JP3742150B2 - Vibrating fruit harvester - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、果樹園等で特にサクランボを収穫する振動式果実収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、サクランボ等の果実を収穫する方法としては、梯子等を用いて作業者が手で果実を収穫する方法が一般的とされていた。しかし、この方法は非常に効率が悪く、また危険なため、近年これらの果実を地上から収穫するための装置が開発されている。
【0003】
上記のような装置としては、長尺な竿の先端部にコ字状等のフックを備え、また、この竿を振動させる動力源を装備している。そして前記フックを果樹の枝に引っかけ、動力源を駆動させて前記竿を振動させ、そして果樹の枝を揺らして果実を振り落とすようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような振動装置(シェイカ)の場合、作業時にフックを枝に引っかけるだけである。そのため、振動させると前記フックが枝を叩いてしまい、果樹を痛めてしまう問題点が派生する。
また、果樹の枝の太さに合わせてある程度フックを選択しなくてはならず、作業性を低下させてしまう問題点が派生する。
さらに、フックを引っかけているだけから、枝に振動が適正に伝達されず、果実を適正に振り落とせない問題点が派生する。
【0005】
本発明はこれらの問題点を解決すべく案出されたもので、簡単かつ安価な構成で、果樹になる果実を適正に振り落とせる振動式果実収穫機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明による振動式果実収穫機は、長尺な操作竿と、前記操作竿の内部で摺動可能に配設される可動軸と、前記可動軸の先端部に設けられ果樹の枝を挟持する開閉式のクランプ機構と、前記クランプ機構を開閉動作させ、クランプの開度をラチェット機構により固定する開閉ハンドルと、前記可動軸を全長方向に振動させる駆動源と、を備えて成ることを特徴とする。
【0007】
また、上記クランプ機構は、左クランプと右クランプとを備えており、該左,右クランプは互いに対するように湾曲状に形成されており、かつ、湾曲部の頂点が上記可動軸の軸線上に位置するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
さらに、上記駆動源は、背負い式のエンジンと、上記竿の基端部に設けられるミッションとをフレキシブルホースで連結してなることを特徴とする。
【0009】
【作用】
上記構成により本発明の振動式果実収穫機では、まず果樹の枝の太さに合わせて、開閉ハンドルを操作して開閉クランプにて枝を挟持させる。そしてラチェット機構により開閉ハンドルを固定し、開閉クランプを挟持状態に保持する。次にエンジン動力を可動軸に伝達させ、可動軸を振動させて枝を揺らし、果実を振り落とすようにする。
【0010】
この際、前記クランプは湾曲状に形成されていることから、枝の太さに拘わらず枝をクランプの周囲でしっかり挟持でき、また湾曲部の頂点が上記可動軸の軸線上に位置するように構成されていることから、常に枝の中心部を前記可動軸の軸線上に位置させることができ、振動を的確に枝に伝えることができる。
また、開閉ハンドルをラチェット機構により固定しているため、作業者がハンドルを握ったまま操作せずに、操作竿のみを握って作業を行うことができるため、作業者の労力が低減される。
【0011】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の振動式果実収穫機1を示しており、該振動式果実収穫機1は、長尺な操作竿2と、前記操作竿2の内部で摺動可能に配設される可動軸3と、前記可動軸3の先端部に設けられ果樹の枝を挟持する開閉式のクランプ機構4と、前記クランプ機構4を開閉動作させ、クランプ4の開度をラチェット機構5により固定する開閉ハンドル6とを備えている。
【0012】
前記操作竿2はアルミ等の比較的軽量な材質で作られており、長尺円筒状に形成されている。また、該操作竿2の内部には,少なくとも全長に亘って可動軸3が配設されており、操作竿2に対して長さ方向に摺動自在に構成されている。さらに、前記操作竿2には、作業者が握るグリップ21が設けられており、該グリップ21はゴムまたは樹脂のような弾性部材で形成されており、操作竿21の振動等を吸収するようになっている。
【0013】
また前記操作竿2及び可動軸3の基端部には、ミッション7が設けられている。図2に示すように、該ミッション7には、エンジン8からの回転動力がフレキシブルホース81を介して伝達される回転軸71が装備されており、該回転軸71はベヤリング71aにより機枠に対して回動自在に配設されている。また該回転軸71にはウォームギヤ72が連結されており、クランクホイール73と連結されているウォームホイールギヤ74と互いに噛み合っている。また、前記クランクホイール73の外周近傍には、クランクロッド75の一端部が回動自在に連結されており、また、クランクロッド75の他端部は前記可動軸3の基端部に回動自在に連結されている。
【0014】
上述のように構成されるミッション7は、エンジン8からの動力を受けて、回転軸71が回転し、ウォームギヤ72が回転する。そしてウォームギヤの特性から、ウォームギヤの回転速度が減速されてウォームホイールギヤに動力伝達されてクランクホイール73が回転するようになる。そして該クランクホイール73の回転に伴いクランクロッド75が回転するが,この際クランクロッド75の一端は前記クランクホイール73に対して回動自在に連結され,またクランクロッド75の他端は前記可動軸3の基端部に回動自在に連結されているため、クランクロッド75はクランク運動して、クランクホイール73の回転運動が直線運動に変換されるようになる。その結果、可動軸3が直線運動するようになる。
【0015】
前記開閉式のクランプ機構4は、図3,図4に示すように、第1ブラケット41と,第2ブラケット42と,左クランプ43と,右クランプ44と,クランプ支持材45とを備えている。
前記第1ブラケット41は、ある程度剛性を有する金属板で形成されており、軽量及び剛性を考慮して複数箇所を円形状にくり貫いた孔41aが穿孔されている。また、該第1ブラケット41の一端は前記可動軸3の先端に連結されており、前記可動軸3が直線運動することで、この第1ブラケット41が振動するようになる。
【0016】
また前記第2ブラケット42は、前記第1ブラケット41の先端近傍にて、所要高さを有してボルト42a,42aにて連結されており、また図中にて上下方向に長孔42bが形成されている。
前記左クランプ43と右クランプ44は、互いに対するように湾曲状に形成されており、また図に示すように湾曲部の頂点が前記可動軸3の軸線上に位置するように配設されている。さらに前記左クランプ43と右クランプ44には、その内側にゴム材等の弾性体43a,44aが配設されている。
そのため、この左クランプ43と右クランプ44とで枝を挟持した場合、枝を湾曲部全体で傷付けないよう挟持することができ、また枝の中心が前記可動軸3の軸線上に位置するようになる。その結果、果樹の枝に適正に振動を伝えることが出来る。
【0017】
また該左クランプ43と右クランプ44とは、互いに交差して連結ボルト46にて前記第1ブラケット41に回動自在になるようにして連結されており、また、左,右クランプ43,44の終端部には、それぞれクランプ支持材45,45が回動自在に連結されており、さらに該クランプ支持材45,45は、前記長孔42bに沿って移動するスライドピン47によって互いに回動自在に連結されている。
【0018】
また前記スライドピン47には、後述するワイヤ9が連結されており、また、スライドピン47はスプリング48により常時下方へ付勢されている。
そのため、常時は図3に示すように、スライドピン47は長孔42b内にて下方に位置し、クランプ4は開状態にある。
また、図4に示すように、ワイヤ9が引かれると、スライドピン47はスプリング48の弾性力に抗して上方へスライドし、合わせてクランプ45は閉じるようになる。
【0019】
また図5に示すように、前記操作竿2にはハンドル固定ブラケット61が固定されている。そして、該ハンドル固定ブラケット61に前記クランプ4の開閉動作をさせる開閉ハンドル6が回動自在に連結されている。
前記開閉ハンドル6には、作業者が手を引っかけるトッテ部62が設けられており、また、一端が前記クランプ機構4のスライドピン47に連結されているワイヤ9の他端が該開閉ハンドル6に連結されている。さらに、該開閉ハンドル6の周辺一部にはラチェット刃51が形成されている。また、前記ハンドル固定ブラケット61には、前記ラチェット刃51に噛合うラチェット爪52が回動自在に設けられている。ここで図示しないが前記開閉ハンドル6はバネ等でクランプ開方向に付勢されており、また、ラチェット爪52もバネ等で爪がラチェット刃51に噛合う方向に付勢されている。
【0020】
このように構成される開閉ハンドル6は、作業者がトッテ部62を操作竿2側に引き寄せた場合に、ワイヤ9が引かれることとなり、前記クランプ4は閉じることになる。またこの際、ラチェット爪52は開閉ハンドル6に形成されたラチェット刃に噛合っているため、ハンドル6は固定されてクランプ4の開閉度も固定されることになる。
【0021】
次に本発明による振動式果実収穫機1の作用を説明する。
まず作業者は、収穫する対象の果樹の枝を、開閉ハンドル6を操作してクランプ機構4でしっかりと挟持させる。この際、ラチェット爪52は開閉ハンドル6に形成されたラチェット刃に噛合っているため、ハンドル6は固定されてクランプ機構4の開閉度も固定されることになる。また、左,右クランプ43,44は湾曲状に形成されていることから、枝の太さに拘わらず枝をクランプ43,44の周囲でしっかり挟持でき、また湾曲部の頂点が上記可動軸3の軸線上に位置するように構成されていることから、常に枝の中心部を前記可動軸3の軸線上に位置させることができ、振動を的確に枝に伝えることができる。
次に、作業者はエンジン8のスロットル82を操作して可動軸3を振動させる。この際ミッション7内ではウォームギアによって適度な回転速度に減速され、振動数も適正値にされている。
そして作業者はクランプ機構4がラチェット機構5によって固定されていることから、両手で操作竿を持って収穫作業を行う。
【0022】
尚、上記したエンジン8は作業者が背中に背負タイプのもでもよいし、または地上に置く接地型タイプのものでもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による振動式果実収穫機によれば、まず果樹の枝の太さに合わせて、開閉ハンドルを操作して開閉クランプにて枝を正確に挟持させることができる。そしてラチェット機構により開閉ハンドルを固定し、開閉クランプを挟持状態に保持することができるため、作業者の労力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振動式果実収穫機の全体説明図である。
【図2】ミッションの構造説明図である。
【図3】クランプの構造説明図である。
【図4】クランプの構造説明図である。
【図5】ハンドル部の説明図である。
【符号の説明】
1 振動式果実収穫機
2 操作竿
21 グリップ
3 可動軸
4 クランプ
41 第1ブラケット
42 第2ブラケット
43 左クランプ
44 右クランプ
45 クランプ支持材
46 連結ボルト
47 スライドピン
48 スプリング
5 ラチェット機構
51 ラチェット刃
52 ラチェット爪
6 開閉ハンドル
61 ハンドル固定ブラケット
62 トッテ
7 ミッション
71 回転軸
72 ウォームギヤ
73 クランクホイール
74 ウォームホイールギヤ
75 クランクロッド
8 エンジン
81 フレキシブルホース
82 スロットル
9 ワイヤ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vibrating fruit harvester that harvests cherries, particularly in an orchard.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method for harvesting fruits such as cherries, a method in which an operator manually harvests fruits using a ladder or the like has been considered. However, since this method is very inefficient and dangerous, recently, an apparatus for harvesting these fruits from the ground has been developed.
[0003]
As an apparatus as described above, a hook having a U-shape or the like is provided at the distal end portion of a long hook, and a power source for vibrating the hook is provided. Then, the hook is hooked on the branch of the fruit tree, the power source is driven to vibrate the straw, and the fruit branch is shaken off by shaking the branch of the fruit tree.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the case of the vibration device (shaker) as described above, the hook is simply hooked on the branch during the work. For this reason, there is a problem that, when vibrated, the hook hits the branch and damages the fruit tree.
In addition, hooks must be selected to some extent in accordance with the thickness of the branches of the fruit tree, which leads to a problem that reduces workability.
Furthermore, since the hook is only hooked, vibrations are not properly transmitted to the branches, resulting in a problem that the fruit cannot be shaken off properly.
[0005]
The present invention has been devised to solve these problems, and it is an object of the present invention to provide a vibrating fruit harvester that can shake off fruits that are fruit trees in a simple and inexpensive configuration.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, a vibratory fruit harvesting machine according to the present invention is provided with a long operating rod, a movable shaft slidably disposed within the operating rod, and a tip of the movable shaft. An openable / closable clamp mechanism for sandwiching the branches of the fruit tree, an open / close handle for opening and closing the clamp mechanism and fixing the opening of the clamp by a ratchet mechanism, and a drive source for vibrating the movable shaft in the full length direction. It is characterized by comprising.
[0007]
The clamp mechanism includes a left clamp and a right clamp, the left and right clamps are formed in a curved shape so as to be opposed to each other, and the apex of the curved portion is on the axis of the movable shaft. It is comprised so that it may be located.
[0008]
Further, the drive source is characterized in that a backpack-type engine and a mission provided at the base end of the rod are connected by a flexible hose.
[0009]
[Action]
With the above configuration, in the vibrating fruit harvesting machine of the present invention, the branch is first clamped by operating the opening / closing handle in accordance with the thickness of the branch of the fruit tree. The open / close handle is fixed by the ratchet mechanism, and the open / close clamp is held in a clamped state. Next, the engine power is transmitted to the movable shaft, the movable shaft is vibrated, the branch is shaken, and the fruit is shaken off.
[0010]
At this time, since the clamp is formed in a curved shape, the branch can be firmly clamped around the clamp regardless of the thickness of the branch, and the apex of the curved portion is positioned on the axis of the movable shaft. Since it is comprised, the center part of a branch can always be located on the axis line of the said movable shaft, and a vibration can be correctly transmitted to a branch.
In addition, since the opening / closing handle is fixed by the ratchet mechanism, the operator can operate by holding only the operating rod without operating the operator while holding the handle, thereby reducing the labor of the operator.
[0011]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a vibrating
[0012]
The
[0013]
A mission 7 is provided at the base end of the
[0014]
In the mission 7 configured as described above, the
[0015]
As shown in FIGS. 3 and 4, the openable clamp mechanism 4 includes a
The
[0016]
The
The
Therefore, when a branch is clamped by the
[0017]
The
[0018]
The
For this reason, as shown in FIG. 3, the
As shown in FIG. 4, when the wire 9 is pulled, the
[0019]
As shown in FIG. 5, a
The opening /
[0020]
With the opening /
[0021]
Next, the operation of the
First, the operator firmly holds the branches of the fruit tree to be harvested with the clamp mechanism 4 by operating the opening /
Next, the operator operates the
Since the clamp mechanism 4 is fixed by the
[0022]
Note that the engine 8 described above may be of the back type on the back of the operator, or may be of the ground type that is placed on the ground.
[0023]
【The invention's effect】
As described above, according to the vibratory fruit harvesting machine of the present invention, the branch can be accurately clamped by the open / close clamp by operating the open / close handle according to the thickness of the branch of the fruit tree. Since the open / close handle can be fixed by the ratchet mechanism and the open / close clamp can be held, the labor of the operator can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall explanatory view of a vibrating fruit harvester according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of the structure of a mission.
FIG. 3 is an explanatory diagram of a clamp structure.
FIG. 4 is an explanatory diagram of a clamp structure.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a handle portion.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (2)
上記クランプ機構は、左クランプと右クランプとを備えており、該左,右クランプは互いに対するように湾曲状に形成されており、かつ、湾曲部の頂点が上記可動軸の軸線上に位置するように構成されていることを特徴とする振動式果実収穫機。A long operating rod, a movable shaft slidably disposed inside the operating rod, an openable / closable clamping mechanism that is provided at a distal end portion of the movable shaft and sandwiches a branch of a fruit tree, and the clamping mechanism An opening / closing handle that fixes the opening of the clamp by a ratchet mechanism, and a drive source that vibrates the movable shaft in the full length direction ,
The clamp mechanism includes a left clamp and a right clamp, the left and right clamps are formed in a curved shape with respect to each other, and the apex of the curved portion is positioned on the axis of the movable shaft. This is a vibratory fruit harvesting machine.
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