JP3740833B2 - Engine with variable valve timing device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カム軸に対するスプロケットやタイミングプーリ等の回転位相を変えて、バルブの開閉タイミングを変更するようにした可変バルブタイミング装置(以下、VVTという)付エンジンに関し、特に、V型エンジンや水平対向エンジン等、2つのシリンダ列を有するエンジンの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のVVT付エンジンとして、例えば、特開平9−250310号公報に開示されるように、吸気側のカム軸の一端部に油圧式のアクチュエータを設け、このアクチュエータによりタイミングプーリとカム軸とを相対回転させるようにした直列4気筒エンジンが知られている。このものでは、カム軸端部のアクチュエータに最も近いいわゆる1番ジャーナルの軸受部(前端側軸受部)及び上記カム軸の内部に油路を形成し、該油路を含む油圧経路によりアクチュエータに供給する作動油圧を、上記1番ジャーナルの軸受部の近傍に設けた電磁弁によりデューティー制御することで、上記アクチュエータの作動を制御するようにしている。このように、上記電磁弁をアクチュエータまでの油路ができるだけ短くなるように配置することで、油圧制御の応答性を確保することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エンジンのシリンダレイアウトとしては、上記従来例の如き直列型のものの他に例えばV型や水平対向型のように左右2つのシリンダ列を設けたものがある。このものにVVTを装備する場合、従来同様に2つのVVTをそれぞれ左右各シリンダ列毎のカム軸端部に設けるとともに、2つの電磁弁をそれぞれ上記カム軸の1番ジャーナルの軸受部近傍に設けることが考えられる。
【0004】
しかしながら、その場合、上記電磁弁はスプールを高精度に制御して作動油圧を調整するものなので、自ずから配置上の制約がある。一方、上記1番ジャーナル軸受部の近傍のシリンダヘッドには配置スペースの余裕が少なく、しかも、左右の各シリンダ列でその複数のシリンダのオフセット配置に伴いスペースの余裕状態が異なっているので、電磁弁の左右各シリンダヘッドにおける配置状態を互いに異なったものにせざるを得ない。このため、上記電磁弁を収容する弁収容部材等を左右シリンダ列で共通化することは極めて困難になり、コスト増大を招くという不具合がある。
【0005】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、2つのシリンダ列を有するエンジンにVVTを装備するにあたり、左右各シリンダ列における電磁弁の配置に工夫を凝らすことで、電磁弁を収容する弁収容部材等の部品共通化を可能にして、コスト低減を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段では、左右2つのシリンダ列が互いにクランク軸方向に前後にオフセット配置されていることに着目し、そのオフセット配置に伴うスペースの余裕状態の違いに応じて、電磁弁の位置がシリンダヘッド上で前後に変わるように、2つの同じ弁収容部材を互いに前後に反転させて配置することにした。
【0007】
具体的には、請求項1記載の発明では、各々複数のシリンダがクランク軸方向に沿って前後方向に互いにオフセットし、かつクランク軸方向から見てV字状に配置された2つのシリンダ列と、該各シリンダ列におけるシリンダヘッドにそれぞれシリンダ列方向に延びるように配置されて軸受部により支持され、かつクランク軸上の駆動輪に無端伝動部材を介して駆動連結される従動輪が設けられていて、クランク軸に同期して駆動されてバルブを開閉作動させるカム軸と、該カム軸の前端部に設けられ、作動液の供給によりカム軸と従動輪とを進角側又は遅角側のいずれかへ相対回転させて、カム軸のクランク軸に対する回転位相を変更するバルブタイミング可変手段と、該バルブタイミング可変手段の進角側又は遅角側への作動機構に対し軸受部ないしカム軸内部の液路を介して供給される作動液の液圧を調整するスプール弁からなる電磁弁とを備えた可変バルブタイミング装置付エンジンを前提とする。
【0008】
そして、上記電磁弁は上記カム軸と略直交する方向に延びており、上記各シリンダ列におけるシリンダヘッドカバーには、カム軸前端側の前端側軸受部に対応して開口部が形成されていて、
該シリンダヘッドカバーの開口部を覆うように配設され、上記電磁弁を収容する収容孔と嵌挿部とが設けられた弁収容部材と、
一端部が上記前端側軸受部に結合される一方、他端部がシリンダヘッドカバーの開口部を貫通して上記弁収容部材の嵌挿部内に嵌挿されていて、上記前端側軸受部と弁収容部材とを連結するとともに、内部に上記電磁弁と上記前端側軸受部内の液路とを連通する液路が形成された中間部材とを備える。
【0009】
その上で、上記2つのシリンダ列における2つの弁収容部材を互いに同じものとし、それぞれ収容する電磁弁のソレノイドが互いに上記相対するシリンダ列側に向くように、互いに前後に反転させて配置し、かつ上記前側にオフセット配置されたシリンダ列では、上記電磁弁を中間部材よりも前側に位置づける一方、上記後側にオフセット配置されたシリンダ列では、電磁弁を中間部材よりも後側に位置づける構成とする。
【0010】
その上さらに、上記弁収容部材の収容孔の軸芯と嵌挿部の軸芯とがなす角度は、クランク軸方向から見て2つのシリンダ列のなす角度と略同一とされていて、上記収容孔に電磁弁が略水平方向に延びるように収容されているものとする。そして、上記弁収容部材には、上記収容孔内に収容された電磁弁の2つのアクチュエータポートを嵌挿部内に嵌挿された中間部材の2つの液路に個別に連通する2つの連通路が、互いに上記収容孔の軸線方向に離れ、かつ上記嵌挿部の軸線方向にも離れて形成され、上記収容孔内で相対的に深い位置に開口する一方の連通路は、上記嵌挿部内でも他方の連通路よりも深い位置に開口しているものとする。
【0011】
上記の構成によれば、2つのシリンダ列が互いにクランク軸方向に沿って前後にオフセット配置されていることを利用し、相対的に前側にオフセットしている前側シリンダ列では、電磁弁を収容する弁収容部材を、該電磁弁が中間部材よりも前側になるように配置する一方、反対に相対的に後側にオフセットしている後側シリンダ列では、上記弁収容部材を、電磁弁が中間部材よりも後側になるように前後に反転させて配置した。このことで、2つのシリンダヘッドにおけるシリンダ列のオフセット配置に伴うスペースの余裕状態の違いに対応して電磁弁が配置され、スペースの余裕が少ないシリンダヘッドの前端側軸受部の近傍に、共通の弁収容部材によって電磁弁を配置することができる。また、中間部材の配置が変わらないので、該中間部材の部品共通化も可能になる。よって、左右シリンダ列の部品共通化によってコスト低減が図られる。
【0012】
さらに、電磁弁がシリンダヘッドカバーの外側に配設される構成なので、電磁弁をシリンダヘッドカバー内に収容するためだけにシリンダヘッドカバーを大型化する必要がない。このことで、バルブタイミング可変手段を装備しない仕様のエンジンとの間で、互いにシリンダヘッドカバーを流用することができるので、このことによってもコスト低減が可能になる。
【0013】
さらにまた、電磁弁の中でも大型のソレノイドがV型に配置された2つのシリンダ列の内側に配置されているので、エンジン左右方向のコンパクト化が図られる。
【0014】
その上さらに、電磁弁を収容する収容孔の軸線が中間部材を嵌挿する嵌挿部の軸線に対し斜めになっていることを利用して、弁収容部材全体の無用の大型化を回避することができる。
【0015】
すなわち、一般に、アクチュエータ側に接続される電磁弁の2つのアクチュエータポートはスプール弁の長手方向に離れて配置されている。そのため、例えば、従来例の直列4気筒エンジンにおいて、電磁弁を略水平に配置する場合、上記電磁弁の2つのアクチュエータポートは水平方向に離れて配置されることになり、これらの2つのアクチュエータポートに連通するように弁収容部材に形成される2つの連通路の水平方向の間隔がある程度大きくならざるを得ず、弁収容部材全体の無用の大型化を招くことになる。
【0016】
これに対し、本発明では、上記電磁弁を収容する収容孔の軸線が中間部材を嵌挿する嵌挿部の軸線に対し斜めになっていることを利用して、上記2つの連通路を収容孔の軸線方向のみならず嵌挿部の軸線方向にも離して形成しているので、該2つの連通路の間隔がある程度大きくても、弁収容部材全体の無用の大型化を招くことはない。
【0017】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、カム軸の回転角を検出するカム角センサが前端側軸受部よりも後側に設けられているものとする。
【0018】
このことで、2つのシリンダ列のうち相対的に前側にオフセット配置された前側シリンダ列では、電磁弁が中間部材よりも前側にあるので、前端側軸受部の後側に残されたスペースにカム角センサを配置することができる。一方、相対的に後側にオフセット配置されている後側シリンダ列では、電磁弁が中間部材よりも後側にあっても、シリンダ列が全体として後側にオフセットしている分だけ前端側軸受部の後側に配置スペースの余裕があるので、このスペースにカム角センサを配置することができる。つまり、カム角センサの配置において、シリンダ列のオフセット配置に伴うスペースの余裕状態の違いを有効利用することができる。
【0019】
請求項3記載の発明では、請求項1記載の発明において、各シリンダ列のシリンダヘッドにはそれぞれ2本のカム軸が配置され、そのうちの相対するシリンダ列側のカム軸にのみバルブタイミング可変手段が配置されているものとする。このことで、シリンダヘッド毎に2本のカム軸が配設されて全高が高くなっているエンジンにおいて、電磁弁を略水平に配置することによりエンジン高さの増大を有効に抑制できる。
【0020】
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、各シリンダヘッドにおける2本のカム軸の軸芯間距離は、従動輪の直径の1.1倍以下とされており、前側にオフセット配置されたシリンダ列では、電磁弁は、少なくとも一部分が従動輪の上方に重なるように位置づけられ、かつ、シリンダヘッドカバーの上記電磁弁に対応する部分の高さは、カム軸に沿って後側の他の部分よりも低くされているものとする。
【0021】
すなわち、前側にオフセット配置されたシリンダ列では、前端側軸受部の後側に十分なスペースの余裕がないので、前端側軸受部よりも前側の従動輪及び無端伝動部材の上方で、その部分のシリンダヘッドカバーの高さを低く形成して、その上方に近接して上記電磁弁を配置することにより、上記前側シリンダ列におけるエンジン高さの増大を抑制して、エンジン全体のコンパクト化が図られる。
【0022】
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、後側にオフセット配置されたシリンダ列では、電磁弁は、少なくとも一部分が前端側軸受部よりも後側上方に位置づけられ、かつ、シリンダヘッドカバーの上記電磁弁に対応する部分の高さは、カム軸に沿って後側の他の部分よりも低くされているものとする。
【0023】
すなわち、後側にオフセット配置されたシリンダ列では、前端側軸受部の後側に十分なスペースの余裕があるので、その部分のシリンダヘッドカバーの高さを低く形成して、その上方に近接して上記電磁弁を配置することにより、上記後側シリンダ列におけるエンジン高さの増大を抑制して、エンジン全体のコンパクト化が図られる。
【0024】
請求項6記載の発明では、請求項1記載の発明における従動輪はスプロケットとし、無端伝動部材は上記スプロケットに巻き掛けられるチェーンとする。このことで、一般に、スプロケットはタイミングプーリよりも幅が狭いので、エンジン全長の短縮が図られる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0026】
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る可変バルブタイミング装置(以下、VVTという)付エンジンEを示し、このエンジンEは、3つのシリンダからなる2つのシリンダ列がそれぞれ2つのバンクA,B内に形成されたV型6気筒エンジンであり、上記AバンクとBバンクとの間の傾斜角度は約60°とされている。
【0027】
上記図1に示すように、バンクA,Bのそれぞれにおいて、シリンダヘッド1の上部には、吸気バルブを開閉作動させる吸気側のカム軸2と、排気バルブを開閉作動させる排気側のカム軸3とが、それぞれ複数箇所に設けられた軸受部4,4,…により回転可能に支持されている。上記2本のカム軸2,3のエンジン前側の端部(同図の下端部)には、図2にも示すように、それぞれカムプーリ5,6が取り付けられており、バンクA側の2つのカムプーリ5,6とバンクB側の2つのカムプーリ5,6と図示しないクランク軸に嵌合されたクランクプーリとの間にはタイミングベルト(無端伝動部材)7が張架されていて、このタイミングベルト7を介してクランク軸の回転力がカムプーリ5,5,6,6に伝達され、各バンクにおいて2本のカム軸2,3が回転駆動されるようになっている。
【0028】
また、上記バンクAのシリンダ列8,8,8は、バンクBのシリンダ列8,8,8に対してクランク軸方向に沿って前側にオフセット配置されており、このことで、相対的に後側に位置づけられたバンクBにおいては、カム軸2の前端部に設けられた1番ジャーナルの軸受部(前端側軸受部)4とシリンダ8との間に、バンクAに較べて相対的に大きな配置スペースの余裕ができる。尚、図1において、る9,9,…は、シリンダ8,8,…の燃焼室に連通されていて、図示しない点火プラグが装着されるプラグホールである。
【0029】
上記吸気側のカム軸2,2は、バンクA,BのそれぞれにおいてエンジンEの左右方向内側(相対するシリンダ列の側)に配置されており、これに対応して、図示しないエンジン吸気系がバンクA,Bの間に集中配置されている。そして、上記吸気側のカム軸2の前端部には、後述の如くカム軸2とカムプーリ5とを油圧力により相対回転させて、カム軸2のクランク軸に対する回転位相を変更するバルブタイミング可変手段としてのVVT10が設けられている。
【0030】
次に、上記VVT10の構成について説明するが、このVVT10は、図3に示すバンクAのものと図4に示すバンクBのものとが同様に構成されているので、ここでは、上記図4〜図7に基づいてバンクBについてのみ詳細に説明し、バンクAについては、同一部材には同一符号を付けてその説明を省略する。
【0031】
上記図4に示すように、シリンダヘッド1の上部に設けられたシリンダヘッドカバー30(図1参照)の内部において、吸気側のカム軸2の先端部(同図の右側の端部)には、1番ジャーナルの軸受部4よりも先端側の外周部にカムプーリ5が上記カム軸2に対し相対回転可能に取り付けられ、該カムプーリ5の外側には、VVT10が回転一体に連結されている。
【0032】
上記VVT10は、上記カム軸2の端面に回転一体に連結されたロータ31と、そのロータ31に対し相対的に所定角度だけ回動可能に連結される一方、上記カムプーリ5に回転一体に連結された円筒状のケーシング32とを備えている。上記ロータ31は、図5及び図6に示すように、円筒状のボス部の外周部から径方向外方に突出する4つのベーンが概ね等間隔に設けられたもので、座金部材33及びボルト34によりカム軸2に取り付けられて一体回転するようになっている。一方、上記ケーシング32は中空円筒状に形成され、円盤状の蓋部材35と共にボルト36により上記カムプーリ5に一体的に取り付けられ、このカムプーリ5と一体回転するようになっている。
【0033】
上記ロータ31及びケーシング32は、カム軸2の軸線z1を中心とする同心位置に位置づけられ、ロータ31のベーンとケーシング32の突出壁部とが周方向に交互に配置されており、各ベーンの先端面がケーシング32の内周面に摺接する一方、各突出壁部の先端面がロータ31のボス部の外周面に摺接している。すなわち、上記カムプーリ5、ロータ31及びケーシング32の間には、ロータ31のベーンとケーシング32の突出壁部とにより周方向に並んで8つの受圧室10a,10b,10a,10b,…が区画形成されている。
【0034】
尚、上記図5及び図6において、37,37,…はベーン及び突出壁部の各先端面に設けられたオイルシールである。また、上記図4において、32aはケーシング32と蓋部材35との間のオイル漏れを防止するための環状のオイルシールであり、さらに、32bは上記ケーシング32とカムプーリ5との間でのオイル漏れを防止するための環状のオイルシールである。このオイルシール32bは、カムプーリ5の焼結により成型された外周側部材5bとの相性が悪いので、上記カムプーリ5の内周側部材5aとVVT10のケーシング32との間をシールするように内周側に設けられている。
【0035】
上記8つの受圧室10a,10b,10a,10b,…のうち、ロータ31の各ベーンに対しカム軸2の回転側に位置づけられた4つの受圧室(遅角側液圧室)10a,10a,…は、それぞれロータ31のボス部内に形成された油路31aに連通されており、この油路31aを介して供給される作動油圧が増大すれば、ロータ31がケーシング32に対しカム軸2の回転と反対側に回動され、これにより、吸気バルブの作動タイミングが遅角側に変更される。
【0036】
一方、上記ロータ31の各ベーンに対して遅角側受圧室10a,10a,…の反対側に位置づけられた4つの受圧室(進角側液圧室)10b,10b,…は、それぞれ、ロータ31のボス部内に形成された油路31bに連通されており、この油路31bを介して供給される作動油圧が増大すれば、ロータ31はケーシング32に対しカム軸2の回転する側に回動され、吸気バルブの作動タイミングが進角側に変更される。
【0037】
本発明の特徴部分は、上記VVT10へ作動油を供給する油圧経路に設けられた電磁式のオイルコントロールバルブ(以下OCVという)44のバンクA,Bにおける配置構造にある。すなわち、上記OCV44は、図1に示すようにバンクA,Bにおいてそれぞれシリンダヘッドカバー30の上面に配置された共通のバルブケース(弁収容部材)40内に収容されており、該バルブケース40は、前側にオフセット配置されているバンクAにおいて、OCV44が相対的に前側に位置するように配置されている一方、後側にオフセット配置されているバンクBにおいて、OCV44が相対的に後側に位置するように前後に反転されて配置されている。
【0038】
詳述すると、例えばバンクBについて図4に示すように、1番ジャーナルの軸受部4の上方のシリンダヘッドカバー30には開口部30aが形成されており、この開口部30aを覆うようにシリンダヘッドカバー30の上面にバルブケース40が配設されている。このバルブケース40は、上記開口部30aの周囲のシリンダヘッドカバー30に形成された座面30c(図1参照)に接合されて、セットボルト30d,30d,…によりシリンダヘッドカバー30に固定されている。
【0039】
また、上記バルブケース40には、カム軸間方向(カム軸と直交する方向)に延びてOCV44を収容する配設孔(収容孔)40aが形成され、その配設孔40aに直交して後側(図4の左側)に略水平に延びるように形成されたインレット孔40bには、オイルジョイント41に連結されたユニオンボルト42及びオイルフィルタ43が内設されている。つまり、上記OCV44は1番ジャーナルの軸受部4よりも後側上方に位置づけられている。一方、上記バルブケース40の配設孔40aを隔てた反インレット孔側、すなわち該配設孔40aの前側(図4の右側)には、図の上下方向に延びて下面に開口し、逆T字形状の中間部材52(図7参照)を嵌挿する嵌挿部40cと、その嵌挿部40cを配設孔40aに連通する2つの連通路40d,40eとが形成されている。
【0040】
図7に示すように、上記バルブケース40の嵌挿部40cはシリンダ中心線yと平行に延びており、上記バルブケース40において、配設孔40aの軸線x1と上記嵌挿部40cの軸線x2(シリンダ中心線yに平行)とがなす角度は、バンクAとバンクBとの間の角度と同じく60°とされている。すなわち、OCV44は、上記配設孔40a内に略水平に延びるように収容されている。
【0041】
また、上記バルブケース40が配設されているシリンダヘッドカバー30の前端側は、1番ジャーナルの軸受部4の後側のシリンダヘッド1にスペースの余裕があることを利用して、カム軸2に沿って後側のシリンダ8,8,…が設けられている部分に較べて低くされ、かつ、上記OCV44との干渉を避けて弧を描くような形状とされており、このことで、シリンダヘッド30の上面に近接配置されたOCV44の上方への突出を抑制して、エンジンの高さ方向のコンパクト化が図られている。
【0042】
さらに、上記バルブケース40の配設孔40aと嵌挿部40cとを連通する2つの連通路40d,40eは、配設孔40aの軸線x1方向に互いに離れて、かつ嵌挿部40cの軸線x2方向にも互いに離れて形成されている。すなわち、OCV44を収容する配設孔40aの軸線x1が中間部材52を嵌挿する嵌挿部40cの軸線x2に対し斜めになっていることを利用し、上記2つの連通路40d、40eを嵌挿部40cの軸線x2方向に離して形成しており、このことで、上記2つの連通路40d、40eの間隔をOCV44の2つのアクチュエータポート50b、50bの間隔よりも小さくすることができ、その分だけバルブケース40を全体としてコンパクトに構成できる。
【0043】
一方、図3に示すバンクAにおいては、同様に、1番ジャーナルの軸受部4の上方に形成されたシリンダヘッドカバー30の開口部30aを覆って、バルブケース40が上記バンクAとは前後に反転して配設されている。すなわち、上記開口部30aを貫通して上方に突出する中間部材52が嵌挿部40cに嵌挿され、該嵌挿部40cの前側(同図の左側)に形成された配設孔40aにOCV44が収容されていて、さらに、該配設孔40aよりも前側のインレット孔40bにユニオンボルト42やオイルフィルタ43が内設されている。つまり、上記OCV44は、一部分がカムプーリ5の上方に重なるように位置づけられている。
【0044】
また、シリンダヘッドカバー30前端側の上記カムプーリ5及びVVT10の上方部分は、カム軸2に沿って後側のシリンダ8,8,…が設けられている部分に較べて低くされ、かつ、バンクBと同様にOCV44との干渉を避けて弧を描くような形状とされている。このことで、シリンダヘッド30の上面に近接配置されたOCV44の上方への突出を抑制して、エンジンの高さ方向のコンパクト化が図られている。
【0045】
尚、上記図3及び図4に示すように、上記バルブケース40には、配設孔40aの側方から下方に亘って、シリンダヘッドカバー30上面に臨んで開口するドレン孔40fが形成されている。
【0046】
次に、上記OCV44を介してVVT10に作動油を供給する液圧経路の構成について説明すると、作動油は、図示しないがクランクケース内のオイルギャラリからエンジン外周に設けられたオイルパイプを経由して上記バルブケース40に送られ、オイルジョイント41を介してユニオンボルト42内の油路に至り、ここからオイルフィルタ43を介して上記OCV44に供給される。
【0047】
上記OCV44は、図8に示すように、コイル45及びプランジャ46を有する電磁ソレノイド47と、一端部が上記プランジャ46に連結される一方、他端部がスプリング48により押圧されるスプール49と、該スプール49を収容するケーシング50とを備え、図示しないコントロールユニットからの出力信号を印加された電磁ソレノイド47により上記スプール49の位置が高精度にデューティ制御されて、供給される作動油の流量及び方向を制御するものである。尚、同図において、50aは、ケーシング50に形成され、供給される圧油を受け入れる供給ポート、50b,50bはVVT10側に接続されて作動油を給排する一対のアクチュエータポートであり、さらに、50c,50cはVVT10側から戻ってきた戻り油を排出するドレンポートである。
【0048】
そして、上記OCV44により油圧制御された作動油は、上記中間部材52及び軸受部4内に形成された油路によりカム軸2に供給され、そのカム軸2内に形成された油路を流通してVVT10の各油圧室10a,10b,…に供給されるようになっている。
【0049】
上記中間部材52は、図3及び図4にそれぞれ示すように、上端部がバルブケース40の嵌挿部40cに嵌挿される一方、下端部が1番ジャーナルの軸受部4の上面に取り付け固定されている。すなわち、吸気側のカム軸2を支持する軸受部4,4,…は、それぞれシリンダヘッド1の上面に設けられた半割状の下側軸受部53と、この下側軸受部53の上面に配設され、セットボルト(図示せず)により下側軸受部53に締結された半割状のカムキャップ55とにより構成されている。そして、上記軸受部4,4,…には互いに同一の軸受径を有する軸受面が形成されている。
【0050】
上記中間部材52には、バルブケース40の嵌挿部40cに嵌挿された状態で2つの連通路40d,40eのうちの一方40dによりOCV44に連通する横向きの油路61と、この油路61に連通して上下方向に延びる油路62と、上記他方の連通路40eによりOCV44に連通する横向きの油路63と、この油路63に連通して上下方向に延びる油路64とが形成されている。また、1番ジャーナルのカムキャップ55には、中間部材52の一方の油路62に連通して上下方向に延びる油路65と、上記中間部材52の他方の油路64に連通して上下方向に延びる油路66とが形成されている。さらに、上記カムキャップ55及び下側軸受部3に形成された軸受面には、上記油路65,66にそれぞれ連通するようにカム軸2の軸線z1方向に互いに離れて周方向に開口する2つの輪溝67,68が形成されている。
【0051】
また、上記カム軸2には、軸線z1方向に延びていて、一端(図3の左側端、図4の右側端)がカム軸2の端面に開口し、VVT10のロータ31の油路31aに連通する一方、他端(図3の右側端、図4の左側端)がカム軸2の1番ジャーナル部の外周面に開口し、上記軸受面に形成された一方の輪溝67に連通する遅角側の油路70が形成されている。さらに、上記カム軸2には、上記油路70と同様に一端が上記ロータ31の油路31bに連通する一方、他端が上記軸受面に形成された他方の輪溝68に連通する進角側の油路71が形成されている。
【0052】
さらに、上記図3に示すバンクAにおいては、1番ジャーナルの軸受部4よりも後側(図の右側)のカム軸2にセンシングプレート73が設けられるとともに、シリンダヘッドカバー30から下方斜め前側に突出して、上記センシングプレート73に設けられたピンの通過を検出することによりカム軸2の回転角度を検出するカム角センサ74が設けられている。一方、上記図4に示すバンクBにも、同様に1番ジャーナルの軸受部4よりも後側(図の左側)のカム軸2にセンシングプレート73が設けられるとともに、シリンダヘッドカバー30には下方斜め横向きに突出するようにカム角センサ74が設けられている。
【0053】
すなわち、バンクA,Bのうち相対的に前側のバンクAでは、OCV44が中間部材52よりも前側にあるので、1番ジャーナルの軸受部4の後側に残されたスペースにカム角センサ74を配置することができる一方、相対的に後側のバンクBでは、OCV44が中間部材52よりも後側に配置されているが、シリンダ8,8,…が全体として後側にオフセットしている分だけ上記軸受部4の後側の配置スペースの余裕が大きいので、このスペースにカム角センサ74を配置することができる。つまり、カム角センサ74の配置において、シリンダ列8,8,…のオフセット配置に伴うスペースの余裕状態の違いを有効利用している。
【0054】
尚、上記図3及び図4において、VVT10をカム軸2に固定するボルト34内には、該VVT10から漏れた作動油をシリンダヘッド1内に還流させるリターン通路75が形成され、上記の漏れ油をカム軸2内を介してシリンダヘッド1のリターン通路76へ導き、シリンダブロック内に還流させるようになっている。
【0055】
上述の如く構成されたVVT付エンジンEにおいて、例えばアイドル運転状態のようなエンジンEの極低負領域において、吸気バルブの作動タイミングを遅角側に変更するときには、OCV44のデューティ制御により遅角側の受圧室10a,10a,…への作動油圧を増大させる。すなわち、オイルギャラリ側から供給される作動油は、図3及び4にそれぞれ矢印で示すように、OCV44からバルブケース40のポート40d、中間部材52の油路61,62及びカムキャップ55の油路65を流通して輪溝67に至り、その輪溝67に連通されるカム軸2内の遅角側の油路70を流通して、ロータ31の油路31aから4つの遅角側受圧室10a,10a,…に分配供給される。これにより、各遅角側受圧室10aの作動油圧が増大することで、ロータ31がケーシング32に対しカム軸2の回転と反対側に回動され、吸気バルブ23の作動タイミングが遅角側に変更されて、給排気のオーバーラップ量が小さくなる。
【0056】
その際、進角側受圧室10b,10b,…から排出された作動油は、ロータ31内の油路31bを経て、上記両図に矢印で示すようにカム軸2内の進角側の油路71を流通し、この油路71に連通される輪溝68からカムキャップ55内の油路66に流通する。そして、中間部材52の油路64,63及びバルブケース40のポート40eを通ってOCV44に戻り、ドレン孔40fから排出されて、シリンダヘッドカバー30のドレン受け部30bから開口部30aを介してシリンダブロック側に還流される。
【0057】
反対に、例えばエンジンEの運転状態が高負荷域にあり、吸気バルブの作動タイミングを進角側に変更して給排気のオーバーラップ量を大きくしたいときには、OCV44のデューティ制御により、上記と反対の作動油の流れによって進角側受圧室10b,10b,…の作動油圧を増大させればよい。
【0058】
上記の構成により、この実施形態のVVT付エンジンEでは、V型エンジンの2つのバンクA,Bにおいて、2つのシリンダ列8,8,…が互いに前後にオフセット配置されていることを利用し、OCV44を収容する共通のバルブケース40を、バンクAではOCV44が中間部材52よりも前側になるように配置する一方、バンクBでは、上記OCV44が中間部材52よりも後側になるように該中間部材52の位置を中心として前後に反転させて配置することで、バンクA,Bの2つのシリンダヘッド1,1において、配置スペースの余裕が少なく、かつその余裕状態が異なっていても、1番ジャーナルの軸受部4の近傍に共通のバルブケース40によりOCV44を配置することができ、よって、左右バンクA,Bにおけるバルブケース40の共通化によりコスト低減が図られる。
【0059】
また、上記OCV44がシリンダヘッドカバー30の上面に配設される構成なので、上記OCV44をシリンダヘッドカバー30内に収容するためだけに該シリンダヘッドカバー30を大型化する必要がなく、このことで、VVT10を装備しない仕様のエンジンとの間で互いにシリンダヘッドカバー30を流用することができるので、このことによってもコスト低減が可能になる。
【0060】
さらに、上記バルブケース40はOCV44を略水平方向に延びるように収容しているので、OCV44のスプール49をその自重によって左右いずれか一方に偏ることなく作動させることができ、これにより、制御精度の向上が図られる。しかも、スプール49側からの漏れ油がソレノイド47の近くで熱せられて作動油の劣化が早まることも回避できる。
【0061】
加えて、上記バルブケース40は、大型のソレノイド47をV型の2つのバンクA,Bの内側に向けて配置しており、このことはエンジンEの左右方向のコンパクト化に寄与している。
【0062】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記各実施形態では、クランク軸からの回転入力をタイミングベルト7及びカムプーリ5,6によりカム軸2,3に伝達するようにしているが、これに限らず、例えば、チェーン及びスプロケットにより伝達するようにしてもよい。このようにすれば、一般に、スプロケットはタイミングプーリよりも幅が狭いので、エンジン全長の短縮が図られる。
【0063】
また、VVT10の構成としては、油圧力によりカム軸2の軸線z1方向に進退するピストン部材を設け、このピストン部材の上記軸線z1方向の相対変位をヘリカルスプラインにより回転方向の相対変位に変換して、カム軸2とカムプーリ5とを相対回転させるものとしてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明における可変バルブタイミング装置付エンジンによれば、左右2つのシリンダ列を有するエンジンにおいて、該2つのシリンダ列が互いにクランク軸方向に前後にオフセット配置されていることを利用して、そのオフセット配置に伴うスペースの余裕状態の違いに対応するように、電磁弁を収容する弁収容部材を前後に反転させて配置したので、スペースの余裕が少なくても、共通の弁収容部材によって電磁弁を配置することができる。また、バルブタイミング可変手段を装備しない仕様のエンジンとの間でシリンダヘッドカバーを流用可能になり、よって、部品共通化によるコスト低減が図られる。
【0065】
また、大型のソレノイドをV型の2つのシリンダ列の間に配置することで、エンジン左右方向のコンパクト化が図られる。
【0066】
さらに、電磁弁を収容する収容孔の軸線が中間部材を嵌挿する嵌挿部の軸線に対し斜めになっていることを利用して、弁収容部材全体の無用の大型化を回避できる。
【0067】
請求項2記載の発明によれば、各シリンダ列でスペースの余裕状態が違うことを有効利用してカム角センサを配置できるので、エンジン全長のコンパクト化が図れる。
【0068】
請求項3記載の発明では、シリンダヘッド毎に2本のカム軸が配設されて全高が高くなっているエンジンでも、電磁弁を略水平に配置することによりエンジン高さの増大を抑制できる。
【0069】
請求項4記載の発明では、前側にオフセット配置されたシリンダ列で、前端側軸受部よりも前側の従動輪及び無端伝動部材の上方のシリンダヘッドカバー高さを低くして、その上方に電磁弁を近接配置することにより、エンジン高さの増大を抑えることができる。
【0070】
請求項5記載の発明によれば、後側にオフセット配置されたシリンダ列で、前端側軸受部の後側の部分のシリンダヘッドカバー高さを低くして、その上方に電磁弁を近接配置することにより、上記後側シリンダ列におけるエンジン高さの増大を抑えることができる。
【0071】
請求項6記載の発明によれば、エンジン全長の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るエンジンEの構成を示す一部切り欠き図である。
【図2】 ベルトカバーを省略して示す図1の正面図である。
【図3】 バンクAにおけるVVTの構成を示す図1のIII-III 断面図である。
【図4】 バンクBにおけるVVTの構成を示す図1のIV-IV 断面図である。
【図5】 図4の V-V 線におけるVVTの断面図である。
【図6】 図4の VI-VI 線におけるVVTの断面図である。
【図7】 図1のVII-VII 線における断面図である。
【図8】 OCVの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
E VVT付V型エンジン
1 シリンダヘッド
2 吸気側のカム軸
4 軸受部
5,6 カムプーリ(従動輪)
7 タイミングベルト(無端伝動部材)
8,8,8 シリンダ列
10 バルブタイミング可変装置(バルブタイミング可変手段)
30 シリンダヘッドカバー
30a シリンダヘッドカバーの開口部
40 バルブケース(弁収容部材)
40a バルブケースの配設孔(収容孔)
40c バルブケースの嵌挿部
40d,40e 連通路
44 オイルコントロールバルブ(電磁弁)
47 オイルコントロールバルブのソレノイド
50b オイルコントロールバルブのアクチュエータポート
52 中間部材
61,62,63,64 中間部材の油路
74 カム角センサ
x1 バルブケースの配設孔の軸線
x2 バルブケースの嵌挿部の軸線[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an engine with a variable valve timing device (hereinafter referred to as VVT) in which the rotation phase of a sprocket, a timing pulley or the like with respect to a camshaft is changed to change the valve opening / closing timing, and in particular, a V-type engine or a horizontal engine. It belongs to the technical field of an engine having two cylinder rows, such as an opposed engine.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this type of engine with a VVT, as disclosed in, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 9-250310, a hydraulic actuator is provided at one end of a camshaft on the intake side. An in-line four-cylinder engine that rotates relative to a shaft is known. In this configuration, an oil passage is formed in the inside of the cam shaft and the bearing portion (front end side bearing portion) of the so-called first journal closest to the actuator at the cam shaft end portion, and is supplied to the actuator through a hydraulic path including the oil passage. The operation of the actuator is controlled by duty-controlling the operating hydraulic pressure to be performed by an electromagnetic valve provided in the vicinity of the bearing portion of the first journal. Thus, by arranging the solenoid valve so that the oil passage to the actuator is as short as possible, the responsiveness of the hydraulic control can be ensured.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, as an engine cylinder layout, in addition to the serial type as in the above-described conventional example, there is a type in which two left and right cylinder rows are provided such as a V type and a horizontally opposed type. When this is equipped with a VVT, two VVTs are provided at the camshaft end portions of the left and right cylinder rows, respectively, and two solenoid valves are provided in the vicinity of the bearing portion of the first journal of the camshaft, as in the prior art. It is possible.
[0004]
However, in that case, since the solenoid valve adjusts the hydraulic pressure by controlling the spool with high accuracy, there is a restriction on the arrangement. On the other hand, the cylinder head in the vicinity of the No. 1 journal bearing portion has a small space for placement, and the left and right cylinder rows have different space margins due to the offset arrangement of the cylinders. The arrangement of the valves on the left and right cylinder heads must be different from each other. For this reason, it is extremely difficult to share the valve housing member and the like for housing the electromagnetic valve in the left and right cylinder rows, and there is a problem that the cost is increased.
[0005]
The present invention has been made in view of such a point, and the object of the present invention is to devise the arrangement of electromagnetic valves in each of the left and right cylinder rows when an engine having two cylinder rows is equipped with a VVT. Thus, it is possible to reduce the cost by enabling common parts such as a valve housing member that houses the electromagnetic valve.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the solution means of the present invention, paying attention to the fact that the left and right cylinder rows are offset from each other in the crankshaft direction, the difference in the space margin caused by the offset arrangement is noted. Accordingly, the two identical valve housing members are arranged so as to be reversed in the front-rear direction so that the position of the electromagnetic valve changes back and forth on the cylinder head.
[0007]
Specifically, in the first aspect of the invention, each of the plurality of cylinders is offset from each other in the front-rear direction along the crankshaft direction.And in a V shape when viewed from the crankshaft directionTwo cylinder rows arranged and the cylinder head in each cylinder rowArranged to extend in the direction of the cylinder rowA driven wheel supported by the bearing portion and driven and connected to the driving wheel on the crankshaft via an endless transmission member is provided.AndA camshaft that is driven in synchronism with the crankshaft to open and close the valve, and is provided at the front end of the camshaft, and the camshaft and the driven wheel are either advanced or retarded by supplying hydraulic fluid. Valve timing variable means for changing the rotational phase of the cam shaft relative to the crankshaft relative to the camshaft, and an operating mechanism for the advance side or the retard side of the valve timing variable means within the bearing portion or the cam shaft. It is premised on an engine with a variable valve timing device provided with an electromagnetic valve composed of a spool valve that adjusts the hydraulic pressure of the hydraulic fluid supplied through the fluid path.
[0008]
The solenoid valve extends in a direction substantially orthogonal to the cam shaft, and is attached to a cylinder head cover in each cylinder row.IsAn opening is formed corresponding to the front end side bearing portion on the camshaft front end side.And,
A valve housing member disposed so as to cover the opening of the cylinder head cover and provided with a housing hole and a fitting insertion portion for housing the electromagnetic valve;
One end portion is coupled to the front end side bearing portion, and the other end portion passes through the opening of the cylinder head cover and is fitted into the fitting insertion portion of the valve housing member. And an intermediate member having a liquid passage formed therein for communicating the solenoid valve and the liquid passage in the front end side bearing portion.The
[0009]
Moreover,The two valve housing members in the two cylinder rows are the same as each other,Inverted back and forth with each other so that the solenoids of the solenoid valves to be accommodated are directed toward the cylinder rows facing each other,And in the cylinder row offset arranged on the front side, the electromagnetic valve is positioned on the front side of the intermediate member, while in the cylinder row arranged offset on the rear side, the electromagnetic valve is positioned on the rear side of the intermediate member. To do.
[0010]
Furthermore, the angle formed between the shaft core of the receiving hole of the valve housing member and the shaft core of the fitting insertion portion is substantially the same as the angle formed by the two cylinder rows when viewed from the crankshaft direction. It is assumed that the solenoid valve is accommodated in the hole so as to extend in a substantially horizontal direction. The valve housing member has two communication passages that individually communicate the two actuator ports of the electromagnetic valve housed in the housing hole with the two liquid passages of the intermediate member inserted in the insertion portion. Further, the one communication path that is formed apart from each other in the axial direction of the housing hole and also in the axial direction of the fitting insertion portion and opens at a relatively deep position in the housing hole is also formed in the fitting insertion portion. It is assumed that the opening is deeper than the other communication path.
[0011]
the aboveWith this configuration, the two cylinder rows are offset from each other in the longitudinal direction along the crankshaft direction, and the front cylinder row that is relatively offset to the front side is a valve that accommodates the electromagnetic valve. In the rear cylinder row in which the accommodating member is disposed so that the electromagnetic valve is on the front side of the intermediate member, on the other hand, in the rear cylinder row that is relatively offset to the rear side, the valve accommodating member is the intermediate member. Inverted back and forth so as to be on the rear side. As a result, the solenoid valve is arranged corresponding to the difference in the space margin state due to the offset arrangement of the cylinder rows in the two cylinder heads, and in the vicinity of the front end side bearing portion of the cylinder head having a small space margin, An electromagnetic valve can be arranged by the valve housing member. Further, since the arrangement of the intermediate member does not change, it is possible to share the parts of the intermediate member. Therefore, the cost can be reduced by sharing the parts of the left and right cylinder rows.
[0012]
Furthermore, since the solenoid valve is arranged outside the cylinder head cover, it is not necessary to increase the size of the cylinder head cover just for accommodating the solenoid valve in the cylinder head cover. As a result, the cylinder head cover can be shared with the engine of the specification not equipped with the valve timing varying means, and this also makes it possible to reduce the cost.
[0013]
Furthermore, among the solenoid valves, a large solenoid is arranged inside two cylinder rows arranged in a V shape, so that the engine can be made compact in the left-right direction.
[0014]
In addition, by utilizing the fact that the axis of the accommodating hole that accommodates the electromagnetic valve is inclined with respect to the axis of the insertion portion into which the intermediate member is inserted, unnecessary enlargement of the entire valve accommodating member is avoided. be able to.
[0015]
That is, generally, the two actuator ports of the electromagnetic valve connected to the actuator side are arranged apart from each other in the longitudinal direction of the spool valve. Therefore, for example, in the conventional in-line four-cylinder engine, when the electromagnetic valves are arranged substantially horizontally, the two actuator ports of the electromagnetic valves are arranged apart from each other in the horizontal direction. The distance in the horizontal direction between the two communication passages formed in the valve housing member so as to communicate with each other must be increased to some extent, leading to an unnecessary increase in the size of the entire valve housing member.
[0016]
On the other hand, in the present invention, the two communication passages are accommodated by utilizing the fact that the axis of the accommodation hole that accommodates the electromagnetic valve is inclined with respect to the axis of the insertion portion into which the intermediate member is inserted. Since it is formed not only in the axial direction of the hole but also in the axial direction of the insertion portion, even if the interval between the two communication paths is large to some extent, the entire valve housing member is not unnecessarily increased in size. .
[0017]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the cam angle sensor for detecting the rotation angle of the cam shaft is provided on the rear side of the front end side bearing portion.
[0018]
In this way, in the front cylinder row that is offset relative to the front of the two cylinder rows, the solenoid valve is on the front side of the intermediate member, so that the cam remains in the space left behind the front end side bearing portion. An angle sensor can be arranged. On the other hand, in the rear cylinder row that is relatively offset to the rear side, even if the solenoid valve is on the rear side of the intermediate member, the front end side bearing is offset by the amount that the cylinder row is offset to the rear side as a whole. Since there is room for the arrangement space on the rear side of the unit, the cam angle sensor can be arranged in this space. That is, in the cam angle sensor arrangement, it is possible to effectively use the difference in the marginal state of the space associated with the offset arrangement of the cylinder row..
[0019]
Claim3In the described invention, the claims1In the described invention, two camshafts are arranged in the cylinder head of each cylinder row, and the valve timing variable means is arranged only on the camshaft on the opposite cylinder row side.HaveShall. Thus, in an engine in which two camshafts are disposed for each cylinder head and the total height is high, an increase in engine height can be effectively suppressed by arranging the solenoid valves substantially horizontally.
[0020]
Claim4In the described invention, the claims3In the described invention, the distance between the shaft centers of the two cam shafts in each cylinder head is 1.1 times or less of the diameter of the driven wheel, and in the cylinder array offset on the front side, the solenoid valve is The height of the portion corresponding to the solenoid valve of the cylinder head cover is set to be lower than the other portions on the rear side along the camshaft. To do.
[0021]
That is, in the cylinder row offset at the front side, there is not enough space on the rear side of the front end side bearing portion, so that the portion of the portion above the driven wheel and the endless transmission member on the front side of the front end side bearing portion is higher. The height of the cylinder head cover is formed low, and the solenoid valve is disposed close to the cylinder head cover, so that an increase in the engine height in the front cylinder row is suppressed and the entire engine is made compact.
[0022]
Claim5In the described invention, the claims4In the described invention, in the cylinder row offset at the rear side, the solenoid valve is at least partially positioned on the rear upper side of the front end side bearing portion, and the height of the portion corresponding to the solenoid valve of the cylinder head cover is high. The height is assumed to be lower than the other part on the rear side along the cam shaft.
[0023]
That is, in the cylinder row offset at the rear side, there is a sufficient space on the rear side of the front end side bearing portion, so the height of the cylinder head cover in that portion is formed low and close to the upper side. By disposing the solenoid valve, an increase in engine height in the rear cylinder row is suppressed, and the entire engine can be made compact.
[0024]
Claim6In the described invention, the driven wheel in the invention described in
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0026]
1 and 2 show an engine E with a variable valve timing device (hereinafter referred to as VVT) according to an embodiment of the present invention. This engine E has two banks of three cylinders each having two banks A. , B is a V-type 6-cylinder engine, and an inclination angle between the A bank and the B bank is about 60 °.
[0027]
As shown in FIG. 1, in each of the banks A and B, an
[0028]
Further, the
[0029]
The intake-
[0030]
Next, the configuration of the
[0031]
As shown in FIG. 4 above, inside the cylinder head cover 30 (see FIG. 1) provided at the top of the
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
In FIGS. 5 and 6,
[0035]
Among the eight
[0036]
On the other hand, four pressure receiving chambers (advance side hydraulic chambers) 10b, 10b,... Positioned on the opposite side of the retard side
[0037]
A characteristic part of the present invention is an arrangement structure in banks A and B of an electromagnetic oil control valve (hereinafter referred to as OCV) 44 provided in a hydraulic path for supplying hydraulic oil to the
[0038]
Specifically, as shown in FIG. 4 for bank B, for example, an
[0039]
The
[0040]
As shown in FIG. 7, the
[0041]
Further, the front end side of the
[0042]
Further, the two
[0043]
On the other hand, in the bank A shown in FIG. 3, similarly, the
[0044]
Further, the upper portions of the
[0045]
As shown in FIGS. 3 and 4, the
[0046]
Next, the configuration of a hydraulic pressure path for supplying hydraulic oil to the
[0047]
As shown in FIG. 8, the
[0048]
Then, the hydraulic oil hydraulically controlled by the
[0049]
As shown in FIGS. 3 and 4, the
[0050]
The
[0051]
The
[0052]
Further, in the bank A shown in FIG. 3, a
[0053]
That is, in the bank A which is relatively front of the banks A and B, since the
[0054]
3 and 4, the
[0055]
In the engine E with VVT configured as described above, for example, when the operation timing of the intake valve is changed to the retard side in the extremely low negative region of the engine E such as in an idling state, the retard side is controlled by the duty control of the
[0056]
At that time, the hydraulic oil discharged from the advance side
[0057]
On the other hand, for example, when the operating state of the engine E is in a high load range and the operation timing of the intake valve is changed to the advance side to increase the overlap amount of the supply and exhaust, the duty control of the
[0058]
In the engine E with VVT of this embodiment, the above configuration utilizes the fact that the two
[0059]
Further, since the
[0060]
Further, since the
[0061]
In addition, the
[0062]
In addition, this invention is not limited to the said embodiment, Other various embodiment is included. That is, in each of the above embodiments, the rotation input from the crankshaft is transmitted to the
[0063]
In addition, as a configuration of the
[0064]
【The invention's effect】
As described above, according to the engine with a variable valve timing device according to the first aspect of the present invention, in an engine having two left and right cylinder rows, the two cylinder rows are offset from each other in the crankshaft direction. Since the valve housing member that houses the electromagnetic valve is reversed and arranged so as to correspond to the difference in the space margin state due to the offset arrangement, even if the space margin is small, The electromagnetic valve can be arranged by a common valve housing member. In addition, the cylinder head cover can be used with an engine having a specification that does not include the valve timing varying means, and therefore, the cost can be reduced by sharing parts.
[0065]
Further, by arranging a large solenoid between two V-shaped cylinder rows, the engine can be made compact in the left-right direction.
[0066]
Furthermore, unnecessary enlargement of the entire valve accommodating member can be avoided by utilizing the fact that the axis of the accommodating hole for accommodating the electromagnetic valve is inclined with respect to the axis of the fitting insertion portion into which the intermediate member is fitted.
[0067]
According to the second aspect of the present invention, the cam angle sensor can be arranged by effectively utilizing the fact that the space state is different in each cylinder row, so that the total engine length can be reduced..
[0068]
Claim3In the described invention, even in an engine in which two camshafts are arranged for each cylinder head and the total height is high, an increase in engine height can be suppressed by arranging the solenoid valves substantially horizontally.
[0069]
Claim4In the described invention, in the cylinder row offset on the front side, the height of the cylinder head cover above the driven wheel and the endless transmission member on the front side is made lower than the front end side bearing portion, and the solenoid valve is arranged close to the cylinder head cover. As a result, an increase in engine height can be suppressed.
[0070]
Claim5According to the described invention, in the cylinder row offset at the rear side, the height of the cylinder head cover at the rear side portion of the front end side bearing portion is lowered, and the electromagnetic valve is disposed close to the cylinder head cover above, thereby An increase in engine height in the rear cylinder row can be suppressed.
[0071]
Claim6According to the described invention, the overall length of the engine can be shortened.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially cutaway view showing a configuration of an engine E according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view of FIG. 1 with a belt cover omitted.
3 is a cross-sectional view taken along the line III-III of FIG. 1 showing the configuration of the VVT in bank A. FIG.
4 is a cross-sectional view taken along the line IV-IV in FIG.
5 is a cross-sectional view of VVT along the line V-V in FIG. 4;
6 is a cross-sectional view of VVT taken along the line VI-VI in FIG. 4;
7 is a cross-sectional view taken along line VII-VII in FIG.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a configuration of an OCV.
[Explanation of symbols]
E V-type engine with VVT
1 Cylinder head
2 Inlet camshaft
4 Bearing part
5,6 Cam pulley (driven wheel)
7 Timing belt (endless transmission member)
8, 8, 8 cylinder row
10 Valve timing variable device (Valve timing variable means)
30 Cylinder head cover
30a Cylinder head cover opening
40 Valve case (valve housing member)
40a Valve case mounting hole (accommodating hole)
40c Insertion part of valve case
40d, 40e communication path
44 Oil control valve (solenoid valve)
47 Oil Control Valve Solenoid
50b Oil control valve actuator port
52 Intermediate member
61, 62, 63, 64 Oil passage of intermediate member
74 Cam angle sensor
x1 Axis of valve case hole
x2 Axis of valve case insertion
Claims (6)
上記各シリンダ列におけるシリンダヘッドにそれぞれシリンダ列方向に延びるように配置されて軸受部により支持され、かつクランク軸上の駆動輪に無端伝動部材を介して駆動連結される従動輪が設けられていて、クランク軸に同期して駆動されてバルブを開閉作動させるカム軸と、
上記カム軸の前端部に設けられ、作動液の供給によりカム軸と従動輪とを進角側又は遅角側のいずれかへ相対回転させて、カム軸のクランク軸に対する回転位相を変更するバルブタイミング可変手段と、
上記バルブタイミング可変手段の進角側又は遅角側への作動機構に対し軸受部ないしカム軸内部の液路を介して供給される作動液の液圧を調整するスプール弁からなる電磁弁とを備えた可変バルブタイミング装置付エンジンにおいて、
上記電磁弁は上記カム軸と略直交する方向に延びており、
上記各シリンダ列におけるシリンダヘッドカバーに、カム軸前端側の前端側軸受部に対応して開口部が形成され、
上記シリンダヘッドカバーの開口部を覆うように配設され、上記電磁弁を収容する収容孔と嵌挿部とが設けられた弁収容部材と、
一端部が上記前端側軸受部に結合される一方、他端部がシリンダヘッドカバーの開口部を貫通して上記弁収容部材の嵌挿部内に嵌挿されていて、上記前端側軸受部と弁収容部材とを連結するとともに、内部に上記電磁弁と上記前端側軸受部内の液路とを連通する液路が形成された中間部材とを備え、
上記2つのシリンダ列における2つの弁収容部材は互いに同じものとされ、それぞれ収容する電磁弁のソレノイドが互いに上記相対するシリンダ列側に向くように、互いに前後に反転されて配置され、
上記前側にオフセット配置されたシリンダ列では、上記電磁弁が中間部材よりも前側に位置している一方、上記後側にオフセット配置されたシリンダ列では、電磁弁が中間部材よりも後側に位置しており、
さらに、上記各弁収容部材の収容孔の軸芯と嵌挿部の軸芯とがなす角度は、クランク軸方向から見て2つのシリンダ列のなす角度と略同一とされていて、上記収容孔に電磁弁が略水平方向に延びるように収容されるとともに、
上記各弁収容部材には、それぞれ、
上記収容孔内に収容された電磁弁の2つのアクチュエータポートを嵌挿部内に嵌挿された中間部材の2つの液路に個別に連通する2つの連通路が、互いに上記収容孔の軸線方向に離れ、かつ上記嵌挿部の軸線方向にも離れて形成され、
上記収容孔内で相対的に深い位置に開口する一方の連通路は、上記嵌挿部内でも他方の連通路よりも深い位置に開口している
ことを特徴とする可変バルブタイミング装置付エンジン。A plurality of cylinders each having a plurality of cylinders offset in the front-rear direction along the crankshaft direction and arranged in a V shape when viewed from the crankshaft direction ;
A driven wheel is provided on the cylinder head in each cylinder row so as to extend in the cylinder row direction, is supported by a bearing portion, and is driven and connected to a drive wheel on the crankshaft via an endless transmission member. A camshaft driven in synchronization with the crankshaft to open and close the valve;
A valve that is provided at the front end of the cam shaft and that changes the rotational phase of the cam shaft relative to the crankshaft by rotating the camshaft and the driven wheel relative to either the advance side or the retard side by supplying hydraulic fluid. Timing variable means;
An electromagnetic valve comprising a spool valve for adjusting the hydraulic pressure of the hydraulic fluid supplied to the operating mechanism of the valve timing varying means toward the advance side or the retard side through a fluid path inside the bearing portion or cam shaft; In the engine with a variable valve timing device provided,
The solenoid valve extends in a direction substantially perpendicular to the camshaft;
In the cylinder head cover in each cylinder row, an opening is formed corresponding to the front end side bearing portion on the cam shaft front end side,
A valve housing member disposed so as to cover the opening of the cylinder head cover and provided with a housing hole and a fitting insertion portion for housing the electromagnetic valve;
One end portion is coupled to the front end side bearing portion, and the other end portion passes through the opening of the cylinder head cover and is fitted into the fitting insertion portion of the valve housing member. An intermediate member formed with a liquid passage that communicates with the electromagnetic valve and a liquid passage in the front end side bearing portion, as well as connecting a member;
The two valve housing members in the two cylinder rows are the same as each other, and are disposed so as to be reversed in the front-rear direction so that the solenoids of the solenoid valves that are housed respectively face the cylinder rows facing each other.
In the cylinder row arranged offset on the front side, the solenoid valve is located on the front side of the intermediate member, whereas in the cylinder row arranged offset on the rear side, the solenoid valve is located on the rear side of the intermediate member. and it is,
Furthermore, the angle formed by the shaft core of the receiving hole of each of the valve housing members and the shaft core of the fitting insertion portion is substantially the same as the angle formed by the two cylinder rows when viewed from the crankshaft direction. The electromagnetic valve is accommodated so as to extend in a substantially horizontal direction,
Each of the valve housing members includes
Two communication paths that individually communicate with the two fluid paths of the intermediate member inserted into the insertion portion of the two actuator ports of the electromagnetic valve accommodated in the accommodation hole are in the axial direction of the accommodation hole. Separated and formed also in the axial direction of the fitting insertion part,
The variable valve timing device characterized in that one communication passage that opens to a relatively deep position in the housing hole opens to a position deeper than the other communication passage in the fitting insertion portion. With engine.
カム軸の回転角を検出するカム角センサが前端側軸受部よりも後側に設けられていることを特徴とする可変バルブタイミング装置付エンジン。 In claim 1,
An engine with a variable valve timing device, wherein a cam angle sensor for detecting a rotation angle of a cam shaft is provided on a rear side of a front end side bearing portion .
各シリンダ列のシリンダヘッドにはそれぞれ2本のカム軸が配置され、そのうちの相対するシリンダ列側のカム軸にのみバルブタイミング可変手段が配置されていることを特徴とする可変バルブタイミング装置付エンジン。In claim 1 ,
The cylinder head of each cylinder bank is arranged two camshafts respectively, the variable valve timing engine equipped with, wherein the variable valve timing means only the camshaft opposing cylinder bank side of which are arranged .
各シリンダヘッドにおける2本のカム軸の軸芯間距離は、従動輪の直径の1.1倍以下とされており、
前側にオフセット配置されたシリンダ列では、
電磁弁は、少なくとも一部分が従動輪の上方に重なるように位置づけられ、
かつ、シリンダヘッドカバーの上記電磁弁に対応する部分の高さは、カム軸に沿って後側の他の部分よりも低くされていることを特徴とする可変バルブタイミング装置付エンジン。In claim 3 ,
The distance between the axes of the two cam shafts in each cylinder head is 1.1 times or less the diameter of the driven wheel.
In the cylinder row offset on the front side,
The solenoid valve is positioned such that at least a portion of the solenoid valve overlaps the driven wheel;
And the height of the part corresponding to the said solenoid valve of a cylinder head cover is made lower than the other part of the rear side along a cam shaft, The engine with a variable valve timing apparatus characterized by the above-mentioned.
後側にオフセット配置されたシリンダ列では、
電磁弁は、少なくとも一部分が前端側軸受部よりも後側上方に位置づけられ、
かつ、シリンダヘッドカバーの上記電磁弁に対応する部分の高さは、カム軸に沿って後側の他の部分よりも低くされていることを特徴とする可変バルブタイミング装置付エンジン。In claim 4 ,
In the cylinder row offset on the rear side,
The solenoid valve is positioned at least partially above the rear side of the front end side bearing portion,
And the height of the part corresponding to the said solenoid valve of a cylinder head cover is made lower than the other part of the rear side along a cam shaft, The engine with a variable valve timing apparatus characterized by the above-mentioned.
従動輪はスプロケットであり、
無端伝動部材は、上記スプロケットに巻き掛けられるチェーンであることを特徴とする可変バルブタイミング装置付エンジン。In claim 1,
The driven wheel is a sprocket,
The engine with a variable valve timing device, wherein the endless transmission member is a chain wound around the sprocket.
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