JP3734910B2 - Webbing take-up device - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートベルトウエビングの引き出しを阻止するときに、ウエビングの引き出しを許容してエネルギを吸収することができるウエビング巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウエビング巻取装置では、スプールのウエビング引出方向の回転が車両急減速時にロックされて、ウエビングの引き出しが阻止される。従来このようにウエビングの引き出しが阻止された際、このシートベルトウエビングの引き出しを除々に許容し、このシートベルトウエビングを装着した乗員から受けるエネルギを吸収するウエビング巻取装置が、図14〜図16に例示する如く実開昭50−100218号にエネルギー吸収式シートベルトリトラクタとして提案されている。このリトラクタでは、ベルト巻取りシャフト12の軸方向延長上の位置に、一方向作動ギヤ13aと一体のケース13bを有するギヤ部13が配置されている。
【0003】
このケース13b内には、一端がベルト巻取りシャフト12に固着され、他端がケース13bに固着したエネルギ吸収用の帯状鉄板14が、ベルト巻取りシャフト12を包囲する如く、ロール状に収納されている。
【0004】
そして、所定値以上の加速度が感知センサで感知されると、ソレノイド17への通電が遮断され、リターンスプリング16の付勢力によって、ラチェット15が一方向作動ギヤ13aに係合し、これと一体のケース13bの回動を制止する。
【0005】
すると、シートベルトウエビング10に加わった荷重はベルト巻取りシャフト12を介して鉄板14に加わり、この鉄板14を塑性変形しながらこのベルト巻取りシャフト12を回動し、図15に示す状態から図16に示す状態に移行する。このとき、シートベルトウエビング10に働く荷重を受けた鉄板14は、そのU字状の折曲部14aを塑性変形しながら矢印B方向へ移動させつつケース13b側に巻回していた部分が、ベルト巻取りシャフト12側に巻回する。すなわち、この鉄板14の塑性変形動作によって、ベルト巻取シャフト12を回動して除々にシートベルトウエビング10を図14の矢印Aと逆方向へ引き出す動作をしながら、シートベルトウエビング10に負荷されるエネルギを吸収する。
【0006】
上述のようなウエビング巻取装置では、ベルト巻取りシャフト12の軸方向に並べてギヤ部13が配置されているため、このウエビング巻取装置全体がベルト巻取りシャフト12の軸方向に場所をとり、大形化してしまう。
【0007】
また、鉄板14がエネルギを吸収する動作を行う際、内径の大きなケース13b側に3重に巻回されたものから外径の小さなベルト巻取りシャフト12側へ3重以上の多数回巻回されることになるため、ベルト巻取りシャフト12に巻装された鉄板14部分の外周面部と、ケース13b側へ巻回された鉄板14の内周面部との間隔が段々と狭くなり、折曲部14aの曲率半径が除々に小さくなる。このため、鉄板14がエネルギ吸収のための塑性変形動作を開始し、ベルト巻取りシャフト12が回動し、シートベルトウエビング10が引き出される長さが増すに従って、このシートベルトウエビング10を引き出す荷重が増加してしまう。
【0008】
また、ベルト巻取りシャフト12に鉄板14が1周巻回され、さらにこの上に鉄板14が巻き付けられるとき、折曲部14aの曲率半径が急激に鉄板14の厚さだけ減るので、このときシートベルトウエビング10を引き出す荷重が不連続に増加する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、エネルギ吸収式のウエビング巻取装置におけるシートベルトウエビングの引き出し荷重が滑らかに変化する状態、又は略一定の状態でエネルギ吸収動作を行えるようにしたウエビング巻取装置を新たに提供することを目的とする。また、その他の目的として、装置全体を小形化することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のウエビング巻取り装置は、フレームに対し回動可能に支受された、シートベルトウエビング巻装用のスプールと、
前記スプールと相対的に回動可能となるよう、前記フレームに対し回動可能に支受された回動部材と、
前記スプールと、前記回動部材との相対回転の際、前記スプールと一体に回動する側の部材部分で周囲を囲まれた内周部と、主シャフトと一体に回動する側の部材部分の外周面部との間の空間内で、塑性変形してエネルギを吸収しながら、これらの一方から他方へ巻きうつされるよう配置されるとともに、その巻回の軸の方向に沿った各部所の幅寸法を変化させ、各部所でのエネルギ吸収量を変化させるよう形成されたエネルギ吸収部材と、
を有することを特徴とする。
【0011】
上述のように構成することにより、エネルギ吸収動作の際のエネルギ吸収量の推移のパターンを所望通り適宜変更することができる。
【0012】
本発明の請求項2記載のウエビング巻取り装置は、フレームに軸支された主シャフトと、
前記主シャフトの回りに回動可能に支受された、シートベルトウエビング巻装用のスプールと、
前記スプールと一体に回動する側の部材部分で周囲を囲まれた内周部と、前記主シャフトと一体に回動する側の部材部分の外周面部との間に、前記スプールと前記主シャフトとの相対回転時に塑性変形してエネルギを吸収するよう配置されたエネルギ吸収部材と、を有するウエビング巻取装置であって、
前記エネルギ吸収部材が、その一端を前記スプール側の渦巻き線状内周部に滑らかな渦巻き線状となって巻装し、その中間を湾曲部を作るよう折り返し、その他端を前記主シャフト側の渦巻き線状外周面部に滑らかな渦巻き線状に巻装可能なよう取り付けられ、前記スプールと前記主シャフトとの相対回転に従って前記エネルギ吸収部材が前記主シャフト側の外周面部に滑らかな渦巻き線状となって巻装されていくときの前記湾曲部の曲率半径が滑らかに変化するよう構成されたことを特徴とする。
【0013】
上述のように構成することにより、エネルギ吸収部材は、渦巻き線状に巻装された状態となり、エネルギ吸収部材の各位置で湾曲部の曲率半径を連続的に推移させられるから、エネルギ吸収荷重を滑らかに変化させることができる。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のウエビング巻取装置において、前記スプール側の内周部を、一周で前記エネルギ吸収部材の肉厚分だけその半径を拡大する渦巻き線状に形成し、前記主シャフト側の外周面部を、一周で前記エネルギ吸収部材の肉厚分だけその半径を拡大する渦巻き線状に形成したことを特徴とする。
【0015】
上述のように構成することにより、エネルギ吸収部材は、渦巻き線状の溝内周部と、渦巻き線状の外周面部とに、それぞれ渦巻き線状に巻装された状態なので、エネルギ吸収部材の端部の各位置でも湾曲部の曲率半径を連続的に推移させられるので、エネルギ吸収荷重を滑らかに変化させることができ、エネルギ吸収荷重の段階的変化を回避できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るエネルギ吸収機構としてのいわゆるフォースリミッタ付のウエビング巻取装置が図1〜図13に示されている。図1にウエビング巻取装置の要部縦断面を示すように、この装置本体フレーム30の一対の側板部30a、30bの間に渡って、ウエビング32を巻装するスプール34と、回動部材である主シャフト44とが配置されている。
【0017】
このスプール34は、略円筒状の胴部36の両端部に、それぞれフランジ38を一体に設けて形成されている。図1、図3及び図4に示すように胴部36には、その一部に円弧状の通し溝40が穿設されて円弧状の副胴部42が形成されており、この通し溝40にウエビング32の端部を通して、この端部を輪を作るようにウエビング32の端部近くに固着することにより、このウエビング32の基端をスプール34に取り付ける。図4に示すようにスプール34に取り付けられたウエビング32は、スプール34が回動することにより図3に示す如く、ウエビング32の端部が副胴部42に係止された状態で、胴部36及び副胴部42の外周面側に巻装される。
【0018】
このスプール34の中空内部には、主シャフト44が挿通して配置されている。この主シャフト44における軸部44aの一方の端部にはロック機構部用のロック用頭部46が締結され、他方の端部にはプリローダ機構部用の係止頭部48が締結されている。
【0019】
図1に示すように、このロック用頭部46は、その先端側46Aが2股に分かれたコ字形状に形成され、図5にも示すようにその基端部を螺子50によって、スプール34に対し回動可能で、このスプール34の軸線方向へ引き抜かれないように締結されている。このロック用頭部46は、フレーム30の一方の側板部30a側に配置された一般に用いられているロック機構部(図示省略)に関連して動作するよう装着され、このロック機構部が所定値以上の車両加速度を検知して作動することにより、ロック用頭部46のウエビング32の引き出し方向回転を制止し、又はウエビング32が急速に引き出されたとき、ウエビング32の引き出し方向回転を制止するよう構成されている。また、加速度が消失し、又はウエビング32の急激な引き出し動作が停止した後、ロック機構部によるロック用頭部46の回動制止動作が解除されるよう構成されている。
【0020】
図1、及び図7に示すように、プリローダ機構部用の係止頭部48は、略円柱状に形成され、その外周面部に複数のリブ52が突設され、その中央部にはセレーション穴54が穿設されている。この係止頭部48は、主シャフト44の軸部44aの端部に設けたセレーション突部56に回動不能に嵌合されて配置されている。
【0021】
また、係止頭部48は、フレーム30の他方の側板部30b側に配置された図示しないプリローダ機構部に関連して動作可能に配置されている。このプリローダ機構部は、一般に用いられているものであって、所定値以上の加速度を検知して作動することにより、係止頭部48を把持して、これをウエビング32の巻き取り方向へ回動し、ウエビング32をスプール34に所定長さ巻き取って、加速度が加わった際にウエビング32が、シートベルトウエビング32の装着者に緩みなく装着するよう構成されている。
【0022】
図1、及び図3に示すように、スプール34と主シャフト44との間には、エネルギ吸収部材58が装着されている。このエネルギ吸収部材58は、その平面に展開した形状が図2に示すよう形成されている。エネルギ吸収部材58は、塑性変形し易い金属、例えば軟鋼、黄銅又はアルミニュウム等の金属製厚肉平板材を折曲形成して構成されている。すなわち、エネルギ吸収部材58は、本実施の形態では、矩形長板材の一方の長手方向側部を、その一端から他端にかけて段階的に幅寸法が除々に縮まるように形成されている。例えば、このエネルギ吸収部材58を、その最長幅L7をもつ端部から区分点N1までの間を主シャフト44との係合部とし、区分点N1から区分点N2までの間隔を一番短い間隔とし、これより区分点N2から区分点N3までの間隔を長くし、さらにこれより区分点N3から区分点N4までの間隔を長くするといったように、区分点N4と区分点N5との間隔、区分点N5と区分点N6との間隔を段階的に広げるよう設定する。
【0023】
なお、区分点N6と最短幅L1をもつ端部との間部分はスプール34との係合部として設定されている。
【0024】
また、エネルギ吸収部材58の端部N0における幅方向の形状について見ると、その両端及び各区分点での幅L1〜L7を、幅L7から幅L1にかけて段階的に短くなるよう設定し、かつ各区分点を変曲点とする如く、相隣接する両端角と角区分点間を直線で結んだ形状とされている。
【0025】
さらに、スプール34と主シャフト44とを相対回転させる荷重をほぼ一定にし、又は所望の荷重変化となるようにするため、エネルギ吸収部材58の端部N0、最短幅L1をもつ端部から各区分点N1〜N6までの距離、及び各幅L1〜L7を、後述するように、スプール34と主シャフト44との間に装着されたエネルギ吸収部材58のU字状湾曲部60の曲率半径Rの変化に応じ、適宜変更して設定する。
【0026】
上述の如く形成したエネルギ吸収部材58をスプール34と主シャフト44とに装着するため、図1及び図3に示すように、スプール34の筒内周面部には、最短幅L1をもつ端部近くの平面形状に対応し、1周のピッチがフォースリミットプレート58の肉厚に相当するうず巻線状の溝である溝内周部62が穿設されている。また、主シャフト44には、その軸部44aに、1周のピッチがエネルギ吸収部材58の肉厚に相当する断面うず巻線状の外周面部64が形成されている。さらに、この軸部44aの外周面部64の最短半径の部分には、半径方向と平行になるように、エネルギ吸収部材58の最長幅L7をもつ端部を嵌め付ける断面コ字状の係着溝66が、軸部44aの軸線方向に延びるよう穿設されている。
【0027】
図3に示すように、エネルギ吸収部材58は、その最短幅L1の端辺を、スプール34の溝内周部62の端に隙間なく押し当て、この溝内周部62に沿って滑らかな渦巻き線状に巻装され、その区分点N1近くの部位でU字状に屈曲された湾曲部60で折り返され、その最長幅L7をもつ端部を係着溝66に嵌め、外周面部64のうず巻線における半径が除々に大きくなる方向にかけて滑らかな渦巻き線状に巻装可能なように巻き始められるよう配置されている。
【0028】
図1に示すように、主シャフト44におけるエネルギ吸収部材58とロック用頭部46との間位置には、スプール34と主シャフト44との間に相対回転数制限機溝部が装着されている。
【0029】
図1、及び図4にも示すように、この相対回転数制限機構部を構成するため、スプール34のロック機構部側の筒内周部には、セレーション穴68が穿設されている。また、セレーション穴68の位置に対応した主シャフト44の対応部分は、軸部44aより太径の丸軸に形成され、その外周面部には、左螺子の送り溝70がロック用頭部46の端面46a位置まで形成されている。
【0030】
そして、セレーション穴68と、送り溝70との間には、制止用部材72が装着されている。この制止用部材72は、略円環状でその外周面の略半周の部分に渡ってセレーション穴68にセレーション結合して主シャフト44の軸方向に摺動自在となるセレーション外周部74が形成されている。また、制止用部材72の円孔内周面部には、送り溝70の左螺子に螺合する螺子溝76が穿設されている。
【0031】
制止用部材72は、送り溝70の軸部44a側端部に螺挿されるとともに、セレーション穴68にセレーション結合されて配置され、制止された主シャフト44に対し、スプール34がウエビング32の引き出し方向へ回動されると、これと一体となって回動し、送り溝70上を送られて、制止用部材72が約4.32回転されたときにロック用頭部46の端面46aに当接し、主シャフト44の軸線回りの回動、及びその軸線方向への移動動作が制止される。すると、主シャフト44に対し制止用部材72を介してスプール34のウエビング32引き出し方向への回動動作が制止されるよう構成されている。
【0032】
なお、図3に示すように、スプール34の外周面部におけるウエビング32の端を結合した部分が巻装する部位には、この外周面部を若干切除した逃げ凹部78が形成され、ウエビング32の結合端部の上に巻装される部分がより真円に近い状態で巻回されるように構成されている。
【0033】
次に、上述のように構成された本実施の形態に係るウエビング巻取装置の作用、及び動作について説明する。このウエビング巻取装置から引き出されたシートベルトウエビング32を被装着者が装着した状態で、このウエビング巻取装置におけるプリローダ機構部で所定値以上の加速度を検出すると、このプリローダ機溝部が作動して、係止頭部48を把持し、主シャフト44、制止用部材72、及びスプール34を回動することにより、ウエビング32を所要長さ巻き込んで、ウエビング32を被装着者に緩みなく装着した状態となる。
【0034】
この状態において、同じく加速度を検知したロック機構部が作動し、ロック用頭部46を制止することにより主シャフト44のウエビング引出し方向の回動を制止した状態とする。
【0035】
次に、上述の状態でウエビング32に所定値以上の引張り荷重が加わると、この引張り荷重がスプール34を回動する荷重となって、エネルギ吸収部材58と、主シャフト44とに負荷される。このとき、主シャフト44は、そのウエビング32の引き出し方向の回動を制止されているので、エネルギ吸収部材58が塑性変形して、このウエビング32を除々に引き出しながら、ウエビング32に加わるエネルギーを吸収する。すなわち、エネルギ吸収部材58は、その最長幅L7の端部が主シャフト44に固定されているので、この近くの位置にある湾曲部60をその最短幅L1側に移動させながら、スプール34が図3の矢印C方向に回動する動作に従って主シャフト44の外周面部64の上に巻装され図3、図8、図9、図10、図11、図12の中間状態を順次経て図13のエネルギ吸収動作完了状態に至る。
【0036】
この図3、図8〜図13に示す一連の動作の際、固定された主シャフト44の回りをスプール34が回動することになるので、このスプール34とセレーション結合している制止用部材72もスプール34と一体的に、主シャフト44のねじ溝である送り溝70上を回動してロック用頭部46方向へ進む。そして、図13に示すエネルギ吸収動作完了状態では、制止用部材72がロック用頭部46の端面46aに当り、それ以上前進不能となって、主シャフト44と制止用部材72との相対回転が制止され、主シャフト44と、制止用部材72と、スプール34とが一体となってウエビング32の引き出し方向への回動動作が制止される。よって、エネルギ吸収部材58は、図13の状態からさらに回動し、その端部が溝内周部62から外れ、湾曲部60を形成しなくなる状態に至ることはなく、図3の状態から所定回転数回動後の図13の状態で、上述した制止用部材72の作用により、確実に制止される。
【0037】
また、上述した図3、図8〜図13に示したエネルギ吸収動作中エネルギ吸収荷重(ウエビング32を引き出す荷重)が略一定でエネルギ吸収荷重が急激に変化せず、その荷重の変化があっても滑らかな変化となるように設定してある。このエネルギ吸収荷重は、湾曲部60の曲率半径Rに反比例し、エネルギ吸収部材58の横幅に比例するので、この関係を利用して、具体的形状が設定されている。
【0038】
例えば、図2に示すエネルギ吸収部材58では、L1を24.6ミリメートル、L2を26.1ミリメートル、L3を27.6ミリメートル、L4を28ミリメートル、L5を30.7ミリメートル、L6を32.2ミリメートル、L7を35ミリメートルとする。
【0039】
また、M0を102.46ミリメートル、M1を92.18ミリメートル、M2を82.88ミリメートル、M3を67.67ミリメートル、M4を51.03ミリメートル、M5を32.82ミリメートル、M6を13.19ミリメートルとする。
【0040】
これとともに、エネルギ吸収部材58がエネルギ吸収動作開始前の図3に示す初期状態では、湾曲部60の曲率半径Rが1.61ミリメートルとされている。次に、図に一点鎖線で示したスプール基準位置線80が図3の初期位置から矢印C方向に0.52回転回動した図8に示す状態では、Rが1.48ミリメートルとなり、1.32回転した図9に示す状態では、Rが1.41ミリメートルとなり、2.12回転した図10に示す状態では、Rが1.29ミリメートルとなり、2.95回転した図11に示す状態では、Rが1.27ミリメートルとなり、3.78回転した図12に示す状態では、Rが1.2ミリメートルとなり、4.32回転した図13に示す状態では、Rが1.13ミリメートルとなるよう、エネルギ吸収部材58の板厚、溝内周部62と外周面部64との半径等の形状が決定されている。
【0041】
上述の如く形成されたウエビング巻取装置では、エネルギ吸収動作によって、スプール34が4.32回転し、エネルギ吸収量(エネルギ吸収動作によるウエビング32の引き出し量)を593ミリメートルにすることができる。
【0042】
このように、エネルギ吸収動作中、ウエビング32が引き出されスプール34が回動するのに従って湾曲部60の曲率半径が小さくなるので、エネルギ吸収部材58の幅を順次狭くして、エネルギ吸収荷重のフラット化を図っている。さらに、エネルギ吸収部材58の各部分での幅を適宜変更して構成することにより、エネルギ吸収動作の際のエネルギ吸収荷重の推移のパターンを所望通り適宜変更することができる。
【0043】
また、エネルギ吸収部材58は、渦巻き線状の溝内周部62と、渦巻き線状の外周面部64とに、それぞれ渦巻き線状に巻装された状態なので、エネルギ吸収部材58の端部の各位置でも湾曲部60の曲率半径を連続的に推移させられるので、エネルギ吸収荷重を滑らかに変化させることができ、エネルギ吸収荷重の段階的変化を回避できる。なお、溝内周部62と、外周面部64との構造は、上述した実施の形態の構成に限定されるものではなく、エネルギ吸収部材58を渦巻き線状に巻装できるものであれば、いかなる構造をもとり得ることは勿論である。
【0044】
また、本実施の形態では、スプール34にウエビング32の端部を固定する構造を、副胴部42を用いた構造とすることにより、胴部36に筒穴状に形成する溝内周部62を大きくし、エネルギ吸収部材58の大きな収納スペースを確保するようにしている。よって、スプール34内にエネルギ吸収機構を収容して、ウエビング巻取装置全体を小型化できる。
【0045】
さらに、主シャフト44を、スプール34の筒穴内に通し、螺子50を締結することにより両者を組み付けられるようにしたので、組立製造作業を容易にできる。
【0046】
なお、前述した相対回転数制限機構部は、スプール34と主シャフト44との相対回転数が一定回転数以上とならないように制限できるものであれば、種々の構成を取り得る。さらに、エネルギ吸収部材58の幅Lと、各区間の長さMは、他の構成との関連で適宜設定できる。
【0047】
また、本実施の形態では、エネルギ吸収部材58をスプール34と主シャフト44との間に配置した構成について説明したが、幅Lを変えたエネルギ吸収部材58を図14〜図16に示した従来のリトラクタにおけるスプールのシャフト12と、このシャフト12に対し相対的に回動可能となるようフレームに支受された回動部材としてのギヤ部13のケース13bとの間に配置して用いることもできる。さらに、主シャフト44側に巻装したエネルギ吸収部材58を、エネルギ吸収動作によって、スプール34の溝内周部62側へ巻きうつすように構成しても良い。
【0048】
【発明の効果】
本発明のウエビング巻取装置は、エネルギ吸収式のウエビング巻取装置におけるシートベルトウエビングの引き出し荷重が滑らかに変化する状態、又は滑らかでフラットに推移する状態でエネルギ吸収動作を行えるという優れた効果を有する。加えて、装置全体を小形化できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示す要部縦断面図である。
【図2】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示すエネルギ吸収部材部分を取り出して示す展開図である。
【図3】図1のIII − III線による切断部端面図である。
【図4】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示すスプールへウエビングの端部を取り付ける構造を示す図1のIII − III線断面に対応する要部断面図である。
【図5】図1のV−V線による切断部端面図である。
【図6】図1のVI−VI線による切断部端面図である。
【図7】図1のVII − VII線による切断部端面図である。
【図8】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示すフォークリミッタ動作によりスプールが0.52回転した状態を示す図1のIII − III線に対応する切断部端面図である。
【図9】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示すフォークリミッタ動作によりスプールが1.32回転した状態を示す図1のIII − III線に対応する切断部端面図である。
【図10】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示すフォークリミッタ動作によりスプールが2.12回転した状態を示す図1のIII − III線に対応する切断部端面図である。
【図11】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示すフォークリミッタ動作によりスプールが2.95回転した状態を示す図1のIII − III線に対応する切断部端面図である。
【図12】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示すフォークリミッタ動作によりスプールが3.78回転した状態を示す図1のIII − III線に対応する切断部端面図である。
【図13】本発明のウエビング巻取装置の実施の形態を示すフォークリミッタ動作によりスプールが4.32回転した状態を示す図1のIII − III線に対応する切断部端面図である。
【図14】従来のエネルギ吸収式シートベルトリトラクタの要部を示す正面図である。
【図15】図14のXV−XV線による断面図である。
【図16】エネルギ吸収動作中における図14のXV−XV線に対応する断面図である。
【符号の説明】
30 フレーム
32 ウエビング
34 スプール
36 胴部
40 通し溝
42 副胴部
44 主シャフト (回動部材)
44a 軸部
46a 端面
48 係止頭部
50 螺子
54 セレーション穴
56 セレーション突部
58 エネルギ吸収部材
60 湾曲部
62 構内周部 (空間内周部)
64 外周面部 (軸外周部)
66 係着溝
68 セレーション穴
70 送り溝
72 制止用部材
74 セレーション外周部
76 螺子溝
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a webbing take-up device which can absorb the energy by allowing the webbing to be pulled out when preventing the seatbelt webbing from being pulled out.
[0002]
[Prior art]
In the webbing take-up device, the rotation of the spool in the webbing withdrawal direction is locked when the vehicle suddenly decelerates, and the webbing withdrawal is prevented. Conventionally, when the webbing is prevented from being pulled out as described above, a webbing take-up device that gradually allows the seatbelt webbing to be drawn and absorbs energy received from the occupant wearing the seatbelt webbing is shown in FIGS. In Japanese Utility Model Laid-Open No. 50-1000021, an energy absorbing seat belt retractor is proposed. In this retractor, a gear portion 13 having a case 13b integrated with the one-way operation gear 13a is disposed at a position on the axial extension of the belt winding shaft 12.
[0003]
In the case 13b, an energy-absorbing belt-like iron plate 14 having one end fixed to the belt winding shaft 12 and the other end fixed to the case 13b is housed in a roll shape so as to surround the belt winding shaft 12. ing.
[0004]
When acceleration equal to or greater than a predetermined value is detected by the sensor, the energization of the solenoid 17 is cut off, and the ratchet 15 is engaged with the one-way operation gear 13a by the urging force of the return spring 16, and integrated with this. The rotation of the case 13b is stopped.
[0005]
Then, the load applied to the seat belt webbing 10 is applied to the iron plate 14 via the belt take-up shaft 12, and the belt take-up shaft 12 is rotated while the iron plate 14 is plastically deformed, and the state shown in FIG. The state shown in FIG. At this time, the iron plate 14 that has received a load acting on the seat belt webbing 10 has a portion wound around the case 13b while moving the U-shaped bent portion 14a in the direction of arrow B while being plastically deformed. Wind around the winding shaft 12 side. That is, the plastic deformation operation of the iron plate 14 causes the seat belt webbing 10 to be loaded while rotating the belt take-up shaft 12 and gradually pulling out the seat belt webbing 10 in the direction opposite to the arrow A in FIG. To absorb the energy.
[0006]
In the webbing take-up device as described above, since the gear portion 13 is arranged in the axial direction of the belt take-up shaft 12, the entire webbing take-up device takes a place in the axial direction of the belt take-up shaft 12, It will become large.
[0007]
Further, when the iron plate 14 performs the operation of absorbing energy, the steel plate 14 is wound three or more times from the one wound three times on the case 13b side having a larger inner diameter to the belt winding shaft 12 side having the smaller outer diameter. Therefore, the interval between the outer peripheral surface portion of the iron plate 14 wound around the belt winding shaft 12 and the inner peripheral surface portion of the iron plate 14 wound toward the case 13b is gradually reduced, and the bent portion The radius of curvature of 14a gradually decreases. For this reason, the iron plate 14 starts a plastic deformation operation for energy absorption, the belt winding shaft 12 rotates, and the length with which the seat belt webbing 10 is pulled out increases as the load for pulling out the seat belt webbing 10 increases. It will increase.
[0008]
In addition, when the iron plate 14 is wound around the belt winding shaft 12 and the iron plate 14 is further wound thereon, the curvature radius of the bent portion 14a is abruptly reduced by the thickness of the iron plate 14, so that the sheet at this time The load for pulling out the belt webbing 10 increases discontinuously.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
In consideration of the above-mentioned facts, the present invention provides a webbing take-up device that can perform an energy absorbing operation in a state where the pull-out load of the seat belt webbing in the energy absorption type webbing take-up device changes smoothly or in a substantially constant state. The purpose is to provide a new one. Another object is to downsize the entire apparatus.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The webbing take-up device according to claim 1 of the present invention is a spool for seat belt webbing winding supported rotatably with respect to the frame,
A rotating member supported rotatably with respect to the frame so as to be rotatable relative to the spool;
An inner peripheral portion surrounded by a member portion on the side that rotates together with the spool when the spool and the rotating member rotate relative to each other; Main shaft In the space between the outer peripheral surface part of the member part on the side that rotates together with the plastic part, while being plastically deformed and absorbing energy, it is arranged to be wound from one to the other and An energy absorbing member formed to change the width dimension of each part along the direction of the axis, and to change the amount of energy absorption at each part;
It is characterized by having.
[0011]
By configuring as described above, the transition pattern of the energy absorption amount during the energy absorption operation can be appropriately changed as desired.
[0012]
The webbing retractor according to claim 2 of the present invention includes a main shaft pivotally supported by the frame,
A spool for seat belt webbing wound rotatably supported around the main shaft;
The spool and the main shaft are disposed between an inner peripheral portion surrounded by a member portion that rotates integrally with the spool and an outer peripheral surface portion of the member portion that rotates integrally with the main shaft. A webbing take-up device having an energy absorbing member arranged to absorb energy by plastic deformation during relative rotation with
One end of the energy absorbing member is wound in a spiral shape on the spiral inner peripheral portion on the spool side, the middle is folded back to form a curved portion, and the other end is wound on the main shaft side. It is attached to the spiral outer peripheral surface portion so that it can be wound in a smooth spiral shape, and the energy absorbing member is smoothly spiraled on the outer peripheral surface portion on the main shaft side according to the relative rotation of the spool and the main shaft. Thus, the curvature radius of the curved portion when being wound is configured to change smoothly.
[0013]
By configuring as described above, the energy absorbing member is wound in a spiral shape, and the curvature radius of the curved portion can be continuously changed at each position of the energy absorbing member. It can be changed smoothly.
[0014]
According to a third aspect of the present invention, in the webbing take-up device according to the second aspect of the invention, the inner peripheral portion on the spool side is formed in a spiral shape whose radius is increased by the thickness of the energy absorbing member in one turn. The outer peripheral surface portion on the main shaft side is formed in a spiral shape whose radius is increased by the thickness of the energy absorbing member in one round.
[0015]
By configuring as described above, the energy absorbing member is wound in a spiral shape on the spiral groove inner peripheral portion and the spiral outer peripheral surface portion, respectively. Since the curvature radius of the curved portion can be continuously changed at each position of the portion, the energy absorption load can be changed smoothly, and the step change of the energy absorption load can be avoided.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A webbing retractor with a so-called force limiter as an energy absorbing mechanism according to an embodiment of the present invention is shown in FIGS. As shown in FIG. 1 which shows a longitudinal section of the main part of the webbing take-up device, a spool 34 for winding the webbing 32 across a pair of side plate portions 30a and 30b of the device main body frame 30 and a rotating member. A main shaft 44 is arranged.
[0017]
The spool 34 is formed by integrally providing flanges 38 at both ends of a substantially cylindrical body portion 36. As shown in FIGS. 1, 3, and 4, an arc-shaped through-groove 40 is formed in a part of the body portion 36 to form an arc-shaped auxiliary body portion 42. The base end of the webbing 32 is attached to the spool 34 by fixing the end of the webbing 32 near the end of the webbing 32 so as to form a ring. As shown in FIG. 3, the webbing 32 attached to the spool 34 as shown in FIG. 4 is in a state in which the end of the webbing 32 is locked to the sub trunk 42 as shown in FIG. 3. 36 and the outer peripheral surface side of the sub trunk | drum 42 are wound.
[0018]
A main shaft 44 is inserted through the hollow of the spool 34. A locking head 46 for the locking mechanism is fastened to one end of the shaft 44a of the main shaft 44, and a locking head 48 for the preloader mechanism is fastened to the other end. .
[0019]
As shown in FIG. 1, the locking head 46 is formed in a U-shape in which a distal end side 46 </ b> A is divided into two forks, and as shown in FIG. The spool 34 is fastened so as not to be pulled out in the axial direction. The locking head 46 is mounted so as to operate in association with a commonly used locking mechanism (not shown) disposed on the side plate 30a side of the frame 30, and the locking mechanism is set to a predetermined value. By detecting and operating the vehicle acceleration described above, the rotation of the webbing 32 of the locking head 46 is restrained, or when the webbing 32 is rapidly pulled out, the webbing 32 is restrained from rotating in the pulling direction. It is configured. Further, after the acceleration disappears or the rapid pulling-out operation of the webbing 32 stops, the rotation stopping operation of the locking head 46 by the locking mechanism is released.
[0020]
As shown in FIGS. 1 and 7, the locking head 48 for the preloader mechanism is formed in a substantially columnar shape, and a plurality of ribs 52 project from its outer peripheral surface, and a serration hole is formed in the center. 54 is drilled. The locking head portion 48 is disposed so as to be non-rotatably fitted to a serration protrusion 56 provided at an end portion of the shaft portion 44 a of the main shaft 44.
[0021]
The locking head 48 is disposed so as to be operable in association with a preloader mechanism portion (not shown) disposed on the other side plate portion 30 b side of the frame 30. The preloader mechanism is generally used, and detects the acceleration of a predetermined value or more and operates to grip the locking head 48 and rotate it in the winding direction of the webbing 32. The webbing 32 is wound around the spool 34 for a predetermined length, and when the acceleration is applied, the webbing 32 is configured to be attached to the wearer of the seat belt webbing 32 without looseness.
[0022]
As shown in FIGS. 1 and 3, an energy absorbing member 58 is mounted between the spool 34 and the main shaft 44. The energy absorbing member 58 has a shape developed on its plane as shown in FIG. The energy absorbing member 58 is formed by bending a metal that is easily plastically deformed, for example, a metal thick plate material such as mild steel, brass, or aluminum. That is, in the present embodiment, the energy absorbing member 58 is formed such that the width dimension of one long side of the rectangular long plate is gradually reduced from one end to the other end. For example, in this energy absorbing member 58, the portion between the end portion having the longest width L7 and the dividing point N1 is the engaging portion with the main shaft 44, and the interval from the dividing point N1 to the dividing point N2 is the shortest interval. The interval between the division point N4 and the division point N5, such as increasing the interval from the division point N2 to the division point N3 and further increasing the interval from the division point N3 to the division point N4. The interval between the point N5 and the segment point N6 is set so as to increase stepwise.
[0023]
A portion between the segment point N6 and the end portion having the shortest width L1 is set as an engaging portion with the spool 34.
[0024]
Further, when looking at the shape in the width direction at the end N0 of the energy absorbing member 58, the widths L1 to L7 at both ends and the respective division points are set to be gradually reduced from the width L7 to the width L1, and each The corner points are inflection points so that the adjacent corners and the corner points are connected by straight lines.
[0025]
Further, in order to make the load for rotating the spool 34 and the main shaft 44 relatively constant, or to make a desired load change, the energy absorbing member 58 is separated from the end N0 and the end having the shortest width L1. As will be described later, the distance to the points N1 to N6 and the widths L1 to L7 are determined by the curvature radius R of the U-shaped curved portion 60 of the energy absorbing member 58 mounted between the spool 34 and the main shaft 44. Change and set as appropriate according to changes.
[0026]
Since the energy absorbing member 58 formed as described above is attached to the spool 34 and the main shaft 44, as shown in FIGS. 1 and 3, the cylinder inner peripheral surface portion of the spool 34 is close to the end portion having the shortest width L1. A groove inner peripheral portion 62, which is a spiral winding groove in which the pitch of one round corresponds to the thickness of the force limit plate 58, is formed. Further, the main shaft 44 is formed with an outer peripheral surface portion 64 having a spiral spiral cross section in which the pitch of one round corresponds to the thickness of the energy absorbing member 58 on the shaft portion 44a. Further, the engagement groove having a U-shaped cross section for fitting the end portion having the longest width L7 of the energy absorbing member 58 into the shortest radius portion of the outer peripheral surface portion 64 of the shaft portion 44a so as to be parallel to the radial direction. 66 is drilled to extend in the axial direction of the shaft portion 44a.
[0027]
As shown in FIG. 3, the energy absorbing member 58 presses the end of the shortest width L1 against the end of the groove inner peripheral portion 62 of the spool 34 without a gap, and a smooth spiral is formed along the groove inner peripheral portion 62. It is wound in a line and is folded back by a curved portion 60 bent in a U-shape at a portion near the dividing point N1, and an end portion having the longest width L7 is fitted into the engaging groove 66, and the outer surface portion 64 is swung. It arrange | positions so that winding can be started so that it can wind in the shape of a smooth spiral line in the direction where the radius in a coil | winding becomes large gradually.
[0028]
As shown in FIG. 1, a relative rotational speed limiting machine groove portion is mounted between the spool 34 and the main shaft 44 at a position between the energy absorbing member 58 and the locking head 46 on the main shaft 44.
[0029]
As shown in FIGS. 1 and 4, a serration hole 68 is formed in the inner peripheral portion of the spool 34 on the lock mechanism portion side in order to constitute the relative rotational speed limiting mechanism portion. A corresponding portion of the main shaft 44 corresponding to the position of the serration hole 68 is formed as a round shaft having a diameter larger than that of the shaft portion 44 a, and a feed groove 70 of a left screw is formed on the outer peripheral surface portion of the locking head 46. It is formed up to the end face 46a position.
[0030]
A restraining member 72 is mounted between the serration hole 68 and the feed groove 70. The restraining member 72 has a substantially annular shape, and a serration outer peripheral portion 74 is formed that is serrated and coupled to the serration hole 68 over a substantially half circumference portion of the outer peripheral surface thereof and is slidable in the axial direction of the main shaft 44. Yes. A screw groove 76 that is screwed into the left screw of the feed groove 70 is formed in the inner peripheral surface of the circular hole of the restraining member 72.
[0031]
The restraining member 72 is screwed into the end portion of the feed groove 70 on the side of the shaft portion 44a and is serrated and connected to the serration hole 68. The spool 34 is pulled out of the webbing 32 with respect to the restrained main shaft 44. Is rotated integrally therewith, and is fed on the feed groove 70 so that when the restraining member 72 is rotated about 4.32, it contacts the end face 46a of the locking head 46. In contact therewith, the rotation of the main shaft 44 around the axis and the movement of the main shaft 44 in the axial direction are restrained. Then, the rotation operation of the spool 34 in the pulling-out direction of the webbing 32 is restrained with respect to the main shaft 44 via the restraining member 72.
[0032]
As shown in FIG. 3, a relief recess 78 is formed by slightly cutting the outer peripheral surface portion at a portion where the end portion of the webbing 32 connected to the outer peripheral surface portion of the spool 34 is wound. It is comprised so that the part wound on the part may be wound in a state closer to a perfect circle.
[0033]
Next, the operation and operation of the webbing retractor according to the present embodiment configured as described above will be described. When the wearer wears the seat belt webbing 32 pulled out from the webbing take-up device, and the preloader mechanism in the webbing take-up device detects an acceleration of a predetermined value or more, the preloader machine groove is activated. A state in which the webbing 32 is wound in a required length by gripping the locking head 48 and rotating the main shaft 44, the restraining member 72, and the spool 34, and the webbing 32 is attached to the wearer without looseness. It becomes.
[0034]
In this state, the lock mechanism that detects the acceleration is also operated, and the locking head 46 is stopped to prevent the rotation of the main shaft 44 in the webbing pull-out direction.
[0035]
Next, when a tensile load of a predetermined value or more is applied to the webbing 32 in the above-described state, the tensile load becomes a load for rotating the spool 34 and is loaded on the energy absorbing member 58 and the main shaft 44. At this time, since the main shaft 44 is prevented from rotating in the pulling direction of the webbing 32, the energy absorbing member 58 is plastically deformed and absorbs energy applied to the webbing 32 while gradually pulling out the webbing 32. To do. That is, since the end portion of the longest width L7 of the energy absorbing member 58 is fixed to the main shaft 44, the spool 34 is moved while the curved portion 60 located in the vicinity thereof is moved to the shortest width L1 side. 3 is wound on the outer peripheral surface portion 64 of the main shaft 44 in accordance with the rotation operation in the direction of arrow C in FIG. 3, and sequentially passes through the intermediate states of FIGS. 3, 8, 9, 10, 11, and 12 in FIG. The energy absorption operation complete state is reached.
[0036]
In the series of operations shown in FIGS. 3 and 8 to 13, the spool 34 rotates around the fixed main shaft 44. Therefore, the restraining member 72 that is serrated and coupled to the spool 34. Also, integrally with the spool 34, it rotates on the feed groove 70, which is the thread groove of the main shaft 44, and advances toward the locking head 46. Then, in the energy absorption operation completion state shown in FIG. 13, the restraining member 72 hits the end face 46 a of the locking head 46, and further advancement is impossible, and the relative rotation between the main shaft 44 and the restraining member 72 is prevented. The main shaft 44, the restraining member 72, and the spool 34 are integrated to restrain the rotation of the webbing 32 in the pull-out direction. Therefore, the energy absorbing member 58 is further rotated from the state shown in FIG. 13, and the end of the energy absorbing member 58 does not come out of the groove inner peripheral portion 62 and the curved portion 60 is not formed. In the state of FIG. 13 after the rotation of the rotational speed, it is reliably restrained by the action of the restraining member 72 described above.
[0037]
Further, during the energy absorbing operation shown in FIGS. 3 and 8 to 13 described above, the energy absorbing load (the load for pulling out the webbing 32) is substantially constant, and the energy absorbing load does not change abruptly. Is also set to be a smooth change. Since this energy absorption load is inversely proportional to the radius of curvature R of the curved portion 60 and proportional to the lateral width of the energy absorption member 58, a specific shape is set using this relationship.
[0038]
For example, in the energy absorbing member 58 shown in FIG. 2, L1 is 24.6 millimeters, L2 is 26.1 millimeters, L3 is 27.6 millimeters, L4 is 28 millimeters, L5 is 30.7 millimeters, and L6 is 32.2 millimeters. The millimeter and L7 are 35 millimeters.
[0039]
Also, M0 is 102.46 millimeters, M1 is 92.18 millimeters, M2 is 82.88 millimeters, M3 is 67.67 millimeters, M4 is 51.03 millimeters, M5 is 32.82 millimeters, and M6 is 13.19 millimeters. And
[0040]
At the same time, in the initial state shown in FIG. 3 before the energy absorbing member 58 starts the energy absorbing operation, the curvature radius R of the bending portion 60 is set to 1.61 millimeters. Next, in the state shown in FIG. 8 in which the spool reference position line 80 indicated by a one-dot chain line in the drawing is rotated 0.52 times in the direction of arrow C from the initial position in FIG. In the state shown in FIG. 9 after 32 rotations, R is 1.41 millimeters, and in the state shown in FIG. 10 after 2.12 rotations, R is 1.29 millimeters and in the state shown in FIG. 11 after 2.95 rotations, In the state shown in FIG. 12 where R is 1.27 millimeters and 3.78 rotations, R is 1.2 millimeters, and in the state shown in FIG. 13 where 4.32 rotations, R is 1.13 millimeters. The plate thickness of the energy absorbing member 58 and the shapes such as the radii of the groove inner peripheral portion 62 and the outer peripheral surface portion 64 are determined.
[0041]
In the webbing take-up device formed as described above, the spool 34 rotates 4.32 by the energy absorption operation, and the energy absorption amount (the amount of the webbing 32 pulled out by the energy absorption operation) can be 593 millimeters.
[0042]
As described above, during the energy absorbing operation, the curvature radius of the bending portion 60 decreases as the webbing 32 is pulled out and the spool 34 rotates, so that the width of the energy absorbing member 58 is gradually reduced to flatten the energy absorbing load. We are trying to make it. Furthermore, by changing the width of each part of the energy absorbing member 58 as appropriate, the transition pattern of the energy absorbing load during the energy absorbing operation can be changed as desired.
[0043]
Further, since the energy absorbing member 58 is spirally wound around the spiral groove inner peripheral portion 62 and the spiral outer peripheral surface portion 64, each of the end portions of the energy absorbing member 58 is provided. Since the curvature radius of the curved portion 60 can be continuously changed even at the position, the energy absorption load can be changed smoothly, and a step change of the energy absorption load can be avoided. In addition, the structure of the groove inner peripheral part 62 and the outer peripheral surface part 64 is not limited to the configuration of the above-described embodiment, and any structure can be used as long as the energy absorbing member 58 can be wound in a spiral shape. Of course, it can also take a structure.
[0044]
Further, in the present embodiment, the structure in which the end portion of the webbing 32 is fixed to the spool 34 is a structure using the sub barrel portion 42, so that the groove inner peripheral portion 62 formed in the barrel portion 36 in a cylindrical hole shape. And a large storage space for the energy absorbing member 58 is secured. Therefore, the entire webbing take-up device can be reduced in size by housing the energy absorbing mechanism in the spool 34.
[0045]
Further, since the main shaft 44 is passed through the cylindrical hole of the spool 34 and the screw 50 is fastened, both of them can be assembled, so that the assembly manufacturing work can be facilitated.
[0046]
The relative rotational speed limiting mechanism described above can have various configurations as long as the relative rotational speed between the spool 34 and the main shaft 44 can be limited so as not to exceed a certain rotational speed. Furthermore, the width L of the energy absorbing member 58 and the length M of each section can be appropriately set in relation to other configurations.
[0047]
In the present embodiment, the configuration in which the energy absorbing member 58 is disposed between the spool 34 and the main shaft 44 has been described. However, the energy absorbing member 58 with the width L changed is shown in FIGS. 14 to 16. It is also possible to use it between the shaft 12 of the spool in the retractor and the case 13b of the gear portion 13 as a rotating member supported by the frame so as to be rotatable relative to the shaft 12. it can. Furthermore, the energy absorbing member 58 wound on the main shaft 44 side may be configured to wind toward the groove inner peripheral portion 62 side of the spool 34 by an energy absorbing operation.
[0048]
【The invention's effect】
The webbing take-up device of the present invention has an excellent effect that the energy absorption operation can be performed in a state where the pull-out load of the seat belt webbing in the energy absorption type webbing take-up device changes smoothly or in a state where it smoothly and flatly changes. Have. In addition, there is an effect that the entire apparatus can be miniaturized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of an essential part showing an embodiment of a webbing take-up device of the present invention.
FIG. 2 is a developed view showing an energy absorbing member portion showing an embodiment of a webbing take-up device of the present invention.
3 is an end view taken along line III-III in FIG. 1. FIG.
4 is a cross-sectional view of an essential part corresponding to the cross section taken along the line III-III of FIG. 1, showing a structure for attaching the end of the webbing to the spool showing the embodiment of the webbing take-up device of the present invention.
5 is an end view of a cut portion taken along line VV in FIG. 1. FIG.
6 is an end view taken along line VI-VI in FIG. 1. FIG.
7 is a cross-sectional end view taken along line VII-VII in FIG. 1. FIG.
8 is an end view of a cut portion corresponding to line III-III in FIG. 1 showing a state in which the spool has rotated 0.52 by the fork limiter operation showing the embodiment of the webbing take-up device of the present invention.
9 is an end view of a cut portion corresponding to line III-III in FIG. 1 showing a state in which the spool has rotated 1.32 by the fork limiter operation showing the embodiment of the webbing take-up device of the present invention.
FIG. 10 is a cutaway end view corresponding to line III-III in FIG. 1 showing a state where the spool has rotated 2.12 by the fork limiter operation showing the embodiment of the webbing take-up device of the present invention.
11 is an end view of a cut portion corresponding to line III-III in FIG. 1 showing a state in which the spool has rotated 2.95 by the fork limiter operation showing the embodiment of the webbing take-up device of the present invention.
12 is an end view of the cutting section corresponding to line III-III in FIG. 1 showing a state in which the spool has rotated 3.78 by the fork limiter operation showing the embodiment of the webbing take-up device of the present invention.
13 is a cut end view corresponding to line III-III in FIG. 1 showing a state where the spool has rotated 4.32 by the fork limiter operation showing the embodiment of the webbing take-up device of the present invention.
FIG. 14 is a front view showing a main part of a conventional energy absorbing seat belt retractor.
15 is a cross-sectional view taken along line XV-XV in FIG.
16 is a cross-sectional view corresponding to the XV-XV line of FIG. 14 during the energy absorption operation.
[Explanation of symbols]
30 frames
32 Webbing
34 spool
36 Torso
40 through groove
42 Sub trunk
44 Main shaft (Rotating member)
44a Shaft
46a end face
48 Locking head
50 screw
54 Serration hole
56 Serration Protrusion
58 Energy absorbing member
60 Curved part
62 Campus perimeter (space perimeter)
64 Outer peripheral surface part (shaft outer peripheral part)
66 Engagement groove
68 Serration hole
70 Feed groove
72 Stopping member
74 Serration outer periphery
76 Screw groove

Claims (3)

フレームに対し回動可能に支受された、シートベルトウエビング巻装用のスプールと、
前記スプールと相対的に回動可能となるよう、前記フレームに対し回動可能に支受された回動部材と、
前記スプールと、前記回動部材との相対回転の際、前記スプールと一体に回動する側の部材部分で周囲を囲まれた内周部と、主シャフトと一体に回動する側の部材部分の外周面部との間の空間内で、塑性変形してエネルギを吸収しながら、これらの一方から他方へ巻きうつされるよう配置されるとともに、その巻回の軸の方向に沿った各部所の幅寸法を変化させ、各部所でのエネルギ吸収量を変化させるよう形成されたエネルギ吸収部材と、
を有することを特徴とするウエビング巻取り装置。
A spool for seat belt webbing wound rotatably supported on the frame;
A rotating member that is rotatably supported with respect to the frame so as to be rotatable relative to the spool;
When the relative rotation between the spool and the rotating member, an inner peripheral portion surrounded by a member portion that rotates integrally with the spool, and a member portion that rotates integrally with the main shaft In the space between the outer peripheral surface portion of each of these, while being plastically deformed and absorbing energy, it is arranged to be wound from one to the other, and the width of each part along the direction of the axis of the winding An energy absorbing member formed to change dimensions and change the amount of energy absorbed in each part;
A webbing take-up device comprising:
フレームに軸支された主シャフトと、
前記主シャフトの回りに回動可能に支受された、シートベルトウエビング巻装用のスプールと、
前記スプールと一体に回動する側の部材部分で周囲を囲まれた内周部と、前記主シャフトと一体に回動する側の部材部分の外周面部との間に、前記スプールと前記主シャフトとの相対回転時に塑性変形してエネルギを吸収するよう配置されたエネルギ吸収部材と、を有するウエビング巻取装置であって、
前記エネルギ吸収部材が、その一端を前記スプール側の渦巻き線状内周部に滑らかな渦巻き線状となって巻装し、その中間を湾曲部を作るよう折り返し、その他端を前記主シャフト側の渦巻き線状外周面部に滑らかな渦巻き線状に巻装可能なよう取り付けられ、前記スプールと前記主シャフトとの相対回転に従って前記エネルギ吸収部材が前記主シャフト側の外周面部に滑らかな渦巻き線状となって巻装されていくときの前記湾曲部の曲率半径が滑らかに変化するよう構成されたことを特徴とするウエビング巻取装置。
A main shaft pivotally supported by the frame;
A spool for seat belt webbing wound rotatably supported around the main shaft;
The spool and the main shaft are disposed between an inner peripheral portion surrounded by a member portion that rotates integrally with the spool and an outer peripheral surface portion of the member portion that rotates integrally with the main shaft. A webbing take-up device having an energy absorbing member disposed so as to absorb energy by plastic deformation during relative rotation with
One end of the energy absorbing member is wound in a spiral shape on the spiral inner peripheral portion on the spool side, the middle is folded back to form a curved portion, and the other end is wound on the main shaft side. It is attached to the spiral outer peripheral surface portion so that it can be wound in a smooth spiral shape, and the energy absorbing member is smoothly spiraled on the outer peripheral surface portion on the main shaft side according to the relative rotation of the spool and the main shaft. A webbing take-up device configured to smoothly change the radius of curvature of the curved portion when being wound.
前記スプール側の内周部を、一周で前記エネルギ吸収部材の肉厚分だけその半径を拡大する渦巻き線状に形成し、前記主シャフト側の外周面部を、一周で前記エネルギ吸収部材の肉厚分だけその半径を拡大する渦巻き線状に形成したことを特徴とする請求項2記載のウエビング巻取装置。  The inner peripheral portion on the spool side is formed in a spiral shape that expands its radius by a thickness corresponding to the thickness of the energy absorbing member in one round, and the outer peripheral surface portion on the main shaft side is formed in the thickness of the energy absorbing member in one round. 3. The webbing take-up device according to claim 2, wherein the webbing take-up device is formed in a spiral shape whose radius is increased by an amount corresponding to the amount.
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