JP3739427B2

JP3739427B2 - Mold

Info

Publication number: JP3739427B2
Application number: JP26927094A
Authority: JP
Inventors: 久秋小瀬古; 寿治畠山; 彰士平野; 順渡部
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1994-11-02
Filing date: 1994-11-02
Publication date: 2006-01-25
Anticipated expiration: 2021-01-25
Also published as: JPH08127065A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、成形金型に係り、詳しくは、レーザービームプリンター、複写機、ファクシミリ等の光走査系、カメラ等のプラスチックレンズ、プラスチックミラー、プリズム等を成形するのに用いられるプラスチック精密成形金型に適用することができ、特に、成形品を多数個取りする際、キャビティ容積が各キャビティ毎で多少変動しても、前もって補正するような面倒な作業を行うことなく、各キャビティ間の容積ばらつきと各プラスチック母材間の重量ばらつきによる樹脂内圧のばらつきを抑えることができ、成形品の面精度のばらつきを抑えて歩留りを向上させることができる成形金型に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、プラスチック成形品の製造方法については、特開平４−１６３１１９号公報で報告されたものがある。
この従来のプラスチック成形品の製造方法では、所定の樹脂を樹脂の流動可能温度以上に加熱して樹脂の熱変形温度以下の温度に保持された金型に射出成形してゲートシールする射出成形工程と、射出成形した樹脂の温度が樹脂のガラス転移温度以上になるように樹脂を充填した金型を加熱して、ガラス転移温度以上の温度で所定時間保持し、更に樹脂の熱変形温度以下になるまで徐冷するエージング工程とからなるように構成している。
【０００３】
このため、金型温度を樹脂の熱変形温度以下に設定することができるので、樹脂の射出充填後における金型内の樹脂温度をそのガラス転移温度以下にならないように冷却する手間をなくすことができ、射出充填に要する時間を短縮することができるという利点を有する。
この特開平４−１６３１１９号公報で報告された従来のプラスチック成形品の製造方法では、引け等がなく、しかも転写性に優れた高精度な成形品を得ることを考慮して、樹脂のガラス転移温度以上で一定の樹脂内圧を発生させ、かつその圧力を樹脂の熱変形温度以下で大気圧と一致するような圧力に設定するように構成している。このため、一定のキャビティ容積に対して、一定の重量のプラスチック母材を用いることが望ましい。
【０００４】
この時、キャビティ容積が一定の場合に、プラスチック母材の重量ばらつきとしては、引け等がなく、しかも転写性に優れた高精度な成形品を得ることを考慮すると、±０．２％以下が好ましく、更に好ましくは±０．１５％以下である。この程度のプラスチック母材の重量ばらつきであれば、精密射出成形機により前もって略最終形状のプラスチック母材を容易に、かつ精度良く成形することができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特開平４−１６３１１９号公報で報告された従来のプラスチック成形品の製造方法では、低温から樹脂のガラス転移温度以上に加熱するという理由から、従来の射出成形法等に比べて成形時の発生圧力を数分の一と小さくすることができるため、金型材を薄くして容易に複数のキャビティを金型に形成することができる。
【０００６】
このため、この金型に形成した複数個のキャビティにより、成形品の多数個取りを容易に行うことができるうえ、金型材を薄くしつつ容易にキャビティ間隔を縮めることができるので、非常に熱効率を良好にすることができるという利点を有する。
しかしながら、このように、成形品を多数個取りする場合は、金型に複数個のキャビティを形成しなければならないため、キャビティの機械加工上どうしても各キャビティ間で容積等のばらつきが生じ易い。また、成形品を多数取りする場合は、キャビティ容積と同等のプラスチック母材を複数個成形しなければならないため、プラスチック母材の加工上どうしても各プラスチック母材間で容積等のばらつきが生じ易い。
【０００７】
このため、成形品を多数個取りする場合、各キャビティ間の容積ばらつきと各プラスチック母材間の重量ばらつきが生じていると、成形時に各キャビティ間で発生する樹脂内圧がばらつき易いので、成形品の面精度が均一になり難くなり、歩留りが低下することがあるという問題があった。
そこで、各キャビティ間で発生する樹脂内圧のばらつきを抑えるためには、各プラスチック母材のばらつきを各キャビティのばらつきの両者でもって±０．１５％以下となるように金型を構成すればよい。
【０００８】
しかしながら、この方法では、各プラスチック母材と各キャビティのばらつきを抑えるために、プラスチック母材と型作製時に、プラスチック母材と型が各々一定かどうか前もってチェックし、ばらつかないように補正したりする追加工を再度行わなければならず、手間がかかって面倒であるという問題があった。特に、キャビティ形状が複雑になる程、またキャビティ数が増える程、その作業は大変なものとなっていた。
【０００９】
そこで、本発明は、成形品を多数個取りする際、キャビティ容積が各キャビティ毎で多少変動しても、前もって補正するような面倒な作業を行うことなく、各キャビティ間の容積ばらつきと各プラスチック母材間の重量ばらつきによる樹脂内圧のばらつきを抑えることができ、成形品の面精度のばらつきを抑えて歩留りを向上させることができる成形金型を提供することを目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、略最終形状のプラスチック母材が挿入されるためのキャビティが形成された成形金型において、前記プラスチック母材を加熱する加熱手段と、前記キャビティの少なくとも一部を形成する可動入駒と、前記可動入駒を可動する入駒可動手段と、前記可動入駒を動かないように保持する入駒保持手段とを備え、前記加熱手段は、前記プラスチック母材をガラス転移温度以上まで加熱し、前記入駒可動手段は、前記キャビティ内の樹脂温度がガラス転移温度以上になった時、前記キャビティ内の樹脂内圧を目標とする内圧に設定するように前記可動入駒を可動し、前記入駒保持手段は、前記入駒可動手段によって前記可動入駒を可動した後の徐冷時の減圧時に前記可動入駒を動かないように保持することを特徴とするものである。
本発明は、前記入駒可動手段は、前記キャビティ内の樹脂内圧が目標とする内圧になった時に、前記可動入駒を可動することを特徴とするものである。
本発明は、前記入駒可動手段は、前記キャビティ内の樹脂内圧を目標とする内圧に設定するように前記キャビティと反対側に前記可動入駒を可動することを特徴とするものである。
【００１１】
本発明は、前記入駒保持手段は、前記入駒を駆動する油圧シリンダーと、前記キャビティ内の圧力を一定に保持するように前記油圧シリンダーの駆動を制御する制御手段とからなることを特徴とするものである。
【００１２】
本発明は、略最終形状のプラスチック母材が挿入されるためのキャビティが形成された成形金型において、前記プラスチック母材を加熱する加熱手段と、前記キャビティの少なくとも一部を形成する可動入駒と、前記可動入駒を可動する入駒可動手段と、前記可動入駒を動かないように保持する入駒保持手段とを備え、前記加熱手段は、前記プラスチック母材をガラス転移温度以上まで加熱し、前記入駒可動手段は、前記キャビティ内の樹脂温度がガラス転移温度以上になった時、前記キャビティ内の樹脂内圧を目標とする内圧に設定するように前記可動入駒を可動し、前記入駒保持手段は、静摩擦力を用いることにより、前記キャビティ内の圧力が目標とする圧力になるまで前記可動入駒を動かないように保持することを特徴とするものである。
本発明は、前記キャビティは、鏡面が形成され、前記可動入駒は、前記鏡面から離間した位置に配置してなることを特徴とするものである。
本発明は、成形金型を用いてプラスチック母材に鏡面を転写することを特徴とするものである。
【００１３】
【作用】
本発明の作用を比較例（従来例）と対比しながら説明する。
まず、比較例を図面を用いて説明する。
図１はプラスチック母材の構造を示す断面図、図２は比較例の成形金型の構造を示す断面図、図３は比較例のプラスチック母材を挿入してから成形品を取り出すまでの金型温度変化とキャビティ内の樹脂発生圧力変化とを示す図である。
【００１４】
図１，２において、１はプラスチック母材であり、２，３は各々鏡面入駒２ａ，３ａを有する上金型、下金型であり、４は鏡面入駒２ａと鏡面入駒３ａにより形成されるキャビティであり、５は上金型２と下金型３を挟むように配置された加熱冷却板であり、６は加熱冷却板５を挟むように配置された断熱板である。
比較例では、一定重量のプラスチック母材をある容積のキャビティ４に入れて、そのプラスチック母材１のガラス転移温度以上に加熱して、キャビティ４内にプラスチック母材１による一定の樹脂内圧を発生させる。
【００１５】
この時、キャビティ４容積が目標とする容積（取り出し時の熱変形温度以下の温度にて樹脂内圧が大気圧となるような容積）より大きくなる場合は、キャビティ４内に発生するプラスチック母材１による発生圧力が小さくなり、取り出し時負圧部が生じて引けが発生し、また逆にキャビティ４容積が目標とする容積より小さくなる場合は、取り出し時に残圧が生じてこれが応力となって鏡面転写不良を生じるという問題があった。
【００１６】
そこで、本発明では、入駒可動手段によりキャビティ内の樹脂温度がガラス転移温度以上になった時、キャビティ内の樹脂内圧を最適内圧に設定するようにキャビティに面する入駒の少なくとも１つを可動するように構成する。
このため、成形品を多数個取りする際、キャビティ内の樹脂温度がガラス転移温度以上で一定になった時、その温度での最適樹脂内圧と実測内圧を比較して、その差圧からキャビティ内の樹脂内圧を最適内圧に設定するようにキャビティに面する入駒を適宜可動することができる。
【００１７】
従って、成形品を多数個取りする際、キャビティ容積が各キャビティ毎で多少変動しても、前もって補正するような面倒な作業を行うことなく、各キャビティ間の容量ばらつきと各プラスチック母材間の重量ばらつきによるキャビティ内の樹脂内圧のばらつきを抑えることができるため、成形品の面精度のばらつきを抑えて歩留りを向上させることができる。
【００１８】
次に、本発明の他の作用を説明する。
入駒を可動して折角キャビティ内の樹脂圧力を一定にしても、徐冷時のキャビティ内の圧力減少時に圧縮力として樹脂に働くと、キャビティ内の樹脂に圧力不均一が生じて内部歪が発生し易くなり好ましくない。そこで、本発明では、入駒可動手段による入駒を可動した後、入駒保持手段により徐冷時の減圧時に入駒を動かないように入駒を保持するように構成する。
【００１９】
このため、入駒を可動してキャビティ内の樹脂圧力を一定にした後、徐冷時に入駒を動かないように保持することにより、キャビティ容積を変動しないようにして、キャビティ内の樹脂を均一な最適圧力下で冷却することができるので、局部的な歪を発生することなく高精度な成形品を効率良く得ることができる。
次に、本発明の他の作用を説明する。
【００２０】
鏡面駒を可動させると、鏡面部での樹脂に圧力不均一による歪が生じ易くなり好ましくない。そこで、本発明では、可動入駒を鏡面駒から離間した位置に配置してなるように構成する。
このため、可動入駒を鏡面から離して可動することにより、可動入駒の可動近傍で発生する圧力不均一による歪を鏡面部から遠ざけることができるので、鏡面部での樹脂に圧力不均一による歪を生じ難くすることができ、高精度な成形品を効率良く得ることができる。
【００２１】
次に、本発明の他の作用を説明する。
本発明では、入駒保持手段を、入駒を駆動する油圧シリンダーと、キャビティ内の圧力を一定に保持するように油圧シリンダーの駆動を制御する制御手段とからなるように構成する。
このため、入駒を可動してキャビティ内の樹脂内圧を一定にした後、徐冷時にキャビティ内の圧力を最適圧力で一定に保持するように、検知したキャビティ内の圧力を基に入駒を適宜駆動して入駒を固定化することができる。
【００２２】
従って、徐冷時に入駒を動かないように保持することにより、キャビティ容積を変動しないようにして、キャビティ内の樹脂を均一な最適圧力下で冷却することができるので、局部的な歪を発生することなく高精度な成形品を効率良く得ることができる。
次に、本発明の他の作用を説明する。
【００２３】
入駒を可動して折角キャビティ内の樹脂圧力を一定にしても、徐冷時のキャビティ内の圧力減少時に圧縮力として樹脂に働くと、キャビティ内の樹脂に圧力不均一が生じて内部歪が発生し易くなり好ましくない。そこで、本発明では、入駒保持手段によりキャビティ内の圧力が最適圧力になるまで静摩擦力を用いることにより、入駒を動かないように保持するように構成する。
【００２４】
このため、入駒を可動してキャビティ内の樹脂圧力を一定にした後、徐冷時に型構造を複雑にすることなくバネ等の弾性変形体や可動入駒部の圧入等の静摩擦力を利用して、入駒を動かないように保持することにより、キャビティ容積を変動しないようにして、キャビティ内の樹脂を均一な最適圧力下で冷却することができるので、局部的な歪を発生することなく高精度な成形品を得ることができる。
【００２５】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図４は本発明に係る一実施例の成形金型の構造を示す断面図である。
図４において、図２と同一符号は同一部分を示し、３ｂはキャビティ４に面するとともに、キャビティ４内の樹脂温度がガラス転移温度以上になった時、キャビティ４内の樹脂内圧を最適内圧に設定するように可動し、かつ油圧部と連絡した圧力調整用可動入駒である。
【００２６】
本実施例では、まず、キャビティ４に目標とする容積に対応するプラスチック母材重量よりやや重い（０．１〜０．５％）ものを挿入して型締めした後、ガラス転移温度以上に加熱する。この時、キャビティ４内のプラスチック母材から発生する樹脂内圧によって鏡面を転写する。この樹脂内圧は、当然目標とする最適圧力より大きくなる。そして、実際のキャビティ４内の樹脂圧力を検知して、その実測内圧と目標とする最適内圧を比較してその差圧から、油圧により圧力調整入駒３ｂを図４の矢印Ａの如く方向へ駆動して、キャビティ４内の樹脂内圧を目標とする最適内圧に設定する。
【００２７】
次に、一定時間保持した後、この圧力調整用可動入駒３ｂを固定し、徐冷してプラスチック母材の熱変形温度以下で、かつキャビティ４内の圧力が大気圧と同等になった時、型開きして成形品を取り出す。ここでは、各キャビティ４毎に実行するため、キャビティ４間ばらつきとプラスチック母材ばらつきを吸収することができる。
【００２８】
次に、図５は図４に示すキャビティ内圧力が一定以上になった時に、圧力調整用可動入駒が動く様子（変位量）を示す図であり、図６は図４に示す圧力調整用可動入駒によるキャビティ内の圧力調整によりやや重いプラスチック母材の残圧が解消される様子を示す図である。この方法では、キャビティ４内圧を小さくしても、圧力調整用可動入駒３ｂによるキャビティ４内の圧力を制御することにより、目標とする最適圧力に持っていくことができるため、プラスチック母材の重量の多少の変動やキャビティ４容積間の多少のばらつきがあっても何等問題ない。
【００２９】
このように、本実施例では、キャビティ４内の樹脂温度がガラス転移温度以上になった時、キャビティ４内の樹脂内圧を目標とする最適内圧に設定するように、キャビティに面する圧力調整用可動入駒３ｂを油圧部により可動するように構成している。
このため、成形品を多数個取りする際、キャビティ４内の樹脂温度がガラス転移温度以上で一定になった時、その温度での最適樹脂内圧と実測内圧を比較して、その差圧からキャビティ内の樹脂内圧を目標とする最適内圧に設定するようにキャビティ４に圧力調整用可動入駒３ｂを適宜可動することができる。
【００３０】
従って、成形品を多数個取りする際、キャビティ４容積が各キャビティ４毎で多少変動しても、前もって補正するような面倒な作業を行うことなく、各キャビティ４間の容量ばらつきと各プラスチック母材間の重量ばらつきによるキャビティ４内の樹脂内圧のばらつきを抑えることができるため、成形品の面精度のばらつきを抑えて歩留りを向上させることができる。
【００３１】
本実施例は、入駒を可動した後、入駒保持手段に圧力調整用可動入駒３ｂを可動した後、油圧部により徐冷時の減圧時に圧力調整用可動入駒３ｂを動かないように圧力調整用可動入駒３ｂを保持するように構成している。
このため、圧力調整用可動入駒３ｂを可動してキャビティ４内の樹脂圧力を一定にした後、徐冷時に圧力調整用可動入駒３ｂを動かないように保持することにより、キャビティ４容積を変動しないようにして、キャビティ４内の樹脂を均一な最適圧力下で冷却することができるので、局部的な歪を発生することなく高精度な成形品を効率良く得ることができる。
【００３２】
本実施例は、圧力調整用可動入駒３ｂを鏡面入駒２ａから離間した位置に配置してなるように構成する。
このため、圧力調整用可動入駒３ｂを鏡面から離して可動することにより、圧力調整用可動入駒３ｂの可動近傍で発生する圧力不均一による歪を鏡面部から遠ざけることができるので、鏡面部での樹脂に圧力不均一による歪を生じ難くすることができ、高精度な成形品を効率良く得ることができる。
【００３３】
次に、本発明においては、図７に示すように、鏡面入駒２ａ内に設けた熱電対等の温度センサー１１によりキャビティ４内の樹脂温度を測定して、その測定温度を圧力制御装置１２にフィードバックし、キャビティ４内の樹脂温度がガラス転移温度以上で一定になった時、圧力調整用可動入駒３ｂ側に設けた圧力センサー１３により測定したキャビティ４内の樹脂内圧を圧力制御装置１２へフィードバックする。
【００３４】
圧力制御装置１２は、その測定したキャビティ４内の樹脂内圧と目標とする最適樹脂内圧を比較し、その差圧から油圧シリンダー１４内を最適内圧になるように油圧シリンダー１４を駆動制御して、圧力調整用可動入駒３ｂを移動する。そして、この後、徐冷時にキャビティ４内の圧力を最適圧力で一定に保持するように、圧力センサー１３で検知したキャビティ４内の圧力を基に、圧力制御装置１２により油圧シリンダー１４を制御して圧力調整用可動入駒３ｂを微調整して固定する。
【００３５】
このため、上記実施例と同様、成形品を多数個取りする際、キャビティ４内の樹脂温度がガラス転移温度以上で一定になった時、その温度での最適樹脂内圧と実測内圧を比較して、その差圧からキャビティ４内の樹脂内圧を目標とする最適内圧に設定するようにキャビティ４に圧力調整用可動入駒３ｂを適宜可動することができる。
【００３６】
従って、成形品を多数個取りする際、キャビティ４容積が各キャビティ４毎で多少変動しても、前もって補正するような面倒な作業を行うことなく、各キャビティ４間の容量ばらつきと各プラスチック母材間の重量ばらつきによるキャビティ４内の樹脂内圧のばらつきを抑えることができるため、成形品の面精度のばらつきを抑えて歩留りを向上させることができる。
【００３７】
また、圧力調整用可動入駒３ｂを可動してキャビティ４内の樹脂内圧を一定にした後、徐冷時にキャビティ４内の圧力を最適圧力で一定に保持するように、検知したキャビティ４内の圧力を基に圧力調整用可動入駒３ｂを適宜駆動して圧力調整用可動入駒３ｂを制御性良く固定化することができる。
従って、徐冷時に圧力調整用可動入駒３ｂを動かないように保持することにより、キャビティ４容積を変動しないようにして、キャビティ４内の樹脂を均一な最適圧力下で冷却することができるので、局部的な歪を発生することなく高精度な成形品を効率良く得ることができる。
【００３８】
次に、本発明においては、図８に示すように、キャビティ４内の圧力が目標とする最適圧力になるまで可動入駒部の圧入等の摩擦発生部２１による静摩擦力とバネ２２による弾性変形を併用することにより、圧力調整用可動入駒３ｂを動かないように保持するように構成してもよい。
ここでは、摩擦発生部２１による静摩擦力とバネ２２による付勢力を利用している。この場合には、摩擦発生部２１とバネ２２により、キャビティ４内の圧力を最適圧力になるまで圧力調整用可動入駒３ｂを動かないようにすることを考慮すると、キャビティ４内の発生内圧が目標とする最適圧力よりも大きくなるようにキャビティ４容積とプラスチック母材重量のバランスを取ることが望ましい。
【００３９】
キャビティ４内圧が目標とする最適圧力になった時に、この圧力調整用可動入駒３ｂの摩擦発生部２１による静摩擦力とバネ２２によるバネ圧に勝てるようにしておくと、一定樹脂内圧以上で圧力調整用可動入駒３ｂが可動する。
なお、摩擦発生部２１による静摩擦力のみでは、圧力調整用可動入駒３ｂが動き過ぎて引けが生じ易くなり好ましくなく、また、バネ２２によるバネ圧のみでは徐冷時にバネ２２のバネ圧でキャビティ４内に圧縮力が生じて圧力の偏在と取り出し時の残圧による転写不良が生じ易くなり好ましくない。また、バネ２２によるバネ圧より摩擦発生部２１による静摩擦力が大きくなるように設計することにより、徐冷時のバネ２２による圧縮を避けるようにすることができ好ましい。
【００４０】
この場合は、圧力調整用可動入駒３ｂを可動してキャビティ４内の樹脂圧力を一定にした後、徐冷時に型構造を複雑にすることなくバネ２２による弾性変形体や摩擦発生部２１による静摩擦力を利用して、圧力調整用可動入駒３ｂを動かないように保持することにより、キャビティ４容積を変動しないようにして、キャビティ４内の樹脂を均一な最適圧力下で冷却することができるので、局部的な歪を発生することなく高精度な成形品を得ることができる。
【００４１】
なお、図８では、圧力調整用可動入駒３ｂとバネ２２をキャビティ４下部に設けたが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、図９に示す如く、圧力調整用可動入駒３ｂとバネ２２をキャビティ４側部に設けて構成してもよい。なお、圧力調整用可動入駒３ｂに他の金型構成部材より熱膨張率が小さいものを用い、これを圧入して静摩擦力を発生させ、温度上昇とともに静摩擦力が低下し、一定以上の樹脂内圧により可動し、また徐冷とともに静摩擦力が増加して入駒を固定できる構造としてもよい。
【００４２】
【発明の効果】
本発明によれば、成形品を多数個取りする際、キャビティ容積が各キャビティ毎で多少変動しても、前もって補正するような面倒な作業を行うことなく、各キャビティ間の容積ばらつきと各プラスチック母材間の重量ばらつきによる樹脂内圧のばらつきを抑えることができ、成形品の面精度のばらつきを抑えて歩留りを向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】プラスチック母材の構造を示す断面図である。
【図２】比較例の成形金型の構造を示す断面図である。
【図３】比較例のプラスチック母材を挿入してから成形品を取り出すまでの金型温度変化とキャビティ内の樹脂発生圧力変化とを示す図である。
【図４】本発明に係る一実施例の成形金型の構造を示す断面図である。
【図５】図４に示すキャビティ内圧力が一定圧以上になった時に圧力調整用可動入駒が動く様子を示す図である。
【図６】図４に示す圧力調整用可動入駒によるキャビティ内の圧力調整によりやや重いプラスチック母材の残圧が解消された様子を示す図である。
【図７】本発明に適用できる成形金型の構造を示す断面図である。
【図８】本発明に適用できる成形金型の構造を示す断面図である。
【図９】本発明に適用できる成形金型の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
１プラスチック母材
２ａ，３ａ鏡面入駒
３ｂ圧力調整用可動入駒
２上金型
３下金型
４キャビティ
５加熱冷却板
６断熱板
１１温度センサー
１２圧力制御装置
１３圧力センサー
１４油圧シリンダー
２１摩擦発生部
２２バネ[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a molding die, and more specifically, a plastic precision molding die used for molding a laser beam printer, a copying machine, an optical scanning system such as a facsimile machine, a plastic lens of a camera, a plastic mirror, a prism, and the like. In particular, when a large number of molded products are taken, even if the cavity volume varies slightly for each cavity, the volume variation between the cavities can be reduced without the troublesome work of correcting in advance. Further, the present invention relates to a molding die that can suppress variations in the internal pressure of the resin due to variations in weight between plastic base materials, and can improve the yield by suppressing variations in surface accuracy of molded products.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there is a method reported in Japanese Patent Laid-Open No. 4-163119 for a method of manufacturing a plastic molded product.
In this conventional method for producing a plastic molded product, an injection molding process in which a predetermined resin is heated to a temperature higher than the resin flowable temperature and injection molded into a mold held at a temperature equal to or lower than the thermal deformation temperature of the resin and gate sealed. And the mold filled with the resin is heated so that the temperature of the injection-molded resin is equal to or higher than the glass transition temperature of the resin, held at a temperature equal to or higher than the glass transition temperature for a predetermined time, and further lower than the thermal deformation temperature of the resin. It comprises so that it may consist of the aging process which cools gradually until it becomes.
[0003]
For this reason, since the mold temperature can be set below the heat distortion temperature of the resin, it is possible to eliminate the trouble of cooling the resin temperature in the mold after the resin injection filling so as not to be below its glass transition temperature. This has the advantage that the time required for injection filling can be shortened.
In the conventional method for producing a plastic molded article reported in Japanese Patent Laid-Open No. 4-163119, the glass transition of the resin is considered in consideration of obtaining a highly accurate molded article having no shrinkage and excellent transferability. A constant resin internal pressure is generated above the temperature, and the pressure is set to a pressure that is equal to or lower than the thermal deformation temperature of the resin and coincides with the atmospheric pressure. For this reason, it is desirable to use a plastic base material having a constant weight for a constant cavity volume.
[0004]
At this time, if the cavity volume is constant, the weight variation of the plastic base material is ± 0.2% or less, considering that there is no shrinkage and that a highly accurate molded product with excellent transferability is obtained. More preferably, it is ± 0.15% or less. If the plastic base material has such a weight variation, the plastic base material having a substantially final shape can be easily and accurately formed in advance by a precision injection molding machine.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional method for producing a plastic molded article reported in Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-163119 described above, because of heating from the low temperature to the glass transition temperature of the resin or higher, compared to the conventional injection molding method or the like, Since the generated pressure can be reduced to a fraction, a plurality of cavities can be easily formed in the mold by thinning the mold material.
[0006]
For this reason, a plurality of cavities formed in this mold can easily take a large number of molded products, and the cavity spacing can be easily reduced while making the mold material thinner, so that it is extremely heat efficient. Has the advantage that it can be improved.
However, when a large number of molded products are taken in this way, a plurality of cavities must be formed in the mold, so that variations in volume and the like tend to occur between the cavities due to the machining of the cavities. In addition, when a large number of molded products are taken, a plurality of plastic base materials equivalent to the cavity volume must be formed, so that variations in volume and the like tend to occur between the plastic base materials due to the processing of the plastic base material.
[0007]
For this reason, when a large number of molded products are taken, if there is volume variation between cavities and weight variation between plastic base materials, the resin internal pressure generated between the cavities during molding tends to vary. However, there is a problem that the surface accuracy is difficult to be uniform and the yield may be lowered.
Therefore, in order to suppress the variation in the resin internal pressure generated between the cavities, the mold may be configured so that the variation of the plastic base material is ± 0.15% or less for both variations of the cavities. .
[0008]
However, in this method, in order to suppress the variation between each plastic base material and each cavity, when making the plastic base material and the mold, it is checked beforehand whether the plastic base material and the mold are constant and corrected so as not to vary. There was a problem that the additional work to be performed had to be performed again, which was troublesome and troublesome. In particular, the more complicated the cavity shape and the greater the number of cavities, the more difficult the work is.
[0009]
Therefore, in the present invention, when taking a large number of molded products, even if the cavity volume fluctuates slightly for each cavity, the volume variation between the cavities and each plastic can be corrected without performing the troublesome work of correcting in advance. It is an object of the present invention to provide a molding die that can suppress variations in the internal pressure of the resin due to variations in weight between base materials, and can suppress variations in surface accuracy of molded products and improve yield.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a molding die in which a cavity for inserting a plastic base material having a substantially final shape is formed, a heating means for heating the plastic base material, and a movable insertion piece forming at least a part of the cavity. And an entrance frame moving means for moving the movable entrance frame, and an entrance frame holding means for holding the movable entrance frame so as not to move, and the heating means heats the plastic base material to a glass transition temperature or higher. When the resin temperature in the cavity becomes equal to or higher than the glass transition temperature, the entry piece moving means moves the movable entry piece so as to set the resin internal pressure in the cavity to a target internal pressure. The entry piece holding means holds the movable entry piece so that it does not move during pressure reduction during slow cooling after the movable entry piece is moved by the entry piece moving means.
The present invention is characterized in that the entry piece moving means moves the movable entry piece when the resin internal pressure in the cavity reaches a target internal pressure.
The present invention is characterized in that the entrance frame moving means moves the movable entrance frame to the opposite side of the cavity so as to set the resin internal pressure in the cavity to a target internal pressure.
[0011]
The present invention is characterized in that the entry frame holding means comprises a hydraulic cylinder that drives the entry frame, and a control means that controls the drive of the hydraulic cylinder so as to keep the pressure in the cavity constant. To do.
[0012]
The present invention relates to a molding die in which a cavity for inserting a plastic base material having a substantially final shape is formed, a heating means for heating the plastic base material, and a movable insertion piece forming at least a part of the cavity. And an entrance frame moving means for moving the movable entrance frame, and an entrance frame holding means for holding the movable entrance frame so as not to move, and the heating means heats the plastic base material to a glass transition temperature or higher. When the resin temperature in the cavity becomes equal to or higher than the glass transition temperature, the entry piece moving means moves the movable entry piece so as to set the resin internal pressure in the cavity to a target internal pressure. fill piece holding means, by using the static friction force, characterized in that the holding so that the pressure in the cavity does not move the movable Nyukoma to a pressure to a target That.
The present invention is characterized in that the cavity is formed with a mirror surface, and the movable insertion piece is disposed at a position separated from the mirror surface.
The present invention is characterized in that a mirror surface is transferred to a plastic base material using a molding die.
[0013]
[Action]
The operation of the present invention will be described in comparison with a comparative example (conventional example).
First, a comparative example will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a cross-sectional view showing the structure of a plastic base material, FIG. 2 is a cross-sectional view showing the structure of a molding die of a comparative example, and FIG. It is a figure which shows a mold temperature change and the resin generation pressure change in a cavity.
[0014]
In FIGS. 1 and 2, 1 is a plastic base material, 2 and 3 are upper and lower molds having mirror surface entrance pieces 2a and 3a, respectively, and 4 is formed by a mirror surface entrance piece 2a and a mirror face entrance piece 3a. 5 is a heating / cooling plate disposed so as to sandwich the upper mold 2 and the lower mold 3, and 6 is a heat insulating plate disposed so as to sandwich the heating / cooling plate 5.
In the comparative example, a plastic base material having a constant weight is put in a cavity 4 having a certain volume and heated to a temperature higher than the glass transition temperature of the plastic base material 1 to generate a constant resin internal pressure by the plastic base material 1 in the cavity 4. Let
[0015]
At this time, if the volume of the cavity 4 becomes larger than the target volume (the volume at which the resin internal pressure becomes atmospheric pressure at a temperature equal to or lower than the heat deformation temperature at the time of removal), the plastic base material 1 generated in the cavity 4 When the pressure generated by the pressure is reduced, a negative pressure part is generated at the time of taking out and the shrinkage occurs, and conversely, when the volume of the cavity 4 is smaller than the target volume, a residual pressure is generated at the time of taking out and this becomes stress and becomes a mirror surface. There was a problem that a transfer defect occurred.
[0016]
Therefore, in the present invention, when the resin temperature in the cavity becomes equal to or higher than the glass transition temperature by the entrance moving means, at least one of the entrances facing the cavity is moved so that the resin internal pressure in the cavity is set to the optimum internal pressure. To be configured.
For this reason, when a large number of molded products are taken, when the resin temperature in the cavity becomes constant above the glass transition temperature, the optimum resin internal pressure at that temperature is compared with the measured internal pressure, and the difference pressure is used to compare the pressure inside the cavity. The entrance piece facing the cavity can be appropriately moved so that the resin internal pressure is set to the optimum internal pressure.
[0017]
Therefore, when taking a large number of molded products, even if the cavity volume fluctuates slightly for each cavity, the capacity variation between the cavities and between the plastic base materials can be reduced without the troublesome work of correcting in advance. Since it is possible to suppress variations in the internal pressure of the resin in the cavity due to variations in weight, it is possible to improve the yield by suppressing variations in the surface accuracy of the molded product.
[0018]
Next, another function of the present invention will be described.
Even if the insertion piece is moved to keep the resin pressure in the corner cavity constant, if pressure acts on the resin as the pressure decreases in the cavity during slow cooling, pressure unevenness occurs in the resin in the cavity, causing internal distortion. It tends to occur and is not preferable. Therefore, in the present invention, the entrance frame is moved by the entrance frame moving means, and then the entrance frame is held by the entrance frame holding means so that the entrance frame does not move during decompression during slow cooling.
[0019]
For this reason, after moving the entrance piece to keep the resin pressure in the cavity constant, hold the entrance piece so that it does not move during slow cooling, so that the cavity volume does not fluctuate and the resin in the cavity is made uniform. Therefore, it is possible to efficiently obtain a highly accurate molded product without causing local distortion.
Next, another function of the present invention will be described.
[0020]
If the mirror surface piece is moved, distortion due to pressure nonuniformity is likely to occur in the resin at the mirror surface portion, which is not preferable. Therefore, in the present invention, the movable entrance frame is configured to be disposed at a position separated from the mirror surface frame.
For this reason, by moving the movable entrance frame away from the mirror surface, it is possible to move away from the mirror surface portion the strain caused by the pressure non-uniformity generated near the movable entrance of the movable entrance frame. Can be made difficult to produce, and a highly accurate molded product can be obtained efficiently.
[0021]
Next, another function of the present invention will be described.
In the present invention, the entry frame holding means is constituted by a hydraulic cylinder that drives the entry frame and a control means that controls the drive of the hydraulic cylinder so as to keep the pressure in the cavity constant.
For this reason, after moving the entrance frame to make the resin internal pressure in the cavity constant, the entrance frame is adjusted based on the detected pressure in the cavity so that the pressure in the cavity is kept constant at the optimum pressure during slow cooling. The entrance frame can be fixed by appropriately driving.
[0022]
Therefore, by holding the entrance frame so as not to move during slow cooling, the resin in the cavity can be cooled under a uniform optimum pressure without changing the cavity volume, thereby generating local distortion. A high-precision molded product can be obtained efficiently without the need to do so.
Next, another function of the present invention will be described.
[0023]
Even if the insertion piece is moved to keep the resin pressure in the corner cavity constant, if pressure acts on the resin as the pressure decreases in the cavity during slow cooling, pressure unevenness occurs in the resin in the cavity, causing internal distortion. It tends to occur and is not preferable. Therefore, in the present invention, the entrance frame is held so as not to move by using the static friction force until the pressure in the cavity reaches the optimum pressure by the entrance frame holding means.
[0024]
For this reason, after moving the entrance frame to make the resin pressure in the cavity constant, use static frictional force such as elastic deformation bodies such as springs and press fit of the movable entrance section without complicating the mold structure during slow cooling In addition, by holding the entrance frame so as not to move, the resin in the cavity can be cooled under a uniform optimum pressure without changing the cavity volume, so that local distortion occurs. And a highly accurate molded product can be obtained.
[0025]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing the structure of a molding die of one embodiment according to the present invention.
In FIG. 4, the same reference numerals as those in FIG. 2 denote the same parts, 3b faces the cavity 4, and when the resin temperature in the cavity 4 is equal to or higher than the glass transition temperature, the resin internal pressure in the cavity 4 is set to the optimum internal pressure. It is a movable entrance piece for pressure adjustment which is movable to be set and communicated with the hydraulic part.
[0026]
In the present embodiment, first, after inserting a cavity metal 4 that is slightly heavier (0.1 to 0.5%) than the weight of the plastic base material corresponding to the target volume into a cavity 4 and then clamping the mold, it is heated to the glass transition temperature or higher. To do. At this time, the mirror surface is transferred by the resin internal pressure generated from the plastic base material in the cavity 4. This resin internal pressure naturally becomes larger than the target optimum pressure. Then, the actual resin pressure in the cavity 4 is detected, the measured internal pressure is compared with the target optimum internal pressure, and the pressure adjustment insertion piece 3b is moved in the direction as indicated by the arrow A in FIG. Driven to set the resin internal pressure in the cavity 4 to a target optimum internal pressure.
[0027]
Next, after holding for a certain period of time, when the pressure adjusting movable entrance piece 3b is fixed and slowly cooled to a temperature equal to or lower than the thermal deformation temperature of the plastic base material and the pressure in the cavity 4 becomes equal to the atmospheric pressure Open the mold and take out the molded product. Here, since it is executed for each cavity 4, it is possible to absorb the variation between the cavities 4 and the variation of the plastic base material.
[0028]
Next, FIG. 5 is a diagram showing how the pressure adjusting movable insertion piece moves (displacement amount) when the pressure in the cavity shown in FIG. 4 exceeds a certain level, and FIG. 6 is a diagram for pressure adjustment shown in FIG. It is a figure which shows a mode that the residual pressure of a somewhat heavy plastic base material is eliminated by the pressure adjustment in the cavity by a movable insertion piece. In this method, even if the internal pressure of the cavity 4 is reduced, the pressure within the cavity 4 is controlled by the pressure adjusting movable insertion piece 3b, so that the target optimum pressure can be obtained. There is no problem even if there is some variation in weight and some variation between the four volumes of the cavity.
[0029]
As described above, in this embodiment, when the resin temperature in the cavity 4 becomes equal to or higher than the glass transition temperature, the pressure in the cavity 4 is adjusted so that the resin internal pressure in the cavity 4 is set to a target optimum internal pressure. The movable entrance piece 3b is configured to be movable by a hydraulic part.
For this reason, when taking a large number of molded products, when the resin temperature in the cavity 4 becomes constant above the glass transition temperature, the optimum resin internal pressure at that temperature is compared with the actually measured internal pressure, and the cavity pressure is calculated from the differential pressure. The pressure adjusting movable entrance piece 3b can be appropriately moved in the cavity 4 so that the internal resin internal pressure is set to the target optimum internal pressure.
[0030]
Therefore, when a large number of molded products are taken, even if the volume of the cavity 4 varies slightly for each cavity 4, the capacity variation between the cavities 4 and the plastic mothers can be obtained without performing the troublesome work of correcting in advance. Since variations in the internal pressure of the resin in the cavity 4 due to variations in weight between materials can be suppressed, variations in surface accuracy of the molded product can be suppressed and yield can be improved.
[0031]
In this embodiment, after moving the entrance frame, the movable entrance frame 3b for pressure adjustment is moved to the entrance holding means, and then the movable entrance frame 3b for pressure adjustment is not moved at the time of pressure reduction during slow cooling by the hydraulic unit. The movable adjusting piece 3b for pressure adjustment is configured to be held.
For this reason, after moving the pressure adjusting movable entrance piece 3b to make the resin pressure in the cavity 4 constant, by holding the pressure adjusting movable entrance piece 3b so as not to move during slow cooling, the volume of the cavity 4 can be reduced. Since the resin in the cavity 4 can be cooled under a uniform optimum pressure without fluctuation, a highly accurate molded product can be efficiently obtained without causing local distortion.
[0032]
In the present embodiment, the movable adjusting piece 3b for pressure adjustment is arranged at a position separated from the mirror entering piece 2a.
Therefore, by moving the pressure adjusting movable entrance piece 3b away from the mirror surface, distortion due to pressure non-uniformity generated in the vicinity of the movement of the pressure adjustment movable entrance piece 3b can be kept away from the mirror surface portion. In this case, it is possible to make it difficult to cause distortion due to non-uniform pressure in the resin, and a highly accurate molded product can be obtained efficiently.
[0033]
Next, in the present invention, as shown in FIG. 7, the temperature of the resin in the cavity 4 is measured by a temperature sensor 11 such as a thermocouple provided in the mirror entry frame 2 a, and the measured temperature is transferred to the pressure control device 12. When feedback is made and the resin temperature in the cavity 4 becomes constant above the glass transition temperature, the resin internal pressure in the cavity 4 measured by the pressure sensor 13 provided on the pressure adjusting movable entrance piece 3b side is sent to the pressure control device 12. provide feedback.
[0034]
The pressure control device 12 compares the measured resin internal pressure in the cavity 4 with the target optimum resin internal pressure, and drives and controls the hydraulic cylinder 14 so that the inside of the hydraulic cylinder 14 becomes the optimum internal pressure from the differential pressure, The movable entrance piece 3b for pressure adjustment is moved. Then, the hydraulic cylinder 14 is controlled by the pressure controller 12 based on the pressure in the cavity 4 detected by the pressure sensor 13 so that the pressure in the cavity 4 is kept constant at the optimum pressure during slow cooling. Then, the pressure adjusting movable entrance piece 3b is finely adjusted and fixed.
[0035]
For this reason, when taking a large number of molded products as in the above embodiment, when the resin temperature in the cavity 4 becomes constant above the glass transition temperature, the optimum resin internal pressure at that temperature is compared with the measured internal pressure. The pressure adjusting movable entry piece 3b can be appropriately moved in the cavity 4 so as to set the resin internal pressure in the cavity 4 to a target optimum internal pressure from the differential pressure.
[0036]
Therefore, when a large number of molded products are taken, even if the volume of the cavity 4 varies slightly for each cavity 4, the capacity variation between the cavities 4 and the plastic mothers can be obtained without performing the troublesome work of correcting in advance. Since variations in the internal pressure of the resin in the cavity 4 due to variations in weight between materials can be suppressed, variations in surface accuracy of the molded product can be suppressed and yield can be improved.
[0037]
Further, after the pressure adjusting movable insertion piece 3b is moved to make the resin internal pressure in the cavity 4 constant, the pressure inside the detected cavity 4 is kept constant at the optimum pressure during slow cooling. The pressure adjusting movable entrance piece 3b can be fixed with good controllability by appropriately driving the pressure adjustment movable entrance piece 3b based on the pressure.
Therefore, by holding the pressure adjusting movable entrance piece 3b so as not to move during slow cooling, the resin in the cavity 4 can be cooled under a uniform optimum pressure without changing the volume of the cavity 4. Thus, a highly accurate molded product can be efficiently obtained without causing local distortion.
[0038]
Next, in the present invention, as shown in FIG. 8, the static friction force by the friction generating part 21 such as the press-fitting of the movable entrance part and the elastic deformation by the spring 22 until the pressure in the cavity 4 reaches the target optimum pressure. The pressure adjusting movable entrance piece 3b may be held so as not to move.
Here, the static friction force by the friction generating part 21 and the urging force by the spring 22 are used. In this case, considering that the pressure adjusting movable insertion piece 3b is not moved by the friction generating portion 21 and the spring 22 until the pressure in the cavity 4 reaches the optimum pressure, the generated internal pressure in the cavity 4 is reduced. It is desirable to balance the volume of the cavity 4 and the weight of the plastic base material so as to be larger than the target optimum pressure.
[0039]
When the internal pressure of the cavity 4 reaches the target optimum pressure, it is possible to overcome the static friction force by the friction generating portion 21 of the pressure adjusting movable entrance piece 3b and the spring pressure by the spring 22, so that the pressure exceeds a certain resin internal pressure. The movable movable piece 3b for adjustment is movable.
Note that the static friction force generated by the friction generator 21 is not preferable because the pressure adjusting movable insertion piece 3b is moved too much to be easily pulled, and the spring pressure of the spring 22 alone is not preferable because of the spring pressure of the spring 22 during slow cooling. This is not preferable because a compressive force is generated in 4 and transfer failure due to uneven distribution of pressure and residual pressure at the time of taking out tends to occur. In addition, it is preferable to design the static friction force generated by the friction generating portion 21 to be larger than the spring pressure generated by the spring 22 so that the compression by the spring 22 during slow cooling can be avoided.
[0040]
In this case, after the movable adjusting piece 3b for pressure adjustment is moved to make the resin pressure in the cavity 4 constant, the elastic deformation body by the spring 22 and the friction generating portion 21 do not complicate the mold structure during slow cooling. The resin in the cavity 4 can be cooled under a uniform optimum pressure without changing the volume of the cavity 4 by holding the pressure adjusting movable entrance piece 3b so as not to move by using the static friction force. Therefore, a highly accurate molded product can be obtained without causing local distortion.
[0041]
In FIG. 8, the pressure adjusting movable entrance piece 3b and the spring 22 are provided below the cavity 4. However, the present invention is not limited to this, and as shown in FIG. 3b and the spring 22 may be provided on the cavity 4 side. A pressure adjusting movable insertion piece 3b having a smaller coefficient of thermal expansion than the other mold constituent members is used to press-fit this to generate a static frictional force, and the static frictional force decreases as the temperature rises. It is good also as a structure which can move by an internal pressure and can increase a static friction force with slow cooling and can fix an entrance.
[0042]
【The invention's effect】
According to the present invention, when taking a large number of molded products, even if the cavity volume fluctuates slightly for each cavity, the volume variation between the cavities and each plastic can be obtained without performing the troublesome work of correcting in advance. It is possible to suppress variations in the internal pressure of the resin due to variations in weight between the base materials, and to improve the yield by suppressing variations in the surface accuracy of the molded product.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing the structure of a plastic base material.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing the structure of a molding die of a comparative example.
FIG. 3 is a diagram showing a change in mold temperature and a change in resin generation pressure in a cavity from when a plastic base material of a comparative example is inserted to when a molded product is taken out.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing the structure of a molding die of one embodiment according to the present invention.
5 is a view showing a state in which a pressure adjusting movable insertion piece moves when the pressure in the cavity shown in FIG. 4 becomes a certain pressure or higher.
6 is a view showing a state in which the residual pressure of a slightly heavy plastic base material is eliminated by adjusting the pressure in the cavity by the pressure adjusting movable insertion piece shown in FIG. 4;
FIG. 7 is a cross-sectional view showing the structure of a molding die applicable to the present invention.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing the structure of a molding die applicable to the present invention.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing the structure of a molding die applicable to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Plastic base material 2a, 3a Mirror surface entrance 3b Pressure adjustment movable entrance 2 Upper die 3 Lower die 4 Cavity 5 Heating / cooling plate 6 Heat insulation plate 11 Temperature sensor 12 Pressure control device 13 Pressure sensor 14 Hydraulic cylinder 21 Friction generation Part 22 Spring

Claims

In a molding die in which a cavity for inserting a plastic base material having a substantially final shape is formed,
Heating means for heating the plastic base material;
A movable entry piece forming at least a part of the cavity, an entry piece moving means for moving the movable entry piece, and an entry piece holding means for holding the movable entry piece so as not to move,
The heating means heats the plastic base material to a glass transition temperature or higher,
When the resin temperature in the cavity becomes equal to or higher than the glass transition temperature, the entry frame moving means moves the movable entry frame so as to set the resin internal pressure in the cavity to a target internal pressure,
The molding die, wherein the entrance frame holding means holds the movable entrance frame so that it does not move during pressure reduction during slow cooling after the movable entrance frame is moved by the entrance frame moving means.

2. The molding die according to claim 1, wherein the entry frame moving means moves the movable entry frame when the resin internal pressure in the cavity reaches a target internal pressure.

3. The molding metal according to claim 1, wherein the entry piece moving means moves the movable entry piece to a side opposite to the cavity so as to set a resin internal pressure in the cavity to a target internal pressure. Type.

2. The entry frame moving means includes a hydraulic cylinder that drives the movable entry frame, and a control unit that controls driving of the hydraulic cylinder so as to maintain a constant pressure in the cavity. The molding die in any one of 1 thru | or 3.

In a molding die in which a cavity for inserting a plastic base material having a substantially final shape is formed,
Heating means for heating the plastic base material;
A movable entry piece forming at least a part of the cavity, an entry piece moving means for moving the movable entry piece, and an entry piece holding means for holding the movable entry piece so as not to move,
The heating means heats the plastic base material to a glass transition temperature or higher,
When the resin temperature in the cavity becomes equal to or higher than the glass transition temperature, the entry frame moving means moves the movable entry frame so as to set the resin internal pressure in the cavity to a target internal pressure,
The forming die holding means holds the movable entering piece so as not to move until the pressure in the cavity reaches a target pressure by using a static friction force.

The cavity has a mirror surface,
The molding die according to any one of claims 1 to 5, wherein the movable entrance piece is disposed at a position separated from the mirror surface.

A resin molding method comprising transferring a mirror surface to a plastic base material using the molding die according to claim 1.