JP3732995B2 - Endoscope operation wire connecting part - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通されて体腔内における医療処置等を行うために用いられる内視鏡用処置具の操作ワイヤ連結部に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡用処置具の多くは、先端に配置された先端作動部材を手元側から進退操作される操作ワイヤで駆動して動作させるようになっており、例えば内視鏡用生検鉗子等においては、先端作動部材の板状部に貫通穿設された係合孔に操作ワイヤの先端を通して係合させたものがある。
【0003】
そのような技術を採用しているもののうち、特開平11−178829号公報に示されるものでは、操作ワイヤの先端を切れ目のない輪状に形成して、先端作動部材に形成された係合孔に操作ワイヤの輪状部を通してある。
【0004】
また、欧州特許第491890号公報に示されるものでは、係合孔83に通された操作ワイヤ81を係合孔83の前後で折り曲げてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平11−178829号公報に示されるものは、操作ワイヤの先端を係合孔に通してから切れ目のない輪状に形成しなければならないので、加工及び組み立て作業が極めて困難であり実用性に欠ける。
【0006】
また、欧州特許第491890号公報に示されるものは、操作ワイヤ81を係合孔83の前後で単純に折り曲げてあるだけなので、先端作動部材に強い外力が作用したり操作ワイヤ81に強い牽引力が作用すると、折り曲げ部分が真っ直ぐに伸びて操作ワイヤ81が係合孔83から抜け出してしまう場合がある。
【0007】
そこで本発明は、先端作動部材の板状部に貫通穿設された係合孔に操作ワイヤの先端を通して係合させるようにした内視鏡用処置具の操作ワイヤ連結部において、加工及び組み立てが簡単で実用性が高く、しかも係合状態が外れない十分な強度を得ることができる内視鏡用処置具の操作ワイヤ連結部を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用処置具の操作ワイヤ連結部は、内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿脱されるシース内に挿通配置された操作ワイヤを軸線方向に進退操作することによって、シースの先端に配置された先端作動部材を駆動するようにした内視鏡用処置具の操作ワイヤ連結部であって、先端作動部材の板状部に貫通穿設された係合孔に操作ワイヤの先端を通して係合させたものにおいて、シースの先端から延出する操作ワイヤの先端に係合孔を通過できない大きさの太径部を設け、操作ワイヤを係合孔に挿通して太径部を係合孔の端部に当接させた状態で係合孔の他端側において操作ワイヤをシースの先端の方に向けて折り曲げたものである。
【0009】
なお、太径部が、操作ワイヤ自体の先端部分を膨らませた状態で硬化させて形成されていてもよく、その場合、操作ワイヤ自体の先端部分を膨らませた状態で溶融硬化させて形成されていてもよい。
【0010】
また、太径部が、操作ワイヤの先端部分に球状片を固着させて形成されていてもよく、或いは、操作ワイヤの先端部分に鍔状部材を固着させて形成されていてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2は、内視鏡用生検鉗子を示しており、図示されていない内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿脱される可撓性のシース1は、例えばステンレス鋼線を一定の径で密着巻きしたコイルパイプによって形成されている。
【0012】
シース1の内部には、軸線方向に進退自在に操作ワイヤ2が全長にわたって挿通配置されている。操作ワイヤ2としては、例えば複数のステンレス鋼細線を撚り合わせた撚り線が用いられている。
【0013】
シース1の基端(図2において右方)には、操作ワイヤ2を進退操作させるための図示されていない操作部が連結されており、シース1の先端に連結固着された先端支持部材3には、操作ワイヤ2によって駆動される先端作動部材(鉗子カップ5及びリンク板6)が支持されている。
【0014】
先端支持部材3には、先端から基端近くにわたるスリ割り3aが形成されており、その先端付近を横切るように配置された支軸4に鉗子カップ5とリンク板6が回動自在に支持されている。
【0015】
鉗子カップ5とリンク板6は一体に形成されて二対設けられ、鉗子カップ5は支軸4を中心にして先端支持部材3の前方において嘴状に開閉する。リンク板6は、スリ割り3a内に配置されてその後端部近傍に操作ワイヤ2の先端が連結されている。
【0016】
操作ワイヤ2は、一対のリンク板6の各々に連結されるので二本が一対となって設けられており、二本の操作ワイヤ2が一緒に動作するようにシース1内で二本を撚り合わせてある。ただし、シース1内で別の一本の操作ワイヤに連結する構成をとってもよい。
【0017】
図1は、一方のリンク板6と操作ワイヤ2の先端部分との連結部を示している。もう一方のリンク板6等は先端支持部材3の軸線を挟んで対称の位置に配置されているが、その図示は省略してある。
【0018】
リンク板6には、操作ワイヤ2の直径より僅かに大きな径の係合孔7が板面を貫通して穿設されており、係合孔7の外面側の開口端にはテーパ孔状の凹部8が形成されている。
【0019】
操作ワイヤ2はシース1の先端から延出しており、先端が凹部8内に位置するように係合孔7に通されて、係合孔7の裏側の端部からスリ割り3a内に出た位置において、係合孔7の裏面に沿ってシース1の先端の方に向けて略直角に折り曲げられている。
【0020】
凹部8内に位置する操作ワイヤ2の先端には、係合孔7を通過できない大きさの太径部20が形成されており、太径部20は凹部8の底部に開口する係合孔7の端部にほぼ当接している。
【0021】
太径部20は、この実施例においては操作ワイヤ2自体の先端部分を膨らませた状態で硬化させて形成されている。具体的には、操作ワイヤ2を形成している撚り線の端部をアーク又はプラズマ等によって溶融して太い球状に溶融硬化させて形成されている。このような溶融は、例えばアルゴンガス等のような不活性ガス中で行うことにより、酸化による操作ワイヤ2の劣化を防止することができる。
【0022】
このようにして形成された太径部20は、操作ワイヤ2に他の部品を接続するのではなく、操作ワイヤ2の端部自体によって形成されているので、強い外力が加わっても操作ワイヤ2から外れたりすることがなく、優れた強度を保有する。
【0023】
このように構成された実施例の内視鏡用処置具の操作ワイヤ連結部は、リンク板6に対して操作ワイヤ2を係合させる構成の加工及び組み立てが簡単なので実用性が高く、しかも太径部20が係合孔7から抜けない構造なので、操作ワイヤ2の先端がリンク板6から外れない十分な係合強度を得ることができる。
【0024】
なお、操作ワイヤ2の先端に形成される太径部20は、操作ワイヤ2の先端部分に金属製の球状片等をロー付け、溶接或いはカシメ等によって固着させて形成してもよい。
【0025】
図3は、本発明の参考例のリンク板6と操作ワイヤ2の先端部分との連結部を示しており、リンク板6を外面側から薄く切除して、その部分と先端支持部材3のスリ割り3aの内壁面との間に操作ワイヤ2を配置し、太径部20をリンク板6の内面側にほぼ当接させたものである。このように構成することにより、鉗子カップ5を開閉動作させる際に、太径部20がスリ割り3aの縁部にぶつかるおそれがない。
【0026】
図4は、本発明の他の参考例のリンク板6と操作ワイヤ2の先端部分との連結部を示しており、太径部20が、操作ワイヤ2の先端部分に金属製の鍔状部材を固着させて形成されている。
【0027】
太径部20を形成する鍔状部材は、係合孔7に緩く嵌挿される筒状部の一端側に係合孔7の径より大きな径の鍔が突設された形状に形成されていて、鍔部分は座繰り状に形成された凹部8内に納まっている。そして、太径部20を形成する鍔状部材の他端側は、係合孔7の他端側からスリ割り3aの内方に突出している。
【0028】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば本発明を内視鏡用生検鉗子以外の各種内視鏡用処置具に適用してもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、シースの先端から延出する操作ワイヤの先端に、先端作動部材の板状部に穿設された係合孔を通過できない大きさの太径部を設け、操作ワイヤを係合孔に挿通して太径部を係合孔の端部に当接させた状態で係合孔の他端側において操作ワイヤをシースの先端の方に向けて折り曲げたことにより、操作ワイヤと先端作動部材との係合部の加工及び組み立てが簡単で実用性が高く、しかも係合状態が外れない十分な強度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の平面部分断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の側面部分断面図である。
【図3】 本発明の参考例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の平面部分断面図である。
【図4】 本発明の他の参考例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の平面部分断面図である。
【符号の説明】
1 シース
2 操作ワイヤ
3 先端支持部材
3a スリ割り
5 鉗子カップ(先端作動部材)
6 リンク板(先端作動部材)
7 係合孔
20 太径部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an operation wire connecting portion of an endoscope treatment tool that is inserted into a treatment tool insertion channel of an endoscope and used for performing medical treatment or the like in a body cavity.
[0002]
[Prior art]
Many endoscope treatment tools are designed to be operated by operating a distal end actuating member arranged at the distal end with an operation wire that is advanced and retracted from the hand side. For example, in an endoscopic biopsy forceps, etc. There is one that is engaged through an end of an operation wire in an engagement hole that is formed by penetrating through a plate-like portion of the tip actuating member.
[0003]
Among those employing such a technique, the one shown in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-17829 discloses that the tip of the operation wire is formed in a continuous ring shape and is formed in an engagement hole formed in the tip working member. Through the ring-shaped part of the operation wire.
[0004]
Further, in the one disclosed in European Patent No. 491890, the operation wire 81 passed through the engagement hole 83 is bent before and after the engagement hole 83.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the one disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-178829 is extremely difficult to process and assemble because the tip of the operation wire must be formed into a continuous ring shape after passing through the engagement hole. Lack.
[0006]
Further, what is shown in European Patent No. 491890 is that the operation wire 81 is simply bent before and after the engagement hole 83, so that a strong external force acts on the tip actuating member or a strong traction force acts on the operation wire 81. When the action is applied, the bent portion may extend straight and the operation wire 81 may come out of the engagement hole 83.
[0007]
In view of the above, the present invention provides processing and assembly in an operation wire connecting portion of an endoscope treatment tool that is engaged through an end of an operation wire with an engagement hole penetrating through a plate-like portion of a distal end working member. An object of the present invention is to provide an operation wire connecting portion of a treatment instrument for an endoscope which is simple and highly practical and can obtain a sufficient strength that does not disengage.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the operation wire connecting portion of the endoscope treatment instrument of the present invention has an operation wire inserted in and removed from a sheath inserted into and removed from the treatment instrument insertion channel of the endoscope in the axial direction. An operation wire connecting portion of an endoscopic treatment tool configured to drive a distal end working member disposed at the distal end of the sheath by advancing and retracting, and penetrating through a plate-like portion of the distal end working member. In the case where the engagement hole is engaged through the distal end of the operation wire, a large-diameter portion of a size that cannot pass through the engagement hole is provided at the distal end of the operation wire that extends from the distal end of the sheath. The operation wire is bent toward the distal end of the sheath on the other end side of the engagement hole in a state where the large diameter portion is inserted into contact with the end of the engagement hole.
[0009]
The large-diameter portion may be formed by curing in a state where the tip portion of the operation wire itself is inflated. In that case, the thick-diameter portion is formed by being melt-cured in a state where the tip portion of the operation wire itself is inflated. Also good.
[0010]
Further, the large-diameter portion may be formed by fixing a spherical piece to the tip portion of the operation wire, or may be formed by fixing a hook-shaped member to the tip portion of the operation wire.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 2 shows an endoscopic biopsy forceps. A flexible sheath 1 inserted into and removed from a treatment instrument insertion channel of an endoscope (not shown) has, for example, a stainless steel wire with a constant diameter. The coil pipe is tightly wound.
[0012]
An
[0013]
An operation portion (not shown) for moving the
[0014]
The distal
[0015]
The
[0016]
Since the
[0017]
FIG. 1 shows a connecting portion between one
[0018]
An
[0019]
The
[0020]
A large-
[0021]
In this embodiment, the
[0022]
The large-
[0023]
The operation wire connecting portion of the endoscope treatment tool according to the embodiment thus configured is highly practical because it is easy to process and assemble the structure in which the
[0024]
The
[0025]
FIG. 3 shows a connecting portion between the
[0026]
FIG. 4 shows a connecting portion between the
[0027]
The flange-shaped member that forms the large-
[0028]
In addition, this invention is not limited to the said Example, For example, you may apply this invention to various treatment tools for endoscopes other than the biopsy forceps for endoscopes.
[0029]
【The invention's effect】
According to the present invention, the operation wire extending from the distal end of the sheath is provided with the large-diameter portion having a size that cannot pass through the engagement hole formed in the plate-like portion of the distal end working member. The operation wire is bent toward the distal end of the sheath on the other end side of the engagement hole in a state where the large diameter portion is inserted into the joint hole and the end of the engagement hole is in contact with the end of the engagement hole. Processing and assembly of the engaging portion with the tip actuating member are simple and highly practical, and sufficient strength can be obtained so that the engaged state is not released.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial cross-sectional plan view of a distal end portion of an endoscopic biopsy forceps according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side partial sectional view of a distal end portion of an endoscopic biopsy forceps according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a plan partial sectional view of a distal end portion of an endoscopic biopsy forceps according to a reference example of the present invention.
FIG. 4 is a plan partial sectional view of a distal end portion of an endoscopic biopsy forceps according to another reference example of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
6 Link plate (tip working member)
7
Claims (4)
上記シースの先端から延出する上記操作ワイヤの先端に、上記係合孔を通過できない大きさの太径部を上記操作ワイヤ自体の先端部分を膨らませて設けると共に、その太径部が納まる大きさの凹部を上記係合孔の一端側に形成し、上記操作ワイヤを上記係合孔に挿通して上記太径部を上記凹部内に納めた状態で、上記係合孔の他端側において上記操作ワイヤを上記シースの先端の方に向けて折り曲げたことを特徴とする内視鏡用処置具の操作ワイヤ連結部。An operation wire disposed in the sheath inserted into and removed from the treatment instrument insertion channel of the endoscope is moved forward and backward in the axial direction to drive the distal end actuating member disposed at the distal end of the sheath. In an operation wire connecting portion of a treatment instrument for an endoscope, which is engaged through an end of the operation wire in an engagement hole formed through and penetrating the plate-like portion of the distal end working member.
The front end of the operation wire extending from the distal end of the sheath, the large diameter portion of the size that can not pass through the engaging hole provided with inflating the distal portion of the operating wire itself, the size thereof large diameter portion fits of of a recess formed on one end side of the engagement hole, the large diameter portion and the operation wire is inserted into the engagement hole in a state in which accommodated within the recess, said the other end side of the engagement hole An operation wire connecting portion of a treatment instrument for an endoscope, wherein the operation wire is bent toward the distal end of the sheath.
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