JP3727318B2 - Photomask and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路装置の製造に用いられる微細パターン形成用のフォトマスク、その作成方法及びそのフォトマスクを用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体を用いて実現する大規模集積回路装置(以下、LSIと称する)の高集積化のために回路パターンの微細化がますます必要となってきている。その結果、回路を構成する配線パターンの細線化、又は絶縁層を介して多層化された配線同士をつなぐコンタクトホールパターン(以下、コンタクトパターンと称する)の微細化が非常に重要となってきた。
【0003】
以下、近年の光露光システムによる配線パターンの細線化について、ポジ型レジストプロセスを用いて行なう場合を想定して説明する。ポジ型レジストプロセスにおいて、ラインパターンとは、フォトマスクを用いた露光及びその後の現像によって、レジストの非感光領域と対応して残存するライン状のレジスト膜(レジストパターン)である。また、スペースパターンとは、レジストの感光領域と対応するレジスト除去部(レジスト除去パターン)である。また、コンタクトパターンとは、ホール状のレジスト除去部であり、スペースパターンのうち特に微小なものと考えればよい。尚、ポジ型レジストプロセスに代えてネガ型レジストプロセスを用いる場合、前述のラインパターン及びスペースパターンのそれぞれの定義を入れ替えればよい。
【0004】
一般に、配線パターンの微細化には、超解像露光と呼ばれる斜入射露光を用いた細線パターン形成方法が導入されてきた。この方法は、レジストの非感光領域と対応するレジストパターンの微細化方法として優れていると共に、周期的に配置された密パターンの焦点深度を向上させる効果も有している。但し、この斜入射露光方法は、孤立したレジスト除去部を微細化する方法としてはほとんど効果がなく、逆に、像(光学像)のコントラストや焦点深度を劣化させるものである。このため、斜入射露光方法は、レジスト除去部の寸法がレジストパターンの寸法よりも大きいという特徴を有するパターン形成、例えばゲートパターン形成等に積極的に用いられてきている。
【0005】
一方、微小コンタクトパターンのような孤立した微細なレジスト除去部を形成するためには、斜入射部分を含まない低干渉度の小さな光源を用いることが効果的であることがわかっている。このとき、ハーフトーン位相シフトマスクを用いると、より効果的である(例えば特許文献1参照)。ハーフトーン位相シフトマスクにおいては、コンタクトパターンと対応する透光部(開口部)を囲むマスクパターンとして、完全遮光部に代えて、露光光に対して3〜6%程度の非常に低い透過率を有し且つ開口部を透過する光に対して180度の位相反転を生じる位相シフターが設けられている。
【0006】
尚、本明細書において、特に断らない限り、透過率を、透過性基板の透過率を100%としたときの実効透過率で表す。また、完全遮光膜(完全遮光部)とは、実効透過率が1%よりも小さい遮光膜(遮光部)を意味するものとする。
【0007】
以下、ハーフトーン位相シフトマスクによるパターン形成方法の原理について図27(a)〜(g)を参照しながら説明する。
【0008】
図27(a)は、マスク表面に設けられた完全遮光部となるクロム膜にコンタクトパターンと対応する開口部が設けられてなるフォトマスクの平面図であり、図27(b)は、図27(a)に示すフォトマスクを透過した光における線分AA’と対応する振幅強度を示している。図27(c)は、マスク表面に設けられた位相シフターにコンタクトパターンと対応するクロム膜が完全遮光部として設けられてなるフォトマスクの平面図であり、図27(d)は、図27(c)に示すフォトマスクを透過した光における線分AA’と対応する振幅強度を示している。図27(e)は、マスク表面に設けられた位相シフターにコンタクトパターンと対応する開口部が設けられてなるフォトマスク(つまりハーフトーン位相シフトマスク)の平面図であり、図27(f)及び(g)はそれぞれ、図27(e)に示すフォトマスクを透過した光における線分AA’と対応する振幅強度及び光強度を示している。
【0009】
ここで、図27(b)、(d)、(f)に示すように、図27(e)に示すハーフトーン位相シフトマスクを透過した光の振幅強度は、図27(a)及び(c)のそれぞれに示すフォトマスクを透過した光の振幅強度の和になっている。すなわち、図27(e)に示すハーフトーン位相シフトマスクにおいては、遮光部となる位相シフターは、低い透過率で光を透過させるだけではなく、該位相シフターを透過する光に、開口部を通過する光に対して180度の光路差(位相差)を与えるように形成されている。このため、図27(b)、(d)に示すように、位相シフターを透過する光は、開口部を透過する光に対して反対位相の振幅強度分布を有するので、図27(b)に示す振幅強度分布と図27(d)に示す振幅強度分布とを合成すると、図27(f)に示すように、位相変化により振幅強度が0となる位相境界が発生する。その結果、図27(g)に示すように、位相境界となる開口部の端(以下、位相端と称する)では、振幅強度の2乗で表される光強度も0となって強い暗部が形成される。従って、図27(e)に示すハーフトーン位相シフトマスクを透過した光の像においては、開口部周辺で非常に強いコントラストが実現される。但し、このコントラストの向上は、マスクに対して垂直に入射する光、具体的には低干渉度の小さな光源領域からマスクに入射する光に対して生じる一方、斜入射露光、例えば垂直入射成分(光源中心(マスクの法線方向)からの照明成分)を取り除いた輪帯照明と呼ばれるような露光に対しては、開口部周辺(位相変化が発生する位相境界付近)でもコントラストの向上は見られない。さらに、低干渉度の小さな光源により露光を行なう場合と比べて、斜入射露光を行なう場合の方が焦点深度も低くなるという欠点もある。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−90601号公報(第2頁〜第3頁及び第2図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、コンタクトパターンのような微細なレジスト除去パターンをポジ型レジストプロセスにより形成しようとした場合、垂直入射成分だけの照明となる干渉度0.5程度以下の小さな光源をハーフトーン位相シフトマスクと組み合わせて露光を行なう必要があった。この方法は、微細な孤立配置のコンタクトパターンの形成には非常に効果的であった。
【0012】
ところで、近年の半導体装置の高集積化に伴って、配線パターンのみならずコンタクトパターンにおいても孤立配置されたパターンと共に密に配置されたパターンが必要とされるようになってきている。ここで、密に配置されたコンタクトパターンの形成において高い焦点深度を実現するためには、密に配置された配線パターンと同様に斜入射露光が効果的である。
【0013】
また、近年、配線パターン形成においても、配線パターンとなるラインパターンの微細化に加えて、配線間のスペースパターンの微細化も必要となってきている。ここで、孤立した微小な配線間スペースパターンの形成に、低干渉度の光源をハーフトーン位相シフトマスクと組み合わせて使用することが効果的であることは孤立コンタクトパターンの場合と同様である。
【0014】
すなわち、高密度の配線パターン及び高密度のコンタクトパターンの形成には斜入射露光が必須である一方、斜入射露光を行なうと、孤立のコンタクトパターン及び孤立の配線間スペースパターンのコントラスト及び焦点深度が著しく悪化する。このコントラスト及び焦点深度の悪化は、解像度向上のためにハーフトーン位相シフトマスクを用いた場合、より一層顕著になる。
【0015】
逆に、孤立した微小コンタクトパターン及び孤立した微小配線間スペースパターンの形成のために、低干渉度の小さな光源を用いると、高密度パターン又は微小ラインパターンの形成が困難になるという問題がある。
【0016】
従って、孤立配置された微小なスペースパターンに対する最適照明条件と、密に配置されたパターン又は微小なラインパターンに対する最適照明条件とは相反関係にある。このため、微小なレジストパターンの形成と微小な孤立レジスト除去パターンの形成とを同時に行なうために、光源からの垂直入射成分及び斜入射成分のそれぞれの効果に対してトレードオフが行なわれ、結果として干渉度が中程度(0.5〜0.6程度)の光源が用いられる。しかし、この場合、垂直入射及び斜入射の両方の効果が相殺されるので、孤立ラインパターン又は密集パターンと孤立スペースパターンとを同時に微細化して半導体装置のさらなる高集積化を実現していくことは困難になる。
【0017】
前記に鑑み、本発明は、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化できるようにすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明に係る第1のフォトマスクは、露光光に対して遮光性を有する半遮光部と、半遮光部により囲まれ且つ露光光に対して透光性を有する透光部と、半遮光部により囲まれ且つ透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備えている。半遮光部及び透光部は露光光を互いに同位相で透過させる。周辺部は、半遮光部及び透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる。透光部形成領域の透過性基板の表面は露出している。周辺部形成領域の透過性基板上に、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる第1の位相シフト膜が形成されている。半遮光部形成領域の透過性基板上に、第1の位相シフト膜と、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる第2の位相シフト膜とが順次積層されている。第1の位相シフト膜及び第2の位相シフト膜の積層構造は、露光光を部分的に透過させる透過率を有し且つ透光部を基準として露光光を同位相で透過させる。
【0019】
第1のフォトマスクによると、透光部と、該透光部と同位相で露光光を透過させる遮光性の半遮光部とによって、透光部と反対位相で露光光を透過させる周辺部が挟まれる。その結果、透光部を透過する光と周辺部を透過する光との相互干渉により、透光部と周辺部との間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、第1のフォトマスクと斜入射露光との組み合わせにより、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0020】
また、第1のフォトマスクによると、第1の位相シフト膜の単層構造によって周辺部の透過率を規定できると共に、第1の位相シフト膜と第2の位相シフト膜との積層構造によって半遮光部の透過率を規定できるので、周辺部及び半遮光部のそれぞれの透過率の組み合わせを任意に設定することができる。
【0021】
尚、本明細書において、露光光に対して透光性を有するとは、レジストを感光させる透過率を有することを意味し、露光光に対して遮光性を有するとは、レジストを感光させない透過率を有することを意味する。また、同位相とは、ー30+360×n)度以上で且つ(30+360×n)度以下の位相差(但しnは整数)を意味し、反対位相とは、(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下の位相差を意味する。
【0022】
第1のフォトマスクにおいて、第1の位相シフト膜は、第1の透過率調整膜と、第1の透過率調整膜上に形成された第1の位相調整膜とを有し、第1の透過率調整膜は、透光部を基準として露光光を同位相で透過させると共に露光光に対して相対的に低い透過率を有し、第1の位相調整膜は、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させると共に露光光に対して相対的に高い透過率を有することが好ましい。
【0023】
このようにすると、第1の位相シフト膜において所望の位相差と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜の材料と位相調整膜の材料との組み合わせによって、第1の位相シフト膜を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。
【0024】
第1のフォトマスクにおいて、第2の位相シフト膜は、第2の透過率調整膜と、第2の透過率調整膜上に形成された第2の位相調整膜とを有し、第2の透過率調整膜は、透光部を基準として露光光を同位相で透過させると共に露光光に対して相対的に低い透過率を有し、第2の位相調整膜は、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させると共に露光光に対して相対的に高い透過率を有することが好ましい。
【0025】
このようにすると、第2の位相シフト膜において所望の位相差と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜の材料と位相調整膜の材料との組み合わせによって、第2の位相シフト膜を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。
【0026】
第1のフォトマスクにおいて、周辺部は、透光部と接するように配置されていてもよいし又は透光部から所定の寸法だけ離して配置されていてもよい。
【0027】
第1のフォトマスクにおいて、第1の位相シフト膜は、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる第1の位相調整膜を有し、第2の位相シフト膜は、第1の位相調整膜の上に形成され且つ透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる第2の位相調整膜を有し、第1の位相調整膜と第2の位相調整膜との間に、露光光に対する透過率が各位相調整膜よりも低い透過率調整膜が形成されていることが好ましい。
【0028】
このようにすると、半遮光部が、第1の位相調整膜と第2の位相調整膜との間に低透過率の透過率調整膜が設けられた構造を有することとなるため、半遮光部と周辺部との間の透過率の差を大きくすることができるので、透光部と周辺部との間の光強度分布のコントラストをより強調できる。また、周辺部形成領域の第1の位相調整膜の上に透過率調整膜が部分的に形成されている構造を採用した場合、周辺部の実効的な透過率を、透過率調整膜による周辺部の被覆面積率(=(周辺部形成領域の透過率調整膜の面積)/(周辺部の面積))を用いて細かく調整することができる。従って、同一のフォトマスク上においてパターン形状に応じて周辺部の透過率を任意に変化させることが可能になる。
【0029】
第1のフォトマスクにおいて、露光光に対する半遮光部の透過率は6%以上で且つ15%以下であることが好ましい。
【0030】
このようにすると、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り等を防止しながら、第1のフォトマスクによるコントラスト強調効果を確実に得ることができる。
【0031】
本発明に係る第2のフォトマスクは、露光光に対して遮光性を有する半遮光部と、半遮光部により囲まれ且つ露光光に対して透光性を有する透光部と、半遮光部により囲まれ且つ透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備えている。半遮光部及び透光部は露光光を互いに同位相で透過させる。周辺部は、半遮光部及び透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる。透光部形成領域の透過性基板の表面は露出している。半遮光部形成領域の透過性基板上に、露光光を部分的に透過させる透過率を有し且つ透光部を基準として露光光を同位相で透過させる半遮光膜が形成されている。周辺部形成領域の透過性基板上に、半遮光膜が、透光部を基準として露光光が反対位相で透過する厚さを持つように薄膜化された状態で形成されている。
【0032】
第2のフォトマスクによると、透光部と、該透光部と同位相で露光光を透過させる遮光性の半遮光部とによって、透光部と反対位相で露光光を透過させる周辺部が挟まれる。その結果、透光部を透過する光と周辺部を透過する光との相互干渉により、透光部と周辺部との間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、第2のフォトマスクと斜入射露光との組み合わせにより、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0033】
また、第2のフォトマスクによると、半遮光部が半遮光膜の単層構造から構成されているため、マスク構造が非常に単純になる。また、半遮光膜を部分的に薄膜化するだけで、言い換えると、半遮光膜に凹部を設けるだけで周辺部を簡単に形成できる。さらに、多層膜構成の半遮光部を用いる場合と比べて、周辺部と透光部との間に微小幅の半遮光部を介在させた場合にも、該微小幅の半遮光部を構成する膜の剥離を抑制できる。
【0034】
第2のフォトマスクにおいて、半遮光膜は、透過性基板上に形成された透過率調整膜と、透過率調整膜上に形成された位相調整膜とを有し、透過率調整膜は、透光部を基準として露光光を同位相で透過させると共に露光光に対して相対的に低い透過率を有し、位相調整膜は露光光に対して相対的に高い透過率を有し、半遮光部形成領域の位相調整膜は、透光部を基準として露光光を同位相で透過させる厚さを有し、周辺部形成領域の位相調整膜は、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる厚さを有することが好ましい。
【0035】
このようにすると、半遮光膜において所望の位相差と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜の材料と位相調整膜の材料との組み合わせによって、半遮光膜を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。
【0036】
第2のフォトマスクにおいて、半遮光膜は、透過性基板上に形成された位相調整膜と、半遮光部形成領域の位相調整膜の上のみに形成された透過率調整膜とを有し、透過率調整膜は、透光部を基準として露光光を同位相で透過させると共に露光光に対して相対的に低い透過率を有し、位相調整膜は露光光に対して相対的に高い透過率を有し、半遮光部形成領域の位相調整膜は、透光部を基準として露光光を同位相で透過させる厚さを有し、周辺部形成領域の位相調整膜は、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる厚さを有することが好ましい。
【0037】
このようにすると、半遮光膜において所望の位相差と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜の材料と位相調整膜の材料との組み合わせによって、半遮光膜を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。
【0038】
第2のフォトマスクにおいて、周辺部は、透光部と接するように配置されていてもよいし又は透光部から所定の寸法だけ離して配置されていてもよい。
【0039】
第2のフォトマスクにおいて、露光光に対する半遮光部の透過率は6%以上で且つ15%以下であることが好ましい。
【0040】
このようにすると、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り等を防止しながら、第2のフォトマスクによるコントラスト強調効果を確実に得ることができる。
【0041】
本発明に係る第3のフォトマスクは、露光光に対して遮光性を有する半遮光部と、半遮光部により囲まれ且つ露光光に対して透光性を有する透光部と、半遮光部により囲まれ且つ透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備えている。半遮光部及び透光部は露光光を互いに同位相で透過させる。周辺部は、半遮光部及び透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる。透光部形成領域の透過性基板の表面は露出している。半遮光部形成領域の透過性基板上に、露光光を部分的に透過させる透過率を有し且つ透光部を基準として露光光を同位相で透過させる半遮光膜が形成されている。周辺部形成領域の透過性基板は、透光部を基準として露光光が反対位相で透過する厚さを持つように掘り下げられている。
【0042】
第3のフォトマスクによると、透光部と、該透光部と同位相で露光光を透過させる遮光性の半遮光部とによって、透光部と反対位相で露光光を透過させる周辺部が挟まれる。その結果、透光部を透過する光と周辺部を透過する光との相互干渉により、透光部と周辺部との間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、第3のフォトマスクと斜入射露光との組み合わせにより、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0043】
また、第3のフォトマスクによると、半遮光部が半遮光膜の単層構造から構成されているため、マスク構造が非常に単純になる。
【0044】
第3のフォトマスクにおいて、半遮光膜は、透過性基板上に形成された透過率調整膜と、透過率調整膜上に形成された位相調整膜とを有し、透過率調整膜は露光光に対して相対的に低い透過率を有し、位相調整膜は露光光に対して相対的に高い透過率を有することが好ましい。
【0045】
このようにすると、半遮光膜において所望の位相差と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜の材料と位相調整膜の材料との組み合わせによって、半遮光膜を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。
【0046】
第3のフォトマスクにおいて、周辺部は、透光部と接するように配置されていてもよいし又は透光部から所定の寸法だけ離して配置されていてもよい。
【0047】
第3のフォトマスクにおいて、露光光に対する半遮光部の透過率は6%以上で且つ15%以下であることが好ましい。
【0048】
このようにすると、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り等を防止しながら、第3のフォトマスクによるコントラスト強調効果を確実に得ることができる。
【0049】
本発明に係るパターン形成方法は、本発明に係る第1〜第3のフォトマスクのいずれか1つを用いたパターン形成方法を前提とし、基板上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜にフォトマスクを介して露光光を照射する工程と、露光光を照射されたレジスト膜を現像して、レジスト膜をパターン化する工程とを備えている。
【0050】
本発明のパターン形成方法によると、本発明に係る第1〜第3のフォトマスクと同様の効果が得られる。また、前述の効果は、露光光を照射する工程において斜入射照明法(斜入射露光法)を用いることにより確実に得られる。
【0051】
本発明に係る第1のフォトマスクの作成方法は、露光光に対して遮光性を有する半遮光部と、半遮光部により囲まれ且つ露光光に対して透光性を有する透光部と、半遮光部により囲まれ且つ透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備えたフォトマスクの作成方法である。具体的には、透過性基板上に、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる第1の位相シフト膜を形成する第1の工程と、第1の位相シフト膜上に、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる第2の位相シフト膜を形成する第2の工程と、透光部形成領域及び周辺部形成領域の第2の位相シフト膜を除去する第3の工程と、第3の工程よりも後に、透光部形成領域の第1の位相シフト膜を除去する第4の工程とを備えている。半遮光部形成領域の透過性基板上に形成された第1の位相シフト膜及び第2の位相シフト膜の積層構造は、露光光を部分的に透過させる透過率を有すると共に透光部を基準として露光光を同位相で透過させる。
【0052】
第1のフォトマスクの作成方法によると、それぞれ露光光を位相反転させて透過させる第1及び第2の位相シフト膜を透過性基板上に順次形成した後、透光部形成領域及び周辺部形成領域の第2の位相シフト膜を除去し、その後、透光部形成領域の第1の位相シフト膜を除去する。すなわち、透光部は透過性基板の露出部分からなり、半遮光部は第1及び第2の位相シフト膜の積層構造からなり、周辺部は第1の位相シフト膜の単層構造からなる。ここで、第1及び第2の位相シフト膜の積層構造は透光部を基準として露光光を同位相で透過させる。このため、透光部と、透光部と同位相で露光光を透過させる半遮光部とによって、透光部と反対位相で露光光を透過させる周辺部を挟むことができる。従って、透光部を透過する光と周辺部を透過する光との相互干渉により、透光部と周辺部との間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、斜入射露光により、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0053】
また、第1のフォトマスクの作成方法によると、透過性基板上に積層された第1及び第2の位相シフト膜に対してそれぞれ選択的にエッチングを行なうことによって、半遮光部と周辺部とを有する任意形状のマスクパターンの作成を容易に行なえる。
【0054】
また、第1のフォトマスクの作成方法によると、透光部と周辺部とが離間している場合、言い換えると、透光部と周辺部との間に、第1及び第2の位相シフト膜の積層構造よりなる半遮光部を介在させる場合、パターン化された第2の位相シフト膜をマスクとして、第1の位相シフト膜に対して自己整合的にエッチングを行なうことができるので、フォトマスク加工を正確に行なえる。
【0055】
本発明に係る第2のフォトマスクの作成方法は、露光光に対して遮光性を有する半遮光部と、半遮光部により囲まれ且つ露光光に対して透光性を有する透光部と、半遮光部により囲まれ且つ透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備えたフォトマスクの作成方法である。具体的には、透過性基板上に、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる第1の位相シフト膜を形成する第1の工程と、第1の位相シフト膜上に、透光部を基準として露光光を反対位相で透過させる第2の位相シフト膜を形成する第2の工程と、周辺部形成領域の第2の位相シフト膜を除去する第3の工程と、第3の工程よりも後に、透光部形成領域の第2の位相シフト膜及び第1の位相シフト膜を順次除去する第4の工程とを備えている。半遮光部形成領域の透過性基板上に形成された第1の位相シフト膜及び第2の位相シフト膜の積層構造は、露光光を部分的に透過させる透過率を有すると共に透光部を基準として露光光を同位相で透過させる。
【0056】
第2のフォトマスクの作成方法によると、それぞれ露光光を位相反転させて透過させる第1及び第2の位相シフト膜を透過性基板上に順次形成した後、周辺部形成領域の第2の位相シフト膜を除去し、その後、透光部形成領域の第2の位相シフト膜及び第1の位相シフト膜を除去する。すなわち、透光部は透過性基板の露出部分からなり、半遮光部は第1及び第2の位相シフト膜の積層構造からなり、周辺部は第1の位相シフト膜の単層構造からなる。ここで、第1及び第2の位相シフト膜の積層構造は透光部を基準として露光光を同位相で透過させる。このため、透光部と、透光部と同位相で露光光を透過させる半遮光部とによって、透光部と反対位相で露光光を透過させる周辺部を挟むことができる。従って、透光部を透過する光と周辺部を透過する光との相互干渉により、透光部と周辺部との間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、斜入射露光により、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0057】
また、第2のフォトマスクの作成方法によると、透過性基板上に積層された第1及び第2の位相シフト膜に対してそれぞれ選択的にエッチングを行なうことによって、半遮光部と周辺部とを有する任意形状のマスクパターンの作成を容易に行なえる。
【0058】
また、第2のフォトマスクの作成方法によると、周辺部形成領域の第2の位相シフト膜を除去する工程と、透光部形成領域の第2の位相シフト膜を除去する工程とを別々に行なう。このため、透光部と周辺部とが微小幅で離間している場合、言い換えると、透光部と周辺部との間に、第1及び第2の位相シフト膜の積層構造よりなる微小幅の半遮光部を介在させる場合、フォトマスク加工のマージンが大きくなる。
【0059】
第1又は第2のフォトマスクの作成方法において、露光光に対する半遮光部の透過率は6%以上で且つ15%以下であることが好ましい。
【0060】
このようにすると、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り等を防止しながら、第1又は第2のフォトマスクの作成方法によるコントラスト強調効果を確実に得ることができる。
【0061】
【発明の実施の形態】
まず、本発明を実現する上で本願発明者が考案したフォトマスクによる解像度向上方法、具体的には、孤立スペースパターンの解像度を向上させるための「輪郭強調法」について説明する。
【0062】
(輪郭強調法)
以下、ポジ型レジストプロセスによりコンタクトパターンを形成する場合を例として説明する。尚、「輪郭強調法」は、ポジ型レジストプロセスにおける微小スペースパターンであれば、その形状に関わらず全く同様に成り立つ原理である。また、「輪郭強調法」は、ネガ型レジストプロセスを用いる場合も、ポジ型レジストプロセスにおける微小スペースパターン(レジスト除去パターン)を微小パターン(レジストパターン)と置き換えて考えれば全く同様に適用できる。
【0063】
図1(a)〜(g)は、コンタクトパターンを形成するための露光において光の転写像のコントラストを強調するための原理を説明する図である。
【0064】
図1(a)は、露光光に対して6%以上で且つ15%以下の透過率を持つ半遮光部により、コンタクトパターンと対応する開口部(つまり透光部)が囲まれてなるフォトマスクの平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示すフォトマスクを透過した光における線分AA’と対応する振幅強度を示している。
【0065】
図1(c)は、図1(a)に示す開口部の周辺領域に位相シフターが配置され且つその他の領域に完全遮光部が配置されてなるフォトマスクの平面図であり、図1(d)は、図1(c)に示すフォトマスクを透過した光における線分AA’と対応する振幅強度を示している。ここで、図1(d)に示す光の振幅強度は、該光が位相シフターを透過したものであるため、図1(b)に示す光の振幅強度に対して反対位相の関係にある。
【0066】
図1(e)は、露光光に対して6%以上で且つ15%以下の透過率を持つ半遮光部により、コンタクトパターンと対応する開口部及びその周辺領域に配置された位相シフターが囲まれてなるフォトマスクの平面図であり、図1(f)及び(g)は、図1(e)に示すフォトマスクを透過した光における線分AA’と対応する振幅強度及び光強度(光の振幅強度の2乗)を示している。図1(e)に示すフォトマスクは、図1(a)に示すフォトマスクにおける開口部の周辺領域に位相シフターが配置されたフォトマスクである。ここで、図1(e)に示すフォトマスクは、「輪郭強調法」を実現する本発明のフォトマスク(以下、輪郭強調マスクと称する)の一例である。
【0067】
尚、図1(a)又は(e)に示すフォトマスクにおいて、半遮光部を透過する光と、開口部を透過する光とは同位相(具体的には位相差が(ー30+360×n)度以上で且つ(30+360×n)度以下(但しnは整数))である。また、図1(e)に示すフォトマスクにおいて、位相シフターを透過する光と、開口部を透過する光とは反対位相(具体的には位相差が(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数))である。
【0068】
図1(e)に示す輪郭強調マスクを透過した光の転写像が強調される原理は次の通りである。すなわち、図1(e)に示すフォトマスクの構造は、図1(a)及び(c)のそれぞれに示すフォトマスクを重ね合わせた構造になっている。従って、図1(b)、(d)、(f)に示すように、図1(e)に示すフォトマスクを透過した光の振幅強度は、図1(a)及び(c)のそれぞれに示すフォトマスクを透過した光の振幅強度を重ね合わせたような分布になっている。ここで、図1(f)から分かるように、図1(e)に示すフォトマスクにおいて、開口部の周辺に配置された位相シフターを透過した光は、開口部及び半遮光部のそれぞれを透過した光の一部を打ち消すことができる。従って、図1(e)に示すフォトマスクにおいて、位相シフターを透過する光の強度を、開口部周辺の光が打ち消されるように調整すれば、図1(g)に示すように、開口部周辺と対応する光強度がほぼ0に近い値まで減少した光強度分布の形成が可能となる。
【0069】
また、図1(e)に示すフォトマスクにおいて、位相シフターを透過する光は、開口部周辺の光を強く打ち消す一方、開口部中央付近の光を弱く打ち消す。その結果、図1(g)に示すように、図1(e)に示すフォトマスクを透過した光における、開口部中央から開口部周辺に向けて変化する光強度分布のプロファイルの傾きが増大するという効果も得られる。従って、図1(e)に示すフォトマスクを透過した光の強度分布はシャープなプロファイルを有するようになるので、コントラストの高い像が形成される。
【0070】
以上が本発明における光学像(光強度の像(イメージ))を強調する原理である。すなわち、低透過率の半遮光部で形成されたマスクにおける開口部の輪郭に沿って位相シフターを配置することにより、図1(a)に示すフォトマスクによって形成される光強度像の中に、開口部の輪郭線と対応する非常に強い暗部を形成することが可能となる。これによって、開口部の光強度と開口部周辺の光強度との間でコントラストが強調された光強度分布を形成できる。本明細書においては、このような原理によってイメージ強調を行なう方法を「輪郭強調法」と称すると共に、この原理を実現するフォトマスクを「輪郭強調マスク」と称する。
【0071】
ここで、本発明の基本原理となる輪郭強調法と、従来のハーフトーン位相シフトマスクによる原理との違いについて説明する。輪郭強調法の原理において最も重要なことは、半遮光部及び開口部のそれぞれを透過する光の一部が位相シフターを透過する光に打ち消され、それによって光強度分布内に暗部を形成している点である。すなわち、位相シフターがあたかも不透明パターンのごとき振る舞いをするという点である。そのため、図1(f)に見られるように、輪郭強調マスクを透過した光の振幅強度において、同じ位相側での強度変化によって暗部が形成されている。後で詳しく説明するが、この状態のときのみ斜入射露光によってコントラストを向上させることが可能になる。
【0072】
一方、コンタクトパターンと対応する開口部を有する従来のハーフトーン位相シフトマスクを露光したときの光強度分布においても、図27(g)に示すように、開口部周辺に強い暗部が形成される。しかし、従来のハーフトーン位相シフトマスクを露光したときの光の振幅強度を表す図27(f)と、輪郭強調マスクを露光したときの光の振幅強度を表す図1(f)とを比べると、次のような違いが明らかに存在する。すなわち、図27(f)に示すように、ハーフトーン位相シフトマスクを露光した場合の振幅強度分布においては、位相反転が生じる位相境界が存在する。また、図27(g)に示すように、この位相境界が、位相端による光強度分布の暗部となってイメージ強調が実現されている。但し、位相端による暗部が形成されてコントラストの強調効果を得るためには、フォトマスクに対して垂直に入射する光の成分が必要となる。逆に、斜入射露光によっては位相境界が発生しても位相端による暗部は形成されず、その結果、コントラスト強調効果は得られない。これが、ハーフトーン位相シフトマスクに対して斜入射露光を行なってもコントラスト強調効果が生じない理由である。言い換えると、ハーフトーン位相シフトマスクによりコントラスト強調効果を得るためには、低干渉度の小さな光源を用いて露光を行なう必要がある。
【0073】
以上のように、コンタクトパターン形成において、ハーフトーン位相シフトマスクと輪郭強調マスクとはよく似た光強度分布を実現する一方、暗部形成原理の違い(輪郭強調マスクを透過した光の振幅強度分布には位相境界が生じない(図1(f)参照))により、輪郭強調法の場合、斜入射露光によっても微小な孤立スペースパターンの形成に必要な光の転写像を高いコントラストで形成できる。
【0074】
図2(a)は、コンタクトパターンと対応する開口部が位相シフターによって囲まれてなるハーフトーン位相シフトマスクの平面図であり、図2(b)は、図2(a)に示すハーフトーン位相シフトマスクに対して干渉度σ=0.4の小さな光源を用いて露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布の計算結果を示しており、図2(c)は、図2(a)に示すハーフトーン位相シフトマスクに対して斜入射露光の1つである輪帯照明を用いて露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布の計算結果を示している。ここで、輪帯照明としては、外径σ=0.75、内径σ=0.5の2/3輪帯と呼ばれるものを用いた。また、露光条件としては、光源波長λ=193nm(ArF光源)、開口数NA=0.6を用いた。さらに、コンタクト寸法は180nm四方であり、位相シフターの透過率は6%である。尚、以下の説明においては、特に断らない限り、光強度を露光光の光強度を1としたときの相対光強度で表す。
【0075】
図2(b)及び(c)に示すように、ハーフトーン位相シフトマスクを用いた場合、小さな光源による露光を行なったときの光強度分布においては位相端による暗部が形成されてコントラストの高い像が形成される一方、斜入射露光を行なったときの光強度分布においては位相端による暗部が形成されないために非常にコントラストの悪い像が形成される。
【0076】
図2(d)は、コンタクトパターンと対応する開口部と該開口部を囲む領域に位置する位相シフターとが、完全遮光部となるクロム膜により囲まれてなるエッジ強調型位相シフトマスクの平面図であり、図2(e)は、図2(d)に示すエッジ強調型位相シフトマスクに対して干渉度σ=0.4の小さな光源を用いて露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布の計算結果を示しており、図2(f)は、図2(e)に示すエッジ強調型位相シフトマスクに対して輪帯照明を用いて露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布の計算結果を示している。ここで、エッジ強調型位相シフトマスクは、ハーフトーン位相シフトマスクと同様に、開口部と位相シフターとの間に位相端による暗部を形成してイメージ強調を実現するものである。また、輪帯照明の種類、露光条件及び位相シフターの透過率は、図2(a)〜(c)に示すハーフトーン位相シフトマスクの場合と同様である。さらに、コンタクト寸法は220nm四方であり、位相シフターの幅は80nmである。
【0077】
図2(e)及び(f)に示すように、エッジ強調型位相シフトマスクを用いた場合、ハーフトーン位相シフトマスクと同様に、小さな光源による露光を行なったときの光強度分布においては位相端による暗部が形成されてコントラストの高い像が形成される一方、斜入射露光を行なったときの光強度分布においては位相端による暗部が形成されないために非常にコントラストの悪い像が形成される。
【0078】
次に、輪郭強調法において、斜入射露光成分によって高いコントラストが得られることを詳細に示す前に、図1(e)に示すような輪郭強調マスクの構造であっても、位相シフターの幅が過剰に大きくなると、輪郭強調法の効果が得られなくなることを説明しておく。
【0079】
図3(a)は、露光光に対して6%以上で且つ15%以下の透過率を持つ半遮光部により、コンタクトパターンと対応する開口部と該開口部を囲む領域に位置する小さい幅の位相シフターとが囲まれてなる輪郭強調マスクの平面図である。また、図3(b)は、図3(a)に示す輪郭強調マスクに対して干渉度σ=0.4の小さな光源を用いて露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布の計算結果を示しており、図3(c)は、図3(a)に示す輪郭強調マスクに対して輪帯照明を用いて露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布の計算結果を示している。
【0080】
また、図3(d)は、露光光に対して6%以上で且つ15%以下の透過率を持つ半遮光部により、コンタクトパターンと対応する開口部と該開口部を囲む領域に位置する大きい幅の位相シフターとが設けられてなる輪郭強調マスクの平面図である。また、図3(e)は、図3(d)に示す輪郭強調マスクに対して干渉度σ=0.4の小さな光源を用いて露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布の計算結果を示しており、図3(f)は、図3(d)に示す輪郭強調マスクに対して輪帯照明を用いて露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布の計算結果を示している。
【0081】
ここで、図3(d)に示す輪郭強調マスクにおける位相シフターの幅は輪郭強調法の原理が成り立たないほど過剰に大きく設定されているものとする。具体的には、図3(a)及び図3(d)に示す開口部の寸法は共に220nm四方であり、図3(a)に示す位相シフターの幅は60nmであり、図3(d)に示す位相シフターの幅は150nmである。また、輪帯照明の種類及び露光条件は、図2(a)〜(c)に示すハーフトーン位相シフトマスクの場合と同様である。
【0082】
図3(b)及び(c)に示すように、輪郭強調法の原理が成り立つ図3(a)に示す輪郭強調マスクを用いた場合、位相シフターの不透明化作用による暗部は光源の種類によらず現れていると共に光強度分布におけるコントラストは輪帯照明によってより高い値が得られている。
【0083】
一方、位相シフターが過剰に大きい図3(d)に示す輪郭強調マスクを用いた場合、位相シフターを透過する光が強くなりすぎるため、振幅強度分布において反対位相の強度分布が形成されてしまう。このような状況では、ハーフトーン位相シフトマスク又はエッジ強調型位相シフトマスクと同様の原理が作用する。すなわち、図3(e)及び(f)に示すように、小さな光源による露光を行なったときの光強度分布においては位相端による暗部が形成されてコントラスト強調効果が現れる一方、斜入射露光を行なったときの光強度分布においては位相端による暗部が形成されないために非常にコントラストの悪い像が形成される。
【0084】
すなわち、輪郭強調法を実現するためには、マスク構造において、半遮光部に囲まれた開口部の周辺に位相シフターが配置されているだけではなく、その位相シフター内を透過する光が制限されている必要がある。後者の方は、原理的なメカニズムによれば、位相シフターを透過する光が、半遮光部及び開口部のそれぞれを透過する光を打ち消す以上の強度を有し、且つその振幅強度分布において一定の大きさ以上の反対位相の強度分布が形成されないことを意味する。
【0085】
実際に位相シフターを透過する光を制限するために、位相シフターの透過率に応じてその幅に条件(具体的には上限)を設ける方法を用いることができる。以下、この条件について、位相シフターを透過する光によって位相シフター周辺からの光を打ち消すための条件を考察した結果(図4(a)及び(b)参照)を用いて説明する。
【0086】
図4(a)に示すように、透過性基板上に透過率T、線幅Lの位相シフターが設けられたフォトマスク(位相シフターマスク)を用いた露光において、被露光材料上における位相シフターの中心と対応する位置に生じる光強度をIh(L、T)とする。また、位相シフターマスクの位相シフターに代えて完全遮光部が設けられたフォトマスク(遮光マスク)を用いた露光において、被露光材料上における完全遮光部の中心と対応する位置に生じる光強度をIc(L)とする。また、位相シフターマスクの位相シフターに代えて開口部(透光部)が設けられ、且つ位相シフターマスクの透光部に代えて完全遮光部が設けられたフォトマスク(透過マスク)を用いた露光において、被露光材料上における開口部の中心と対応する位置に生じる光強度をIo(L)とする。
【0087】
図4(b)は、図4(a)に示す位相シフターマスクを用いた露光において位相シフターの透過率T及び線幅Lを色々変化させた場合における光強度Ih(L、T)のシミュレーション結果を、透過率T及び線幅Lをそれぞれ縦軸及び横軸に取って光強度の等高線で表した様子を示している。ここで、T=Ic(L)/Io(L)の関係を表すグラフを重ね書きしている。また、シミュレーション条件は、露光光の波長λ=0.193μm(ArF光源)、露光機の投影光学系の開口数NA=0.6、露光光源の干渉度σ=0.8(通常光源)である。
【0088】
図4(b)に示すように、光強度Ih(L、T)が最小となる条件はT=Ic(L)/Io(L)の関係で表すことができる。これは、物理的には、位相シフター内を透過する光の光強度を表すT×Io(L)と、位相シフター外を透過する光の光強度Ic(L)とが釣り合う関係を表している。従って、位相シフター内を透過する光が過剰となって振幅強度分布において反対位相の振幅強度が現れる位相シフターの幅Lは、T×Io(L)がIc(L)よりも大きくなる幅Lということになる。
【0089】
また、光源の種類によって多少の違いはあるが、透過率1の位相シフター内を透過する光が位相シフター外を透過する光と釣り合うときの幅Lは0.3×λ(光源波長)/NA(開口数)程度(図4(b)の場合で100nm程度)であることが、種々のシミュレーション結果から経験的に得られた。さらに、図4(b)から分かるように、6%(0.06)以上の透過率を有する位相シフター内を光が過剰に透過することを防止するためには、透過率100%(1.0)の位相シフターの場合と比べて幅Lを2倍以下にする必要がある。すなわち、6%以上の透過率を有する位相シフター内を光が過剰に透過することを防止するためには、位相シフターの幅Lの上限は0.6×λ/NA以下でなければならない。
【0090】
以上の考察を輪郭強調マスクに当てはめると、輪郭強調マスクにおいては位相シフター外を透過する光としては、実質的に位相シフターの両側ではなく片側のみを考慮すればよいので、輪郭強調マスクにおける位相シフターの幅Lの上限は上記の考察による上限の半分と考えればよい。従って、輪郭強調マスクにおける位相シフターの幅Lの上限は、位相シフターの透過率が6%以上の場合で0.3×λ/NA以下である。但し、これは十分条件ではなく、位相シフターの透過率の高さに応じて、位相シフターの幅Lの上限を0.3×λ/NAよりも小さくする必要がある。すなわち、位相シフターの透過率が100%又は50%以上の高透過率である場合、位相シフターの幅Lを0.2×λ/NA以下、好ましくは0.15×λ/NA以下にする必要がある。また、微細なホールパターンの形成においては、位相シフターを透過する光と、ホールパターンと対応する透光部を透過する光との干渉によって光強度分布のプロファイルを強調する効果を得るためには、位相シフターは、透光部つまりホールの中心からの距離が0.5×λ/NA以下の領域に配置されることが好ましい。よって、位相シフターの幅Lを0.3×λ/NA以下にする場合、ホールパターン形成においては、ホールパターンと対応する透光部の中心からの距離が0.5×λ/NA〜0.8×λ/NA以下の範囲に、透光部を囲む位相シフターが存在することが好ましい。
【0091】
尚、本明細書においては、特に断らない限り、位相シフター幅等の種々のマスク寸法を被露光材料上での寸法に換算して表すこととするが、マスク実寸法は換算寸法に露光機の縮小投影光学系の縮小倍率Mを乗ずることにより簡単に求めることができる。
【0092】
次に、輪郭強調法において斜入射露光によってイメージ強調が実現されることを、輪郭強調マスクに対して様々な光源位置から露光を行なった場合における光強度分布のコントラストの変化に基づいて詳細に説明する。
【0093】
図5(a)は輪郭強調マスクの一例の平面図である。ここで、半遮光部の透過率は7.5%であり、位相シフター及び開口部の透過率は100%である。また、開口部の寸法は200nm四方であり、位相シフターの幅は50nmである。
【0094】
図5(c)は、図5(a)に示す輪郭強調マスクに対して、開口数NAで規格化された様々な光源位置の点光源から露光を行なった場合における図5(a)の線分AA’と対応する光強度分布を光学シミュレーションにより計算して、該計算結果(例えば図5(b)に示されるような光強度分布)における開口部中央に相当する位置の光強度Ioを読み取り、該光強度Ioを各光源位置に対してプロットした結果を示している。ここでは、光源波長λが193nm(ArF光源)、開口数NAが0.6として光学計算によるシミュレーションを行なった結果を示している。尚、以下の説明では特に断らない限り、光学シミュレーションにおいて波長λ=193nm(ArF光源)、開口数NA=0.6の条件で計算を行なうものとする。
【0095】
図5(c)に示すように、開口部中央の光強度Ioは外側の光源位置(図5(c)の原点から遠い光源位置)の点光源で露光される程大きくなる。すなわち、斜入射成分の強い光源で露光される程、コントラストが強くなることが分かる。図面を参照しながら具体的に説明する。図5(d)、(e)、(f)は、図5(c)に示す各点光源のサンプル点P1、P2、P3のそれぞれにおける、図5(a)の線分AA’と対応する光強度分布をプロットしたものである。図5(d)、(e)、(f)に示すように、点光源の位置が外側になるに従って、言い換えると、大きい斜入射光源位置になるに従って、高いコントラストの像が形成されている。
【0096】
次に、比較のために、ハーフトーン位相シフトマスクに対して様々な光源位置から露光を行なった場合における光強度分布のコントラストの変化について説明する。図6(a)はハーフトーン位相シフトマスクの一例の平面図である。ここで、位相シフターの透過率は6%であり、開口部の透過率は100%である。また、開口部の寸法(被露光ウェハ上換算)は180nm四方である。
【0097】
図6(c)は、図6(a)に示すハーフトーン位相シフトマスクに対して、開口数NAで規格化された様々な光源位置の点光源から露光を行なった場合における図6(a)の線分AA’と対応する光強度分布を光学シミュレーションにより計算して、該計算結果(例えば図6(b)に示されるような光強度分布)における開口部中央に相当する位置の光強度Ioを読み取り、該光強度Ioを各光源位置に対してプロットした結果を示している。
【0098】
図6(c)に示すように、開口部中央の光強度Ioは内側の光源位置(図6(c)の原点に近い光源位置)の点光源で露光される程大きくなる。すなわち、垂直入射成分の強い光源で露光される程、コントラストが強くなることが分かる。図面を参照しながら具体的に説明する。図6(d)、(e)、(f)は、図6(c)に示す各点光源のサンプル点P1、P2、P3のそれぞれにおける、図6(a)の線分AA’と対応する光強度分布をプロットしたものである。図6(d)、(e)、(f)に示すように、点光源の位置が内側になるに従って、言い換えると、垂直入射光源位置になるに従って、高いコントラストの像が形成されている。
【0099】
以上に説明した、図5(a)〜(f)に示す結果と図6(a)〜(f)に示す結果とを見比べても分かるように、輪郭強調法は、コンタクトパターン等の微小な孤立スペースパターンの形成において、従来方法では実現できなかった、斜入射露光による光強度分布のコントラスト強調を可能とするものである。
【0100】
ここまで輪郭強調マスクによってコントラストが向上することを説明してきたが、次に、輪郭強調マスクにおける半遮光部の透過率に対するコントラスト及びDOFの依存性について説明する。ここでは、図7(a)に示す輪郭強調マスクを用いて、パターン形成における各種マージンをシミュレーションした結果に基づいた説明を行なう。図7(b)は、図7(a)に示す輪郭強調マスクに対して露光を行なったときに形成される光強度分布を示している。図7(b)においては、図7(a)に示す輪郭強調マスクを用いて幅100nmのホールパターンを形成しようとした場合に定義される各種のマージンに関する値も図中に示している。具体的には、臨界強度Ithはレジスト膜が感光する光強度であり、この値に対して各種のマージンが定義される。例えばIpを光強度分布のピーク値とすると、Ip/Ithはレジスト膜を感光させる感度に比例する値となり、この値が高いほど好ましい。また、Ibを半遮光部を透過する光のバックグラウンド強度とすると、Ith/Ibが高いほどパターン形成時にレジスト膜の膜減り等が発生しないことを意味し、この値が高いほど好ましい。一般にIth/Ibの値は2以上あることが望まれている。以上のことを踏まえて各マージンについて説明する。
【0101】
図7(c)は、図7(a)に示す輪郭強調マスクを用いたパターン形成時における半遮光部の透過率に対するDOFの依存性について計算した結果を示している。ここで、DOFは、パターンの仕上がり寸法の変化が10%以内に収まるフォーカス位置の幅として定義してある。図7(c)に示すように、DOFの向上には半遮光部の透過率は高いほど好ましい。また、図7(d)は、図7(a)に示す輪郭強調マスクを用いたパターン形成時における半遮光部の透過率に対するピーク値Ipについて計算した結果を示している。図7(d)に示すように、ピーク値Ip、つまりコントラストの向上にも半遮光部の透過率は高いほど好ましい。以上の結果から、輪郭強調マスクにおいては、半遮光部の透過率は高いほど好ましく、具体的には、図7(c)及び(d)に示すように、透過率が0%から6%程度まで上がる間に露光マージンの向上率が大きくなっており、透過率が6%以上の半遮光部を用いることが好ましいことが理解できる。
【0102】
図7(e)は、図7(a)に示す輪郭強調マスクを用いたパターン形成時における半遮光部の透過率に対するIth/Ibについて計算した結果を示している。図7(e)に示すように、Ith/Ibは半遮光部の透過率が高くなるほど低くなっており、半遮光部の透過率が高くなりすぎるとIth/Ibの向上には好ましくない。具体的には、半遮光部の透過率が15%程度でIth/Ibは2よりも小さくなってしまう。また、図7(f)は、図7(a)に示す輪郭強調マスクを用いたパターン形成時における半遮光部の透過率に対するIp/Ithについて計算した結果を示している。図7(f)に示すように、半遮光部の透過率が15%程度のところにIp/Ithはピークを持っている。
【0103】
以上に説明したように、輪郭強調マスクにおいては、DOF又はコントラストは半遮光部の透過率を高くするほど向上し、その効果は半遮光部の透過率が6%を越えるとより顕著になる。一方、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り防止、又はレジスト感度の最適化等の観点からは、半遮光部の透過率の最大値は15%程度にしておくことが好ましい。従って、輪郭強調マスクにおける半遮光部の透過率の最適値は6%以上で且つ15%以下であると言える。すなわち、半遮光部は、レジストを感光させない程度に露光光を部分的に透過させるものである。言い換えると、半遮光部は、全露光量のうちの一部分を透過させる。このような半遮光部の材料としては、ZrSiO、CrAlO、TaSiO、MoSiO又はTiSiO等の酸化物を用いることができる。
【0104】
図8(a)〜(f)は、コンタクトパターンと対応する開口部が設けられた輪郭強調マスクにおける、半遮光部と位相シフターとによって構成される遮光性のマスクパターンのバリエーションを示す平面図である。
【0105】
図8(a)に示す輪郭強調マスク1aは、図1(e)に示す輪郭強調マスクと同じ構成を有している。すなわち、輪郭強調マスク1aは透過性基板2aを用いたフォトマスクであって、露光光の一部を透過させる透過率を持つ半遮光部3aと、半遮光部3aにより囲まれ且つ孤立コンタクトパターンと対応する開口部4aと、開口部4aの周辺に位置するリング状の位相シフター5aとを備えている。
【0106】
図8(b)に示す輪郭強調マスク1bは透過性基板2bを用いたフォトマスクであって、露光光の一部を透過させる透過率を持つ半遮光部3bと、半遮光部3bにより囲まれ且つ孤立コンタクトパターンと対応する開口部4bと、開口部4bの各辺と同一長さを有し且つ該各辺と接する矩形状の4つの位相シフター部からなる位相シフター5bとを備えている。この輪郭強調マスク1bは、孤立パターン形成において輪郭強調マスク1aとほとんど同じ特性を有している。
【0107】
図8(c)に示す輪郭強調マスク1cは透過性基板2cを用いたフォトマスクであって、露光光の一部を透過させる透過率を持つ半遮光部3cと、半遮光部3cにより囲まれ且つ孤立コンタクトパターンと対応する開口部4cと、開口部4cの各辺の長さよりも短い長さを有し且つ該各辺と接する矩形状の4つの位相シフター部からなる位相シフター5cとを備えている。位相シフター5cの各位相シフター部の中央と開口部4cの各辺の中央とは位置合わせされている。この輪郭強調マスク1cにおいては、開口部4cの幅(大きさ)を固定して位相シフター5cの各位相シフター部の長さを変更することによって、露光後に形成されるレジストパターンの寸法調整を行なうことができる。例えば、位相シフター5cの各位相シフター部の長さを短くするほど、レジストパターンの寸法は大きくなる。ここで、輪郭強調の作用を保つために位相シフター5cの各位相シフター部の長さを変更できる下限は、光源(露光光)波長の半分程度までに限定される一方、マスク寸法の変更量の半分程度しかパターン寸法が変化しないので、位相シフター部の長さを調整することは、パターン寸法調整方法として非常に優れた方法となる。
【0108】
図8(d)に示す輪郭強調マスク1dは透過性基板2dを用いたフォトマスクであって、露光光の一部を透過させる透過率を持つ半遮光部3dと、半遮光部3dにより囲まれ且つ孤立コンタクトパターンと対応する開口部4dと、半遮光部3dと開口部4dとの境界から所定の寸法だけ半遮光部3d側に入った所に位置するリング状の位相シフター5dとを備えている。すなわち、位相シフター5dと開口部4dとの間にはリング状の半遮光部3dが介在している。
【0109】
図8(e)に示す輪郭強調マスク1eは透過性基板2eを用いたフォトマスクであって、露光光の一部を透過させる透過率を持つ半遮光部3eと、半遮光部3eにより囲まれ且つ孤立コンタクトパターンと対応する開口部4eと、半遮光部3eと開口部4eとの境界から所定の寸法だけ半遮光部3e側に入った所に位置する位相シフター5eとを備えている。位相シフター5eは、開口部4eの各辺の長さよりも長い矩形状をそれぞれ有し且つ開口部4eの対角線上で互いの角部が接する4つの位相シフター部からなる。ここで、位相シフター5eと開口部4eとの間には、リング状の半遮光部3eが介在している。輪郭強調マスク1eにおいては、位相シフター5eの大きさ及び配置を固定して開口部4eの幅(大きさ)のみを変更することによって、露光後に形成されるレジストパターンの寸法調整を行なうことができる。例えば、開口部4eの幅を大きくするに従ってレジストパターンの寸法も大きくなる。この開口部の幅のみを変更するパターン寸法調整方法によれば、開口部及び位相シフターの両方を同時にスケーリングしてパターン寸法の調整を行なう方法と比べて、MEEF(Mask Error Enhancement Factor :マスク寸法変化量に対するパターン寸法変化量の比)を半分程度まで低減することができる。
【0110】
図8(f)に示す輪郭強調マスク1fは透過性基板2fを用いたフォトマスクであって、露光光の一部を透過させる透過率を持つ半遮光部3fと、半遮光部3fにより囲まれ且つ孤立コンタクトパターンと対応する開口部4fと、半遮光部3fと開口部4fとの境界から所定の寸法だけ半遮光部3f側に入った所に位置する位相シフター5fとを備えている。位相シフター5fは、開口部4fの各辺の長さと同一長さの矩形状をそれぞれ有し且つ開口部4fの各辺と対向する4つの位相シフター部からなる。ここで、位相シフター5fの各位相シフター部の長さは、開口部4fの各辺の長さよりも長くても短くても良い。輪郭強調マスク1fによれば、図8(c)に示す輪郭強調マスク1cと同様にレジストパターンの寸法調整を行なうことができる。
【0111】
尚、図8(d)〜(f)に示す輪郭強調マスクにおいて、MEEFの低減効果を大きくするためには、開口部と位相シフターとの間の半遮光部の幅は、λ/NA(λは露光光の波長、NAは開口数)の5分の1程度以下であることが望ましい。また、DOFの向上効果を得るためには、前述の半遮光部の幅は、位相シフターによる光の干渉効果を及ぼすことができる寸法、つまりλ/NAの10分の1程度以下であることが望ましい。また、図8(a)〜(f)に示す輪郭強調マスクにおいて、開口部の形状として正方形を用いたが、例えば8角形のような多角形又は円形等であってもよい。また、位相シフターの形状も、連続したリング形状又は複数個の長方形に限られない。例えば、複数個の正方形の位相シフター部を並べることによって位相シフターを形成してもよい。
【0112】
また、ここまで、ポジ型レジストプロセスを前提として、輪郭強調マスクにおけるレジスト除去部と対応する部分を開口部と定義して全ての説明を行なってきた。しかし、十分に高い透過率を有する位相シフターを利用できる場合、以上の説明に用いてきた輪郭強調マスクにおいて、開口部と定義してきた部分を透過率の高い位相シフターに置き換え、位相シフターと定義してきた部分を開口部に置き換え、半遮光部と定義してきた部分を透過率の低い位相シフター(例えばハーフトーン位相シフトマスクの位相シフター)に置き換えても、各構成要素間の相対位相差の関係は同じなので、同様の効果を有する輪郭強調マスクを実現できる。
【0113】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るフォトマスク、その作成方法、及びそのフォトマスクを用いたパターン形成方法について、図面を参照しながら説明する。尚、第1の実施形態に係るフォトマスクは、前述の輪郭強調法を実現するための縮小投影露光システムのフォトマスクである。
【0114】
図9(a)は、第1の実施形態に係るフォトマスクを用いて形成しようとする所望のパターンの一例を示している。
【0115】
ところで、露光機の縮小投影光学系の縮小倍率をMとすると、通常のフォトマスクにおいては、露光光源に対して完全遮光膜となるクロム等の材料を用いて、所望のパターン(一般にはウェハ上での設計値を持つ)のM倍の大きさのパターンが、露光光源に対して高い透過率を有する材料からなる基板(透過性基板)の上に描かれている。しかしながら、本明細書においては、特に断らない限り、簡単のため、フォトマスクについて説明する場合にも、ウェハ上の寸法をM倍したマスク上の寸法は使わずに、ウェハ上の寸法を用いて説明する。また、本実施形態でパターン形成について説明する場合、特に断らない限り、ポジ型レジストプロセスを使用する場合を想定して説明する。すなわち、レジスト膜の感光部分が除去されるということを想定して説明する。一方、ネガ型レジストプロセスの使用を想定する場合、レジスト膜の感光部分がレジストパターンとなることを除いて、ポジ型レジストプロセスの使用を想定した説明と全く同じことになる。また、本実施形態においては、特に断らない限り、透過率を、透過性基板の透過率を100%としたときの実効透過率で表す。
【0116】
図9(b)は、第1の実施形態に係るフォトマスク、具体的には、図9(a)に示す所望のパターンを形成するためのフォトマスクの平面図である。図9(b)に示すように、所望のパターンにおけるレジスト除去部に対応するように開口部(透光部)が設けられている。また、開口部を囲む遮光性のマスクパターンとして、露光光を完全に遮光する完全遮光部に代えて、レジスト膜を感光させない程度の低透過率(6〜15%程度)を有し且つ開口部を基準として同位相で露光光を透過させる半遮光部を用いている。第1の実施形態においては、半遮光部の透過率を例えば7.5%に設定する。さらに、開口部の周辺には、開口部を基準として反対位相で露光光を透過させる位相シフター(周辺部)が設けられている。ここで、輪郭強調法の原理に従って、位相シフターを透過する光が、開口部及び半遮光部をそれぞれ透過する光を効果的に打ち消すことができるように、位相シフターの透過率を半遮光部の透過率よりも高い値、例えば20%に設定する。
【0117】
尚、第1の実施形態においては、位相シフターの配置方法として、例えば図8(b)に示すような、矩形状の開口部の各辺から所定の寸法以下の領域に該各辺と接するように位相シフターを配置する形式を採用している。
【0118】
図9(c)は、図9(b)におけるAA’線の断面図、つまり第1の実施形態に係るフォトマスクの断面図である。図9(c)に示すように、開口部(透光部)形成領域の透過性基板10の表面は露出している。また、位相シフター(周辺部)形成領域の透過性基板10上に、開口部を基準として露光光を180度(実際には(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数))の位相差(反対位相)で透過させる下層位相シフト膜11が形成されている。さらに、半遮光部形成領域の透過性基板10上に、下層位相シフト膜11と、開口部を基準として露光光を反対位相で透過させる上層位相シフト膜12とが順次積層されている。下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12としては、例えばZrSiO、CrAlO、TaSiO、MoSiO又はTiSiO等の酸化物膜を用いることができる。但し、下層位相シフト膜11と上層位相シフト膜12とは互いに異なる酸化物膜から構成されていることが好ましい。ここで、下層位相シフト膜11は、単体として20%の透過率を有する位相シフト膜である。それに対して、下層位相シフト膜11と上層位相シフト膜12とが積層された構造は、7.5%の透過率を有し且つ開口部(透過性基板10)との間で露光光に対して360度(実際には(ー30+360×n)度以上で且つ(30+360×n)度以下(但しnは整数))の位相差(同位相)を生じる半遮光膜として機能する。言い換えると、下層位相シフト膜11と上層位相シフト膜12との積層構造は、位相反転が発生しないハーフトーン膜として機能する。また、半遮光部と開口部との間には、下層位相シフト膜11の単層構造からなる周辺部つまり位相シフターが形成される。以上のように、本実施形態のフォトマスクは輪郭強調マスクとして機能する。但し、前述のように、輪郭強調法によるコントラスト強調を得るためには、位相シフター幅を所定の寸法以下に制限する必要がある。
【0119】
ところで、以上の説明においては、図10(a)に示すように、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12のそれぞれが単層膜であることを前提としてきた。この場合、各位相シフト膜の光学定数は膜材料によって決まるので、各位相シフト膜の膜厚は位相シフト量によって決まってしまう。一方、透過率は光学定数のみならず膜厚にも依存するので、位相シフト膜の材料として、適切な光学定数を持つ材料、具体的には、開口部を基準として反対位相で露光光を透過させる膜厚において所定の透過率をちょうど実現できる材料が必ずしも存在するとは限らない。従って、第1の実施形態において、図10(b)に示すように、下層位相シフト膜11が第1の透過率調整膜11Aと第1の透過率調整膜11A上に形成された第1の位相調整膜11Bとを有し、且つ上層位相シフト膜12が第2の透過率調整膜12Aと第2の透過率調整膜12A上に形成された第2の位相調整膜12Bとを有する方が、各位相シフト膜において任意の透過率を実現する上では好ましい。ここで、第1の透過率調整膜11A及び第2の透過率調整膜12Aは、開口部を基準として露光光を同位相で透過させると共に露光光に対して相対的に低い透過率を有する。一方、第1の位相調整膜11B及び第2の位相調整膜12Bは、開口部を基準として露光光を反対位相で透過させると共に露光光に対して相対的に高い透過率を有する。第1の透過率調整膜11A及び第2の透過率調整膜12Aとしては、例えばZr、Cr、Ta、Mo若しくはTi等の金属からなる薄膜(厚さ30nm以下)又は例えばTaーCr合金、Zr−Si合金、Mo−Si合金若しくはTi−Si合金等の金属合金からなる薄膜(厚さ30nm以下)を用いることができる。第1の位相調整膜11B及び第2の位相調整膜12Bとしては、例えばSiO2 膜等の酸化膜を用いることができる。
【0120】
尚、図10(b)において、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12の両方が2層構造を有する場合を例として示しているが、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12のうちの一方が2層構造であり、他方が単層構造であってもよい。
【0121】
また、本明細書において、透過率調整膜とは、露光光に対する単位厚さ当たりの透過率が相対的に低く、且つ露光光に対する位相変化に影響を与えることなく厚さの調節により露光光に対する透過率を所望値に設定できる膜を意味する。また、位相調整膜とは、露光光に対する単位厚さ当たりの透過率が相対的に高く、且つ露光光に対する透過率変化に影響を与えることなく厚さの調節により透過性基板(開口部)との間での露光光に対する位相差を所望値に設定できる膜を意味する。
【0122】
次に、第1の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法について説明する。ここで、露光機を用いてマスクパターンの縮小転写を行なうときに、輪郭強調法の原理において説明したように、輪郭強調マスクによってコントラストの高い像を形成するために斜入射露光光源を用いるのがよい。ここで、斜入射露光光源とは、図11(a)に示すような通常露光光源に対して、垂直入射成分が取り除かれた、図11(b)〜(d)に示すような光源のことを意味する。代表的な斜入射露光光源としては、図11(b)に示す輪帯露光光源、及び図11(c)に示す四重極露光光源がある。目的のパターンに若干依存するが、一般に、輪帯露光光源よりも四重極露光光源の方がコントラストの強調又はDOFの拡大において効果的である。しかし、四重極露光においてはパターン形状がマスク形状に対して歪むなどの副作用もあるので、そのような場合には、図11(d)に示す輪帯−四重極混成型露光光源を用いることが望ましい。この輪帯−四重極混成型露光光源の特徴は、光源中心(通常露光光源の中心)を原点としてXY座標で考えたときに、光源中心とXY軸上の光源とが取り除かれていることによって四重極の特徴を有する点と、光源の外形として円形が採用されていることにより輪帯の特徴をも有する点とである。
【0123】
図12(a)〜(d)は第1の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【0124】
まず、図12(a)に示すように、基板100上に、金属膜又は絶縁膜等の被加工膜101を形成した後、図12(b)に示すように、被加工膜101の上に、ポジ型のレジスト膜102を形成する。
【0125】
次に、図12(c)に示すように、下層位相シフト膜11と上層位相シフト膜12との積層構造よりなる半遮光部と、下層位相シフト膜11の単層構造よりなる位相シフターとを備えた、第1の実施形態に係るフォトマスクに対して、斜入射露光光源を用いて露光光103を照射し、該フォトマスクを透過した透過光104によってレジスト膜102を露光する。このとき、マスクパターンとして低透過率の半遮光部を用いているため、レジスト膜102の全体が弱いエネルギーで露光される。しかし、図12(c)に示すように、現像工程でレジスト膜102が溶解するに足りる露光エネルギーが照射されるのは、レジスト膜102におけるフォトマスクの透光部(開口部)と対応する潜像部分102aのみである。
【0126】
次に、レジスト膜102に対して現像を行なって潜像部分102aを除去することにより、図12(d)に示すように、レジストパターン105を形成する。このとき、図12(c)に示す露光工程において、開口部周辺の光が打ち消される結果、レジスト膜102における位相シフター(周辺部)と対応する部分にはほとんど露光エネルギーが照射されないので、開口部を透過する光と周辺部を透過する光との間の光強度分布のコントラスト、言い換えると、潜像部分102aに照射される光と潜像部分102aの周辺に照射される光との間の光強度分布のコントラストを強調できる。従って、潜像部分102aにおけるエネルギー分布も急激に変化するので、シャープな形状を有するレジストパターン105が形成される。
【0127】
次に、第1の実施形態に係るフォトマスクの作成方法について図面を参照しながら説明する。
【0128】
図13(a)〜(e)は第1の実施形態に係るフォトマスクの作成方法の各工程を示す断面図であり、図13(f)は図13(c)の断面図と対応する平面図を示しており、図13(g)は図13(e)の断面図と対応する平面図を示している。
【0129】
まず、図13(a)に示すように、露光光に対して透過性を持つ材料、例えば石英等よりなる透過性基板10の上に、例えばTaSiOからなる下層位相シフト膜11及び例えばMoSiOからなる上層位相シフト膜12を順次形成する。下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12としてはそれぞれ、例えばZrSiO、CrAlO、TaSiO、MoSiO又はTiSiO等からなる酸化物膜を用いることができる。但し、上層位相シフト膜12を、下層位相シフト膜11に対して選択的に除去できるように、下層位相シフト膜11と上層位相シフト膜12とは互いに異なる酸化物膜から構成されていることが好ましい。また、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12はそれぞれ、透過性基板10の透光部(開口部)との間で露光光に対して(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数)の位相差(反対位相)を生じる。ここで、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12のうちの少なくと一方が、前述のような透過率調整膜と位相調整膜との2層構造を有していてもよい。
【0130】
次に、図13(b)に示すように、透過性基板10の上に、半遮光部形成領域を覆う第1のレジストパターン13、つまり、開口部(透光部)形成領域及び位相シフター(周辺部)形成領域のそれぞれに除去部を有する第1のレジストパターン13を形成する。その後、第1のレジストパターン13をマスクとして、上層位相シフト膜12に対してエッチングを行なって上層位相シフト膜12をパターン化した後、第1のレジストパターン13を除去する。これにより、図13(c)及び図13(f)に示すように、上層位相シフト膜12における開口部形成領域及び位相シフター形成領域のそれぞれと対応する部分が除去される。
【0131】
次に、図13(d)に示すように、透過性基板10の上に、半遮光部形成領域及び位相シフター形成領域を覆う第2のレジストパターン14、つまり開口部形成領域に除去部を有する第2のレジストパターン14を形成する。その後、第2のレジストパターン14をマスクとして、下層位相シフト膜11に対してエッチングを行なって下層位相シフト膜11をパターン化した後、第2のレジストパターン14を除去する。これにより、図13(e)及び図13(g)に示すように、下層位相シフト膜11における開口部形成領域と対応する部分が除去されて、第1の実施形態に係るフォトマスクが完成する。すなわち、輪郭強調マスクの平面構造を有する第1の実施形態に係るフォトマスクは、マスクブランクとして、ハーフトーン位相シフト膜を2層堆積させた透過性基板を用意し、その後、上層及び下層の位相シフト膜に対して順次選択的にエッチングを行なうことによって容易に形成できる。
【0132】
以上に説明したように、第1の実施形態によると、それぞれ露光光を位相反転させて透過させる下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12を透過性基板10上に順次形成した後、開口部(透光部)形成領域及び位相シフター(周辺部)形成領域の上層位相シフト膜12を除去し、その後、開口部形成領域の下層位相シフト膜11を除去する。すなわち、開口部は透過性基板10の露出部分からなり、半遮光部は下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12の積層構造からなり、位相シフターは下層位相シフト膜11の単層構造からなる。ここで、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12の積層構造は開口部を基準として露光光を同位相で透過させる。このため、開口部と、開口部と同位相で露光光を透過させる半遮光部とによって、開口部と反対位相で露光光を透過させる位相シフターを挟むことができる。従って、開口部を透過する光と位相シフターを透過する光との相互干渉により、開口部と位相シフターとの間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、斜入射露光により、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0133】
また、第1の実施形態によると、透過性基板10上に積層された下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12に対してそれぞれ選択的にエッチングを行なうことによって、半遮光部と位相シフター(周辺部)とを有する任意形状のマスクパターンの作成を容易に行なえる。
【0134】
また、第1の実施形態によると、半遮光部を構成する、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12の積層構造のうちの、上層位相シフト膜12を加工することによって任意の形状の位相シフターを形成できる。このため、輪郭強調マスクのパターンレイアウトとして、図9(b)及び(c)に示すタイプ、つまり図8(b)に示すタイプに限られず、例えば図8(a)〜(f)に示すタイプのいずれをも実現することが可能である。
【0135】
また、第1の実施形態によると、下層位相シフト膜11の単層構造によって位相シフターの透過率を規定できると共に下層位相シフト膜11と上層位相シフト膜12との積層構造によって半遮光部の透過率を規定できるので、位相シフター及び半遮光部のそれぞれの透過率の組み合わせを任意に設定することができる。
【0136】
尚、第1の実施形態において、フォトマスクの半遮光部(下層位相シフト膜11と上層位相シフト膜12との積層構造)の透過率は6%以上で且つ15%以下であることが好ましい。このようにすると、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り等を防止しながら、本実施形態によるコントラスト強調効果を確実に得ることができる。
【0137】
また、第1の実施形態において、ポジ型レジストプロセスの使用を前提として説明を行なったが、言うまでもなくポジ型レジストプロセスに代えてネガ型レジストプロセスを用いてもよい。ここで、いずれのプロセスを用いる場合にも、露光光源として、例えば、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)又はF2 エキシマレーザ光(波長157nm)等が利用できる。
【0138】
(第1の実施形態の第1変形例)
以下、本発明の第1の実施形態の第1変形例に係るフォトマスク及びその作成方法について、図面を参照しながら説明する。
【0139】
第1の実施形態の第1変形例が第1の実施形態と異なっている点は次の通りである。すなわち、第1の実施形態においては、例えば図8(a)〜(c)に示されるような、位相シフター(周辺部)と開口部(透光部)とが隣接するレイアウトの輪郭強調マスクを対象としたが、第1の実施形態の第1変形例においては、例えば図8(d)〜(f)に示されるような、位相シフターと開口部とが離間するレイアウトの輪郭強調マスクを対象とする。
【0140】
図14(a)〜(e)は第1の実施形態の第1変形例に係るフォトマスクの作成方法の各工程を示す断面図であり、図14(f)は図14(c)の断面図と対応する平面図を示しており、図14(g)は図14(e)の断面図と対応する平面図を示している。
【0141】
まず、図14(a)に示すように、露光光に対して透過性を持つ材料、例えば石英等よりなる透過性基板10の上に、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12を順次形成する。下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12はそれぞれ、透過性基板10の透光部(開口部)との間で露光光に対して(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数)の位相差(反対位相)を生じる。ここで、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12のうちの少なくとも一方が、透過率調整膜と位相調整膜との2層構造を有していてもよい(第1の実施形態参照)。
【0142】
次に、図14(b)に示すように、透過性基板10の上に、半遮光部形成領域を覆う第1のレジストパターン13、つまり、開口部(透光部)形成領域及び位相シフター(周辺部)形成領域のそれぞれに除去部を有する第1のレジストパターン13を形成する。ここで、本変形例においては、開口部形成領域と位相シフター形成領域とが離間している。言い換えると、開口部形成領域と位相シフター形成領域との間に第1のレジストパターン13が介在する。その後、第1のレジストパターン13をマスクとして、上層位相シフト膜12に対してエッチングを行なって上層位相シフト膜12をパターン化した後、第1のレジストパターン13を除去する。これにより、図14(c)及び図14(f)に示すように、上層位相シフト膜12における開口部形成領域及び位相シフター形成領域のそれぞれと対応する部分が除去される。
【0143】
次に、図14(d)に示すように、透過性基板10の上に、位相シフター形成領域を含む半遮光部形成領域を覆い且つ開口部形成領域に除去部を有する第2のレジストパターン14を形成する。その後、第2のレジストパターン14、及びパターン化された上層位相シフト膜12をマスクとして、下層位相シフト膜11に対してエッチングを行なって下層位相シフト膜11をパターン化した後、第2のレジストパターン14を除去する。これにより、図14(e)及び図14(g)に示すように、下層位相シフト膜11における開口部形成領域と対応する部分が除去されて、第1の実施形態の第1変形例に係るフォトマスクが完成する。
【0144】
第1の実施形態の第1変形例によると、第1の実施形態の効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、パターン化された上層位相シフト膜12をマスクとして、下層位相シフト膜11に対して自己整合的にエッチングを行なうことができるので、フォトマスク加工を正確に行なえる。
【0145】
(第1の実施形態の第2変形例)
以下、本発明の第1の実施形態の第2変形例に係るフォトマスク及びその作成方法について、図面を参照しながら説明する。
【0146】
第1の実施形態の第2変形例が第1の実施形態と異なっている点は次の通りである。すなわち、第1の実施形態においては、例えば図8(a)〜(c)に示されるような、位相シフター(周辺部)と開口部(透光部)とが隣接するレイアウトの輪郭強調マスクを対象としたが、第1の実施形態の第2変形例においては、第1の実施形態の第1変形例と同様に、例えば図8(d)〜(f)に示されるような、位相シフターと開口部とが離間するレイアウトの輪郭強調マスクを対象とする。
【0147】
図15(a)〜(e)は第1の実施形態の第2変形例に係るフォトマスクの作成方法の各工程を示す断面図であり、図15(f)は図15(c)の断面図と対応する平面図を示しており、図15(g)は図15(e)の断面図と対応する平面図を示している。
【0148】
まず、図15(a)に示すように、露光光に対して透過性を持つ材料、例えば石英等よりなる透過性基板10の上に、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12を順次形成する。下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12はそれぞれ、透過性基板10の透光部(開口部)との間で露光光に対して(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数)の位相差(反対位相)を生じる。ここで、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12のうちの少なくとも一方が、透過率調整膜と位相調整膜との2層構造を有していてもよい(第1の実施形態参照)。
【0149】
次に、図15(b)に示すように、透過性基板10の上に、半遮光部形成領域及び開口部(透光部)形成領域を覆う第1のレジストパターン13、つまり、位相シフター(周辺部)形成領域に除去部を有する第1のレジストパターン13を形成する。その後、第1のレジストパターン13をマスクとして、上層位相シフト膜12に対してエッチングを行なって上層位相シフト膜12をパターン化した後、第1のレジストパターン13を除去する。これにより、図15(c)及び図15(f)に示すように、上層位相シフト膜12における位相シフター形成領域と対応する部分が除去される。
【0150】
次に、図15(d)に示すように、透過性基板10の上に、半遮光部形成領域及び位相シフター形成領域を覆う第2のレジストパターン14、つまり、開口部形成領域に除去部を有する第2のレジストパターン14を形成する。その後、第2のレジストパターン14をマスクとして、上層位相シフト膜12及び下層位相シフト膜11に対して順次エッチングを行なって各位相シフト膜をパターン化した後、第2のレジストパターン14を除去する。これにより、図15(e)及び図15(g)に示すように、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12のそれぞれにおける開口部形成領域と対応する部分が除去されて、第1の実施形態の第2変形例に係るフォトマスクが完成する。
【0151】
第1の実施形態の第2変形例によると、第1の実施形態の効果に加えて次のような効果が得られる。すなわち、本変形例においては、上層位相シフト膜12における位相シフター形成領域と対応する部分を除去する工程(図15(c)参照)と、上層位相シフト膜12における開口部形成領域と対応する部分を除去する工程(図15(e)参照)とを別々に行なう。このため、開口部と位相シフターとが微小幅で離間している場合、言い換えると、開口部と位相シフターとの間に、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12の積層構造よりなる微小幅の半遮光部を介在させる場合、フォトマスク加工のマージンが大きくなる。
【0152】
尚、第1の実施形態の第2変形例において、上層位相シフト膜12における位相シフター形成領域と対応する部分を除去する工程を行なう前に、下層位相シフト膜11及び上層位相シフト膜12のそれぞれにおける開口部形成領域と対応する部分を除去する工程を行なってもよい。
【0153】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るフォトマスク、その作成方法、及びそのフォトマスクを用いたパターン形成方法について、図面を参照しながら説明する。尚、第2の実施形態に係るフォトマスクは、輪郭強調法を実現するための縮小投影露光システムのフォトマスクである。
【0154】
図16(a)は、第2の実施形態に係るフォトマスクを用いて形成しようとする所望のパターンの一例を示している。尚、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、以下、ポジ型レジストプロセスを使用する場合を想定して説明する。また、本実施形態においては、特に断らない限り、透過率を、透過性基板の透過率を100%としたときの実効透過率で表す。
【0155】
図16(b)は、第2の実施形態に係るフォトマスク、具体的には、図16(a)に示す所望のパターンを形成するためのフォトマスクの平面図である。図16(b)に示すように、所望のパターンにおけるレジスト除去部に対応するように開口部(透光部)が設けられている。また、開口部を囲む遮光性のマスクパターンとして、露光光を完全に遮光する完全遮光部に代えて、レジスト膜を感光させない程度の低透過率(6〜15%程度)を有し且つ開口部を基準として同位相で露光光を透過させる半遮光部を用いている。さらに、開口部の周辺には、開口部を基準として反対位相で露光光を透過させる位相シフター(周辺部)が設けられている。ここで、輪郭強調法の原理に従って、位相シフターを透過する光が、開口部及び半遮光部をそれぞれ透過する光を効果的に打ち消すことができるように、位相シフターの透過率を半遮光部の透過率よりも高い値に設定する。
【0156】
尚、第2の実施形態においては、位相シフターの配置方法として、例えば図8(b)に示すような、矩形状の開口部の各辺から所定の寸法以下の領域に該各辺と接するように位相シフターを配置する形式を採用している。
【0157】
図16(c)は、図16(b)におけるAA’線の断面図、つまり第2の実施形態に係るフォトマスクの断面図である。図16(c)に示すように、開口部(透光部)形成領域の透過性基板20の表面は露出している。また、位相シフター(周辺部)形成領域の透過性基板20上に下層位相調整膜21が形成されている。さらに、半遮光部形成領域の透過性基板20上に、下層位相調整膜21と透過率調整膜22と上層位相調整膜23とが順次積層されている。下層位相調整膜21及び上層位相調整膜23はそれぞれ、開口部を基準として露光光を180度(実際には(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数))の位相差(反対位相)で透過させる位相シフト膜となる。透過率調整膜22は、露光光に対して下層位相調整膜21及び上層位相調整膜23よりも低い透過率を有する。下層位相調整膜21及び上層位相調整膜23としては、例えばSiO2 膜等の酸化膜を用いることができる。透過率調整膜22としては、例えばZr、Cr、Ta、Mo若しくはTi等の金属からなる薄膜(厚さ30nm以下)又は例えばTaーCr合金、Zr−Si合金、Mo−Si合金若しくはTi−Si合金等の金属合金からなる薄膜(厚さ30nm以下)を用いることができる。また、下層位相調整膜21は、単体として非常に高い透過率を有し、且つ開口部(透過性基板20)を基準として反対位相で露光光を透過させる位相シフト膜である。また、透過率調整膜22の透過率は、下層位相調整膜21、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23の積層構造が露光光に対して所定の透過率(レジスト膜を感光させない程度の低透過率)を持つように設定されている。また、下層位相調整膜21、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23の積層構造は、開口部(透過性基板20)を基準として同位相(具体的には位相差が(ー30+360×n)度以上で且つ(30+360×n)度以下(但しnは整数))で露光光を透過させる。すなわち、下層位相調整膜21、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23の積層構造によって、開口部を基準として同位相で露光光を透過させ且つ露光光に対して所定の透過率を持つ半遮光部が構成される。このように、半遮光部と開口部との間に下層位相調整膜21の単層構造からなる周辺部つまり位相シフターが形成され、それにより輪郭強調マスクが実現されている。但し、輪郭強調法によるコントラスト強調を得るためには、位相シフター幅を所定の寸法以下に制限する必要がある。
【0158】
このような第2の実施形態に係るフォトマスクの作成方法は次の通りである。すなわち、露光光に対して透過性を持つ材料(例えば石英等)よりなる透過性基板20の上に、下層位相調整膜21、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23を順次形成した後、上層位相調整膜23、透過率調整膜22及び下層位相調整膜21に対して順次選択的にエッチングを行なう。具体的には、下層位相調整膜21を下層位相シフト膜とみなし、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23を上層位相シフト膜とみなせば、第2の実施形態に係るフォトマスクの作成方法においても、例えば図13〜図15に示す第1の実施形態に係るフォトマスクの作成方法をそのまま利用することができる。
【0159】
次に、第2の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法について説明する。ここで、露光機を用いてマスクパターンの縮小転写を行なうときに、輪郭強調法の原理において説明したように、輪郭強調マスクによってコントラストの高い像を形成するために、例えば図11(b)〜(d)に示すような斜入射露光光源を用いるのがよい。
【0160】
図17(a)〜(d)は第2の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【0161】
まず、図17(a)に示すように、基板200上に、金属膜又は絶縁膜等の被加工膜201を形成した後、図17(b)に示すように、被加工膜201の上に、ポジ型のレジスト膜202を形成する。
【0162】
次に、図17(c)に示すように、下層位相調整膜21と透過率調整膜22と上層位相調整膜23との積層構造よりなる半遮光部と、下層位相調整膜21の単層構造よりなる位相シフターとを備えた、第2の実施形態に係るフォトマスクに対して、斜入射露光光源を用いて露光光203を照射し、該フォトマスクを透過した透過光204によってレジスト膜202を露光する。このとき、マスクパターンとして低透過率の半遮光部を用いているため、レジスト膜202の全体が弱いエネルギーで露光される。しかし、図17(c)に示すように、現像工程でレジスト膜202が溶解するに足りる露光エネルギーが照射されるのは、レジスト膜202におけるフォトマスクの透光部(開口部)と対応する潜像部分202aのみである。
【0163】
次に、レジスト膜202に対して現像を行なって潜像部分202aを除去することにより、図17(d)に示すように、レジストパターン205を形成する。このとき、図17(c)に示す露光工程において、開口部周辺の光が打ち消される結果、レジスト膜202における位相シフター(周辺部)と対応する部分にはほとんど露光エネルギーが照射されないので、開口部を透過する光と周辺部を透過する光との間の光強度分布のコントラスト、言い換えると、潜像部分202aに照射される光と潜像部分202aの周辺に照射される光との間の光強度分布のコントラストを強調できる。従って、潜像部分202aにおけるエネルギー分布も急激に変化するので、シャープな形状を有するレジストパターン205が形成される。
【0164】
以上に説明したように、第2の実施形態によると、透過性基板20の露出部分からなる開口部(透光部)と、下層位相調整膜21、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23の積層構造からなる半遮光部とによって、下層位相調整膜21の単層構造よりなる位相シフター(周辺部)が挟まれる。ここで、下層位相調整膜21、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23の積層構造は開口部を基準として露光光を同位相で透過させる一方、下層位相調整膜21の単層構造は開口部を基準として露光光を反対位相で透過させる。従って、開口部を透過する光と位相シフターを透過する光との相互干渉により、開口部と位相シフターとの間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、斜入射露光により、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0165】
また、第2の実施形態によると、透過性基板20上に積層された下層位相調整膜21、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23に対してそれぞれ選択的にエッチングを行なうことによって、半遮光部と位相シフター(周辺部)とを有する任意形状のマスクパターンの作成を容易に行なえる。
【0166】
また、第2の実施形態によると、半遮光部を構成する、下層位相調整膜21、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23の積層構造のうちの、透過率調整膜22及び上層位相調整膜23を加工することによって任意の形状の位相シフターを形成できる。このため、輪郭強調マスクのパターンレイアウトとして、図16(b)及び(c)に示すタイプ、つまり図8(b)に示すタイプに限られず、例えば図8(a)〜(f)に示すタイプのいずれをも実現することが可能である。
【0167】
また、第2の実施形態によると、下層位相調整膜21と上層位相調整膜23との間に、各位相調整膜よりも透過率が低い透過率調整膜22を設けることによって、半遮光部が形成されている。このため、該半遮光部と、下層位相調整膜21の単層構造よりなる位相シフター(周辺部)との間の透過率の差を大きくすることができるので、開口部(透光部)と周辺部との間の光強度分布のコントラストをより強調できる。
【0168】
尚、第2の実施形態において、フォトマスクの半遮光部の透過率は6%以上で且つ15%以下であることが好ましい。このようにすると、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り等を防止しながら、本実施形態によるコントラスト強調効果を確実に得ることができる。
【0169】
また、第2の実施形態において、ポジ型レジストプロセスの使用を前提として説明を行なったが、言うまでもなくポジ型レジストプロセスに代えてネガ型レジストプロセスを用いてもよい。ここで、いずれのプロセスを用いる場合にも、露光光源として、例えば、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)又はF2 エキシマレーザ光(波長157nm)等が利用できる。
【0170】
また、第2の実施形態において、例えば図16(c)に示すように、半遮光部として、下層位相調整膜21と透過率調整膜22と上層位相調整膜23との積層構造を用いた。しかし、これに代えて、例えば図18(a)に示すように、半遮光部として、下層となる位相調整膜21と上層となる透過率調整膜22との2層構造を用いても、同様の効果を有するフォトマスクを実現できる。具体的には、図18(a)に示す構造において、位相調整膜21と、半遮光部形成領域の位相調整膜21の上のみに形成された透過率調整膜22とは、開口部を基準として露光光を同位相で透過させる半遮光膜を構成する。また、透過率調整膜22は露光光に対して相対的に低い透過率を有する一方、位相調整膜21は露光光に対して相対的に高い透過率を有する。これにより、位相調整膜21と透過率調整膜22とからなる半遮光膜は、露光光を部分的に透過させる透過率を有する。尚、透過率調整膜22は開口部を基準として露光光を同位相で透過させると共に、半遮光部形成領域の位相調整膜21も開口部を基準として露光光を同位相で透過させる。それに対して、位相シフター(周辺部)形成領域の位相調整膜21は、開口部を基準として露光光が反対位相で透過する厚さを持つように薄膜化されている。図16(c)に示す構造と図18(a)に示す構造とを比較した場合、図16(c)に示す構造は、マスク加工において上層位相調整膜23のエッチングを行なう際に透過率調整膜22をエッチングストッパーとして利用できるという点で、図18(a)に示す構造よりも優れている。一方、図18(a)に示す構造は、単層膜として形成された位相調整膜21の厚さをエッチングにより変化させて位相シフターを形成できるという点で、言い換えると、フォトマスク構造の単純さの点で、図16(c)に示す構造よりも優れている。また、図18(a)に示す構造によると、位相調整膜21と透過率調整膜22とからなる半遮光膜において所望の位相差と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜22の材料と位相調整膜21の材料との組み合わせによって、該半遮光膜を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。
【0171】
また、第2の実施形態において、例えば図16(c)に示すように、位相シフター形成領域の下層位相調整膜21の上には透過率調整膜22が形成されていなかった。しかし、これに代えて、例えば図18(b)に示すように、位相シフター形成領域の下層位相調整膜21の上にも透過率調整膜22が形成されていてもよい。言い換えると、下層位相調整膜21の単層構造よりなる位相シフターに代えて、下層位相調整膜21及び透過率調整膜22の積層構造よりなる位相シフターを用いてもよい。このとき、位相シフターの透過率と半遮光部の透過率とは同程度になる。図16(c)に示す構造と図18(b)に示す構造とを比較した場合、図16(c)に示す構造は、半遮光部よりも位相シフターにおいて高い透過率を実現できるという点で、つまり、輪郭強調法によるコントラスト向上効果の点で、図18(b)に示す構造よりも優れている。一方、図18(b)に示す構造は、位相シフターの透過率が低い分だけ位相シフターの寸法を大きくできるという点で、つまり、マスク加工の容易さの点で、図16(c)に示す構造よりも優れている。
【0172】
さらに、図18(b)に示す構造に代えて、例えば図18(c)に示すように、半遮光部及び位相シフターとして、下層となる透過率調整膜22と上層となる位相調整膜23との2層構造を用いても、同様の効果を有するフォトマスクを実現できる。具体的には、図18(c)に示す構造において、透過率調整膜22と、半遮光部形成領域の位相調整膜23とは、開口部を基準として露光光を同位相で透過させる半遮光膜を構成する。また、透過率調整膜22は露光光に対して相対的に低い透過率を有する一方、位相調整膜23は露光光に対して相対的に高い透過率を有する。これにより、透過率調整膜22と位相調整膜23とからなる半遮光膜は、露光光を部分的に透過させる透過率を有する。尚、透過率調整膜22は開口部を基準として露光光を同位相で透過させると共に、半遮光部形成領域の位相調整膜23も開口部を基準として露光光を同位相で透過させる。それに対して、位相シフター(周辺部)形成領域の位相調整膜23は、開口部を基準として露光光が反対位相で透過する厚さを持つように薄膜化されている。図18(b)に示す構造と図18(c)に示す構造とを比較した場合、図18(c)に示す構造は、フォトマスク構造の単純さの点で優れている。また、位相調整膜23の材料として、石英等よりなる透過性基板20に対してエッチング選択比を高くしにくい材料が用いられる場合、図18(c)に示す構造は、位相調整膜23のエッチング時に透過率調整膜22を石英のエッチングを防止するためのエッチングストッパーとして利用できるという点でも優れている。さらに、図18(c)に示す構造によると、位相調整膜23と透過率調整膜22とからなる半遮光膜において所望の位相差と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜22の材料と位相調整膜23の材料との組み合わせによって、該半遮光膜を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。
【0173】
ところで、第2の実施形態において、図16(c)に示す構造と図18(b)に示す構造との比較から分かるように、下層位相調整膜21と上層位相調整膜23との間に透過率調整膜22が介在する同じ積層構造であっても、透過率調整膜22の加工方法を変えるだけで異なる透過率の位相シフターを形成することができる。言い換えると、2層の位相調整膜で透過率調整膜を挟んだ構造を採用すると、同じフォトマスク上に、図16(c)に示す構造と図18(b)に示す構造の両方を実現できるので、パターン形状に応じて位相シフター(周辺部)の透過率を変化させることが可能となる。さらには、例えば図18(d)に示すように、位相シフター形成領域の下層位相調整膜21の上に透過率調整膜22が部分的に形成されている構造を採用した場合、位相シフターの実効的な透過率を、透過率調整膜22による位相シフターの被覆面積率(=(位相シフター形成領域の透過率調整膜22の面積)/(位相シフターの面積))によって細かく調整することができる。従って、同一のフォトマスク上においてパターン形状に応じて位相シフターの透過率を任意に変化させることが可能になる。
【0174】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係るフォトマスク、その作成方法、及びそのフォトマスクを用いたパターン形成方法について、図面を参照しながら説明する。尚、第3の実施形態に係るフォトマスクは、輪郭強調法を実現するための縮小投影露光システムのフォトマスクである。
【0175】
図19(a)は、第3の実施形態に係るフォトマスクを用いて形成しようとする所望のパターンの一例を示している。尚、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、以下、ポジ型レジストプロセスを使用する場合を想定して説明する。また、本実施形態においては、特に断らない限り、透過率を、透過性基板の透過率を100%としたときの実効透過率で表す。
【0176】
図19(b)は、第3の実施形態に係るフォトマスク、具体的には、図19(a)に示す所望のパターンを形成するためのフォトマスクの平面図である。図19(b)に示すように、所望のパターンにおけるレジスト除去部に対応するように開口部(透光部)が設けられている。また、開口部を囲む遮光性のマスクパターンとして、露光光を完全に遮光する完全遮光部に代えて、レジスト膜を感光させない程度の低透過率(6〜15%程度)を有し且つ開口部を基準として同位相で露光光を透過させる半遮光部を用いている。さらに、開口部の周辺には、開口部を基準として反対位相で露光光を透過させる位相シフター(周辺部)が設けられている。ここで、輪郭強調法の原理に従って、位相シフターを透過する光が、開口部及び半遮光部をそれぞれ透過する光を効果的に打ち消すことができるように、位相シフターの透過率を半遮光部の透過率よりも高い値に設定する。
【0177】
尚、第3の実施形態においては、位相シフターの配置方法として、例えば図8(b)に示すような、矩形状の開口部の各辺から所定の寸法以下の領域に該各辺と接するように位相シフターを配置する形式を採用している。
【0178】
図19(c)は、図19(b)におけるAA’線の断面図、つまり第3の実施形態に係るフォトマスクの断面図である。図19(c)に示すように、開口部形成領域の透過性基板30の表面は露出している。また、半遮光部形成領域及び位相シフター形成領域の透過性基板30上に、レジスト膜を感光させない程度の低透過率(6〜15%程度)を有する半遮光膜(ハーフトーン膜)31が形成されている。ハーフトーン膜31としては、例えばZrSiO、CrAlO、TaSiO、MoSiO又はTiSiO等の酸化物膜を用いることができる。また、半遮光部形成領域のハーフトーン膜31は、透過性基板30(開口部)との間で露光光に対して360度(実際には(ー30+360×n)度以上で且つ(30+360×n)度以下(但しnは整数))の位相差(同位相)を生じる厚さを持つ。一方、位相シフター形成領域のハーフトーン膜31は、開口部との間で露光光に対して(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数)の位相差(反対位相)を生じる厚さを持つように薄膜化されている。すなわち、ハーフトーン膜31は、その厚みを変えると、開口部を基準として反対位相で露光光を透過させる。
【0179】
以上のように、本実施形態のフォトマスクにおいては、ハーフトーン膜31の厚膜部分よりなる半遮光部と開口部(透光部)との間に、ハーフトーン膜31の薄膜部分よりなる周辺部つまり位相シフターが形成されており、それによって輪郭強調マスクの機能が実現されている。但し、この位相シフターにおいては、ハーフトーン膜31を薄膜化することによって位相反転が生じていると共に、ハーフトーン膜31の厚膜部分よりなる半遮光部と比べて露光光に対する透過率が増大している。また、輪郭強調法によるコントラスト強調を得るためには、位相シフター幅を所定の寸法以下に制限する必要がある。
【0180】
このような第3の実施形態に係るフォトマスクの作成方法は次の通りである。すなわち、露光光に対して透過性を持つ材料(例えば石英等)よりなる透過性基板30の上に、ハーフトーン膜31を形成した後、ハーフトーン膜31に対して選択的にエッチングを行なう。
【0181】
次に、第3の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法について説明する。ここで、露光機を用いてマスクパターンの縮小転写を行なうときに、輪郭強調法の原理において説明したように、輪郭強調マスクによってコントラストの高い像を形成するために、例えば図11(b)〜(d)に示すような斜入射露光光源を用いるのがよい。
【0182】
図20(a)〜(d)は第3の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【0183】
まず、図20(a)に示すように、基板300上に、金属膜又は絶縁膜等の被加工膜301を形成した後、図20(b)に示すように、被加工膜301の上に、ポジ型のレジスト膜302を形成する。
【0184】
次に、図20(c)に示すように、ハーフトーン膜31の厚膜部分よりなる半遮光部と、ハーフトーン膜31の薄膜部分よりなる位相シフターとを備えた、第3の実施形態に係るフォトマスクに対して、斜入射露光光源を用いて露光光303を照射し、該フォトマスクを透過した透過光304によってレジスト膜302を露光する。このとき、マスクパターンとして低透過率の半遮光部を用いているため、レジスト膜302の全体が弱いエネルギーで露光される。しかし、図20(c)に示すように、現像工程でレジスト膜302が溶解するに足りる露光エネルギーが照射されるのは、レジスト膜302におけるフォトマスクの透光部(開口部)と対応する潜像部分302aのみである。
【0185】
次に、レジスト膜302に対して現像を行なって潜像部分302aを除去することにより、図20(d)に示すように、レジストパターン305を形成する。このとき、図20(c)に示す露光工程において、開口部周辺の光が打ち消される結果、レジスト膜302における位相シフター(周辺部)と対応する部分にはほとんど露光エネルギーが照射されないので、開口部を透過する光と周辺部を透過する光との間の光強度分布のコントラスト、言い換えると、潜像部分302aに照射される光と潜像部分302aの周辺に照射される光との間の光強度分布のコントラストを強調できる。従って、潜像部分302aにおけるエネルギー分布も急激に変化するので、シャープな形状を有するレジストパターン305が形成される。
【0186】
以上に説明したように、第3の実施形態によると、透過性基板30の露出部分からなる開口部(透光部)と、ハーフトーン膜31の厚膜部分よりなる半遮光部とによって、ハーフトーン膜31の薄膜部分よりなる位相シフター(周辺部)が挟まれる。ここで、ハーフトーン膜31の厚膜部分は開口部を基準として露光光を同位相で透過させる一方、ハーフトーン膜31の薄膜部分は開口部を基準として露光光を反対位相で透過させる。従って、開口部を透過する光と位相シフターを透過する光との相互干渉により、開口部と位相シフターとの間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、斜入射露光により、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0187】
また、第3の実施形態によると、半遮光部がハーフトーン膜31の単層構造から構成されているため、マスク構造が非常に単純になる。また、ハーフトーン膜31を部分的に薄膜化するだけで、言い換えると、ハーフトーン膜31に凹部を設けるだけで位相シフター(周辺部)を簡単に形成できる。
【0188】
また、第3の実施形態によると、透過性基板30上に形成されたハーフトーン膜31に対して選択的にエッチングを行なうことによって、半遮光部と位相シフターとを有する任意形状のマスクパターンの作成を容易に行なえる。
【0189】
また、第3の実施形態によると、半遮光部となるハーフトーン膜31を加工することによって任意の形状の位相シフターを形成できるので、輪郭強調マスクのパターンレイアウトとして、図19(b)及び(c)に示すタイプ、つまり図8(b)に示すタイプに限られず、例えば図8(a)〜(f)に示すタイプのいずれをも実現することが可能である。
【0190】
尚、第3の実施形態において、フォトマスクの半遮光部の透過率は6%以上で且つ15%以下であることが好ましい。このようにすると、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り等を防止しながら、前述のコントラスト強調効果を確実に得ることができる。
【0191】
また、第3の実施形態において、ポジ型レジストプロセスの使用を前提として説明を行なったが、言うまでもなくポジ型レジストプロセスに代えてネガ型レジストプロセスを用いてもよい。ここで、いずれのプロセスを用いる場合にも、露光光源として、例えば、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)又はF2 エキシマレーザ光(波長157nm)等が利用できる。
【0192】
また、第3の実施形態において、ハーフトーン膜31の構造として、低透過率の透過率調整膜と高透過率の位相調整膜とが積層された2層構造を用いてもよい(図18(a)及び(c)参照)。このようにすると、ハーフトーン膜31において所望の位相差と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜の材料と位相調整膜の材料との組み合わせによって、ハーフトーン膜31を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。
【0193】
また、第3の実施形態において、例えば図21(a)の平面図及びそれと対応する図21(b)の断面図に示すように、ハーフトーン膜31の薄膜部分からなる位相シフター(周辺部)を開口部(透光部)と接するように設けた。しかし、これに代えて、例えば図21(c)の平面図及びそれと対応する図21(d)の断面図に示すように、ハーフトーン膜31の薄膜化部分を開口部から所定の寸法だけ離して設けてもよい。言い換えると、位相シフターと開口部とを離間させ、両者の間にハーフトーン膜31の厚膜部分よりなる半遮光部を設けてもよい。このとき、図21(c)及び(d)に示すように、ハーフトーン膜31を部分的に薄膜化するだけで、言い換えると、ハーフトーン膜31に凹部を設けるだけで位相シフターを形成できる。その結果、多層膜構成の半遮光部を用いる場合と比べて、位相シフターと開口部との間に微小幅の半遮光部を介在させたときにも、該微小幅の半遮光部を構成する膜の剥離を抑制できる。一方、位相シフターと開口部との間に、多層膜構成を有する微小幅の半遮光部を設けた場合、該半遮光部は、下層膜上に形成された上層膜の微小な孤立領域として存在するので、上層膜の加工時に該孤立領域が剥離しやすくなる。
【0194】
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係るフォトマスク、その作成方法、及びそのフォトマスクを用いたパターン形成方法について、図面を参照しながら説明する。尚、第4の実施形態に係るフォトマスクは、輪郭強調法を実現するための縮小投影露光システムのフォトマスクである。
【0195】
図22(a)は、第4の実施形態に係るフォトマスクを用いて形成しようとする所望のパターンの一例を示している。尚、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、以下、ポジ型レジストプロセスを使用する場合を想定して説明する。また、本実施形態においては、特に断らない限り、透過率を、透過性基板の透過率を100%としたときの実効透過率で表す。
【0196】
図22(b)は、第4の実施形態に係るフォトマスク、具体的には、図22(a)に示す所望のパターンを形成するためのフォトマスクの平面図である。図22(b)に示すように、所望のパターンにおけるレジスト除去部に対応するように開口部(透光部)が設けられている。また、開口部を囲む遮光性のマスクパターンとして、露光光を完全に遮光する完全遮光部に代えて、レジスト膜を感光させない程度の低透過率(6〜15%程度)を有し且つ開口部を基準として同位相で露光光を透過させる半遮光部を用いている。さらに、開口部の周辺には、開口部を基準として反対位相で露光光を透過させる位相シフター(周辺部)が設けられている。ここで、輪郭強調法の原理に従って、位相シフターを透過する光が、開口部及び半遮光部をそれぞれ透過する光を効果的に打ち消すことができるように、位相シフターの透過率を半遮光部の透過率よりも高い値に設定する。
【0197】
尚、第4の実施形態においては、位相シフターの配置方法として、例えば図8(b)に示すような、矩形状の開口部の各辺から所定の寸法以下の領域に該各辺と接するように位相シフターを配置する形式を採用している。
【0198】
図22(c)は、図22(b)におけるAA’線の断面図、つまり第4の実施形態に係るフォトマスクの断面図である。図22(c)に示すように、開口部形成領域の透過性基板40の表面は露出している。また、半遮光部形成領域の透過性基板40上に、レジスト膜を感光させない程度の低透過率(6〜15%程度)を有する半遮光膜(ハーフトーン膜)41が形成されている。ハーフトーン膜41は、透過性基板40(開口部)との間で露光光に対して360度(実際には(ー30+360×n)度以上で且つ(30+360×n)度以下(但しnは整数))の位相差(同位相)を生じる。また、位相シフター形成領域の透過性基板40は、開口部との間で露光光に対して(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数)の位相差(反対位相)を生じる厚さを持つように掘り下げられている。すなわち、位相シフター形成領域の透過性基板40には掘り下げ部40aが設けられている。
【0199】
尚、ハーフトーン膜41としては、例えばZr、Cr、Ta、Mo若しくはTi等の金属からなる薄膜(厚さ30nm以下)又は例えばTaーCr合金、Zr−Si合金、Mo−Si合金若しくはTi−Si合金等の金属合金からなる薄膜(厚さ30nm以下)を用いることができる。本実施形態においては、ハーフトーン膜41として、例えば、開口部との間での位相差が僅少値になるように薄膜化され、且つそれによりレジスト膜を感光させない程度の低透過率を持つに至った遮光膜(通常のフォトマスクの遮光膜として用いられるクロム膜等)の単層構造を用いる。
【0200】
このように、本実施形態のフォトマスクによると、ハーフトーン膜41よりなる半遮光部と開口部(透光部)との間に、透過性基板40の掘り下げ部40aよりなる位相シフター(周辺部)が形成されており、それにより輪郭強調マスクの機能が実現されている。但し、輪郭強調法によるコントラスト強調を得るためには、位相シフター幅を所定の寸法以下に制限する必要がある。
【0201】
次に、第4の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法について説明する。ここで、露光機を用いてマスクパターンの縮小転写を行なうときに、輪郭強調法の原理において説明したように、輪郭強調マスクによってコントラストの高い像を形成するために、例えば、図11(b)〜(d)に示すような斜入射露光光源を用いるのがよい。
【0202】
図23(a)〜(d)は第4の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【0203】
まず、図23(a)に示すように、基板400上に、金属膜又は絶縁膜等の被加工膜401を形成した後、図23(b)に示すように、被加工膜401の上に、ポジ型のレジスト膜402を形成する。
【0204】
次に、図23(c)に示すように、ハーフトーン膜41よりなる半遮光部と、透過性基板40の掘り下げ部40aよりなる位相シフター(周辺部)とを備えた、第4の実施形態に係るフォトマスクに対して、斜入射露光光源を用いて露光光403を照射し、該フォトマスクを透過した透過光404によってレジスト膜402を露光する。このとき、マスクパターンとして低透過率の半遮光部を用いているため、レジスト膜402の全体が弱いエネルギーで露光される。しかし、図23(c)に示すように、現像工程でレジスト膜402が溶解するに足りる露光エネルギーが照射されるのは、レジスト膜402におけるフォトマスクの透光部(開口部)と対応する潜像部分402aのみである。
【0205】
次に、レジスト膜402に対して現像を行なって潜像部分402aを除去することにより、図23(d)に示すように、レジストパターン405を形成する。このとき、図23(c)に示す露光工程において、開口部周辺の光が打ち消される結果、レジスト膜402における位相シフター(周辺部)と対応する部分にはほとんど露光エネルギーが照射されないので、開口部を透過する光と周辺部を透過する光との間の光強度分布のコントラスト、言い換えると、潜像部分402aに照射される光と潜像部分402aの周辺に照射される光との間の光強度分布のコントラストを強調できる。従って、潜像部分402aにおけるエネルギー分布も急激に変化するので、シャープな形状を有するレジストパターン405が形成される。
【0206】
次に、第4の実施形態に係るフォトマスクの作成方法について図面を参照しながら説明する。
【0207】
図24(a)〜(e)は第4の実施形態に係るフォトマスクの作成方法の各工程を示す断面図であり、図24(f)は図24(c)の断面図と対応する平面図を示しており、図24(g)は図24(e)の断面図と対応する平面図を示している。
【0208】
まず、図24(a)に示すように、露光光に対して透過性を持つ材料、例えば石英等よりなる透過性基板40の上にハーフトーン膜41を形成する。ここで、ハーフトーン膜41としては、前述のように、薄膜化された単層遮光膜を用いる。
【0209】
次に、図24(b)に示すように、透過性基板40の上に、半遮光部形成領域及び開口部(透光部)形成領域のそれぞれを覆う第1のレジストパターン42、つまり、位相シフター(周辺部)形成領域に除去部を有する第1のレジストパターン42を形成する。その後、第1のレジストパターン42をマスクとして、ハーフトーン膜41及び透過性基板40のそれぞれに対してエッチングを行なった後、第1のレジストパターン42を除去する。これにより、図24(c)及び図24(f)に示すように、ハーフトーン膜41における位相シフター形成領域と対応する部分が除去される。また、位相シフター形成領域の透過性基板40が、開口部を基準として露光光が反対位相で透過する厚さを持つように掘り下げられる。具体的には、透過性基板40における位相シフター形成領域と対応する部分に、180度(具体的には(150+360×n)度以上で且つ(210+360×n)度以下(但しnは整数))の位相反転を生じる掘り下げ部40aが形成される。
【0210】
次に、図24(d)に示すように、透過性基板40の上に、ハーフトーン膜41における半遮光部形成領域と対応する部分を覆う第2のレジストパターン43を形成する。その後、第2のレジストパターン43をマスクとして、ハーフトーン膜41に対してエッチングを行なった後、第2のレジストパターン43を除去する。これにより、図24(e)及び図24(g)に示すように、ハーフトーン膜41における開口部形成領域と対応する部分が除去されて、第4の実施形態に係るフォトマスクが完成する。すなわち、輪郭強調マスクの平面構造を有する第4の実施形態に係るフォトマスクは、マスクブランクとして、薄膜化された遮光膜を堆積させた透過性基板を用意し、その後、該遮光膜及び透過性基板に対して順次エッチングを行なうことによって容易に形成できる。
【0211】
以上に説明したように、第4の実施形態によると、透過性基板40の露出部分からなる開口部(透光部)と、ハーフトーン膜41よりなる半遮光部とによって、透過性基板40の掘り下げ部40aよりなる位相シフター(周辺部)が挟まれる。ここで、ハーフトーン膜41は開口部を基準として露光光を同位相で透過させる一方、掘り下げ部40aは開口部を基準として露光光を反対位相で透過させる。従って、開口部を透過する光と位相シフターを透過する光との相互干渉により、開口部と位相シフターとの間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて微細な孤立レジスト除去部(つまり透光部と対応する微細な孤立スペースパターン)を形成する場合にも得られる。すなわち、斜入射露光により、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【0212】
また、第4の実施形態によると、半遮光部がハーフトーン膜41の単層構造から構成されているため、マスク構造が非常に単純になる。
【0213】
また、第4の実施形態によると、透過性基板40上にハーフトーン膜41を形成した後、ハーフトーン膜41及び透過性基板40に対してそれぞれ選択的にエッチングを行なうことによって、半遮光部と位相シフター(周辺部)とを有する任意形状のマスクパターンの作成を容易に行なえる。
【0214】
また、第4の実施形態によると、例えば図24(a)〜(e)に示すフォトマスク形成方法を用いて、透過性基板40及びハーフトーン膜41の積層構造を加工することによって任意の形状の位相シフターを形成できるので、輪郭強調マスクのパターンレイアウトとして、図22(b)及び(c)に示すタイプ、つまり図8(b)に示すタイプに限られず、例えば図8(a)〜(f)に示すタイプのいずれをも実現することが可能である。
【0215】
また、第4の実施形態によると、ハーフトーン膜41として、通常のフォトマスクの遮光膜を薄膜化して用いているため、マスクブランクとして用意すべき基板の構造を単純にできる。すなわち、透過性基板上に単層薄膜が形成されたマスクブランクを用意して、単層薄膜及び透過性基板のそれぞれに対してエッチングを行なうだけで、フォトマスク加工を容易に行なえる。例えば、通常のハーフトーン位相シフトマスク用のマスクブランクとして、位相調整膜と透過率調整膜との2層構造が形成された透過性基板が用いられているが、本実施形態においては、ハーフトーン位相シフトマスク用のマスクブランクのうち位相調整膜が堆積されていないもの、言い換えると、透過率調整膜のみが透過性基板上に形成されたマスクブランクを用いてもよい。すなわち、ハーフトーン膜41として、薄膜化された遮光膜を用いることにより、マスクブランク製造において従来技術を利用できるという実用的なメリットが生じる。
【0216】
ここで、薄膜化された遮光膜をハーフトーン膜41つまり半遮光部として使用したことに起因する位相変化(開口部と半遮光部との間に生じる位相差)がパターン形成に及ぼす影響をシミュレーションにより検討した結果について、図25(a)〜(c)を参照しながら説明する。シミュレーション条件は、露光光の波長λ=0.193μm(ArF光源)、露光機の投影光学系の開口数NA=0.6、輪帯照明である。
【0217】
図25(a)は、シミュレーションに用いた輪郭強調マスクの平面図を示している。図25(a)に示すように、開口部及び位相シフターのそれぞれの幅は200nm及び50nmであり、開口部、位相シフター及び半遮光部のそれぞれの透過率は100%、100%及び7.5%である。また、位相シフターは、開口部との間で180度の位相差を生じ、半遮光部は、開口部との間で0〜30度の位相差を生じる。
【0218】
図25(b)は、半遮光部が開口部との間で0度、10度、20度及び30度の位相差を生じるような、図25(a)に示す輪郭強調マスクに対して露光を行なった場合における線分AA’と対応する光強度分布のシミュレーション結果を示している。図25(b)に示すように、半遮光部と開口部との間の位相差が30度程度までであれば、光強度分布におけるコントラストはほとんど影響を受けないことが分かる。
【0219】
図25(c)は、半遮光部が開口部との間で0度、10度、20度及び30度の位相差を生じるような、図25(a)に示す輪郭強調マスクに対して露光を行なった場合におけるパターン仕上がり寸法(CD:Critical Dimension)のフォーカス依存性のシミュレーション結果を示している。図25(c)に示すように、半遮光部と開口部との間の位相差が変化すると、CDがピークとなるベストフォーカス位置が変化する。しかし、前述の位相差が変化しても、フォーカス変動に対するCDの変化しにくさ、つまり焦点深度はほとんど変化していない。ところで、フォトマスク上の全ての部分に対応して、同様のベストフォーカス位置の変動が発生することは、パターン形成において全く問題を生じない。パターン形成で問題となるのは焦点深度の値のみである。すなわち、半遮光部と開口部との間の位相差が30度程度までであれば、フォーカス特性上、特に問題がないと言える。
【0220】
従って、本実施形態において、半遮光部となるハーフトーン膜41として、薄膜化された遮光膜を用いた場合、厳密な意味での輪郭強調マスク(半遮光部と開口部との間の位相差が0度)を実現することはできないが、薄膜によって生じる位相差が30度程度以下であれば、輪郭強調法による効果が失われないことが分かる。具体的には、遮光膜の材料としてTa、Cr又はそれらを含む合金等を用いた場合、ArF光源に対して開口部との間で30度程度の位相差を発生する遮光膜の厚さは概算で30nm以上である。そして、この厚さは、10%程度以下の透過率を実現するために十分な厚さである。
【0221】
尚、第4の実施形態において、フォトマスクの半遮光部の透過率は6%以上で且つ15%以下であることが好ましい。このようにすると、パターン形成時におけるレジスト膜の膜減り等を防止しながら、本実施形態によるコントラスト強調効果を確実に得ることができる。
【0222】
また、第4の実施形態において、ポジ型レジストプロセスの使用を前提として説明を行なったが、言うまでもなくポジ型レジストプロセスに代えてネガ型レジストプロセスを用いてもよい。ここで、いずれのプロセスを用いる場合にも、露光光源として、例えば、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)又はF2 エキシマレーザ光(波長157nm)等が利用できる。
【0223】
また、第4の実施形態において、ハーフトーン膜41の構造として、低透過率の透過率調整膜と高透過率の位相調整膜とが積層された2層構造を用いてもよい。このようにすると、ハーフトーン膜41において所望の位相差(具体的には(ー30+360×n)度以上で且つ(30+360×n)度以下の位相差)と所望の透過率との組み合わせを任意に選べると共に、透過率調整膜の材料と位相調整膜の材料との組み合わせによって、ハーフトーン膜41を加工するためのエッチング時の選択比を向上させることができる。また、例えば、本実施形態でハーフトーン膜41として用いた、遮光膜の単層薄膜の上に、位相調整膜を堆積することによって、開口部と半遮光部との間の位相差を0度としてもよいことは言うまでもない。
【0224】
また、第4の実施形態において、例えば図22(b)の平面図及びそれと対応する図22(c)の断面図に示すように、透過性基板40の掘り下げ部40a、つまり位相シフターを開口部と接するように設けた。しかし、これに代えて、例えば図26(a)の平面図及びそれと対応する図26(b)の断面図に示すように、半遮光部としてハーフトーン膜41を用いると共に、透過性基板40の掘り下げ部40aを開口部から所定の寸法だけ離して設けてもよい。言い換えると、位相シフター(周辺部)と開口部(透光部)とを離間させ、両者の間に半遮光部を設けてもよい。また、図26(b)に示すフォトマスクにおけるハーフトーン膜41のみからなる半遮光部に代えて、低透過率の単層薄膜の上に位相調整膜が堆積されてなる半遮光部を用いたフォトマスクの断面構成を図26(c)に示す。図26(c)に示すフォトマスクにおいては、半遮光部として、低透過率の透過率調整膜41Aと高透過率の位相調整膜41Bとが積層された2層構造を用いており、それによって、半遮光部と開口部との間の位相差を0度としている。ここで、透過率調整膜41Aとしては、例えばZr、Cr、Ta、Mo若しくはTi等の金属からなる薄膜(厚さ30nm以下)又は例えばTaーCr合金、Zr−Si合金、Mo−Si合金若しくはTi−Si合金等の金属合金からなる薄膜(厚さ30nm以下)を用いることができる。また、位相調整膜41Bとしては、例えばSiO2 膜等の酸化膜を用いることができる。
【0225】
ところで、図26(c)に示すフォトマスクのように、位相シフターと開口部とを離間させる微小幅の半遮光部が厚い多層膜構成を有している場合、具体的には、位相シフターと開口部との間に、下層の透過率調整膜41A上に形成された厚い位相調整膜41Bの微小な孤立領域が存在する場合、位相調整膜41Bの加工時に該孤立領域が剥離しやすくなる。それに対して、位相シフターと開口部との間に30度程度までの位相差が生じてもよいことを利用して、フォトマスクの断面構成を図26(d)のようにしてもよい。すなわち、位相シフターと開口部との間の微小幅の半遮光部としては、位相調整膜41Bのない薄い透過率調整膜41Aの単層構造を用いてもよい。透過率調整膜41Aの単層構造は、その厚さに応じて、開口部との間で僅少な位相差を生じる。このようにすると、位相シフターと開口部との間に微小幅の半遮光部を介在させたときにも、該微小幅の半遮光部を構成する膜の剥離を抑制しつつ、輪郭強調法による効果が得られるフォトマスク作成が可能となる。例えば、本実施形態においては、半遮光部形成領域の全体に亘って、遮光膜の単層薄膜よりなるハーフトーン膜41を用いたが、これに代えて、位相シフターと開口部との間の半遮光部としては、ハーフトーン膜41の単層構造を用い、その他の領域の半遮光部としては、ハーフトーン膜41とその上に形成された位相調整膜との積層構造を用いてもよい。
【0226】
また、第1〜第4の実施形態において、フォトマスクにおける開口部(透光部)及び位相シフター(周辺部)以外の部分が全て半遮光部であることを前提としてきた。しかし、フォトマスクにおける開口部及び位相シフターのそれぞれから十分離れた部分、つまり、フォトマスクにおける、開口部及び位相シフターのそれぞれから光学的な干渉効果の影響がほとんど無視できる距離(=2×λ/NA(λは露光光の波長であり、NAは露光機の縮小投影光学系の開口数である))以上離れた部分は完全遮光部であってもよい。
【0227】
【発明の効果】
本発明によると、透光部を透過する光と周辺部を透過する光との相互干渉により、透光部と周辺部との間の光強度分布のコントラストを強調できる。また、このコントラスト強調効果は、例えばポジ型レジストプロセスにおいて斜入射露光を用いて、透光部と対応する微細な孤立スペースパターンを形成する場合にも得られる。従って、斜入射露光により、孤立スペースパターンと孤立ラインパターン又は密集パターンとを同時に微細化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(g)は本発明の輪郭強調法の原理を説明する図である。
【図2】(a)〜(f)は従来の位相端を利用したイメージ強調効果における光源形状に対する依存性を説明する図である。
【図3】(a)〜(f)は本発明の輪郭強調法における位相シフターの寸法限界を説明する図である。
【図4】(a)及び(b)は本発明の輪郭強調法における位相シフターの寸法限界を説明する図である。
【図5】(a)〜(f)は本発明の輪郭強調マスクによる孤立パターン形成における様々な光源位置からの露光光入射によって生じる光強度分布を説明する図である。
【図6】(a)〜(f)は従来のハーフトーン位相シフトマスクによる孤立パターン形成における様々な光源位置からの露光光入射によって生じる光強度分布を説明する図である。
【図7】(a)〜(f)は本発明の輪郭強調マスクにおける半遮光部の透過率に対するコントラスト及びDOFの依存性を説明する図である。
【図8】(a)〜(f)はコンタクトパターンと対応する開口部が設けられた輪郭強調マスクにおける、半遮光部と位相シフターとによって構成される遮光性のマスクパターンのレイアウトのバリエーションを示す図である。
【図9】(a)は、本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクを用いて形成しようとする所望のパターンの一例を示す図であり、(b)は、本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクの平面図であり、(c)は(b)におけるAA’線の断面図である。
【図10】(a)は、本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクにおいて下層位相シフト膜及び上層位相シフト膜のそれぞれが単層膜である場合の断面図であり、(b)は、本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクにおいて下層位相シフト膜及び上層位相シフト膜のそれぞれが透過率調整膜と位相調整膜との積層膜である場合の断面図である。
【図11】(a)は通常の露光光源の形状を示す図であり、(b)は輪帯露光光源の形状を示す図であり、(c)は四重極露光光源の形状を示す図であり、(d)は輪帯−四重極混成型露光光源の形状を示す図である。
【図12】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【図13】(a)〜(e)は本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクの作成方法の各工程を示す断面図であり、(f)は(c)の断面図と対応する平面図であり、(g)は(e)の断面図と対応する平面図である。
【図14】(a)〜(e)は本発明の第1の実施形態の第1変形例に係るフォトマスクの作成方法の各工程を示す断面図であり、(f)は(c)の断面図と対応する平面図であり、(g)は(e)の断面図と対応する平面図である。
【図15】(a)〜(e)は本発明の第1の実施形態の第2変形例に係るフォトマスクの作成方法の各工程を示す断面図であり、(f)は(c)の断面図と対応する平面図であり、(g)は(e)の断面図と対応する平面図である。
【図16】(a)は、本発明の第2の実施形態に係るフォトマスクを用いて形成しようとする所望のパターンの一例を示す図であり、(b)は、本発明の第2の実施形態に係るフォトマスクの平面図であり、(c)は(b)におけるAA’線の断面図である。
【図17】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【図18】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係るフォトマスクにおける断面構成のバリエーションを示す図である。
【図19】(a)は、本発明の第3の実施形態に係るフォトマスクを用いて形成しようとする所望のパターンの一例を示す図であり、(b)は、本発明の第3の実施形態に係るフォトマスクの平面図であり、(c)は(b)におけるAA’線の断面図である。
【図20】(a)〜(d)は本発明の第3の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【図21】(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るフォトマスクにおいてハーフトーン膜の薄膜部分が開口部と接するように位置している場合の平面図及び断面図であり、(c)及び(d)は本発明の第3の実施形態に係るフォトマスクにおいてハーフトーン膜の薄膜部分が開口部から所定の寸法だけ離れて位置している場合の平面図及び断面図である。
【図22】(a)は、本発明の第4の実施形態に係るフォトマスクを用いて形成しようとする所望のパターンの一例を示す図であり、(b)は、本発明の第4の実施形態に係るフォトマスクの平面図であり、(c)は(b)におけるAA’線の断面図である。
【図23】(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係るフォトマスクを用いたパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【図24】(a)〜(e)は本発明の第4の実施形態に係るフォトマスクの作成方法の各工程を示す断面図であり、(f)は(c)の断面図と対応する平面図であり、(g)は(e)の断面図と対応する平面図である。
【図25】(a)〜(c)は本発明の第4の実施形態に係るフォトマスクの半遮光部として、薄膜化された遮光膜を使用したことに起因する位相変化がパターン形成に及ぼす影響を説明する図である。
【図26】(a)は本発明の第4の実施形態に係るフォトマスクにおいて透過性基板の掘り下げ部分が開口部から所定の寸法だけ離れて位置している場合の平面図であり、(b)〜(d)はそれぞれ同場合の断面図である。
【図27】(a)〜(g)は従来のハーフトーン位相シフトマスクによるイメージ強調原理を説明する図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e、1f 輪郭強調マスク
2a、2b、2c、2d、2e、2f 透過性基板
3a、3b、3c、3d、3e、3f 半遮光部
4a、4b、4c、4d、4e、4f 開口部
5a、5b、5c、5d、5e、5f 位相シフター
10 透過性基板
11 下層位相シフト膜
11A 第1の透過率調整膜
11B 第1の位相調整膜
12 上層位相シフト膜
12A 第2の透過率調整膜
12B 第2の位相調整膜
13 第1のレジストパターン
14 第2のレジストパターン
20 透過性基板
21 下層位相調整膜
22 透過率調整膜
23 上層位相調整膜
30 透過性基板
31 ハーフトーン膜
40 透過性基板
40a 掘り下げ部
41 ハーフトーン膜
41A 透過率調整膜
41B 位相調整膜
100 基板
101 被加工膜
102 レジスト膜
102a 潜像部分
103 露光光
104 透過光
105 レジストパターン
200 基板
201 被加工膜
202 レジスト膜
202a 潜像部分
203 露光光
204 透過光
205 レジストパターン
300 基板
301 被加工膜
302 レジスト膜
302a 潜像部分
303 露光光
304 透過光
305 レジストパターン
400 基板
401 被加工膜
402 レジスト膜
402a 潜像部分
403 露光光
404 透過光
405 レジストパターン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a photomask for forming a fine pattern used for manufacturing a semiconductor integrated circuit device, a method for producing the photomask, and a pattern forming method using the photomask.
[0002]
[Prior art]
In recent years, miniaturization of circuit patterns has become increasingly necessary for high integration of large-scale integrated circuit devices (hereinafter referred to as LSIs) realized using semiconductors. As a result, it has become very important to make a wiring pattern constituting a circuit finer or to make a contact hole pattern (hereinafter referred to as a contact pattern) finely connecting wirings that are multilayered via an insulating layer.
[0003]
Hereinafter, thinning of a wiring pattern by a recent light exposure system will be described assuming that it is performed using a positive resist process. In the positive resist process, the line pattern is a linear resist film (resist pattern) remaining corresponding to the non-photosensitive region of the resist by exposure using a photomask and subsequent development. The space pattern is a resist removal portion (resist removal pattern) corresponding to the photosensitive region of the resist. Further, the contact pattern is a hole-shaped resist removing portion, and may be considered as a particularly minute space pattern. In addition, when using a negative resist process instead of a positive resist process, the definitions of the above-described line pattern and space pattern may be interchanged.
[0004]
In general, a fine line pattern forming method using oblique incidence exposure called super-resolution exposure has been introduced for miniaturization of wiring patterns. This method is excellent as a method for miniaturizing a resist pattern corresponding to a non-photosensitive region of a resist, and also has an effect of improving the depth of focus of a dense pattern arranged periodically. However, this oblique incidence exposure method is almost ineffective as a method for miniaturizing an isolated resist removal portion, and conversely degrades the contrast and depth of focus of an image (optical image). For this reason, the oblique incidence exposure method has been actively used for pattern formation having a feature that the dimension of the resist removal portion is larger than the dimension of the resist pattern, for example, gate pattern formation.
[0005]
On the other hand, in order to form an isolated fine resist removal portion such as a fine contact pattern, it has been found that it is effective to use a light source with a small low interference degree that does not include an oblique incidence portion. At this time, it is more effective to use a halftone phase shift mask (see, for example, Patent Document 1). In the halftone phase shift mask, a very low transmittance of about 3 to 6% with respect to the exposure light is used as a mask pattern surrounding the translucent part (opening) corresponding to the contact pattern, instead of the complete light-shielding part. A phase shifter is provided that causes phase inversion of 180 degrees with respect to the light that is transmitted through the opening.
[0006]
In the present specification, unless otherwise specified, the transmittance is expressed as an effective transmittance when the transmittance of the transmissive substrate is 100%. Further, the complete light shielding film (complete light shielding portion) means a light shielding film (light shielding portion) having an effective transmittance smaller than 1%.
[0007]
Hereinafter, the principle of the pattern forming method using the halftone phase shift mask will be described with reference to FIGS.
[0008]
FIG. 27A is a plan view of a photomask in which an opening corresponding to a contact pattern is provided in a chromium film serving as a complete light-shielding portion provided on the mask surface, and FIG. The amplitude intensity corresponding to the line segment AA ′ in the light transmitted through the photomask shown in FIG. FIG. 27C is a plan view of a photomask in which a chromium film corresponding to the contact pattern is provided as a complete light-shielding portion on a phase shifter provided on the mask surface, and FIG. 27D is a plan view of FIG. The amplitude intensity corresponding to the line segment AA ′ in the light transmitted through the photomask shown in c) is shown. FIG. 27E is a plan view of a photomask (that is, a halftone phase shift mask) in which an opening corresponding to the contact pattern is provided in the phase shifter provided on the mask surface. (G) shows the amplitude intensity and the light intensity corresponding to the line segment AA ′ in the light transmitted through the photomask shown in FIG.
[0009]
Here, as shown in FIGS. 27 (b), (d), and (f), the amplitude intensity of the light transmitted through the halftone phase shift mask shown in FIG. 27 (e) is shown in FIGS. ), The sum of the amplitude intensities of the light transmitted through the photomask. That is, in the halftone phase shift mask shown in FIG. 27 (e), the phase shifter serving as the light-shielding portion not only transmits light with a low transmittance, but also passes through the opening for light that passes through the phase shifter. It is formed so as to give an optical path difference (phase difference) of 180 degrees to the light to be transmitted. For this reason, as shown in FIGS. 27B and 27D, the light transmitted through the phase shifter has an amplitude intensity distribution having an opposite phase to the light transmitted through the opening. When the amplitude intensity distribution shown in FIG. 27D and the amplitude intensity distribution shown in FIG. 27D are combined, a phase boundary where the amplitude intensity becomes 0 is generated due to the phase change as shown in FIG. As a result, as shown in FIG. 27 (g), at the end of the opening serving as the phase boundary (hereinafter referred to as the phase end), the light intensity expressed by the square of the amplitude intensity becomes 0 and a strong dark portion is present. It is formed. Therefore, in the light image transmitted through the halftone phase shift mask shown in FIG. 27E, a very strong contrast is realized around the opening. However, this improvement in contrast occurs with respect to light that is incident on the mask perpendicularly, specifically, light that is incident on the mask from a light source region with a low degree of interference. For exposure such as annular illumination that removes the light source center (illumination component from the mask normal direction), the contrast can be improved around the aperture (near the phase boundary where the phase change occurs). Absent. Furthermore, there is a drawback that the depth of focus is lower in the case of performing oblique incidence exposure than in the case of performing exposure with a light source having a low degree of interference.
[0010]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 9-90601 (pages 2 to 3 and FIG. 2)
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, when a fine resist removal pattern such as a contact pattern is to be formed by a positive resist process, a small light source with an interference degree of about 0.5 or less that provides illumination only for a normal incidence component is halftone phase shifted. It was necessary to perform exposure in combination with a mask. This method is very effective for forming a contact pattern with a fine isolated arrangement.
[0012]
By the way, with the recent high integration of semiconductor devices, not only wiring patterns but also contact patterns are required to have a densely arranged pattern together with isolated patterns. Here, in order to realize a high depth of focus in the formation of densely arranged contact patterns, oblique incidence exposure is effective as in the case of densely arranged wiring patterns.
[0013]
In recent years, in the formation of a wiring pattern, in addition to the miniaturization of a line pattern serving as a wiring pattern, it is also necessary to miniaturize a space pattern between wirings. Here, as in the case of the isolated contact pattern, it is effective to use a light source having a low interference degree in combination with a halftone phase shift mask for forming an isolated minute inter-wiring space pattern.
[0014]
That is, oblique incidence exposure is essential for the formation of a high-density wiring pattern and a high-density contact pattern. On the other hand, when oblique incidence exposure is performed, the contrast and depth of focus of isolated contact patterns and isolated inter-wiring space patterns are reduced. Remarkably worse. This deterioration in contrast and depth of focus becomes even more pronounced when a halftone phase shift mask is used to improve resolution.
[0015]
On the contrary, when a light source with a low interference degree is used for forming isolated minute contact patterns and isolated inter-wiring space patterns, there is a problem that it is difficult to form a high-density pattern or a minute line pattern.
[0016]
Therefore, the optimum illumination condition for the minute space pattern arranged in isolation and the optimum illumination condition for the densely arranged pattern or minute line pattern are in a reciprocal relationship. For this reason, in order to perform the formation of a minute resist pattern and the formation of a minute isolated resist removal pattern at the same time, a trade-off is made with respect to the respective effects of the normal incidence component and the oblique incidence component from the light source. A light source with a medium degree of interference (about 0.5 to 0.6) is used. However, in this case, since the effects of both normal incidence and oblique incidence are offset, it is possible to achieve further high integration of semiconductor devices by simultaneously miniaturizing isolated line patterns or dense patterns and isolated space patterns. It becomes difficult.
[0017]
In view of the above, an object of the present invention is to make it possible to simultaneously refine an isolated space pattern and an isolated line pattern or dense pattern.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a first photomask according to the present invention is surrounded by a semi-light-shielding portion having a light-shielding property with respect to exposure light and a light-transmitting property with respect to the exposure light. A translucent part having a translucent part and a peripheral part surrounded by the semi-light-shielding part and located around the translucent part are provided on the transmissive substrate. The semi-light-shielding part and the light-transmitting part transmit the exposure light in the same phase. The peripheral part transmits the exposure light in the opposite phase with the semi-light-shielding part and the light-transmitting part as a reference. The surface of the transparent substrate in the light transmitting part forming region is exposed. A first phase shift film that transmits exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion is formed on the transparent substrate in the peripheral portion forming region. A first phase shift film and a second phase shift film that allows exposure light to transmit in the opposite phase with respect to the light transmitting portion are sequentially stacked on the transparent substrate in the semi-light shielding portion forming region. The laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film has a transmittance that partially transmits the exposure light, and transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion.
[0019]
According to the first photomask, the light transmitting part and the light shielding semi-light-shielding part that transmits the exposure light in the same phase as the light transmitting part have a peripheral part that transmits the exposure light in the opposite phase to the light transmitting part. Sandwiched. As a result, the contrast of the light intensity distribution between the translucent part and the peripheral part can be enhanced by the mutual interference between the light transmitted through the translucent part and the light transmitted through the peripheral part. This contrast enhancement effect can also be obtained when, for example, a fine isolated resist removal portion (that is, a fine isolated space pattern corresponding to a light transmitting portion) is formed using oblique incidence exposure in a positive resist process. In other words, the isolated space pattern and the isolated line pattern or dense pattern can be simultaneously miniaturized by the combination of the first photomask and the oblique incidence exposure.
[0020]
In addition, according to the first photomask, the transmittance of the peripheral portion can be defined by the single layer structure of the first phase shift film, and the half structure is obtained by the laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film. Since the transmittance of the light shielding part can be defined, the combination of the transmittances of the peripheral part and the semi-light shielding part can be arbitrarily set.
[0021]
In this specification, having transparency to the exposure light means having a transmittance for exposing the resist, and having a light-shielding property to the exposure light means transmitting without exposing the resist. Means having a rate. Further, the same phase means a phase difference (-30 + 360 × n) degrees or more and (30 + 360 × n) degrees or more (where n is an integer), and the opposite phase means (150 + 360 × n) degrees or more and It means a phase difference of (210 + 360 × n) degrees or less.
[0022]
In the first photomask, the first phase shift film includes a first transmittance adjusting film and a first phase adjusting film formed on the first transmittance adjusting film. The transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light. The first phase adjusting film is based on the light transmitting portion. It is preferable that the exposure light is transmitted in the opposite phase and has a relatively high transmittance with respect to the exposure light.
[0023]
In this way, a combination of a desired phase difference and a desired transmittance can be arbitrarily selected in the first phase shift film, and the combination of the material of the transmittance adjustment film and the material of the phase adjustment film can The selectivity at the time of etching for processing the phase shift film can be improved.
[0024]
In the first photomask, the second phase shift film includes a second transmittance adjusting film and a second phase adjusting film formed on the second transmittance adjusting film. The transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light, and the second phase adjusting film has the light transmitting portion as a reference. It is preferable that the exposure light is transmitted in the opposite phase and has a relatively high transmittance with respect to the exposure light.
[0025]
In this way, a combination of a desired phase difference and a desired transmittance can be arbitrarily selected in the second phase shift film, and the second phase shift film can be selected by combining the material of the transmittance adjustment film and the material of the phase adjustment film. The selectivity at the time of etching for processing the phase shift film can be improved.
[0026]
In the first photomask, the peripheral portion may be disposed so as to be in contact with the light transmitting portion, or may be disposed apart from the light transmitting portion by a predetermined dimension.
[0027]
In the first photomask, the first phase shift film includes a first phase adjustment film that transmits exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion, and the second phase shift film includes the first phase shift film. A second phase adjusting film that is formed on the phase adjusting film and transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the translucent portion; and between the first phase adjusting film and the second phase adjusting film It is preferable that a transmittance adjusting film having a transmittance for exposure light lower than that of each phase adjusting film is formed.
[0028]
In this case, since the semi-light-shielding portion has a structure in which a transmittance adjustment film having a low transmittance is provided between the first phase adjustment film and the second phase adjustment film, the semi-light-shielding portion Since the difference in transmittance between the light transmitting portion and the peripheral portion can be increased, the contrast of the light intensity distribution between the light transmitting portion and the peripheral portion can be further enhanced. In addition, when a structure in which the transmittance adjusting film is partially formed on the first phase adjusting film in the peripheral portion forming region is adopted, the effective transmittance of the peripheral portion is determined by the periphery of the transmittance adjusting film. It is possible to finely adjust the coverage area ratio of the portion (= (area of the transmittance adjusting film in the peripheral portion forming region) / (area of the peripheral portion)). Accordingly, it is possible to arbitrarily change the transmittance of the peripheral portion according to the pattern shape on the same photomask.
[0029]
In the first photomask, the transmittance of the semi-light-shielding portion with respect to the exposure light is preferably 6% or more and 15% or less.
[0030]
In this way, it is possible to reliably obtain the contrast enhancement effect by the first photomask while preventing the resist film from being reduced during pattern formation.
[0031]
A second photomask according to the present invention includes a semi-light-shielding part having a light-shielding property for exposure light, a translucent part surrounded by the semi-light-shielding part and having a light-transmissive property to exposure light, and a semi-light-shielding part. And a peripheral portion located around the translucent portion on the transparent substrate. The semi-light-shielding part and the light-transmitting part transmit the exposure light in the same phase. The peripheral part transmits the exposure light in the opposite phase with the semi-light-shielding part and the light-transmitting part as a reference. The surface of the transparent substrate in the light transmitting part forming region is exposed. A semi-light-shielding film is formed on the transmissive substrate in the semi-light-shielding portion forming region. A semi-light-shielding film is formed on the transmissive substrate in the peripheral portion forming region in a thinned state so as to have a thickness that allows exposure light to transmit in the opposite phase with respect to the transmissive portion.
[0032]
According to the second photomask, the light transmitting part and the light shielding semi-light-shielding part that transmits the exposure light in the same phase as the light transmitting part have a peripheral part that transmits the exposure light in the opposite phase to the light transmitting part. Sandwiched. As a result, the contrast of the light intensity distribution between the translucent part and the peripheral part can be enhanced by the mutual interference between the light transmitted through the translucent part and the light transmitted through the peripheral part. This contrast enhancement effect can also be obtained when, for example, a fine isolated resist removal portion (that is, a fine isolated space pattern corresponding to a light transmitting portion) is formed using oblique incidence exposure in a positive resist process. In other words, the isolated space pattern and the isolated line pattern or dense pattern can be simultaneously miniaturized by the combination of the second photomask and the oblique incidence exposure.
[0033]
In addition, according to the second photomask, since the semi-light-shielding portion is composed of a single-layer structure of a semi-light-shielding film, the mask structure becomes very simple. Further, the peripheral portion can be easily formed only by partially reducing the thickness of the semi-light-shielding film, in other words, by simply providing a recess in the semi-light-shielding film. Furthermore, compared to the case where a semi-light-shielding portion having a multilayer structure is used, even when a semi-light-shielding portion having a minute width is interposed between the peripheral portion and the light-transmitting portion, the semi-light-shielding portion having a minute width is formed. Separation of the film can be suppressed.
[0034]
In the second photomask, the semi-light-shielding film has a transmittance adjusting film formed on the transparent substrate and a phase adjusting film formed on the transmittance adjusting film. The exposure light is transmitted in the same phase with respect to the light portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light, and the phase adjustment film has a relatively high transmittance with respect to the exposure light, and is semi-shielded. The phase adjustment film in the part formation region has a thickness that allows the exposure light to pass in the same phase with respect to the light transmitting part, and the phase adjustment film in the peripheral part formation region has the opposite phase of the exposure light with respect to the light transmission part. It is preferable to have a thickness that allows permeation.
[0035]
In this way, a desired combination of a desired phase difference and a desired transmittance can be arbitrarily selected in the semi-light-shielding film, and the semi-light-shielding film is processed by a combination of the material of the transmittance adjusting film and the material of the phase adjusting film. Therefore, the selectivity at the time of etching can be improved.
[0036]
In the second photomask, the semi-light-shielding film has a phase adjustment film formed on the transparent substrate, and a transmittance adjustment film formed only on the phase adjustment film in the semi-light-shielding part forming region, The transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light, and the phase adjusting film has a relatively high transmittance with respect to the exposure light. The phase adjusting film in the semi-light-shielding portion forming region has a thickness that allows the exposure light to pass in the same phase with respect to the light transmitting portion, and the phase adjusting film in the peripheral portion forming region has the light transmitting portion. It is preferable to have a thickness that allows exposure light to pass in the opposite phase as a reference.
[0037]
In this way, a desired combination of a desired phase difference and a desired transmittance can be arbitrarily selected in the semi-light-shielding film, and the semi-light-shielding film is processed by a combination of the material of the transmittance adjusting film and the material of the phase adjusting film. Therefore, the selectivity at the time of etching can be improved.
[0038]
In the second photomask, the peripheral portion may be disposed so as to be in contact with the light transmitting portion, or may be disposed apart from the light transmitting portion by a predetermined dimension.
[0039]
In the second photomask, the transmissivity of the semi-shielding portion with respect to the exposure light is preferably 6% or more and 15% or less.
[0040]
In this way, it is possible to reliably obtain the contrast enhancement effect by the second photomask while preventing the resist film from being reduced during pattern formation.
[0041]
A third photomask according to the present invention includes a semi-light-shielding portion having a light-shielding property for exposure light, a translucent portion surrounded by the semi-light-shielding portion and having a light-transmissive property to exposure light, and a semi-light-shielding portion. And a peripheral portion located around the translucent portion on the transparent substrate. The semi-light-shielding part and the light-transmitting part transmit the exposure light in the same phase. The peripheral part transmits the exposure light in the opposite phase with the semi-light-shielding part and the light-transmitting part as a reference. The surface of the transparent substrate in the light transmitting part forming region is exposed. A semi-light-shielding film is formed on the transmissive substrate in the semi-light-shielding portion forming region. The transmissive substrate in the peripheral portion forming region is dug down so that the exposure light is transmitted in the opposite phase with respect to the light transmissive portion.
[0042]
According to the third photomask, the light transmitting part and the light shielding semi-light-shielding part that transmits the exposure light in the same phase as the light transmitting part have a peripheral part that transmits the exposure light in the opposite phase to the light transmitting part. Sandwiched. As a result, the contrast of the light intensity distribution between the translucent part and the peripheral part can be enhanced by the mutual interference between the light transmitted through the translucent part and the light transmitted through the peripheral part. This contrast enhancement effect can also be obtained when, for example, a fine isolated resist removal portion (that is, a fine isolated space pattern corresponding to a light transmitting portion) is formed using oblique incidence exposure in a positive resist process. In other words, the isolated space pattern and the isolated line pattern or dense pattern can be simultaneously miniaturized by the combination of the third photomask and the oblique incidence exposure.
[0043]
In addition, according to the third photomask, the semi-light-shielding portion is composed of a single-layer structure of a semi-light-shielding film, so that the mask structure becomes very simple.
[0044]
In the third photomask, the semi-light-shielding film has a transmittance adjusting film formed on the transparent substrate and a phase adjusting film formed on the transmittance adjusting film, and the transmittance adjusting film is an exposure light. The phase adjusting film preferably has a relatively high transmittance with respect to the exposure light.
[0045]
In this way, a desired combination of a desired phase difference and a desired transmittance can be arbitrarily selected in the semi-light-shielding film, and the semi-light-shielding film is processed by a combination of the material of the transmittance adjusting film and the material of the phase adjusting film. Therefore, the selectivity at the time of etching can be improved.
[0046]
In the third photomask, the peripheral portion may be disposed so as to be in contact with the light transmitting portion, or may be disposed apart from the light transmitting portion by a predetermined dimension.
[0047]
In the third photomask, the transmissivity of the semi-light-shielding portion with respect to the exposure light is preferably 6% or more and 15% or less.
[0048]
In this way, it is possible to reliably obtain the contrast enhancement effect by the third photomask while preventing the resist film from being reduced during pattern formation.
[0049]
The pattern forming method according to the present invention is based on the pattern forming method using any one of the first to third photomasks according to the present invention, and a step of forming a resist film on a substrate, The method includes a step of irradiating exposure light through a photomask and a step of developing the resist film irradiated with the exposure light to pattern the resist film.
[0050]
According to the pattern forming method of the present invention, the same effects as those of the first to third photomasks according to the present invention can be obtained. In addition, the above-described effects can be reliably obtained by using the oblique incidence illumination method (oblique incidence exposure method) in the step of irradiating the exposure light.
[0051]
A first photomask producing method according to the present invention includes a semi-light-shielding part having a light-shielding property for exposure light, a light-transmitting part surrounded by the semi-light-shielding part and having a light-transmissive property to exposure light, In this method, a peripheral portion surrounded by a semi-light-shielding portion and located around the light-transmitting portion is provided on a transparent substrate. Specifically, a first step of forming a first phase shift film that transmits exposure light in an opposite phase on the transparent substrate with reference to the transparent portion, and a transparent layer on the first phase shift film. A second step of forming a second phase shift film that transmits exposure light in an opposite phase with respect to the light part; and a third step of removing the second phase shift film in the light transmitting part forming region and the peripheral part forming region. And a fourth step of removing the first phase shift film in the light transmitting portion forming region after the third step. The laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film formed on the transparent substrate in the semi-light-shielding portion forming region has a transmittance that partially transmits the exposure light and is based on the light-transmitting portion. The exposure light is transmitted in the same phase.
[0052]
According to the first photomask producing method, after forming first and second phase shift films that invert the exposure light in phase and sequentially transmit them on the transmissive substrate, the translucent part forming region and the peripheral part forming The second phase shift film in the region is removed, and then the first phase shift film in the light transmitting portion formation region is removed. That is, the translucent part is composed of an exposed part of the transmissive substrate, the semi-light-shielding part is composed of a laminated structure of the first and second phase shift films, and the peripheral part is composed of a single layer structure of the first phase shift film. Here, the laminated structure of the first and second phase shift films transmits the exposure light in the same phase with the light transmitting portion as a reference. For this reason, the light transmission part and the semi-light-shielding part that transmits the exposure light in the same phase as the light transmission part can sandwich the peripheral part that transmits the exposure light in the opposite phase to the light transmission part. Therefore, the contrast of the light intensity distribution between the translucent part and the peripheral part can be enhanced by the mutual interference between the light transmitted through the translucent part and the light transmitted through the peripheral part. This contrast enhancement effect can also be obtained when, for example, a fine isolated resist removal portion (that is, a fine isolated space pattern corresponding to a light transmitting portion) is formed by using oblique incidence exposure in a positive resist process. In other words, the isolated space pattern and the isolated line pattern or the dense pattern can be simultaneously refined by the oblique incidence exposure.
[0053]
In addition, according to the first photomask manufacturing method, the first and second phase shift films stacked on the transparent substrate are selectively etched, so that the semi-light-shielding portion and the peripheral portion are It is possible to easily create a mask pattern having an arbitrary shape.
[0054]
Further, according to the first photomask producing method, when the light transmitting portion and the peripheral portion are separated from each other, in other words, between the light transmitting portion and the peripheral portion, the first and second phase shift films are provided. When the semi-light-shielding portion having the laminated structure is interposed, the first phase shift film can be etched in a self-aligned manner using the patterned second phase shift film as a mask. Processing can be performed accurately.
[0055]
A second photomask producing method according to the present invention includes a semi-light-shielding part having a light-shielding property for exposure light, a light-transmitting part surrounded by the semi-light-shielding part and having a light-transmissive property to exposure light, In this method, a peripheral portion surrounded by a semi-light-shielding portion and located around the light-transmitting portion is provided on a transparent substrate. Specifically, a first step of forming a first phase shift film that transmits exposure light in an opposite phase on the transparent substrate with reference to the transparent portion, and a transparent layer on the first phase shift film. A second step of forming a second phase shift film that transmits exposure light in the opposite phase with respect to the optical portion; a third step of removing the second phase shift film in the peripheral portion formation region; After the step, there is provided a fourth step of sequentially removing the second phase shift film and the first phase shift film in the translucent portion forming region. The laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film formed on the transparent substrate in the semi-light-shielding portion forming region has a transmittance that partially transmits the exposure light and is based on the light-transmitting portion. The exposure light is transmitted in the same phase.
[0056]
According to the second photomask forming method, first and second phase shift films that transmit the exposure light with phase inversion are sequentially formed on the transparent substrate, and then the second phase in the peripheral portion formation region is formed. The shift film is removed, and then the second phase shift film and the first phase shift film in the light transmitting portion formation region are removed. That is, the translucent part is composed of an exposed part of the transmissive substrate, the semi-light-shielding part is composed of a laminated structure of the first and second phase shift films, and the peripheral part is composed of a single layer structure of the first phase shift film. Here, the laminated structure of the first and second phase shift films transmits the exposure light in the same phase with the light transmitting portion as a reference. For this reason, it is possible to sandwich the peripheral part that transmits the exposure light in the opposite phase to the light transmitting part by the light transmitting part and the semi-shielding part that transmits the exposure light in the same phase as the light transmitting part. Therefore, the contrast of the light intensity distribution between the translucent part and the peripheral part can be enhanced by the mutual interference between the light transmitted through the translucent part and the light transmitted through the peripheral part. This contrast enhancement effect can also be obtained when, for example, a fine isolated resist removal portion (that is, a fine isolated space pattern corresponding to a light transmitting portion) is formed using oblique incidence exposure in a positive resist process. In other words, the isolated space pattern and the isolated line pattern or dense pattern can be miniaturized simultaneously by oblique incidence exposure.
[0057]
Further, according to the second photomask producing method, the first and second phase shift films stacked on the transmissive substrate are selectively etched, so that the semi-light-shielding portion and the peripheral portion are It is possible to easily create a mask pattern having an arbitrary shape.
[0058]
Further, according to the second photomask producing method, the step of removing the second phase shift film in the peripheral portion forming region and the step of removing the second phase shift film in the light transmitting portion forming region are separately performed. Do. For this reason, when the translucent part and the peripheral part are separated by a small width, in other words, the micro width formed by the laminated structure of the first and second phase shift films between the translucent part and the peripheral part. When the semi-light-shielding portion is interposed, the margin for photomask processing is increased.
[0059]
In the first or second photomask producing method, the transmissivity of the semi-light-shielding portion with respect to the exposure light is preferably 6% or more and 15% or less.
[0060]
In this way, it is possible to reliably obtain the contrast enhancement effect by the first or second photomask creation method while preventing the resist film from being reduced during pattern formation.
[0061]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, a resolution improving method using a photomask devised by the inventors of the present invention for realizing the present invention, specifically, a “contour enhancement method” for improving the resolution of an isolated space pattern will be described.
[0062]
(Outline enhancement method)
Hereinafter, a case where a contact pattern is formed by a positive resist process will be described as an example. The “contour emphasis method” is a principle that holds true regardless of the shape of a fine space pattern in a positive resist process. In addition, the “contour emphasis method” can be applied in the same manner even when a negative resist process is used if a minute space pattern (resist removal pattern) in the positive resist process is replaced with a minute pattern (resist pattern).
[0063]
FIGS. 1A to 1G are diagrams for explaining the principle for enhancing the contrast of a light transfer image in exposure for forming a contact pattern.
[0064]
FIG. 1A shows a photomask in which an opening (that is, a translucent portion) corresponding to a contact pattern is surrounded by a semi-shielding portion having a transmittance of 6% or more and 15% or less with respect to exposure light. FIG. 1B shows the amplitude intensity corresponding to the line segment AA ′ in the light transmitted through the photomask shown in FIG.
[0065]
FIG. 1C is a plan view of a photomask in which a phase shifter is arranged in a peripheral region of the opening shown in FIG. 1A and a complete light-shielding portion is arranged in another region. ) Shows the amplitude intensity corresponding to the line segment AA ′ in the light transmitted through the photomask shown in FIG. Here, the amplitude intensity of the light shown in FIG. 1 (d) has an opposite phase relationship to the amplitude intensity of the light shown in FIG. 1 (b) because the light is transmitted through the phase shifter.
[0066]
In FIG. 1 (e), the opening corresponding to the contact pattern and the phase shifter disposed in the peripheral region are surrounded by a semi-shielding portion having a transmittance of 6% or more and 15% or less with respect to the exposure light. 1 (f) and 1 (g) show the amplitude intensity and light intensity (light intensity corresponding to the line segment AA ′ in the light transmitted through the photomask shown in FIG. 1 (e). Amplitude intensity squared). The photomask illustrated in FIG. 1E is a photomask in which a phase shifter is disposed in the peripheral region of the opening in the photomask illustrated in FIG. Here, the photomask shown in FIG. 1E is an example of the photomask of the present invention (hereinafter referred to as the contour enhancement mask) that implements the “contour enhancement method”.
[0067]
In the photomask shown in FIG. 1A or 1E, the light transmitted through the semi-light-shielding portion and the light transmitted through the opening have the same phase (specifically, the phase difference is (−30 + 360 × n)). Greater than and equal to (30 + 360 × n) degrees (where n is an integer)). In the photomask shown in FIG. 1E, the light transmitted through the phase shifter and the light transmitted through the opening have opposite phases (specifically, the phase difference is (150 + 360 × n) degrees or more and (210 + 360). Xn) degrees or less (where n is an integer)).
[0068]
The principle of emphasizing the transferred image of the light transmitted through the contour emphasis mask shown in FIG. 1 (e) is as follows. That is, the structure of the photomask shown in FIG. 1E is a structure in which the photomasks shown in FIGS. 1A and 1C are overlapped. Therefore, as shown in FIGS. 1B, 1D, and 1F, the amplitude intensity of the light transmitted through the photomask shown in FIG. 1E is shown in FIGS. 1A and 1C, respectively. The distribution is such that the amplitude intensities of light transmitted through the photomask shown are superimposed. Here, as can be seen from FIG. 1 (f), in the photomask shown in FIG. 1 (e), the light transmitted through the phase shifter arranged around the opening is transmitted through each of the opening and the semi-shielding portion. You can cancel out part of the light. Therefore, in the photomask shown in FIG. 1 (e), if the intensity of the light transmitted through the phase shifter is adjusted so that the light around the opening is canceled out, as shown in FIG. It is possible to form a light intensity distribution in which the corresponding light intensity is decreased to a value close to zero.
[0069]
In the photomask shown in FIG. 1E, the light transmitted through the phase shifter strongly cancels the light around the opening, while weakly cancels the light near the center of the opening. As a result, as shown in FIG. 1G, the inclination of the profile of the light intensity distribution that changes from the center of the opening toward the periphery of the opening in the light transmitted through the photomask shown in FIG. The effect is also obtained. Accordingly, since the intensity distribution of the light transmitted through the photomask shown in FIG. 1E has a sharp profile, an image with high contrast is formed.
[0070]
The above is the principle of enhancing the optical image (image of light intensity (image)) in the present invention. That is, by arranging the phase shifter along the contour of the opening in the mask formed of the low-transmittance semi-light-shielding portion, in the light intensity image formed by the photomask shown in FIG. It becomes possible to form a very strong dark part corresponding to the outline of the opening. As a result, a light intensity distribution with enhanced contrast can be formed between the light intensity at the opening and the light intensity around the opening. In this specification, a method of performing image enhancement based on such a principle is referred to as “contour enhancement method”, and a photomask that realizes this principle is referred to as “contour enhancement mask”.
[0071]
Here, the difference between the outline emphasis method which is the basic principle of the present invention and the principle of the conventional halftone phase shift mask will be described. The most important thing in the principle of the contour enhancement method is that a part of the light transmitted through each of the semi-light-shielding part and the opening part is canceled by the light transmitted through the phase shifter, thereby forming a dark part in the light intensity distribution. It is a point. That is, the phase shifter behaves like an opaque pattern. Therefore, as shown in FIG. 1 (f), in the amplitude intensity of the light transmitted through the contour emphasis mask, a dark part is formed by the intensity change on the same phase side. As will be described in detail later, contrast can be improved by oblique incidence exposure only in this state.
[0072]
On the other hand, also in the light intensity distribution when a conventional halftone phase shift mask having an opening corresponding to the contact pattern is exposed, a strong dark portion is formed around the opening as shown in FIG. However, when FIG. 27 (f) showing the amplitude intensity of light when the conventional halftone phase shift mask is exposed is compared with FIG. 1 (f) showing the amplitude intensity of light when the edge emphasis mask is exposed, FIG. The following differences are clearly present. That is, as shown in FIG. 27F, in the amplitude intensity distribution when the halftone phase shift mask is exposed, there is a phase boundary where phase inversion occurs. Further, as shown in FIG. 27 (g), this phase boundary becomes a dark part of the light intensity distribution by the phase edge, and image enhancement is realized. However, in order to form a dark part due to the phase edge and obtain a contrast enhancement effect, a component of light incident perpendicularly to the photomask is required. On the other hand, even if a phase boundary occurs due to oblique incidence exposure, a dark portion due to the phase edge is not formed, and as a result, a contrast enhancement effect cannot be obtained. This is the reason why the contrast enhancement effect does not occur even when oblique incidence exposure is performed on the halftone phase shift mask. In other words, in order to obtain a contrast enhancement effect with the halftone phase shift mask, it is necessary to perform exposure using a light source with a low degree of interference.
[0073]
As described above, in the contact pattern formation, the halftone phase shift mask and the contour enhancement mask achieve a light intensity distribution that is very similar, while the difference in the dark portion formation principle (the amplitude intensity distribution of the light transmitted through the contour enhancement mask) Therefore, in the case of the contour enhancement method, a transfer image of light necessary for forming a minute isolated space pattern can be formed with high contrast even by oblique incidence exposure.
[0074]
2A is a plan view of a halftone phase shift mask in which an opening corresponding to a contact pattern is surrounded by a phase shifter, and FIG. 2B is a halftone phase shown in FIG. FIG. 2C shows the calculation result of the light intensity distribution corresponding to the line segment AA ′ when the shift mask is exposed using a light source having a small interference degree σ = 0.4. The calculation result of the light intensity distribution corresponding to the line segment AA ′ in the case where the halftone phase shift mask shown in FIG. 2 (a) is exposed using annular illumination which is one of oblique incidence exposures is shown. Yes. Here, as the annular illumination, what is called a 2/3 annular zone having an outer diameter σ = 0.75 and an inner diameter σ = 0.5 was used. As the exposure conditions, a light source wavelength λ = 193 nm (ArF light source) and a numerical aperture NA = 0.6 were used. Further, the contact size is 180 nm square, and the transmittance of the phase shifter is 6%. In the following description, unless otherwise specified, the light intensity is expressed as relative light intensity when the light intensity of exposure light is 1.
[0075]
As shown in FIGS. 2B and 2C, when a halftone phase shift mask is used, a dark portion due to a phase edge is formed in the light intensity distribution when exposure is performed with a small light source, and an image with high contrast is formed. On the other hand, in the light intensity distribution when the oblique incidence exposure is performed, a dark portion due to the phase edge is not formed, so that an image with very poor contrast is formed.
[0076]
FIG. 2D is a plan view of an edge-enhanced phase shift mask in which an opening corresponding to a contact pattern and a phase shifter located in a region surrounding the opening are surrounded by a chromium film serving as a complete light-shielding portion. FIG. 2E shows a line segment AA ′ when the edge-enhanced phase shift mask shown in FIG. 2D is exposed using a light source having a small interference degree σ = 0.4. FIG. 2 (f) shows the calculation result of the corresponding light intensity distribution. FIG. 2 (f) shows a line segment when the edge-enhanced phase shift mask shown in FIG. 2 (e) is exposed using annular illumination. The calculation result of the light intensity distribution corresponding to AA ′ is shown. Here, the edge-enhanced phase shift mask, like the halftone phase shift mask, realizes image enhancement by forming a dark part due to the phase end between the opening and the phase shifter. Further, the type of annular illumination, the exposure conditions, and the transmittance of the phase shifter are the same as those in the case of the halftone phase shift mask shown in FIGS. Further, the contact size is 220 nm square, and the width of the phase shifter is 80 nm.
[0077]
As shown in FIGS. 2E and 2F, when the edge-enhanced phase shift mask is used, in the light intensity distribution when exposure is performed with a small light source, as in the halftone phase shift mask, the phase edge As a result, a dark portion is formed and a high contrast image is formed. On the other hand, in the light intensity distribution when oblique incidence exposure is performed, a dark portion due to the phase edge is not formed, so an image with very poor contrast is formed.
[0078]
Next, in the contour emphasis method, before showing in detail that high contrast is obtained by the obliquely incident exposure component, even if the structure of the contour emphasis mask as shown in FIG. It will be explained that the effect of the contour emphasis method cannot be obtained if it becomes excessively large.
[0079]
FIG. 3A shows a small width of the opening corresponding to the contact pattern and the area surrounding the opening by the semi-shielding portion having a transmittance of 6% or more and 15% or less with respect to the exposure light. It is a top view of the outline emphasis mask formed by surrounding a phase shifter. FIG. 3B shows the light intensity corresponding to the line segment AA ′ when the contour enhancement mask shown in FIG. 3A is exposed using a light source having a small interference degree σ = 0.4. FIG. 3C shows the distribution calculation result, and FIG. 3C shows the light intensity corresponding to the line segment AA ′ when the contour enhancement mask shown in FIG. 3A is exposed using the annular illumination. The distribution calculation results are shown.
[0080]
Further, FIG. 3D shows a large portion located in an opening corresponding to the contact pattern and a region surrounding the opening by a semi-shielding portion having a transmittance of 6% or more and 15% or less with respect to the exposure light. It is a top view of the outline emphasis mask provided with the phase shifter of width. FIG. 3E shows the light intensity corresponding to the line segment AA ′ when the contour enhancement mask shown in FIG. 3D is exposed using a light source having a small interference degree σ = 0.4. FIG. 3F shows the distribution calculation result, and FIG. 3F shows the light intensity corresponding to the line segment AA ′ when the contour enhancement mask shown in FIG. 3D is exposed using the annular illumination. The distribution calculation results are shown.
[0081]
Here, it is assumed that the width of the phase shifter in the contour enhancement mask shown in FIG. 3D is set excessively large so that the principle of the contour enhancement method does not hold. Specifically, the dimensions of the openings shown in FIGS. 3 (a) and 3 (d) are both 220 nm square, the width of the phase shifter shown in FIG. 3 (a) is 60 nm, and FIG. The width of the phase shifter shown in FIG. Further, the type of annular illumination and the exposure conditions are the same as in the case of the halftone phase shift mask shown in FIGS.
[0082]
As shown in FIGS. 3B and 3C, when the contour emphasis mask shown in FIG. 3A where the principle of the contour emphasis method is established is used, the dark part due to the opacifying action of the phase shifter depends on the type of the light source. As a result, the contrast in the light intensity distribution is higher due to the annular illumination.
[0083]
On the other hand, when the contour emphasis mask shown in FIG. 3D having an excessively large phase shifter is used, the light transmitted through the phase shifter becomes too strong, so that an intensity distribution having an opposite phase is formed in the amplitude intensity distribution. In such a situation, a principle similar to that of the halftone phase shift mask or the edge-enhanced phase shift mask works. That is, as shown in FIGS. 3E and 3F, in the light intensity distribution when exposure is performed with a small light source, a dark portion due to the phase edge is formed and a contrast enhancement effect appears, while oblique incidence exposure is performed. In the light intensity distribution at this time, since a dark portion due to the phase edge is not formed, an image with very poor contrast is formed.
[0084]
In other words, in order to realize the contour enhancement method, not only the phase shifter is arranged around the opening surrounded by the semi-light-shielding portion, but also the light transmitted through the phase shifter is limited. Need to be. In the latter case, according to the principle mechanism, the light transmitted through the phase shifter has an intensity higher than the light transmitted through each of the semi-light-shielding portion and the aperture, and has a constant amplitude intensity distribution. It means that the intensity distribution of the opposite phase more than the size is not formed.
[0085]
In order to limit the light that actually passes through the phase shifter, it is possible to use a method in which a condition (specifically, an upper limit) is set for the width according to the transmittance of the phase shifter. Hereinafter, this condition will be described with reference to results (see FIGS. 4A and 4B) of considering conditions for canceling light from the periphery of the phase shifter by light transmitted through the phase shifter.
[0086]
As shown in FIG. 4A, in exposure using a photomask (phase shifter mask) in which a phase shifter having a transmittance T and a line width L is provided on a transparent substrate, the phase shifter on the material to be exposed is exposed. The light intensity generated at the position corresponding to the center is defined as Ih (L, T). Further, in exposure using a photomask (light-shielding mask) provided with a complete light-shielding portion instead of the phase shifter of the phase shifter mask, the light intensity generated at a position corresponding to the center of the complete light-shielding portion on the exposed material is Ic (L). Further, exposure using a photomask (transmission mask) provided with an opening (translucent portion) instead of the phase shifter of the phase shifter mask and provided with a complete light-shielding portion instead of the translucent portion of the phase shifter mask. The light intensity generated at a position corresponding to the center of the opening on the material to be exposed is Io (L).
[0087]
FIG. 4B shows a simulation result of the light intensity Ih (L, T) when the transmittance T and the line width L of the phase shifter are changed variously in the exposure using the phase shifter mask shown in FIG. Is shown by contour lines of light intensity with the transmittance T and the line width L taken on the vertical axis and the horizontal axis, respectively. Here, a graph representing the relationship of T = Ic (L) / Io (L) is overwritten. The simulation conditions are as follows: exposure light wavelength λ = 0.193 μm (ArF light source), numerical aperture NA = 0.6 of the exposure optical system of the exposure machine, exposure light source interference degree σ = 0.8 (normal light source) is there.
[0088]
As shown in FIG. 4B, the condition under which the light intensity Ih (L, T) is minimized can be represented by the relationship T = Ic (L) / Io (L). This physically represents a relationship in which T × Io (L) indicating the light intensity of light transmitted through the phase shifter and the light intensity Ic (L) of light transmitted outside the phase shifter are balanced. . Therefore, the width L of the phase shifter in which the amplitude intensity of the opposite phase appears in the amplitude intensity distribution due to excessive light passing through the phase shifter is called the width L that makes T × Io (L) larger than Ic (L). It will be.
[0089]
Although there is a slight difference depending on the type of the light source, the width L when the light transmitted through the phase shifter having the transmittance of 1 is balanced with the light transmitted through the outside of the phase shifter is 0.3 × λ (light source wavelength) / NA. It was empirically obtained from various simulation results that the numerical aperture was about (in the case of FIG. 4B, about 100 nm). Further, as can be seen from FIG. 4B, in order to prevent light from being excessively transmitted through the phase shifter having a transmittance of 6% (0.06) or more, the transmittance is 100% (1. Compared with the case of the phase shifter 0), it is necessary to make the width L 2 times or less. That is, in order to prevent light from being excessively transmitted through the phase shifter having a transmittance of 6% or more, the upper limit of the width L of the phase shifter must be 0.6 × λ / NA or less.
[0090]
When the above consideration is applied to the contour emphasis mask, in the contour emphasis mask, it is only necessary to consider only one side, not both sides of the phase shifter, as the light transmitted outside the phase shifter. The upper limit of the width L may be considered as half the upper limit based on the above consideration. Therefore, the upper limit of the phase shifter width L in the contour enhancement mask is 0.3 × λ / NA or less when the transmittance of the phase shifter is 6% or more. However, this is not a sufficient condition, and the upper limit of the width L of the phase shifter needs to be smaller than 0.3 × λ / NA according to the high transmittance of the phase shifter. That is, when the transmittance of the phase shifter is 100% or 50% or higher, the width L of the phase shifter must be 0.2 × λ / NA or less, preferably 0.15 × λ / NA or less. There is. In addition, in the formation of a fine hole pattern, in order to obtain the effect of enhancing the profile of the light intensity distribution by the interference between the light transmitted through the phase shifter and the light transmitted through the light transmitting portion corresponding to the hole pattern, The phase shifter is preferably arranged in a region where the distance from the light transmitting portion, that is, the center of the hole is 0.5 × λ / NA or less. Therefore, when the width L of the phase shifter is set to 0.3 × λ / NA or less, in the formation of the hole pattern, the distance from the center of the light transmitting portion corresponding to the hole pattern is 0.5 × λ / NA˜0. It is preferable that a phase shifter surrounding the light transmitting portion exists in a range of 8 × λ / NA or less.
[0091]
In this specification, unless otherwise specified, various mask dimensions such as the phase shifter width are converted into dimensions on the material to be exposed, but the actual mask dimensions are converted into the conversion dimensions of the exposure machine. It can be easily obtained by multiplying the reduction magnification M of the reduction projection optical system.
[0092]
Next, the fact that image enhancement is realized by oblique incidence exposure in the contour enhancement method will be described in detail based on the change in contrast of the light intensity distribution when the contour enhancement mask is exposed from various light source positions. To do.
[0093]
FIG. 5A is a plan view of an example of the contour enhancement mask. Here, the transmittance of the semi-light-shielding portion is 7.5%, and the transmittance of the phase shifter and the opening is 100%. The size of the opening is 200 nm square, and the width of the phase shifter is 50 nm.
[0094]
FIG. 5C shows the line in FIG. 5A when the edge enhancement mask shown in FIG. 5A is exposed from point light sources at various light source positions normalized by the numerical aperture NA. The light intensity distribution corresponding to the minute AA ′ is calculated by optical simulation, and the light intensity Io at the position corresponding to the center of the opening in the calculation result (for example, the light intensity distribution as shown in FIG. 5B) is read. The result of plotting the light intensity Io with respect to each light source position is shown. Here, a result of performing a simulation by optical calculation with a light source wavelength λ of 193 nm (ArF light source) and a numerical aperture NA of 0.6 is shown. In the following description, unless otherwise specified, the calculation is performed under the conditions of wavelength λ = 193 nm (ArF light source) and numerical aperture NA = 0.6 in the optical simulation.
[0095]
As shown in FIG. 5C, the light intensity Io at the center of the opening becomes larger as exposure is performed with a point light source at an outer light source position (a light source position far from the origin of FIG. 5C). That is, it can be seen that the contrast increases as exposure is performed with a light source having a strong oblique incidence component. This will be specifically described with reference to the drawings. 5D, 5E, and 5F correspond to the line segment AA ′ in FIG. 5A at each of the sample points P1, P2, and P3 of each point light source shown in FIG. The light intensity distribution is plotted. As shown in FIGS. 5D, 5E, and 5F, an image with a high contrast is formed as the position of the point light source moves outward, in other words, as the position of the oblique incident light source increases.
[0096]
Next, for comparison, a change in contrast of the light intensity distribution when the halftone phase shift mask is exposed from various light source positions will be described. FIG. 6A is a plan view of an example of a halftone phase shift mask. Here, the transmittance of the phase shifter is 6%, and the transmittance of the opening is 100%. Further, the dimension of the opening (in terms of exposed wafer) is 180 nm square.
[0097]
FIG. 6C shows the case where the halftone phase shift mask shown in FIG. 6A is exposed from point light sources at various light source positions normalized by the numerical aperture NA. The light intensity distribution corresponding to the line segment AA ′ is calculated by optical simulation, and the light intensity Io at the position corresponding to the center of the opening in the calculation result (for example, the light intensity distribution as shown in FIG. 6B) is calculated. The light intensity Io is plotted against each light source position.
[0098]
As shown in FIG. 6C, the light intensity Io at the center of the opening increases as exposure is performed with a point light source at the inner light source position (light source position close to the origin of FIG. 6C). That is, it can be seen that the contrast increases as exposure is performed with a light source having a high normal incidence component. This will be specifically described with reference to the drawings. 6D, 6E, and 6F correspond to the line segment AA ′ in FIG. 6A at each of the sample points P1, P2, and P3 of each point light source shown in FIG. 6C. The light intensity distribution is plotted. As shown in FIGS. 6D, 6E, and 6F, a high-contrast image is formed as the position of the point light source becomes inward, in other words, as the position of the normal incidence light source is reached.
[0099]
As can be seen from the above-described results shown in FIGS. 5A to 5F and the results shown in FIGS. 6A to 6F, the edge emphasis method uses a minute pattern such as a contact pattern. In forming an isolated space pattern, contrast enhancement of light intensity distribution by oblique incidence exposure, which could not be realized by a conventional method, is enabled.
[0100]
Up to now, it has been explained that the contrast is improved by the contour enhancement mask. Next, the dependency of contrast and DOF on the transmittance of the semi-light-shielding portion in the contour enhancement mask will be described. Here, description will be made based on the result of simulating various margins in pattern formation using the contour enhancement mask shown in FIG. FIG. 7B shows a light intensity distribution formed when the contour enhancement mask shown in FIG. 7A is exposed. In FIG. 7B, values relating to various margins defined when an attempt is made to form a hole pattern having a width of 100 nm using the contour enhancement mask shown in FIG. 7A is also shown in the drawing. Specifically, the critical intensity Ith is the light intensity to which the resist film is exposed, and various margins are defined for this value. For example, when Ip is the peak value of the light intensity distribution, Ip / Ith is a value proportional to the sensitivity with which the resist film is exposed, and a higher value is more preferable. Further, assuming that Ib is the background intensity of light transmitted through the semi-light-shielding portion, the higher Ith / Ib means that the resist film does not decrease during pattern formation, and the higher this value, the better. Generally, it is desired that the value of Ith / Ib is 2 or more. Based on the above, each margin will be described.
[0101]
FIG. 7C shows the calculation result of the dependence of the DOF on the transmittance of the semi-light-shielding portion at the time of pattern formation using the contour enhancement mask shown in FIG. Here, DOF is defined as the width of the focus position where the change in the finished dimension of the pattern falls within 10%. As shown in FIG. 7C, the higher the transmittance of the semi-light-shielding portion, the better for improving the DOF. FIG. 7D shows the calculation result of the peak value Ip with respect to the transmissivity of the semi-light-shielding portion at the time of pattern formation using the contour enhancement mask shown in FIG. As shown in FIG. 7D, it is preferable that the transmissivity of the semi-light-shielding portion is higher in order to improve the peak value Ip, that is, contrast. From the above results, in the contour emphasis mask, it is preferable that the transmittance of the semi-light-shielding portion is as high as possible. Specifically, as shown in FIGS. 7C and 7D, the transmittance is about 0% to 6%. It can be understood that the improvement rate of the exposure margin is increased while it is increased, and it is preferable to use a semi-light-shielding portion having a transmittance of 6% or more.
[0102]
FIG. 7E shows the result of calculation for Ith / Ib with respect to the transmissivity of the semi-light-shielding portion at the time of pattern formation using the contour enhancement mask shown in FIG. As shown in FIG. 7 (e), Ith / Ib decreases as the transmissivity of the semi-light-shielding portion becomes higher. If the transmissivity of the semi-light-shielding portion becomes too high, it is not preferable for improving Ith / Ib. Specifically, when the transmissivity of the semi-light-shielding portion is about 15%, Ith / Ib is smaller than 2. FIG. 7F shows the calculation result of Ip / Ith with respect to the transmissivity of the semi-light-shielding portion at the time of pattern formation using the contour enhancement mask shown in FIG. As shown in FIG. 7F, Ip / Ith has a peak when the transmissivity of the semi-light-shielding portion is about 15%.
[0103]
As described above, in the edge enhancement mask, the DOF or contrast increases as the transmittance of the semi-light-shielding portion increases, and the effect becomes more prominent when the transmittance of the semi-light-shielding portion exceeds 6%. On the other hand, from the standpoint of preventing the reduction of the resist film at the time of pattern formation or optimizing the resist sensitivity, the maximum value of the transmissivity of the semi-light-shielding portion is preferably about 15%. Therefore, it can be said that the optimum value of the transmittance of the semi-light-shielding portion in the contour enhancement mask is 6% or more and 15% or less. In other words, the semi-light-shielding portion partially transmits the exposure light to such an extent that the resist is not exposed. In other words, the semi-light-shielding part transmits a part of the total exposure amount. As a material for such a semi-light-shielding portion, an oxide such as ZrSiO, CrAlO, TaSiO, MoSiO, or TiSiO can be used.
[0104]
FIGS. 8A to 8F are plan views showing variations of a light-shielding mask pattern constituted by a semi-light-shielding portion and a phase shifter in an outline enhancement mask provided with an opening corresponding to a contact pattern. is there.
[0105]
The contour enhancement mask 1a shown in FIG. 8A has the same configuration as the contour enhancement mask shown in FIG. That is, the contour emphasis mask 1a is a photomask using a
[0106]
An outline enhancement mask 1b shown in FIG. 8B is a photomask using a
[0107]
An outline enhancement mask 1c shown in FIG. 8C is a photomask using a
[0108]
An edge enhancement mask 1d shown in FIG. 8D is a photomask using a
[0109]
An outline emphasis mask 1e shown in FIG. 8E is a photomask using a
[0110]
The contour enhancement mask 1f shown in FIG. 8F is a photomask using a
[0111]
In the contour emphasis mask shown in FIGS. 8D to 8F, in order to increase the MEEF reduction effect, the width of the semi-light-shielding portion between the opening and the phase shifter is λ / NA (λ Is preferably about 1/5 or less of the wavelength of exposure light and NA is the numerical aperture). Further, in order to obtain the DOF improvement effect, the width of the semi-light-shielding portion described above should be less than about one-tenth of λ / NA, which is a dimension capable of exerting the light interference effect by the phase shifter. desirable. In the contour emphasizing masks shown in FIGS. 8A to 8F, a square is used as the shape of the opening, but it may be a polygon such as an octagon or a circle. Further, the shape of the phase shifter is not limited to a continuous ring shape or a plurality of rectangles. For example, the phase shifter may be formed by arranging a plurality of square phase shifters.
[0112]
In addition, so far, on the premise of a positive resist process, the description corresponding to the resist removal portion in the contour emphasis mask is defined as an opening. However, when a phase shifter having a sufficiently high transmittance can be used, the portion defined as an opening in the edge enhancement mask used in the above description is replaced with a phase shifter having a high transmittance and defined as a phase shifter. Even if the part that has been defined as a semi-light-shielding part is replaced with a phase shifter with low transmittance (for example, a phase shifter of a halftone phase shift mask), the relationship of the relative phase difference between each component is Since they are the same, it is possible to realize an edge enhancement mask having the same effect.
[0113]
(First embodiment)
Hereinafter, a photomask according to a first embodiment of the present invention, a method for producing the photomask, and a pattern forming method using the photomask will be described with reference to the drawings. Note that the photomask according to the first embodiment is a photomask of a reduced projection exposure system for realizing the above-described edge enhancement method.
[0114]
FIG. 9A shows an example of a desired pattern to be formed using the photomask according to the first embodiment.
[0115]
By the way, assuming that the reduction magnification of the reduction projection optical system of the exposure apparatus is M, in a normal photomask, a desired pattern (generally on the wafer) is used by using a material such as chrome which becomes a complete light shielding film with respect to the exposure light source. A pattern having a size M times larger than the design value in (1) is drawn on a substrate (transparent substrate) made of a material having a high transmittance with respect to the exposure light source. However, unless otherwise specified, in this specification, for the sake of simplicity, even when a photomask is described, the dimension on the wafer is used without using the dimension on the mask that is M times the dimension on the wafer. explain. Further, in the case where pattern formation is described in the present embodiment, a case where a positive resist process is used will be described unless otherwise specified. That is, the description will be made assuming that the photosensitive portion of the resist film is removed. On the other hand, when it is assumed that a negative resist process is used, the description is assumed to be the same as that of the positive resist process except that the photosensitive portion of the resist film becomes a resist pattern. In the present embodiment, unless otherwise specified, the transmittance is expressed as an effective transmittance when the transmittance of the transmissive substrate is 100%.
[0116]
FIG. 9B is a plan view of the photomask according to the first embodiment, specifically, the photomask for forming the desired pattern shown in FIG. As shown in FIG. 9B, an opening (translucent portion) is provided so as to correspond to the resist removal portion in a desired pattern. Further, as a light-shielding mask pattern surrounding the opening, the opening has a low transmittance (about 6 to 15%) that does not expose the resist film in place of the complete light-shielding portion that completely blocks exposure light. Is used as a reference, and a semi-shielding portion that transmits exposure light in the same phase is used. In the first embodiment, the transmittance of the semi-light-shielding part is set to 7.5%, for example. Further, a phase shifter (peripheral part) that transmits exposure light in an opposite phase with respect to the opening is provided around the opening. Here, in accordance with the principle of the contour emphasis method, the transmittance of the phase shifter is adjusted so that the light transmitted through the phase shifter can effectively cancel the light transmitted through the opening and the semi-shield part. A value higher than the transmittance, for example, 20% is set.
[0117]
In the first embodiment, as a method of arranging the phase shifter, for example, as shown in FIG. 8B, each side of the rectangular opening is in contact with each side from a side having a predetermined dimension. A format in which a phase shifter is arranged in the is adopted.
[0118]
FIG. 9C is a cross-sectional view taken along line AA ′ in FIG. 9B, that is, a cross-sectional view of the photomask according to the first embodiment. As shown in FIG. 9C, the surface of the
[0119]
By the way, in the above description, as shown in FIG. 10A, it has been assumed that each of the lower
[0120]
10B shows an example in which both the lower
[0121]
Further, in this specification, the transmittance adjusting film means that the transmittance per unit thickness with respect to the exposure light is relatively low, and the thickness is adjusted without affecting the phase change with respect to the exposure light. It means a membrane whose transmittance can be set to a desired value. Further, the phase adjusting film has a relatively high transmittance per unit thickness with respect to the exposure light, and a transmissive substrate (opening) by adjusting the thickness without affecting the transmittance change with respect to the exposure light. Means a film in which the phase difference with respect to the exposure light can be set to a desired value.
[0122]
Next, a pattern forming method using the photomask according to the first embodiment will be described. Here, when performing reduction transfer of a mask pattern using an exposure machine, an oblique incidence exposure light source is used to form a high-contrast image using an edge enhancement mask, as described in the outline enhancement principle. Good. Here, the oblique incidence exposure light source is a light source as shown in FIGS. 11B to 11D in which the normal incidence component is removed from the normal exposure light source as shown in FIG. Means. Typical oblique incidence exposure light sources include an annular exposure light source shown in FIG. 11B and a quadrupole exposure light source shown in FIG. In general, the quadrupole exposure light source is more effective in enhancing contrast or expanding DOF than the annular exposure light source, although it depends slightly on the target pattern. However, in the quadrupole exposure, there are side effects such as the pattern shape being distorted with respect to the mask shape. In such a case, an annular-quadrupole mixed exposure light source shown in FIG. It is desirable. The feature of this annular-quadrupole mixed exposure light source is that the center of the light source and the light source on the XY axis are removed when the XY coordinates are considered with the light source center (the center of the normal exposure light source) as the origin. Therefore, it has a feature of a quadrupole and a feature of an annular shape by adopting a circle as the outer shape of the light source.
[0123]
12A to 12D are cross-sectional views showing respective steps of the pattern forming method using the photomask according to the first embodiment.
[0124]
First, as shown in FIG. 12A, a film to be processed 101 such as a metal film or an insulating film is formed on the
[0125]
Next, as shown in FIG. 12C, a semi-light-shielding portion made of a laminated structure of the lower layer
[0126]
Next, the resist
[0127]
Next, a method for creating a photomask according to the first embodiment will be described with reference to the drawings.
[0128]
FIGS. 13A to 13E are cross-sectional views showing the steps of the photomask manufacturing method according to the first embodiment, and FIG. 13F is a plane corresponding to the cross-sectional view of FIG. FIG. 13 (g) is a plan view corresponding to the cross-sectional view of FIG. 13 (e).
[0129]
First, as shown in FIG. 13A, a lower
[0130]
Next, as shown in FIG. 13B, on the
[0131]
Next, as shown in FIG. 13D, the second resist
[0132]
As described above, according to the first embodiment, the lower layer
[0133]
In addition, according to the first embodiment, the lower
[0134]
Further, according to the first embodiment, a phase having an arbitrary shape can be obtained by processing the upper
[0135]
Further, according to the first embodiment, the transmittance of the phase shifter can be defined by the single layer structure of the lower
[0136]
In the first embodiment, the transmissivity of the semi-light-shielding portion (laminated structure of the lower
[0137]
In the first embodiment, the description has been made on the premise that the positive resist process is used. Needless to say, a negative resist process may be used instead of the positive resist process. Here, in any of the processes, as an exposure light source, for example, i-line (wavelength 365 nm), KrF excimer laser light (wavelength 248 nm), ArF excimer laser light (wavelength 193 nm) or F 2 Excimer laser light (wavelength 157 nm) can be used.
[0138]
(First modification of the first embodiment)
Hereinafter, a photomask according to a first modification of the first embodiment of the present invention and a method for producing the photomask will be described with reference to the drawings.
[0139]
The first modification of the first embodiment is different from the first embodiment as follows. That is, in the first embodiment, an outline emphasis mask having a layout in which a phase shifter (peripheral portion) and an opening portion (translucent portion) are adjacent, as shown in FIGS. 8A to 8C, for example. In the first modification of the first embodiment, for example, an outline emphasis mask having a layout in which the phase shifter and the opening are separated from each other as shown in FIGS. And
[0140]
FIGS. 14A to 14E are cross-sectional views showing respective steps of a photomask producing method according to a first modification of the first embodiment, and FIG. 14F is a cross-sectional view of FIG. The top view corresponding to a figure is shown, and Drawing 14 (g) shows the top view corresponding to the sectional view of Drawing 14 (e).
[0141]
First, as shown in FIG. 14A, a lower
[0142]
Next, as shown in FIG. 14B, the first resist
[0143]
Next, as shown in FIG. 14D, a second resist
[0144]
According to the first modification of the first embodiment, the following effects can be obtained in addition to the effects of the first embodiment. That is, since the patterned upper layer
[0145]
(Second modification of the first embodiment)
Hereinafter, a photomask according to a second modification of the first embodiment of the present invention and a manufacturing method thereof will be described with reference to the drawings.
[0146]
The second modification of the first embodiment is different from the first embodiment as follows. That is, in the first embodiment, an outline emphasis mask having a layout in which a phase shifter (peripheral portion) and an opening portion (translucent portion) are adjacent, as shown in FIGS. 8A to 8C, for example. In the second modification of the first embodiment, as in the first modification, for example, as shown in FIGS. 8D to 8F, the phase shifter is used, as in the first modification of the first embodiment. The object is a contour emphasis mask having a layout in which the opening and the opening are separated from each other.
[0147]
FIGS. 15A to 15E are cross-sectional views showing respective steps of a photomask manufacturing method according to a second modification of the first embodiment, and FIG. 15F is a cross-sectional view of FIG. The top view corresponding to a figure is shown, and Drawing 15 (g) shows the top view corresponding to the sectional view of Drawing 15 (e).
[0148]
First, as shown in FIG. 15A, a lower
[0149]
Next, as shown in FIG. 15B, the first resist
[0150]
Next, as shown in FIG. 15 (d), the second resist
[0151]
According to the second modification of the first embodiment, the following effects are obtained in addition to the effects of the first embodiment. That is, in this modification, the step of removing the portion corresponding to the phase shifter formation region in the upper phase shift film 12 (see FIG. 15C) and the portion corresponding to the opening formation region in the upper
[0152]
In the second modification of the first embodiment, each of the lower
[0153]
(Second Embodiment)
Hereinafter, a photomask according to a second embodiment of the present invention, a method for producing the photomask, and a pattern forming method using the photomask will be described with reference to the drawings. Note that the photomask according to the second embodiment is a photomask of a reduction projection exposure system for realizing the contour enhancement method.
[0154]
FIG. 16A shows an example of a desired pattern to be formed using the photomask according to the second embodiment. In the present embodiment, as in the first embodiment, the following description will be made assuming that a positive resist process is used. In the present embodiment, unless otherwise specified, the transmittance is expressed as an effective transmittance when the transmittance of the transmissive substrate is 100%.
[0155]
FIG. 16B is a plan view of the photomask according to the second embodiment, specifically, the photomask for forming the desired pattern shown in FIG. As shown in FIG. 16B, an opening (translucent portion) is provided so as to correspond to the resist removal portion in a desired pattern. Further, as a light-shielding mask pattern surrounding the opening, the opening has a low transmittance (about 6 to 15%) that does not expose the resist film in place of the complete light-shielding portion that completely blocks exposure light. Is used as a reference, and a semi-shielding portion that transmits exposure light in the same phase is used. Further, a phase shifter (peripheral part) that transmits exposure light in an opposite phase with respect to the opening is provided around the opening. Here, in accordance with the principle of the contour emphasis method, the transmittance of the phase shifter is adjusted so that the light transmitted through the phase shifter can effectively cancel the light transmitted through the opening and the semi-shield part. A value higher than the transmittance is set.
[0156]
In the second embodiment, as a method of arranging the phase shifter, for example, as shown in FIG. 8B, each side of a rectangular opening is in contact with each side from a side having a predetermined dimension. A format in which a phase shifter is arranged in the is adopted.
[0157]
FIG. 16C is a cross-sectional view taken along line AA ′ in FIG. 16B, that is, a cross-sectional view of the photomask according to the second embodiment. As shown in FIG. 16C, the surface of the
[0158]
A method for producing such a photomask according to the second embodiment is as follows. That is, after sequentially forming the lower layer
[0159]
Next, a pattern forming method using the photomask according to the second embodiment will be described. Here, when performing reduction transfer of a mask pattern using an exposure machine, as described in the principle of the contour enhancement method, in order to form an image with high contrast by the contour enhancement mask, for example, FIG. It is preferable to use a grazing incidence exposure light source as shown in FIG.
[0160]
FIGS. 17A to 17D are cross-sectional views showing respective steps of the pattern forming method using the photomask according to the second embodiment.
[0161]
First, as shown in FIG. 17A, a film to be processed 201 such as a metal film or an insulating film is formed on a
[0162]
Next, as shown in FIG. 17 (c), a semi-light-shielding portion composed of a laminated structure of the lower layer
[0163]
Next, the resist
[0164]
As described above, according to the second embodiment, the opening (translucent portion) formed of the exposed portion of the
[0165]
In addition, according to the second embodiment, the lower layer
[0166]
In addition, according to the second embodiment, the
[0167]
Further, according to the second embodiment, by providing the
[0168]
In the second embodiment, the transmissivity of the semi-light-shielding portion of the photomask is preferably 6% or more and 15% or less. In this way, the contrast enhancement effect according to the present embodiment can be reliably obtained while preventing the resist film from being reduced during pattern formation.
[0169]
In the second embodiment, the description has been made on the premise that the positive resist process is used. Needless to say, a negative resist process may be used instead of the positive resist process. Here, in any of the processes, as an exposure light source, for example, i-line (wavelength 365 nm), KrF excimer laser light (wavelength 248 nm), ArF excimer laser light (wavelength 193 nm) or F 2 Excimer laser light (wavelength 157 nm) can be used.
[0170]
In the second embodiment, for example, as shown in FIG. 16C, a laminated structure of a lower layer
[0171]
In the second embodiment, for example, as shown in FIG. 16C, the
[0172]
Further, instead of the structure shown in FIG. 18 (b), for example, as shown in FIG. 18 (c), as a semi-light-shielding portion and a phase shifter, a lower layer
[0173]
By the way, in the second embodiment, as can be seen from the comparison between the structure shown in FIG. 16C and the structure shown in FIG. 18B, the transmission is performed between the lower layer
[0174]
(Third embodiment)
Hereinafter, a photomask according to a third embodiment of the present invention, a method for producing the photomask, and a pattern forming method using the photomask will be described with reference to the drawings. Note that the photomask according to the third embodiment is a photomask of a reduction projection exposure system for realizing the contour enhancement method.
[0175]
FIG. 19A shows an example of a desired pattern to be formed using the photomask according to the third embodiment. In the present embodiment, similarly to the first embodiment, the following description will be made assuming that a positive resist process is used. In the present embodiment, unless otherwise specified, the transmittance is expressed as an effective transmittance when the transmittance of the transmissive substrate is 100%.
[0176]
FIG. 19B is a plan view of the photomask according to the third embodiment, specifically, the photomask for forming the desired pattern shown in FIG. As shown in FIG. 19B, an opening (translucent portion) is provided so as to correspond to the resist removal portion in a desired pattern. Further, as a light-shielding mask pattern surrounding the opening, the opening has a low transmittance (about 6 to 15%) that does not expose the resist film in place of the complete light-shielding portion that completely blocks exposure light. Is used as a reference, and a semi-shielding portion that transmits exposure light in the same phase is used. Further, a phase shifter (peripheral part) that transmits exposure light in an opposite phase with respect to the opening is provided around the opening. Here, in accordance with the principle of the contour emphasis method, the transmittance of the phase shifter is adjusted so that the light transmitted through the phase shifter can effectively cancel the light transmitted through the opening and the semi-shield part. A value higher than the transmittance is set.
[0177]
In the third embodiment, as a method of arranging the phase shifter, for example, as shown in FIG. 8B, each side of the rectangular opening is in contact with each side from a side having a predetermined dimension. A format in which a phase shifter is arranged in the is adopted.
[0178]
FIG. 19C is a cross-sectional view taken along line AA ′ in FIG. 19B, that is, a cross-sectional view of the photomask according to the third embodiment. As shown in FIG. 19C, the surface of the
[0179]
As described above, in the photomask of the present embodiment, the periphery made of the thin film portion of the
[0180]
A method for producing such a photomask according to the third embodiment is as follows. That is, after the
[0181]
Next, a pattern forming method using the photomask according to the third embodiment will be described. Here, when performing reduction transfer of a mask pattern using an exposure machine, as described in the principle of the contour enhancement method, in order to form an image with high contrast by the contour enhancement mask, for example, FIG. It is preferable to use a grazing incidence exposure light source as shown in FIG.
[0182]
20A to 20D are cross-sectional views showing respective steps of the pattern forming method using the photomask according to the third embodiment.
[0183]
First, as shown in FIG. 20A, a film to be processed 301 such as a metal film or an insulating film is formed on a
[0184]
Next, as shown in FIG. 20C, the third embodiment includes a semi-light-shielding portion made of a thick film portion of the
[0185]
Next, the resist
[0186]
As described above, according to the third embodiment, the opening (translucent portion) formed by the exposed portion of the
[0187]
In addition, according to the third embodiment, since the semi-light-shielding portion is composed of a single layer structure of the
[0188]
Further, according to the third embodiment, by selectively etching the
[0189]
Further, according to the third embodiment, a phase shifter having an arbitrary shape can be formed by processing the
[0190]
In the third embodiment, the transmissivity of the semi-light-shielding portion of the photomask is preferably 6% or more and 15% or less. In this way, the above-described contrast enhancement effect can be reliably obtained while preventing a reduction in the thickness of the resist film during pattern formation.
[0191]
In the third embodiment, the description has been made on the assumption that the positive resist process is used. Needless to say, a negative resist process may be used instead of the positive resist process. Here, in any of the processes, as an exposure light source, for example, i-line (wavelength 365 nm), KrF excimer laser light (wavelength 248 nm), ArF excimer laser light (wavelength 193 nm) or F 2 Excimer laser light (wavelength 157 nm) can be used.
[0192]
In the third embodiment, the structure of the
[0193]
In the third embodiment, for example, as shown in the plan view of FIG. 21A and the corresponding cross-sectional view of FIG. 21B, the phase shifter (peripheral portion) formed of the thin film portion of the
[0194]
(Fourth embodiment)
Hereinafter, a photomask according to a fourth embodiment of the present invention, a method for producing the photomask, and a pattern forming method using the photomask will be described with reference to the drawings. Note that the photomask according to the fourth embodiment is a photomask of a reduction projection exposure system for realizing the contour enhancement method.
[0195]
FIG. 22A shows an example of a desired pattern to be formed using the photomask according to the fourth embodiment. In the present embodiment, similarly to the first embodiment, the following description will be made assuming that a positive resist process is used. In the present embodiment, unless otherwise specified, the transmittance is expressed as an effective transmittance when the transmittance of the transmissive substrate is 100%.
[0196]
FIG. 22B is a plan view of the photomask according to the fourth embodiment, specifically, the photomask for forming the desired pattern shown in FIG. As shown in FIG. 22B, an opening (translucent portion) is provided so as to correspond to the resist removal portion in a desired pattern. Further, as a light-shielding mask pattern surrounding the opening, the opening has a low transmittance (about 6 to 15%) that does not expose the resist film in place of the complete light-shielding portion that completely blocks exposure light. Is used as a reference, and a semi-shielding portion that transmits exposure light in the same phase is used. Further, a phase shifter (peripheral part) that transmits exposure light in an opposite phase with respect to the opening is provided around the opening. Here, in accordance with the principle of the contour emphasis method, the transmittance of the phase shifter is adjusted so that the light transmitted through the phase shifter can effectively cancel the light transmitted through the opening and the semi-shield part. A value higher than the transmittance is set.
[0197]
In the fourth embodiment, as a method of arranging the phase shifter, for example, as shown in FIG. 8B, each side of a rectangular opening is in contact with each side from a side having a predetermined dimension. A format in which a phase shifter is arranged in the is adopted.
[0198]
FIG. 22C is a cross-sectional view taken along line AA ′ in FIG. 22B, that is, a cross-sectional view of the photomask according to the fourth embodiment. As shown in FIG. 22C, the surface of the
[0199]
As the
[0200]
Thus, according to the photomask of the present embodiment, the phase shifter (peripheral portion) formed by the dug-down
[0201]
Next, a pattern forming method using the photomask according to the fourth embodiment will be described. Here, when performing reduction transfer of a mask pattern using an exposure machine, as described in the principle of the contour emphasis method, in order to form an image with high contrast by the contour emphasis mask, for example, FIG. It is preferable to use a grazing incidence exposure light source as shown in (d).
[0202]
FIGS. 23A to 23D are cross-sectional views showing respective steps of the pattern forming method using the photomask according to the fourth embodiment.
[0203]
First, as shown in FIG. 23A, a film to be processed 401 such as a metal film or an insulating film is formed on a
[0204]
Next, as shown in FIG. 23 (c), the fourth embodiment includes a semi-light-shielding portion made of a
[0205]
Next, the resist
[0206]
Next, a photomask producing method according to the fourth embodiment will be described with reference to the drawings.
[0207]
24A to 24E are cross-sectional views showing respective steps of the photomask manufacturing method according to the fourth embodiment, and FIG. 24F is a plane corresponding to the cross-sectional view of FIG. FIG. 24 (g) shows a plan view corresponding to the cross-sectional view of FIG. 24 (e).
[0208]
First, as shown in FIG. 24A, a
[0209]
Next, as shown in FIG. 24B, a first resist
[0210]
Next, as shown in FIG. 24D, a second resist
[0211]
As described above, according to the fourth embodiment, the
[0212]
Further, according to the fourth embodiment, since the semi-light-shielding portion is constituted by the single-layer structure of the
[0213]
In addition, according to the fourth embodiment, after the
[0214]
Further, according to the fourth embodiment, for example, by using the photomask forming method shown in FIGS. 24A to 24E, the laminated structure of the
[0215]
In addition, according to the fourth embodiment, since the light-shielding film of a normal photomask is used as the
[0216]
Here, the effect of the phase change (the phase difference generated between the opening and the semi-light-shielding portion) due to the use of the thinned light-shielding film as the
[0217]
FIG. 25A shows a plan view of the contour enhancement mask used in the simulation. As shown in FIG. 25A, the widths of the opening and the phase shifter are 200 nm and 50 nm, respectively, and the transmittances of the opening, the phase shifter, and the semi-light-shielding part are 100%, 100%, and 7.5, respectively. %. Further, the phase shifter produces a phase difference of 180 degrees with the opening, and the semi-light-shielding part produces a phase difference of 0 to 30 degrees with the opening.
[0218]
FIG. 25 (b) shows an exposure with respect to the contour enhancement mask shown in FIG. 25 (a) in which the semi-light-shielding part produces a phase difference of 0 degree, 10 degree, 20 degree and 30 degree with the opening. The simulation results of the light intensity distribution corresponding to the line segment AA ′ in the case of performing the above are shown. As shown in FIG. 25 (b), it can be seen that if the phase difference between the semi-light-shielding portion and the opening is up to about 30 degrees, the contrast in the light intensity distribution is hardly affected.
[0219]
FIG. 25C shows an exposure with respect to the edge enhancement mask shown in FIG. 25A in which the semi-light-shielding portion generates a phase difference of 0 degrees, 10 degrees, 20 degrees, and 30 degrees with the opening. 7 shows a simulation result of focus dependency of a pattern finished dimension (CD: Critical Dimension) in the case of performing the above. As shown in FIG. 25C, when the phase difference between the semi-light-shielding portion and the opening changes, the best focus position at which the CD reaches a peak changes. However, even if the above-described phase difference changes, the CD hardly changes with respect to the focus fluctuation, that is, the depth of focus hardly changes. By the way, the occurrence of the same variation in the best focus position corresponding to all the parts on the photomask causes no problem in pattern formation. The only problem in pattern formation is the value of the depth of focus. That is, if the phase difference between the semi-light-shielding part and the opening is up to about 30 degrees, it can be said that there is no particular problem in terms of focus characteristics.
[0220]
Therefore, in this embodiment, when a thinned light-shielding film is used as the
[0221]
In the fourth embodiment, the transmissivity of the semi-light-shielding portion of the photomask is preferably 6% or more and 15% or less. In this way, the contrast enhancement effect according to the present embodiment can be reliably obtained while preventing the resist film from being reduced during pattern formation.
[0222]
In the fourth embodiment, the description has been made on the premise that the positive resist process is used. Needless to say, a negative resist process may be used instead of the positive resist process. Here, in any of the processes, as an exposure light source, for example, i-line (wavelength 365 nm), KrF excimer laser light (wavelength 248 nm), ArF excimer laser light (wavelength 193 nm) or F 2 Excimer laser light (wavelength 157 nm) can be used.
[0223]
In the fourth embodiment, the
[0224]
Further, in the fourth embodiment, for example, as shown in the plan view of FIG. 22B and the corresponding cross-sectional view of FIG. 22C, the digging
[0225]
Incidentally, as in the photomask shown in FIG. 26C, when the semi-light-shielding portion having a small width that separates the phase shifter and the opening has a thick multilayer structure, specifically, the phase shifter and When a small isolated region of the thick
[0226]
In the first to fourth embodiments, it has been assumed that all parts other than the opening (translucent portion) and the phase shifter (peripheral portion) in the photomask are semi-light-shielding portions. However, a portion sufficiently separated from each of the opening and the phase shifter in the photomask, that is, a distance at which the influence of the optical interference effect can be almost ignored from each of the opening and the phase shifter in the photomask (= 2 × λ / A part that is more than NA (λ is the wavelength of the exposure light, and NA is the numerical aperture of the reduction projection optical system of the exposure machine)) may be a complete light-shielding part.
[0227]
【The invention's effect】
According to the present invention, the contrast of the light intensity distribution between the translucent part and the peripheral part can be enhanced by the mutual interference between the light transmitted through the translucent part and the light transmitted through the peripheral part. This contrast enhancement effect can also be obtained when a fine isolated space pattern corresponding to the light transmitting portion is formed by using oblique incidence exposure in a positive resist process, for example. Therefore, the isolated space pattern and the isolated line pattern or dense pattern can be simultaneously miniaturized by the oblique incidence exposure.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A to 1G are diagrams for explaining the principle of an edge emphasis method according to the present invention.
FIGS. 2A to 2F are diagrams for explaining the dependence on a light source shape in an image enhancement effect using a conventional phase edge; FIGS.
FIGS. 3A to 3F are diagrams for explaining the size limit of a phase shifter in the contour emphasizing method of the present invention. FIG.
FIGS. 4A and 4B are diagrams for explaining a size limit of a phase shifter in the edge enhancement method of the present invention. FIG.
FIGS. 5A to 5F are views for explaining light intensity distributions caused by exposure light incident from various light source positions in forming an isolated pattern using the contour enhancement mask according to the present invention.
FIGS. 6A to 6F are diagrams illustrating light intensity distributions generated by exposure light incident from various light source positions in forming an isolated pattern using a conventional halftone phase shift mask. FIGS.
FIGS. 7A to 7F are views for explaining the dependency of contrast and DOF on the transmissivity of the semi-light-shielding portion in the contour enhancement mask of the present invention.
FIGS. 8A to 8F show variations in the layout of a light-shielding mask pattern composed of a semi-light-shielding portion and a phase shifter in an outline enhancement mask provided with an opening corresponding to a contact pattern. FIG.
9A is a diagram showing an example of a desired pattern to be formed using the photomask according to the first embodiment of the present invention, and FIG. 9B is a diagram illustrating the first pattern of the present invention. It is a top view of the photomask which concerns on embodiment, (c) is sectional drawing of the AA 'line in (b).
FIG. 10A is a cross-sectional view of the photomask according to the first embodiment of the present invention when each of the lower phase shift film and the upper phase shift film is a single layer film, and FIG. FIG. 4 is a cross-sectional view of the photomask according to the first embodiment of the present invention when each of the lower phase shift film and the upper phase shift film is a laminated film of a transmittance adjustment film and a phase adjustment film.
11A is a diagram showing the shape of a normal exposure light source, FIG. 11B is a diagram showing the shape of an annular exposure light source, and FIG. 11C is a diagram showing the shape of a quadrupole exposure light source. (D) is a figure which shows the shape of a ring zone-quadrupole mixed exposure light source.
FIGS. 12A to 12D are cross-sectional views showing respective steps of a pattern forming method using a photomask according to the first embodiment of the present invention. FIGS.
FIGS. 13A to 13E are cross-sectional views showing respective steps of the photomask manufacturing method according to the first embodiment of the present invention, and FIG. 13F corresponds to the cross-sectional view of FIG. It is a top view, (g) is a top view corresponding to sectional drawing of (e).
FIGS. 14A to 14E are cross-sectional views showing respective steps of a photomask producing method according to a first modification of the first embodiment of the present invention, and FIG. It is a top view corresponding to a sectional view, and (g) is a top view corresponding to the sectional view of (e).
FIGS. 15A to 15E are cross-sectional views showing respective steps of a photomask producing method according to a second modification of the first embodiment of the present invention, and FIG. It is a top view corresponding to a sectional view, and (g) is a top view corresponding to the sectional view of (e).
FIG. 16A is a diagram showing an example of a desired pattern to be formed using a photomask according to the second embodiment of the present invention, and FIG. 16B is a diagram showing a second pattern of the present invention. It is a top view of the photomask which concerns on embodiment, (c) is sectional drawing of the AA 'line in (b).
FIGS. 17A to 17D are cross-sectional views showing respective steps of a pattern forming method using a photomask according to a second embodiment of the present invention.
FIGS. 18A to 18D are views showing variations in cross-sectional configuration of a photomask according to a second embodiment of the present invention.
19A is a diagram showing an example of a desired pattern to be formed using a photomask according to the third embodiment of the present invention, and FIG. 19B is a diagram showing a third pattern of the present invention. It is a top view of the photomask which concerns on embodiment, (c) is sectional drawing of the AA 'line in (b).
FIGS. 20A to 20D are cross-sectional views showing respective steps of a pattern forming method using a photomask according to a third embodiment of the present invention.
FIGS. 21A and 21B are a plan view and a cross-sectional view of a photomask according to a third embodiment of the present invention when a thin film portion of a halftone film is positioned so as to be in contact with an opening. (C) and (d) are a plan view and a cross-sectional view of the photomask according to the third embodiment of the present invention in which the thin film portion of the halftone film is located a predetermined distance away from the opening. It is.
22A is a diagram showing an example of a desired pattern to be formed using a photomask according to the fourth embodiment of the present invention, and FIG. 22B is a diagram showing a fourth pattern of the present invention. It is a top view of the photomask which concerns on embodiment, (c) is sectional drawing of the AA 'line in (b).
FIGS. 23A to 23D are cross-sectional views showing respective steps of a pattern forming method using a photomask according to a fourth embodiment of the present invention.
FIGS. 24A to 24E are cross-sectional views showing respective steps of a photomask producing method according to the fourth embodiment of the present invention, and FIG. 24F corresponds to the cross-sectional view of FIG. It is a top view, (g) is a top view corresponding to sectional drawing of (e).
FIGS. 25A to 25C are diagrams showing a phase change caused by using a thinned light-shielding film as a semi-light-shielding part of a photomask according to a fourth embodiment of the present invention. It is a figure explaining an influence.
FIG. 26A is a plan view of a photomask according to a fourth embodiment of the present invention in which the digging portion of the transmissive substrate is located a predetermined distance away from the opening, and FIG. ) To (d) are sectional views of the same case.
FIGS. 27A to 27G are views for explaining the principle of image enhancement using a conventional halftone phase shift mask. FIGS.
[Explanation of symbols]
1a, 1b, 1c, 1d, 1e, 1f Outline enhancement mask
2a, 2b, 2c, 2d, 2e, 2f Transparent substrate
3a, 3b, 3c, 3d, 3e, 3f Semi-light-shielding part
4a, 4b, 4c, 4d, 4e, 4f opening
5a, 5b, 5c, 5d, 5e, 5f Phase shifter
10 Transparent substrate
11 Lower phase shift film
11A First transmittance adjusting film
11B First phase adjusting film
12 Upper phase shift film
12A Second transmittance adjustment membrane
12B Second phase adjusting film
13 First resist pattern
14 Second resist pattern
20 Transparent substrate
21 Lower layer phase adjustment film
22 Permeability adjusting membrane
23 Upper phase adjustment film
30 Transparent substrate
31 Halftone film
40 Transparent substrate
40a Drilling down part
41 Halftone film
41A transmittance adjustment membrane
41B Phase adjustment film
100 substrates
101 Film to be processed
102 resist film
102a Latent image part
103 Exposure light
104 Transmitted light
105 resist pattern
200 substrates
201 Processed film
202 resist film
202a Latent image part
203 Exposure light
204 Transmitted light
205 resist pattern
300 substrates
301 Film to be processed
302 resist film
302a Latent image part
303 Exposure light
304 Transmitted light
305 resist pattern
400 substrates
401 Film to be processed
402 Resist film
402a Latent image portion
403 Exposure light
404 Transmitted light
405 resist pattern
Claims (29)
前記半遮光部により囲まれ且つ前記露光光に対して透光性を有する透光部と、
前記半遮光部により囲まれ且つ前記透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備え、
前記半遮光部及び前記透光部は前記露光光を互いに同位相で透過させ、
前記周辺部は、前記半遮光部及び前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させ、前記透光部から所定の寸法だけ離して配置されており、
前記透光部形成領域の前記透過性基板の表面は露出しており、
前記周辺部形成領域の前記透過性基板上に、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第1の位相シフト膜が形成されており、
前記半遮光部形成領域の前記透過性基板上に、前記第1の位相シフト膜と、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第2の位相シフト膜とが順次積層されており、
前記第1の位相シフト膜及び第2の位相シフト膜の積層構造は、前記露光光を部分的に透過させる透過率を有し且つ前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させることを特徴とするフォトマスク。A semi-light-shielding part having a light-shielding property for exposure light;
A translucent part surrounded by the semi-light-shielding part and having translucency with respect to the exposure light;
A peripheral part surrounded by the semi-light-shielding part and located around the light-transmitting part is provided on the transparent substrate,
The semi-light-shielding part and the light-transmitting part transmit the exposure light in the same phase,
The peripheral portion transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the semi-light-shielding portion and the translucent portion, and is disposed at a predetermined dimension away from the translucent portion,
The surface of the transparent substrate in the light transmitting part forming region is exposed,
A first phase shift film that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion is formed on the transparent substrate in the peripheral portion forming region,
The first phase shift film and a second phase shift film that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion are sequentially stacked on the transparent substrate in the semi-light shielding portion forming region. And
The laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film has a transmittance that partially transmits the exposure light and transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion. A photomask characterized by that.
前記第1の透過率調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に低い透過率を有し、
前記第1の位相調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に高い透過率を有することを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。The first phase shift film includes a first transmittance adjusting film and a first phase adjusting film formed on the first transmittance adjusting film,
The first transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light.
2. The first phase adjusting film according to claim 1, wherein the first phase adjusting film transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the translucent portion and has a relatively high transmittance with respect to the exposure light. Photo mask.
前記第2の透過率調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に低い透過率を有し、
前記第2の位相調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に高い透過率を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトマスク。The second phase shift film has a second transmittance adjusting film and a second phase adjusting film formed on the second transmittance adjusting film,
The second transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light.
The second phase adjusting film transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the translucent portion and has a relatively high transmittance with respect to the exposure light. The photomask described in 1.
前記第2の位相シフト膜は、前記第1の位相調整膜の上に形成され且つ前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第2の位相調整膜を有し、
前記第1の位相調整膜と前記第2の位相調整膜との間に、前記露光光に対する透過率が前記各位相調整膜よりも低い透過率調整膜が形成されていることを特徴する請求項1に記載のフォトマスク。The first phase shift film includes a first phase adjustment film that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion.
The second phase shift film includes a second phase adjustment film that is formed on the first phase adjustment film and transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion.
The transmittance adjusting film having a transmittance with respect to the exposure light lower than that of each of the phase adjusting films is formed between the first phase adjusting film and the second phase adjusting film. The photomask according to 1.
前記周辺部と前記透光部との間にはリング状の前記半遮光部が介在していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトマスク。The photomask according to claim 1, wherein the ring-shaped semi-light-shielding portion is interposed between the peripheral portion and the translucent portion.
前記周辺部は、前記透光部の各辺に対向する位置に配置された複数個の矩形状の領域からなり、The peripheral portion is composed of a plurality of rectangular regions arranged at positions facing each side of the translucent portion,
前記周辺部と前記透光部との間には前記半遮光部が介在していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトマスク。The photomask according to any one of claims 1 to 4, wherein the semi-light-shielding portion is interposed between the peripheral portion and the light-transmitting portion.
前記半遮光部により囲まれ且つ前記露光光に対して透光性を有する透光部と、
前記半遮光部により囲まれ且つ前記透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備え、
前記半遮光部及び前記透光部は前記露光光を互いに同位相で透過させ、
前記周辺部は、前記半遮光部及び前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させ、前記透光部から所定の寸法だけ離して配置されており、
前記透光部形成領域の前記透過性基板の表面は露出しており、
前記半遮光部形成領域の前記透過性基板上に、前記露光光を部分的に透過させる透過率を有し且つ前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させる半遮光膜が形成されており、
前記周辺部形成領域の前記透過性基板上に、前記半遮光膜が、前記透光部を基準として前記露光光が反対位相で透過する厚さを持つように薄膜化された状態で形成されていることを特徴とするフォトマスク。A semi-light-shielding part having a light-shielding property for exposure light;
A translucent part surrounded by the semi-light-shielding part and having translucency with respect to the exposure light;
A peripheral part surrounded by the semi-light-shielding part and located around the light-transmitting part is provided on the transparent substrate,
The semi-light-shielding part and the light-transmitting part transmit the exposure light in the same phase,
The peripheral portion transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the semi-light-shielding portion and the translucent portion, and is disposed at a predetermined dimension away from the translucent portion,
The surface of the transparent substrate in the light transmitting part forming region is exposed,
A semi-light-shielding film having a transmittance that partially transmits the exposure light and that transmits the exposure light in the same phase with respect to the light-transmitting part is formed on the transparent substrate in the semi-light-shielding part forming region. Has been
The semi-light-shielding film is formed on the transmissive substrate in the peripheral portion forming region in a thinned state so that the exposure light is transmitted in an opposite phase with respect to the translucent portion. A photomask characterized by comprising:
前記透過率調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に低い透過率を有し、
前記位相調整膜は前記露光光に対して相対的に高い透過率を有し、
前記半遮光部形成領域の前記位相調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させる厚さを有し、
前記周辺部形成領域の前記位相調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる厚さを有することを特徴とする請求項7に記載のフォトマスク。The semi-light-shielding film has a transmittance adjusting film formed on the transparent substrate, and a phase adjusting film formed on the transmittance adjusting film,
The transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light,
The phase adjustment film has a relatively high transmittance with respect to the exposure light,
The phase adjustment film in the semi-light-shielding portion forming region has a thickness that transmits the exposure light in the same phase with respect to the light-transmitting portion,
The photomask according to claim 7 , wherein the phase adjustment film in the peripheral portion formation region has a thickness that allows the exposure light to pass in an opposite phase with respect to the light transmitting portion.
前記透過率調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に低い透過率を有し、
前記位相調整膜は前記露光光に対して相対的に高い透過率を有し、
前記半遮光部形成領域の前記位相調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させる厚さを有し、
前記周辺部形成領域の前記位相調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる厚さを有することを特徴とする請求項7に記載のフォトマスク。The semi-light-shielding film has a phase adjustment film formed on the transparent substrate, and a transmittance adjustment film formed only on the phase adjustment film in the semi-light-shielding part forming region,
The transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light,
The phase adjustment film has a relatively high transmittance with respect to the exposure light,
The phase adjustment film in the semi-light-shielding portion forming region has a thickness that transmits the exposure light in the same phase with respect to the light-transmitting portion,
The photomask according to claim 7 , wherein the phase adjustment film in the peripheral portion formation region has a thickness that allows the exposure light to pass in an opposite phase with respect to the light transmitting portion.
前記周辺部と前記透光部との間にはリング状の前記半遮光部が介在していることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のフォトマスク。The photomask according to any one of claims 7 to 9, wherein the ring-shaped semi-light-shielding portion is interposed between the peripheral portion and the light-transmitting portion.
前記周辺部は、前記透光部の各辺に対向する位置に配置された複数個の矩形状の領域からなり、The peripheral portion is composed of a plurality of rectangular regions arranged at positions facing each side of the translucent portion,
前記周辺部と前記透光部との間には前記半遮光部が介在していることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のフォトマスク。The photomask according to any one of claims 7 to 9, wherein the semi-light-shielding portion is interposed between the peripheral portion and the light-transmitting portion.
前記半遮光部により囲まれ且つ前記露光光に対して透光性を有する透光部と、
前記半遮光部により囲まれ且つ前記透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備え、
前記半遮光部及び前記透光部は前記露光光を互いに同位相で透過させ、
前記周辺部は、前記半遮光部及び前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させ、
前記透光部形成領域の前記透過性基板の表面は露出しており、
前記半遮光部形成領域の前記透過性基板上に、前記露光光を部分的に透過させる透過率を有し且つ前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させる半遮光膜が形成されており、
前記周辺部形成領域の前記透過性基板は、前記透光部を基準として前記露光光が反対位相で透過する厚さを持つように掘り下げられていることを特徴とするフォトマスク。A semi-light-shielding part having a light-shielding property for exposure light;
A translucent part surrounded by the semi-light-shielding part and having translucency with respect to the exposure light;
A peripheral part surrounded by the semi-light-shielding part and located around the light-transmitting part is provided on the transparent substrate,
The semi-light-shielding part and the light-transmitting part transmit the exposure light in the same phase,
The peripheral portion transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the semi-light-shielding portion and the light transmitting portion,
The surface of the transparent substrate in the light transmitting part forming region is exposed,
A semi-light-shielding film having a transmittance that partially transmits the exposure light and that transmits the exposure light in the same phase with respect to the light-transmitting part is formed on the transparent substrate in the semi-light-shielding part forming region. Has been
The transmissive substrate in the peripheral portion formation region is dug down so as to have a thickness that allows the exposure light to transmit in an opposite phase with respect to the transmissive portion.
前記透過率調整膜は前記露光光に対して相対的に低い透過率を有し、
前記位相調整膜は前記露光光に対して相対的に高い透過率を有することを特徴とする請求項12に記載のフォトマスク。The semi-light-shielding film has a transmittance adjusting film formed on the transparent substrate, and a phase adjusting film formed on the transmittance adjusting film,
The transmittance adjusting film has a relatively low transmittance with respect to the exposure light,
The photomask according to claim 12 , wherein the phase adjustment film has a relatively high transmittance with respect to the exposure light.
前記周辺部は、前記透光部の各辺に接する複数個の矩形状の領域からなることを特徴とする請求項14に記載のフォトマスク。The photomask according to claim 14, wherein the peripheral portion includes a plurality of rectangular regions in contact with each side of the translucent portion.
前記周辺部と前記透光部との間にはリング状の前記半遮光部が介在していることを特徴とする請求項17に記載のフォトマスク。The photomask according to claim 17, wherein the ring-shaped semi-light-shielding portion is interposed between the peripheral portion and the translucent portion.
前記周辺部は、前記透光部の各辺に対向する位置に配置された複数個の矩形状の領域からなり、The peripheral portion is composed of a plurality of rectangular regions arranged at positions facing each side of the translucent portion,
前記周辺部と前記透光部との間には前記半遮光部が介在していることを特徴とする請求項17に記載のフォトマスク。The photomask according to claim 17, wherein the semi-shielding portion is interposed between the peripheral portion and the light transmitting portion.
前記半遮光部により囲まれ且つ前記露光光に対して透光性を有する透光部と、A translucent part surrounded by the semi-light-shielding part and having translucency with respect to the exposure light;
前記半遮光部により囲まれ且つ前記透光部の周辺に位置する周辺部とを透過性基板上に備え、A peripheral part surrounded by the semi-light-shielding part and located around the translucent part on a transparent substrate;
前記透光部の形状は多角形であり、The shape of the translucent part is a polygon,
前記周辺部は、前記透光部の各辺に対向する位置に配置された複数個の矩形状の領域からなり、The peripheral portion is composed of a plurality of rectangular regions arranged at positions facing each side of the translucent portion,
前記半遮光部及び前記透光部は前記露光光を互いに同位相で透過させ、The semi-light-shielding part and the light-transmitting part transmit the exposure light in the same phase,
前記周辺部は、前記半遮光部及び前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過The peripheral portion transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the semi-light-shielding portion and the translucent portion. させ、Let
前記透光部形成領域の前記透過性基板の表面は露出しており、The surface of the transparent substrate in the light transmitting part forming region is exposed,
前記周辺部形成領域の前記透過性基板上に、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第1の位相シフト膜が形成されており、A first phase shift film that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion is formed on the transparent substrate in the peripheral portion forming region,
前記半遮光部形成領域の前記透過性基板上に、前記第1の位相シフト膜と、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第2の位相シフト膜とが順次積層されており、The first phase shift film and a second phase shift film that transmits the exposure light in the opposite phase with respect to the light transmitting portion are sequentially stacked on the transparent substrate in the semi-light shielding portion forming region. And
前記第1の位相シフト膜及び第2の位相シフト膜の積層構造は、前記露光光を部分的に透過させる透過率を有し且つ前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させることを特徴とするフォトマスク。The laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film has a transmittance that partially transmits the exposure light, and transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion. A photomask characterized by that.
前記第1の透過率調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に低い透過率を有し、The first transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light,
前記第1の位相調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に高い透過率を有することを特徴とする請求項20に記載のフォトマスク。21. The first phase adjusting film according to claim 20, wherein the first phase adjusting film transmits the exposure light in an opposite phase with the translucent part as a reference and has a relatively high transmittance with respect to the exposure light. Photo mask.
前記第2の透過率調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に低い透過率を有し、The second transmittance adjusting film transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion and has a relatively low transmittance with respect to the exposure light.
前記第2の位相調整膜は、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させると共に前記露光光に対して相対的に高い透過率を有することを特徴とする請求項20又は21に記載のフォトマスク。The second phase adjusting film transmits the exposure light in an opposite phase with the translucent part as a reference and has a relatively high transmittance with respect to the exposure light. The photomask described in 1.
前記透過性基板上に、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第1の位相シフト膜を形成する第1の工程と、
前記第1の位相シフト膜上に、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第2の位相シフト膜を形成する第2の工程と、
前記透光部形成領域及び前記周辺部形成領域の前記第2の位相シフト膜を除去する第3の工程と、
前記第3の工程よりも後に、前記透光部形成領域の前記第1の位相シフト膜を除去する第4の工程とを備え、
前記半遮光部形成領域の前記透過性基板上に形成された前記第1の位相シフト膜及び前記第2の位相シフト膜の積層構造は、前記露光光を部分的に透過させる透過率を有すると共に前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させ、
前記周辺部は、前記透光部から所定の寸法だけ離間していることを特徴とするフォトマスクの作成方法。A semi-light-shielding part having a light-shielding property with respect to exposure light; a translucent part surrounded by the semi-light-shielding part and having a light-transmissive property with respect to the exposure light; and A method for producing a photomask having a peripheral part located on the periphery of a transparent substrate,
A first step of forming a first phase shift film on the transmissive substrate that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the translucent portion;
A second step of forming, on the first phase shift film, a second phase shift film that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion;
A third step of removing the second phase shift film in the light transmitting part forming region and the peripheral part forming region;
A fourth step of removing the first phase shift film in the light transmitting portion forming region after the third step;
The laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film formed on the transparent substrate in the semi-light-shielding portion forming region has a transmittance that partially transmits the exposure light. The exposure light is transmitted in the same phase with reference to the light transmitting portion ,
The method for producing a photomask , wherein the peripheral portion is separated from the translucent portion by a predetermined dimension .
前記透過性基板上に、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第1の位相シフト膜を形成する第1の工程と、
前記第1の位相シフト膜上に、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第2の位相シフト膜を形成する第2の工程と、
前記周辺部形成領域の前記第2の位相シフト膜を除去する第3の工程と、
前記第3の工程よりも後に、前記透光部形成領域の前記第2の位相シフト膜及び前記第1の位相シフト膜を順次除去する第4の工程とを備え、
前記半遮光部形成領域の前記透過性基板上に形成された前記第1の位相シフト膜及び前記第2の位相シフト膜の積層構造は、前記露光光を部分的に透過させる透過率を有すると共に前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させ、
前記周辺部は、前記透光部から所定の寸法だけ離間していることを特徴とするフォトマスクの作成方法。A semi-light-shielding part having a light-shielding property with respect to exposure light; a translucent part surrounded by the semi-light-shielding part and having a light-transmissive property with respect to the exposure light; and A method for producing a photomask having a peripheral part located on the periphery of a transparent substrate,
A first step of forming a first phase shift film on the transmissive substrate that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the translucent portion;
A second step of forming, on the first phase shift film, a second phase shift film that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion;
A third step of removing the second phase shift film in the peripheral portion formation region;
After the third step, a fourth step of sequentially removing the second phase shift film and the first phase shift film in the light transmitting portion formation region,
The laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film formed on the transparent substrate in the semi-light-shielding portion forming region has a transmittance that partially transmits the exposure light. The exposure light is transmitted in the same phase with reference to the light transmitting portion ,
The method for producing a photomask , wherein the peripheral portion is separated from the translucent portion by a predetermined dimension .
前記透過性基板上に、前記露光光を部分的に透過させる透過率を有し且つ前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させる半遮光膜を形成する第1の工程と、A first step of forming a semi-light-shielding film on the transmissive substrate that has a transmittance that partially transmits the exposure light and that transmits the exposure light in the same phase with respect to the light transmitting portion;
前記周辺部形成領域の前記半遮光膜を除去した後、前記周辺部形成領域の前記透過性基板が前記透光部を基準として前記露光光が反対位相で透過する厚さを持つように掘り下げる第2の工程と、After removing the semi-light-shielding film in the peripheral portion forming region, the transmissive substrate in the peripheral portion forming region is dug down to have a thickness that allows the exposure light to transmit in the opposite phase with respect to the light transmitting portion. Two steps;
前記第2の工程よりも後に、前記透光部形成領域の前記半遮光膜を除去して前記透過性基板の表面を露出する第3の工程とを備え、After the second step, a third step of removing the semi-light-shielding film in the translucent part forming region and exposing the surface of the transmissive substrate,
前記半遮光部は、前記半遮光部形成領域の前記透過性基板上に形成された前記半遮光膜からなることを特徴とするフォトマスクの作成方法。The method for producing a photomask, wherein the semi-light-shielding portion includes the semi-light-shielding film formed on the transparent substrate in the semi-light-shielding portion forming region.
前記透過性基板上に、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第1の位相シフト膜を形成する第1の工程と、A first step of forming a first phase shift film on the transmissive substrate that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the translucent portion;
前記第1の位相シフト膜上に、前記透光部を基準として前記露光光を反対位相で透過させる第2の位相シフト膜を形成する第2の工程と、A second step of forming on the first phase shift film a second phase shift film that transmits the exposure light in an opposite phase with respect to the light transmitting portion;
前記透光部形成領域及び前記周辺部形成領域の前記第2の位相シフト膜を除去する第3の工程と、A third step of removing the second phase shift film in the light transmitting portion forming region and the peripheral portion forming region;
前記第3の工程よりも後に、前記透光部形成領域の前記第1の位相シフト膜を除去する第4の工程とを備え、After the third step, a fourth step of removing the first phase shift film in the light transmitting portion formation region,
前記半遮光部形成領域の前記透過性基板上に形成された前記第1の位相シフト膜及び前記第2の位相シフト膜の積層構造は、前記露光光を部分的に透過させる透過率を有すると共に前記透光部を基準として前記露光光を同位相で透過させ、The laminated structure of the first phase shift film and the second phase shift film formed on the transparent substrate in the semi-light-shielding portion forming region has a transmittance that partially transmits the exposure light. The exposure light is transmitted in the same phase with reference to the light transmitting portion,
前記透光部の形状は多角形であり、The shape of the translucent part is a polygon,
前記周辺部は、前記透光部の各辺に対向する位置に配置された複数個の矩形状の領域からなることを特徴とするフォトマスクの作成方法。The method for producing a photomask, wherein the peripheral portion includes a plurality of rectangular regions arranged at positions facing each side of the translucent portion.
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