JP3745281B2 - Micro mixer - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体を複数の流体供給路からそれぞれ1本のミキシング流路内へ導入し、これら流体を薄片状の層流としてミキシング流路内を流通させつつ、流体同士を混合し、又は混合及び反応させるマイクロミキサーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、写真感光材料に用いられる乳剤等の製造に係る化学工業や医薬品、試薬等の製造に係る医薬品工業の分野では、マイクロミキサー又はマイクロリアクターと呼ばれる微小容器を用いた新しい製造プロセスの開発が進められている。マイクロミキサー及びマイクロリアクターには、その断面を円形に換算した場合の等価直径が数μm〜数百μm程度の複数本のマイクロチャンネル及び、これらのマイクロチャンネルと繋がる微小な混合空間が設けられており、このマイクロミキサー及びマイクロリアクターでは、複数本のマイクロチャンネルを通して複数の溶液をそれぞれ混合空間へ導入することで、複数の溶液を混合し、又は混合と共に化学反応を生じさせる。なお、マイクロミキサーとマイクロリアクターとは基本的な構造が共通とされているが、特に、複数の溶液を混合する際に化学反応を伴うものをマイクロリアクターと言う場合がある。このことから、マイクロミキサーには、マイクロリアクターが含まれるものとして以下の説明を行う。このようなマイクロミキサーとしては、例えば、特表平9−512742号公報、PCT国際公開WO 00/76648号公報に開示されているものがある。これらのマイクロミキサーは、何れも、2種類の溶液をそれぞれマイクロチャンネル等と呼ばれる微細な給液路を通し、極めて薄い薄片状の層流として混合空間内へ供給することで、この混合空間内で2種類の溶液同士を所定の方向へ流通させつつ混合及び反応させるものである。
【0003】
次に、上記のようなマイクロミキサーによる混合及び反応がタンク等を用いたバッチ方式と異なる点を説明する。すなわち、液相の化学反応は、一般に反応液の界面において分子同士が出会うことによって反応が起こるので、微小空間内で反応を行うと相対的に界面の面積が大きくなり、反応効率は著しく増大する。また分子の拡散そのものも拡散時間は距離の二乗に比例する。このことは、スケールを小さくするに従って反応液を能動的に混合しなくても、分子の拡散によって混合が進み、反応が起こり易くなることを意味している。また、微小空間においては、スケールが小さいために層流支配の流れとなり、溶液同士が層流状態となって互いに拡散し、混合されて行く。
【0004】
上記のような特徴を有するマイクロミキサーを用いれば、例えば、混合及び反応の場として大容積のタンク等を用いた従来のバッチ方式と比較し、溶液同士の反応時間及び温度の精密な制御が可能になる。またバッチ方式の場合には、特に、反応速度が速い溶液環間では混合初期の反応接触面で反応が進行し、さらに溶液間の反応により生成された一次生成物が容器内で引き続き反応を受けてしまうことから、生成物の不均一や混合容器内で凝集や析出が生じてしまうおそれがある。これに対して、マイクロミキサーによれば、溶液が混合容器内に殆ど滞留することなく連続的に流通するので、溶液間の反応により生成された一次生成物が混合容器内に滞留する間に引き続き反応を受けてしまうことを抑止でき、従来では取り出すことが困難であった純粋な一次生成物を取り出すことも可能になり、また混合容器内での凝集や析出も生じ難くなる。
【0005】
また、実験的な製造設備により製造された少量の化学物質を大規模の製造設備により多量に製造(スケールアップ)する際には、従来、実験的な製造設備に対し、バッチ方式による大規模の製造設備での再現性を得るために多大の労力及び時間を要していたが、必要となる製造量に応じてマイクロミキサーを用いた製造ラインを並列化することにより、このような再現性を得るための労力及び時間を大幅に減少できる可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特表平9−512742号公報、PCT国際公開WO 00/76648号公報には、混合空間及びこの混合空間にそれぞれ溶液を供給する複数本の微小給液路における幅(等価直径)や開口部の形状については開示されているが、これらの給液路から複数種類の溶液が供給される微小な混合空間の流通方向に沿った路長をどのような長さに設定するかについては具体的に記載されていない。
【0007】
すなわち、マイクロミキサーでは、複数本の給液路から混合空間内に供給された複数種類の溶液が層流状態となって流通しつつ、これらの溶液の分子が拡散混合することで、溶液の混合及び混合に伴う化学反応が進行する。このとき、混合空間内で複数種類の溶液が均一に混合し、又は混合に伴う化学反応が略完了するまでの時間(以下、「混合/反応時間」という。)は、混合空間内における溶液の拡散速度及び拡散距離に応じて変化する。ここで、溶液を均一に混合するために必要となる拡散距離は、溶液の拡散方向に沿った混合空間の幅等に応じて一定の値になるが、拡散速度は混合空間内へ供給される溶液に応じて変化する。
【0008】
従って、マイクロミキサーでは、混合空間に供給される溶液に応じて変化する混合/反応時間に対して、混合空間の溶液の流通方向に沿った路長が不足すると、複数種類の溶液が均一に混合された混合溶液を生成できず、又は化学反応が完了した反応溶液を生成できないという問題が生じる。
【0009】
本発明の目的は、上記事実を考慮して、ミキシング流路に供給される複数の溶液が均一に混合され、又は混合に伴う化学反応が略完了した溶液を確実に生成できるマイクロミキサーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るマイクロミキサーは、外部から供給された流体が一端部から他端部へ向ってそれぞれ流通する複数の流体供給路と、前記複数の流体供給路の他端部にそれぞれ開口し、前記流体供給路内における流体の流通方向と直交する拡散方向に沿って互いに隣接するように配設され、かつ前記拡散方向に沿った開口幅が1μm以上で500μm以下とされた複数の供給口と、一端部が前記複数の供給口に接続され、該複数の供給口を通して導入された流体を他端部から吐出するミキシング流路とを有し、前記拡散方向に沿って互いに隣接する一対の前記供給口を通し前記ミキシング流路内へそれぞれ導入された流体層流の界面接触点から、ミキシング流路の終端までの前記流通方向に沿った実効路長をPEF(m)、前記ミキシング流路内にそれぞれ導入された各流体の初期流速であって最大のものをVMAX(m/秒)、前記ミキシング流路内における複数の流体を均一に混合するための各流体の前記拡散方向に沿った拡散距離であって最大のものをTMAX(m)、前記ミキシング流路内にそれぞれ導入された各流体の拡散速度であって最小のものをDMIN(m2/秒)とした場合、前記実効路長PEFを、PEF≧(VMAX×TMAX 2)/DMINを満たすように設定したことを特徴とする。
【0011】
上記本発明に係るマイクロミキサーによれば、複数の流体供給路の他端部に設けられた複数の供給口が流体の拡散方向に沿って互いに隣接するように配設され、かつ複数の供給口の拡散方向に沿った開口幅がそれぞれ1μm以上で500μm以下とされると共に、これらの供給口に接続されたミキシング流路の実効路長PEFが、PEF≧(VMAX×TMAX 2)/DMINを満たすように設定されることにより、複数の供給口を通してそれぞれミキシング流路内へ導入される複数の流体が供給口の開口幅(1μm〜500μm)に対応する微小幅を有する薄片状の層流となってミキシング流路内を流通すると共に、互いに隣接する層流間の界面では各流体の分子が相互に拡散するので、複数の供給口をそれぞれ通してミキシング流路内へ導入された複数種類の流体を効率的に混合でき、又は複数種類の流体の混合に伴う化学反応を効果的に促進できる。このとき、ミキシング流路内で複数の流体が混合開始されてから均一に混合されるまでの時間(混合時間)は、TMAX 2/DMINにより算出される。従って、ミキシング流路の実効路長PEFを、(TMAX 2/DMIN)×VMAX以上の長さにすれば、複数の流体を確実に混合時間以上に亘ってミキシング流路内に保持できる。またVMAXが経時的に変化する場合には、VMAXの平均値を求めて上記演算を行うことにより、必要となる実効路長PEFを算出できる。
【0012】
なお、ミキシング流路内における流体の混合に化学反応が伴う場合、複数の流体が均一に混合された時点で化学反応(一次反応)が略完了していると見なすことができるときは、上記演算に従って実行路長PEFを設定すれば問題は生じない。しかし、複数の流体が均一に混合された時点で化学反応(一次反応)が略完了したと見なすことができないときや、ミキシング流路内で二次的な化学反応も継続的に行わせたいときには、これらの化学反応に要する時間に対応する路長を上記演算により算出される実効路長の最小値に加算して、実効路長PEFを設定する必要がある。
【0013】
また本発明に係るマイクロミキサーにおいて、外部から複数の流体供給路に供給される流体としては、例えば、液体、気体、液体中に金属微粒子等が分散された固液混合物、気体中に金属微粒子等が分散された固気混合物、液体中に気体が溶解せずに分散した気液混合物等も対象となり、また流体の種類が異なるとは、化学組成が異なる場合のみならず、例えば、温度、固液比等の状態が異なる場合も含まれる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るマイクロミキサーについて図面を参照して説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1及び図2には、本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーの一例が示されている。このマイクロミキサー10は、2種類の溶液L1、L2を混合し、これらの溶液L1、L2が均一に混合された溶液LMを外部へ供給するためのものである。ここで、マイクロミキサー10により溶液L1、L2を混合する際には、溶液L1、L2間に化学反応が生じる場合と生じない場合とが考えられるが、本実施形態に係るマイクロミキサーは何れの場合にも用いることができる。
【0016】
図1及び図2に示されるように、マイクロミキサー10は外形形状が全体として略角柱状に形成されており、装置の外殻部を構成する薄肉筒状のミキサー本体12を備えている。ここで、図中の直線Sはミキサー本体12の断面中心を結んだ軸心を示している。ミキサー本体12は軸直角断面が長方形とされており、このミキサー本体12内には、軸方向に沿った基端側(図1では左側)にミキサー本体12の内部空間を区画した隔壁板14が配置されている。この隔壁板14は、ミキサー本体12内の空間を断面の短手方向において略2等分して、ミキサー本体12内に軸方向に沿って直線的に延在する第1給液路16及び第2給液路18を形成している。
【0017】
図1に示されるように、ミキサー本体12の基端面は蓋板20により閉塞されており、この蓋板20には2本の給液配管38,39が接続されている。これらの給液配管38,39を通して、給液路16,18内には、それぞれマイクロミキサー10の上流側に設置された2個の給液源(図示省略)から加圧状態とされた溶液L1及び溶液L2が給送される。これらの給液源は、例えば、溶液L1,L2を生成する他のマイクロミキサーや、溶液L1,L2を貯えた貯留タンク及びポンプ等からなる。
【0018】
図2に示されるように、ミキサー本体12内の2本の給液路16,18の先端面には、それぞれ略長方形の第1給液口22及び第2給液口24がそれぞれ開口しており、これらの給液口22,24は、溶液L1,L2の拡散方向(矢印D方向)に沿って互いに隣接している。ここで、拡散方向は、給液路16,18内における溶液L1,L2の流通方向(矢印F方向)に直交する方向であり、本実施形態ではミキサー本体12の軸直角断面における短手方向と一致している。また給液口22,24は、それぞれ拡散方向に直交する界面方向(矢印B方向)へ細長い長方形とされている。
【0019】
図1に示されるように、ミキサー本体12内には、給液路16,18の下流側に給液路16,18が合流する空間が形成され、この空間は給液路16,18からそれぞれ供給された溶液L1,L2の混合又は、混合に伴う化学反応が行われるミキシング流路26とされている。このミキシング流路26は、流通方向に沿った上流側の端部が給液口22,24に接続され、下流側の端面にはミキサー本体12の先端面に開口する出液口28が設けられている。またミキサー本体12の先端部には、出液口28の外周側に延出するように環状のフランジ部30が設けられている。
【0020】
ここで、第1給液口22の拡散方向に沿った開口幅W1(図2参照)は、1μm以上で500μm以下の範囲内で、第1給液路16への溶液L1の供給量、種類等に応じて適宜設定される。また第2給液口24の拡散方向に沿った開口幅W2(図2参照)も、1μm以上で500μm以下の範囲で、第2給液路18への溶液L2の供給量、種類等に応じて適宜設定される。これらの開口幅W1,W2,WBはそれぞれ給液口22,24の開口面積を規定し、この給液口22,24の開口面積と溶液L1,L2の供給量に応じて、給液口22,24を通してミキシング流路26内へ導入される溶液L1,L2の初期流速が定まる。なお、溶液L1,L2が均一に混合するまでの時間(混合時間)の短縮を考えた場合には、当然、開口幅W1,W2は狭いほど有利となり、また隔壁板14の拡散方向に沿った板厚も可能な限り薄くすることが望まれる。このことから、本実施形態のマイクロミキサー10では、隔壁板14として板厚が十分に薄い(好ましくは、20μm以下)ものが用いられている。また、界面接触点CPで渦流が発生しないように、図1に示されるように、隔壁板14の終端形状を流線形とすることが望まれる。
【0021】
マイクロミキサー10では、ミキシング流路26内で溶液L1,L2の混合が行われ、又は混合と共に化学反応が行われた溶液LMが出液口28から吐出される。溶液LMが溶液L1,L2の混合のみにより生成される場合には、ミキシング流路26の出口部までに溶液L1,L2が略均一に混合されている必要があり、また溶液LMが溶液L1,L2の混合に伴う化学反応により生成される場合には、ミキシング流路26の出口部までに溶液L1,L2が略均一に混合され、しかも溶液L1,L2間の化学反応も略完全に完了している必要がある。従って、ミキシング流路26の流通方向に沿った路長P(図1参照)は、溶液L1,L2の混合が完了し、又は混合に伴う化学反応が略完了するような長さに設定する必要があり、この路長Pの具体的な設定方法については後述する。なお、ミキサー本体12内には、常に、溶液L1,L2及びこれらが混合された溶液LMが隙間なく充填され、給液路16,18内から出液口28側へ流通しているものとする。
【0022】
ここで、ミキサー本体12の先端部には、フランジ部30と対になるフランジ部を有する出液配管(図示省略)が連結され、ミキサー本体12の出液口28から吐出された溶液LMは、出液配管を通して一時貯留用の貯留容器、溶液LMに対して次の処理を行うための他のマイクロミキサー等へ送られる。ここで、ミキサー本体12のフランジ部30と出液配管のフランジ部とは、ボルト及びナットを用いたねじ継手、一対のフランジ部の外周側からリング状の連結部材を嵌挿する継手等の各種の継手構造により連結することができ、また溶接、接着等により連結するようにしても良い。なお、出液配管としては、その下流側の端部に設けられたフランジ部がマイクロミキサー10のフランジ部30の形状と整合しているものならば、一般的な円筒状の金属パイプ等を用いることができる。
【0023】
上記のように構成されたマイクロミキサー10では、給液口22,24の開口幅W1,W2が1μm〜500μmという微小幅とされていることから、給液口22,24を通してミキシング流路26内へ導入される溶液L1,L2は、それぞれ開口幅W1,W2に対応する幅を有する薄片状の層流となって出液口28側へ向って流れつつ、各層流の接触界面ではその法線方向に沿って分子拡散が生じて溶液L1,L2の混合が進行する。
【0024】
このとき、一対の給液口22,24を通してミキシング流路26内へ導入された溶液L1,L2によりそれぞれ形成される層流同士の界面接触点をCP、この界面接触点CPからミキシング流路26の終端までの流通方向に沿った長さである実効路長をPEF(m)、ミキシング流路26内にそれぞれ導入された溶液L1,L2の初期流速であって最大のものをVMAX(m/秒)、ミキシング流路26内における溶液L1,L2を均一に混合するための各L1,L2の拡散方向に沿った拡散距離であって最大のものをTMAX(m)、ミキシング流路26内に導入された各溶液L1,L2の拡散速度であって最小のものをDMIN(m2/秒)とした場合、本実施形態に係るマイクロミキサー10では、ミキシング流路26の実効路長PEFが下記(1)式を満たすような長さに設定され、この実行路長PEFに基づいて、ミキシング流路26の路長Pが決められる。
【0025】
PEF≧(VMAX×TMAX 2)/DMIN・・・(1)
次に、上記(1)式で用いられた各物理量の意味を図1及び図2を参照して説明する。先ず、界面接触点CPとは、溶液L1により形成される層流と溶液L2により形成される層流とがミキシング流路26内で接触する点であり、主として隔壁板14の板厚、溶液L1,L2の初期流速等に応じて変化するが、本実施形態のように隔壁板14の板厚がミキシング流路26の路長Pに対して十分に薄い場合には、溶液L1,L2により形成される層流は、溶液L1,L2がミキシング流路26内に流入すると同時に接触すると見なせる。従って、本実施形態では、ミキシング流路26の実行路長PEFが路長Pと一致するもの見なす。
【0026】
初期流速VMAX(m/秒)とは、ミキシング流路26内に導入された溶液L1,L2の初期流速であって最大のものを言い、これらの初期流速は、給液口22,24の開口面積と給液路16,18内への溶液L1,L2の供給量によりそれぞれ決まる。また拡散距離とは、溶液L1,L2を均一に混合するために必要となる溶液L1,L2の分子の拡散方向に沿った最小移動量であり、本実施形態では、ミキシング流路26の拡散方向に沿った開口幅をWMIX(図2参照)とした場合、溶液L1の拡散距離は(WMIX−W1)により算出され、溶液L2の拡散距離は(WMIX−W2)により算出され、これらのうち最大のものが拡散距離TM AX(m)とされる。
【0027】
拡散速度とは、フィックの拡散方程式(第2法則)における拡散係数を意味し、拡散分子の質量、拡散物質の温度、圧力等に応じて変化し、さらに拡散物質に外力が作用する場合には外力の影響によっても変化する。このことから、十分な精度で理論的に求めることは難しいが、例えば、ミキシング流路26内における各種の溶液の拡散状態を観察することにより、溶液の種類、それらの組合毎に予め十分な精度で求めることができる。このようにして求めた各溶液L1,L2の拡散速度であって最小のものが拡散速度DMIN(m2/秒)とされる。
【0028】
また本実施形態に係るマイクロミキサー10では、給液口22,24の界面方向に沿った開口幅WBが拡散距離TMAX以上の長さに設定されている。ここで、ミキシング流路26内で溶液L1,L2により形成される層流間の接触線長は前記開口幅WBと略等しくなる。このことから、この開口幅WBと拡散距離TMAXとの比は、溶液L1,L2により形成される層流間の接触面積を増加するため、ある程度、大きく設定したほうが好ましく、具体的には、WB:TMAXは、5:1以上とすることが好ましく、10:1以上とすることが更に好ましい。
【0029】
上記のように構成されたマイクロミキサー10によれば、給液口22,24を通してそれぞれミキシング流路26内へ導入される溶液L1,L2が給液口22,24の開口幅(1μm〜500μm)に対応する微小幅を有する薄片状の層流となってミキシング流路26内を流通すると共に、互いに隣接する層流間の界面では各溶液L1,L2の分子が相互に拡散するので、給液口22,24をそれぞれ通してミキシング流路26内へ導入された複数種類の溶液L1,L2を効率的に混合でき、又は複数種類の溶液L1,L2の混合に伴う化学反応を効果的に促進できる。
【0030】
このとき、ミキシング流路26内で溶液L1,L2が混合開始されてから均一に混合されるまでの時間(混合時間)SMIXは、TMAX 2/DMINにより算出される。従って、ミキシング流路26の実効路長PEFを、(TMAX 2/DMIN)×VMAX以上の長さにすれば、溶液L1,L2を確実に前記混合時間SMIX以上に亘ってミキシング流路26内に保持できる。またVMAXが経時的に変化する場合には、VMAXの平均値を求めて上記演算を行うことにより、溶液L1,L2を均一に混合するために必要となる実効路長の最小値を算出できるので、ミキシング流路26の実行路長PEF(=路長P)を前記最小値以上の長さに設定すれば、溶液L1,L2をミキシング流路26内で均一に混合して溶液LMを生成できる。
【0031】
なお、ミキシング流路26内における溶液L1,L2の混合に化学反応が伴う場合、複数の溶液L1,L2が均一に混合された時点で化学反応(一次反応)が略完了していると見なすことができるときは、上記演算に従って実行路長PEFを設定すれば良く、また複数の溶液L1,L2が均一に混合された時点で化学反応(一次反応)が略完了したと見なすことができないときや、ミキシング流路26内で二次的な化学反応も継続的に行わせたいときには、これらの化学反応に要する時間SADDに対応する路長、すなわち(SADD×VMAX)により算出される路長を上記実効路長の最小値に加算し、ミキシング流路26の実行路長PEFを設定する必要がある。
【0032】
また、本実施形態に係るマイクロミキサー10では、ミキシング流路26内における溶液L1,L2により形成される接触界面に対して拡散方向に沿った内壁部26A(図2参照)の面積が過大になると、ミキシング流路26の内壁部26A付近で溶液L1,L2の粘性の影響により分子拡散が抑制される現象が生じ、実行路長PEFを上記(1)式に従って設定しても、溶液L1,L2の粘度が大きい場合等は、溶液L1,L2を均一に混合できなくなる。そこで、本実施形態に係るマイクロミキサー10では、給液口22,24の界面方向に沿った開口幅WBが拡散距離TMAX以上の長さ(好ましくは、TMAXの5倍以上、更に好ましくは10倍以上の長さ)に設定されている。これにより、溶液L1,L2により形成される層流間の接触面積に対して内壁部26Aの面積が過大になることを防止できるので、溶液L1,L2の粘性影響により溶液L1,L2の混合が不完全になることを防止でき、また溶液L1,L2により形成される層流間の接触面積も十分に大きくできるので、ミキシング流路26内における溶液L1,L2の混合を効果的に促進できる。
【0033】
(第2の実施形態)
図3には本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーが示されている。このマイクロミキサー110は、第1の実施形態に係るマイクロミキサー10と同様に、2種類の溶液L1、L2を同時に混合し、これらの溶液L1、L2が均一に混合又は、混合に伴う化学反応が完了した溶液LMを外部へ供給するためのものである。
【0034】
図3に示されるように、マイクロミキサー110は全体として略円柱状に形成されており、装置の外殻部を構成する円筒状のミキサー本体112を備えている。ここで、図中における直線Sは装置の軸心を示しており、この軸心Sに沿った方向を装置の軸方向として以下の説明を行う。ミキサー本体112は、その軸方向に沿った基端部が先端側に対して大径とされた大径部114とされており、この大径部114内には、外部から溶液L1及びL2の供給を受ける一対の第1ヘッダ部116及び第2ヘッダ部118が設けられている。ミキサー本体112は、大径部114に対して先端側が内径一定の円管部120とされており、この円管部120の先端面には溶液LMの出液口122が開口し、また円管部120の先端部には出液口122の外周側に延出するようにリング状のフランジ部124が設けられている。
【0035】
ここで、ミキサー本体112の先端部には、フランジ部124と対になるフランジ部を有する出液配管(図示省略)が連結され、第1の実施形態の場合と同様に、ミキサー本体112の出液口122から吐出された溶液LMは、出液配管を通して貯留用の貯留容器、溶液LMに対して次の処理を行うための他のマイクロミキサー等へ送られる。
【0036】
ミキサー本体112における大径部114の基端面は円板状の蓋板126により閉塞されており、この蓋板126の中心部には円形の嵌挿穴128が穿設されている。ミキサー本体112には、その大径部114内から円管部120内へ突出するように丸棒状の整流部材130が同軸的に配設されている。整流部材130の基端部は蓋板126の嵌挿穴128に嵌挿されて支持されている。また整流部材130の先端部には先端側へ向って縮径する円錐部132が形成されている。ここで、整流部材130の外径は円管部120の内径よりも小径とされ、この円管部120の内径との寸法差が円管部120内における溶液L1,L2の流通量に基づいて設定される。
【0037】
ミキサー本体112の大径部114内には、この大径部114内の空間を軸方向に沿って略2等分するように区画する円板状の仕切板134が配置されており、この仕切板134により区画された基端側及び先端側の空間は、それぞれ第1ヘッダ部116及び第2ヘッダ部118とされている。これらのヘッダ部116,118には、それぞれ給液配管136,138が接続されている。これらの給液配管136,138を通して、ヘッダ部116,118には、マイクロミキサー110の上流側に設置された2個の給液源(図示省略)から加圧状態とされた溶液L1及び溶液L2が供給される。これらの給液源は、例えば、溶液L1,L2を生成する他のマイクロミキサーや、溶液L1,L2を貯えた貯留タンク及びポンプ等からなる
仕切板134の中心部には、開口径が円管部120の内径と整流部材130の外径との中間寸法とされた円形の開口部が穿設されており、仕切板134には、開口部の周縁部から円管部120内へ突出するパイプ状の隔壁部材140が一体的に形成されている。この隔壁部材140は、円管部120及び整流部材130とそれぞれ同軸的に配置されており、円管部120と整流部材130との間の空間を内周側と外周側とに区画している。ここで、隔壁部材140により区画された外周側及び内周側の空間はそれぞれ第1給液路142及び第2給液路144とされ、これらの給液路142,144は、それぞれ基端部側でヘッダ部116,118に連通している。またミキサー本体112の円管部120内には、隔壁部材140よりも先端側であって整流部材130の円錐部132よりも基端側に給液路142,144に対して肉厚とされた円筒状の空間が形成され、この円筒状の空間は、給液路142,144からそれぞれ供給された溶液L1と溶液L2との混合又は混合及び化学反応が行われるミキシング流路146とされている。
【0038】
ミキサー本体112内には、円管部120の内周面と隔壁部材140の外周面との間に複数個(本実施形態では4個)のスペーサ148が介装されると共に、隔壁部材140の内周面と整流部材130の外周面との間にも複数個(本実施形態では4個)のスペーサ150が介装されている。これら複数個のスペーサ148,150はそれぞれ矩形プレート状に形成され、その表裏面部が円管部120内における溶液L1,L2の流通方向(矢印F方向)と平行となるように支持されている。また複数個のスペーサ148,150は、それぞれ軸心Sを中心とする周方向に沿って90°間隔で配置され、周方向における位置が互いに一致している。ここで、外周側のスペーサ148は隔壁部材140を円管部120に連結し、内周側のスペーサ150は整流部材130を隔壁部材140に連結すると共に、給液路142,144の径方向に沿った開口幅W1,W2(図3(A)参照)を設定している。これにより、隔壁部材140及び整流部材130がそれぞれ十分な強度で円管部120に連結固定され、溶液L1,L2の液圧や重力の影響により所定の位置から変移したり、変形することが防止されると共に、開口幅W1,W2が予め設定された寸法に確実に維持される。
【0039】
図3(B)に示されるように、第1給液路142及び第2給液路144の先端部には、それぞれミキシング流路146内へ開口する第1給液口152及び第2給液口154が形成されている。これらの給液口152,154は、それぞれ軸心Sを中心とする円軌跡に沿って開口し、互いに同心状となるように配設されている。ここで、第1給液口152の径方向に沿った開口幅W1は、1μm以上で500μm以下の範囲で、第1ヘッダ部116への溶液L1の供給量、種類等に応じて適宜設定される。また第2給液口154の径方向に沿った開口幅W2も、1μm以上で500μm以下の範囲で、第2ヘッダ部118への溶液L2の供給量、種類等に応じて適宜設定される。
【0040】
ここで、開口幅W1,W2は、それぞれ給液口152,154の開口面積を規定し、この給液口152,154の開口面積と溶液L1,L2の供給量に応じて、給液口152,154を通してミキシング流路146内へ導入される溶液L1,L2の初期流速が定まる。これらの開口幅W1,W2は、例えば、給液口152,154を通してミキシング流路146内へ供給される溶液L1,L2の流速が互いに等しくなるように設定される。なお、溶液L1,L2が均一に混合するまでの時間(混合時間)の短縮を考えた場合には、当然、開口幅W1,W2は狭いほど有利となり、また隔壁部材140の径方向に沿った厚さも可能な限り薄くすることが望まれる。このことから、本実施形態のマイクロミキサー110では、隔壁部材140として板厚が十分に薄い(好ましくは、20μm以下)ものが用いられている。また、界面接触点CPで渦流が発生しないように、図3に示されるように、隔壁板140の終端形状を流線形とすることが望まれる。
【0041】
円管部120内におけるミキシング流路146よりも先端側の空間は、ミキシング流路146内で溶液L1,L2の混合が行われ、又は混合及び化学反応が行われた溶液LMが出液口122へ向って流れる出液路156とされている。ここで、溶液LMが溶液L1,L2の混合のみにより生成される場合には、ミキシング流路146の出口部で溶液L1,L2が略均一に混合されている必要があり、また溶液LMが溶液L1,L2の混合及び化学反応により生成される場合には、ミキシング流路146の出口部で溶液L1,L2が略均一に混合され、しかも溶液L1,L2間の化学反応も略完全に完了している必要がある。従って、ミキシング流路146の溶液L1,L2の流通方向に沿った路長P(図3(A)参照)は、溶液L1,L2の混合が完了し、又は混合及び化学反応が略完了するような長さに設定する必要がある。なお、ミキサー本体112内には、常に、溶液L1,L2及びこれらが混合された溶液LMが隙間なく充填され、ヘッダ部116,118から出液口122側へ流通しているものとする。
【0042】
上記のように構成された本実施形態に係るマイクロミキサー110では、第1の実施形態に係るマイクロミキサー10と同様に、給液口152,154を通してそれぞれミキシング流路146内へ導入される2種類の溶液L1,L2が給液口152,154の開口幅W1,W2にそれぞれ対応する薄片状の層流となってミキシング流路146内を流通すると共に、互いに隣接する層流間の界面で各溶液L1,L2の分子が相互に拡散するので、ミキシング流路146内へ導入された2種類の溶液L1,L2を短時間で均一に混合し、又は混合に伴う化学反応を完了させ、溶液LMを外部へ供給できる。
【0043】
このとき、一対の給液口152,154を通してミキシング流路146内へ導入された溶液L1,L2によりそれぞれ形成される層流同士の界面接触点をCP、この界面接触点CPからミキシング流路146の終端までの流通方向に沿った長さである実効路長をPEF(m)、ミキシング流路146内にそれぞれ導入された溶液L1,L2の初期流速であって最大のものをVMAX(m/秒)、ミキシング流路146内における溶液L1,L2を均一に混合するための各L1,L2の拡散方向に沿った拡散距離であって最大のものをTMAX(m)、ミキシング流路146内に導入された各溶液L1,L2の拡散速度であって最小のものをDMIN(m2/秒)とした場合、本実施形態に係るマイクロミキサー110でも、第1の実施形態に係るマイクロミキサー10と同様に、ミキシング流路146の実効路長PEFが下記(1)式を満たすような長さに設定され、この実行路長PEFに基づいて、ミキシング流路146の路長Pが決められる。
【0044】
PEF≧(VMAX×TMAX 2)/DMIN・・・(1)
次に、上記(1)式で用いられた各物理量の意味を、図3を参照して説明する。先ず、界面接触点CPとは、溶液L1により形成される層流と溶液L2により形成される層流とがミキシング流路146内で接触する点であり、主として隔壁部材140の板厚、溶液L1,L2の初期流速等に応じて変化するが、本実施形態のように隔壁部材140がミキシング流路146の路長Pに対して十分に短い場合には、溶液L1,L2により形成される層流は、溶液L1,L2がミキシング流路146内に流入すると同時に接触すると見なせる。従って、本実施形態では、ミキシング流路146の実行路長PEFが路長Pと一致するもの見なす。
【0045】
初期流速VMAX(m/秒)とは、ミキシング流路146内に導入された溶液L1,L2の初期流速であって最大のものを言い、これらの初期流速は、給液口152,154の開口面積と給液路142,144内への溶液L1,L2の供給量によりそれぞれ決まる。また拡散距離とは、溶液L1,L2を均一に混合するために必要となる溶液L1,L2の分子の拡散方向に沿った最小移動量であり、本実施形態では、ミキシング流路146の径方向に沿った開口幅をWMIX(図3(A)参照)とした場合、溶液L1の拡散距離は(WMIX−W1)により算出され、溶液L2の拡散距離は(WMIX−W2)により算出され、これらのうち最大のものが拡散距離TMAX(m)とされる。本実施形態では、軸心Sを中心とする径方向が溶液L1,L2の拡散方向と一致している。また溶液L1,L2の拡散速度DMINについては、第1の実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
【0046】
本実施形態に係るマイクロミキサー110では、第1給液口152の周方向に沿った開口幅WB1(=b1×4)及び第2給液口154の周方向に沿った開口幅WB2(=b2×4)(b1及びb2については図3(B)参照)がそれぞれ拡散距離TMAX以上の長さに設定されている。ここで、ミキシング流路146内で溶液L1,L2により形成される層流間の接触線長は前記開口幅WBと略等しくなる。このことから、この開口幅WB1,WB2と拡散距離TMAXとの比は、溶液L1,L2により形成される層流間の接触面積を増加するため、ある程度、大きく設定したほうが好ましく、具体的には、WB1,WB2:TMAXは、5:1以上とすることが好ましく、10:1以上とすることが更に好ましい。
【0047】
上記のように構成されたマイクロミキサー110によれば、給液口152,154を通してそれぞれミキシング流路146内へ導入される溶液L1,L2が給液口152,154の開口幅(1μm〜500μm)に対応する微小幅を有する薄片状の層流となってミキシング流路146内を流通すると共に、互いに隣接する層流間の界面では各溶液L1,L2の分子が相互に拡散するので、給液口152,154をそれぞれ通してミキシング流路146内へ導入された複数の溶液L1,L2を効率的に混合でき、又は複数種類の溶液L1,L2の混合に伴う化学反応を効果的に促進できる。
【0048】
このとき、ミキシング流路146内で溶液L1,L2が混合開始されてから均一に混合されるまでの時間(混合時間)SMIXは、TMAX 2/DMINにより算出される。従って、ミキシング流路146の実効路長PEFを、(TMAX 2/DMIN)×VMAX以上の長さにすれば、溶液L1,L2を確実に前記混合時間SMIX以上に亘ってミキシング流路146内に保持できる。またVMAXが経時的に変化する場合には、VMAXの平均値を求めて上記演算を行うことにより、溶液L1,L2を均一に混合するために必要となる実効路長の最小値を算出できるので、ミキシング流路146の実行路長PEF(=路長P)を前記最小値以上の長さに設定すれば、溶液L1,L2をミキシング流路146内で均一に混合して溶液LMを生成できる。
【0049】
なお、ミキシング流路146内における溶液L1,L2の混合に化学反応が伴う場合、複数の溶液L1,L2が均一に混合された時点で化学反応(一次反応)が略完了していると見なすことができるときは、上記演算に従って実行路長PEFを設定すれば良く、また複数の溶液L1,L2が均一に混合された時点で化学反応(一次反応)が略完了したと見なすことができないときや、ミキシング流路146内で二次的な化学反応も継続的に行わせたいときには、これらの化学反応に要する時間SADDに対応する路長、すなわち(SADD×VMAX)により算出される路長を上記実効路長の最小値に加算し、ミキシング流路146の実行路長PEFを設定する必要がある。
【0050】
また、本実施形態に係るマイクロミキサー110では、給液口152,154の周方向に沿った開口幅WB1,WB2が拡散距離TMAX以上の長さ(好ましくは、TMAXの5倍以上、更に好ましくは10倍以上の長さ)に設定されている。これにより、溶液L1,L2により形成される層流間の接触面積も十分に大きくできるので、ミキシング流路146内における溶液L1,L2の混合を効果的に促進できる。
【0051】
なお、以上説明した本発明の実施形態に係るマイクロミキサー10,110は、2種類の溶液L1,L2をミキシング流路26,146内で混合又は、混合と共に化学反応させるものであったが、3種類以上の溶液をミキシング流路内で混合又は、混合と共に化学反応させるマイクロミキサーおいても、本発明と同様な考え方、すなわちPEF≧(VMAX×TMAX 2)/DMINという演算式に基づいてミキシング流路の実効路長PEFを設定することで、ミキシング流路内で3種類以上の溶液が確実に混合可能になる。
【0052】
また本実施形態に係る説明では、マイクロミキサー10,110に溶液L1,L2のみを供給する場合のみについて説明したが、溶液L1,L2に代えて他の流体、例えば、気体、液体中に金属微粒子等が分散された固液混合物、気体中に金属微粒子等が分散された固気混合物、液体中に気体が溶解せずに分散した気液混合物をマイクロミキサー10,110に供給した場合も、これらの流体が均一に混合され、又は混合に伴う化学反応が完了した流体が得られるという効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るマイクロミキサーによれば、ミキシング流路に供給される複数の溶液が均一に混合され、又は混合に伴う化学反応が略完了した溶液を確実に生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るマイクロミキサーの一例についての構成を示す軸方向に沿った断面図である。
【図2】 図1に示されるマイクロミキサーの軸直角方向に沿った断面を示す断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態に係るマイクロミキサーについての構成を示す軸方向及び軸直角方向に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 マイクロミキサー
12 ミキサー本体
16 第1給液路(流体供給路)
18 第2給液路(流体供給路)
22 第1給液口(供給口)
24 第2給液口(供給口)
26 ミキシング流路
110 マイクロミキサー
112 ミキサー本体
142 第1給液路(流体供給路)
144 第2給液路(流体供給路)
146 ミキシング流路
152 第1給液口(供給口)
154 第2給液口(供給口)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention introduces fluids from a plurality of fluid supply channels into one mixing channel, and mixes the fluids while mixing the fluids as a laminar laminar flow in the mixing channel. And a micromixer to be reacted.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the chemical industry related to the manufacture of emulsions used in photographic materials and the pharmaceutical industry related to the manufacture of pharmaceuticals, reagents, etc., development of new manufacturing processes using micro containers called micromixers or microreactors has progressed. It has been. The micromixer and microreactor are provided with a plurality of microchannels having an equivalent diameter of several μm to several hundreds of μm when the cross section is converted into a circle, and a minute mixing space connected to these microchannels. In this micromixer and microreactor, a plurality of solutions are introduced into a mixing space through a plurality of microchannels, thereby mixing the plurality of solutions or causing a chemical reaction together with the mixing. The micromixer and the microreactor have the same basic structure. In particular, a microreactor may be referred to as a microreactor that involves a chemical reaction when mixing a plurality of solutions. From this, the following description will be made assuming that the micromixer includes a microreactor. Examples of such a micromixer include those disclosed in JP-T-9-512742 and PCT International Publication WO 00/76648. Each of these micromixers passes two kinds of solutions through a fine liquid supply channel called a microchannel or the like, and supplies them into the mixing space as an extremely thin laminar laminar flow. Two kinds of solutions are mixed and reacted while being circulated in a predetermined direction.
[0003]
Next, the difference in the mixing and reaction by the micromixer as described above from the batch method using a tank or the like will be described. In other words, a chemical reaction in the liquid phase generally occurs when molecules meet at the interface of the reaction solution. Therefore, when the reaction is performed in a minute space, the area of the interface is relatively large, and the reaction efficiency is remarkably increased. . In addition, the diffusion time of the molecule itself is proportional to the square of the distance. This means that even if the reaction solution is not actively mixed as the scale is reduced, mixing proceeds by molecular diffusion and the reaction is likely to occur. Also, in the micro space, since the scale is small, the flow is dominated by laminar flow, and the solutions are in a laminar flow state and are diffused and mixed with each other.
[0004]
Using a micromixer with the characteristics described above, for example, it is possible to precisely control the reaction time and temperature between solutions compared to conventional batch systems that use large-capacity tanks for mixing and reaction. become. In the case of the batch method, the reaction proceeds at the reaction contact surface in the initial stage of mixing, particularly between solution rings having a high reaction rate, and the primary product generated by the reaction between the solutions continues to be reacted in the container. Therefore, there is a possibility that the product is non-uniform and aggregation or precipitation occurs in the mixing container. On the other hand, according to the micromixer, the solution continuously flows with almost no stagnation in the mixing container, so that the primary product generated by the reaction between the solutions continues while staying in the mixing container. It is possible to suppress the reaction, and it becomes possible to take out a pure primary product that has been difficult to take out in the past, and it is difficult to cause aggregation and precipitation in the mixing vessel.
[0005]
In addition, when a small amount of chemical substances produced by an experimental production facility is manufactured (scaled up) in a large amount by a large-scale production facility, a large-scale batch method is conventionally used. It took a lot of labor and time to obtain reproducibility at the manufacturing facility, but this reproducibility can be achieved by parallelizing production lines using micromixers according to the required production volume. The effort and time to obtain can be greatly reduced.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in Japanese translations of PCT publication No. 9-512742 and PCT International Publication No. WO 00/76648, the width (equivalent diameter) and the opening in the mixing space and a plurality of minute liquid supply passages for supplying solutions to the mixing space are disclosed. Although the shape of the section is disclosed, the length of the path along the flow direction of the minute mixing space to which a plurality of types of solutions are supplied from these liquid supply paths is specifically set. Is not described.
[0007]
In other words, in a micromixer, a plurality of types of solutions supplied from a plurality of liquid supply paths into a mixing space are circulated in a laminar flow state, and molecules of these solutions are diffusively mixed, thereby mixing the solutions. And the chemical reaction accompanying mixing proceeds. At this time, the time until a plurality of types of solutions are uniformly mixed in the mixing space or the chemical reaction accompanying the mixing is substantially completed (hereinafter referred to as “mixing / reaction time”) is the time of the solution in the mixing space. It varies depending on the diffusion speed and diffusion distance. Here, the diffusion distance required to uniformly mix the solution becomes a constant value according to the width of the mixing space along the diffusion direction of the solution, but the diffusion speed is supplied into the mixing space. It varies depending on the solution.
[0008]
Therefore, in the micromixer, when the path length along the flow direction of the solution in the mixing space is insufficient for the mixing / reaction time that varies depending on the solution supplied to the mixing space, a plurality of types of solutions are uniformly mixed. Therefore, there is a problem that a mixed solution cannot be generated or a reaction solution in which a chemical reaction is completed cannot be generated.
[0009]
In view of the above facts, an object of the present invention is to provide a micromixer that can reliably generate a solution in which a plurality of solutions supplied to a mixing channel are uniformly mixed or a chemical reaction accompanying mixing is almost completed. There is.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The micromixer according to the present invention has a plurality of fluid supply paths through which fluid supplied from the outside flows from one end to the other end, respectively, and opens to the other ends of the plurality of fluid supply paths, A plurality of supply ports arranged adjacent to each other along a diffusion direction perpendicular to the fluid flow direction in the fluid supply path, and having an opening width of 1 μm or more and 500 μm or less along the diffusion direction; A pair of the supply units having one end portion connected to the plurality of supply ports and having a mixing channel for discharging the fluid introduced through the plurality of supply ports from the other end portion and adjacent to each other along the diffusion direction The effective path length along the flow direction from the interface contact point of the fluid laminar flow introduced into the mixing channel through the mouth to the end of the mixing channel is represented by PEF(M) The initial maximum flow velocity of each fluid introduced into the mixing channel is V.MAX(M / sec), T is the maximum diffusion distance along the diffusion direction of each fluid for uniformly mixing a plurality of fluids in the mixing channel.MAX(M) D is the minimum diffusion rate of each fluid introduced into the mixing channel.MIN(M2/ Sec), the effective path length PEF, PEF≧ (VMAX× TMAX 2) / DMINIt is characterized by setting to satisfy.
[0011]
According to the micromixer according to the present invention, the plurality of supply ports provided at the other ends of the plurality of fluid supply paths are disposed so as to be adjacent to each other along the fluid diffusion direction, and the plurality of supply ports The opening width along the diffusion direction of each is 1 μm or more and 500 μm or less, and the effective path length P of the mixing channel connected to these supply portsEFBut PEF≧ (VMAX× TMAX 2) / DMINBy setting so as to satisfy the above, a plurality of fluids introduced into the mixing channel through the plurality of supply ports respectively have a minute width corresponding to the opening width (1 μm to 500 μm) of the supply port. Circulate in the mixing channel, and molecules of each fluid diffuse to each other at the interface between adjacent laminar flows, so multiple types introduced into the mixing channel through multiple supply ports respectively Can be efficiently mixed, or the chemical reaction accompanying the mixing of a plurality of types of fluids can be effectively promoted. At this time, the time (mixing time) from the start of mixing a plurality of fluids in the mixing channel to the uniform mixing (mixing time) is TMAX 2/ DMINIs calculated by Therefore, the effective path length P of the mixing channelEF(TMAX 2/ DMIN) × VMAXIf it is set as the above length, a some fluid can be reliably hold | maintained in a mixing flow path over mixing time or more. VMAXV changes over time, VMAXIs obtained by calculating the average value of the required effective path length PEFCan be calculated.
[0012]
If a chemical reaction is involved in the mixing of fluids in the mixing channel, the above calculation can be used when it can be considered that the chemical reaction (primary reaction) is substantially complete when a plurality of fluids are uniformly mixed. According to the execution path length PEFIf you set, there will be no problem. However, when a chemical reaction (primary reaction) cannot be regarded as almost complete when a plurality of fluids are uniformly mixed, or when a secondary chemical reaction is to be continuously performed in the mixing channel. The path length corresponding to the time required for these chemical reactions is added to the minimum value of the effective path length calculated by the above calculation, and the effective path length PEFNeed to be set.
[0013]
In the micromixer according to the present invention, examples of the fluid supplied to the plurality of fluid supply paths from the outside include, for example, liquid, gas, a solid-liquid mixture in which metal fine particles are dispersed in the liquid, metal fine particles in the gas, and the like. The target is also a solid-gas mixture in which a gas is dispersed, a gas-liquid mixture in which a gas is not dissolved in a liquid, and the type of fluid is different not only when the chemical composition is different, but also for example, the temperature, the solid This includes cases where the liquid ratio and the like are different.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a micromixer according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0015]
(First embodiment)
1 and 2 show an example of a micromixer according to the first embodiment of the present invention. The
[0016]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0017]
As shown in FIG. 1, the base end surface of the
[0018]
As shown in FIG. 2, a substantially rectangular first
[0019]
As shown in FIG. 1, in the
[0020]
Here, the opening width W1 (see FIG. 2) along the diffusion direction of the first
[0021]
In the
[0022]
Here, a liquid discharge pipe (not shown) having a flange portion that is paired with the flange portion 30 is connected to the distal end portion of the mixer
[0023]
In the
[0024]
At this time, the interface contact point between the laminar flows formed by the solutions L1 and L2 introduced into the mixing
[0025]
PEF≧ (VMAX× TMAX 2) / DMIN... (1)
Next, the meaning of each physical quantity used in the above equation (1) will be described with reference to FIGS. First, the interface contact point CP is a point where the laminar flow formed by the solution L1 and the laminar flow formed by the solution L2 come into contact with each other in the mixing
[0026]
Initial flow velocity VMAX(M / sec) is the maximum initial flow rate of the solutions L1 and L2 introduced into the mixing
[0027]
The diffusion rate means the diffusion coefficient in Fick's diffusion equation (second law), which changes according to the mass of the diffusing molecule, the temperature and pressure of the diffusing material, and when an external force acts on the diffusing material. It also changes due to the influence of external forces. For this reason, it is difficult to theoretically obtain with sufficient accuracy, but for example, by observing the diffusion state of various solutions in the
[0028]
In the
[0029]
According to the
[0030]
At this time, the time (mixing time) S from when mixing of the solutions L1 and L2 is started in the mixing
[0031]
In addition, when a chemical reaction is accompanied by mixing of the solutions L1 and L2 in the mixing
[0032]
Further, in the
[0033]
(Second Embodiment)
FIG. 3 shows a micromixer according to the first embodiment of the present invention. Similar to the
[0034]
As shown in FIG. 3, the
[0035]
Here, a liquid discharge pipe (not shown) having a flange portion that is paired with the
[0036]
The base end surface of the large-diameter portion 114 in the mixer
[0037]
In the large-diameter portion 114 of the mixer
A circular opening having an opening diameter that is an intermediate dimension between the inner diameter of the
[0038]
In the mixer
[0039]
As shown in FIG. 3B, the first
[0040]
Here, the opening widths W1 and W2 define the opening areas of the
[0041]
In the space on the tip side of the mixing
[0042]
In the
[0043]
At this time, the interface contact point between the laminar flows formed by the solutions L1 and L2 introduced into the mixing
[0044]
PEF≧ (VMAX× TMAX 2) / DMIN... (1)
Next, the meaning of each physical quantity used in the above equation (1) will be described with reference to FIG. First, the interface contact point CP is a point where the laminar flow formed by the solution L1 and the laminar flow formed by the solution L2 come into contact with each other in the mixing
[0045]
Initial flow velocity VMAX(M / sec) is the maximum initial flow rate of the solutions L1 and L2 introduced into the mixing
[0046]
In the
[0047]
According to the
[0048]
At this time, the time (mixing time) S from when mixing of the solutions L1 and L2 is started in the mixing
[0049]
In addition, when a chemical reaction is accompanied by the mixing of the solutions L1 and L2 in the mixing
[0050]
In the
[0051]
In the micromixers 10 and 110 according to the embodiment of the present invention described above, the two types of solutions L1 and L2 are mixed in the mixing
[0052]
Further, in the description according to the present embodiment, only the case where only the solutions L1 and L2 are supplied to the
[0053]
【The invention's effect】
As described above, according to the micromixer according to the present invention, it is possible to reliably generate a solution in which a plurality of solutions supplied to the mixing channel are uniformly mixed or a chemical reaction accompanying the mixing is substantially completed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view along an axial direction showing a configuration of an example of a micromixer according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a cross section along a direction perpendicular to the axis of the micromixer shown in FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view along an axial direction and a direction perpendicular to the axis showing a configuration of a micromixer according to a second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 Micromixer
12 Mixer body
16 1st liquid supply path (fluid supply path)
18 Second liquid supply path (fluid supply path)
22 1st liquid supply port (supply port)
24 Second liquid supply port (supply port)
26 Mixing channel
110 Micromixer
112 Mixer body
142 First liquid supply path (fluid supply path)
144 Second liquid supply path (fluid supply path)
146 Mixing channel
152 1st liquid supply port (supply port)
154 Second liquid supply port (supply port)
Claims (2)
外部から供給された流体が一端部から他端部へ向ってそれぞれ流通する複数の流体供給路と、
前記複数の流体供給路の他端部にそれぞれ開口し、前記流体供給路内における流体の流通方向と直交する所定の拡散方向に沿って互いに隣接するように配設され、かつ前記拡散方向に沿った開口幅が1μm以上で500μm以下とされた複数の供給口と、
一端部が前記複数の供給口に接続され、該複数の供給口を通して導入された流体を他端部から吐出するミキシング流路とを有し、
前記拡散方向に沿って互いに隣接する一対の前記供給口を通し前記ミキシング流路内へそれぞれ導入された流体層流の界面接触点から、ミキシング流路の終端までの前記流通方向に沿った実効路長をPEF(m)、
前記ミキシング流路内にそれぞれ導入された各流体の初期流速であって最大のものをVMAX(m/秒)、
前記ミキシング流路内における複数の流体を均一に混合するための各流体の前記拡散方向に沿った拡散距離であって最大のものをTMAX(m)、
前記ミキシング流路内にそれぞれ導入された各流体の拡散速度であって最小のものをDMIN(m2/秒)とした場合、
前記実効路長P EF を、下記(1)式を満たすように設定したことを特徴とするマイクロミキサー。
PEF≧(VMAX×TMAX 2)/DMIN・・・(1)Introducing a fluid into a single mixing channel through a plurality of supply ports, and diffusing the fluids in the normal direction of their contact interface while mixing these fluids as a laminar laminar flow. A mixer,
A plurality of fluid supply paths through which fluid supplied from the outside flows from one end to the other end;
Opened to the other end of each of the plurality of fluid supply passages, disposed adjacent to each other along a predetermined diffusion direction orthogonal to the fluid flow direction in the fluid supply passage, and along the diffusion direction A plurality of supply ports having an opening width of 1 μm or more and 500 μm or less;
One end portion is connected to the plurality of supply ports, and has a mixing flow path for discharging the fluid introduced through the plurality of supply ports from the other end portion,
Effective path along the flow direction from the interface contact point of the fluid laminar flow introduced into the mixing channel through the pair of supply ports adjacent to each other along the diffusion direction to the end of the mixing channel The length is P EF (m),
V MAX (m / sec) is the maximum initial flow velocity of each fluid introduced into the mixing flow path,
T MAX (m) is the maximum diffusion distance along the diffusion direction of each fluid for uniformly mixing a plurality of fluids in the mixing channel,
When the minimum diffusion rate of each fluid introduced into the mixing channel is D MIN (m 2 / sec),
The micromixer characterized in that the effective path length P EF is set so as to satisfy the following expression (1).
P EF ≧ (V MAX × T MAX 2 ) / D MIN (1)
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