a single swing axis M. The point at which the swing shaft M and the first bail support member mounting surface of the first rotor arm 31 intersect is defined as the swing center C1, and the second bail support member mounting surface of the swing shaft M and the second rotor arm 32. Is defined as the swing center C2, the swing center C2 is located in front of the swing center C1. In other words, the swing axis M is inclined rearward by, for example, 5 degrees with respect to the axis orthogonal to the spool axis 20. Further, the bail support members 41a and 41b are arranged so that their swing surfaces are orthogonal to the swing axis M.
[0030]
  Further, the first rotor arm 31 is formed to open 5 degrees toward the front end side with respect to the spool shaft 20. The internal toggle spring mechanism 55, the boss portion 31a that supports the first bail support member 41a, and the like are also tilted by 5 degrees. Further, a first cover 31 b that covers the first rotor arm 31 is also disposed along the first rotor arm 31. In this manner, by disposing each part with an inclination of 5 degrees, the base part of the first rotor arm 31 (the connecting part with the cylindrical part 30) can be configured compactly even if the swing axis M is inclined. On the other hand, the second rotor arm 32 is formed along the spool shaft 20, and a boss portion 32a that supports the second bail support member 41b is inclined at 5 degrees.
[0031]
  [Configuration of fishing line guide mechanism]
  As shown in FIG. 4, the fishing line guide mechanism 42 includes a fixed shaft 43 having a distal end fixed to the first bail support member 41a, a fixed shaft cover 44 having a proximal end inserted into the fixed shaft 43, and a substantially cylindrical shape. And a line roller 45.
[0032]
  The fixed shaft 43 is a member manufactured by cutting together with the fixed shaft cover 44. The fixed shaft 43 has a proximal end extending from the fixed shaft cover 44, and a distal end fixed to the distal end of the first bail support member 41a by a fixing screw 48.
The line roller 45 is rotatably supported on the fixed shaft 43 via a bearing (not shown), and a circumferential groove 45a for yarn guide is formed on the outer peripheral surface.
[0033]
  As shown in FIGS. 3 and 4, each end of the bail 46 is inserted and fixed to the fixed shaft cover 44 and the fixing portion 41c of the second bail support member 41b. The bail 46 is arranged to curve outward in the circumferential direction of the spool 4 and guides the fishing line to the line roller 45 through the fixed shaft cover 44. Here, the bail 46 is bent slightly obliquely downward from a fixed shaft cover 44 at a position A below FIG. 4 and further upward at a position B. By forming the bail 46 by bending in this way, the center of gravity position of the bail 46 in the rotor axial direction can be aligned with the center of gravity of each of the first bail support member 41a, the fishing line guide mechanism 42, and the second bail support member 41b. it can.
[0034]
  By aligning the center of gravity of the bail 46 in this way, the center of gravity of the bale 46 can be lowered to the rear of the reel body 2 and it becomes easy to balance rotation, and the mass on the second bail support member 41b side for rotation balance is also reduced. it can. Further, since the bending angle at the position A becomes an obtuse angle, the bail 46 is hardly broken.
[0035]
  [Spool configuration]
  As shown in FIG. 1, the spool 4 is disposed between the first rotor arm 31 and the second rotor arm 32 of the rotor 3, and is fixed to the tip of the spool shaft 20 via a drag mechanism 60. . As shown in FIG. 2, the spool 4 includes a tapered taper-shaped bobbin trunk 4a around which a fishing line is wound, and a rear flange 4b integrally formed at the rear part of the bobbin trunk 4a with a larger diameter than that of the spool 4 And a large-diameter front flange portion 4c fixed to the front portion of the bobbin trunk 4a. Each of these parts is made of a synthetic resin and is integrally formed. A disc-shaped front wall 51 is integrally formed at the tip of the bobbin trunk 4a, and a drag plate 64 of the drag mechanism 60 is attached to the front thereof.
[0036]
  The bobbin trunk 4a extends to the outer peripheral side of the cylindrical portion 30 of the rotor 3, and the trunk length is longer than that of a normal spinning reel. As shown in FIG. 5, the thread retaining hole 47 is formed in the rear flange portion 4b along a string that short-circuits a part of the arc. The thread fixing hole 47 has a large diameter hole 47a formed from one end to the middle and a small diameter hole 47b formed from the other end so as to communicate with the large diameter hole 47a. By forming the threading hole 47 with the two large and small holes 47a and 47b in this way, the mold is abutted at the joint portion of the holes 47a and 47b when the spool 4 is formed, and the shaft portion for hole formation is in-row aligned. Further, it is possible to prevent the yarn from being caught by the burr of the resin, and it is easy to thread the yarn, and the finish of the outer peripheral surface of the rear flange portion 4b is also clean.
[0037]
  As shown in FIG. 2, the drag mechanism 60 is disposed between the pressing member 61 pressed against the inner front end surface of the spool 4, the adjustment knob 62 for adjusting the drag force, and the pressing member 61 and the adjustment knob 62. And a plurality of drag plates 64 disposed between the pressing member 61 and the spool 4.
The pressing member 61 is attached to the adjustment knob 62 so as to be rotatable and not movable in the axial direction. A sound output mechanism 65 is mounted between the pressing member 61 and the adjustment knob 62. A cylindrical space is formed inside the pressing member 61, and a pressing spring 63 is disposed in a compressed state.
[0038]
  The adjustment knob 62 includes a disc-shaped knob body 67 having a linear protrusion 67a on the front surface, and a metal-plated decorative member 68 attached to the front of the protrusion 67a of the knob body 67. Yes. Two decorative mounting portions 68a are formed on the decorative member 68 (only one is shown in FIG. 2). The mounting portion 68 a passes through the knob body 67 and is exposed on the rear surface of the knob body 67. A fixing screw 69 is screwed into the end surface of the mounting portion 68a. The fixing screw 69 is used to fix the decorative member 68 to the knob body 67 and to attach the pressing member 61 to the knob body 67 so as to be rotatable and not movable in the axial direction. Here, the decorative member 68 and the pressing member 61 can be attached to the knob body 67 at the same time by the two fixed screws 69, so that the number of screws can be reduced.
[0039]
  The plurality of drag plates 64 are partly locked to a chamfered portion 20 a formed in parallel to the tip of the spool shaft 20, and the other part is locked to the spool 4 so as not to rotate. A threaded portion 20 b is formed at the tip of the spool shaft 20, and a nut 66 that is non-rotatably locked to the knob body 67 is screwed there.
[0040]
  The sound output mechanism 65 is a mechanism that generates sound when the adjustment knob 62 is turned. The sound output pin 71 is disposed on the knob main body 67 along the spool axial direction and is movably mounted in the axial direction. The sound generating spring 72 is urged toward the pressing member 61 side, and the sound generating holes 73 are formed on the front end surface of the pressing member 61 so as to face the sound generating pin 71 and are arranged at equal intervals in the circumferential direction. .
[0041]
  The spool 4 is also provided with a drag sound generation mechanism 70 that generates sound when the drag is operated.
[0042]
  [Reel operation and operation]
  In this spinning reel, the bale 46 is tilted from the yarn winding side posture to the yarn releasing posture during casting. As a result, the first and second bail support members 41a and 41b rotate in the same direction around the swing axis M. At this time, the first and second bail support members 41 a and 41 b are arranged on the inner peripheral sides of the first and second rotor arms 31 and 32, and the swing shaft M is inclined backward with respect to the spool shaft 20. Therefore, the first bail support member 41a and the line roller 45 at the tip thereof move further to the inner peripheral side than the position in the yarn winding posture. For this reason, the fishing line drawn out at the time of casting becomes difficult to get entangled with the first bail support member 41a and the line roller 45.
[0043]
  The drag force after casting can be adjusted by turning the adjustment knob 62. For example, when the adjustment knob 62 is turned to the right, the pressing member 61 moves together with the nut 66 to the right in FIG. 2 by screwing the nut 66 and the screw portion 20b, and the pressing member 61 gradually and strongly presses the drag plate 64. Strength becomes stronger. When turned in reverse, the pressing member 61 moves together with the nut 66 to the left in FIG. 2, and the drag force is weakened.
[0044]
  At the time of fishing line winding, the bail 46 is brought down to the line winding position. This is automatically performed by the function of the return mechanism 56 when the handle 1 is rotated in the yarn winding direction. When the handle 1 is rotated in the yarn winding direction, this rotational force is transmitted to the pinion gear 14 via the handle shaft 7 and the master gear 13. The rotational force transmitted to the pinion gear 14 is transmitted to the rotor 3 via the front part of the pinion gear 14, and the rotor 3 rotates in the yarn winding direction.
[0045]
  Further, when the bail 46 falls to the line winding position and the rotor 3 rotates, the fishing line that comes into contact with the rear part (fishing line guide side contact part) of the bail 46 is guided to the fixed shaft cover 44 by the bail 46. The fishing line guided by the fixed shaft cover 44 is guided by the line roller 45, and the direction of the fishing line is changed by the line roller 45 and wound around the outer periphery of the spool 4.
[0046]
  When the reel is operated in this way or when a fishing rod is placed, foreign matter such as sand may adhere to the reel. In particular, when a fish such as flounder or squirrel is thrown from a sandy beach and is aimed at by fishing, sand or other foreign matter tends to adhere to the reel. If foreign matter adheres to the reel, it may enter through a gap between the circumferential surface 12 of the reel body 2 and the cylindrical portion 30 of the rotor 3. However, in the present embodiment, since the foreign matter storage portion 17 is provided in the gap, the foreign matter that has entered is captured by the foreign matter storage portion 17 and is difficult to enter the rotor 3.
[0047]
  [Other Embodiments]
(aIn the above embodiment, the spinning reel having the reverse rotation prevention mechanism has been described as an example. However, the present invention can also be applied to a lever brake type spinning reel having no reverse rotation prevention mechanism.
[0048]
  (bIn the above embodiment, the O-ring 19 is mounted on the circumferential surface 12 of the reel body 2 in order to more reliably remove foreign matter. However, the mounting position of the O-ring 19 may be on the rotor 3 side, and the O-ring is mounted. It does not have to be.
[0049]
【The invention's effect】
  According to the present invention, the foreign matter that has entered from the gap between the inner circumferential surface of the cylindrical portion of the rotor and the circumferential surface of the reel body is captured and accommodated by the foreign matter accommodation portion formed on the inner circumferential surface of the cylindrical portion. As a result, the entry of foreign matter into the rotor can be reduced. Since the foreign substance storage portion can be formed integrally with the cylindrical portion on the inner peripheral surface of the cylindrical portion, it is possible to omit a process that increases the manufacturing cost of the reel. Moreover, even when another part such as an O-ring is further mounted, most of the foreign matter can be captured in advance by the foreign-matter receiving portion, so that it is not necessary to perform dimension management or cutting at the O-ring mounting portion. Intrusion of foreign matter into the rotor can be reduced while omitting steps that increase the manufacturing cost of the reel.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of a spinning reel according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of the rotor and spool portion.
FIG. 3 is a plan view of a first rotor arm.
FIG. 4 is a plan view of a second rotor arm.
5 is a cross-sectional view taken along the line VV in FIG.
[Explanation of symbols]
  2 Reel body
  3 Rotor
  4 Spool
  12 Circumference surface
  17 Foreign matter storage
  17a Escape hole
  18 O-ring mounting groove
  19 O-ring
  30 Cylindrical part
  31, 32 First and second rotor arms
  33a Large diameter peripheral surface
  33b Small diameter peripheral surface
  33c Step end face
  40 Bale arm
  50 Reverse rotation prevention mechanism
  51 one-way clutch

Claims

A spinning reel on which a fishing line is wound around an axis along the axial direction of the fishing rod,
A reel body that is attachable to the fishing rod and has a circumferential surface formed at the front;
A cylindrical portion that is mounted on the circumferential surface of the reel body with a gap therebetween and is rotatably supported by the reel body, and a foreign object that is formed over the entire circumference of the inner circumferential surface of the cylindrical portion and that enters through the gap is captured. And a pair of arm portions formed integrally with the cylindrical portion on the outer peripheral side of the cylindrical portion, and a bail arm swingably attached to the pair of arm portions. When,
A spool mounted on the reel body in front of the rotor so as to be movable back and forth ;
On the inner peripheral surface of the cylindrical portion, a large-diameter peripheral surface formed with a gap between the cylindrical surface, a small-diameter peripheral surface formed in front of the large-diameter peripheral surface, and the large-diameter A step end surface connecting between the peripheral surface and the small-diameter peripheral surface is formed,
The spinning object is a spinning reel , wherein the foreign matter container is an annular recess that is recessed forward over the entire circumference of the step end surface .

Further comprising a dust containing section relief holes communicating the outer peripheral surface of the cylindrical portion, a spinning reel according to claim 1.

A roller type one-way clutch attached to the front end of the circumferential surface of the reel body, further comprising a reverse rotation prevention mechanism for preventing reverse rotation of the rotor;
3. The spinning reel according to claim 1, wherein the foreign matter container is disposed radially outward of the one-way clutch.

Further comprising a cylindrical portion of the dust containing unit parallel to and ring-like elastic member mounted at an other one and the gap of the two on one of the reel body, to any one of claims 1 to 3 The spinning reel described.

The spinning reel according to claim 4 , wherein the annular elastic body is an O-ring disposed in front of the foreign material container.