JP3739153B2 - Refractory rubber composition - Google Patents
Refractory rubber composition Download PDFInfo
- Publication number
- JP3739153B2 JP3739153B2 JP00551197A JP551197A JP3739153B2 JP 3739153 B2 JP3739153 B2 JP 3739153B2 JP 00551197 A JP00551197 A JP 00551197A JP 551197 A JP551197 A JP 551197A JP 3739153 B2 JP3739153 B2 JP 3739153B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molecule
- phosphorus compound
- compound
- hydroxyl group
- rubber composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐火性ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築材料の分野においては、従来から建築基準法等の規制によって耐火性が要求されている。一方、樹脂材料は近年の用途拡大に伴って、建築材料として広く用いられるようになり、耐火性能を有する樹脂材料が要求されるようになってきた。
【0003】
このような耐火性能としては、単に樹脂材料自体が燃え難いばかりでなく、火炎を裏面に回すことがない性質等も要求されている。樹脂材料中の樹脂成分及び有機成分は、本質的に燃焼又は溶融する性質を有するので、いかに長時間燃焼又は溶融せずに保たれるかが重要な性能となる。
このため、耐火性を付与するために無機成分を配合する技術が各種提案されているが、自着性を有しない無機成分は脱落し易く、結果的に裏面に火炎を侵入させてしまうため、いかに長時間脱落しないか等が問題となる。
【0004】
例えば、特開平6−25476号公報には、ポリオレフィン樹脂に、赤リン又はリン化合物、及び熱膨張性黒鉛とが添加された樹脂組成物が開示されている。この樹脂組成物は、酸素指数から見た場合には十分な難燃性を有するため、燃えにくい材料であるといえる。
【0005】
しかし、建築分野において要求されている、▲1▼鉄骨を被覆する、▲2▼外壁の裏面を被覆する、▲3▼間仕切りの裏面を被覆する、等の被覆用途に用いる場合は、材料自身が燃えにくいだけでは十分でなく、さらに火炎に接した状態で被覆した面の温度を上昇させないという性能が要求される。
【0006】
これに対して、従来の上記樹脂組成物では、耐火試験や防火試験の基準である裏面の温度を260℃以下に抑えることができない(耐火性不充分)だけでなく、脆い灰分だけの状態となり残渣が脱落する(形状保持性不充分)ため、断熱層としての機能を早期に失うという問題点があった。
【0007】
また、例えば、特公昭61−57337号公報には、粘着性非加硫ゴムに熱膨張性黒鉛を添加して難燃性を得る方法が開示されている。しかしながら、この方法は、難燃性については十分であるが、上記特開平6−25476号公報の組成物と同様、耐火性、形状保持性が不十分であるという欠点があった。
【0008】
以上に示したように、従来技術には、耐火性と形状保持性とを同時に満足し得る耐火性樹脂組成物の提案がなく、この種の材料の要請が大きい建築材料分野におい耐火性能に関して要求される基準を満たすことができないために、使用用途が限定され、耐火性能が必要である壁の裏打ち材や鉄骨の被覆材等に単独で使用することができないという問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、燃焼時に充分な耐火性を有し、しかも形状保持性が良好であることによって使用用途がより広くなり、上記建築材料の被覆等、耐火性能が必要な場所にも施工可能であり、耐火断熱性能を一定時間持続できる耐火性ゴム組成物を提案する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明(以下、第1発明という)である耐火性ゴム組成物は、ゴム物質、リン化合物及び分子中に水酸基を有する炭化水素化合物を含有する耐火性ゴム組成物であって、ゴム物質100重量部に対して、リン化合物と分子中に水酸基を有する炭化水素化合物との合計量が50〜900重量部添加されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3記載の発明(以下、第3発明という)である耐火性ゴム組成物は、ゴム物質、リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物及び無機充填剤を含有する耐火性ゴム組成物であって、ゴム物質100重量部に対して、リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物及び無機充填剤の合計量が50〜900重量部添加されていることを特徴とする。
【0012】
以下に本発明を詳述する。
第1発明の耐火性ゴム組成物は、ゴム物質、リン化合物及び分子中に水酸基を有する炭化水素化合物を含有する。
【0013】
上記ゴム物質としては、特に限定されず、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ポリブタジエンゴム(1,2−BR)、スチレン−ブタジンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM,ANM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、多加硫ゴム(T)、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM、FZ)、ウレタンゴム(U)等が挙げられ、これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。
【0014】
また、上記ゴム物質には、公知の粘着付与剤が添加されてもよく、粘着付与剤が添加されたものを使用することにより、本発明の用耐火性樹脂組成物に粘着性を付与することができ、建築物の被覆等に用いる場合の施工性を向上させることができる。
【0015】
上記粘着付与剤としては、粘着付与樹脂、可塑剤、油脂類、高分子低重合物等が好適に用いられる。
【0016】
上記粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン、ロジン誘導体、ダンマル、コーパル、クマロンインデン樹脂、ポリテルペン、非反応性フェノール樹脂、アルキッド樹脂、石油系炭化水素樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0017】
上記可塑剤は、単独で粘着性を発現させることは難しいが、上記粘着付与樹脂との併用により粘着性を向上させることができる。具体例としては、フタル酸系、リン酸エステル系、アジピン酸エステル系、サバチン酸エステル系、リシノール酸エステル系、ポリエステル系、エポキシ系の可塑剤;塩化パラフィン等が挙げられる。
【0018】
上記油脂類も、可塑剤と同じ作用があるため、可塑性付与と粘着調整の目的で用いることができる。具体例としては、動物性油脂、植物性油脂、鉱物油、シリコーン油等が挙げられる。
【0019】
上記高分子低重合物は、粘着性付与以外に耐寒性向上、流動調整の目的を兼ねて用いることができる。具体例としては、上記例示のゴム物質の低重合体が挙げられる。
【0020】
上記ゴム物質には、耐火性ゴム組成物の耐火性を妨げない範囲で、変性や架橋が施されてもよい。ゴム物質の架橋、変性の時期としては、特に限定はなく、リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物、及び、後述するその他添加剤を添加する前後、又は添加と同時に行ってもよい(例えば、押出機中で)。
また、ゴム物質の架橋方法としても、特に限定はなく、例えば、過酸化物を使用する方法;硫黄系化合物を使用する方法等が挙げられる。
【0021】
上記リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記一般式(1)で表される化合物等が挙げられる。なかでも、ポリリン酸アンモニウム類、又は下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
【0022】
【化1】
【0023】
式中、R1 、R3 は、水素、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数6〜16のアリール基を示す。R2 は、水酸基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16のアリールオキシ基を示す。
【0024】
上記赤リンとしては、市販の赤リンを用いることができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティングしたものが好ましい。
【0025】
上記ポリリン酸アンモニウム類としては、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられる。
また、ポリリン酸アンモニウム類の市販品としては、例えば、ヘキスト社製「AP462」、住友化学工業社製「スミセーフP」等が挙げられる。
【0026】
上記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸等が挙げられ、これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。
【0027】
上記分子中に水酸基を有する炭化水素化合物としては、特に限定されないが、炭素数1〜50のものが好ましい。ただし、デンプンのような重合体に関しては、モノマーユニット中の炭素数がこの範囲内にあるものをいう。
【0028】
上記分子中に水酸基を有する炭化水素化合物としては、分子中に水酸基を2つ以上有する多価アルコールが好ましく、このような多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ブタンジオール1, 4、ヘキサンジオール1, 6、モノペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ネオペンタエリスリトール、ソルビトール、イノシトール、マンニトール、グルコース、フルクトース、デンプン、セルロース等が挙げられ、これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。また、上記炭化水素化合物の重縮合物が用いられてもよい。
【0029】
上記分子中に水酸基を有する炭化水素化合物としては、分子中の水酸基数と炭素数との比(水酸基数/炭素数)=0.2〜2.0であるものが好ましく、より好ましくはペンタエリスリトール類、ソルビトール、マンニトール等に代表される、(水酸基数/炭素数)=0.7〜1.5のものである。
【0030】
水酸基数が上記範囲にある炭化水素化合物は、燃焼時に脱水縮合して炭化層を形成するのに合理的である。(水酸基数/炭素数)が0.2未満であると、燃焼時には脱水縮合よりも炭素鎖の分解し易くなるため、十分な炭化層を形成することができなくなる。また、(水酸基数/炭素数)が2.0を超えると、炭化層形成には差し支えないが、耐水性が格段に低下する。耐水性が低下すると、例えば、成形時サンプルを水冷した場合に上記炭化水素化合物が溶出したり、成形後保管の際に湿度によりブリードアウトする等の不都合を生じる。
【0031】
第1発明の樹脂組成物において、上記リン化合物及び分子中に水酸基を有する炭化水素化合物の添加量は、ゴム物質100重量部に対して、両者の合計量として50〜900重量部であり、好ましくは100〜700重量部、より好ましくは200〜500重量部である。
【0032】
上記2成分の合計量が50重量部に満たないと、十分な耐火性能が発揮されず、900重量部を超えると、ゴム物質が不足してバインダー的役割を果たすことができなくなるため、各種の成形が困難となる。
【0033】
さらに、上記配合量範囲において、より高い耐火性能と燃焼残渣の形状保持性を付与するためには、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物とリン化合物との重量比(炭化水素化合物/リン化合物)=0.05〜20となるように添加するのが好ましく、より好ましくは0.3〜10、さらに好ましくは0.4〜5である。
【0034】
上記分子中に水酸基を有する炭化水素化合物をリン化合物に対して、重量で0.05〜20倍添加することによって、耐火性能は向上し、かつ形状保持性も向上する。重量比(炭化水素化合物/リン化合物)が、0.05倍未満であると燃焼後の発泡焼成層が脆くなって使用に耐えられなくなり、20倍を超えると発泡膨張せず、充分な耐火性能が得られない。
【0035】
第1発明は、リン化合物と、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物とを組み合わせることにより、充分な耐火性を有し、かつ燃焼後の残渣を強固なものにし、形状保持を図るもので、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物に対するリン化合物の割合が大きすぎると、燃焼時に大きく膨張するため、断熱層が非常に脆くなり、充分な形状保持性を有する膨張断熱層が得られなくなる。
【0036】
第1発明の耐火性組成物の耐火性能は、必ずしも明らかではないが、これら2成分(リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物)それぞれが、以下の性質を発揮することにより発現するものと考えられる。即ち、加熱によりリン化合物は脱水し、発泡すると共に炭化触媒としても作用する。分子中に水酸基を有する炭化水素化合物は、リン化合物の触媒作用を受けて炭化層を形成し、形状保持性の優れた断熱層を形成する。
【0037】
次に、第3発明について説明する。
第3発明の耐火性ゴム組成物は、ゴム物質、リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物及び無機充填剤を含有する。
【0038】
上記ゴム物質、リン化合物、及び、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物としては、第1発明と同様の成分が用いられる。
【0039】
上記無機充填剤としては、特に限定されず、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーンナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルーン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム「MOS」、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、脱水汚泥等が挙げられ、これらは、単独で用いらてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0040】
上記無機充填剤の中でも、周期表II又はIII 族に属する金属の、金属塩あるいは酸化物は、発泡焼成物を得て燃焼後も強固に形状を保持する点(高い形状保持性を有する点)で好ましく、含水無機物は、加熱時に脱水して吸熱性を発揮するため高い耐熱性が得られる点で好ましい。これらの具体例としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
【0041】
第3発明の耐火性ゴム組成物の耐火性能は、必ずしも明らかではないが、上記3成分(リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物、無機充填剤)それぞれが、以下の性質を発揮することにより発現するものと考えられる。即ち、加熱によりリン化合物は脱水して発泡すると共に炭化触媒としても作用する。
分子中に水酸基を有する炭化水素化合物はリン化合物の触媒作用を受けて炭化層を形成し、形状保持性の優れた断熱層を形成する。さらに、無機充填剤は、骨材的な役割を果たして炭化層をより強固なものとする。
【0042】
第3発明の耐火性ゴム組成物において、上記リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物及び無機充填剤の添加量は、ゴム物質100重量部に対して、3成分の合計量として50〜900重量部であり、好ましくは100〜700重量部、より好ましくは200〜500重量部である。
【0043】
上記3成分の合計量が50重量部に満たないと、十分な耐火性能が発揮されず、900重量部を超えると、ゴム物質が不足してバインダー的役割を果たすことができなくなるため、各種成形が困難となる。
【0044】
さらに、上記配合量範囲において、より高い耐火性能と燃焼残渣の形状保持性を付与するために、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物とリン化合物との重量比(炭化水素化合物/リン化合物)=0.05〜20となるように添加されるるのが好ましく、より好ましくは0.3〜10であり、さらに好ましくは0.4〜5である。また、無機充填剤とリン化合物との重量比(無機充填剤/リン化合物)=0.01〜50となるように添加されるのが好ましく、より好ましくは0.3〜15であり、さらに好ましくは0.5〜7である。
【0045】
分子中に水酸基を有する炭化水素化合物をリン化合物に対し、重量比で0.05〜20倍添加することにより耐火性能は向上し、かつ形状保持性も向上する。この重量比が、0.05倍未満であると、発泡焼成層が脆くなって使用に耐えられなくなり、20倍を超えると発泡膨張せず、充分な耐火性能が得られなくなる。
【0046】
無機充填剤をリン化合物に対して、重量比で0.01〜50倍添加することにより、さらに耐火性能が向上し、かつ形状保持性も向上する。この重量比が、0.01倍未満であると、発泡焼成層の力学的強度が小さくなるため脆くなる。
リン化合物は無機充填剤のバインダー的役割を果たしているので、無機充填剤をリン化合物に対して、50倍を超えて添加すると、リン化合物がバインダーとして機能せず成形が困難となるだけでなく、加熱時の発泡膨張が不充分となるため、充分な耐火性能が得られなくなる。
【0047】
第3発明では、無機充填剤を添加することによって、燃焼後の残渣がより強固なものとなるため、形状保持性はさらに向上する。
【0048】
第3発明は、リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物と無機充填剤とを組み合わせることにより、充分な耐熱性を有し、かつ燃焼後の残渣を強固なものにし、形状保持を図るものである。分子中に水酸基を有する炭化水素化合物と無機充填剤に対するリン化合物との割合が大きくなりすぎると、燃焼時に大きく膨張するため、断熱層が非常に脆くなり、本発明の1つの目的である、材料を垂直において燃焼させた後も崩れない程度に充分に強固な燃焼残渣が得られなくなる。無機充填剤が多すぎると、反対に発泡膨張が抑制されるため、断熱効果が充分でなく、所定の耐火性能が得られなくなる。
【0049】
本発明の耐火性ゴム組成物には、より大きな断熱性を得るために、膨張成分として中和処理された熱膨張性黒鉛を添加してもよい。熱膨張性黒鉛は、従来公知の物質が使用可能である。
【0050】
本発明の耐火性ゴム組成物には、その物性を損なわない範囲で、更に、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、粘着付与剤、顔料等が添加されてもよい。
【0051】
本発明の耐火性ゴム組成物は、上記各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、ロール等の混練装置を用いて混練することにより得ることができる。
【0052】
本発明の耐火性ゴム組成物は、特に使用用途の限定はないが、例えば、自動車産業、電気電子産業、建築材料等の分野において断熱性、耐火性が要求される分野で利用することが可能である。建築材料分野においては、例えば、組成物をシート状に加工し、外壁の裏面に被覆する材料や目地部分の被覆材、鉄骨の被覆材としての利用が考えられる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0054】
(実施例1〜6、比較例1〜3)
表1に示した配合割合の、樹脂成分、リン化合物、分子中に水酸基を有する炭化水素化合物、及び、無機充填剤の各成分をロールを用いて溶融混練し、耐火性ゴム組成物を得た後、この耐火性ゴム組成物を140℃でプレス成形して板状試料を作製した。
【0055】
尚、表中、下記成分を使用した。
〔ゴム物質及び粘着付与剤〕
・ブチルゴム:エクソン社製「ブチル065」、ムーニー粘度(100℃)=47、不飽和度=2.0のイソブチレン・イソプレンゴム
・ポリブテン:出光石油化学社製「100R」、粘度(100℃、cSt)=210
・クロロプレン:東ソー社製「スカイプレンB−11」、ムーニー粘度(100℃)=45〜53
・塩素化ブチル:エクソンケミカル社製「エクソンクロロブチル1066」、ムーニー粘度(125℃)=38、塩素化度=1.2%
・粘着付与剤:エクソン社製「エスコレッツ」
【0056】
〔リン化合物〕
・ポリリン酸アンモニウム:ヘキスト社製「AP422」
・赤リン:ヘキスト社製「RP602」
【0057】
〔分子中に水酸基を有する炭化水素化合物〕
・モノペンタエリスリトール:和光純薬社製、OH/C=0.8
・D−ソルビトール:和光純薬社製、OH/C=1.0
・コーンスターチ:日本食品化工社製「PA220」、OH/C=0.5
OH:水酸基数、 C:炭素数
【0058】
〔無機充填剤〕
・水酸化アルミニウム:昭和電工社製「ハイジライトH42M」
・炭酸カルシウム:備北粉化工社製「ライトンA」
【0059】
上記実施例及び比較例の耐火性ゴム組成物をプレス成形した得られた板状試料につき、下記の性能評価を行い、その結果を表1に示した。
(1)形状保持性
試料(長さ100mm、幅100mm、厚さ3mmに切断したもの)に、コーンカロリーメータ(アトラス社製「CONE2A」)を用いて、50kW/m2 照射熱量(水平方向)で燃焼させた。次いで、燃焼後の残渣から、長さ50mm、幅50mmの試験片を切り出し、長さ50mm、幅50mm、厚さ1mmの金属板を試験片上に載せた後、さらに金属板上に50gの分銅を載せ、残渣に崩れ等(めりこむ、びが入る等)が生じたか否かを観察し、下記の評価基準により評価した。
・残渣に崩れ等が生じなかったものを○
・残渣に崩れ等が生じたものを×
【0060】
50gの分銅で崩れの生じる試験片は、非常に脆いため、試験片を切り出すことすら困難であり、かつ試験片を長手方向に立てた時にばさっと崩れるため、実際の耐火試験等で垂直に施工して使用する場合(例えば、外壁の裏面を被覆する等)には、脱落が生じ耐火材料として使用できないことが予想される。
【0061】
(2) 耐火性の評価
ステンレス製プレート(長さ100mm、幅100mm)上に置いた試料(長さ100mm、幅100mm、厚さ4mmに切断したもの)をホットプレート上で、片面500℃まで加熱して裏面温度を測定し、下記の評価基準により評価した。
・裏面温度が260℃未満のものを○
・裏面温度が260℃以上のものを×
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】
本発明の耐火性ゴム組成物は、加熱時に膨張断熱層を形成し、さらにその形状を保持することにより顕著な耐火性を有するため、建築材料等幅広い用途に使用可能である。また、バインダーとしてゴム物質を含有しているため、シート形状等に成形することにより、柔軟で施工の簡便な耐火材料を得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fire resistant rubber composition.
[0002]
[Prior art]
In the field of building materials, fire resistance is conventionally required by regulations such as the Building Standard Law. On the other hand, resin materials have been widely used as building materials with the recent expansion of applications, and resin materials having fire resistance performance have been required.
[0003]
As such fire resistance, not only the resin material itself is difficult to burn, but also a property that does not turn the flame to the back surface is required. Since the resin component and the organic component in the resin material have the property of being essentially burned or melted, an important performance depends on how long they are kept without being burned or melted.
For this reason, various techniques for blending inorganic components to impart fire resistance have been proposed, but inorganic components that do not have self-adhesive properties are likely to drop off, resulting in the intrusion of a flame on the back surface. The problem is how long it will not fall out.
[0004]
For example, JP-A-6-25476 discloses a resin composition in which red phosphorus or a phosphorus compound and thermally expandable graphite are added to a polyolefin resin. Since this resin composition has sufficient flame retardancy when viewed from the oxygen index, it can be said that it is a material that does not easily burn.
[0005]
However, when it is used for coating applications such as (1) covering steel frames, (2) covering the back of outer walls, and (3) covering the back of partitions, which are required in the construction field, the material itself is Not only is it not easy to burn, but there is also a need for performance that does not raise the temperature of the coated surface in contact with the flame.
[0006]
On the other hand, in the conventional resin composition, not only the temperature of the back surface, which is the standard of the fire resistance test and the fire resistance test, cannot be suppressed to 260 ° C. or less (insufficient fire resistance), but only the brittle ash content is obtained. Since the residue falls off (insufficient shape retention), there is a problem that the function as the heat insulating layer is lost early.
[0007]
For example, Japanese Patent Publication No. 61-57337 discloses a method for obtaining flame retardancy by adding thermally expandable graphite to an adhesive non-vulcanized rubber. However, although this method is sufficient in terms of flame retardancy, there is a drawback that fire resistance and shape retention are insufficient as in the composition of JP-A-6-25476.
[0008]
As shown above, there is no proposal for a fire resistant resin composition that can satisfy both fire resistance and shape retention at the same time in the prior art, and there is a demand for fire resistance performance in the building material field where there is a great demand for this kind of material. Therefore, there is a problem in that it cannot be used alone as a wall lining material or a steel frame covering material, which requires limited fire-proof performance.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The purpose of the present invention is that it has sufficient fire resistance during combustion and has good shape retention, so it can be used more widely and can be installed in places where fire resistance performance is required, such as coating of the above building materials. Therefore, a fire resistant rubber composition capable of maintaining the fire resistant thermal insulation performance for a certain period of time is proposed.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The fire resistant rubber composition according to the first aspect of the present invention (hereinafter referred to as the first invention) is a fire resistant rubber composition containing a rubber substance, a phosphorus compound and a hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule. Thus, 50 to 900 parts by weight of the total amount of the phosphorus compound and the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule is added to 100 parts by weight of the rubber substance.
[0011]
The fire resistant rubber composition according to claim 3 of the present invention (hereinafter referred to as the third invention) comprises a rubber substance, a phosphorus compound, a hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, and an inorganic filler. A rubber composition, wherein a total amount of a phosphorus compound, a hydrocarbon compound having a hydroxyl group in a molecule, and an inorganic filler is added to 50 to 900 parts by weight with respect to 100 parts by weight of a rubber substance. .
[0012]
The present invention is described in detail below.
The fire resistant rubber composition of the first invention contains a rubber substance, a phosphorus compound and a hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule.
[0013]
The rubber material is not particularly limited. For example, natural rubber (NR), isoprene rubber (IR), butadiene rubber (BR), 1,2-polybutadiene rubber (1,2-BR), styrene-butazine rubber (SBR). ), Chloroprene rubber (CR), nitrile rubber (NBR), butyl rubber (IIR), ethylene-propylene rubber (EPM, EPDM), chlorosulfonated polyethylene (CSM), acrylic rubber (ACM, ANM), epichlorohydrin rubber (CO, ECO), polyvulcanized rubber (T), silicone rubber (Q), fluorine rubber (FKM, FZ), urethane rubber (U), etc., and these may be used alone or in combination of two or more. Also good.
[0014]
In addition, a known tackifier may be added to the rubber material, and the tackiness is imparted to the refractory resin composition for use in the present invention by using a material to which a tackifier is added. It is possible to improve the workability when used for covering a building or the like.
[0015]
As the tackifier, tackifier resins, plasticizers, oils and fats, low polymer polymers and the like are preferably used.
[0016]
Examples of the tackifying resin include rosin, rosin derivatives, dammar, copal, coumarone indene resin, polyterpene, non-reactive phenol resin, alkyd resin, petroleum hydrocarbon resin, xylene resin, and epoxy resin.
[0017]
Although it is difficult for the plasticizer to exhibit the tackiness alone, the tackiness can be improved by the combined use with the tackifier resin. Specific examples include phthalic acid, phosphoric acid ester, adipic acid ester, sabatic acid ester, ricinoleic acid ester, polyester, and epoxy plasticizers; paraffin chloride and the like.
[0018]
Since the oils and fats have the same action as the plasticizer, they can be used for the purpose of imparting plasticity and adjusting the adhesion. Specific examples include animal oils, vegetable oils, mineral oils, and silicone oils.
[0019]
The low polymer polymer can be used for the purpose of improving cold resistance and adjusting flow, in addition to providing tackiness. Specific examples include low polymers of the rubber materials exemplified above.
[0020]
The rubber material may be modified or cross-linked within a range that does not interfere with the fire resistance of the fire resistant rubber composition. There are no particular limitations on the timing of crosslinking and modification of the rubber substance, and it may be carried out before or after or simultaneously with the addition of the phosphorus compound, the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, and other additives described later ( For example, in an extruder).
The method for crosslinking the rubber substance is not particularly limited, and examples thereof include a method using a peroxide; a method using a sulfur compound, and the like.
[0021]
The phosphorus compound is not particularly limited. For example, red phosphorus; various phosphate esters such as triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, trixylenyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate, xylenyl diphenyl phosphate; sodium phosphate , Metal phosphates such as potassium phosphate and magnesium phosphate; ammonium polyphosphates; compounds represented by the following general formula (1), and the like. Among these, ammonium polyphosphates or compounds represented by the following general formula (1) are preferable.
[0022]
[Chemical 1]
[0023]
In the formula, R 1 and R 3 represent hydrogen, a linear or branched alkyl group having 1 to 16 carbon atoms, or an aryl group having 6 to 16 carbon atoms. R 2 is a hydroxyl group, a linear or branched alkyl group having 1 to 16 carbon atoms, a linear or branched alkoxyl group having 1 to 16 carbon atoms, an aryl group having 6 to 16 carbon atoms, or carbon. The aryloxy group of Formula 6-16 is shown.
[0024]
As the red phosphorus, commercially available red phosphorus can be used, but from the viewpoint of safety such as moisture resistance and not spontaneous ignition during kneading, those in which the surface of red phosphorus particles is coated with a resin are preferable.
[0025]
Examples of the ammonium polyphosphates include ammonium polyphosphate and melamine-modified ammonium polyphosphate.
Examples of the commercially available ammonium polyphosphates include “AP462” manufactured by Hoechst and “Sumisafe P” manufactured by Sumitomo Chemical.
[0026]
Examples of the compound represented by the general formula (1) include methylphosphonic acid, dimethyl methylphosphonate, diethyl methylphosphonate, ethylphosphonic acid, propylphosphonic acid, butylphosphonic acid, 2-methylpropylphosphonic acid, and t-butylphosphone. Acid, 2,3-dimethyl-butylphosphonic acid, octylphosphonic acid, phenylphosphonic acid, dioctylphenylphosphonate, dimethylphosphinic acid, methylethylphosphinic acid, methylpropylphosphinic acid, diethylphosphinic acid, dioctylphosphinic acid, phenylphosphinic acid, Examples thereof include diethylphenylphosphinic acid, diphenylphosphinic acid, bis (4-methoxyphenyl) phosphinic acid, and these may be used alone or in combination of two or more.
[0027]
Although it does not specifically limit as a hydrocarbon compound which has a hydroxyl group in the said molecule | numerator, A C1-C50 thing is preferable. However, for polymers such as starch, the number of carbon atoms in the monomer unit is within this range.
[0028]
The hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule is preferably a polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups in the molecule. Examples of such a polyhydric alcohol include ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, butylene glycol, Examples include butanediol 1,4, hexanediol 1,6, monopentaerythritol, dipentaerythritol, tripentaerythritol, neopentaerythritol, sorbitol, inositol, mannitol, glucose, fructose, starch, cellulose and the like. Even if it uses, 2 or more types may be used together. Moreover, the polycondensate of the said hydrocarbon compound may be used.
[0029]
The hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule is preferably a ratio of the number of hydroxyl groups to the number of carbons in the molecule (number of hydroxyl groups / carbon number) = 0.2 to 2.0, more preferably pentaerythritol. (Number of hydroxyl groups / number of carbon atoms) represented by sorbitol, mannitol, etc. = 0.7 to 1.5.
[0030]
Hydrocarbon compounds having the number of hydroxyl groups in the above range are reasonable for dehydrating condensation during combustion to form a carbonized layer. When (the number of hydroxyl groups / the number of carbon atoms) is less than 0.2, the carbon chain is more easily decomposed during dehydration than by dehydration condensation, so that a sufficient carbonized layer cannot be formed. On the other hand, if (number of hydroxyl groups / number of carbons) exceeds 2.0, the formation of a carbonized layer is not a problem, but the water resistance is markedly reduced. When the water resistance is lowered, for example, when the sample at the time of molding is water-cooled, the above-mentioned hydrocarbon compound is eluted, and when it is stored after molding, there are problems such as bleeding out due to humidity.
[0031]
In the resin composition of the first invention, the addition amount of the phosphorus compound and the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule is 50 to 900 parts by weight as a total amount of both, preferably 100 parts by weight of the rubber substance. Is 100 to 700 parts by weight, more preferably 200 to 500 parts by weight.
[0032]
If the total amount of the two components is less than 50 parts by weight, sufficient fire resistance performance will not be exhibited, and if it exceeds 900 parts by weight, the rubber substance is insufficient and cannot serve as a binder. Molding becomes difficult.
[0033]
Furthermore, in order to give higher fire resistance and combustion residue shape retention in the above blending range, the weight ratio of hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule to phosphorus compound (hydrocarbon compound / phosphorus compound) It is preferable to add so that it may become = 0.05-20, More preferably, it is 0.3-10, More preferably, it is 0.4-5.
[0034]
By adding the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule to the phosphorus compound by 0.05 to 20 times by weight, the fire resistance performance is improved and the shape retention is also improved. If the weight ratio (hydrocarbon compound / phosphorus compound) is less than 0.05 times, the foamed fired layer after combustion becomes brittle and cannot be used, and if it exceeds 20 times, the foam does not expand and sufficient fire resistance. Cannot be obtained.
[0035]
The first invention is a combination of a phosphorus compound and a hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, thereby having sufficient fire resistance and strengthening the residue after combustion, and maintaining shape. If the ratio of the phosphorus compound to the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule is too large, it expands greatly during combustion, so that the heat insulating layer becomes very brittle and an expanded heat insulating layer having sufficient shape retention cannot be obtained.
[0036]
Although the fire resistance performance of the fire resistant composition of the first invention is not necessarily clear, each of these two components (phosphorus compound, hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule) exhibits the following properties. it is conceivable that. That is, the phosphorus compound is dehydrated by heating, foams and acts as a carbonization catalyst. A hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule forms a carbonized layer under the catalytic action of a phosphorus compound, and forms a heat insulating layer with excellent shape retention.
[0037]
Next, the third invention will be described.
The fire resistant rubber composition of the third invention contains a rubber substance, a phosphorus compound, a hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, and an inorganic filler.
[0038]
As the rubber substance, the phosphorus compound, and the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, the same components as in the first invention are used.
[0039]
The inorganic filler is not particularly limited. For example, silica, diatomaceous earth, alumina, zinc oxide, titanium oxide, calcium oxide, magnesium oxide, iron oxide, tin oxide, antimony oxide, ferrites, calcium hydroxide, hydroxide Magnesium, aluminum hydroxide, basic magnesium carbonate, calcium carbonate, magnesium carbonate, zinc carbonate, barium carbonate, dawnite, hydrotalcite, calcium sulfate, barium sulfate, gypsum fiber, calcium silicate, talc, clay, mica, montmorillonite , Bentonite, activated clay, sepiolite, imogolite, sericite, glass fiber, glass beads, silica-based balloon, aluminum nitride, boron nitride, silicon nitride, carbon black, graphite, carbon fiber, carbon balun, charcoal powder, each Metal powder, potassium titanate, magnesium sulfate “MOS”, lead zirconate titanate, aluminum borate, molybdenum sulfide, silicon carbide, stainless steel fiber, zinc borate, various magnetic powders, slag fiber, fly ash, dehydrated sludge, etc. These may be used alone or in combination of two or more.
[0040]
Among the above inorganic fillers, the metal salts or oxides of metals belonging to Group II or III of the periodic table have a strong shape retention even after combustion after obtaining a foamed fired product. The water-containing inorganic substance is preferable in that it has high heat resistance because it dehydrates during heating and exhibits endothermic properties. Specific examples of these include calcium carbonate, magnesium carbonate, magnesium hydroxide, and aluminum hydroxide.
[0041]
Although the fire resistance performance of the fire resistant rubber composition of the third invention is not necessarily clear, each of the above three components (phosphorus compound, hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, inorganic filler) exhibits the following properties. It is thought that it expresses by this. That is, the phosphorus compound is dehydrated and foamed by heating and also acts as a carbonization catalyst.
Hydrocarbon compounds having a hydroxyl group in the molecule are catalyzed by a phosphorus compound to form a carbonized layer and form a heat insulating layer with excellent shape retention. Furthermore, the inorganic filler plays an aggregate role and makes the carbonized layer stronger.
[0042]
In the refractory rubber composition of the third invention, the phosphorus compound, the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, and the inorganic filler are added in an amount of 50 to 100 parts by weight as a total amount of the three components. 900 parts by weight, preferably 100 to 700 parts by weight, more preferably 200 to 500 parts by weight.
[0043]
If the total amount of the above three components is less than 50 parts by weight, sufficient fire resistance performance will not be exhibited, and if it exceeds 900 parts by weight, the rubber substance will be insufficient and will not be able to play a binder role. It becomes difficult.
[0044]
Furthermore, in the above blending amount range, in order to give higher fire resistance and shape retention of combustion residue, the weight ratio of hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule and phosphorus compound (hydrocarbon compound / phosphorus compound) = It is preferable to add so that it may become 0.05-20, More preferably, it is 0.3-10, More preferably, it is 0.4-5. Moreover, it is preferable to add so that it may become weight ratio (inorganic filler / phosphorus compound) = 0.01-50 of an inorganic filler and a phosphorus compound, More preferably, it is 0.3-15, More preferably Is 0.5-7.
[0045]
Addition of a hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule to the phosphorus compound in a weight ratio of 0.05 to 20 times improves the fire resistance and improves the shape retention. When the weight ratio is less than 0.05 times, the foamed fired layer becomes brittle and cannot be used, and when it exceeds 20 times, the foam does not expand and sufficient fire resistance performance cannot be obtained.
[0046]
By adding the inorganic filler in a weight ratio of 0.01 to 50 times with respect to the phosphorus compound, the fire resistance is further improved and the shape retention is also improved. If this weight ratio is less than 0.01 times, the mechanical strength of the foamed fired layer becomes small, so that it becomes brittle.
Since the phosphorus compound plays the role of a binder of the inorganic filler, when the inorganic filler is added more than 50 times with respect to the phosphorus compound, not only does the phosphorus compound not function as a binder and molding becomes difficult, Due to insufficient foam expansion during heating, sufficient fire resistance cannot be obtained.
[0047]
In 3rd invention, since the residue after combustion becomes stronger by adding an inorganic filler, shape retainability further improves.
[0048]
The third invention is a combination of a phosphorus compound, a hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, and an inorganic filler, thereby having sufficient heat resistance and strengthening the residue after combustion to maintain the shape. Is. If the ratio between the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule and the phosphorus compound with respect to the inorganic filler is too large, the thermal expansion layer is greatly expanded at the time of combustion, so that the heat insulating layer becomes very brittle, which is one object of the present invention. It is not possible to obtain a combustion residue that is sufficiently strong so that it does not collapse even after it is burned vertically. If there are too many inorganic fillers, on the contrary, expansion of foaming is suppressed, so that the heat insulation effect is not sufficient, and a predetermined fire resistance performance cannot be obtained.
[0049]
In order to obtain greater heat insulation, the heat-resistant rubber composition of the present invention may be added with thermally expandable graphite that has been neutralized as an expansion component. A conventionally known substance can be used as the thermally expandable graphite.
[0050]
In the fire resistant rubber composition of the present invention, as long as the physical properties are not impaired, further, antioxidants such as phenols, amines, and sulfurs, metal damage inhibitors, antistatic agents, stabilizers, crosslinking agents, Lubricants, softeners, tackifiers, pigments and the like may be added.
[0051]
The fire resistant rubber composition of the present invention can be obtained by kneading the above components using a kneading apparatus such as a single screw extruder, a twin screw extruder, a Banbury mixer, a kneader mixer, or a roll.
[0052]
The fire-resistant rubber composition of the present invention is not particularly limited in use, but can be used in fields where heat insulation and fire resistance are required, for example, in the fields of the automobile industry, electrical and electronic industry, building materials, etc. It is. In the building material field, for example, the composition can be processed into a sheet shape and used as a material for covering the back surface of the outer wall, a covering material for joints, and a covering material for steel frames.
[0053]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0054]
(Examples 1-6, Comparative Examples 1-3)
Each component of the resin component, the phosphorus compound, the hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule, and the inorganic filler in the blending ratio shown in Table 1 was melt-kneaded using a roll to obtain a refractory rubber composition. Thereafter, this refractory rubber composition was press-molded at 140 ° C. to prepare a plate-like sample.
[0055]
In the table, the following components were used.
[Rubber substances and tackifiers]
・ Butyl rubber: “Butyl 065” manufactured by Exxon Corporation, Mooney viscosity (100 ° C.) = 47, Unsaturation = 2.0, Isobutylene / isoprene rubber Polybutene: “100R” manufactured by Idemitsu Petrochemical Co., Ltd., viscosity (100 ° C., cSt ) = 210
Chloroprene: “Soprene B-11” manufactured by Tosoh Corporation, Mooney viscosity (100 ° C.) = 45-53
Chlorinated butyl: “Exon Chlorobutyl 1066” manufactured by Exxon Chemical Co., Mooney viscosity (125 ° C.) = 38, degree of chlorination = 1.2%
・ Tackifier: “Escollets” manufactured by Exxon
[0056]
[Phosphorus compounds]
-Ammonium polyphosphate: Hoechst "AP422"
-Red phosphorus: “RP602” manufactured by Hoechst
[0057]
[Hydrocarbon compound having a hydroxyl group in the molecule]
Monopentaerythritol: Wako Pure Chemical Industries, OH / C = 0.8
D-sorbitol: Wako Pure Chemical Industries, OH / C = 1.0
Corn starch: “PA220” manufactured by Nippon Shokuhin Kako Co., Ltd., OH / C = 0.5
OH: number of hydroxyl groups, C: number of carbons
[Inorganic filler]
Aluminum hydroxide: “Hijilite H42M” manufactured by Showa Denko
・ Calcium carbonate: “Lighton A” manufactured by Bihoku Flour Chemical Co.
[0059]
The following performance evaluation was performed on the obtained plate-like samples obtained by press-molding the fire-resistant rubber compositions of Examples and Comparative Examples, and the results are shown in Table 1.
(1) Using a cone calorimeter (“CONE2A” manufactured by Atlas Co., Ltd.) on a shape-retaining sample (length 100 mm, width 100 mm, thickness 3 mm), 50 kW / m 2 irradiation heat amount (horizontal direction) Burned with. Next, a test piece having a length of 50 mm and a width of 50 mm was cut out from the residue after combustion, a metal plate having a length of 50 mm, a width of 50 mm, and a thickness of 1 mm was placed on the test piece, and then a 50 g weight was further placed on the metal plate. The residue was observed to see whether or not the residue was broken (recessed, bent, etc.), and evaluated according to the following evaluation criteria.
・ If the residue did not collapse
・ If the residue is crushed ×
[0060]
The test piece that breaks down with a 50 g weight is very brittle, so it is difficult to cut out the test piece and it breaks down quickly when the test piece is set up in the longitudinal direction. When it is used (for example, covering the back surface of the outer wall, etc.), it is expected that it will fall off and cannot be used as a refractory material.
[0061]
(2) Evaluation of fire resistance A sample (cut to a length of 100 mm, a width of 100 mm, and a thickness of 4 mm) placed on a stainless steel plate (length 100 mm, width 100 mm) is heated to 500 ° C. on one side on a hot plate. The back surface temperature was measured and evaluated according to the following evaluation criteria.
・ Back surface temperature is less than 260 ℃
・ If the back surface temperature is 260 ℃ or higher
[0062]
[Table 1]
[0063]
【The invention's effect】
Since the fire resistant rubber composition of the present invention has remarkable fire resistance by forming an expanded heat insulating layer upon heating and further maintaining its shape, it can be used in a wide range of applications such as building materials. Moreover, since it contains a rubber substance as a binder, a fire-resistant material that is flexible and easy to construct can be obtained by molding into a sheet shape or the like.
Claims (5)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00551197A JP3739153B2 (en) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | Refractory rubber composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00551197A JP3739153B2 (en) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | Refractory rubber composition |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10195250A JPH10195250A (en) | 1998-07-28 |
JP3739153B2 true JP3739153B2 (en) | 2006-01-25 |
Family
ID=11613226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00551197A Expired - Lifetime JP3739153B2 (en) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | Refractory rubber composition |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3739153B2 (en) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3049029B1 (en) | 2016-03-18 | 2018-03-09 | Hutchinson | ANTIVIBRATION DEVICE FOR FIRE INTENDED FOR RAILWAY APPLICATION |
JP6889042B2 (en) * | 2017-06-12 | 2021-06-18 | Toyo Tire株式会社 | Rubber composition for cushioning rubber for railway vehicles |
JP6993169B2 (en) * | 2017-10-19 | 2022-01-13 | ニッタ化工品株式会社 | Rubber composition for cushioning rubber for railway vehicles |
-
1997
- 1997-01-16 JP JP00551197A patent/JP3739153B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10195250A (en) | 1998-07-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5796137B2 (en) | Thermally expandable resin composition | |
JP3838780B2 (en) | Refractory sheet-like molded body and sheet laminate | |
WO1998031730A1 (en) | Fire-resistant sheetlike molding, fire-resistant laminate for covering steel, fire-resistant structure for wall, and method for constructing fire-resistant steel and fire-resistant wall | |
JP4068758B2 (en) | Adhesive fireproof sheet | |
JPWO2016136896A1 (en) | Fireproof resin composition | |
JP3707891B2 (en) | Fire resistant rubber composition | |
JP3739153B2 (en) | Refractory rubber composition | |
JP4781254B2 (en) | Sheet made of fire resistant resin composition | |
JP4130009B2 (en) | Refractory resin composition and sheet molded body using the same | |
JP5066303B1 (en) | High fire resistant rubber composition sheet | |
JP4052752B2 (en) | Fireproof resin composition | |
JPH107838A (en) | Fire-resistant rubber composition | |
JP4052757B2 (en) | Refractory steel cladding | |
JP7557289B2 (en) | Thermally expandable fireproof material | |
JP3877429B2 (en) | Fireproof multilayer sheet | |
JP3688508B2 (en) | Fireproof multilayer sheet | |
JPH11270019A (en) | Covering sheet for fire resistance | |
JPH11116776A (en) | Fire-resistant resin composition | |
JPH11138678A (en) | Fire resistant and heat insulating multilayer sheet | |
JP4320110B2 (en) | Fireproof wall structure | |
JP4527911B2 (en) | Synthetic fireproof coating method | |
JP4137285B2 (en) | Fireproof / firewall construction | |
JP2000054732A (en) | Fireproof cash box | |
JPH09227716A (en) | Fire-resistant resin composition | |
JPH1150565A (en) | Fireproof building forming panel |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050713 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050908 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051005 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20050908 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051101 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081111 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091111 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091111 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101111 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121111 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131111 Year of fee payment: 8 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |